JP2001272364A - 電子分光装置 - Google Patents
電子分光装置Info
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- JP2001272364A JP2001272364A JP2000085692A JP2000085692A JP2001272364A JP 2001272364 A JP2001272364 A JP 2001272364A JP 2000085692 A JP2000085692 A JP 2000085692A JP 2000085692 A JP2000085692 A JP 2000085692A JP 2001272364 A JP2001272364 A JP 2001272364A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 Eonset分析も高精度に行える電子分光装置
を提供すること。 【解決手段】 制御装置14は、Eonset分析が指定さ
れたことを表す信号に基づき、低電圧用増幅回路18の
出力電圧を電子分光器7の内部電極に印加するための制
御信号を切替制御回路20に送る。また、制御装置14
は、分析エネルギー範囲としてたとえば0eVから30
eVが指定されたことを表す信号に基づき、電子分光器
7の分析エネルギーを0eVから30eVに掃引させる
信号VinをDAコンバータ16に入力する。その際、制
御装置14は、電子分光器7の分析エネルギーを、Eon
set分析における最大の30eVとするときには、DA
コンバータ16の出力電圧を最大とするための信号Vin
をDAコンバータ16に入力する。DAコンバータ16
の出力電圧は、低電圧用増幅回路18で増幅され、増幅
回路18の出力電圧は、電子分光器7の内部電極に印加
される。
を提供すること。 【解決手段】 制御装置14は、Eonset分析が指定さ
れたことを表す信号に基づき、低電圧用増幅回路18の
出力電圧を電子分光器7の内部電極に印加するための制
御信号を切替制御回路20に送る。また、制御装置14
は、分析エネルギー範囲としてたとえば0eVから30
eVが指定されたことを表す信号に基づき、電子分光器
7の分析エネルギーを0eVから30eVに掃引させる
信号VinをDAコンバータ16に入力する。その際、制
御装置14は、電子分光器7の分析エネルギーを、Eon
set分析における最大の30eVとするときには、DA
コンバータ16の出力電圧を最大とするための信号Vin
をDAコンバータ16に入力する。DAコンバータ16
の出力電圧は、低電圧用増幅回路18で増幅され、増幅
回路18の出力電圧は、電子分光器7の内部電極に印加
される。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】 本発明は、オージェマイク
ロプローブなどの電子分光装置に関する。
ロプローブなどの電子分光装置に関する。
【0002】
【従来の技術】 オージェマイクロプローブは、試料に
電子線を照射し、その電子線照射により試料から放出さ
れたオージェ電子を電子分光器(エネルギー分析器)で
検出して、試料の微小領域の極薄面にどんな元素がどの
ような状態で分布しているのかを調べる装置である。
電子線を照射し、その電子線照射により試料から放出さ
れたオージェ電子を電子分光器(エネルギー分析器)で
検出して、試料の微小領域の極薄面にどんな元素がどの
ような状態で分布しているのかを調べる装置である。
【0003】上述した電子分光器は、試料から放出され
た電子のうち、設定された特定のエネルギーを有する電
子を取り出して検出するものであり、一般に0〜300
0eV程度の電子をエネルギー分析する。そのため、こ
のような電子分光器を備えたオージェマイクロプローブ
は、分光器内部の電極に、0〜3000V程度の範囲で
電圧を印加できるようになっている。
た電子のうち、設定された特定のエネルギーを有する電
子を取り出して検出するものであり、一般に0〜300
0eV程度の電子をエネルギー分析する。そのため、こ
のような電子分光器を備えたオージェマイクロプローブ
は、分光器内部の電極に、0〜3000V程度の範囲で
電圧を印加できるようになっている。
【0004】なお、W(eV)の電子を分析するときの
分光器内電極への印加電圧はαWであり、分光器の種類
によって異なるが、一般的に0≦α≦1である。
分光器内電極への印加電圧はαWであり、分光器の種類
によって異なるが、一般的に0≦α≦1である。
【0005】さて、このような分光器の電圧制御は、デ
ジタル/アナログコンバージョンシステムを用いて、図
1のような構成で実現される。
ジタル/アナログコンバージョンシステムを用いて、図
1のような構成で実現される。
【0006】図1において、101はDAコンバータで
あり、このDAコンバータとして、現在実用的に利用で
きる範囲で最も精度の高い16ビットのものが使用され
ている。DAコンバータ101には、電子分光器の分析
エネルギーに対応する信号Vinが入力され、また、リフ
ァレンス電圧としてたとえば10.92Vが入力されて
おり、DAコンバータ101は、電子分光器の最大分析
エネルギーに対応する信号Vinが入力されたときに全て
のビットに1が立って、その出力電圧が最大の10.9
2Vとなるように構成されている。
あり、このDAコンバータとして、現在実用的に利用で
きる範囲で最も精度の高い16ビットのものが使用され
ている。DAコンバータ101には、電子分光器の分析
エネルギーに対応する信号Vinが入力され、また、リフ
ァレンス電圧としてたとえば10.92Vが入力されて
おり、DAコンバータ101は、電子分光器の最大分析
エネルギーに対応する信号Vinが入力されたときに全て
のビットに1が立って、その出力電圧が最大の10.9
2Vとなるように構成されている。
【0007】また、図1において、102は高電圧用増
幅回路であり、高電圧用増幅回路102は、DAコンバ
ータ101の出力電圧を増幅して出力する。この高電圧
用増幅回路102の増幅率μはたとえば300なので、
DAコンバータ101の出力電圧が10Vのときには、
高電圧用増幅回路102の出力電圧Voutは3000V
となる。そして、この電圧は前記分光器内電極に印加さ
れる。
幅回路であり、高電圧用増幅回路102は、DAコンバ
ータ101の出力電圧を増幅して出力する。この高電圧
用増幅回路102の増幅率μはたとえば300なので、
DAコンバータ101の出力電圧が10Vのときには、
高電圧用増幅回路102の出力電圧Voutは3000V
となる。そして、この電圧は前記分光器内電極に印加さ
れる。
【0008】このような図1の構成により、たとえば前
記αが1の電子分光器においては、0eVから3276
eVの電子をエネルギー分析することができる。
記αが1の電子分光器においては、0eVから3276
eVの電子をエネルギー分析することができる。
【0009】また、図1の構成により、DAコンバータ
101のビット数との関係から、電子分光器のエネルギ
ーステップ、すなわち測定分解能は0.05eVとな
り、このエネルギーステップは、通常のオージェ電子分
光(以後オージェ分析と呼ぶ)で使用するには十分な細
かさである。
101のビット数との関係から、電子分光器のエネルギ
ーステップ、すなわち測定分解能は0.05eVとな
り、このエネルギーステップは、通常のオージェ電子分
光(以後オージェ分析と呼ぶ)で使用するには十分な細
かさである。
【0010】なお、エネルギーステップ0.05eV
は、電子分光器の最大分析エネルギー3276eVを、
ビット数に基づく数65535(=216−1)で割った
値である。
は、電子分光器の最大分析エネルギー3276eVを、
ビット数に基づく数65535(=216−1)で割った
値である。
【0011】さて、最近、オージェマイクロプローブを
用いて、二次電子スペクトルの低エネルギー側のピーク
立ち上がり位置(Eonset)を測定して試料の仕事関数
Φsや表面電位などを求める手法(以後簡単にEonset分
析と呼ぶ)が利用されるようになった。
用いて、二次電子スペクトルの低エネルギー側のピーク
立ち上がり位置(Eonset)を測定して試料の仕事関数
Φsや表面電位などを求める手法(以後簡単にEonset分
析と呼ぶ)が利用されるようになった。
【0012】ここで、このEonset分析について図2お
よび図3を用いて説明する。
よび図3を用いて説明する。
【0013】固体試料の表面に電子線を照射すると、図
2に示すようなエネルギー分布をもった電子が発生す
る。このうちの最も低エネルギー側の大きな強度を有す
る部分は「真の二次電子」又は略して単に「二次電子」
と呼ばれている。
2に示すようなエネルギー分布をもった電子が発生す
る。このうちの最も低エネルギー側の大きな強度を有す
る部分は「真の二次電子」又は略して単に「二次電子」
と呼ばれている。
【0014】図3は、図2の2次電子の最も低エネルギ
ー側の部分を拡大したものである。2次電子が出現する
エネルギーをEonsetとすると、Eonsetを越えたところ
から2次電子強度が急激に増加する。このEonsetは、
固体試料の仕事関数Φs、2次電子を検出する電子分光
器の仕事関数Φsm、およびEbによって決まり、Eonset
=Eb+Φs−Φsmで与えられる。EbはEb=eVbで、
eは電気素量(1.6×10-19C)、Vbは試料に印加
される負のバイアス電圧の絶対値であり、また、電子分
光器は真空準位(分光器最表面の電位)を基準にして調
整されているものとする。なお、図3は、電子分光器の
真空準位を座標原点にとって表示されている。
ー側の部分を拡大したものである。2次電子が出現する
エネルギーをEonsetとすると、Eonsetを越えたところ
から2次電子強度が急激に増加する。このEonsetは、
固体試料の仕事関数Φs、2次電子を検出する電子分光
器の仕事関数Φsm、およびEbによって決まり、Eonset
=Eb+Φs−Φsmで与えられる。EbはEb=eVbで、
eは電気素量(1.6×10-19C)、Vbは試料に印加
される負のバイアス電圧の絶対値であり、また、電子分
光器は真空準位(分光器最表面の電位)を基準にして調
整されているものとする。なお、図3は、電子分光器の
真空準位を座標原点にとって表示されている。
【0015】したがって、電子分光器の分析エネルギー
をたとえば0〜30eV程度の範囲内において連続的に
変化(掃引)させて、図2に示したスペクトルを得てE
onsetを求めれば、試料の仕事関数Φsを求めることがで
きる。
をたとえば0〜30eV程度の範囲内において連続的に
変化(掃引)させて、図2に示したスペクトルを得てE
onsetを求めれば、試料の仕事関数Φsを求めることがで
きる。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】 しかしながら、この
ようなEonset分析において、図3に示した2次電子出
現エネルギーEonsetを正確に求めるには、電子分光器
のエネルギーステップを0.01eV(10meV)以
下にしなければならない。
ようなEonset分析において、図3に示した2次電子出
現エネルギーEonsetを正確に求めるには、電子分光器
のエネルギーステップを0.01eV(10meV)以
下にしなければならない。
【0017】このため、上述した図1の構成では、Eon
set分析を高精度に行なうことはできない。
set分析を高精度に行なうことはできない。
【0018】本発明はこのような点に鑑みて成されたも
ので、その目的は、Eonset分析も高精度に行うことが
できる電子分光装置を提供することにある。
ので、その目的は、Eonset分析も高精度に行うことが
できる電子分光装置を提供することにある。
【0019】
【課題を解決するための手段】 この目的を達成する本
発明の電子分光装置は、試料に一次線を照射し、その照
射により試料から放出された電子をエネルギー分析器で
検出するようにした電子分光装置において、前記エネル
ギー分析器の分析モードを指定する分析モード指定手段
と、前記エネルギー分析器の分析エネルギー範囲を指定
する分析エネルギー設定手段と、前記分析モード指定手
段の出力信号と前記分析エネルギー設定手段の出力信号
に基づいて、所定のステップ量ずつ変化する信号を発生
する信号発生手段と、その信号発生手段の出力信号を増
幅させる第1の増幅手段と、前記信号発生手段の出力信
号を増幅させる第2の増幅手段と、前記分析モード指定
手段の出力信号に基づいて、前記第1の増幅手段の出力
と第2の増幅手段の出力のどちらか一方を選択して出力
する出力選択手段と、その出力選択手段の出力が供給さ
れるエネルギー分析器を備えたことを特徴とする。
発明の電子分光装置は、試料に一次線を照射し、その照
射により試料から放出された電子をエネルギー分析器で
検出するようにした電子分光装置において、前記エネル
ギー分析器の分析モードを指定する分析モード指定手段
と、前記エネルギー分析器の分析エネルギー範囲を指定
する分析エネルギー設定手段と、前記分析モード指定手
段の出力信号と前記分析エネルギー設定手段の出力信号
に基づいて、所定のステップ量ずつ変化する信号を発生
する信号発生手段と、その信号発生手段の出力信号を増
幅させる第1の増幅手段と、前記信号発生手段の出力信
号を増幅させる第2の増幅手段と、前記分析モード指定
手段の出力信号に基づいて、前記第1の増幅手段の出力
と第2の増幅手段の出力のどちらか一方を選択して出力
する出力選択手段と、その出力選択手段の出力が供給さ
れるエネルギー分析器を備えたことを特徴とする。
【0020】
【発明の実施の形態】 以下、図面を用いて本発明の実
施の形態について説明する。
施の形態について説明する。
【0021】図4は、本発明の電子分光装置の一例とし
て示した、オージェマイクロプローブの概略図である。
て示した、オージェマイクロプローブの概略図である。
【0022】図4の構成について説明すると、1は鏡筒
であり、鏡筒1の内部には、電子銃2と集束レンズ3と
偏向器4が配置されている。電子銃2から放出された電
子線は集束レンズ3で集束され、細く絞られた電子線
は、試料室5内に配置された試料6を照射する。なお、
試料6には、図示しないバイアス電圧印加装置により負
のバイアス電圧が印加されるように構成されている。
であり、鏡筒1の内部には、電子銃2と集束レンズ3と
偏向器4が配置されている。電子銃2から放出された電
子線は集束レンズ3で集束され、細く絞られた電子線
は、試料室5内に配置された試料6を照射する。なお、
試料6には、図示しないバイアス電圧印加装置により負
のバイアス電圧が印加されるように構成されている。
【0023】前記試料室5の内部には、電子線照射によ
り試料6から放出された電子のうち、ある特定のエネル
ギーを有する電子を取り出して検出する電子分光器(エ
ネルギー分析器)7が配置されている。この電子分光器
7は、複数の静電レンズから成るインプットレンズ(減
速レンズ)8と、半球面型アナライザ9と、検出器10
で構成されている。なお、説明の都合上、電子分光器7
における前記αは1であるものとする。
り試料6から放出された電子のうち、ある特定のエネル
ギーを有する電子を取り出して検出する電子分光器(エ
ネルギー分析器)7が配置されている。この電子分光器
7は、複数の静電レンズから成るインプットレンズ(減
速レンズ)8と、半球面型アナライザ9と、検出器10
で構成されている。なお、説明の都合上、電子分光器7
における前記αは1であるものとする。
【0024】11はホストコンピュータであり、ホスト
コンピュータ11は、分析モードを指定する分析モード
指定手段12と、前記電子分光器7の分析エネルギー範
囲を指定する分析エネルギー設定手段13と、制御装置
14に接続されている。この制御装置14は、内部にプ
ログラムメモリ15を備えている。
コンピュータ11は、分析モードを指定する分析モード
指定手段12と、前記電子分光器7の分析エネルギー範
囲を指定する分析エネルギー設定手段13と、制御装置
14に接続されている。この制御装置14は、内部にプ
ログラムメモリ15を備えている。
【0025】前記制御装置14は、たとえば16ビット
のDAコンバータ16に接続されており、制御装置14
は、前記電子分光器7の分析エネルギーに対応する信号
VinをDAコンバータ16に入力する。また、DAコン
バータ16には、リファレンス電圧としてたとえば1
0.92Vが入力されており、DAコンバータ16は、
前記信号Vinの入力によって全てのビットに1が立つ
と、最大の10.92Vを出力するように構成されてい
る。このDAコンバータ16と制御装置14で、信号発
生手段が構成されている。
のDAコンバータ16に接続されており、制御装置14
は、前記電子分光器7の分析エネルギーに対応する信号
VinをDAコンバータ16に入力する。また、DAコン
バータ16には、リファレンス電圧としてたとえば1
0.92Vが入力されており、DAコンバータ16は、
前記信号Vinの入力によって全てのビットに1が立つ
と、最大の10.92Vを出力するように構成されてい
る。このDAコンバータ16と制御装置14で、信号発
生手段が構成されている。
【0026】DAコンバータ16の出力信号は、増幅率
μがたとえば300の高電圧用増幅回路17(第1の増
幅手段)と、増幅率μがたとえば3の低電圧用増幅回路
18(第2の増幅手段)にそれぞれ入力される。これら
の増幅回路17,18は切替回路19に接続されてお
り、増幅回路17,18の出力信号の一方が切替回路1
9で選択されて前記電子分光器7に送られる。
μがたとえば300の高電圧用増幅回路17(第1の増
幅手段)と、増幅率μがたとえば3の低電圧用増幅回路
18(第2の増幅手段)にそれぞれ入力される。これら
の増幅回路17,18は切替回路19に接続されてお
り、増幅回路17,18の出力信号の一方が切替回路1
9で選択されて前記電子分光器7に送られる。
【0027】20は切替制御回路であり、切替制御回路
20は、前記制御装置14からの信号に基づいて前記切
替回路19を制御するものである。この切替制御回路2
0と切替回路19と制御装置14で、出力選択手段が構
成されている。
20は、前記制御装置14からの信号に基づいて前記切
替回路19を制御するものである。この切替制御回路2
0と切替回路19と制御装置14で、出力選択手段が構
成されている。
【0028】以上、図4の装置構成について説明した
が、以下に動作説明を行う。
が、以下に動作説明を行う。
【0029】まず、上述したオージェ分析の場合につい
て説明する。
て説明する。
【0030】その場合、オペレータは、分析モード指定
手段12により、分析モードとしてオージェ分析を指定
する。
手段12により、分析モードとしてオージェ分析を指定
する。
【0031】また、オペレータは、分析エネルギー設定
手段13により、分析エネルギー範囲としてたとえば0
eV〜3000eVを指定する。
手段13により、分析エネルギー範囲としてたとえば0
eV〜3000eVを指定する。
【0032】すると、ホストコンピュータ11は、分析
モードとしてオージェ分析が指定されたことと、分析エ
ネルギー範囲として0eVから3000eVが指定され
たことを表す信号を制御装置14に送る。
モードとしてオージェ分析が指定されたことと、分析エ
ネルギー範囲として0eVから3000eVが指定され
たことを表す信号を制御装置14に送る。
【0033】制御装置14は、これらの信号を受け取る
と、プログラムメモリ15の内容に従って制御を行う。
すなわち、制御装置14は、オージェ分析が指定された
ことを表す信号に基づき、高電圧用増幅回路17の出力
電圧を電子分光器7の内部電極に印加するための制御信
号を切替制御回路20に送る。切替制御回路20は、こ
の制御信号に基づき、高電圧用増幅回路17の出力電圧
が電子分光器7に印加されるように切替回路19を制御
する。
と、プログラムメモリ15の内容に従って制御を行う。
すなわち、制御装置14は、オージェ分析が指定された
ことを表す信号に基づき、高電圧用増幅回路17の出力
電圧を電子分光器7の内部電極に印加するための制御信
号を切替制御回路20に送る。切替制御回路20は、こ
の制御信号に基づき、高電圧用増幅回路17の出力電圧
が電子分光器7に印加されるように切替回路19を制御
する。
【0034】また、制御装置14は、分析エネルギー範
囲として0eVから3000eVが指定されたことを表
す信号に基づき、電子分光器7の分析エネルギーが0e
Vから連続的に増加して3000eVになるように、0
eVから3000eVに対応する信号VinをDAコンバ
ータ16に入力する。その際、制御装置14は、電子分
光器7の分析エネルギーを3000eVとするときに
は、DAコンバータ16の出力電圧を10Vとするため
の信号VinをDAコンバータ16に入力する。
囲として0eVから3000eVが指定されたことを表
す信号に基づき、電子分光器7の分析エネルギーが0e
Vから連続的に増加して3000eVになるように、0
eVから3000eVに対応する信号VinをDAコンバ
ータ16に入力する。その際、制御装置14は、電子分
光器7の分析エネルギーを3000eVとするときに
は、DAコンバータ16の出力電圧を10Vとするため
の信号VinをDAコンバータ16に入力する。
【0035】このようにして、制御装置14からDAコ
ンバータ16に、電子分光器7の分析エネルギーを0e
V〜3000eVに掃引させる信号Vinが入力される
と、DAコンバータ16はその入力信号に対応した電圧
を出力し、その出力は、最初が0Vで、それからステッ
プ電圧10/65535Vずつ増加していき、最終的に
10Vとなる。
ンバータ16に、電子分光器7の分析エネルギーを0e
V〜3000eVに掃引させる信号Vinが入力される
と、DAコンバータ16はその入力信号に対応した電圧
を出力し、その出力は、最初が0Vで、それからステッ
プ電圧10/65535Vずつ増加していき、最終的に
10Vとなる。
【0036】そして、DAコンバータ16の出力電圧
は、増幅率が300の高電圧用増幅回路17で増幅さ
れ、増幅回路17の出力電圧は、0Vからステップ電圧
3276/65535V(≒0.05V)ずつ増加して
いき、最終的に3000Vとなる。そして、このように
変化する電圧は、電子分光器7の内部電極に印加され
る。
は、増幅率が300の高電圧用増幅回路17で増幅さ
れ、増幅回路17の出力電圧は、0Vからステップ電圧
3276/65535V(≒0.05V)ずつ増加して
いき、最終的に3000Vとなる。そして、このように
変化する電圧は、電子分光器7の内部電極に印加され
る。
【0037】この結果、前記αが1の電子分光器7にお
いては、試料6から放出された電子のうち、0から30
00eVの電子をエネルギー分析することができる。
いては、試料6から放出された電子のうち、0から30
00eVの電子をエネルギー分析することができる。
【0038】また、このオージェ分析の際の電子分光器
7のエネルギーステップは0.05eVなので、試料の
オージェ分析を高精度に行うことができる。
7のエネルギーステップは0.05eVなので、試料の
オージェ分析を高精度に行うことができる。
【0039】以上、オージェ分析の場合について説明し
たが、次に、上述したEonset分析の場合について説明
する。
たが、次に、上述したEonset分析の場合について説明
する。
【0040】その場合、オペレータは、分析モード指定
手段12により、分析モードとしてEonset分析を指定
する。
手段12により、分析モードとしてEonset分析を指定
する。
【0041】また、オペレータは、分析エネルギー設定
手段13により、分析エネルギー範囲としてたとえば0
eV〜30eVを指定する。この30eVは、Eonset
分析における電子分光器7の最大分析エネルギー
(W2)であるとする。
手段13により、分析エネルギー範囲としてたとえば0
eV〜30eVを指定する。この30eVは、Eonset
分析における電子分光器7の最大分析エネルギー
(W2)であるとする。
【0042】このような指定が行われると、ホストコン
ピュータ11は、分析モードとしてEonset分析が指定
されたことと、分析エネルギー範囲として0eVから3
0eVが指定されたことを表す信号を制御装置14に送
る。
ピュータ11は、分析モードとしてEonset分析が指定
されたことと、分析エネルギー範囲として0eVから3
0eVが指定されたことを表す信号を制御装置14に送
る。
【0043】制御装置14は、これらの信号を受け取る
と、プログラムメモリ15の内容に従って制御を行う。
すなわち、制御装置14は、Eonset分析が指定された
ことを表す信号に基づき、低電圧用増幅回路18の出力
電圧を電子分光器7の内部電極に印加するための制御信
号を切替制御回路20に送る。切替制御回路20は、こ
の制御信号に基づき、低電圧用増幅回路18の出力電圧
が電子分光器7に印加されるように切替回路19を制御
する。
と、プログラムメモリ15の内容に従って制御を行う。
すなわち、制御装置14は、Eonset分析が指定された
ことを表す信号に基づき、低電圧用増幅回路18の出力
電圧を電子分光器7の内部電極に印加するための制御信
号を切替制御回路20に送る。切替制御回路20は、こ
の制御信号に基づき、低電圧用増幅回路18の出力電圧
が電子分光器7に印加されるように切替回路19を制御
する。
【0044】また、制御装置14は、分析エネルギー範
囲として0eVから30eVが指定されたことを表す信
号に基づき、電子分光器7の分析エネルギーが0eVか
ら連続的に増加して30eVになるように、0eVから
30eVに対応する信号VinをDAコンバータ16に入
力する。その際、制御装置14は、電子分光器7の分析
エネルギーを、Eonset分析における最大の30eVと
するときには、DAコンバータ16の出力電圧を最大の
10Vとするための信号VinをDAコンバータ16に入
力する。
囲として0eVから30eVが指定されたことを表す信
号に基づき、電子分光器7の分析エネルギーが0eVか
ら連続的に増加して30eVになるように、0eVから
30eVに対応する信号VinをDAコンバータ16に入
力する。その際、制御装置14は、電子分光器7の分析
エネルギーを、Eonset分析における最大の30eVと
するときには、DAコンバータ16の出力電圧を最大の
10Vとするための信号VinをDAコンバータ16に入
力する。
【0045】このようにして、制御装置14からDAコ
ンバータ16に、電子分光器7の分析エネルギーを0e
V〜30eVに掃引させる信号Vinが入力されると、D
Aコンバータ16はその入力信号に対応した電圧を出力
し、その出力は、最初が0Vで、それからステップ電圧
10/65535Vずつ増加していき、最終的に10V
となる。
ンバータ16に、電子分光器7の分析エネルギーを0e
V〜30eVに掃引させる信号Vinが入力されると、D
Aコンバータ16はその入力信号に対応した電圧を出力
し、その出力は、最初が0Vで、それからステップ電圧
10/65535Vずつ増加していき、最終的に10V
となる。
【0046】そして、DAコンバータ16の出力電圧
は、増幅率が3の低電圧用増幅回路18で増幅され、増
幅回路18の出力電圧は、0Vからステップ電圧32.
76/65535V(≒0.0005V)ずつ増加して
いき、最終的に30Vとなる。そして、このように変化
する電圧は、電子分光器7の内部電極に印可される。
は、増幅率が3の低電圧用増幅回路18で増幅され、増
幅回路18の出力電圧は、0Vからステップ電圧32.
76/65535V(≒0.0005V)ずつ増加して
いき、最終的に30Vとなる。そして、このように変化
する電圧は、電子分光器7の内部電極に印可される。
【0047】この結果、前記αが1の電子分光器7にお
いては、試料6から放出された電子のうち、0から30
eVの電子をエネルギー分析することができる。
いては、試料6から放出された電子のうち、0から30
eVの電子をエネルギー分析することができる。
【0048】また、このEonset分析の際の電子分光器
7のエネルギーステップは0.0005eVなので、図
2に示したスペクトルを得て正確に2次電子出現エネル
ギーEonsetを求めることができ、試料の仕事関数Φsを
求めることができる。
7のエネルギーステップは0.0005eVなので、図
2に示したスペクトルを得て正確に2次電子出現エネル
ギーEonsetを求めることができ、試料の仕事関数Φsを
求めることができる。
【0049】以上、図4の電子分光装置について説明し
たが、この装置においては、オージェ分析およびEonse
t分析を高精度に行うことができる。
たが、この装置においては、オージェ分析およびEonse
t分析を高精度に行うことができる。
【0050】なお、増幅回路を一つだけ設置し、分析モ
ードに応じてこの増幅回路の増幅率を切り替えることに
よっても、図4の装置と似たような動作をすることがで
きる。しかし、その場合、出力電圧に重畳するリップル
電圧や電圧安定度が低電圧時(Eonset分析時)に大き
すぎてしまうという問題が発生するため、実用にはなら
ない。
ードに応じてこの増幅回路の増幅率を切り替えることに
よっても、図4の装置と似たような動作をすることがで
きる。しかし、その場合、出力電圧に重畳するリップル
電圧や電圧安定度が低電圧時(Eonset分析時)に大き
すぎてしまうという問題が発生するため、実用にはなら
ない。
【図1】 従来の分光器電圧制御を説明するために示し
た図である。
た図である。
【図2】 二次電子エネルギースペクトルを示した図で
ある。
ある。
【図3】 図2の2次電子の最も低エネルギー側の部分
を拡大したものである。
を拡大したものである。
【図4】 本発明の電子分光装置の一例を示した図であ
る。
る。
1…鏡筒、2…電子銃、3…集束レンズ、4…偏向器、
5…試料室、6…試料、7…電子分光器、8…インプッ
トレンズ、9…アナライザ、10…検出器、11…ホス
トコンピュータ、12…分析モード指定手段、13…分
析エネルギー設定手段、14…制御装置、15…プログ
ラムメモリ、16…DAコンバータ、17…高電圧用増
幅回路、18…低電圧用増幅回路、19…切替回路、2
0…切替制御回路
5…試料室、6…試料、7…電子分光器、8…インプッ
トレンズ、9…アナライザ、10…検出器、11…ホス
トコンピュータ、12…分析モード指定手段、13…分
析エネルギー設定手段、14…制御装置、15…プログ
ラムメモリ、16…DAコンバータ、17…高電圧用増
幅回路、18…低電圧用増幅回路、19…切替回路、2
0…切替制御回路
Claims (4)
- 【請求項1】 試料に一次線を照射し、その照射により
試料から放出された電子をエネルギー分析器で検出する
ようにした電子分光装置において、前記エネルギー分析
器の分析モードを指定する分析モード指定手段と、前記
エネルギー分析器の分析エネルギー範囲を指定する分析
エネルギー設定手段と、前記分析モード指定手段の出力
信号と前記分析エネルギー設定手段の出力信号に基づい
て、所定のステップ量ずつ変化する信号を発生する信号
発生手段と、その信号発生手段の出力信号を増幅させる
第1の増幅手段と、前記信号発生手段の出力信号を増幅
させる第2の増幅手段と、前記分析モード指定手段の出
力信号に基づいて、前記第1の増幅手段の出力と第2の
増幅手段の出力のどちらか一方を選択して出力する出力
選択手段と、その出力選択手段の出力が供給されるエネ
ルギー分析器を備えたことを特徴とする電子分光装置。 - 【請求項2】 前記第1の増幅手段は高電圧用増幅手段
であり、前記第2の増幅手段は低電圧用増幅手段である
ことを特徴とする請求項1記載の電子分光装置。 - 【請求項3】 前記分析モードとして、エネルギー分析
器の最大分析エネルギーがW1である第1の分析モード
と、エネルギー分析器の最大分析エネルギーが前記W1
より低いW2である第2の分析モードを備え、前記出力
選択手段は、第1の分析モードが指定されたときには前
記第1の増幅手段の出力を選択し、一方、第2の分析モ
ードが指定されたときには前記第2の増幅手段の出力を
選択することを特徴とする請求項2記載の電子分光装
置。 - 【請求項4】 前記信号発生手段はDA変換器を備え、
前記ステップ量はそのDA変換器のビット数で決まるこ
とを特徴とする請求項1から3の何れかに記載の電子分
光装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000085692A JP2001272364A (ja) | 2000-03-27 | 2000-03-27 | 電子分光装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000085692A JP2001272364A (ja) | 2000-03-27 | 2000-03-27 | 電子分光装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001272364A true JP2001272364A (ja) | 2001-10-05 |
Family
ID=18601972
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000085692A Withdrawn JP2001272364A (ja) | 2000-03-27 | 2000-03-27 | 電子分光装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001272364A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005071858A (ja) * | 2003-08-26 | 2005-03-17 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | 絶縁膜測定装置、絶縁膜測定方法及び絶縁膜評価装置 |
-
2000
- 2000-03-27 JP JP2000085692A patent/JP2001272364A/ja not_active Withdrawn
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005071858A (ja) * | 2003-08-26 | 2005-03-17 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | 絶縁膜測定装置、絶縁膜測定方法及び絶縁膜評価装置 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Application deemed to be withdrawn because no request for examination was validly filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20070605 |