JP2005073380A - 電力変換器の制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】直流リンク部のフィルタを除去したAC/DC/AC方式の電力変換器やマトリクスコンバータにおいて、簡易な演算により電源電圧不平衡による波形歪みを抑制し、コストを低減する。
【解決手段】PWM整流器制御手段101Aに、電源電圧/位相検出手段10と、電源電圧ベクトルの大きさを算出する電圧ベクトル変換手段11と、電圧ベクトルの大きさの最大値,最小値を検出する最大/最小検出手段12と、電圧ベクトルの大きさが最大値または最小値、またはその両方となる時の電源位相から求めた正相,逆相電圧の位相と、電圧ベクトルの大きさの最大値,最小値から求めた正相,逆相電圧の大きさと、正相または逆相電流指令の大きさとを用いて、瞬時有効電力をほぼ一定にする入力電流指令を作成する手段13と、この入力電流指令に従ってPWM信号を作成する手段14と、を備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、交流電圧から任意の大きさ及び周波数を有する交流電圧を出力する電力変換器の制御装置に関し、特に、電源電圧の不平衡状態における入力電流波形と出力電圧波形の歪みを低減させるようにした制御装置に関するものである。
図8は、従来技術の電力変換器の概略的な構成を示すもので、この電力変換器の主回路は、PWM整流器1と、PWM制御される電圧形インバータ2と、両者間の直流リンク部に接続されたリアクトル31及びコンデンサ32からなるフィルタ3とを備えている。ここでは、入出力される多相交流として一般的な三相の場合を表してあり、以下では、電力変換器の入力側(電源側)をR,S,T相、出力側(負荷側)をU,V,W相と呼ぶ。また、直流リンク部の電圧をedc、電流をidcとする。
この電力変換器においては、三相のPWM整流器1により入力電流を制御しながら所望の直流電圧を得ると共に、この直流電圧から三相の電圧形インバータ2により所望の出力電圧を得ている。
PWM整流器1の制御は、入力電流指令とキャリア波形とを比較し、その大小関係によりPWM整流器1のPWM信号を得る整流器制御手段101により、PWM整流器1の各半導体スイッチング素子S11〜S16にゲートパルスを与えている。
インバータ2についても同様に、出力電圧指令とキャリア波形とを比較し、その大小関係によりインバータ2のPWM信号を得るインバータ制御手段102により、インバータの各半導体スイッチング素子S21〜S2にゲートパルスを与えている。
ここで、図9は、図8の電力変換器における入力側の各相電圧v,v,v及び電流i,i,i、出力側の各線間電圧vUV,vVW,vWU及び瞬時有効電力Pを示す波形図である。
図9に示す如く電源電圧v,v,vが不平衡状態の場合、図8のようなPWM整流器1及びインバータ2からなる電力変換器において、入力電流i,i,iを正弦波状に制御すると、有効電力Pには電源周波数の2倍の脈動が生じ、直流リンク電圧edcが脈動する。
しかし、直流リンク部に大形の電解コンデンサを備えていると、有効電力Pの脈動をこの電解コンデンサにより吸収することができるので、インバータ2の出力電圧波形に歪みを生じない。すなわち、大形のエネルギーバッファを備えることで、入力電流や出力電圧の波形歪みを抑制しながらPWM整流器1及びインバータ2をそれぞれ独立して制御することができる。
上記のような理由により、図8におけるフィルタ3のコンデンサ32には、通常、電解コンデンサが用いられているが、電解コンデンサは大形であって寿命も短いため、装置の小形化、長寿命化が困難となる。更に、フィルタ用リアクトル31も大形であるため、フィルタ3の全体が装置を小形化する際の妨げとなる。
近年、装置の小形化、長寿命化を目的として、フィルタ用コンデンサを小形化、小容量化することが提案されており、更には、直流リンク部のフィルタ自体を除去したPWM整流器及びインバータからなる電力変換器が、後述の非特許文献1に記載されている。
また、大形のエネルギーバッファを有しない交流−交流直接変換器として、マトリクスコンバータが従来から知られており、後述する特許文献1では、電源電圧の不平衡状態においてもマトリクスコンバータの入力電流波形及び出力電圧波形の歪みを低減する方法が開示されている。
この特許文献1に記載された発明では、三相の電源電圧を検出して三相−二相変換により二相交流電圧を生成し、回転座標変換を行って電源電圧の正相分及び逆相分を抽出し、これらの正相分、逆相分に基づいて入力電流指令を作成している。
樽見治、外2名,「平滑回路なし電圧形インバータのコンバータ部制御時の特性」,平成8年電気学会産業応用部門全国大会,T−23 特開2002−354815号公報(請求項1〜3,8,9、図1等)
しかし、直流リンク部にコンデンサ等の大形のエネルギーバッファを有しない非特許文献1記載の電力変換器や通常のマトリクスコンバータにおいて、電源電圧不平衡により有効電力の脈動が生じると、この脈動分を吸収することができないため、入力電流波形及び出力電圧波形に歪みを生じる。
周知のように、入力電流波形の歪みは電源電圧の歪みを増加させ、系統の電圧低下や他の電気機器の誤動作を招く恐れがある。また、負荷として電動機を接続した場合、出力電圧波形に歪みを生じると電動機のトルク脈動が発生し、更には高調波電流による銅損が増加して効率の低下を招く。
更に、前記特許文献1に記載された発明によれば、入力電流波形等の歪みの低減は期待できるが、制御上、三相−二相変換及び回転座標変換が必要である。しかしながら、これらの処理は演算量が多いため、CPUによる演算時間が増大するという問題があり、この演算時間を短縮するには高速なCPUが必要になってコストの上昇が避けられない。
そこで本発明の目的は、小容量のフィルタを備えた、またはフィルタを除去したPWM整流器及びインバータからなる電力変換器や、マトリクスコンバータにおいて、簡易な演算により入力電流指令値を求めることによって電源電圧の不平衡による影響を抑制し、しかもコストを低減可能な電力変換器の制御装置を提供することにある。
上記課題を解決するため、請求項1記載の発明は、交流電源に接続されて交流電力を直流電力に変換するPWM整流器と、このPWM整流器の直流側に接続されて直流電力を交流電力に変換するインバータとからなる電力変換器の制御装置であって、前記PWM整流器を制御する整流器制御手段と、前記インバータを制御するインバータ制御手段とを備えた制御装置において、
前記整流器制御手段は、
電源電圧及び電源位相を検出する電源電圧/位相検出手段と、
前記電源電圧検出手段から出力された電源電圧から電圧ベクトルの大きさを算出して出力する電圧ベクトル変換手段と、
前記電圧ベクトルの大きさの最大値及び最小値を検出する最大/最小検出手段と、
前記電圧ベクトルの大きさが、最大値または最小値、もしくは、最大値及び最小値となる時の前記電源位相から求めた正相及び逆相電圧ベクトルの位相と、前記電圧ベクトルの大きさの最大値及び最小値から求めた正相及び逆相電圧ベクトルの大きさと、正相または逆相電流指令の大きさとを用いて、電力変換器の瞬時有効電力をほぼ一定にするようなPWM整流器の入力電流指令を作成する入力電流指令作成手段と、
前記入力電流指令に従って前記PWM整流器に対するPWM信号を作成するPWM信号作成手段と、
を備えたものである。
請求項2記載の発明は、交流電源に接続される交流−交流直接変換器としてのマトリクスコンバータの制御装置であって、前記マトリクスコンバータ内の半導体スイッチング素子を制御するためのマトリクスコンバータ制御手段を備えた制御装置において、
前記マトリクスコンバータ制御手段は、
電源電圧及び電源位相を検出する電源電圧/位相検出手段と、
前記電源電圧検出手段から出力された電源電圧から電圧ベクトルの大きさを算出して出力する電圧ベクトル変換手段と、
前記電圧ベクトルの大きさの最大値及び最小値を検出する最大/最小検出手段と、
前記電圧ベクトルの大きさが、最大値または最小値、もしくは、最大値及び最小値となる時の前記電源位相から求めた正相及び逆相電圧ベクトルの位相と、前記電圧ベクトルの大きさの最大値及び最小値から求めた正相及び逆相電圧ベクトルの大きさと、正相または逆相電流指令の大きさとを用いて、前記マトリクスコンバータの瞬時有効電力をほぼ一定にするような入力電流指令を作成する入力電流指令作成手段と、
前記入力電流指令に従って前記マトリクスコンバータに対するPWM信号を作成するPWM信号作成手段と、
を備えたものである。
請求項3記載の発明は、請求項1に記載した電力変換器の制御装置において、
前記整流器制御手段は、電源電圧に含まれる高調波成分の影響を除去するためのフィルタリング手段を備えたものである。
請求項4記載の発明は、請求項2に記載した電力変換器の制御装置において、
前記マトリクスコンバータ制御手段は、電源電圧に含まれる高調波成分の影響を除去するためのフィルタリング手段を備えたものである。
請求項5記載の発明は、請求項1または3に記載した電力変換器の制御装置において、
前記整流器制御手段は、 制御遅れを補償するために電源位相を補正する手段を備えたものである。
請求項6記載の発明は、請求項2または4に記載した電力変換器の制御装置において、
前記マトリクスコンバータ制御手段は、制御遅れを補償するために電源位相を補正する手段を備えたものである。
本発明によれば、電源電圧ベクトルの大きさ及び位相に基づいて電力変換器の入力電流指令値を得ることにより、電源電圧の不平衡時における瞬時有効電力の脈動や、入力電流波形、出力電圧波形の歪みを十分抑制することができる。また、従来必要とされた回転座標変換を不要にしてCPUの演算量を削減し、演算時間の短縮によってコストの低減も可能になる。
以下、図に沿って本発明の実施形態を説明する。
まず、図1は本発明の第1実施形態を示すブロック図であり、主回路がPWM整流器1と電圧形インバータ2とからなる電力変換器の制御装置に関するものである。なお、この電力変換器の直流リンク部には、図8のようなフィルタ3が接続されていない。
また、インバータ2は、図8と同様にインバータ制御手段102により制御されるが、この実施形態では、PWM整流器1を制御する整流器制御手段101Aが、三相交流電源4に接続された電源電圧/位相検出手段10と、電圧ベクトル変換手段11と、最大/最小検出手段12と、入力電流指令作成手段13と、PWM信号作成手段14とによって構成されており、このPWM信号作成手段14からPWM整流器1の各半導体スイッチング素子S11〜S16にゲートパルスが与えられている。
以下に、電源電圧が不平衡状態でも、瞬時有効電力をほぼ一定にして入力電流波形及び出力電圧波形の歪みを抑制する本発明の原理を説明する。
数式1で表される電源電圧vに対し、数式2で表される平衡電流を流すと、瞬時有効電力Pは数式3となる。
Figure 2005073380
Figure 2005073380
Figure 2005073380
ただし、v,v:正相,逆相電圧ベクトル、V,V:正相,逆相電圧ベクトルの大きさ、θ:電源電圧ベクトルの位置、α,α:正相,逆相電圧ベクトルの位相、I:電流ベクトルの大きさ、φ:電流ベクトルの位相である。
数式3より、瞬時有効電力Pはcos(2θ)で脈動することになり、例えば負荷が電動機の場合には、トルク脈動が発生する。
前述した図9から明らかな如く、電源電圧不平衡時に三相平衡電流を流すと出力電圧波形に歪みが生じ、瞬時有効電力Pも脈動する。
そこで、この瞬時有効電力Pを一定にするため、数式4のごとく、電力変換器(PWM整流器1)の入力電流指令i に逆相分を重畳する。
Figure 2005073380
ただし、I ,I :正相,逆相電流指令の大きさ、φ ,φ :正相,逆相電流指令の位相である。
この場合、瞬時有効電力Pは、数式5となる。
Figure 2005073380
数式5の右辺{ }内の第3項,第4項の和をゼロにすることにより、瞬時有効電力Pは一定となる。
ここで、入力力率を1とすると(φ =α)、I 及びφ は数式6で表される。
Figure 2005073380
数式6を数式4に代入し、入力電流指令i を求めると、数式7となる。
Figure 2005073380
数式7における正相,逆相電圧ベクトルの大きさV,Vは、以下のように求める。
まず、電源電圧ベクトルvは、正相電圧ベクトルvと逆相電圧ベクトルvとの和である。
図2にvとvとが同位置になった時のベクトル図を、図3にvとvとの位相差がπになった時のベクトル図をそれぞれ示す。
図2から明らかなように、vとvが同位置となった時に、vの大きさは最大値となる。一方、図3に示すように、vとvとの位相差がπとなった時に、vの大きさは最小値となる。従って、vの最大値をVmax、最小値をVminとすると、これらは数式8によって表される。
Figure 2005073380
数式8より、V,Vは数式9によって求められる。
Figure 2005073380
また、数式7における逆相電圧の位相αは、以下のように求める。
正相電圧ベクトルvを基準とし(α=0)、図2に示すように電源電圧ベクトルvが最大となる位相をθとすると、逆相電圧ベクトルの位相αは数式10となる。
Figure 2005073380
なお、逆相電圧ベクトルの位相αは、図3に示すように、電源電圧ベクトルvが最小となる位相θから求めてもよい。この場合、逆相電圧ベクトルの位相αは数式11となる。
Figure 2005073380
更に、逆相電圧ベクトルの位相αは、電源電圧ベクトルが最大になる位相θと最小になる位相θとから求めても良い。すなわち、数式10,11の平均値より、αを算出する。この平均値は数式10と数式11との和から数式12によって求まる。
Figure 2005073380
以上より、数式9,10を数式7に代入し、入力電流指令を算出すると数式13となる。
Figure 2005073380
数式13におけるVmax,Vminは、例えば三相/二相変換により計算できるので、本発明では、特許文献1のように正相、逆相電圧の大きさV,Vを算出するのに従来必要であった回転座標変換を行う必要がない。なお、Vmax,Vminは極座標変換によっても求めることができる。
以下に、図1における各手段の機能の詳細について述べる。
電源電圧/位相検出手段10は、電源4の三相電圧v,v,vと電源位相θとを検出する。また、電圧ベクトル変換手段11は、数式14に基づいて三相電圧を二相量に変換すると共に、電源電圧ベクトルの大きさVを数式15に基づいて算出し、最大/最小検出手段12へ出力する。
Figure 2005073380
Figure 2005073380
最大/最小検出手段12は、電源電圧ベクトルの大きさVの最大値Vmaxと最小値Vminとを検出する。また、電圧/位相検出手段10から入力された電源位相θに基づき、V=Vmaxとなった時の電源位相θを入力電流指令作成手段13へ出力する。このとき、必要に応じて、V=Vminとなった時の電源位相θを入力電流指令作成手段13へ出力する。
入力電流指令作成手段13は、数式13に基づいて入力電流指令i を作成し、PWM信号作成手段14へ出力する。なお、前述したように、逆相電圧ベクトルの位相αは、電源電圧ベクトルvが最小となる位相θから求めても良いし、最大となる位相θと最小となる位相θから求めても良い。
図4は、この実施形態による電源電圧、入力電流、出力線間電圧、瞬時有効電力のシミュレーション結果を示す波形図である。この図4から、電源電圧v,v,vが不平衡状態であっても入力電流波形や出力電圧波形に歪みは生じておらず、瞬時有効電力Pも脈動が抑制されてほぼ一定になっていることがわかる。
なお、図1の実施形態は直流リンク部のフィルタを除去した構成となっているが、小容量のフィルタを備える場合も、同一の手段によって入力電流波形及び出力電圧波形の歪みを低減して瞬時有効電力をほぼ一定にすることができる。
次に、図5は本発明の第2実施形態を示すブロック図である。この実施形態は、電力変換器として交流−交流直接変換器の一種であるマトリクスコンバータ5を用いた例である。
マトリクスコンバータ5は、R,S,T相の入力端子とU,V,W相の出力端子との間に双方向スイッチ51〜59を接続して構成されており、各双方向スイッチ51〜59は、例えばIGBT等の2個の半導体スイッチング素子を逆方向に直列接続すると共に、各スイッチング素子に還流ダイオードをそれぞれ逆並列に接続して構成されている。
このマトリクスコンバータ5の制御には、図1におけるPWM整流器1及びインバータ2と同様な構成の仮想PWM整流器及び仮想インバータを想定し、仮想PWM整流器に対するPWMパルスを図1と同様に構成された整流器制御手段101Aにより作成すると共に、仮想インバータに対するPWMパルスを図1と同様に構成されたインバータ制御手段102により作成する。そして、各制御手段101A,102から出力されたPWMパルスをPWMパルス合成手段103により合成して、双方向スイッチ51〜59に対するゲートパルスを得るものである。
なお、マトリクスコンバータにおける仮想整流器及び仮想インバータの制御方法は、例えば、伊東淳一、外2名,「仮想AC/DC/AC変換方式によるマトリックスコンバータの入出力波形改善法」,半導体電力変換研究会,SPC 02-90/IEA-02-31(2002)等に詳しく説明されている。
すなわち、図8のようなPWM整流器1及びインバータ2からなる電力変換器の入力電圧及び出力電圧の関係は、これらのPWM整流器1及びインバータ2を構成するスイッチング素子のオン、オフ状態を示すスイッチング関数のマトリクス(スイッチングマトリクス)によって一意的に決まり、電力変換器の内部構成が異なっても、同一のスイッチングマトリクスを有していれば、入出力電圧や入出力電流の関係は同一になる。
このことから、例えば図5のように三相入出力で9個の双方向スイッチ51〜59からなるマトリクスコンバータ5では、3行3列のスイッチング関数からなるスイッチングマトリクスを、仮想PWM整流器及び仮想インバータの各スイッチング素子のスイッチング関数(言い換えればPWMパルス)を合成してなるスイッチングマトリクスに展開して制御すれば良く、PWMパルス合成手段103は、上述したスイッチング関数の合成及びゲートパルスの作成を行っている。
なお、マトリクスコンバータ5の制御に当たっては、電源短絡及び負荷側のリアクトルのエネルギーの還流経路を確保するため、負荷端開放が生じないようにスイッチングする必要がある。
また、図5において、整流器制御手段101A、インバータ制御手段102及びPWMパルス合成手段103からなる全体が、請求項2におけるマトリクスコンバータ制御手段を構成しているが、このようにマトリクスコンバータを仮想PWM整流器及び仮想インバータの組合せに見立てて制御する場合以外にも、本発明の適用が可能である。
さて、図5の第2実施形態では、上述したマトリクスコンバータ5の制御に当たり、三相の電源電圧が不平衡の場合でも瞬時有効電力Pが一定となるように制御を行う。すなわち、マトリクスコンバータ5の仮想PWM整流器に与える入力電流指令を、第1実施形態と同様に数式13によって得る。以下、整流器制御手段101Aにおける各手段の動作は第1実施形態と同一であるため、説明を省略する。
次いで、図6は本発明の第3実施形態における整流器制御手段101Bを示すブロック図である。
この実施形態では、電圧ベクトル変換手段11と最大/最小検出手段12との間に、ローパスフィルタやバンドパスフィルタからなるフィルタリング手段15が設けられている。このフィルタリング手段15は、電源電圧/位相検出手段10と電圧ベクトル変換手段11との間に挿入することもできる。
このようにフィルタリング手段15を設けることにより、仮に電源電圧に高調波が含有されている場合でも整流器制御手段101Bは高調波の影響を受けることがない。
この実施形態は、第1実施形態のようなPWM整流器1及びインバータ2からなる電力変換器や、第2実施形態のようなマトリクスコンバータ5からなる電力変換器を問わず、適用可能である。
図7は、本発明の第4実施形態における整流器制御手段101Cを示すブロック図である。
この整流器制御手段101Cは、図6の整流器制御手段101Bに位相補償手段16を付加して構成されている。位相補償手段16は補償用位相θcomを出力し、このθcomと最大/最小検出手段12から出力される電源位相θとの和θ’を入力電流指令作成手段13に入力する。すなわち、θ’は数式16によって算出される。
Figure 2005073380
この実施形態によれば、フィルタリング手段15によって制御系に遅れが生じても、電源位相θを補正することでその遅れ分を補償することができる。
本発明の第1実施形態を示すブロック図である。 正相,逆相電圧のベクトル図である。 正相,逆相電圧のベクトル図である。 第1実施形態のシミュレーション結果を示す電圧、電流、有効電力の波形図である。 本発明の第2実施形態を示すブロック図である。 本発明の第3実施形態の主要部を示すブロック図である。 本発明の第4実施形態の主要部を示すブロック図である。 従来技術を示すブロック図である。 従来技術におけるシミュレーション結果を示す電圧、電流、有効電力の波形図である。
符号の説明
1:PWM整流器
2:電圧形インバータ
4:三相交流電源
5:マトリクスコンバータ
10:電源電圧/位相検出手段
11:電圧ベクトル変換手段
12:最大/最小検出手段
13:入力電流指令作成手段
14:PWM信号作成手段
15:フィルタリング手段
16:位相補償手段
51〜59:双方向スイッチ
101A,101B,101C:整流器制御手段
102:インバータ制御手段
103:PWMパルス合成手段

Claims (6)

  1. 交流電源に接続されて交流電力を直流電力に変換するPWM整流器と、このPWM整流器の直流側に接続されて直流電力を交流電力に変換するインバータとからなる電力変換器の制御装置であって、前記PWM整流器を制御する整流器制御手段と、前記インバータを制御するインバータ制御手段とを備えた制御装置において、
    前記整流器制御手段は、
    電源電圧及び電源位相を検出する電源電圧/位相検出手段と、
    前記電源電圧検出手段から出力された電源電圧から電圧ベクトルの大きさを算出して出力する電圧ベクトル変換手段と、
    前記電圧ベクトルの大きさの最大値及び最小値を検出する最大/最小検出手段と、
    前記電圧ベクトルの大きさが、最大値または最小値、もしくは、最大値及び最小値となる時の前記電源位相から求めた正相及び逆相電圧ベクトルの位相と、前記電圧ベクトルの大きさの最大値及び最小値から求めた正相及び逆相電圧ベクトルの大きさと、正相または逆相電流指令の大きさとを用いて、電力変換器の瞬時有効電力をほぼ一定にするようなPWM整流器の入力電流指令を作成する入力電流指令作成手段と、
    前記入力電流指令に従って前記PWM整流器に対するPWM信号を作成するPWM信号作成手段と、
    を備えたことを特徴とする電力変換器の制御装置。
  2. 交流電源に接続される交流−交流直接変換器としてのマトリクスコンバータの制御装置であって、前記マトリクスコンバータ内の半導体スイッチング素子を制御するためのマトリクスコンバータ制御手段を備えた制御装置において、
    前記マトリクスコンバータ制御手段は、
    電源電圧及び電源位相を検出する電源電圧/位相検出手段と、
    前記電源電圧検出手段から出力された電源電圧から電圧ベクトルの大きさを算出して出力する電圧ベクトル変換手段と、
    前記電圧ベクトルの大きさの最大値及び最小値を検出する最大/最小検出手段と、
    前記電圧ベクトルの大きさが、最大値または最小値、もしくは、最大値及び最小値となる時の前記電源位相から求めた正相及び逆相電圧ベクトルの位相と、前記電圧ベクトルの大きさの最大値及び最小値から求めた正相及び逆相電圧ベクトルの大きさと、正相または逆相電流指令の大きさとを用いて、前記マトリクスコンバータの瞬時有効電力をほぼ一定にするような入力電流指令を作成する入力電流指令作成手段と、
    前記入力電流指令に従って前記マトリクスコンバータに対するPWM信号を作成するPWM信号作成手段と、
    を備えたことを特徴とする電力変換器の制御装置。
  3. 請求項1に記載した電力変換器の制御装置において、
    前記整流器制御手段は、
    電源電圧に含まれる高調波成分の影響を除去するためのフィルタリング手段を備えたことを特徴とする電力変換器の制御装置。
  4. 請求項2に記載した電力変換器の制御装置において、
    前記マトリクスコンバータ制御手段は、
    電源電圧に含まれる高調波成分の影響を除去するためのフィルタリング手段を備えたことを特徴とする電力変換器の制御装置。
  5. 請求項1または3に記載した電力変換器の制御装置において、
    前記整流器制御手段は、
    制御遅れを補償するために電源位相を補正する手段を備えたことを特徴とする電力変換器の制御装置。
  6. 請求項2または4に記載した電力変換器の制御装置において、
    前記マトリクスコンバータ制御手段は、
    制御遅れを補償するために電源位相を補正する手段を備えたことを特徴とする電力変換器の制御装置。
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