JP2005070254A - 画像形成装置、装置ユニット、及び、管理システム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 画像形成装置本体は、情報を保持する第1不揮発性メモリ111を具備する。画像形成装置本体に交換可能に設置される装置ユニット20は、第1不揮発性メモリ111の情報に関連する情報を保持する第2不揮発性メモリ153を具備する。そして、第1不揮発性メモリ111及び第2不揮発性メモリ153の少なくとも1つは、既存の情報に対する情報の書換えを禁止する書込み禁止領域112、154と、情報の書込みが可能な書込み可能領域113、155と、を有する。
【選択図】 図3
Description
特に、近年の省資源に対する意識の高まりにともない、リサイクル・ユニットの製造(再利用処理)は、画像形成装置のメーカーとは異なるメーカーでおこなわれる場合も増えている。
詳しくは、プロセスカートリッジに搭載された不揮発性メモリにおけるノイズによる書込み不良を防止することを目的として、不揮発性メモリへの書込みが必要なときのみに書込みをおこない、それ以外のときには不揮発性メモリへの書込みを禁止するように、書込みのタイミングを制御している。
すなわち、製造工場で製造される画像形成装置は、装置内にプロセスカートリッジを設置した状態で、種々の調整をした後に出荷される。その調整のなかには、最高の画像品質を確保するための精巧な調整もあり、プロセスカートリッジと画像形成装置本体とが1対1で対応することが少なくない。すなわち、調整が完了した画像形成装置に設置されたプロセスカートリッジを別のものと交換した場合に、厳密には、まったく同じ画像品質が得られない場合が少なくない。
上述の問題は、交換用のプロセスカートリッジが、純正のもの(その画像形成装置のメーカーが品質管理するものである。)であれば、それほど大きな画像品質上の差異は生じない。すなわち、プロセスカートリッジの交換があっても上述の画像品質の差異が極小となるようなノウハウに基づいて、画像形成装置本体及びプロセスカートリッジが設計・製造されるからである。これは、純正メーカーによるリサイクルのプロセスカートリッジにおいても同様である。
なお、上述の問題は、高い画像品質が要求されるカラー画像形成装置では、特に無視できないものである。
しかし、非純正品のなかには、そのメーカーの努力により、純正品と同等に良好な画像品質を維持できるものもあるはずである。これらを一律に画像形成装置に設置不能とするのは、画像形成装置のユーザーにおける選択肢を制限することになって、適当ではない。
図1において、1は画像形成装置としてのカラー複写機の装置本体、2は画像情報に基づいたレーザ光を発する光学部(光学ユニット)、20Y、20M、20C、20BKは各色(イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック)に対応した設置位置に交換可能に設置される装置ユニットとしてのプロセスカートリッジ、21は各プロセスカートリッジ20Y、20M、20C、20BKにそれぞれ収納された像担持体としての感光体ドラム、22は感光体ドラム21上を帯電する帯電部、23は感光体ドラム21上に形成される静電潜像を現像する現像部、24は感光体ドラム21上に形成されたトナー像を被転写材Pに転写する転写ローラ、25は感光体ドラム21上の未転写トナーを回収するクリーニング部、30は転写ベルトユニットの転写ベルト、32Y、32M、32C、32BKは各プロセスカートリッジ20Y、20M、20C、20BKの現像部23に各色のトナーを供給するトナー供給部、61は転写紙等の被転写材Pが収納される給紙部(給紙ユニット)、66は被転写材P上の未定着画像を定着する定着部(定着ユニット)、80は各プロセスカートリッジ20Y、20M、20C、20BKにそれぞれ着脱可能に設置された第2不揮発性メモリとしてのICタグ、90は装置本体1の外装に一部が露呈するように設けられた操作部、100は装置本体1の制御部、120は載置された原稿を光学的に読み取るスキャナを示す。
4つの感光体ドラム21は、それぞれ、図1の時計方向に回転している。そして、まず、感光体ドラム21の表面は、帯電部22との対向位置で、一様に帯電される(帯電工程である。)。その後、帯電された感光体ドラム21表面は、それぞれのレーザ光の照射位置に達する。
同様に、マゼンタ成分のレーザ光は、ミラー9〜11で反射された後に、紙面右から2番目のプロセスカートリッジ20Mの感光体ドラム21表面に照射されて、マゼンタ成分の静電潜像が形成される。シアン成分のレーザ光は、ミラー12〜14で反射された後に、紙面右から3番目のプロセスカートリッジ20Cの感光体ドラム12表面に照射されて、シアン成分の静電潜像が形成される。ブラック成分のレーザ光は、ミラー15で反射された後に、紙面右から4番目のプロセスカートリッジ20BKの感光体ドラム21表面に照射されて、ブラック成分の静電潜像が形成される。
その後、現像工程後の感光体ドラム21表面は、それぞれ、転写ベルト30との対向位置に達する。ここで、それぞれの対向位置には、転写ベルト30の内周面に当接するように転写ローラ24が設置されている。そして、転写ローラ24の位置で、転写ベルト30によって搬送された被転写材P上に、感光体ドラム21上に形成された各色のトナー像が、順次転写される(転写工程である。)。
その後、感光体ドラム21表面は、不図示の除電部を通過して、一連の作像プロセスが終了する。
その後、被転写材Pは、図中矢印方向に走行する転写ベルト30に搬送されながら、4つの感光体ドラム21の対向位置を順次通過する。こうして、被転写材P上には各色のトナー像が重ねて転写されて、カラー画像が形成される。
そして、定着工程後の被転写材Pは、排紙ローラ69によって、装置本体1外に排出されて、一連の画像形成装置の動作が完了する。
なお、装置本体1に設置される4つのプロセスカートリッジは、収納されるトナーTの色が異なる以外はほぼ同一構造であるので、符号のアルファベット(Y、M、C、BK)を除して図示する。
同図に示すように、プロセスカートリッジ20には、主として、像担持体としての感光体ドラム21と、帯電部22と、現像部23と、クリーニング部25とが、ケース26内に一体的に収納されている。また、現像部23は、現像ローラ23a、撹拌ローラ23b、23c、ドクターブレード23d等で構成され、その内部にはキャリアCとトナーTとからなる現像剤が収納されている。また、クリーニング部25は、クリーニングブレード25a、クリーニングローラ25b等で構成されている。さらに、プロセスカートリッジ20のケース26上には、ICタグ80が着脱自在に設置されている。
ここで、ICタグ80として、送受信アンテナを介して無線で情報のやり取りをおこなう非接触型ICタグを用いることもできるし、I/Oポートを介して有線で情報のやり取りをおこなう接触型ICタグを用いることもできる。
すなわち、図2Bを参照して、装置ユニットとしてのプロセスカートリッジ20は、装置本体の設置部に設置される。
詳しくは、作業者によって装置本体のドア(不図示である。)が開放された後に、プロセスカートリッジ20は装置本体に設けられた不図示のレールに案内されて装置本体内に設置される。
詳しくは、現像ローラ23aは、図中の矢印方向に回転している。現像部23内のトナーTは、図中の反時計方向に回転する撹拌ローラ23b、23cによって、トナー供給部32から供給されたトナーTとともに、キャリアCと混合される。そして、摩擦帯電したトナーTは、一方の撹拌ローラ23bによって、キャリアCとともに現像ローラ23a上に担持される。
なお、トナーボトル33内のトナーTは、現像部23内のトナーTの消費にともない、現像部23内に適宜に供給されるものである。現像部23内のトナーTの消費は、感光体ドラム21に対向する光学センサとしてのトナー濃度センサ28(Pセンサ)と、現像部23に設置された透磁率センサとしてのトナー濃度センサ29(Tセンサ)と、によって検出される。
そして、感光体ドラム21に付着したトナーTは、そのほとんどが被転写材P上に転写される。そして、感光体ドラム21上に残存したトナーTが、クリーニングブレード25a及びクリーニングローラ25bによってクリーニング部25内に回収される。
図3のブロック図に示すように、制御部100は、装置全体の制御に係わるコントローラボード101、操作部90に係わる制御をおこなう操作部制御ボード102、画像情報を記憶するHDD103、通信コントロール装置105を介してアナログ電話回線等の公衆通信回線に接続される通信コントロール装置インターフェイスボード104、LANに接続されるLANインターフェイスボード106、PCIバスに接続されたファクシミリ・コントロールユニット(FCU)107、IEEE1394ボード/無線LANボード/USBボード108、PCIバス109を介してコントローラボード101に接続されたエンジン制御ボード110、エンジン制御ボード110に接続されて装置本体1のI/Oを制御するI/O制御ボード140、スキャナ120に載置されたコピー原稿の画像を読み込むスキャナボード(SBU)122、画像情報をレーザ光として感光体ドラム21上に書込むLDB130等で構成される。
SBU122からIPPに送信された画像情報は、光学部及びデジタル信号への量子化に伴う信号劣化(スキャナ系の信号劣化)が補正されて、その後にコントローラボード101のフレームメモリに書き込まれる。
コントローラボード101は、スキャナアプリケーション、ファクシミリアプリケーション、プリンタアプリケーション、コピーアプリケーション等の複合機としてのアプリケーションの機能を有していて、システム全体の制御おこなう。すなわち、操作部制御ボード102から入力されるアプリケーションに係わる情報を解読して、システムの設定をおこなうとともに、その状態を操作部90の表示部に表示する。
ここで、第1不揮発性メモリ111は、エンジン制御ボード110のICソケット(不図示である。)に着脱自在に搭載されるICである。そして、第1不揮発性メモリ111には、書込み禁止領域112、書込み可能領域113、第2書込み可能領域114がアドレスとして設けられている。これについては、後で詳述する。
また、エンジン制御ボード110に接続されたLDボード(LDB)130において、コントローラボード101のワークメモリから出力された各色(イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック)の書込み信号が、LD書込み回路に入力される。このLD書込み回路では、LD電流制御(変調制御)がおこなわれ、各LD光源に出力される。
ここで、新品状態のプロセスカートリッジ20の装置本体1への装着の検知は、装置本体1のドアが開閉されたときにおこなう。すなわち、I/O制御ボード140に接続されたドアSW(スイッチ)がオフのときには、プロセスカートリッジ20が交換された可能性があるのでその確認をおこない、その結果をエンジン制御ボード110に送信する。なお、このときの制御フローについては、後でフローチャートに基づいて説明する。
例えば、第2不揮発性メモリ153と装置本体1の制御部100との通信インターフェイスがI2Cバスである場合、制御部100のCPUからのパラレル信号はI2Cの信号に変換されて第2不揮発性メモリ153に送信される。同様に、第2不揮発性メモリ153からの信号は、パラレル信号に変換されて、制御部100のCPUに送信される。これに対して、制御部100のCPUがI2Cバスを備えている場合には、双方は直接接続される。
なお、電源としてのPSU135は、画像形成装置本体1を制御するための電力を供給するユニットである。メインSWをオンすることにより、画像形成装置に商用電源が供給される。
図4は、第2不揮発性メモリ153におけるメモリマップである。
同図に示すように、第2不揮発性メモリ内には、アドレス「00H」として書込み可能領域が、アドレス「20H」として第2書込み可能領域が、アドレス「30H」として書込み禁止領域が、それぞれ、A機種を使用する場合に確保される。同様に、書込み可能領域(図中のアドレス「50H」である。)と、第2書込み可能領域(不図示)と、書込み禁止領域(不図示)とが、それぞれ、B機種を使用する場合に確保される。
そして、上述の装置本体1とプロセスカートリッジ20とによる情報のやり取りにより、プロセスカートリッジ20側で装置本体1の機種(ここでは、A機種とする。)を判別して、その機種に対応した第2不揮発性メモリ内の書込み可能領域(アドレス「00H」)、第2書込み可能領域(アドレス「20H」)、書込み禁止領域(アドレス「30H」)の情報を活用する。
ここで、書込み可能領域におけるこれらの情報は、プロセスカートリッジ20の稼働履歴(主としてリサイクル履歴に係わるものである。)に係わる情報(流動的な情報である。)が中心となっている。そして、書込み可能領域におけるこれらの情報はプロセスカートリッジ20の経歴にともない流動する情報であるために、領域内に保持された既存の情報に対して後発的に情報の書換えを可能としている。このように、書換え可能領域は、情報の読み書きが自由にできる領域(読み書きが可能な領域)であり、情報の書込みに対する回数の制限がないように形成されている。
なお、「プロセスカートリッジの商品郡ID」、「プロセスカートリッジのバージョン」を流動的情報としたのは、プロセスカートリッジのリサイクルを考慮したことによる。
ここで、第2書込み可能領域におけるこれらの情報は、プロセスカートリッジ20の使用開始(新品状態のカートリッジ20が初めて装置本体1にて使用されることである。)に係わる情報(使用開始により定まる固定的情報である。)が中心となっている。そして、第2書込み可能領域におけるこれらの情報はプロセスカートリッジ20の使用開始にともない決定される固定情報であるために、情報の書込みを1回のみ可能としている。すなわち、使用開始時に、「使用開始年月日」等の情報が、第2書込み可能領域に書込まれることになる。
ここで、書込み禁止領域におけるこれらの情報は、プロセスカートリッジ20の製造及び作像条件に係わる情報(製造時に定まる固定的な情報である。)が中心となっている。そして、書込み禁止領域におけるこれらの情報はプロセスカートリッジ20の製造時に決定される固定情報であるために、領域内に保持された既存の情報に対して後発的に異なる情報の書込みができないようにしている。
なお、作像条件は、先に図1及び図2で説明した作像プロセスに係わるもので、露光工程におけるレーザ光Lの露光量や、帯電工程における帯電部22の帯電量や、現像工程における現像部23の現像バイアス等であって、最適な画像形成をおこなうためのプロセスカートリッジ20に固有の情報である。
また、「プロセスカートリッジの商品郡ID」、「プロセスカートリッジのバージョン」を固定的情報ともしているのは、製造時のオリジナル情報として参照する必要性を考慮したことによる。
図5は、第1不揮発性メモリ111におけるメモリマップである。
同図に示すように、第1不揮発性メモリ内には、アドレス「00H」として書込み禁止領域が、アドレス「20H」として書込み可能領域が、アドレス「40H」として第2書込み可能領域が、それぞれ、aユニット(aプロセスカートリッジ)を使用する場合に確保される。同様に、書込み禁止領域(不図示)と、書込み可能領域(図中のアドレス「60H」である。)と、第2書込み可能領域(不図示)とが、それぞれ、bユニット(bプロセスカートリッジ)を使用する場合に確保される。
そして、上述の装置本体1とプロセスカートリッジ20とによる情報のやり取りにより、装置本体1側でプロセスカートリッジ20の種類(ここでは、aユニットとする。)を判別して、そのユニットに対応した第1不揮発性メモリ内の書込み可能領域(アドレス「20H」)、第2書込み可能領域(アドレス「40H」)、書込み禁止領域(アドレス「00H」)の情報を活用する。
ここで、書込み禁止領域におけるこれらの情報は、プロセスカートリッジ20を搭載した装置本体1の製造に係わる情報(製造時に定まる固定的な情報である。)が中心となっている。そして、書込み禁止領域におけるこれらの情報は、画像形成装置の製造時に決定される固定情報であるために、領域内に保持された既存の情報に対して後発的に異なる情報の書込みができないようにしている。
なお、後述するように装置の管理者のみが既存の書込み禁止領域の解除ができることを前提とするならば、上述の書込み禁止領域にプロセスカートリッジの作像条件を工場出荷時に書込むことも可能である。
ここで、書込み可能領域におけるこれらの情報は、交換を前提としたプロセスカートリッジ20に係わる稼働履歴及び作像条件に係わる情報(流動的な情報である。)が中心となっている。そして、書込み可能領域におけるこれらの情報は、領域内に保持された既存の情報に対して後発的に情報の書換えが可能となっている。
ここで、第2書込み可能領域におけるこれらの情報は、装置本体1の使用開始に係わる情報(使用開始により定まる固定的情報である。)が中心となっている。そして、第2書込み可能領域におけるこれらの情報は、新しいプロセスカートリッジ20が装着されたときに1回のみ書込みが可能となっている。
なお、「プロセスカートリッジの商品郡ID」、「プロセスカートリッジのバージョン」を本領域情報ともしているのは、製造時及び交換時の他に使用開始時の情報として参照する必要性を考慮したことによる。
図6は、プロセスカートリッジ20が装置本体1に設置されるときの画像形成装置の制御を示すフローチャートである。
図6に示すように、まず、プロセスカートリッジ20(図中、「PC」と記述する。)のチェック、すなわち、装置本体1にてプロセスカートリッジ20が交換されたかが判別される(ステップS1〜S2)。詳しくは、図9にて説明する。
これに対して、プロセスカートリッジの交換があると判別された場合には、制御部100にてプロセスカートリッジ20の第2不揮発性メモリ153に書込まれた情報が読み込まれる(ステップS4)。
その結果、装着されたプロセスカートリッジが使用開始フラグなしと判断された場合には、装置本体1の第1不揮発性メモリ111に書込み禁止領域、書込み可能領域、第2書込み可能領域が確保される。さらに、第2不揮発性メモリ153の第2書込み領域の使用開始フラグがセットされる(ステップS6)。
さらに、使用開始年月日と、第2不揮発性メモリの書込み禁止領域に書込まれた作像条件以外の情報(主として製造に係わる情報である。)とが、装置本体の第1不揮発性メモリの第2書込み可能領域に書込まれる(ステップS8)。
さらに、第2不揮発性メモリの書込み可能領域に書込まれた情報が、装置本体の第1不揮発性メモリの書込み可能領域に書込まれる(ステップS10)。
そして、最終的に装置本体の第1不揮発性メモリに書込まれた情報が、画像形成装置の管理番号(認識番号)とともに、公衆通信回線又はインターネットを介して管理システム(管理センタ)に送信される(ステップS11)。なお、管理システムについては、後で詳しく説明する。
こうして、本フローを終了する(ステップS12)。
その結果、プロセスカートリッジがリサイクルされたものと判別された場合には、そのプロセスカートリッジの認識番号に対応した作像条件に係わる情報が、装置本体の第1不揮発性メモリの書込み可能領域に書込まれる(ステップS9)。その後、上述のステップS10〜ステップS12がおこなわれる。
この場合、まず、装置本体1の第1不揮発性メモリ111に書込み禁止領域、書込み可能領域、第2書込み可能領域が確保される。そして、第2不揮発性メモリに保持された「使用開始年月日」が、装置本体の第1不揮発性メモリの第2書込み可能領域に書込まれる(ステップS14)。
さらに、最終的に装置本体の第1不揮発性メモリに書込まれた情報が、画像形成装置の管理番号(認識番号)とともに、公衆通信回線又はインターネットを介して管理システムに送信される(ステップS16)。そして、管理システムからは、その情報に基づいて、最適な画像形成をおこなうための制御情報を装置本体1に送信したり、画像形成プロセスを中断するための制御情報を装置本体1に送信したりする。このとき、管理システムは、第1不揮発性メモリの書込み禁止領域又は第2書込み可能領域に保持された情報に対して上書きするための解除コードを、装置本体1に送信することができる。これについては、図8にて詳述する。
図7に示すように、プロセスカートリッジ20の第2不揮発性メモリ153への情報書込みの制御において、まず、装置本体1からプロセスカートリッジ20への書込み信号があるかが判別される(ステップS20〜S21)。
これに対して、第2不揮発性メモリへの書込み信号があると判断された場合には、第1不揮発性メモリに書込まれた情報が第2不揮発性メモリに読み込まれる(ステップS23)。ここで、第1不揮発性メモリに書込まれた情報は、管理システム又は装置本体1の操作部90から管理者によって後発的に入力された書込み情報(指定情報)も含まれる。
その結果、第2書込み領域に係わる情報である場合には、さらに書込み禁止フラグの有無が判別される(ステップS25)。その結果、書込み禁止フラグがない場合、すなわち、第2不揮発性メモリの第2書込み可能領域に書込むべき情報であると判別された場合、その情報が第2不揮発性メモリの第2書込み可能領域に書込まれる(ステップS26)。
さらに、第2不揮発性メモリの第2書込み可能領域の書込み禁止フラグがセットされて(ステップS27)、本フローを終了する(ステップS28)。
これに対して、ステップS29にて、書込み禁止情報でないと判別された場合、第2不揮発性メモリの書込み可能領域にその情報が書込まれて(ステップS30)、本フローを終了する(ステップS31)。
また、ステップS25にて、書込み禁止フラグがある場合にも、本フローを終了する(ステップS32)。
ここで述べる制御は、書込み禁止領域が既存の情報に対する情報の書換えを許容しないことを原則とし、第2書込み可能領域が情報の書込みを1回のみしか許容しないことを原則とするのに対して、例外的に管理者(画像形成装置を管理する特定の者である。)が情報の書換えをするためのものである。これにより、管理者による画像形成装置の調整制御の最適化がはかられることになる。
なお、管理者は、画像形成装置の操作部90を直接操作して必要な情報を入力することもできるし、管理システムから遠隔操作して必要な情報を入力することもできる。
これに対して、書込み信号があると判別された場合には、その外部からの書込み情報(指定情報)が第1不揮発性メモリに読み込まれる(ステップS43)。なお、この指定情報は、必要に応じて、第2不揮発性メモリにも読み込ませることができる。
その結果、書込み解除を指定したコードをもっていると判別された場合、さらにその指定情報が書込み禁止領域に係わる情報であるかが判別される(ステップS47)。その結果、書込み禁止領域に係わる情報であると判別された場合、その指定情報が、第1不揮発性メモリにおける既存の書込み禁止領域を含む新たな領域が確保されて書込まれる(ステップS48)。なお、この場合、新たに確保された領域(新たな書込み禁止領域となるものである。)は、既存の書込み禁止領域よりも、広い領域となることもあるし、狭い領域となることもある。
こうして、本フローを終了する(ステップS49)。
その結果、第2書込み可能領域に係わる情報であると判別された場合、その指定情報が、第1不揮発性メモリにおける既存の第2書込み可能領域を含む新たな領域が確保されて書込まれる(ステップS51)。すなわち、このときの第2書込み可能領域は、さらに1回の情報書き込みが可能な状態となる。
こうして、本フローを終了する(ステップS52)。
また、ステップS44にて、書込み解除を指定したコードをもっていないと判別された場合も、通常の受信信号処理をおこなって(ステップS45)、本フローを終了する(ステップS46)。
図9の制御は、プロセスカートリッジ20を設置するために開閉する装置本体1のドアが開放された場合に、プロセスカートリッジの第2不揮発性メモリに保持された認識番号(広義の認識コードである。)と、装置本体の第1不揮発性メモリに保持されたプロセスカートリッジの認識番号とを比較して、プロセスカートリッジの交換がされたかをチェックするものである。
その結果、ドアが開放されていると判断された場合、ドアオープンフラグがセットされる(ステップS62)。
そして、装置本体の制御部100に搭載された時計の時刻を、プロセスカートリッジの第2不揮発性メモリに記憶させる(ステップS63)。
さらに、装置本体の制御部とプロセスカートリッジの第2不揮発性メモリとの情報のやり取りを停止して(ステップS64)、プロセスカートリッジへの電力供給を停止する(ステップS65)。
こうして、本フローを終了する(ステップS66)。
その結果、ドアオープンフラグがセットされていると判別された場合、すなわち、ドアの開閉動作があったと判別された場合、プロセスカートリッジへの電力供給が再開されるとともに、制御部と第2不揮発性メモリとの情報のやり取りが再開される(ステップS68)。
そして、その認識番号と、装置本体の第1不揮発性メモリに保持された認識番号とが、一致するかが判別される(ステップS70)。
その結果、双方の認識番号が一致しない場合、さらにプロセスカートリッジにおける使用開始フラグの有無が判別される(ステップS73)。
さらに、カートリッジの交換があった旨を示すフラグをセットして(ステップS75)、その後にドアオープンフラグ及び電源オンフラグをリセットして(ステップS76)、本フローを終了する(ステップS77)。ここで、電源オンフラグは、図3のメインSW(電源スイッチ)をオンしたときにイニシャライズルーチンでセットされるフラグである。
その結果、双方のリサイクル回数が一致しない場合、リサイクルプロセスカートリッジフラグをセットして(ステップS79)、ステップS75及びステップS76を経て、本フローを終了する(ステップS77)。
また、ステップS78にて、双方のリサイクル回数が一致する場合、プロセスカートリッジの交換がなかったものとして(ステップS75をスキップして)、ステップS76を経て本フローを終了する(ステップS77)。
その結果、電源オンフラグがリセットされていないと判別された場合、すなわち、電力供給がある場合、本フローを終了する(ステップS72)。
これに対して、電源オンフラグがリセットされていると判別された場合、ステップS68以降のフローを経て、本フローを終了する(ステップS77)。
先に図3で説明したように、本実施の形態の画像形成装置は、公衆通信回線又はインターネットに接続可能に構成されている。
図10は複数の画像形成装置が公衆通信回線網を介して管理システムに接続されている状態を示す概念図であり、図11は複数の画像形成装置がインターネットを介して管理システムに接続されている状態を示す概念図である。なお、図10及び図11の画像形成装置は、それぞれ、図1〜図9で説明した画像形成装置と同等のものである。
具体的には、管理システム201では、画像形成装置213、214、223、224における第1不揮発性メモリや第2不揮発性メモリに保持された情報を、公衆通信回線200を介して取得することができる。これにより、管理システム201を操作する管理者は、遠方にいながら、画像形成装置213、214、223、224の品質状態をリアルタイムで正確に把握することができる。そして、それらの情報に基づいて、管理システム201から、画像形成装置213、214、223、224の品質状態を最適化するための情報(指定情報)を、公衆通信回線200を介して画像形成装置213、214、223、224に送信する。これにより、管理システム201を操作する管理者は、遠方にいながら、画像形成装置213、214、223、224の品質状態を最適に調整することができる。
具体的には、管理システム302では、画像形成装置303、313、314、323における第1不揮発性メモリや第2不揮発性メモリに保持された情報を、インターネット300を介して取得することができる。これにより、管理システム302を操作する管理者は、遠方にいながら、画像形成装置303、313、314、323の品質状態をリアルタイムで正確に把握することができる。そして、それらの情報に基づいて、管理システム201から、画像形成装置303、313、314、323の品質状態を最適化するための情報(指定情報)を、インターネット300を介して画像形成装置303、313、314、323に送信する。これにより、管理システム302を操作する管理者は、遠方にいながら、画像形成装置303、313、314、323の状態を最適に調整することができる。
例えば、装置ユニットとして、図1における光学ユニット2や転写ベルトユニット24、30や定着ユニット66や給紙ユニット61や、図2におけるトナーボトル33(トナーカートリッジ)等に本発明が適用できる。また、プロセスカートリッジの形態をとらない画像形成装置においては、作像プロセスに係わる装置ユニットとしての、感光体ドラム、帯電ユニット、現像ユニット、クリーニングユニット、転写ユニット等の単一ユニットに本発明を適用できる。さらに、感光体ドラム、帯電部、現像部、クリーニング部、転写部のうちの、複数がユニット化された複合ユニット(プロセスカートリッジ以外の形態である。)にも本発明を適用できる。それらの場合、装置ユニットに、画像形成の品質に係わる必要な情報が保持された第2不揮発性メモリを搭載するとともに、第2不揮発性メモリに書込み禁止領域、書込み可能領域、第2書込み可能領域を設けることで、本実施の形態と同等の効果を得ることができる。
20、20Y、20M、20C、20BK プロセスカートリッジ、
21 感光体ドラム(像担持体)、 22 帯電部、
23 現像部、 24 転写ローラ(転写ベルトユニット)、
25 クリーニング部、 30 転写ベルト(転写ベルトユニット)、
32、32Y、32M、32C、32BK トナー供給部、
33 トナーボトル(トナーカートリッジ)、
61 給紙部(給紙ユニット)、 66 定着部(定着ユニット)、
80 ICタグ、 90 操作部、 100 制御部、
101 コントローラボード、 110 エンジン制御ボード、
111 第1不揮発性メモリ、
112、154 書込み禁止領域、 113、155 書込み可能領域、
114、156 第2書込み可能領域、 152 CPU、
153 第2不揮発性メモリ、 200 公衆通信回線、
201、302 管理システム、 300 インターネット。
Claims (22)
- 情報を保持する第1不揮発性メモリを具備した画像形成装置本体と、
前記画像形成装置本体に交換可能に設置されるとともに、前記第1不揮発性メモリが保持する情報と関連する情報を保持する第2不揮発性メモリを具備した装置ユニットとを備え、
前記第1不揮発性メモリ及び前記第2不揮発性メモリの少なくとも1つが、既存の情報に対する情報の書換えを禁止する書込み禁止領域と、情報の書込みが可能な書込み可能領域と、を有することを特徴とする画像形成装置。 - 前記第1不揮発性メモリ及び前記第2不揮発性メモリの少なくとも1つが、情報の書込みが1回のみ可能な第2書込み可能領域を有することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
- 前記第2書込み可能領域は、前記装置ユニットが新品状態で前記画像形成装置本体に設置されたときに、前記情報の書込みが可能となるように形成されたことを特徴とする請求項2に記載の画像形成装置。
- 前記装置ユニットは、像担持体を帯電する帯電部と前記像担持体上に形成される潜像を現像する現像部と前記像担持体をクリーニングするクリーニング部とのうち少なくとも1つと、前記像担持体とが一体的に保持されたプロセスカートリッジであることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに記載の画像形成装置。
- 前記装置ユニットは、像担持体、前記像担持体を帯電する帯電部、前記像担持体上に形成される潜像を現像する現像部、前記像担持体上に形成されるトナー像を被転写材に転写する転写部、前記像担持体をクリーニングするクリーニング部のうちの、いずれか1つ又は複数がユニット化されたものであることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれかに記載の画像形成装置。
- 前記書込み禁止領域は、前記像担持体における作像条件に係わる情報が保持されたことを特徴とする請求項4又は請求項5に記載の画像形成装置。
- 前記装置ユニットは、トナーが収納されたトナーカートリッジであることを特徴とする請求項1〜請求項6のいずれかに記載の画像形成装置。
- 前記書込み禁止領域は、前記装置ユニットの製造に係わる情報が保持されたことを特徴とする請求項1〜請求項7のいずれかに記載の画像形成装置。
- 前記書込み可能領域は、前記装置ユニットの稼働履歴に係わる情報が保持されることを特徴とする請求項1〜請求項8のいずれかに記載の画像形成装置。
- 前記第2不揮発性メモリは、情報の書込みが1回のみ可能な第2書込み可能領域を有し、
前記第2書込み可能領域は、前記装置ユニットの使用開始に係わる情報が保持されることを特徴とする請求項1〜請求項9のいずれかに記載の画像形成装置。 - 前記第1不揮発性メモリは、情報の書込みが1回のみ可能な第2書込み可能領域を有し、
前記第2書込み可能領域は、前記装置ユニットの製造に係わる情報と使用開始に係わる情報とのうち少なくとも1つが保持されることを特徴とする請求項1〜請求項10のいずれかに記載の画像形成装置。 - 前記第1不揮発性メモリは、情報の書込みが可能な書込み可能領域を有し、
前記書込み可能領域は、像担持体における作像条件に係わる情報が保持されることを特徴とする請求項1〜請求項11のいずれかに記載の画像形成装置。 - 前記第2不揮発性メモリは、前記装置ユニットに対して着脱自在に形成されたICタグであることを特徴とする請求項1〜請求項12のいずれかに記載の画像形成装置。
- 前記第1不揮発性メモリは、既存の情報に対する情報の書換えを禁止する書込み禁止領域と、情報の書込みが可能な書込み可能領域と、情報の書込みが1回のみ可能な第2書込み可能領域と、のうち少なくとも1つの領域を有し、
前記1つの領域は、既設の前記装置ユニットの有する認識コードと異なる認識コードを有する装置ユニットが前記画像形成装置本体に新たに設置されたときに、新たに形成されることを特徴とする請求項1〜請求項13のいずれかに記載の画像形成装置。 - 前記画像形成装置本体に電力を供給する電源部を備え、
前記第1不揮発性メモリは、前記画像形成装置本体に対して着脱自在に設置されたEEPROM及びSRAMを備え、
前記電源部による前記画像形成装置本体への電力の供給が遮断されたときに、前記SRAMに保持された情報を前記EEPROMに書込むことを特徴とする請求項1〜請求項14のいずれかに記載の画像形成装置。 - 前記第1不揮発性メモリは、予め設定されたコードが認識されたときに、前記情報の書込みが可能となるように形成されたことを特徴とする請求項1〜請求項15のいずれかに記載の画像形成装置。
- 前記第1不揮発性メモリは、既存の情報に対する情報の書換えを禁止する書込み禁止領域を備え、
前記書込み禁止領域は、予め設定されたコードが認識されたときに、前記情報の書換えが可能となるように形成されたことを特徴とする請求項1〜請求項16のいずれかに記載の画像形成装置。 - 前記第1不揮発性メモリは、情報の書込みが1回のみ可能な第2書込み可能領域を備え、
前記第2書込み可能領域は、予め設定されたコードが認識されたときに、前記情報の書込みがさらに1回可能となるように形成されたことを特徴とする請求項1〜請求項17のいずれかに記載の画像形成装置。 - 装置の使用状況を管理する管理システムが接続された公衆通信回線又はインターネットに対して接続可能に構成され、
前記第1不揮発性メモリに保持された情報を前記公衆通信回線又はインターネットを介して前記管理システムに送出することを特徴とする請求項1〜請求項18のいずれかに記載の画像形成装置。 - 装置の使用状況を管理する管理システムが接続された公衆通信回線又はインターネットに対して接続可能に構成され、
前記管理システムから送出された情報を前記公衆通信回線又はインターネットを介して送入して、当該情報を前記第1不揮発性メモリ及び前記第2不揮発性メモリのうち少なくとも1つに保持させることを特徴とする請求項1〜請求項19のいずれかに記載の画像形成装置。 - 請求項19又は請求項20に記載の画像形成装置の使用状況を管理する管理システムであって、
前記公衆通信回線又はインターネットを介して前記画像形成装置に接続されたことを特徴とする管理システム。 - 請求項1〜請求項20のいずれかに記載の画像形成装置に設置される装置ユニットであって、
前記画像形成装置本体に交換可能に設置されるとともに、前記第2不揮発性メモリを具備したことを特徴とする装置ユニット。
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