JP2005082048A - 多輪駆動車の駆動切換制御装置 - Google Patents

多輪駆動車の駆動切換制御装置 Download PDF

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Abstract

【課題】変速比の変更とは独立して駆動状態が切り換えられる多輪駆動車において、常時駆動輪に過大な駆動トルクが伝達されることを好適に防止し得る駆動切換制御装置を提供する。
【解決手段】四輪駆動ではないことが駆動状態判定手段に対応するステップS2において判定されている間は、伝達トルク制限手段に対応するステップS4においてエンジンから伝達される駆動トルクが自動変速機内で制限されることにより、出力軸に伝達される駆動トルクが低下させられる。そのため、後輪25に伝達される駆動トルクが四輪駆動に対応した値よりも低い値になるので、動力伝達系に過大な駆動トルクが伝達されることが抑制される。
【選択図】 図7

Description

本発明は、二輪駆動と四輪以上の多輪駆動との間で駆動の切換えが可能な多輪駆動車の制御装置に関する。
多輪駆動(例えば四輪駆動)と二輪駆動との間で駆動の切換えが可能に構成された多輪駆動車が知られている。このような多輪駆動車においては、運転者の意思により手動で、或いは、車両の走行状態などに応じて自動で駆動の切換えが行われる。すなわち、二輪駆動では燃料消費率に優れた走行が可能となり、多輪駆動では走行安定性や悪路走破性が高められるため、所望の或いは路面等に応じた好適な駆動状態に切り換えられるのである。例えば、後輪がエンジンに直結された常時駆動輪に構成されると共に、前輪がクラッチを備えたトランスファを介してその後輪に接続され、そのクラッチの締結と解放との切換えにより二輪駆動と四輪駆動とを切り換える四輪駆動車がその一例である。四輪駆動走行時には、そのクラッチの締結力を変化させることにより前後輪の駆動力配分すなわち分配トルクが車両の走行状態などに応じて制御される(例えば特許文献1等参照)。
特開平4−257742号公報 特開平9−317864号公報 特開平9−242866号公報 特開2002−218605号公報
ところで、多輪駆動車における多輪駆動と二輪駆動との切換え機構は、変速機の変速比の変更と連動して切り換えられるように構成される場合と、独立して切り換えられるように構成される場合とがある。例えば、トランスファに低速段と高速段(L/H)が設けられている場合には、駆動切換レバーをH2−H4−L4(ここで、Hは高速段、Lは低速段、2は二輪駆動、4は四輪駆動を意味する)の各設定間で変更可能に構成することにより、駆動状態の切換えと変速比の変更とを連動させることが行われている。また、トランスファを二輪駆動に切り換えたときには、これに連動して制御弁が作動させられることにより低速段の達成を禁止することも行われている。これらに対して、多輪駆動と二輪駆動との切換えを専用の切換スイッチ等で行うように構成される場合には、トランスファにL/H切換が設けられていても、変速比の変更とは独立して駆動状態が切り換えられる。また、トランスファにL/H切換が設けられていない場合には、必然的に変速比の変更とは独立して駆動状態が切り換えられることになる。
しかしながら、変速比の変更とは独立して駆動状態が切り換えられる構成では、比較的大きな変速比例えば最大変速比で二輪駆動になることを機械的に禁止するのが困難である。そのため、トランスファの油圧制御電磁弁の故障等に起因して多輪駆動に切り換えられなかった場合などには、多輪駆動に対応する過大な駆動トルクが二輪駆動中の常時駆動輪に伝達され得る。この結果、駆動トルクが路面との摩擦力を越えた場合には常時駆動輪がスリップし、或いは、常時駆動輪が何らかの拘束を受けていた場合には動力伝達系の耐久性が低下する虞があった。
本発明は、以上の事情を背景として為されたものであって、その目的は、変速比の変更とは独立して駆動状態が切り換えられる多輪駆動車において、常時駆動輪に過大な駆動トルクが伝達されることを好適に防止し得る駆動切換制御装置を提供することにある。
斯かる目的を達成するため、第1発明の要旨とするところは、原動機および駆動輪間に設けられた変速機と、その変速機の変速比の変更とは独立して多輪駆動と二輪駆動とが切り換えられる駆動輪切換装置とを備えた多輪駆動車の駆動切換制御装置であって、(a)前記多輪駆動であることを判定する駆動状態判定手段と、(b)その駆動状態判定手段による判定が否定されている間は前記原動機から前記駆動輪に伝達される駆動トルクを制限する伝達トルク制限手段とを、含むことにある。
また、第2発明の要旨とするところは、原動機および駆動輪間に設けられた変速機と、それら原動機と変速機との間に設けられたトルク・コンバータと、その変速機の変速比の変更とは独立して多輪駆動と二輪駆動とが切り換えられる駆動輪切換装置とを備えた多輪駆動車の駆動切換制御装置であって、(a)前記多輪駆動であることを判定する駆動状態判定手段と、(b)前記駆動状態判定手段による判定が否定されている間は前記トルク・コンバータのトルク比を低下させるトルク比低下手段とを、含むことにある。
また、第3発明の要旨とするところは、原動機および駆動輪間に設けられた変速機と、発電機と、その変速機の変速比の変更とは独立して多輪駆動と二輪駆動とが切り換えられる駆動輪切換装置とを備えた多輪駆動車の駆動切換制御装置であって、(a)多輪駆動であることを判定する駆動状態判定手段と、(b)前記駆動状態判定手段による判定が否定されている間は前記駆動輪の駆動トルクの一部を前記発電機の発電に利用する駆動トルク回生手段とを、含むことにある。
また、第4発明の要旨とするところは、原動機および駆動輪間に設けられた変速機と、その変速機の変速比の変更とは独立して多輪駆動と二輪駆動とが切り換えられる駆動輪切換装置とを備えた多輪駆動車の駆動切換制御装置であって、(a)前記多輪駆動であることを判定する駆動状態判定手段と、(b)前記駆動状態判定手段による判定が否定されている間は前記原動機の出力トルクを制限する出力トルク制限装置とを、含むことにある。
このようにすれば、多輪駆動ではないことが駆動状態判定手段によって判定されている間は、第1発明においては、伝達トルク制限手段によって原動機から駆動輪に伝達される駆動トルクが制限され、第2発明によれば、トルク比低下手段によってトルク・コンバータのトルク比が低下させられ、第3発明によれば、駆動トルク回生手段によって駆動トルクの一部が発電機の発電に利用され、第4発明によれば、出力トルク制限装置によって原動機の出力トルクが低下させられることにより、何れも、駆動輪(すなわち常時駆動輪)に伝達される駆動トルクが低下させられる。そのため、第1発明乃至第4発明の何れにおいても、二輪駆動時には常時駆動輪に伝達される駆動トルクが多輪駆動に対応した値よりも低い値になるので、その二輪駆動時に動力伝達系に過大な駆動トルクが伝達されることが抑制され延いては駆動輪がスリップすることや動力伝達系の耐久性が低下することが抑制される。
ここで、好適には、前記第1発明において、前記多輪駆動車の駆動切換制御装置は、前記駆動状態判定手段による判定が否定された場合に前記駆動輪切換装置のフェールの有無を判定するフェール判定手段を含み、前記伝達トルク制限手段は、前記フェール判定手段によりフェールが判定されている間は前記駆動トルクを制限するものである。このようにすれば、フェールにより多輪駆動とならない場合には、伝達トルク制限手段によって常時駆動輪に伝達される駆動トルクが制限される。すなわち、多輪駆動ではない場合にも、駆動輪切換装置のフェールでは無い二輪駆動から多輪駆動への切換え条件が成立した後の過渡期等であれば、そのまま駆動切換が実行されることになる。
また、好適には、第1発明において、前記多輪駆動車の駆動切換制御装置は、前記伝達トルク制限手段による制御が可能であることを判定する制御可能判定手段と、その制御可能判定手段による判定が否定された場合には、前記変速機の変速比を小さくする変速比変更手段とを含むものである。このようにすれば、多輪駆動への切換えが為されず且つ伝達トルク制限手段が実行できない車両の状態であると判定された場合には、変速比変更手段によって変速機の変速比が小さくされることによって動力伝達系に伝達される駆動トルクが低下させられる。そのため、動力伝達系に過大な駆動トルクが伝達されることが一層好適に抑制される。
また、好適には、第1発明において、前記伝達トルク制限手段は、前記原動機と前記駆動輪との間に備えられた摩擦係合装置のスリップ量を制御することにより前記駆動トルクを制限するものである。このようにすれば、スリップ量を大きくするほど動力伝達系に伝達される駆動トルクが小さくなるため、容易に駆動トルクを適切な大きさに低下させることができる。
また、好適には、前記第2発明において、前記多輪駆動車の駆動切換制御装置は、前記駆動状態判定手段による判定が否定された場合に前記駆動輪切換装置のフェールの有無を判定するフェール判定手段を含み、前記トルク比低下手段は、前記フェール判定手段によりフェールが判定されている間はトルク比を低下させるものである。このようにすれば、フェールにより多輪駆動とならない場合には、トルク比低下手段によってトルク・コンバータのトルク比が低下させられ延いては常時駆動輪に伝達される駆動トルクが低下させられる。すなわち、多輪駆動ではない場合にも、駆動輪切換装置のフェールでは無い二輪駆動から多輪駆動への切換え条件が成立した後の過渡期等であれば、そのまま駆動切換が実行されることになる。
また、好適には、前記第2発明において、前記多輪駆動車の駆動切換制御装置は、前記トルク比低下手段による制御が可能であることを判定する制御可能判定手段と、その制御可能判定手段による判定が否定された場合には、前記変速機の変速比を小さくする変速比変更手段とを含むものである。このようにすれば、多輪駆動への切換えが為されず且つトルク比低下手段が実行できない車両の状態であると判定された場合には、変速比変更手段によって変速機の変速比が小さくされることによって動力伝達系に伝達される駆動トルクが低下させられる。そのため、動力伝達系に過大な駆動トルクが伝達されることが一層好適に抑制される。
また、好適には、前記第2発明において、前記トルク比低下手段は、前記トルク・コンバータのステータの角度を変化させることによってトルク比を低下させるものである。
また、好適には、前記第3発明において、前記多輪駆動車の駆動切換制御装置は、前記駆動状態判定手段による判定が否定された場合に前記駆動輪切換装置のフェールの有無を判定するフェール判定手段を含み、前記駆動トルク回生手段は、前記フェール判定手段によりフェールが判定されている間は駆動トルクの一部を発電に利用するものである。このようにすれば、フェールにより多輪駆動とならない場合には、駆動トルク回生手段によって駆動トルクの一部が発電機の発電に利用され延いては常時駆動輪に伝達される駆動トルクが低下させられる。すなわち、多輪駆動ではない場合にも、駆動輪切換装置のフェールでは無い二輪駆動から多輪駆動への切換え条件が成立した後の過渡期等であれば、そのまま駆動切換が実行されることになる。
また、好適には、前記第3発明において、前記多輪駆動車の駆動切換制御装置は、前記駆動トルク回生手段による制御が可能であることを判定する制御可能判定手段と、その制御可能判定手段による判定が否定された場合には、前記変速機の変速比を小さくする変速比変更手段とを含むものである。このようにすれば、多輪駆動への切換えが為されず且つ駆動トルク回生手段が実行できない車両の状態であると判定された場合には、変速比変更手段によって変速機の変速比が小さくされることによって動力伝達系に伝達される駆動トルクが低下させられる。そのため、動力伝達系に過大な駆動トルクが伝達されることが一層好適に抑制される。
また、好適には、前記第3発明において、前記発電機は、前記駆動輪を駆動するための電動機を兼ねる電動発電機である。このようにすれば、過剰の駆動トルクを回生して得られた電力が好適に利用され得る。
また、好適には、前記第4発明において、前記多輪駆動車の駆動切換制御装置は、前記駆動状態判定手段による判定が否定された場合に前記駆動輪切換装置のフェールの有無を判定するフェール判定手段を含み、前記出力トルク制限手段は、前記フェール判定手段によりフェールが判定されている間は前記原動機の出力トルクを制限するものである。このようにすれば、フェールにより多輪駆動とならない場合には、出力トルク制限手段によって原動機の出力トルクが低下させられ延いては常時駆動輪に伝達される駆動トルクが低下させられる。すなわち、多輪駆動ではない場合にも、駆動輪切換装置のフェールでは無い二輪駆動から多輪駆動への切換え条件が成立した後の過渡期等であれば、そのまま駆動切換が実行されることになる。
また、好適には、前記第4発明において、前記多輪駆動車の駆動切換制御装置は、前記出力トルク制限手段による制御が可能であることを判定する制御可能判定手段と、その制御可能判定手段による判定が否定された場合には、前記変速機の変速比を小さくする変速比変更手段とを含むものである。このようにすれば、多輪駆動への切換えが為されず且つ出力トルク制限手段が実行できない車両の状態であると判定された場合には、変速比変更手段によって変速機の変速比が小さくされることによって動力伝達系に伝達される駆動トルクが低下させられる。そのため、動力伝達系に過大な駆動トルクが伝達されることが一層好適に抑制される。
また、好適には、前記第4発明において、前記原動機は熱機関であり、前記出力トルク制限手段は、その熱機関の吸気配管に備えられた電子スロットル弁の開き角度を小さくすることにより、または、その熱機関の点火時期を遅角制御することにより、または、その熱機関への燃料供給量を減少させることにより、または、複数の気筒が備えられている場合には使用される気筒数を減少させることにより、それぞれ出力トルクを低下させるものである。
また、好適には、前記第4発明において、前記原動機は電動発電機であり、前記出力トルク制限手段は、その電動発電機の出力トルクを低下させるものである。
また、好適には、前記第1発明乃至第4発明において、前記多輪駆動車の駆動切換制御装置は、前記駆動輪切換装置に駆動の切換えを指示する切換指示手段を含み、前記切換フェール判定手段は、その切換指示手段により多輪駆動への切換指示が為された場合に前記駆動輪切換装置のフェールの有無を判定するものである。このようにすれば、運転者の操作により或いは車両の自動制御により、多輪駆動への切換指示が発生した場合にのみフェール判定が行われる。
また、好適には、前記第1発明乃至第4発明において、好適には、前記駆動輪切換装置は、前記変速機の変速比の変更とは独立して操作されることにより、または、独立して制御されることにより、多輪駆動と二輪駆動とが切り換えられるものである。
また、好適には、前記第1発明乃至第4発明において、好適には、前記多輪駆動車の駆動切換制御装置は、前記変速機が最大変速比である状態での発進であることを判定する発進変速比判定手段を含み、前記駆動状態判定手段は、その発進変速比判定手段の判定が肯定された場合に前記多輪駆動であることを判定するものである。このようにすれば、駆動輪と路面との間の摩擦力が走行中に比べて大きく駆動輪が拘束を受ける可能性の高い静止状態からの発進時に、駆動状態が判定され延いては二輪駆動の場合に常時駆動輪に伝達される駆動トルクが低下させられることから、駆動輪のスリップや動力伝達系の耐久性低下が一層抑制される。
以下、本発明の一実施例を図面を参照して詳細に説明する。なお、以下の実施例において図は適宜簡略化或いは変形されており、各部の寸法比および形状等は必ずしも正確に描かれていない。
図1は、本発明が適用されたハイブリッド車両の動力伝達装置10の構成を説明する骨子図である。図において、たとえば内燃機関にて構成されている走行用駆動力源としてのエンジン12の出力は、入力クラッチ14、流体伝動装置としてのトルク・コンバータ16を経て第1変速部18および第2変速部20を備えた自動変速機22に入力され、トランスファ装置24を経て、差動歯車装置21,23および車軸を介して駆動輪すなわち後輪25,前輪27へ伝達されるようになっている。本実施例においては、エンジン12が原動機に、トランスファ装置24が駆動輪切換装置にそれぞれ相当する。
上記入力クラッチ14とトルク・コンバータ16との間には、回転機として電動モータおよび発電機(すなわち電動発電機)として機能する第1モータ・ジェネレータMG1が配設されている。上記トルク・コンバータ16は、エンジン12のクランク軸26を介して入力クラッチ14に連結されたポンプ翼車28と、自動変速機22の入力軸30に連結されたタービン翼車32と、それらポンプ翼車28およびタービン翼車32の間を直結するためのロックアップ・クラッチ34と、一方向クラッチ36によって一方向の回転が阻止され且つ角度アクチュエータ38によってタービン翼車32に対する角度を変更可能とされたステータ翼車40とを備えている。
上記ロックアップ・クラッチ34は、係合側油室42内の油圧と解放側油室44内の油圧との差圧ΔPにより摩擦係合させられる油圧式摩擦クラッチであり、それが完全係合させられることにより、ポンプ翼車28およびタービン翼車32は一体回転させられる。また、所定のスリップ状態で係合するように差圧ΔPすなわち係合トルクがフィードバック制御されることにより、車両の駆動(パワーオン)時には例えば50(rpm)程度の所定の目標スリップ量でタービン翼車32をポンプ翼車28に対して追従回転させる一方、車両の非駆動(パワーオフ)時には例えば−50(rpm)程度の所定の目標スリップ量でポンプ翼車28をタービン翼車32に対して追従回転させる。
また、上記自動変速機22は複数のギヤ段が選択的に成立させられるすなわち切り換えられる有段式自動変速機である。前記第1変速部32は、ダブルピニオン型の第1遊星歯車装置46を主体として構成され、前記第2変速部34は、シングルピニオン型の第2遊星歯車装置48、シングルピニオン型の第3遊星歯車装置50、およびシングルピニオン型の第4遊星歯車装置52を主体として構成されており、入力軸30の回転を変速して出力軸54から出力する。
上記第1遊星歯車装置46は、サンギヤS1、リングギヤR1、およびキャリアCA1に回転可能に支持されてそれらサンギヤS1およびリングギヤR1に噛み合わされているピニオンギヤ(符号の図示を省略)から成るものであり、キャリアCA1は入力軸30に連結されてその軸心回りに回転駆動され、サンギヤS1は回転不能にケース56に一体的に固定され、リングギヤR1は中間出力部材として入力軸30に対して減速回転させられて第2変速部20へ伝達する。
また、第2遊星歯車装置48は、サンギヤS2、リングギヤR2、およびキャリアCA2に回転可能に支持されてそれらサンギヤS2およびリングギヤR2に噛み合わされているピニオンギヤから成るものであり、第1遊星歯車装置46のリングギヤR1にクラッチC1,C2を介してリングギヤR2およびサンギヤS2がそれぞれ選択的に連結されると共に、そのクラッチC1と択一的に係合させられるクラッチC3を介してキャリアCA1にそのリングギヤR2が選択的に連結されている。上記リングギヤR2は、ブレーキB1によってケース56に選択的に連結されて回転停止させられる。
また、第3遊星歯車装置50は、サンギヤS3、リングギヤR3、およびキャリアCA3に回転可能に支持されてそれらサンギヤS3およびリングギヤR3に噛み合わされているピニオンギヤから成るものであり、第1遊星歯車装置46のリングギヤR1にクラッチC2を介してサンギヤS3が選択的に連結され、キャリアCA1および入力軸30にクラッチC4を介してキャリアCA3が選択的に連結される。すなわち、サンギヤS2とサンギヤS3とは互いに一体的に連結されている。また、リングギヤR3は、第2遊星歯車装置48のキャリアCA2に一体的に連結されており、ブレーキB2によってケース56に選択的に連結されて回転停止させられる。
また、第4遊星歯車装置52は、サンギヤS4、リングギヤR4、およびキャリアCA4に回転可能に支持されてそれらサンギヤS4およびリングギヤR4に噛み合わされているピニオンギヤから成るものである。キャリアCA4は、第3遊星歯車装置50のキャリアCA3に一体的に連結されると共に、ブレーキB3によってケース56に選択的に連結されて回転停止させられる。すなわち、キャリアCA4もクラッチC4を介して選択的にキャリアCA1および入力軸30に連結される。リングギヤR4は、第3遊星歯車装置50のリングギヤR3と一体的に連結されている。また、サンギヤS4は出力軸54に連結されている。
以上のように構成された自動変速機22では、例えば図2に示す作動表に従って後進2段および変速比γ(入力軸30の回転速度NIN/出力軸54の回転速度NOUT)が順次小さくなる前進9段(1st〜9th)のギヤ段のいずれかに切り換えられる。図2において「○」はブレーキB1〜B3、クラッチC1〜C4の係合を、空欄は解放をそれぞれ表している。前記クラッチC1〜C4、およびブレーキB1〜B3は何れも油圧アクチュエータによって係合させられる油圧式の摩擦係合装置である。
図1に戻って、前記のトランスファ装置24は、タイミング・ベルト58等が巻き掛けられた一対のプーリ60,62と、出力軸54にプーリ60を選択的に連結するためのトランスファ・クラッチTFC等とから構成されている。このトランスファ装置24は、エンジン12から伝達された駆動力を出力軸54を介して後輪駆動軸へ出力させると共に、クラッチTFCの係合時には、プーリ60,ベルト58,プーリ62、および前輪用出力軸64を介してその伝達された駆動力の一部を前輪駆動軸に伝達するものである。上記クラッチTFCも油圧アクチュエータ等によって係合させられる油圧式の摩擦係合装置であり、その係合圧を制御して係合状態を変化させることにより、前後輪25,27へそれぞれ動力が伝達されて駆動される四輪駆動状態から、前輪27および後輪25の一方(本実施例では後輪25)へ動力が伝達されて駆動される二輪駆動状態までの範囲で前後輪駆動力配分比を変化させる。本実施例においては、出力軸54に直結されている後輪25が常時駆動輪である。
図3は図1に示した動力伝達装置10の構成を概略示す図である。図において、前記エンジン12の吸気配管66および排気管68には、排気タービン式過給機70が設けられている。この排気タービン式過給機70は、排気管68内において排気の流れにより回転駆動されるタービン翼車72と、エンジン12への吸入空気を圧縮するために吸気配管66内に設けられ且つタービン翼車72に連結されたポンプ翼車74とを備え、そのポンプ翼車74がタービン翼車72によって回転駆動されるようになっている。また、この吸気配管66には、スロットル・アクチュエータ76によって開閉制御される電子スロットル弁78が設けられている。エンジン12は、単独で或いは同時に稼動できる左右の各バンクから構成されており、バンクを切り換えることによって実際に駆動に寄与する気筒数の変更が可能となる。
また、前記第1モータ・ジェネレータMG1はエンジン12に作動的に連結されるようにエンジン12と自動変速機22の歯車変速機構部との間に配置されて、入力クラッチ14はエンジン12と第1モータ・ジェネレータMG1との間に配置されている。上記自動変速機22の各油圧式摩擦係合装置およびロックアップ・クラッチ34は、例えば電動油圧ポンプ80から発生する油圧によるライン圧を元圧とする油圧制御回路82により制御されるようになっている。上記ライン圧は、上記自動変速機22の各油圧式摩擦係合装置を係合するために用いられる最大係合圧となるものである。
また、エンジン12には回転機として電動モータ或いは発電機として機能する第2モータ・ジェネレータMG2が作動的に連結されている。また、第1モータ・ジェネレータMG1および第2モータ・ジェネレータMG2は、その作動によってエンジン12の回転駆動を補助する回転駆動装置としても機能していて、エンジン12と同様に駆動力源となるものである。そして、第1モータ・ジェネレータMG1および第2モータ・ジェネレータMG2の電源として機能する燃料電池84および二次電池86と、それ等から第1モータ・ジェネレータMG1および第2モータ・ジェネレータMG2へ供給される電流を制御したり或いは充電のために二次電池86へ供給される電流を制御するための電源切換スイッチ88および90とが設けられている。この電源切換スイッチ88および90は、スイッチ機能を有する装置を示すものであって、例えばインバータ機能などを有する図示しない半導体スイッチング素子などから構成され得るものである。
図4は、動力伝達装置10のための制御系統を説明するブロック線図であって、電子制御装置92に入力される信号およびその電子制御装置92から出力される信号を例示したものである。たとえば、電子制御装置92には、アクセル開度センサにより検出されたアクセルペダルの操作量であるアクセル開度Accを表すアクセル開度信号、スロットル弁開度センサ94により検出されたスロットル弁62のスロットル弁開度θTHを表すスロットル弁開度信号、出力軸回転速度センサにより検出された出力軸54の回転速度NOUTすなわち車速Vに対応する車速信号、タービン回転速度センサにより検出されたタービン回転速度NT(=入力軸30の回転速度NIN)を表す信号、エンジン回転速度センサにより検出されたエンジン回転速度NEを表す信号、吸気配管66内の過給圧Paを表す信号、空燃比A/Fを表す信号、シフトレバー96の操作位置PSHを表す信号、2WD⇔4WD切換スイッチ98の押下の有無を表す信号、変速機22の作動油温度すなわちAT油温TOILなどが図示しないセンサから供給されている。
また、電子制御装置92からは、アクセル開度Accに応じた大きさのスロットル弁開度θTHとするためのスロットル・アクチュエータ76を駆動する信号、燃料噴射弁から噴射される燃料の量を制御するための噴射信号、自動変速機22のギヤ段を切り換えるために油圧制御回路82内のシフト弁を駆動するシフトソレノイドを制御する信号S1、S2、S3、およびクラッチツウクラッチ変速を制御するライン圧を制御するリニヤソレノイド弁SLTを駆動するための指令信号DSLT、ロックアップ・クラッチ34の係合、解放、スリップ量を制御するリニヤソレノイド弁SLUを駆動するための指令信号DSLU、アキュム背圧を制御するためのリニヤソレノイド弁SLNを駆動する指令値信号DSLN等をそれぞれ出力させる。
上記電子制御装置92は、CPU、ROM、RAM、入出力インターフェースなどから成る所謂マイクロコンピュータを含んで構成されており、RAMの一時記憶機能を利用しつつROMに予め記憶されたプログラムに従って信号処理を行うことにより、基本的にはたとえば電子スロットル弁78のスロットル弁開度θTH(%)を制御するスロットル弁開度制御、自動変速機22のギヤ段を自動的に切り換える変速制御、エンジン12の出力制御、ロックアップ・クラッチ34の係合、解放、或いはスリップを実行するロックアップ・クラッチ制御、過給圧制御、空燃比制御、気筒選択切換制御、運転サイクル切換制御、2WD⇔4WD切換制御、前後輪25,27に伝達される駆動トルク制御(特に二輪駆動時の駆動トルク制御)などを実行する。
上記駆動トルク制御では、例えば、第1変速部18と第2変速部20との間のクラッチC1の係合圧を変化させることによってそのスリップ量を変更するクラッチC1スリップ制御、角度アクチュエータ38を駆動してステータ角度を変更するトルク・コンバータ16のトルク比変更制御、クランク軸26で第1モータ・ジェネレータMG1を回転させることによるトルク回生制御、エンジン12の出力トルクを低下させる出力トルク制御などが行われる。また、上記変速制御では、たとえば駆動状態が二輪駆動および四輪駆動の何れであるかとの検出結果や、予め記憶された関係すなわち変速線図から実際のアクセル開度Acc(%)またはスロットル弁開度θTH(%)と車速V(km/h)とに基づいて自動変速機22のギヤ段を決定し、この決定されたギヤ段および係合状態が得られるように油圧制御回路82の電磁弁を駆動する。
また、図5に模式的に示すように、前記シフトレバー96を備えた複数種類のシフトポジション(シフトレバー96の操作位置)を選択するために操作されるシフト操作装置100が例えば運転席の横に配設されており、そのシフトレバー96は、自動変速機22の出力軸54をロックするための駐車位置すなわちPポジション、後進走行のための後進走行位置すなわちRポジション、自動変速機22内の動力伝達経路が遮断された中立状態とする中立位置すなわちNポジション、自動変速機22の自動変速が実行される自動変速モードで第1速ギヤ段乃至第9速ギヤ段の範囲で自動変速されるDレンジを選ぶための前進走行位置すなわちDポジション、変速可能な高速側の変速段が相互に異なる複数の変速レンジを切り換えることができる前進走行位置すなわちMポジションへそれぞれ操作可能に設けられている。上記P乃至Mポジションに示す各シフトポジションは、PポジションおよびNポジションは車両を走行させないときに選択される非走行ポジションであり、Rポジションは車両を後進走行させるための後進走行ポジションであり、DポジションおよびMポジションは車両を前進走行させるための前進走行ポジションである。
上記のMポジションでは、最高速ポジションであるDポジションに相当するDレンジ、それに比較して順次低速側となる4レンジ、3レンジ、2レンジ、Lレンジの相互に異なる5つの変速レンジの何れかが電気的に成立させられる。4レンジは、第1速ギヤ段乃至第4速ギヤ段の範囲で自動変速され且つ各ギヤ段でエンジンブレーキが作用させられる第4エンジンブレーキ走行位置であり、3レンジは、第1速ギヤ段乃至第3速ギヤ段の範囲で自動変速され且つ各ギヤ段でエンジンブレーキが作用させられる第3エンジンブレーキ走行位置であり、2レンジは、第1速ギヤ段乃至第2速ギヤ段の範囲で自動変速され且つ各ギヤ段においてエンジンブレーキが作用させられる第2エンジンブレーキ走行位置であり、Lレンジは、第1速ギヤ段で走行させられ且つエンジンブレーキが作用させられる第1エンジンブレーキ走行位置である。すなわち、これら4レンジ乃至Lレンジは、車両の駆動力を高めるポジションであると共に、エンジンブレーキ走行のためのエンジンブレーキ走行ポジションである。
また、Mポジションは、車両の前後方向において上記Dポジションと同じ位置において車両の幅方向に隣接して設けられており、シフトレバー96がMポジションへ操作されることにより、Dレンジ乃至Lレンジの何れかのうちたとえばそれまでのレンジが電気的に成立させられるのである。具体的には、この「M」ポジションの前後に隣接した位置には、車両の前後方向にアップシフト位置「+」、およびダウンシフト位置「−」がそれぞれ設けられており、シフトレバー96がそれ等のアップシフト位置「+」またはダウンシフト位置「−」へ操作されると、最高速ギヤ段が異なる5つの変速レンジ(シフトレンジ)「D」、「4」、「3」、「2」、「L」の何れかが電気的に成立させられる。この変速レンジはMポジションを含めた各操作位置を検出する後述するシフト検出スイッチ102によって検出されるようにしてもよい。
また、シフトレバー96は上記アップシフト位置「+」およびダウンシフト位置「−」からスプリング等の付勢手段により自動的に「M」ポジションへ戻されるようになっており、アップシフト位置「+」またはダウンシフト位置「−」への操作回数或いは保持時間などに応じて変速レンジが変更される。また、たとえばMポジションの初期設定レンジは4レンジで、シフトレバー96がダウンシフト位置「−」へ操作される毎にLレンジ側へ順次切り換えられ、シフトレバー96がアップシフト位置「+」へ操作される毎にDレンジ側へ順次切り換えられる。つまりシフト操作装置100のMポジションでは、シフト操作装置100の各シフトポジションつまり手動操作によって切り換えられるシフトレバー96の操作位置に相当する変速レンジが電気的に成立させられる。
また、車両の前後方向においてMポジションと同じ位置であって車両の幅方向においてDポジションの反対側となる位置には、前記の2WD⇔4WD切換スイッチ(すなわち駆動切換釦)98がそのMポジションに隣接して設けられている。この切換スイッチ98は、例えば押し釦スイッチであって、例えば押下げ操作されることによって車両の駆動状態を四輪駆動に設定する一方、スプリング等の付勢手段により復帰させられることにより車両の駆動状態を二輪駆動に設定するものである。具体的には、この切換スイッチ98を押下げると、前記のクラッチTFCの油圧を制御するソレノイドが駆動されることにより係合油圧が高められ、クラッチTFCが係合させられてプーリ60が出力軸54に連結されるので、後輪25を駆動するその出力軸54に加えて前輪27を駆動する前輪用出力軸64が回転駆動される。このため、トルク・コンバータ16および自動変速機22等を経て出力軸54に伝達される駆動トルクが前後輪25,27に分配されてそれぞれに伝達され、車両が四輪駆動により走行させられる。一方、切換スイッチ98が復帰させられると、ソレノイドが駆動されてクラッチTFCの係合油圧が低められて解放されることにより、出力軸54とプーリ60との連結が解除されるので、出力軸54に伝達される全駆動トルクが常時駆動に設定されている後輪25に伝達され、車両が二輪駆動により走行させられる。この切換スイッチ98の切換状態は、例えば切換センサ104によって検出される。本実施例においては、このように二輪駆動と四輪駆動の切換えが自動変速機22のギヤ段の切換えとは独立して実施される。
図6は、前記電子制御装置92が備えている駆動トルク制御を実行する制御機能の要部を説明する機能ブロック線図である。図において切換スイッチ98すなわち駆動切換釦98が押込み操作されると、上述したようにクラッチTFCの係合圧が高められることにより四輪駆動モードに変更される。また、変速比判定手段106は、自動変速機22のギヤ段やシフトレバー96の操作位置などに基づいて現在の変速比が最大値であるか否かを判定する。すなわち、現在、最低速段(すなわちLレンジ)に設定されているか否かを判定する。
また、駆動状態判定手段108は、たとえばクラッチTFCの係合圧を検出する図示しない油圧センサの出力信号等に基づいて、駆動状態が二輪駆動であるか四輪駆動であるかを判定する。この判定は、随時実施されてもよいが、例えば、駆動切換釦98が押し込み操作されたことが切換センサ104によって検出され、或いは、変速比判定手段106によって最低速段であることが検出された場合等に実施される。また、この判定は、前記駆動切換釦98が押し下げられているか否か、すなわち運転者の操作により四輪駆動に設定されているか否かに拘わらず実行される。切換フェール判定手段110は、駆動状態判定手段108によって二輪駆動であると判定された場合に、トランスファ装置24等のフェールによって四輪駆動への切換ができない状態であるのか否かを判定する。すなわち、例えば、四輪駆動へ移行する過渡状態であるのか、クラッチTFCのフェールやその油圧を制御するためのソレノイドの断線等によって四輪駆動への切換えが実行されているのかを判定する。
上記の切換フェール判定手段110によりフェールではないと判定された場合には過渡状態であるので、駆動輪切換手段112によってトランスファ装置24のクラッチTFCが係合させられることにより、四輪駆動へ切り換えられる。一方、フェールであるすなわち切換えが行われていないと判断された場合には、伝達トルク制限手段114、トルク比低下手段116、トルク回生手段118、または出力トルク制限手段124による制御が実行され、出力軸54を経て常時駆動輪である後輪25に伝達される駆動トルクが低下させられる。伝達トルク制限手段114は、例えば、クラッチC1の係合油圧を制御して解放されているクラッチC1をスリップ制御することにより、第1変速部18から第2変速部20に伝達される駆動トルクすなわち入力軸30から出力軸54に伝達されるトルクを制限する。また、トルク比低下手段116は、例えば角度アクチュエータ38を駆動してトルク・コンバータ16のステータ40の角度を変更することによって、そのトルク比を小さくする。また、トルク回生手段118は、クランク軸26で第1モータ・ジェネレータMG1を回転駆動して発電させ、エンジン12の出力トルクの一部を発電に利用して二次電池86を充電することにより、入力軸30に伝達される駆動トルクを低下させる。また、出力トルク制限手段124は、例えば、電子スロットル弁78の開き角度θを小さくし、またはエンジン12の点火時期を遅角制御し、或いはエンジン12に供給される燃料噴射量を制限する等により、エンジン12の出力トルクを低下させる。なお、これら伝達トルク制限手段114、トルク比低下手段116、トルク回生手段118、および出力トルク制限手段124は、例えば、駆動状態判定手段108によって二輪駆動であると判定された場合に、切換フェール判定手段110による判定を経ることなく直ちに実行されるものであってもよい。このように構成する場合には、例えば、過渡状態であって後に四輪駆動への移行が完了した場合には、駆動状態判定手段108によって四輪駆動であることが判断されると、伝達トルク制限手段114等による伝達トルク制限等が解除される。
また、制御可能判定手段120は、動力伝達装置10が上記の伝達トルク制限手段114、トルク比低下手段116、トルク回生手段118、および出力トルク制限手段124を実行可能な状態であるのか否かを判定する。この判定は、例えば、伝達トルク制限手段114については、クラッチC1の油温等に基づいてそのスリップ制御が不可能であること、トルク比低下手段116については、角度アクチュエータ38の機械的或いは電気的な故障が生じて角度アクチュエータ38を駆動できないこと、また、トルク回生手段118については、第1モータ・ジェネレータMG1の過熱や二次電池86の満充電状態であるために発電させられないこと等に基づいて為されるものである。これらの事情が認められない場合には、伝達トルク制限手段114、トルク比低下手段116、およびトルク回生手段118による制御を許容するが、そうでない場合にはこれらによる制御を禁止し、変速比変更手段122を実行させる。また、出力トルク制限手段124については、例えば前記の各制御がフェールしたことに基づいて上記判定がなされ、フェールが認められた場合にはこれに代えて変速比変更手段122を実行させる。変速比変更手段122は、上記の各制御が実行できないとき、それらに代えて自動変速機22の変速比を最大値よりも小さくする。すなわち、例えばブレーキB3を解放してブレーキB2を係合させることにより、変速段を最低速段(1st)から2ndに変更させる。
図7は、前記電子制御装置92の制御作動の要部すなわち自動変速機20のギヤ段が1stであると判定された場合の駆動制御作動を説明するフローチャートである。この制御フローは、例えば、車両の発進時等に実行される。図において、前記変速比判定手段106に対応するステップS1において、現在のギヤ段が最低速段であるか否かが判断される。例えば、車両が常に最低速段で発進するように構成されている場合には、発進時には常にこの判断が肯定されるが、通常は2ndで発進して駆動切換釦98によって四輪駆動が指定されている場合のみ1stで発進するように構成されている場合には、駆動切換釦98が押し下げられている場合だけこの判断が肯定される。このステップS1の判断が否定された場合には、直ちにフローが終了させられるが、肯定された場合には、ステップS2に進む。
駆動状態判定手段108に対応するステップS2においては、車両が現在四輪駆動されているか否かが、例えばトランスファ装置24のクラッチTFCが係合しているか否かに基づいて判断される。この判断が肯定された場合には、直ちにこのフローが終了させられるが、否定された場合にはステップS3に進む。切換フェール判定手段110に対応するステップS3では、クラッチTFCのソレノイドのフェール等により四輪駆動に移行できていないのか否かが判断される。この判断が肯定された場合にはステップS4に進むが、否定された場合にはステップS5に進む。
伝達トルク制限手段114に対応するステップS4では、係合油圧を高めることによりクラッチC1のスリップ制御を実行する。これにより、クラッチC2およびブレーキB3が係合させられ且つクラッチC1がスリップさせられると共に、他の係合要素が解放されることによって、第1遊星歯車装置46のリングギヤR1と第2遊星歯車装置48のサンギヤS1および第3遊星歯車装置50が一体的に連結され、且つ第4遊星歯車装置52のキャリアCA4が停止させられると共に、リングギヤR1と第2遊星歯車装置48のリングギヤR2とがスリップさせられた係合状態となる。そのため、入力軸30から伝達された駆動トルクがそのスリップ量に応じた大きさだけ減じられて出力軸54に伝達される。この結果、ギヤ段が1stに設定された状態で後輪25のみで駆動される二輪駆動となっていても、その後輪25に伝達される駆動トルクが四輪駆動に対応した過大な値となることが好適に防止される。一方、駆動輪切換手段112に対応するステップS5では、駆動切換釦98の押し下げの有無に拘わらずクラッチTFCのソレノイドに作動信号が送られることにより、そのソレノイドが作動させられてクラッチTFCが係合させられ、四輪駆動に変更される。なお、この場合は、駆動トルクを制限するためのクラッチC1のスリップ制御は実行されない。
上述のように、本実施例によれば、駆動状態判定手段108に対応するステップS2において四輪駆動ではないことが判定されている間は、伝達トルク制限手段114に対応するステップS4においてエンジン12から伝達される駆動トルクが自動変速機22内で制限されることにより、出力軸54に伝達される駆動トルクが低下させられる。そのため、後輪25に伝達される駆動トルクが四輪駆動に対応した値よりも低い値になるので、動力伝達系に過大な駆動トルクが伝達されることが抑制され延いては後輪25がスリップすることや動力伝達系の耐久性が低下することが抑制される。
また、本実施例によれば、駆動状態判定手段108に対応するステップS2における判断が否定された場合にトランスファ装置24のフェールの有無を判定するフェール判定手段110に対応するステップS3が備えられており、前記伝達トルク制限手段114に対応するステップS4は、フェール判定手段110によりフェールが判定されている間だけクラッチC1のスリップ制御を実行することによって駆動トルクを制限する。そのため、フェールにより四輪駆動とならない場合には、伝達トルク制限手段114によって出力軸54延いては後輪25に伝達される駆動トルクが制限される。すなわち、二輪駆動であってもフェールではない場合には、四輪駆動に強制的に変更されるので、後輪25に過大な駆動トルクが加えられることが抑制される。
また、本実施例においては、トランスファ装置24および自動変速機22は、前述したように相互に独立して設定が変更されるように構成されているが、駆動状態判定手段108で実際の駆動状態が判定され、且つ切り換えられていない場合には動力伝達系に伝達される駆動トルクが低くされるので、独立して設定変更されるように構成されていることに起因する駆動輪への過大トルク伝達が好適に抑制される。
つぎに、本発明の他の実施例を説明する。なお、以下の説明において前述の実施例と共通する部分には同一の符号を付して説明を省略する。
図8は、前記の図7のフローチャートに代えて実施される前記電子制御装置92の制御作動の要部を説明するための他のフローチャートである。この実施例では、前記の切換フェール判定手段110に対応するステップS3における判断が肯定された場合に、前記伝達トルク制限手段114に対応するステップS4に代えて、トルク比低下手段116に対応するステップS4-Bが実行される。すなわち、例えば角度アクチュエータ38を駆動してトルク・コンバータ16のステータ40の角度を変更することによって、そのトルク比を小さくする。これにより、クランク軸26から入力軸30に伝達される駆動トルクが低下させられ、延いては出力軸54を経て後輪25に伝達される駆動トルクが低下させられる。
したがって、本実施例においては、四輪駆動ではないことが駆動状態判定手段108に対応するステップS2において判定されている間は、トルク比低下手段116に対応するステップS4-Bにおいてエンジン12から伝達される駆動トルクがトルク・コンバータ16内で低下させられることにより、出力軸54に伝達される駆動トルクが低下させられる。そのため、本実施例においても、後輪25に伝達される駆動トルクが四輪駆動に対応した値よりも低い値になるので、動力伝達系に過大な駆動トルクが伝達されることが抑制され延いては後輪25がスリップすることや動力伝達系の耐久性が低下することが抑制される。
また、本実施例においても、上記の部分の他は前述した実施例と同様に構成されているので、二輪駆動であってもフェールではない場合には四輪駆動に切り換えられると共に、トランスファ装置24および自動変速機22が独立して設定変更されるように構成されていることに起因する駆動輪への過大トルク伝達が好適に抑制される。
図9は、前記の図7のフローチャートに代えて実施される前記電子制御装置92の制御作動の要部を説明するための更に他のフローチャートである。この実施例では、前記の切換フェール判定手段110に対応するステップS3における判断が肯定された場合には、前記伝達トルク制限手段114に対応するステップS4に代えてトルク回生制御手段118に対応するステップS4-Cが実行される。すなわち、クランク軸26で第1モータ・ジェネレータMG1を回転駆動して発電させ、エンジン12の出力トルクの一部を発電に利用して二次電池86を充電することにより、入力軸30に伝達される駆動トルクを低下させ、延いては出力軸54を経て後輪25に伝達される駆動トルクが低下させられる。
したがって、本実施例においては、四輪駆動ではないことが駆動状態判定手段108に対応するステップS2において判定されている間は、トルク回生手段118に対応するステップS4-Cにおいてエンジン12から伝達される駆動トルクがトルク・コンバータ16の前に設けられた第1モータ・ジェネレータMG1による発電に利用されることで低下させられることにより、出力軸54に伝達される駆動トルクが低下させられる。そのため、本実施例においても、後輪25に伝達される駆動トルクが四輪駆動に対応した値よりも低い値になるので、動力伝達系に過大な駆動トルクが伝達されることが抑制され延いては後輪25がスリップすることや動力伝達系の耐久性が低下することが抑制される。
また、本実施例においても、上記の部分の他は前述した実施例と同様に構成されているので、二輪駆動であってもフェールが認められない場合には四輪駆動に切り換えられると共に、トランスファ装置24および自動変速機22が独立して設定変更されるように構成されていることに起因する駆動輪への過大トルク伝達が好適に抑制される。
図10は、前記の図7のフローチャートに代えて実施される前記電子制御装置92の制御作動の要部を説明するための更に他のフローチャートである。この実施例では、前記の切換フェール判定手段110に対応するステップS3における判断が肯定された場合には、前記伝達トルク制限手段114に対応するステップS4に代えて出力トルク制限制御手段124に対応するステップS4-Dが実行される。すなわち、電子スロットル弁78の開き角度θが小さくされること等により、エンジン12の出力トルクを低下させ、延いては出力軸54を経て後輪25に伝達される駆動トルクが低下させられる。
したがって、本実施例においては、四輪駆動ではないことが駆動状態判定手段108に対応するステップS2において判定されている間は、出力トルク制限手段124に対応するステップS4-Dにおいてエンジン12の出力トルクが低下させられることにより、出力軸54に伝達される駆動トルクが低下させられる。そのため、本実施例においても、後輪25に伝達される駆動トルクが四輪駆動に対応した値よりも低い値になるので、動力伝達系に過大な駆動トルクが伝達されることが抑制され延いては後輪25がスリップすることや動力伝達系の耐久性が低下することが抑制される。
また、本実施例においても、上記の部分の他は前述した実施例と同様に構成されているので、二輪駆動であってもフェールが認められない場合には四輪駆動に切り換えられると共に、トランスファ装置24および自動変速機22が独立して設定変更されるように構成されていることに起因する駆動輪への過大トルク伝達が好適に抑制される。
図11は、前記の図7のフローチャートに代えて実施される前記電子制御装置92の制御作動の要部を説明するための更に他のフローチャートである。この実施例においては、切換フェール判定手段110に対応するステップS3における判断が否定された場合に駆動輪切換手段112に対応するステップS5が実行される点は前述した実施例と同様であるが、肯定された場合には、制御可能判定手段120に対応するステップS6が実行される。すなわち、前述した4つの実施例の各々のステップS4、S4-B、S4-C、S4-Dが実行可能な車両の状態であるか否かが、クラッチC1の係合油温、角度アクチュエータ38の故障の有無、或いは第1モータ・ジェネレータMG1の過熱や二次電池86が満充電か否か、スロットル弁開度θの制御がフェイルしたか否かなどに基づいて判断される。この判断が肯定された場合には、変速比が最大値に保たれたまま、すなわちギヤ段が1stに設定されたまま、前述したステップS4(或いはS4-B、S4-C、S4-D)の制御が実行される。しかしながら、この判断が否定された場合には、変速比変更手段122に対応するステップS7に進み、自動変速機22のギヤ段が2ndに切り換えられる。
したがって、本実施例においては、四輪駆動への切換えが為されず且つ伝達トルク制限手段114,トルク比低下手段116,トルク回生手段118、および出力トルク制限手段124が実行できない車両の状態であると判定された場合には、変速比変更手段122に対応するステップS7において自動変速機22の変速段が2ndに低下させられることによって動力伝達系に伝達される駆動トルクが低下させられる。そのため、動力伝達系に過大な駆動トルクが伝達されることが一層好適に抑制される。
以上、本発明の一実施例を図面に基づいて詳細に説明したが、本発明はその他の態様においても適用される。
たとえば、前述の実施例では本発明が四輪駆動と二輪駆動とを切り換えられる車両に適用された場合について説明したが、六輪以上の多輪に切換可能な車両にも本発明は同様に適用される。
また、実施例においては、本発明がエンジン12と第1モータ・ジェネレータMG1とを原動機として備えたハイブリッド車両に適用されていたが、原動機としてエンジン12のみ或いは第1モータ・ジェネレータMG1のみを備えた車両にも本発明は同様に適用され得る。
また、実施例においては、自動変速機22が4組の遊星歯車装置46〜52を備えた前進9段、後進2段の有段式変速機であったが、遊星歯車装置の個数や変速段数は適宜定められるものであり、また、無段変速機を備えた車両にも本発明は同様に適用される。
また、実施例においては、自動変速機22が最低速の変速段である1stにあるときに四輪駆動に変更するように構成され且つその四輪駆動への移行が失敗したときに常時駆動輪に伝達される駆動トルクを低下させていたが、四輪駆動へ変更される変速段は、これよりも変速比の小さい2nd以上のギヤ段に設定することも可能である。
また、実施例においては、出力軸54が後輪25に常時接続されることにより、後輪25が常時駆動輪に構成されていたが、反対に前輪27で二輪駆動する車両にも本発明は同様に適用される。
また、図11に示される実施例においては、伝達トルク制限手段114等が実行不可能な場合には変速比変更手段122によって自動変速機22のギヤ段を2ndに変更していたが、このような機構は必須では無く、また、これに代えてエンジン12の出力を低下させるように構成しても差し支えない。
また、実施例においては、流体伝動装置としてトルク・コンバータ16が用いられていたが、トルク増幅作用のないフルード・カップリングが用いられてもよい。
また、実施例においては、原動機としてエンジン12やそのエンジン12に作動的に連結されるモータ・ジェネレータMG1およびMG2を備えていたが、少なくともいずれか一つを駆動輪を駆動するための走行用の原動機として備えておればよく、またエンジン12はガソリン・エンジンやディーゼル・エンジンなどの内燃機関が用いられ、エンジン12の吸気配管66および排気管68に設けられている排気タービン式過給機70が備えられてない車両などにも適用され得る。また、モータ・ジェネレータMG1およびMG2はエンジン12に直結される以外にベルト等を介してエンジン12に間接的に連結されてもよい。
また、前述の実施例では、自動変速機22の係合要素であるクラッチC、TFC或いはブレーキBは、油圧式摩擦係合装置であったが、電磁式係合装置たとえば電磁クラッチや磁粉式クラッチ等であってもよい。クラッチTFCが電磁クラッチで構成される場合には、前記フェール判定手段110のフェールの有無の判断は、例えばその電磁クラッチのフェールの有無等に基づいて為される。
その他、一々例示はしないが、本発明は、その主旨を逸脱しない範囲で種々変更を加え得るものである。
本発明が適用されたハイブリッド車両の動力伝達装置を説明する骨子図である。 図1の自動変速機における、複数の油圧式摩擦係合装置の作動の組合わせとそれにより成立する変速段との関係を示す図である。 図1のハイブリッド車両の動力伝達装置の概略構成図である。 図1の動力伝達装置が備えている電子制御装置の入出力系統の要部を説明するブロック線図である。 図1の車両に設けられたシフト操作装置の一例を示す図である。 図4の電子制御装置が備えている制御機能の要部を説明する機能ブロック線図である。 図4の電子制御装置の制御作動の要部すなわちC1クラッチのスリップ制御作動を説明するフローチャートである。 図4の電子制御装置の制御作動の要部すなわちトルク比を低下制御作動を説明するフローチャートである。 図4の電子制御装置の制御作動の要部すなわちトルク回生制御作動を説明するフローチャートである。 図4の電子制御装置の制御作動の要部すなわち出力トルク制限制御作動を説明するフローチャートである。 図4の電子制御装置の制御作動の要部すなわち図7乃至図10に示される制御が実行できない場合に代替する変速制御作動を説明するフローチャートである。
符号の説明
12:エンジン、16:トルク・コンバータ、22:自動変速機、24:トランスファ装置、30:入力軸、54:出力軸、106:変速比判定手段、108:駆動状態判定手段、110:切換フェール判定手段、112:駆動輪切換手段、114:伝達トルク制限手段、116:トルク比低下手段、118:トルク回生手段、120:制御可能判定手段、122:変速比判定手段、124:出力トルク制限手段、MG1:第1モータ・ジェネレータ、TFC:トランスファ・クラッチ

Claims (13)

  1. 原動機および駆動輪間に設けられた変速機と、その変速機の変速比の変更とは独立して多輪駆動と二輪駆動とが切り換えられる駆動輪切換装置とを備えた多輪駆動車の駆動切換制御装置であって、
    前記多輪駆動であることを判定する駆動状態判定手段と、
    その駆動状態判定手段による判定が否定されている間は前記原動機から前記駆動輪に伝達される駆動トルクを制限する伝達トルク制限手段と
    を、含むことを特徴とする多輪駆動車の駆動切換制御装置。
  2. 前記駆動状態判定手段による判定が否定された場合に前記駆動輪切換装置のフェールの有無を判定するフェール判定手段を含み、
    前記伝達トルク制限手段は、前記フェール判定手段によりフェールが判定されている間は前記駆動トルクを制限するものである請求項1の多輪駆動車の駆動切換制御装置。
  3. 前記伝達トルク制限手段による制御が可能であることを判定する制御可能判定手段と、
    その制御可能判定手段による判定が否定された場合には、前記変速機の変速比を小さくする変速比変更手段とを含むものである請求項1または請求項2の多輪駆動車の駆動切換制御装置。
  4. 前記伝達トルク制限手段は、前記原動機と前記駆動輪との間に備えられた摩擦係合装置のスリップ量を制御することにより前記駆動トルクを制限するものである請求項1乃至請求項3の何れかの多輪駆動車の駆動切換制御装置。
  5. 原動機および駆動輪間に設けられた変速機と、それら原動機と変速機との間に設けられたトルク・コンバータと、その変速機の変速比の変更とは独立して多輪駆動と二輪駆動とが切り換えられる駆動輪切換装置とを備えた多輪駆動車の駆動切換制御装置であって、
    前記多輪駆動であることを判定する駆動状態判定手段と、
    前記駆動状態判定手段による判定が否定されている間は前記トルク・コンバータのトルク比を低下させるトルク比低下手段と
    を、含むことを特徴とする多輪駆動車の駆動切換制御装置。
  6. 前記駆動状態判定手段による判定が否定された場合に前記駆動輪切換装置のフェールの有無を判定するフェール判定手段を含み、
    前記トルク比低下手段は、前記フェール判定手段によりフェールが判定されている間はトルク比を低下させるものである請求項5の多輪駆動車の駆動切換制御装置。
  7. 前記トルク比低下手段による制御が可能であることを判定する制御可能判定手段と、
    その制御可能判定手段による判定が否定された場合には、前記変速機の変速比を小さくする変速比変更手段とを含むものである請求項5または請求項6の多輪駆動車の駆動切換制御装置。
  8. 原動機および駆動輪間に設けられた変速機と、発電機と、その変速機の変速比の変更とは独立して多輪駆動と二輪駆動とが切り換えられる駆動輪切換装置とを備えた多輪駆動車の駆動切換制御装置であって、
    多輪駆動であることを判定する駆動状態判定手段と、
    前記駆動状態判定手段による判定が否定されている間は前記駆動輪の駆動トルクの一部を前記発電機の発電に利用する駆動トルク回生手段と
    を、含むことを特徴とする多輪駆動車の駆動切換制御装置。
  9. 前記駆動状態判定手段による判定が否定された場合に前記駆動輪切換装置のフェールの有無を判定するフェール判定手段を含み、
    前記駆動トルク回生手段は、前記フェール判定手段によりフェールが判定されている間は駆動トルクの一部を発電に利用するものである請求項8の多輪駆動車の駆動切換制御装置。
  10. 前記駆動トルク回生手段による制御が可能であることを判定する制御可能判定手段と、
    その制御可能判定手段による判定が否定された場合には、前記変速機の変速比を小さくする変速比変更手段とを含むものである請求項8または請求項9の多輪駆動車の駆動切換制御装置。
  11. 原動機および駆動輪間に設けられた変速機と、その変速機の変速比の変更とは独立して多輪駆動と二輪駆動とが切り換えられる駆動輪切換装置とを備えた多輪駆動車の駆動切換制御装置であって、
    前記多輪駆動であることを判定する駆動状態判定手段と、
    前記駆動状態判定手段による判定が否定されている間は前記原動機の出力トルクを制限する出力トルク制限装置と
    を、含むことを特徴とする多輪駆動車の駆動切換制御装置。
  12. 前記駆動状態判定手段による判定が否定された場合に前記駆動輪切換装置のフェールの有無を判定するフェール判定手段を含み、
    前記出力トルク制限手段は、前記フェール判定手段によりフェールが判定されている間は前記原動機の出力トルクを制限するものである請求項11の多輪駆動車の駆動切換制御装置。
  13. 前記出力トルク制限手段による制御が可能であることを判定する制御可能判定手段と、
    その制御可能判定手段による判定が否定された場合には、前記変速機の変速比を小さくする変速比変更手段とを含むものである請求項11または請求項12の多輪駆動車の駆動切換制御装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2007046630A (ja) * 2005-08-08 2007-02-22 Denso Corp 自動変速機の制御装置
JP2017053336A (ja) * 2015-09-07 2017-03-16 現代自動車株式会社Hyundai Motor Company 非常制動力発生システムおよび方法
JP2018177171A (ja) * 2017-04-21 2018-11-15 トヨタ自動車株式会社 ハイブリッド四輪駆動車

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