JP2005083159A - フロアードレイン改修部材及びこの改修部材を用いて行うフロアードレインの改修工法 - Google Patents

フロアードレイン改修部材及びこの改修部材を用いて行うフロアードレインの改修工法 Download PDF

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Abstract

【技術課題】 集合住宅の浴室等のフロアードレインを、横枝管及び立主管改修時に併せて改修を行い、延命化を図りたい。
【解決手段】 トラップ本体1内の底部からトラップ本体1内に立ち上げられた受け口3内に下方からインサート管10を挿入する。次に、トラップ本体1の底部廻りにシリコン剤を均一に塗布する。次に、トラップ本体1内に調整管5内を経由して上方から本体カバー11を挿入する。次に、本体カバー11の受け口カバー部13の上端縁13aと受け口3の上端縁3b及びインサート管10の上端縁10aに固定環14を被せて一体に固定する。次に、横枝管23をインサート管10に曲管等を介して接続し、改修工事を終る。
【選択図】 図2

Description

本発明は、既存の集合住宅における浴室系統排水管の改修時に必要となるフロアードレイン部分の改修部材とこの改修部材を用いて行うフロアードレインの改修工法に関する。
既存の集合住宅における浴室系統排水管の経年化対策として、事前の配管耐力診断調査結果により、立て主管及び横枝管の全面更新工事あるいは更生工事が必要となる場合がある。
しかしながら、浴室内洗い場に設置してある「フロアードレイン」は、建設時の防水層スラブと一体となって組み込まれ、これに階下天井内配管と接続されているために、取り外しができないことから、所謂盲腸管として既存管のまま残されているのが現状である。
このため、折角他の主管及び横枝管の改修を行っても、このフロアードレイン部分は錆落し等の清掃を行うだけで、未改修のままであることから、改修済部分に比較して汚れが溜り易く、後日トラブルが発生しやすいと云う問題がある。
本発明は、斯る点に鑑みて提案されるものであって、その目的は、従来、未改修のまま残すことを余儀なくされているフロアードレイン部分を、主管や横枝管の改修時に併せて、同時に改修を行うための改修部材と、この改修部材を用いた改修工法を提供することである。
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明においては、フロアードレイン改修部材において、トラップ本体内の底部からトラップ本体内に立ち上げられた受け口の流出口内に下方から挿入されるインサート管と、前記トラップ本体の調整管内を経由して上方から挿入できる外径の外壁部を有し、且つこの外壁部の一部に開口部を形成し、且つ外壁部の下端を断面U字状に折り曲げて受け口カバー部を形成して成る本体カバーと、前記本体カバーをトラップ本体内に落し込んだ後、前記受け口カバー部の上端縁と受け口の上端縁及びインサート管の上端縁に被せて一体に固定するための固定環と、から成ることを特徴とするものである。
更に、請求項2に記載の発明においては、フロアードレインの改修工法において、
a.トラップ本体内の受け口の流出口に続く集水管を切断又は前記受け口の流出口から取り外す、
b.次に、トラップ本体内及び受け口内を清掃することにより、付着している錆等を除去する、
c.次に、インサート管の先端側の外周面に接続剤を塗布し、この接着剤を塗布したインサート管を前記受け口の流出口から挿入して、受け口の上端縁とインサート管の上端縁のレベルを合わせる、
d.次に、トラップ本体内の底部に充填材を充填する、
e.次に、前記トラップ本体の調整管を経由してトラップ本体内に本体カバーを落し込み、この本体カバーの外壁部でトラップ本体の内面を被い、併せて受け口の外面を受け口カバー部で被う、
f.次に、インサート管、受け口、受け口カバー部の上端縁に固定環を被せてインサート管及び受け口並びに受け口カバー部の上端縁を一体に固定する、
g.ことを特徴とするものである。
本発明は以上のように、フロアードレイン及びこの廻りを含めて改修を可能としたことにより、従来は手付かずであったフロアードレインの延命化を図ることができる。
以下に、請求項1に記載のフロアードレインの改修部材について、添付の図面を基に詳細に説明する。
図1は、フロアードレインと改修部材を分解して示した説明図である。この図1において、1はトラップ本体であって、このトラップ本体1は、上部にストレーナ装着口2を形成し、底部の中央に立ち上げた受け口3を形成し、周囲に鍔状にフロアー固定フランジ4を形成した構成から成る。
5はストレーナ装着口2の高さを調整するための調整管であって、この調整管は、前記ストレーナー装着口2内において位置調整後、止めねじ6により固定される。
7は前記調整管5の上端に受台7aを介して装着されるストレーナ、8は椀であって、以上は既設のものである。
以下に説明するのが今回提案の改修部材であって、10は前記トラップ本体1の受け口3の流出口3aに下方から挿入される樹脂製のインサート管であって、図3(A)(B)(C)に詳細を示す。11は外壁部12の下端を内側に90°折り曲げ、更に90°上方に折り曲げて受け口カバー部13を形成した本体カバーであって、外壁部12には開口部12aが形成されており、この本体カバー11を図4(A)(B)(C)に詳細を示す。
14は前記インサート管10の上端縁10a、受け口3の上端縁3b、本体カバー11の受け口カバー部13の上端縁13aを固定する逆U字状の固定溝15を形成した固定環であって、この固定環14の詳細を図5(A)(B)(C)に示す。
図2は上記したトラップ本体1内に各部材を組み付け、且つ改修を全て終了した状態時の断面図であって、16はトラップ本体1と本体カバー11内に充填したコーキング材である。
本実施例2は、請求項2に記載した改修工法に関し、図6〜図13に基づいてその詳細を説明する。図6は、改修前の浴室20のフロアー21に取り付けられたフロアードレイン21、集水管22、横枝管23を示す。
先ず、作業に当っては、
1.階下の浴室天井(バスリブ等)24を解体する。
2.既存立主管及び横枝管を23取り外す。
注)上階からの浴室集水管22を階下天井スラブ面25より5cm程度下で切断 し、その端面をバリ取りする(図7)。
3.上階浴室のストレーナー(目皿)7、受け台7aを調整管5から取り外す。
4.引き続き、トラップ本体1内の椀8を取り外す。
5.トラップ本体1内の受け口3廻りの「サビ」を金属ブラシ等で除去する(図8) 。
6.引き続き、集水管22内面の「汚泥物及びサビ」を電動ドリルの先端に取りつけ た金属ブラシ等で除去する(図9)。
7.上記5及び6で錆等を除去した部分に付着している埃あるいは塵等を掃除機等を 用いて吸い取る。
注)トラップ本体1内の受け口3廻りと集水管22の内面にサビおよび突起物が ないことを確認する。
8.さらに、揮発性のアルコール又はベンジン等を布に染み込ませ、受け口3、集水 管22の周囲を十分に拭き取る。
9.上記8の作業終了後、トラップ本体1の受け口3の内面及び集水管22の内面を 乾燥する。
10.下階から集水管22内にインサート管10を既設配管切断面に突きあたるまで仮 挿入する。
11.上階の集水管22から突き出したインサート管10に集水管22の最端部分をマ ーキングする(図10)。
12.集水管22からインサート管10を抜き取り、上記11でマーキングした部分を 切断し、その管端の糸面取りをする。
13.インサート管10の外面には、インサート管10突端部より10mm程度下から 均一に薄く、シリコン材等を塗布する(図11)。
14.下階から集水管22へインサート管10を挿入する。
15.上階の集水管22上部にインサート管10が到達した時、その隙間から下方に押 し出されたシリコン剤の余剰樹脂が出ていることを確認する。
16.上記15の余剰剤を素早く拭き取る。
17.トラップ本体1の底部廻りにシリコン剤を均一に塗布する(図12、図13)。
注)充填するシリコン剤は、カバー本体11をトラップ本体1内に落し込んだ後 、カバー本体11の開口部12aより多少はみ出る程度の量とする。
18.上記17の作業完了後、素早くカバー本体11をトラップ本体1内に落し込む。
19.カバー本体11の開口部12aから指先又はコーキングヘラにより既設トラップ 本体1とカバー本体11との隙間のコーキング剤16を平坦に仕上げる(図14) 。
20.カバー本体11の開口部12aよりはみ出した余剰剤のシリコン等を素早く抜き 取る。
21.インサート管10及びカバー本体11を組立完了後、固定環14の裏面に接着剤 を塗布して受け口3、受け口カバー部13及びインサート管10の上縁3b、13 a、10aに固定環14の固定溝15部分を被せる。
注)はみ出した接着剤は、素早く拭き取る。
以上でフロアードレイン廻りの改修を終る。
22.次に、下階の集水管22内にインサートしたインサート管10にメカ継手又はD V継手を接合する。
23.次に、該当の浴室20の洗い場21側から、固定環14のところに椀8を被せ、 受台7aを調整管5に取り付けたのち、この受け台7aにストレーナ7を装着し、 その上で調整管5の高さ調整を行い、止めねじ6で調整管5をトラップ本体1に固 定する。
24.次に、トラップ本体1内に水を流し、封水の状況が正常に機能していることを確 認する。
25.下階の更新工事完了後、天井等の建築仕上げ工事を行う。
本発明に係る改修部材とフロアードレインの分解説明図。 既設のフロアードレインを改修した状態の説明図。 インサート管の説明図。 本体カバーの説明図。 固定環の説明図。 既設の集合住宅であって、改修対象となる浴室のフロアードレイン、集水管、横枝管の説明図。 改修工程の説明図。 改修工程の説明図。 改修工程の説明図。 改修工程の説明図。 改修工程の説明図。 改修工程の説明図。 改修工程の説明図。 改修工程の説明図。
符号の説明
1 トラップ本体
2 調整管
3 受け口
5 調整管
7 ストレーナー
8 椀
10 インサート管
11 本体カバー
14 固定環

Claims (2)

  1. トラップ本体内の底部からトラップ本体内に立ち上げられた受け口の流出口内に下方から挿入されるインサート管と、前記トラップ本体の調整管内を経由して上方から挿入できる外径の外壁部を有し、且つこの外壁部の一部に開口部を形成し、且つ外壁部の下端を断面U字状に折り曲げて受け口カバー部を形成して成る本体カバーと、前記本体カバーをトラップ本体内に落し込んだ後、前記受け口カバー部の上端縁と受け口の上端縁及びインサート管の上端縁に被せて一体に固定するための固定環と、から成るフロアードレイン改修部材。
  2. a.トラップ本体内の受け口の流出口に続く集水管を切断又は前記受け口の流出口から取り外す、
    b.次に、トラップ本体内及び受け口内を清掃することにより、付着している錆等を除去する、
    c.次に、インサート管の先端側の外周面に接続剤を塗布し、この接着剤を塗布したインサート管を前記受け口の流出口から挿入して、受け口の上端縁とインサート管の上端縁のレベルを合わせる、
    d.次に、トラップ本体内の底部に充填材を充填する、
    e.次に、前記トラップ本体の調整管を経由してトラップ本体内に本体カバーを落し込み、この本体カバーの外壁部でトラップ本体の内面を被い、併せて受け口の外面を受け口カバー部で被う、
    f.次に、インサート管、受け口、受け口カバー部の上端縁に固定環を被せてインサート管及び受け口並びに受け口カバー部の上端縁を一体に固定する、
    g.ことを特徴とするフロアードレインの改修工法。
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