JP2005059308A - リサイクル木質系複合材、その製造装置及びその製造方法 - Google Patents

リサイクル木質系複合材、その製造装置及びその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 結合剤が混和された細長い木質チップをほぼ長さ方向に揃え、かつ、搬送台上に、厚さが厚い木質マットをスムースに積層できる装置を提供する。
【解決手段】 コンベアー搬送装置上に、複数の板が搬送方向に沿って並列に立設される。、上記複数の板を振動させる振動手段が設けられている。重量比70%以上が長さ20mm〜150mmの範囲の細長い木質材料片を、上方から上記複数の板の間に投入し、該木質材料片を、複数の板の間を通過させながら木質材料片の長手方向をほぼ揃えてコンベアー搬送装置上に積層し、積層された木質材料片の両側を保持するサイドガイド板が設けられ、保持された状態でコンベアー搬送装置によりプレス機に搬送されることを特徴とする。
【選択図】 図2

Description

本発明はリサイクル木質系複合材料及びその製造方法に関する。
構造材料として用いられるエンジニアリングウッドと称される木質系複合材料は、例えば、細長い木質材料片に結合剤を塗布するなどして担持させた結合剤付き木質材料片を、その長手方向に向きを揃えて積層し、この積層体を加圧・加熱することによって得られている(例えば、特許文献1)。
また、木質材料片を得ようとする木質系複合材料の長さ方向に配向させた状態でマット状に積層し、このマットを加圧・加熱することも知られている(例えば、特許文献2)。
このようにして製造される木質系複合材料は、構造材料として必要な強度を得るために、繊維方向に一定以上の長さを有する細長い木質材料片を用いる必要があり、上記特許文献記載の技術では、150mm以上の繊維方向長さを有する木質材料片が用いられている。すなわち、短い木質材料片が使用できないのは、得られる複合材料の強度が確保出来ないからである。
特公昭50−17512号公報
特許2527761号公報
しかしながら、本発明者の検討によれば、近年問題になっている木材の廃棄物から、従来の方法で用いられている木質系複合材料の原料となる比較的長い木質材料片を得ることは困難になりつつある。即ち、木材の廃棄物には、工場や住宅建築現場で発生する端材、部材輸送後に廃棄される廃パレット材、建築物解体時に発生する解体廃材等があるが、これらはいずれも乾燥しており、且つ異物の混入があるため、切削加工用の刃物が損傷し易く、安定した操業が難しい。
一方、上記異物への耐性が大きい破砕機を用いた場合、得られる木質材料片の長さは20cm〜150mm程度であるため、150mm以上の繊維方向を有する木質材料片を必要とする従来の製造方法に用いることができない。
本発明の目的は、上記従来の木質系複合材料の製造方法上の問題点に鑑み、例えば、150mm未満の短い木質材料片を用いた場合であっても、構造材として充分使用できる高強度な木質系複合材料を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明の請求項1に記載のリサイクル木質系複合材の製造方法は、廃棄木材をハンマーミル破砕機によりで破砕する工程と、破砕された木質材料片を重量比70%以上が厚さ1〜11mm、長さ20mm〜150mmの範囲に分級する工程と、木質材料片を含水率10重量%以下に乾燥する工程と、破砕された木質材料片に結合剤を混和させる工程と、木質材料片を平均配向角度30度以下のほぼ一方向を向くように配向させて積む工程と、木質材料片の長手方向に対して垂直方向から加圧する工程とを有することを特徴とする。
本発明の請求項2に記載の木質材料片の配向積層装置は、コンベアー搬送装置上に、複数の板が搬送方向に沿って並列に立設され、上記複数の板を振動させる振動手段が設けられ、重量比70%以上が厚さ1〜11mm、長さ20mm〜150mmの範囲の細長い木質材料片を、上方から上記複数の板の間に投入し、該木質材料片を、複数の板の間を通過させながら木質材料片の長手方向をほぼ揃えてコンベアー搬送装置上に積層し、積層された木質材料片の両側を保持するサイドガイド板が設けられ、保持された状態でコンベアー搬送装置によりプレス機に搬送されることを特徴とする。
本発明の請求項3に記載のリサイクル木質系複合材は、廃棄木材を破砕することにより得られた重量比70%以上が厚さ1〜11mm、長さ20mm〜150mmの範囲にある木質材料片と結合剤とからなり、木質材料片が長手方向に対して垂直方向に断面積が平均70%以下に圧縮され、左右2面の木質材料片の平均配向角度が10度以下であり、上下2面の木質材料片の平均配向角度が10〜30度であることを特徴とする。
木質材料片となる原料材の樹種としては、主に、スギ、ヒノキ、スプルース、ファー、ラジアータパイン等の針葉樹、シラカバ、アピトン、カメレレ、センゴンラウト、アスペン等の広葉樹が挙げられるが、これら森林から生産される植物材料だけでなく、竹、コウリャンといった森林以外で生産される植物材料をも含めることができる。
廃棄木材とは、特に限定されないが、例えば、上記樹種の丸太、間伐材等の生材料、工場や住宅建築現場で発生する端材、部材輸送後に廃棄される廃パレット材、建築解体時に発生する解体廃材等が挙げられる。
上記原料材を木質材料片にする破砕方法としては、ハンマーミル破砕機により破砕される。フレーカーの回転刃によって丸太を切削してストランドにする一般にパーティクルボードに使用されているような切削を要素とした小片製造機(ナイフフレーカーなど)では、小片が薄く削られ、木材の繊維が切断された物になり強度が比較的でにくく、破砕を要素とする破砕機により作製された破砕チップは20mm〜150mmの長さの紡錘状になり強度がでやすいからである。
そして、上記のようにして破砕された木質材料片は、その厚さが不揃いの場合は、一定範囲の厚さの木質材料片に分級されるが、分級方法は、一定範囲の厚さで分級できるものであれば特に限定されないが、例えば、ウェーブローラー方式等の分級機を用いて分級する方法が挙げられる。なお、ウェーブローラー方式の分級機は、チップの厚さを基準に連続的に分級する装置である。
本発明の木質系複合材料において、使用される木質材料片は、その比重が0.3〜0.6、その長さが20mm〜150mm、その厚さ(短辺)が1mm〜11mmであることが好ましい。製造された木質系複合材料の嵩密度が0.6以上に限定されるが、その理由は、以下の通りである。
即ち、木質材料片の比重が0.3未満のもの場合、木質が腐敗しているため十分な強度が得られなかったり、成形時の圧密処理を十分に行うことができず、強度が得られない。木質材料片の比重が0.6を越えるものは、木質材料片が固く、所望する構造材としての成形が難しい。
木質材料片の厚さが1mm未満のものを用いると、構成材料片が小さくなりすぎ、多くの結合材が必要となり、強度を発現しない。一方、木質材料片の厚さが11mmを越えると、構造材料の厚さ方向への木質片の積層数が少なくなってしまい、応力伝達が十分に行えず、木質片の継ぎ目に応力集中を起こしやすく、所望な強度を得ることができない。
木質材料片の長さが20mm未満のものを用いると、構造材として使用する場合、軸方向の強度が不十分となり、150mmを越えるものを用いると、木質材料片を積層したとき、1本の木質材料片の積層交点が増してしまい、十分な圧密化ができない。木質材料片の長さは、完全にきっちり分離できる物ではないため、重量比で、70%以上であり、好ましくは80%以上が、上記長さの破砕チップが含有していれば十分効果が発揮される。
また、木質材料片の長さと厚さとの比は、特に限定されないが、長さが厚さの10倍以上となることが好ましい。すなわち、長さが厚さの10倍未満であると、木質系複合材料の軸方向の強度が不十分となる恐れがある。
嵩密度が0.6未満では木質材料片の十分な結合が得られず、構造材として用いる場合、十分な強度を得ることができない恐れがある。
さらに、空隙率は、特に限定されないが、10%以下となることが好ましい。すなわち、空隙率が10%を越えると、木質系複合材料中の各木質材料片同士の結合が不十分となり、十分な強度を発現しなくなる恐れがある。
また、木質材料片は、含水率を一定にすることが好ましい。含水率を一定にすることで生産時の木質系複合材料の品質バラツキがなくなる。好ましい含水率としては、0〜10%である。
含水率を一定にする方法としては、例えば、温調したオーブン中に一定時間木質材料片を放置する方法が挙げられる。因みに、50℃のオーブンに24時間放置すると、含水率はほぼ5%程度に保たれる。
本発明で用いられる結合剤としては、フェノール樹脂、尿素樹脂、イソシアネート等、合板やパーティクルボードに用いられる木材工業用の接着剤が挙げられ、これらの結合剤は、単独或いは数種類を併用しても良い。
また、結合剤は、液状でも粉末状でも構わないが、に木質材料片に噴霧したり、混合した状態で付着される。
プレス機としては、特に限定されないが、例えば、既存の木質系材料成形用の縦型プレス機や連続プレス機を垂直方向動作にしたものを用いることができる。
プレス機の温度条件は、通常100〜250℃の範囲が好ましい。プレス機の温度条件は、通常100〜250℃の範囲が好ましい。圧力条件は、1〜10MPaの範囲が好ましい。プレス時間は、結合剤が硬化する時間であればよい。1MPa未満であると、充分に圧縮できず、10MPa以上であると、プレスのための設備が高価になる。プレス時間は、結合剤が硬化する時間の加熱と圧力を加えればよい。
加熱方法としては、特に限定されないが、例えば、熱盤のように木質材料片の表面から伝熱により内部に熱を伝える方法や、蒸気噴射や高周波加熱等のように内部を直接加熱する方法が挙げられる。加熱と加圧とは、同時に行ってもよいし、加圧をした後に加熱をしてもよいし、加熱した後に加圧してもよい。蒸気で加熱する場合は、0.5〜2MPa の圧力で蒸気を噴射する。0.5MPa以下では、木質材料片が軟化せずに、圧縮できないし、2MPa以上では、設備が大型化しすぎて現実的ではないためである。
また、本発明において、木質材料片の積層マットは、3層以上とすることが好ましい。即ち、2層以下では構造材として十分な強度が得られなくなる恐れがある。
さらに、本発明の木質系複合材料を製造する場合、プレス成形後、得られる木質系複合材料の寸法精度や表面性を向上させるために、アニール処理や、切削、サンディング加工を行うことが好ましい。
本発明にかかる木質系複合材料は、以上のように構成されているので、廃材等を破砕して得た短い木質材料片を用いても十分な強度を発現する構造材料となる。従って、従来廃棄されていた廃材の有効利用を図ることが可能になり、廃材の処理コストを低減できるとともに、廃材の焼却による環境汚染も防止することができる。
この製造方法は、まず、廃材等の原料木材をハンマーミル破砕機で木質材料片(チップ)を得る。ウェーブローラー方式の分級機で分級し、厚さ1mm〜11mm、長さ20mm〜150mm、長さ/厚さ≧10、比重0.3〜0.6の木質材料片1bを得る。
図1に示すように、投入ホッパ11に破砕された木質材片を投入し、第一のウェーブローラー方式分級機12に落下させる。ローラー形状は、その軸方向の波形に外形をしており、ローラー同士の間隔は、1mmに設定することにより、厚みが1mm以下の木質材片が最初に分級される。木質材は長手方向に繊維を有するため、細長い形態であり、厚みが1mm以下の木質材片であると、長さが20mm未満の木質材片21が分級されることになる。次に、第一のウェーブローラー方式分級機12によって落下しなかった木質材片を第二のウェーブローラー方式分級機13に搬送する。ローラー同士の間隔は、8mmに設定することにより、厚みが8mm以下の木質材片が分級される。厚みが8mm以下の木質材片であると、長さが150mm未満の木質材片22が分級されることになる。第二のウェーブローラー方式分級機13によって落下しなかった木質材片23は、長さが150mmを超える木質材片であるため、再度、破砕機によって、破砕することが好ましい。
長さが20mmに満たないものは、蒸気プレス機のボイラーの熱源に利用する方が好ましい。また、長さ150mmを越えるものは再度破砕機で破砕され利用することが好ましい。このように利用することで破砕された木材チップを、全て一つの製造設備(破砕機も含めた)で処理し、再び木質系材料としてリサイクルすることが可能となる。
つぎに、木質材料片1bを乾燥機3に入れて0〜10%の含水率になるまで乾燥したのち、図1(c)に示すように、ドラムブレンダ4に投入し、結合剤5をドラムブレンダ4内の木質材料片1bにスプレー散布し、ドラムブレンダ4内で木質材料片1bに結合剤5を担持させて結合剤付き木質材料片1cを得る。
図2に示すように、本発明の配向積層装置は、木質チップ供給装置2と配向装置3と搬送装置6とから構成される。配向装置3は、複数の金属製板31、32、・・・が搬送方向に沿って並列に立設され、隙間41、42、・・・が構成されている。複数の板31、32、・・・は、端部が金属帯51で溶接して連結され、その金属板51に振動手段として、振動付与装置5が接続されている。
板31、32、・・・の上端辺は、搬送方向に向かって徐々に低くされた傾斜とされている。又、板31,32、・・・の下端と搬送装置6の上面との間には、隙間が設けてある。この隙間は、搬送方向に向かって徐々に大きくなるようにされていても良い。
振動付与装置5は、配向装置3の両サイドの2枚の板に跨がって設けられた金属板51に、バイブレータ52と配向積層装置全体を支持部54に支持するバネ53とで構成されている。なお本図の場合は、バネ53は配向積層装置の四隅に設けられているが、この数と支持位置又は支持方法は特に限定されるものではなく、配向積層装置が安定して振動するようにされていれば、どのような方法であっても構わず、装置重量やサイズ又は重心位置等により適宜状況に応じた好適な方法を選択して設計されれば良いものである。
搬送装置6は、その搬送方向が、板31、32、・・・と平行になっている。また、配向装置3の板31、32、・・・の上端部には、後で詳述する結合剤付き木質チップPの供給装置2が配置されている。
図3において、コール板61上面には、コール板61の両側辺に沿って、一対のサイドガイド62が設けられている。サイドガイド62の下端とコール板61上面との間は、所定の距離の隙間が設けられている。サイドガイド62は、ベルトコンベアー6が移動してもその位置を変えないように固定されている。
木質チップは、配向されてコール板上に積載されマット状即ち木質マットMとされる。ベルトコンベアー6が移動するとコール板61が移動し、その上に積層された木質マットMは、その両側面部がサイドガイド62に接触し、摺動しながら移動する。但し、木質マットMの両側面のコール板61上面近傍は、サイドガイド62下端とコール板61上面との間に隙間があるため、サイドガイド62が当たっていない部分がある。
図3においては、サイドガイド62が、分割された板を対として、複数対を列設してある。対となるサイドガイド板とそれに続くサイドガイド対との列設箇所における接続間隔は、通常1から10mm程度とされる。このことにより、各分割されたサイドガイドの長さは、通常1000mm〜3000mm程度にされ、長尺ではないので取り扱い性がよくなり、従って製作が容易となる上、搬送路が曲がっている場合にも対処し易くなる。
列設箇所の上流側に配置されるサイドガイド対の下流側端部の間隔は、下流側に配置されるサイドガイド対の上流側端部の間隔よりも大きくされている。その距離は、前述の通り、サイドガイドの列設間隔が1mm〜3mm未満の場合には少なくとも約1mm以上とされ、接続間隔が3mm〜10mmの場合は少なくとも約3mmより大とされる。これより狭ければ木質チップがこぼれたり、木質マットが搬送面との間で滑り、搬送できなくなる場合があるのでこれより大きくされるが、あまり大きすぎても無駄であるので、適宜選択して決められる。又、上流側に配置されるサイドガイド対の下流側端部の間隔と、下流側に配置されるサイドガイド対の下流側端部の間隔とは略同じとされている。長手方向に配向した状態で型崩れすることなくマット状に確実に積層される。そして、結合剤付き木質材料片1bの積層方向からプレスするようにしたので、製造方法が簡略化でき、製造コストが低減される。
図4に示すように、ローラーコンベア71上にコール板72が載せられ、プレス成形機73に向かって搬送されている。コール板72上には、固定のサイドガイド75が配置され、サイドガイド75対の間に、結合材を混和された木質チップ22を配向して積層した木質マットが載せられている。サイドガイド75対の上端部は連結板によって連結され、側方から支持されている。支持にはエアシリンダーや油圧シリンダー、あるいはモーターなどが組み込まれ、ローラーコンベア上を搬送されるコール板と同調してサイドガイドを動かすことができる。
木質マットを載置されたコール板72は、ローラーコンベア71上を搬送され、プレス機73に到達する。プレス機の下側加圧盤上には、一対の側枠74が配置され、加圧盤面と側枠74下端部との間には、コール板72が挿入可能な隙間が設けられている。
側枠対の距離はサイドガイド75対の内寸と同じか僅かに大きくされて、マットが挿入可能となっている。
コール板72をプレス機に挿入したとき、木質マットはコール板72に載せられたまま側枠72の間に挿入される。
コール板72、木質マットをプレス機73に挿入した後、可動のサイドガイド76を後退させ、元の位置に戻し、プレスを行う。
一対の側枠74の、対向する面同士の間隔は、それぞれ対応する前記サイドガイド対の間隔と同じ距離、即ち積層された木質マットの幅と同じとされる。即ち、コール板72が加圧盤と側枠との隙間に挿入されたときに、可動のサイドガイド板76が側枠74に突き当たり、木質マットが側枠対の間に挿入されるようになっている。マットが側枠に当たらないよう、サイドガイド板の幅が側枠の幅よりわずかに小さくなっていてもよい。サイドガイド板はコール板上に載置されてもよいし、コール板に接するように上方からつり下げても、側面から支持してもよい。
このようにして得られた本発明の木質系複合材料は、以上のように、厚さ1mm〜11mm、長さ20mm〜150mm、長さ/厚さ≧10の木質材料片1bを用いて製造され、空隙率10%以下、嵩密度0.6以上であるので、構造材として十分な強度を備えている。
図5は、木質系複合材の斜視図である。木質材料片の上下2面の長手方向(図の矢印X1方向)に対して垂直方向(図の矢印Z方向)に木質材料片の断面積が70%以下に圧縮され、木質材料片が扁平される。上下2面の木質材料片の平均配向角度が各木質材料片22の繊維方向αと木質系複合材料1の長手方向(図の矢印X1方向)とのなす角度の絶対値の平均が30度以内の角度で配向している。左右2面の木質材料片の平均配向角度が各木質材料片22の繊維方向βと木質系複合材料1の長手方向(図の矢印X2方向)とのなす角度の絶対値の平均が10度以内の角度で配向している。
木質材料片を長手方向に配向させて単に積まれたものは、チップ/チップ間に空隙が生じ、強度が低い。しかし、長手方向に対して垂直方向に扁平されたチップが積まれたものは、紡錘状から平板状になり、チップ/チップ間の空隙が物理的に小さくなり強度が高い。
断面積が70%以上であると、チップの断面の形状が紡錘状に近くなり、一方向に配向してもチップ/チップ間に隙間が生じ物性が、物性が低くなるという問題がある。
配向の角度の測定方法としては、この木質系積層マットの木質系原料片の画像をデジタルスティルカメラで撮像し、コンピューターに取り込まれる。この画像データーを、ペイントショップ(商品名、(ジャスクソフトウェアー社製、ver.6)で木質系原料片の色値と輝度値で形状を抽出する)。
次にこの画像をフォトショップ(商品名、アドビシステムズ社製、ver.5)でカットアウト処理し、判定プログラム(自社開発楕円モデルソフトウェアー)で配向角度と寸法を測定される。同じ作業を数回繰り返し、統計的に配向角度分布と寸法分布を測定される。
配向角度の測定実験値は、木質材料片の長さが5mm以上のものの平均配向角度は14°、長さ20mm以上のものの平均配向角度は12.7°であった。
そして、厚さ1mm〜11mm、長さ20mm〜150mmの従来用いることができなかった破砕機を用いた場合、得られる木質材料片の長さは2cm〜10cm程度短い木質材料片を使用できるようになり、廃材等を有効にリサイクルできるようになる。
(ツーバイ材への利用)
長さ20〜150mmの範囲にある細長い木質材料片と、結合剤とを含む材料からなり、木質材料片がほぼ一方向を向くように配向された状態である2x4 2x6 2x8 2x10材において(2インチ側の木質材料片の厚み):(長い側の木質材料片の厚み)=1:(2〜6)の比率であることを特徴とするツーバイ材である。
木質材料片を圧縮しながら成形した2x材は、木質材料片が圧縮方向に扁平する。木質材料片が扁平することで、扁平した面とそうでない面の強度性能が変わる。さらに言えば、扁平した面の方が曲げ強度が高くなる。その理由として、木質材料片の薄い側のみが配向した扁平した面は、厚い側のみが配向した扁平していない面に比べアスペクト比の大きい長繊維体の集まりになり強度が増す。
また、逆に上記に示した2x材は、断面2次モーメントの影響で、4、6、8、10インチ側に比べ、2インチ側の曲げ強度が低い。
そこで、上記2つの問題点を互いに補足する形で成形された2x材は、素材として方向性のない均質な材料になる。
ツーバイ材への利用の作用効果
木質系複合材料成形体において、成形品の強度を向上させるため木質材料片を配向させることは広く知られている。上下左右全ての面において木質材料片を一方向に配向させればさせるほどその方向での強度は高くなるが、今回の発明の条件下では、左右のみ良く配向させれば上下面はあまり配向させなくとも同等の強度がでることがわかった。その理由を実際に理想的なモデルで検証した。理想モデルとして、全く同じ形状の木質材料片(5×5×100mm)を用いて、様々な角度に配向させ強度に与える影響を検証した。その結果、三次元的に規定できる木質材料片の向きのうち、その一つを完全に一方向に配向させ、残りをランダムにした場合、全ての方向においてランダムに並べた場合に比べて、3.4倍強度が上昇し、更に残りを完全に配向させた場合は、全ての方向においてランダムに並べた場合に比べて、4.5倍強度が上昇した。すなわち、いずれかの一面でも配向するときの効果が極めて大きい。このような成形体にすることによる効果としては、木質材料片を極めて配向(平均配向角度10゜以下)させることは非常に難しいが、左右のみ配向させることは簡単にできる点である。
平均配向角度について
成形品の長手方向を0゜として、成形体を構成する細長い木質材料片が、それぞれ何度の角度ぶれているかを測定し、平均をとった値である。
細長い木質材料片を長手方向に配向させながら積んでマット状にした後、配向方向に対して垂直方向に圧縮成形することで、圧縮された面はより配向する。
木材廃棄物処理業者から購入したボード用チップを、ウェーブローラー方式の分級機ウェーブローラースクリーン(たいへい社製)を用いて分級し、厚さ1mm〜11mm、長さ20mm〜150mm、長さ/厚さ=10以上、比重0.3〜0.6の木質材料片を得た。
なお、木質材料片の比重は、抜き取り検査し、長さについては画像測定により確認した。
上記木質材料片を、加熱オーブン(50℃、24h)にて、含水量調整した(含水量は5.2%)。
次にドラムブレンダに含水量調製した木質材料片と結合剤としてイソシアネート系接着剤とを投入し、木質材料片に対してイソシアネート系接着剤が5重量%塗布された結合剤付き木質材料片を得た。
次に得られた結合剤付き木質材料片をOSLフォーミングマシーン(たいへい社製)に投入し、図2に示した方法でフォーミング型に投入した。なお、フォーミング型は、縦2000mm、横500mm、高さ100mmであり、内部が仕切り壁となる金属製の仕切り板(鉄、厚さ2mm)を用いて、50mm間隔で10等分した分割枠部を備えたものを用いた。
次にフォーミング型を図2のように脱型し得られた積層マットを、金型が縦2500mm、横500mm、高さ150mmである伝熱タイプのプレス機(川崎油工社製300tプレス)へ投入し、加熱温度180℃、加圧力30kg/cm2、プレス時間10分で、最終形状が2000×500×30mmになるように加圧しつつプレス盤をキープし木質系複合材料を得た。
次に得られた木質系複合材料の6面すべてをカットし、1500×400×25mmの木質系複合材料の板状体を得た。
粉状フェノール樹脂と木質材料片をヘンシェルミキサーにて混合し、フォーミング金型に手投入したこと以外は、実施例1と同様にして1500×400×25mmの木質系複合材料の板状体を得た。
結合剤付き木質材料片をフォーミング型内で2層に積層して得た積層マットを実施例1と同様の作業条件で加熱圧縮して最終形状が2000×500×12.5mmの木質複合材料を得た。
次に得られた木質系複合材料の6面すべてをカットし、1500×400×10mmの木質系複合材料の板状体を得た。
(比較例1)
厚さ1mm以下の木質材料片を用いるとともに、結合剤を20重量%塗布した以外は、実施例1と同様にして1500×400×25mmの木質系複合材料の板状体を得た。
(比較例2)
厚さ1mm〜11mm、長さ5mm〜55mm、長さ/厚さ=平均5の木質材料片を用いた以外は、実施例1と同様にして1500×400×25mmの木質系複合材料の板状体を得た。
(比較例3)
最終形状が2000×500×40mmになるように加圧しつつプレス盤をキープし木質系複合材料を得た以外は、実施例2と同様にして1500×400×25mmの木質系複合材料の板状体を得た。
上記実施例1〜3、比較例1〜3で得た板状体の、空隙率、嵩密度(みかけ比重)、曲げ強度、弾性率を評価し、その結果を表1に示した。
なお、嵩密度,曲げ強度および弾性率は、JIS Z 2101に準じて測定した。また、空隙率は、成形サンプルの断面をコピー機で写し取り、
断面部分の紙の重さを測定(A)
チップ/チップ間の空隙部分を切り取り、その重さを測定(B)
空隙率(%)=(B)/(A)x100 として求める。
異なる断面を少なくとも5回測定し、平均値を空隙率とした。
Figure 2005059308
上記表1から本発明の木質系複合材料は、短い木質材料片を原料としていても高強度で十分構造材としても用いることが可能であるとわかる。
本発明にかかる木質材料片の分級工程を説明する説明図である。 本発明にかかる木質材料片の配向積層工程を説明する説明図である。 本発明にかかる木質材料片のサイドガイド板による搬送工程を説明する(a)断面図と(b)側面図である。 本発明にかかる積層された木質材料片のプレス機への搬送工程を説明する(a)上面図と(b)側面図である。 本発明にかかるリサイクル木質系複合材の斜視図である。
符号の説明
3 複数の板
6 コンベアー搬送装置
62 サイドガイド板

Claims (3)

  1. 廃棄木材をハンマーミル破砕機によりで破砕する工程と、破砕された木質材料片を重量比70%以上が厚さ1〜11mm、長さ20mm〜150mmの範囲に分級する工程と、木質材料片を含水率10重量%以下に乾燥する工程と、破砕された木質材料片に結合剤を混和させる工程と、木質材料片を平均配向角度30度以下のほぼ一方向を向くように配向させて積む工程と、0.5〜2MPaの高圧の蒸気で加熱しながら木質材料片の長手方向に対して垂直方向から加圧する工程とを有することを特徴とするリサイクル木質系複合材の製造方法。
  2. コンベアー搬送装置上に、複数の板が搬送方向に沿って並列に立設され、上記複数の板を振動させる振動手段が設けられ、重量比70%以上が厚さ1〜11mm、長さ20mm〜150mmの範囲の細長い木質材料片を、上方から上記複数の板の間に投入し、該木質材料片を、複数の板の間を通過させながら木質材料片の長手方向をほぼ揃えてコンベアー搬送装置上に積層し、積層された木質材料片の両側を保持するサイドガイド板が設けられ、保持された状態でコンベアー搬送装置によりプレス機に搬送されることを特徴とする木質材料片の配向積層装置。
  3. 廃棄木材を破砕することにより得られた重量比70%以上が厚さ1〜11mm、長さ20mm〜150mmの範囲にある木質材料片と結合剤とからなり、木質材料片が長手方向に対して垂直方向に断面積が平均70%以下に圧縮され、左右2面の木質材料片の平均配向角度が10度以下であり、上下2面の木質材料片の平均配向角度が10〜30度であることを特徴とするリサイクル木質系複合材。
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