JP4189510B2 - トナー製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、トナー製造方法に関し、特に、線状部材を一定間隔で配列してなるフィルターを用いてトナー粒子分散液の固液分離を行うことにより、トナー画像上に画像欠陥を発生させないトナーを製造するトナー製造方法に関する。
近年、機械的粉砕により製造されたトナーに代わり、湿式で造粒されたトナーが、小粒径化、粒度分布をシャープにする、離型剤を多量導入するのに有利なため注目されている。湿式で造粒する具体的なトナーの製造方法としては、乳化会合法、懸濁重合法、分散重合法、さらには別途重縮合したポリエステル等を用いる溶解懸濁法等がある。
水系媒体中での重合工程を経てトナー粒子を形成する乳化会合法による重合トナーは、製造工程でトナー粒子の粒径や形状を制御できるので、小粒径で粒径分布がシャープであり、しかも、個々のトナー粒子の形状が揃った粒子表面に角のない丸みを帯びたトナーが得られる(例えば、特許文献1参照。)。
この様な大きさと形の揃ったトナーには高解像の画像が期待されるため、例えば1200dpi(dpiとは1インチ(2.54cm)あたりのドット数を表す)という微小なドット画像を形成するデジタル方式の画像形成への採用検討が盛んになりつつある。
湿式で造粒するトナーは、水系媒体中、または有機溶媒中でトナー粒子を形成させ、トナー粒子分散液とした後、濾過装置の様な固液分離装置に代表される分離手段を用いてトナー粒子分散液からトナー粒子を分離し、その後必要に応じ外添剤を添加して得られる。トナー粒子を分散させていた分散液中には、界面活性剤、トナー粒子より脱離した遊離離型剤粒子またはその分解物粒子等の不純物が含有されている。そのため、トナー粒子を分散液より分離する時は、トナー粒子にこれらの不純物が残存しない様によく洗浄することが必要である。
トナー粒子からの不純物除去を目的として、遠心分離により固体粒子と水系媒体とを分離しながら、濾液の電気伝導度が特定値以下になるまで洗浄水の供給を行ってトナー粒子の洗浄を行う技術が開示されている(例えば、特許文献2参照。)。
また、攪拌翼とフィルターとを備えた容器内で水系媒体を除去したトナー粒子に洗浄液を加えて攪拌した後、加圧下でトナー粒子を濾過して不純物の除去を行う技術が開示されている(例えば、特許文献3参照。)。
しかしながら、通常の洗浄行為を繰り返してもトナー粒子に残存する界面活性剤、塩類、トナー粒子より脱離した遊離離型剤粒子またはその分解物粒子等の不純物を完全に除去できるものではない。
事実、上記特許文献に開示された洗浄方法を経て得られたトナーを用いて画像形成を行うと、画像上の高濃度部分に白い粒状の画像欠陥が発生するトナーブリスターと呼ばれる問題が発生した。これはトナー粒子に残存した不純物が水和し、定着工程の加熱により水蒸気となって排出され、気泡状に排出する際にトナー層を破壊する結果、画像欠陥を発生させるものと推測される。
この様に、公知の固液分離手段によりトナー粒子から不純物を完全に除去しながらトナー粒子の洗浄を行う技術は確立されていなかった。
また、少量のトナー粒子分散液の固液分離を行うことによりフィルターが目詰まりしてしまうため、目詰まりのたびに新しいフィルターに交換する必要があり、交換の工数とコストがかかり、トナー粒子分散液の固液分離を迅速かつ効率よく低コストで実施することが難しかった。
特開2000−214629号公報 特開2000−292976号公報 特開2001−249490号公報
本発明は、上記問題を鑑み提案されたものであり、トナー画像上に画像欠陥を発生させることなく、安定した画像形成を行うことが可能なトナーを製造するトナー製造方法を提供することを目的とする。
(請求項1)
線状部材を間隔をあけて配列して作製したフィルターを用い、水系媒体中または有機溶媒中で形成したトナー粒子を含有するトナー粒子分散液を、固液分離する工程を有するトナー製造方法において、
該フィルターを構成する線状部材間に形成された間隙が、2〜45μmであることを特徴とするトナー製造方法。
(請求項2)
前記線状部材間に形成された間隙にトナー粒子でできた固液分離面が形成されることを特徴とする請求項1に記載のトナー製造方法。
本発明のトナー製造方法は、トナー粒子表面から不純物の除去を十分に行うことを可能にすることにより、トナーブリスターによる画像欠陥を発生させることのない安定したトナー画像を形成することを可能にするという優れた効果を奏する。
本発明のトナー製造方法は、トナー粒子表面から不純物除去を十分に行うことにより、得られたトナーで形成されたトナー画像上にトナーブリスターによる画像欠陥を発生させることなく、安定した画像形成を行うことが可能な優れた効果を有する。
上記請求項1に記載の発明では、ワイヤーロッドと呼ばれる線状部材を、サポートロッドと呼ばれる部材を一定間隔で配列、固定して形成したフィルターを用いてトナー粒子分散液の固液分離を行うことを特徴とする。そして、このような固液分離工程を経て得られたトナーを用いて画像形成を行うと、トナーブリスターに起因する画像欠陥が発生しない良好なトナー画像が得られることを見出した。
ここで、上記構成に使用される用語について説明する。
本発明で云う「トナー粒子分散液」とは、トナーの製造工程において、粒子形成の完了したトナー粒子を分散させてなる液のことを云う。
本発明で云う「フィルター」は、ワイヤーロッドと呼ばれる金属、樹脂あるいはセラミック材料でできた細長い棒状の線状部材を、サポートロッドと呼ばれる保持部材上に一定間隔で(すき間をあけた状態で)配列し、固定化されて形成されるものである。このようにワイヤーロッドを間隔をあけて配列することにより、ワイヤーロッド間に狭い間隙が形成され、本発明で使用されるフィルターはこのワイヤーロッド間に形成された狭い間隙をを利用してトナー粒子分散液の固液分離を行うものである。なお、ここで云う「線状部材」とは上述したような材質でできた細長い棒状の固体材料のことを云う。
本発明で使用される線状部材である「ワイヤーロッド」は、図3に示すような三角形、五角形あるいは半円形状の断面形状を有するものが使用される。
本発明で使用されるフィルターは、例えば図1に示すように線状部材を間隙をあけて配置して形成される。
トナー粒子分散液をフィルターに通過させると、線状部材によって形成されたフィルター面上でトナー粒子を受け止めて、線状部材(ワイヤーロッド)間の間隙から液分を通過させて固液分離を行う。トナー粒子分散液のフィルター面通過に伴い、ワイヤロッド間に形成されたスリット状の間隙にはトナー粒子が充填され固液分離面を形成し、この固液分離面で固液分離が行われる。

本発明で云う「固液分離」とは、トナー粒子分散液から液成分を脱液してトナー粒子を分離し、分離した含水状態のトナー粒子を、トナーケーキと呼ばれる所定形状のトナー塊状物(バルク物)に形成する操作を云う。
本発明で云う「固液分離面」とは、トナー粒子分散液より液成分を脱液する面のことで、本発明では図1の17に示すようにワイヤーロッド間に形成されたせまい間隙にトナー粒子が入り込んでトナー粒子の充填状態が形成された後、当該間隙中でトナー粒子同士が密な状態で相互に支え合うことにより形成されているトナー粒子でできた面のことを云う。
以下、本発明について詳細に説明する。
トナー粒子分散液を線状部材を一定間隔で配列してなるフィルター(以下、本発明に係るフィルターとも云う)を用いて固液分離すると、本発明に係るフィルターにおける線状部材を配列して形成したスクリーン状の面(フィルター面)に沿ってトナー粒子が堆積してトナーケーキを形成する。そして、固液分離の進行に伴いトナーケーキが成長していく。
本発明者等は、不織布や濾紙等の従来タイプのフィルターを用いたトナー粒子分散液の固液分離を行っていた。しかしながら、これらの従来タイプのフィルターで固液分離したトナーで画像形成を行うと、前述したように定着後のトナー画像上に画像欠陥が多く、トナーブリスターに起因するものであることを確認した。また、これらのトナー粒子に付着させた外添剤が離脱し易い性質を有し、キャリア表面を汚染し易く現像剤の寿命が短かくなっている傾向もあることに着目した。
また、本発明者等は、不織布や濾布等の従来タイプのフィルターを用いたトナー粒子分散液の固液分離では、図2に示す様に、フィルター内部にトナー粒子が入り込んだ状態であることにも着目した。
これらの知見から、本発明者等は、トナー粒子がフィルター内部の奥深くまで入り込んだ状態で固液分離を行うと、フィルター内部に入り込んだトナー粒子の影響でトナーケーキを形成したトナー粒子表面から不純物が除去しにくくなり、とりわけフィルター表面近くのトナー粒子ほど不純物除去が難しくなっていると推測した。
そこで、本発明者等は、トナー粒子がフィルターの内部深くまで入り込まないようにしてトナーケーキを形成させることが可能なフィルターを検討した。
その結果、図1の様に線状部材を一定間隔で配列して形成したフィルター(本発明に係るフィルター)を用いてトナー粒子分散液の固液分離を行うと、トナーケーキのフィルター表面近傍のトナーを用いて画像形成を行ってもトナーブリスターやキャリア汚染が発生しないことを見出したのである。
このように、トナーケーキのフィルター表面で形成されたトナー粒子から確実に不純物が除去可能になった理由は明らかではないが、おそらく、図1に示す様に、フィルター内にトナー粒子でできた固液分離面が形成され、この固液分離面によって不純物を含む液成分を円滑に脱液できるようになったためと推測される。
すなわち、図1に示すように、本発明に係るフィルターを用いて固液分離を行うと、フィルターを構成する線状部材間の間隙にトナー粒子が充填されて、トナー粒子で固液分離面を形成して、この固液分離面を用いて固液分離が行われる。そして、トナー粒子で形成された固液分離面ではちょうどカラムクロマトグラフィーの様に平面性を保ったまま濃縮された不純物がメッシュを通過し排出される分離能が発現して、トナー粒子分散液の液成分とともに不純物成分がトナーケーキのトナー粒子表面から洗い流され排出されるようになったものと推測される。
図1は、本発明に係るフィルターの一例を示す概略図である。
図1において、11は本発明に係るフィルター、12はトナーケーキ、13はトナー粒子分散液、14はワイヤーロッド、15はサポートロッド、16はトナー粒子、17は固液分離面、18は液滴、dは間隙、eは幅径を示す。
また、トナーケーキが本発明に係るフィルターの表面に形成されると、トナー粒子が密な状態になりトナー粒子同士が相互に支え合い、頑丈なブリッジを形成して液成分のみの通過を可能にしたものと推測される。
その結果、トナーケーキ中のトナー粒子間の空隙を液体だけが流れて行き、液体の流動によりトナー粒子表面に付着していた不純物がトナー粒子表面より液体とともに洗い出されて、結果としてトナーケーキを形成するトナー粒子表面から不純物を除去することを可能にしたものと推測される。
本発明に係るフィルターを用いて製造されたトナーは、トナーの帯電性を低下させる不純物(例えば、脂肪酸金属塩等)や遊離の顔料やトナーの超微粒子がトナー粒子表面より除去されているので、トナーフィルミングによるハーフトーン画像の濃度むら、トナーブリスター、画像流れ等の画像不良が無く、クリーニングブレードの寿命も伸び、キャリア汚染が無く、現像剤耐久性も良好である。
この様に、フィルターの間隙にトナー粒子で固液分離面を形成させて、このトナー粒子でできた固液分離面を用いて固液分離を行うという技術思想は従来技術から到底考えつかぬものであった。
図2は、フィルターの内部にトナー粒子が入り込んだ状態で固液分離を行う従来タイプのフィルターの一例を示す概略図である。
図2において、111は従来タイプのフィルター、12はトナーケーキ、13はトナー粒子分散液、16はトナー粒子、18は液滴、19は不織布を示す。
本発明に係るフィルターを用いて、トナー粒子分散液からトナー粒子を固液分離してトナーケーキの形成するための装置としては、特に限定されず、フィルタープレス、加圧葉状脱水機、加圧ヌッチェ、回転円筒型脱水機、回転円板型脱水機等を挙げることができるが、これらの中では回転円筒型脱水機がトナーケーキ中から不純物の除去がしやすく、且つ良好な生産性が得られ好ましい。
次に、本発明に係るフィルター、トナー粒子分散液から固液分離してトナーケーキの形成、トナーケーキの洗浄、トナーケーキの掻き取りと排出、フィルターの洗浄・再生について説明する。
(フィルター)
本発明に係るフィルターは、濾紙や不織布等の公知のフィルターと異なり、線状部材を一定間隔で配列してなるものである。
本発明に係るフィルターに要望される特性としては
(1)フィルター中にトナー粒子が充填されてトナー粒子分散液の固液分離を行う固液分離面を形成する細孔を有すること、
(2)フィルターとトナーケーキとの接触箇所でフィルター表面に平面性が確保されること、
(3)目詰まりを起こさないこと、
(4)操作圧力に耐えること、
(5)耐摩耗性があること、
(6)表面がなめらかでトナーケーキを掻き取りやすいこと、
(7)フィルターを洗浄により繰返し使用が可能なこと、
(8)安価であること、
等が挙げられる。
さらに、本発明に係るフィルターの採用にあたっては、線状部材間の間隙からトナー粒子が通過してトナーケーキに回収されずに収率を低下させないことも重要なポイントとなった。
本発明に係るフィルターは、線状部材であるワイヤーロッドをサポートロッドに一定の間隔を置いて配列させて固定し、ワイヤーロッドの間にスリット状に開口した間隙を形成されたものである。
本発明に係るフィルターは、線状部材を間隔をあけて配列させてフィルター面を形成するが、例えば、図1に示すように、断面が三角形状の線状部材を、三角形の底辺に相当する領域をトナー粒子分散液の投入方向に対向するように配置してフィルターを形成する。線状部材間に形成される間隙は、図1の「d」で表される箇所を示す。
前記フィルターの具体例としては、平面にワイヤロッドの様に棒状の線状部材を平面状に配列して形成されたフィルターや、線状部材を円筒形状に配列して形成されたフィルター等が挙げられる。
本発明に係るフィルターは、線状部材であるワイヤーロッドをサポートロッドに固定して形成されるもので、ワイヤーロッドの間に設けられた間隔は、トナー粒子分散液の固液分離を繰り返し行って一定の間隙が保持されているので、トナーケーキを形成したトナー粒子表面に付着していた不溶性の不純物が除去され易いので、目詰まりが発生しにくく、仮に目詰まりが発生しても洗浄して容易に目詰まりを除去することができるので多数回にわたる繰り返し使用が可能である。
図3は、本発明に使用されるフィルターを形成するワイヤーロッドの断面形状とサポートロッドの断面形状の一例を示す図である。
図3において、31は三角形状、32は五角形状、33は半円形状のワイヤーロッド14の断面形状、34は雨滴形状型、35は三角形状、36は円形状のサポートロッド15の断面形状を示す。
ワイヤーロッド14の断面形状は、三角形状31、五角形状32、半円形状33等が挙げられるが、これらの中では三角形状のワイヤーロッドが精度良く並列配列しやすいことや、サポートロッド15にも溶着しやすいこと、さらには耐圧強度を有するの好ましい。また、サポートロッドの断面形状としては、雨滴形状型34、三角形状35、円形状36等が挙げられるがこれらの中では雨滴形状型34がワイヤーロッドを溶接しやすい構造を有するので好ましい。
フィルター表面に占める間隙の割合(開口率)は、ワイヤーロッドの幅径(図1のe)や断面形状にもよるが、フィルターの強度と加工性および固液分離性能等の視点から20〜70%が好ましい。間隙の割合(開口率)は大きければ固液分離の効率が向上するのでフィルターの強度を確保可能な範囲で大きい方がより好ましい。
図4は、本発明に用いられるフィルターの一例を示す概念図と断面図である。
図4において、20は本発明に係るフィルター、21はワイヤーロッド、22はサポートロッド、23は間隙、24はワイヤロッドの幅径、25はトナー粒子分散液の流れ方向を示す。
ワイヤーロッドおよびサポートロッドの材質は、耐圧強度が有り、お互いが溶着できるものなら特に限定されず、ステンレス(SUS316L、SUS904L)、ニッケル、ナイロン、ポリエステル等を用いることができるが、これらの中ではステンレスのSUS316Lが加工性、耐圧強度の点で好ましい。
スリット状に開口した間隙は、ワイヤーロッドをサポートロッドに溶接する時のワイヤーロッドの間隔により決まる。なお、スリット状に開口した間隔は一般で云う目開きに該当する。
本発明に係るフィルターは、間隙が2〜45μm、好ましくは3〜30μmになるようワイヤーロッドがサポートロッドに配列されたものである。上記範囲の間隙で作製されたフィルターを用いると良好な固液分離を行うことができる。間隙の形状はワイヤロッドとワイヤーロッドとの間にできる隙間でスリット状に開口している。
フィルターの間隙は、トナー粒子の個数平均粒径の0.2〜20倍が好ましく、0.5〜10倍がより好ましい。フィルターのスリット状に開口した間隙がトナー粒子より20倍程度まで大きくても、トナー粒子分散液の固液分離を開始すると、スリット状に開口した間隙でトナー粒子同士が密な状態で相互に支え合う状態で固液分離面を形成し、その固液分離面で固液分離を行うので、トナー粒子がフィルターを通過して液分とともに流出することは無い。
(トナー粒子分散液を固液分離してトナーケーキの形成、トナーケーキの洗浄)
本発明では、トナー粒子分散液を本発明に係るフィルターを用いて固液分離してトナーケーキを形成し、このトナーケーキを水またはアルコールで洗浄する。
具体的には、トナー粒子を含有するトナー粒子分散液を、本発明に係るフィルターが装着された回転円筒型脱水機の槽内に供給し、この回転円筒型脱水機を作動させてフィルターの表面にトナー粒子からなるトナーケーキを形成する。
次に、回転円筒型脱水機の槽内に水を供給して、トナーケーキを洗浄する。水による洗浄は、濾液の電気伝導度が50μS/cm以下になるまで続けられる。濾液の電気伝導度が50μS/cm以下になるまで洗浄すると、トナー粒子に付着している不純物の残存量が低減され好ましい。さらに、濾液の電気伝導度が10μS/cm以下になるまで洗浄を続けると、トナー粒子に付着する不純物の量がさらに低減されより好ましい。
濾液の電気伝導度は、通常の電気伝導度計により測定することができ、測定器としの一例として「CM−10P」(東亜電波工業株式会社製)を挙げることができる。
洗浄に用いられる水としては、特に限定されないが、濾液の電気伝導度を50μS/cm以下とするためには、5μS/cm以下の電気伝導度の水を用いることが好ましい。さらに、磁気や超音波を用いて水のクラスタを小さくすることにより洗浄性能を高めた水を用いても良い。
洗浄時の回転円筒の加速度は、500〜1000Gが好ましく、600〜800Gがより好ましい。加速度がこの範囲であれば、トナーケーキ全体にわたって均一に洗浄水を供給でき、トナー粒子に付着した不純物を完全に除去することができ好ましい。
洗浄に用いられる水の供給量は、回転円筒型脱水機内に洗浄水が滞留しない範囲が好ましい。洗浄液が滞留しなければトナー粒子より一度分離した不純物が、トナー粒子に再付着するような問題も発生せず好ましい。
(トナーケーキの掻き取りと排出)
水により洗浄されて不純物が除去されたトナーケーキは、回転円筒型脱水機の回転円筒(バスケット)を高速回転させて脱水する。その後、回転円筒脱水機に取り付けられたまたは挿入されたスクレーパーで脱水されたトナーケーキが本発明に係るフイルター表面から掻き取られ、吸引パイプまたは排出口から排出されて次工程の乾燥装置へ搬送される。
(本発明に係るフィルターの洗浄・再生)
トナー粒子や不純物により目詰まりした本発明に係るフィルターは、回転円筒型脱水機に取り付けられた、又は挿入された高圧ジェットノズルからの高圧ジェット流により、該フィルターを取り出して超音波浴中に浸漬し、超音波により洗浄され再使用される。前記洗浄によりトナー粒子や不純物が除去されるので、再使用しても何ら問題を発生することは無い。
次に、トナー粒子分散液からトナー粒子を固液分離してトナーケーキの形成する装置として用いる回転円筒型脱水機について説明する。
図5は、回転円筒型脱水機の一例を示す断面図である。
図5に示す回転円筒型脱水機は、トナーケーキを下部から排出するタイプのもので、本体301に、バスケット302、バスケット回転装置303、掻き取り装置304、液の供給パイプ305、液の排出口308、ケーキ排出口310が取り付けられている。掻き取り装置304にはスクレーパー306、液の供給パイプ305には液の噴射ノズル309、バスケット302には取り外し可能な本発明に係るフィルター307が装着されている。スタート時には液の供給パイプ305からトナー粒子分散液が供給され、バスケット302を高速で回転して固液分離し、トナーケーキを本発明に係るフィルター307の表面に形成させる。濾液は液の排出口308から排出する。
その後、トナーケーキを洗浄するため、液の供給パイプ305から洗浄水が供給される。トナーケーキの洗浄水は液の排水口308から排出される。
その後、洗浄後のトナーケーキは、バスケット302を高速回転して脱水され、続いてバスケット302を低速回転させながらスクレーパー306で掻き落とされ、ケーキ排出口310から排出される。
図6は、本発明に係るフィルターを洗浄する高圧ジェットノズルが取り付けられた回転円筒型脱水機の一例を示す断面図である。
本体301には、高圧ジェットノズル602付きの高圧ジェット洗浄装置603が取り付けられている。水供給パイプ601から高圧水(50〜100×105Pa)が高圧ジェットノズル602へ送られ、ノズルから本発明に係るフィルター307の表面に高圧ジェット水が噴射され、目詰まりしたトナー粒子および不純物が除去される。噴射した洗浄水は液の排出口308から排出される。
次に、本発明に係るトナー製造方法について説明する。
本発明に係るトナー(トナー粒子)は、個数平均粒径が3〜10μm、個数基準の粒度分布の変動係数が6〜29%、平均円形度が0.94〜0.99、円形度の変動係数が2〜16%であることが好ましい。
なお、個数平均粒径、個数基準の粒度分布の変動係数、平均円形度、円形度の変動係数は、電気抵抗式の粒度分布測定装置であるコールターマルチサイザー「SD−2000」(シスメックス株式会社製)を用いて測定することができる。
上記のような形状特性を有するトナー粒子は、本発明に係るフィルターからの濾出が無く良好に固液分離を行うことができ好ましい。
本発明に係るトナーは、水系媒体中、または有機溶媒中でトナー粒子を形成させ、トナー粒子分散液とした後に、少なくとも2枚以上のメッシュを有するフィルターにより固液分離してトナー粒子からなるトナーケーキを形成し、トナーケーキから不純物を洗浄して除去し、乾燥してトナー粒子を調製し、トナー粒子に必要に応じ外添剤を添加混合するトナー製造方法による得ることができる。
水系媒体としては、例えば、水、メタノール、エタノール、イソプロパノール、ブタノール、2−メチル−2−ブタノール、アセトン、メチルエチルケトン、テトラヒドロフラン、またはこれらを混合したものを挙げることができるが特に限定されるものではない。トナーの製造にはこれらの中から適したものを選ぶことができる。
トナー粒子分散液の製造方法は、公知の製造方法により作製することができ、具体的には、乳化会合法、懸濁重合法、分散重合法、溶解懸濁法、連続式乳化分散法等を挙げることができるが特に限定されるものではない。
以下、乳化会合法と分散重合法によるトナー粒子分散液の製造方法について説明する。
乳化重合によるトナー粒子分散液の製造方法は、水系媒体中でトナー粒子を形成させる方法で、例えば特開2002−351142号公報等に開示されている。
また、特開平5−265252号公報、特開平6−329947号公報、特開平9−15904号公報に開示される樹脂粒子を水系媒体中で塩析/融着させてトナー粒子分散液を製造する方法を挙げることができる。
具体的には、水中で樹脂粒子を乳化剤を用いて分散させた後、臨界凝集濃度以上の凝集剤を加えて塩析させると同時に、形成された重合体自体のガラス転移温度以上で加熱融着させて融着粒子を形成しつつ徐々に粒径を成長させ、目的の粒径となったところで水を多量に加えて粒径成長を停止し、さらに加熱、攪拌しながら粒子表面を平滑にして形状を制御し、トナー粒子分散液調製するものである。なお、ここにおいて凝集剤と同時にアルコールなど水に対して無限溶解する溶媒を加えてもよい。
分散重合によるトナー粒子分散液の製造方法は、単量体の溶ける良溶媒に単量体と重合開始剤を同時に溶解し、重合の進行につれて溶媒に溶けなくなった高分子成分を析出させトナー粒子を形成する方法である。前記の溶媒はメタノールが使用されることが一般的で、固液分離がアルコール媒体中で行われるか、あるいは水とアルコールを混合した水系媒体中で行われるのが一般的である。
次に、本発明に係るトナーの製造方法について説明する。
図7は、本発明に好ましく用いられるトナー製造方法の一例を示す製造フロー図(製造プロセス図)である。
図7に示すフローに従って各工程を説明する。タンク701にストックしてあるトナー粒子分散液を回転円筒型脱水機704へ投入し、トナー粒子分散液の供給量と排出口308からの排出液量のバランスを見ながら回転円筒型脱水機704の操作を続ける。一定量の固液分離が終了したら操作を停止し、水洗浄、脱水した後、掻き取り装置306によりトナーケーキをケーキ排出口310から取り出す。取り出されたトナーケーキはストックタンク705に蓄えられ、好ましくは解碎処理された後乾燥装置706へ送られ、温風715により乾燥された後、サイクロン707でトナー粒子が回収され、トナー粒子ストックタンク708へ蓄えられる。
図8は、本発明により好ましく用いられるトナー製造方法の一例を示す製造フロー図(製造プロセス図)である。
図8に示すフローは、タンク701にストックしてあるトナー粒子分散液を、デカンター702で濃縮した後、調整タンク703に送液する。デカンター702では水より比重の小さい不純物はあらかじめ除去される。調整タンク703では希釈液711が加えられ、濃縮された液中のトナー粒子を再分散するとともに固液分離に適する濃度に調整すると同時に水溶性不純物をこの再分散液中に溶解させる。再分散されたトナー粒子分散液は回転円筒型脱水機704へ投入され、以降は図7と同じ操作を行う。
乾燥装置としては、フラッシュジェットドライヤー、流動床乾燥装置、スプレードライヤー、真空凍結乾燥装置、減圧乾燥装置等を挙げることができるが、これらの中の2種以上の乾燥装置を直列に配列して乾燥することが好ましい。
乾燥処理されたトナー粒子の水分は、5質量%以下であることが好ましく、更に好ましくは2質量%以下である。
以下に、実施例を挙げて具体的に説明するが、本発明の実施態様はこれらに限定されるものではない。
《本発明に係るフィルターの作製》
ワイヤーロッドとサポートロッドの材料としてはSUS316Lを用いた。
逆三角形と半円形の形状のワイヤーロッドと雨滴型の形状のサポートロッドを用い、間隙が表1に記載の値になるようサポートロッド上にワイヤロッドを並べて溶着してフィルターを作製した。その後、前記フィルターをバスケット型遠心分離器のバスケットに装着できるよう加工(バスケットの直径は1524mm、深さは1020mm)して本発明に係る「フィルター1〜4」を作製した。
さらに、比較用として不織布(岡田帆布株式会社製、通気量192ml/cm2・min)を用意し「フィルター5」とした。
表1に、上記で作製した本発明に係る「フィルター1〜4」(本発明)、比較用「フィルター5」の間隙きの幅等を示す。
Figure 0004189510
《トナーの製造》
〈トナー粒子分散液1の作製(乳化会合法の例)〉
(ラテックス(1HML)の調製)
(1)核粒子の調製(第一段重合)
攪拌装置、温度センサー、冷却管、窒素導入装置を取り付けた5000mlのセパラブルフラスコにアニオン系界面活性剤
式(101)
1021(OCH2CH22OSO3Na
7.08gをイオン交換水3010gに溶解させた界面活性剤溶液(水系媒体)を仕込み、窒素気流下230rpmの攪拌速度で攪拌しながら、フラスコ内の温度を80℃に昇温させた。
この界面活性剤溶液に、重合開始剤(過硫酸カリウム:KPS)9.2gをイオン交換水200gに溶解させた開始剤溶液を添加し、温度を75℃とした後、スチレン70.1g、n−ブチルアクリレート19.9g、メタクリル酸10.9gからなる単量体混合液を1時間かけて滴下し、この系を75℃にて2時間にわたり加熱、攪拌することにより重合(第一段重合)を行い、ラテックス(高分子量樹脂からなる樹脂粒子の分散液)を調製した。これを「ラテックス(1H)」とする。
(2)中間層の形成(第二段重合)
攪拌装置を取り付けたフラスコ内において、スチレン105.6g、n−ブチルアクリレート30.0g、メタクリル酸6.2g、n−オクチル−3−メルカプトプロピオン酸エステル5.6gからなる単量体混合液に離型剤として、下記式で表される化合物(以下、「例示化合物(19)」と云う。)98.0gを添加し、90℃に加温し溶解させて単量体溶液を調製した。
例示化合物(19)
CH3(CH220COOCH2C(CH2OCO(CH220CH33
一方、アニオン系界面活性剤(上記式(101))1.6gをイオン交換水2700mlに溶解させた界面活性剤溶液を98℃に加熱し、この界面活性剤溶液に、核粒子の分散液である前記「ラテックス(1H)」を固形分換算で28g添加した後、循環経路を有する機械式分散機「クレアミックス(CLEARMIX)」(エム・テクニック株式会社製)により、前記例示化合物(19)の単量体溶液を8時間混合分散させて284nmの分散粒子径を有する乳化粒子(油滴)を含む分散液(乳化液)を調製した。
次いで、この分散液(乳化液)に、重合開始剤(KPS)5.1gをイオン交換水240mlに溶解させた開始剤溶液とイオン交換水750mlとを添加し、この系を98℃にて12時間にわたり加熱攪拌することにより重合(第二段重合)を行い、ラテックス(高分子量樹脂からなる樹脂粒子の表面が中間分子量樹脂により被覆された構造の複合樹脂粒子の分散液)を得た。これを「ラテックス(1HM)」とする。
前記「ラテックス(1HM)」を乾燥し、走査型電子顕微鏡で観察したところ、ラテックスに取り囲まれなかった例示化合物(19)を主成分とする粒子(400〜1000nm)が観察された。
(3)外層の形成(第三段重合)
上記の様にして得られた「ラテックス(1HM)」に、重合開始剤(KPS)7.4gをイオン交換水200mlに溶解させた開始剤溶液を添加し、80℃の温度条件下に、スチレン300g、n−ブチルアクリレート95g、メタクリル酸15.3g、n−オクチル−3−メルカプトプロピオン酸エステル10.4gからなる単量体混合液を1時間かけて滴下した。滴下終了後、2時間にわたり加熱攪拌することにより重合(第三段重合)を行った後、28℃まで冷却しラテックス(高分子量樹脂からなる中心部と、中間分子量樹脂からなる中間層と、低分子量樹脂からなる外層とを有し、前記中間層に例示化合物(19)が含有されている複合樹脂粒子の分散液)を得た。このラテックスを「ラテックス(1HML)」とする。
この「ラテックス(1HML)」を構成する複合樹脂粒子は、138,000、80,000及び13,000にピーク分子量(重量)を有するものであり、また、この複合樹脂粒子の重量平均粒径は122nmであった。
(トナー粒子分散液の作製)
アニオン系界面活性剤(ドデシル硫酸ナトリウム)59.0gをイオン交換水1600mlに攪拌溶解し、この溶液を攪拌しながら、「C.I.ピグメントブルー15:3」420.0g徐々に添加し、次いで「クレアミックス」(エム・テクニック株式会社製)を用いて分散処理することにより、「着色剤粒子の分散液」を調製した。
「ラテックス(1HML)」420.7g(固形分換算)と、イオン交換水900gと、「着色剤粒子の分散液」166gとを、温度センサー、冷却管、窒素導入装置、攪拌装置を取り付けた反応容器(四つ口フラスコ)に入れ攪拌した。容器内の温度を30℃に調整した後、この溶液に5mol/Lの水酸化ナトリウム水溶液を加えてpHを8に調整した。
次いで、塩化マグネシウム・6水和物12.1gをイオン交換水1000mlに溶解した水溶液を、攪拌下、30℃にて10分間かけて添加した。3分間放置した後に昇温を開始し、この系を6〜60分間かけて90℃まで昇温し、会合粒子の生成を行った。その状態で、「コールターカウンター TA−II」(コルターカウンター株式会社製)にて会合粒子の粒径を測定し、体積平均粒径が6.4μmになった時点で、塩化ナトリウム80.4gをイオン交換水1000mlに溶解した水溶液を添加して粒子成長を停止させ、更に熟成処理として液温度98℃にて2時間加熱攪拌することにより、粒子の融着を完結させた。
その後、30℃まで冷却し、塩酸を添加してpHを4.5に調整し、「トナー粒子分散液1」を作製した。
〈トナー粒子分散液2の調製(乳化会合法の例)〉
(樹脂粒子分散液の調製)
スチレン370g、n−ブチルアクリレート30g、アクリル酸8g、ドデカンチオール24g、四臭化炭素4gを混合して溶解したものを、非イオン性界面活性剤「ノニルフェニルエーテル」6g及びアニオン性界面活性剤「ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム」10gをイオン交換水550gに溶解したフラスコ中で乳化重合させ、10分間ゆっくり混合しながら、これに過硫酸アンモニウム4gを溶解したイオン交換水50gを投入した。窒素置換を行った後、前記フラスコ内を攪拌しながら内容物が70℃になるまでオイルバスで加熱し、5時間そのまま乳化重合を継続した。その結果、体積平均粒径=150nm、ガラス転移温度=58℃、重量平均分子量=11500の樹脂粒子が分散された「樹脂微粒子分散液2」が得られた。この分散液の固形分濃度は40質量%であった。
(着色剤分散液の調製)
着色剤「C.I.ピグメントブルー15:3」 60質量部
ノニオン性界面活性剤「ノニフェニルエーテル」 5質量部
イオン交換水 240質量部
上記成分を混合して溶解後、ホモジナイザー「ウルトラタラックスT50」(IKA株式会社製)を用いて10分間攪拌し、その後、アルティマイザーにて分散処理して体積平均粒径が250nmである着色剤粒子が分散された「着色剤分散液2」を調製した。
(離型剤分散液の調製)
パラフィンワックス(融点97℃) 100質量部
カチオン性界面活性剤「アルキルアンモニウム塩」 5質量部
イオン交換水 240質量部
上記成分を、丸型ステンレス鋼製フラスコ中でホモジナイザー「ウルトラタラックスT50」(IKA株式会社製)を用いて10分間分散した後、圧力吐出型ホモジナイザーで分散処理し、体積平均粒径が550nmである離型剤粒子が分散された「離型剤分散液2」を調製した。
(凝集粒子の調製)
樹脂微粒子分散液2 234質量部
着色剤分散液2 30質量部
離型剤分散液2 40質量部
ポリ塩化アルミニウム 1.8質量部
イオン交換水 600質量部
上記成分を、丸型ステンレス鋼鉄フラスコ中でホモジナイザー「ウルトラタラックスT50」(IKA株式会社製)を用いて混合し、分散した後、加熱用オイルバス中でフラスコ内を攪拌しながら55℃まで加熱した。55℃で30分保持した後、溶液中にD50が4.8μmの凝集粒子が生成していることを確認した。更に加熱用オイルバスの温度を上げて56℃で2時間保持しすると、D50は5.9μmとなった。その後、この凝集粒子を含む分散液に32質量部の「樹脂微粒子分散液2」を追加した後、加熱用オイルバスの温度を55℃まで上げて30分間保持して「凝集粒子2」を調製した。この「凝集粒子2」を含む分散液に1mol/Lの水酸化ナトリウムを追加して、系のpHを5.0に調整した後ステンレス製フラスコを磁気シールを用いて密閉し、攪拌を継続しながら95℃まで加熱し、6時間保持し、「トナー粒子分散液2」を作製した。
〈トナー粒子分散液3の作製(ポリエステル会合法の例)〉
(ポリエステル樹脂の調製)
テレフタル酸ジメチル715.0gと、5−スルホイソフタル酸ジメチルナトリウム95.8gと、プロパンジオール526.0gと、ジエチレングリコール48.0gと、ジプロピレングリコール247.1gと、水酸化ブチルスズ触媒1.5gとを重縮合反応器に入れた。混合物を190℃に加熱し、メタノール副生物を蒸留受け器に集めながら、ゆっくりと約200〜202℃まで温度を上げた。次に、約4.5時間かけて圧力を大気圧から約1067Paまで下げながら、温度を約210℃まで上げた。生成物を取り出し、ガラス転移温度が53.8℃の「ポリエステル樹脂3」を調製した。
(ポリエステル樹脂エマルジョンの調製)
次に、上記「ポリエステル樹脂3」168gを1,232gの脱イオン水に加え、92℃で2時間撹拌して、「ポリエステル樹脂エマルジョン3」を調製した。
(会合工程)
反応器に、1,400gの「ポリエステル樹脂エマルジョン3」と、14.22gの「C.I.ピグメントブルー15:3」とを加え「エマルジョン/分散物3」を調製した。
次に、酢酸亜鉛を脱イオン水に溶解して、5質量%の酢酸亜鉛溶液を調製した。この溶液を、秤の上に置いた貯蔵器に入れ、0.01〜9.9ml/分で酢酸亜鉛溶液を正確に供給可能なポンプに接続した。エマルジョンの会合に必要な酢酸亜鉛の量は、エマルジョン中の樹脂質量の10%である。
「エマルジョン/分散物3」を56℃に加熱した後、酢酸亜鉛溶液を9.9ml/分でポンプ供給し、会合を開始した。酢酸亜鉛の全量の60質量%(5質量%溶液で205g)を加えたら、ポンプの添加速度を1.1ml/分に下げ、酢酸亜鉛の量がエマルジョン中の樹脂の10質量%に等しく(5質量%溶液で335g)なるまで添加を続け、80℃で9時間攪拌し「トナー粒子分散液3」を作製した。
〈トナー粒子分散液4の作製(懸濁重合法の例)〉
スチレン165g、n−ブチルアクリレート35g、「C.I.ピグメントブルー15:3」10g、ジ−t−ブチルサリチル酸金属化合物2g、スチレン−メタクリル酸共重合体8g、パラフィンワックス(mp=70℃)20gを混合し、60℃に加温し、「TKホモミキサー」(特殊機化工業株式会社製)にて12000rpmで均一に溶解、分散した。これに重合開始剤として2,2′−アゾビス(2,4−バレロニトリル)10gを加えて溶解させ、「重合性単量体組成物4」を調製した。次いで、イオン交換水710gに0.1M燐酸ナトリウム水溶液450gを加え、「TKホモミキサー」にて13000rpmで攪拌しながら1.0M塩化カルシウム68gを徐々に加え、燐酸三カルシウムを分散させた「懸濁液4」を調製した。この「懸濁液4」に上記「重合性単量体組成物4」を添加し、「TKホモミキサー」にて10000rpmで20分間攪拌し、「重合性単量体組成物4」を造粒した。その後、反応装置を使用し、75〜95℃にて5〜15時間反応させた。塩酸により燐酸三カルシウムを溶解除去し、「トナー粒子分散液4」を作製した。
〈トナー粒子分散液5の作製(溶解懸濁法の例)〉
(顔料分散液の調製)
ポリエステル樹脂 50質量部
(Tg:60℃、軟化点:98℃、重量平均分子量:9500)
C.I.ピグメントブルー15:3 50質量部
酢酸エチル 100質量部
上記材料組成の分散液に、ガラスビーズを加えた容器を、サンドミル分散機に装着した。容器周りを冷却しながら、高速攪拌モードで8時間分散し、その後酢酸エチルで希釈して顔料濃度15質量%の「顔料分散液5」を調製した。
(微粒子化ワックスの分散液の調製)
パラフィンワックス(融点:85℃) 15質量部
トルエン 85質量部
上記材料を攪拌羽根を装着し、容器周りに熱媒を循環させる機能を持った分散機に投入した。毎分83回転で攪拌しながら徐々に温度を上げてゆき、最後に100℃に保ったまま3時間攪拌した。次に攪拌を続けながら毎分約2℃の割合で室温まで冷却し、微粒子化したワックスを析出させた。このワックス分散液を高圧乳化機「APVゴーリンホモジナイザ」(APVゴーリン株式会社製)を用い、圧力550×105Paで再度分散を行った。同時にワックス粘度を測定したところ0.69μmであった。調製した微粒子ワックスの分散液は、ワックスの質量濃度が15質量%になるように酢酸エチルで希釈して「微粒子化ワックスの分散液5」を作製した。
(油相の調製)
ポリエステル樹脂 85質量部
(Tg:60℃、軟化点:98℃、重量平均分子量:9500)
顔料分散液5(顔料濃度 15質量%) 50質量部
微粒子化ワックスの分散液5(ワックス濃度 15質量%) 33質量部
酢酸エチル 32質量部
上記材料組成中のポリエステル樹脂が十分に溶解したことを確認した後に、この溶液をホモミキサー「エースホモジナイザー」(日本精機株式会社製)に投入し、毎分16000回転で2分間攪拌し、均一な「油相5」を調製した。
(水相の調製)
炭酸カルシウム(平均粒径:0.03μm) 60質量部
純水 40質量部
上記材料をボールミルで4日間攪拌して得られた炭酸カルシウム水溶液を「水相(炭酸カルシウム水溶液)5」とした。「レーザ回折/散乱粒度分布測定装置A−700」(堀場製作所製)を用いて炭酸カルシウムの平均粒径を測定すると約0.08μmであった。
カルボキシメチルセルロース 2質量部
純水 98質量部
上記材料をボールミルで攪拌して得られたカルボキシメチルセルロースの水溶液を「水相(カルボキシメチルセルロース水溶液)5」とした。
(球形粒子の調製)
油相5 55質量部
水相(炭酸カルシウム水溶液)5 15質量部
水相(カルボキシメチルセルロース水溶液)5 30質量部
上記材料を「コロイドミル」(日本精機株式会社製)に投入し、ギャップ間隔1.5mm、毎分9400回転で40分間乳化を行った。次に上記乳化物を、ロータリーエバポレータに投入、室温4,000Paの減圧下で3時間脱溶媒を行った。
その後12mol/Lの塩酸をpH2になるまで加え、炭酸カルシウムをトナー表面から除去した。その後、10mol/Lの水酸化ナトリウムをpH10になるまで加え、さらに超音波洗浄槽中で攪拌しながら1時間攪拌を継続し「トナー粒子分散液5」を作製した。
〈トナー粒子分散液6の作製(連続式乳化分散法の例)〉
(ポリエーテル樹脂(A)の合成)
攪拌装置、窒素導入管、温度計、原料等注入口を備えた高圧反応装置に、水酸化カリウム0.5質量部及び溶媒であるトルエン200質量部を入れ、系内の圧力を10×105Pa、温度を40℃に保ち、攪拌しながらプロピレンオキシド10.8質量部及びスチレンオキシド89.2質量部からなる混合液を少量ずつ注入し、分子量変化の様子を末端基適定により追跡し、数平均分子量が7,000になったところで反応を終了させた。このとき注入したモノマーの総量は、プロピレンオキシドが8.64質量部で、スチレンオキシドが71.4質量部であった。得られた高分子溶液から4,000Paの減圧下にトルエン及び未反応モノマーを留去させて、「ポリエーテル樹脂(A)」を得た。
(エーテル結合を有しないポリエステル樹脂(B)の合成)
攪拌装置、窒素導入管、温度計、精留塔を備えた内容積が5リットルのフラスコに、テレフタル酸67.85質量部、ネオペンチルグリコール3.34質量部、プロピレングリコール25.58質量部、トリメチロールプロパン3.22質量部及びジブチル錫オキシド0.3質量部を入れ、窒素気流下にて240℃で攪拌して反応させた。反応は環球法による軟化点が130℃に達したとき反応を終了して、「ポリエステル樹脂(B)」を得た。得られた「ポリエステル樹脂(B)」は、薄黄色の固体であり、GPC測定法によるポリスチレン換算の重量平均分子量は96,000であった。
「ポリエーテル樹脂(A)」18質量部と、「ポリエステル樹脂(B)」72質量部と、「C.I.ピグメントブルー15:3」10質量部とを、2軸連続混練機を用いて180℃に加熱された着色樹脂溶融体とし、回転型連続分散装置「キャビトロンCD1010」(ユーロテック株式会社製)に毎分100gの速度で移送した。別途準備した水性媒体タンクには試薬アンモニア水をイオン交換水で希釈した0.37質量%濃度の希アンモニア水を入れ、熱交換器で150℃に加熱しながら毎分0.1リットルの速度で、上記着色樹脂溶融体と同時にキャビトロンに移送し、回転子の回転速度が7500rpm、圧力が5×105Paの運転条件で、着色樹脂球状微粒子が分散された温度160℃の分散液を得、10秒間で温度40℃まで冷却し、「トナー粒子分散液6」を作製した。
〈トナー粒子分散液7の作製(分散重合法の例)〉
ポリビニルブチラール8質量部(ポリ酢酸ビニル単位:2質量%、ポリビニルアルコール単位:19質量%、ポリビニルアセタール単位:79質量%、平均重合度:630)、2−メチル−2−ブタノール300質量部、スチレン82質量部、n−ブチルアクリレート18質量部からなる混合物を十分に溶解し、これに「C.I.ピグメントブルー15:3」7質量部、ガラスビーズ(直径1mm)500質量部を投入し、ペイントシェーカーで6時間撹拌した後、メッシュでガラスビーズを除去し「トナー粒子分散液7」を調製した。
機械的撹拌機、窒素バブリング用導入管をとりつけた重合容器を15℃に保持しつつ、これに、得られた「トナー粒子分散液7」300質量部と、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル3.6質量部を、徐々に投入して重合反応系を形成した。このときの重合反応系の顔料分散率ψは1.01であった。また、重合反応系内の溶存酸素量は8.2mg/リットルであった。
重合反応系を20℃に保持しつつ、重合反応系内の溶存酸素量が0.2mg/リットルになるまで液中に窒素をバブリングした。これを75℃に加熱し、撹拌下12時間重合した。重合中も窒素のバブリングを継続した。
反応終了後、撹拌しつつ20℃まで冷却し、デカンテーションして「トナー粒子分散液7」を作製した。
上記で作製した「トナー粒子分散液1〜7」を図8で示す製造フローにしたがって固液分離、洗浄、乾燥させてトナー粒子を得た。すなわち、デカンター702で濃縮して比重の小さい不純物を除去した後、調整タンク703に送液する。調整タンク703では希釈液が加えられ、濃縮された液中のトナー粒子を再分散するとともに固液分離に適する濃度に調整した。その後、表1に記載の「フィルター1〜5」が表2に記載の順番で装着された回転円筒型脱水機「MARKIII 型式番号60×40」(松本機械株式会社製)で固液分離してトナーケーキを形成した。該トナーケーキは回転円筒型脱水機内で水洗浄し、ついで機内に挿入されたスクレーパーによりトナーケーキを掻き落し、機内から排出して容器に保管した。その後、トナーケーキを「フラッシュジェットドライヤー」(セイシン企業株式会社製)に少しずつ供給し、トナー粒子の水分量が0.5質量%となるまで乾燥して「トナー粒子1〜7」を作製した。
〈トナーの作製〉
上記で作製した「トナー粒子1〜7」100質量部に、それぞれルチル型酸化チタン(体積平均粒径=20nm、n−デシルトリメトキシシラン処理)0.8質量部、球形単分散シリカ(ゾルゲル法で得られたシリカゾルにHMDS処理を行い、乾燥、粉砕処理を施した粒子径D50=127nm)1.8質量部を混合し、「ヘンシェルミキサー」(周速30m/s)(三井三池化工株式会社製)で15分間ブレンドを行った。その後、目開き45μmのフィルターを用いて粗粒を除去し、「トナー1〜7」を作製し「実施例1〜6」および「比較例1」とした。
《現像剤の調製》
上記で作製した「トナー1〜7」のそれぞれに、体積平均粒径60μmのフェライトキャリアを混合し、トナー濃度が6%の「現像剤1〜7」を調製した。
表2に、トナーを作製するのに用いたトナー粒子分散液、用いたフィルター、フィルターの目開き、トナー粒子特性、フィルターが目詰まりして交換が必要になるまでの時間を示す。
Figure 0004189510
《評価》
〈実写評価〉
電子写真方式を採用した市販の画像形成装置「コニカ9331」(コニカ株式会社製)の現像器に上記トナーと現像剤をセットしプリントを行い、下記の評価項目について評価をおこなった。なお、画像濃度は「マクベスRD−918型濃度計」(マクベス社製)を用いて行った。
(トナーフィルミングによるハーフトーン画像の濃度むら)
感光体表面を目視観察し、トナーフィルミングの有無を確認した上、グレーチャートを用いてハーフトーン画像をプリントし、ハーフトーン画像におけるトナフィルミングに対応する濃度むらを目視にて評価した。
評価基準
◎ トナーフィルミング無し。濃度むらの発生なく良好
○ トナーフィルミング無し。濃度むらの若干の発生は認められるが、実用上問題なく良好
× トナーフィルミングによる感光体表面の光沢変化有り。濃度むらの発生が著しく実用上問題有り
(画像流れ)
画像流れは、高温高湿(33℃、90%RH)の条件下で2時間プリントを行った後、1枚目のプリント画像の8ポイント文字画像に転写紙の繊維に沿ってにじんだような流れが有るか無いかをルーペで観察し、評価した。
評価基準
◎ 画像流れした文字が全く無い
○ A3サイズ当たり、1〜2個の画像流れした文字が存在するが、凝視しなければ判らない程度
× A3サイズ当たり、3個以上の明瞭な文字流れが存在した。
(トナーブリスター)
転写材上のトナー付着量が、1.6mg/cm2となるようプロセスを調整してプリント画像を形成した。この画像に直径0.1〜0.5mm程度の穴、すなわちトナーブリスターがあるかどうかを顕微鏡を用いて観察し、評価した。
評価基準
◎ トナーブリスターが全く無い
○ 4cm2あたり1〜2個のトナーブリスターが存在するが、目視では凝視しなければ判らない程度
× 4cm2あたり3個以上の明瞭なトナーブリスターが存在した。
(画像流れ)
画像流れは、高温高湿(33℃、90%RH)の条件下で2時間プリントを行った後、1枚目のプリント画像の8ポイント文字画像に転写紙の繊維に沿ってにじんだような流れが有るか無いかをルーペで観察し、評価した。
評価基準
◎ 画像流れした文字が全い
○ A3サイズ当たり、1〜2個の画像流れした文字が存在するが、凝視しなければ判らない程度
× A3サイズ当たり、3個以上の文字流れが存在した。
(クリーニングブレードの寿命)
クリーニングブレードの寿命は、プリント画像にクリーニングブレードのエッジ摩耗による縦線が発生し、実用性が失われクリーニングブレードの交換が必要となるまでのプリント枚数で評価した。
評価基準
◎ 100万プリント以上クリーニングブレードの交換が必要なく寿命長く優良
○ 50〜99万プリントでクリーニングブレードの交換が必要であったが寿命長く良好
× 49万プリント未満でクリーニングブレードの交換が必要で寿命短く不良。だだし、プリントは100万プリントまで続行した。
(キャリア汚染)
キャリア汚染は、100万枚プリント後のキャリア表面を、電界効果型走査型電子顕微鏡を用い4万倍に拡大して観察した。
評価基準
◎ トナーから離脱した外添剤が、ほとんど付着していなく優良
○ トナーから離脱した外添剤が、1μm2のエリアに2〜10個存在するが、帯電量の変化は発生せず、実用上問題なく良好
△ トナーから離脱した外添剤が、1μm2のエリアに11〜30個存在し、帯電量が初期に比較し4〜10μC/質量部低下する傾向がでて、実用上やや問題
× トナーから離脱した外添剤が、1μm2のエリアに30個以上存在し、帯電量が初期に比較し10μC/質量部以上低下し、トナー飛散、かぶりが発生し、実用上問題有り。
(現像剤耐久性)
現像剤の耐久性は、プリント画像にかぶり、濃度低下等が発生し、実用性が失われ、現像剤の交換が必要となるまでのプリント枚数で評価した。
評価基準
◎ 250万プリント以上現像剤の交換が必要なく耐久性優良
○ 100〜250万プリントで現像剤交換が必要であったが耐久性良好
× 100万プリント未満で現像剤交換が必要で耐久性不良。だだし、プリントは100万プリントまで続行した。
〈洗浄水の使用量〉
洗浄水の使用量は、回転円筒型脱水機でトナーケーキを洗浄時、濾液の電気伝導度が10μS/cmまで低下させるのに要した洗浄水の使用量を、回転円筒型脱水機に投入したトナー粒子分散液中のトナー粒子量に対する質量比(洗浄水使用量/回転円筒型脱水機に投入したトナー粒子分散液中のトナー粒子量)で評価した。
尚、電気伝導度の測定は「CM−10P」(東亜電波工業株式会社製)を使用して行った。
評価基準
◎ 10倍量未満は使用量が極めて少なく優良
○ 10〜30倍量は使用量が少なく良好
× 30倍量以上は使用量が多く、生産性が悪いため実用的でない。
〈実写評価〉
表3に、トナーフィルミングによるハーフトーン画像の濃度むら、トナーブリスター、画像流れ、クリーニングブレードの寿命、キャリア汚染、現像剤耐久性、洗浄水の使用量の評価結果を示す。
Figure 0004189510
表3から明らかなように、本発明に係るフィルターを装着して作製して得られたトナーである「実施例1〜6」は、トナーフィルミングによるハーフトーン画像の濃度むら、トナーブリスター、画像流れ、クリーニングブレードの寿命、キャリア汚染、現像剤耐久性のいずれも問題なく長時間にわたり安定して良好な画像を得ることができ、且つ洗浄水の使用量も少なく優れた効果を有する。
本発明に係るフィルターの一例を示す概略図である。 フィルターの内部にトナー粒子が入り込んだ状態で固液分離を行う従来タイプのフィルターの一例を示す概略図である。 本発明に用いられるフィルターのワイヤーロッドの断面形状とサポートロッドの断面形状の一例を示す図である。 本発明に用いられるフィルターの一例を示す概念図と断面図である。 回転円筒型脱水機の一例を示す断面図である。 本発明に係るフィルターを洗浄する高圧ジェットノズルが取り付けられた回転円筒型脱水機の一例を示す断面図である。 本発明に好ましく用いられるトナー製造方法の一例を示す製造フロー図(製造プロセス図)である。 本発明により好ましく用いられるトナー製造方法の一例を示す製造フロー図(製造プロセス図)である。
符号の説明
11 本発明に係るフィルター
12 トナーケーキ
13 トナー粒子分散液
14 ワイヤロッド
15 サポートロッド
16 トナー粒子
17 固液分離面
18 液滴
d 間隙
e 幅径
701 タンク
702 デカンター
703 調整タンク
704 回転円筒型脱水機
705 ストックタンク
706 乾燥装置
707 サイクロン
708 トナー粒子ストックタンク
715 温風
305 液の供給パイプ
306 スクレーパー
308 液の排出口
310 ケーキ排出口
601 洗浄水供給パイプ

Claims (2)

  1. 線状部材を間隔をあけて配列して作製したフィルターを用い、水系媒体中または有機溶媒中で形成したトナー粒子を含有するトナー粒子分散液を、固液分離する工程を有するトナー製造方法において、
    該フィルターを構成する線状部材間に形成された間隙が、2〜45μmであることを特徴とするトナー製造方法。
  2. 前記線状部材間に形成された間隙にトナー粒子でできた固液分離面が形成されることを特徴とする請求項1に記載のトナー製造方法。
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