JP2005107090A - トナー製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 線状部材を間隔をあけて配列して作製したフィルターを用い、水系媒体中または有機溶媒中で形成したトナー粒子を含有するトナー粒子分散液を、固液分離する工程を有することを特徴とするトナー製造方法。
【選択図】 なし
Description
本発明の課題は下記構成を採ることにより達成される。
線状部材を間隔をあけて配列して作製したフィルターを用い、水系媒体中または有機溶媒中で形成したトナー粒子を含有するトナー粒子分散液を、固液分離する工程を有することを特徴とするトナー製造方法。
(請求項2)
前記フィルターを構成する線状部材間に形成された間隙が、2〜45μmであることを特徴とする請求項1に記載のトナー製造方法。
(請求項3)
前記線状部材間に形成された間隙にトナー粒子でできた固液分離面が形成されることを特徴とする請求項1または2に記載のトナー製造方法。
本発明で云う「固液分離」とは、トナー粒子分散液から液成分を脱液してトナー粒子を分離し、分離した含水状態のトナー粒子を、トナーケーキと呼ばれる所定形状のトナー塊状物(バルク物)に形成する操作を云う。
(フィルター)
本発明に係るフィルターは、濾紙や不織布等の公知のフィルターと異なり、線状部材を一定間隔で配列してなるものである。
(1)フィルター中にトナー粒子が充填されてトナー粒子分散液の固液分離を行う固液分離面を形成する細孔を有すること、
(2)フィルターとトナーケーキとの接触箇所でフィルター表面に平面性が確保されること、
(3)目詰まりを起こさないこと、
(4)操作圧力に耐えること、
(5)耐摩耗性があること、
(6)表面がなめらかでトナーケーキを掻き取りやすいこと、
(7)フィルターを洗浄により繰返し使用が可能なこと、
(8)安価であること、
等が挙げられる。
(トナー粒子分散液を固液分離してトナーケーキの形成、トナーケーキの洗浄)
本発明では、トナー粒子分散液を本発明に係るフィルターを用いて固液分離してトナーケーキを形成し、このトナーケーキを水またはアルコールで洗浄する。
(トナーケーキの掻き取りと排出)
水により洗浄されて不純物が除去されたトナーケーキは、回転円筒型脱水機の回転円筒(バスケット)を高速回転させて脱水する。その後、回転円筒脱水機に取り付けられたまたは挿入されたスクレーパーで脱水されたトナーケーキが本発明に係るフイルター表面から掻き取られ、吸引パイプまたは排出口から排出されて次工程の乾燥装置へ搬送される。
(本発明に係るフィルターの洗浄・再生)
トナー粒子や不純物により目詰まりした本発明に係るフィルターは、回転円筒型脱水機に取り付けられた、又は挿入された高圧ジェットノズルからの高圧ジェット流により、該フィルターを取り出して超音波浴中に浸漬し、超音波により洗浄され再使用される。前記洗浄によりトナー粒子や不純物が除去されるので、再使用しても何ら問題を発生することは無い。
ワイヤーロッドとサポートロッドの材料としてはSUS316Lを用いた。
〈トナー粒子分散液1の作製(乳化会合法の例)〉
(ラテックス(1HML)の調製)
(1)核粒子の調製(第一段重合)
攪拌装置、温度センサー、冷却管、窒素導入装置を取り付けた5000mlのセパラブルフラスコにアニオン系界面活性剤
式(101)
C10H21(OCH2CH2)2OSO3Na
7.08gをイオン交換水3010gに溶解させた界面活性剤溶液(水系媒体)を仕込み、窒素気流下230rpmの攪拌速度で攪拌しながら、フラスコ内の温度を80℃に昇温させた。
(2)中間層の形成(第二段重合)
攪拌装置を取り付けたフラスコ内において、スチレン105.6g、n−ブチルアクリレート30.0g、メタクリル酸6.2g、n−オクチル−3−メルカプトプロピオン酸エステル5.6gからなる単量体混合液に離型剤として、下記式で表される化合物(以下、「例示化合物(19)」と云う。)98.0gを添加し、90℃に加温し溶解させて単量体溶液を調製した。
CH3(CH2)20COOCH2C(CH2OCO(CH2)20CH3)3
一方、アニオン系界面活性剤(上記式(101))1.6gをイオン交換水2700mlに溶解させた界面活性剤溶液を98℃に加熱し、この界面活性剤溶液に、核粒子の分散液である前記「ラテックス(1H)」を固形分換算で28g添加した後、循環経路を有する機械式分散機「クレアミックス(CLEARMIX)」(エム・テクニック株式会社製)により、前記例示化合物(19)の単量体溶液を8時間混合分散させて284nmの分散粒子径を有する乳化粒子(油滴)を含む分散液(乳化液)を調製した。
(3)外層の形成(第三段重合)
上記の様にして得られた「ラテックス(1HM)」に、重合開始剤(KPS)7.4gをイオン交換水200mlに溶解させた開始剤溶液を添加し、80℃の温度条件下に、スチレン300g、n−ブチルアクリレート95g、メタクリル酸15.3g、n−オクチル−3−メルカプトプロピオン酸エステル10.4gからなる単量体混合液を1時間かけて滴下した。滴下終了後、2時間にわたり加熱攪拌することにより重合(第三段重合)を行った後、28℃まで冷却しラテックス(高分子量樹脂からなる中心部と、中間分子量樹脂からなる中間層と、低分子量樹脂からなる外層とを有し、前記中間層に例示化合物(19)が含有されている複合樹脂粒子の分散液)を得た。このラテックスを「ラテックス(1HML)」とする。
アニオン系界面活性剤(ドデシル硫酸ナトリウム)59.0gをイオン交換水1600mlに攪拌溶解し、この溶液を攪拌しながら、「C.I.ピグメントブルー15:3」420.0g徐々に添加し、次いで「クレアミックス」(エム・テクニック株式会社製)を用いて分散処理することにより、「着色剤粒子の分散液」を調製した。
(樹脂粒子分散液の調製)
スチレン370g、n−ブチルアクリレート30g、アクリル酸8g、ドデカンチオール24g、四臭化炭素4gを混合して溶解したものを、非イオン性界面活性剤「ノニルフェニルエーテル」6g及びアニオン性界面活性剤「ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム」10gをイオン交換水550gに溶解したフラスコ中で乳化重合させ、10分間ゆっくり混合しながら、これに過硫酸アンモニウム4gを溶解したイオン交換水50gを投入した。窒素置換を行った後、前記フラスコ内を攪拌しながら内容物が70℃になるまでオイルバスで加熱し、5時間そのまま乳化重合を継続した。その結果、体積平均粒径=150nm、ガラス転移温度=58℃、重量平均分子量=11500の樹脂粒子が分散された「樹脂微粒子分散液2」が得られた。この分散液の固形分濃度は40質量%であった。
着色剤「C.I.ピグメントブルー15:3」 60質量部
ノニオン性界面活性剤「ノニフェニルエーテル」 5質量部
イオン交換水 240質量部
上記成分を混合して溶解後、ホモジナイザー「ウルトラタラックスT50」(IKA株式会社製)を用いて10分間攪拌し、その後、アルティマイザーにて分散処理して体積平均粒径が250nmである着色剤粒子が分散された「着色剤分散液2」を調製した。
パラフィンワックス(融点97℃) 100質量部
カチオン性界面活性剤「アルキルアンモニウム塩」 5質量部
イオン交換水 240質量部
上記成分を、丸型ステンレス鋼製フラスコ中でホモジナイザー「ウルトラタラックスT50」(IKA株式会社製)を用いて10分間分散した後、圧力吐出型ホモジナイザーで分散処理し、体積平均粒径が550nmである離型剤粒子が分散された「離型剤分散液2」を調製した。
樹脂微粒子分散液2 234質量部
着色剤分散液2 30質量部
離型剤分散液2 40質量部
ポリ塩化アルミニウム 1.8質量部
イオン交換水 600質量部
上記成分を、丸型ステンレス鋼鉄フラスコ中でホモジナイザー「ウルトラタラックスT50」(IKA株式会社製)を用いて混合し、分散した後、加熱用オイルバス中でフラスコ内を攪拌しながら55℃まで加熱した。55℃で30分保持した後、溶液中にD50が4.8μmの凝集粒子が生成していることを確認した。更に加熱用オイルバスの温度を上げて56℃で2時間保持しすると、D50は5.9μmとなった。その後、この凝集粒子を含む分散液に32質量部の「樹脂微粒子分散液2」を追加した後、加熱用オイルバスの温度を55℃まで上げて30分間保持して「凝集粒子2」を調製した。この「凝集粒子2」を含む分散液に1mol/Lの水酸化ナトリウムを追加して、系のpHを5.0に調整した後ステンレス製フラスコを磁気シールを用いて密閉し、攪拌を継続しながら95℃まで加熱し、6時間保持し、「トナー粒子分散液2」を作製した。
(ポリエステル樹脂の調製)
テレフタル酸ジメチル715.0gと、5−スルホイソフタル酸ジメチルナトリウム95.8gと、プロパンジオール526.0gと、ジエチレングリコール48.0gと、ジプロピレングリコール247.1gと、水酸化ブチルスズ触媒1.5gとを重縮合反応器に入れた。混合物を190℃に加熱し、メタノール副生物を蒸留受け器に集めながら、ゆっくりと約200〜202℃まで温度を上げた。次に、約4.5時間かけて圧力を大気圧から約1067Paまで下げながら、温度を約210℃まで上げた。生成物を取り出し、ガラス転移温度が53.8℃の「ポリエステル樹脂3」を調製した。
次に、上記「ポリエステル樹脂3」168gを1,232gの脱イオン水に加え、92℃で2時間撹拌して、「ポリエステル樹脂エマルジョン3」を調製した。
反応器に、1,400gの「ポリエステル樹脂エマルジョン3」と、14.22gの「C.I.ピグメントブルー15:3」とを加え「エマルジョン/分散物3」を調製した。
スチレン165g、n−ブチルアクリレート35g、「C.I.ピグメントブルー15:3」10g、ジ−t−ブチルサリチル酸金属化合物2g、スチレン−メタクリル酸共重合体8g、パラフィンワックス(mp=70℃)20gを混合し、60℃に加温し、「TKホモミキサー」(特殊機化工業株式会社製)にて12000rpmで均一に溶解、分散した。これに重合開始剤として2,2′−アゾビス(2,4−バレロニトリル)10gを加えて溶解させ、「重合性単量体組成物4」を調製した。次いで、イオン交換水710gに0.1M燐酸ナトリウム水溶液450gを加え、「TKホモミキサー」にて13000rpmで攪拌しながら1.0M塩化カルシウム68gを徐々に加え、燐酸三カルシウムを分散させた「懸濁液4」を調製した。この「懸濁液4」に上記「重合性単量体組成物4」を添加し、「TKホモミキサー」にて10000rpmで20分間攪拌し、「重合性単量体組成物4」を造粒した。その後、反応装置を使用し、75〜95℃にて5〜15時間反応させた。塩酸により燐酸三カルシウムを溶解除去し、「トナー粒子分散液4」を作製した。
(顔料分散液の調製)
ポリエステル樹脂 50質量部
(Tg:60℃、軟化点:98℃、重量平均分子量:9500)
C.I.ピグメントブルー15:3 50質量部
酢酸エチル 100質量部
上記材料組成の分散液に、ガラスビーズを加えた容器を、サンドミル分散機に装着した。容器周りを冷却しながら、高速攪拌モードで8時間分散し、その後酢酸エチルで希釈して顔料濃度15質量%の「顔料分散液5」を調製した。
パラフィンワックス(融点:85℃) 15質量部
トルエン 85質量部
上記材料を攪拌羽根を装着し、容器周りに熱媒を循環させる機能を持った分散機に投入した。毎分83回転で攪拌しながら徐々に温度を上げてゆき、最後に100℃に保ったまま3時間攪拌した。次に攪拌を続けながら毎分約2℃の割合で室温まで冷却し、微粒子化したワックスを析出させた。このワックス分散液を高圧乳化機「APVゴーリンホモジナイザ」(APVゴーリン株式会社製)を用い、圧力550×105Paで再度分散を行った。同時にワックス粘度を測定したところ0.69μmであった。調製した微粒子ワックスの分散液は、ワックスの質量濃度が15質量%になるように酢酸エチルで希釈して「微粒子化ワックスの分散液5」を作製した。
ポリエステル樹脂 85質量部
(Tg:60℃、軟化点:98℃、重量平均分子量:9500)
顔料分散液5(顔料濃度 15質量%) 50質量部
微粒子化ワックスの分散液5(ワックス濃度 15質量%) 33質量部
酢酸エチル 32質量部
上記材料組成中のポリエステル樹脂が十分に溶解したことを確認した後に、この溶液をホモミキサー「エースホモジナイザー」(日本精機株式会社製)に投入し、毎分16000回転で2分間攪拌し、均一な「油相5」を調製した。
炭酸カルシウム(平均粒径:0.03μm) 60質量部
純水 40質量部
上記材料をボールミルで4日間攪拌して得られた炭酸カルシウム水溶液を「水相(炭酸カルシウム水溶液)5」とした。「レーザ回折/散乱粒度分布測定装置A−700」(堀場製作所製)を用いて炭酸カルシウムの平均粒径を測定すると約0.08μmであった。
純水 98質量部
上記材料をボールミルで攪拌して得られたカルボキシメチルセルロースの水溶液を「水相(カルボキシメチルセルロース水溶液)5」とした。
油相5 55質量部
水相(炭酸カルシウム水溶液)5 15質量部
水相(カルボキシメチルセルロース水溶液)5 30質量部
上記材料を「コロイドミル」(日本精機株式会社製)に投入し、ギャップ間隔1.5mm、毎分9400回転で40分間乳化を行った。次に上記乳化物を、ロータリーエバポレータに投入、室温4,000Paの減圧下で3時間脱溶媒を行った。
(ポリエーテル樹脂(A)の合成)
攪拌装置、窒素導入管、温度計、原料等注入口を備えた高圧反応装置に、水酸化カリウム0.5質量部及び溶媒であるトルエン200質量部を入れ、系内の圧力を10×105Pa、温度を40℃に保ち、攪拌しながらプロピレンオキシド10.8質量部及びスチレンオキシド89.2質量部からなる混合液を少量ずつ注入し、分子量変化の様子を末端基適定により追跡し、数平均分子量が7,000になったところで反応を終了させた。このとき注入したモノマーの総量は、プロピレンオキシドが8.64質量部で、スチレンオキシドが71.4質量部であった。得られた高分子溶液から4,000Paの減圧下にトルエン及び未反応モノマーを留去させて、「ポリエーテル樹脂(A)」を得た。
攪拌装置、窒素導入管、温度計、精留塔を備えた内容積が5リットルのフラスコに、テレフタル酸67.85質量部、ネオペンチルグリコール3.34質量部、プロピレングリコール25.58質量部、トリメチロールプロパン3.22質量部及びジブチル錫オキシド0.3質量部を入れ、窒素気流下にて240℃で攪拌して反応させた。反応は環球法による軟化点が130℃に達したとき反応を終了して、「ポリエステル樹脂(B)」を得た。得られた「ポリエステル樹脂(B)」は、薄黄色の固体であり、GPC測定法によるポリスチレン換算の重量平均分子量は96,000であった。
ポリビニルブチラール8質量部(ポリ酢酸ビニル単位:2質量%、ポリビニルアルコール単位:19質量%、ポリビニルアセタール単位:79質量%、平均重合度:630)、2−メチル−2−ブタノール300質量部、スチレン82質量部、n−ブチルアクリレート18質量部からなる混合物を十分に溶解し、これに「C.I.ピグメントブルー15:3」7質量部、ガラスビーズ(直径1mm)500質量部を投入し、ペイントシェーカーで6時間撹拌した後、メッシュでガラスビーズを除去し「トナー粒子分散液7」を調製した。
上記で作製した「トナー粒子1〜7」100質量部に、それぞれルチル型酸化チタン(体積平均粒径=20nm、n−デシルトリメトキシシラン処理)0.8質量部、球形単分散シリカ(ゾルゲル法で得られたシリカゾルにHMDS処理を行い、乾燥、粉砕処理を施した粒子径D50=127nm)1.8質量部を混合し、「ヘンシェルミキサー」(周速30m/s)(三井三池化工株式会社製)で15分間ブレンドを行った。その後、目開き45μmのフィルターを用いて粗粒を除去し、「トナー1〜7」を作製し「実施例1〜6」および「比較例1」とした。
上記で作製した「トナー1〜7」のそれぞれに、体積平均粒径60μmのフェライトキャリアを混合し、トナー濃度が6%の「現像剤1〜7」を調製した。
〈実写評価〉
電子写真方式を採用した市販の画像形成装置「コニカ9331」(コニカ株式会社製)の現像器に上記トナーと現像剤をセットしプリントを行い、下記の評価項目について評価をおこなった。なお、画像濃度は「マクベスRD−918型濃度計」(マクベス社製)を用いて行った。
感光体表面を目視観察し、トナーフィルミングの有無を確認した上、グレーチャートを用いてハーフトーン画像をプリントし、ハーフトーン画像におけるトナフィルミングに対応する濃度むらを目視にて評価した。
◎ トナーフィルミング無し。濃度むらの発生なく良好
○ トナーフィルミング無し。濃度むらの若干の発生は認められるが、実用上問題なく良好
× トナーフィルミングによる感光体表面の光沢変化有り。濃度むらの発生が著しく実用上問題有り
(画像流れ)
画像流れは、高温高湿(33℃、90%RH)の条件下で2時間プリントを行った後、1枚目のプリント画像の8ポイント文字画像に転写紙の繊維に沿ってにじんだような流れが有るか無いかをルーペで観察し、評価した。
◎ 画像流れした文字が全く無い
○ A3サイズ当たり、1〜2個の画像流れした文字が存在するが、凝視しなければ判らない程度
× A3サイズ当たり、3個以上の明瞭な文字流れが存在した。
転写材上のトナー付着量が、1.6mg/cm2となるようプロセスを調整してプリント画像を形成した。この画像に直径0.1〜0.5mm程度の穴、すなわちトナーブリスターがあるかどうかを顕微鏡を用いて観察し、評価した。
◎ トナーブリスターが全く無い
○ 4cm2あたり1〜2個のトナーブリスターが存在するが、目視では凝視しなければ判らない程度
× 4cm2あたり3個以上の明瞭なトナーブリスターが存在した。
画像流れは、高温高湿(33℃、90%RH)の条件下で2時間プリントを行った後、1枚目のプリント画像の8ポイント文字画像に転写紙の繊維に沿ってにじんだような流れが有るか無いかをルーペで観察し、評価した。
◎ 画像流れした文字が全い
○ A3サイズ当たり、1〜2個の画像流れした文字が存在するが、凝視しなければ判らない程度
× A3サイズ当たり、3個以上の文字流れが存在した。
クリーニングブレードの寿命は、プリント画像にクリーニングブレードのエッジ摩耗による縦線が発生し、実用性が失われクリーニングブレードの交換が必要となるまでのプリント枚数で評価した。
◎ 100万プリント以上クリーニングブレードの交換が必要なく寿命長く優良
○ 50〜99万プリントでクリーニングブレードの交換が必要であったが寿命長く良好
× 49万プリント未満でクリーニングブレードの交換が必要で寿命短く不良。だだし、プリントは100万プリントまで続行した。
キャリア汚染は、100万枚プリント後のキャリア表面を、電界効果型走査型電子顕微鏡を用い4万倍に拡大して観察した。
◎ トナーから離脱した外添剤が、ほとんど付着していなく優良
○ トナーから離脱した外添剤が、1μm2のエリアに2〜10個存在するが、帯電量の変化は発生せず、実用上問題なく良好
△ トナーから離脱した外添剤が、1μm2のエリアに11〜30個存在し、帯電量が初期に比較し4〜10μC/質量部低下する傾向がでて、実用上やや問題
× トナーから離脱した外添剤が、1μm2のエリアに30個以上存在し、帯電量が初期に比較し10μC/質量部以上低下し、トナー飛散、かぶりが発生し、実用上問題有り。
現像剤の耐久性は、プリント画像にかぶり、濃度低下等が発生し、実用性が失われ、現像剤の交換が必要となるまでのプリント枚数で評価した。
◎ 250万プリント以上現像剤の交換が必要なく耐久性優良
○ 100〜250万プリントで現像剤交換が必要であったが耐久性良好
× 100万プリント未満で現像剤交換が必要で耐久性不良。だだし、プリントは100万プリントまで続行した。
洗浄水の使用量は、回転円筒型脱水機でトナーケーキを洗浄時、濾液の電気伝導度が10μS/cmまで低下させるのに要した洗浄水の使用量を、回転円筒型脱水機に投入したトナー粒子分散液中のトナー粒子量に対する質量比(洗浄水使用量/回転円筒型脱水機に投入したトナー粒子分散液中のトナー粒子量)で評価した。
◎ 10倍量未満は使用量が極めて少なく優良
○ 10〜30倍量は使用量が少なく良好
× 30倍量以上は使用量が多く、生産性が悪いため実用的でない。
表3に、トナーフィルミングによるハーフトーン画像の濃度むら、トナーブリスター、画像流れ、クリーニングブレードの寿命、キャリア汚染、現像剤耐久性、洗浄水の使用量の評価結果を示す。
12 トナーケーキ
13 トナー粒子分散液
14 ワイヤロッド
15 サポートロッド
16 トナー粒子
17 固液分離面
18 液滴
d 間隙
e 幅径
701 タンク
702 デカンター
703 調整タンク
704 回転円筒型脱水機
705 ストックタンク
706 乾燥装置
707 サイクロン
708 トナー粒子ストックタンク
715 温風
305 液の供給パイプ
306 スクレーパー
308 液の排出口
310 ケーキ排出口
601 洗浄水供給パイプ
Claims (3)
- 線状部材を間隔をあけて配列して作製したフィルターを用い、水系媒体中または有機溶媒中で形成したトナー粒子を含有するトナー粒子分散液を、固液分離する工程を有することを特徴とするトナー製造方法。
- 前記フィルターを構成する線状部材間に形成された間隙が、2〜45μmであることを特徴とする請求項1に記載のトナー製造方法。
- 前記線状部材間に形成された間隙にトナー粒子でできた固液分離面が形成されることを特徴とする請求項1または2に記載のトナー製造方法。
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