JP2005096573A - エアバッグ - Google Patents

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Abstract

【課題】所定値以上の内圧上昇時だけに開口させるベントホールを備えていても、容易に製造することができるエアバッグを提供すること。
【解決手段】エアバッグ20は、所定値以上の内圧上昇時に開口して膨張用ガスGを排気可能なベントホール28・29を、備える。エアバッグ20の基布21の外周面側には、ガス漏れ防止用のコーティング剤38が塗布される。コーティング剤38は、開口可能としてベントホール28・29を塞ぐように、基布21の内周面側におけるベントホール28・29と対向する部位22c・22cに、ベントホールの周縁28a・29aを接着させている。
【選択図】図4

Description

本発明は、所定値以上の内圧上昇時に余剰の膨張用ガスを排気可能なベントホールを備えたエアバッグに関する。
従来、ベントホールを備えたエアバッグでは、所定値以上の内圧上昇時だけに、ベントホールを開口させて、ベントホールの開口前には、膨張用ガスを有効利用して、エアバッグの展開膨張を促進させるものがあった(例えば、特許文献1参照)。
特開2002−144996公報
しかし、従来のエアバッグでは、ベントホールを形成する孔明け加工の他に、所定の内圧値まではベントホールを開口させないように、ベントホールを塞ぐために、ベントホールを塞ぐ部材を縫着する等の作業が、必要となって、製造に手間がかかっていた。
本発明は、上述の課題を解決するものであり、所定値以上の内圧上昇時だけに開口させるベントホールを備えていても、容易に製造することができるエアバッグを提供することを目的とする。
本発明に係るエアバッグは、所定値以上の内圧上昇時に開口して膨張用ガスを排気可能なベントホールを、備えたエアバッグであって、
エアバッグの基布の外周面側に、ガス漏れ防止用のコーティング剤が塗布され、
コーティング剤が、開口可能としてベントホールを塞ぐように、基布の内周面側におけるベントホールと対向する部位に、ベントホールの周縁を接着させていることを特徴とする。
本発明に係るエアバッグでは、基布に、ベントホールを形成するように、孔明け加工等を行なった後、外表面側にコーティング剤を塗布し、その際、単に、基布の内周面側におけるベントホールと対向する部位に、ベントホールの周縁を当接させた状態で、基布の外表面側に、ベントホールの開口部位を含めて、コーティング剤を塗布すれば、簡単に、製造することができる。
このように製造したエアバッグでは、膨張用ガスを流入させて膨張する際、ベントホールの周縁が、基布の内周面側におけるベントホールと対向する部位に、コーティング剤によって接着されており、エアバッグの内圧が所定値以上に上昇するまでは、エアバッグが展開膨張し、そして、乗員がエアバッグに干渉する等して、エアバッグの内圧が所定値以上に上昇すれば、ベントホールの周縁の接着が剥がれて、ベントホールが開口し、開口したベントホールから余剰の膨張用ガスが排気され、エアバッグの所定値以上の内圧上昇を防止することができる。
したがって、本発明に係るエアバッグでは、所定値以上の内圧上昇時だけに開口させるベントホールを備えていても、ベントホールの孔明け加工等を行なった後、単に、ガス漏れ防止用のコーティング剤を塗布するだけで、容易に製造することができる。
また、ベントホールが開口された後は、ベントホールの周縁がベントホールと対向する部位から離れて、エアバッグにおけるベントホールの周囲の部位は、厚く膨張できることから、エアバッグは、ベントホール近傍の部位で、クッション性良く、乗員を保護することができる。ちなみに、逆に、ベントホールが開口される前は、エアバッグの厚さを薄くできることから、膨張初期に、エアバッグを狭いスペースに展開させる場合に、好適となる。
なお、基布が袋織りによって製造されるエアバッグ、例えば、頭部保護エアバッグ装置における車両のサイドウインドの上縁側に折り畳まれて収納される頭部保護エアバッグでは、内周面側にガス漏れ防止用のコーティング剤を内周面側に塗布できないことから、基布の外周面側にコーティング剤を塗布しており、本発明を好適に適用することができる。勿論、袋織りのエアバッグでは、頭部保護エアバッグばかりでなく、車両の前部側に搭載される歩行者保護用エアバッグ等が例示でき、さらに、袋織りでなくとも、所定の織布を重ねて縫合することにより製造する縫製エアバッグでも、縫合部位のシール性を良好にするために、ガス漏れ防止用のコーティング剤を塗布する場合があり、そのようなエアバッグにも、本発明を適用できる。
そして、ベントホールは、エアバッグの基布の対向する部位に二つ配設されて、二つのベントホール周縁の相互が、コーティング剤により、接着されていてもよい。
このように構成されていれば、膨張用ガスがエアバッグ内に流入して、所定値以上に内圧が上昇した際、二つのベントホールを同時に開口させることが可能となって、余剰の膨張用ガスを急激に排気させることができ、乗員拘束時に急激に内圧が上昇しやすいエアバッグに適用すれば、乗員拘束時の乗員への反力を抑えることができて、好適に使用できる。
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明すると、図1・2に示すように、実施形態のエアバッグ20は、車両Vに搭載される頭部保護エアバッグ装置Mに使用されるものである。この頭部保護エアバッグ装置Mは、エアバッグ20と、インフレーター12と、取付ブラケット10・13と、エアバッグカバー8と、を備えて構成されている。そして、エアバッグ20は、車両Vの車内側におけるサイドウインドW1・W2の上縁側において、フロントピラー部FPの下縁側から、ルーフサイドレール部RRの下縁側を経て、リヤピラー部RPの上方側までの範囲に、折り畳まれて収納されている。
インフレーター12は、図1・2に示すように、略円柱状のシリンダタイプとして、エアバッグ20における膨張用ガスを流入させるための接続口部23が、外装され、クランプ15を利用して、エアバッグ20と連結されている。そして、インフレーター12は、取付ブラケット13を利用して、センターピラー部CPの上方付近におけるルーフサイドレール部RRのインナパネル2に、ルーフヘッドライニング5の下縁5aに覆われて、取付固定されている。なお、インナパネル2は、車両Vのボディ(車体)1側の部材である。また、取付ブラケット13は、板金製として、インフレーター12を保持し、取付ボルト14を利用して、インナパネル2に固定されている。
各取付ブラケット10は、二枚の板金製のプレートから構成され(図5参照)、エアバッグ20の各取付部33を挟むように、各取付部33に取り付けられ、取付ボルト11によって、各取付部33をインナパネル2に取付固定している。なお、各取付ボルト11は、ナット2bを設けてインナパネル2に形成された取付孔2aに、締結されている。
エアバッグカバー8は、フロントピラー部FPに配置されるピラーガーニッシュ4とルーフサイドレール部RRに配置されるルーフヘッドライニング5とのそれぞれの下縁4a・5a側から構成されている。なお、フロントピラーガーニッシュ4とルーフヘッドライニング5とは、合成樹脂製とし、フロントピラー部FPとルーフサイドレール部RRとにおいて、それぞれ、ボディ1のインナパネル2における車内側に、取付固定されている。また、ルーフヘッドライニング5は、フロントピラー部FPの上方付近から、センターピラー部CPの上方を経て、リヤピラー部RPの上方付近まで、配設されている。
エアバッグ20は、図1〜4に示すように、ポリアミド糸等を使用した袋織りにより製造された袋状のエアバッグ本体としての基布21と、エアバッグ本体21の外表面に塗布されたシリコンゴム等のガス漏れ防止用のコーティング剤38と、から構成されている。このエアバッグ20は、インフレーター12からの膨張用ガスGを流入させて、折り畳み状態から展開して、サイドウインドW1・W2やセンターピラー部CP・リヤピラー部RPのピラーガーニッシュ7・6の車内側を覆うように、展開膨張する。
エアバッグ本体21は、膨張用ガスGを流入させて車内側壁部22aと車外側壁部22bとを離すように膨らむガス流入部22と、膨張用ガスGを流入させない非流入部31と、を備えて構成されている。
そして、非流入部31は、ガス流入部22の壁部22a・22b相互を結合させたように形成され、周縁部32、取付部33、厚さ規制部34、及び、板状部35、から構成されている。周縁部32は、エアバッグ20の外周縁の部位に配置されて、ガス流入部22の周囲を囲むように、形成されている。また、周縁部32の前端には、連結布36が連結されている。
取付部33は、エアバッグ20の上縁20a側における周縁部32や連結布36から上方へ突出するように、複数(実施形態では6個)配置されて、インナパネル2に取り付けるための取付ブラケット10が固着されることとなる(図5参照)。各取付部33には、取付ボルト11を挿通させる取付孔33aが、開口されている。
板状部35は、長方形板状として、前後の前席用膨張部25と後席用膨張部26との間におけるガス供給路部24の下方に配設されている。この板状部35は、エアバッグ20の全体形状を確保するとともに、ガス流入部22の容積を小さくして、膨張完了までの時間を短くするために、配設されている。
厚さ規制部34は、それぞれ、各前席用・後席用膨張部25・26の領域内に周縁部32や板状部35の上部側から下方に延びるように配設されている。これらの厚さ規制部34は、前席用・後席用膨張部25・26を複数の縦セル部25a・26aに区画して、エアバッグ20の厚さを規制し、エアバッグ20を板状に膨張させることができるように、配設されている。なお、厚さ規制部34で区画された各縦セル部25a・26aは、膨張時に、エアバッグ20の前後方向の長さを短くして、膨張完了時のエアバッグ20の下縁20b側に、前後方向のテンションを生じさせることとなる。
ガス流入部22は、実施形態の場合、接続口部23、ガス供給路部24、前席用膨張部25、及び、後席用膨張部26、から構成されている。ガス供給路部24は、エアバッグ20の上縁20a側で車両Vの前後方向に沿って、直線状に配設されている。ガス供給路部24の前後方向の略中間部位には、上方へ延びて、インフレーター12からの膨張用ガスGをガス流入部21内に流入させるための接続口部23が、形成されている。ガス供給路部24では、接続口部23から膨張用ガスGが流入すると、膨張用ガスGは、車両Vの前後方向両側に向かうように、流れることとなる。
前席用膨張部25は、ガス供給路部24の前部側の下方に配置され、エアバッグ20の展開膨張時、車両Vの前席の側方に配置されて、前席側方のサイドウインドW1を覆うように膨張することとなる。後席用膨張部26は、ガス供給路部24の後部側の下方に配置され、エアバッグ20の展開膨張時、車両Vの後席の側方に配置されて、後席側方のサイドウインドW2を覆うこととなる。前席用・後席用膨張部25・26は、それぞれ、厚さ規制部34で区画されて、上下方向に棒状に延びるように膨張して、車両Vの前後方向に並設される複数の縦セル部25a・26aから、構成されている。
そして、前席用膨張部25の前後方向の中間部位の縦セル部25amには、その車内側壁部22aと車外側壁部22bとに、円形に開口したベントホール28・29が配設されている。
これらのベントホール28・29は、膨張用ガスの流入時におけるエアバッグ本体21内の内圧が所定値以上に上昇していない場合には、図4のAに示すように、エアバッグ本体21の外表面側に塗布されたコーティング剤38により、閉塞されている。すなわち、コーティング剤38が、ベントホール28・29の周縁部28a・29a相互を、接着させて、ベントホール28・29を閉塞している。なお、ベントホール28・29を開口させるエアバッグ20の内圧値は、例えば、各縦セル部25a・26aが、剛性を有した棒状に膨張して、乗員拘束時において乗員に大きな反力を与えない範囲で、設定する。
このエアバッグ20の製造は、エアバッグ本体21を袋織りして製造し、そして、孔明け加工によって、取付孔33aとベントホール28・29とを形成し、さらに、基布21の外表面側にコーティング剤38を塗布する。その際、単に、基布21の内周面側におけるベントホール28・29と対向する部位22c・22cに、ベントホール28・29の周縁28a・29aを当接させた状態で、すなわち、実施形態の場合には、周縁28a・29a相互を当接させた状態で、基布21の外表面側に、ベントホール28・29の開口部位を含めて、コーティング剤38を塗布する。そして、連結布36を取り付ければ、エアバッグ20を製造することができる。
つぎに、エアバッグ20を、車両Vに搭載するまでの工程を説明すると、まず、エアバッグ20を平らに展開させて、順次、山折りと谷折りとの折目C(図2の二点鎖線・図5参照)を付けて、エアバッグ20の下縁20b側を上縁20a側に接近させるように、蛇腹折りする。
そして、エアバッグ20を折り畳んだ後には、折り崩れ防止用の破断可能な図示しないテープにより、エアバッグ20の所定箇所をくるむとともに、インフレーター12・取付ブラケット10・13を取り付けて、エアバッグ組付体を形成する。
その後、各取付ブラケット10・13を、ボディ1側のインナパネル2の所定位置に配置させ、各取付孔33aを挿通させる等して、ボルト11・14止めし、各取付ブラケット10・13をインナパネル2に固定して、エアバッグ組付体をボディ1に取り付ける。ついで、インフレーター12に、所定のインフレーター作動用の制御装置から延びる図示しないリード線を結線し、フロントピラーガーニッシュ4やルーフヘッドライニング5をボディ1に取り付け、さらに、リヤピラーガーニッシュ6・センターピラーガーニッシュ7をボディ1に取り付ければ、エアバッグ装置Mを、車両Vに搭載することができる。
そして、エアバッグ装置Mの車両Vへの搭載後、インフレーター12が作動されれば、インフレーター12からの膨張用ガスGが、図2の二点鎖線に示すように、接続口部23からガス供給路部24に流入し、前後方向両側に向かって、ガス供給路部24を流れ、各縦セル部25a・26a内に供給されて、エアバッグ20の各膨張部25・26が、折りを解消させつつ、膨張し始める。そして、エアバッグ20は、くるんでおいた図示しないテープを破断させ、さらに、フロントピラーガーニッシュ4やルーフヘッドライニング5の下縁4a・5a側のエアバッグカバー8を押し開いて、図1・5の二点鎖線に示すように、下方へ突出しつつ、サイドウインドW1・W2・センターピラー部CP・リヤピラー部RPの車内側Iを覆うように、大きく展開膨張することとなる。
この時、ベントホール28・29の周縁28a・29aが、エアバッグ本体としての基布21の内周面側におけるベントホール28・29と対向する部位22c・22c(29a・28a)に対して、コーティング剤38によって接着されており(実施形態の場合には、周縁29a・28a相互がコーティング剤38によって接着されている)、エアバッグ本体21の内圧が所定値以上に上昇するまでは、図4のBに示すように、エアバッグ20が展開膨張し、そして、乗員がエアバッグ20に干渉する等して、エアバッグ本体21の内圧が所定値以上に上昇すれば、図4のCに示すように、ベントホール28・29の周縁28a・29a相互の接着が剥がれて、ベントホール28・29が開口し、開口したベントホール28・29から余剰の膨張用ガスGが排気され、エアバッグ20の所定値以上の内圧上昇を防止することができる。
そして、実施形態のエアバッグ20では、基布21に、ベントホール28・29を開口させるように、孔明け加工した後、外表面側にコーティング剤38を塗布し、その際、単に、基布21の内周面側におけるベントホール28・29と対向する部位22c・22cに、ベントホール28・29の周縁28a・29aを当接させた状態で、すなわち、実施形態の場合には、周縁28a・29a相互を当接させた状態で、基布21の外表面側に、ベントホール28・29の開口部位に充填させるように、コーティング剤38を塗布すれば、簡単に、製造することができる。
したがって、実施形態のエアバッグ20では、所定値以上の内圧上昇時だけに開口させるベントホール28・29を備えていても、ベントホール28・29の孔明け加工を行なった後、単に、ガス漏れ防止用のコーティング剤38を塗布するだけで、容易に製造することができる。
また、実施形態のエアバッグ20では、ベントホール28・29が開口された後は、図4のB・Cに示すように、ベントホール28・29の周縁28a・29aがベントホール28・29と対向する部位22c・22cから離れて、エアバッグ20におけるベントホール28・29の周囲の部位は、厚く膨張できる。そのため、エアバッグ20は、ベントホール28・29の近傍の部位で、クッション性良く、乗員を保護することができる。そして逆に、ベントホール28・29が開口される前は、エアバッグ20の厚さを薄くできることから、乗員とウインドW1との間が狭いスペースとしていても、膨張初期に、エアバッグ20を、容易に展開させることができる。
そしてまた、実施形態のエアバッグ20では、ベントホール28・29が、エアバッグ20の基布21の対向する部位に二つ配設されて、二つのベントホール周縁28a・29aの相互が、コーティング剤38により、結合されており、膨張用ガスGがエアバッグ20内に流入して、所定値以上に内圧が上昇した際、二つのベントホール28・29を同時に開口させることが可能となる。そのため、余剰の膨張用ガスGを急激に排気させることができ、乗員拘束時に急激に内圧が上昇しやすいエアバッグ20に適用すれば、乗員拘束時の乗員への反力を抑えることができて、好適に使用できる。
勿論、図6のA・B・Cに示すエアバッグ20Aのように、エアバッグ本体としての基布21のガス流入部22における車内側壁部22a・22bの一方、例えば、車外側壁部22bにだけ、ベントホール28を形成してもよい。このエアバッグ20Aでは、基布21の外表面側にコーティング剤38を塗布する際、単に、基布21の内周面側におけるベントホール28と対向する壁部22aの部位22cに、ベントホール28の周縁28aを当接させた状態で、基布21の外表面側に、ベントホール28の開口部位を含めて、コーティング剤38を塗布すれば製造することができる。そして、このエアバッグ20Aでも、膨張時、エアバッグ20Aの内圧が所定値以上に上昇するまでは、展開膨張し、そして、乗員がエアバッグ20Aに干渉する等して、エアバッグ20Aの内圧が所定値以上に上昇すれば、ベントホール28の周縁28aの接着が剥がれて、図6のB・Cに示すように、ベントホール28が開口し、開口したベントホール28から余剰の膨張用ガスGが排気され、エアバッグ20Aの所定値以上の内圧上昇を防止することができる。
また、ベントホールの形成は、孔明け加工の他に、例えば、図7に示すエアバッグ20Bのベントホール28A・29Aように形成してもよい。このエアバッグ20Bでは、ベントホール28A・29Aが、一般部27のように、袋織りの縦糸VSと緯糸HSとを相互に織り込まずに、単に、経糸VS若しくは緯糸HSの一方を、他方の糸HS・VS上に配置させるだけとして、形成されている。このようなエアバッグ20Bであっても、基布21の外表面側にコーティング剤38を塗布する際、単に、基布21の内周面側におけるベントホール28A・29Aと対向する部位に、ベントホール28A・29Aの周縁を当接させた状態で(図例の場合は、ベントホール28A・29Aの周縁相互を当接させた状態で)、基布21の外表面側に、ベントホール28A・29Aの部位を含めて、コーティング剤38を塗布すれば、簡単に、製造することができる。
そして、このエアバッグ20Bでは、膨張用ガスを流入させて膨張する際、ベントホール28A・29Aの周縁が、コーティング剤38によって接着されており、エアバッグ20Bの内圧が所定値以上に上昇するまでは、エアバッグ20Bが展開膨張し、そして、乗員がエアバッグに干渉する等して、エアバッグ20Bの内圧が所定値以上に上昇すれば、ベントホール28A・29Aの周縁相互の接着が剥がれて、コーティング剤38を破断させつつ糸VS・HS間からガスGを漏らすことができるように、ベントホール28A・29Aが開口し、開口したベントホール28A・29Aから余剰の膨張用ガスGが排気され、エアバッグ20Bの所定値以上の内圧上昇を防止することができる。なお、図例では、壁部22a・22bの両方にベントホール28A・29Aを形成した場合を示したが、一方の壁部22a・22bだけに、袋織り時の糸VS・HSを相互に織り込まずに形成したベントホールを、配設してもよい。
また、ベントホールを配置させる位置としては、図8に示すエアバッグ20Cのように、膨張用ガスGの下流側部位に配置させて、エアバッグ20Cが、ベントホール28Bを開口させるまでの内圧値以下で、その全体の展開を確実に完了させることができるように、設定してもよい。このエアバッグ20Cでは、厚さ規制部34Aの下端34aをエアバッグ20Cの下縁20b側近傍まで延ばして、その厚さ規制部34Aで囲まれてガス流入口25bを絞った縦セル部25abの領域内に、ベントホール28Bを配置させている。このようなエアバッグ20Cでは、縦セル部25abが、他の縦セル部25a・26aに比べて、ガスGの下流側部位となって、ベントホール28Bを開口させる際には、エアバッグ20Cの全体の展開を、確実に完了させることができる。
本発明は、ガス漏れ防止用のコーチィング剤を基布の外表面側に塗布するエアバッグであれば、頭部保護用、歩行者保護用等のエアバッグや、シートに着座した乗員の腹部や胸部を保護するサイドエアバッグ等に適用でき、さらに、袋織りで製造するものに限らず、縫製エアバッグにも適用できる。
本発明の一実施形態のエアバッグが使用される頭部保護エアバッグ装置の車両搭載状態を示す概略正面図である。 実施形態のエアバッグの正面図である。 実施形態のエアバッグにおける膨張時の部分横断面図であり、図2のIII−III部位に対応する。 実施形態のエアバッグの部分縦断面図であり、図2のIV−IV部位の膨張する状態を示す。 図1のV−V部位の概略縦断面図である。 他の実施形態のエアバッグの部分縦断面図であり、膨張する状態を示す。 さらに他の実施形態のエアバッグを示す図である。 さらに他の実施形態のエアバッグの正面図である。
符号の説明
20・20A・20B・20C…エアバッグ、
21…基布・エアバッグ本体、
22c…対向部位、
28・28A・28B・29・29A…ベントホール、
28a・29a…ベントホール周縁、
38…コーティング剤、
G…膨張用ガス、
W1・W2…サイドウインド、
V…車両、
M…頭部保護エアバッグ装置。

Claims (3)

  1. 所定値以上の内圧上昇時に開口して膨張用ガスを排気可能なベントホールを、備えたエアバッグであって、
    前記エアバッグの基布の外周面側に、ガス漏れ防止用のコーティング剤が塗布され、
    該コーティング剤が、開口可能として前記ベントホールを塞ぐように、前記基布の内周面側における前記ベントホールと対向する部位に、前記ベントホールの周縁を接着させていることを特徴とするエアバッグ。
  2. 前記基布が袋織りにより形成されて、車両のサイドウインドの上縁側に折り畳まれて収納される頭部保護用としていることを特徴とする請求項1に記載のエアバッグ。
  3. 前記ベントホールが、前記エアバッグの基布の対向する部位に二つ配設されて、二つのベントホール周縁の相互が、前記コーティング剤により、接着されていることを特徴とする請求項1若しくは請求項2に記載のエアバッグ。
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