JP4333810B2 - プロセスカートリッジ - Google Patents

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Description

この発明は、画像形成を実行する構成要素と、アドレスに対応して所定の情報を記憶する不揮発性メモリとを備え、画像形成装置本体に着脱自在に装着されるプロセスカートリッジに関する。
近年、資源の再利用を主な目的として、画像形成装置本体に着脱されるプロセスカートリッジが普及している。この種のプロセスカートリッジとしては、公知の電子写真プロセスを実行するのに必要な、感光体ドラム、帯電器、露光器、現像器、クリーナおよびトナー溜めを一体に備え、さらにそのプロセスカートリッジに関する情報が格納される不揮発性メモリを備えたものがある。
例えば特開2000−19929号公報の図6には、プロセスカートリッジに内蔵された不揮発性メモリとしてのEEPROM(エレクトリカリ・イレイザブル・プログラマブル・リード・オンリ・メモリ)のメモリマップが例示されている。そのメモリマップから分かるように、データ記録の確実性を高めるために、同じ内容のデータが互いに離間した複数箇所のアドレスに格納されるようになっている。このように同じ内容のデータを互いに離間した複数箇所のアドレスに格納することによって、データ記録の確実性を高めることができる。また同じ内容のデータを格納する箇所のシフト量(これを「アドレスシフト量」という。)を全て一定(上記メモリマップの例では32)にしているので、データ保存・読み出しのためのアクセスプログラムを簡単にすることができる。
特開2000−19929号公報
しかしながら、このように同じ内容のデータを格納する箇所の間のアドレスシフト量を全て一定にした場合、使用されるアドレス数が徒に増加してしまい、メモリの使用効率が悪くなるという問題がある。このことは、大容量のメモリを搭載するのが難しいプロセスカートリッジとしては、好ましくない。また、コスト面からも得策ではない。
そこで、この発明の目的は、アドレスに対応して所定の情報を記憶する不揮発性メモリを備えたプロセスカートリッジであって、好ましいデータ配置を備えたものを提供することにある。
上記目的を達成するために、この発明のプロセスカートリッジは、画像形成を実行する構成要素と、アドレスに対応して所定の情報を記憶する不揮発性メモリとを備え、画像形成装置本体に着脱自在に装着されるプロセスカートリッジにおいて、
上記不揮発性メモリは、上記プロセスカートリッジの出荷後に上記プロセスカートリッジの上記画像形成装置本体に対する装着または画像形成の実行に伴って書き込みまたは読み出しされる書き込み読み出し可能データと、上記プロセスカートリッジの出荷時に格納された初期値を維持する読み出し専用データとの2種類のデータを格納し、
上記書き込み読み出し可能データには、上記不揮発性メモリ内の互いに離間した複数箇所のアドレスに同じ内容が格納されるデータが含まれ、上記書き込み読み出し可能データの格納箇所は、各データ毎の重要度に従って数が異なっており、
上記書き込み読み出し可能データのうち同じ内容のデータは、互いに離間した、上記重要度に応じた1乃至3箇所のアドレスに格納され、また、上記読み出し専用データは1箇所のアドレスに格納され、
上記書き込み読み出し可能データに関して上記同じ内容のデータが格納される箇所の間のアドレスシフト量は、上記重要度に従って設定されていることを特徴とする。
ここで、「アドレスシフト量」とは、上記不揮発性メモリ内に同じ内容のデータが複数箇所に格納される場合に、それらの格納箇所のうち若いアドレスを持つ格納箇所に対して次の格納箇所のアドレスがシフトしている量を意味する。
この発明のプロセスカートリッジでは、上記書き込み読み出し可能データに関して上記同じ内容のデータが格納される箇所の間のアドレスシフト量は、上記重要度に従って設定されている。したがって、格納箇所が複数である同じ内容のデータの隙間に、格納箇所が別の数である別のデータが配置される。したがって、同じ内容のデータが同時に破損する可能性が少ない。また、メモリの使用効率を高めることができ、上記不揮発性メモリ内にデータが効率よく配置される。また、上記不揮発性メモリ内にデータを配置するルールが定められているので、データ保存・読み出しのためのアクセスプログラムが簡単になる。
一実施形態のプロセスカートリッジでは、上記書き込み読み出し可能データに関して、上記不揮発性メモリ内での格納箇所の数が異なるデータ間では、アドレスシフト量が互いに異なり、上記不揮発性メモリ内での格納箇所の数が同じであるデータ間では、アドレスシフト量が互いに同じであることを特徴とする。
この一実施形態のプロセスカートリッジでは、上記書き込み読み出し可能データに関して、上記不揮発性メモリ内での格納箇所の数が異なるデータ間では、アドレスシフト量が互いに異なり、上記不揮発性メモリ内での格納箇所の数が同じであるデータ間では、アドレスシフト量が互いに同じであるから、格納箇所が複数である同じ内容のデータ間の隙間に、格納箇所が別の数である別のデータが配置される。したがって、同じ内容のデータが同時に破損する可能性が少ない。また、メモリの使用効率を高めることができ、上記不揮発性メモリ内にデータが効率よく配置される。
一実施形態のプロセスカートリッジでは、上記不揮発性メモリ内で、上記書き込み読み出し可能データに関して格納箇所が複数である同じ内容のデータ間のアドレス数は、そのデータ間に、格納箇所が別の数であるデータが占めるアドレス数よりも大きいことを特徴とする。
この一実施形態のプロセスカートリッジによれば、格納箇所が複数である同じ内容のデータ間の隙間に、格納箇所が別の数である別のデータが配置される。したがって、同じ内容のデータが同時に破損する可能性が少ない。また、メモリの使用効率を高めることができ、上記不揮発性メモリ内にデータが効率よく配置される。
一実施形態のプロセスカートリッジでは、上記不揮発性メモリ内で、格納箇所が1つであるデータは、格納箇所が複数である同じ内容のデータの2箇所目の格納アドレスよりも若いアドレスに格納されていることを特徴とする。
一般にプロセスカートリッジは、画像形成装置本体だけでなく、出荷前や回収後の検査機などにも装着されて、その状態で不揮発性メモリの内容が読み出される場合がある。このため、検査機によっては、上記不揮発性メモリ内のデータ配置のルールがインプットされていないことがある。ここで、この一実施形態のプロセスカートリッジでは、上記不揮発性メモリ内で、格納箇所が1つであるデータは、格納箇所が複数である同じ内容のデータの2箇所目の格納アドレスよりも若いアドレスに格納されている。したがって、上記不揮発性メモリ内のデータ配置のルールがインプットされていないマシンであっても、先頭アドレスから順にアクセスして行けば、複数箇所に同じ内容が格納されたデータの2箇所目をアクセスするまでに、上記不揮発性メモリ内に格納されたデータを重複することなく1通り読み出すことができる。したがって、上記不揮発性メモリに対するアクセスに関する制御を簡素化できる。
別の局面では、この発明のプロセスカートリッジは、画像形成を実行する構成要素と、アドレスに対応して所定の情報を記憶する不揮発性メモリとを備え、画像形成装置本体に着脱自在に装着されるプロセスカートリッジにおいて、上記不揮発性メモリは書き込み読み出し可能データと読み出し専用データとの2種類のデータを格納し、上記書き込み読み出し可能データには、上記不揮発性メモリ内の互いに離間した複数箇所のアドレスに同じ内容が格納されるデータが含まれ、上記読み出し専用データに含まれる各データの上記不揮発性メモリ内での格納箇所の数は、上記書き込み読み出し可能データのうち最も格納箇所が少ないデータの格納箇所の数と同じか又はより少ないことを特徴とする。
一般に、データ記録の確実性を高めるために、同じ内容のデータが互いに離間した複数箇所のアドレスに格納される。しかし、全てのデータを同じ個数保持させるとメモリの使用量が多くなり過ぎる。ここで、書き込み読み出し可能データは、書き換えに伴うエラーが生じる危険性が高い。これに対して、読み出し専用データは、書き換えがなされないので、エラーが生じる危険性が少なく、また、重要度も低い。そこで、このプロセスカートリッジでは、読み出し専用データに含まれる各データの不揮発性メモリ内での格納箇所の数は、書き込み読み出し可能データのうち最も格納箇所が少ないデータの格納箇所の数と同じか又はより少なく設定されている。したがって、上記不揮発性メモリ内に、エラー発生度や重要度に応じて、データが効率よく配置される。この結果、上記不揮発性メモリは好ましいデータ配置となる。
一実施形態のプロセスカートリッジでは、上記書き込み読み出し可能データは、このプロセスカートリッジを用いた画像形成の実行に伴ってカウントされるカウンタデータであり、上記読み出し専用データは、このプロセスカートリッジの種類を表すデータであることを特徴とする。
この一実施形態のプロセスカートリッジでは、上記書き込み読み出し可能データは、このプロセスカートリッジを用いた画像形成の実行に伴ってカウントされるカウンタデータ、例えば「現像ローラカウンタ」「感光体カウンタ」などのデータである。このカウンタデータは、アクセス回数が多いのでエラーが生じる危険性が高い。これに対して、上記読み出し専用データは、このプロセスカートリッジの種類を表すデータ、例えば「出荷仕向」「色コード」「ロットNo」などのデータである。このプロセスカートリッジの種類を表すデータは、書き換えがなされないので、エラーが生じる危険性が少ない。しかも、プロセスカートリッジ自体の使用可否に関係するものではないため、他のデータの後に判別しても良く、重要度も低い。したがって、上記不揮発性メモリ内に、エラー発生度や重要度に応じて、データが効率よく配置される。この結果、上記不揮発性メモリは好ましいデータ配置となる。
一実施形態のプロセスカートリッジでは、上記書き込み読み出し可能データは、このプロセスカートリッジが画像形成装置本体に装着されているか否かを表す装着検出データと、このプロセスカートリッジが新品であるか否かを表す新品検出データとを含み、上記装着検出データ、新品検出データの上記不揮発性メモリ内での格納箇所の数は、それぞれ上記カウンタデータの格納箇所の数より少ないことを特徴とする。
装着検出データ、新品検出データは、書き込み読み出し可能データであるから、書き換えに伴うエラーが生じる危険性があるが、上記カウンタデータほど頻繁にアクセスされることは予定していない。そこで、このプロセスカートリッジでは、上記装着検出データ、新品検出データの上記不揮発性メモリ内での格納箇所の数は、それぞれ上記カウンタデータの格納箇所の数より少なく設定されている。したがって、上記不揮発性メモリ内に、エラー発生度や重要度に応じて、データが効率よく配置される。この結果、上記不揮発性メモリは好ましいデータ配置となる。
さらに別の局面では、この発明のプロセスカートリッジは、画像形成を実行する構成要素と、アドレスに対応して所定の情報を記憶する不揮発性メモリとを備え、画像形成装置本体に着脱自在に装着されるプロセスカートリッジにおいて、上記不揮発性メモリは、同じ内容のデータを互いに離間した、データの種類に応じた複数箇所のアドレスに格納し、上記同じ内容のデータが格納される箇所の間のアドレスシフト量は、そのデータの種類に応じて設定されていることを特徴とする。
ここで、「アドレスシフト量」とは、上記不揮発性メモリ内に同じ内容のデータが複数箇所に格納される場合に、それらの格納箇所のうち若いアドレスを持つ格納箇所に対して次の格納箇所のアドレスがシフトしている量を意味する。
この発明のプロセスカートリッジでは、上記不揮発性メモリは、同じ内容のデータを互いに離間した、データの種類に応じた複数箇所のアドレスに格納し、上記同じ内容のデータが格納される箇所の間のアドレスシフト量は、そのデータの種類に応じて設定されている。したがって、格納箇所が複数である同じ内容のデータの隙間に、格納箇所が別の数である別のデータが配置される。したがって、同じ内容のデータが同時に破損する可能性が少ない。また、メモリの使用効率を高めることができ、上記不揮発性メモリ内にデータが効率よく配置される。また、上記不揮発性メモリ内にデータを配置するルールが定められているので、データ保存・読み出しのためのアクセスプログラムが簡単になる。
一実施形態に記載のプロセスカートリッジでは、上記不揮発性メモリ内での格納箇所の数が異なるデータ間では、アドレスシフト量が互いに異なり、上記不揮発性メモリ内での格納箇所の数が同じであるデータ間では、アドレスシフト量が互いに同じであることを特徴とする。
この一実施形態のプロセスカートリッジでは、上記不揮発性メモリ内での格納箇所の数が異なるデータ間では、アドレスシフト量が互いに異なり、上記不揮発性メモリ内での格納箇所の数が同じであるデータ間では、アドレスシフト量が互いに同じであるから、格納箇所が複数である同じ内容のデータ間の隙間に、格納箇所が別の数である別のデータが配置される。したがって、同じ内容のデータが同時に破損する可能性が少ない。また、メモリの使用効率を高めることができ、上記不揮発性メモリ内にデータが効率よく配置される。
一実施形態のプロセスカートリッジでは、上記不揮発性メモリ内で、格納箇所が複数である同じ内容のデータ間のアドレス数は、そのデータ間に、格納箇所が別の数であるデータが占めるアドレス数よりも大きいことを特徴とする。
この一実施形態のプロセスカートリッジによれば、格納箇所が複数である同じ内容のデータ間の隙間に、格納箇所が別の数である別のデータが配置される。したがって、同じ内容のデータが同時に破損する可能性が少ない。また、メモリの使用効率を高めることができ、上記不揮発性メモリ内にデータが効率よく配置される。
一実施形態のプロセスカートリッジでは、上記不揮発性メモリ内で、格納箇所が1つであるデータは、格納箇所が複数である同じ内容のデータの2箇所目の格納アドレスよりも若いアドレスに格納されていることを特徴とすることを特徴とする。
一般にプロセスカートリッジは、画像形成装置本体だけでなく、出荷前や回収後の検査機などにも装着されて、その状態で不揮発性メモリの内容が読み出される場合がある。このため、検査機によっては、上記不揮発性メモリ内のデータ配置のルールがインプットされていないことがある。ここで、このプロセスカートリッジでは、上記不揮発性メモリ内で、格納箇所が1つであるデータは、格納箇所が複数である同じ内容のデータの2箇所目の格納アドレスよりも若いアドレスに格納されている。したがって、上記不揮発性メモリ内のデータ配置のルールがインプットされていないマシンであっても、先頭アドレスから順にアクセスして行けば、複数箇所に同じ内容が格納されたデータの2箇所目をアクセスするまでに、上記不揮発性メモリ内に格納されたデータを重複することなく1通り読み出すことができる。したがって、上記不揮発性メモリに対するアクセスに関する制御を簡素化できる。
以下、この発明を図示の実施の形態により詳細に説明する。
図1は、一実施形態のプロセスカートリッジが装着されたプリンタ3を含むプリンタシステム1の全体構成を示している。このプリンタシステム1は、LAN(ローカル・エリア・ネットワーク)2と、これに接続される複数の端末PC1〜PCnとプリンタ3とを備えている。
各端末PC1〜PCnは、ハードディスクなどを有するパーソナルコンピュータ本体401と、この本体401に接続されたモニタディスプレイ402、キーボード403などからなる。当該ハードディスクには予めネットワーク対応のOS(オペレーティング・システム)、プリンタドライバ、文書などの作成を行うためのアプリケーションソフトなどがインストールされている。
アプリケーションソフトを用いて作成された文書などをプリンタ3によってプリント処理する場合には、文書データなどの画像データ(プリントデータ)と、プリントすべき用紙サイズに関する情報(用紙サイズ情報)などをLAN2を介してプリンタ3に送るようになっている。
プリンタ3は、原稿画像を読み取るスキャナ部4と、スキャナ部4によって読み取られた原稿画像データおよびLAN2を介して送られてくる各端末PC1〜PCnからのプリントデータに基づいて画像形成を行うプリンタ部5とから構成されている。
スキャナ部4は、光源から原稿へ光を照射し、その反射光をCCDイメージセンサにより光電変換して電気信号を得る公知のタイプのものである。得られた電気信号はプリンタ部5のコントローラ25(図6参照)によって画像データに変換される。
プリンタ部5は、電子写真方式により用紙上に画像を形成するタイプのものである。この例ではA4サイズの用紙を収納する給紙カセット6とB4サイズの用紙を収納する給紙カセット7とを備えている。各給紙カセット6、7には、用紙の有無を検出するための用紙検出センサ(不図示)が設けられており、このセンサからの検出信号はコントローラ25に送出される。コントローラ25は、この検出信号に基づいて給紙カセット6、7に用紙がセットされているか否かを判断する。
スキャナ部4の前面の操作しやすい位置には、操作パネル8が設けられている。図2に示すように、操作パネル8は、液晶表示装置501と、その上に設けられ透明な部材からなるタッチパネル506とを有している。液晶表示装置501は、プリンタ3のプリント動作モードや内部の状態を表示する。タッチパネル506は、感圧スイッチからなり、液晶表示装置501と組合わせて用いることで、プリント動作モードの設定など、使用者が所定の操作を入力することができる。操作パネル8はさらに、プリント部数やプリント倍率などの数値を入力するためのテンキー502と、プリント動作の開始を指示するためのスタートキー505と、使用者の入力により設定されたプリント動作モードをクリアするためのクリアキー503と、プリンタ3のプリント動作を一時停止させるための停止キー504とを有している。
図3に示すように、プリンタ3は、プリンタ本体5略中央部のイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各色の画像形成ステーションY,M,C,Kに、それぞれ着脱自在に装着されたプロセスカートリッジ9Y,9M,9C,9Kを備えている。各プロセスカートリッジ9Y,9M,9C,9Kは、画像形成を実行する構成要素として、感光体ドラム111と、この感光体ドラム111の周りに設けられた帯電器101、発光ダイオード(LED)を有する露光器102、現像器103、および感光体ドラム表面を清掃するクリーナ116を備えている。さらに、各プロセスカートリッジ9Y,9M,9C,9Kは、対応する色(イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック)のトナーを、内蔵する現像器103に供給するためのトナー溜め(不図示)を備えている。各プロセスカートリッジ9Y,9M,9C,9Kの現像器103にはそれぞれ、トナー溜め内のトナー濃度を自動的に調整するためにトナー濃度を検出するATDC(オート・トナー・デンシティ・コントローラ)センサ(不図示)が一体に取り付けられている。また、各プロセスカートリッジ9Y,9M,9C,9Kの感光体ドラム111は、ローラ112a,112b、112cで支持された中間転写ベルト113を介してそれぞれ1次転写ローラ104Y,104M,104C,104Kに対向している。
プリンタ本体5の下部には給紙・搬送部120が設けられている。給紙・搬送部120は、例えば給紙カセット6(簡単のため、給紙カセット7を省略する。)に収容された用紙108を給紙ローラ109により1枚づつ給紙し、搬送ローラ110aを通して転写部105に搬送する。
各色の画像形成ステーションY,M,C,Kでは、帯電器101が感光体ドラム111の表面を一様に帯電する。続いて、露光器102が、画像データに基づいて発光ダイオード(LED)から光を出射して、感光体ドラム111に潜像を形成する。現像器103は、感光体ドラム111に形成された潜像にトナー溜めから供給されたトナーを付着させてトナー像を形成(現像)する。1次転写ローラ104は感光体ドラム111上に形成されたトナー像をローラ112a,112b、112cで駆動される中間転写ベルト113上に1次転写する。2次転写ローラ105は、中間転写ベルト113上のトナー像を、搬送ローラ110aによって搬送されてきた用紙108上に2次転写する。トナー像が転写された用紙108は、プリンタ本体5の上部に設けられた定着・排紙部106へ搬送される。
定着・排紙部106は、用紙108上に転写されたトナー像を定着し、像定着後の用紙(プリント)を搬送ローラ110bを介して、プリンタ本体5の上面に設けられた排紙トレー114上に排紙する。
プリンタ本体5の前面には、不図示のフロントカバーが設けられており、少なくともプロセスカートリッジ9はフロントカバーにより外部のユーザと遮断されている。また、センサSE16によりフロントカバーの開閉状況を検知することができる。
図4はプロセスカートリッジ9(9Y,9M,9C,9Kを総称する)の外観を斜めから見たところを示している。プロセスカートリッジ9は図1中に示した感光体ドラム111、帯電器101、露光器102、現像器103およびクリーナ116を一体にしてユニット化したものである。プロセスカートリッジ9には不揮発性メモリとしてのEEPROM(エレクトリカリ・イレイザブル・プログラマブル・リード・オンリ・メモリ)20が内蔵され、プロセスカートリッジ9の端面にはデータ転送用のコネクタ21が設けられている。このプロセスカートリッジ9をプリンタ本体5に装着するときは、図5に示すように、プリンタ本体5に設けられたガイド部材163に沿って、プロセスカートリッジ9をプリンタ本体5の内部へ挿入し、プロセスカートリッジ9のコネクタ21をプリンタ本体5側に設けられたコネクタ160に結合させる。
図6は、プリンタ本体5に各色のプロセスカートリッジ9Y,9M,9C,9Kが装着された状態の、プリンタ3の制御系の構成を模式的に示している。プロセスカートリッジ9Y,9M,9C,9Kのコネクタ21Y,21M,21C,21K(これらは図5中の21に相当する)はそれぞれ、プリンタ本体5側の対応するコネクタ160Y,160M,160C,160K(これらは図5中の160に相当する)と接続されている。
プリンタ3は、プリンタ全体の動作を制御するコントローラ25と、プロセスカートリッジ9Y,9M,9C,9Kを制御するための制御ボード26を備えている。制御ボード26には、CPU(中央演算処理装置)27と、ROM(読み出し専用メモリ)28と、RAM(ランダム・アクセス・メモリ)29と、拡張I/O(入出力)インターフェイス30と、シリアル・パラレル変換部31が搭載されている。これらのCPU27、ROM28、RAM29、拡張I/Oインターフェイス30およびシリアル・パラレル変換部31は、アドレスデータバス40を介して相互にデータ通信を行う。CPU27は、プリント処理のためにコントローラ25とデータ通信を行う。また、制御ボード26内のシリアル・パラレル変換部31は、シリアルバス41Y,41M,41C,41Mを介してそれぞれプロセスカートリッジ9Y,9M,9C,9K内のEEPROM20Y,20M,20C,20K(これらは図5中の20に相当する)とデータ通信を行う。さらに、制御ボード26はRS232Cインターフェイス161を介してLAN2と接続されている。これにより、制御ボード26と端末(簡単のため、ここではPC1のみを示す)との間でLAN2を介してデータ通信を行って、EEPROM20に関する各種情報を端末PC1のモニタディスプレイ402上に表示することができる。
図7は、図6中に示した制御ボード26と端末PC1との間でLAN2を介してデータ通信を行って、EEPROM20内から読み出されたデータおよびEEPROM20内へ保存されたデータを、端末PC1のモニタディスプレイ402上に表示させた例を示している。
この表示例では、データ表示欄217とデータ保存欄218とを表示している。データ表示欄217には、複数のEEPROM20Y,20M,20C,20Kの中からユーザがデータ表示したいと思うEEPROM20を選択するためのEEPROM選択ドロップダウンリスト219と、選択されたEEPROM20のデータを読み出させるための「Load Data」ボタン220と、その読み出されたデータを表示するデータ表示領域221とが設けられている。また、データ保存欄218には、複数のEEPROM20Y,20M,20C,20Kの中からユーザがデータ保存したいと思うEEPROM20を選択するためのEEPROM選択ドロップダウンリスト222と、選択されたEEPROM20のデータをファイルヘ保存させるための「Save Data」ボタン223と、その保存されたデータを表示するためのデータ表示領域224とが設けられている。
いずれかのEEPROM20に格納されたデータをデータ表示領域221に表示させる場合、ユーザは、EEPROM選択ドロップダウンリスト219を展開させて、複数のEEPROM20Y,20M,20C,20Kの中からユーザがデータ表示したいと思うEEPROM20を選択する。次に、「Load Data」ボタン220を押下することによって、選択されたEEPROM20のデータを読み出させるとともに、その読み出されたデータをデータ表示領域221に表示させる。
また、いずれかのEEPROM20にデータを保存させる場合、ユーザは、EEPROM選択ドロップダウンリスト222を展開させて、複数のEEPROM20Y,20M,20C,20Kの中からユーザがデータ保存したいと思うEEPROM20を選択する。次に、「Save Data」ボタン223を押下することによって、選択されたEEPROM20のデータをファイルヘ保存させるとともに、その保存されたデータをデータ表示領域224に表示させる。この表示を見ることによって、ユーザはそのEEPROM20に保存されたデータの内容を容易に確認できる。
データ表示領域221,224にはそれぞれ、0から32までのアドレスAdisp,Asaveを持つ表示欄が用意されている。このアドレスAdisp,Asaveは、EEPROM20内でデータが格納されるアドレスと対応している。つまり、データ表示領域221,224の表示欄にはそれぞれ、EEPROM20内のアドレスの順に、EEPROM20から読み出されたデータ、EEPROM20に保存されたデータが表示される。
図8は、各プロセスカートリッジ9に内蔵されたEEPROM20のメモリマップを例示している。表中の「アドレス」は2バイトを1ワードとしてデータが格納されるアドレス、「データ名称」は格納される(および格納された)データの名称、「初期値」は工場出荷時に格納される値、「データ種類」は格納データの種類が読み出し専用データと書き込み・読み出し可能データとのいずれであるかを表す。
このメモリマップに示す通り、格納されるデータは、大別して、「色コード」や「ロットNo」等の読み出し専用データと、「現像ローラカウンタ」や「感光体カウンタ」等の書き込み・読み出し可能データとに分類される。
「装着検出」データはプロセスカートリッジ9が装着されているか否かを表し、「新品検出」データはそのプロセスカートリッジ9が新品であるか否かを表す。また、「出荷仕向」データはそのプロセスカートリッジ9の国内向け・北米向けなどの地域で区分した出荷先を表し、「OEMコード」データはそのプロセスカートリッジ9が相手先ブランドで製造される場合のその相手先を表す。「色コード」データはそのプロセスカートリッジ9が形成する画像の色(イエロー、マゼンタ、シアンまたはブラック)を表し、「ロットNo」データはそのプロセスカートリッジ9のロットナンバーを表す。各「リサイクル回数」データはそのプロセスカートリッジ9の予約されたリサイクル回数を表す。「TC履歴」データはそのプロセスカートリッジ9の現像器103におけるトナー対キャリア比の履歴を表し、「ATDCセンサオフセット値」はそのプロセスカートリッジ9の現像器103についてのATDCセンサ出力に対する制御量を表す。「現像ローラカウンタ」データはそのプロセスカートリッジ9の現像器103の使用回数を表し、「感光体カウンタ」データはそのプロセスカートリッジ9の感光体ドラム111の使用回数を表す。
読み出し専用データは、同じ内容のデータが複数箇所に格納されることはなく、メモリマップ中の1箇所のアドレスのみに格納される。一方、書き込み・読み出し可能データは、そのアクセス回数・重要度に応じて、同じ内容のデータがメモリマップ中で互いに離間した複数箇所のアドレスに格納されるようになっている。なお、連続したアドレスにデータが格納される場合は、複数のアドレスにわたっていても、格納箇所は1つであるものとする。具体的には、データは次のようなルールに従って格納される。
(a)アクセス回数が多く、重要度も高いデータは、同じ内容のものが互いに離間した3箇所のアドレスに格納される。例えば、「現像ローラカウンタ」の値は、アドレス23・24とアドレス48・49とアドレス59・60との3箇所に格納される。同様に、「感光体カウンタ」の値は、アドレス25・26とアドレス50・51とアドレス61・62との3箇所に格納される。
(b)アクセス回数・重要度共に普通であるデータは、同じ内容のものが互いに離間した2箇所のアドレスに格納される。例えば、「装着検出」の結果はアドレス0とアドレス40との2箇所に格納される。同様に、「新品検出」の結果はアドレス1とアドレス41との2箇所に格納される。
(c)アクセス回数が低く、重要度も低いデータは1箇所のアドレスに格納される。例えば、「TC履歴」はアドレス21のみに格納される。同様に、「ATDCセンサオフセット値」はアドレス22のみに格納される。
なお、これらのルール(a)〜(c)による、アクセス回数・重要度に応じたデータ別の格納箇所の数は、図9に一覧できるようにまとめられている。
これらのルール(a)〜(c)によれば、EEPROM20内に、エラー発生度や重要度に応じて、データが効率よく配置される。この結果、EEPROM20は好ましいデータ配置となる。
(d)同じ内容のデータが互いに離間した複数箇所のアドレスに格納される場合、格納箇所の数が同じであるデータ間では、アドレスシフト量が共通になっている。例えば、格納箇所が3箇所である「現像ローラカウンタ」データ、「感光体カウンタ」データはそれぞれ、1箇所目(アドレス23・24、アドレス25・26)に対する2箇所目(アドレス48・49、アドレス50・51)のアドレスシフト量が25、2箇所目(アドレス48・49、アドレス50・51)に対する3箇所目(アドレス59・60、アドレス61・62)のアドレスシフト量が11であり、アドレスシフト量が互いに同じになっている。また、格納箇所が2箇所である「装着検出」データ、「新品検出」データは、1箇所目(アドレス0、アドレス1)に対する2箇所目(アドレス40、アドレス41)のアドレスシフト量が40であり、アドレスシフト量が互いに同じになっている。
(e)一方、格納箇所の数が異なるデータ間では、アドレスシフト量が互いに異なっている。上の例でいえば、格納箇所が3箇所である「現像ローラカウンタ」データ、「感光体カウンタ」データについてのアドレスシフト量25および11と、格納箇所が2箇所である「装着検出」データ、「新品検出」データについてのアドレスシフト量40とは、互いに異なっている。
(f)格納箇所が1箇所であるデータ、すなわち、「出荷仕向」、「OEMコード」などの読み出し専用データや、書き込み・読み出し可能データのうちの「TC履歴」データ、「ATDCセンサオフセット値」データは、格納箇所が複数である同じ内容のデータの2箇所目の格納アドレスよりも若いアドレスに格納される。例えば、「出荷仕向」データはアドレス2、「OEMコード」データはアドレス3、「TC履歴」データはアドレス21、「ATDCセンサオフセット値」データはアドレス22に格納されている。これらのアドレス2,3,…,22は、格納箇所が複数である同じ内容のデータの最も若い2箇所目の格納アドレス(「装着検出」データの2箇所目のアドレス)40よりも、さらに若い。
(g)格納箇所が複数である同じ内容のデータ間のアドレス数は、そのデータ間に、格納箇所が別の数であるデータが占めるアドレス数よりも大きい。これは当然ながら、格納箇所が複数である同じ内容のデータ間の隙間に、格納箇所が別の数である別のデータを配置するためである。
図10は、これらのルール(d)〜(g)に従ったデータ配置を模式的に例示している。図中、縦に並ぶ矩形枠はアドレス順に配置されるデータを表している。各矩形枠内のハイフン「−」の前の数字は、同じ内容のデータが格納される箇所の数を表し、また、各枠内のハイフン「−」の後の数字は、同じ内容のデータのうちの通し番号を表している。例えば、先頭に配置された「2−1」は、同じ内容のデータが2箇所に格納され、そのうちの1箇所目のデータであることを表している。その次に配置された「1−1」は、格納箇所が1箇所であり、その1箇所のデータであることを表している。さらにその次に配置された「3−1」は、同じ内容のデータが3箇所に格納され、そのうちの1箇所目のデータであることを表している。
これらのルール(d)〜(g)によれば、格納箇所が複数である同じ内容のデータ間の隙間に、格納箇所が別の数である別のデータが配置される。図10の例でいえば、「2−1」と「2−2」との間の隙間に、「1−1」「3−1」が配置される。また、「3−1」と「3−2」との間の隙間に、「2−2」が配置される。したがって、同じ内容のデータ「2−1」「2−2」が同時に破損する可能性や、同じ内容のデータ「3−1」「3−2」が同時に破損する可能性が少ない。
また、メモリの使用効率を高めることができ、EEPROM20内にデータが効率よく配置される。例えば図8に示したメモリマップでは63ワードで済むが、従来例のメモリマップでは127ワードを必要とする。
また、EEPROM20内にデータを配置するルールが定められているので、データ保存・読み出しのためのアクセスプログラムが簡単になる。特にルール(f)によれば、このプロセスカートリッジ9が装着されるのがEEPROM20内のデータ配置のルールがインプットされていないマシン(出荷前や回収後の検査機など)であっても、先頭アドレスから順にアクセスして行けば、複数箇所に同じ内容が格納されたデータの2箇所目をアクセスするまでに、EEPROM20内に格納されたデータを重複することなく1通り読み出すことができる。したがって、EEPROM20に対するアクセスに関する制御を簡素化できる。
図11(a)〜(d)は、プリンタ本体5(の制御ボード26)とプロセスカートリッジ9との間のデータ通信の態様を例示している。同図(a)は、書き込み・読み出し可能データであって同じ内容のものが3箇所に格納されるものの例として、「現像ローラカウンタ」データの場合を示している。同図(b)は、書き込み・読み出し可能データであって同じ内容のものが2箇所に格納されるものの例として、「新品検出」データの場合を示している。同図(c)は、書き込み・読み出し可能データであって1箇所に格納されるものの例として、「TC履歴」データの場合を示している。また、同図(d)は、読み出し専用データであって1箇所に格納されるものの例として、「出荷仕向」データの場合を示している。概して言うと、いずれの場合も、プリンタ本体5は、プロセスカートリッジ9ヘシリアルバス送信線Txを通して制御(要求)信号を送り、シリアルバス受信線Rxを通してその要求に対するアンサー信号を受け取る。
これらのデータ通信(図11(a)〜(d))の詳細な制御手順は、EEPROM20のメモリマップが図8に示したものである場合、次のようになる。
「現像ローラカウンタ」データに関する制御を行う場合、図12に示すように、まず受け付けた要求内容が「書き込み」要求であるか、「読み出し」要求であるかの識別を行う(S101)。要求内容が「書き込み」要求である場合、「現像ローラカウンタ」データを格納するための書き込みアドレス23をセットして(S102)、書き込み処理を行う(S103)。続いて、そのアドレス23に対してアドレスシフト量25をプラスしたアドレス48を書き込みアドレスとしてセットして(S104)、書き込み処理を行う(S105)。続いて、そのアドレス48にさらにアドレスシフト量11をプラスしたアドレス59を書き込みアドレスとしてセットして(S106)、書き込み処理を行う(S107)。一方、ステップS101で、要求内容が「読み出し」要求である場合には、指定された読み出しアドレスをセットして(S111)、既述の読み出し処理を行ってそのアドレスのデータを読み出し(S112)、読み出したデータをプリンタ本体5へ送信するための送信バッファ(不図示)ヘセットする(S113)。そして、シリアルバス送信線Txを通してプリンタ本体5へその読み出しデータを送信する。
「新品検出」データに関する制御を行う場合も同様に、図13に示すように、まず受け付けた要求内容が「書き込み」要求であるか、「読み出し」要求であるかの識別を行う(S121)。要求内容が「書き込み」要求である場合、「新品検出」データを格納するための書き込みアドレス1をセットして(S122)、書き込み処理を行う(S123)。続いて、そのアドレス1に対してアドレスシフト量40をプラスしたアドレス41を書き込みアドレスとしてセットして(S124)、書き込み処理を行う(S125)。一方、ステップS121で、要求内容が「読み出し」要求である場合には、指定された読み出しアドレスをセットして(S131)、既述の読み出し処理を行ってそのアドレスのデータを読み出し(S132)、読み出したデータをプリンタ本体5へ送信するための送信バッファ(不図示)ヘセットする(S133)。そして、シリアルバス送信線Txを通してプリンタ本体5へその読み出しデータを送信する。
「TC履歴」データに関する制御を行う場合も同様に、図14に示すように、まず受け付けた要求内容が「書き込み」要求であるか、「読み出し」要求であるかの識別を行う(S141)。要求内容が「書き込み」要求である場合、「TC履歴」データを格納するための書き込みアドレス21をセットして(S142)、書き込み処理を行う(S143)。一方、ステップS141で、要求内容が「読み出し」要求である場合には、指定された読み出しアドレス(この場合21)をセットして(S151)、既述の読み出し処理を行ってそのアドレスのデータを読み出し(S152)、読み出したデータをプリンタ本体5へ送信するための送信バッファ(不図示)ヘセットする(S153)。そして、シリアルバス送信線Txを通してプリンタ本体5へその読み出しデータを送信する。
「出荷仕向」データに関する制御では、図15に示すように、読み出し専用であるから要求内容の識別は行わず、読み出し要求を受け付けると、直ちに指定された読み出しアドレス2をセットして(S161)、既述の読み出し処理を行ってそのアドレスのデータを読み出し(S162)、読み出したデータをプリンタ本体5へ送信するための送信バッファ(不図示)ヘセットする(S163)。そして、シリアルバス送信線Txを通してプリンタ本体5へその読み出しデータを送信する。
なお、この実施形態では、プロセスカートリッジ9は、不揮発性メモリとしてのEEPROM20に加えて、画像形成を実行する構成要素として、感光体ドラム111、帯電器101、露光器102、現像器103、クリーナ116およびトナー溜めを有するものとしたが、これに限られるものではない。プロセスカートリッジは、画像形成を実行する上述の構成要素のうちいずれかの要素を備えていれば、この発明の範囲に含まれる。例えば、感光体ドラム表面を露光するための露光器は、プリンタ本体側に固定して設置されていても良い。この場合、プロセスカートリッジ内を、感光体ドラム、帯電器およびクリーナを含む感光体ユニットと、現像器およびトナー溜めを含む現像ユニットとによって、ユニット化して構成しても良い。このようにユニット化して構成することにより、プロセスカートリッジを簡単に製造することができる。
また、不揮発性メモリとトナー溜めのみを備えた態様のプロセスカートリッジも、この発明の範囲に含まれる。この態様のプロセスカートリッジを用いる場合、残りの構成要素である感光体ドラム、帯電器、露光器、現像器およびクリーナは、例えばプリンタ本体側に固定して設置されるか、または、プリンタ本体に対して着脱自在に装着される別のプロセスカートリッジを構成しても良い。
また、この実施形態では、プロセスカートリッジ9は、不揮発性メモリとしてのEEPROM20を内蔵するものとしたが、これに限られるものではない。この発明のプロセスカートリッジは、EEPROM以外の不揮発性メモリを備えても良い。また、不揮発性メモリは、プロセスカートリッジに内蔵されるのではなく、プロセスカートリッジの外面に、例えばその外面に設けられたソケットを介して、装着されても良い。
この発明の一実施形態のプロセスカートリッジが装着されたプリンタを含む、プリンタシステムの全体構成を示す図である。 上記プリンタの操作パネルを示す図である。 上記プリンタの断面構造を示す図である。 上記プロセスカートリッジ自体を斜めから見たところを示す図である。 上記プロセスカートリッジがプリンタ本体に装着される仕方を示す図である。 上記プリンタ本体に各色のプロセスカートリッジが装着された状態の、プリンタの制御系の構成を模式的に示す図である。 上記EEPROM内から読み出されたデータおよびEEPROM内へ保存されたデータを、端末のモニタディスプレイ上に表示させた例を示す図である。 上記EEPROMのメモリマップを例示する図である。 アクセス回数・重要度に応じたデータ別の格納箇所の数を示す図である。 ルールに従ったデータ配置の例を模式的に示す図である。 プリンタ本体とプロセスカートリッジとの間のデータ通信の態様を例示する図である。 「現像ローラカウンタ」データに関する制御フローを示す図である。 「新品検出」データに関する制御フローを示す図である。 「TC履歴」データに関する制御フローを示す図である。 「出荷仕向」データに関する制御フローを示す図である。
符号の説明
2 LAN
3 プリンタ
5 プリンタ本体
9,9Y,9M,9C,9K プロセスカートリッジ
20,20Y,20M,20C,20K EEPROM

Claims (4)

  1. 画像形成を実行する構成要素と、アドレスに対応して所定の情報を記憶する不揮発性メモリとを備え、画像形成装置本体に着脱自在に装着されるプロセスカートリッジにおいて、
    上記不揮発性メモリは、上記プロセスカートリッジの出荷後に上記プロセスカートリッジの上記画像形成装置本体に対する装着または画像形成の実行に伴って書き込みまたは読み出しされる書き込み読み出し可能データと、上記プロセスカートリッジの出荷時に格納された初期値を維持する読み出し専用データとの2種類のデータを格納し、
    上記書き込み読み出し可能データには、上記不揮発性メモリ内の互いに離間した複数箇所のアドレスに同じ内容が格納されるデータが含まれ、上記書き込み読み出し可能データの格納箇所は、各データ毎の重要度に従って数が異なっており、
    上記書き込み読み出し可能データのうち同じ内容のデータは、互いに離間した、上記重要度に応じた1乃至3箇所のアドレスに格納され、また、上記読み出し専用データは1箇所のアドレスに格納され、
    上記書き込み読み出し可能データに関して上記同じ内容のデータが格納される箇所の間のアドレスシフト量は、上記重要度に従って設定されていることを特徴とするプロセスカートリッジ。
  2. 請求項に記載のプロセスカートリッジにおいて、
    上記書き込み読み出し可能データに関して、上記不揮発性メモリ内での格納箇所の数が異なるデータ間では、アドレスシフト量が互いに異なり上記不揮発性メモリ内での格納箇所の数が同じであるデータ間では、アドレスシフト量が互いに同じであることを特徴とするプロセスカートリッジ。
  3. 請求項に記載のプロセスカートリッジにおいて、
    上記不揮発性メモリ内で、上記書き込み読み出し可能データに関して格納箇所が複数である同じ内容のデータ間のアドレス数は、そのデータ間に、格納箇所が別の数であるデータが占めるアドレス数よりも大きいことを特徴とするプロセスカートリッジ。
  4. 請求項に記載のプロセスカートリッジにおいて、
    上記不揮発性メモリ内で、格納箇所が1つであるデータは、格納箇所が複数である同じ内容のデータの2箇所目の格納アドレスよりも若いアドレスに格納されていることを特徴とすることを特徴とするプロセスカートリッジ。
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