JP6413043B1 - 排水ジョイントユニットおよびこれを備えた排水ジョイント構造並びに排水管の改修方法 - Google Patents
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Abstract
Description
従来、この種の改修方法として、床スラブに埋め込まれた既設排水器具である椀トラップの補修方法が知られている(特許文献1参照)。
この補修方法では、トラップ本体の内部全域に防錆塗料を塗布した後、排水の流出部となる内筒部の外周面に内筒アウターカバーを、内周面に内筒インナーカバーを、さらに底板部にボトムカバーを、それぞれ設けるようにしている。この場合、内筒インナーカバーは、内筒部よりもわずかに細径に形成され、内筒部に挿入装着した状態で、椀トラップに接続された排水管の接続部位にまで達する長さを有している。
なお、ベースプレートは、床スラブの不陸等を更に考慮し、シーリング材やゴムシートを介在した状態で、床スラブに固定されることが好ましい。
図1は、排水ジョイント構造を表した断面図であり、図2は、排水ジョイント構造の分解斜視図である。両図に示すように、既設の椀トラップT(既設排水器具)は、浴室の床スラブSに埋め込まれており(厳密には、防水層A1の上のシンダーコンクリートA2にも埋め込まれている)、椀トラップTに接続された既設排水管OPは、床スラブSの下面Sa近傍で切断され、その切断短管OPaが椀トラップTと共に床スラブSに残置されている。椀トラップTは、トラップ本体Taとストレーナ部Tbと椀(図示では、省略されている)とから成り、トラップ本体Taの内筒部Taaと椀との間に所定の封水深が確保されている。内筒部Taaの内周面は、樹脂製のインナーカバーCで覆われており、この椀トラップTは既に補修が完了している。
排水ジョイント構造1は、椀トラップTと新設排水管NPとを接続する継手様の排水ジョイントユニット10を備えている。排水ジョイントユニット10は、排水ジョイント構造1の主体を為すものであり、椀トラップTと新設排水管NPとを接続した状態で、床スラブSの下面Saに取り付けられている。
ここで、図4および図5を参照して、排水管の改修方法について説明する。排水管の改修方法は、主要部に上記の排水ジョイント構造1(排水ジョイントユニット10)を適用するものであり、椀トラップTから下方に延び、さらに横引かれ仕切り壁W(図4(a)参照)を貫通して延びる既設排水管OPをやりかえるものである。また、この改修方法の前工程において、椀トラップTの清掃が実施されているものとする。加えて、補修の行われていない椀トラップTでは、上記のインナーカバーC等の取付けを伴う補修が完了しているものとする。なお、床スラブSの下面Saは、階下の住戸における浴室の天井面(直天)を構成している。
同様に、横引き管切断工程では、セイバーソーを用い、既設排水管OPを仕切り壁Wの前後2箇所おいて、仕切り壁Wの壁面から約30mmの位置で切断する(図4(a)参照)。この場合も、横引き短管OPbの両外端面は、バリ取り等を行って仕上げておく。そして、切断された残余の既設排水管OPは撤去する。
Claims (10)
- 床スラブに埋め込まれた既設排水器具と、前記既設排水器具に接続されると共に前記床スラブの下面近傍で切断された既設排水管の切断短管と、を前記床スラブに残置した状態で、前記既設排水器具と新設排水管とを接続する排水ジョイントユニットであって、
下側から前記切断短管に挿入され、上端部が前記切断短管を越えて前記既設排水器具に接合されるジョイント管と、
前記ジョイント管が貫通した状態で支持される共に、前記切断短管の下端面に対峙する底板リングと、
前記底板リングを支持すると共に、前記切断短管のスラブ下露出部分を覆う覆装スリーブと、
前記覆装スリーブを支持すると共に、前記切断短管が貫通した状態で前記床スラブの下面に固定される固定プレートと、を備えたことを特徴とする排水ジョイントユニット。 - 前記ジョイント管、前記底板リング、前記覆装スリーブおよび前記固定プレートは、いずれもステンレススチールで構成され、相互に溶着されて一体化されていることを特徴とする請求項1に記載の排水ジョイントユニット。
- 請求項1または2に記載の排水ジョイントユニットと、
前記切断短管と前記ジョイント管との間、前記切断短管と前記底板リングとの間および前記切断短管と前記覆装スリーブとの間、にそれぞれ介設された絶縁性の第1接着剤と、を備えたことを特徴とする排水ジョイント構造。 - 前記切断短管が貫通した状態で、前記固定プレートと前記床スラブの下面との間に介設された高弾性のシールパッキンを、更に備えたことを特徴とする請求項3に記載の排水ジョイント構造。
- 前記切断短管が貫通した状態で、前記シールパッキンと前記床スラブとの間に介設され、前記床スラブの下面に固定されるベースプレートを、更に備え、
前記固定プレートは、前記ベースプレートを介して前記床スラブの下面に固定されていることを特徴とする請求項4に記載の排水ジョイント構造。 - 前記シールパッキンは、前記固定プレートに貼着されており、
前記シールパッキンと前記ベースプレートとの間に介設された第2接着剤を、更に備えたことを特徴とする請求項5に記載の排水ジョイント構造。 - 前記切断短管が貫通した状態で、前記ベースプレートと前記床スラブとの間に介設されたゴムシートを、更に備えたことを特徴とする請求項5または6に記載の排水ジョイント構造。
- 請求項1または2に記載のジョイントユニットを用い、
前記既設排水器具に接続された前記既設排水管を改修する排水管の改修方法であって、
前記既設排水管を、前記床スラブの下面近傍で切断して前記切断短管を残置する管切断工程と、
前記床スラブの下面に、前記固定プレートよりも大型のベースプレートを前記切断短管が貫通した状態で固定するベース固定工程と、
前記固定プレートの上面に、前記切断短管が貫通するシールパッキンを貼着するパッキン貼着工程と、
前記底板リングから上の前記ジョイント管の外周面、前記底板リングの上面、前記覆装スリーブの内面および前記シールパッキンを含む前記固定プレートの上面、にそれぞれ絶縁性の接着剤を塗着する接着剤塗着工程と、
前記ジョイント管を前記切断短管に挿入すると同時に、前記シールパッキンを介在した状態で前記固定プレートを前記ベースプレートにネジ止めするユニット取付け工程と、
継手を介して、前記ジョイント管の下流側に新設排水管を接続する新設管接続工程と、を備えたことを特徴とする排水管の改修方法。 - 前記新設排水管は、前記既設排水器具の下方で継手を介して横引かれ仕切り壁を貫通して延びる前記既設排水管と、同一ルートで配管され、
前記管切断工程と相前後して、前記既設排水管を前記仕切り壁の前後で切断し、前記仕切り壁に横引き短管を残置する横引き管切断工程、を更に備え、
前記新設管接続工程では、前記継手を介して前記ジョイント管に接続した前記新設排水管の下流側を、前記横引き短管を挿通するようにして配管することを特徴とする請求項8に記載の排水管の改修方法。 - 前記ベース固定工程では、前記床スラブとの間に前記切断短管が貫通するゴムシートを介在した状態で、前記ベースプレートを前記床スラブの下面に固定することを特徴とする請求項8または9に記載の排水管の改修方法。
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