JP2005066437A - 有害物質捕集材及び有害物質を含む汚水の処理方法 - Google Patents

有害物質捕集材及び有害物質を含む汚水の処理方法 Download PDF

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【課題】 多様な有害物質を捕集することができ、公知のハイドロカルマイト等よりも捕集効果が顕著である有害物質捕集材を提供する。
【解決手段】 カルシウムアルミネート水和物2CaO・Al2O3・nH2Oを含有する有害物質捕集材。本発明の有害物質捕集材は、化学産業、電子産業、医療施設、及び各種研究施設から廃棄される、クロム、セレン、ヒ素、及び揮発性有機化合物類等の有害物質を、その種類によらず、迅速かつ効率良く捕集することができる等の効果を奏する。
【選択図】なし

Description

本発明は、有害物質捕集材及び有害物質を含む汚水の処理方法、特に、クロム、セレン、ヒ素、トリクロロエチレンやテトラクロロエチレン等の揮発性有機化合物類等の有害物質を含む汚水中に含まれる有害物質を捕集して低減する処理方法に関する。なお、本発明における部や%は特に規定しない限り質量基準で示す。
環境問題が顕在化している。特に、汚水中の有害物質、例えば、クロム、セレン、ヒ素等の重金属、硝酸態窒素や亜硝酸態窒素、フッ素、ホウ素、ダイオキシン類、トリクロロエチレンやテトラクロロエチレン等の揮発性有機化合物類等は、環境基本法に基づく環境基準が定められ、この基準値以下の水準を保つことが好ましいとされている。
これらの有害物質の中でも、クロム、セレン、及びヒ素を含む化合物は毒性がきわめて高く、たとえ微量であっても公害病等、社会に深刻な被害をもたらす物質として広く認知されているものである。トリクロロエチレンやテトラクロロエチレン等の揮発性有機化合物類は使用量が多く、発ガン性がある等、深刻な環境被害をもたらすものである。硝酸態窒素、亜硝酸態窒素、フッ素、ホウ素、ダイオキシン類等の有害物質も環境中に放出すると、環境汚染の原因となる。
これらの有害物質を捕集する材料としては、活性炭を用いる方法(例えば、特許文献1〜2等参照)、ゼオライト類を用いる方法(特許文献3等参照)、ハイドロタルサイト類を用いる方法(特許文献4等参照)、還元性鉄粉により還元や分解して処理する方法(特許文献5等参照)、硫酸第一鉄を用いる方法(特許文献6〜7等参照)、アパタイト類を用いる方法(特許文献8等参照)、カルシウムサルホアルミネート水和物やカルシウムアルミネート水和物の加熱脱水物を用いる方法(特許文献9等参照)、アルミン酸アルカリ金属塩やアルミン酸カルシウム等のアルミニウム化合物と、水酸化カルシウム等を用いてハイドロカルマイトを生成させて硝酸イオン、重金属イオン等を除去する方法(特許文献10〜12等参照)、アニオン捕集材(特許文献13参照)等が知られている。
活性炭を用いる方法は、有害物質を単に吸着するものであり、有害物質の固定化力の観点から充分なものではなかった。
ゼオライト類を用いる方法は、吸着とともにイオン交換反応も呈し、カドミウムや鉛等を捕集することができるものであるが、クロム、セレン、ヒ素等の重金属、硝酸態窒素や亜硝酸態窒素、フッ素、ホウ素等の捕集能力はほとんど期待できないという課題があった。
ハイドロタルサイト類を用いる方法は、それ自体が高価な材料であり、経済性に乏しいばかりでなく、捕集できる有害物質が限定されるという課題があった。
還元性鉄粉を用いる方法は即効性がなく、効果を得るまでに長い時間を要するという課題があった。硫酸第一鉄を用いる方法は、即効性はあるが、これが持つ硫酸イオンを系内に加えることになり、二次的な弊害が生じることや、対象となる有害物質が限られるという課題があった。
アパタイトを用いる方法は、ゼオライトと同様に、カドミウムや鉛等を捕集することができるものであるが、クロム、セレン、ヒ素等の重金属、硝酸態窒素や亜硝酸態窒素、ホウ素等の捕集能力はほとんど期待できないという課題があった。
カルシウムサルホアルミネート水和物やカルシウムアルミネート水和物の加熱脱水物を用いる方法は、比表面積が高い上に水との反応性が高いため、汚水中の有害物質捕集に用いる際にはその水和反応熱が急激に発生するという課題がある。さらに、カルシウムサルホアルミネート水和物を用いる際には、系内へ硫酸成分が加えられるため、二次的な弊害を生じやすいという課題を有していた。
アルミン酸アルカリ金属塩やアルミン酸カルシウム等のアルミニウム化合物と、水酸化カルシウム等を用いてハイドロカルマイト(4CaO・Al2O3・nH2O)を生成させて硝酸イオン、重金属イオン等を除去する方法が知られている(特許文献10〜12等参照)。ハイドロカルマイトの有害物質捕集能力は必ずしも充分なものではなく、より優れた収着能力を持つ有害物質捕集材の開発や効率的な汚水の処理方法の開発が強く望まれていた。
特に、近年では、有害物質のうち、セレン、ヒ素、ダイオキシン類、トリクロロエチレンやテトラクロロエチレン等の揮発性有機化合物類等を効果的に捕集できる有害物質捕集材や汚水の処理方法が必要とされている。
本発明者はカルシウムアルミネート水和物の1種である2CaO・Al2O3・nH2Oの工業的な利用に鑑み、鋭意努力を重ねた結果、カルシウムアルミネート水和物2CaO・Al2O3・nH2Oが公害原因物質等としてきわめて重要なクロム、セレン、及びヒ素のほか、トリクロロエチレンやテトラクロロエチレン等の揮発性有機化合物類等の各種有害物質の捕集材として優れた性能を発揮すること、また、アルミン酸アルカリ金属塩と酸化カルシウム及び/又は水酸化カルシウムを用いて、2CaO・Al2O3・nH2Oを生成させる過程を利用しても同様の効果が得られることを知見し本発明を完成するに至った。
特開平05-076619号公報 特開2002-239347号公報 特開2001-238980号公報 特開平10-128313号公報 特開平07-108280号公報 特開平09-085224号公報 特開平10-034124号公報 特開平08-182984号公報 特開2001-70926号公報 特開平05-057289号公報 特開2001-252648号公報 特開2001-252675号公報 特開平09-248449号公報
多様な有害物質を捕集することができ、しかも公知材料よりも有害物質捕集効果が顕著である有害物質捕集材及び有害物質を含む汚水の処理方法を提供する。
本発明は、2CaO・Al2O3・nH2Oを含有する有害物質捕集材であり、2CaO・Al2O3・nH2Oを汚水に添加することを特徴とする有害物質を含む汚水の処理方法であり、アルミニウム化合物とカルシウム化合物を添加して2CaO・Al2O3・nH2O様水和物を生成させ、有害物質を捕集することを特徴とする有害物質を含む汚水の処理方法である。
本発明の有害物質捕集材は、多くの有害物質を捕集することができ、しかもその捕集能力が従来のハイドロカルマイトよりも大きく、また、アルミニウム化合物とカルシウム化合物を添加して化学式2CaO・Al2O3・nH2Oのカルシウムアルミネート水和物を生成させても同様の効果が得られる等の効果を奏するものである。
本発明でいう2CaO・Al2O3・nH2Oとは、カルシウムアルミネート水和物のうち、CaO/Al2O3モル比が2に近似される水和物を総称するものであり、特に限定されるものではないが、通常、nの値は、およそ10以下の正数であり、その具体例としては、結晶性の化合物ではnの値が8である2CaO・Al2O3・8H2Oとnの値が6である2CaO・Al2O3・6H2O等が挙げられる。
2CaO・Al2O3・nH2Oは従来の有害物質捕集材であるハイドロカルマイトとは異なるカルシウムアルミネート水和物である。ハイドロカルマイトは、本発明のカルシウムアルミネートよりもカルシウム含有量が多い組成の水和物であり、化学式4CaO・Al2O3・nH2O等で表され、CaO/Al2O3モル比が4で近似される水和物を総称するものである。ハイドロカルマイトは有害物質の捕集効果に優れるものであるが、2CaO・Al2O3・nH2Oはハイドロカルマイトよりも有害物質の捕集効果に優れるものである。
2CaO・Al2O3・nH2Oを得る方法としては、例えば、アルミン酸アルカリ金属塩と酸化カルシウム及び/又は水酸化カルシウムとを水の存在下で反応させる方法、塩化カルシウムとアルミン酸アルカリ金属塩とを水の存在下で反応させる方法、酸化カルシウム及び/又は水酸化カルシウムと水酸化アルミニウムやアルミニウムゲルを水の存在下で反応させる方法、カルシウムアルミネートを原料とし、必要に応じて酸化カルシウム及び/又は水酸化カルシウムの存在下で、カルシウムアルミネートを水和させる方法等が挙げられる。
2CaO・Al2O3・nH2Oを得る際、反応温度は30℃以下が好ましく、20℃以下がより好ましい。30℃を超えると、2CaO・Al2O3・nH2Oのほかに3CaO・Al2O3・6H2Oが副生し、有害物質捕集効果が低下する場合がある。
本発明では、2CaO・Al2O3・nH2Oを有害物質捕集材として利用し、これを有害物質を含む汚水に加えて汚水処理を行うことができる。また、アルミニウム化合物とカルシウム化合物とを汚水に添加して、2CaO・Al2O3・nH2Oを生成させて有害物質を含む汚水を処理することもできる。
アルミニウム化合物としては、アルミン酸アルカリ金属塩、水酸化アルミニウムやアルミニウムゲル、カルシウムアルミネート等が好適である。
アルミン酸アルカリ金属塩とは、R2O-Al2O3系化合物を総称するものであり、特に限定されるものではない。ここで、R2OはNa2OやK2Oを表す。その具体例としては、アルミン酸ナトリウムやアルミン酸カリウムが挙げられる。経済性の面からはナトリウム塩が好ましく、有害物質の捕集効果が優れる観点からはカリウム塩の使用が好ましい。本発明では、目的や用途に応じて、これらを組み合わせて使用することも可能である。
これらのアルミン酸アルカリ金属塩は、特定の組成を持たず、様々なR2O/Al2O3モル比を有するものが存在し、R2O/Al2O3モル比0.5〜2.0の範囲のものがよく知られている。アルミン酸アルカリ金属塩は無水塩や含水塩が存在する。含水塩の場合、その結晶水の比率は、Al2O31モルに対して10モル以内であることが多い。アルミン酸アルカリ金属塩は、いかなるR2O/Al2O3モル比や、結晶水数のものでも利用可能である。
カルシウムアルミネートとしては、例えば、CaO・Al2O3、12CaO・7Al2O3、11CaO・7Al2O3・CaX2(Xはハロゲン)、3CaO・Al2O3、これら結晶性のカルシウムアルミネートのほか、さらに非晶質のカルシウムアルミネートを挙げることができ、これらの1種又は2種以上を併用できる。この場合、CaO/Al2O3モル比が2程度となるように、カルシウム化合物やアルミニウム化合物を併用する必要がある。例えば、CaO/Al2O3モル比が2よりも小さいCaO・Al2O3や12CaO・7Al2O3を用いる場合には、CaO/Al2O3モル比が2程度となるように、水酸化カルシウム等のカルシウム化合物を併用して調整する必要があるし、CaO/Al2O3モル比が2よりも大きい3CaO・Al2O3を用いる場合には、水酸化アルミニウムやアルミン酸のアルカリ金属塩等のアルミニウム化合物を併用して、CaO/Al2O3モル比を2程度に調整する必要がある。
本発明では、反応性の面から、アルミニウム化合物としては、例えば水酸化アルミニウムやアルミニウムゲル等を使用することが好ましい。カルシウム化合物としては、例えば、酸化カルシウム、水酸化カルシウム、塩化カルシウム等が挙げられ、いずれも使用可能であるが、系の温度を上げないこと、また、共存アニオンを系内へ添加しないですむことから、水酸化カルシウムを使用することが好ましい。
本発明でいう有害物質とは、特に限定されるものではないが、環境基準が定められている有害物質、例えば、クロム、セレン、ヒ素、カドミウム、鉛、水銀等の重金属、全シアン、硝酸態窒素や亜硝酸態窒素、フッ素、ホウ素、リン、さらに、有機系物質としては、ダイオキシン類、トリクロロエチレンやテトラクロロエチレン等の揮発性有機化合物類、PCB、ジクロロメタン、四塩化炭素、1,2-ジクロロエタン、1,1-ジクロロエチレン、1,1,1-トリクロロエタン、1,1,2-トリクロロエタン、ベンゼン、有機リン等が挙げられる。環境基準が定められていないものとしては、例えば、銅、亜鉛、モリブデン、アミン系化合物、各種の環境ホルモンや内分泌かく乱物質等が挙げられる。
本発明の有害物質捕集材や有害物質を含む汚水の処理方法は、特に、セレン、ヒ素、クロム、トリクロロエチレンやテトラクロロエチレン等の揮発性有機化合物類等の捕集効果に優れている。
本発明では、公知の水処理材を併用することが可能である。その具体例としては、カルシウムアルミノフェライト類、カルシウムフェライト類、カルシウムアルミノシリケート類、各種ポルトランドセメント、石灰石粉末等を混合したフィラーセメント、都市ゴミ焼却灰や下水汚泥焼却灰を原料として製造された環境調和型セメント(エコセメント)、高炉水砕スラグ、高炉徐冷スラグ、フライアッシュ、転炉スラグ、電気炉還元期スラグ、電気炉酸化期スラグ等の粉末や、これらの粉末に含まれる水硬性材料や潜在水硬性物質やポゾラン物質から生成するあらゆる水和物類、酸化マグネシウムや水酸化マグネシウムやドロマイトやハイドロタルサイト類等のマグネシウム化合物、活性炭等の炭素質物質、モンモリロナイトやカオリナイト等に代表される層状化合物であるベントナイト類、ゼオライト類、セピオライト、アパタイトやリン酸ジルコニウム等のリン酸塩、活性炭、多硫化物や硫化物やチオ硫酸塩類や亜硫酸塩類等のイオウ化合物、チオ尿素、アマルガム、還元鉄粉、硫酸第一鉄、塩化第一鉄等の鉄化合物、セルロース類やポリビニルアルコール、キトサン等の水溶性高分子類、ジアルキルジチオカルバミン酸類、キノリン化合物類、ポリアミン類、糖類等のうちの1種又は2種以上を本発明の目的を実質的に阻害しない範囲で併用可能である。
上記の水処理材は本発明の有害物質捕集材と併用しても良いし、別々に使用しても何ら支えない。本発明の有害物質捕集材で一次処理を行った後、二次処理を前記の材料で行うことも可能である。このように、複数の有害物質の処理を施すことは、有害物質を多面的に、かつ、確実に捕集する観点から好ましい。
カルシウムアルミネート水和物(2CaO・Al2O3・nH2O)の比表面積は、特に限定されるものではないが、通常、BET比表面積値で5〜100m2/gの範囲にあり、10〜50cm2/g程度のものが多い。5m2/g未満では有害物質の捕集効果が充分でない場合があり、100m2/gを超えるようなものは取扱いが困難な場合がある。
本発明の有害物質捕集材の使用方法は特に限定されるものではない。例えば、水処理に用いる場合であれば、粉末状で使用し、その後固液分離しても良いし、ペレットやカラム等に加工して処理水を流水させて用いても良く、フィルターとして加工して利用することも可能である。
ペレットやフィルターの製造方法としては、例えば、本発明の有害物質捕集材を加圧成形する方法や、前駆体、すなわち、カルシウムアルミネートを基材とする材料を水和硬化させる工程で成形する方法等が挙げられる。この際、他の水硬性材料、例えば、各種ポルトランドセメント等とともに水和硬化させても良い。
各種のカルシウムアルミネート水和物1gを用い、表1に示す有害物質を含有する溶液50mlに入れ、5分間攪拌した後、固液分離した。そして、液相中に残存する有害物質の濃度を測定し、有害物質の低減率を求めた。結果を表1に併記する。
<使用材料>
水酸化カルシウム:試薬1級
アルミン酸ナトリウム:試薬1級
2CaO・Al2O3・8H2O:1モルのアルミン酸ナトリウムと1モルの水酸化カルシウムを室温(25℃)に保ちながら純水1,000cc中で反応させて合成。BET比表面積31m2/g。
4CaO・Al2O3・13H2O:1モルのC3Aと1モルの水酸化カルシウムを混合し、50℃の環境下で水/粉体比100%で水和させて合成。BET比表面積19m2/g、ハイドロカルマイトを主体。
3CaO・Al2O3・6H2O:0.5モルのアルミン酸ナトリウムと1モルの水酸化カルシウムを50℃に加温しながら純水1,000cc中で反応させて合成。BET比表面積5m2/g。
有害物質Cr :クロム標準溶液、クロム濃度1,000mg/リットル溶液、関東化学製
有害物質Se :セレン標準溶液、セレン濃度1,000mg/リットル溶液、関東化学製
有害物質As :ヒ素標準溶液、ヒ素濃度1,000mg/リットル溶液、関東化学製
有害物質F :フッ化ナトリウム、粉末状、試薬1級、和光純薬製
有害物質B :ホウ酸、粉末状、試薬1級、和光純薬製
有害物質NO3:硝酸ナトリウム、試薬1級、和光純薬製
有害物質P :オルトリン酸ナトリウム(Na3PO3)、粉末状、試薬1級、和光純薬製
有害物質TCE(トリクロロエチレン):試薬1級、和光純薬製
<測定方法>
有害物質の濃度:環境庁告示第46号に従って測定した。
有害物質の低減率:環境庁告示第46号に基づき測定した有害物質の濃度をもとに、以下の式により算出した。
有害物質の低減率(%) =C / C0 ×100
ただし、C0:有害物質捕集材を添加しない場合の有害物質溶出量の合計、C:有害物質捕集材を添加した場合の有害物質溶出量の合計。
Figure 2005066437

注:(1)有害物質のTCEはトリクロロエチレン
(2)C2AH8は2CaO・Al2O3・8H2O、C3AH6は3CaO・Al2O3・6H2O、C4AH13は4CaO・Al2O3・13H2Oである。
水酸化カルシウムとアルミン酸ナトリウムを使用して有害物質を含有する汚水の処理を行った。2CaO・Al2O3・nH2Oが生成するように、表2に示す有害物質を含有する溶液50mlに対し、CaO/Al2O3モル比を1とした水酸化カルシウムとアルミン酸ナトリウムの混合物1gを使用した。結果を表2に示す。
Figure 2005066437

注:(1)有害物質のTCEはトリクロロエチレン
(2)C2AH8は2CaO・Al2O3・8H2O、C4AH13は4CaO・Al2O3・13H2Oである。
アルミン酸ナトリウムの代わりに、アルミン酸カリウムを使用したこと以外は実施例2の実験No.2-11と同様に行った。結果を表3に示す。
<使用材料>
アルミン酸カリウム:試薬1級
Figure 2005066437

注:(1)有害物質のTCEはトリクロロエチレン
(2)C4AH13は4CaO・Al2O3・13H2Oである。
本発明の有害物質捕集材は、化学産業、電子産業、医療施設、及び各種研究施設から廃棄される、クロム、セレン、ヒ素、揮発性有機化合物類等の有害物質を、その種類によらず、迅速かつ効率良く捕集することができる等の効果を奏する。

Claims (5)

  1. 2CaO・Al2O3・nH2Oを含有する有害物質捕集材。
  2. 2CaO・Al2O3・nH2Oを汚水に添加することを特徴とする有害物質を含む汚水の処理方法。
  3. 汚水にアルミニウム化合物とカルシウム化合物を添加して2CaO・Al2O3・nH2Oを生成させ、有害物質を捕集することを特徴とする汚水の処理方法。
  4. アルミニウム化合物とカルシウム化合物がそれぞれアルミン酸アルカリ金属塩と水酸化カルシウムであることを特徴とする請求項3記載の汚水の処理方法。
  5. 有害物質がセレン、ヒ素、クロム、揮発性有機化合物類の1種または2種以上を含むことを特徴とする請求項2〜4のうちの1項に記載の有害物質を含む汚水の処理方法。

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