JP2002012540A - 水易溶性薬物含有錠剤 - Google Patents

水易溶性薬物含有錠剤

Info

Publication number
JP2002012540A
JP2002012540A JP2000193393A JP2000193393A JP2002012540A JP 2002012540 A JP2002012540 A JP 2002012540A JP 2000193393 A JP2000193393 A JP 2000193393A JP 2000193393 A JP2000193393 A JP 2000193393A JP 2002012540 A JP2002012540 A JP 2002012540A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
tablet
weight
water
parts
disintegration
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2000193393A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4698000B2 (ja
Inventor
Etsuo Kamata
悦雄 鎌田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Asahi Kasei Corp
Original Assignee
Asahi Kasei Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Asahi Kasei Corp filed Critical Asahi Kasei Corp
Priority to JP2000193393A priority Critical patent/JP4698000B2/ja
Publication of JP2002012540A publication Critical patent/JP2002012540A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4698000B2 publication Critical patent/JP4698000B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Medicinal Preparation (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 水易溶性薬物を比較的大量に含有する錠剤に
おいて起こる崩壊性の悪化を改善し、崩壊性の良好な錠
剤を提供する。 【解決手段】 水易溶性薬物を含有する顆粒に、崩壊剤
を錠剤重量に対して0.5〜40重量%と、セルロース
粉末および/または無機系添加物を錠剤重量に対して2
〜60重量%添加後、打錠して得る崩壊性の良好な水易
溶性薬物含有錠剤及びその製法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、水に易溶性薬物を
含有していながら、崩壊性が良好な錠剤に関する。
【0002】
【従来の技術】水に易溶性の薬物を含有する錠剤は、薬
物の溶解が速いため、錠剤の表面側でゲル層を形成し
(いわゆる「ママコ」現象)、錠剤内部への水の浸透が
遮られ、崩壊が遅延する。しかし、水易溶性薬物含有錠
剤の崩壊を改善することを目的とした検討はほとんどな
かった。一般に崩壊を改善するためには、崩壊剤を適宜
組み合わせることが検討されてきた。例えば、特開平1
0−298062号公報は、薬物、結晶セルロース、崩
壊剤を造粒後、さらに崩壊剤を添加した後、打錠して得
る口腔内速溶型錠剤に関するが、水易溶性薬物の崩壊性
を改善する意図はなく、また、顆粒に対して添加される
のは崩壊剤のみで、結晶セルロースは顆粒内に添加され
ている。
【0003】特開2000−16930号公報では、顆
粒に対して、結晶セルロースを添加後、打錠して、口腔
内速溶錠を得ているが、水易溶性薬物の崩壊性を改善す
る意図はなく(薬物は配合されていない)、また、顆粒
に対して添加されるのは結晶セルロースのみで、崩壊剤
は顆粒内に添加されている。特開平11−302200
号公報は、メタケイ酸アルミン酸マグネシウム(制酸剤
として配合されている)、クロスカルメロースナトリウ
ムが配合された崩壊性の改善された製剤に関するが、実
施例に示される製剤は顆粒剤であり、錠剤ではない。水
易溶性薬物を含有する顆粒剤は錠剤と比べて、有効表面
積が大であり、崩壊の問題は小さいため、結晶セルロー
スの添加は必須とされていない。また、特開平9−14
3056号公報では、イブプロフェン、結晶セルロー
ス、崩壊剤、軽質無水ケイ酸を造粒後、打錠する方法が
採られているが、薬物の溶解度は低く、崩壊を改善する
目的もない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、水易溶性薬
物を比較的大量に含有する錠剤において起こる崩壊性の
悪化に対して、崩壊剤、および賦形剤を、薬物含有顆粒
に対して添加し、打錠することによって、崩壊性の良好
な錠剤を提供するものである。また、その製法を提供す
るものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者は鋭意検討の結
果、水易溶性薬物を含有する顆粒に、崩壊剤と、セルロ
ース粉末および/または無機系添加物を添加後、打錠す
ることによって、崩壊性の良好な水易溶性薬物含有錠剤
を製造できることを見出し、本発明を完成した。すなわ
ち、本発明は、下記の通りである。 水100mlに対する溶解度が10g以上である水易
溶性薬物を錠剤重量に対して10〜80重量%、崩壊剤
を錠剤重量に対して0.5〜40重量%、セルロース粉
末および/または無機系添加物を錠剤重量に対して2〜
60重量%含有することを特徴とする崩壊性の良好な水
易溶性薬物含有錠剤。
【0006】水100mlに対する溶解度が10g以
上である水易溶性薬物を錠剤重量に対して10〜80重
量%含有する顆粒に、崩壊剤を錠剤重量に対して0.5
〜40重量%と、セルロース粉末および/または無機系
添加物を錠剤重量に対して2〜60重量%添加後、打錠
して得られたことを特徴とする崩壊性の良好な水易溶性
薬物含有錠剤。 水100mlに対する溶解度が10g以上である水易
溶性薬物を錠剤重量に対して10〜80重量%含有する
顆粒に、崩壊剤を錠剤重量に対して0.5〜40重量%
と、セルロース粉末および/または無機系添加物を錠剤
重量に対して2〜60重量%添加後、打錠することを特
徴とする崩壊性の良好な水易溶性薬物含有錠剤の製法。
【0007】以下、本発明について詳細に説明する。本
発明で言う水易溶性薬物は、水100mlに対する溶解
度が10g以上のものである。水易溶性薬物は薬物の溶
解が速いため、錠剤の表面側でゲル層を形成し、錠剤内
部への水の浸透が遮られ、崩壊が遅延する。溶解度が高
い薬物ほど本発明の効果は大きく、好ましくは溶解度が
50g以上、特に好ましくは100g以上である。例え
ば、アスコルビン酸、サリチル酸ナトリウム、ミグレニ
ンなどの合成薬物の他、漢方エキス粉末など水との接触
で粘着性を帯びる薬物もあげられる。複数の水易溶性薬
物を用いても良いし、水易溶性薬物とそれ以下の溶解度
の薬物を組み合わせても良い。
【0008】水易溶性薬物の配合量は、最終の錠剤重量
に対して、10〜80重量%である。10重量%未満で
は、水易溶性薬物の性質がでにくいため、特に本発明の
方法を用いる必要はない。80重量%を超えると、本発
明の方法を用いても、薬物量が多いため、崩壊試験にお
いて水に浸したとき、ゲル層を錠剤表面に形成し、崩壊
が遅い。好ましくは25〜80重量%、特に好ましくは
40〜70重量%である。
【0009】水易溶性薬物を含有する顆粒は、通常の造
粒法により行う。すなわち、流動層造粒法、転動型流動
層造粒法、撹拌造粒法、高速撹拌造粒法、押し出し造粒
法、破砕造粒法、乾式造粒法、などを用いる。顆粒の平
均粒径は80〜710μm程度が好ましい。80μm未満
では、流動性が悪くなりやすく、錠剤重量ばらつきが大
きくなりやすい。710μmを超えても、顆粒一個の重
量が重くなりやすく、重量ばらつきが大となりやすい。
また、結合液の増加に伴い顆粒が重質化するので、崩壊
が悪くなりやすい。特に好ましくは150〜500μm
である。また、造粒後、乾燥した後、顆粒の乾燥減量は
0.5〜6重量%程度が好ましい。0.5重量%未満で
は成形しにくい。また、6重量%を超えると、杵付着が
起きやすく、崩壊も悪い傾向になる。好ましくは1〜4
重量%程度である。
【0010】水易溶性薬物以外に、造粒時に配合できる
添加物としては以下のものがあげられる。賦形剤として
は、結晶セルロース、粉末セルロースなどのセルロース
類、乳糖、D−マンニトール、白糖、エリスリトール、
トレハロースなどの糖類及び糖アルコール類、トウモロ
コシデンプン、バレイショデンプン、部分アルファー化
デンプン等のデンプン類、リン酸水素カルシウム、タル
ク、軽質無水ケイ酸、含水二酸化ケイ素などの無機物質
類、などがある。
【0011】また、崩壊剤としては、カルメロースC
a、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、クロスカ
ルメロースNaなどのセルロース誘導体類、トウモロコ
シデンプン、カルボキシメチルスターチNa、ヒドロキ
シプロピルスターチ、部分アルファー化デンプンなどの
デンプン及びデンプン誘導体類、クロスポビドンなどの
合成高分子類、などがある。結合剤としては、ヒドロキ
シプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセル
ロース、カルメロースNa、メチルセルロース等のセル
ロース誘導体類、デンプン糊などのデンプン類、ポビド
ンなどの合成高分子類などがある。結合剤は溶媒に溶解
して使用しても良いし、結合剤を粉末の形態で添加し、
溶媒のみを別途、結合液として添加しても良い。
【0012】また、溶媒は、水でも構わないが、エタノ
ール、アセトンなどの有機溶媒、あるいは水/有機溶媒
混液にするほうが好ましい。水の場合、水易溶性薬物の
溶解に伴って、顆粒内の空隙が減少し、錠剤への崩壊液
の浸透を妨げるためと考えられる。ただし、流動層造粒
法、及び転動流動層造粒法においては、水を使用しても
比較的良好な結果を得ることができる。その他、着色
料、着香料など医薬品等の添加物として通常配合される
成分を添加できる。
【0013】水易溶性薬物を含有する顆粒に、崩壊剤
と、セルロース粉末および/または無機系添加物を添加
し、混合後、必要によりステアリン酸マグネシウム、ス
テアリン酸カルシウム、ステアリン酸などの滑沢剤を添
加し、混合後、ロータリー打錠機などにより打錠して、
水易溶性薬物含有錠剤を製造する。錠剤硬度は8mm径
で200mg錠を製造する場合は、好ましくは30N以
上である。特に好ましくは50Nである。また、錠剤崩
壊時間は日本薬局方に従ってディスク無しで測定すると
き、20分以内であることが好ましい。特に好ましくは
10分以内である。
【0014】崩壊剤には、クロスカルメロースナトリウ
ム、クロスポビドン、カルボキシメチルスターチナトリ
ウム、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、カルメ
ロースカルシウム、部分アルファー化デンプンなどがあ
る。崩壊力に優れるクロスカルメロースナトリウム、ク
ロスポビドンが好ましい。なかでもクロスカルメロース
ナトリウムが好ましい。崩壊剤の配合量は、最終の錠剤
重量に対して、0.5〜40重量%である。0.5重量
%未満では、錠剤の崩壊性は改善しない。40重量%を
超えると、水易溶性薬物の配合量が制限されるととも
に、多量に配合しても崩壊性がさらに改善されることは
い。好ましくは1〜20重量%である。特に好ましくは
2〜15重量%である。さらに好ましくは3〜12重量
%である。
【0015】セルロース粉末には、粉末セルロース、結
晶セルロースが含まれるが、結晶セルロースのほうが錠
剤硬度が高い上に、崩壊性が良好となり、好ましい。無
機系添加物にはメタケイ酸アルミン酸マグネシウム、ケ
イ酸アルミニウム、ケイ酸カルシウム、軽質無水ケイ
酸、含水二酸化ケイ素、水酸化アルミニウムゲル、リン
酸水素カルシウム、水酸化マグネシウムゲル、タルクな
どが含まれる。なかでも、多孔性であるメタケイ酸アル
ミン酸マグネシウム、ケイ酸アルミニウムが崩壊性を維
持しながら、錠剤硬度を高くできる点で好ましい。
【0016】セルロース粉末および/または無機系添加
物だけで、崩壊剤がないと、錠剤硬度は出るものの崩壊
性は改善されない。また、崩壊剤だけで、セルロース粉
末および/または無機系添加物がないと、崩壊は比較的
速いものの錠剤硬度が充分ではない。セルロース粉末お
よび/または無機系添加物を合計した配合量は、最終の
錠剤重量に対して、2〜60重量%である。2重量%未
満では、錠剤硬度が高くできない。あるいは、錠剤硬度
を高くしようとすると、成形圧が高くなり、錠剤内の空
隙が減少し、崩壊が改善されない。好ましくは5〜40
重量%である。特に好ましくは、10〜30重量%であ
る。
【0017】セルロース粉末と無機系添加物の比率は1
/9〜10/0が好ましい。特に好ましくは、1/9〜
9/1である。さらに好ましくは3/7〜7/3であ
る。2者の配合比率により、錠剤硬度と錠剤内空隙(ひ
いては崩壊性)のバランスをとることができる。打錠前
に、顆粒、崩壊剤、セルロース粉末、無機系添加物以外
に、顆粒造粒時に添加したような賦形剤、色素、香料な
どを必要に応じて添加するのは構わない。
【0018】この方法は、顆粒として、苦味マスキング
を施したり、徐放性コーティングあるいは腸溶性コーテ
ィングを施したりしたものを用いることもできる。ま
た、口腔崩壊錠のような口腔内で速やかに崩壊すること
が要求される製剤にも応用することができる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下に、実施例によって本発明を
さらに詳細に説明する。なお、錠剤の物性評価方法は下
記の通りである。 セルロース粉末の物性評価方法 ・顆粒平均粒径(μm) 顆粒30gをJIS篩を用いて、ロータップ篩分機で1
5分間篩分し、おのおのの篩の篩上重量百分率(%)を
求め、累積重量百分率が50%の時の粒径(d50)で表
す。
【0020】・顆粒乾燥減量(%) 顆粒5gを80℃のオーブンに3時間入れ、乾燥減量を
測定した。 ・錠剤硬度(N) シュロインゲル硬度計(フロイント産業(株)製、6D
型)を用いて、錠剤の直径方向を圧縮して測定する。錠
剤5個の平均で表す。 ・崩壊時間(分) 第13改正日本薬局方の崩壊試験法に準じて行う。崩壊
試験機(富山産業(株)製、NT−2HS型、ディスク
無し)で、37℃純水を用いて測定した。錠剤6個の平
均で表す。
【0021】・錠剤重量バラツキ(CV値) 錠剤10個の重量をそれぞれ秤り、以下の式により求め
る。 CV値(%)=100×標準偏差(mg)/平均重量
(mg)
【0022】
【実施例1】サリチル酸ナトリウム(水100mlに対
する溶解度が110g)を900部、乳糖を160部、
コーンスターチを60部、結晶セルロース「アビセル」
PH−101(旭化成工業株式会社商品名)を100部
をポリ袋中で混合する。混合粉体をプラネタリーミキサ
ーに入れ、低速で撹拌しながら、6%ヒドロキシプロピ
ルセルロース/エタノール溶液300部を添加し、さら
にエタノール40部を加えて、10分間造粒した。造粒
物をフラッシュミルで破砕後、40℃で10時間乾燥し
て顆粒Aを得た。顆粒Aの平均粒径は260μmであっ
た。乾燥減量は1%であった。
【0023】顆粒Aを695部(サリチル酸ナトリウム
の配合量は最終錠剤重量に対して52重量%)、結晶セ
ルロース「アビセル」PH−301(旭化成工業株式会
社商品名)を200部、クロスカルメロースナトリウム
「アクジゾル」(旭化成工業株式会社商品名)を100
部をポリ袋中で3分間混合した後、ステアリン酸マグネ
シウム5部を添加し、さらに30秒間混合した。混合粉
体をロータリー打錠機クリンプレス(菊水製作所(株)
製、12HUK型)に仕込み、8mm径、12Rの20
0mg錠に成形した。打錠圧は錠剤硬度が20N以上、
好ましくは40N以上になるように成形し錠剤A1を得
た。錠剤硬度、崩壊時間を表1に示す。
【0024】
【実施例2】顆粒Aに対する添加成分を、結晶セルロー
ス「アビセル」PH−301を100部、クロスカルメ
ロースナトリウム「アクジゾル」を100部、メタケイ
酸アルミン酸マグネシウム「ノイシリン」(富士化学工
業株式会社商品名)を100部とする以外は、実施例1
と同様に操作し、錠剤A2を得た。錠剤硬度、崩壊時間
を表1に示す。
【0025】
【実施例3】顆粒Aに対する添加成分を、結晶セルロー
ス「アビセル」PH−301を200部、クロスカルメ
ロースナトリウム「アクジゾル」を50部、メタケイ酸
アルミン酸マグネシウム「ノイシリン」を50部とする
以外は、実施例1と同様に操作し、錠剤A3を得た。錠
剤硬度、崩壊時間を表1に示す。
【0026】
【実施例4】顆粒Aの重量部を845部(サリチル酸ナ
トリウム配合量は錠剤最終重量に対して58重量%)と
し、顆粒Aに対する添加成分を、結晶セルロース「アビ
セル」PH−301を50部、クロスカルメロースナト
リウム「アクジゾル」を50部、メタケイ酸アルミン酸
マグネシウム「ノイシリン」を50部とする以外は、実
施例1と同様に操作し、錠剤A4を得た。錠剤硬度、崩
壊時間を表1に示す。
【0027】
【実施例5】顆粒Aに対する添加成分を、結晶セルロー
ス「セオラス」KG−801(旭化成工業株式会社商品
名)を100部、クロスカルメロースナトリウム「アク
ジゾル」を100部、合成ケイ酸アルミニウムを100
部とする以外は、実施例1と同様に操作し、錠剤A5を
得た。錠剤硬度、崩壊時間を表1に示す。
【0028】
【実施例6】クロスカルメロースナトリウムの代わり
に、クロスポビドン「コリドンCL」(BASF社商品
名)を用いる以外は、実施例2と同様に操作し、錠剤A
6を得た。錠剤硬度、崩壊時間を表1に示す。
【0029】
【実施例7】スルピリン(水100mlに対する溶解度
が180g)を500部、乳糖を100部、コーンスタ
ーチを200部、結晶セルロース「アビセル」PH−1
01を100部をポリ袋中で混合する。混合粉体をプラ
ネタリーミキサーに入れ、低速で撹拌しながら、6%ヒ
ドロキシプロピルセルロース/エタノール溶液300部
を添加し、10分間造粒した。造粒物をフラッシュミル
で破砕後、40℃で10時間乾燥して顆粒Bを得た。顆
粒Bの平均粒径は350μmであった。乾燥減量は2%
であった。
【0030】顆粒Bを745部(スルピリンの配合量は
最終錠剤重量に対して42重量%)、結晶セルロース
「アビセル」PH−301を100部、クロスカルメロ
ースナトリウム「アクジゾル」を100部、メタケイ酸
アルミン酸マグネシウム「ノイシリン」を50部をポリ
袋中で3分間混合した後、ステアリン酸マグネシウム5
部を添加し、さらに30秒間混合した。打錠は実施例1
と同様に行い、錠剤B1を得た。錠剤硬度、崩壊時間を
表2に示す。
【0031】
【実施例8】クロスカルメロースナトリウムの代わり
に、クロスポビドンを用いる以外は、実施例7と同様に
操作し、錠剤B2を得た。錠剤硬度、崩壊時間を表2に
示す。
【0032】
【実施例9】スルピリンを500部(スルピリンの配合
量は最終錠剤重量に対して51重量%)、コーンスター
チを200部を流動層造粒機(Glatt社製)に仕込
み、純水300部を噴霧して、造粒し、顆粒Cを得た。
平均粒径は220μm、乾燥減量は3%であった。顆粒
Aを顆粒Cに代えた以外は、実施例2と同様に操作し
て、錠剤C1を得た。錠剤硬度、崩壊時間を表2に示
す。
【0033】
【比較例1】顆粒Aに対する添加成分を、クロスカルメ
ロースナトリウム「アクジゾル」を100部、乳糖を2
00部とする以外は実施例1と同様に操作し、錠剤A7
を得た。錠剤硬度、崩壊時間を表1に示す。
【0034】
【比較例2】顆粒Aに対する添加成分を、結晶セルロー
ス「アビセル」PH−301を150部、メタケイ酸ア
ルミン酸マグネシウム「ノイシリン」を150部とする
以外は実施例1と同様に操作し、錠剤A8を得た。錠剤
硬度、崩壊時間を表1に示す。
【0035】
【比較例3】顆粒Bに対する添加成分を、クロスカルメ
ロースナトリウム「アクジゾル」を100部、乳糖を1
50部とする以外は実施例7と同様に操作し、錠剤B3
を得た。錠剤硬度、崩壊時間を表2に示す。
【0036】
【比較例4】顆粒Bに対する添加成分を、結晶セルロー
ス「アビセル」PH−301を150部、メタケイ酸ア
ルミン酸マグネシウム「ノイシリン」を100部とした
以外は実施例7と同様に操作し、錠剤B4を得た。錠剤
硬度、崩壊時間を表2に示す。
【0037】
【表1】
【0038】
【表2】
【0039】
【発明の効果】 水易溶性薬物を含有する顆粒に、崩壊
剤と、セルロース粉末および/または無機系添加物を添
加後、打錠することによって、錠剤硬度と崩壊性がとも
に良好な水易溶性薬物含有錠剤を得ることができる。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水100mlに対する溶解度が10g以
    上である水易溶性薬物を錠剤重量に対して10〜80重
    量%、崩壊剤を錠剤重量に対して0.5〜40重量%、
    セルロース粉末および/または無機系添加物を錠剤重量
    に対して2〜60重量%含有することを特徴とする崩壊
    性の良好な水易溶性薬物含有錠剤。
  2. 【請求項2】 水100mlに対する溶解度が10g以
    上である水易溶性薬物を錠剤重量に対して10〜80重
    量%含有する顆粒に、崩壊剤を錠剤重量に対して0.5
    〜40重量%と、セルロース粉末および/または無機系
    添加物を錠剤重量に対して2〜60重量%添加後、打錠
    して得られたことを特徴とする崩壊性の良好な水易溶性
    薬物含有錠剤。
  3. 【請求項3】 水100mlに対する溶解度が10g以
    上である水易溶性薬物を錠剤重量に対して10〜80重
    量%含有する顆粒に、崩壊剤を錠剤重量に対して0.5
    〜40重量%と、セルロース粉末および/または無機系
    添加物を錠剤重量に対して2〜60重量%添加後、打錠
    することを特徴とする崩壊性の良好な水易溶性薬物含有
    錠剤の製法。
JP2000193393A 2000-06-27 2000-06-27 水易溶性薬物含有錠剤 Expired - Lifetime JP4698000B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000193393A JP4698000B2 (ja) 2000-06-27 2000-06-27 水易溶性薬物含有錠剤

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000193393A JP4698000B2 (ja) 2000-06-27 2000-06-27 水易溶性薬物含有錠剤

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2002012540A true JP2002012540A (ja) 2002-01-15
JP4698000B2 JP4698000B2 (ja) 2011-06-08

Family

ID=18692392

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000193393A Expired - Lifetime JP4698000B2 (ja) 2000-06-27 2000-06-27 水易溶性薬物含有錠剤

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4698000B2 (ja)

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2003074085A1 (fr) * 2002-03-06 2003-09-12 Kyowa Hakko Kogyo Co., Ltd. Comprimes a desintegration rapide dans la cavite buccale
JP2005047861A (ja) * 2003-07-30 2005-02-24 Shionogi & Co Ltd 結晶セルロースを含有する安定な錠剤
JP2006298912A (ja) * 2005-03-24 2006-11-02 Dai Ichi Seiyaku Co Ltd 医薬用組成物
JP2007126574A (ja) * 2005-11-04 2007-05-24 Nippon Menaade Keshohin Kk 固形洗浄剤組成物
JP2008050284A (ja) * 2006-08-23 2008-03-06 Asahi Kasei Chemicals Corp 球状核粒子および球形素顆粒の製造方法
JP2009073830A (ja) * 2007-08-31 2009-04-09 Lion Corp 造粒粒子および錠剤
JP2011079864A (ja) * 2002-06-21 2011-04-21 Biovail Lab Internatl Srl 迅速溶解性組成物およびそれを基にした錠剤
US9011911B2 (en) 2002-04-23 2015-04-21 Novartis Ag High drug load tablet

Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS59176217A (ja) * 1983-03-28 1984-10-05 Daicel Chem Ind Ltd 固形薬剤用粉粒体組成物
JPS59193815A (ja) * 1983-04-15 1984-11-02 Daicel Chem Ind Ltd 錠剤の製法
JPH07145052A (ja) * 1993-08-02 1995-06-06 Bristol Myers Squibb Co 良好な溶解特性を有する医薬組成物
JPH08104650A (ja) * 1994-03-01 1996-04-23 Asahi Chem Ind Co Ltd 医薬品組成物
WO1998006382A1 (en) * 1996-08-14 1998-02-19 Yamanouchi Europe B.V. Granulates comprising a water soluble compound and cellulose
JPH11197476A (ja) * 1998-01-07 1999-07-27 Otsuka Chem Co Ltd 粉体組成物及び粉体の溶解又は分散方法
WO2000009090A1 (en) * 1998-08-12 2000-02-24 Cima Labs Inc. Orally disintegrable tablet forming a viscous slurry

Patent Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS59176217A (ja) * 1983-03-28 1984-10-05 Daicel Chem Ind Ltd 固形薬剤用粉粒体組成物
JPS59193815A (ja) * 1983-04-15 1984-11-02 Daicel Chem Ind Ltd 錠剤の製法
JPH07145052A (ja) * 1993-08-02 1995-06-06 Bristol Myers Squibb Co 良好な溶解特性を有する医薬組成物
JPH08104650A (ja) * 1994-03-01 1996-04-23 Asahi Chem Ind Co Ltd 医薬品組成物
WO1998006382A1 (en) * 1996-08-14 1998-02-19 Yamanouchi Europe B.V. Granulates comprising a water soluble compound and cellulose
JPH11197476A (ja) * 1998-01-07 1999-07-27 Otsuka Chem Co Ltd 粉体組成物及び粉体の溶解又は分散方法
WO2000009090A1 (en) * 1998-08-12 2000-02-24 Cima Labs Inc. Orally disintegrable tablet forming a viscous slurry

Cited By (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2003074085A1 (fr) * 2002-03-06 2003-09-12 Kyowa Hakko Kogyo Co., Ltd. Comprimes a desintegration rapide dans la cavite buccale
US9011911B2 (en) 2002-04-23 2015-04-21 Novartis Ag High drug load tablet
JP2011079864A (ja) * 2002-06-21 2011-04-21 Biovail Lab Internatl Srl 迅速溶解性組成物およびそれを基にした錠剤
JP2005047861A (ja) * 2003-07-30 2005-02-24 Shionogi & Co Ltd 結晶セルロースを含有する安定な錠剤
JP4702763B2 (ja) * 2003-07-30 2011-06-15 塩野義製薬株式会社 結晶セルロースを含有する安定な錠剤
JP2006298912A (ja) * 2005-03-24 2006-11-02 Dai Ichi Seiyaku Co Ltd 医薬用組成物
JP2007126574A (ja) * 2005-11-04 2007-05-24 Nippon Menaade Keshohin Kk 固形洗浄剤組成物
JP4541278B2 (ja) * 2005-11-04 2010-09-08 日本メナード化粧品株式会社 固形洗浄剤組成物
JP2008050284A (ja) * 2006-08-23 2008-03-06 Asahi Kasei Chemicals Corp 球状核粒子および球形素顆粒の製造方法
JP2009073830A (ja) * 2007-08-31 2009-04-09 Lion Corp 造粒粒子および錠剤

Also Published As

Publication number Publication date
JP4698000B2 (ja) 2011-06-08

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5583012B2 (ja) 口腔内速崩壊錠及びその製造方法
CA2755274C (en) Tablet and granulated powder containing 6-fluoro-3-hydroxy-2-pyrazinecarboxamide
JP5996633B2 (ja) 酸型カルボキシメチルセルロースを含む崩壊性粒子組成物の製造方法、並びに、該組成物及び該組成物を含む口腔内崩壊錠剤
JP2012001557A (ja) 改善された急速崩壊性錠剤
KR20150056636A (ko) 산형(酸型) 카르복시 메틸 셀룰로오스 및 결정 셀룰로오스를 포함하는 붕해성 입자 조성물 및 그 조성물을 포함하는 구강내 붕해 정제
WO2013026553A1 (en) Composition comprising edoxaban
US8951504B2 (en) (trimethoxyphenylamino) pyrimidinyl formulations
JP4698000B2 (ja) 水易溶性薬物含有錠剤
WO2012139736A1 (en) Pharmaceutical composition comprising bosentan
JPH08310969A (ja) 固形薬品組成物及びその製造方法
JPH1121236A (ja) ロキソプロフェン・ナトリウム固形製剤
JP6476122B2 (ja) 二段階の湿式造粒工程で製造される崩壊性粒子組成物及び該組成物を含む口腔内崩壊錠剤
JP7365157B2 (ja) イミダフェナシン含有錠剤の製造方法
TWI651085B (zh) N-[5-[2-(3,5-二甲氧基苯基)乙基]-2h-吡唑-3-基]-4-[(3r,5s)-3,5-二甲基哌-1-基]苯甲醯胺之醫藥調配物
KR20110007065A (ko) 구강내 붕괴정 및 그 제조 방법
JP2009538905A (ja) 感湿性薬物を含んで成る安定性製剤及びその製造方法
JP5490691B2 (ja) 炭酸カルシウム含有速崩壊性製剤
JP7407364B2 (ja) ラメルテオン含有固形製剤
JP7133811B2 (ja) 錠剤
JP2022074102A (ja) リバーロキサバン含有固形製剤
JP2022072050A (ja) エドキサバンを含有する口腔内崩壊錠
JP2024003789A (ja) 時限放出型顆粒およびその用途
JP2021181434A (ja) 水不溶性ポリマーコーティング顆粒、それを含む製剤及びその製造方法
JP2020186221A (ja) パーキンソン病治療薬の安定化方法
WO2017064814A1 (ja) ジエノゲスト含有錠剤

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070625

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20100824

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100831

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20101025

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20101116

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110126

RD03 Notification of appointment of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423

Effective date: 20110126

A911 Transfer to examiner for re-examination before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20110209

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20110301

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20110301

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4698000

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

EXPY Cancellation because of completion of term