JP2005071858A - 絶縁膜測定装置、絶縁膜測定方法及び絶縁膜評価装置 - Google Patents

絶縁膜測定装置、絶縁膜測定方法及び絶縁膜評価装置 Download PDF

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Abstract

【課題】MgO保護層などの絶縁膜について、その放電特性などを評価するのに適した情報を簡単且つ適確に得ることのできる測定装置、測定方法ならびに評価装置を提供する。
【解決手段】 真空容器110内を高真空(例えば1×10-7Pa)になるまで排気する。電圧印加部121を作動させて測定試料に所定の負電圧(−25V〜−55V)を印加する。
この状態で、電子銃130或はイオン銃140を作動させて電子或は不活性ガスの正イオンを測定試料のMgO膜表面に照射すると共に、電子分光器150で、その放出された二次電子のエネルギー分布を測定し、測定した二次電子スペクトルのデータを解析装置200に送る。
解析装置200は、電子分光器150から二次電子スペクトルのデータを受け取り、当該データを解析することによって、測定試料の性質を評価するための情報(評価値)を求める。
【選択図】 図1

Description

本発明は、絶縁膜評価装置、絶縁膜評価方法及び絶縁膜評価装置に関し、特に、ガス放電パネルの保護層の性能を測定及び評価するものに関する。
近年、ハイビジョンをはじめとする高品位で大画面のテレビに対する期待が高まっている中で、プラズマディスプレイパネル(Plasma Display Panel,以下PDPと記載する)をはじめとするディスプレイの分野において、これに適したディスプレイの開発が進められている。
AC型のPDPは、一般的に、平行に配置されたフロント基板及びバック基板を有し、フロント基板上に表示電極対と誘電体ガラス層が配され、バック基板上にデータ電極と隔壁と蛍光体層とが配設され、両基板間に放電ガスが封入されて構成されている。そして、フロント基板上の誘電体ガラス層の表面には保護層が形成されている。この保護層は、耐スパッタ性が良好で2次電子の放出が良好になされることなどが要求され、一般的にはMgO膜で形成される。
AC型PDPの放電性能や寿命は、保護層の成膜状態や劣化の状態によって大きく左右される。特に、PDP駆動時の書き込み期間において、表示電極とデータ電極間に書き込みパルスを印加開始してから書き込み放電が発生するまでの時間(放電遅れ時間)は、パネル構造や放電ガスだけでなく、保護層の帯電や電子放出に関する性質によってもかなり影響されると考えられる。また、PDPの消費電力低減には放電電圧Vfを低下させるのが有効であり、この放電電圧Vfは保護層の電子放出性能に強く影響される。従って、電子放出性能をはじめとする性能の優れた保護層を安定して製造することが望まれる。
そのために、保護層の放電性能などを容易に且つ適確に評価する技術が望まれる。その理由として、保護層の性能を適確に評価できれば、その評価結果を保護層を形成する工程の製造条件にフィードバックすることによって、適確な工程管理ができる点が挙げられる。また、PDPを実際に製造する上で、保護層に性能上のばらつきがある程度生じるのは避けられないが、保護層を形成した後、早い段階において、その保護層がPDPに適した性能を有するか否かを適確に評価できれば、保護層が良好なものだけを次の工程に用いることによって、歩留まりを向上できる点も挙げられる。
保護層の性能を評価する方法としては、例えば、その表面にイオンビームを照射しながら、当該表面から放出される電荷量を計測することによって、保護層の表面の二次電子放出係数(γ係数)を測定し、そのγ係数に基づいて評価することが知られている。
更に、特許文献1に記載されているように、保護層を形成した基板を用いて実際に放電を発生させ、そのときの電流波形を解析することによって評価することも提案されている。
特開平11-86731号公報
上記のように保護層のγ係数を測定することによって、当該保護層の性能を評価することが可能ではあるが、PDPの放電特性を適確に評価する上でγ係数が必ずしも適しているとはいえない。例えば、MgO保護層の二次電子係数γが高いほど放電電圧Vfは低くなると言われてきたが、γ係数と放電電圧Vfとの相関関係が乏しいという報告もなされている。これは、MgO膜が絶縁体であるにも関わらず、γ係数においては帯電などによる影響が考慮されていないことなどが原因とも考えられる。
また、特許文献1の方法も、保護層の評価を行なうのに有効と考えられるが、保護層に対して別の面から評価を行なう技術が望まれる。また、この方法で評価を行なうには、電流波形を解析するための装置が必要となる。
このような背景のもとで、絶縁膜の放電性能などを容易に且つ適確に評価する技術が望まれる。特に、PDPを製造する上で、MgO保護層の放電特性や帯電性能を容易に且つ適確に評価することが望まれる。
本発明は、上記課題に鑑み、MgO保護層などの絶縁膜について、その放電特性などを評価するのに適した情報を簡単且つ適確に得ることのできる測定装置、測定方法ならびに評価装置を提供し、それによって、表示装置を製造する上での歩留まり向上などに寄与することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明では、絶縁膜の性能を評価する際に、測定対象である絶縁膜にイオンを照射し、イオン照射中あるいはイオン照射後に当該絶縁膜から放出される二次電子のスペクトルを測定することとした。
或は、絶縁膜の性能を評価する際に、電子ビーム量を変えながら測定対象である絶縁膜に電子を照射し、電子照射中に当該絶縁膜から放出される二次電子のスペクトルを測定することとした。
ここでいう「絶縁膜」は、「半導体膜」も含むこととする。
上記スペクトルの測定に際しては、絶縁膜に対して負のバイアスを印加しながら行なうことが好ましい。
上記のように測定したスペクトルを解析することによって、絶縁膜の電子放出性能や帯電性能を評価することができる。
スペクトルの測定および解析の形態は、以下に挙げるようにいろいろ考えられる。
*経時的に測定した二次電子のスペクトル測定結果に基づいて、二次電子のKinetic放出によるピークの立ち上がり位置が変化する量、及び当該ピークの立ち上がり位置が変化する速度のいずれか一方あるいは両方を求める。
ここでいう「Kinetic放出によるピーク」というのは、そのピークがKinetic放出二次電子だけによって生じることを意味するのではなく、ピークの中にKinetic放出二次電子によって生じている部分を含んでいればよい。すなわち、ここでいう「Kinetic放出によるピーク」は、測定時に印加する負バイアスに対応するエネルギーレベル付近に現われるピークのことであって、Kinetic放出二次電子だけでなくPotential放出二次電子が含まれることもあり、入射エネルギーが低いと、Potential放出による電子の割合が大きくなる。
*経時的に測定した二次電子のスペクトル測定結果に基づいて、二次電子のKinetic放出によるピークよりも低エネルギー側に現れるピークの変化を求める。
「二次電子のKinetic放出によるピークよりも低エネルギー側に現れるピーク」は、印加する負電圧に対応するレベル(真空レベルEvac)よりも低エネルギー側に現れるので、「印加する負電圧に対応するレベルよりも低エネルギー側に現れるピーク」あるいは「真空レベルよりも低エネルギー側に現れるピーク」と言い換えることもできる。
*イオン照射後に経時的に測定した二次電子のスペクトル測定結果に基づいて、二次電子のKinetic放出によるピークよりも低エネルギー側に現れるピークの強度を求める。
*二次電子のKinetic放出によるピークよりも低エネルギー側に現れるピークの変化を求める。
*イオン照射中及びイオン照射停止後に、絶縁膜から放出される二次電子のスペクトルを測定し、測定されたスペクトルに基づいて、イオン照射中に測定される二次電子のKinetic放出によるピークと、イオン照射後停止後に、上記ピークよりも低エネルギー側に現れるピークとのエネルギー差とを測定する。
*電子ビーム量を変えながら絶縁膜に電子を照射し、電子照射中に、絶縁膜から放出される二次電子のスペクトルを測定し、電子ビーム量の変化に対して、測定した二次電子スペクトルに現れるピークの立ち上がり位置の変化を求める。
ここで、基板上における表示用領域に、放電表示時に電圧が印加される表示用電極及び当該表示用電極を覆って表示用絶縁膜が配されてなる放電表示素子用基板において、上記測定方法を利用して絶縁膜の評価を行なうには、基板上に、絶縁膜の性能を測定するテスト領域を設け、テスト領域に表示用絶縁膜と同種のテスト用絶縁膜を配すればよい。
このテスト用絶縁膜は、イオンビーム照射装置からのイオンビーム全体を当該テスト用絶縁膜上に照射できる広さで設けることが好ましい。
また、このテスト領域は、表示用領域の外に設けることが望ましい。
このテスト領域において、テスト用絶縁膜と基板との間に、負電圧が印加されるテスト用電極を介在させることが望ましい。
表示用絶縁膜とテスト用絶縁膜とを同時に形成すること、表示用電極とテスト用電極とは、同種の材料で形成することが望ましい。
また、テスト用電極には、電圧を印加するための電極パッドを接続しておくことが好ましい。
上記のように、イオン照射中あるいはイオン照射後に当該絶縁膜から放出される二次電子のスペクトルを測定すれば、得られたスペクトルを解析することによって、絶縁膜の性能を適確に評価することができる。
すなわち、本発明で上記のようにして測定する二次電子のスペクトルには、絶縁膜の価電子帯からの電子放出に関する特性や絶縁膜の帯電に関する特性も含まれているので、それを解析することによって、これらの特性を考慮に入れた評価をすることができる。
このように絶縁膜の性能を適確に評価することによって、その評価結果を絶縁膜を形成する工程の製造条件にフィードバックすることによって、適確な工程管理ができる点が効果として挙げられる。また、絶縁膜を有する素子を製造する上で、形成した絶縁膜が素子に適した性能を有するか否かを評価し、評価結果が良好なものだけを次の工程に用いることによって、歩留まりを向上できる。
使用する測定試料は、導電性を有する基板上に評価対象である絶縁膜が形成されたものである。この測定試料に対して、基板に負電圧を印加しながら、不活性ガスのイオンあるいは電子を照射し、当該測定試料から発生する二次電子のスペクトル(二次電子のエネルギーレベルごとの量)を測定し、得られた二次電子スペクトルを解析することによって、絶縁膜の性質を評価する。
以下、この評価を行なう測定装置、ならびに測定方法について詳細に説明する。
〔実施の形態1〕
本実施形態1では、測定試料としてSi基板上にMgO膜を形成したものを用いる。
(絶縁膜評価装置について)
図1は、本実施形態に係る絶縁膜評価装置の構成を示す概略図である。

この評価装置は、測定試料について二次電子スペクトルを測定するスペクトル測定装置100と、測定した二次電子スペクトルを解析して測定試料の性質を評価するための指標(評価値)を求める解析装置200とから構成されている。
スペクトル測定装置100は、真空容器110、測定試料(フロントパネル)を載せる試料台120、測定試料に負電圧を印加する電圧印加部121、測定試料に電子を照射する電子銃130、不活性ガスのイオンを発生させて測定試料に照射するイオン銃140、測定試料の表面から放出される二次電子のエネルギー分布を測定する電子分光器(CMA)150、真空容器110から排気する排気装置160、これら各部をコントロールするコントロール部170などから構成されている。なお、このスペクトル測定装置100は、「走査型オージェ電子顕微鏡」と同様の構成である。
真空容器110は接地され、グランド電位に保たれている。
試料台120は真空容器110の内部に設置され、電圧印加部121は真空容器110の外部に設置されており、所定の負電圧を印加できるようになっている。
電圧印加部121から試料台120までケーブル122が配設され、測定試料に負電圧を印加できるようになっている。
イオン銃140は、不活性ガス(He,Ne,Ar,Kr,XeあるいはRa)の正イオンを生成し、測定試料に向けて照射するものである。ここでは、不活性ガスの正イオンとしてアルゴンイオン(Ar+)を照射する。
電子分光器150は、測定試料の表面付近に設けられており、測定試料の表面から放出される二次電子を取り込み、取り込んだ二次電子についてエネルギーレベルごとの分布(二次電子スペクトル)を計測する。
排気装置160は、真空容器110の内部を高真空に排気することができるものである。
コントロール部170は、操作者からの指示入力に従って、上記電圧印加部121、電子銃130、イオン銃140、電子分光器150、排気装置160の動作を制御する。
(評価装置の操作及び動作説明)
上記構成のスペクトル測定装置100において、操作者は、試料台120上に測定試料を載置する。
操作者の指示に従い、コントロール部170は、以下のように各部を作動させる。
排気装置160を作動させて真空容器110内を高真空(例えば1×10-7Pa)になるまで排気する。
そして電圧印加部121を作動させて測定試料に所定の負電圧(−25V〜−55V)を印加する。これによって測定試料の表面は、周囲の真空容器110、電子銃130、イオン銃140、電子分光器150などに対して負電位に保たれる。
この状態で、電子銃130或はイオン銃140を作動させて電子或は不活性ガスの正イオンを測定試料の表面に照射すると共に、電子分光器150を作動させる。
測定試料の表面に電子あるいはイオンが衝突するのに伴って、測定試料表面から二次電子が放出される。このとき、二次電子スペクトルの立ち上がり位置を正確に測定するために、測定試料には負のバイアスを印加している。
電子分光器150で、その放出された二次電子のエネルギー分布を測定し、測定した二次電子スペクトルのデータを解析装置200に送る。
解析装置200は、電子分光器150から二次電子スペクトルのデータを受け取り、当該データを解析することによって、測定試料の性質を評価するための情報(評価値)を求める。
ここで、スペクトル測定装置100が二次電子スペクトルを測定する形態ならびに解析装置200がスペクトルを解析する形態はいろいろあり、以下の〔1〕〜〔3〕で説明する。
なお、ここで示す各スペクトルデータは、Si基板上に厚さ500nmのMgO膜を電子線蒸着で成膜した測定試料について測定したものである。
〔1〕イオンビーム照射中の二次電子スペクトルを経時的に測定する。
(Kinetic放出二次電子によるピークを解析)
スペクトル測定装置100では、電圧印加部121で負の電圧を印加しつつ、イオン銃140からイオンを照射しながら、測定試料からKinetic放出される二次電子(オージェ電子)のスペクトルを経時的に測定する。ここで、印加する負電圧の値が真空レベルEvacに相当し、Kinetic放出された二次電子のエネルギーは、真空レベルEvac付近から高エネルギー側に分布する。
図2は、その一例であって、電圧印加部121で印加する負バイアスは−40V、イオン銃140では1keVのAr+イオンをビーム電流90nAで放射したときに観測されたものである。
二次電子スペクトルにおいて、図2に示されるように、Kinetic放出された二次電子(イオン誘起二次電子)によるピークが、印加した負バイアス(−40V)に対応する真空レベルEvac(23eV)付近から高エネルギーレベルにかけて現われている。そして、この二次電子スペクトルのピーク立ち上がり位置は、経時的に変化している。
図2において、ピークP1〜P8は、イオン照射開始直後から一定の時間間隔(数十秒間隔)で測定した二次電子スペクトルに表れたピークである。
各ピークP1〜P8の立ち上がり位置L1〜L8は、A点から順に低エネルギー側にシフトしてB点に収束している(すなわち、立ち上がり位置L1〜L2間のシフト量は大きいが、シフト量は順次低減し、立ち上がり位置L7〜L8間のシフト量はほとんど0である)。
解析装置200では、照射開始直後から立ち上がり位置が収束するまでに要した収束時間T1(ピークP1が観測されてからピークP8が観測されるまでに要した時間)、並びに照射開始直後から立ち上がり位置が収束する時点までに立ち上がり位置がシフトしたシフト量ΔE(図中A−B間の長さ)を求め、これを評価値とする。なお、図2に示す測定例において、収束時間T1は約5分であった。
このようにして求めた評価値(収束時間T1、シフト量ΔE)によって、例えば以下のような評価ができる。
上記のようにピークの立ち上がり位置が経時的にシフトして収束するのは、正イオンが照射されることによって測定試料(絶縁膜)の表面部分に徐々に電荷が蓄積され飽和するためと考えられ、収束時間T1が短いほど、絶縁膜表面部分に電荷が飽和するまでの時間が短いことになる。
また、このピーク立ち上がり位置は真空レベルEvacに対応するので、立ち上がり位置のシフト量ΔEが大きいほど、イオン照射に伴う絶縁膜表面における表面電位の変化量が大きいことを示し、絶縁膜表面に蓄積される壁電荷量が大きいと判断する指標となる。
〔2〕(イオンビームを照射中あるいは照射後、低エネルギー領域の二次電子ピークを解析)
イオン照射中の二次電子スペクトルにおいて、上記のようにイオン誘起二次電子によるピークが現れるが、これより低エネルギーレベルの領域にもピークが現れる。
図3(a)は、測定試料、Ar+イオンの照射条件などについては上記〔1〕で記載したのと同様に、イオン照射しながら二次電子スペクトルを観測した一例である。
図3(a)に示されるように、印加する負バイアス(23eV)に対応する真空レベルEvac以上の領域に、イオン誘起二次電子によるピークが見られる。また、このイオン誘起二次電子より10eV程度低いエネルギーレベル領域にもピークが見られる。前者のピークはKinetic放出によるものであるのに対して、後者の低エネルギーレベルのピークは電界放出によるものと考えられる。
更に、スペクトル測定装置100で、上記条件でイオン照射し、照射を停止した後の二次電子スペクトルを経時的に測定する。
図3(b),(c)は、イオン照射を停止して2分経過後及び4分経過後の二次電子スペクトルにおいて、Kinetic放出よりも低エネルギーレベル領域に現れたピークの一例である。
図3(b),(c)からわかるように、イオン照射を停止した後の二次電子スペクトルにおいては、Kinetic放出による二次電子のピークは見られないが、低エネルギーレベル領域における二次電子ピークは観測される。
このようにイオン照射中あるいはイオン照射後に観測される低エネルギーレベル二次電子のピークは、絶縁膜の価電子帯からの二次電子放出能と相関関係が大きいので、解析装置200は、これら図3(a)〜(c)に示されるような低エネルギーレベルのピークを経時的に解析して、絶縁膜の性質を評価する指標(評価値)を求めることができる。
具体的には、印加する負バイアスに対応する真空レベルEvacと、低エネルギーレベルピーク(P10,P11,P12)のエネルギーレベルとの差が小さいほど、絶縁膜の価電子帯からの二次電子が放出されやすいので、解析装置200では、この差を算出して、絶縁膜の評価値とすることができる。
また、例えば、イオン照射中あるいはイオン照射停止後に観測される低エネルギーレベル二次電子ピーク(P10,P11,P12)の強度(例えば、ピークP10の高さ、ピークP11,P12の高さ平均)が大きいほど、絶縁膜の価電子帯からの二次電子が放出されやすいので、解析装置200では、この強度を算出して、絶縁膜の評価値とすることができる。
或は、これら低エネルギーレベル二次電子ピーク(P10、P11、P12)の強度が変化する度合い(変化速度)も、絶縁膜の帯電特性を示すので、解析装置200では、この変化速度を算出して、絶縁膜の評価値とすることができる。
変化速度の算出としては、例えば、ピークP10の強度に対してピークP11、P12の強度がどの程度低下するかを測定する。あるいは、イオン照射停止後に、低エネルギーレベル二次電子ピーク強度がピークP10の強度に対して一定の割合になるまでの時間を測定する。
これらの評価値は、絶縁膜の価電子帯からの電子放出特性や帯電特性を示す指標として有効と考えられる。
また、図3(a)に示されるようなイオン照射中における低エネルギーレベル二次電子のピーク波形は、イオン照射中においても経時的に変化するが、イオン照射中に低エネルギーレベル二次電子のピーク強度が変化する度合いが、絶縁膜の応答性(放電遅れ時間)と関係性があると考えられるので、解析装置200では、この変化度合いを算出して、絶縁膜の評価値とすることができる。
(二次電子スペクトルを時間積分する手法)
上記のように、イオン照射停止後に放射される低エネルギーレベル二次電子は、時間的に離散して観測されるので、解析装置200では、イオン照射後に測定した二次電子スペクトルを時間的に積分してから解析することが好ましい。
このように積分して得られる合成スペクトルは、イオン照射停止後に放出された電子のエネルギーの分布をより定量的に表していると言える。
図4(a)は、上記図3(b),(c)に示されるようなイオン照射後に経時測定した二次電子スペクトルをすべて積分することによって得られた合成スペクトルの一例である。
解析装置200では、このように得られた合成スペクトルについて、真空レベルEvacと低エネルギーレベル二次電子ピークP20のエネルギーレベルE1との差、あるいは、低エネルギーレベル二次電子ピークP20のピーク強度を求めてこれを評価値とすれば、測定試料である絶縁膜の特性を適確に評価することができる。
更に、この合成スペクトルにおいて、低エネルギーレベル二次電子ピークP20の波形は、絶縁膜の価電子帯のバンド波形を反映していると考えられるので、解析装置200では、この「合成スペクトルにおける低エネルギーレベル二次電子ピークP20の波形」を解析することによって、絶縁膜の評価値を求めることもできる。
例えば、低エネルギーレベル二次電子ピークP20の波形において、低エネルギーレベル側よりも高レベル側の強度が高い場合には、価電子帯から二次電子が放出しやすいと評価できる。すなわち、図4(a)に示される低エネルギーレベル二次電子ピークP20は、5〜15eVの範囲に見られるが、最大ピークが15eVに近い位置にあるほど、またそのピーク値が大きいほど、価電子帯から二次電子が放出しやすいと評価することができる。またこのピーク値が大きいほど、正に帯電しやすいと予測することもできる。
(〔2〕の評価方法のもととなる知見)
一般的に、γ係数を測定する際には、二次電子スペクトルを測定することはなく、特に、低エネルギーレベルの電子放出は観測の対象とされなかった。
これに対して、本発明者は、絶縁膜試料(MgO膜)の表面を、イオン照射によって清浄にし、イオンビーム放射中に見られる低エネルギー側の電子放出に着目してイオン照射時の二次電子スペクトルを観測した。そして、この低エネルギーレベルの電子放出が、イオン照射停止後にも継続していることも見出した(上記図3参照)。
観測の結果、イオン照射停止後に放射される低エネルギーレベル電子のエネルギー分布はパルス状であって、時間的にも連続して放射されるのではなく、離散的(スパイク状)に放射されることもわかった。
この低エネルギーレベルの二次電子放出は、正に帯電した絶縁物試料表面からの電界放出と見られ、self-sustained-emissionの一種であると考えられる。
また、これら低エネルギーレベル二次電子は、絶縁物試料の価電子帯から放出されるものと考えられ、イオン照射中あるいはイオン照射後に観測される低エネルギーレベル二次電子のピークの形状が、絶縁膜の価電子帯における電子密度の形状を反映していることを見出した。
この点について、図4を参照しながら説明すると、図4(a)に示す合成スペクトルでは、Kinetic放出二次電子ピークの立ち上がりが収束する位置(21.8eV)が真空レベルEvacに相当する。この立ち上がり位置と、低エネルギーレベル二次電子ピークの立下り位置との間のエネルギー差は約7eVである。
一方、図4(b)は、測定試料のMgO膜と同じMgOについて、APW法でバンド計算することによって得られた価電子帯のバンド波形であって、エネルギーレベルごとのDOS(Density of States:状態密度)を表している。
本図において、横軸のエネルギー0eVが、MgOの価電子帯のトップEvに相当し、価電子帯のトップEvと真空レベルEvacとのエネルギー差は約7eVである。この点を考慮すると、イオン照射後に測定される二次電子は、絶縁膜の価電子帯から放射されたものであることが示唆される。
また、本発明者は、上記合成スペクトルの形状を観測することによって、測定試料の表面近傍の価電子帯における電子状態を知ることができることを見出した。図4(a)の合成スペクトルと、図4(b)のバンド計算の結果とは、そのピーク波形が類似しているが、この点も両者間の関連性が強いことを示唆している。
更に、絶縁膜について測定した低エネルギーレベル二次電子のピークの強度、位置、形状などは、絶縁膜表面近傍の価電子帯から二次電子を放出する性能や絶縁膜表面に正電荷が帯電する性能と相関関係が大きいことを見出した。
これらの知見に基づき、上記合成スペクトルの形状を観測することによって、測定試料の表面近傍の価電子帯の電子状態を知ることができ、このスペクトルを解析することによって、絶縁膜の表面近傍からの電子放出性能や帯電に関する性能を評価することができることがわかった。
特に、PDPのMgO保護層に関して、その低エネルギーレベル二次電子のピークを解析することによって、PDP駆動時におけるMgO保護層に関連する性能(放電開始電圧、放電遅れ時間など)を適確に評価することができる。これは、PDP駆動時においてMgO保護層から二次電子が放出される機構がオージェプロセスによるためと考えられる。
〔3〕(電子ビーム照射による二次電子スペクトルのピーク立ち上がりを解析)
スペクトル測定装置100では、電圧印加部121で負のバイアスを印加しつつ、電子銃130から電子を照射しながら、測定試料から放出される二次電子スペクトルを測定する。
ここで、電子銃130から照射する電子ビーム電流をいろいろな値に変えて、二次電子スペクトルの測定を行なう。
そして、解析装置200では、測定したスペクトルを解析することによって、絶縁膜を評価する評価値を導き出す。
具体的には、電子銃130から照射する電子ビーム電流を変化させるのに伴って、二次電子スペクトルのピーク位置が変化するが、このピーク位置が変化する傾向を調べる。例えば、電子ビーム電流を一定量変化させたときにピークの立ち上がり位置がどの程度変化するか、或は、電子ビーム電流を0に近づけたときにピークの立ち上がり位置がどこに来るかなどを調べ、絶縁膜を評価する評価値として用いる。
図5は、測定試料に電子ビームを照射するのに伴って観測された二次電子スペクトルの一例であって、4.6nA,15nA,18nAの各量で電子ビームが放射されたときに観測されたものである。この測定に用いた試料は、上記〔1〕,〔2〕と同様、電子線蒸着によりSi基板上に成膜した厚さ500nmのMgO膜である。
図5に示されるように、電子照射中に二次電子スペクトルには、Kinetic放出された二次電子によるピークが見られ、照射する電子ビーム量が大きいほど、そのピーク位置が高エネルギー側に現われていることがわかる。
図6は、上記図5に示される各ピークの立ち上がり位置を、電子ビーム量に対してプロットした特性図である。
図6に示されるように、電子ビーム量が増加するに従って、Kinetic放出される二次電子ピークの立ち上がり位置はほぼ一定の傾きで増加している。
図中には、プロットした各点を結ぶように直線を引いてある。この直線が測定試料の性質を表しており、当該直線の傾きは、電子ビーム電流を一定量変化させたときにピークの立ち上がり位置がどの程度変化するかを示し、またこの直線と電子ビーム量0の縦軸とが交わる点が、電子ビーム量0におけるピーク立ち上がり位置を表している。
ここで、「傾き」は、絶縁膜の抵抗値と相関関係があり、絶縁膜の絶縁性を評価する評価値とすることができる。例えば、この傾きの大きさによって、絶縁性が良好(絶縁膜の欠陥が少ない)か否かを評価できる(この傾きが大きいほど絶縁性が良好)。PDPのMgO保護層においては、当該保護膜の絶縁性は、PDPの放電開始電圧や放電遅れと相関関係があるので、MgO保護層について測定した「傾き」に基づいて、PDPの放電開始電圧や放電遅れを評価することもできると考えられる。
また、「電子ビーム量0におけるピーク立ち上がり位置」は、絶縁膜の表面電位と相関関係があり、絶縁膜に電荷がどれ位帯電するかを評価する評価値とすることができる。
〔実施の形態2〕
図7は、本実施形態にかかるAC型面放電型のPDPの構成を示す斜視図である。本図に示すように、フロントガラス基板11上に、表示電極対12a,12b、誘電体層14,保護層15が配設されたフロントパネル10と、バックガラス基板21上に、データ電極22及び隔壁23がストライプ状に配設され、隔壁23どうしの間に、赤,緑,青の紫外線励起蛍光体からなる蛍光体層24が配設されてなるバックパネル20とが、間隙をおいて互いに平行に貼り合わされ、両パネル間に放電ガスが封入され、その表示領域において、表示電極とデータ電極とが交差する各箇所に放電セルが形成された構成をしている。
そして、このPDPを製造する時には、フロントガラス基板11上に、表示電極対12a,12b、誘電体層14、保護層15を順に形成してフロントパネル10を作製し、一方、バックガラス基板21上に、データ電極22,隔壁23,蛍光体層24などを順に形成してバックパネル20を作製し、作製したフロントパネル10とバックパネル20を封着剤を介して貼り合わせる工程を経て製造する。
本実施形態では、フロントパネル10に、保護層の性能を評価するためのテスト領域を設けておいて、表示領域だけでなくテスト領域にも保護層を形成しておいて、バックパネルと貼り合わせる前に、このフロントパネル10のテスト領域にイオン照射あるいは電子照射を行なうことによって、上記実施の形態1で説明したように保護層表面から放射される二次電子スペクトルを測定し、その測定結果から保護層の評価を行なう。
このように、バックパネル20と貼り合わせる前に、フロントパネル10上の保護層の評価を行なえば、この評価結果を保護層を形成する工程の製造条件にフィードバックすることによって、適確な工程管理することができる。
また、保護層15の特性が不良なフロントパネルは使用しないで保護層15の特性が良好なフロントパネル10だけを選んでバックパネル20と貼り合わせることができるので、貼り合わせ工程以降の歩留まりを向上させることもできる。
また、この評価結果は保護層の製造条件の良否を反映していると考えられるので、当該評価結例えば、PDPの製造工程において、電子線蒸着で保護層を形成した後に保護層の評価を行なっておけば、評価結果を、保護層形成工程にフィードバックさせて、保護層の製造工程の条件(電子線蒸着の条件など)を適正な条件となるようにコントロールすることもできる。
以下、フロントパネル10にテスト領域を設けて保護層15の評価を行なう方法について、より詳細に説明する。
(テスト領域付フロントパネルの構成)
図8は、上記AC型面放電型PDPに用いられるフロントパネル10の平面図である。
このフロントパネル10において、図8に示されるように、フロントガラス基板11上には、画像表示を行なう表示領域11aが設けられ、この表示領域11aの外方(図8においてはフロントガラス基板11のコーナー近傍)にテスト領域が設けられている。
図9(a),(b)は、当該フロントパネル10の部分断面図であって、(a)は表示領域11aにおいて表示電極12bに沿って切断した断面、(b)はテスト領域における断面を示している。
図8に示されるように、上記表示電極対12a,12bは、表示領域11a全体にわたってストライプ状に配設されている。表示電極対12a,12bの端部は、表示領域11aの外方に伸びて、外部から駆動電圧を受けるための電極パッド13a,13bに接続されている。
また、これら表示電極対12a,12bを覆うように、表示領域11a全体にわたって、誘電体ガラス材料からなる誘電体層14が形成されて、当該誘電体層14の表面には、酸化マグネシウム[MgO]からなる保護層15aが形成されている。図9(a)には、表示領域11aにおいて、フロントガラス基板11上に、表示電極12b、誘電体層14、保護層15aが順に積層されている様子が示されている。
一方、図8に示されるように、テスト領域11bにおいては領域全体にわたって、測定用電極16が配設され、その上にMgOからなるテスト用保護層15bが積層されている。また測定用電極16には測定用電極パッド16bが接続されている。
(テスト領域11bの詳細)
測定用保護層15bは、表示領域11aにおける保護層15aの性質を測定するためのものなので、フロントパネル10作製に際して、保護層15aとテスト用保護層15bは同じ方法で形成する必要があり、蒸着法などで同時に形成することが好ましい。
通常、表示電極対12a,12b、電極パッド13a,13bは、銀あるいはITOといった導電材料を用いて形成されるが、測定用電極16、測定用電極パッド16bも、これと同様の銀あるいはITOで形成すればよい。また、これら表示電極対12a,12b、測定用電極16及び各電極パッド13a,13b,16bは同時に形成することもできる。
このようにテスト用保護層15bの下に測定用電極が介在しているので、測定用電極16からテスト用保護層15bに安定して負電圧を印加することができる。
なお、図9(b)に示すように、誘電体層を介することなくテスト用保護層15bを測定用電極16上に直接積層することが、テスト用保護層15b全体に安定して負電圧を印加する上で好ましい。
テスト領域11bは、電子銃130からの電子ビームスポット及びイオン銃140からのイオンビームスポットが全体的に入るだけの広さとすることが好ましい。ここで、イオンビームは比較的収束しにくく、ビームスポットが広がりやすいことを考慮すると、テスト領域11bの面積は数mm2以上確保するのが好ましい。
(上記フロントパネル10のテスト領域で二次電子スペクトルを測定する方法)
この二次電子スペクトルの測定は、上記図1に示すスペクトル測定装置100を用いて以下のように行なう。
試料台120上にフロントパネル10を載置する。
ここで、電子銃130からの電子ビーム並びにイオン銃140からのイオンビームが、テスト領域11bに照射されるように配置する。また、電圧印加部121から測定用電極16に負電圧を印加できるように、ケーブル122を測定用電極パッド16bに接続する。
実施の形態1で説明したように、110内を高真空にし、電圧印加部121で測定用電極16に負電圧を印加しながら、テスト領域11bにイオンビームあるいは電子ビームを照射し、テスト用保護層15bから放射される二次電子のスペクトルを測定する。そして、測定したスペクトルを解析装置200で解析することによってテスト用保護層15bの評価を行なう。このテスト用保護層15bの評価はそのまま表示領域の保護層15aの評価として使うことができる。
すなわち、テスト用保護層15bについて、実施の形態1で説明した評価値(「収束時間T1」、「シフト量ΔE」、「真空レベルEvacと低エネルギーレベルピークのエネルギーレベルとの差」、「低エネルギーレベル二次電子ピークの強度」、「電子ビーム電流変化に対するピークの立ち上がり位置の変化量」、「電子ビーム量0におけるピーク立ち上がり位置」など)を求めて、これらの評価値が、予め良好な標準試料について測定した基準範囲内にあるか否かで、表示領域における保護層15aの放電特性や帯電特性が適しているか否かを判定することができる。
なお、上記図7では、テスト領域11bを1つだけ設けて、保護層15a全体についての評価を行なったが、表示領域11aをいくつかの領域に分割して、各領域ごとに対応してテスト領域11bを設けて、各領域ごとに保護層を評価することもできる。これによって保護層の領域ごとのばらつきも評価できるので、フロントパネルの良否判定を更に詳細に行うことができる。
(実施形態1,2で説明した測定方法による効果)
通常、絶縁膜の表面近傍における価電子帯の占有状態に関する情報を得ることは一般に非常に困難であるが、上記のように経時的にスペクトルを測定して解析することによって、あるいは合成スペクトルを求めて解析することによって、比較的簡単にこれを知ることができる。
従って、上述した本発明にかかる測定方法は、絶縁膜の価電子帯からの電子放出性能や、絶縁膜の帯電性能を評価をする上で有益である。
また、上述した測定方法は、特に、PDPの保護層として使用されるMgO層の評価をする上で利用価値が高いと考えられる。
すなわち、従来の一般的なγ係数測定方法では、測定試料にイオンを照射して、放出される2次電子の総量を測定していたのに対して、本発明では、上記のように2次電子のスペクトルを測定することによって、PDP駆動時に放電特性に影響を与える保護層の価電子帯の形状に関する情報を、より適確に把握することができ、それによって、PDPを組み立てた後の放電特性(放電電圧、放電遅れなど)が所定範囲に納まるか否かを容易に評価することができる。
従って、これをPDPの製造工程に適用して、フロントパネルを作製した後に、上記の評価装置を用いて、そのフロントパネルの保護層の評価値を求め、その評価値に基づいてフロントパネルの良否判定を行い、判定結果が良好なフロントパネルを用いて、これとバックパネルとを積層させるようにすれば、作製されるPDPの放電特性(放電開始電圧、放電遅れなど)を適正な範囲に納めることができる。
例えば、MgO保護層について測定した低エネルギーレベル二次電子ピークP20のピーク強度が高いほど、パネル組み立て後の放電開始電圧が低くなる傾向があるので、当該ピーク強度が一定の閾値以上に入るようコントロールすれば、作製されるPDPの放電開始電圧も低い範囲に納めることができる。
このようにフロントパネルの保護層を評価する工程を設けることによって、PDP製造時における歩留りを向上させることができる。
〔実施の形態1,2に関する変形例〕
以上の説明では、主にPDPの保護層について測定・評価する場合について述べたが、PDPの誘電体ガラス層についても、同様の方法で、イオンや電子を照射してそのスペクトルを測定すれば、測定したスペクトルに基づいて、誘電体ガラス層の表面状態を解析し性能評価することができる。
また、PDPに使用される放電ガスに対して放電開始電圧が比較的低い膜、もしくは、オージェプロセスによる二次電子放出係数が比較的大きい膜、例えばSrO2、La23、AlNからなる絶縁膜についても、同様の方法で、イオンや電子を照射してそのスペクトルを測定すれば、測定したスペクトルに基づいて、当該絶縁膜の表面状態を解析し性能評価することができる。
また、本発明の評価方法は、PDPに関する性能評価だけでなく、ガス放電パネルをはじめとして、表面から電子放出する絶縁膜や半導体膜を備える放電表示素子について、その絶縁膜や半導体膜の電子放出性能や帯電性能評価するのに広く適用することができる。
更に、放電表示素子に限らず、絶縁膜や半導体膜を備える素子一般について、その膜の電子放出性能や帯電性能を評価するのに、あるいは膜の電子状態を評価するのに広く適用することができる。
また本発明は、膜の種類に関しても、無機材料に限らず、有機材料からなる絶縁膜や半導体膜についても、広く適用することが期待できる。
上記説明では、スペクトル測定装置100が測定したスペクトルを、解析装置200が受けとって解析することとしたが、スペクトル測定装置100が測定したスペクトルを表示装置で表示させ、これを人が解析してもよい。
以上説明したように、本発明の測定装置、測定方法、評価装置は、PDPをはじめとするガス放電パネル、放電表示素子の製造などに適用することができ、これらを製造する上での歩留まり向上に寄与する。
本発明の実施形態に係る絶縁膜評価装置の構成を示す概略図である。 測定試料からKinetic放出される二次電子のスペクトルを経時的に測定した結果を示す特性図である。 イオン照射中あるいは照射後に測定試料から放出される二次電子スペクトルの一例である。 測定試料からの二次電子スペクトルを積分することによって得られた合成スペクトルの一例、並びにMgOについてバンド計算で得られた価電子帯の状態密度である。 測定試料に対する電子ビーム照射に伴って観測された二次電子スペクトルの一例である。 図5に示される各ピークの立ち上がり位置を、電子ビーム量に対してプロットした特性図である。 実施の形態にかかるAC型面放電型のPDPの構成を示す斜視図である。 上記PDPに用いられるフロントパネルの平面図である。 上記フロントパネルの部分断面図である。
符号の説明
10 フロントパネル
11 フロントガラス基板
11a 表示領域
11b テスト領域
12a,12b 表示電極対
13a,13b 電極パッド
14 誘電体層
15 保護層
15a 表示領域の保護層
15b テスト用保護層
16 測定用電極
16b 測定用電極パッド
20 バックパネル
21 バックガラス基板
22 データ電極
100 スペクトル測定装置
110 真空容器
120 試料台
121 電圧印加部
130 電子銃
140 イオン銃
150 電子分光器
200 解析装置

Claims (22)

  1. 絶縁膜の性能を評価するのに用いる測定装置であって、
    前記絶縁膜にイオンを照射するイオン照射手段と、
    イオン照射中に、前記絶縁膜から放出される二次電子のスペクトルを測定するスペクトル測定手段とを備えることを特徴とする絶縁膜測定装置。
  2. 前記スペクトル測定手段では、前記絶縁膜から放出される二次電子のスペクトルを経時的に測定することを特徴とする請求項1記載の絶縁膜測定装置。
  3. 請求項2記載の絶縁膜測定装置と、
    前記スペクトル測定手段で経時的に測定した二次電子のスペクトル測定結果に基づいて、
    二次電子のKinetic放出によるピークの立ち上がり位置が変化する量、及び当該ピークの立ち上がり位置が変化する速度の少なくとも一方を求める変化検出手段とを備えることを特徴とする絶縁膜評価装置。
  4. 請求項2記載の絶縁膜測定装置と、
    前記スペクトル測定手段で経時的に測定した二次電子のスペクトル測定結果に基づいて、
    二次電子のKinetic放出によるピークよりも低エネルギー側に現れるピークの変化を求める変化検出手段を備えることを特徴とする絶縁膜評価装置。
  5. 絶縁膜の性能を評価するのに用いる測定装置であって、
    前記絶縁膜にイオンを照射するイオン照射手段と、
    イオン照射を停止した後に、前記絶縁膜から放出される二次電子のスペクトルを測定するスペクトル測定手段とを備えることを特徴とする絶縁膜測定装置。
  6. 前記スペクトル測定手段では、前記絶縁膜から放出される二次電子のスペクトルを経時的に測定することを特徴とする請求項5記載の絶縁膜測定装置。
  7. 請求項5記載の絶縁膜測定装置と、
    前記スペクトル測定手段で測定されたスペクトルに基づいて、二次電子のKinetic放出によるピークよりも低エネルギー側に現れるピークの強度を求める強度検出手段とを備えることを特徴とする絶縁膜評価装置。
  8. 請求項6記載の絶縁膜測定装置と、
    二次電子のKinetic放出によるピークより低エネルギー側に現れるピークの変化を求める変化検出手段とを備えることを特徴とする絶縁膜評価装置。
  9. 絶縁膜の性能を評価するのに用いる測定装置であって、
    前記絶縁膜にイオンを照射するイオン照射手段と、
    イオン照射中及びイオン照射停止後に、前記絶縁膜から放出される二次電子のスペクトルを測定するスペクトル測定手段とを備えることを特徴とする絶縁膜測定装置。
  10. 請求項9記載の絶縁膜測定装置と、
    前記スペクトル測定手段で測定されたスペクトルに基づいて、
    イオン照射中に測定される二次電子のKinetic放出によるピークと、
    イオン照射後停止後に、上記ピークよりも低エネルギー側に現れるピークとのエネルギー差を測定する測定手段を備えることを特徴とする絶縁膜評価装置。
  11. 絶縁膜の性能を評価するのに用いる測定装置であって、
    電子ビーム量を変えながら前記絶縁膜に電子を照射する電子照射手段と、
    電子照射中に、前記絶縁膜から放出される二次電子のスペクトルを測定するスペクトル測定手段とを備えることを特徴とする絶縁膜測定装置。
  12. 請求項11記載の絶縁膜測定装置と、
    電子ビーム量の変化に対して、前記スペクトル測定手段で測定した二次電子スペクトルに現れるピークの立ち上がり位置の変化を求める変化測定手段とを備えることを特徴とする絶縁膜評価装置。
  13. 絶縁膜の性能を評価するのに用いる測定方法であって、
    前記絶縁膜にイオンを照射するイオン照射ステップと、
    前記イオン照射中及びイオン照射後の少なくとも一方に、前記絶縁膜から放出される二次電子のスペクトルを測定するスペクトル測定ステップとを備えることを特徴とする絶縁膜測定方法。
  14. 絶縁膜の性能を評価するのに用いる測定方法であって、
    電子ビーム量を変えながら前記絶縁膜に電子を照射する電子照射ステップと、
    電子照射中に、前記絶縁膜から放出される二次電子のスペクトルを測定するスペクトル測定ステップとを備えることを特徴とする絶縁膜測定方法。
  15. 基板上における表示用領域に、放電表示時に電圧が印加される表示用電極及び当該表示用電極を覆って表示用絶縁膜が配されてなる放電表示素子用基板であって、
    当該基板上に、
    前記絶縁膜の性能を測定するテスト領域が設けられ、
    当該テスト領域には、前記表示用絶縁膜と同種のテスト用絶縁膜が配されていることを特徴とする放電表示素子用基板。
  16. 前記テスト用絶縁膜は、
    イオンビーム照射装置からのイオンビーム全体を当該テスト用絶縁膜上に照射できる広さを有することを特徴とする請求項15記載の放電表示素子用基板。
  17. 前記テスト領域は、
    前記表示用領域の外に設けられていることを特徴とする請求項15記載の放電表示素子用基板。
  18. 前記テスト領域には、
    前記テスト用絶縁膜と基板との間に、外部から電圧が印加されるテスト用電極が介在していることを特徴とする請求項15記載の放電表示素子用基板。
  19. 前記表示用電極とテスト用電極とは、同種の材料で形成されたものであることを特徴とする請求項18記載の放電表示素子用基板。
  20. 前記テスト用電極には、
    電圧が印加される電極パッドが接続されていることを特徴とする請求項18記載の放電表示素子用基板。
  21. 前記表示用絶縁膜とテスト用絶縁膜とは、同時に形成されたものであることを特徴とする請求項15記載の放電表示素子用基板。
  22. 請求項18記載の放電表示素子用基板を検査する方法であって、
    前記テスト用電極に負電圧を印加しながら前記テスト用絶縁膜にイオンを照射するイオン照射ステップと、
    イオン照射中及びイオン照射後の少なくとも一方に、前記テスト用絶縁膜から放出される二次電子のスペクトルを測定するスペクトル測定ステップと、
    測定したスペクトルから、前記表示用絶縁膜の性能を評価する評価ステップとを備えることを特徴とする絶縁膜検査方法。
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