JP2005088782A - 車両の給電装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 簡素な配線構造で、共通の電源から車両の電動アクチュエータ及びその制御装置の双方に適正な電力を供給する。
【解決手段】 電源から出力される電力を複数の負荷に分配するための配電器74Rと、この配電器74Rから出力される電圧を上昇させるためのDC/DCコンバータ76Rとを備える。ステアリング駆動モジュール16等の車載ユニットにおける電気アクチュエータとDC/DCコンバータ76Rの出力部とを接続する高電圧用電力線94R,95Rと、前記電気アクチュエータを制御する制御装置と前記配電器74Rとを接続する低電圧用電力線82R,83Rとを共通の経路に沿って配索する。
【選択図】 図4

Description

本発明は、車両に搭載されるステアリングシステムやブレーキシステム等の電子制御システムに対して給電を行う技術に関するものである。
近年、車両における電子化はめざましく、ステアリングアクチュエータやブレーキアクチュエータとしてモータ等の電気アクチュエータを用いた電子制御システムの開発が進められている。例えば、特許文献1には、操舵軸を動かして車輪の操向角を変化させる操舵モータと、ステアリングシャフトの回転操作角を検出するロータリエンコーダと、その検出された操作角に基づいて前記操舵モータの駆動を制御する操舵制御部とを備えた車両のステアリングシステムが開示されている。
特開2000−280926号公報(第3〜5頁,図1)
前記のような電子制御システムにおいて、操舵モータ等の電気アクチュエータを駆動するには大きな電力を要する一方、当該電気アクチュエータを制御する制御装置の駆動に要する電力は小さい。このため従来は、前記電気アクチュエータ及びその制御ユニットにそれぞれ電力を供給する手段として、互いに定格電圧の異なる複数種のバッテリーを車両に搭載し、各バッテリーから個別に前記電気アクチュエータとその制御装置とに電力を供給することが行われており、その分バッテリーの必要数が増え、また、配線も複雑となるという課題が存している。
前記課題を解決するための手段として、本発明は、電気アクチュエータ及びこの電気アクチュエータを制御する制御装置を含む車載ユニットに対して共通の電源から電力を供給するための車両の給電装置であって、前記電源から出力される電力を複数の負荷に分配するための配電器と、この配電器から出力される電圧を上昇させるための昇圧用電圧変換器とを備え、前記配電器と前記車載ユニットとの間において、当該車載ユニットにおける電気アクチュエータと前記昇圧用電圧変換器の出力部とを接続する高電圧用電力線と、前記車載ユニットにおける制御装置と前記配電器とを接続する低電圧用電力線とが共通の経路に沿って配索されているものである。
この構成によれば、共通の電源から配電器及び昇圧用電圧変換器を経由して電気アクチュエータに高電圧の給電を行うことができると同時に、前記配電器から昇圧用電圧変換器を経由せずに前記電気アクチュエータの制御装置に低電圧の給電を行うことができる。しかも、前記昇圧用電圧変換器から前記電気アクチュエータに至る高電圧用電力線と、前記配電器から前記電気アクチュエータの制御装置に至る低電圧用電力線とが共通の経路に沿って配索されることにより、配線形態は著しく簡素化される。
ここで、「共通の経路に沿って配索される」とは、前記高電圧用電力線と低電圧用電力線とが前記配電器及び昇圧用電圧変換器を起点として前記電気アクチュエータ及びその制御装置まで相互並行して配索されていればよく、必ずしも両電線が一体化されていることを要しないが、特に、前記高電圧用電力線と低電圧用電力線とが束ねられて共通のワイヤハーネスを構成するものであれば、配線構造の簡素化がさらに進められることとなる。
さらに、前記配電器の出力部及び昇圧用電圧変換器の出力部が共通の出力用コネクタに接続され、前記電気アクチュエータ及びこの電気アクチュエータを前記する制御装置が共通の入力用コネクタに接続されており、当該出力用コネクタと入力用コネクタとの間に前記高電圧用電力線及び低電圧用電力線を含むワイヤハーネスが介在している構成とすれば、当該電気アクチュエータ及びその制御装置への給電に要するコネクタの個数も削減することができ、装置全体の設計及び配線作業の容易化がさらに進められる。
また、前記電気アクチュエータには電動機が含まれ、前記昇圧用電圧変換器は前記配電器の出力側で昇圧を行う昇圧部とその昇圧された電力を複数の負荷に分配するための分岐出力部とを有し、その昇圧部と分岐出力部との間には、前記昇圧用電圧変換器の出力側で充電を行って前記電動機の始動時すなわち一時的に大電力を要する時に当該電動機へ電力を補給する電源部品(例えばコンデンサ)が接続されている構成とすれば、当該電源部品による一時的な電力補給の分だけ、昇圧用電圧変換器の容量を節減することができるとともに、前記電源部品を前記分岐出力部に接続される複数の負荷(前記電動機を含む負荷)に共用することによって回路の簡素化も進められる。
以上のように、本発明によれば、簡素な配線構造で、共通の電源から電気アクチュエータ及びその制御装置の双方に適正な電力供給を行うことができる効果がある。
本発明にかかる実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1に示すステアリングシステムは、車室10内に設けられるステアリング操作モジュール12と、エンジンルーム14内に設けられるステアリング駆動モジュール16,18とを備えている。
ステアリング操作モジュール12は、端部にステアリングホイール20が設けられたステアリングシャフト22と、このステアリングシャフト22を支持するハウジング24とを備えている。
このハウジング24内には、前記ステアリングシャフト22に反力を与えるための2つのモータ26A,26Bと、前記ステアリングシャフト22の回転操作角を検出する3つの操作角センサ28A,28B,28Cと、これらの操作角センサ28A,28B,28Cに個別に接続され、その検出操作角に基づいて制御信号を作成する3つのECU(電子制御ユニット)30A,30B,30Cとが収容されている。ECU30A,30Bは前記モータ26A,26Bの駆動を制御する制御装置としての役割も担う。
ここで、前記モータ26A,26B、操作角センサ28A,28B,28C、及びECU30A,30B,30Cは、定格電圧が14Vの低電圧負荷となっている。
前記ハウジング24の外壁には、図2(a)に示すような2つのコネクタ32A,32Bが設けられている。前記コネクタ32Aには、当該コネクタ32Aからハウジング24内の各ECU30A,30B,30Cにそれぞれ電源を供給するための電源線33A,33B,33Cと、当該コネクタ32Aに各ECU30A,30B,30Cから制御信号を送るための信号線35A,35B,35Cとが接続されており、前記電源線33A,33Bを通じてモータ26A,26Bへの給電も行われるようになっている。同様に、前記コネクタ32Bには、当該コネクタ32Bからハウジング24内の各ECU30A,30B,30Cに電源を供給するための電源線34A,34B,34Cと、当該コネクタ32Bに各ECU30A,30B,30Cから制御信号を送るための信号線36A,36B,36Cとが接続されており、前記電源線34A,34Bを通じてモータ26A,26Bへの給電も行われるようになっている。
前記ステアリング駆動モジュール16は、ハウジング37を備え、このハウジング37内に、車両前部で左右方向に延びる図略のラックシャフトをスライドさせて左右前輪の操向角を変化させるための電動機(図例では直流電動機)である2つのモータ38A,38Bと、前記ラックシャフトのスライド位置(すなわち左右前輪の操向角に対応する値)を検出する2つの操向角センサ40A,40Bと、これらの操向角センサ40A,40Bに個別に接続され、その検出操向角に基づいて前記モータ38A,38Bの駆動を制御するための制御信号を作成する2つのECU(電子制御ユニット)42A,42Bとが収容されている。
前記ステアリング駆動モジュール18は、ハウジング51を備え、このハウジング51内に、前記ラックシャフトをスライドさせて左右前輪の操向角を変化させるための電動機(図例では直流電動機)であるモータ38Cと、前記ラックシャフトのスライド位置(すなわち左右前輪の操向角に対応する値)を検出する操向角センサ40Cと、この操向角センサ40Cに接続され、その検出操向角に基づいて前記モータ38Cの駆動を制御するための制御信号を作成するECU(電子制御ユニット)42Cとが収容されている。
前記各負荷のうち、モータ38A,38B,38Cは定格電圧が42Vの高電圧負荷であり、前記操作角センサ40A,40B,40C及びECU42A,42B,42Cは定格電圧が14Vの低電圧負荷となっている。
前記ステアリング駆動モジュール16のハウジング37の外壁には、図2(b)に示すような2つのコネクタ44A,44Bが設けられている。前記コネクタ44Aには、当該コネクタ44Aからハウジング37内のモータ38A,38Bにそれぞれ42V電源を供給するための電源線45A,45Bと、当該コネクタ44AからECU42A,42Bにそれぞれ14V電源を供給するための電源線47A,47Bと、当該コネクタ44AからECU42A,42Bへそれぞれ制御信号を送るための信号線49A,49Bとが接続されている。同様に、前記コネクタ44Bには、当該コネクタ44Bからハウジング37内のモータ38A,38Bにそれぞれ42V電源を供給するための電源線46A,46Bと、当該コネクタ44BからECU42A,42Bにそれぞれ14V電源を供給するための電源線48A,48Bと、当該コネクタ44BからECU42A,42Bへそれぞれ制御信号を送るための信号線50A,50Bとが接続されている。
また、前記ステアリング駆動モジュール18のハウジング51の外壁にも、図2(c)に示すような2つのコネクタ52A,52Bが設けられている。前記コネクタ52Aには、当該コネクタ52Aからハウジング51内のモータ38Cに42V電源を供給するための電源線53と、当該コネクタ52AからECU42Cに14V電源を供給するための電源線55と、当該コネクタ52AからECU42Cへ制御信号を送るための信号線57とが接続されている。同様に、前記コネクタ52Bには、当該コネクタ52Bから前記モータ38Cに42V電源を供給するための電源線54と、当該コネクタ52BからECU42Cに電源を供給するための電源線56と、当該コネクタ52BからECU42Cへ制御信号を送るための信号線58とが接続されている。
次に、前記ステアリング操作モジュール12とステアリング駆動モジュール16,18とを接続するバスラインについて説明する。
前記ステアリング操作モジュール12の左側のコネクタ32Aは、当該ステアリング操作モジュール12の左側に配索された信号線61A,62Aを介して左側のステアリング駆動モジュール16のコネクタ44Aに接続されるとともに、同じくステアリング操作モジュール12の左側に配索された信号線63A,64Aを介して右側のステアリング駆動モジュール18のコネクタ52Aに接続されている。ここで、前記信号線61A,62A同士及び前記信号線63A,64A同士はコネクタ60Aを介して直列に接続され、信号線62A,64Aは、車室10とエンジンルーム14との間の車体パネル13の左側に設けられたグロメット66Aを貫通するようにして当該車室10とエンジンルーム14とにまたがって配索されている。
同様に、前記ステアリング操作モジュール12の右側のコネクタ32Bは、当該ステアリング操作モジュール12の右側に配索された信号線61B,62Bを介して左側のステアリング駆動モジュール16のコネクタ44Bに接続されるとともに、同じくステアリング操作モジュール12の右側に配索された信号線63B,64Bを介して右側のステアリング駆動モジュール18のコネクタ52Bに接続されている。ここで、前記信号線61B,62B同士及び前記信号線63B,64B同士はコネクタ60Bを介して直列に接続され、信号線62B,64Bは、前記車体パネル13の右側に設けられたグロメット66Bを貫通するようにして前記車室10とエンジンルーム14とにまたがって配索されている。
次に、各モジュール12,16,18に対して給電を行うための回路を図3も併せて参照しながら説明する。
この回路では、電源として、オルタネータ70のほか、エンジンルーム14内に配置される前側バッテリー72Fと、車両後部に配置される後側バッテリー72Rとを備え、両バッテリー72F,72Rには12Vバッテリー(14V系電源)が用いられている。そして、オルタネータ70と前側バッテリー72Fとの間に配電器74Fが介在し、オルタネータ70と後側バッテリー72Rとの間にDC/DCコンバータ71及び配電器74Rが介在している。
前側バッテリー72Fの出力する電力は、前記配電器74Fから各車載負荷に分配され、さらに、定格電圧が42Vの高電圧負荷に対しては、前記配電器74Fの出力電圧が昇圧用DC/DCコンバータ76Fにより昇圧されてから分配されるようになっている。同様に、後側バッテリー72Rの出力する電力は、前記配電器74Rから各車載負荷に分配され、さらに、定格電圧が42Vの高電圧負荷に対しては、前記配電器74Rの出力電圧が昇圧用DC/DCコンバータ76Rにより昇圧されてから分配されるようになっている。
具体的に、前記配電器74Fの出力端子は、14V用電力線(低電圧用電力線)77F,78Fを介して前記ステアリング操作モジュール12のコネクタ32Aに接続されるとともに、14V用電力線(低電圧用電力線)82F,84Fをそれぞれ介してステアリング駆動モジュール16,18のコネクタ44A,52Aにそれぞれ接続されている。
前記両電力線77F,78F同士は前記コネクタ60Aによって相互直列に接続されており、電力線77Fは前記グロメット66Aを貫通するようにして当該車室10とエンジンルーム14とにまたがって配索されている。
また、前記配電器74Rの出力端子は、14V用電力線(低電圧用電力線)77R,78Rを介して前記ステアリング操作モジュール12のコネクタ32Bに接続されるとともに、14V用電力線(低電圧用電力線)82R,83Rを介してステアリング駆動モジュール16のコネクタ44Bに接続され、かつ、14V用電力線(低電圧用電力線)84R,85Rを介してステアリング駆動モジュール18のコネクタ52Bにそれぞれ接続されている。
ここで、前記電力線77R,78R同士はコネクタ80によって相互直列に接続され、前記電力線82R,83R同士はコネクタ85によって相互直列に接続されており、電力線83Rは前述のグロメット66Aを貫通するようにして前記車室10とエンジンルーム14とにまたがって配索されている。また、前記両電力線84R,85R同士はコネクタ86によって相互直列に接続されており、電力線85Rは前記車体パネル13の右側に設けられたグロメット66Bを貫通するようにして当該車室10とエンジンルーム14とにまたがって配索されている。
一方、前記配電器74Fに接続されているDC/DCコンバータ76Fの出力端子は、42V用電力線(高電圧用電力線)94F,96Fをそれぞれ介して前記ステアリング駆動モジュール16,18のコネクタ44A,52Aにそれぞれ接続されている。また、前記配電器74Rに接続されているDC/DCコンバータ76Rの出力端子は、42V用電力線(高電圧用電力線)94R,95Rを介して前記ステアリング駆動モジュール16のコネクタ44Bに接続されるとともに、42V用電力線(高電圧用電力線)96R,97Rを介して前記ステアリング駆動モジュール18のコネクタ52Bに接続されている。
前記電力線94R,95R同士は前記コネクタ85によって相互直列に接続されており、電力線95Rは前記グロメット66Aを貫通するようにして車室10とエンジンルーム14とにまたがって配索されている。また、前記電力線96R,97R同士は前記コネクタ86によって相互直列に接続されており、電力線97Rは前記グロメット66Bを貫通するようにして車室10とエンジンルーム14とにまたがって配索されている。
前記各DC/DCコンバータ76F,76Rは、図3に示されるように、ECU88を内蔵した昇圧部90と、複数に分岐されたヒューズ内蔵の分岐出力部92とを備え、この分岐出力部92に前記各42V用電力線(高電圧用電力線)が接続されている。さらに、前記昇圧部90と前記分岐出力部92との間の中間位置にはコンデンサ(電源部品)99が接続され、当該コンデンサ99が前記中間位置とアースとの間に介在した状態となっている。このコンデンサ99の機能については後述する。
次に、このステアリングシステムの作用を説明する。
1)ステアリング制御について
図2(a)に示すECU30A,30B,30Cは、それぞれ回転操作角センサ28A,28B,28Cの出力する検出信号(センサが正常であれば互いに同じ信号)に基づいてステアリング制御信号を作成し、同信号を、信号線35A,35B,35Cをそれぞれ通じてコネクタ32Aに送るとともに信号線36A,36B,36Cをそれぞれ通じてコネクタ32Bに送る。すなわち、各コネクタ32A,32BからはECU30A,30B,30Cから送られる共通のステアリング制御信号が出力されるので、コネクタ32A,32Bのいずれか一方が故障しても他方のコネクタから正常なステアリング制御信号の出力を続けることが可能である。
コネクタ32Aから出力されるステアリング制御信号は、図1に示す信号線61A,62Aを通じてステアリング駆動モジュール16のコネクタ44Aに入力されるとともに、信号線63A,64Aを通じてステアリング駆動モジュール18のコネクタ52Aに入力される。また、コネクタ32Bから出力されるステアリング制御信号は、信号線61B,62Bを通じてステアリング駆動モジュール16のコネクタ44Bに入力されるとともに、信号線63B,64Bを通じてステアリング駆動モジュール18のコネクタ52Bに入力される。
図2(b)に示すステアリング駆動モジュール16においては、コネクタ44Aに入力されたステアリング操作信号がそれぞれ信号線49A,49Bを通じてECU42A,42Bに入力され、コネクタ44Bに入力されたステアリング操作信号が信号線50A,50Bを通じてECU42A,42Bに入力される。すなわち、各ECU42A,42Bにはコネクタ44A,44Bから共通のステアリング制御信号が入力されるので、コネクタ44A,44Bのいずれか一方が故障しても他方のコネクタから各ECU42A,42Bへ正常にステアリング制御信号が入力されることになる。このステアリング制御信号が入力されたECU42A,42Bは、それぞれ当該ステアリング制御信号と操向角センサ40A,40Bから出力される検出信号(車輪操向角についての検出信号)との比較に基づいてモータ38A,38Bの駆動をフィードバック制御する。
同様に、同図(c)に示すステアリング駆動モジュール18においては、コネクタ52A,52Bそれぞれ入力されたステアリング操作信号が信号線57,58を通じて共通のECU42Cに入力されるので、コネクタ52A,52Bのいずれか一方が故障しても他方のコネクタからECU42Cへ正常にステアリング制御信号が入力されることになる。このECU42Cも前記ステアリング制御信号と操向角センサ40Cから出力される検出信号(車輪操向角についての検出信号)との対比に基づいてモータ38Cの駆動をフィードバック制御する。
以上のようなモータ38A〜38Cのフィードバック制御により、ステアリングホイール20の回転操作角と前輪操向角とを対応させるステアリング動作が実現される。また、そのための電気アクチュエータとして複数のモータ38A,38B,38Cが具備され、これらのモータの協働によってステアリング駆動が行われることにより、いずれかのモータが故障してもステアリング操作を続けることが保証される。
一方、前記各ECU42A,42Bからは、前記各操向角センサ40A,40Bの検出信号が出力され、この検出信号は、コネクタ44A→信号線62A,61A→コネクタ32Aの経路でステアリング操作モジュール12の各ECU30A,30B,30Cに入力されるとともに、コネクタ44B→信号線62B,61B→コネクタ32Bの経路でも前記各ECU30A,30B,30Cに入力される。同様に、前記ECU42Cからは前記各操向角センサ40Cの検出信号が出力され、この検出信号は、コネクタ52A→信号線64A,63A→コネクタ32Aの経路でステアリング操作モジュール12の各ECU30A,30B,30Cに入力されるとともに、コネクタ52B→信号線64B,63B→コネクタ32Bの経路でも前記各ECU30A,30B,30Cに入力される。
このステアリング操作モジュール12のECU30A,30Bは、前記経路で入力される検出操向角に基づき、モータ26A,26Bの駆動制御、すなわち、ステアリングシャフト22に与える回転反力の制御を協働して行う。
2)各機器への給電について
前側バッテリー72Fから出力される電力の一部は、配電器74Fから直接(すなわちDC/DCコンバータ76Fを経由せずに)、低電圧用電力線78F,82F,84Fをそれぞれ通じてステアリング操作モジュール12のコネクタ32A及びステアリング駆動モジュール16,18のコネクタ44A,52Aにそれぞれ送られ、これらのコネクタから前記ステアリング操作モジュール12のECU30A,30B,30C及びステアリング駆動モジュール16,18のECU42A,42B,42Cに供給される。また、当該バッテリー72Fから出力される電力の一部は、前記配電器74FからさらにDC/DCコンバータ76Fを経由して昇圧された後に高電圧用電力線94F,96Fを通じてステアリング駆動モジュール16,18のコネクタ44A,52Aにそれぞれ送られ、これらのコネクタから当該モジュール16,18のモータ38A,38B,38Cに供給される。
同様に、後側バッテリー72Rから出力される電力の一部は、配電器74Rから直接(すなわちDC/DCコンバータ76Rを経由せずに)、低電圧用電力線77R,78Rを通じてステアリング操作モジュール12のコネクタ32Bに送られ、低電圧用電力線82R,83Rをそれぞれ通じてステアリング駆動モジュール16のコネクタ44Bに送られ、低電圧用電力線84R,85Rを通じてステアリング駆動モジュール18のコネクタ52Bに送られて、これらのコネクタ32B,44B,52Bから前記ステアリング操作モジュール12のECU30A,30B,30C及びステアリング駆動モジュール16,18のECU42A,42B,42Cに供給される。また、当該バッテリー72Rから出力される電力の一部は、前記配電器74RからさらにDC/DCコンバータ76Rを経由して昇圧された後に高電圧用電力線94R,95Rを通じてステアリング駆動モジュール16のコネクタ44Bに送られるとともに高電圧用電力線96R,97Rを通じてステアリング駆動モジュール18のコネクタ52Bに送られ、これらのコネクタ44B,52Bから当該モジュール16,18のモータ38A,38B,38Cに供給される。
このように、高電圧用電力線(高電圧用電力線)が電気アクチュエータであるモータ38A〜38Cと昇圧用DC/DCコンバータ76F,76Rとの間に介在しているので、その昇圧分だけ高電圧用電力線での電流を抑えることができ、その細線化を図ることが可能となっている。
また、各DC/DCコンバータ76F,76Rにおいては、その昇圧部90と分岐出力部92との間にコンデンサ99が接続されている(図例では昇圧部90と分岐出力部92との間の位置とアースとの間にコンデンサ99が介在している)ので、通常運転時には当該コンデンサ99に充電が行われる一方、モータ38A,38B,38Cの始動時すなわち大電流を要する時には前記コンデンサ99で充電された電力が補給されるため、その分DC/DCコンバータ76F,76Rの容量を節減することが可能となっている。しかも、前記コンデンサ99は前記各モータ38A〜38Cへの給電について共用が可能となっている。
なお、本発明にかかる「電源部品」は前記のようなコンデンサ99に限らず、例えば小型バッテリーを使用することも可能である。
次に、前記給電を実現するための配線構造について述べる。
例えば前記配電器74R及びDC/DCコンバータ76Rから各ステアリング駆動モジュール16,18への給電について着目すると、その給電を実現するための配線構造として、例えば図4(a)に示すように、配電器74RとDC/DCコンバータ76Rとを独立させてこれらを電線75を介して相互接続するとともに、配電器74Rとステアリング駆動モジュール16のコネクタ44Bとの間にそれぞれ電力線82R,83Rを配線するとともに配電器74Rとステアリング駆動モジュール18のコネクタ52Bとの間に電力線84R,85Rを配線し、これとは別経路で、DC/DCコンバータ76Rとステアリング駆動モジュール16のコネクタ44Bとの間に電力線94R,95Rを配線するとともにDC/DCコンバータ76Rとステアリング駆動モジュール18のコネクタ52Bとの間に電力線96R,97Rを配線するといったことが考えられる。しかしながら、この場合、配線構造が複雑となり、その設計及び実際の配線作業が面倒になる不都合がある。
これに対して、例えば同図(b)に示すように、前記配電器74R及びDC/DCコンバータ76Rを共通のハウジングに格納してモジュール100を構成し、そのハウジングに設けられた共通の出力用コネクタ102,104にそれぞれ接続して、当該出力用コネクタ102とステアリング駆動モジュール16のコネクタ(入力用コネクタ)44Bとの間に低電圧用電力線82R,83Rと高電圧用電力線94R,95Rとを共通の経路に沿って配線し、同様に前記出力用コネクタ104とステアリング駆動モジュール18のコネクタ(入力用コネクタ)52Bとの間に低電圧用電力線84R,85Rと高電圧用電力線96R,97Rとを共通の経路に沿って配線するようにすれば、配線構造が著しく簡素化される。さらに、同一経路に沿って配索される電力線82R,83Rと電力線94R,95Rとを束ねて共通のワイヤハーネス106として構成したり、電力線84R,85Rと電力線96R,97Rとを束ねて共通のワイヤハーネス108として構成したりすれば、配線構造の簡素化がさらに進められることになる。
さらに、仕様によっては、高電圧用電力線と低電圧用電力線との間の短絡を検出する回路をモジュール内に収めるといったことも可能になる利点がある。
この配線構造の簡素化技術は、前側の配電器74F及びDC/DCコンバータ76Fからステアリング駆動モジュール16に給電するための電力線82F及び電力線94Fや、当該配電器74F及びDC/DCコンバータ76Fからステアリングモジュール18に給電するための電力線84F及び電力線96Fについても同様に適用することが可能である。
なお、本発明において「共通の経路に沿って配線」とは、必ずしも図4(b)に示すように高電圧用電力線及び低電圧用電力線(例えば電力線82R,94R)を共通のコネクタ(例えばコネクタ102,44B)に接続するものに限らず、例えば電力線82Rと電力線94Rとがそれぞれ別のコネクタに接続されているものであっても、当該コネクタ同士が近接しておれば、実質上、電力線82R,94Rを共通の経路に沿わせて配線することが可能である。
また、本発明において給電対象となる電気アクチュエータは前記のようなステアリング駆動用のモータ40A,40B,40Cに限らず、例えば各車輪に装備される電動ブレーキへの給電についても同様に適用することが可能である。
本発明にかかる給電装置が適用された車両のステアリングシステムの例を示す構成図である。 (a)は前記ステアリングシステムに含まれるステアリング操作モジュールの構成図、(b)(c)は同システムに含まれるステアリング駆動モジュールの構成図である。 前記ステアリングシステムの給電回路を示す図である。 (a)は前記ステアリングシステムにおける配電器及びDC/DCコンバータから個別にステアリング駆動モジュールへの給電を行う場合の配線形態を示す図、(b)は前記配電器及びDC/DCコンバータをモジュール化して当該モジュールから一括してステアリング駆動モジュールへの給電を行う場合の配線形態を示す図である。
符号の説明
16,18 ステアリング駆動モジュール
38A,38B,38C モータ(電動アクチュエータ)
42A,42B,42C ECU(モータの制御装置)
44B,52B コネクタ(入力用コネクタ)
72F,72R バッテリー
74F,74R 配電器
76F,76R DC/DCコンバータ(昇圧用電圧変換器)
82F,84F,82R,83R,84R,85R 低電圧用電力線
94F,96F,94R,95R,96R,97R 高電圧用電力線
90 昇圧部
92 分岐出力部
99 コンデンサ(電源部品)
100 モジュール
102,104 出力用コネクタ

Claims (4)

  1. 電気アクチュエータ及びこの電気アクチュエータを制御する制御装置を含む車載ユニットに対して共通の電源から電力を供給するための車両の給電装置であって、前記電源から出力される電力を複数の負荷に分配するための配電器と、この配電器から出力される電圧を上昇させるための昇圧用電圧変換器とを備え、前記配電器と前記車載ユニットとの間において、当該車載ユニットにおける電気アクチュエータと前記昇圧用電圧変換器の出力部とを接続する高電圧用電力線と、前記車載ユニットにおける制御装置と前記配電器とを接続する低電圧用電力線とが共通の経路に沿って配索されていることを特徴とする車両の給電装置。
  2. 請求項1記載の車両の給電装置において、前記高電圧用電力線と前記低電圧用電力線とが束ねられて共通のワイヤハーネスを構成していることを特徴とする車両の給電装置。
  3. 請求項2記載の車両の給電装置において、前記配電器の出力部及び昇圧用電圧変換器の出力部が共通の出力用コネクタに接続され、前記電気アクチュエータ及びこの電気アクチュエータを制御する制御装置が共通の入力用コネクタに接続されており、当該出力用コネクタと入力用コネクタとの間に前記高電圧用電力線及び低電圧用電力線を含むワイヤハーネスが介在していることを特徴とする車両の給電装置。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載の車両の給電装置において、前記電気アクチュエータには電動機が含まれ、前記昇圧用電圧変換器は前記配電器の出力側で昇圧を行う昇圧部とその昇圧された電力を複数の負荷に分配するための分岐出力部とを有し、その昇圧部と分岐出力部との間には、前記昇圧用電圧変換器の出力側で充電を行って前記電動機の始動時に当該電動機へ一時的に電力を補給する電源部品が接続されていることを特徴とする車両の給電装置。
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