JP2003303545A - 基板処理方法および基板処理装置 - Google Patents

基板処理方法および基板処理装置

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雄二 桑原
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Abstract

(57)【要約】 【課題】効率のよい基板処理およびモニタリングが可能
な基板処理方法および基板処理装置を提供する。 【解決手段】真空雰囲気中に対向配置された基板34と
対向電極38との間に、高圧電源40から電圧を印加
し、基板上の微粒子を対向電極に向けて放出させる。複
数設けられた光検出器42により、基板から放出された
微粒子に起因する発光を検出し、基板のコンディショニ
ングおよびモニタリングを行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、画像表示装置に
用いる基板を試験、モニタリング、あるいは処理する基
板処理方法および基板処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、陰極線管に代わる次世代の軽量、
薄型の表示装置として様々な画像表示装置が開発されて
いる。例えば、多数の電子放出素子を用いた画像表示装
置は、薄型で大画面化できる上、消費電力が低く、時間
応答に優れ、さらに、コントラストが高いなどの利点を
有することから、盛んに研究されている。特に、近年で
は、電子放出素子として表面放出型素子を用いた表示装
置や、カーボンナノチューブ陰極を用いた表示装置が開
発され、実用化されつつある。
【0003】この種の画像表示装置は、基本構成とし
て、電子放出素子が設けられた背面基板、および陽極と
して機能する前面基板を備え、両基板は数mmの真空ギ
ャップを挟んで対向配置されている。そして、基板間に
10kV程度の高電圧を印加することにより、電子放出
素子から放出された高エネルギー電子を陽極上に設けら
れた蛍光体に照射し発光させる。
【0004】しかしながら、このように構成された画像
表示装置では、前面基板および背面基板間に規格値の電
圧を印加すると、基板に付着していた塵、埃等の微粒子
が放出され、あるいは基板に蒸着された金属箔そのもの
が剥がれて、対向電極に衝突し、絶縁破壊を生じる原因
となる。一旦絶縁破壊を生じると、基板間に大電流が流
れて基板を損傷してしまうことになる。特に、導電体粉
末(金属粉末)が基板上に存在する場合、耐電圧が大幅
に低減することが確認された。従って、画像表示装置の
耐電圧特性を改善し歩留まりを向上させることが難しい
という問題がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記のような要因を取
り除き、耐電圧特性を向上するには、基板を表示装置と
して組みあげる前に、基板処理用電極を用いて電圧を印
加し基板のコンディショニングを行うことが効果的であ
ると考えられる。しかし、従来では基板がどの程度コン
ディショニングされているかを知る簡便な方法がなく、
処理時間や印加電圧を経験に基づいて決めることにな
る。したがって、基板の処理が不完全で絶縁破壊を生じ
たり、逆に、基板処理に必要以上の時間を掛けて処理効
率を低下させてしまうという問題がある。
【0006】基板の状態を評価する方法としては、いく
つかの例を文献に見ることができる。例えば、第1の文
献「J.Phys.D:Appl.Phys.,10(1977)p.1693」では、ドリ
フトディテクタと呼ばれる検出器によって、検出器表面
の金属メッシュを通過した粒子の電荷量と質量を求めて
いる。また、第2の文献「IEEE rans.Elec.Insul.,28(1
993)P.481 」では、部分放電計様の装置で微粒子の電荷
移動を検知している。
【0007】このように、コンディショニングの状態を
評価する方法はあるが、これらは何れも微粒子の移動を
電気信号として検出するものである。しかしながら、出
力される電気信号量は微小であってS/Nが悪く、精度
良い検出をすることが困難であった。
【0008】また、第1の文献で示された検出器は大型
化が困難であり、大画面の画像表示装置に使用する基板
の処理、試験には不適当である。更に、基板上でどの地
点の微粒子付着量が多いか、あるいは蒸着膜の蒸着具合
が良くないかを知ることは工程を管理する上で重要であ
る。しかし、第2の文献の方法では、発光地点を知るこ
とができない。
【0009】この発明は、以上の点に鑑みなされたもの
で、その目的は、画像表示装置に用いる基板の効率的な
処理および基板状態のモニタリングが可能な基板処理方
法および基板処理装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、この発明の形態に係る基板処理方法は、真空雰囲気
内に基板および対向電極を対向配置し、前記対向配置さ
れた基板と対向電極との間に高電圧を印加し、前記基板
上の微粒子を前記対向電極に向けて放出させ、前記微粒
子の放出に起因する発光を光検出部により検知すること
を特徴としている。
【0011】また、この発明の他の態様に係る基板処理
装置は、基板が載置される基板載置部と、前記基板載置
部に載置された基板と対向するように配置された対向電
極と、前記基板載置部および対向電極が収納された真空
処理槽と、前記対向電極と前記基板載置部に載置された
基板との間に電圧を印加し、前記基板上の微粒子を前記
対向電極に向けて放出させる電圧供給部と、前記基板か
ら放出された微粒子に起因する発光を検出する複数の光
検出器と、を備えたことを特徴としている。
【0012】上記のように構成された基板処理方法およ
び基板処理装置によれば、基板表面に付着した微粒子
は、電圧を印加された対向電極により引きつけられ、対
向電極に衝突したときに発光を生じる。光検出部は、こ
の発光を検出することにより、微粒子が存在したこと、
あるいは基板上の蒸着膜がはがれたことを等を検知す
る。また、光検出部が複数個取り付けられている場合、
光検出部が検知する光量は、発光点と各光検出部の距離
に従う分布となる。よって、複数個の光検出部の波高値
を用いて演算を行うことにより発光点を求めることがで
きる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下図面を参照しながら、この発
明の実施の形態に基板処理装置について詳細に説明す
る。初めに、処理対象およびモニタリング対象となる基
板を備えた画像表示装置の一例として、フィールドエミ
ッションディスプレイ(以下、FEDと称する)につい
て説明する。
【0014】図1および図2に示すように、このFED
は、絶縁基板としてそれぞれ矩形状のガラスからなる前
面基板11および背面基板12を備え、これらの基板は
例えば約1.6mmの隙間を置いて対向配置されてい
る。そして、前面基板11および背面基板12は、ほぼ
矩形枠状の側壁18を介して周縁部同士が接合され、内
部が真空状態に維持された偏平な矩形状の真空外囲器1
0を構成している。側壁18は、封着材20として、例
えばインジウムを介して前面基板11の周辺部内面およ
び背面基板12の周辺部内面にそれぞれ接着されてい
る。
【0015】真空外囲器10の内部には、前面基板11
および背面基板12に加わる大気圧荷重を支えるため、
複数の板状の支持部材14が設けられている。これらの
支持部材14は、真空外囲器10の短辺と平行な方向に
配置されているとともに、長辺と平行な方向に沿って所
定の間隔を置いて配置されている。なお、支持部材14
の形状については、板状に限定されるものではなく、例
えば、柱状の支持部材等を用いることもできる。
【0016】前面基板11の内面上には、蛍光体スクリ
ーン16が形成されている。この蛍光体スクリーン16
は、赤、緑、青のストライプ状の蛍光体層、およびこれ
らの蛍光体層間に位置した非発光部としてのストライプ
状の黒色光吸収層を並べて構成されている。また、蛍光
体スクリーン16上には、たとえばアルミニウム層から
なるメタルバック層17が蒸着されている。
【0017】背面基板12の内面上には、蛍光体スクリ
ーン16の蛍光体層を励起する電子放出源として、それ
ぞれ電子ビームを放出する多数の電子放出素子22が設
けられている。これらの電子放出素子22は、画素毎に
対応して複数列および複数行に配列されている。詳細に
述べると、背面基板12の内面上には、導電性カソード
層24が形成され、この導電性カソード層上には多数の
キャビティ25を有した二酸化シリコン膜26が形成さ
れている。二酸化シリコン膜26上には、モリブデンや
ニオブ等からなるゲート電極28が形成されている。そ
して、背面基板12の内面上において各キャビティ25
内にはモリブデンなどからなるコーン状の電子放出素子
22が設けられている。
【0018】上記のように構成されたFEDにおいて、
映像信号は、単純マトリックス方式に形成された電子放
出素子22とゲート電極28に入力される。電子放出素
子22を基準とした場合、最も輝度の高い状態の時、+
100Vのゲート電圧が印加される。また、蛍光体スク
リーン16には+10kVが印加される。これにより、
電子放出素子22から電子ビームが放出される。そし
て、電子放出素子22から放出される電子ビームの大き
さは、ゲート電極28の電圧によって変調され、この電
子ビームが蛍光体スクリーン16の蛍光体層を励起して
発光させることにより画像を表示する。
【0019】次に、FEDの製造に使用する基板上に存
在した塵、埃等の微粒子を取り除くとともに基板上にお
ける微粒子の有無を検出する、第1の実施の形態に係る
基板処理装置について説明する。
【0020】図3に示すように、基板処理装置30は、
真空処理槽32およびこの真空処理槽内を真空排気する
排気装置33を備えている。真空処理槽32内には、処
理対象あるいはモニタリング対象となる基板34が載置
される矩形板状の基板載置部36、および基板載置部と
隙間を置いて対向配置された矩形板状の処理用対向電極
38が配設されている。基板載置部36および処理用対
向電極38は、基板34よりも大きな平面積を有してい
る。また、処理用対向電極38は、例えば、表面にIT
Oがコーティングされたガラス板上に、ポリイミド膜を
貼り付けて構成されている。更に、基板処理装置30
は、電圧供給部として機能し基板34および処理用対向
電極38に電圧を印加する高圧電源40を備えている。
【0021】図3および図4に示すように、真空処理槽
32の天井壁上には光検出器として複数の光電子増倍管
42が配設され、処理用対向電極38と対向している。
すなわち、光電子増倍管42は、処理用対向電極38に
対し基板34と反対側に配置されている。これらの光電
子増倍管42は、例えば、6列、4行に配列され、基板
載置部36に載置された基板34のほぼ全域をカバーす
るように配置されている。また、各光電子増倍管42
は、処理対象となる基板34の表面に対して垂直方向に
延びて設けられている。
【0022】なお、各光電子増倍管42は、真空処理槽
32の天井壁に形成された図示しない透孔に対向して配
置され、この透孔を介して処理用対向電極38と対向し
ている。また、光電子増倍管42の感度を上げるため、
真空処理槽32全体は所望の遮光処理が施されている。
【0023】各光電子増倍管42は電源ケーブル44を
介して電源46に接続されているとともに、信号ケーブ
ル48を介して信号処理部50に接続されている。この
信号処理部50は、制御部としてのパーソナルコンピュ
ータ51に接続されている。
【0024】次に、この基板処理装置を用いた基板処理
方法について説明する。まず、処理対象となる基板34
を基板載置部36の上に載置した後、排気装置33によ
り真空処理槽32の内部を10−5Torr程度の真空
度に排気し真空雰囲気とする。この状態で、高圧電源4
0により基板34と処理用対向電極38との間に定格以
上の電圧を印加し、基板34をコンディショニングす
る。すなわち、基板34に電圧を印加することにより、
基板34上に付着した微粒子が基板から剥がれて放出
し、処理用対向電極38に捕捉される。
【0025】そして、微粒子が処理用対向電極38に捕
捉される際、微粒子は衝突によってプラズマを形成し、
あるいは処理用対向電極38を励起することによって、
微小な光を発する。ここで、処理用対向電極はITOと
ポリイミドという光を透過する材料で構成されているた
め、光電子増倍管42により微小光を検出することがで
きる。検出された微小光は電気信号に変換され、信号処
理部50へ送られる。
【0026】図5に示すように、信号処理部50におい
て、各光電子増倍管42の出力信号は増幅器122を経
由して3つに分岐し、1つはトリガ生成部116に、も
う1つはアナログ処理部117に入力される。トリガ生
成部116において、各光電子増倍管42の出力信号
は、それぞれディスクリミネータ123を経由してトリ
ガ発生器124に入力される。トリガ発生器124は、
出力信号レベルがしきい値以上となる光電子倍増管の数
が、予め設定された個数以上である場合にトリガ信号を
発生する。
【0027】なお、このトリガ生成方法は1例であり、
トリガ生成部116は、例えば、光電子増倍管42から
の出力信号すべてを、あるいは一部を加算回路により加
算し、この加算された信号レベルがしきい値以上である
ときにトリガパルス信号を発生するように構成されてい
てもよい。
【0028】アナログ処理部117に入力された各光電
子増倍管42の出力信号は、波形整形部(シェーバ:s
haper)125により波形整形された後、ピークホ
ールド回路126により信号のピーク値が求められる。
更に、この信号は、マルチプレクサ(MPX)127に
よってA/Dコンバータ部128に送られデジタル信号
に変換され、記録部としてのメモリ129に記憶され
る。そして、演算器(CPU)130により、光電子増
倍管42の出力信号レベルの総和と、各光電子増倍管の
出力信号レベルと位置座標とに基づく重心計算値とが求
められ、メモリ129に記録される。更に、演算器13
0は検出した微小光の数、つまり、事象数をカウントす
る。
【0029】前述の生成されたトリガパルスはピークホ
ールド回路に送られ、トリガパルスのタイミングにした
がって波形整形後のアナログ信号の波高値がホールドさ
れる。さらに、ピークホールドが完了したタイミングで
マルチプレクス処理が行われ、波高値がA/Dコンバー
タ部128によりデジタル値へ変換され、メモリ129
に記憶される。なお、単に微小光の数を測定するだけな
ら、トリガパルスの数をカウンタ回路にて測定すればよ
い。
【0030】光電子増倍管42個々の出力は、発光量と
発光地点に依存するが、光電子増倍管の出力信号の総和
は、発光地点に対する依存性が小さく、発光量に対応す
ると考えてよい。発光量の大きさは、基板から放出され
た微粒子の大きさ、あるいは耐圧に対する影響度の大き
さを表すものであり、耐圧特性を評価する上で重要な情
報を与える。
【0031】ある位置で発光が生じる、光子は全方向
(4π方向)に放出され、発光点に近い光電子増倍管4
2には多くの量の光子が、また、遠い光電子増倍管には
少ない量の光子が到達する。これら光子が到達する数の
割合は、統計的なばらつきを無視すれば、発光点からみ
た光電子増倍管42個々の光電面の立体角に依存する。
より厳密に言えば、反射の寄与を含めた立体角に依存す
る。つまり、光子が到達する割合、すなわちPMTの出
力値の割合は、発光量(最初の光子の数)によらず、発
光点により決まるものである。
【0032】このような性質を利用すると、例えば x=Σ(P・X)/ΣP ;Xはi番目のP
MTの座標、Pはi番目のPMTの出力;で得られる
重心計算結果は、発光点を表すよい指標となる。実際に
は、発光点と計算から得られる重心値(ここではx)は
ずれるので、あらかじめ、LEDなどの発光素子を用い
て、発光位置を走査し、発光点と重心値との対応をテー
ブル化するか応答関数を求めておき、重心値から発光点
を逆変換(校正)すると、位置精度を高くすることがで
きる。
【0033】発光点を測定した結果、特定の領域から発
光が検知されているなら、これはこの部位が耐圧上の問
題箇所を示していることになるので、この領域に関する
工程を重点的に調査することになる。
【0034】一方、信号処理部50内で分岐されたもう
1つの信号は、DC発光検出部131に送られる。連続
発光検出部を構成するDC発光検出部131において、
分岐信号はそれぞれローパスフィルタ(LPF)132
を経由してコンパレータ(Cmp)133およびレコー
ダ(Rec)134へ送られる。コンパレータ133に
より信号出力が一定値以上であることが判断されると、
コンパレータからCPU130にDC発光検出信号が送
られる。
【0035】以上のように、微小光を検出することによ
り、微粒子が基板34から放出された、あるいは基板上
に蒸着された膜が剥がれた事象数を検出する。そして、
基板34と処理用対向電極38との間に一定電圧を印加
し続けると、検出される事象数は時間と共に減少する。
単位時間当たりの事象数が一定値以下になった場合、基
板34が十分にコンディショニングがなされたと判断し
て、印加電圧を落としコンディショニングを終了する。
【0036】上記ように構成された基板処理装置30に
よれば、検出した光強度分布、すなわち光信号の波高値
分布に基づき、耐電圧特性に対する微粒子の重要度を判
断することができる。波高値と事象数を同時にモニタす
ることで、微粒子の数、大きさ、発生場所、分布等を検
知することができ、総合的に基板34のコンディショニ
ング状態を把握することができる。また、複数の光電子
増倍管42で検出した出力信号の波高値に基づき、基板
34の発光地点を検出することができる。発光地点は、
基板の製造工程上の問題個所を示しているので、この情
報をもとに製造工程管理を行うことが可能となる。従っ
て、歩留まりの高い画像表示装置用の基板、および画像
表示装置を提供することができる。
【0037】また、信号処理部50はDC発光を検出す
るDC発光検出部131を備えているため、パルス状信
号ではないDC発光、つまり、連続的な発光の検出信号
も検出することができる。さらに、DC発光を生じてい
るときでも、一定間隔毎にトリガ信号を発生させてアナ
ログ処理部117に入力することで、基板34のDC発
光位置を計算および記憶し、制御部51に表示させるこ
とが可能となる。なお、微小光の発光位置は検出信号の
重心計算により精度よく求めることができるが、簡便に
は出力信号が最も大きい光電子増倍管42と対向する領
域にあると判断することもできる。
【0038】また、前述した基板処理装置30では、光
を透過する処理用対向電極38を使用し、光検出部とし
ての光電子増倍管42を基板34に対して垂直方向に配
置している。そのため、光電子増倍管42を基板34に
対し接近させて配置することができ、光検出効率および
発光地点の位置分解能を高くすることができる。
【0039】ここでは、上述した装置を基板処理装置に
使用した例を示したが、基板試験装置あるいは基板を組
上げるディスプレイ製造装置に使用することができる。
すなわち、図3において、処理用対向電極の代わりに、
画像表示装置に用いる対向基板を模擬した対向模擬基板
を配置することにより、基板試験装置として使用するこ
とができる。このような基板試験装置は、例えば表示装
置装置組み立ての前工程として、対向する2枚の基板が
一定の耐電圧を持つか否かを確認するために用いられ
る。
【0040】一定の耐電圧を持たなかった基板は、絶縁
破壊を生じて基板が損傷し、この基板は商品として使用
できなくなる。しかしこのとき、基板の状態を評価する
ことができれば、絶縁破壊を生じる前に耐電圧試験を終
了し、基板の再処理や修復を行うことで、基板を修復す
ることが可能となる。また、製造工程上の問題点を把握
し、工程改善に役立てることができる。
【0041】図6に示すように、第2の実施の形態に係
る基板処理装置によれば、ほぼ円柱状の光電子増倍管4
2は、ほぼ円筒形状の磁気シールド54内に挿入され、
マウント56を介して真空処理槽32に取り付けられて
いる。そして、光電子増倍管42は、真空処理槽32の
壁部に形成された透孔60と対向している。ここで、磁
気シールド54内において、光電子増倍管42の前面に
は、バンドパスフィルタを用いた波長選択機構58が配
置されている。他の構成は、上述した第1の実施の形態
と同一であり、その詳細な説明は省略する。
【0042】上記のように構成された基板処理装置は、
除去しようとする微粒子の種類が判明している場合、つ
まり、耐圧特性に有害でありコンディショニングによっ
て悪影響を低減すべき微粒子の種類が判明している場合
に好適である。
【0043】例えば、検出あるいは除去対象をアルミニ
ウム、炭素とした場合、波長選択機構58を設け、検出
対象以外の波長をもつ光を排除することにより、光電子
増倍管42による検出信号のS/Nを大幅に改善するこ
とができる。その結果、目的とする微小光の検出感度が
向上し、一層適切な基板のコンディショニングおよびモ
ニタリングを行うことができる。また、基板から放出さ
れた微粒子の種類を検出することができ、製造工程向上
のための対策に対する有益な情報を得ることができる。
【0044】また、例えば真空処理槽に取り付けた複数
個の光電子増倍管を複数のグループに分け、それぞれの
グループの光電子増倍管に対して異なる波長領域のバン
ドパスフィルタを使用する構成としてもよい。この場
合、2つ以上の粒子種の存在比を相対的に判別すること
ができる。これによって、耐圧に対して影響を与えてい
る粒子種を識別することが可能となり、製造工程向上の
ための対策に対する有益な情報を得ることができる。
【0045】図7に示す第3の実施の形態によれば、基
板処理装置30は、真空処理槽32およびこの真空処理
槽内を真空排気する排気装置33を備えている。真空処
理槽32内には、処理対象あるいはモニタリング対象と
なる基板34が載置される矩形板状の基板載置部36、
および基板載置部と隙間を置いて対向配置された矩形板
状の処理用対向電極38が配設されている。基板載置部
36および処理用対向電極38は、基板34よりも大き
な平面積を有している。また、処理用対向電極38は、
例えば、表面にITOがコーティングされたガラス板上
に、テフロン(登録商標)板を貼り付けて構成されてい
る。更に、基板処理装置30は、基板34および処理用
対向電極38に電圧を印加する高圧電源40を備えてい
る。
【0046】また、基板処理装置30は、光検出器とし
て複数の光電子増倍管42を備えている。本実施の形態
によれば、これらの光電子増倍管42は、真空処理槽3
2の両側壁に設けられ、基板載置部36とほぼ同一平面
上に並んで配置され、且つ、基板34方向に向けられて
いる。
【0047】各光電子増倍管42は電源ケーブル44を
介して電源46に接続されているとともに、信号ケーブ
ル48を介して信号処理部50に接続されている。この
信号処理部50は第1の実施の形態と同一であり、ま
た、制御部としてのパーソナルコンピュータ51に接続
されている。なお、上記基板処理装置を用いた基板の処
理方法およびモニタリング方法は第1の実施の形態と同
様であり、ここでは説明を省略する。
【0048】第3の実施の形態によれば、不透明な処理
用対向電極38を用いた場合でも、基板34の微粒子等
に起因する微小発光を検知することができる。また、第
1の実施の形態に比較して、光電子増倍管42の個数お
よび信号処理部50の構成部品の個数を削減することが
でき、コストの低減を図ることが可能となる。ただし、
第1の実施の形態に比較して、発光地点と光電子増倍管
42との距離が大きくなり、発光地点に対する位置分解
能は低下する。
【0049】また、第1の実施の形態と同様に、第3の
実施の形態に係る基板処理装置も基板処理に限らず、基
板試験装置あるいは基板を組上げるディスプレイ製造装
置に使用することができる。
【0050】なお、この発明は上述した実施の形態に限
定されることなく、この発明の範囲内で種々変形可能で
ある。例えば、光電子増倍管の設置数は、上述した実施
の形態に限定されることなく、必要に応じて増減可能で
ある。また、光電子増倍管に代えて、APD(アバラン
シュ・フォト・ダイオード)、ハープ管等の他の光検出
器を用いることもできる。
【0051】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明によれば、
基板表面に付着した微粒子や基板表面から剥離した金属
箔等に起因する微小光の発光の数および光量分布を検出
することができ、基板のコンディショニングの状態を正
確に把握し、良好で、かつ時間的に効率のよい基板処理
およびモニタリングが可能な基板処理方法および基板処
理装置を提供することができる。同時に、発光位置分布
を得ることができ、基板の製造工程上の問題点を管理
し、歩留まりの高い画像表示装置用の基板、および画像
表示装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】画像表示装置の一例を示す斜視図。
【図2】図1の線A−Aに沿った断面図。
【図3】この発明の第1の実施の形態に係る基板処理装
置を概略的に示す斜視図。
【図4】上記基板処理装置における光電子増倍管の配列
を示す平面図。
【図5】上記基板処理装置における信号処理部を示すブ
ロック図。
【図6】この発明の第2の実施の形態に係る基板処理装
置の光電子増倍管部分を示す断面図。
【図7】この発明の第2の実施の形態に係る基板処理装
置を概略的に示す斜視図。
【符号の説明】
30…基板処理装置 33…真空排気装置 32…真空処理槽 34…基板 36…基板載置部 38…処理用対向電極 40…高電圧電源 42…光電子増倍管 46…電源 50…信号処理回路 58…波長選択機構 116…トリガ生成部 117…アナログ処理部 131…DC発光検出部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 村田 弘貴 埼玉県深谷市幡羅町一丁目9番地2 株式 会社東芝深谷工場内 Fターム(参考) 5C012 AA05 BE03

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】真空雰囲気内に基板および対向電極を対向
    配置し、 前記対向配置された基板と対向電極との間に高電圧を印
    加し、前記基板上の微粒子を前記対向電極に向けて放出
    させ、 前記微粒子の放出に起因する発光を光検出部により検知
    することを特徴とする基板処理方法。
  2. 【請求項2】真空雰囲気内に基板および対向電極を対向
    配置し、 前記対向配置された基板と対向電極との間に高電圧を印
    加し、前記基板上の微粒子を前記対向電極に向けて放出
    させ、 前記微粒子の放出に起因する発光を複数の光検出部によ
    り検知し、 前記複数の光検知器の出力信号の波高値を演算して発光
    位置を検出することを特徴とする基板処理方法。
  3. 【請求項3】基板が載置される基板載置部と、 前記基板載置部に載置された基板と対向するように配置
    された対向電極と、 前記基板載置部および対向電極が収納された真空処理槽
    と、 前記対向電極と前記基板載置部に載置された基板との間
    に電圧を印加し、前記基板上の微粒子を前記対向電極に
    向けて放出させる電圧供給部と、 前記基板から放出された微粒子に起因する発光を検出す
    る複数の光検出器と、 を備えた基板処理装置。
  4. 【請求項4】前記各光検出部からの出力信号の波高値を
    記録する記録部を備えたことを特徴とする請求項3に記
    載の基板処理装置。
  5. 【請求項5】前記光検出部の出力信号に対してトリガパ
    ルスを発生するトリガ発生部と、発生したトリガパルス
    数を数えるカウント部とを備えていることを特徴とする
    請求項3又は4に記載の基板処理装置。
  6. 【請求項6】前記複数の光検出部から出力された出力信
    号の波高値を演算し、発光点を算出する演算部を備えた
    ことを特徴とする請求項3ないし5のいずれか1項に記
    載の基板処理装置。
  7. 【請求項7】前記基板と各光検出部との間に配置され任
    意の波長の光を透過する波長選択機構を備えたことを特
    徴とする請求項3ないし6のいずれか1項に記載の基板
    処理装置。
  8. 【請求項8】前記波長選択機構は、バンドパスフィルタ
    を備えていることを特徴とする請求項7に記載の基板処
    理装置。
  9. 【請求項9】前記光検出部は、光電子増倍管を備えてい
    ることを特徴とする請求項3ないし8のいずれか1項に
    記載の基板処理装置。
  10. 【請求項10】前記複数の光検出部は、前記基板載置部
    に載置された基板とほぼ同一面に配置されていることを
    特徴とする請求項3ないし9のいずれか1項に記載の基
    板処理装置。
  11. 【請求項11】前記対向電極は光透過性を有し、前記光
    検出器は、前記対向電極に対し前記基板と反対側に配置
    されていることを特徴とする請求項3ないし9のいずれ
    か1項に記載の基板処理装置。
  12. 【請求項12】前記光検出器は、前記基板載置部に載置
    された基板の表面に対し、ほぼ垂直な方向に配置されて
    いることを特徴とする請求項11に記載の基板処理装
    置。
  13. 【請求項13】前記光検出器からの出力信号に基づき連
    続発光を検出する連続発光検出部を備えていることを特
    徴とする請求項3ないし12のいずれか1項に記載の基
    板処理装置。
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