JP2005072043A - 貼り合わせウエーハの製造方法およびsoiウエーハ - Google Patents

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Abstract

【課題】水素等のイオン注入に伴うウェーハ表面のダメージ、面荒れ、汚染を低減し、貼り合わせ不良や金属汚染等を低減する貼り合わせウェーハの製造方法を提供する。
【解決手段】ボンドウェーハ1の表面から水素イオン、希ガスイオンあるいはこれらの混合ガスイオンをイオン注入してウェーハ内部にイオン注入層5を形成し、該ボンドウエーハのイオン注入された側の表面とベースウェーハ6の表面とを、直接あるいは絶縁膜2を介して貼り合わせた後、前記ボンドウェーハの一部を前記イオン注入層で剥離して貼り合わせウェーハを形成する貼り合わせウェーハ10の製造方法において、前記ボンドウェーハの少なくともイオン注入する側の表面を硬化する処理を施した後、前記イオン注入を行う。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、いわゆるイオン注入剥離法を用いた貼り合わせウェーハに関し、特に、2枚のシリコン単結晶ウェーハを酸化膜を介して結合して形成される、主としてSOI層の厚さが1μm以下の薄膜SOIウェーハの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、ウエーハを2枚貼り合わせて形成した貼り合わせウエーハ、特に、シリコン単結晶からなるベースウエーハに酸化膜を介して薄いシリコン層(SOI層)が形成されたSOIウェーハが利用されている。このようなSOIウエーハを製造するには、例えば、SOI層となるボンドウエーハとベースウエーハを用意し、これらを酸化膜を介して貼り合わせた後、ボンドウエーハを薄膜化することによって行われている。
【0003】
特に、SOI層の膜厚が1μm以下の薄膜SOIウェーハ、さらには0.1μm以下のSOI層を有する超薄膜SOIウェーハの製造においては、ボンドウエーハとして使用する半導体製造用シリコン単結晶ウェーハに対し、その表面に形成された熱酸化膜を介して、あるいは直接、水素イオン、希ガスイオン、あるいはこれらの混合ガスイオンを注入する方法が使われている(特許第3048201号公報参照)。このようにイオン注入を行うことで、表面から極めて浅い位置にイオン注入層を形成することができ、ボンドウエーハのイオン注入された側の表面とベースウエーハの表面とを貼り合わせた後、前記イオン注入層を介してボンドウエーハを剥離することにより、薄膜あるいは超薄膜のSOI層を有するSOIウェーハを製造することができる。
【0004】
【特許文献1】
特許第3048201号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上記のようにボンドウエーハにイオン注入を行うと、熱酸化膜あるいはシリコンからなる表面は、イオン注入時に発生するダメージ、面粗れ、汚染の影響を受け、貼り合わせ不良や金属汚染等が発生してしまう場合があり、また、このような貼り合わせ不良等が生じたSOIウエーハをデバイス作製に用いると、デバイス歩留まりが低下してしまうという問題があった。
【0006】
本発明は、上記問題を解決するためになされたものであり、水素等のイオン注入に伴うウェーハ表面のダメージ、面粗れ、汚染を低減し、貼り合わせ不良や金属汚染等を低減する貼り合わせウェーハの製造方法を提供することを主な目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するため、本発明によれば、ボンドウェーハの表面から水素イオン、希ガスイオンあるいはこれらの混合ガスイオンをイオン注入してウェーハ内部にイオン注入層を形成し、該ボンドウエーハのイオン注入された側の表面とベースウェーハの表面とを、直接あるいは絶縁膜を介して貼り合わせた後、前記ボンドウェーハの一部を前記イオン注入層で剥離して貼り合わせウェーハを形成する貼り合わせウェーハの製造方法において、前記ボンドウェーハの少なくともイオン注入する側の表面を硬化する処理を施した後、前記イオン注入を行うことを特徴とする貼り合わせウェーハの製造方法が提供される(請求項1)。
【0008】
このようにボンドウェーハの少なくともイオン注入する側の表面を硬化する処理を施した後でイオン注入を行えば、表面が硬くなっているのでイオン注入による面粗れや汚染を低減することができる。従って、このボンドウエーハにイオン注入した後、ベースウエーハと貼り合わせ、その後イオン注入層で剥離して貼り合わせウエーハを形成すれば、貼り合わせ不良や金属汚染等が低減され、高品質の貼り合わせウェーハを製造することができる。
【0009】
前記ボンドウェーハとしては、シリコン単結晶ウェーハの表面に熱酸化膜を形成したものを用いることができる(請求項2)。
現在、シリコン単結晶ウェーハを用いたSOIウエーハの需要が高く、シリコン単結晶ウェーハの表面に形成させたシリコン酸化膜を硬化する処理を施した後にイオン注入を行えば、酸化膜(絶縁膜)の面粗れ等が低減され、結果として高品質のSOIウエーハを製造することができる。
【0010】
前記ボンドウエーハの表面を硬化する処理としては、NHガス雰囲気中での熱処理または窒素プラズマによる窒化処理を行うことができる(請求項3)。
前記したシリコン酸化膜に対し、上記のようなNHガス雰囲気中での熱処理あるいは窒素プラズマによる窒化処理を行えば、容易に硬化することができ、その後のイオン注入時の面粗れ等を防ぐことができるとともに、製造コストを低く抑えることができる。
【0011】
また、前記イオン注入を行う前に、前記ボンドウエーハの硬化する処理が行われた表面に保護膜を形成することが好ましく(請求項4)、前記保護膜として、例えば、CVD法による窒化膜またはアモルファスシリコン膜を形成することができる(請求項5)。
このように、硬化処理された表面にCVD法による窒化膜等の保護膜を形成して平坦性を高めたり、また、保護膜がイオン注入により面粗れ等を起こしても、イオン注入後に保護膜を除去すれば、貼り合わせ面の面粗れが確実に除去され、貼り合わせ不良や汚染を確実に防ぐことができる。
【0012】
具体的には、ボンドウエーハにイオン注入を行った後、前記窒化膜をリン酸を用いてエッチング除去し、しかる後に前記ベースウエーハと貼り合わせることができる(請求項6)。
保護膜として形成した窒化膜がイオン注入により面粗れを起こした場合でも、リン酸により選択的にエッチングすることができ、その後ベースウエーハと貼り合わせることで貼り合わせ不良を確実に防ぐことができる。
【0013】
前記したように熱酸化膜をNHガス雰囲気中での熱処理等により窒化処理した後、イオン注入、ベースウエーハとの貼り合わせ、イオン注入層での剥離を行って形成したSOIウエーハは、SOI層と埋め込み酸化膜の界面と、埋め込み酸化膜とベースウエーハの界面のうち、少なくとも埋め込み酸化膜とベースウエーハとの界面に窒素濃度のピークを有するSOIウェーハとなる(請求項7)。このようなSOIウエーハは、貼り合わせ不良等が低減された高品質のSOIウエーハであり、これをデバイス作製に用いれば、高性能のデバイスを高歩留まりで作製することができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について具体的に説明する。なお、以下の実施の形態では、貼り合わせウェーハとして現在最も一般的である、シリコン酸化膜を介してシリコン単結晶ウェーハ同士を貼り合わせて形成されるSOIウェーハの製造について説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0015】
SOIウエーハの製造の際、ボンドウェーハの内部に剥離を行うための高濃度イオン注入層を形成するためには、通常、1016atoms/cmオーダーのイオン注入が行なわれる。このような高ドーズ量でイオン注入が行われると、ボンドウェーハの表面には面粗れが発生し、その後の貼り合わせ工程での不良(ボイドやブリスター等)や、金属汚染等を受けやすくなる。
このようにイオン注入を行う際に発生する面粗れを防ぐため、本発明者が鋭意研究を重ねたところ、イオン注入する表面を元の表面よりも硬化した後にイオン注入を行うことで、イオン注入による面粗れを低減することができることを見出した。
【0016】
図1(A)〜(F)は、本発明によりSOIウエーハを製造する工程の一例を模式的に説明する流れ図である。
(A)熱酸化膜形成
まず、シリコン単結晶からなるボンドウエーハ1に対して酸化性雰囲気で熱処理を行い、その表面に、絶縁膜として熱酸化膜2を形成する(実際は、ウエーハ全面に熱酸化膜が形成されるが、省略して記載してある。)。具体的な熱処理条件は、適宜設定すれば良いが、例えば、シリコン単結晶ウエーハ1を、水蒸気雰囲気下、900〜1100℃で熱処理することで表面に均一なSiO膜を形成させることができる。なお、熱酸化処理を行う前に、還元性雰囲気で処理して自然酸化膜を除去し、これによりウエーハ表面の不純物を除去しておいても良い。
【0017】
(B)表面硬化処理及び保護膜形成
シリコン酸化膜2を有するボンドウエーハ1に対し、イオン注入を行う前に、ボンドウエーハ1の少なくともイオン注入する側の表面を硬化する処理を施す。ここでは、上記の熱酸化膜2が形成されたボンドウエーハ1をNHガス雰囲気中で熱処理(熱窒化処理)する。熱処理条件は適宜設定すれば良いが、例えば、アンモニア雰囲気下、800〜900℃で、10〜60分程度熱処理することで表面を硬化させることができる。このとき、酸化膜2表面には完全な熱窒化膜(Si膜)は形成されにくいものの、SiOxNyなる組成の膜3(以下、「SiOxNy膜」という)が形成されて、もとのSiO膜に比べて硬いものとなる。
表面硬化処理としては、上記のようなアンモニアガス雰囲気中での熱処理だけでなく、例えば窒素プラズマによる窒化処理を行うことによっても同様の効果を得ることができる。なお、本発明において「硬化処理」とは、後に行われるイオン注入によって生じる面粗れを低減する効果を付加する処理のことを意味する。
【0018】
上記のようにボンドウエーハ1の表面を硬化させた後、その面からイオン注入を行うことで面粗れが生じ難くなるが、面粗れをより効果的に低減させるため、イオン注入を行う前に、さらに、その硬化処理した表面に保護膜4を形成する。このような保護膜4として、例えば、SiOxNy膜3上にCVD法により窒化膜(CVD窒化膜)4を形成させる。表面を硬化処理したボンドウエーハ1を、例えば、600〜700℃で、SiHCl/NHガス等を供給して処理することで、SiN膜4を形成させることができる。あるいは、SiN膜4の代わりに、SiHガス等を供給してアモルファスシリコン膜を形成してもよい。
【0019】
なお、この場合、前記したようなボンドウエーハ1表面の硬化処理を行わずにCVD窒化膜を酸化膜2上に直接堆積しようとしても、うまく堆積することができず、膜厚のバラツキが生じたり、平坦度が悪化し、結果としてイオン注入層5の分布にバラツキを生じてしまう。そこで、前記のように、一旦、熱窒化処理によりSiOxNy膜3を薄く形成して硬化した表面にCVD窒化膜4を堆積するようにすれば、SiOxNy膜3がバッファー層として機能し、膜厚均一性や平坦度の高い保護膜4を堆積することができる。
【0020】
(C)イオン注入
CVD窒化膜4を形成した後、その表面から水素、希ガスイオン、あるいはこれらの混合ガスイオンをイオン注入する。これにより、ボンドウエーハ1内部にイオン注入層5が形成される。なお、イオン注入条件は、最終的に形成させるSOI層の厚さ等を考慮して、イオン種、注入エネルギー、注入量を設定すれば良い。
【0021】
(D)保護膜除去
CVD窒化膜4は、イオン注入前の初期段階で表面粗さが良好でない場合や、イオン注入により面粗れを起こす場合がある。従って、イオン注入後、CVD窒化膜4を除去することで、CVD窒化膜4の表面で発生した面粗れや汚染を確実に解消することができる。CVD窒化膜4を除去する方法としては、例えば熱リン酸を用いて選択的にエッチング除去することができる。
【0022】
(E)貼り合わせ
イオン注入後、表面のCVD窒化膜4を除去した後に、ボンドウエーハ1のイオン注入された側の表面とベースウェーハ(シリコン単結晶ウエーハ)6の表面とを酸化膜2(SiOxNy膜3)を介して貼り合わせる。これにより2枚のウエーハ1,6は接合される。
【0023】
(F)剥離
貼り合わせ後、剥離熱処理を施すことで、ボンドウエーハ1の一部をイオン注入層5で剥離し、SOI層7を有するSOIウェーハ10を形成することができる。さらに、剥離後、貼り合わせ強度を高めるためにより高温の熱処理(結合熱処理)を施すことが好ましい。なお、剥離熱処理と結合熱処理とを合わせて行うこともできる。
【0024】
以上のような工程を経て形成されたSOIウェーハ10は、埋め込み酸化膜2とベースウェーハ6との界面に窒素濃度のピークを有するものとなる。このようなSOIウエーハ10は、貼り合わせ不良や金属汚染が低減された高品質の薄膜、あるいは超薄膜SOIウエーハとなり、これをデバイス作製に用いれば、デバイス歩留まりが向上し、高性能のデバイスを低コストで作製することが可能となる。
【0025】
【実施例】
以下、本発明の実施例について説明する。
直径200mm、p型、面方位(100)のシリコン単結晶ウェーハを950℃、水蒸気雰囲気で熱酸化膜(膜厚:約140nm)の形成を行ったサンプルを複数枚作製した(サンプル1)。
【0026】
次にサンプル1の熱酸化膜に850℃、266PaにてNH処理(100%NHガスによる熱処理)を30分間施したサンプルを作製した(サンプル2)。
さらに、サンプル2の処理に続いて650℃、40PaにてSiHCl/NHガスを供給してSiN膜(CVD窒化膜)を約7nmで成膜したサンプルを作製した(サンプル3)。
【0027】
上記のように作製したサンプル1、2、3に対し、それぞれ水素イオン注入を行い、それぞれサンプル1′、2′、3′とした。なお、使用した水素イオン注入条件は、エネルギー:60.5keV、ドーズ量:5.7×1016atoms/cmである。
【0028】
これらの6種類のサンプルのウエーハの中心部と周辺部の各1点の表面粗れ状態を確認するため、原子間力顕微鏡(AFM)による分析を行った結果を表1に示す。
【0029】
【表1】
Figure 2005072043
【0030】
表1から明らかなように、表面に熱酸化膜のみを形成したサンプル1は、その後の水素イオン注入によって表面粗さが著しく増大している(サンプル1′)。
これに対し、熱酸化膜形成後、NH雰囲気で熱窒化処理を施したサンプル2では、水素イオン注入後(サンプル2′)の表面粗さはイオン注入前と比べて増加しているものの、その増加(ΔRms)は、サンプル1、1´よりも低減されている。このことからシリコンウエーハ表面の熱酸化膜が熱窒化処理により硬化し、イオン注入による表面粗れが抑制されたことがわかる。
【0031】
さらに、熱窒化処理に続きCVD窒化膜を成膜したサンプル3では、イオン注入後(サンプル3′)の表面粗さがサンプル1´と同程度であったが、水素イオン注入前(サンプル3)の初期表面粗さが粗かったので、その後の水素イオン注入による表面粗さの増加は小さかった。
そこで、サンプル3及び3′に対し、リン酸ウエットエッチング処理を施してCVD窒化膜のみを除去し、AFMによる表面粗さ測定を実施した。その結果を表2に示す。
【0032】
【表2】
Figure 2005072043
【0033】
表2から明らかなように、CVD窒化膜をエッチング除去した後、サンプル3′の表面粗さは、中心部、周辺部とも、イオン注入後のサンプル1′、2′及び3′のいずれのものよりも小さく、イオン注入前のサンプル1及び2と比べても、周辺部では同等、中心部ではそれらよりも小さいレベルを維持していることがわかった。
【0034】
次に、上記サンプル1′、2′、3′と同一条件で水素イオン注入まで行なったサンプルをそれぞれ複数枚準備し、シリコン単結晶ウェーハからなるベースウェーハと貼り合せた後、500℃、30分間の剥離熱処理を行って水素イオン注入層で剥離し、SOI層が約400nmのSOIウェーハを作製した。さらに、貼り合せ強度を向上させるための結合熱処理(1100℃、2時間)を行なった。
【0035】
上記のような剥離熱処理後と結合熱処理後に、それぞれSOI層の表面に観察されたボイド(SOI層が存在していない部分)、およびブリスター(SOI層が膨れている部分)を目視及び表面検査装置により評価し、貼り合わせ不良率(ボイド・ブリスター発生枚数/作製枚数)を比較した。その結果、サンプル2′と3′の不良率は、サンプル1′の不良率に比べて20%以上低く、特にサンプル3′では、サンプル2′よりも低い貼り合せ不良率が得られ、極めて高品質のSOIウエーハとなった。
【0036】
さらに、作製された3種類のSOIウェーハからそれぞれ1枚抜き取り、SIMS(二次イオン質量分析計)を用い、SOI表面からベースウェーハの最表面までの窒素濃度分布を測定したところ、サンプル2′及び3′については、埋め込み酸化膜とベースウェーハの界面に窒素濃度のピークが観察されたが、サンプル1′についてはその界面の前後での窒素濃度の変化はほとんど見られなかった。
【0037】
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は単なる例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
【0038】
また、本発明は、ベースウエーハ側に熱酸化膜を形成してSOIウエーハを製造する場合にも適用することができる。さらに、ボンドウエーハ、ベースウエーハともシリコンウエーハに限定されず、また、いずれのウエーハにも熱酸化膜等を形成させずに、両ウエーハを直接貼り合わせて貼り合わせウエーハを製造する場合でも、本発明により表面の硬化処理後にイオン注入することで、イオン注入による面粗れを低減させることができる。
【0039】
【発明の効果】
本発明によれば、イオン注入剥離法により貼り合わせウエーハを製造する際、ボンドウェーハの少なくともイオン注入する側の表面を硬化する処理を施した後にイオン注入を行うため、イオン注入時に発生するダメージや汚染の影響が低減し、ボイドやブリスター等の貼り合せ不良や金属汚染等を低減することができる。従って、本発明により製造されたSOIウエーハは、高品質のものとなり、これを用いることでデバイス作製の歩留まりを向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明におけるSOIウエーハの製造工程の一例を示す流れ図である。
【符号の説明】
1…ボンドウエーハ(シリコン単結晶ウエーハ)、
2…熱酸化膜(埋め込み酸化膜)、 3…SiOxNy膜、
4…保護膜(CVD窒化膜、SiN膜)、 5…イオン注入層、
6…ベースウエーハ(シリコン単結晶ウエーハ)、 7…SOI層、
10…SOIウエーハ。

Claims (7)

  1. ボンドウェーハの表面から水素イオン、希ガスイオンあるいはこれらの混合ガスイオンをイオン注入してウェーハ内部にイオン注入層を形成し、該ボンドウエーハのイオン注入された側の表面とベースウェーハの表面とを、直接あるいは絶縁膜を介して貼り合わせた後、前記ボンドウェーハの一部を前記イオン注入層で剥離して貼り合わせウェーハを形成する貼り合わせウェーハの製造方法において、前記ボンドウェーハの少なくともイオン注入する側の表面を硬化する処理を施した後、前記イオン注入を行うことを特徴とする貼り合わせウェーハの製造方法。
  2. 前記ボンドウェーハとして、シリコン単結晶ウェーハの表面に熱酸化膜を形成したものを用いることを特徴とする請求項1に記載の貼り合わせウェーハの製造方法。
  3. 前記ボンドウエーハの表面を硬化する処理として、NHガス雰囲気中での熱処理または窒素プラズマによる窒化処理を行うことを特徴とする請求項1または請求項2に記載された貼り合わせウェーハの製造方法。
  4. 前記イオン注入を行う前に、前記ボンドウエーハの硬化する処理が行われた表面に保護膜を形成することを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか一項に記載された貼り合わせウェーハの製造方法。
  5. 前記保護膜として、CVD法による窒化膜またはアモルファスシリコン膜を形成することを特徴とする請求項4に記載された貼り合わせウェーハの製造方法。
  6. 前記ボンドウエーハにイオン注入を行った後、前記窒化膜をリン酸を用いてエッチング除去し、しかる後に前記ベースウエーハと貼り合わせることを特徴とする請求項5に記載された貼り合わせウェーハの製造方法。
  7. ベースウエーハ上に埋め込み酸化膜とSOI層とが順次形成されているSOIウェーハであって、前記SOI層と埋め込み酸化膜の界面と、前記埋め込み酸化膜とベースウエーハの界面のうち、少なくとも前記埋め込み酸化膜とベースウエーハとの界面に窒素濃度のピークを有するものであることを特徴とするSOIウェーハ。
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