JP2005087373A - ミシンの駆動制御装置及びその駆動制御プログラム - Google Patents

ミシンの駆動制御装置及びその駆動制御プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】 ミシンモータによる縫製時に駆動された作動体の動作状態を、ハンドプーリの手動操作により、従来の機械駆動式のミシンのように詳細で且つ忠実に再現できるようにすること。
【解決手段】 位相角駆動位置情報作成モードにおいて、選択した縫目模様の実際の縫製中に、ミシン主軸が所定微小角(2°)回転する毎に、回転位相角θと、X送りモータ23の回転駆動位置に関するX送りカウント値XP及びY送りモータ24の回転駆動位置に関するY送りカウント値YPとを対応付けて位相角駆動位置情報メモリに記憶しておき、手動操作モードを設定し、作業者がハンドプーリを手動操作で回転させると(S21)、回転されるミシン主軸の回転位相角θに対応するX送りカウント値XPとY送りカウント値YPを位相角駆動位置情報メモリから読込み(S23)、これらのカウント値XP,YPに基づいてX送りモータとY送りモータ24が駆動される(S24、S25)。
【選択図】 図10

Description

本発明は、ミシンの駆動制御装置及びその駆動制御プログラムに関し、特に実際の縫製処理において駆動された作動体の動作を、ハンドプーリの手動操作により連続させて忠実に再現できるようにしたものに関する。
従来、例えば、直線縫いやジグザグ縫いが可能な各種の電子制御式ミシン、閂止め縫いがが可能な閂止め縫いミシンでは、針棒揺動機構や送り機構等の駆動機構を駆動するためにステッピングモータを駆動モータとして採用し、制御装置によりこれら各駆動機構毎に設けられた駆動モータを制御することにより、縫製動作に同期させて各駆動機構を独立駆動させるようにしている。
この場合、縫製に供する生地の種類や布厚、縫製速度、送り開始タイミング等の複数の縫製パラメータにより縫製した場合に、作業者がハンドプーリを手動で回転操作しながら布送りを実際に実行させることで、これら縫製パラメータの設定値が正しく設定されているか否かの確認、つまり縫目模様が変形することなく綺麗に縫製できるか否かを、容易に確認できるようにした手動操作による確認制御技術が種々提案されている。
例えば、特許2850517号公報に記載のミシンの布送り制御装置には、作業者の手回し操作によるハンドプーリの回転を介してミシン主軸が回転された場合に、ミシン主軸に設けた第2タイミングセンサがONになって送りタイミングのときに、このときの針落ち位置に対応する布送り量に基づいて、送り用ステッピングモータが一気に駆動されるようになっている(例えば、特許文献1)。
また、特開2000−317159号公報に記載の穴かがり縫いミシンにおいては、手動モードが設定された場合に、上軸が1回転した送りタイミングのときに、ステッピングモータにより送り台を送り動作させるようにし、通常モードでの縫製動作と同様に、針棒の上下動に調時した送り動作を実行できるようにしてある(例えば、特許文献2)。
特許2850517号公報 (第6頁、図7) 特開2000−317159号公報 (第7頁、図9)
このように、特許2850517号公報に記載のミシンの布送り制御装置、特開2000−317159号公報に記載の穴かがり縫いミシンにおいては、ハンドプーリを手動操作することにより、ミシン主軸の回転に調時させて送りステッピングモータの駆動により送り動作を実行させることで、縫製パラメータの設定値の設定が正しく行われているか否かを確認できるようにしてあるが、送りステッピングモータは送りタイミングになったときに、送り量だけ一気に駆動されるため、送り動作が一瞬に行われる。
そのため、送り開始タイミングや送り動作、更には、送りを開始するときや終了するときの加工布に対する縫針の高さ位置等、縫針の上下動に対する送り動作の様子(状態)を、詳細に且つ忠実に再現できず、十分に確認できないという問題がある。
請求項1のミシンの駆動制御装置は、ミシンモータで回転駆動されるミシン主軸に連動連結され針棒を上下動させる針棒上下動機構と、ミシン主軸の回転位相角を検出可能な回転位相検出手段と、作動体を駆動用モータで駆動する駆動機構と、縫製時に前記作動体がミシン主軸の回転に同期して作動するように駆動機構を制御する制御手段と、ミシン主軸を手動操作にて回転可能なハンドプーリとを備えたミシンにおいて、ミシン主軸の所定角毎の回転位相角と駆動用モータの回転駆動位置とを対応付けた位相角駆動位置情報を格納した位相角駆動位置情報記憶手段と、ハンドプーリの手動操作によりミシン主軸を回転させる際に、回転位相検出手段で検出された回転位相角と、位相角駆動位置情報記憶手段に記憶された位相角駆動位置情報に基づいて、駆動用モータを制御する手動操作用制御手段とを設けたものである。
ミシンで実際に縫製する等して、ミシン主軸の所定角毎の回転位相角と、駆動用モータの回転駆動位置とを対応付けた位相角駆動位置情報が位相角駆動位置情報記憶手段に格納されているので、手動操作用制御手段は、ハンドプーリの手動操作によりミシン主軸を回転させる際に、回転位相検出手段で検出された回転位相角と、位相角駆動位置情報記憶手段に記憶された位相角駆動位置情報に基づいて、駆動用モータを制御する。それ故、手動操作によりハンドプーリを介してミシン主軸を回転させるのと同期して、駆動用モータの回転により駆動機構の作動体が駆動されるため、実際の縫製時の作動体の詳細な動作状態が再現される。
ここで、前記駆動用モータの回転位置を検出可能なエンコーダ手段と、このエンコーダ手段で検出された回転位置と回転位相検出手段で検出された回転位相角とに基づいて位相角駆動位置情報を作成する情報作成手段とを設けた場合(請求項1に従属の請求項2)には、新規の縫製データを用いて縫製する場合、その縫製データによる縫製時に、情報作成手段がエンコーダ手段で検出された回転位置と回転位相検出手段で検出された回転位相角とに基づいて位相角駆動位置情報を作成するので、その作成された位相角駆動位置情報を位相角駆動位置情報記憶手段に格納しておける。
ここで、前記駆動機構が、加工布を布送りする布送り機構である場合(請求項1又は2の何れかに従属の請求項3)には、縫製データによる実際の縫製時に布送り機構で布送りされる刺繍枠や布送り台の詳細な動作状態が再現される。
ここで、前記駆動用モータが、ステッピングモータからなる場合(請求項1〜3の何れかに従属の請求項3)には、駆動用モータが小型化且つ安価になり、しかも駆動制御が簡単化する。
請求項5のミシンの駆動制御プログラムは、ミシンモータで回転駆動されるミシン主軸に連動連結され針棒を上下動させる針棒上下動機構と、ミシン主軸の回転位相角を検出可能な回転位相検出手段と、作動体を駆動用モータで駆動する駆動機構と、縫製時に作動体がミシン主軸の回転に同期して作動するように駆動機構を制御する制御手段と、ミシン主軸を手動操作にて回転可能なハンドプーリとを備えたミシンのコンピュータに実行させるミシンの駆動制御プログラムであって、駆動用モータの回転位置を検出可能なエンコーダ手段で検出された回転位置と回転位相検出手段で検出された回転位相角とに基づいて、ミシン主軸の所定角毎の回転位相角と駆動用モータの回転駆動位置とを対応付けた位相角駆動位置情報を作成する位相角駆動位置情報作成制御ルーチンと、位相角駆動位置情報作成制御ルーチンで作成された位相角駆動位置情報を位相角駆動位置情報記憶手段に記憶させる情報記憶制御ルーチンと、ハンドプーリの手動操作によりミシン主軸を回転させる際に、回転位相検出手段で検出された回転位相角と、位相角駆動位置情報記憶手段に記憶された位相角駆動位置情報に基づいて、駆動用モータを制御する手動操作用制御ルーチンとを含むものである。
ミシンの駆動制御プログラムは、ミシンモータで回転駆動されるミシン主軸に連動連結され針棒を上下動させる針棒上下動機構と、ミシン主軸の回転位相角を検出可能な回転位相検出手段と、作動体を駆動用モータで駆動する駆動機構と、縫製時に作動体がミシン主軸の回転に同期して作動するように駆動機構を制御する制御手段と、ミシン主軸を手動操作にて回転可能なハンドプーリとを備えたミシンのコンピュータに実行させるミシンの駆動制御プログラムであって、駆動用モータの回転位置を検出可能なエンコーダ手段で検出された回転位置と回転位相検出手段で検出された回転位相角とに基づいて、ミシン主軸の所定角毎の回転位相角と駆動用モータの回転駆動位置とを対応付けた位相角駆動位置情報を作成する位相角駆動位置情報作成制御ルーチンと、位相角駆動位置情報作成制御ルーチンで作成された位相角駆動位置情報を位相角駆動位置情報記憶手段に記憶させる情報記憶制御ルーチンと、ハンドプーリの手動操作によりミシン主軸を回転させる際に、回転位相検出手段で検出された回転位相角と、位相角駆動位置情報記憶手段に記憶された位相角駆動位置情報に基づいて、駆動用モータを制御する手動操作用制御ルーチンとを含むので、請求項1及び2と同様に作用する。
請求項1の発明によれば、針棒上下動機構と回転位相検出手段と駆動機構と駆動機構を制御する制御手段とハンドプーリとを備え、ミシン主軸の所定角毎の回転位相角と駆動用モータの回転駆動位置とを対応付けた位相角駆動位置情報を格納した位相角駆動位置情報記憶手段と、ハンドプーリの手動操作によりミシン主軸を回転させる際に、回転位相検出手段で検出された回転位相角と、位相角駆動位置情報記憶手段に記憶された位相角駆動位置情報に基づいて、駆動用モータを制御する手動操作用制御手段とを設けたので、ミシンで実際に縫製する等して、ミシン主軸の所定角毎の回転位相角と、駆動用モータの回転駆動位置とを対応付けた位相角駆動位置情報を位相角駆動位置情報記憶手段に予め格納しておくことで、その位相角駆動位置情報記憶手段に格納されている位相角駆動位置情報を用いて、手動操作によりハンドプーリを介してミシン主軸を回転させるのと同期させて、駆動用モータの回転を制御できるため、実際の縫製時の作動体の動作状態を、従来の機械駆動式のミシンのように詳細な動きとして再現できるため、再現性を高めることができる。
請求項2の発明によれば、前記駆動用モータの回転位置を検出可能なエンコーダ手段と、このエンコーダ手段で検出された回転位置と回転位相検出手段で検出された回転位相角とに基づいて位相角駆動位置情報を作成する情報作成手段とを設けたので、縫製パラメータを用いた縫製データによる縫製時に、エンコーダ手段で検出された回転位置と回転位相検出手段で検出された回転位相角とに基づいて位相角駆動位置情報を作成することができ、その作成された位相角駆動位置情報を用いて、実際の縫製時の作動体の動作状態を再現できるため、縫製パラメータで設定した設定情報の適応性を容易に且つ正確に確認することができる。その他請求項1と同様の効果を奏する。
請求項3の発明によれば、前記駆動機構は、加工布を布送りする布送り機構であるので、縫製データによる実際の縫製時に布送り機構で駆動される刺繍枠や布送り台に関する動作状態の再現性を高めることができる。その他請求項1又は2と同様の効果を奏する。
請求項4の発明によれば、前記駆動用モータは、ステッピングモータからなるので、駆動用モータの小型化且つ低コスト化を図ることができ、しかも駆動制御の制御系の簡単化が可能になる。その他請求項1〜3の何れかと同様の効果を奏する。
請求項5の発明によれば、ミシンの駆動制御プログラムは、ミシンモータで回転駆動されるミシン主軸に連動連結され針棒を上下動させる針棒上下動機構と、ミシン主軸の回転位相角を検出可能な回転位相検出手段と、作動体を駆動用モータで駆動する駆動機構と、縫製時に作動体がミシン主軸の回転に同期して作動するように駆動機構を制御する制御手段と、ミシン主軸を手動操作にて回転可能なハンドプーリとを備えたミシンのコンピュータに実行させるミシンの駆動制御プログラムであって、駆動用モータの回転位置を検出可能なエンコーダ手段で検出された回転位置と回転位相検出手段で検出された回転位相角とに基づいて、ミシン主軸の所定角毎の回転位相角と、駆動用モータの回転駆動位置とを対応付けた位相角駆動位置情報を作成する位相角駆動位置情報作成制御ルーチンと、位相角駆動位置情報作成制御ルーチンで作成された位相角駆動位置情報を位相角駆動位置情報記憶手段に記憶させる情報記憶制御ルーチンと、ハンドプーリの手動操作によりミシン主軸を回転させる際に、回転位相検出手段で検出された回転位相角と、位相角駆動位置情報記憶手段に記憶された位相角駆動位置情報に基づいて、駆動用モータを制御する手動操作用制御ルーチンとを含むので、これら位相角駆動位置情報作成制御ルーチンと情報記憶制御ルーチンと手動操作用制御ルーチンとを含む駆動制御プログラムをミシンの制御装置のコンピュータで実行することで、請求項1及び請求項2と同様の効果を奏する。
電子制御式のジグザグミシンに設けた刺繍枠をX送りモータ及びY送りモータで布送り駆動させるように構成され、これらX送りモータ及びY送りモータの出力軸に回転位置検出用ディスクが夫々固定され、これら回転位置検出用ディスクの回転位置検出部を専用の位置検出センサで検出した回転位置検出信号に基づいて、ミシン主軸の所定微小角度毎の回転位相角とX送りモータ及びY送りモータの回転駆動位置とを対応付けた位相角駆動位置情報を位相角駆動位置情報メモリに記憶するようにした。
本実施例のジグザグミシンMは、図1に示すように、ミシンベッド部1と、ミシンベッド部1の右端部から立設された脚柱部2と、脚柱部2の上端からミシンベッド部1に対向するように左方へ延びるアーム部3を有する。
ミシンベッド部1には、送り歯を上下動させる送り歯上下動機構(図示略)及び前後動させる送り歯前後動機構(図示略)、下糸ボビンを収容し縫針6と協働する糸輪捕捉器(例えば、水平釜)等が設けられている。脚柱部2の側面側には、オプション的に追加される多数の刺繍模様の模様データ(縫製データと模様表示データ)を記録したROMカード9を、内部のカード用コネクタ13(図6参照)に接続する為のカード用スロット2aが形成されている。
アーム部3には、ミシンモータ17で回転駆動される左右方向に延びるミシン主軸7と、このミシン主軸7を作業者により手動操作で回転可能なハンドプーリ8と、下端に縫針6を装着した針棒5を上下動させる針棒駆動機構と、針棒5を布送り方向と直交する方向に揺動させる針棒揺動機構(図示略)と、天秤を針棒5の上下動に調時して上下動させる天秤駆動機構(図示略)等が設けられている。
尚、送り歯上下動機構と針棒上下動機構とは、ミシンモータ17で回転されるミシン主軸7により駆動されるが、針棒揺動機構は針棒揺動用ステッピングモータ18で独立して駆動されるとともに、送り歯前後動機構は送り歯前後駆動用ステッピングモータ19で独立的に駆動される(図6参照)
アーム部3の頭部4には、縫製作業の起動と停止を指令する起動停止スイッチ12が設けられている。アーム部3の前面には大型でカラーの液晶ディスプレイ(以下、単にカラーディスプレイという)10が設けられ、このカラーディスプレイ10には、実用模様や刺繍模様等の種々の縫目模様や各種の機能名、更には模様や種々のメッセージ等が表示される。このカラーディスプレイ10の前面には、複数の刺繍模様や模様名や機能を示す機能名の表示位置の各々に対応させて、透明電極からなるタッチキー11がマトリックス状に設けられている。
それ故、縫製に供する所望の刺繍模様の選択や機能の指示を、これら刺繍模様や機能名に対応するタッチキー11を押圧操作することで実現することができる。ベッド部1の左端側部分には、通称フリーアームと称されるフリーベッド部が配設され、このフリーベッド部に刺繍枠駆動機構20(これが布送り機構であって駆動機構に相当する)が着脱可能に装着される。
刺繍枠駆動機構20は、その本体ケース20aと、加工布を着脱自在に装着する刺繍枠21(これが作動体に相当する)と、刺繍枠21をY方向(前後方向)へ駆動するY方向駆動機構を内蔵したY方向駆動部22と、このY方向駆動部22をX方向(左右方向)へ駆動するX方向駆動機構であって本体ケース20a内に収容されたX方向駆動機構とを備え、X方向駆動機構にX送りモータ23が連結され、Y方向駆動機構にY送りモータ24(図6参照)が連結されている。それ故、X送りモータ23はX方向駆動機構に含まれ、Y送りモータ24はY方向駆動機構に含まれている。
刺繍枠駆動機構20がフリーベッド部に装着されると、X及びY送りモータ23,24がコネクタ14を介してジグザグミシンMの制御装置45に電気的に接続され、制御装置45によりX及びY送りモータ23,24が独立して駆動制御され、加工布がセットされた刺繍枠21をX方向とY方向とに独立に移動駆動しつつ刺繍縫製できるようになっている。但し、刺繍枠駆動機構20が装着されていないときには、直線模様やジクザグ模様等の実用模様を縫製可能であり、刺繍枠駆動機構20を装着したときに、刺繍模様の縫製が可能になる。
次に、刺繍枠21を駆動するX送りモータ23及びY送りモータ24の駆動軸に夫々固定された回転位置検出用ディスク板30と、この回転位置検出用ディスク板30に形成された回転位置検出部及び基準位置検出部、これら回転位置検出部及び基準位置検出部を検出可能な検出センサについて説明する。
但し、X方向駆動機構において、X送りモータ23に設けられた回転位置検出用ディスク板30及び検出センサと、Y方向駆動機構において、Y送りモータ24に設けられた回転位置検出用ディスク板30及び検出センサとは同様に構成されたものであるため、X送りモータ23に設けられた回転位置検出用ディスク板30及び検出センサについて、図2〜図3に基づいて説明する。
X送りモータ23の出力軸23aの一端部には、回転位置検出用ディスク板30が軸方向と直交状に固定部材31で固定されるとともに、その出力軸23aの他端部には、X方向駆動機構に連結するためのセクタギヤ42が固定されている。即ち、X送りモータ23は、刺繍枠21をX方向に駆動させるX方向駆動機構の駆動源として設けられている。
但し、X送りモータ23の1回転以内で、X方向駆動機構を介して刺繍枠21を最大移動距離分移動可能である。回転位置検出用ディスク板30には、図4に示すように、中心部側(半径方向内側)に、半径方向に所定幅を有する環状の回転位置検出部30aが設けられるとともに、その外側(半径方向外側)に、半径方向に所定幅を有する環状の基準位置検出部30cが設けられている。内側の回転位置検出部30aには、所定の分解能として、400個のスリット30bが所定間隔毎に放射状に形成されている。
また、外側の基準位置検出部30cには、360°のうちの180°にだけ、半径方向に所定幅を有する円弧状の検出壁部30dが突出状に形成され、その他の部分は無壁状態になっている。そこで、回転位置検出用ディスク板30に接近させて略C字状の取付け基板32が配置され、スペーサ33等を介して固定ボルト34によりX送りモータ23に支持されている。また、これら回転位置検出用ディスク板30や取付け基板32等は、カバー部材35により保護されている。
その取付け基板32には、内側の回転位置検出部30aに対応するように、第1及び第2回転位置X検出センサ36,37を組込んだ回転位置検出器38が固着されるとともに、外側の基準位置検出部30cに対応するように、基準位置X検出センサ39を組込んだ基準位置検出器40が固着されている。ここで、第1及び第2回転位置X検出センサ36,37及び基準位置X検出センサ39は、夫々フォトエンコーダにより構成された同様の検出用センサである。
ところで、回転位置検出器38に組込まれた第1回転位置X検出センサ36と第2回転位置X検出センサ37とは、周方向に所定位相角だけズラせて配置されているため、図5に示すように、第1回転位置X検出センサ36から回転位置A検出信号(所謂、A相信号)が出力されるとともに、第2回転位置X検出センサ37から回転位置B検出信号(所謂、B相信号)が出力される。これら回転位置A検出信号と回転位置B検出信号とは、相互に所定位相角(例えば、約90°)だけズレた検出信号である。
それ故、これら回転位置A検出信号と回転位置B検出信号の位相ズレ方向に基づいて、回転位置検出用ディスク板30の回転方向、つまりX送りモータ23の回転方向を検出可能になっている。基準位置検出器40に組込まれた基準位置X検出センサ39から出力される基準位置検出信号(所謂、Z相信号)は、図5に示すように、180°に亙る湾曲帯状の検出壁部30dに対応する場合に「L」レベルの基準位置検出信号が出力され、検出壁部30dに対応しない場合に「H」レベルの基準位置検出信号が出力される。
ここで、X送りモータ23の基準位置は、図5に示すように、基準位置X検出センサ39から出力される基準位置検出信号が「H」レベルのときに、X送りモータ23を正回転させて、基準位置検出信号が「L」レベルに切換わる位置に設定されている。
この場合、X送りモータ23の基準位置は、回転位置検出用ディスク板30の180°の回転位置、つまり刺繍枠21のX方向移動範囲の中央位置に設定されている(図5参照)。更に、取付け基板32には、これら第1及び第2回転位置X検出センサ36,37と基準位置X検出センサ39からの検出信号を信号線を介して制御装置Cに供給する差込みコネクタ41が接続されている。
一方、Y方向駆動機構において、Y送りモータ24に設けられた回転位置検出用ディスク板30の回転位置検出部30aを検出する第1及び第2回転位置Y検出センサ53,54が設けられ、基準位置検出部30cを検出する基準位置Y検出センサ56が設けられている。ここで、回転位置検出用ディスク板30と第1及び第2回転位置X検出センサ36,37等がX方向に関するエンコーダ手段に相当し、回転位置検出用ディスク板30と第1及び第2回転位置Y検出センサ53,54等がY方向に関するエンコーダ手段に相当する。
ところで、アーム部3の内部に設けられたミシン主軸7には、図1に示すように、前述した回転位置検出用ディスク板30と同様の回転位相検出板30Aが固着されている。更に、この回転位相検出板30Aの回転位置検出部30aを検出する第1及び第2回転位相検出センサ15a,15bが設けられ、基準位置検出部30cを検出する基準位置検出センサ16が設けられている。ここで、これら回転位相検出板30Aと第1及び第2回転位相検出センサ15a,15b等で回転位相検出手段が構成されている。
但し、回転位置検出部30aには、所定の分解能として、360個のスリット30bが所定間隔毎に放射状に形成されている。それ故、ミシン支軸7が1回転して針棒5が最上位置に達する毎に、基準位置検出センサ16により基準位置が検出され、第1及び第2回転位相検出センサ15a,15bにより、ミシン主軸7が所定微小角毎として、1°回転する毎(これが所定角毎に相当する)に回転位相信号が検出されるようになっている。この場合、針棒5が最上位置のときのミシン主軸7の回転位相角θを0°とする。
次に、電子制御ミシンMの制御系について説明する。
図6に示すように、制御装置45は、入力インターフェース46と、CPU47とROM48及びRAM49と電気的に書換え可能な不揮発性のフラッシュメモリ50とを含むコンピュータと、出力インターフェース51と、これらを接続するデータバス等のバス52とを有する。
入力インターフェース46には、起動停止スイッチ12と、タッチキー11と、ミシン主軸7の回転位相を検出する第1及び第2回転位相検出センサ15a,15bと、基準位置検出センサ16と、X送りモータ23に関する第1及び第2回転位置X検出センサ36,37及び基準位置X検出センサ39と、Y送りモータ24に関する第1及び第2回転位置Y検出センサ53,54と、基準位置Y検出センサ56等が接続されている。
出力インターフェース51には、これらモータ17〜19と、カラーディスプレイ(LCD)10の為のディスプレイコントローラ(LCDC)57と、刺繍枠駆動機構20のX送りモータ23とY送りモータ24がコネクタ14を介して接続されている。また、ROMカード9のROM9aはコネクタ13を介してバス52に接続されている。
ROM48には、図7に示すように、システム制御プログラム以外に、各種の駆動機構を駆動制御するとともに、実用模様や刺繍模様を選択する模様選択制御や各種の表示制御を含む縫製制御プログラムに加えて、本願特有の布送り再現制御プログラム等が予め格納されている。その布送り再現制御プログラムには、位相角駆動位置情報作成制御ルーチン(これが情報作成手段に相当する)、情報記憶制御ルーチンと、手動操作用制御ルーチン(これが手動操作制御手段に相当する)、等が含まれている。ここで、CPU47や縫製制御プログラム等により制御手段が構成されている。
ROMカード9のROM9aには、ROM48と同様に、比較的使用頻度の低い多数の刺繍模様の縫製データが格納されている。RAM49には、選択された縫製に供する模様番号の番号データを記憶する模様番号メモリ49aと、設定された各種の縫製パラメータを記憶する縫製パラメータメモリ49bと、第1及び第2回転位置X検出センサ36,37から受ける検出信号を計数したX送りカウント値XPを記憶するX送りカウンタ49cと、第1及び第2回転位置Y検出センサ53,54から受ける検出信号を計数したY送りカウント値YPを記憶するY送りカウンタ49dと、ミシン主軸7の位相角θとこれらX送りカウント値XP及びY送りカウント値YPからなる回転駆動位置とを対応付けた位相角駆動位置情報を記憶する位相角駆動位置情報メモリ49e(これが位相角駆動位置情報記憶手段に相当する)等が設けられている。
次に、制御装置45で実行される位相角駆動位置情報作成記憶制御のルーチンについて、図9のフローチャートに基づいて説明する。但し、図中の符号Si(i=11、12、13・・・)は各ステップである。ところで、ROM48には、X送りモータ23に関する回転位置Xセンサ36,37から回転位置検出信号を受ける毎に、或いは、Y送りモータ24に関する回転位置Yセンサ53,54から回転位置検出信号を受ける毎に、X送りカウンタ49cのカウント値XPとY送りカウンタ49dのカウント値YPを夫々増加又は減少させるカウント値計数制御のための割込み処理プログラムが格納されているものとする。
ここで、縫製開始に先立って、図8に示すように、カラーディスプレイ10に表示された縫製パラメータ設定画面を介して、縫製速度、送り開始タイミング等、複数のパラメータについて設定値が設定される。但し、カラーディスプレイ10の下側表示部には、位相角駆動位置情報を作成する「位相角駆動位置情報作成キー」と、ハンドプーリ8の始動操作にて刺繍枠21の送り動作を再現させる「手動操作キー」と、各種の制御の実行を終了させる「終了キー」とが常に表示されている。
この縫製パラメータ設定画面には、ブロックカーソルBKと、テンキー及び矢印キーが表示されているため、作業者はこれらのタッチキー11を適宜操作して、例えば、「縫製速度」として「1300」回転、「送り開始タイミング」として「+10」を夫々設定する。この送り開始タイミング「+10」は、通常のタイミングであり、「0〜20」の範囲で設定可能である。
また、ジグザグミシンMへの電源投入により、X送りモータ23とY送りモータ24の初期設定処理が実行されており、X送りモータ23とY送りモータ24は、夫々基準位置に位置し、刺繍枠21はその原点位置に設定されているものとする。また、針棒5はその最上位置に位置している。
縫製に供する縫目模様が選択された後、位相角駆動位置情報作成キーの操作により、位相角駆動位置情報作成モードが設定された状態で、起動・停止スイッチ12の操作により縫製が開始されるとこの制御が開始される。先ず、回転位相検出センサ15a,15bから受ける位相検出信号に基づいて、ミシン主軸7の回転位相角θの値が読込まれ(S11)、回転位相角θが2°分増加したとき(S12:Yes) 、X送りカウンタ49cからX送りカウント値XPが読込まれるとともに、Y送りカウンタ49dからY送りカウント値YPが読込まれる(S13)。
次に、ミシン主軸7の回転位相角θに対応付けて、これらX送りカウント値XPとY送りカウント値YPとを対応付けた位相角駆動位置情報が作成される(S14)。その作成された位相角駆動位置情報が位相角駆動位置情報メモリ49eに記憶され(S15)、縫製データが終了でなければ(S16:No)、S11〜S16が繰り返して実行される。縫製データによる縫製が終了した場合(S16:Yes) 、この制御を終了する。ここで、S11〜S14が位相角駆動位置情報作成ルーチン及び情報作成手段に相当し、S15が情報記憶ルーチンに相当する。
この場合の縫目模様が、例えば、複数の針数からなる閂止め縫目の場合には、図11に示すように、ミシン主軸7の回転位相角θが約310°であって、偶数縫目の為の送り開始タイミングにおいてX送りモータ23が所定の駆動パルス数で正回転方向に駆動されるとともに、奇数縫目の為の送り開始タイミングにおいてX送りモータ23が所定の駆動パルス数で逆回転方向に駆動される。
一方、ミシン主軸7の回転位相角θが約290°であって、偶数縫目の為の送り開始タイミングにおいてY送りモータ24が所定の駆動パルス数で正回転方向に駆動されるとともに、奇数縫目の為の送り開始タイミングにおいてY送りモータ24が所定の駆動パルス数で逆回転方向に駆動される。その結果、X送りカウント値XPの最大値が「90」でその最小値が「0」であり、Y送りカウント値YPの最大値が「160」でその最小値が「0」である。
それ故、位相角駆動位置情報メモリ49eには、図12に示すように、ミシン主軸7の回転位相角θ(0°、2°、4°、6°、・・・)の各々と、X送りカウント値XP及びY送りカウント値YPとを対応させて順々に記憶さている。即ち、この位相角駆動位置情報メモリ49eには、ミシン主軸7の2°毎の回転位相角θと、X送りモータ23の回転駆動位置及びY送りモータ24の回転駆動位置とを対応付けた位相角駆動位置情報が記憶されている。
次に、制御装置45で実行される手動操作用制御のルーチンについて、図10のフローチャートに基づいて説明する。手動操作キーの操作により、手動操作モードが設定されるとこの制御が開始される。先ず、作業者によりハンドプーリ8が正回転方向に手回しされる。
このように、手回しによりハンドプーリ8が、例えば、正回転方向へ回転された場合、ミシン主軸7が同時に正回転方向に回転するため、ミシン主軸7の回転位相角θが読込まれ(S21)、その回転位相角θに対応する数値が位相角駆動位置情報メモリ49eに記憶されている場合には(S22:Yes) 、その回転位相角θに対応するX送りカウント値XPとY送りカウント値YPとが読込まれる(S23)。尚、手回しによりハンドプーリ8が、逆回転方向へ回転された場合にも、ミシン主軸7の回転位相角θに対応するX送りカウント値XPとY送りカウント値YPとが読込まれる。
次に、読込んだX送りカウント値XPに基づいてX送りモータ23が駆動され(S24)、読込んだY送りカウント値YPに基づいてY送りモータ24が駆動される(S25)。即ち、回転位置X検出センサ36,37からX送りカウント値XPに相当する数の回転位置検出信号を受けるまで、X送りモータ23が1パルスずつ駆動され、回転位置Y検出センサ53,54からY送りカウント値YPに相当する数の回転位置検出信号を受けるまで、Y送りモータ24が1パルスずつ駆動され、それに応じて刺繍枠21が移動される。
以降、同様にしてS21〜S25が繰り返して実行され、ハンドプーリ8の手動操作によりミシン主軸7が2°回転される毎に、刺繍枠21が連続的に微小移動される。但し、ハンドプーリ8が手動操作により逆回転された場合には、回転位相角θが減少するため、それに応じたX送りモータ23及びY送りモータ24の駆動を介して、刺繍枠1が縫製に伴う正規の移動順序とは逆の順序で順々に戻り移動する。
手動操作モードを終了するため、手動操作用制御が実行中に、終了キーが操作された場合には(S26:Yes) 、この制御を終了して、手動操作モードが解除される。そこで、作業者はハンドプーリ8の手動操作による刺繍枠21の連続的な送り動作に基づいて、縫製パラメータの「縫製速度」を変更したり、「送り開始タイミング」を変更する等して、縫目の仕上がより良い体裁となように調整することができる。
このように、縫目模様の縫目データに基づいて実際に縫製するに際して、ミシン主軸8の所定微小毎の回転位相角θと、X送りモータ23の回転位置X検出センサ36,37から受ける回転位置検出信号を計数したX送りカウント値XP及びY送りモータ24の回転位置Y検出センサ53,54から受ける回転位置検出信号を計数したY送りカウント値YPからなる回転駆動位置とを対応づけた位相角駆動位置情報を位相角駆動位置情報メモリ49eに記憶しておき、手動操作モードが設定されたときに手動操作用制御を実行することにより、その位相角駆動位置情報メモリ49eに格納されている位相角駆動位置情報を用いて、手動操作によりハンドプーリ8を介してミシン主軸7を回転させるのと同期させて、X送りモータ23及びY送りモータ24の回転を忠実に制御できるため、実際の縫製時の刺繍枠21の動作状態を、従来の機械駆動式の送り動作のように詳細な動きとして再現できるため、再現性を高めることができる。
次に、前記実施形態を部分的に変更した変更形態について説明する。
1〕図9に示す位相角駆動位置情報作成記憶制御において、ミシン主軸7の回転位相角θが1°又は3°以上の所定微小角だけ増加する毎に、位相角駆動位置情報を作成するようにしてもよい。
2〕X送りモータ23やY送りモータ24は、エンコーダ手段を設けたDCサーボモータ等、各種のサーボモータを採用するようにしてよい。
3〕ミシンの駆動機構が、糸切り用ステッピングモータの駆動による可動刃の移動により縫糸を切断する糸切り機構であって、ハンドプーリの手動操作によるミシン主軸の回転に応じて、可動刃の移動動作をより詳細に再現するようにしてもよい。
4〕ミシンの駆動機構が、鳩目穴かがり縫いミシンに設けられ、回転用ステッピングモータ(所謂、θ用モータ)の駆動により送り台を回転させる回転駆動機構であって、ハンドプーリの手動操作によるミシン主軸の回転に応じて、送り台の回転動作をより詳細に再現するようにしてもよい。
5〕ミシンの駆動機構が、針棒揺動用ステッピングモータの駆動により針棒を揺動させる針棒揺動機構であって、ハンドプーリの手動操作によるミシン主軸の回転に応じて、針棒の揺動動作をより詳細に再現するようにしてもよい。
6〕前記実施形態に関し、既存の技術や当業者に自明の技術に基いて種々の変更を加えることもあり得る。更に、ジグザグミシン以外の、各種の駆動機構の駆動制御装置に本発明を適用し得ることは勿論である。
本発明の実施形態に係るジグザグミシンの斜視図である。 X送りモータ及びY送りモータの正面図である。 図2のC−C線縦断側面図である。 回転位置検出用ディスク板の正面図である。 回転位置検出用ディスク板の回転角に応じた各検出センサからの検出信号を示すタイムチャートである。 ジグザグミシンの制御系のブロック図である。 ROMに有する各種の制御プログラムを示す図表である。 ディスプレイに表示された縫製パラメータ設定画面の表示例を示す図である。 位相角駆動位置情報作成記憶制御のフローチャートである。 手動操作用制御のフローチャートである。 ミシン主軸の回転位相角に対するX送りカウント値とY送りカウント値の線図である。 位相角駆動位置情報メモリに記憶した情報を示す図表である。
符号の説明
M ジグザグミシン
7 ミシン主軸
8 ハンドプーリ
15a 第1回転位相検出センサ
15b 第2回転位相検出センサ
17 ミシンモータ
20 刺繍枠駆動機構
21 刺繍枠
23 X送りモータ
24 Y送りモータ
30 回転位置検出用ディスク板
30A 回転位相検出板
45 制御装置
47 CPU
48 ROM
49 RAM
49e 位相角駆動位置情報メモリ
53 第1回転位置検出センサ
54 第2回転位置検出センサ

Claims (5)

  1. ミシンモータで回転駆動されるミシン主軸に連動連結され針棒を上下動させる針棒上下動機構と、ミシン主軸の回転位相角を検出可能な回転位相検出手段と、作動体を駆動用モータで駆動する駆動機構と、縫製時に前記作動体がミシン主軸の回転に同期して作動するように駆動機構を制御する制御手段と、前記ミシン主軸を手動操作にて回転可能なハンドプーリとを備えたミシンにおいて、
    前記ミシン主軸の所定角毎の回転位相角と駆動用モータの回転駆動位置とを対応付けた位相角駆動位置情報を格納した位相角駆動位置情報記憶手段と、
    前記ハンドプーリの手動操作によりミシン主軸を回転させる際に、前記回転位相検出手段で検出された回転位相角と、前記位相角駆動位置情報記憶手段に記憶された位相角駆動位置情報に基づいて、前記駆動用モータを制御する手動操作用制御手段と、
    を設けたことを特徴とするミシンの駆動制御装置。
  2. 前記駆動用モータの回転位置を検出可能なエンコーダ手段と、このエンコーダ手段で検出された回転位置と前記回転位相検出手段で検出された回転位相角とに基づいて前記位相角駆動位置情報を作成する情報作成手段とを設けたことを特徴とする請求項1に記載のミシンの駆動制御装置。
  3. 前記駆動機構は、加工布を布送りする布送り機構であることを特徴とする請求項1又は2の何れかに記載のミシンの駆動制御装置。
  4. 前記駆動用モータは、ステッピングモータからなることを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載のミシンの駆動制御装置。
  5. ミシンモータで回転駆動されるミシン主軸に連動連結され針棒を上下動させる針棒上下動機構と、ミシン主軸の回転位相角を検出可能な回転位相検出手段と、作動体を駆動用モータで駆動する駆動機構と、縫製時に前記作動体がミシン主軸の回転に同期して作動するように駆動機構を制御する制御手段と、前記ミシン主軸を手動操作にて回転可能なハンドプーリとを備えたミシンのコンピュータに実行させるミシンの駆動制御プログラムであって、
    前記駆動用モータの回転位置を検出可能なエンコーダ手段で検出された回転位置と前記回転位相検出手段で検出された回転位相角とに基づいて、前記ミシン主軸の所定角毎の回転位相角と駆動用モータの回転駆動位置とを対応付けた位相角駆動位置情報を作成する位相角駆動位置情報作成制御ルーチンと、
    前記位相角駆動位置情報作成制御ルーチンで作成された位相角駆動位置情報を位相角駆動位置情報記憶手段に記憶させる情報記憶制御ルーチンと、
    前記ハンドプーリの手動操作によりミシン主軸を回転させる際に、前記回転位相検出手段で検出された回転位相角と、前記位相角駆動位置情報記憶手段に記憶された位相角駆動位置情報に基づいて、前記駆動用モータを制御する手動操作用制御ルーチンと、
    を含むことを特徴とするミシンの駆動制御プログラム。
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