JP2005075027A - 車両の配線構造 - Google Patents

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隆之 坂倉
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Abstract

【課題】 車両に与えられる衝撃による断線等に起因してステアリング駆動装置への給電が完全停止してしまうのを防ぐ。
【解決手段】 車両後部に配置された電源72Rから車両前部に設けられたステアリング駆動装置16,18へ給電するために、第1の電力線82R,83R,94R,95Rと、第2の電力線84R,85R,96R,97Rとを並列に配する。さらに、第1の電力線の中間部分が車両の左側領域AL、中央領域AC、右側領域ARのうちのいずれかの領域を通り、かつ、第2の電力線の中間部分がその他の領域を通るように、配線を行う。
【選択図】 図1

Description

本発明は、ステアリング駆動装置に対して給電を行うための車両の配線構造に関するものである。
近年、車両における電子化はめざましく、ステアリング駆動やそのアシスト(いわゆるパワーステアリング)を電気アクチュエータによって行う装置の開発が進められている。例えば、特許文献1には、操舵軸を動かして車輪の操向角を変化させる操舵モータと、ステアリングシャフトの回転操作角を検出するロータリエンコーダと、その検出された操作角に基づいて前記操舵モータの駆動を制御する操舵制御部とを備えた車両のステアリングシステムが開示されている。
特開2000−280926号公報(第3〜5頁,図1)
前記のような電気アクチュエータを利用したステアリングシステムにおいて、高い信頼性を確保するためには、ステアリング駆動装置に対する給電の確実性を高めることが大きな課題となる。具体的には、車両に衝突などの大きな衝撃が生じた際に、その衝撃に起因する断線等によってステアリング駆動装置への給電が完全停止してしまうのを防ぎ、最低限の給電は持続して安全走行を確保するための技術の開発が求められる。
前記課題を解決するための手段として、本発明は、車両後半部に配置された電源から車両前半部に設けられたステアリング駆動装置へ電力を供給するための車両の配線構造であって、前記電源と前記ステアリング駆動装置の間に第1の電力線及び第2の電力線が並列に配されるとともに、前記第1の電力線の中間部分が、前記車両をその車幅方向に3等分することにより得られる左側領域、中央領域、右側領域のうちのいずれかの領域を通り、かつ、前記第2の電力線の中間部分が、前記第1の電力線の中間部分が通る領域とは別の領域を通るように、当該第1の電力線及び第2の電力線が配線されているものである(請求項1)。
なお、ここでいう「電力線の中間部分」とは、当該電力線の電源への接続部とステアリング駆動装置への接続部とを除く部分のうちの任意の部分を示すものであって、必ずしも電線の両端を除く全ての部分が特定領域を通るように配線されていなくてもよい。
この車両の配線構造では、前記第1の電力線の中間部分が前記車両左側領域を通り、かつ、前記第2の電力線の中間部分が前記車両の右側領域を通るように、当該第1の電力線及び第2の電力線が配線されていることが、より好ましい(請求項2)。
より具体的には、前記車両の車室とエンジンルームとの間に配設されるパネルの左右両側部にそれぞれグロメットが配設され、そのうちの左側のグロメットを前記第1の電力線が貫通し、右側のグロメットを前記第2の電力線が貫通するように、当該第1の電力線及び第2の電力線が配線されているものが、好適である(請求項3)。
請求項1に係る発明では、車両後半部に搭載された電源と車両前半部に設けられたステアリング駆動装置の間に第1の電力線及び第2の電力線が並列に配され、これらの電力線を通じて前記電源から前記ステアリング駆動装置に電力が供給されるので、車両の衝突等によって両電力線のうちのいずれか一方の電力線が断線しても他方の電力線を通じて前記ステアリング駆動装置への給電を続行することができる。しかも、両電力線の中間部分は車両の左側領域、中央領域、右側領域のうち互いに異なる領域をそれぞれ通るように配線されているので、車両の左側部分または右側部分に衝撃が加わって一方の電力線が断線しても他方の電力線が生き残る確率がきわめて高く、よって、ステアリング駆動について高い信頼性を確保することができる。
具体的に、請求項2に係る発明では、前記第1の電力線の中間部分が前記車両左側領域を通り、かつ、前記第2の電力線の中間部分が前記車両の右側領域を通るように、当該第1の電力線及び第2の電力線が配線されているため、車両の衝突時等において少なくとも一方の電線が生き残る可能性はさらに高くなる。
より具体的に、請求項3に係る発明では、車室とエンジンルームとの間に設けられたパネルの左側のグロメットを前記第1の電力線が貫通し、右側のグロメットを前記第2の電力線が貫通するように配線されているため、両電力線をより確実に左右に振り分けてフェイルセーフ効果を高めることができる。
本発明にかかる実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1に示すステアリングシステムは、車室10内に設けられるステアリング操作モジュール12と、車両前部のエンジンルーム14内に設けられるステアリング駆動モジュール16,18とを備えている。
ステアリング操作モジュール12は、端部にステアリングホイール20が設けられたステアリングシャフト22と、このステアリングシャフト22を支持するハウジング24とを備えている。
このハウジング24内には、前記ステアリングシャフト22に反力を与えるための2つのモータ26A,26Bと、前記ステアリングシャフト22の回転操作角を検出する3つの操作角センサ28A,28B,28Cと、これらの操作角センサ28A,28B,28Cに個別に接続され、その検出操作角に基づいて制御信号を作成する3つのECU(電子制御ユニット)30A,30B,30Cとが収容されている。ECU30A,30Bは前記モータ26A,26Bの駆動を制御する制御装置としての役割も担う。
ここで、前記モータ26A,26B、操作角センサ28A,28B,28C、及びECU30A,30B,30Cは、定格電圧が14Vの低電圧負荷となっている。
前記ハウジング24の外壁には、図2(a)に示すような2つのコネクタ32A,32Bが設けられている。前記コネクタ32Aには、当該コネクタ32Aからハウジング24内のモータ26A,26B及び各ECU30A,30B,30Cに電源を供給するための電源線34Aと、当該コネクタ32Aに各ECU30A,30B,30Cから制御信号を送るための信号線36Aとが接続されている。同様に、前記コネクタ32Bには、当該コネクタ32Bからハウジング24内のモータ26A,26B及び各ECU30A,30B,30Cに電源を供給するための電源線34Bと、当該コネクタ32Aに各ECU30A,30B,30Cから制御信号を送るための信号線36Bとが接続されている。
ステアリング駆動モジュール16,18は、車両幅方向の略中央位置において、図4に示すように互いに隣接する位置に配設され、左右方向に延びるラックシャフト15をスライドさせることにより左右前輪の操向角を変化させる(すなわちステアリング駆動を行う)機能をもつ。
前記ステアリング駆動モジュール16は、ハウジング37を備え、このハウジング37内に、前記ラックシャフト15をスライドさせるための直流電動機からなる2つのモータ38A,38Bと、前記ラックシャフトのスライド位置(すなわち左右前輪の操向角に対応する値)を検出する2つの操向角センサ40A,40Bと、これらの操向角センサ40A,40Bに個別に接続され、その検出操向角に基づいて前記モータ38A,38Bの駆動を制御するための制御信号を作成する2つのECU(電子制御ユニット)42A,42Bとが収容されている。
前記ステアリング駆動モジュール18は、ハウジング50を備え、このハウジング50内に、前記ラックシャフト15をスライドさせるためのモータ38Cと、前記ラックシャフトのスライド位置(すなわち左右前輪の操向角に対応する値)を検出する操向角センサ40Cと、この操向角センサ40Cに接続され、その検出操向角に基づいて前記モータ38Cの駆動を制御するための制御信号を作成するECU(電子制御ユニット)42Cとが収容されている。
前記各負荷のうち、モータ38A,38B,38Cは定格電圧が42Vの高電圧負荷であり、前記操作角センサ40A,40B,40C及びECU42A,42B,42Cは定格電圧が14Vの低電圧負荷となっている。
前記ステアリング駆動モジュール16のハウジング37の外壁には、図2(b)に示すような2つのコネクタ44A,44Bが設けられている。前記コネクタ44Aには、当該コネクタ44Aからハウジング37内のモータ38A,38Bに電源を供給するための電源線46Aと、当該コネクタ44AからECU42A,42Bに電源を供給するための電源線47Aと、当該コネクタ44AからECU42A,42Bへ制御信号を送るための信号線48Aとが接続されている。同様に、前記コネクタ44Bには、当該コネクタ44Bからハウジング37内のモータ38A,38Bに電源を供給するための電源線46Bと、当該コネクタ44BからECU42A,42Bに電源を供給するための電源線47Bと、当該コネクタ44BからECU42A,42Bへ制御信号を送るための信号線48Bとが接続されている。
また、前記ステアリング駆動モジュール18のハウジング50の外壁にも、図2(c)に示すような2つのコネクタ52A,52Bが設けられている。前記コネクタ52Aには、当該コネクタ52Aからハウジング50内のモータ38Cに電源を供給するための電源線54Aと、当該コネクタ52AからECU42Cに電源を供給するための電源線55Aと、当該コネクタ52AからECU42Cへ制御信号を送るための信号線56Aとが接続されている。同様に、前記コネクタ52Bには、当該コネクタ52Bから前記モータ38Cに電源を供給するための電源線54Bと、当該コネクタ52BからECU42Cに電源を供給するための電源線55Bと、当該コネクタ52BからECU42Cへ制御信号を送るための信号線56Bとが接続されている。
次に、前記ステアリング操作モジュール12とステアリング駆動モジュール16,18とを接続するバスラインについて説明する。
前記ステアリング操作モジュール12の左側のコネクタ32Aは、当該ステアリング操作モジュール12の左側に配索された信号線61A,62Aを介して左側のステアリング駆動モジュール16のコネクタ44Aに接続されるとともに、同じくステアリング操作モジュール12の左側に配索された信号線63A,64Aを介して右側のステアリング駆動モジュール18のコネクタ52Aに接続されている。ここで、前記信号線61A,62A同士及び前記信号線63A,64A同士はコネクタ60Aを介して直列に接続され、信号線62A,64Aは、車室10とエンジンルーム14との間の車体パネル13の左側に設けられたグロメット66Aを貫通するようにして当該車室10とエンジンルーム14とにまたがって配索されている。
同様に、前記ステアリング操作モジュール12の右側のコネクタ32Bは、当該ステアリング操作モジュール12の右側に配索された信号線61B,62Bを介して左側のステアリング駆動モジュール16のコネクタ44Bに接続されるとともに、同じくステアリング操作モジュール12の右側に配索された信号線63A,64Aを介して右側のステアリング駆動モジュール18のコネクタ52Bに接続されている。ここで、前記信号線61B,62B同士及び前記信号線63B,64B同士はコネクタ60Bを介して直列に接続され、信号線62B,64Bは、前記車体パネル13の右側に設けられたグロメット66Bを貫通するようにして前記車室10とエンジンルーム14とにまたがって配索されている。
次に、各モジュール12,16,18に対する給電ラインを説明する。
この回路では、電源として、図略のオルタネータのほか、エンジンルーム14内に配置される前側バッテリー72Fと、車両後部に配置される後側バッテリー72Rとを備え、両バッテリー72F,72Rには12Vバッテリー(14V系電源)が用いられている。そして、前記オルタネータと前側バッテリー72Fとの間に配電器74Fが介在し、前記オルタネータと後側バッテリー72Rとの間に図略のDC/DCコンバータ及び配電器74Rが介在している。
前側バッテリー72Fの出力する電力は、前記配電器74Fから各車載負荷に分配され、さらに、定格電圧が42Vの高電圧負荷に対しては、前記配電器74Fの出力電圧が昇圧用DC/DCコンバータ76Fにより昇圧されてから分配されるようになっている。同様に、後側バッテリー72Rの出力する電力は、前記配電器74Rから各車載負荷に分配され、さらに、定格電圧が42Vの高電圧負荷に対しては、前記配電器74Rの出力電圧が昇圧用DC/DCコンバータ76Rにより昇圧されてから分配されるようになっている。
具体的に、前記配電器74Fの出力端子は、14V用電力線(低電圧用電力線)77F,78Fを介して前記ステアリング操作モジュール12のコネクタ32Aに接続されるとともに、14V用電力線(低電圧用電力線)82F,84Fをそれぞれ介してステアリング駆動モジュール16,18のコネクタ44A,52Aにそれぞれ接続されている。
前記両電力線77F,78F同士は前記コネクタ60Aによって相互直列に接続されており、電力線77Fは前記グロメット66Aを貫通するようにして当該車室10とエンジンルーム14とにまたがって配索されている。
また、前記配電器74Rの出力端子は、14V用電力線(低電圧用電力線)77R,78Rを介して前記ステアリング操作モジュール12のコネクタ32Bに接続されるとともに、14V用電力線(低電圧用電力線)82R,83Rを介してステアリング駆動モジュール16のコネクタ44Bに接続され、かつ、14V用電力線(低電圧用電力線)84R,85Rを介してステアリング駆動モジュール18のコネクタ52Bにそれぞれ接続されている。
ここで、前記電力線77R,78R同士はコネクタ80によって相互直列に接続され、前記電力線82R,83R同士はコネクタ85によって相互直列に接続されており、電力線83Rは前述のグロメット66Aを貫通するようにして前記車室10とエンジンルーム14とにまたがって配索されている。また、前記両電力線84R,85R同士はコネクタ86によって相互直列に接続されており、電力線85Rは前記車体パネル13の右側に設けられたグロメット66Bを貫通するようにして当該車室10とエンジンルーム14とにまたがって配索されている。
一方、前記配電器74Fに接続されているDC/DCコンバータ76Fの出力端子は、42V用電力線(高電圧用電力線)94F,96Fをそれぞれ介して前記ステアリング駆動モジュール16,18のコネクタ44A,52Aにそれぞれ接続されている。また、前記配電器74Rに接続されているDC/DCコンバータ76Rの出力端子は、42V用電力線(高電圧用電力線)94R,95Rを介して前記ステアリング駆動モジュール16のコネクタ44Bに接続されるとともに、42V用電力線(高電圧用電力線)96R,97Rを介して前記ステアリング駆動モジュール18のコネクタ52Bに接続されている。
前記電力線94R,95R同士は前記コネクタ85によって相互直列に接続されており、電力線95Rは前記グロメット66Aを貫通するようにして車室10とエンジンルーム14とにまたがって配索されている。また、前記電力線96R,97R同士は前記コネクタ86によって相互直列に接続されており、電力線97Rは前記グロメット66Bを貫通するようにして車室10とエンジンルーム14とにまたがって配索されている。
次に、前記バッテリー72R(後側バッテリー)からステアリング駆動モジュール16,18に電力を供給するための具体的な配線構造を図3及び図4を併せて参照しながら説明する。なお、以下の説明では、図1に示すように車両をその車幅方向に3等分することにより得られる3つの領域をそれぞれ左側領域AL、中央領域AC、右側領域ARと称する。この実施の形態では、車両の右側領域ARに前記バッテリー72Rが搭載されている。
このバッテリー72R側の配電器74R及びDC/DCコンバータ76Rから導出される電力線のうち、ステアリング駆動モジュール16の給電のための電力線(第1の電力線)82R,94Rは互いに束ねられて車両の左側領域ALに導かれ、同領域ALでそれぞれコネクタ85を介して電力線(第1の電力線)83R,95Rに接続される。これらの電力線83R,95Rは、図3(a)にも示すように、電源線77F及び信号線62A,64Aとともに束ねられて前述のグロメット66Aに挿通される。このグロメット66Aは筒状をなし、その外周面に溝66aを有しており、この溝66aがパネル13の左側部分に設けられた貫通穴の周縁部に嵌着されるとともに、当該グロメット66Aに挿通された電線束(電力線83R,95R,77F及び信号線62B,64B)を防水状態で保持する。
一方、図4に示すように、ステアリング駆動モジュール16においては、そのハウジング37の後側面にコネクタ44Aが、後側面にコネクタ44Bがそれぞれ設けられている。そして、そのコネクタ44Aに信号線62A及び電力線82F,94Fが接続される一方、コネクタ44Bに前記信号線62B及び電力線83R,95Rが接続される。
すなわち、バッテリー72Rとステアリング駆動モジュール16とを結ぶ電力線82R,83R及び電力線94R,95Rは、その中間部分(図例ではコネクタ85を挟む特定部分)が車両の左側領域ALを通り、かつ、パネル13の左側のグロメット66Aを貫通するように配線されている。
これに対し、前記バッテリー72R側の配電器74R及びDC/DCコンバータ76Rから導出される電力線のうちステアリング駆動モジュール18の給電のための電力線(第2の電力線)84R,96Rは互いに束ねられてそのまま車両の右側領域ARに配線され、同領域ARでそれぞれコネクタ86を介して電力線(第2の電力線)85R,97Rに接続される。これらの電力線85R,97Rは、図3(b)にも示すように、信号線62B,64Bとともに束ねられて前述のグロメット66Bに挿通される。このグロメット66Bも筒状をなし、その外周面に溝66aを有しており、この溝66aがパネル13の右側部分に設けられた貫通穴の周縁部に嵌着されるとともに、当該グロメット66Bに挿通された電線束(電力線85R,97R及び信号線62B,64B)を防水状態で保持する。
一方、図4に示すように、ステアリング駆動モジュール18においては、そのハウジング50の左側面にコネクタ52Aが、後側面にコネクタ52Bがそれぞれ設けられている。そして、そのコネクタ52Aに信号線64A及び電力線84F,96Fが接続される一方、コネクタ52Bに前記信号線64B及び電力線85R,97Rが接続される。
すなわち、バッテリー72Rとステアリング駆動モジュール18とを結ぶ電力線84R,85R及び電力線96R,97Rは、その中間部分(図例ではコネクタ86を挟む特定部分)が車両の右側領域ARを通り、かつ、パネル13の右側のグロメット66Bを貫通するように配線されている。
次に、このステアリングシステムの作用を説明する。
1)ステアリング制御について
図2(a)に示すECU30A,30B,30Cは、それぞれ回転操作角センサ28A,28B,28Cの出力する検出信号(センサが正常であれば互いに同じ信号)を信号線36A,36Bを通じてコネクタ32A,32Bに送る。このように、複数の回転操作角センサ28A,28B,28Cを具備することにより、いずれかのセンサ28A,28B,28Cが故障しても正常なステアリング制御を続行することが保証されている。
コネクタ32Aに送られた検出信号は、図1に示す信号線61A,62Aを通じてステアリング駆動モジュール16のコネクタ44Aに入力されるとともに、信号線63A,64Aを通じてステアリング駆動モジュール18のコネクタ52Aに入力される。また、コネクタ32Bに送られた検出信号は、信号線61B,62Bを通じてステアリング駆動モジュール16のコネクタ44Bに入力されるとともに、信号線63B,64Bを通じてステアリング駆動モジュール18のコネクタ52Bに入力される。
図2(b)に示すステアリング駆動モジュール16においては、コネクタ44A,44Bに入力された検出信号が信号線48A,48Bを通じてECU42A,42Bに入力され、各ECU42A,42Bは前記検出信号(ステアリング回転操作角の検出信号)と操向角センサ40A,40Bから出力される検出信号(車輪操向角についての検出信号)との比較に基づいてモータ38A,38Bの駆動をフィードバック制御する。同様に、同図(c)に示すステアリング駆動モジュール18においては、コネクタ52A,52Bに入力された検出信号が信号線56A,56Bを通じて共通のECU42Cに入力され、このECU42Cは前記検出信号(ステアリング回転操作角の検出信号)と操向角センサ40Cから出力される検出信号(車輪操向角についての検出信号)との対比に基づいてモータ38Cの駆動をフィードバック制御する。
以上のようなモータ38A〜38Cのフィードバック制御により、ステアリングホイール20の回転操作角と前輪操向角とを対応させるステアリング動作が実現される。また、そのための電気アクチュエータとして複数のモータ38A,38B,38Cが具備され、これらのモータの協働によってステアリング駆動が行われることにより、いずれかのモータが故障してもステアリング操作を続けることが保証される。
一方、前記各ECU42A,42Bからは、前記各操向角センサ40A,40Bの検出信号が出力され、この検出信号は、コネクタ44A→信号線62A,61A→コネクタ32Aの経路でステアリング操作モジュール12の各ECU30A,30B,30Cに入力されるとともに、コネクタ44B→信号線62B,61B→コネクタ32Bの経路でも前記各ECU30A,30B,30Cに入力される。同様に、前記ECU42Cからは前記各操向角センサ40Cの検出信号が出力され、この検出信号は、コネクタ52A→信号線64A,63A→コネクタ32Aの経路でステアリング操作モジュール12の各ECU30A,30B,30Cに入力されるとともに、コネクタ44B→信号線64B,63B→コネクタ32Bの経路でも前記各ECU30A,30B,30Cに入力される。
ここで、ステアリング操作モジュール12のECU30A,30Bは、前記経路で入力される検出操向角に基づき、モータ26A,26Bの駆動制御、すなわち、ステアリングシャフト22に与える回転反力の制御を協働して行う。
2)各機器への給電について
前側バッテリー72Fから出力される電力の一部は、配電器74Fから直接(すなわちDC/DCコンバータ76Fを経由せずに)、低電圧用電力線78F,82F,84Fをそれぞれ通じてステアリング操作モジュール12のコネクタ32A及びステアリング駆動モジュール16,18のコネクタ44A,52Aにそれぞれ送られ、これらのコネクタから前記ステアリング操作モジュール12のECU30A,30B,30C及びステアリング駆動モジュール16,18のECU42A,42B,42Cに供給される。また、当該バッテリー72Fから出力される電力の一部は、前記配電器74FからさらにDC/DCコンバータ76Fを経由して昇圧された後に高電圧用電力線94F,96Fを通じてステアリング駆動モジュール16,18のコネクタ44A,52Aにそれぞれ送られ、これらのコネクタから当該モジュール16,18のモータ38A,38B,38Cに供給される。
同様に、後側バッテリー72Rから出力される電力の一部は、配電器74Rから直接(すなわちDC/DCコンバータ76Rを経由せずに)、低電圧用電力線77R,78Rを通じてステアリング操作モジュール12のコネクタ32Bに送られ、低電圧用電力線82R,83Rをそれぞれ通じてステアリング駆動モジュール16のコネクタ44Bに送られ、低電圧用電力線84R,85Rを通じてステアリング駆動モジュール18のコネクタ52Bに送られて、これらのコネクタ32B,44B,52Bから前記ステアリング操作モジュール12のECU30A,30B,30C及びステアリング駆動モジュール16,18のECU42A,42B,42Cに供給される。また、当該バッテリー72Rから出力される電力の一部は、前記配電器74RからさらにDC/DCコンバータ76Rを経由して昇圧された後に高電圧用電力線94R,95Rを通じてステアリング駆動モジュール16のコネクタ44Bに送られるとともに高電圧用電力線96R,97Rを通じてステアリング駆動モジュール18のコネクタ52Bに送られ、これらのコネクタ44B,52Bから当該モジュール16,18のモータ38A,38B,38Cに供給される。
ここで、前記配電器74R及びDC/DCコンバータ76Rから各ステアリング駆動モジュール16,18への給電について着目すると、当該給電を行うための電力線として、第1の電力線である電力線82R,83R及び電力線94R,95Rと、第2の電力線である電力線84R,85R及び電力線96R,97Rとが並列に配されているので、一方の電力線が断線しても他方の電力線によってステアリング駆動モジュール16またはステアリング駆動モジュール18への給電を続けてステアリング駆動を続行させることができる。
しかも、前記第1の電力線の中間部分が左側領域ALを通り、第2の電力線の中間部分が右側領域ARを通るように配線されているので、車両の衝突等が生じた場合でも、少なくとも一方の電力線が生き残る確率が高く、これによって高い信頼性を確保することができる。例えば、車両の左側に大きな衝撃が与えられてその左側領域ALに配線されている電力線82R,83Rや電力線94R,95Rが断線することにより、ステアリング駆動モジュール16への給電が停止しても、右側領域ALに配線されている電力線84R,85R及び電力線96R,97Rが生き残る可能性はきわめて高く、これらの電力線を通じてステアリング駆動モジュール18への給電を続けることにより、非常時におけるステアリング駆動を保証することができる。
特に、図例の構造では、前記第1の電力線がパネル13の左側のグロメット66Aを貫通し、第2の電力線がパネル13の右側のグロメット66Bを貫通するように配線されているため、両電力線をより確実に左右に振り分けることが可能となっている。
なお、本発明は以上示した実施の形態に限らず、例えば次のような形態をとることも可能である。
・図例では、第1の電力線が左側領域ALに、第2の電力線が右側領域ARにそれぞれ配線されているが、いずれか一方の電力線が中央領域ACに配線されている場合でも、その他の電力線の中間部分が左側領域ALまたは右側領域ARを通るように配線することにより、両電力線が共通の経路に沿って配線される場合に比べて、非常時に少なくとも一方の電力線が生き残る確率を高くすることができ、これによって高い信頼性を確保することができる。
・図例では、第1の電力線及び第2の電力線として、それぞれ高電圧用電力線及び低電圧用電力線が併用されているが、ステアリング駆動モジュール16,18において使用電圧が統一されている場合には、第1の電力線及び第2の電力線としてそれぞれ単一の電力線を用いることも可能である。
・図例では、第1の電力線がステアリング駆動モジュール16に、第2の電力線が当該ステアリング駆動モジュール16と同じ領域(図例では中央領域AC)に配設された第2のステアリング駆動モジュール18に、それぞれ接続されているが、両電力線を共通のステアリング駆動装置に接続するようにしてもよい。
・前記の実施の形態では、ステアリング駆動がステアリング駆動モジュール16,18によって100%行われるステアリングシステムを示したが、本発明はステアリング操作をアシストするステアリング駆動装置が装備された電動パワーステアリングシステムにも同様に適用することが可能である。
本発明にかかる配線構造が適用された車両のステアリングシステムの例を示す構成図である。 (a)は前記ステアリングシステムに含まれるステアリング操作モジュールの構成図、(b)(c)は同システムに含まれるステアリング駆動モジュールの構成図である。 (a)は第1の電力線が車両パネルの左側のグロメットを貫通した状態を示す斜視図、(b)は第2の電力線が車両パネルの右側のグロメットを貫通した状態を示す斜視図である。 前記ステアリング駆動モジュール周りの配線構造を示す斜視図である。
符号の説明
10 車室
12 エンジンルーム
13 パネル
16,18 ステアリング駆動モジュール
44B,52B コネクタ
66A,66B グロメット
72R バッテリー
82R,83R,94R,95R 電力線(第1の電力線)
84R,85R,96R,97R 電力線(第2の電力線)
AL 車両の左側領域
AC 車両の中央領域
AR 車両の右側領域

Claims (3)

  1. 車両後半部に配置された電源から車両前半部に設けられたステアリング駆動装置へ電力を供給するための車両の配線構造であって、前記電源と前記ステアリング駆動装置の間に第1の電力線及び第2の電力線が並列に配されるとともに、前記第1の電力線の中間部分が、前記車両をその車幅方向に3等分することにより得られる左側領域、中央領域、右側領域のうちのいずれかの領域を通り、かつ、前記第2の電力線の中間部分が、前記第1の電力線の中間部分が通る領域とは別の領域を通るように、当該第1の電力線及び第2の電力線が配線されていることを特徴とする車両の配線構造。
  2. 請求項1記載の車両の配線構造において、前記第1の電力線の中間部分が前記車両左側領域を通り、かつ、前記第2の電力線の中間部分が前記車両の右側領域を通るように、当該第1の電力線及び第2の電力線が配線されていることを特徴とする車両の配線構造。
  3. 請求項2記載の車両の配線構造において、前記車両の車室とエンジンルームとの間に配設されるパネルの左右両側部にそれぞれグロメットが配設され、そのうちの左側のグロメットを前記第1の電力線が貫通し、右側のグロメットを前記第2の電力線が貫通するように、当該第1の電力線及び第2の電力線が配線されていることを特徴とする車両の配線構造。
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