JP2005060581A - クロロプレン系ゴム組成物 - Google Patents
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Abstract
Description
また、本発明のクロロプレン系ゴム組成物は、金属酸化物を少なくとも1種以上添加されていることが好ましい。
更に、本発明は上記のクロロプレン系ゴムを加硫することによって得られる加硫物に関するものである。なお、本明細書において他に注記したものを除き、全ての部はクロロプレン系ゴム100質量部あたりの部数(質量部)であり、そして百分率は全組成物の質量に基づく。
本発明のクロロプレン系ゴム組成物中に配合されるカーボンブラックは、熱分解法によるサーマルブラック、アセチレンブラック、または不完全燃焼法によるファーネスブラック、チャンネルブラックのいずれも使用可能であるが、これらのカーボンブラックにおいて、結晶内の層平面のC軸方向の平均積み重なり高さLCが2nm以上であることが必要であり、層平面のC軸方向の平均積み重なり高さLCが2.5nm以上のものが特に好ましい。
更に、平均粒径が60nm以下で、かつDBP吸油量が好ましくは100〜350ml/100g、更に好ましくは120〜300ml/100g、特に好ましくは140〜300ml/100gのカーボンブラックであることが好ましい。
結晶子内の層平面のC方向の平均積み重なり高さLCが2nmより小さいとクロロプレン系ゴム組成物を加硫して得られる加硫物の耐熱性が不十分ではない。
更に、カーボンブラックの中でもアセチレンブラックは、アセチレンガスを熱分解して得られるカーボンブラックであり、結晶化が著しく進みしかもストラクチャーも高度に発達し、吸油量も大きく、アセチレンブラックを使用したクロロプレン系ゴム組成物は、その加硫物の耐熱性の改善効果が大きいことから、最も好ましい。
カーボンブラックの添加量は、クロロプレン系ゴム100質量部に対し20〜80質量部が好ましく、30〜60質量部が更に好ましい。添加量が80質量部を越えると加工性が悪くなり、スコーチを起こし易くなり、また加硫物の脆化温度が高くなる。添加量が20質量部よりすくないと加硫物の引張強度やモジュラスが低下する。
また、結晶格子内の層平面のC軸方向の平均積み重なり高さLCが2nm以上のカーボンブラックが主成分であるが、この他に、必要に応じて従来よりゴム用に使用されている各種カーボンブラックを含有することができる。
亜鉛粉の添加量は、クロロプレン系ゴム100質量部に対し、0.2〜30質量部が好ましく、2〜20質量部が更に好ましい。0.2質量部より亜鉛粉が少ない場合は、加硫物の耐熱性が十分改良されず、また30質量部より多い場合は加硫物の機械的特性が低下する。
n=1〜20の整数、好ましくは3〜20の整数
クロロプレンと共重合可能な単量体としては、例えば、2,3−ジクロロ−1,3−ブタジエン、1−クロロ−1,3−ブタジエン、硫黄、スチレン、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、イソプレン、ブタジエン、並びにアクリル酸、メタクリル酸又はこれらのエステル類などであり、本発明の目的を満たす範囲で用いることが出来る。
この乳化重合を実施する場合の乳化剤については特に制限はなく、一般にクロロプレンの乳化重合に使用される乳化剤、例えば炭素数6〜22の飽和または不飽和の脂肪族のアルカリ金属塩、ロジン酸または不均化ロジン酸のアルカリ金属塩、β−ナフタレンスルホン酸のホルマリン縮合物のアルカリ金属塩などが用いられる。
本発明のクロロプレン系ゴムとしては、これらのうちから選ばれた1種または2種以上を混合して用いることができる。
また、モノマーの最終転化率は60〜90%の範囲に入るように行うことが好ましく、この転化率に達した時点で重合禁止剤を少量添加して重合を停止させる。
重合禁止剤としては、例えば、チオジフェニルアミン、4−ターシャリ−ブチルカテコール、2,2−メチレンビス−4−メチル−6−ターシャリ−ブチルフェノールなどの通常用いられる禁止剤が用いられる。
「実施例及び比較例」
表1に示す配合処方により、8インチロールを用いてゴム組成物を配合した。次に配合物を油圧プレスにて160℃×20分間加硫して試験片を作製した。その試験片を用いて、引張強度、伸び等の力学的特性を、JIS K6251に準拠して測定した。Hsは、JIS K6253に準拠してデュロメータ硬さ計を用いて測定した。耐熱性は、120℃,130℃、140℃×72hrsの条件下にギヤーオーブン中に放置後の硬さ変化を求めて、判断した。
圧縮永久歪みは、配合物を油圧プレスにて160℃×30分間加熱して作製した試験片を用いて、JIS K6262に準拠して120℃×72hrs後の圧縮永久歪みを測定した。
これら物性試験結果を表1に示す。
表1で用いたMgOは、協和化学工業株式会社製、キョウワマグ150
表1で用いた亜鉛華は、堺化学工業株式会社製、亜鉛華2種
表1で用いたSRFカーボンブラックは、旭カーボン株式会社、#50(LC=1.8nm以下、DBP吸油量65ml/100g)
表1で用いたMAFカーボンブラックは、東海カーボン株式会社 シースト116(LC=1.8nm以下、DBP吸油量133ml/100g)
表1で用いたFEFカーボンブラックは、旭カーボン株式会社、#60(LC=1.8nm以下、DBP吸油量120ml/100g)
表1で用いたアセチレンブラックは、電気化学工業株式会社製デンカブラック粒状品(LC=3.5nm、DBP吸油量160ml/100g)
表1で用いたアデカサイザーRS107は、旭電化工業株式会社製 可塑剤
表1で用いたブルカノールOTは、バイエル社製 可塑剤
表1で用いたノクラック810−NAは、大内新興化学工業株式会社製 老化防止剤
表1で用いたノクラック6Cは、大内新興化学工業株式会社製 老化防止剤
表1で用いたアクセル22Sは、川口化学工業株式会社製 加硫促進剤
表1で用いたノクセラーCZは、大内新興化学工業株式会社製 加硫促進剤
表1で用いた4,4’−ビス(α、α−ジメチルベンジル)ジフェニルアミンは、大内新興化学工業株式会社性 老化防止剤 ノクラックCD
Claims (9)
- 請求項1の化合物1が、ポリエチレングリコール・ジベンゾエート、ポリエチレングリコール・ジ−2−エチルヘキソエート、テトラエチレングリコール・ジ−(2−エチル・へキソエート)、ポリエチレングリコールビス(2−エチルへキソエート)、トリエチレングリコール・ジペラルゴネート、トリエチレングリコールジヘプタノエート、トリエチレングリコール・カプレートカプリレート、テトラエチレングリコールジヘプタノエートの中の少なくとも1種以上からなることを特徴とするクロロプレン系ゴム組成物。
- クロロプレン系ゴムがキサントゲン変性クロロプレン系ゴム、メルカプタン変性クロロプレン系ゴム又は硫黄変性クロロプレン系ゴムの1種または2種以上であることを特徴とする請求項1又は2に記載されたクロロプレン系ゴム組成物。
- カーボンブラックがアセチレンブラックである請求項1〜3のいずれか1項に記載されたクロロプレン系ゴム組成物
- マグネシア及びまたは亜鉛華を含むことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載されたクロロプレン系ゴム組成物。
- 請求項1〜5のいずれか1項に記載されたクロロプレン系ゴム組成物を加硫してなることを特徴とするクロロプレン系ゴム加硫物。
- 請求項1〜6のいずれか1項に記載されたクロロプレン組成物からなるゴムブーツ。
- 請求項1〜6のいずれか1項に記載されたクロロプレン組成物からなるホース組成物
- 請求項1〜6のいずれか1項に記載されたクロロプレン組成物からなる防振ゴム組成物
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