JP2018158876A - 石炭灰硬化物 - Google Patents

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Abstract

【課題】石炭灰中の重金属類の溶出を抑制し、かつ土木資材や環境資材として安価に利用可能な石炭灰硬化物を提供すること。【解決手段】石炭灰硬化物は、石炭灰と、塩素バイパスダストと、セメントとを含むことを特徴とする。石炭灰100質量部に対して塩素バイパスダストを0.1〜10質量部含むことが好適である。塩素バイパスダストのf.CaO含有量が15〜45質量%であることも好適である。塩素バイパスダストのSO3含有量が3〜15質量%であることも好適である。塩素バイパスダストのブレーン比表面積が3000〜20000cm2/gであることも好適である。【選択図】なし

Description

本発明は、石炭火力発電所で発生する石炭灰を主成分とした石炭灰硬化物に関する。
石炭火力発電所から発生する石炭灰は、SiOやAlを主成分とする鉱物である石英やムライトで主に構成されており、従来、セメント原料やコンクリート混和材、埋戻し材や盛土材などの土木資材、底質改善材、水質浄化材などの環境資材として利用されている。中でも、近年の石炭灰発生量の増加に伴い、石炭灰を大量に有効利用が可能であると見込まれる土木資材や環境資材への利用が有望視されている。しかし、石炭灰は石炭由来の重金属類を含んでおり、石炭灰から土壌環境基準を超過する重金属類が溶出することが報告されている。したがって、石炭灰を土木資材あるいは環境資材に有効利用するためには、石炭灰に含まれる重金属類の溶出を抑制する必要がある。
石炭灰中の重金属類の溶出を抑制する方法として、特許文献1には石炭灰にセメントと還元剤と消石灰とを添加して硬化させる方法が開示されている。特許文献2には、石炭灰に還元剤とセメント、石灰、石膏等を添加して造粒する方法が開示されている。
他方、セメント工場では近年、高塩素含有廃棄物のセメント原燃料化が拡大してきており,セメントキルン内の塩素を除去するために設置されている塩素バイパス設備から発生する塩素バイパスダストの発生量が増加している。塩素バイパスダストは従来、水洗処理して塩素を除去した後にセメントに添加する方法やセメント系固化材に添加する方法で処理されてきたが、発生量の増加に伴い新たな処理方法や有効利用方法の開発が望まれている。
特開2016−47519号公報 特開2007−119341号公報
特許文献1及び2に開示される方法では、セメント、石灰及び石膏のうち少なくとも一種以上を含む材料を用いているため、石炭灰に含まれるフッ素、ホウ素、ヒ素及びセレンといった重金属類の不溶化効果は期待されるが、六価クロムの溶出抑制効果は期待できない。また、六価クロムの溶出を抑制するには高価な還元剤を必要とするため、材料コスト及び製品単価が高くなり、安価な材料が要求される土木資材や環境資材等への有効利用が困難となる。更に、特許文献1のように、還元剤として酸性の鉄塩のみを用いると、石炭灰硬化物のpHが低下し、ホウ素等の溶出抑制効果に悪影響を及ぼすことが懸念される。
したがって、本発明の課題は、石炭灰中の重金属類の溶出が抑制され、かつ土木資材や環境資材として安価に利用可能な石炭灰硬化物を提供することにある。さらに、近年発生量が増加している塩素バイパスダストの有効な利用方法を提供することにある。
本発明者らは、石炭灰及びセメントの反応を促進する成分であるフリーライム(以下「f.CaO」とも言う。)及び塩素分を含む塩素バイパスダストに着目して解析を進めた結果、塩素バイパスダストに含まれるカルシウム、アルミニウム、硫酸分、塩素分が水和してアルミネート系化合物を生成すること、塩素バイパスダストに還元性物質が含まれること、塩素バイパスダストにf.CaOやアルカリ分等の石炭灰硬化物のpHを上昇させる成分が含まれること、塩素バイパスダストには重金属類を安定的に収着しやすいTiOやMnO等の多価金属が微量成分として含まれることを見出した。本発明者らはこれらの知見に基づき、石炭灰に塩素バイパスダストとセメントを混合し、水と混錬して養生することで得られた石炭灰硬化物は、塩素バイパスダスト無添加の場合に比べ、石炭灰硬化物からの重金属類の溶出量を低減できることを見出し、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明は、石炭灰と、塩素バイパスダストと、セメントとを含む石炭灰硬化物に関する。本発明は、石炭灰100質量部に対して塩素バイパスダストを0.1〜10質量部含む石炭灰硬化物に関する。本発明は、前記塩素バイパスダストのf.CaO含有量が15〜45質量%である石炭灰硬化物に関する。本発明は、前記塩素バイパスダストのSO含有量が3〜15質量%である石炭灰硬化物に関する。本発明は、前記塩素バイパスダストのブレーン比表面積が3000〜20000cm/gである石炭灰硬化物に関する。本発明は、前記塩素バイパスダストのセレン溶出量が0.001〜1.0mg/Lである石炭灰硬化物に関する。本発明は、石炭灰100質量部に対してセメントを3〜25質量部含む石炭灰硬化物に関する。本発明は、前記石炭灰硬化物が石炭灰100質量部に対して、石膏を1〜15質量部含む石炭硬化物に関する。本発明は、前記石炭灰硬化物が石炭灰100質量部に対して、石灰を1〜15質量部含む石炭灰硬化物に関する。本発明は、更に減水剤を含む石炭灰硬化物に関する。
本発明の石炭灰硬化物は、石炭灰と、塩素バイパスダストと、セメントとを含むことにより、重金属類の溶出量が土壌環境基準以下まで低減されているため、土木資材や環境資材として好適に利用することができる。また、本発明の石炭灰硬化物は重金属類の溶出抑制材として産業廃棄物である塩素バイパスダストを利用していることから、従来の市販の重金属類の溶出抑制材を利用した場合に比較して安価な土木資材、あるいは環境資材として利用でき、石炭灰の有効利用量の拡大を図ることができるとともに、塩素バイパスダストの有効利用を図ることができる。
以下、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。なお、本発明は以下の実施形態に限定されるものではない。
本発明の石炭灰硬化物は、石炭灰と、塩素バイパスダストと、セメントとを含むことを特徴とする。
本発明で用いられる石炭灰は、石炭の燃焼によって生成したものであれば特に限定されない。例えば、石炭火力発電所にて微粉炭を燃焼した際に生成する灰であって、電気集塵機等で回収されるフライアッシュや燃焼ボイラから落下採取されるクリンカアッシュ等が挙げられる。特にフライアッシュは、クリンカアッシュに比べて重金属類を多く含有し、その溶出量も多いため、本発明の石炭灰硬化物の原料として好適に有効利用される。
石炭灰は、例えばヒ素(As)、セレン(Se)及び六価クロム(Cr6+)等の石炭由来の重金属を含んでいる。重金属以外にも石炭灰はフッ素(F)及びホウ素(B)などの元素を含んでいる。以下の説明においては、これらの重金属及びそれ以外の元素であるフッ素やホウ素を総称して「重金属類」と言う。重金属類は石炭灰から土壌環境基準を超過して溶出する恐れがある。これらの重金属類を不溶化する方法として、セメントを添加して硬化させることで硬化物内に物理的に封じ込めて不溶化する方法や、石炭灰のポゾラン反応やセメントの水和反応により生成する水和物に固定化して不溶化する方法が知られている。フッ素、ヒ素及びセレンはこれらの方法を用いることにより、石炭灰からの溶出を十分に抑制することができる。
一方、ホウ素は、セメントの水和反応や石炭灰のポゾラン反応により生成する水和物によって不溶化されるが、中性化等によりpHが低下すると溶出量が増加しやすい元素である。また六価クロムは、還元剤を添加して三価クロムの形態に還元することで不溶化されるが、三価クロムの形態に還元する方法以外では溶出抑制が難しい元素である。本発明の石炭灰硬化物は、塩素バイパスダストを含有することにより、中性化等によりpHが低下しにくく、六価クロムの溶出抑制効果をも有するため、フッ素、ホウ素、ヒ素、セレン及び六価クロムのうち少なくとも一種以上を溶出する石炭灰を好適に有効利用でき、ホウ素及び六価クロムのうち少なくとも一種以上を溶出する石炭灰をより好適に有効利用できる。
本発明で用いられる石炭灰のホウ素溶出量は、0.001〜15mg/Lが好ましく、0.001〜10mg/Lがより好ましく、0.001〜7.5mg/Lが更に好ましい。石炭灰のホウ素溶出量がこれらの範囲であれば、本発明の石炭灰硬化物からのホウ素溶出量を土壌環境基準以下に抑制することができる。
本発明で用いられる石炭灰の六価クロム溶出量は、0.001〜0.3mg/Lが好ましく、0.001〜0.2mg/Lがより好ましく、0.001〜0.1mg/Lが更に好ましい。石炭灰の六価クロム溶出量がこれらの範囲であれば、本発明の石炭灰硬化物からの六価クロム溶出量を土壌環境基準以下に抑制することができる。
本発明で用いられる石炭灰のセレン溶出量は、0.0001〜0.3mg/Lが好ましく、0.0001〜0.2mg/Lがより好ましく、0.0001〜0.1mg/Lが更に好ましい。セレンは、本発明の石炭灰硬化物に含有される塩素バイパスダストからも溶出するが、石炭灰のセレン溶出量が前述の範囲であれば、本発明の石炭灰硬化物からのセレン溶出量を土壌環境基準以下に抑制することができる。
石炭灰からのホウ素溶出量、六価クロム溶出量及びセレン溶出量は、後述する実施例に記載の方法によって測定される。
本発明で用いられる塩素バイパスダストは、セメント製造工程において塩素含有量の多い原料を使用した際に、セメント工場設備のセメントキルン内に生じる塩素分を含む排ガスの一部を塩素バイパス設備により抽気し、その抽気した排ガスを冷却した際に発生するダスト(粉状物)のことである。塩素バイパスダストは、塩化カリウムなどの塩化物、f.CaOなどのセメント原料の仮焼物等により構成される。本発明において、塩素バイパスダストは重金属類の溶出抑制材として石炭灰硬化物に好適に含有される。
塩素バイパスダストが重金属類の溶出抑制材としての効果を有する理由は明らかではないが、本発明者は以下のように推測している。
(1)塩素バイパスダストに含まれるf.CaOや塩化カリウムが石炭灰のポゾラン反応及び/又はセメントの水和反応を促進することによって石炭灰硬化物の硬化が促進され、石炭灰に含まれる重金属類が硬化物内に物理的に封じ込められる効果が向上するとともに、重金属類を固定化する水和物の生成量が増加することで溶出抑制効果が向上するものと考えられる。
(2)塩素バイパスダストはカルシウム、アルミニウム、硫酸分及び塩素分を含み、塩素バイパスダスト中のカルシウム及びアルミニウムと、硫酸分と塩素分とのうち少なくとも一方の成分とが水和して重金属類を取込むアルミネート系化合物が生成することから、塩素バイパスダストを添加することで、六価クロムやその他重金属類が石炭灰硬化物中に不溶化される効果が高まるものと考えられる。
(3)塩素バイパスダストはf.CaOに加えてアルカリ分を更に含むことから、石炭灰硬化物のpHが上昇することにより、pHの高い領域で不溶化されやすいホウ素の溶出抑制効果が向上するものと考えられる。
(4)本発明者らは検討を進めたところ、前記セメントキルンの窯尻近傍から抽気された排ガスのガス雰囲気は酸素濃度が低く、還元性物質が生成しやすいことに起因して、塩素バイパスダスト中に還元性物質が含まれていることが判った。この還元性物質によって、六価クロムが三価クロムに還元されることにより溶出抑制効果が向上するものと考えられる。
なお、塩素バイパスダストには、6価のセレン酸と4価の亜セレン酸が共存していることを実測しており、塩素バイパスダストが還元雰囲気に曝されていることを確認している。
(5)塩素バイパスダストは、TiOやMnO等の多価金属を微量成分として含有することから、重金属類がこれらの多価金属に収着しやすいことによって、石炭灰硬化物からの重金属類の溶出が抑制されるものと考えられる。
本発明の石炭灰硬化物に含有される塩素バイパスダストの量は、石炭灰100質量部に対して0.1〜10質量部が好ましく、0.5〜5質量部がより好ましく、1〜3質量部が更に好ましい。塩素バイパスダストの量が0.1質量部未満では石炭灰に含まれる重金属類の溶出抑制効果が得られず、また塩素バイパスダストの量が10質量部を超えると塩素バイパスダストに含まれるセレンの溶出により、石炭灰からのセレン溶出量が前記範囲であっても、石炭灰硬化物からのセレン溶出量が土壌環境基準を超過する可能性があるため好ましくない。
本発明の石炭灰硬化物に含有される塩素バイパスダストのセレン溶出量は、0.001〜1.0mg/Lが好ましく、0.001〜0.75mg/Lがより好ましく、0.001〜0.5mg/Lが更に好ましい。塩素バイパスダストのセレン溶出量が1.0mg/Lを超えると、石炭灰からのセレン溶出量や石炭灰硬化物に含有される塩素バイパスダストの量が前記範囲であっても、石炭灰硬化物からのセレン溶出量が土壌環境基準を超過する可能性があるため好ましくない。塩素バイパスダストのセレン溶出量は、後述する実施例に記載の方法によって測定される。
塩素バイパスダストのf.CaO含有量は、15〜45質量%が好ましく、20〜40質量%がより好ましく、25〜35質量%が更に好ましい。f.CaO含有量が15質量%未満であると、石炭灰のポゾラン反応及び/又はセメントの水和反応の促進及び/又は石炭灰硬化物のpHが上昇することによる石炭灰硬化物からの重金属類の溶出抑制効果が不十分となり好ましくない。また、45質量%を超えるような塩素バイパスダストは塩素バイパス設備からの排出量が少なく、実用性に乏しいため好ましくない。塩素バイパスダストのf.CaO含有量は、後述する実施例に記載の方法によって測定される。
塩素バイパスダストのCl含有量は、1〜20質量%が好ましく、5〜15質量%がより好ましく、10〜12.5質量%が更に好ましい。塩素バイパスダストのCl含有量が1質量%未満であると、石炭灰のポゾラン反応及び/又はセメントの水和反応を促進することによる重金属類の溶出抑制効果が不十分となり好ましくない。また、塩素バイパスダストのCl含有量が20質量%を超えるような塩素バイパスダストは、塩素バイパス設備からの排出量が少なく、実用性に乏しいため好ましくない。塩素バイパスダストのCl含有量は、後述する実施例に記載の方法によって測定される。
塩素バイパスダストのSO含有量は、3〜15質量%が好ましく、5〜12.5質量%がより好ましく、7.5〜10質量%が更に好ましい。SO含有量が前記範囲であれば、塩素バイパスダスト、石炭灰、セメントに含まれるカルシウム、アルミニウム等と反応して重金属類を固定化するアルミネート系水和物を生成することにより、石炭灰硬化物からの重金属類の溶出量がより低減されるため好ましい。塩素バイパスダストのSO含有量は、後述する実施例に記載の方法によって測定される。
塩素バイパスダストのAl含有量は、1〜10質量%が好ましく、2〜7.5質量%がより好ましく、3〜5質量%が更に好ましい。Al含有量が前記範囲であれば、重金属類を固定化するアルミネート系水和物の生成により、石炭灰硬化物からの重金属類の溶出量がより低減されるため好ましい。塩素バイパスダストのAl含有量は、後述する実施例に記載の方法によって測定される。
塩素バイパスダストのアルカリ(RO)含有量は、3〜15質量%が好ましく、5〜13質量%がより好ましく、7〜11質量%が更に好ましい。アルカリ含有量が前記範囲であれば、石炭灰硬化物のpHが上昇し、石炭灰硬化物からの重金属類の溶出がより低減されるため好ましい。本明細書において、アルカリ(RO)のRは、Na又はKを表す。塩素バイパスダストのアルカリ(RO)含有量は、後述する実施例に記載の方法によって算出される。
塩素バイパスダストのTiO含有量は、0.05〜0.5質量%が好ましく、0.1〜0.4質量%がより好ましく、0.15〜0.35質量%が更に好ましい。TiO含有量が前記範囲であれば、石炭灰硬化物からの重金属類の溶出がより低減されるため好ましい。塩素バイパスダストのTiO含有量は、後述する実施例に記載の方法によって測定される。
塩素バイパスダストのMnO含有量は、0.001〜0.2質量%が好ましく、0.005〜0.15質量%がより好ましく、0.01〜0.1質量%が更に好ましい。MnO含有量が前記範囲であれば、石炭灰硬化物からの重金属類の溶出がより低減されるため好ましい。塩素バイパスダストのMnO含有量は、後述する実施例に記載の方法によって測定される。
塩素バイパスダストのブレーン比表面積は、3000〜20000cm/gが好ましく、4000〜15000cm/gがより好ましく、5000〜10000cm/gが更に好ましい。ブレーン比表面積が前記範囲であれば、塩素バイパスダストは石炭灰硬化物中で十分に反応することができ、石炭灰硬化物からの重金属類の溶出がより低減されるため好ましい。ブレーン比表面積の測定方法は後述する実施例において詳述する。
本発明に用いられるセメントは、特に限定されものではなく、普通ポルトランドセメント、高炉セメント、早強セメント等が挙げられる。六価クロムの溶出抑制及び塩素バイパスダストとの反応性の観点から、高炉スラグを含有する高炉セメントを用いることが好ましい。石炭灰硬化物に含有されるセメント量は、石炭灰100質量部に対して3〜25質量部が好ましく、5〜20質量部がより好ましく、10〜15質量部が更に好ましい。石炭灰硬化物に含有されるセメント量が3質量部未満であると、石炭灰硬化物からの重金属類の溶出抑制効果が不十分となり、25質量部を超えると材料コストが高くなるため好ましくない。
本発明の石炭灰硬化物には、更に石膏が含まれていてもよい。本発明で使用される石膏としては、例えば二水石膏、半水石膏、無水石膏が挙げられる。石炭灰硬化物に含有される石膏の量は、石炭灰100質量部に対して二水石膏換算で1〜15質量部が好ましく、3〜12.5質量部がより好ましく、5〜10質量部が更に好ましい。二水石膏換算の石膏量が3質量部未満であると、石炭灰硬化物からの重金属類の溶出抑制効果が得られず、15質量部を超えると重金属類の溶出抑制効果は高まるが、材料コストが高くなるため好ましくない。
本発明の石炭灰硬化物には、更に石灰が含まれていてもよい。本発明で使用される石灰としては、消石灰及び生石灰が挙げられる。石炭灰硬化物に含有される石灰の量は、消石灰を例にすると、石炭灰100質量部に対して1〜15質量部が好ましく、3〜12.5質量部がより好ましく、5〜10質量部が更に好ましい。消石灰の量が1質量部未満であると、石炭灰硬化物からの重金属類の溶出抑制効果が得られず、15質量部を超えると材料コストが高くなるため好ましくない。また、石炭灰硬化物に含有される石灰の量は、生石灰を例にすると、石炭灰100質量部に対して1〜11.5質量部が好ましく、2〜9.5質量部がより好ましく、3〜7.5質量部が更に好ましい。
本発明の石炭灰硬化物には、更に減水剤が含まれていてもよい。本発明で使用される減水剤としては、ポリカルボン酸系減水剤、リグニン系減水剤等が挙げられるが、石炭灰硬化物製造時の水/粉体比を低減し、より緻密な構造で重金属類が溶出しにくい石炭灰硬化物を得る観点からはポリカルボン酸系減水剤が好ましい。石炭灰硬化物に含有される減水剤の量は、石炭灰100質量部に対して0.1〜10質量部が好ましく、1〜5質量部がより好ましい。
また、本発明の石炭灰硬化物は、本発明の効果を阻害しない範囲で塩化第一鉄、硫酸第一鉄、多硫化カルシウム、硫化カルシウムなどの還元剤、高炉スラグ、炭酸カルシウムなどのカルシウム化合物、酸化マグネシウム、水酸化マグネシウム、ドロマイトなどのマグネシウム化合物等を更に含んでいてもよい。
本発明の石炭灰硬化物の粒度は、石炭灰硬化物からの重金属類の溶出を抑制する観点からは粒度が大きい方が好ましいが、その用途に応じて適宜調製されることが好ましい。例えば、土木資材として利用する場合、石炭灰硬化物の粒度は0.01〜100mmであることが好ましく、0.075〜75mmであることがより好ましく、2〜40mmであることが更に好ましい。
本発明の石炭灰硬化物の製造方法は、特に限定されることはなく、例えば石炭灰と、前記材料と、水とを混錬し、得られた混錬物を養生して硬化させる方法や、混錬物をさらに造粒して得られた造粒物を養生して硬化させる方法などの公知の方法を適用することができる。石炭灰硬化物からの重金属類の溶出を抑制する観点からは、混錬物がスラリー状になる量の水を添加して混錬した後、得られたスラリー状の混錬物を養生して硬化させる方法が好ましい。前記方法で得られた石炭灰硬化物が前記粒度範囲に適合しない場合は、更に分級機や破砕機等を用いて粒度を調整することができる。
本発明の石炭灰硬化物は重金属類の溶出が環境基準以下に抑制されていることから、土木資材や環境資材として好適に利用することができる。土木資材の用途例としては、埋戻し材、路盤材、盛土材、埋立材、地盤改良材、裏込め材等が挙げられる。環境資材の用途例としては、底質改善材や水質浄化材等が挙げられる。
以下に、本発明について実施例及び比較例を挙げて詳細に説明する。なお、本発明はこれらの例によって限定されるものではない。
1.石炭灰
石炭灰には、石炭火力発電所の電気集塵機で回収されたフライアッシュを使用した。使用した石炭灰の重金属類溶出量を表1に示す。表1に示す分析値は、平成3年環境庁告示第46号付表に準拠して溶出試験を行って得た検液の重金属類濃度を、JIS K 0012「工場排水試験方法」に準拠して測定した値である。なお、以下の土壌環境基準は、平成3年環境庁告示第46号別表の記載を用いた。
Figure 2018158876
2.塩素バイパスダスト
使用した塩素バイパスダストの性状を、以下の表2に示す。表2に示す分析値は以下の方法で測定した値である。
(i)SiO、Al、Fe、CaO、MgO、SO、NaO、KO、RO、TiO、MnO含有量
SiO、Al、Fe、CaO、MgO、SO、NaO、KO、TiO、MnO含有量は、JIS M 8853「セラミックス用アルミノけい酸塩質原料の化学分析方法」を参考にして測定した。
O含有量は、上記の方法により測定したNaO及びKOの含有量(質量%)から、下記の式(1)により算出した。なお、「0.658」はKOをNaOのモル当量に換算する係数である。
O含有量(質量%)=NaO含有量+(0.658×KO含有量) ・・・(1)
(ii)f.CaO含有量
f.CaO含有量は、セメント協会標準試験方法のJCAS I−01:1997「遊離酸化カルシウムの定量方法」に準拠して測定した。
(iii)Cl、Se含有量
Cl、Se含有量は、JIS R 5202「セメントの化学分析方法」に準拠して測定した。
(iv)Se溶出量
Se溶出量は、平成3年環境庁告示第46号付表に準拠して検液を作製し、その検液のSe濃度をJIS K 0102「工場排水試験方法」に準拠して測定した。
(v)ブレーン比表面積
ブレーン比表面積は、JIS R 5201:1997「セメントの物理試験方法」に従い、ブレーン空気透過装置を用いて測定した。
Figure 2018158876
3.石炭灰硬化物の作製
石炭灰、塩素バイパスダスト、高炉セメントB種(宇部三菱セメント社製)、二水石膏(排煙脱硫石膏)及び消石灰(宇部マテリアルズ社製、JIS特号)を混合して混合物を得た後、ポリカルボン酸系減水剤(BASF社製、マスターグレニウムSP8SV)と前記混合物がスラリー化する量の水を添加してホバートミキサーで混練した。得られた混練物を長方形の容器に投入し、振動を加えてスラリー状にして容器内に均一に充填した後、1日密封養生して硬化させた。硬化体を容器から脱型し、10〜15mmの粒度に切断して石炭灰硬化物を得た。石炭灰硬化物は石炭灰に対する塩素バイパスダストの添加量を変化させて、石炭灰硬化物AないしFの6種類を作製した。作製した石炭灰硬化物の配合割合を表3に示す。
Figure 2018158876
4.石炭灰硬化物の重金属類の溶出量の評価
〔実施例1〕
石炭灰100質量部に対して塩素バイパスダストを0.5質量部添加して作製した石炭灰硬化物Aを28日間湿空養生した後、重金属類の溶出量を評価した。重金属類の溶出量の評価は、JIS K 0058−1の5「スラグ類の化学物質試験方法」に準拠して検液を作製し、その検液のpH及びB、Se、Cr6+濃度をJIS K 0102「工場排水試験方法」に準拠して測定した。結果を表4に示す。
〔実施例2〕
石炭灰100質量部に対して塩素バイパスダストを1質量部添加して作製した石炭灰硬化物Bを用いた以外は、実施例1と同様の方法で石炭灰硬化物からの重金属類の溶出量を評価した。結果を表4に示す。
〔実施例3〕
石炭灰100質量部に対して塩素バイパスダストを2質量部添加して作製した石炭灰硬化物Cを用いた以外は、実施例1と同様の方法で石炭灰硬化物からの重金属類の溶出量を評価した。結果を表4に示す。
〔実施例4〕
石炭灰100質量部に対して塩素バイパスダストを5質量部添加して作製した石炭灰硬化物Dを用いた以外は、実施例1と同様の方法で石炭灰硬化物からの重金属類の溶出量を評価した。結果を表4に示す。
〔実施例5〕
石炭灰100質量部に対して塩素バイパスダストを10質量部添加して作製した石炭灰硬化物Eを用いた以外は、実施例1と同様の方法で石炭灰硬化物からの重金属類の溶出量を評価した。結果を表4に示す。
〔比較例1〕
塩素バイパスダストを添加せずに作製した石炭灰硬化物Fを用いた以外は、実施例1と同様の方法で石炭灰硬化物からの重金属類の溶出量を評価した。結果を表4に示す。
Figure 2018158876
表4に示す実施例1〜5及び比較例1より、塩素バイパスダストを添加した石炭灰硬化物A〜Eでは、塩素バイパスダスト無添加の石炭灰硬化物Fと比較して、ホウ素及び六価クロムの溶出量が低減された。石炭灰硬化物からのセレン溶出量は塩素バイパスダストの添加量に伴って増加傾向であるものの、石炭灰硬化物に含まれる塩素バイパスダスト量を特定の範囲内に設定することで、セレンの溶出量を土壌環境基準以下に抑制できることが分かった。なお、表4では示していないが、フッ素及びヒ素の溶出量はいずれの実施例の石炭灰硬化物においても土壌環境基準以下であった。

Claims (10)

  1. 石炭灰と、塩素バイパスダストと、セメントとを含む石炭灰硬化物。
  2. 前記石炭灰100質量部に対して、塩素バイパスダストを0.1〜10質量部含む請求項1に記載の石炭灰硬化物。
  3. 前記塩素バイパスダストのf.CaO含有量が15〜45質量%である請求項1又は2に記載の石炭灰硬化物。
  4. 前記塩素バイパスダストのSO含有量が3〜15質量%である請求項1〜3のいずれか一項に記載の石炭灰硬化物。
  5. 前記塩素バイパスダストのブレーン比表面積が3000〜20000cm/gである請求項1〜4のいずれか一項に記載の石炭灰硬化物。
  6. 前記塩素バイパスダストのセレン溶出量が0.001〜1.0mg/Lである請求項1〜5のいずれか一項に記載の石炭灰硬化物。
  7. 前記石炭灰100質量部に対してセメントを3〜25質量部含む請求項1〜6のいずれか一項に記載の石炭灰硬化物。
  8. 前記石炭灰100質量部に対して石膏を1〜15質量部含む請求項1〜7のいずれか一項に記載の石炭灰硬化物。
  9. 前記石炭灰100質量部に対して石灰を1〜15質量部含む請求項1〜8のいずれか一項に記載の石炭灰硬化物。
  10. 更に減水剤を含む請求項1〜9のいずれか一項に記載の石炭灰硬化物。
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