JP2005100855A - スイッチ - Google Patents

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Abstract

【課題】ハンドルを操作途中で放すとオフ位置まで自動的に戻るスイッチを提供する。
【解決手段】器体1の内部に、固定接点5A…と、固定接点5A…に接離する可動接点6A…が固着された可動接触子7と、可動接触子7を保持し両接点のオン位置とオフ位置との間で往復運動する接触子ホルダー8と、接触子ホルダー8をオフ方向へ付勢して復帰力を与える復帰ばね10と、操作ハンドル11の回転とともに回転する中間板13と、接触子ホルダー8と一体に設けられ中間板13のカム41に当接して回転運動を往復運動に変換するカム40とを備え、操作ハンドル11をオン操作位置とオフ操作位置の間の位置まで回転させた状態で操作ハンドル11を回す力が無くなると、カム40,41の傾斜面の傾斜角、カム40,41の間に発生する摩擦力、及び復帰ばね10のばね力の組み合わせで発生する復帰力によって操作ハンドル11がオフ操作位置に戻される。
【選択図】図1

Description

本発明は、スイッチに関するものである。
従来より、固定接点と、固定接点に接離する可動接点と、両接点を収納する器体と、少なくとも操作部を器体の表面に露出させた状態で器体に対して回転自在に取り付けられる操作ハンドルと、器体の内部に収納され操作ハンドルの回転操作に応じて両接点間を開閉する開閉機構とを備えたスイッチが提供されている(例えば特許文献1参照)。
特開平9−213170号公報
上記構成のスイッチでは、ハンドルをオン位置からオフ位置まで回転させる途中、或いは、オフ位置からオン位置まで回転させる途中で放すと、ハンドルがその位置で止まってしまい、接点のオン/オフ状態を外部から判別できないという問題があった。
本発明は上記問題点に鑑みて為されたものであり、その目的とするところは、ハンドルを操作途中で放すとオフ位置まで自動的に戻るスイッチを提供することにある。
上記目的を達成するために、請求項1の発明は、少なくとも操作部を器体の前面に露出させた状態で接点の開閉操作を行うための操作ハンドルを器体に対して回転自在に取り付けるとともに、器体の内部に、固定接点と、該固定接点に接離する可動接点と、操作ハンドルの回転操作に応じて前記両接点間を開閉させる開閉機構とを収納し、操作ハンドルをオン操作位置とオフ操作位置の間の位置まで回転させた状態で操作ハンドルを回す力が無くなると、操作ハンドルをオフ操作位置まで戻す復帰力を発生する復帰力発生手段を設けたことを特徴とする。
請求項2の発明は、請求項1の発明において、開閉機構は、可動接点が固着された可動接触子と、該可動接触子を保持し両接点のオン位置とオフ位置との間で往復運動する接触子ホルダーと、接触子ホルダーをオフ方向へ付勢して復帰力を与える復帰ばねと、操作ハンドルの回転とともに回転する第1カムと、第1カムに当接し回転運動を往復運動に変換して接触子ホルダーに伝達する第2カムとを備え、第1カム及び第2カムと復帰ばねとで復帰力発生手段が構成され、復帰力発生手段の発生する復帰力が、第1カム及び第2カムの当接部位に設けた傾斜面の角度、第1カム及び第2カムの間に発生する摩擦力、及び復帰ばねのばね力の組み合わせで決められることを特徴とする。
請求項3の発明は、請求項1又は2の発明において、操作ハンドルの回転と共に回転する回転押圧部を器体に対して回転自在に取り付けるとともに、接触子ホルダーがオフ位置へ移動した状態では回転押圧部と当接せず、接触子ホルダーがオン位置へ移動した状態では回転押圧部と当接する回転受け部を接触子ホルダーと一体に設け、回転受け部又は回転押圧部の少なくとも何れか一方に傾斜面を設け、この傾斜面を他方と当接させることで、回転押圧部の回転力を接触子ホルダーをオフ方向に移動させる力に変換することを特徴とする。
以上説明したように、請求項1、2の発明では、操作ハンドルをオン操作位置とオフ操作位置の間の位置まで回転させた状態で操作ハンドルを放すと、復帰力発生手段の発生する復帰力により操作ハンドルがオフ操作位置まで戻されるので、操作ハンドルが操作途中の位置で静止することがなく、操作ハンドルの位置から接点のオン/オフ状態を確実に判別することができる。
また請求項3の発明では、固定接点と可動接点とが軽溶着した状態で操作ハンドルをオフ方向に回転させると、操作ハンドルと共に回転する回転押圧部が接触子ホルダーに設けた回転受け部に当接し、回転受け部又は回転押圧部の何れか一方に設けた傾斜面で、回転受け部の回転力が接触子ホルダーをオフ位置へ移動させる方向の力に変換されるから、固定接点と可動接点とが軽溶着している場合は接点を強制的に開極させることができる。
本発明の実施の形態を図1〜図16に基づいて説明する。尚、以下の説明では特に断りがないかぎり、図3に示す向きにおいて上下左右の方向を規定し、図3の正面を前面とする。
このスイッチの器体1は略直方体状であって、一側面(前面)が開口した略箱状の合成樹脂製のボディ2と、一側面(後面)が開口した略箱状であってボディ2の開口に被着される合成樹脂製のカバー3とで構成される。なおボディ2の四隅には、ねじなどの固定具を挿通するための挿通孔18が貫設されており、これらの挿通孔18に挿通したねじ(図示せず)をカバー3のねじ穴に螺合することによって、ボディ2とカバー3とが結合される。
器体1には、開閉操作用の操作摘み11bを外部に露出させた状態で操作ハンドル11が一方向(本実施形態では上側から見て時計回り)に回転自在に保持されている。また、器体1の内部には、固定接点5A,5Bがそれぞれ固着された2つの固定端子板4A,4Bと、各固定接点5A,5Bに接離自在に対向する可動接点6A,6Bを固着した可動接触子7と、可動接触子7を保持して器体1内部で上下動作することにより接点をオン/オフする接触子ホルダー8と、可動接触子7を接触子ホルダー8側(下側)に付勢して接圧を与える接圧ばね9と、接触子ホルダー8をオフ方向(上側)へ付勢して復帰力を与える復帰ばね10と、操作ハンドル11がオン位置まで回された時に操作ハンドル11の回転を規制してオン位置でロックするとともに、ロック状態で操作ハンドル11を押し込むことによって操作ハンドル11のロック状態を解除するストッパ片12と、操作ハンドル11に連結されて操作ハンドル11と共に回転し、操作ハンドル11の回転を往復運動(上下運動)に変換して接触子ホルダー8に伝達する中間板13と、中間板13の回転位置をロックするロックプレート14と、ロックプレート14を付勢するロックばね15とが収納されている。また器体1の前後面にはそれぞれ永久磁石16と消弧ヨーク17とが取り付けられている。
ボディ2の内部は、後壁の内側面から立設された隔壁によって、固定接点5A,5Bや可動接触子7などの接点部分を収納する下部収納室20aと、中間板13などの開閉機構を収納する上部収納室21aとが設けられている。下部収納室20aの下側中央には縦長の四角枠状のリブ23aが立設され、リブ23aの上側壁の前縁には半円状に窪んだ凹部24が形成されている。またリブ23aを挟んで左右両側にはリブ23aよりも突出量の大きな横長の角筒状の隔壁22,22が立設されており、隔壁22,22の内部は後壁に設けた孔(図示せず)を通して外部と連通している。また上部収納室21aには横断面が半円状に窪んだ回転支持台26aがボディ2と一体に形成されており、この上部収納室21aはボディ2の上壁に設けた半円形の開口部27aを通して外部と連通している。
一方、カバー3の内部もボディ2の内部と略同じ形状に形成されており、前壁の内側面から立設された隔壁によって接点部を収納する下部収納室20bと、開閉機構を収納する上部収納室21bとが設けられている。下部収納室20bの下側には、リブ23aと対向する部位に、リブ23aとともに復帰ばね10の収納室を構成する縦長の四角枠状のリブ23bが立設され、リブ23bの上側壁の前縁には半円状に窪んだ凹部24が形成されている。またリブ23bを挟んで左右両側には隔壁22,22に対向する部位に横長の角孔25,25がカバー3の前壁を貫通して形成されている。また上部収納室21bには回転支持台26aと対向する部位に横断面が半円状に窪んだ回転支持台26bがカバー3と一体に形成されており、この上部収納室21bはカバー3の上壁に設けた半円形の開口部27bを通して外部と連通している。
2つの固定端子板4A,4Bは銅合金のような導電性の良好な金属により同一形状・同一寸法に形成されており、前面から見た形状がコ字形であって上側片に固定接点5A,5Bが固着されたコ字状部4aと、側面視の形状がL字形であって縦片に端子ねじを挿通する挿通孔4dが形成された端子片4cと、コ字状部4aの下側片と端子片4cの横片との間を連結する連結片4bとを備える。これら2つの固定端子板4A…は、それぞれ、ボディ2の隔壁22の周りにコ字状部4aを嵌め込むようにしてボディ2に取り付けられ、固定接点5A…が固着されたコ字状部4aの上側片は隔壁22の上側に載置される。このとき固定端子板4Aの連結片4bはボディ2の側壁に設けたスリット28に嵌め込まれ、スリット28を通して端子片4cが器体1の外側に露出する。また固定端子板4Bの連結片4bはカバー3の側壁に設けたスリット29に嵌め込まれ、スリット29を通して端子片4cが器体1の外側に露出する。
可動接触子7は、銅合金のような導電性の良好な帯状の金属板に曲げ加工を施すことによって、中間部が両側部に比べて上側に突出したような形状に形成されており、両側部の下面には固定接点5A,5Bと接離する可動接点6A,6Bがそれぞれ固着されている。また可動接触子7の上面における長手方向中間部には、接圧ばね9の下端を収める丸穴7aが形成されている。
接触子ホルダー8は合成樹脂成型品からなり、図12(a)〜(d)に示すように、ボディ2とカバー3とを結合した際にリブ23a,23bの凹部24,24でできる丸孔内に挿入される丸棒状のシャフト8aと、シャフト8aが下面に突設された中央片8bと、回転支持台26a,26bの内周面で構成される円周面よりも若干径の小さい円板部8cと、中央片8bの前後方向における両側縁から上方に突出し、上端部が円板部8cに連結された連結片8d,8dと、円板部8cの円周部における中心点に対して対称な位置から上方に向かって突出する一対のガイド片8e,8eと、円板部8cの円周部におけるガイド片8e,8eの間の位置からそれぞれ上方に向かって突出する山型のカム40,40(第1カム)とを備える。2つのカム40,40は円板部8cの中心軸に対して対称な形状に形成されており、回転方向における先頭側から後側に行くにつれて上側への突出量が徐々に増加する傾斜面40aと、傾斜面40aの後端から連続する平坦面40bと、平坦面40bの後端から連続する垂直面40cとを有している。
操作ハンドル11は合成樹脂成型品からなり、図13(a)〜(e)に示すように、ボディ2とカバー3とを結合した際に開口部27a,27bで構成される丸孔内に挿入される円筒状の筒部11aと、筒部11aの上面に一体に形成された矩形板状の操作摘み11bと、筒部11aの下側縁における操作摘み11bを間にした両側部から周方向に突出する鍔部11c,11cと、鍔部11c,11cの円周方向の中間部に突設された係合突起11d,11dと、筒部11aの下部からそれぞれ下側に突出する一対の係合凸片11e,11eと、筒部11aの中心部から下側に突出する棒状の押圧突起11fとを備える。なおボディ2及びカバー3には開口部27a,27bの奥に操作ハンドル11の鍔部11c,11cが嵌るガイド溝30a,30bがそれぞれ形成されており、ガイド溝30a,30bの一方(図3中左側)の結合部位には上側に窪んだロック溝31が形成されている。
ストッパ片12は例えばSUSなどの弾性を有する金属板からなり、先端部を上側に折り返すことで爪12aが形成され、この爪12aをボディ2のロック溝31に臨ませるようにしてガイド溝30a内に突出させた状態で、ストッパ片12の基部がボディ2の圧入溝32に圧入固定されており、器体1に対して片持ち支持されている。
ロックプレート14は合成樹脂成型品からなり、図15(a)〜(d)に示すように扁平な直方体状の主部14aを有し、主部14aの長手方向に沿う両側面には係止突起14bが2個ずつ突設されている。また主部14aの短幅方向に沿う一方の側面には細長のロック片14cが突設され、他方の側面にはロックばね15の一端に挿入されるばね受け突起14dが突設されている。また主部14aの上面には凹部14eが形成されている。
中間板13は、図14(a)〜(g)に示すように合成樹脂により上面が開口した有底円筒状に形成されており、開口縁には円周方向に突出するリング状の鍔部13aが一体に形成されている。中間板13の底壁上面にはロックプレート14の長手方向に沿う両側面とそれぞれ当接する縦壁13b,13bが突設され、各々の縦壁13bにはロックプレート14の各2個の係止突起14bとそれぞれ係止する係止片13cが2個ずつ突設されている。また中間板13の周壁には、ロックプレート14のロック片14cと対向する部位にロック片14cを挿通させる挿通孔13dが貫設され、中心軸を挟んで挿通孔13dと反対側の周壁にはロックばね15の他端を受けるばね座13eが設けられている。また中間板13の内周面には、操作ハンドル11の係合凸片11e,11eがそれぞれ嵌合する係合溝13f,13fが形成されている。
また中間板13の外周面には、下側に突出して接触子ホルダー8のカム40,40と噛合する山型のカム41,41(第2カム)が一体に形成されている。これらのカム41,41は中間板13の中心軸に対して対称な形状に形成されており、図11に示すように回転方向における先端側から後端側に行くにつれて下側への突出量が徐々に大きくなるような傾斜面41aと、傾斜面41aに連続し傾斜面41aよりも傾斜角の急な傾斜面41bと、傾斜面41bに連続する平坦面41cと、平坦面41cに連続して平坦面41cと略直交する垂直面41dと、垂直面41dに連続し回転方向における後端側に行くにしたがって下側への突出量が徐々に小さくなる傾斜面41eとを有している。そして、一方のカム41の傾斜面41aと他方のカム41の傾斜面41eとは平坦面41fを介して連続している。
而して、接触子ホルダー8のカム40の平坦面40bが、中間板13のカム41の平坦面41fと当接するようにして接触子ホルダー8と中間板13とが重なっている状態で、操作ハンドル11の回転操作に伴って中間板13が上側から見て時計回りに回転すると、カム40の平坦面40bがカム41の傾斜面41a,41b上を相対的に移動することによって、接触子ホルダー8が徐々に下側へ移動し、その後カム40の平坦面40bがカム41の平坦面41cに当接すると接触子ホルダー8が下死点で停止する。さらに中間板13が回転して、カム40の平坦面40bがカム41の平坦面41cを超えると、平坦面40bが傾斜面41eに当接するまでカム40が垂直面41dに沿って上側に移動することで、接触子ホルダー8が上側に急激に移動し、その後カム40の平坦面40bがカム41の傾斜面41e上を相対的に移動することによって、接触子ホルダー8が上死点まで徐々に移動する。ここに、可動接触子7と、接触子ホルダー8と、復帰ばね10と、操作ハンドル11の回転とともに回転する中間板13と、中間板13の外周面に設けられて操作ハンドル11の回転とともに回転するカム41(第1カム)と、カム41に当接し回転運動を往復運動に変換して接触子ホルダー8に伝達するカム(第2カム)40とで接点の開閉機構が構成される。
また永久磁石16,16は矩形板状であって、長手方向が器体の幅方向に沿うようにして器体1の前面及び後面に取着されている。2つの永久磁石16は一方の面がN極、他方の面がS極となるように着磁されており、異極同士が対向するようにして下部収納室20a,20bの前後両側に配置されている。
消弧ヨーク17は、永久磁石16を覆う矩形板状の覆い部17aを有し、覆い部17aの四方の側縁から永久磁石16を保持する保持片17bが一方向に突出するとともに、覆い部17aの下側縁の左右両側から一対の脚片17cが突出しており、各脚片17cをボディ2の隔壁22に設けた貫通孔22a或いはカバー3の角孔25内に挿通することによって、ボディ2又はカバー3に固定される。而して器体1に永久磁石16及び消弧ヨーク17を取り付けると、各一対の永久磁石16,16と消弧ヨーク17,17とで磁路が形成され、固定接点5A,5Bと可動接点6A,6Bとの間に電流が流れる方向(上下方向)に対して直交する方向(前後方向)に磁力が発生し、接点間が開極したときに接点間に発生するアーク(残留電流)が磁力によって引き延ばされて、電路が遮断されるようになっている。
以上のようなスイッチを組み立てるに当たっては、先ず接触子ホルダー8の中央片8bと円板部8cとの間に可動接触子7を挿入して、中央片8b上に可動接触子7の中間部を載置した後、円板部8c下面の凸部8gと可動接触子7の丸穴7aとの間に接圧ばね9を介装させて、接触子ブロックを組み立てる。このとき可動接触子7は接圧ばね9によって中央片8b側に弾性付勢される。
次に中間板13の底壁に立設された縦壁13bの係止片13c,13cと、ロックプレート14の両側面に突設された係止突起14b,14bの位置を図16に示すようにずらした状態でロックプレート14を中間板13の底壁に組み込み、ロックプレート14をスライド移動させて係止片13cと係止突起14bとを係止させるとともに、ロック片14cを中間板13の挿通孔13dから突出させた後、ロックばね15をロックプレート14のばね受け突起14dと中間板13のばね受け座13eとの間に挿入して、中間板ブロックを組み立てる。このときロックプレート14は、ロック片14cが中間板13の周面から外側へ突出する方向にロックばね15によって弾性付勢される。
そしてボディ2に固定端子板4A,4Bと復帰ばね10とを組み込んだ後、操作ハンドル11の係合凸片11e,11eをそれぞれ中間板13の係合溝13f,13fに係合させるようにして、操作ハンドル11を中間板13に取り付けるとともに、接触子ホルダー8のカム40,40と中間板13のカム41,41とを当接させるようにして、接触子ホルダー8の円板部8c上に中間板13を重ねた状態で、接極子ブロックと中間板ブロックと操作ハンドル11とをボディ2に組み込む。このとき中間板13に保持されたロックプレート14の凹部14e内に操作ハンドル11の押圧突起11fが挿入されるとともに、中間板13及び接触子ホルダー8のカム40,41が回転支持台26a上に載置されており、さらに接触子ホルダー8に保持された可動接触子7の可動接点6A,6Bが固定端子板4A,4Bの固定接点5A,5Bに対向配置される。
次にボディ2の開口を塞ぐようにしてカバー3を被せ、ボディ2とカバー3とを結合する。このとき操作ハンドル11の鍔部11c,11cが、ボディ2及びカバー3のガイド溝30a,30bにそれぞれ係合することで、操作ハンドル11が回転自在に保持される。また中間板13の鍔部13aが回転支持台26a,26bに周方向に沿って形成された凹溝33a,33bと係合することで、中間板13が回転自在に支持される。さらに接触子ホルダー8のガイド片8e,8eが、回転支持台26a,26bに上下方向に沿って形成された縦溝34a,34bに係合するとともに、シャフト8aが凹部24,24を通してリブ23a,23b内に配置されることで、接触子ホルダー8が上下方向に沿ってスライド自在に保持される。またシャフト8a先端の大径部はリブ23a,23b内に配置され、シャフト8aの先端部と器体1底壁との間に復帰ばね10が介装されており、復帰ばね10のばね力によって接触子ホルダー8が上側に弾性付勢されている。なおガイド片8e,8eが係合する縦溝34a,34bは、操作ハンドル11をオン操作位置からオフ操作位置へ回転させるまでの間に、中間板13の周面から突出するロック片14cが通過する部位に形成されている。
そしてボディ2の貫通孔22a,22a及びカバー3の角孔25,25に、それぞれ、永久磁石16を保持した消弧ヨーク17の脚片17c,17cを圧入することによって、ボディ2及びカバー3に永久磁石16と消弧ヨーク17とが取り付けられ、スイッチの組立が完了する。
次にこのスイッチの動作について図3〜図11を参照して説明する。回転支持台26a,26bには、中間板13の周面から突出するロック片14cをガイドするガイド溝35a,35bが円周方向に沿って形成され、さらに両ガイド溝35a,35bの連結部位にはガイド溝35a,35bよりも深い凹部36a,36bが形成されており、操作ハンドル11をオフ位置まで回転させた状態では、凹部36a,36bからなるロック用凹部36にロック片14cが係合することで、中間板13がオフ位置にロックされている(図9(a)参照)。また操作ハンドル11の押圧突起11fがロックプレート14の凹部14eの縁に当接しており、ロックばね15の付勢力を押圧突起11fが受けることで、操作ハンドル11は上側に弾性付勢されている。
このオフ状態で操作ハンドル11を下側に押し込むと、押圧突起11fの先端に設けたテーパ面でロックプレート14の凹部14eの縁が押されることで、ロックばね15のばね力に抗してロックプレート14が図9(a)中の右側へ移動し、ロック片14cがロック用凹部36の外に出てロック状態が解除される(図9(b)参照)。そして操作ハンドル11を押し込んだ状態で、操作ハンドル11を上側から見て時計回りに回転させると、操作ハンドル11と共に中間板13が時計回りに回転し(図9(c)参照)、接触子ホルダー8に設けたカム40の平坦面40bが、中間板13のカム41に設けた傾斜面41a,41b上を相対的に移動することで、接触子ホルダー8が復帰ばね10のばね力に抗して下方に押し下げられる。
そして操作ハンドル11をオフ位置から約90度時計回りに回転させると、図3及び図4に示すようにカム40の平坦面40bがカム41の平坦面41cに当接して、接触子ホルダー8が下死点まで移動する。このとき接触子ホルダー8に保持された可動接触子7の可動接点6A,6Bが固定接点5A,5Bと接触して、2つの固定端子板4A,4Bの間が可動接触子7を介して電気的に接続される(図3及び図4参照)。なお可動接触子7は接圧ばね9のばね力によって下向きに付勢されており、可動接点6A,6Bと固定接点5A,5Bとの接圧が確保される。またこの時ロックプレート14のロック片14cが、ガイド溝35a,35bの途中に設けたロック用凹部37に係合することによって、中間板13がオン位置にロックされている(図9(d)参照)。なおロック片14cをガイドするガイド溝35a,35bはオン位置の手前側からオン位置にかけて溝深さが徐々に浅くなっており、ロック用凹部37の手前に段差が設けられているので、この段差をロック片14cが乗り越えることによってクリック感を与えることができる。
また操作ハンドル11の係合突起11dは、操作ハンドル11の回転に伴ってガイド溝30a,30b内を移動するのであるが、操作ハンドル11がオン位置まで回された時に係合突起11dが係合するロック溝(図示せず)がガイド溝30a,30bを上側に窪ませることで形成されており、さらにロック溝に対してオフ側寄りの位置にはストッパ片12が配置されているので、操作ハンドル11をオン位置まで回転させると、係合突起11dがストッパ片12に当接することで、操作ハンドル11がオン位置を通り過ぎてオフ方向へ回転するのが規制される。ここで操作ハンドル11は上向きに付勢されているので、操作ハンドル11を下向きに押す力を無くすと、操作ハンドル11が上側に移動してロック溝内に係入し、操作ハンドル11がオン位置でロックされる。
次に接点を開極する際には、図5に示すように操作ハンドル11を下側に押し込み、操作ハンドル11の係合突起11dでストッパ片12の爪12aを下向きに押し下げることで、係合突起11dがロック溝から外に出て、操作ハンドル11のロック状態が解除されるとともに、操作ハンドル11の押圧突起11fでロックプレート14の凹部14eの縁を押圧することで、ロックプレート14をロックばね15のばね力に抗して図9(d)中の下側にスライド移動させ、ロック片14cをロック用凹部37から離脱させて中間板13のロック状態を解除する。
そして操作ハンドル11及び中間板13のロック状態を解除した後、操作ハンドル11を下向きに押し込みながら時計回りに回転させると、図6に示すように中間板13に設けたカム41の平坦面41cが接触子ホルダー8に設けたカム40の平坦面40bから外れるため、カム40の平坦面40bがカム41の傾斜面41eに当接する位置まで接触子ホルダー8が復帰ばね10のばね力によって上側に移動する。このとき、可動接触子7が接触子ホルダー8と共に上側へ移動し、可動接点6A,6Bが固定接点5A,5Bから開離する。図10(a)は接点が開極した直後の中間板13の回転位置を示しており、操作ハンドル11のオン操作位置とオフ操作位置との間で接点が開極する。
そして操作ハンドル11をオン位置から約90度時計回りに回転させると、接触子ホルダー8に設けたカム40の平坦面40bが、中間板13に設けたカム41,41の連結部分の平坦面41fに当接して、接触子ホルダー8が上死点まで移動する(図7及び図8参照)。このとき図10(c)に示すようにロック片14cがロック用凹部36と係合して、中間板13の回転位置がロックされる。
ところでオン状態において接点間に過大電流が流れるなどして接点溶着が発生すると、上述のように操作ハンドル11をオン操作位置からオフ操作位置に向かって時計回りに回転させ、操作ハンドル11とともに中間板13を回転させても、接点が溶着しているために可動接触子7が上側へ移動することができず、接触子ホルダー8は下死点で停止したままになる。ここで操作ハンドル11をオン操作位置からオフ操作位置まで回転させる際に、中間板13の周面から突出するロック片14cは縦溝34a,34b内に配置されるガイド片8e,8eの内側面を通過するのであるが、接点の非溶着時には接触子ホルダー8の上方移動に伴ってガイド片8eが縦溝34a,34bを上側に移動するから、ガイド片8eの下側部分を通過することになる。一方、接点の溶着時には接触子ホルダー8が下死点で停止しているため、ロック片14cはガイド片8eの上側部分を通ることになる。ここで、図12(c)に示すようにガイド片8eの内側面は、接点の非溶着時に回転押圧部たるロック片14cが通過する下側部分が回転支持台26a,26bの円周面と略面じ円周面に形成され、接点に溶着時にロック片14cが通過する上側部分に内側に突出する係止突起8f(回転受け部)が形成されているので、接点の非溶着時にはロック片14cがガイド片8eの下側部分を通過できるが、接点の溶着時には図10(b)(d)に示すようにロック片14cが係止突起8fに当接して、操作ハンドル11のオフ方向への回転が規制される。この場合、操作ハンドル11はオン操作位置とオフ操作位置との間で止まったままとなり、操作ハンドル11を動かすことができなくなるので、ユーザに接点溶着が発生したことを知らしめることができ、スイッチの交換を促すことができる。
なお本実施形態では、ロック片14cが当接する係止突起8fの部位に、上側に行くほどロック片14cに近付く向きに傾斜する傾斜面8hを形成しているので、接点の軽溶着時に操作ハンドル11をオン操作位置からオフ操作位置へ回転させると、ロック片14cが係止突起8fの傾斜面8hを回転方向に押すことによって、接触子ホルダー8(すなわち可動接触子7)に上向きの力が発生する。したがって接点間が軽溶着している場合には操作ハンドル11を大きな力でオフ操作位置へ回転させることで、可動接点6A…を固定接点5A…から強制的に引き外して、電路を遮断することができる。
またこのスイッチでは、操作ハンドル11がオフ操作位置からオン操作位置まで回される間に接触子ホルダー8に設けたカム40の平坦面40bが当接するカム41の部位に、平坦面41cから遠ざかるほど下側への突出量が小さくなるような傾斜面41b,41aを形成しているので、オン方向への操作途中で操作ハンドル11を放すと、復帰ばね10のばね力を受けてカム40の平坦面40bがカム41の傾斜面41b,41aを押すことにより、中間板13を反時計回りに回転させる力が発生し、カム40の平坦面40bがカム41の傾斜面41b,41a上を移動して平坦面41fと当接する位置まで中間板13が回転するので、操作ハンドル11をオフ操作位置まで戻すことができる。
同様に操作ハンドル11がオン操作位置からオフ操作位置まで回される間に接触子ホルダー8に設けたカム40の平坦面40bが当接するカム41の部位に、平坦面41cから遠ざかるほど下側への突出量が小さくなるような傾斜面41eを形成しているので、オフ方向への操作途中で操作ハンドル11を放すと、復帰ばね10のばね力を受けてカム40の平坦面40bがカム41の傾斜面41eを押すことにより、中間板13を時計回りに回転させる力が発生し、カム40の平坦面40bがカム41の傾斜面41e上を移動して平坦面41fと当接する位置まで中間板13が回転するので、操作ハンドル11をオフ操作位置まで戻すことができる。
このように、操作ハンドル11をオフ操作位置からオン操作位置まで回転させる途中、又は、オン操作位置からオフ操作位置まで回転させる途中で放した場合、操作ハンドル11をオフ操作位置まで戻す力が発生して、操作ハンドル11が自動的にオフ操作位置まで戻るので、操作ハンドル11が操作途中の位置で静止することがなく、操作ハンドルの位置から接点のオン/オフ状態を確実に判別することができる。ここに、接触子ホルダー8のカム40と中間板13のカム41と復帰ばね10とで、操作ハンドル11をオフ操作位置まで戻す復帰力を発生する復帰力発生手段が構成され、オフ操作又はオン操作の途中で操作ハンドル11が放された場合に操作ハンドル11をオフ操作位置に戻す復帰力が確実に発生するように、カム40が当接するカム41の部位に設けた傾斜面41a,41b,41eの傾斜角α,β,γ(図11参照)、カム40,41間に発生する摩擦力、及び復帰ばね10のばね力が設定され、これらの組み合わせで復帰力が決められている。例えばカム41の傾斜面41a,41b,41eの傾斜角α,β,γを大きくすることで、操作ハンドル11をオフ操作位置に戻す復帰力を発生させようとすると、平坦面41fから平坦面41cまでの高さが高くなって、中間板13の厚みが大きくなるため、復帰ばね10のばね荷重を大きくしたり、カム40とカム41との摩擦力を調整するなどして、所望の復帰力が得られるようにしている。
本実施形態のスイッチの分解斜視図である。 同上の外観斜視図である。 同上の閉極状態を示し、カバーを外した状態の正面図である。 同上の閉極状態を示し、カバーを外した状態の断面図である。 同上の閉極時に操作ハンドルを押し込んだ状態を示し、カバーを外した状態の正面図である。 同上の開極直後の状態を示し、カバーを外した状態の正面図である。 同上の開極状態を示し、カバーを外した状態の正面図である。 同上の開極状態を示し、カバーを外した状態の断面図である。 (a)〜(d)は同上の中間板ブロックの動作を説明する要部断面図である。 (a)〜(c)は同上の中間板ブロックの動作を説明する要部断面図、(d)は接点溶着時に接触子ホルダーとロックプレートとが係止している状態の説明図である。 同上の中間板に設けたカムの展開図である。 同上に用いる接触子ホルダーを示し、(a)は正面図、(b)は左側面図、(c)は下面図、(d)はA−A断面図である。 同上に用いる操作ハンドルを示し、(a)は正面図、(b)は右側面図、(c)は裏面図、(d)は下面図、(e)はB−B断面図である。 同上に用いる中間板を示し、(a)は正面図、(b)は右側面図、(c)は裏面図、(d)は上面図、(e)は下面図、(f)はC−C断面図、(g)はD−D断面図である。 同上に用いるロックプレートを示し、(a)は正面図、(b)は裏面図、(c)は下面図、(d)はE−E断面図である。 同上に用いる中間板に、ロックプレートを取り付けた状態を上側から見た図である。
符号の説明
1 器体
5A… 固定接点
6A… 可動接点
7 可動接触子
8 接触子ホルダー
11 操作ハンドル
13 中間板
40,41 カム

Claims (3)

  1. 少なくとも操作部を器体の前面に露出させた状態で接点の開閉操作を行うための操作ハンドルを器体に対して回転自在に取り付けるとともに、器体の内部に、固定接点と、該固定接点に接離する可動接点と、操作ハンドルの回転操作に応じて前記両接点間を開閉させる開閉機構とを収納し、操作ハンドルをオン操作位置とオフ操作位置の間の位置まで回転させた状態で操作ハンドルを回す力が無くなると、操作ハンドルをオフ操作位置まで戻す復帰力を発生する復帰力発生手段を設けたことを特徴とするスイッチ。
  2. 開閉機構は、可動接点が固着された可動接触子と、該可動接触子を保持し両接点のオン位置とオフ位置との間で往復運動する接触子ホルダーと、接触子ホルダーをオフ方向へ付勢して復帰力を与える復帰ばねと、操作ハンドルの回転とともに回転する第1カムと、第1カムに当接し回転運動を往復運動に変換して接触子ホルダーに伝達する第2カムとを備え、第1カム及び第2カムと復帰ばねとで復帰力発生手段が構成され、復帰力発生手段の発生する復帰力が、第1カム及び第2カムの当接部位に設けた傾斜面の角度、第1カム及び第2カムの間に発生する摩擦力、及び復帰ばねのばね力の組み合わせで決められることを特徴とする請求項1記載のスイッチ。
  3. 操作ハンドルの回転と共に回転する回転押圧部を器体に対して回転自在に取り付けるとともに、接触子ホルダーがオフ位置へ移動した状態では回転押圧部と当接せず、接触子ホルダーがオン位置へ移動した状態では回転押圧部と当接する回転受け部を接触子ホルダーと一体に設け、回転受け部又は回転押圧部の少なくとも何れか一方に傾斜面を設け、この傾斜面を他方と当接させることで、回転押圧部の回転力を接触子ホルダーをオフ方向に移動させる力に変換することを特徴とする請求項1又は2記載のスイッチ。
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