JP2005075028A - 車両の配線構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】 車両に与えられる衝撃による断線等に起因してステアリング操作が不能になるのを防ぐ。
【解決手段】 ステアリング操作モジュール12からステアリング駆動モジュール16,18へステアリング操作信号を送信するために、第1の通信線61A,62A,63A,64Aと、第2の通信線61B,62B,63B,64Bとを並列に配する。さらに、第1の通信線が前記ステアリング操作モジュール12よりも左側の領域を通り、かつ、第2の通信線が同モジュール12よりも右側の領域を通るように、配線を行う。
【選択図】 図1

Description

本発明は、ステアリングシステムを構成するための車両の配線構造に関するものである。
近年、車両における電子化はめざましく、ステアリング駆動やそのアシスト(いわゆるパワーステアリング)を電気アクチュエータによって行う装置の開発が進められている。例えば、特許文献1には、操舵軸を動かして車輪の操向角を変化させる操舵モータと、ステアリングシャフトの回転操作角を検出するロータリエンコーダと、その検出された操作角に基づいて前記操舵モータの駆動を制御する操舵制御部とを備えた車両のステアリングシステムが開示されている。
特開2000−280926号公報(第3〜5頁,図1)
前記のような電気アクチュエータを利用したステアリングシステムにおいて、高い信頼性を確保するためには、前記ステアリングシャフトの回転操作角を検出することにより得られるステアリング操作信号を確実にステアリング駆動装置へ送ることが大きな課題となる。具体的には、車両に衝突などの大きな衝撃が生じた際に、その衝撃に起因する断線等によって前記ステアリング駆動装置への前記ステアリング操作信号の送信が断たれてしまうのを防ぎ、これによって正常なステアリング操作を続行させるための技術の開発が求められる。
前記課題を解決するための手段として、本発明は、ステアリング操作部材の操作状態を検出してその検出結果に基づきステアリング操作信号を出力するステアリング操作装置と、このステアリング操作装置から出力されるステアリング操作信号に基づいてステアリング駆動を行うステアリング駆動装置との間で通信を行わせるための車両の配線構造であって、前記ステアリング操作装置と前記ステアリング駆動装置との間に当該ステアリング操作装置からステアリング駆動装置へ前記ステアリング操作信号を送るための第1の通信線及び第2の通信線が並列に配されるとともに、前記第1の通信線が前記ステアリング操作装置よりも左側の領域を通り、かつ、前記第2の通信線が前記ステアリング操作装置よりも右側の領域を通るように、当該第1の通信線及び第2の通信線が配線されているものである(請求項1)。
ここで、前記ステアリング操作装置は車両の前半部に設けられるのが一般的であるが、その場合、前記第1の通信線、第2の通信線の少なくとも一方が前記ステアリング操作装置の後部に接続され、当該後部から当該ステアリング操作装置の側方に引き回されるように構成するのが、より好ましい(請求項2)。
また、この配線構造では、前記第1の通信線の中間部分が前記車両の左半部を通り、かつ、前記第2の通信線の中間部分が前記車両の右半部を通るように、当該第1の通信線及び第2の通信線が配線されていることが、より好ましい(請求項3)。
具体的には、前記車両の車室とエンジンルームとの間に配設されるパネルの左右両側部にそれぞれグロメットが配設され、そのうちの左側のグロメットを前記第1の通信線が貫通し、右側のグロメットを前記第2の通信線が貫通するように、当該第1の通信線及び第2の通信線が配線されているものが、好適である(請求項4)。
請求項1に係る発明では、ステアリング操作装置とステアリング駆動装置の間に第1の通信線及び第2の通信線が並列に配され、これらの通信線を通じて前記ステアリング操作装置から前記ステアリング駆動装置へステアリング操作信号が送られるので、車両の衝突等によって両通信線のうちのいずれか一方の通信線が断線しても他方の通信線を通じて前記ステアリング操作装置からステアリング駆動装置への通信を続行することができる。しかも、両通信線の中間部分は前記ステアリング操作装置の左右に振り分けるように配線されているので、車両の左側部分または右側部分に衝撃が加わって一方の通信線が断線しても他方の通信線が生き残る確率がきわめて高く、よって、ステアリング操作について高い信頼性を確保することができる。
ここで、請求項2に係る発明では、車両の前半部に設けられたステアリング操作装置の後部に少なくとも一方の通信線が接続されているので、車両に対して前方から衝撃が加わっても前記通信線とステアリング操作装置との接続部位が損傷するおそれが低く、従って、より高い信頼性を確保することができる。
また、請求項3に係る発明では、前記第1の通信線の中間部分が車両の左半部を通り、前記第2の通信線の中間部分が前記車両の右半部を通るように配線されているため、車両の衝突時等において少なくとも一方の電線が生き残る可能性はさらに高くなる。
より具体的に、請求項4に係る発明では、車室とエンジンルームとの間に設けられたパネルの左側のグロメットを前記第1の通信線が貫通し、右側のグロメットを前記第2の通信線が貫通するように配線されているため、両通信線をより確実に左右に振り分けてフェイルセーフ効果を高めることができる。
本発明にかかる実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1に示すステアリングシステムは、車室10内に設けられるステアリング操作モジュール12と、車両前部のエンジンルーム14内に設けられるステアリング駆動モジュール16,18とを備えている。
ステアリング操作モジュール12は、車両の前半部に設置されている。このステアリング操作モジュール12には、ステアリングシャフト22の後端部にステアリングホイール20が設けられたステアリング操作部材と、このステアリングシャフト22を回転可能に支持するハウジング24とを備えている。
このハウジング24内には、前記ステアリングシャフト22に反力を与えるための2つのモータ26A,26Bと、前記ステアリングシャフト22の回転操作角を検出する3つの操作角センサ28A,28B,28Cと、これらの操作角センサ28A,28B,28Cに個別に接続され、その検出操作角に基づいて制御信号を作成する3つのECU(電子制御ユニット)30A,30B,30Cとが収容されている。ECU30A,30Bは前記モータ26A,26Bの駆動を制御する制御装置としての役割も担う。
ここで、前記モータ26A,26B、操作角センサ28A,28B,28C、及びECU30A,30B,30Cは、定格電圧が14Vの低電圧負荷となっている。
前記ハウジング24の外壁には、図2(a)に示すような2つのコネクタ32A,32Bが設けられている。前記コネクタ32Aには、当該コネクタ32Aからハウジング24内のモータ26A,26B及び各ECU30A,30B,30Cに電源を供給するための電源線34Aと、当該コネクタ32Aに各ECU30A,30B,30Cから信号を送るための信号線36Aとが接続されている。同様に、前記コネクタ32Bには、当該コネクタ32Bからハウジング24内のモータ26A,26B及び各ECU30A,30B,30Cに電源を供給するための電源線34Bと、当該コネクタ32Aに各ECU30A,30B,30Cから信号を送るための信号線36Bとが接続されている。
ステアリング駆動モジュール16,18は、車両幅方向の略中央位置において、図5に示すように互いに隣接する位置に配設され、左右方向に延びるラックシャフト15をスライドさせることにより左右前輪の操向角を変化させる(すなわちステアリング駆動を行う)機能をもつ。
前記ステアリング駆動モジュール16は、ハウジング37を備え、このハウジング37内に、前記ラックシャフト15をスライドさせるための直流電動機からなる2つのモータ38A,38Bと、前記ラックシャフトのスライド位置(すなわち左右前輪の操向角に対応する値)を検出する2つの操向角センサ40A,40Bと、これらの操向角センサ40A,40Bに個別に接続され、その検出操向角に基づいて前記モータ38A,38Bの駆動を制御するための制御信号を作成する2つのECU(電子制御ユニット)42A,42Bとが収容されている。
前記ステアリング駆動モジュール18は、ハウジング50を備え、このハウジング50内に、前記ラックシャフト15をスライドさせるためのモータ38Cと、前記ラックシャフトのスライド位置(すなわち左右前輪の操向角に対応する値)を検出する操向角センサ40Cと、この操向角センサ40Cに接続され、その検出操向角に基づいて前記モータ38Cの駆動を制御するための制御信号を作成するECU(電子制御ユニット)42Cとが収容されている。
前記各負荷のうち、モータ38A,38B,38Cは定格電圧が42Vの高電圧負荷であり、前記操作角センサ40A,40B,40C及びECU42A,42B,42Cは定格電圧が14Vの低電圧負荷となっている。
前記ステアリング駆動モジュール16のハウジング37の外壁には、図2(b)に示すような2つのコネクタ44A,44Bが設けられている。前記コネクタ44Aには、当該コネクタ44Aからハウジング37内のモータ38A,38Bに電源を供給するための電源線46Aと、当該コネクタ44AからECU42A,42Bに電源を供給するための電源線47Aと、当該コネクタ44AからECU42A,42Bへ制御信号を送るための信号線48Aとが接続されている。同様に、前記コネクタ44Bには、当該コネクタ44Bからハウジング37内のモータ38A,38Bに電源を供給するための電源線46Bと、当該コネクタ44BからECU42A,42Bに電源を供給するための電源線47Bと、当該コネクタ44BからECU42A,42Bへ制御信号を送るための信号線48Bとが接続されている。
また、前記ステアリング駆動モジュール18のハウジング50の外壁にも、図2(c)に示すような2つのコネクタ52A,52Bが設けられている。前記コネクタ52Aには、当該コネクタ52Aからハウジング50内のモータ38Cに電源を供給するための電源線54Aと、当該コネクタ52AからECU42Cに電源を供給するための電源線55Aと、当該コネクタ52AからECU42Cへ制御信号を送るための信号線56Aとが接続されている。同様に、前記コネクタ52Bには、当該コネクタ52Bから前記モータ38Cに電源を供給するための電源線54Bと、当該コネクタ52BからECU42Cに電源を供給するための電源線55Bと、当該コネクタ52BからECU42Cへ制御信号を送るための信号線56Bとが接続されている。
次に、前記ステアリング操作モジュール12とステアリング駆動モジュール16,18とを接続するバスラインについて説明する。
前記ステアリング操作モジュール12の左側のコネクタ32Aは、信号線61A,62Aを介して左側のステアリング駆動モジュール16のコネクタ44Aに接続されるとともに、信号線63A,64Aを介して右側のステアリング駆動モジュール18のコネクタ52Aに接続されている。ここで、前記信号線61A,62A同士及び前記信号線63A,64A同士はコネクタ60Aを介して直列に接続され、信号線62A,64Aは、車室10とエンジンルーム14との間の車体パネル13の左側に設けられたグロメット66Aを貫通するようにして当該車室10とエンジンルーム14とにまたがって配索されている。
同様に、前記ステアリング操作モジュール12の右側のコネクタ32Bは、信号線61B,62Bを介して左側のステアリング駆動モジュール16のコネクタ44Bに接続されるとともに、信号線63A,64Aを介して右側のステアリング駆動モジュール18のコネクタ52Bに接続されている。ここで、前記信号線61B,62B同士及び前記信号線63B,64B同士はコネクタ60Bを介して直列に接続され、信号線62B,64Bは、前記車体パネル13の右側に設けられたグロメット66Bを貫通するようにして前記車室10とエンジンルーム14とにまたがって配索されている。
次に、各モジュール12,16,18に対する給電ラインを説明する。
この回路では、電源として、図略のオルタネータのほか、エンジンルーム14内に配置される前側バッテリー72Fと、車両後部に配置される後側バッテリー72Rとを備え、両バッテリー72F,72Rには12Vバッテリー(14V系電源)が用いられている。そして、前記オルタネータと前側バッテリー72Fとの間に配電器74Fが介在し、前記オルタネータと後側バッテリー72Rとの間に図略のDC/DCコンバータ及び配電器74Rが介在している。
前側バッテリー72Fの出力する電力は、前記配電器74Fから各車載負荷に分配され、さらに、定格電圧が42Vの高電圧負荷に対しては、前記配電器74Fの出力電圧が昇圧用DC/DCコンバータ76Fにより昇圧されてから分配されるようになっている。同様に、後側バッテリー72Rの出力する電力は、前記配電器74Rから各車載負荷に分配され、さらに、定格電圧が42Vの高電圧負荷に対しては、前記配電器74Rの出力電圧が昇圧用DC/DCコンバータ76Rにより昇圧されてから分配されるようになっている。
具体的に、前記配電器74Fの出力端子は、14V用電力線(低電圧用電力線)77F,78Fを介して前記ステアリング操作モジュール12のコネクタ32Aに接続されるとともに、14V用電力線(低電圧用電力線)82F,84Fをそれぞれ介してステアリング駆動モジュール16,18のコネクタ44A,52Aにそれぞれ接続されている。
前記両電力線77F,78F同士は前記コネクタ60Aによって相互直列に接続されており、電力線77Fは前記グロメット66Aを貫通するようにして当該車室10とエンジンルーム14とにまたがって配索されている。
また、前記配電器74Rの出力端子は、14V用電力線(低電圧用電力線)77R,78Rを介して前記ステアリング操作モジュール12のコネクタ32Bに接続されるとともに、14V用電力線(低電圧用電力線)82R,83Rを介してステアリング駆動モジュール16のコネクタ44Bに接続され、かつ、14V用電力線(低電圧用電力線)84R,85Rを介してステアリング駆動モジュール18のコネクタ52Bにそれぞれ接続されている。
ここで、前記電力線77R,78R同士はコネクタ80によって相互直列に接続され、前記電力線82R,83R同士はコネクタ85によって相互直列に接続されており、電力線83Rは前述のグロメット66Aを貫通するようにして前記車室10とエンジンルーム14とにまたがって配索されている。また、前記両電力線84R,85R同士はコネクタ86によって相互直列に接続されており、電力線85Rは前記車体パネル13の右側に設けられたグロメット66Bを貫通するようにして当該車室10とエンジンルーム14とにまたがって配索されている。
一方、前記配電器74Fに接続されているDC/DCコンバータ76Fの出力端子は、42V用電力線(高電圧用電力線)94F,96Fをそれぞれ介して前記ステアリング駆動モジュール16,18のコネクタ44A,52Aにそれぞれ接続されている。また、前記配電器74Rに接続されているDC/DCコンバータ76Rの出力端子は、42V用電力線(高電圧用電力線)94R,95Rを介して前記ステアリング駆動モジュール16のコネクタ44Bに接続されるとともに、42V用電力線(高電圧用電力線)96R,97Rを介して前記ステアリング駆動モジュール18のコネクタ52Bに接続されている。
前記電力線94R,95R同士は前記コネクタ85によって相互直列に接続されており、電力線95Rは前記グロメット66Aを貫通するようにして車室10とエンジンルーム14とにまたがって配索されている。また、前記電力線96R,97R同士は前記コネクタ86によって相互直列に接続されており、電力線97Rは前記グロメット66Bを貫通するようにして車室10とエンジンルーム14とにまたがって配索されている。
次に、前記ステアリング操作モジュール12からステアリング駆動モジュール16,18にステアリング操作信号を送るためのバスラインの具体的な配線構造を図3〜図5を併せて参照しながら説明する。
図4に示すように、前記ステアリング操作モジュール12に設けられるコネクタ32A,32Bのうち、左側のコネクタ32Aはハウジング24の左側面に設けられ、右側のコネクタ32Bはハウジング24の後側面に設けられている。そして、前記コネクタ32Aには通信線61A,63Aと電力線78Fとが接続され、これらの電線は束ねられてそのまま車両の左半部に導かれ、それぞれコネクタ60Aを介して通信線62A,64A及び電力線77Fに接続される。
これら通信線62A,64A及び電力線77Fは、図3(a)にも示すように、電力線83R,95Rとともに束ねられて前述のグロメット66Aに挿通される。このグロメット66Aは筒状をなし、その外周面に溝66aを有しており、この溝66aがパネル13の左側部分に設けられた貫通穴の周縁部に嵌着されるとともに、当該グロメット66Aに挿通された電線束(電力線83R,95R,77F及び信号線62B,64B)を防水状態で保持する。
一方、前記コネクタ32Bには通信線61B,63B及び電力線78Rが接続され、これらの電線は束ねられてステアリング駆動モジュール12の右側方に引き回され、そのまま車両の右半部に配線される。このうち、通信線61B,63Bは、それぞれコネクタ60Bを介して通信線62B,64Bに接続される。
これらの通信線62B,64Bは、図3(b)にも示すように、電力線85R,97Rとともに束ねられて前述のグロメット66Bに挿通される。このグロメット66Bも筒状をなし、その外周面に溝66aを有しており、この溝66aがパネル13の右側部分に設けられた貫通穴の周縁部に嵌着されるとともに、当該グロメット66Bに挿通された電線束(電力線85R,97R及び信号線62B,64B)を防水状態で保持する。
一方、図5に示すように、ステアリング駆動モジュール16においては、そのハウジング37の後側面にコネクタ44Aが、後側面にコネクタ44Bがそれぞれ設けられている。そして、そのコネクタ44Aに信号線62A及び電力線82F,94Fが接続される一方、コネクタ44Bに前記信号線62B及び電力線83R,95Rが接続される。また、ステアリング駆動モジュール18においては、そのハウジング50の左側面にコネクタ52Aが、後側面にコネクタ52Bがそれぞれ設けられている。そして、そのコネクタ52Aに信号線64A及び電力線84F,96Fが接続される一方、コネクタ52Bに前記信号線64B及び電力線85R,97Rが接続される。
すなわち、ステアリング操作モジュール12とステアリング駆動モジュール16,18とを結ぶ通信線のうち、通信線61A,62A及び通信線63A,64Aは、第1の通信線として、ステアリング操作モジュール12よりも左側の領域であって車両の左半部を通り、かつ、パネル13の左側のグロメット66Aを貫通するように配線される一方、通信線61B,62B及び通信線63B,64Bは、第2の通信線として、ステアリング操作モジュール12よりも右側の領域であって車両の右半部を通り、かつ、パネル13の右側のグロメット66Bを貫通するように配線されている。
次に、このステアリングシステムの作用を説明する。
1)各機器への給電について
前側バッテリー72Fから出力される電力の一部は、配電器74Fから直接(すなわちDC/DCコンバータ76Fを経由せずに)、低電圧用電力線78F,82F,84Fをそれぞれ通じてステアリング操作モジュール12のコネクタ32A及びステアリング駆動モジュール16,18のコネクタ44A,52Aにそれぞれ送られ、これらのコネクタから前記ステアリング操作モジュール12のECU30A,30B,30C及びステアリング駆動モジュール16,18のECU42A,42B,42Cに供給される。また、当該バッテリー72Fから出力される電力の一部は、前記配電器74FからさらにDC/DCコンバータ76Fを経由して昇圧された後に高電圧用電力線94F,96Fを通じてステアリング駆動モジュール16,18のコネクタ44A,52Aにそれぞれ送られ、これらのコネクタから当該モジュール16,18のモータ38A,38B,38Cに供給される。
同様に、後側バッテリー72Rから出力される電力の一部は、配電器74Rから直接(すなわちDC/DCコンバータ76Rを経由せずに)、低電圧用電力線77R,78Rを通じてステアリング操作モジュール12のコネクタ32Bに送られ、低電圧用電力線82R,83Rをそれぞれ通じてステアリング駆動モジュール16のコネクタ44Bに送られ、低電圧用電力線84R,85Rを通じてステアリング駆動モジュール18のコネクタ52Bに送られて、これらのコネクタ32B,44B,52Bから前記ステアリング操作モジュール12のECU30A,30B,30C及びステアリング駆動モジュール16,18のECU42A,42B,42Cに供給される。また、当該バッテリー72Rから出力される電力の一部は、前記配電器74RからさらにDC/DCコンバータ76Rを経由して昇圧された後に高電圧用電力線94R,95Rを通じてステアリング駆動モジュール16のコネクタ44Bに送られるとともに高電圧用電力線96R,97Rを通じてステアリング駆動モジュール18のコネクタ52Bに送られ、これらのコネクタ44B,52Bから当該モジュール16,18のモータ38A,38B,38Cに供給される。
2)ステアリング制御について
図2(a)に示すECU30A,30B,30Cは、それぞれ回転操作角センサ28A,28B,28Cの出力する検出信号(センサが正常であれば互いに同じ信号)を信号線36A,36Bを通じてコネクタ32A,32Bに送る。このように、複数の回転操作角センサ28A,28B,28Cを具備することにより、いずれかのセンサ28A,28B,28Cが故障しても正常なステアリング制御を続行することが保証されている。
コネクタ32Aに送られた検出信号は、ステアリング操作信号として、図1に示す信号線61A,62Aを通じてステアリング駆動モジュール16のコネクタ44Aに入力されるとともに、信号線63A,64Aを通じてステアリング駆動モジュール18のコネクタ52Aに入力される。また、コネクタ32Bに送られた検出信号は、信号線61B,62Bを通じてステアリング駆動モジュール16のコネクタ44Bに入力されるとともに、信号線63B,64Bを通じてステアリング駆動モジュール18のコネクタ52Bに入力される。
図2(b)に示すステアリング駆動モジュール16においては、コネクタ44A,44Bに入力されたステアリング操作信号が信号線48A,48Bを通じてECU42A,42Bに入力され、各ECU42A,42Bは前記ステアリング操作信号(ステアリング回転操作角の検出信号)と操向角センサ40A,40Bから出力される検出信号(車輪操向角についての検出信号)との比較に基づいてモータ38A,38Bの駆動をフィードバック制御する。同様に、同図(c)に示すステアリング駆動モジュール18においては、コネクタ52A,52Bに入力されたステアリング操作信号が信号線56A,56Bを通じて共通のECU42Cに入力され、このECU42Cは前記ステアリング操作信号(ステアリング回転操作角の検出信号)と操向角センサ40Cから出力される検出信号(車輪操向角についての検出信号)との対比に基づいてモータ38Cの駆動をフィードバック制御する。
以上のようなモータ38A〜38Cのフィードバック制御により、ステアリングホイール20の回転操作角と前輪操向角とを対応させるステアリング動作が実現される。また、そのための電気アクチュエータとして複数のモータ38A,38B,38Cが具備され、これらのモータの協働によってステアリング駆動が行われることにより、いずれかのモータが故障してもステアリング操作を続けることが保証される。
一方、前記各ECU42A,42Bからは、前記各操向角センサ40A,40Bの検出信号が出力され、この検出信号は、コネクタ44A→信号線62A,61A→コネクタ32Aの経路でステアリング操作モジュール12の各ECU30A,30B,30Cに入力されるとともに、コネクタ44B→信号線62B,61B→コネクタ32Bの経路でも前記各ECU30A,30B,30Cに入力される。同様に、前記ECU42Cからは前記各操向角センサ40Cの検出信号が出力され、この検出信号は、コネクタ52A→信号線64A,63A→コネクタ32Aの経路でステアリング操作モジュール12の各ECU30A,30B,30Cに入力されるとともに、コネクタ44B→信号線64B,63B→コネクタ32Bの経路でも前記各ECU30A,30B,30Cに入力される。
このステアリング操作モジュール12のECU30A,30Bは、前記経路で入力される検出操向角に基づき、モータ26A,26Bの駆動制御、すなわち、ステアリングシャフト22に与える回転反力の制御を協働して行う。
ここで、前記ステアリング操作モジュール12とステアリング駆動モジュール16,18とを結ぶバスラインについて着目すると、両モジュール間で信号を伝送するための通信線として、第1の通信線である通信線61A,62A及び通信線63A,64Aと、第2の通信線である通信線61B,62B及び通信線63B,64Bとが並列に配されているので、一方の通信線が断線しても他方の通信線によってステアリング操作モジュール12からステアリング駆動モジュール16,18への送信を続けてステアリング操作を続行させることができる。
しかも、前記第1の通信線がステアリング操作モジュール12よりも左側の領域を通り、第2の通信線がステアリング操作モジュール12よりも右側の領域を通るように配線されているので、車両の衝突等が生じた場合でも、少なくとも一方の通信線が生き残る確率が高く、これによって高い信頼性を確保することができる。例えば、車両の左側に大きな衝撃が与えられて通信線61A,62Aや通信線63A,64Aが断線しても、これと反対の側に配線されている通信線61B,62Bや通信線63B,64Bが生き残る可能性はきわめて高く、これらの通信線を通じて非常時におけるステアリング操作を保証することができる。
特に、図例の構造では、前記第1の通信線がパネル13の左側のグロメット66Aを貫通し、第2の通信線がパネル13の右側のグロメット66Bを貫通するように配線されているため、両通信線をより確実に左右に振り分けることが可能となっている。
なお、本発明は以上示した実施の形態に限らず、例えば次のような形態をとることも可能である。
・図例では、第1の通信線が車両の左半部を通り、第2の通信線が車両の右半部を通るように配線されているが、例えば両通信線がともに車両の左半部を通るように配線されていても、両通信線をステアリング操作モジュール12を基準としてその左右に振り分けるように配線することにより、両通信線が共通の経路に沿って配線される場合に比べて、非常時に少なくとも一方の通信線が生き残る確率を高くすることができ、これによって高い信頼性を確保することができる。
・図例では、ステアリング操作モジュール12における一方のコネクタ32Bをハウジング24の後側面に設けるようにしているが、同モジュール12の両コネクタ32A,32Bをハウジング24の後側面に設けるようにしてもよいし、これらのコネクタを後側面以外の面(例えば左右側面や前側面)に設けるようにしてもよい。ただし、図例のようにステアリング駆動モジュール12が車両の前半部に設けられている場合において、少なくとも一方のコネクタをハウジング24の後側面に設けるようにすれば、車両前方からの衝撃によって当該コネクタが破損する可能性を低減してさらに高い信頼性を得ることが可能になる。
・本発明に係るステアリング操作部材は、前記ステアリングシャフト20及びステアリングホイール22のように回転操作されるものに限らず、例えば回動操作されるレバーで構成されたものでもよい。
・図例では、2つのステアリング駆動モジュール16,18を併用するものを示したが、当該モジュールを単一化して当該モジュールに各通信線を接続するようにしてもよい。
本発明にかかる配線構造が適用された車両のステアリングシステムの例を示す構成図である。 (a)は前記ステアリングシステムに含まれるステアリング操作モジュールの構成図、(b)(c)は同システムに含まれるステアリング駆動モジュールの構成図である。 (a)は第1の通信線が車両パネルの左側のグロメットを貫通した状態を示す斜視図、(b)は第2の通信線が車両パネルの右側のグロメットを貫通した状態を示す斜視図である。 前記ステアリング操作モジュール周りの配線構造を示す斜視図である。 前記ステアリング駆動モジュール周りの配線構造を示す斜視図である。
符号の説明
12 ステアリング操作モジュール
13 パネル
16,18 ステアリング駆動モジュール
20 ステアリングホイール(ステアリング操作部材)
22 ステアリングシャフト(ステアリング操作部材)
32A,32B コネクタ(ステアリング操作モジュールと通信線との接続部位)
44A,44B,52A,52B コネクタ(ステアリング駆動モジュールと通信線との接続部位)
61A,62A,63A,64A 通信線(第1の通信線)
61B,62B,63B,64B 通信線(第2の通信線)
66A,66B グロメット

Claims (4)

  1. ステアリング操作部材の操作状態を検出してその検出結果に基づきステアリング操作信号を出力するステアリング操作装置と、このステアリング操作装置から出力されるステアリング操作信号に基づいてステアリング駆動を行うステアリング駆動装置との間で通信を行わせるための車両の配線構造であって、前記ステアリング操作装置と前記ステアリング駆動装置との間に当該ステアリング操作装置からステアリング駆動装置へ前記ステアリング操作信号を送るための第1の通信線及び第2の通信線が並列に配されるとともに、前記第1の通信線が前記ステアリング操作装置よりも左側の領域を通り、かつ、前記第2の通信線が前記ステアリング操作装置よりも右側の領域を通るように、当該第1の通信線及び第2の通信線が配線されていることを特徴とする車両の配線構造。
  2. 請求項1記載の車両の配線構造において、前記ステアリング操作部材が車両の前半部に設けられるとともに、前記第1の通信線、第2の通信線の少なくとも一方が前記ステアリング操作装置の後部に接続され、当該後部から当該ステアリング操作装置の側方に引き回されていることを特徴とする車両の配線構造。
  3. 請求項1または2記載の車両の配線構造において、前記第1の通信線が前記車両の左半部を通り、かつ、前記第2の通信線が前記車両の右半部を通るように、当該第1の通信線及び第2の通信線が配線されていることを特徴とする車両の配線構造。
  4. 請求項3記載の車両の配線構造において、前記車両の車室とエンジンルームとの間に配設されるパネルの左右両側部にそれぞれグロメットが配設され、そのうちの左側のグロメットを前記第1の通信線が貫通し、右側のグロメットを前記第2の通信線が貫通するように、当該第1の通信線及び第2の通信線が配線されていることを特徴とする車両の配線構造。
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