JP2005065518A - 新規微生物及びその微生物を用いた有機性固形物の処理方法 - Google Patents
新規微生物及びその微生物を用いた有機性固形物の処理方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2005065518A JP2005065518A JP2003209106A JP2003209106A JP2005065518A JP 2005065518 A JP2005065518 A JP 2005065518A JP 2003209106 A JP2003209106 A JP 2003209106A JP 2003209106 A JP2003209106 A JP 2003209106A JP 2005065518 A JP2005065518 A JP 2005065518A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- sludge
- tank
- geobacillus
- organic
- novel microorganism
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Images
Classifications
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C02—TREATMENT OF WATER, WASTE WATER, SEWAGE, OR SLUDGE
- C02F—TREATMENT OF WATER, WASTE WATER, SEWAGE, OR SLUDGE
- C02F3/00—Biological treatment of water, waste water, or sewage
- C02F3/34—Biological treatment of water, waste water, or sewage characterised by the microorganisms used
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C12—BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
- C12N—MICROORGANISMS OR ENZYMES; COMPOSITIONS THEREOF; PROPAGATING, PRESERVING, OR MAINTAINING MICROORGANISMS; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING; CULTURE MEDIA
- C12N1/00—Microorganisms, e.g. protozoa; Compositions thereof; Processes of propagating, maintaining or preserving microorganisms or compositions thereof; Processes of preparing or isolating a composition containing a microorganism; Culture media therefor
- C12N1/20—Bacteria; Culture media therefor
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C12—BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
- C12N—MICROORGANISMS OR ENZYMES; COMPOSITIONS THEREOF; PROPAGATING, PRESERVING, OR MAINTAINING MICROORGANISMS; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING; CULTURE MEDIA
- C12N1/00—Microorganisms, e.g. protozoa; Compositions thereof; Processes of propagating, maintaining or preserving microorganisms or compositions thereof; Processes of preparing or isolating a composition containing a microorganism; Culture media therefor
- C12N1/20—Bacteria; Culture media therefor
- C12N1/205—Bacterial isolates
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C12—BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
- C12N—MICROORGANISMS OR ENZYMES; COMPOSITIONS THEREOF; PROPAGATING, PRESERVING, OR MAINTAINING MICROORGANISMS; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING; CULTURE MEDIA
- C12N15/00—Mutation or genetic engineering; DNA or RNA concerning genetic engineering, vectors, e.g. plasmids, or their isolation, preparation or purification; Use of hosts therefor
- C12N15/09—Recombinant DNA-technology
- C12N15/11—DNA or RNA fragments; Modified forms thereof; Non-coding nucleic acids having a biological activity
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C02—TREATMENT OF WATER, WASTE WATER, SEWAGE, OR SLUDGE
- C02F—TREATMENT OF WATER, WASTE WATER, SEWAGE, OR SLUDGE
- C02F11/00—Treatment of sludge; Devices therefor
- C02F11/02—Biological treatment
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C12—BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
- C12R—INDEXING SCHEME ASSOCIATED WITH SUBCLASSES C12C - C12Q, RELATING TO MICROORGANISMS
- C12R2001/00—Microorganisms ; Processes using microorganisms
- C12R2001/01—Bacteria or Actinomycetales ; using bacteria or Actinomycetales
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02W—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO WASTEWATER TREATMENT OR WASTE MANAGEMENT
- Y02W10/00—Technologies for wastewater treatment
- Y02W10/20—Sludge processing
Landscapes
- Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Health & Medical Sciences (AREA)
- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Genetics & Genomics (AREA)
- Organic Chemistry (AREA)
- Bioinformatics & Cheminformatics (AREA)
- Biotechnology (AREA)
- Zoology (AREA)
- Wood Science & Technology (AREA)
- Biomedical Technology (AREA)
- Microbiology (AREA)
- General Engineering & Computer Science (AREA)
- General Health & Medical Sciences (AREA)
- Biochemistry (AREA)
- Molecular Biology (AREA)
- Medicinal Chemistry (AREA)
- Virology (AREA)
- Tropical Medicine & Parasitology (AREA)
- Water Supply & Treatment (AREA)
- Hydrology & Water Resources (AREA)
- Environmental & Geological Engineering (AREA)
- Biodiversity & Conservation Biology (AREA)
- Physics & Mathematics (AREA)
- Biophysics (AREA)
- Plant Pathology (AREA)
- Micro-Organisms Or Cultivation Processes Thereof (AREA)
- Treatment Of Sludge (AREA)
- Preparation Of Compounds By Using Micro-Organisms (AREA)
- Purification Treatments By Anaerobic Or Anaerobic And Aerobic Bacteria Or Animals (AREA)
Abstract
【解決手段】新規微生物が、ジオバチルス(Geobacillus)属に属し、有機性汚泥、生物性汚泥等の有機性固形物を可溶化する可溶化酵素の生産能を有することを特徴とする。
【選択図】 なし
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、下水処理場、屎尿処理場などの下水処理プロセスから排出される生汚泥及び余剰汚泥等の生物性汚泥、或いは食品工場、化学工場などの製造プロセスまたは排水処理プロセスから排出される有機性汚泥等の各種の有機性固形物を可溶化する可溶化酵素の生産能を有する新規微生物と、その微生物を用いた有機性固形物の処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
従来より、下水処理場や屎尿処理場などの下水処理プロセスから排出される生汚泥及び余剰汚泥等の生物性汚泥や、食品工場、化学工場などの製造プロセスまたは排水処理プロセスから排出される有機性汚泥等の各種の有機性固形物を処理する方法として、細菌等を有機性固形物に作用させて生物学的に分解する、下記特許文献1及び非特許文献1乃至3に示すような有機性固形物の可溶化のための方法並びにその方法への応用が期待される菌株がこれまでに報告されている。
【0003】
【特許文献1】
特開平7−184640号公報
【非特許文献1】
バイオテクノロジーを活用した新排水処理システムの開発報告書(下水道編)、pp73−77、(財)土木研究センター(平成3年2月))
【非特許文献2】
SHIGERU KUME and YUSAKU FUJIO ,”DIGESTION OF MUNICIPAL SEWAGE SLUDGE BY A MIXREOF THERMOPHILIC BACILLI AND THEIR CULTURE EXTRACT ”,J.Gen. Appl. Microbiol., 36 189−194 (1990)
【非特許文献3】
YUSAKU FUJIO and SHIGERU KUME ,”Isolation and Idetification of Thermophilic Bacteria from Sewage Sludge Compost ”,JOURNAL OF FERMENTASION AND BIOENGINEERING , Vol.72, No.5,334−337,(1991)
【0004】
上記特許文献1は、酵母エキス残渣を特異的に分解する酵素を生産する菌株、オエルスコフィア属に属する細菌(Oerskovia sp.24(FERM P−13692)) を用いた酵母エキス残渣を処理方法である。
また、上記非特許文献1は、滅菌済余剰汚泥を嫌気的条件下で特異的に可溶化する、クロストリジウム・ビフェルメンタンス(Clostridium bifermentans)に属する嫌気性の菌株について開示するものである。
さらに、上記非特許文献2及び3は、下水汚泥コンポストから好気的にかつ高温条件下で単離したバチルス・ステアロサーモフィラス(Bacillus stearothermophilus)に属する菌株を用いた汚泥の消化について開示するものある。
【0005】
しかしながら、上記特許文献1記載の方法によれば、分解処理できる対象が実質的に酵母エキス残渣に限定されてしまうという問題がある。
また、上記非特許文献1乃至非特許文献3に開示された菌株では、汚泥の可溶化効率が、それぞれ、10日間で25%、20日間で40〜50%程度であり、所定の可溶化率を得るには多大な時間を要しており、処理効率が低いものとなっていた。そして、この処理効率の低さが当該菌株の工業的利用に向けての課題として依然として残っている。
【0006】
本発明者等は、このような問題点を解決するために、汚泥等の有機性固形物の優れた可溶化効果を有し、且つ所定の可溶化率を得るための処理時間を著しく短縮することができ、処理効率を高めることができる微生物を探索した。
【0007】
【課題を解決するための手段】
その結果、このような条件を満たすジオバチルス属の新規微生物を単離し、本発明を完成するに至った。
【0008】
すなわち、請求項1記載の発明は、ジオバチルス(Geobacillus)属に属し、有機性汚泥、生物性汚泥等の有機性固形物を可溶化する可溶化酵素の生産能を有することを特徴とする新規微生物である。
【0009】
また、請求項2記載の発明は、ジオバチルス(Geobacillus)属に属する新規微生物であって、有機性汚泥、生物性汚泥等の有機性固形物を可溶化する可溶化酵素の生産能を有し、下記菌学的性質を有することを特徴とする新規微生物である。
【0010】
A.形態的性質
(1) 細胞の形及び大きさ:幅0.7 〜0.8 μm 、長さ2.0 〜4.0 μm の桿菌
(2) 運動性の有無:有り
(3) 胞子の有無:有り
B.培養的性質(普通寒天〔Nutrient agar]平板培養)
(1) コロニーの形態:円形、全縁滑らか、低凸状
(2) 色:クリーム色
(3) 光沢:有り
【0011】
C.生理学的性質
(1) グラム染色性:+
(2) 硝酸塩の還元:−
(3) インドールの生成:−
(4) 硫化水素の生成:−
(5) クエン酸の利用:−
(6) ウレアーゼ:−
(7) オキシダーゼ:+
(8) カタラーゼ:+
(9) 酸素に対する態度:好気性
(10) O−Fテスト(グルコース):−/−
(11) 糖類からの酸及びガスの生成
D−グルコース:酸(+)/ガス(−)
【0012】
さらに、請求項3記載の発明は、ジオバチルス(Geobacillus)属に属する新規微生物であって、有機性汚泥、生物性汚泥等の有機性固形物を可溶化する可溶化酵素の生産能を有し、下記菌学的性質を有することを特徴とする新規微生物である。
【0013】
A.形態的性質
(1) 細胞の形及び大きさ:幅0.7 〜0.8 μm 、長さ2.0 〜4.0 μm の桿菌
(2) 運動性の有無:有り
(3) 胞子の有無:有り
B.培養的性質(普通寒天〔Nutrient agar]平板培養)
(1) コロニーの形態:円形、全縁滑らか、低凸状
(2) 色:クリーム色
(3) 光沢:有り
【0014】
C.生理学的性質
(1) グラム染色性:+
(2) 硝酸塩の還元:−
(3) インドールの生成:−
(4) 硫化水素の生成:−
(5) クエン酸の利用:−
(6) ウレアーゼ:−
(7) オキシダーゼ:+
(8) カタラーゼ:+
(9) 酸素に対する態度:好気性
(10) O−Fテスト(グルコース):−/−
(11) 糖類からの酸及びガスの生成
D−グルコース:酸(+)/ガス(−)
【0015】
(12) 醗酵性試験
(a) D−グルコース:+
(b) D−フラクトース:+
(c) D−マンノース:+
(d) D−ソルビトール:−
(e) イノシトール:−
(f) マルトース:+
(g) トレハロース:+
(13) その他の生理学的性質
(a) β−ガラクトシダーゼ活性:−
(b) アルギニンジヒドロラーゼ活性:−
(c) リジンデカルボキシラーゼ活性:−
(d) トリプトファンデアミナーゼ活性:−
(e) アセトイン産生:−
(f) ゼラチナーゼ活性:+
(g) オルニチンデカルボキシラーゼ活性:−
【0016】
また、請求項4記載の発明は、ジオバチルス・エスピー(Geobacillus sp.)SPT4(FERM BP−08452)である請求項1記載の新規微生物であり、請求項5記載の発明は、ジオバチルス・エスピー(Geobacillus sp.)SPT5(FERM BP−08453)である請求項1記載の新規微生物であり、請求項6記載の発明は、ジオバチルス・エスピー(Geobacillus sp.)SPT6(FERM BP−08454)である請求項1記載の新規微生物であり、請求項7記載の発明は、ジオバチルス・エスピー(Geobacillus sp.)SPT7(FERM BP−08455)である請求項1記載の新規微生物である。
【0017】
さらに、請求項8記載の発明は、ジオバチルス属に属する新規微生物であって、有機性汚泥、生物性汚泥等の有機性固形物を可溶化する可溶化酵素の生産能を有し、16SrRNA遺伝子の塩基配列が、配列表の配列番号1に記載の配列であることを特徴とする新規微生物である。
【0018】
さらに、請求項9記載の発明は、ジオバチルス属に属する新規微生物であって、有機性汚泥、生物性汚泥等の有機性固形物を可溶化する可溶化酵素の生産能を有し、16SrRNA遺伝子の塩基配列が、配列表の配列番号2に記載の配列であることを特徴とする新規微生物である。
【0019】
さらに、請求項10記載の発明は、ジオバチルス属に属する新規微生物であって、有機性汚泥、生物性汚泥等の有機性固形物を可溶化する可溶化酵素の生産能を有し、16SrRNA遺伝子の塩基配列が、配列表の配列番号4に記載の配列であることを特徴とする新規微生物である。
【0020】
さらに、請求項11記載の発明は、請求項1乃至9のいずれかに記載の新規微生物を用いて有機性汚泥、生物性汚泥等の有機性固形物を可溶化することを特徴とする有機性固形物の処理方法である。
さらに、請求項12記載の発明は、請求項3記載の新規微生物、請求項4記載の新規微生物、又は請求項5記載の新規微生物のいずれかと、請求項6記載の新規微生物とを混合した混合微生物によって、有機性汚泥、生物性汚泥等の有機性固形物を可溶化することを特徴とする有機性固形物の処理方法である。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態について説明する。
【0022】
〔菌株のスクリーニング〕
本発明の後述する各実施形態の微生物の単離は、次のようにして行った。
すなわち、下水処理場における余剰汚泥より、菌株分離用に汚泥を採取した。採取した汚泥を、1×10−2〜10−5倍に滅菌水で希釈した後、普通寒天〔Nutrient agar]培地の寒天プレート(Oxoido社製)に塗布した。このプレートを、60℃で一晩培養し、単コロニーを得た。
【0023】
得られた単コロニーに関して、スキムミルクの分解能、滅菌汚泥の分解能を、基質混合培地でのハロ形成の有無で確認し、ハロを形成した株でも、特に汚泥分解能が大きいもの4菌株を特徴株として選抜した。具体的には、これらを0.1 重量/容量%混合した寒天培地においてハロ(溶解班)を形成する程度に応じて目視により判定した。
【0024】
スキムミルクの分解能の検定は、R.BEAUDET, C.GAGNON, J.G BISAILLON and M.ISHAQUE,”Microbiological Aspects of Aerobic Thermophilic Treatment of Swine Waste”,Applied and Environmental Microbiology, 971 〜976 頁、(1990年4月)の変法によった。
【0025】
(実施形態1)
上記のようにして選抜した4菌株のうち、1つの菌株の菌学的性質について試験した。その菌学的性質(形態的性質、培養的性質、生理学的性質)は次のとおりである。
【0026】
A.形態的性質
(1) 細胞の形及び大きさ:幅0.7 〜0.8 μm 、長さ2.0 〜4.0 μm の桿菌
(2) 運動性の有無:有り
(3) 胞子の有無:有り
【0027】
B.培養的性質(普通寒天〔Nutrient agar]平板培養)
(1) コロニーの形態:円形、全縁滑らか、低凸状
(2) 色:クリーム色
(3) 光沢:有り
【0028】
C.生理学的性質
(1) グラム染色性:+
(2) 硝酸塩の還元:−
(3) VPテスト:−
(4) インドールの生成:−
(5) 硫化水素の生成:−
(6) デンプンの加水分解:−
(7) クエン酸の利用:−
【0029】
(8) ウレアーゼ:−
(9) オキシダーゼ:+
(10) カタラーゼ:+
(11) 生育の範囲
(a) pH:6.0 〜8.0
(b) 温度:45℃〜65℃
【0030】
(12) 酸素に対する態度:好気性
(13) O−Fテスト(Hugh Leifson法):−/−
(14) 糖類からの酸及びガスの生成
D−グルコース:酸(+)/ガス(−)
【0031】
(15) 醗酵性試験
(a) グリセロール:−
(b) L−アラビノース:−
(c) D−キシロース:−
(d) D−ガラクトース:−
(e) D−グルコース:+
(f) D−フラクトース:+
(g) D−マンノース:+
(h) D−マンニトール:+
(i) イノシトール:−
(j) ソルビトール:−
(k) マルトース:+
(l) ラクトース:+
(m) スクロース:−
(n) トレハロース:+
【0032】
(16) その他の生理学的性質
(a) β−ガラクトシダーゼ活性:−
(b) アルギニンジヒドロラーゼ活性:−
(c) リジンデカルボキシラーゼ活性:−
(d) トリプトファンデアミナーゼ活性:−
(e) アセトイン産生:−
(f) ゼラチナーゼ活性:+
(g) オルニチンデカルボキシラーゼ活性:−
【0033】
さらに、上記生理学的性質における菌株が生育するpH及び温度の測定は次のようにして行った。
【0034】
すなわち、0.1 N塩酸(和光純薬社製)及び0.1 N水酸化ナトリウム(和光純薬社製)、又はこれらのうちの一方で、測定対象のpH(6.0 、6.5 、7.0 、7.5 、8.0)に調整した普通寒天〔Nutrient agar]培地(Oxoido社製)を調製し、この培地に本実施形態の菌株を接種し、60℃で15時間培養した菌株の増殖菌体量を観察し、その生育度を定性的に測定した。その結果を下記表1に示す。
【0035】
【表1】
【0036】
上記表1からも明らかなように、本実施形態の菌株は、pH6.0 〜8.0 の範囲において生育することが判明した。
【0037】
次に、0.1 N塩酸(和光純薬社製)及び0.1 N水酸化ナトリウム(和光純薬社製)、又はこれらのうちの一方で、pH6.5 に調整した普通寒天〔Nutrient agar]培地(Oxoido社製)を調製し、この培地に本実施形態の菌株を接種し、測定対象の温度(37℃、45℃、50℃、60℃、65℃)で15時間培養した菌株の増殖菌体量を観察し、その生育度を定性的に測定した。その結果を下記表2に示す。
【0038】
【表2】
【0039】
上記表2からも明らかなように、本実施形態の菌株は、50℃〜65℃の範囲において生育することが判明した。
【0040】
また、この菌株について、16SrRNA遺伝子の塩基配列を解析した。その配列は、配列表の配列番号1に記載のとおりである。この解析に際しては、先ず本実施形態の菌株の16SrRNA遺伝子をPCR法により増幅した。60℃で6時間振とう培養した本実施形態の菌株より、Heng Zhu等の方法(Heng Zhu, Feng Qu and Li−Husang Zhu, ”Isolation of genomic DNAs from 1993 )に従い精製したDNAを鋳型としてPCRを行った。プライマーは、「微生物の分類・同定実験法 分子遺伝学・分子生物学的手法を中心に」(鈴木健一朗・平石明・横田明編、シュウプリンガー・フェアラーク東京)に記載の2種類の合成オリゴヌクレオチド(27f,1492r)を用いた。これらのプライマーの塩基配列は、配列表の配列番号5,6に記載のとおりである。
【0041】
PCR反応は、以下のとおりである。すなわち、1×PCR Buffer(東洋紡績株式会社),0.2mM dNTPs(東洋紡績株式会社),1mM MgSO4(東洋紡績株式会社),本実施形態の菌株DNA100mg 、それぞれ0.5 μM のプライマー、及びKOD−Plus−(東洋紡績株式会社)よりなる反応液を、94℃、2分処理した後、94℃、30秒の熱変性、55℃、30秒のアニーリング、68℃、1分30秒の伸長反応を30サイクル行った。最後に68℃、7分の伸長反応を行った後、PCR産物を得た。このPCR産物をQIA quick PCR Purification Kit(株式会社キアゲン)を用いて精製した後、16SrRNA遺伝子の塩基配列を決定した。遺伝子の塩基配列の決定は、DNA解読装置(DNAシーケンサー)を用いた。
【0042】
本実施形態の菌株の塩基配列について、遺伝子データベースであるNational Center for Biotechnology Information(NCBI http://www.ncbi.nlm.nih. gov )上でBLASTホモロジー検索を行った結果、データベース上に登録された公知のジオバチルス(Geobacillus)属細菌の16SrRNA遺伝子に近似していることがわかった。
【0043】
以上のような菌学的性質の試験結果や16SrRNA遺伝子の塩基配列から、本実施形態の菌株は、ジオバチルス属に属する新規な微生物であると認められ、ジオバチルス・エスピー(Geobacillus sp.)SPT4と命名し、2003年8月18日に独立行政法人産業技術総合研究所特許生物寄託センターに国際寄託した(FERM BP−08452)。
【0044】
上記菌株ジオバチルス・エスピー(Geobacillus sp.)SPT4は、後述の実施例に示すように、優れた汚泥可溶化能を有する汚泥可溶化酵素を産生する性質を有するものである。従って、この菌株は、後述するような種々の汚泥の生物学的処理方法に用いることができる。すなわち、下水処理場、屎尿処理場などの下水処理プロセスから排出される生汚泥及び余剰汚泥等の生物性汚泥、或いは食品工場、化学工場などの製造プロセスまたは排水処理プロセスから排出される有機性汚泥等の各種の汚泥に上記菌株を添加することによって、これらの汚泥を好適に可溶化することができる。
上記菌体の添加量は、処理対象の汚泥の有機性固形物含有量及び他の特性に応じて適宜選択されるべきであり、特に限定されないが、例えば、普通液体培地(Oxoido社製)において約15時間培養しておいた菌培養液であれば、汚泥に対して0.5 〜3容量%程度添加することが好ましい。
【0045】
(実施形態2)
上記のようにして選抜した4菌株のうち、他の1つの菌株の菌学的性質について試験した。その菌学的性質(形態的性質、培養的性質、生理学的性質)は次のとおりである。
【0046】
A.形態的性質
(1) 細胞の形及び大きさ:幅0.8 μm 、長さ2.0 〜4.0 μm の桿菌
伸長あり
(2) 運動性の有無:有り
(3) 胞子の有無:有り
【0047】
B.培養的性質(普通寒天〔Nutrient agar]平板培養)
(1) コロニーの形態:円形、全縁滑らか、低凸状
(2) 色:クリーム色
(3) 光沢:有り
【0048】
C.生理学的性質
(1) グラム染色性:+
(2) 硝酸塩の還元:−
(3) VPテスト:−
(4) インドールの生成:−
(5) 硫化水素の生成:−
(6) デンプンの加水分解:−
(7) クエン酸の利用:−
【0049】
(8) ウレアーゼ:−
(9) オキシダーゼ:+
(10) カタラーゼ:+
(11) 生育の範囲
(a) pH:6.0 〜8.0
(b) 温度:50℃〜65℃
【0050】
(12) 酸素に対する態度:好気性
(13) O−Fテスト(Hugh Leifson法):−/−
(14) 糖類からの酸及びガスの生成
D−グルコース:酸(+)/ガス(−)
【0051】
(15) 醗酵性試験
(a) グリセロール:+
(b) L−アラビノース:+
(c) D−キシロース:+
(d) D−ガラクトース:+
(e) D−グルコース:+
(f) D−フラクトース:+
(g) D−マンノース:+
(h) D−マンニトール:+
(i) イノシトール:−
(j) ソルビトール:−
(k) マルトース:+
(l) ラクトース:−
(m) スクロース:+
(n) トレハロース:+
【0052】
(16) その他の生理学的性質
(a) β−ガラクトシダーゼ活性:−
(b) アルギニンジヒドロラーゼ活性:−
(c) リジンデカルボキシラーゼ活性:−
(d) トリプトファンデアミナーゼ活性:−
(e) アセトイン産生:−
(f) ゼラチナーゼ活性:+
(g) オルニチンデカルボキシラーゼ活性:−
【0053】
さらに、上記生理学的性質における菌株が生育するpH及び温度の測定は次のようにして行った。
【0054】
すなわち、0.1 N塩酸(和光純薬社製)及び0.1 N水酸化ナトリウム(和光純薬社製)、又はこれらのうちの一方で、測定対象のpH(6.0 、6.5 、7.0 、7.5 、8.0)に調整した普通寒天〔Nutrient agar]培地(Oxoido社製) を調製し、この培地に本実施形態の菌株を接種し、60℃で15時間培養した菌株の増殖菌体量を観察し、その生育度を定性的に測定した。その結果を下記表3に示す。
【0055】
【表3】
【0056】
上記表3からも明らかなように、本実施形態の菌株は、pH6.0 〜8.0 の範囲において生育することが判明した。
【0057】
次に、0.1 N塩酸(和光純薬社製)及び0.1 N水酸化ナトリウム(和光純薬社製)、又はこれらのうちの一方で、pH6.5 に調整した普通寒天〔Nutrient agar]培地(Oxoido社製) を調製し、この培地に本実施形態の菌株を接種し、測定対象の温度(37℃、45℃、50℃、60℃、65℃)で15時間培養した菌株の増殖菌体量を観察し、その生育度を定性的に測定した。その結果を下記表4に示す。
【0058】
【表4】
【0059】
上記表4からも明らかなように、本実施形態の菌株は、50℃〜65℃の範囲において生育することが判明した。
【0060】
また、この菌株について、16SrRNA遺伝子の塩基配列を解析した。その配列は、配列表の配列番号2に記載のとおりである。この解析に際しては、本実施形態の菌株の16SrRNA遺伝子をPCR法により増幅した。PCR法は実施形態1と同様の操作で行った。また温度条件や反応サイクルも実施形態1と同様とした。
【0061】
プライマーも実施形態1と同じものを用いた。遺伝子の塩基配列の決定も実施形態1と同様のDNA解読装置(DNAシーケンサー)を用いた。
本実施形態の菌株の塩基配列について、実施形態1と同様の遺伝子データベース上でBLASTホモロジー検索を行った結果、データベース上に登録された公知のジオバチルス(Geobacillus)属細菌の16SrRNA遺伝子に近似していることがわかった。
【0062】
以上のような菌学的性質の試験結果や16SrRNA遺伝子の塩基配列から、本実施形態の菌株は、ジオバチルス属に属する新規な微生物であると認められ、ジオバチルス・エスピー(Geobacillus sp.)SPT5と命名し、2003年8月18日に独立行政法人産業技術総合研究所特許生物寄託センターに国際寄託した(FERM BP−08453)。
【0063】
上記菌株ジオバチルス・エスピー(Geobacillus sp.)SPT5も、ジオバチルス・エスピー(Geobacillus sp.)SPT4と同様に優れた汚泥可溶化能を有する汚泥可溶化酵素を産生する性質を有するものであり、後述するような種々の汚泥の生物学的処理方法に用いることができる。
【0064】
(実施形態3)
上記のようにして選抜した4菌株のうち、さらに他の1つの菌株の1つの菌株の菌学的性質について試験した。その菌学的性質(形態的性質、培養的性質、生理学的性質)は次のとおりである。
【0065】
A.形態的性質
(1) 細胞の形及び大きさ:幅0.7 〜0.8 μm 、長さ2.0 μm の桿菌
(2) 運動性の有無:有り
(3) 胞子の有無:有り
【0066】
B.培養的性質(普通寒天〔Nutrient agar]平板培養)
(1) コロニーの形態:円形、全縁滑らか、低凸状
(2) 色:クリーム色
(3) 光沢:有り
【0067】
C.生理学的性質
(1) グラム染色性:+
(2) 硝酸塩の還元:−
(3) VPテスト:−
(4) インドールの生成:−
(5) 硫化水素の生成:−
(6) デンプンの加水分解:−
(7) クエン酸の利用:−
【0068】
(8) ウレアーゼ:−
(9) オキシダーゼ:+
(10) カタラーゼ:+
(11) 生育の範囲
(a) pH:6.0 〜8.0
(b) 温度:50℃〜65℃
【0069】
(12) 酸素に対する態度:好気性
(13) O−Fテスト(Hugh Leifson法):−/−
(14) 糖類からの酸及びガスの生成
D−グルコース:酸(+)/ガス(−)
【0070】
(15) 醗酵性試験
(a) グリセロール:−
(b) L−アラビノース:−
(c) D−キシロース:−
(d) D−ガラクトース:−
(e) D−グルコース:+
(f) D−フラクトース:+
(g) D−マンノース:+
(h) D−マンニトール:−
(i) イノシトール:−
(j) ソルビトール:−
(k) マルトース:+
(l) ラクトース:−
(m) スクロース:−
(n) トレハロース:+
【0071】
(16) その他の生理学的性質
(a) β−ガラクトシダーゼ活性:−
(b) アルギニンジヒドロラーゼ活性:−
(c) リジンデカルボキシラーゼ活性:−
(d) トリプトファンデアミナーゼ活性:−
(e) アセトイン産生:−
(f) ゼラチナーゼ活性:+
(g) オルニチンデカルボキシラーゼ活性:−
【0072】
さらに、上記生理学的性質における菌株が生育するpH及び温度の測定は次のようにして行った。
すなわち、0.1 N塩酸(和光純薬社製)及び0.1 N水酸化ナトリウム(和光純薬社製)、又はこれらのうちの一方で、測定対象のpH(6.0 、6.5 、7.0 、7.5 、8.0)に調整した普通寒天〔Nutrient agar]培地(Oxoido社製) を調製し、この培地に本実施形態の菌株を接種し、60℃で15時間培養した菌株の増殖菌体量を観察し、その生育度を定性的に測定した。その結果を下記表5に示す。
【0073】
【表5】
【0074】
上記表5からも明らかなように、本実施形態の菌株は、pH6.0 〜8.0 の範囲において生育することが判明した。
【0075】
次に、0.1 N塩酸(和光純薬社製)及び0.1 N水酸化ナトリウム(和光純薬社製)、又はこれらのうちの一方で、pH6.5 に調整した普通寒天〔Nutrient agar]培地(Oxoido社製) を調製し、この培地に本実施形態の菌株を接種し、測定対象の温度(37℃、45℃、50℃、60℃、65℃)で15時間培養した菌株の増殖菌体量を観察し、その生育度を定性的に測定した。その結果を下記表6に示す。
【0076】
【表6】
【0077】
上記表6からも明らかなように、本実施形態の菌株は、50℃〜65℃の範囲において生育することが判明した。
【0078】
また、この菌株について、16SrRNA遺伝子の塩基配列を解析した。その配列は、配列表の配列番号3に記載のとおりである。この解析に際しては、先ず本実施形態の菌株の16SrRNA遺伝子をPCR法により増幅した。PCR法は実施形態1と同様の操作で行った。また温度条件や反応サイクルも実施形態1と同様とした。さらに、プライマーも実施形態1と同様のものを用いた。
遺伝子の塩基配列の決定も実施形態1と同様のDNA解読装置(DNAシーケンサー)を用いた。
【0079】
本実施形態の菌株の塩基配列について、実施形態1と同様の遺伝子データベース上でBLASTホモロジー検索を行った結果、データベース上に登録された公知のジオバチルス(Geobacillus)属細菌の16SrRNA遺伝子に近似していることがわかった。
【0080】
以上のような菌学的性質の試験結果や16SrRNA遺伝子の塩基配列から、本実施形態の菌株は、ジオバチルス属に属する新規な微生物であると認められ、ジオバチルス・エスピー(Geobacillus sp.)SPT6と命名し、2003年8月18日に独立行政法人産業技術総合研究所特許生物寄託センターに国際寄託した(FERM BP−08454)。
【0081】
上記菌株ジオバチルス・エスピー(Geobacillus sp.)SPT6も、ジオバチルス・エスピー(Geobacillus sp.)SPT4と同様に優れた汚泥可溶化能を有する汚泥可溶化酵素を産生する性質を有するものであり、汚泥の生物学的処理方法に用いることができる。
【0082】
(実施形態4)
上記のようにして選抜した4菌株のうち、さらに他の1つの菌株の1つの菌株の菌学的性質について試験した。その菌学的性質(形態的性質、培養的性質、生理学的性質)は次のとおりである。
【0083】
A.形態的性質
(1) 細胞の形及び大きさ:幅0.7 〜0.8 μm 、長さ2.0 〜4.0 μm の桿菌
(2) 運動性の有無:有り
(3) 胞子の有無:有り
【0084】
B.培養的性質(普通寒天〔Nutrient agar]平板培養)
(1) コロニーの形態:円形、全縁滑らか、低凸状
(2) 色:クリーム色
(3) 光沢:有り
【0085】
C.生理学的性質
(1) グラム染色性:+
(2) 硝酸塩(硫酸塩)の還元:−
(3) VPテスト:−
(4) インドールの生成:−
(5) 硫化水素の生成:−
(6) デンプンの加水分解:+
(7) クエン酸の利用:−
【0086】
(8) ウレアーゼ:−
(9) オキシダーゼ:+
(10) カタラーゼ:+
(11) 生育の範囲
(a) pH:6.0 〜8.0
(b) 温度:45℃〜65℃
【0087】
(12) 酸素に対する態度:好気性
(13) O−Fテスト(Hugh Leifson法):−/−
(14) 糖類からの酸及びガスの生成
D−グルコース:酸(+)/ガス(−)
【0088】
(15) 醗酵性試験
(a) グリセロール:−
(b) L−アラビノース:+
(c) D−キシロース:+
(d) D−ガラクトース:−
(e) D−グルコース:+
(f) D−フラクトース:+
(g) D−マンノース:+
(h) D−マンニトール:+
(i) イノシトール:−
(j) ソルビトール:−
(k) マルトース:+
(l) ラクトース:−
(m) スクロース:−
(n) トレハロース:+
【0089】
(16) その他の生理学的性質
(a) β−ガラクトシダーゼ活性:−
(b) アルギニンジヒドロラーゼ活性:−
(c) リジンデカルボキシラーゼ活性:−
(d) トリプトファンデアミナーゼ活性:−
(e) アセトイン産生:−
(f) ゼラチナーゼ活性:+
(g) オルニチンデカルボキシラーゼ活性:−
【0090】
さらに、上記生理学的性質における菌株が生育するpH及び温度の測定は次のようにして行った。
【0091】
すなわち、0.1 N塩酸(和光純薬社製)及び0.1 N水酸化ナトリウム(和光純薬社製)、又はこれらのうちの一方で、測定対象のpH(6.0 、6.5 、7.0 、7.5 、8.0)に調整した普通寒天〔Nutrient agar]培地(Oxoido社製) を調製し、この培地に本実施形態の菌株を接種し、60℃で15時間培養した菌株の増殖菌体量を観察し、その生育度を定性的に測定した。その結果を下記表7に示す。
【0092】
【表7】
【0093】
上記表7からも明らかなように、本実施形態の菌株は、pH6.0 〜8.0 の範囲において生育することが判明した。
【0094】
次に、0.1 N塩酸(和光純薬社製)及び0.1 N水酸化ナトリウム(和光純薬社製)、又はこれらのうちの一方で、pH6.5 に調整した普通寒天〔Nutrient agar]培地(Oxoido社製) を調製し、この培地に本実施形態の菌株を接種し、測定対象の温度(37℃、45℃、50℃、60℃、65℃)で15時間培養した菌株の増殖菌体量を観察し、その生育度を定性的に測定した。その結果を下記表8に示す。
【0095】
【表8】
【0096】
上記表8からも明らかなように、本実施形態の菌株は、45℃〜65℃の範囲において生育することが判明した。
【0097】
また、この菌株について、16SrRNA遺伝子の塩基配列を解析した。その配列は、配列表の配列番号4に記載のとおりである。この解析に際しては、本実施形態の菌株の16SrRNA遺伝子をPCR法により増幅した。PCR法は実施形態1と同様の操作で行った。また温度条件や反応サイクルも実施形態1と同様とした。
【0098】
さらに、プライマーも実施形態1と同様のものを用いた。遺伝子の塩基配列の決定も実施形態1と同様のDNA解読装置(DNAシーケンサー)を用いた。
本実施形態の菌株の塩基配列について、実施形態1と同様の遺伝子データベース上でBLASTホモロジー検索を行った結果、データベース上に登録された公知のジオバチルス(Geobacillus)属細菌の16SrRNA遺伝子に近似していることがわかった。
【0099】
以上のような菌学的性質の試験結果や16SrRNA遺伝子の塩基配列から、本実施形態の菌株は、ジオバチルス属に属する新規な微生物であると認められ、ジオバチルス・エスピー(Geobacillus sp.)SPT7と命名し、2003年8月18日に独立行政法人産業技術総合研究所特許生物寄託センターに国際寄託した(FERM BP−08455)。
【0100】
上記菌株ジオバチルス・エスピー(Geobacillus sp.)SPT7も、ジオバチルス・エスピー(Geobacillus sp.)SPT4と同様に優れた汚泥可溶化能を有する汚泥可溶化酵素を産生する性質を有するものであり、汚泥の生物学的処理方法に用いることができる。
【0101】
【実施例】
以下、本発明の実施例について説明する。
【0102】
(実施例1)
上記各実施形態の菌株を用いて、汚泥の可溶化試験を行った。
汚泥の可溶化試験は、神戸市内の下水処理場から採取した余剰汚泥を用いて実施した。可溶化試験に用いた滅菌洗浄汚泥の調整方法と可溶化試験方法を次に説明する。
【0103】
〔滅菌汚泥調整方法〕
1.余剰汚泥を121 ℃、15分オートクレーブ処理した後、遠心操作(約15000g, 10 分)により沈殿物を回収する。
2.その沈殿物を純水に十分に懸濁した後に、上記条件でオートクレーブ処理し、遠心操作により沈殿物を回収した。
3.沈殿物を純水に再懸濁後、遠心操作により洗浄した。この操作は2回繰り返した。
4.沈殿物を約10000mg/l となるように純水に懸濁した後、オートクレーブ処理したものを実験に供試した。
【0104】
〔可溶化試験方法〕
1.63℃でLB液体培地(DIFCO 社製:バクトトリプトン10g、イーストエキストラクト5g、塩化ナトリウム5g、蒸留水1L)で一晩培養した各菌株を容積比で1%になるように、上記滅菌洗浄汚泥に添加し、63℃で振とう培養した。
そのVSS(Volatile Suspended Solids)濃度を下水道試験方法(上巻)〔1997年版、p296〜297 、財団法人日本下水道協会〕に基づいて測定した。
2.汚泥のVSS 可溶化率は、次の式に基づいて求めた。
【0105】
【数1】
【0106】
試験結果を表9に示す。尚、表9において、対照とは、系に菌を添加しない場合を意味する。
【0107】
【表9】
【0108】
表9からも明らかなように、実施形態1乃至4のいずれの菌株も、培養した後、24時間経過後に25%前後の優れた汚泥の可溶化率を示し、48時間経過後には35%前後の優れた汚泥の可溶化率を示した。
尚、本実施例の汚泥の可溶化試験では、上記のように63℃で可溶化を行なっているが、可溶化の温度はこれに限定されるものではない。上記実施形態1乃至4の菌株の生育温度に合わせて45〜70℃の温度範囲で可溶化を行なうことができる。ただし、優れた可溶化率を得るためには、50〜65℃の温度範囲に設定するのが好ましい。
【0109】
次に、実施形態1乃至3の菌株を実施形態4の菌株と混合したものを用い、単独細菌を使用したときとの汚泥可溶化率の比較試験を行った。その結果を表10に示す。
【0110】
【表10】
【0111】
表10からも明らかなように、実施形態1乃至3の菌株と、実施形態4の菌株との混合細菌を使用した場合には、単独細菌を使用したときに比べて汚泥可溶化率が上昇した。これは、実施形態4のSPT7株が高いpH条件下で生育することを反映しているものと思われる。すなわち、先ず汚泥中のタンパク質がSPT7株以外の好熱性細菌の産生する酵素(プロテアーゼ、リパーゼ等)により分解され、アンモニアが産生されると汚泥のpHが上昇する。この条件でSPT7が活発に増殖し、汚泥可溶化に関与する酵素を産生することにより、汚泥の可溶化を促進するものと思われる。
尚、実施形態1乃至3の菌株と、実施形態4の菌株とを混合して有機性固形物を可溶化する場合は、pH7.0 〜8.5 の範囲で処理するのが好ましい。
【0112】
(実施例2)
上記各実施形態の菌株ジオバチルス・エスピー(Geobacillus sp.)SPT4、ジオバチルス・エスピー(Geobacillus sp.)SPT5、ジオバチルス・エスピー(Geobacillus sp.)SPT6、及びジオバチルス・エスピー(Geobacillus sp.)SPT7は、上述のように優れた汚泥可溶化能を有する汚泥可溶化酵素を産生する性質を有するものであるので、各種汚泥の生物学的処理方法に用いることができる。
【0113】
本実施例ではその生物処理方法の一例について説明する。
本実施例の生物処理方法を実施する装置は、図1に示すように、生物処理装置、沈殿槽、及び可溶化槽を具備している。本実施例では、原廃水Aが経路1を経て生物処理槽2に導入され、生物処理槽2にて有機性廃水である原廃水が好気的に生物処理される。好気的生物処理とは、生物酸化によって有機物が二酸化炭素若しくは水等の無機物に分解されることをいう。
【0114】
次に、生物処理された処理水Bは、経路3を経て固液分離装置としての沈殿槽4に導入されて固液分離され、固液分離された上澄液Cは放流等され、固液分離された固形物である汚泥Dの一部は、経路5を経て経路1に合流して原廃水Aとともに生物処理槽2に導入される。
沈殿槽4で分離された残りの汚泥Eは、経路6を経て可溶化槽7へ導入される。そして、可溶化槽7では、高温条件で好気的に有機性固形物の可溶化が行われる。この場合の可溶化処理に、上記実施形態1乃至4の各新規微生物が用いられる。
可溶化槽7は、上述のように生物処理槽2から供給される汚泥を可溶化させるためのものであり、この可溶化は、プロテアーゼ等の可溶化酵素によってなされるが、そのような可溶化酵素が上記実施形態1乃至4の菌株であるジオバチルス(Geobacillus) SPT4、ジオバチルス(Geobacillus) SPT5、ジオバチルス(Geobacillus) SPT6、ジオバチルス(Geobacillus) SPT7によって産生されるのである。このような菌株は、可溶化槽7に予め保持されるか、可溶化槽7に供給される汚泥に予め含有させてもよく、若しくは可溶化槽7に新たに添加されてもよい。また、このような4種の菌株は、単独若しくは混合して使用することが可能である。
可溶化槽7の温度は、上記実施形態1乃至4の菌株の生育温度に合わせて45〜70℃の温度範囲、好ましくは50〜65℃の温度範囲に設定するのが好ましい。また、pHは上記実施形態1乃至4の菌株の生育pHに合わせてpH5.5 〜9の範囲、好ましくは6〜8.5 の範囲になるように設定するのが好ましい。
【0115】
(実施例3)
本実施例は、生物処理方法の他の例であり、本実施例の処理装置においては、図2に示すように、沈殿槽4の後段側であって、可溶化槽7の前段側に濃縮装置9が設けられている。可溶化槽7へ汚泥を供給する前に濃縮装置9で汚泥を濃縮することで、可溶化槽への汚泥投入量が減少し、結果的に可溶化槽7でもHRTが長くなり、可溶化槽7から生物処理槽2に返送される処理液のBOD量を大幅に低減することができる。濃縮装置9としては、膜濃縮、遠心濃縮、浮上濃縮、蒸発濃縮等の手段を具備した濃縮装置を使用することができる。
可溶化槽7の温度は、上記実施例1と同様に45〜70℃の温度範囲、好ましくは50〜65℃の温度範囲に設定するのが好ましい。また、pHも上記実施例2と同様にpH5.5 〜9の範囲、好ましくは6〜8.5 の範囲になるように設定するのが好ましい。また、4種の菌株を単独若しくは混合して使用しうることも実施例2と同様である。さらに菌株を可溶化槽7に予め保持させ、又は可溶化槽7に供給される汚泥に予め含有させ、或いは可溶化槽7に新たに添加しうることも実施例2と同様である。
【0116】
尚、この図2の処理装置では、固液分離された固形物である汚泥Dの一部が経路5を経て経路1に合流して原廃水Aとともに生物処理槽2に導入され、沈殿槽4で分離された残りの汚泥Eが濃縮装置9へ供給されるように構成されているが、これに限らず、図3に示すように沈殿槽4で分離した汚泥Dをすべて濃縮装置9で濃縮した後、汚泥の一部を経路5を経て生物処理槽2に返送し、残りの汚泥を可溶化槽7で好熱菌により可溶化することもできる。
【0117】
(実施例4)
本実施例では、図4に示すように、生物処理槽2内に膜分離装置10を有し、生物処理と並行して膜分離装置10による固液分離が行われる。従って、固液分離がより好適に行われることとなる。
生物処理槽2内に配設される膜分離装置10には、たとえば孔径0.1 〜2.5 μm好ましくは0.3 〜0.5 μmの膜が使用される。
可溶化槽7の温度は、上記実施例1と同様に45〜70℃の温度範囲、好ましくは50〜65℃の温度範囲に設定するのが好ましい。また、pHも上記実施例2と同様にpH5.5 〜9の範囲、好ましくは6〜8.5 の範囲になるように設定するのが好ましい。また、4種の菌株を単独若しくは混合して使用しうることも実施例2と同様である。さらに菌株を可溶化槽7に予め保持させ、又は可溶化槽7に供給される汚泥に予め含有させ、或いは可溶化槽7に新たに添加しうることも実施例2と同様である。
【0118】
(実施例5)
本実施例は、微生物によりリン成分の除去を行う場合の実施例である。本実施例の処理装置は、図5に示すように、生物処理槽2が嫌気槽2aと好気槽2bとで構成されている。また、沈殿槽4の後段であって可溶化槽7の前段側に、リン放出装置11が設けられている。本実施例では、嫌気槽2aにおいて微生物からリンの放出が行われ、次に好気槽2bにおいて好気的な微生物消化及び微生物によるリン成分の摂取(体内貯留)を行う。
【0119】
次に、生物処理された処理液を沈殿槽4において、リン成分が濃縮された一次汚泥xと一次処理水aとに分離する。一次汚泥x中の微生物からリン成分を放出させるために、リン放出装置11においてリン成分を液相に放出させる。この場合のリン成分の放出は、たとえば嫌気処理、加熱処理、超音波処理、オゾン処理、アルカリ処理等によって行うことができるが、特に嫌気処理によって行うのが好ましい。次に、二次処理水bに凝集剤を添加し、リン分離装置12において、リン成分を固形成分として凝集させて、リン成分を実質的に含まない三次処理水cと固形リン成分yを得る。この固形リン成分yは、肥料やリン化合物製造のための原料として利用できるものである。上記二次汚泥zは、さらに汚泥成分の減容化のために、可溶化槽7で可溶化処理される。
可溶化槽7の温度は、上記実施例1と同様に45〜70℃の温度範囲、好ましくは50〜65℃の温度範囲に設定するのが好ましい。また、pHも上記実施例2と同様にpH5.5 〜9の範囲、好ましくは6〜8.5 の範囲になるように設定するのが好ましい。また、4種の菌株を単独若しくは混合して使用しうることも実施例2と同様である。さらに菌株を可溶化槽7に予め保持させ、又は可溶化槽7に供給される汚泥に予め含有させ、或いは可溶化槽7に新たに添加しうることも実施例2と同様である。
【0120】
(実施例6)
本実施例は、熱エネルギーの損失が少なく、処理系外に排出される処理水中の含窒有機分又は含窒無機分が少なく、大気中に放散される排ガスの除臭が可能である場合の実施例であり、図6に示すように、生物処理槽2に至る処理液経路には、硝化装置13と脱窒装置14が配置されており、沈殿槽4で分離された汚泥の一部は環流経路15を経て硝化装置13に返送されており、可溶化槽7で可溶化された処理液は、熱交換器16と返送経路17を経て脱窒装置14に返送される。また経路26を経て可溶化槽7に通入された空気は、経路27を経て硝化装置13に通入される。
【0121】
有機性廃水中のNH4+分は、硝化装置13において硝化菌によりNO2 − またはNO3 − に変えられ、このNO2 − またはNO3 − は脱窒装置13に導入された後に大気中に放散されるので、大気中に放散されるガスの臭気は著しく弱められ、可溶化槽7から排出されるガスの熱は硝化装置13において硝化処理に有効に利用されるので熱エネルギーの損失が少ない。また、処理系外に排出される処理水中の含窒有機分又は含窒無機分は実質的にゼロである。
可溶化槽7の温度は、上記実施例1と同様に45〜70℃の温度範囲、好ましくは50〜65℃の温度範囲に設定するのが好ましい。また、pHも上記実施例2と同様にpH5.5 〜9の範囲、好ましくは6〜8.5 の範囲になるように設定するのが好ましい。また、4種の菌株を単独若しくは混合して使用しうることも実施例2と同様である。さらに菌株を可溶化槽7に予め保持させ、又は可溶化槽7に供給される汚泥に予め含有させ、或いは可溶化槽7に新たに添加しうることも実施例2と同様である。
【0122】
(実施例7)
本実施例の有機性廃水の処理装置は、図7に示すように、生物処理槽2と、可溶化槽7とで構成されている。生物処理槽2では回分式に有機性廃水の処理がなされる。原水である有機性廃水として、本実施形態では下水を用いた。
【0123】
本実施例においては、原水の流入、反応、沈殿、排水、排泥等を1サイクルとして処理がなされる。より具体的には、図8に示すように、原水の流入受け入れ中に曝気、攪拌、曝気、攪拌、曝気、曝気停止による沈殿、固液分離、可溶化処理の工程が循環してなされることになる。この場合、曝気は好気的処理であり、攪拌は嫌気的処理である。曝気と攪拌の繰り返し工程、沈殿、固液分離の工程は生物処理槽2でなされ、可溶化処理の工程は可溶化槽7でなされる。
【0124】
原水の流入受け入れから処理水の排出の一連の廃水処理の回分処理は、1日複数回(たとえば2〜4回)行なうように各工程の処理時間を調整することが可能であるが、廃水の性状によっては1日に1回程度、或いは3日に2回程度の回分処理を行なうように各工程の処理時間が調整されていてもよい。
【0125】
本実施例では、曝気の工程で硝化菌による硝化処理がなされ、曝気を停止した攪拌の工程で脱窒菌による脱窒処理がなされる。その後、曝気の停止によって、汚泥が沈降し、分離される。上澄みは放流等され、沈降した汚泥の一部は、次の回分処理のために生物処理槽2に保持され、汚泥の残りの一部は可溶化槽7へ供給されて可溶化処理される。可溶化槽7で可溶化処理された液は、図9に示すように、第一段階の攪拌の工程へ返送されるのが好ましい。
【0126】
可溶化処理液は、第一段階の曝気を停止する前の3時間から30分前、好ましくは、1時間から30分前に生物処理槽2に返送される。サイクル数は、生物処理槽のBOD−SS負荷により決定される。一般に、高負荷運転(BOD−SS負荷:0.2 〜0.4kg BOD/kgSS・日)の場合は、曝気及び攪拌の硝化脱窒処理サイクルが3〜4サイクルで運転されるのが好ましい。また、低負荷運転(BOD−SS負荷:0.03〜0.05kgBOD/kgSS・日)の場合は、硝化脱窒処理サイクルが、2〜3サイクルで運転するのが好ましい。
【0127】
可溶化槽7の温度は、上記実施例1と同様に45〜70℃の温度範囲、好ましくは50〜65℃の温度範囲に設定するのが好ましい。また、pHも上記実施例2と同様にpH5.5 〜9の範囲、好ましくは6〜8.5 の範囲になるように設定するのが好ましい。また、4種の菌株を単独若しくは混合して使用しうることも実施例2と同様である。さらに菌株を可溶化槽7に予め保持させ、又は可溶化槽7に供給される汚泥に予め含有させ、或いは可溶化槽7に新たに添加しうることも実施例2と同様である。
【0128】
本実施例においては、曝気処理を停止する前の3時間〜30分前、好ましくは1時間〜30分前に可溶化処理汚泥が第一の(最初の)曝気処理工程における反応槽に返送される。これによって、可溶化処理汚泥に含まれる有機物を、脱窒処理の際のプロトン源(BOD源)として有効利用し、脱窒を促進させることができる。従って、プロトン源として一般に使用されるメタノール等の薬品量を低減できるので、その薬品量に伴うコストを低減できることとなる。
この場合の可溶化処理時間は12〜72時間が好ましく、18〜48時間がより好ましく、20〜36時間が最も好ましい。
【0129】
(実施例8)
本実施形態の有機性廃水の処理装置は、図9に示すように、嫌気槽18、一次曝気槽19、無酸素槽20、二次曝気槽21、沈殿槽4、及び可溶化槽7を具備している。
【0130】
嫌気槽18は、有機性廃水を嫌気的に消化するとともに、返送汚泥や、酸発酵液中の汚泥にリンが含有されている場合、汚泥中のリンを液中に放出する機能を有するものである。
【0131】
一次曝気槽19は、前記嫌気槽18で嫌気処理された処理液を、曝気攪拌によって好気的に生物処理し、嫌気処理された処理水中の有機物を酸化分解し、或いは流入アンモニアを硝化するためのものである。この一次曝気槽5は、要は曝気手段を具備するものであればよく、その曝気手段は問うものではないが、たとえば散気管等を用いることができる。曝気処理は、好気性消化分解が許容されるよう、好ましくは、0.1〜0.5vvmの通気量で室温下にて実施されるが、負荷によっては、これを上回る通気量で、より高温で処理してもよい。被処理液は、好ましくはpH5.0〜8.0に調整され、より好ましくはpH7.0〜8.0に調整される。
【0132】
無酸素槽20は、前記一次曝気槽5で好気処理された処理液を、脱窒処理するためのものである。
二次曝気槽21は、前記無酸素槽6で脱窒処理された処理液を、好気的に生物処理するためのものである。この二次曝気槽21では、前記一次曝気槽19と同様に構成され、同様に曝気攪拌によって生物処理が行われる。この場合の二次曝気槽21は、硝化とBOD除去との両方の機能を有する。そして、二次曝気槽21での処理液である硝化液の一部は、図示しないが、無酸素槽6へ返送され、硝化液中の硝酸或いは亜硝酸が脱窒されることとなる。
【0133】
沈殿槽4は前記二次曝気槽21で生物処理された処理液を固液分離するためのものであり、分離された液分は処理液として再利用若しくは放流され、分離、沈殿した固形分である汚泥の一部は、次の可溶化槽7へ供給されるとともに、残りの一部は嫌気槽18へ返送される。
【0134】
このような構成からなる処理装置によって、下水を処理する場合には、先ず、嫌気槽18へ下水が供給される。嫌気処理後の処理水は、次工程の一次曝気槽19に供給されて曝気攪拌されつつ好気的に処理されることとなる。この曝気攪拌による好気的な処理によって硝化処理がなされることとなる。
次に、一次曝気槽19で曝気処理された処理液は、無酸素槽20へ供給される。この無酸素槽20では脱窒処理がなされる。無酸素槽20で脱窒処理された処理液は二次曝気槽21へ供給され、曝気攪拌されつつ好気的に処理される。この二次曝気槽21での曝気処理によって硝化がなされ、BOD除去がなされる。
【0135】
次に、二次曝気槽21で曝気処理された処理液は、沈殿槽4へ供給される。この沈殿槽4では固液分離がされ、分離された液分は処理液として再利用若しくは放流され、また分離、沈殿した固形分である汚泥の一部は、可溶化槽7へ供給され、上記実施形態の菌株により好気的に汚泥が可溶化される。また、沈殿した汚泥の残りの一部は、嫌気槽18へ返送汚泥として返送される。
【0136】
可溶化槽7で可溶化処理された汚泥は、前記無酸素槽20へ返送され、再度処理される。そして、無酸素槽20での脱窒処理、二次曝気槽21での曝気処理、沈殿槽4での固液分離、可溶化槽7で可溶化処理が循環して繰り返されることとなる。
【0137】
可溶化槽7のHRTは、菌の生成および分泌量が最大となるHRTに基づいて選択することが好ましい。このようにHRTを設定すれば、生成及び分泌された汚泥可溶化酵素による反応を効率的に利用できる。通常、HRTは12〜72時間に設定するのが好ましく、可溶化液中のアンモニアを酸化する観点からは24〜72時間に設定するのがより好ましく、可溶化装置のコンパクト化及び処理水質の向上の両方を維持する観点からは、36〜48時間に設定するのが最も好ましい。
【0138】
また、可溶化槽7以外の槽のHRTは、嫌気槽4で0.5 〜1.5 時間、一次曝気槽5で2〜6時間、無酸素槽6で0.5 〜3時間、二次曝気槽7で0.5 〜2時間、好ましくは嫌気槽4で0.5 〜1時間、一次曝気槽5で3〜5時間、無酸素槽6で1〜2時間、二次曝気槽7で0.5 〜1.5 時間が好ましい。
可溶化槽7の温度は、上記実施例1と同様に45〜70℃の温度範囲、好ましくは50〜65℃の温度範囲に設定するのが好ましい。また、pHも上記実施例2と同様にpH5.5 〜9の範囲、好ましくは6〜8.5 の範囲になるように設定するのが好ましい。また、4種の菌株を単独若しくは混合して使用しうることも実施例2と同様である。さらに菌株を可溶化槽7に予め保持させ、又は可溶化槽7に供給される汚泥に予め含有させ、或いは可溶化槽7に新たに添加しうることも実施例2と同様である。
【0139】
(実施例9)
本実施形態では、無酸素槽が2槽設けられているとともに、曝気槽は1槽のみ設けられ、この点で上記実施例8と相違している。
すなわち、本実施例の処理装置は、図10に示すように、前無酸素槽23、嫌気槽18、互換槽24、無酸素槽20、曝気槽25、沈殿槽4、濃縮機9、及び可溶化槽7を具備している。
【0140】
本実施形態では、嫌気槽18に流入された原水は互換槽24に供給される。
この互換槽24では、流入下水の脱窒程度によって曝気槽25からの汚泥及び処理液(硝化液)の返送の経路を変更する機能が奏される。たとえば夏期等の脱窒の程度が高い時期では、嫌気槽として活用することにより嫌気状態での返送汚泥のリン放出反応が促進され、冬期等の脱窒の程度が低い時期では、無酸素槽として活用することにより原水及び曝気槽25から前無酸素槽23或いは互換槽24に返送される硝化液の脱窒反応が促進されることとなる。
【0141】
このように互換槽24での処理が行われた後、原水は無酸素槽20に供給されて脱窒処理され、さらに曝気槽25に供給されて曝気攪拌により好気的に生物処理される。次に曝気槽25から沈殿槽4に供給され、この沈殿槽4では固液分離がされ、分離された液分は適宜放流される。また分離、沈殿した固形分である汚泥は、濃縮機9へ供給され、可溶化槽7へ供給される。この場合、曝気槽25は、BODの除去と硝化の機能を有するものである。曝気槽25の処理液である硝化液一部は、前無酸素槽23、好ましくは(図示しないが)無酸素槽20へ返送される。
【0142】
さらに、可溶化槽7で可溶化処理された汚泥は、互換槽24へ返送され、互換槽24、無酸素槽20、曝気槽25、沈殿槽4、濃縮機9、可溶化槽7を循環することとなる。尚、沈殿槽4で分離された汚泥は、濃縮機9へ供給される他、前無酸素槽23へも返送される。また前無酸素槽23へは、嫌気槽18や互換槽24からも汚泥が返送される。
可溶化槽7の温度は、上記実施例1と同様に45〜70℃の温度範囲、好ましくは50〜65℃の温度範囲に設定するのが好ましい。また、pHも上記実施例2と同様にpH5.5 〜9の範囲、好ましくは6〜8.5 の範囲になるように設定するのが好ましい。また、4種の菌株を単独若しくは混合して使用しうることも実施例2と同様である。さらに菌株を可溶化槽7に予め保持させ、又は可溶化槽7に供給される汚泥に予め含有させ、或いは可溶化槽7に新たに添加しうることも実施例2と同様である。
【0143】
(実施例10)
本実施例の処理装置は、図11に示すように、嫌気槽18、無酸素槽20、曝気槽25、沈殿槽4、及び可溶化槽7を具備している。
本実施形態では、嫌気槽18で原水の嫌気処理がなされ汚泥中のリン成分が放出された後、無酸素槽20へ供給され、無酸素槽20で脱窒処理がなされる。無酸素槽20で脱窒処理された処理液は曝気槽25へ供給され、曝気槽25で汚泥に含まれるアンモニアが亜硝酸や硝酸まで変化する。すなわち、曝気槽13では硝化処理がなされているのである。
【0144】
次に、曝気槽25で硝化処理された処理液は、沈殿槽4へ供給される。この沈殿槽4では固液分離がされ、分離された液分は放流等され、また分離、沈殿した固形分である汚泥の一部は、可溶化槽7へ供給されるとともに、残りは返送汚泥として嫌気槽18に返送される。
可溶化処理後の汚泥は、嫌気槽18へ返送され、無酸素槽20での脱窒処理、曝気槽25での処理、沈殿槽4での固液分離、可溶化槽7で可溶化処理が循環して繰り返されることとなる。また、曝気槽25で処理された硝化液の一部は、無酸素槽20又は嫌気槽18に返送され、無酸素槽20で脱窒処理される。
可溶化槽7の温度は、上記実施例1と同様に45〜70℃の温度範囲、好ましくは50〜65℃の温度範囲に設定するのが好ましい。また、pHも上記実施例2と同様にpH5.5 〜9の範囲、好ましくは6〜8.5 の範囲になるように設定するのが好ましい。また、4種の菌株を単独若しくは混合して使用しうることも実施例2と同様である。さらに菌株を可溶化槽7に予め保持させ、又は可溶化槽7に供給される汚泥に予め含有させ、或いは可溶化槽7に新たに添加しうることも実施例2と同様である。
【0145】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、生物性汚泥或いは有機性汚泥等の汚泥を可溶化する性質を有するジオバチルス属の新規微生物であるジオバチルス・エスピー(Geobacillus sp.)SPT4、ジオバチルス・エスピー(Geobacillus sp.)SPT5、ジオバチルス・エスピー(Geobacillus sp.)SPT6、ジオバチルス・エスピー(Geobacillus sp.)SPT7を提供するに至った。
【0146】
特に、本発明では、1日程度の極めて短い期間に優れた汚泥可溶化効果を奏するので、実装置に用いる場合に、装置運転の立ち上げ時間が早いという効果がある。
【0147】
さらに、本発明では50℃〜65℃程度とさほど高くない温度で優れた可溶化効果を奏するので、実装置に用いる場合のエネルギー面での経済性も飛躍的に向上するという効果がある。
【0148】
そして、この新規微生物を用いて有機性汚泥、生物性汚泥等の有機性固形物を可溶化する処理方法によって、下水処理場、屎尿処理場などの下水処理プロセスから排出される生汚泥及び余剰汚泥等の生物性汚泥、或いは食品工場、化学工場などの製造プロセスまたは排水処理プロセスから排出される有機性汚泥等の各種の有機性固形物を、効率良く可溶化することができる。
【0149】
特に、ジオバチルス・エスピー(Geobacillus sp.)SPT4、ジオバチルス・エスピー(Geobacillus sp.)SPT5、又はジオバチルス・エスピー(Geobacillus sp.)SPT6のいずかと、ジオバチルス・エスピー(Geobacillus sp.)SPT7とを混合した混合微生物を用いる場合には、汚泥の可溶化率がより向上するという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】一実施形態としての微生物を利用した有機性廃水の処理装置を示す概略ブロック図。
【図2】他実施形態の有機性廃水の処理装置を示す概略ブロック図。
【図3】他実施形態の有機性廃水の処理装置を示す概略ブロック図。
【図4】他実施形態の有機性廃水の処理装置を示す概略ブロック図。
【図5】他実施形態の有機性廃水の処理装置を示す概略ブロック図。
【図6】他実施形態の有機性廃水の処理装置を示す概略ブロック図。
【図7】他実施形態の有機性廃水の処理装置を示す概略ブロック図。
【図8】図7の処理装置で行う回分式処理工程のブロック図。
【図9】他実施形態の有機性廃水の処理装置を示す概略ブロック図。
【図10】他実施形態の有機性廃水の処理装置を示す概略ブロック図。
【図11】他実施形態の有機性廃水の処理装置を示す概略ブロック図。
【配列表】
Claims (12)
- ジオバチルス(Geobacillus)属に属し、有機性汚泥、生物性汚泥等の有機性固形物を可溶化する可溶化酵素の生産能を有することを特徴とする新規微生物。
- ジオバチルス(Geobacillus)属に属する新規微生物であって、有機性汚泥、生物性汚泥等の有機性固形物を可溶化する可溶化酵素の生産能を有し、下記菌学的性質を有することを特徴とする新規微生物。
A.形態的性質
(1) 細胞の形及び大きさ:幅0.7 〜0.8 μm 、長さ2.0 〜4.0 μm の桿菌
(2) 運動性の有無:有り
(3) 胞子の有無:有り
B.培養的性質(普通寒天〔Nutrient agar]平板培養)
(1) コロニーの形態:円形、全縁滑らか、低凸状
(2) 色:クリーム色
(3) 光沢:有り
C.生理学的性質
(1) グラム染色性:+
(2) 硝酸塩の還元:−
(3) インドールの生成:−
(4) 硫化水素の生成:−
(5) クエン酸の利用:−
(6) ウレアーゼ:−
(7) オキシダーゼ:+
(8) カタラーゼ:+
(9) 酸素に対する態度:好気性
(10) O−Fテスト(グルコース):−/−
(11) 糖類からの酸及びガスの生成
D−グルコース:酸(+)/ガス(−) - ジオバチルス(Geobacillus)属に属する新規微生物であって、有機性汚泥、生物性汚泥等の有機性固形物を可溶化する可溶化酵素の生産能を有し、下記菌学的性質を有することを特徴とする新規微生物。
A.形態的性質
(1) 細胞の形及び大きさ:幅0.7 〜0.8 μm 、長さ2.0 〜4.0 μm の桿菌
(2) 運動性の有無:有り
(3) 胞子の有無:有り
B.培養的性質(普通寒天〔Nutrient agar]平板培養)
(1) コロニーの形態:円形、全縁滑らか、低凸状
(2) 色:クリーム色
(3) 光沢:有り
C.生理学的性質
(1) グラム染色性:+
(2) 硝酸塩の還元:−
(3) インドールの生成:−
(4) 硫化水素の生成:−
(5) クエン酸の利用:−
(6) ウレアーゼ:−
(7) オキシダーゼ:+
(8) カタラーゼ:+
(9) 酸素に対する態度:好気性
(10) O−Fテスト(グルコース):−/−
(11) 糖類からの酸及びガスの生成
D−グルコース:酸(+)/ガス(−)
(12) 醗酵性試験
(a) D−グルコース:+
(b) D−フラクトース:+
(c) D−マンノース:+
(d) D−ソルビトール:−
(e) イノシトール:−
(f) マルトース:+
(g) トレハロース:+
(13) その他の生理学的性質
(a) β−ガラクトシダーゼ活性:−
(b) アルギニンジヒドロラーゼ活性:−
(c) リジンデカルボキシラーゼ活性:−
(d) トリプトファンデアミナーゼ活性:−
(e) アセトイン産生:−
(f) ゼラチナーゼ活性:+
(g) オルニチンデカルボキシラーゼ活性:− - ジオバチルス・エスピー(Geobacillus sp.)SPT4(FERM BP−08452)である請求項1記載の新規微生物。
- ジオバチルス・エスピー(Geobacillus sp.)SPT5(FERM BP−08453)である請求項1記載の新規微生物。
- ジオバチルス・エスピー(Geobacillus sp.)SPT6(FERM BP−08454)である請求項1記載の新規微生物。
- ジオバチルス・エスピー(Geobacillus sp.)SPT7(FERM BP−08455)である請求項1記載の新規微生物。
- ジオバチルス(Geobacillus)属に属する新規微生物であって、有機性汚泥、生物性汚泥等の有機性固形物を可溶化する可溶化酵素の生産能を有し、16SrRNA遺伝子の塩基配列が、配列表の配列番号1に記載の配列であることを特徴とする新規微生物。
- ジオバチルス(Geobacillus)属に属する新規微生物であって、有機性汚泥、生物性汚泥等の有機性固形物を可溶化する可溶化酵素の生産能を有し、16SrRNA遺伝子の塩基配列が、配列表の配列番号2に記載の配列であることを特徴とする新規微生物。
- ジオバチルス(Geobacillus)属に属する新規微生物であって、有機性汚泥、生物性汚泥等の有機性固形物を可溶化する可溶化酵素の生産能を有し、16SrRNA遺伝子の塩基配列が、配列表の配列番号4に記載の配列であることを特徴とする新規微生物。
- 請求項1乃至10のいずれかに記載の新規微生物を少なくとも一種用いて有機性汚泥、生物性汚泥等の有機性固形物を可溶化することを特徴とする有機性固形物の処理方法。
- 請求項4記載の新規微生物、請求項5記載の新規微生物、又は請求項6記載の新規微生物のいずれかと、請求項7記載の新規微生物とを混合した混合微生物によって、有機性汚泥、生物性汚泥等の有機性固形物を可溶化することを特徴とする有機性固形物の処理方法。
Priority Applications (12)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003209106A JP4034705B2 (ja) | 2003-08-27 | 2003-08-27 | 新規微生物及びその微生物を用いた有機性固形物の処理方法 |
KR20037015377A KR100594331B1 (ko) | 2003-08-27 | 2003-08-29 | 신규 미생물 및 그 미생물을 사용한 유기성 고형물의 처리방법 |
DE60322750T DE60322750D1 (de) | 2003-08-27 | 2003-08-29 | Neuer mikroorganismus und verfahren zur behandlung organischer feststoffe unter verwendung des mikroorganismus |
CA 2535653 CA2535653A1 (en) | 2003-08-27 | 2003-08-29 | Novel microorganism and method of treating organic solid matters with the use of the microorganism |
PCT/JP2003/011008 WO2005023997A1 (ja) | 2003-08-27 | 2003-08-29 | 新規微生物及びその微生物を用いた有機性固形物の処理方法 |
AT03818540T ATE403630T1 (de) | 2003-08-27 | 2003-08-29 | Neuer mikroorganismus und verfahren zur behandlung organischer feststoffe unter verwendung des mikroorganismus |
AU2003257590A AU2003257590B2 (en) | 2003-08-27 | 2003-08-29 | Novel microorganism and process for treatment of organic solid matter using the microorganism |
EP20030818540 EP1659171B1 (en) | 2003-08-27 | 2003-08-29 | Novel microorganism and method of treating organic solid matters with the use of the microorganism |
CNB038246104A CN1300298C (zh) | 2003-08-27 | 2003-08-29 | 微生物以及利用该微生物的有机固态物的处理方法 |
KR1020067005826A KR100818575B1 (ko) | 2003-08-27 | 2003-08-29 | 신규 미생물 및 그 미생물을 사용한 오니의 처리방법 |
US10/569,587 US20090014384A1 (en) | 2003-08-27 | 2003-08-29 | Novel microorganism and process for treatment of organic solid matter using the microorganism |
TW093119837A TW200508387A (en) | 2003-08-27 | 2004-06-30 | New microorganism and method of treating organic solid materials by using the same |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003209106A JP4034705B2 (ja) | 2003-08-27 | 2003-08-27 | 新規微生物及びその微生物を用いた有機性固形物の処理方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2005065518A true JP2005065518A (ja) | 2005-03-17 |
JP4034705B2 JP4034705B2 (ja) | 2008-01-16 |
Family
ID=34263957
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2003209106A Expired - Fee Related JP4034705B2 (ja) | 2003-08-27 | 2003-08-27 | 新規微生物及びその微生物を用いた有機性固形物の処理方法 |
Country Status (11)
Country | Link |
---|---|
US (1) | US20090014384A1 (ja) |
EP (1) | EP1659171B1 (ja) |
JP (1) | JP4034705B2 (ja) |
KR (2) | KR100594331B1 (ja) |
CN (1) | CN1300298C (ja) |
AT (1) | ATE403630T1 (ja) |
AU (1) | AU2003257590B2 (ja) |
CA (1) | CA2535653A1 (ja) |
DE (1) | DE60322750D1 (ja) |
TW (1) | TW200508387A (ja) |
WO (1) | WO2005023997A1 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010252679A (ja) * | 2009-04-24 | 2010-11-11 | Tokai Rubber Ind Ltd | 新規微生物及びそれを用いた汚泥処理方法 |
JP2011217696A (ja) * | 2010-04-14 | 2011-11-04 | Kobe Univ | ピニトールもしくはピニトール含有組成物の製法およびそれに用いる微生物 |
Families Citing this family (47)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CA2551202C (en) | 1996-12-20 | 2010-10-26 | Usf Filtration And Separations Group, Inc. | Scouring method |
AUPR421501A0 (en) | 2001-04-04 | 2001-05-03 | U.S. Filter Wastewater Group, Inc. | Potting method |
AUPR692401A0 (en) | 2001-08-09 | 2001-08-30 | U.S. Filter Wastewater Group, Inc. | Method of cleaning membrane modules |
AUPS300602A0 (en) | 2002-06-18 | 2002-07-11 | U.S. Filter Wastewater Group, Inc. | Methods of minimising the effect of integrity loss in hollow fibre membrane modules |
ATE542593T1 (de) | 2002-10-10 | 2012-02-15 | Siemens Industry Inc | Membranfilter und rückspülverfahren dafür |
KR101115173B1 (ko) | 2003-08-29 | 2012-02-24 | 지멘스 워터 테크놀로지스 코포레이션 | 역류 |
EP1687078B1 (en) | 2003-11-14 | 2012-03-14 | Siemens Industry, Inc. | Improved module cleaning method |
WO2005092799A1 (en) | 2004-03-26 | 2005-10-06 | U.S. Filter Wastewater Group, Inc. | Process and apparatus for purifying impure water using microfiltration or ultrafiltration in combination with reverse osmosis |
AU2005282211B2 (en) | 2004-09-07 | 2011-04-21 | Evoqua Water Technologies Llc | Reduction of backwash liquid waste |
US8506806B2 (en) | 2004-09-14 | 2013-08-13 | Siemens Industry, Inc. | Methods and apparatus for removing solids from a membrane module |
NZ553771A (en) | 2004-09-15 | 2010-11-26 | Siemens Water Tech Corp | Continuously variable aeration of membrane filtration system and flow control device when used in such application |
NZ583228A (en) | 2004-12-24 | 2012-05-25 | Siemens Industry Inc | Cleaning in membrane filtration systems |
EP1838422A4 (en) | 2004-12-24 | 2009-09-02 | Siemens Water Tech Corp | EASY GAS FLUSHING PROCESS AND APPROPRIATE DEVICE |
EP1885475B1 (en) | 2005-04-29 | 2015-03-25 | Evoqua Water Technologies LLC | Chemical clean for membrane filter |
CN101287538B (zh) | 2005-08-22 | 2013-03-06 | 西门子工业公司 | 使用歧管以减少回洗的水过滤装置 |
ES2523215T3 (es) * | 2005-09-02 | 2014-11-24 | Novozymes North America, Inc. | Métodos para mejorar la deshidratación de lodo con tratamiento con alfa-amilasa |
KR101086649B1 (ko) * | 2006-03-31 | 2011-11-24 | 도요타 지도샤(주) | 바이오매스 처리 방법, 퇴비, 축산용 멀칭 재료, 및 바이오매스용 처리제 |
WO2008024445A2 (en) | 2006-08-23 | 2008-02-28 | Siemens Water Technologies Corp. | Sequencing batch reactor with continuous membrane filtration and solids reduction |
WO2008051546A2 (en) | 2006-10-24 | 2008-05-02 | Siemens Water Technologies Corp. | Infiltration/inflow control for membrane bioreactor |
KR100807275B1 (ko) * | 2006-12-22 | 2008-02-28 | 목원대학교 산학협력단 | 초고온성 단백질분해효소를 생산하는 지오바실러스카우스토필러스 c-2 균주 및 그의 이용방법 |
WO2008123972A1 (en) | 2007-04-02 | 2008-10-16 | Siemens Water Technologies Corp. | Improved infiltration/inflow control for membrane bioreactor |
US9764288B2 (en) | 2007-04-04 | 2017-09-19 | Evoqua Water Technologies Llc | Membrane module protection |
CA2822316A1 (en) | 2007-05-29 | 2008-12-18 | Siemens Industry, Inc. | Membrane cleaning with pulsed airlift pump |
CN106064021B (zh) | 2008-07-24 | 2019-06-04 | 懿华水处理技术有限责任公司 | 用于膜过滤模块的框架系统 |
AU2010101488B4 (en) | 2009-06-11 | 2013-05-02 | Evoqua Water Technologies Llc | Methods for cleaning a porous polymeric membrane and a kit for cleaning a porous polymeric membrane |
GB0911885D0 (en) * | 2009-07-08 | 2009-08-19 | Oxford Biodynamics Ltd | Screening method for cell aging |
CN101805772B (zh) * | 2010-03-26 | 2012-07-25 | 东华大学 | 从剩余污泥中提取蛋白质的方法 |
EP2563501B1 (en) | 2010-04-30 | 2019-05-15 | Evoqua Water Technologies LLC | Fluid flow distribution device |
AU2011305377B2 (en) | 2010-09-24 | 2014-11-20 | Evoqua Water Technologies Llc | Fluid control manifold for membrane filtration system |
CN102351321B (zh) * | 2011-09-06 | 2013-02-27 | 佛山市合璟节能环保科技有限公司 | 一种减量处理生活污泥用复合生物酶制剂及生产、使用方法 |
KR20140097140A (ko) | 2011-09-30 | 2014-08-06 | 에보쿠아 워터 테크놀로지스 엘엘씨 | 아이솔레이션 밸브 |
EP2763776B1 (en) | 2011-09-30 | 2021-07-28 | Rohm & Haas Electronic Materials Singapore Pte. Ltd | Improved filtration module assembly |
CN102703351B (zh) * | 2012-01-21 | 2013-05-08 | 大地绿源环保科技(北京)有限公司 | 一株芽孢杆菌utm03及其应用 |
EP2866922B1 (en) | 2012-06-28 | 2018-03-07 | Evoqua Water Technologies LLC | A potting method |
US9962865B2 (en) | 2012-09-26 | 2018-05-08 | Evoqua Water Technologies Llc | Membrane potting methods |
AU2013101765A4 (en) | 2012-09-27 | 2016-10-13 | Evoqua Water Technologies Llc | Gas Scouring Apparatus for Immersed Membranes |
AU2014329869B2 (en) | 2013-10-02 | 2018-06-14 | Evoqua Water Technologies Llc | A method and device for repairing a membrane filtration module |
CN105462869B (zh) * | 2014-08-07 | 2019-10-08 | 马前 | 双酶梭菌及其用途及纳米金属硫化物的制备方法 |
EP3322511B1 (en) | 2015-07-14 | 2022-09-07 | Rohm & Haas Electronic Materials Singapore Pte. Ltd | Aeration device for filtration system |
CN105461184B (zh) * | 2015-11-30 | 2018-04-06 | 云南水务投资股份有限公司 | 一种利用间种植物进行污泥减量化和稳定化的装置及其工艺 |
KR102055544B1 (ko) * | 2019-06-11 | 2019-12-13 | 동의대학교 산학협력단 | 신규한 지오바실러스속 균주 및 이의 용도 |
WO2021112349A1 (ko) * | 2019-12-06 | 2021-06-10 | 동의대학교 산학협력단 | 신규한 지오바실러스속 균주 및 부형제를 포함하는 유기성 폐기물 분해용 미생물 제제 |
KR102175728B1 (ko) * | 2019-12-06 | 2020-11-06 | 동의대학교 산학협력단 | 신규한 지오바실러스속 균주 및 부형제를 포함하는 유기성 폐기물 분해용 미생물 제제 |
CN112625939B (zh) * | 2020-11-17 | 2022-09-09 | 哈尔滨师范大学 | 一株甲基营养型芽孢杆菌及其应用 |
CN113549568B (zh) * | 2021-06-04 | 2024-02-23 | 东南大学 | 一种溶胞菌株、污泥减量用菌剂及其应用 |
CN113549569B (zh) * | 2021-06-04 | 2024-04-19 | 东南大学 | 一种溶胞菌株、微生物菌剂及其应用 |
CN113528374B (zh) * | 2021-06-04 | 2023-04-21 | 东南大学 | 一种溶胞菌株、污泥减量处理剂及其应用 |
Family Cites Families (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2826947B2 (ja) * | 1993-12-28 | 1998-11-18 | アサヒビール株式会社 | 酵母エキス残渣の処理方法 |
JP3547105B2 (ja) * | 1996-02-29 | 2004-07-28 | 株式会社神鋼環境ソリューション | 新規微生物 |
JP3826589B2 (ja) * | 1998-11-09 | 2006-09-27 | 東レ株式会社 | 新規微生物およびそれを用いた汚泥処理方法 |
JP2000167596A (ja) * | 1998-12-08 | 2000-06-20 | Konan Kagaku Kogyo Kk | 有機性汚泥の処理方法 |
JP4540211B2 (ja) * | 2000-10-20 | 2010-09-08 | 三井造船株式会社 | バチルス・サブチリスに属する新規微生物 |
JP2003062559A (ja) * | 2001-08-28 | 2003-03-04 | Matsushita Electric Works Ltd | 水処理装置 |
-
2003
- 2003-08-27 JP JP2003209106A patent/JP4034705B2/ja not_active Expired - Fee Related
- 2003-08-29 CN CNB038246104A patent/CN1300298C/zh not_active Expired - Fee Related
- 2003-08-29 WO PCT/JP2003/011008 patent/WO2005023997A1/ja active IP Right Grant
- 2003-08-29 AU AU2003257590A patent/AU2003257590B2/en not_active Ceased
- 2003-08-29 DE DE60322750T patent/DE60322750D1/de not_active Expired - Fee Related
- 2003-08-29 EP EP20030818540 patent/EP1659171B1/en not_active Expired - Lifetime
- 2003-08-29 KR KR20037015377A patent/KR100594331B1/ko not_active IP Right Cessation
- 2003-08-29 AT AT03818540T patent/ATE403630T1/de not_active IP Right Cessation
- 2003-08-29 US US10/569,587 patent/US20090014384A1/en not_active Abandoned
- 2003-08-29 KR KR1020067005826A patent/KR100818575B1/ko not_active IP Right Cessation
- 2003-08-29 CA CA 2535653 patent/CA2535653A1/en not_active Abandoned
-
2004
- 2004-06-30 TW TW093119837A patent/TW200508387A/zh unknown
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010252679A (ja) * | 2009-04-24 | 2010-11-11 | Tokai Rubber Ind Ltd | 新規微生物及びそれを用いた汚泥処理方法 |
JP2011217696A (ja) * | 2010-04-14 | 2011-11-04 | Kobe Univ | ピニトールもしくはピニトール含有組成物の製法およびそれに用いる微生物 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
KR100818575B1 (ko) | 2008-04-03 |
JP4034705B2 (ja) | 2008-01-16 |
KR20050086014A (ko) | 2005-08-30 |
WO2005023997A1 (ja) | 2005-03-17 |
AU2003257590B2 (en) | 2008-04-03 |
EP1659171A1 (en) | 2006-05-24 |
TW200508387A (en) | 2005-03-01 |
CA2535653A1 (en) | 2005-03-17 |
CN1300298C (zh) | 2007-02-14 |
KR20060031890A (ko) | 2006-04-13 |
ATE403630T1 (de) | 2008-08-15 |
CN1688687A (zh) | 2005-10-26 |
KR100594331B1 (ko) | 2006-06-30 |
DE60322750D1 (de) | 2008-09-18 |
US20090014384A1 (en) | 2009-01-15 |
EP1659171A4 (en) | 2006-12-27 |
EP1659171B1 (en) | 2008-08-06 |
AU2003257590A1 (en) | 2005-03-29 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP4034705B2 (ja) | 新規微生物及びその微生物を用いた有機性固形物の処理方法 | |
Li et al. | Isolation and nitrogen removal characteristics of an aerobic heterotrophic nitrifying-denitrifying bacterium, Klebsiella sp. TN-10 | |
JP2002159992A (ja) | バイオメーカーを用いる高濃度有機性廃水の処理方法および装置 | |
Alibardi et al. | Effects of heat treatment on microbial communities of granular sludge for biological hydrogen production | |
US6780317B1 (en) | Method of purifying water, suitable bacteria for the method and use thereof | |
CN111621437B (zh) | 分离自猪场氧化塘的旱獭埃希氏菌lm-dk及其应用 | |
JP2018126085A (ja) | 汚泥減容微生物資材及び余剰汚泥の減容化方法 | |
CN113652375B (zh) | 一种产碱菌科好氧新菌t-4及其应用 | |
Zhang et al. | Characteristics of heterotrophic nitrifying bacterium strain SFA13 isolated from the Songhua River | |
CN112625940B (zh) | 一株耐高温亚硝化单胞菌及其在污水处理中的应用 | |
KR100440811B1 (ko) | 유기성 폐수의 처리방법 및 그 처리장치 | |
JPH0999298A (ja) | 汚泥の処理方法 | |
JP3547105B2 (ja) | 新規微生物 | |
JP3251843B2 (ja) | 汚泥の生物学的処理における可溶化方法 | |
CN116376756B (zh) | 一种好氧反硝化菌及其在污水处理中的应用 | |
JP3588613B2 (ja) | 新規微生物及びその微生物を用いた有機性固形物の処理方法 | |
CN112760268B (zh) | 一株耐紫外光芽孢杆菌及其应用 | |
CN112813004B (zh) | 一株耐紫外光抗氧化的不动细菌及其应用 | |
JP2005013063A (ja) | 新規微生物 | |
JP2002166289A (ja) | 有機性廃水の処理方法及びその処理装置 | |
CN115975844A (zh) | 一株表皮短杆菌hrkj-2及其在废水去污中的应用 | |
Aris et al. | Identification of Facultative Anaerobic Bacteria for Low-Cost Nutrient Removal in Treating Domestic Wastewater | |
JP2003062599A (ja) | 微生物による汚泥処理方法 | |
Chatterjee et al. | In Situ Bioremediation of Dairy Wastewater–A novel Approach in Dairy Waste Management | |
You | The microorganism community in an aerobic denitrification membrane bioreactor by 16S rDNA based molecular biotechnology |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20050420 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20070803 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20070926 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20071019 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20071025 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101102 Year of fee payment: 3 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 4034705 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101102 Year of fee payment: 3 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101102 Year of fee payment: 3 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111102 Year of fee payment: 4 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111102 Year of fee payment: 4 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121102 Year of fee payment: 5 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121102 Year of fee payment: 5 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121102 Year of fee payment: 5 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131102 Year of fee payment: 6 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |