JP4189511B2 - トナー製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、トナー製造方法に関し、特に、トナー粒子分散液を固液分離するフィルターをブラストの作用により再生するトナー製造方法に関する。
近年、機械的粉砕により製造されたトナーに代わり、湿式で造粒して製造されたトナーが小粒径化、粒径分布のシャープ化、離型剤を多量導入するのに有利なため注目されている。湿式で造粒して製造する具体的なトナーの製造方法としては、乳化会合法、懸濁重合法、分散重合法、さらには別途重縮合したポリエステル等を用いる溶解懸濁法等がある。
水系媒体中での重合工程を経てトナー粒子を形成する乳化会合法による重合トナーは、製造工程でトナー粒子の粒径や形状を制御できるので、小粒径で粒径分布がシャープであり、かつ、個々のトナー粒子の形状が揃った粒子表面に角のない丸みを帯びたトナーが得られる(例えば、特許文献1参照。)。
この様な粒径と形状の揃ったトナーには高解像の画像が期待されるため、例えば1200dpi(dpiとは1インチ(2.54cm)あたりのドット数を表す)という微小なドット画像を形成するデジタル方式の画像形成への採用検討が盛んになりつつある。
湿式で造粒するトナーは、水系媒体中または有機溶媒中でトナー粒子を形成させ、トナー粒子分散液とした後、濾過装置の様な固液分離装置に代表される分離手段を用いてトナー粒子分散液からトナー粒子を分離し、その後必要に応じ外添剤を添加して得られる。
トナー粒子を分散させていた分散液中には、界面活性剤、トナー粒子より脱離した遊離離型剤粒子またはその分解物粒子等の不純物が含有されている。そのため、トナー粒子を分散液より分離する時に、これらの不純物が残存しない様にトナー粒子をよく洗浄することが必要である。
トナー粒子から水溶性不純物や可溶性不純物の除去を目的として、遠心分離により固体粒子と水系媒体とを分離しながら、分離液(濾液)の電気伝導度が特定値以下になるまで洗浄水の供給を行ってトナー粒子の洗浄を行う技術が開示されている(例えば、特許文献2参照。)。
また、攪拌翼とフィルターとを備えた容器内に水系媒体を除去したトナー粒子を投入し、洗浄液を加えて攪拌した後、加圧下でトナー粒子を濾過して不純物の除去を行う技術が開示されている(例えば、特許文献3参照。)。
特開2000−214629号公報 特開2000−292976号公報 特開2001−249490号公報
しかしながら、トナー粒子分散液の固液分離を行っていくうちに、フィルターは目詰まりを発生させる。すなわち、トナー粒子分散液の固液分離を行うと、不溶性の塩、トナー粒子からの遊離した着色剤や離型剤等の不溶性の不純物、トナー微粒子等がフィルターの目に詰まって目詰まりを起こす。そして、フィルターが目詰まりを発生させるたびに新しいフィルターに交換する必要があり、交換の工数とコストがかかり、トナー粒子分散液の固液分離を迅速かつ効率よく低コストで実施することは難しかった。
とりわけ、特許文献3のように加圧下でトナー粒子の濾過を続けていく場合は、フィルターの目詰まりは促進され、トナー粒子表面からの不純物除去が難しくなり、最終的には不純物の除去ができなくなる。
事実、フィルターの目詰まりを考慮せずに、上記特許文献に開示された再生方法を経て得られたトナーを用いて画像形成を行うと、画像上の高濃度部分に白い粒状の「トナーブリスター」と呼ばれる画像欠陥を発生させていた。トナーブリスターと云う画像欠陥は、トナー粒子に残存した不純物が水和物となり、定着工程の加熱で水和物が水蒸気となってトナー画像上より気泡状態で排出する際に、トナー画像層を破壊する結果、画像上の高濃度部分に白い粒状の画像欠陥を発生させるものと推測される。
この様に、トナー粒子表面から不純物を除去しながらトナー粒子分散液を固液分離する技術は確立されていなかった。
本発明は、上記問題を鑑み提案されたものであり、トナー粒子表面から不純物を除去しながらトナー粒子分散液の固液分離が行え、再生したフィルターを用いて作製したトナーで画像形成を行ったときにトナー画像上にトナーブリスターを発生させることのない、良好な画像を形成可能なトナーを安定して製造できるトナー製造方法を提供することを目的とする。
本発明の課題は下記構成を採ることにより達成される。
(請求項1)
水系媒体中または有機溶媒中で形成したトナー粒子を含有するトナー粒子分散液を、フィルターを用いて固液分離を行う工程を有するトナー製造方法において、該固液分離に用いられたフィルターを粒状の固体物を吹き付ける作用により再生する工程を有することを特徴とするトナー製造方法。
(請求項2)
前記固液分離を、固液分離面を形成するフィルターを用いて行うことを特徴とする請求項1に記載のトナー製造方法。
(請求項3)
前記固液分離を行う工程で、フィルターの目詰まりを検知手段により検知し、その検知結果に基づいてフィルターの再生を行うことを特徴とする請求項1または2に記載のトナー製造方法。
本発明のトナー製造方法は、トナー粒子分散液の固液分離を行うフィルターをブラストの作用により再生を行うことにより、該フィルターの繰り返し使用を可能にして、トナー粒子分散液の固液分離作業の効率を大幅に向上させた。
また、本発明に係るトナー製造方法で作製したトナーを用いて画像形成を行うと画像欠陥のない高画質のトナー画像を形成するトナーを安定して製造することが可能になった。
さらに、本発明では、目詰まりの原因となっていたフィルターに付着していた不純物を、フィルターに粒状の固体物(ブラスト)を吹き付け、その衝撃によって除去することができることを見出したので、多量の洗浄剤を用いたり、化学的な作用により不純物を溶解除去してフィルター再生を行う場合のような環境汚染の懸念がない全く新しいフィルターの再生技術を構築することが可能になった。
本発明は、トナー粒子分散液を固液分離するフィルターを粒状の固体物(ブラスト)吹き付ける作用で再生する工程を有するトナー製造方法に関する。
本発明者等は、効率の良いトナー粒子分散液の固液分離技術を検討していくうちに、固液分離により形成されるトナーケーキでは、トナーケーキを形成するトナー粒子間に水分が十分に流れていける空隙が確保されていることが、トナーブリスターによる画像欠陥を発生させることのない安定したトナーを得る上で重要な条件であることに気付いた。
また、トナー粒子間に空隙を形成させておいても、フィルターが頻繁に目詰まりを起こすようでは不純物を含有した水分がトナーケーキ内に滞留しやすくなりトナー性能を阻害する要因となるので、フィルターの目詰まりを効率よく解除できるようにすることも検討し、本発明を見出したのである。
すなわち、フィルターの目詰まり状態を検知する検知手段を付けた固液分離装置を用い、検知手段で検知された値が特定の数値に達した時に、該フィルターに物理的な作用を加えてフィルターに付着した不純物を除去する工程を加えることで、トナーブリスターによる画像欠陥が発生しない安定したトナーが得られ、物理的な作用としてブラストを用いることでこの課題を解消することを見出したのである。
このように、本発明では、フィルターの目詰まり状態を常に検知しながらトナー粒子分散液の固液分離を行えるようにしたことで、トナーケーキ内に水分が不要に滞留せず、洗浄水がトナー粒子間を均質に流れる空隙を形成したことで、トナー粒子表面から不純物を除去できるトナーケーキが形成可能になったことを見出した。
以下、本発明を詳細に説明する。
最初に、本発明のトナー製造方法で行われる固液分離のしくみについて説明する。
図1は、トナーケーキ中のトナー粒子が粗の状態で積み重なり、トナー粒子間に洗浄水が均質に流れる空隙がある状態を示す概略図である。
図1において、11はフィルター、12はトナーケーキ、13はトナー粒子分散液、14は固液分離面を形成するメッシュ、15は補強用メッシュ、16はトナー粒子、17は固液分離面、18は液滴、10は目(細孔)を示す。
図1に示すトナーケーキ12は、トナー粒子16が粗の状態で積み重なって形成されており、トナー粒子間に洗浄水が均質に流れる空隙ができている。この状態で形成されたトナーケーキからはトナーブリスターを発生させない良好なトナーが得られる。
図2は、トナーケーキ中のトナー粒子が密の状態で積み重なり、トナー粒子間に洗浄水が均質に流れる空間がない状態を示す概略図である。
図2において、11はフィルター、12はトナーケーキ、13はトナー粒子分散液、14は固液分離面を形成するメッシュ、15は補強用メッシュ、16はトナー粒子、17は固液分離面、18は液滴、10は目(細孔)を示す。
図2に示すトナーケーキ12は、トナー粒子16が密な状態で積み重なって形成されており、トナー粒子間に洗浄水が均質に流れる空隙がない。前記のように洗浄水が均質に流れる空隙がないとトナー粒子表面に付着している不純物が洗浄水で洗浄しにくく、この状態でトナーケーキを洗浄してもトナー粒子表面に付着している不純物を完全に除去できずトナーブリスターが発生し、良好なトナーが得られない。
本発明のトナー製造方法では、図1に示すようなメカニズムの固液分離を行えるようにすることで、トナー粒子表面に付着した不純物の除去を効率よく行えるようにしている。なお、このような固液分離を達成させる具体的な手段については後述する。
そして、本発明のトナー製造方法は、トナー粒子分散液の固液分離により目詰まりしたフィルターをブラストの作用に再生すると、トナー微粒子や不純物がフィルターから除去され、前述したメカニズムによる固液分離を継続することを可能にしている。
本発明では、フィルターをブラストの作用により再生することを特徴としているが、フィルターの再生はフィルターの目詰まり状態を検知して行うことが好ましい。
フィルターの目詰まり状態は、固液分離中にフィルターを固液分離装置か取り出して観察できないので、間接的な検知手段により検知した値から推測することが好ましい。
本発明では、フィルターの目詰まり状態を検知し、検知結果に基づいてトナーケーキの洗浄とブラストの作用によりフィルターの再生を行うので、トナーケーキの洗浄に用いる洗浄水の使用量が少なく、短時間で行え、且つフィルターの再生に要する粒状の固形物(ブラスト)の使用量が少なく短時間で行える。その結果、固液分離の時間稼働率を上げることができ、フィルターの繰り返し使用可能回数も伸ばすことが可能となる。
ここで、固液分離の時間稼働率とは、下記式で求めた値であり、固液分離の時間稼働率の値は大きいほど生産性が良く好ましい。

固形分離の時間稼働率=固液分離時間/(固液分離時間+トナーケーキ洗浄時間+ フィルター再生時間)×100
本発明では、トナー粒子や不純物により目詰まりしたフィルターを、ブラストの作用により再生することを特徴としている。
ここで、「ブラストの作用によるフィルターの再生」とは、粒状の固体物(ブラスト)をフィルター表面に吹き付けて当該固体物がフィルターに衝突する際に発生する衝撃の作用で、フィルターより目詰まりの原因となっていた不純物の除去を行うことで、フィルターを再生することを云う。そして、本発明では、フィルター表面に吹き付ける固体物のことをブラスト、あるいはブラストを構成する粒体と呼んでいる。
次に、具体的に、固液分離を回転円筒型脱水機に設置された再生装置を用い、ブラストをフィルター表面に噴射し、目詰まりしたフィルターを再生する方法について説明する。
ブラストを吹き付ける装置としては、公知のブラスト装置を用いることができ、具体的にはブラストをノズルから噴射するタイプの「バキューム式FDO装置」(不二製作所製)、「マイクロブラスター」(新東ブレーター株式会社製)を挙げることができるがこれらに限定されるものではない。
ノズルの形状としては、フラット(扇型)型ノズル、フルコーン(円形全面型)あるいはホロコーン(円錐型)のコーン拡散型ノズル、ソリッド型(直進)のビーム型ノズル等を用いて噴射することができるが、これらの中ではフラット型あるいはソリッド型ノズルヘッドが短時間に再生できるという再生効率の観点から好適である。
ノズルとフィルター表面の「距離」は、1〜35cmが好ましい。この距離範囲内からフィルター表面にブラストを噴射すれば、フィルターを痛めずに効率よく目詰まりしているものを除去でき好適である。
ブラストを構成する「粒体」としては、ドライアイス粒子、氷粒子、金属粒子、ガラス粒子、セラミック粒子、樹脂粒子、等、これらを2つ以上組み合わせたもの等を挙げることができる。これらの中では、取り扱い安さ、廃棄処理等からガラス粒子やドライアイス粒子が好ましい。
この中でも、ドライアイス粒子を用いたフィルター再生では、ペレット状のドライアイス粒子(ドライアイスペレットとも云う)をフィルターに吹き付けることで、フィルターに付着する不純物を効率的に除去することが可能なことが確認されている。すなわち、ドライアイスペレットを使用する場合には、吹き付けで発生する衝撃の作用に加え、ドライアイスペレットのもつ冷却作用により、不純物は急激に冷却され、その急激な温度差で不純物をフィルター表面より剥離させる効果が発現するとともに、吹き付けられたドライアイスペレットがフィルター表面で急激に気化し、その体積が膨張することにより、この体積変化の作用でフィルター表面に付着していた不純物を吹き飛ばす効果が発現される。
このように、本発明では、ドライアイス粒子を用いることにより、優れたフィルター再生効果を発現することを見出している。なお、ドライアイス粒子を用いた洗浄装置としては、ドライアイス洗浄マシーン「MINI JET」(今津工業株式会社製)やドライアイス洗浄装置「スーパーブラスト」(協同インターナショナル株式会社製)が挙げられる。
金属粒子としては、スチールショット、スチールグリット、マイクロショット、ピーニングショット、SB超硬ショット、ステンレスショット等を挙げることができる。
ガラス系としては、ガラスビーズ、ガラスパウダー等をを挙げることができる。
セラミック系としては、アランダム、カーボランダム、セラミックビーズ等を挙げることができる。
樹脂系としては、ナイロンショット、ポリカーボネート、メラミン、ユリア等を挙げることができる。
ブラストの大きさは、ブラストの比重にもよるが、20μm〜5mmが好ましい。
ブラストは、通常ブラストをエアーと混合して噴射するが、エアーの代わりに水、有機溶剤、洗浄剤、酸化合物、アルカリ化合物等を用いてもよい。
(フィルターの目詰まり状態の検知)
フィルターの目詰まり状態を検知する検知手段(装置)につてい具体的に説明する。本発明では、フィルターの目詰まり状態を、固液分離中にフィルターを間接的な検知手段により検知し、その値から実際の目詰まり状態を推測して再生を実施する時期を決定している。
間接的な検知手段としては、特に限定されないが下記の方法を具体的に挙げることができる。
1.フィルターにより分離されて排出される単位時間当たりの分離液の排出量を流量計等で検知
2.フィルターから排出され分離液の脱水圧力を圧力センサー等で検知
3.固液分離する装置のトナー粒子分散液の液面レベルを光学センサ、超音波サンサあるいはマイクロ波センサ等で検知
ここで「分離液」とは、固液分離に適する濃度にトナー粒子を分散するための液で、トナー粒子形成で用いたトナー粒子分散液の分散液(例えば、水系媒体、有機溶媒)でも良く、新たに加えた希釈液でも良く特に限定されるものではない。
図3は、本発明に係るトナー製造プロセスの一例を示す図である。
図3のプロセスを順に説明する。
1.トナー粒子分散液を固液分離装置への送液を指示する。
2.トナー粒子分散液を固液分離装置で固液分離し、トナーケーキと分離液に分ける。
3.目詰まり検知手段で、目詰まりを検知し、検知した値が管理値以内で有れば、トナー粒子分散液の送液を指示する。
4.検知した値が、管理値を越えた時点で、トナー粒子分散液の送液を止め、トナーケーキの洗浄を指示する。
5.トナーケーキの排出を指示する。
6.排出完了の信号でフィルターの再生を指示する。
7.1の工程にもどり、トナー製造を続行を指示する。
次に、検知手段として分離液の排出量を検知する「流量計」を設置した回転円筒型脱水機を用いて、トナー粒子を製造する管理チャートについて説明する。
図4は、流量計により分離液の排出量を管理するトナー粒子製造の管理チャートの一例を示す図である。
チャートの縦軸は、分離液の単位時間当たりの排出量を、横軸は時間を示す。
トナー粒子分散液を回転円筒型脱水機に供給し固液分離を行うと、固液分離された分離液の排出量が流量計により検知される。トナー粒子分散液を供給して固液分離を続けていくと次第にフィルターの目詰が進行し、排出量が減少していく。目詰まりにより排出量が定められた値を下回った時点でトナー粒子分散液の供給を止め固液分離を中断する。固液分離されて形成されたトナーケーキは洗浄し、その後脱水して回転円筒型脱水機から排出する。その後フィルターは再生して再使用する。この操作を繰り返すことによりトナー粒子を製造することができる。
本発明に使用される「固液分離装置」としては、検知手段(装置)が設置可能で、フィルターの再生が可能なものが好ましい。具体的にはフィルタープレス、加圧葉状脱水機、加圧ヌッチェ、回転円筒型脱水機、回転円板型脱水機等を挙げることができるが、これらの中では後述の図5に示すような回転円筒型脱水機が検知装置を設置しやすく、フィルターの再生も効率よく行えることから好ましい。
本発明に係る「フィルター」は、トナー粒子分散液の固液分離により発生するフィルターの目詰まりに対し、トナー微粒子や不純物等をブラストの作用にによって除去を行って再生により再使用が可能なものである。具体的には、不織布、ワイヤーに代表される線状部材を規則的に配列して織ったメッシュを有するフィルター、線状部材を並列配置したスクリーンを有するフィルター、多孔質部材を有するフィルター、プレートに細孔を設けたフィルター等を挙げることができるが、ブラストによる再生のしやすさ、耐久性、取り扱いのしやすさ等から線状部材を規則的に配列して織ったメッシュを有するフィルターが好ましい。これらの部材により作製されたフィルターを用いてトナー粒子分散液の固液分離を行うと、トナー粒子間には水分を流出させるのに十分な空隙が形成された状態でのトナーケーキの形成が可能である。
本発明のトナー製造方法では、トナー粒子分散液を固液分離するときにフィルター内で固液分離面を形成するものである。ここで云う「固液分離面」とは、図1に示すようにフィルターの目(細孔)にトナー粒子が細密充填した状態で形成されている連続面のことを云う。トナ粒子分散液の液分は、トナーケーキ内に形成された空隙を流れ、最終的にこの面より排出されることにより固液分離が完結する。
このように、固液分離面が形成されてトナー粒子分散液の固液分離が行われると、トナー粒子表面から不純物除去が促進されることが確認されている。これは、トナー粒子を充填して形成された固液分離面がカラムクロマトグラフィーのような機能を有しており、固液分離面がトナー粒子面から不純物成分を更に濃縮させて液分に溶解させる作用が発現しているためと推測される。
ここで、固液分離面は、前述したようにトナー粒子分散液より液成分の脱液を行う面でであり、前述のように本発明ではフィルターの目(細孔)においてトナー粒子が充填状態を形成し、トナー粒子同士が密な状態で相互に支え合う構造を形成している。
本発明に係るトナーは、水系媒体中または有機溶媒中でトナー粒子を形成させ、トナー粒子分散液とした後に、フィルターにより固液分離してトナー粒子からなるトナーケーキを形成し、トナーケーキを洗浄して不純物を除去し、乾燥してトナー粒子を調製し、トナー粒子に必要に応じ外添剤を添加混合する方法により得ることができる。
次に、固液分離した分離液の排出量を検知できる流量計を設置した回転円筒型脱水機を用い、トナー粒子分散液からトナー粒子を固液分離してトナーケーキの形成、トナーケーキの洗浄、トナーケーキの掻き取りと排出、フィルターを再生する方法について説明する。
(トナー粒子分散液からトナー粒子を固液分離してトナーケーキの形成、トナーケーキの洗浄)
本発明では、トナー粒子分散液をフィルターを用いて固液分離してトナーケーキを形成し、このトナーケーキを洗浄水またはアルコールで洗浄する。
具体的には、トナー粒子を含有するトナー粒子分散液を、フィルターが装着された回転円筒型脱水機の槽内に供給し、この遠心分離機を作動させることにより、フィルターの表面にトナー粒子からなるトナーケーキを形成する。
当該回転円筒型脱水機を作動中は分離液の排出量を流量計によりチェックし、排出量が定められた値以下になった時点で、トナー粒子分散液の供給を停止し固液分離を中断する。
次に、当該回転円筒型脱水機の槽内に洗浄水を供給して、排出液の電気伝導度が50μS/cm以下になるまで洗浄する。排出液の電気伝導度は通常の電気伝導度計により測定することができ、このような電気伝導度計としては「CM−10P」(東亜電波工業株式会社製)を挙げることができる。
洗浄に用いられる水としては、特に限定されないが、分離液(濾液)の電気伝導度を50μS/cm以下とするためには、5μS/cm以下の電気伝導度の水を用いることが好ましい。さらに、磁気や超音波を用いて水のクラスタを小さくすることにより洗浄性能を高めた水を用いても良い。
洗浄時の回転円筒の加速度は、500〜1000Gが好ましく、600〜800Gがより好ましい。加速度がこの範囲であれば、トナーケーキ全体にわたって均一に洗浄水を供給でき、トナー粒子に付着した不純物を完全に除去することができ好ましい。
洗浄に用いられる水の供給量は、回転円筒型脱水機704内に洗浄水が滞留しない範囲が好ましい。洗浄液が滞留しなければトナー粒子より一度分離した不純物が、トナー粒子に再付着するような問題も発生せず好ましい。
(トナーケーキの掻き取りと排出)
水により洗浄されて不純物が除去されたトナーケーキは、回転円筒型脱水機の回転円筒(バスケット)を高速回転させて脱水する。その後、回転円筒脱水機に取り付けられたまたは挿入されたスクレーパーで脱水されたトナーケーキがフイルター表面から掻き取られ、吸引パイプまたは排出口から排出されて次工程の乾燥装置706へ搬送される。
図5は、フィルターの目詰まり状態を検知する検知装置として、分離液の排出量を検知する「流量計」が設置され、フィルター再生装置が設置された回転円筒型脱水機の一例を示す断面図である。
図5において、704は回転円筒型脱水機、301は本体、302はバスケット、303はバスケット回転装置、304トナーケーキ洗浄装置、305は液(トナー粒子分散液、トナーケーキ洗浄水)の供給パイプ、306はブラスト装置、307−1はフラット型ノズル、307−2はソリッド型ノズル、308は分離液の排出口、309はフィルター、310はトナーケーキ排出口、401は流量計を示す。
図5に示す回転円筒型脱水機704は、トナーケーキを下部から排出するタイプのもので、本体301に、バスケット302、バスケット回転装置303、図示していない掻き取り装置、トナーケーキ洗浄装置304、ブラスト装置306、分離液の排出口308、トナーケーキ排出口310が取り付けられている。トナーケーキ洗浄装置には液の供給パイプが装着され、ブラスト装置306にはフラット型ノズル307−1またはソリッド型型ノズル307−2が装着され、バスケット302には取り外し可能なフィルター309が装着されている。スタート時には液の供給パイプ305からトナー粒子分散液が供給され、バスケット302を高速で回転して固液分離し、トナーケーキをフィルター309の表面に形成していく。分離液(濾液)は液の排出口308から排出する。排出口308から排出される単位時間当たりの濾液(分散液)の排出量を流量計401を用いて計測し、流量が管理値を越えた時点でトナー粒子分散液の供給を停止し、固液分離を中断する。
その後トナーケーキを洗浄するため、液の供給パイプ305から洗浄水が供給される。トナーケーキの洗浄水は液の排水口308から排出する。
洗浄後のトナーケーキは、バスケット302を高速回転して脱水し、その後低速回転でスクレーパーで掻き落として、トナーケーキ排出口310から排出する。
トナーケーキを掻き落とした後のフィルター309は、フィルター再生装置306に取り付けられたフラット型ノズル307−1またはソリッド型型ノズル307−2から噴射されるブラストにより再生する。その後フィルターは乾燥され、最初の工程に戻りトナー粒子分散液の送液再スタートする。
次に、トナー粒子分散液の製造方法について説明する。
トナー粒子分散液の製造方法は、公知の製造方法により作製することができ、具体的には、乳化会合法、懸濁重合法、分散重合法、溶解懸濁法、連続式乳化分散法等を挙げることができるが特に限定されるものではない。
以下、乳化会合法と分散重合法によるトナー粒子分散液の製造方法について説明する。
乳化重合によるトナー粒子分散液の製造方法は、水系媒体中でトナー粒子を形成させる方法で、例えば特開2002−351142号公報等に開示されている。
また、特開平5−265252号公報、特開平6−329947号公報、特開平9−15904号公報に開示される樹脂粒子を水系媒体中で塩析/融着させてトナー粒子分散液を製造する方法を挙げることができる。
具体的には、水中で樹脂粒子を乳化剤を用いて分散させた後、臨界凝集濃度以上の凝集剤を加えて塩析させると同時に、形成された重合体自体のガラス転移温度以上で加熱融着させて融着粒子を形成しつつ徐々に粒径を成長させ、目的の粒径となったところで水を多量に加えて粒径成長を停止し、さらに加熱、攪拌しながら粒子表面を平滑にして形状を制御し、トナー粒子分散液調製するものである。なお、ここにおいて凝集剤と同時にアルコールなど水に対して無限溶解する溶媒を加えてもよい。
分散重合によるトナー粒子分散液の製造方法は、単量体の溶ける良溶媒に単量体と重合開始剤を同時に溶解し、重合の進行につれて溶媒に溶けなくなった高分子成分を析出させトナー粒子を形成する方法である。前記の溶媒はメタノールが使用されることが一般的で、固液分離がアルコール媒体中で行われるか、あるいは水とアルコールを混合した水系媒体中で行われるのが一般的である。
水系媒体としては、例えば、水、メタノール、エタノール、イソプロパノール、ブタノール、2−メチル−2−ブタノール、アセトン、メチルエチルケトン、テトラヒドロフラン、またはこれらを混合したものを挙げることができるが特に限定されるものではない。トナーの製造にはこれらの中から適したものを選ぶことができる。
有機溶媒としては、トルエン、キシレン、またはこれらを混合したものを挙げることができるが特に限定されるものではない。
以下に、実施例を挙げて具体的に説明するが、本発明の実施態様はこれらに限定されるものではない。
《フィルターの作製》
回転円筒型脱水機にセットするフィルターとして下記のものを準備した。
1.線状部材よりなるメッシュを有するフィルター
メッシュの材料はSUS316Lの金属ワイヤーを用いた。固液分離面を形成するフィルターのメッシュは綾畳織り、それ以外のメッシュは平織りで作製した。ワイヤーの径は表1に記載のワイヤー径のものを用いた。作製したメッシュを熱結合により一体化加工した後、バスケットに装着できる寸法に加工して「フィルター1」を作製した。
2.ウェッジワイヤーよりなるスクリーンを有するフィルター
雨滴型形状のサポートロッド(SUS製)に逆三角形のワイヤーロッド(SUS製)をスリット状間隙(目開きに該当)が10μmに成るよう溶着したスクリーンを有する「フィルター2」を作製した。
3.市販品の不織布(岡田帆布株式会社製、通気量192ml/cm2・min)「フィルター3」を用意した。
表1に、上記で作製、用意した「フィルター1〜3」の目開き、各メッシュに用いるワイヤー径とその構成を示す。
Figure 0004189511
《トナーの作製》
〈トナー粒子分散液1の作製(乳化会合法の例)〉
(ラテックス(1HML)の調製)
(1)核粒子の調製(第一段重合)
攪拌装置、温度センサー、冷却管、窒素導入装置を取り付けた5000mlのセパラブルフラスコにアニオン系界面活性剤
式(101)
1021(OCH2CH22OSO3Na
7.08gをイオン交換水3010gに溶解させた界面活性剤溶液(水系媒体)を仕込み、窒素気流下230rpmの攪拌速度で攪拌しながら、フラスコ内の温度を80℃に昇温させた。
この界面活性剤溶液に、重合開始剤(過硫酸カリウム:KPS)9.2gをイオン交換水200gに溶解させた開始剤溶液を添加し、温度を75℃とした後、スチレン70.1g、n−ブチルアクリレート19.9g、メタクリル酸10.9gからなる単量体混合液を1時間かけて滴下し、この系を75℃にて2時間にわたり加熱、攪拌することにより重合(第一段重合)を行い、ラテックス(高分子量樹脂からなる樹脂粒子の分散液)を調製した。これを「ラテックス(1H)」とする。
(2)中間層の形成(第二段重合)
攪拌装置を取り付けたフラスコ内において、スチレン105.6g、n−ブチルアクリレート30.0g、メタクリル酸6.2g、n−オクチル−3−メルカプトプロピオン酸エステル5.6gからなる単量体混合液に離型剤として、下記式で表される化合物(以下、「例示化合物(19)」と云う。)98.0gを添加し、90℃に加温し溶解させて単量体溶液を調製した。
例示化合物(19)
CH3(CH220COOCH2C(CH2OCO(CH220CH33
一方、アニオン系界面活性剤(上記式(101))1.6gをイオン交換水2700mlに溶解させた界面活性剤溶液を98℃に加熱し、この界面活性剤溶液に、核粒子の分散液である前記「ラテックス(1H)」を固形分換算で28g添加した後、循環経路を有する機械式分散機「クレアミックス(CLEARMIX)」(エム・テクニック株式会社製)により、前記例示化合物(19)の単量体溶液を8時間混合分散させて284nmの分散粒子径を有する乳化粒子(油滴)を含む分散液(乳化液)を調製した。
次いで、この分散液(乳化液)に、重合開始剤(KPS)5.1gをイオン交換水240mlに溶解させた開始剤溶液とイオン交換水750mlとを添加し、この系を98℃にて12時間にわたり加熱攪拌することにより重合(第二段重合)を行い、ラテックス(高分子量樹脂からなる樹脂粒子の表面が中間分子量樹脂により被覆された構造の複合樹脂粒子の分散液)を得た。これを「ラテックス(1HM)」とする。
前記「ラテックス(1HM)」を乾燥し、走査型電子顕微鏡で観察したところ、ラテックスに取り囲まれなかった例示化合物(19)を主成分とする粒子(400〜1000nm)が観察された。
(3)外層の形成(第三段重合)
上記の様にして得られた「ラテックス(1HM)」に、重合開始剤(KPS)7.4gをイオン交換水200mlに溶解させた開始剤溶液を添加し、80℃の温度条件下に、スチレン300g、n−ブチルアクリレート95g、メタクリル酸15.3g、n−オクチル−3−メルカプトプロピオン酸エステル10.4gからなる単量体混合液を1時間かけて滴下した。滴下終了後、2時間にわたり加熱攪拌することにより重合(第三段重合)を行った後、28℃まで冷却しラテックス(高分子量樹脂からなる中心部と、中間分子量樹脂からなる中間層と、低分子量樹脂からなる外層とを有し、前記中間層に例示化合物(19)が含有されている複合樹脂粒子の分散液)を得た。このラテックスを「ラテックス(1HML)」とする。
この「ラテックス(1HML)」を構成する複合樹脂粒子は、138,000、80,000及び13,000にピーク分子量(重量)を有するものであり、また、この複合樹脂粒子の質量平均粒径は122nmであった。
(トナー粒子分散液1の作製)
アニオン系界面活性剤(ドデシル硫酸ナトリウム)59.0gをイオン交換水1600mlに攪拌溶解し、この溶液を攪拌しながら、「C.I.ピグメントブルー15:3」420.0g徐々に添加し、次いで「クレアミックス」(エム・テクニック株式会社製)を用いて分散処理することにより、「着色剤粒子の分散液」を調製した。
「ラテックス(1HML)」420.7g(固形分換算)と、イオン交換水900gと、「着色剤粒子の分散液」166gとを、温度センサー、冷却管、窒素導入装置、攪拌装置を取り付けた反応容器(四つ口フラスコ)に入れ攪拌した。容器内の温度を30℃に調整した後、この溶液に5mol/Lの水酸化ナトリウム水溶液を加えてpHを8に調整した。
次いで、塩化マグネシウム・6水和物12.1gをイオン交換水1000mlに溶解した水溶液を、攪拌下、30℃にて10分間かけて添加した。3分間放置した後に昇温を開始し、この系を6〜60分間かけて90℃まで昇温し、会合粒子の生成を行った。その状態で、「コールターカウンター TA−II」(コルターカウンター株式会社製)にて会合粒子の粒径を測定し、体積平均粒径が6.4μmになった時点で、塩化ナトリウム80.4gをイオン交換水1000mlに溶解した水溶液を添加して粒子成長を停止させ、更に熟成処理として液温度98℃にて2時間加熱攪拌することにより、粒子の融着を完結させた。
その後、30℃まで冷却し、塩酸を添加してpHを4.5に調整し、「トナー粒子分散液1」を作製した。
〈トナー粒子の作製〉
固液分離装置としては、図5の固液分離装置に表1に記載の「フィルター」を装着した装置を用いた。固液分離は、上記で作製した「トナー粒子分散液1」を供給してトナーケーキの形成を行い、表2に記載の設定基準値を越えた時点で「トナー粒子分散液1」の供給を中断し、形成されたトナーケーキを回転円筒型脱水機内で水洗浄し、高速回転して脱水した後、機内に挿入されたスクレーパーで掻き落し、機内からトナーケーキを排出して容器に保管した。
トナーケーキを排出した後、前記回転円筒型脱水機に設置されているブラスト装置のフラット(扇型)型ノズルから表2に記載のブラストを、ノズルとフィルターの距離=20cmで、フイルターに目詰まりしたトナー微粒子や不純物を除去した。その後、前記ノズルからの温風で回転円筒型脱水機全体を乾燥してフィルターの再生を完了した。
フィルターのライフ(繰り返し使用できるフィルターの再生回数(n回))は、固液分離スタート時の排出量が、フィルター新品の排出量の70%なった時点をとする。
その後、トナーケーキを「フラッシュジェットドライヤー」(セイシン企業株式会社製)に少しずつ供給し、トナー粒子の水分量が0.5質量%となるまで乾燥してトナー粒子を作製した。
上記操作を70回繰り返し、70バッチの「トナー粒子1〜5」を作製した。
〈トナーの作製〉
上記で作製した「トナー粒子1〜5」100質量部に、それぞれルチル型酸化チタン(体積平均粒径=20nm、n−デシルトリメトキシシラン処理)0.8質量部、球形単分散シリカ(ゾルゲル法で得られたシリカゾルにHMDS処理を行い、乾燥、粉砕処理を施した粒子径D50=127nm)1.8質量部を混合し、「ヘンシェルミキサー」(周速30m/s)(三井三池化工株式会社製)で15分間ブレンドを行った。その後、目開き45μmのフィルターを用いて粗粒を除去し、「トナー1〜5」を作製し、「実施例1〜4」および「比較例1」とした。
《現像剤の調製》
上記で作製した「トナー1〜5」のそれぞれに、体積平均粒径60μmのフェライトキャリアを混合し、トナー濃度が6%の「現像剤1〜5」を調製した。
表2に、固液分離に用いたフィルター、目詰まり検知装置の有無、固液分離を中断する設定基準、新品フィルターのスタート時の排出量、中断時の排出量、1回再生フィルターのスタート時の排出量、70回再生フィルターのスタート時の排出量を示す。
Figure 0004189511
《評価》
〈実写評価〉
電子写真方式を採用した市販の画像形成装置「コニカ9331」(コニカ株式会社製)の現像器に上記トナーと現像剤をセットしプリントを行い、下記の評価項目について評価をおこなった。なお、画像濃度は「マクベスRD−918型濃度計」(マクベス社製)を用いて行った。
(トナーブリスター)
転写材上のトナー付着量が、1.6mg/cm2となるようプロセスを調整してプリント画像を形成した。この画像に直径0.1〜0.5mm程度の穴、すなわちトナーブリスターがあるかどうかを顕微鏡を用いて観察し、評価した。
評価基準
◎ トナーブリスターが全く無く問題なし
○ 4cm2あたり1〜2個のトナーブリスターが存在するが、目視では凝視しなければ判らない程度のため実用上問題なし
△ 4cm2あたり3〜5個のトナーブリスターが存在するが、目視では凝視しなければ判らない程度のため実用上問題なし
× 4cm2あたり6個以上の明瞭なトナーブリスターが存在し実用上問題有り。
(解像度のロット間ばらつき)
20バッチの各トナーを同一のキャリアと画像形成装置で600dpi(dpiとは1インチ(2.54cm)あたりのドット数を表す)モードで画像をプリントし解像度のロット間ばらつきを評価した。
1mmあたり8.0本の白黒パターンを主走査方向で印字し、画像濃度において1mmあたり1本の周波数解析の基準ピーク値に対するサンプル周波数解析のピーク値を求め,以下の評価基準で評価した。
評価基準
◎ 基準ピーク値に対する比が50%未満であるバッチが無く優良。
○ 基準ピーク値に対する比が50%未満であるバッチが1バッチ以上存在し、40〜50%であるバッチが2バッチ以下で良好
△ 基準ピーク値に対する比が50%未満であるバッチが1バッチ以上存在し、40〜50%であるバッチが8バッチ以下でかろうじて実用可能
× 基準ピーク値に対する比が50%未満であるバッチが1バッチ以上存在し、40〜50%であるバッチが8バッチ以上存在し、実用上問題有り。
〈固液分離装置の時間稼働率〉
固液分離装置を稼働してトナー粒子生産している時間をトナーの洗浄とフィルターの再生で装置が停止していいる時間と固液分離装置を稼働してトナー粒子生産している時間との和で割った値を固液分離装置の時間稼働率として評価した。
評価基準
◎ 時間稼働率が90%以上で生産性が優良
○ 時間稼働率が71〜89%で生産性が良好
× 稼働率が70%以下で生産性が悪いため実用的でない。
表3に、トナーブリスター、解像度のロット間ばらつき、洗浄水の使用量、固液分離装置の時間稼働率、フィルターのライフの評価結果を示す。
Figure 0004189511
表3から明らかなように、本発明のトナー製造方法で作製したトナーである「実施例1〜4」は「比較例1」と比較して、トナーリスターの発生が少なく、解像度のロット間ばらつきが少なく、長期間安定して良好な画像を得ることができ、且つ固液分離の時間稼働率も高く優れた効果を有する。
トナーケーキ中のトナー粒子が粗の状態で積み重なり、トナー粒子間に洗浄水が均質に流れる空隙がある状態を示す概略図である。 トナーケーキ中のトナー粒子が密の状態で積み重なり、トナー粒子間に洗浄水が均質に流れる空隙がない状態を示す概略図である。 本発明に係るトナー製造プロセスの一例を示す図である。 流量計により分離液の排出量を管理するトナー粒子製造の管理チャートの一例を示す図である。 フィルターの目詰まり状態を検知する検知装置として、分離液の排出量を検知する「流量計」が設置され、フィルター再生装置が設置された回転円筒型脱水機の一例を示す断面図である。
符号の説明
301 本体
302 バスケット
303 バスケット回転装置
304 トナーケーキ洗浄装置
305 液の供給パイプ
306 ブラスト装置
307−1 フラット型ノズル
307−2 ソリッド型型ノズル
308 分離液の排出口
309 フィルター
310 トナーケーキ排出口
401 流量計
601 高圧水供給パイプ
704 回転円筒型脱水機

Claims (3)

  1. 水系媒体中または有機溶媒中で形成したトナー粒子を含有するトナー粒子分散液を、フィルターを用いて固液分離を行う工程を有するトナー製造方法において、該固液分離に用いられたフィルターを粒状の固体物を吹き付ける作用により再生する工程を有することを特徴とするトナー製造方法。
  2. 前記固液分離を、固液分離面を形成するフィルターを用いて行うことを特徴とする請求項1に記載のトナー製造方法。
  3. 前記固液分離を行う工程で、フィルターの目詰まりを検知手段により検知し、その検知結果に基づいてフィルターの再生を行うことを特徴とする請求項1または2に記載のトナーの製造方法。
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