JP2009033124A - 半導体基板及び半導体基板の作製方法、半導体装置、電子機器 - Google Patents

半導体基板及び半導体基板の作製方法、半導体装置、電子機器 Download PDF

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Abstract

【課題】イオンの照射に起因する問題を解決した、良好な特性が得られる半導体基板を提供することを課題とする。
【解決手段】単結晶半導体基板の表面から所定の深さに損傷領域を形成し、単結晶半導体基板の表面をプラズマ処理し、プラズマ処理された単結晶半導体基板の表面に、絶縁層を形成し、絶縁層を介して、単結晶半導体基板を、絶縁表面を有する基板に貼り合わせ、単結晶半導体基板を、損傷領域で分離して、絶縁表面を有する基板上に単結晶半導体層を形成する。これにより、単結晶半導体層と絶縁層との界面における欠陥を低減した半導体基板を提供することができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、半導体基板及び半導体基板の作製方法、半導体装置、電子機器に関する。
近年、単結晶シリコンのインゴットを薄くスライスして作製されるシリコンウエハーに代わって、SOI(シリコン・オン・インシュレーター)基板を用いた集積回路の開発が進められている。SOI基板は、絶縁表面に薄い単結晶シリコン層を設けた構造を有しており、これを用いることにより、トランジスタのドレインと基板間における寄生容量を低減し、半導体集積回路の性能を向上させることができる。
SOI基板の製造方法は様々であるが、形成される単結晶半導体層の品質と生産性(スループット)を両立させるものとして、スマートカット(登録商標)法と呼ばれる方式が知られている。スマートカット法では、単結晶シリコン基板(ボンドウエハー)に水素イオンを導入した後、別の基板(ベースウエハー)と室温にて貼り合わせる。貼り合わせは、ファンデルワールス力を利用した強固な接合を形成することにより行われる。その後、500℃程度の温度で熱処理されることで、水素イオンが導入された領域にて単結晶シリコン基板が分離し、別の基板上(ベースウエハー)には単結晶シリコン層が残存する。
このようなスマートカット法を用いて単結晶シリコン薄膜をガラス基板上に形成する技術の一例として、本出願人によるものがある(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1では、ガラス基板に絶縁性を有する被膜を形成することで、単結晶シリコン層の汚染を防ぎ、高性能な半導体装置を提供することに成功している。
特開平11−163363号公報
一方で、スマートカット法を用いて単結晶シリコン薄膜をガラス基板上に形成する際の問題点は、基板に起因する汚染の問題に限られない。一例としては、イオンの照射に伴うダメージに起因するものがある。しかしながら、スマートカット法がイオンの照射を前提としている以上、イオンの照射に起因する問題を避けて通ることは出来ない。
上述の如き問題点に鑑み、本発明では、イオンの照射に起因する問題を解決した、良好な特性が得られる半導体基板を提供することを課題とする。また、該半導体基板を用いた半導体装置、電子機器を提供することを課題とする。
本発明では、イオン照射の後、単結晶半導体層の表面にプラズマ処理を施す。これにより、単結晶半導体層表面の汚染物の除去し、また、緻密な表面を形成することができる。つまり、単結晶半導体層と、後に形成される絶縁層との界面における欠陥を低減することができる。
本発明の半導体基板の作製方法の一は、単結晶半導体基板の表面から所定の深さに損傷領域(イオン注入層、イオンドーピング層ともいう)を形成し、単結晶半導体基板の表面をプラズマ処理し、プラズマ処理された単結晶半導体基板の表面に、絶縁層を形成し、絶縁層を介して、単結晶半導体基板と絶縁表面を有する基板を貼り合わせ、単結晶半導体基板に対して加熱処理を施すことで、単結晶半導体基板を損傷領域で分離して、絶縁表面を有する基板上に単結晶半導体層を形成することを特徴としている。
本発明の半導体基板の作製方法の他の一は、単結晶半導体基板の表面から所定の深さに損傷領域を形成し、単結晶半導体基板の表面をプラズマ処理し、絶縁表面を有する基板上に絶縁層を形成し、絶縁層を介して、単結晶半導体基板と絶縁表面を有する基板を貼り合わせ、単結晶半導体基板に対して加熱処理を施すことで、単結晶半導体基板を損傷領域で分離して、絶縁表面を有する基板上に単結晶半導体層を形成することを特徴としている。
上記において、絶縁層は、有機シランガスを用いた化学気相成長法により形成されても良い。また、損傷領域を形成する前に保護膜を形成し、損傷領域を形成した後に保護膜を除去しても良い。
本発明の半導体基板の作製方法の他の一は、単結晶半導体基板の表面から所定の深さに損傷領域を形成し、単結晶半導体基板の表面をプラズマ処理し、プラズマ処理された単結晶半導体基板の表面に、第1の絶縁層を形成し、第1の絶縁層に接して第2の絶縁層を形成し、第2の絶縁層を介して、単結晶半導体基板及び第1の絶縁層と絶縁表面を有する基板を貼り合わせ、単結晶半導体基板に対して加熱処理を施すことで、単結晶半導体基板を損傷領域で分離して、絶縁表面を有する基板上に単結晶半導体層を形成することを特徴としている。
本発明の半導体基板の作製方法の他の一は、単結晶半導体基板の表面から所定の深さに損傷領域を形成し、単結晶半導体基板の表面をプラズマ処理し、プラズマ処理された単結晶半導体基板の表面に、第1の絶縁層を形成し、絶縁表面を有する基板上に第2の絶縁層を形成し、第2の絶縁層を介して、単結晶半導体基板及び第1の絶縁層と絶縁表面を有する基板を貼り合わせ、単結晶半導体基板に対して加熱処理を施すことで、単結晶半導体基板を損傷領域で分離して、絶縁表面を有する基板上に単結晶半導体層を形成することを特徴としている。
上記において、第1の絶縁層は、積層構造で形成されていても良い。また、第1の絶縁層は、酸化窒化シリコン層と窒化酸化シリコン層の積層構造で形成され、酸化窒化シリコン層は、単結晶半導体基板と接するように形成されていても良い。
また、第2の絶縁層は、有機シランガスを用いた化学気相成長法により形成されても良い。また、損傷領域を形成する前に保護膜を形成し、損傷領域を形成した後に保護膜を除去しても良い。
上記においてプラズマ処理を、1×1011cm−3以上1×1013cm−3以下の電子密度、且つ0.2eV以上2.0eV以下の電子温度にて行うと好ましい。また、前記プラズマ処理は、水素(H)雰囲気下、酸素(O)雰囲気下、又は酸素と水素の混合雰囲気下にて行っても良い。
上記の作製方法を用いて、半導体基板を提供することができる。
また、上記の半導体基板を用いて、様々な半導体装置、電子機器を提供することができる。
なお、本発明において、半導体装置とは、液晶表示装置やエレクトロルミネッセンス表示装置をはじめとする表示装置、RFID(Radio Frequency IDentification)タグ、RFタグ、RFチップ、無線プロセッサ、無線メモリ、IC(Integrated Circuit)タグ、ICラベル、電子タグ、電子チップ等と呼ばれる無線タグ、中央処理装置(Central Processing Unit(CPU))をはじめとするマイクロプロセッサ、集積回路、その他単結晶半導体基板からの分離によって形成された単結晶半導体層を用いる半導体装置全般を言うものとする。
本発明により、単結晶半導体層と絶縁層との界面における欠陥を低減した半導体基板を提供することができる。また、当該半導体基板を用いた半導体装置、電子機器を提供することができる。
本発明の実施の形態について、図面を用いて以下に説明する。但し、本発明は以下の説明に限定されず、本発明の趣旨及びその範囲から逸脱することなくその形態及び詳細を様々に変更し得ることは当業者であれば容易に理解される。従って、本発明は以下に示す実施の形態の記載内容に限定して解釈されるものではない。なお、以下に説明する本発明の構成において、同じものを指す符号は異なる図面間で共通して用いることとする。
(実施の形態1)
本実施の形態では、本発明の半導体基板の製造方法の一例について、図1乃至3を参照して説明する。
はじめに、単結晶半導体基板100を用意する。そして、単結晶半導体基板100の表面にイオンを照射して、表面から所定の深さにイオンを導入し、損傷領域102(イオン注入層、イオンドーピング層とも呼ぶ)及び単結晶半導体層104を形成する(図1(A)参照)。損傷領域102の形成方法としては、半導体層への不純物元素の添加に用いられる方法(イオンドーピング法)や、イオン化したガスを質量分離して選択的に半導体層に照射する方法(イオン注入法)等が挙げられる。イオンの照射は、形成される単結晶半導体層104の厚さを考慮して行えば良い。該単結晶半導体層104の厚さは5nm乃至500nm程度とすればよく、10nm乃至200nmの厚さとするとより好ましい。イオンを照射する際の加速電圧は上記の厚さを考慮して決定することができる。
単結晶半導体基板100は、単結晶半導体材料からなる基板であれば特に限られないが、一例として、単結晶シリコン基板を用いることができる。その他、単結晶ゲルマニウム基板を用いても良いし、ガリウムヒ素、インジウムリンなどの化合物半導体による基板などを適用することもできる。
照射するイオンとしては、フッ素に代表されるハロゲンや、水素、ヘリウム等のイオンが挙げられる。ハロゲンのイオンとしてフッ素イオンを照射する場合には、原料ガスとしてBFを用いれば良い。たとえば、単結晶半導体基板100として単結晶シリコン基板を用いて、該単結晶シリコン基板にフッ素イオンのようなハロゲンイオンを照射した場合には、損傷領域102には微小な空洞が形成される。これは、導入されたハロゲンイオンがシリコン結晶格子内のシリコン原子を追い出すためである。このようにして形成された微小な空洞の体積を変化させることにより、単結晶シリコン基板を分離させることができる。具体的には、低温の熱処理によって微小な空洞の体積変化を誘起する。なお、フッ素イオンを照射した後に、水素イオンを照射して空洞内に水素を含ませるようにしても良い。
また、同一の原子から成り、質量数の異なる複数のイオンを照射してもよい。例えば、水素イオンを照射する場合には、H、H 、H イオンを含ませると共に、H イオンの割合を高めておくと良い。H イオンの割合を高めることで照射効率を高めることができるため、照射時間を短縮することができる。
次に、単結晶半導体層104の表面にプラズマ処理を行う(図1(B)参照)。具体的には、水素(H)雰囲気下、酸素(O)雰囲気下、又は酸素と水素の混合雰囲気下にてプラズマ処理を行い、単結晶半導体層104の表面を改質する。水素雰囲気下にてプラズマ処理を行うことにより、表面をエッチングし、汚染物を除去することができる。また、単結晶半導体層104の表面の一部を除去し、内部の緻密な膜を表出させることができる。また、水素により単結晶半導体層中のダングリングボンドを終端することができる。酸素雰囲気下にてプラズマ処理を行うことにより、表面に緻密な酸化膜を形成することができる。すなわち、これらの雰囲気下においてプラズマ処理を行うことにより、単結晶半導体層104と後に形成される接合層との界面を清浄に保ち、欠陥を低減することができる。なお、上記の雰囲気に希ガス元素を加えても、同様の効果を得ることができる。
ここで、単結晶半導体層104の表面にプラズマ処理を行わない場合について考えてみる。単結晶半導体層104の表面にプラズマ処理を行わない場合には、単結晶半導体層104と接合層との界面に欠陥が存在することになり、界面準位密度が増加し、固定電荷が生じる。このような単結晶半導体層104を用いて形成された半導体素子(例えばトランジスタ)では、単結晶半導体本来の特性が得られない。具体的には、しきい値電圧の変動や移動度の低下、S値(I‐V曲線において、Iを一桁増加させるために必要なV)の増大といった様々な問題が発生してしまう。単結晶半導体層104に対するプラズマ処理は、これらの問題の解決に極めて有効である。本発明により、諸問題の根源である界面の欠陥を低減することができる。
なお、界面の欠陥を低減する方法としては、熱酸化法による酸化膜の形成という方法もある。しかしながら、熱酸化に必要な高温条件はスマートカット法には適用できない。スマートカット法は、加熱処理により単結晶半導体層の分離を行うものであるが、該加熱の温度条件は400℃以上600℃以下程度と比較的低温である。一方、熱酸化に必要な温度条件は800℃以上であり、スマートカット法においてこのような高温プロセスを採用した場合には、単結晶半導体層104の分離が進行してしまうのである。以上のような理由から、スマートカット法における界面の欠陥低減にはプラズマ処理が好適であることが分かる。
なお、上記のプラズマ処理としては、高周波(マイクロ波等)を用いて高密度(好ましくは1×1011cm−3以上1×1013cm−3以下)且つ低電子温度(0.2eV以上2.0eV以下(より好ましくは0.5eV以上1.5eV以下))の条件下で行うプラズマ処理(以下「高密度プラズマ処理」という)が好ましい。低電子温度が特徴である高密度プラズマ処理は、活性種の運動エネルギーが低いため、通常のプラズマ処理に比べてプラズマによるダメージが少ない。このため、通常のプラズマ処理に比べて、一層良質な界面を形成することができる。なお、高密度プラズマ処理においては、水素と希ガス(ヘリウム(He)、ネオン(Ne)、アルゴン(Ar)、クリプトン(Kr)、キセノン(Xe)等)の混合雰囲気、又は酸素と水素と希ガスの混合雰囲気とすることが好ましい。
なお、本実施の形態においては、プラズマ処理として、水素又は酸素を少なくとも有する雰囲気にて行うものを一例として挙げたが、本発明はこれに限られない。例えば、酸化窒素(NO)、アンモニア(NH)、窒素(N)等を含む雰囲気下、若しくはこれらと水素、酸素、希ガス等の混合雰囲気下にて行っても良い。
図2に、プラズマ処理を行うための装置の構成例を示す。図2のプラズマ処理装置は、プラズマ処理を行う単結晶半導体基板100を配置するための支持台200、ガスを導入するためのガス供給部202、ガスを排気するために真空ポンプに接続する排気口204、アンテナ206、誘電体板208、プラズマ発生用のマイクロ波を供給するマイクロ波供給部210を有している。また、支持台200に温度制御部212を設けることによって、単結晶半導体基板100の温度を制御することが可能である。
次に、プラズマ処理の手順を説明する。まず、プラズマ処理装置の処理室内を真空にして、ガス供給部202から水素又は酸素を含むプラズマ処理用ガスを導入する。なお、用いるガスはこれに限られない。単結晶半導体基板100の温度は室温程度にするか、若しくは温度制御部212により100℃以上400℃以下の範囲で加熱する。単結晶半導体基板100と誘電体板208との間隔(以下「電極間隔」ともいう)は、10mm以上80mm以下(好ましくは20mm以上60mm以下)程度である。
次に、マイクロ波供給部210から、アンテナ206にマイクロ波(例えば、周波数2.45GHz)を供給する。誘電体板208を通じてマイクロ波が処理室内に導入されることで、プラズマ214が生成される。このように、マイクロ波を用いてプラズマの励起を行うと、低電子温度且つ高電子密度のプラズマを生成することができる。なお、本実施の形態においては、マイクロ波を用いて高密度プラズマ処理を行う場合について説明したが、本発明はこれに限られるものではない。
次に、プラズマ処理を施した単結晶半導体層104上に、接合層106を形成する(図1(C)参照)。接合層106は、酸化シリコン膜を、有機シランガスを用い化学気相成長法(CVD法)により形成すると良い。その他に、シランガスを用いて化学気相成長法により作製される酸化シリコン膜を適用することもできる。化学気相成長法を用いる場合には、損傷領域102から脱ガスが起こらない温度条件で成膜する必要がある。なお、単結晶半導体基板100から単結晶半導体層104を分離する熱処理には、成膜温度よりも高い温度が適用される。また、接合層106は絶縁性材料より形成されるため、絶縁層と呼ぶこともできる。
また、接合層106としては、SiHとNOを原料ガスとして用いて、LPCVD法により酸化窒化シリコン膜を形成してもよい。これにより、300℃以上400℃以下の低温条件においても、良質な接合層106を形成することができる。例えば、SiHの流量が40sccm、NOの流量が400sccm、圧力が266.6Pa、温度が350℃の条件において良好な接合層を形成することができた。
接合層106は平滑に形成され、親水性表面を有する。この接合層106としては酸化シリコン膜が適している。特に有機シランガスを用いて化学気相成長法により作製される酸化シリコン膜が好ましい。有機シランガスとしては、珪酸エチル(TEOS:Si(OC)、トリメチルシラン((CHSiH)、テトラメチルシクロテトラシロキサン(TMCTS)、オクタメチルシクロテトラシロキサン(OMCTS)、ヘキサメチルジシラザン(HMDS)、トリエトキシシラン(SiH(OC)、トリスジメチルアミノシラン(SiH(N(CH)等のシリコン含有化合物を用いることができる。
上記接合層106は、5nm乃至500nm程度の厚さで設けられる。この程度の厚さとすることにより、被成膜表面を平滑化すると共に、当該膜の成長表面の平滑性を確保することが可能である。また、接合する基板との歪みを緩和することができる。なお、後の絶縁表面を有する基板110にも同様の接合層を設けておくことができる。このように、接合を形成する面の一方又は双方を、有機シランを原材料として成膜した酸化シリコン膜とすることで、接合を非常に強固なものとすることができる。
なお、単結晶半導体層104と接合層106の間に窒素含有絶縁層を設ける構成としてもよい。窒素含有絶縁層は窒化シリコン、窒化酸化シリコン若しくは酸化窒化シリコンから選ばれた一又は複数の材料を用いて形成することができる。なお、窒素含有絶縁層は単層構造でも良いし積層構造でも良い。例えば、単結晶半導体層104側から酸化窒化シリコン膜、窒化酸化シリコン膜を積層して窒素含有絶縁層とすることができる。窒素含有絶縁層は、アルカリ金属、アルカリ土類金属のような可動イオンや水分等の不純物が単結晶半導体層104に侵入することを防ぐために設けられる。なお、不純物の侵入を防ぐことができるのであれば、窒素含有絶縁層以外の絶縁層を設けても良い。
なお、ここで、酸化窒化シリコンとは、その組成において、窒素よりも酸素の含有量が多いものを示し、例えば、酸素が50原子%以上70原子%以下、窒素が0.5原子%以上15原子%以下、珪素が25原子%以上35原子%以下、水素が0.1原子%以上10原子%以下の範囲で含まれるものをいう。また、窒化酸化シリコンとは、その組成において、酸素よりも窒素の含有量が多いものを示し、例えば、酸素が5原子%以上30原子%以下、窒素が20原子%以上55原子%以下、珪素が25原子%以上35原子%以下、水素が10原子%以上25原子%以下の範囲で含まれるものをいう。但し、上記範囲は、ラザフォード後方散乱法(RBS:Rutherford Backscattering Spectrometry)や、水素前方散乱法(HFS:Hydrogen Forward Scattering)を用いて測定した場合のものである。また、構成元素の含有比率は、その合計が100原子%を超えない値をとる。
次に、絶縁表面を有する基板110と、接合層106とを密接させる(図1(D)参照)。絶縁表面を有する基板110と接合層106とを密接させて圧力をかけることで、強固な接合を形成することが可能である。なお、接合層106を介して絶縁表面を有する基板110と単結晶半導体基板100を貼り合わせた後には、加熱処理を行うことが好ましい。加圧処理及び加熱処理を行うことで接合強度を向上させることができる。
良好な接合を形成するために、接合が形成される表面を活性化しておいても良い。例えば、接合を形成する面に原子ビーム若しくはイオンビームを照射する。原子ビーム若しくはイオンビームを利用する場合には、アルゴン等の不活性ガス原子ビーム若しくは不活性ガスイオンビームを用いることができる。その他に、プラズマ処理若しくはラジカル処理を行う。このような表面処理により、200℃乃至400℃程度の低温で異種材料間の接合を形成することができる。
なお、絶縁表面を有する基板110としては、アルミノシリケートガラス、アルミノホウケイ酸ガラス、バリウムホウケイ酸ガラスのような電子工業用に使われる各種ガラス基板、石英基板、セラミック基板、サファイヤ基板等を用いることができる。好ましくはガラス基板を用いるのがよく、例えば第6世代(1500mm×1850mm)、第7世代(1870mm×2200mm)、第8世代(2200mm×2400mm)といわれる大面積のマザーガラス基板を用いることもできる。大面積のマザーガラス基板を絶縁表面を有する基板110として用いることで、半導体基板の大面積化が実現できる。なお、絶縁表面を有する基板110は上記の基板に限定されるものではない。例えば、耐熱温度が許せば樹脂材料からなる基板を用いることも可能である。
次に、加熱処理を行い、損傷領域102を分離面として単結晶半導体層104を単結晶半導体基板100から分離する(図1(E)参照)。例えば、400℃乃至600℃の熱処理を行うことにより、損傷領域102に形成された微小な空洞の体積変化を誘起して分離させることができる。接合層106は絶縁表面を有する基板110と接合しているので、絶縁表面を有する基板110上には単結晶半導体基板100と同じ結晶性の単結晶半導体層104が残存することとなる。
絶縁表面を有する基板110としてガラス基板を用いる場合には、ガラス基板の歪み点近傍、具体的には歪み点±50℃で加熱を行えば良い。より具体的には、580℃以上680℃以下で行えばよい。なお、ガラス基板は加熱によって収縮するという性質を有する。このため、あらかじめガラス基板を歪み点近傍、具体的には歪み点±50℃程度(若しくはそれ以上)で加熱しておくと、その後の加熱処理における収縮を抑制することができる。これにより、熱膨張率の異なる単結晶半導体層を接合したガラス基板に加熱処理を行う場合であっても、ガラス基板からの単結晶半導体層の剥離を防ぐことができる。また、ガラス基板及び単結晶半導体層の反りなどの変形を防止することもできる。
なお、ガラス基板を用いる場合には、加熱終了時の急速な冷却を避けることが好ましい。具体的には2℃/分以下、好ましくは0.5℃/分以下、より好ましくは0.3℃/分以下の速度で、歪み点以下の温度まで冷却するとよい。降温速度を小さくすることにより、ガラス基板が縮む際に生じる局所的な応力を緩和することができる。該加熱処理は大気圧下で行っても良いし、減圧下で行っても良い。雰囲気も窒素雰囲気、酸素雰囲気など、適宜設定することができる。なお、該加熱処理は、加熱後に収縮する性質を有する基板を用いる場合であればガラス基板に限らず適用することができる。
なお、接合の工程に係る加熱処理と、分離の工程に係る加熱処理とを同時に行うこともできる。この場合、1度の加熱処理で二つの工程を行うことができるため、工程数を低減し、低コストに半導体基板を作製することができる。
上記の工程によって得られた単結晶半導体層104については、その表面を平坦化するため、化学的機械的研磨(Chemical Mechanical Polishing:CMP)を行うことが好ましい。単結晶半導体層104の平坦性を向上することにより、後に形成する半導体素子のばらつきを抑えることができる。なお、所望の特性が得られるようであれば、CMP工程は省略してもかまわない。
また、再度の加熱やレーザー光の照射を行うことにより、単結晶半導体層104の特性を向上させても良い。なお、加熱処理時の温度は、絶縁表面を有する基板110の耐熱温度を目安とすることができる。絶縁表面を有する基板110としてガラス基板を用いる場合には、ガラス基板の歪み点を目安とすればよい。具体的には、歪み点±50℃(580℃以上680℃以下)程度の温度にて加熱処理を行えばよい。
レーザー光の照射には、例えば、連続発振のレーザー(CWレーザー)や、擬似的なCWレーザー(発振周波数が10MHz以上、好ましくは80MHz以上のパルス発振レーザー)等を用いることができる。具体的には、連続発振のレーザーとして、Arレーザー、Krレーザー、COレーザー、YAGレーザー、YVOレーザー、YLFレーザー、YAlOレーザー、GdVOレーザー、Yレーザー、ルビーレーザー、アレキサンドライトレーザー、Ti:サファイアレーザー、ヘリウムカドミウムレーザー等を用いることができる。また擬似的なCWレーザーとして、Arレーザー、Krレーザー、エキシマレーザー、COレーザー、YAGレーザー、YVOレーザー、YLFレーザー、YAlOレーザー、GdVOレーザー、Yレーザー、ルビーレーザー、アレキサンドライトレーザー、Ti:サファイアレーザー、銅蒸気レーザーまたは金蒸気レーザーのようなパルス発振レーザーを用いることができる。このようなパルス発振レーザーは、発振周波数を増加させると、連続発振レーザーと同等に扱うことができる。
次に、絶縁表面を有する基板110側に接合層106を設ける場合について、図3を用いて説明する。なお、図1(B)に示すプラズマ処理の工程までは同様であるため、詳細については省略する。
単結晶半導体層104にプラズマ処理を施した後に(図3(A)参照)、バリア層300及び接合層106が形成された絶縁表面を有する基板110と、単結晶半導体基板100とを密着させる(図3(B)参照)。具体的には、接合層106とプラズマ処理を施した単結晶半導体層104とを密着させ、接合させる。なお、バリア層300は、単結晶半導体層104へのアルカリ金属やアルカリ土類金属のような不純物の侵入を防ぐために設けている。絶縁表面を有する基板110から単結晶半導体層104への不純物の侵入が問題とならない場合には、バリア層300を設けない構成としても良い。
バリア層300は、酸化シリコン、窒化シリコン、窒化酸化シリコン、酸化窒化シリコン等から選択された一又は複数の材料を用いて形成することができる。バリア層300は単層構造でも良いし積層構造でも良い。なお、不純物の侵入を防ぐことができるのであれば、上記材料を用いて形成することに限られない。バリア層300は絶縁性材料より形成されるため、絶縁層と呼ぶこともできる。
その後、単結晶半導体基板100を分離する(図3(C)参照)。単結晶半導体基板100を分離する際の熱処理は、図1(E)の場合と同様にして行うことができるため、詳細については省略する。このようにして、図3(C)に示す半導体基板を得ることができる。
図3(C)に示す半導体基板に対しても、化学的機械的研磨(Chemical Mechanical Polishing:CMP)を行うことが好ましい。単結晶半導体層104の平坦性を向上することにより、後に形成する半導体素子のばらつきを抑えることができる。なお、所望の特性が得られるようであれば、CMP工程は省略してもかまわない。
また、再度の加熱やレーザー光の照射を行うことにより、単結晶半導体層104の特性を向上させても良い。加熱処理時の温度や用いることができるレーザーについては、上記を参照できるため、ここでは省略する。
以上により、単結晶半導体層104と接合層106の界面における欠陥を低減した半導体基板を提供することができる。これにより、後に形成される半導体素子の特性を大きく向上させた半導体装置を提供することができる。
(実施の形態2)
本実施の形態では、本発明の半導体基板の製造方法の別の一例について、図4及び5を参照して説明する。なお、本実施の形態においては、実施の形態1にて示した欠陥の修復に加えて、イオン照射時における単結晶半導体層のダメージを低減することが可能な半導体基板の製造方法について説明する。
はじめに、単結晶半導体基板400上に保護層450を形成する(図4(A)参照)。単結晶半導体基板400は、単結晶半導体材料からなる基板であれば特に限られないが、一例として、単結晶シリコン基板を用いることができる。その他、単結晶ゲルマニウム基板を用いても良いし、ガリウムヒ素、インジウムリンなどの化合物半導体による基板などを適用することもできる。
保護層450は、酸化シリコン、窒化シリコン、窒化酸化シリコン、酸化窒化シリコン等から選択された一又は複数の材料を用いて形成することができる。保護層450は単層構造でも良いし積層構造でも良い。保護層450の形成方法としては、化学気相成長法(CVD法)やスパッタ法、熱酸化法、熱窒化法等が挙げられるが、特にこれに限られるものではない。厚さは50nm乃至200nm程度とすることが好ましい。なお、保護層450は絶縁性材料より形成されるため、絶縁層と呼ぶこともできる。保護層450を設けることにより、イオン照射による単結晶半導体基板400の表面(後の単結晶半導体層の表面)の荒れを防ぐことができる。
次に、保護層450を介して、単結晶半導体基板400の表面にイオンを照射して、表面から所定の深さにイオンを導入し、損傷領域402及び単結晶半導体層404を形成する(図4(B)参照)。損傷領域402及び単結晶半導体層404の作製方法の詳細については実施の形態1を参照できるため、ここでは省略する。
損傷領域402を形成した後に、保護層450を除去し、単結晶半導体層404の表面にプラズマ処理を行う(図4(C)参照)。具体的には、水素(H)雰囲気下、又は酸素(O)と水素の混合雰囲気下にてプラズマ処理を行い、単結晶半導体層404の表面を改質する。これにより、単結晶半導体層404表面の汚染物を除去し、また、緻密な表面を形成することができるため、単結晶半導体層404と後に形成される接合層との界面における欠陥を低減することができる。なお、本実施の形態においては、保護層450により、イオン照射時の単結晶半導体層404表面のダメージは軽減されている。しかしながら、一定の欠陥は依然として存在する。このため、保護層450を除去して単結晶半導体層404にプラズマ処理を行うことにより、欠陥をより一層低減することができる。
また、保護層450自体もイオン照射によりダメージを受けている。このため、本実施の形態においては保護層450を残存させずに除去することで、劣化した保護層を用いない半導体基板を作製する。劣化した保護層を除去することにより、より一層の特性向上を実現できる。
なお、プラズマ処理の詳細については、実施の形態1を参照できるため、ここでは省略する。
次に、プラズマ処理を施した単結晶半導体層404上に、接合層406を形成する(図5(A)参照)。接合層406は、酸化シリコン膜を、有機シランガスを用い化学気相成長法(CVD法)により形成すると良い。その他に、シランガスを用いて化学気相成長法により作製される酸化シリコン膜を適用することもできる。化学気相成長法を用いる場合には、損傷領域402から脱ガスが起こらない温度条件で成膜する必要がある。なお、単結晶半導体基板400から単結晶半導体層404を分離する熱処理には、成膜温度よりも高い温度が適用される。また、接合層406は絶縁性材料より形成されるため、絶縁層と呼ぶこともできる。
接合層406の作製方法等の詳細については、実施の形態1を参照することができるため、ここでは省略する。
なお、単結晶半導体層404と接合層406の間に窒素含有絶縁層を設ける構成としてもよい。窒素含有絶縁層は窒化シリコン、窒化酸化シリコン若しくは酸化窒化シリコンから選ばれた一又は複数の材料を用いて形成することができる。なお、窒素含有絶縁層は単層構造でも良いし積層構造でも良い。例えば、単結晶半導体層404側から酸化窒化シリコン膜、窒化酸化シリコン膜を積層することができる。窒素含有絶縁層は、アルカリ金属、アルカリ土類金属のような可動イオンや水分等の不純物が単結晶半導体層404に侵入することを防ぐために設けられる。なお、不純物の侵入を防ぐことができるのであれば、窒素含有絶縁層以外の絶縁層を設けても良い。
次に、絶縁表面を有する基板410と、接合層406とを密接させる(図5(B)参照)。絶縁表面を有する基板410と接合層406とを密接させて圧力をかけることで、強固な接合を形成することが可能である。なお、接合層406を介して絶縁表面を有する基板410と単結晶半導体基板400を貼り合わせた後には、加熱処理を行うことが好ましい。加圧処理及び加熱処理を行うことで接合強度を向上させることができる。
良好な接合を形成するために、接合が形成される表面を活性化しておいても良い。例えば、接合を形成する面に原子ビーム若しくはイオンビームを照射する。原子ビーム若しくはイオンビームを利用する場合には、アルゴン等の不活性ガス原子ビーム若しくは不活性ガスイオンビームを用いることができる。その他に、プラズマ処理若しくはラジカル処理を行う。このような表面処理により、200℃乃至400℃程度の低温で異種材料間の接合を形成することができる。
なお、絶縁表面を有する基板410としては、アルミノシリケートガラス、アルミノホウケイ酸ガラス、バリウムホウケイ酸ガラスのような電子工業用に使われる各種ガラス基板、石英基板、セラミック基板、サファイヤ基板等を用いることができる。好ましくはガラス基板を用いるのがよく、例えば第6世代(1500mm×1850mm)、第7世代(1870mm×2200mm)、第8世代(2200mm×2400mm)といわれる大面積のマザーガラス基板を用いることもできる。大面積のマザーガラス基板を絶縁表面を有する基板410として用いることで、半導体基板の大面積化が実現できる。なお、絶縁表面を有する基板410は上記の基板に限定されるものではない。例えば、耐熱温度が許せば樹脂材料からなる基板を用いることも可能である。
次に、加熱処理を行い、損傷領域402を分離面として単結晶半導体層404を単結晶半導体基板400から分離する(図5(C)参照)。例えば、400℃乃至600℃の熱処理を行うことにより、損傷領域402に形成された微小な空洞の体積変化を誘起して分離させることができる。接合層406は絶縁表面を有する基板410と接合しているので、絶縁表面を有する基板410上には単結晶半導体基板400と同じ結晶性の単結晶半導体層404が残存することとなる。
分離における加熱処理の詳細については、実施の形態1を参照することができる。なお、接合の工程に係る加熱処理と、分離の工程に係る加熱処理とを同時に行うこともできる。この場合、1度の加熱処理で二つの工程を行うことができるため、工程数を低減し、低コストに半導体基板を作製することができる。
上記の工程によって得られた単結晶半導体層404については、その表面を平坦化するため、化学的機械的研磨(Chemical Mechanical Polishing:CMP)を行うことが好ましい。単結晶半導体層404の平坦性を向上することにより、後に形成する半導体素子のばらつきを抑えることができる。なお、所望の特性が得られるようであれば、CMP工程は省略してもかまわない。
また、再度の加熱やレーザー光の照射を行うことにより、単結晶半導体層404の特性を向上させても良い。なお、加熱処理時の温度や、用いるレーザーに関しては、実施の形態1を参照することができる。
本実施の形態においても、実施の形態1と同様に、絶縁表面を有する基板410側に接合層406を設けて半導体基板を作製することができる。この場合、図4(C)に示すプラズマ処理の工程まで行った後、図3の工程を行えば良い。
以上により、単結晶半導体層404と接合層406の界面における欠陥を低減した半導体基板を提供することができる。これにより、後に形成される半導体素子の特性を大きく向上させた半導体装置を提供することができる。なお、本実施の形態においては、保護層450を設けることにより、イオン照射の際の単結晶半導体層404へのダメージを低減している。これにより、欠陥を低減することができるため、半導体素子の特性をより一層高めることができる。また、イオン照射の後に保護層450を除去するため、劣化した保護層450が残存せず、特性のきわめて良好な半導体基板を提供することができる。
本実施の形態は、実施の形態1と適宜組み合わせて用いることができる。
(実施の形態3)
本実施の形態では、本発明の半導体装置の製造方法の一例について、図6乃至9を参照して説明する。なお、本実施の形態においては、半導体装置の一例として液晶表示装置を挙げて説明するが、本発明の半導体装置は液晶表示装置に限られるものではない。
はじめに、実施の形態1や実施の形態2などに示した方法を用いて、絶縁表面を有する基板上に単結晶半導体層を形成する(図6(A)参照)。ここでは、絶縁表面を有する基板600の上にバリア層602、接合層604、単結晶半導体層606を順に設けた構成を用いて説明するが、本発明はこれに限られるのもではない。次に、単結晶半導体層606及び接合層604を所望の形状にパターニングして、島状の単結晶半導体層を形成する。
なお、パターニングの際のエッチング加工としては、プラズマエッチング(ドライエッチング)、ウエットエッチングのどちらを採用しても良いが、大面積基板を処理するにはプラズマエッチングが適している。エッチングガスとしては、CF、NF、Cl、BCl、などのフッ素系又は塩素系のガスを用い、HeやArなどの不活性ガスを適宜加えても良い。また、大気圧放電のエッチング加工を適用すれば、局所的な放電加工も可能であり、基板の全面にマスク層を形成する必要はない。
単結晶半導体層606及び接合層604をパターニングした後には、しきい値電圧を制御するために、硼素、アルミニウム、ガリウムなどのp型不純物を添加すると良い。例えば、p型不純物として、硼素を5×1017cm−3以上1×1018cm−3以下の濃度で添加することができる。
絶縁表面を有する基板600上には、バリア層602として窒化シリコン層と酸化シリコン層が積層構造で形成されている。バリア層602を設けることで、単結晶半導体層606の可動イオンによる汚染を防止できる。なお、窒化シリコン層に換えて、窒化酸化シリコン層、窒化アルミニウム層、窒化酸化アルミニウム層を適用しても良い。
次に、島状の単結晶半導体層を覆うゲート絶縁層608を形成する(図6(B)参照)。なお、ここでは便宜上、パターニングによって形成された島状の単結晶半導体層をそれぞれ単結晶半導体層610、単結晶半導体層612、単結晶半導体層614と呼ぶことにする。ゲート絶縁層608はプラズマCVD法またはスパッタ法などを用い、厚さを10nm以上150nm以下程度として珪素を含む絶縁膜で形成する。具体的には、窒化シリコン、酸化シリコン、酸化窒化シリコン、窒化酸化シリコンに代表される珪素の酸化物材料又は窒化物材料等の材料で形成すればよい。なお、ゲート絶縁層608は単層構造であっても良いし、積層構造としても良い。さらに、単結晶半導体層とゲート絶縁層との間に、膜厚1nm以上100nm以下程度、好ましくは1nm以上10nm以下程度、より好ましくは2nm以上5nm以下程度の薄い酸化シリコン膜を形成してもよい。なお、低い温度でリーク電流の少ないゲート絶縁膜を形成するために、アルゴンなどの希ガス元素を反応ガスに含ませても良い。
次に、ゲート絶縁層608上にゲート電極層として用いる第1の導電膜と第2の導電膜とを積層して形成する。第1の導電膜の膜厚は20nm以上100nm以下程度、第2の導電膜の膜厚は100nm以上400nm以下程度とすれば良い。また、第1の導電膜及び第2の導電膜は、スパッタリング法、蒸着法、CVD法等の手法により形成することができる。第1の導電膜及び第2の導電膜は、タンタル(Ta)、タングステン(W)、チタン(Ti)、モリブデン(Mo)、アルミニウム(Al)、銅(Cu)、クロム(Cr)、ネオジム(Nd)から選ばれた元素、又は前記の元素を主成分とする合金材料もしくは化合物材料等を用いて形成すればよい。また、第1の導電膜及び第2の導電膜としてリン等の不純物元素をドーピングした多結晶シリコン膜に代表される半導体膜や、AgPdCu合金などを用いてもよい。なお、本実施の形態においては2層構造を用いて説明しているが、本発明はこれに限定されない。3層以上の積層構造としても良いし、単層構造であっても良い。
次に、フォトリソグラフィ法を用いてレジスト材料からなるマスク616a、マスク616b、マスク616c、マスク616d、及びマスク616eを形成する。そして、前記のマスクを用いて第1の導電膜及び第2の導電膜を所望の形状に加工し、第1のゲート電極層618a、第1のゲート電極層618b、第1のゲート電極層618c、第1のゲート電極層618d、第1の導電層618e、導電層620a、導電層620b、導電層620c、導電層620d、及び導電層620eを形成する(図6(C)参照)。
ここで、ICP(Inductively Coupled Plasma:誘導結合型プラズマ)エッチング法を用い、エッチング条件(コイル型の電極層に印加される電力量、基板側の電極層に印加される電力量、基板側の電極温度等)を適宜調節することにより、所望のテーパー形状となるようにエッチングを行うことができる。また、マスクの形状によって、テーパーの角度等を制御することもできる。なお、エッチング用ガスとしては、Cl、BCl、SiClもしくはCClなどを代表とする塩素系ガス、CF、SFもしくはNFなどを代表とするフッ素系ガス、又はOを適宜用いることができる。本実施の形態では、CF、Cl、Oからなるエッチング用ガスを用いて第2の導電膜のエッチングを行い、連続してCF、Clからなるエッチング用ガスを用いて第1の導電膜をエッチングする。
次に、マスク616a、マスク616b、マスク616c、マスク616d、及びマスク616eを用いて、導電層620a、導電層620b、導電層620c、導電層620d、及び導電層620eを所望の形状に加工する。このとき、導電層を形成する第2の導電膜と、第1のゲート電極層及び第1の導電層を形成する第1の導電膜との選択比が高いエッチング条件でエッチングする。このエッチングによって、第2のゲート電極層622a、第2のゲート電極層622b、第2のゲート電極層622c、第2のゲート電極層622d、及び第2の導電層622eを形成する。本実施の形態では、第2のゲート電極層及び第2の導電層もテーパー形状を有しているが、そのテーパー角は、第1のゲート電極層618a、第1のゲート電極層618b、第1のゲート電極層618c、第1のゲート電極層618d、及び第1の導電層618eの有するテーパー角より大きい。なお、テーパー角とは対象物の底面と側面とが作る角度を言うものとする。よって、テーパー角が90度の場合、導電層は底面に対して垂直な側面を有することになる。テーパー角を90度未満とすることにより、積層される膜の被覆性が向上するため、欠陥を低減することが可能となる。なお、本実施の形態では、第2のゲート電極層及び第2の導電層を形成するためのエッチング用ガスとしてCl、SF、Oを用いる。
以上の工程によって、周辺駆動回路領域680に、ゲート電極層624a、ゲート電極層624b、画素領域690に、ゲート電極層624c、ゲート電極層624d、及び導電層624eを形成することができる(図6(D)参照)。なお、マスク616a、マスク616b、マスク616c、マスク616d、及びマスク616eは、上記工程の後に除去する。
次に、ゲート電極層624a、ゲート電極層624b、ゲート電極層624c、ゲート電極層624dをマスクとして、n型を付与する不純物元素を添加し、第1のn型不純物領域626a、第1のn型不純物領域626b、第1のn型不純物領域628a、第1のn型不純物領域628b、第1のn型不純物領域630a、第1のn型不純物領域630b、第1のn型不純物領域630cを形成する(図7(A)参照)。本実施の形態では、不純物元素を含むドーピングガスとしてホスフィン(PH)を用いてドーピングを行う。ここでは、第1のn型不純物領域に、n型を付与する不純物元素であるリン(P)が1×1017/cm以上5×1018/cm以下程度の濃度で含まれるようにする。
次に、単結晶半導体層610、単結晶半導体層614の一部を覆うマスク632a、マスク632b、マスク632cを形成する。そして、マスク632a、マスク632b、マスク632c、及び第2のゲート電極層622bをマスクとしてn型を付与する不純物元素を添加する。これにより、第2のn型不純物領域634a、第2のn型不純物領域634b、第3のn型不純物領域636a、第3のn型不純物領域636b、第2のn型不純物領域640a、第2のn型不純物領域640b、第2のn型不純物領域640c、第3のn型不純物領域642a、第3のn型不純物領域642b、第3のn型不純物領域642c、第3のn型不純物領域642dが形成される。本実施の形態では、不純物元素を含むドーピングガスとしてホスフィン(PH)を用いてドーピングを行う。ここでは、第2のn型不純物領域にn型を付与する不純物元素であるリン(P)が5×1019/cm以上5×1020/cm以下程度の濃度で含まれるようにする。第3のn型不純物領域636a、第3のn型不純物領域636bには、第3のn型不純物領域642a、第3のn型不純物領域642b、第3のn型不純物領域642c、第3のn型不純物領域642dと同程度、もしくは少し高めの濃度でn型を付与する不純物元素が添加される。また、チャネル形成領域638、チャネル形成領域644a及びチャネル形成領域644bが形成される(図7(B)参照)。
第2のn型不純物領域は高濃度不純物領域であり、ソース又はドレインとして機能する。一方、第3のn型不純物領域は低濃度不純物領域であり、いわゆるLDD(Lightly Doped Drain)領域となる。第3のn型不純物領域636a、第3のn型不純物領域636bは、第1のゲート電極層618bと重なる領域に形成されている。これにより、ソース又はドレイン近傍の電界を緩和して、ホットキャリアによるオン電流の劣化を防止することができる。一方、第3のn型不純物領域642a、第3のn型不純物領域642b、第3のn型不純物領域642c、第3のn型不純物領域642dはゲート電極層624c、ゲート電極層624dと重なっておらず、オフ電流を低減する効果がある。
次に、マスク632a、マスク632b、マスク632cを除去し、単結晶半導体層612、単結晶半導体層614を覆うマスク646a、マスク646bを形成する。そして、マスク646a、マスク646b、ゲート電極層624aをマスクとしてp型を付与する不純物元素を添加する。これにより、第1のp型不純物領域648a、第1のp型不純物領域648b、第2のp型不純物領域650a、第2のp型不純物領域650bが形成される。本実施の形態では、不純物元素を含むドーピングガスとしてジボラン(B)を用いてドーピングを行う。ここでは、第1のp型不純物領域、及び第2のp型不純物領域にp型を付与する不純物元素であるボロン(B)が1×1020/cm以上5×1021/cm以下程度の濃度で含まれるようにする。また、チャネル形成領域652が形成される(図7(C)参照)。
第1のp型不純物領域は高濃度不純物領域であり、ソース又はドレインとして機能する。一方、第2のp型不純物領域は低濃度不純物領域であり、いわゆるLDD(LightlyDoped Drain)領域となる。
その後、マスク646a、マスク646bを除去する。マスクを除去した後に、ゲート電極層の側面を覆うように絶縁膜を形成してもよい。該絶縁膜は、プラズマCVD法や減圧CVD(LPCVD)法を用いて形成することができる。また、不純物元素を活性化するために、加熱処理、強光の照射、レーザー光の照射等を行ってもよい。
次いで、ゲート電極層、及びゲート絶縁層を覆う層間絶縁層を形成する。本実施の形態では、絶縁膜654と絶縁膜656の積層構造とする(図8(A)参照)。絶縁膜654として窒化酸化シリコン膜を膜厚100nmにて形成し、絶縁膜656として酸化窒化シリコン膜を膜厚900nmにて形成する。本実施の形態においては、2層の積層構造としたが、単層構造でも良く、3層以上の積層構造としても良い。本実施の形態では、絶縁膜654及び絶縁膜656をプラズマCVD法を用いて連続的に形成する。なお、絶縁膜654及び絶縁膜656は上記材料に限定されるものではない。
絶縁膜654、絶縁膜656は他に、酸化シリコンや窒化シリコン、酸化アルミニウム、窒化アルミニウム、酸化窒化アルミニウム、窒素含有量が酸素含有量よりも多い窒化酸化アルミニウム、ダイヤモンドライクカーボン(DLC)、窒素含有炭素膜その他の無機絶縁性材料を含む物質から選ばれた材料を用いて形成することができる。また、シロキサン樹脂を用いてもよい。なお、シロキサン樹脂とは、Si−O−Si結合を含む樹脂をいう。シロキサンは、シリコン(Si)と酸素(O)との結合で骨格構造が構成される。置換基として、少なくとも水素を含む有機基(例えばアルキル基、アリール基)が用いられる。置換基として、フルオロ基を用いてもよい。または置換基として、少なくとも水素を含む有機基と、フルオロ基とを用いてもよい。また、ポリイミド、アクリル、ポリアミド、ポリイミドアミド、ベンゾシクロブテン、ポリシラザン等の有機絶縁性材料を用いることもできる。
次いで、レジスト材料からなるマスクを用いて絶縁膜654、絶縁膜656、ゲート絶縁層608に単結晶半導体層及びゲート電極層に達するコンタクトホール(開口部)を形成する。エッチングは、用いる材料の選択比によって、一回で行っても複数回行っても良い。本実施の形態では、酸化窒化シリコン膜である絶縁膜656と、窒化酸化シリコン膜である絶縁膜654及びゲート絶縁層608と選択比が取れる条件で、第1のエッチングを行い、絶縁膜656を除去する。次に、第2のエッチングによって、絶縁膜654及びゲート絶縁層608を除去し、ソース又はドレインに達する開口部を形成する。
その後、開口部を覆うように導電膜を形成し、該導電膜をエッチングする。これにより、各ソース領域又はドレイン領域の一部とそれぞれ電気的に接続するソース電極層又はドレイン電極層658a、ソース電極層又はドレイン電極層658b、ソース電極層又はドレイン電極層660a、ソース電極層又はドレイン電極層660b、ソース電極層又はドレイン電極層662a、ソース電極層又はドレイン電極層662bを形成する。ソース電極層又はドレイン電極層には、アルミニウム(Al)、タンタル(Ta)、チタン(Ti)、モリブデン(Mo)、タングステン(W)、ネオジム(Nd)、クロム(Cr)、ニッケル(Ni)、白金(Pt)、金(Au)、銀(Ag)、銅(Cu)、マグネシウム(Mg)、スカンジウム(Sc)、コバルト(Co)、ニッケル(Ni)、亜鉛(Zn)、ニオブ(Nb)、シリコン(Si)、リン(P)、ボロン(B)、ヒ素(As)、ガリウム(Ga)、インジウム(In)、錫(Sn)から選択された一つ又は複数の元素、または、前記元素を成分として含有する化合物や合金材料(例えば、インジウム錫酸化物(ITO)、インジウム亜鉛酸化物(IZO)、酸化シリコンを添加したインジウム錫酸化物(ITSO)、酸化亜鉛、アルミニウムネオジム(Al−Nd)、マグネシウム銀(Mg−Ag)など)、もしくは、これらの化合物を組み合わせた物質等が用いられる。その他にも、シリサイド(例えば、アルミニウムシリコン、モリブデンシリコン、ニッケルシリサイド)や、窒素を含有する化合物(例えば、窒化チタン、窒化タンタル、窒化モリブデン)、リン(P)等の不純物元素をドーピングしたシリコン(Si)等を用いることもできる。
以上の工程で周辺駆動回路領域680にpチャネル型薄膜トランジスタ664、及びnチャネル型薄膜トランジスタ666を、画素領域690にnチャネル型薄膜トランジスタ668、容量配線670が形成される(図8(B)参照)。
次に第2の層間絶縁層として絶縁膜672を形成する。絶縁膜672としては酸化シリコン、窒化シリコン、酸化窒化シリコン、窒化酸化シリコン、酸化アルミニウム、窒化アルミニウム、酸化窒化アルミニウム、窒素含有量が酸素含有量よりも多い窒化酸化アルミニウムまたは酸化アルミニウム、ダイヤモンドライクカーボン(DLC)、窒素含有炭素膜、PSG(リンガラス)、BPSG(リンボロンガラス)、アルミナ膜、ポリシラザン、その他の無機絶縁性材料を含む物質から選ばれた材料で形成することができる。また、シロキサン樹脂を用いてもよい。ポリイミド、アクリル、ポリアミド、ポリイミドアミド、ベンゾシクロブテン等の有機絶縁性材料を用いることもできる。
本実施の形態では、平坦化のために設ける層間絶縁層としては、耐熱性および絶縁性が高く、且つ、平坦化率の高いものが要求されるため、スピンコート法に代表される塗布法を用いて形成することが好ましい。
次に、画素領域690の絶縁膜672にコンタクトホールを形成し、画素電極層674を形成する(図8(C)参照)。画素電極層674は、インジウム錫酸化物(ITO)、酸化インジウムに酸化亜鉛を混合したIZO(indium zinc oxide)、酸化インジウムに酸化シリコンを混合した導電性材料、有機インジウム、有機スズ、酸化タングステンを含むインジウム酸化物、酸化タングステンを含むインジウム亜鉛酸化物、酸化チタンを含むインジウム酸化物、酸化チタンを含むインジウム錫酸化物、又はタングステン(W)、モリブデン(Mo)、ジルコニウム(Zr)、ハフニウム(Hf)、バナジウム(V)、ニオブ(Nb)、タンタル(Ta)、クロム(Cr)、コバルト(Co)、ニッケル(Ni)、チタン(Ti)、白金(Pt)、アルミニウム(Al)、銅(Cu)、銀(Ag)等の金属又はその合金、若しくはその金属窒化物を用いて形成することができる。
また、画素電極層674としては導電性高分子(導電性ポリマーともいう)を含む導電性組成物を用いることもできる。画素電極層として導電性組成物で薄膜を形成する場合には、その薄膜におけるシート抵抗が10000Ω/sq.以下となるように形成することが好ましい。また、光透過性を有する画素電極層として薄膜を形成する場合には、波長550nmにおける透光率が70%以上であることが好ましい。また、含まれる導電性高分子の抵抗率が0.1Ω・cm以下であることが好ましい。
上記の導電性高分子としては、いわゆるπ電子共役系導電性高分子が用いることができる。例えば、ポリアニリン及びその誘導体、ポリピロール及びその誘導体、ポリチオフェン及びその誘導体、又は、これらの共重合体等があげられる。
共役系導電性高分子の具体例としては、ポリピロール、ポリ(3−メチルピロール)、ポリ(3−ブチルピロール)、ポリ(3−オクチルピロール)、ポリ(3−デシルピロール)、ポリ(3,4−ジメチルピロール)、ポリ(3,4−ジブチルピロール)、ポリ(3−ヒドロキシピロール)、ポリ(3−メチル−4−ヒドロキシピロール)、ポリ(3−メトキシピロール)、ポリ(3−エトキシピロール)、ポリ(3−オクトキシピロール)、ポリ(3−カルボキシルピロール)、ポリ(3−メチル−4−カルボキシルピロール)、ポリN−メチルピロール、ポリチオフェン、ポリ(3−メチルチオフェン)、ポリ(3−ブチルチオフェン)、ポリ(3−オクチルチオフェン)、ポリ(3−デシルチオフェン)、ポリ(3−ドデシルチオフェン)、ポリ(3−メトキシチオフェン)、ポリ(3−エトキシチオフェン)、ポリ(3−オクトキシチオフェン)、ポリ(3−カルボキシルチオフェン)、ポリ(3−メチル−4−カルボキシルチオフェン)、ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)、ポリアニリン、ポリ(2−メチルアニリン)、ポリ(2−オクチルアニリン)、ポリ(2−イソブチルアニリン)、ポリ(3−イソブチルアニリン)、ポリ(2−アニリンスルホン酸)、ポリ(3−アニリンスルホン酸)等が挙げられる。
上記の導電性高分子を、単独で用いても良いし、膜の特性を調整するために有機樹脂を添加して使用しても良い。
なお、有機樹脂は、導電性高分子と相溶または混合分散可能であれば熱硬化性樹脂であってもよく、熱可塑性樹脂であってもよく、光硬化性樹脂であってもよい。例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル系樹脂、ポリイミド、ポリアミドイミド等のポリイミド系樹脂、ポリアミド6、ポリアミド6,6、ポリアミド12、ポリアミド11等のポリアミド樹脂、ポリフッ化ビニリデン、ポリフッ化ビニル、ポリテトラフルオロエチレン、エチレンテトラフルオロエチレンコポリマー、ポリクロロトリフルオロエチレン等のフッ素樹脂、ポリビニルアルコール、ポリビニルエーテル、ポリビニルブチラール、ポリ酢酸ビニル、ポリ塩化ビニル等のビニル樹脂、エポキシ樹脂、キシレン樹脂、アラミド樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリウレア系樹脂、メラミン樹脂、フェノール系樹脂、ポリエーテル、アクリル系樹脂及びこれらの共重合体等が挙げられる。
さらに、導電性組成物にアクセプタ性のドーパントやドナー性のドーパントをドーピングすることで、共役導電性高分子の共役電子の酸化還元電位を変化させ、電気伝導度を調節してもよい。
アクセプタ性のドーパントとしては、ハロゲン化合物、ルイス酸、プロトン酸、有機シアノ化合物、有機金属化合物等を使用することができる。ハロゲン化合物としては、塩素、臭素、ヨウ素、塩化ヨウ素、臭化ヨウ素、フッ化ヨウ素等が挙げられる。ルイス酸としては五フッ化燐、五フッ化ヒ素、五フッ化アンチモン、三フッ化硼素、三塩化硼素、三臭化硼素等が挙げられる。プロトン酸としては、塩酸、硫酸、硝酸、リン酸、ホウフッ化水素酸、フッ化水素酸、過塩素酸等の無機酸と、有機カルボン酸、有機スルホン酸等の有機酸が挙げられる。有機カルボン酸及び有機スルホン酸としては、カルボン酸化合物及びスルホン酸化合物を使用することができる。有機シアノ化合物としては、共役結合に二つ以上のシアノ基を含む化合物が使用できる。例えば、テトラシアノエチレン、テトラシアノエチレンオキサイド、テトラシアノベンゼン、テトラシアノキノジメタン、テトラシアノアザナフタレン等を挙げることができる。
ドナー性ドーパントとしては、アルカリ金属、アルカリ土類金属、4級アミン化合物等が挙げられる。
上述の如き導電性組成物を水または有機溶剤(アルコール系溶剤、ケトン系溶剤、エステル系溶剤、炭化水素系溶剤、芳香族系溶剤など)に溶解させて、塗布法、コーティング法、液滴吐出法(インクジェット法ともいう)、印刷法等の湿式法により画素電極層674となる薄膜を形成することができる。
次に、画素電極層674及び絶縁膜672を覆うように、配向膜と呼ばれる絶縁層902を形成する(図9(B)参照)。絶縁層902は、スクリーン印刷法やオフセット印刷法を用いて形成することができる。なお、図9は、半導体装置の平面図及び断面図を示しており、図9(A)は半導体装置の平面図、図9(B)は図9(A)のC−Dにおける断面図である。半導体装置には、外部端子接続領域676、封止領域678、周辺駆動回路領域680、画素領域690が設けられる。
絶縁層902を形成した後、ラビング処理を行う。配向膜として機能する絶縁層906についても、絶縁層902と同様にして形成することができる。
その後、対向基板900と、絶縁表面を有する基板600とを、シール材914及びスペーサ916を介して貼り合わせ、その空隙に液晶層904を設ける。なお、対向基板900には、配向膜として機能する絶縁層906、対向電極として機能する導電層908、カラーフィルターとして機能する着色層910、偏光子912(偏光板ともいう)等が設けられている。なお、絶縁表面を有する基板600にも偏光子918(偏光板)を設けるが、本発明はこれに限られない。例えば、反射型の液晶表示装置においては、偏光子は、一方に設ければ良い。
続いて、画素領域と電気的に接続されている端子電極層920に、異方性導電体層922を介して、FPC924を接続する。FPC924は、外部からの信号を伝達する役目を担う。上記の工程により、液晶表示装置を作製することができる。
本発明では、単結晶半導体層606をプラズマ処理して、接合層604と単結晶半導体層606との界面における欠陥を低減している。これにより、画素領域及び周辺回路領域に、特性の優れた半導体素子を作製することができる。具体的には、画素領域や周辺回路領域において、しきい値電圧の変動が小さく、移動度が大きく、S値(I‐V曲線において、Iを一桁増加させるために必要なV)が小さいトランジスタを作製することができる。また、信頼性の高いトランジスタを作製することができる。
本実施の形態のように優れた特性のトランジスタを用いることにより、周辺回路領域においては十分な高速動作が可能となり、画素領域においては高速動作と共に正確な階調表示が可能となる。すなわち、本発明により、優れた画質及び優れた動画特性を有する半導体装置を提供することができる。また、ICチップを外付けで設ける必要が無いため、半導体装置の厚み及び額縁部分の面積を低減し、表示領域を有効に活用した半導体装置を低コストに提供することができる。
なお、本実施の形態においては液晶表示装置を作製する方法について説明したが、本発明はこれに限られるものではない。本実施の形態は、実施の形態1及び2と適宜組み合わせて用いることができる。
(実施の形態4)
本実施の形態では、本発明に係る発光素子を有する半導体装置(エレクトロルミネッセンス表示装置)について説明する。なお、周辺回路領域や画素領域等に用いられるトランジスタの作製方法は、実施の形態3を参照することができるため、詳細については省略する。
なお、発光素子を有する半導体装置には、下面放射、上面放射、両面放射のいずれかの方式が用いられる。本実施の形態では、下面放射方式を用いた半導体装置について、図10を用いて説明するが、本発明はこれに限られるものではない。
図10の半導体装置は、下方(図中の矢印の方向)に光を放射する。ここで、図10(A)は半導体装置の平面図であり、図10(B)は、図10(A)のE−Fにおける断面図である。図10において半導体装置は、外部端子接続領域1030、封止領域1032、駆動回路領域1034、画素領域1036を有している。
図10に示す半導体装置は、素子基板1000、絶縁膜1002、薄膜トランジスタ1050、薄膜トランジスタ1052、薄膜トランジスタ1054、薄膜トランジスタ1056、発光素子1060、絶縁層1068、充填材1070、シール材1072、配線層1074、端子電極層1076、異方性導電層1078、FPC1080、封止基板1090によって構成されている。なお、発光素子1060は、第1の電極層1062と発光層1064と第2の電極層1066とを含む。
第1の電極層1062としては、発光層1064より放射する光を透過できるように、光透過性を有する導電性材料を用いる。一方、第2の電極層1066としては、発光層1064より放射する光を反射することができる導電性材料を用いる。
第1の電極層1062としては、酸化タングステンを含むインジウム酸化物、酸化タングステンを含むインジウム亜鉛酸化物、酸化チタンを含むインジウム酸化物、酸化チタンを含むインジウム錫酸化物等を用いることができる。勿論、インジウム錫酸化物(ITO)、インジウム亜鉛酸化物(IZO)、酸化ケイ素を添加したインジウム錫酸化物(ITSO)等を用いても良い。
また、第1の電極層1062としては、導電性高分子(導電性ポリマーともいう)を含む導電性組成物を用いることもできる。なお、詳細については実施の形態3を参照することができるため、ここでは省略する。
第2の電極層1066としては、チタン、タングステン、ニッケル、金、白金、銀、銅、タンタル、モリブデン、アルミニウム、マグネシウム、カルシウム、リチウム、およびそれらの合金からなる導電膜などを用いることができる。可視光の領域で反射性が高い物質を用いることがよく、本実施の形態では、アルミニウム膜を用いることとする。
なお、上面放射、両面放射の各方式を用いる場合には、適宜電極層の設計を変更してやれば良い。具体的には、上面放射の場合には、反射性を有する材料を用いて第1の電極層1062を形成し、光透過性を有する材料を用いて第2の電極層1066を形成する。両面放射の場合には、光透過性を有する材料を用いて第1の電極層1062及び第2の電極層1066を形成すれば良い。なお、下面放射、上面放射においては、光透過性を有する材料を用いて一方の電極層を形成し、光透過性を有する材料と光反射性を有する材料の積層構造にて、他方の電極層を形成する構成としても良い。電極層に用いることができる材料は下面放射の場合と同様であるため、ここでは省略する。
なお、光透過性を有さない金属膜のような材料であっても、膜厚を薄く(5nm以上30nm以下程度)することにより、光を透過する状態にすることができる。これにより、上述の光反射性材料を用いて、光を透過する電極層を作製することも可能である。
封止基板1090にカラーフィルター(着色層)を形成する構成としてもよい。カラーフィルター(着色層)は、蒸着法や液滴吐出法によって形成することができる。また、色変換層を用いる構成であっても良い。
本発明では、単結晶半導体層をプラズマ処理して、接合層と単結晶半導体層との界面における欠陥を低減している。これにより、画素領域及び周辺回路領域に、特性の優れた半導体素子を作製することができる。具体的には、画素領域や周辺回路領域において、しきい値電圧の変動が小さく、移動度が大きく、S値(I‐V曲線において、Iを一桁増加させるために必要なV)が小さいトランジスタを作製することができる。また、信頼性の高いトランジスタを作製することができる。
本実施の形態のように優れた特性のトランジスタを用いることにより、周辺回路領域においては十分な高速動作が可能となり、画素領域においては高速動作と共に正確な階調表示が可能となる。すなわち、本発明により、優れた画質及び優れた動画特性を有する半導体装置を提供することができる。また、ICチップを外付けで設ける必要が無いため、半導体装置の厚み及び額縁部分の面積を低減し、表示領域を有効に活用した半導体装置を低コストに提供することができる。
なお、本実施の形態ではエレクトロルミネッセンス表示装置を用いて説明したが、本発明はこれに限られるものではない。本実施の形態は、実施の形態1乃至3と適宜組み合わせて用いることができる。
(実施の形態5)
本実施の形態では、本発明に係る半導体装置の別の例について、図11及び12を参照して説明する。なお、本実施の形態においては、マイクロプロセッサ及び電子タグを例に挙げて説明するが、本発明の半導体装置はこれらに限られるものではない。
図11に、本発明のマイクロプロセッサの構成の一例を示す。図11のマイクロプロセッサ1100は、本発明の半導体基板を用いて製造されるものである。該マイクロプロセッサ1100は、演算回路1101(Arithmetic logic unit(ALU))、演算回路制御部1102(ALU Controller)、命令解析部1103(Instruction Decoder)、割り込み制御部1104(Interrupt Controller)、タイミング制御部1105(Timing Controller)、レジスタ1106(Register)、レジスタ制御部1107(Register Controller)、バスインターフェース1108(Bus I/F)、読み出し専用メモリ1109(Read Only Memory(ROM))、及びメモリインターフェース1110(ROM I/F)を有している。
バスインターフェース1108を介してマイクロプロセッサ1100に入力された命令は、命令解析部1103に入力され、デコードされた後、演算回路制御部1102、割り込み制御部1104、レジスタ制御部1107、タイミング制御部1105に入力される。演算回路制御部1102、割り込み制御部1104、レジスタ制御部1107、タイミング制御部1105は、デコードされた命令に基づき各種制御を行う。具体的に演算回路制御部1102は、演算回路1101の動作を制御するための信号を生成する。また、割り込み制御部1104は、マイクロプロセッサ1100のプログラム実行中に、外部の入出力装置や周辺回路からの割り込み要求を、その優先度等から判断して処理する。レジスタ制御部1107は、レジスタ1106のアドレスを生成し、マイクロプロセッサ1100の状態に応じてレジスタ1106の読み出しや書き込みを行う。タイミング制御部1105は、演算回路1101、演算回路制御部1102、命令解析部1103、割り込み制御部1104、レジスタ制御部1107の動作のタイミングを制御する信号を生成する。例えばタイミング制御部1105は、基準クロック信号CLK1を元に、内部クロック信号CLK2を生成する内部クロック生成部を備えており、クロック信号CLK2を上記各種回路に供給する。なお、図11に示すマイクロプロセッサ1100の構成は、あくまで一例であり、その用途によって適宜構成を変更することができる。
本発明のマイクロプロセッサ1100は、ガラス基板上に接合された結晶方位が一定の単結晶半導体層を用いて集積回路を形成しているため、処理速度の高速化、低消費電力化を実現できる。さらに、本発明の半導体基板を用いて作製されたマイクロプロセッサ1100では、単結晶半導体層をプラズマ処理して、接合層と単結晶半導体層との界面における欠陥を低減している。これにより、半導体素子の特性が向上するため、非常に高性能且つ信頼性の高いマイクロプロセッサを提供することができる。
次に、非接触でデータの送受信を行うことのできる演算機能を備えた半導体装置の一例について図12を参照して説明する。図12は無線通信により外部装置と信号の送受信を行って動作する無線タグの一例である。なお、本発明の無線タグは内部に中央処理装置(CPU)を有しており、いわば小型のコンピュータである。無線タグ1200は、アナログ回路部1201とデジタル回路部1202を有している。アナログ回路部1201として、共振容量を有する共振回路1203、整流回路1204、定電圧回路1205、リセット回路1206、発振回路1207、復調回路1208、変調回路1209を有している。デジタル回路部1202は、RFインターフェース1210、制御レジスタ1211、クロックコントローラ1212、インターフェース1213、中央処理装置1214、ランダムアクセスメモリ1215、読み出し専用メモリ1216を有している。
このような構成の無線タグ1200の動作は概略以下の通りである。アンテナ1217が受信した信号は共振回路1203により誘導起電力を生じる。誘導起電力は、整流回路1204を経て容量部1218に充電される。この容量部1218はセラミックコンデンサーや電気二重層コンデンサーなどのキャパシタで形成されていることが好ましい。容量部1218は無線タグ1200と一体にて形成されていても良いし、別の部品として無線タグ1200を構成する絶縁表面を有する基板に取り付けられていても良い。
リセット回路1206は、デジタル回路部1202をリセットし初期化する信号を生成する。例えば、電源電圧の上昇に遅延して立ち上がる信号をリセット信号として生成する。発振回路1207は、定電圧回路1205により生成される制御信号に応じて、クロック信号の周波数とデューティー比を変更する。ローパスフィルタで形成される復調回路1208は、例えば振幅変調(ASK)方式の受信信号の振幅の変動を二値化する。変調回路1209は、振幅変調(ASK)方式の送信信号の振幅を変動させて送信する。変調回路1209は、共振回路1203の共振点を変化させることにより通信信号の振幅を変化させている。クロックコントローラ1212は、電源電圧又は中央処理装置1214における消費電流に応じてクロック信号の周波数とデューティー比を変更するための制御信号を生成している。電源電圧の監視は電源管理回路1219が行っている。
アンテナ1217から無線タグ1200に入力された信号は復調回路1208で復調された後、RFインターフェース1210で制御コマンドやデータなどに分けられる。制御コマンドは制御レジスタ1211に格納される。制御コマンドには、読み出し専用メモリ1216に記憶されているデータの読み出し、ランダムアクセスメモリ1215へのデータの書き込み、中央処理装置1214への演算命令などが含まれている。中央処理装置1214は、インターフェース1213を介して読み出し専用メモリ1216、ランダムアクセスメモリ1215、制御レジスタ1211にアクセスする。インターフェース1213は、中央処理装置1214が要求するアドレスより、読み出し専用メモリ1216、ランダムアクセスメモリ1215、制御レジスタ1211のいずれかに対するアクセス信号を生成する機能を有している。
中央処理装置1214の演算方式は、読み出し専用メモリ1216にOS(オペレーティングシステム)を記憶させておき、起動とともにプログラムを読み出し実行する方式を採用することができる。また、演算回路を構成して、演算処理をハードウェア的に処理する方式を採用することもできる。ハードウェアとソフトウェアを併用する方式では、専用の演算回路で一部の処理を行い、残りの演算を、プログラムを用いて中央処理装置1214が実行する方式を適用することができる。
本発明の無線タグ1200は、ガラス基板上に接合された結晶方位が一定の単結晶半導体層を用いて集積回路を形成しているため、処理速度の高速化、低消費電力化を実現できる。さらに、本発明の半導体基板を用いて作製された無線タグ1200では、単結晶半導体層をプラズマ処理して、接合層と単結晶半導体層との界面における欠陥を低減している。これにより、半導体素子の特性が向上するため、非常に高性能且つ信頼性の高い無線タグを提供することができる。
なお、本実施の形態は、実施の形態1乃至4と適宜組み合わせて用いることができる。
(実施の形態6)
本実施の形態では、本発明の半導体装置、特に表示装置を用いた電子機器について、図13を参照して説明する。
本発明の半導体装置を用いて作製される電子機器として、ビデオカメラ、デジタルカメラ、ゴーグル型ディスプレイ(ヘッドマウントディスプレイ)、ナビゲーションシステム、音響再生装置(カーオーディオコンポ等)、コンピュータ、ゲーム機器、携帯情報端末(モバイルコンピュータ、携帯電話、携帯型ゲーム機または電子書籍等)、記録媒体を備えた画像再生装置(具体的にはDigital Versatile Disc(DVD)等の記録媒体を再生し、その画像を表示しうるディスプレイを備えた装置)などが挙げられる。
図13(A)はテレビ受像器又はパーソナルコンピュータのモニタである。筺体1301、支持台1302、表示部1303、スピーカー部1304、ビデオ入力端子1305等を含む。表示部1303には、本発明の半導体装置が用いられている。本発明により、低コスト且つ高画質なテレビ受像器又はパーソナルコンピュータのモニタを提供することができる。
図13(B)はデジタルカメラである。本体1311の正面部分には受像部1313が設けられており、本体1311の上面部分にはシャッターボタン1316が設けられている。また、本体1311の背面部分には、表示部1312、操作キー1314、及び外部接続ポート1315が設けられている。表示部1312には、本発明の半導体装置が用いられている。本発明により、低コスト且つ高画質なデジタルカメラを提供することができる。
図13(C)はノート型パーソナルコンピュータである。本体1321には、キーボード1324、外部接続ポート1325、ポインティングデバイス1326が設けられている。また、本体1321には、表示部1323を有する筐体1322が取り付けられている。表示部1323には、本発明の半導体装置が用いられている。本発明により、低コスト且つ高画質なノート型パーソナルコンピュータを提供することができる。
図13(D)はモバイルコンピュータであり、本体1331、表示部1332、スイッチ1333、操作キー1334、赤外線ポート1335等を含む。表示部1332にはアクティブマトリクス表示装置が設けられている。表示部1332には、本発明の半導体装置が用いられている。本発明により、低コスト且つ高画質なモバイルコンピュータを提供することができる。
図13(E)は画像再生装置である。本体1341には、表示部B1344、記録媒体読み込み部1345及び操作キー1346が設けられている。また、本体1341には、スピーカー部1347及び表示部A1343それぞれを有する筐体1342が取り付けられている。表示部A1343及び表示部B1344それぞれには、本発明の半導体装置が用いられている。本発明により、低コスト且つ高画質な画像再生装置を提供することができる。
図13(F)は電子書籍である。本体1351には操作キー1353が設けられている。また、本体1351には複数の表示部1352が取り付けられている。表示部1352には、本発明の半導体装置が用いられている。本発明により、低コスト且つ高画質な電子書籍を提供することができる。
図13(G)はビデオカメラであり、本体1361には外部接続ポート1364、リモコン受信部1365、受像部1366、バッテリー1367、音声入力部1368、操作キー1369が設けられている、また、本体1361には、表示部1362を有する筐体1363が取り付けられている。表示部1362には、本発明の半導体装置が用いられている。本発明により、低コスト且つ高画質なビデオカメラを提供することができる。
図13(H)は携帯電話であり、本体1371、筐体1372、表示部1373、音声入力部1374、音声出力部1375、操作キー1376、外部接続ポート1377、アンテナ1378等を含む。表示部1373には、本発明の半導体装置が用いられている。本発明により、低コスト且つ高画質な携帯電話を提供することができる。
以上の様に、本発明の適用範囲は極めて広く、あらゆる分野の電子機器に用いることが可能である。なお、本実施の形態は、実施の形態1乃至5と適宜組み合わせて用いることができる。
(実施の形態7)
本実施の形態では、本発明の半導体装置、特に無線タグの用途について、図14を参照して説明する。
本発明により無線タグとして機能する半導体装置を形成することができる。無線タグの用途は多岐にわたるが、例えば、紙幣、硬貨、有価証券類、無記名債券類、証書類(運転免許証や住民票等、図14(A)参照)、包装用容器類(包装紙やボトル等、図14(C)参照)、記録媒体(DVDソフトやビデオテープ等、図14(B)参照)、乗物類(自転車等、図14(D)参照)、身の回り品(鞄や眼鏡等)、食品類、植物類、衣類、生活用品類、電子機器等の商品や荷物の荷札(図14(E)、(F)参照)等の物品に設けて使用することができる。なお、図14において、無線タグは1400で示すものである。
なお、電子機器とは、例えば、液晶表示装置、EL表示装置、テレビジョン装置(単にテレビ、テレビ受像機、テレビジョン受像機とも呼ぶ)、携帯電話の他、実施の形態5にて示した物品等を指す。また、上記半導体装置を、動物類、人体等に用いることができる。
無線タグは、物品の表面に貼ったり、物品に埋め込んだりして、物品に固定される。例えば、本であれば紙に埋め込み、有機樹脂からなる包装用容器等であれば当該有機樹脂に埋め込むとよい。紙幣、硬貨、有価証券類、無記名債券類、証書類等にRFIDタグを設けることにより、偽造を防止することができる。また、包装用容器類、記録媒体、身の回り品、食品類、衣類、生活用品類、電子機器等にRFIDタグを設けることにより、検品システムやレンタル店のシステムなどの効率化を図ることができる。本発明により作製することが可能な無線タグは、高い性能且つ信頼性を有しており、さまざまな物品に対して適用することができる。
本発明により形成することが可能な無線タグを、物の管理や流通のシステムに応用することで、システムの高機能化を図ることができる。例えば、荷札に設けられるRFIDタグに記録された情報を、ベルトコンベアの脇に設けられたリーダライタで読み取ることで、流通過程及び配達先等の情報が読み出され、商品の検品や荷物の分配を容易に行うことができる。
以上の様に、本発明の適用範囲は極めて広く、あらゆる物品に対して用いることが可能である。なお、本実施の形態は、実施の形態1乃至6と適宜組み合わせて用いることができる。
本実施例では、本発明の半導体基板の製造条件等の詳細について図15及び16を用いて説明する。
はじめに、単結晶シリコン基板1500を用意する。ここで、単結晶シリコン基板1500の厚さは、700μm程度であった。次に、単結晶シリコン基板1500上に保護層として機能する酸化窒化シリコン膜1502を150nm程度の厚さで形成する(図15(A)参照)。なお、本実施例において、酸化窒化シリコン膜は化学気相成長法(CVD法)を用いて形成した。
次に、酸化窒化シリコン膜1502を介して、単結晶シリコン基板1500の表面にイオンを照射して、表面から所定の深さに水素イオン(H、H 、H 等)を導入し、損傷領域1504及び単結晶シリコン層1506を形成する(図15(B)参照)。イオンの照射により作製された単結晶シリコン層1506の厚さは90nm程度であった。本実施例におけるイオン照射は、原料ガスとしてHガスを用い、加速電圧を40kVとし、添加するドーズ量が2.0×1016ions/cmとなる条件にて行った。
損傷領域1504を形成した後に、酸化窒化シリコン膜1502を除去し、単結晶シリコン層1506の表面にプラズマ処理を行う(図15(C)参照)。酸化窒化シリコン膜1502の除去は、BHF(フッ酸緩衝液)を用いたウエットエッチングにて行った。プラズマ処理は、酸素(O)と水素(H)の混合雰囲気下にて行った。より詳細には、酸素(O)と水素(H)をそれぞれ100sccmの流量として40Paの圧力に保ち、100W、27.12MHzの電力を供給してプラズマを生成した。なお、電極間隔は20mm程度であった。
上記のプラズマ処理に続いて、酸化窒化シリコン膜1508を形成する。本実施例において、酸化窒化シリコン膜1508は、SiHとNOをそれぞれ4sccm、800sccmの流量として40Paの圧力に保ち、50W、27.12MHzの電力を供給して形成した。その後、酸化窒化シリコン膜1508上に窒化酸化シリコン膜1510を形成した(図15(D)参照)。なお、酸化窒化シリコン膜1508及び窒化酸化シリコン膜1510を成膜する際の温度は400℃以下であった。また、酸化窒化シリコン膜1508の厚さは100nm程度、窒化酸化シリコン膜1510の厚さは50nm程度であった。
次に、窒化酸化シリコン膜1510上に、接合層として機能する酸化シリコン膜1512を形成する(図16(A)参照)。本実施例では、珪酸エチル(TEOS:化学式Si(OC)を用いて化学気相成長法(CVD法)により酸化シリコン膜1512を形成した。酸化シリコン膜1512の膜厚は50nm程度であった。
次に、酸化シリコン膜1512を介して単結晶シリコン基板1500とガラス基板1514とを密接させる(図16(B)参照)。ガラス基板1514と酸化シリコン膜1512とを密接させて圧力をかけることで、強固な接合が形成される。
次に、加熱処理を行い、損傷領域1504を分離面として単結晶シリコン層1506を単結晶シリコン基板1500から分離する(図16(C)参照)。本実施例においては、600℃、2時間の熱処理を行うことにより分離させた。
以上の工程により、ガラス基板1514上に、接合層として機能する酸化シリコン膜1512、窒化酸化シリコン膜1510、酸化窒化シリコン膜1508、単結晶シリコン層1506が積層された半導体基板が形成された。
なお、本実施例はあくまで一例であり、本発明はこれに限られるものではない。本実施例の条件等は、実施の形態1乃至7と適宜組み合わせて用いることができる。
本発明の半導体基板の作製工程を示す図である。 本発明の半導体基板の作製に用いる装置を示す図である。 本発明の半導体基板の作製工程を示す図である。 本発明の半導体基板の作製工程を示す図である。 本発明の半導体基板の作製工程を示す図である。 本発明の半導体装置の作製工程を示す図である。 本発明の半導体装置の作製工程を示す図である。 本発明の半導体装置の作製工程を示す図である。 本発明の半導体装置の平面図及び断面図である。 本発明の半導体装置の平面図及び断面図である。 本発明の半導体装置の構成を示す図である。 本発明の半導体装置の構成を示す図である。 本発明の半導体装置を用いた電子機器を示す図である。 本発明の半導体装置の用途を示す図である。 本発明の半導体装置の作製工程を示す図である。 本発明の半導体装置の作製工程を示す図である。
符号の説明
100 単結晶半導体基板
102 損傷領域
104 単結晶半導体層
106 接合層
110 基板
200 支持台
202 ガス供給部
204 排気口
206 アンテナ
208 誘電体板
210 マイクロ波供給部
212 温度制御部
214 プラズマ
300 バリア層
400 単結晶半導体基板
402 損傷領域
404 単結晶半導体層
406 接合層
410 基板
450 保護層
600 基板
602 バリア層
604 接合層
606 単結晶半導体層
608 ゲート絶縁層
610 単結晶半導体層
612 単結晶半導体層
614 単結晶半導体層
638 チャネル形成領域
652 チャネル形成領域
654 絶縁膜
656 絶縁膜
664 pチャネル型薄膜トランジスタ
666 nチャネル型薄膜トランジスタ
668 nチャネル型薄膜トランジスタ
670 容量配線
672 絶縁膜
674 画素電極層
676 外部端子接続領域
678 封止領域
680 周辺駆動回路領域
690 画素領域
900 対向基板
902 絶縁層
904 液晶層
906 絶縁層
908 導電層
910 着色層
912 偏光子
914 シール材
916 スペーサ
918 偏光子
920 端子電極層
922 異方性導電体層
924 FPC
1000 素子基板
1002 絶縁膜
1030 外部端子接続領域
1032 封止領域
1034 駆動回路領域
1036 画素領域
1050 薄膜トランジスタ
1052 薄膜トランジスタ
1054 薄膜トランジスタ
1056 薄膜トランジスタ
1060 発光素子
1062 電極層
1064 発光層
1066 電極層
1068 絶縁層
1070 充填材
1072 シール材
1074 配線層
1076 端子電極層
1078 異方性導電層
1080 FPC
1090 封止基板
1100 マイクロプロセッサ
1101 演算回路
1102 演算回路制御部
1103 命令解析部
1104 制御部
1105 タイミング制御部
1106 レジスタ
1107 レジスタ制御部
1108 バスインターフェース
1109 読み出し専用メモリ
1110 メモリインターフェース
1200 無線タグ
1201 アナログ回路部
1202 デジタル回路部
1203 共振回路
1204 整流回路
1205 定電圧回路
1206 リセット回路
1207 発振回路
1208 復調回路
1209 変調回路
1210 RFインターフェース
1211 制御レジスタ
1212 クロックコントローラ
1213 インターフェース
1214 中央処理装置
1215 ランダムアクセスメモリ
1216 読み出し専用メモリ
1217 アンテナ
1218 容量部
1219 電源管理回路
1301 筺体
1302 支持台
1303 表示部
1304 スピーカー部
1305 ビデオ入力端子
1311 本体
1312 表示部
1313 受像部
1314 操作キー
1315 外部接続ポート
1316 シャッターボタン
1321 本体
1322 筐体
1323 表示部
1324 キーボード
1325 外部接続ポート
1326 ポインティングデバイス
1331 本体
1332 表示部
1333 スイッチ
1334 操作キー
1335 赤外線ポート
1341 本体
1342 筐体
1343 表示部A
1344 表示部B
1345 部
1346 操作キー
1347 スピーカー部
1351 本体
1352 表示部
1353 操作キー
1361 本体
1362 表示部
1363 筐体
1364 外部接続ポート
1365 リモコン受信部
1366 受像部
1367 バッテリー
1368 音声入力部
1369 操作キー
1371 本体
1372 筐体
1373 表示部
1374 音声入力部
1375 音声出力部
1376 操作キー
1377 外部接続ポート
1378 アンテナ
1500 単結晶シリコン基板
1502 酸化窒化シリコン膜
1504 損傷領域
1506 単結晶シリコン層
1508 酸化窒化シリコン膜
1510 窒化酸化シリコン膜
1512 酸化シリコン膜
1514 ガラス基板
616a マスク
616b マスク
616c マスク
616d マスク
616e マスク
618a ゲート電極層
618b ゲート電極層
618c ゲート電極層
618d ゲート電極層
618e 導電層
620a 導電層
620b 導電層
620c 導電層
620d 導電層
620e 導電層
622a ゲート電極層
622b ゲート電極層
622c ゲート電極層
622d ゲート電極層
622e 導電層
624a ゲート電極層
624b ゲート電極層
624c ゲート電極層
624d ゲート電極層
624e 導電層
626a n型不純物領域
626b n型不純物領域
628a n型不純物領域
628b n型不純物領域
630a n型不純物領域
630b n型不純物領域
630c n型不純物領域
632a マスク
632b マスク
632c マスク
634a n型不純物領域
634b n型不純物領域
636a n型不純物領域
636b n型不純物領域
640a n型不純物領域
640b n型不純物領域
640c n型不純物領域
642a n型不純物領域
642b n型不純物領域
642c n型不純物領域
642d n型不純物領域
644a チャネル形成領域
644b チャネル形成領域
646a マスク
646b マスク
648a p型不純物領域
648b p型不純物領域
650a p型不純物領域
650b p型不純物領域
658a ドレイン電極層
658b ドレイン電極層
660a ドレイン電極層
660b ドレイン電極層
662a ドレイン電極層
662b ドレイン電極層

Claims (14)

  1. 単結晶半導体基板の表面から所定の深さに損傷領域を形成し、
    前記単結晶半導体基板の表面をプラズマ処理し、
    前記プラズマ処理された単結晶半導体基板の表面に、絶縁層を形成し、
    前記絶縁層を介して、前記単結晶半導体基板と絶縁表面を有する基板を貼り合わせ、
    前記単結晶半導体基板に対して加熱処理を施すことで、前記単結晶半導体基板を前記損傷領域で分離して、前記絶縁表面を有する基板上に単結晶半導体層を形成することを特徴とする半導体基板の作製方法。
  2. 単結晶半導体基板の表面から所定の深さに損傷領域を形成し、
    前記単結晶半導体基板の表面をプラズマ処理し、
    絶縁表面を有する基板上に絶縁層を形成し、
    前記絶縁層を介して、前記単結晶半導体基板と前記絶縁表面を有する基板を貼り合わせ、
    前記単結晶半導体基板に対して加熱処理を施すことで、前記単結晶半導体基板を前記損傷領域で分離して、前記絶縁表面を有する基板上に単結晶半導体層を形成することを特徴とする半導体基板の作製方法。
  3. 請求項1又は2において、
    前記絶縁層は、有機シランガスを用いた化学気相成長法により形成されることを特徴とする半導体基板の作製方法。
  4. 単結晶半導体基板の表面から所定の深さに損傷領域を形成し、
    前記単結晶半導体基板の表面をプラズマ処理し、
    前記プラズマ処理された単結晶半導体基板の表面に、第1の絶縁層を形成し、
    前記第1の絶縁層に接して第2の絶縁層を形成し、
    前記第2の絶縁層を介して、前記単結晶半導体基板及び前記第1の絶縁層と絶縁表面を有する基板を貼り合わせ、
    前記単結晶半導体基板に対して加熱処理を施すことで、前記単結晶半導体基板を前記損傷領域で分離して、前記絶縁表面を有する基板上に単結晶半導体層を形成することを特徴とする半導体基板の作製方法。
  5. 単結晶半導体基板の表面から所定の深さに損傷領域を形成し、
    前記単結晶半導体基板の表面をプラズマ処理し、
    前記プラズマ処理された単結晶半導体基板の表面に、第1の絶縁層を形成し、
    絶縁表面を有する基板上に第2の絶縁層を形成し、
    前記第2の絶縁層を介して、前記単結晶半導体基板及び前記第1の絶縁層と絶縁表面を有する基板を貼り合わせ、
    前記単結晶半導体基板に対して加熱処理を施すことで、前記単結晶半導体基板を前記損傷領域で分離して、前記絶縁表面を有する基板上に単結晶半導体層を形成することを特徴とする半導体基板の作製方法。
  6. 請求項4又は5において、
    前記第1の絶縁層は、積層構造で形成されることを特徴とする半導体基板の作製方法。
  7. 請求項4乃至6のいずれか一において、
    前記第1の絶縁層は、酸化窒化シリコン層と窒化酸化シリコン層の積層構造で形成され、
    前記酸化窒化シリコン層は、前記単結晶半導体基板と接するように形成されることを特徴とする半導体基板の作製方法。
  8. 請求項4乃至7のいずれか一において、
    前記第2の絶縁層は、有機シランガスを用いた化学気相成長法により形成されることを特徴とする半導体基板の作製方法。
  9. 請求項1乃至8のいずれか一において、
    前記損傷領域を形成する前に保護膜を形成し、
    前記損傷領域を形成した後に前記保護膜を除去することを特徴とする半導体基板の作製方法。
  10. 請求項1乃至9のいずれか一において、
    前記プラズマ処理を、1×1011cm−3以上1×1013cm−3以下の電子密度、且つ0.2eV以上2.0eV以下の電子温度にて行うことを特徴とする半導体基板の作製方法。
  11. 請求項1乃至10のいずれか一において、
    前記プラズマ処理は、水素(H)雰囲気下、酸素(O)雰囲気下、又は酸素と水素の混合雰囲気下にて行うことを特徴とする半導体基板の作製方法。
  12. 請求項1乃至11のいずれか一に記載の方法により作製された半導体基板。
  13. 請求項12に記載の半導体基板を用いた半導体装置。
  14. 請求項13に記載の半導体装置を用いた電子機器。
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