JP2005053119A - インクジェットプリンタ - Google Patents

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Abstract

【課題】 封止部材によりノズル面を被覆する際のインクジェットヘッドの移動を不要として、印字精度の向上を図ることができると共に、封止部材の移動経路をインクジェットヘッドよりも下方として、インクジェットヘッドへインクが付着することを防止することができるインクジェットプリンタを提供すること。
【解決手段】 第1及び第2ヘッドユニットのノズル面をキャッピングするキャップユニット60は、搬送ベルト41の下方位置に退避されるので、第1及び第2ヘッドユニット2,3へインクが付着して、汚染されたりショートすることを防止することができる。また、第1及び第2ヘッドユニット2,3を固定したままで、搬送ベルト41の揺動および昇降動作を利用して、ノズル面2a,3aのキャッピングを行うことができるので、その位置精度を確保して、その分、印字精度の向上を図ることができる。
【選択図】 図1

Description

本発明はインクジェットプリンタに関し、特に、封止部材によりノズル面を被覆する際のインクジェットヘッドの移動を不要として、印字精度の向上を図ることができると共に、封止部材の移動経路をインクジェットヘッドよりも下方として、インクジェットヘッドへインクが付着することを防止することができるインクジェットプリンタに関するものである。
インクジェットプリンタでは、インクを吐出するノズルが外気に露出されているため、インクの吐出が行われない状態においては、かかるノズルのインクが乾燥して目詰まりを生ずる恐れがある。そのため、インク吐出動作を長期に休止する場合には、インクジェットヘッドのノズル面をキャップ部材(封止部材)でキャッピング(被覆)して、インクの乾燥を防止することが一般に行われている。
ところで、キャップ部材は、印字領域外に配設されており、上述したノズル面のキャッピングは、インクジェットヘッドを印字位置から退避位置、即ち、キャップ部材の配設位置まで水平移動させることにより行われるが、インクジェットヘッドがラインヘッドとして構成される場合には、かかるヘッドの長尺化に起因してキャップ部材も大型化されるため、その分、退避空間も拡大し、インクジェットプリンタ全体としての大型化を招くという問題点があった。
そこで、退避空間を縮小して、インクジェットプリンタの小型化を図るための技術が種々提案されている。例えば、特開2000−343716号公報には、ヘッド基台を囲むように周設されるチェーン機構と、そのチェーン機構の全周に亙って配設される複数のメンテナンス部材と、各ヘッドチップ間に設けられた間隙部とを備え、メンテナンス部材をヘッドチップに対向する位置(キャッピング位置)と間隙部(退避位置)とを交互に経由させて移動させることにより、インクジェットプリンタの小型化を図る技術が記載されている。
特開2000−343716号公報(段落「0033」、図4など)
しかしながら、上述したインクジェットプリンタでは、キャッピングに際しては、ヘッドチップをメンテナンス部材方向へ移動させる必要がある。そのため、ヘッドチップを移動可能に支持する必要があり、その支持機構が複雑化するため、ヘッドチップの位置精度が狂いやすく、その結果、印字精度の低下を招くという問題点があった。
また、上述したインクジェットプリンタでは、メンテナンス部材がヘッドチップの周囲を囲むように移動するため、かかるメンテナンス部材がヘッドチップの上方を通過する際には、パージ処理等により吐出されメンテナンス部材内に貯留されていたインクがヘッドチップ上へ流下することがあり、ヘッドチップがインクで汚染されるばかりか、流下したインクにより電気系統がショートして、ヘッドチップの破損や故障を招くという問題点があった。
本発明は上述した問題点を解決するためになされたものであり、封止部材によりノズル面を被覆する際のインクジェットヘッドの移動を不要として、印字精度の向上を図ることができると共に、封止部材の移動経路をインクジェットヘッドよりも下方として、インクジェットヘッドへインクが付着することを防止することができるインクジェットプリンタを提供することを目的としている。
この目的を達成するために、請求項1記載のインクジェットプリンタは、インクを吐出可能な複数のノズルを有するインクジェットヘッドと、そのインクジェットヘッドのノズル面を被覆する封止部材と、前記ノズル面に略平行な方向に記録媒体を搬送する無端状の搬送ベルトを含む搬送装置とを備えて構成されたものであり、前記搬送ベルトの上方であって前記インクジェットヘッドのノズル面に対向する第1位置と前記搬送ベルトの下方に位置する第2位置との間で前記封止部材を前記搬送ベルトの外周に沿って移動させる封止部材移動手段と、前記搬送ベルトを前記インクジェットヘッドのノズル面に近接する搬送可能位置とノズル面から隔離する隔離位置との間で移動させる搬送装置移動手段とを備え、その搬送装置移動手段により前記搬送ベルトが前記搬送可能位置へ向けて移動された場合には、前記第1位置にある封止部材が前記搬送ベルトによって前記ノズル面側へ向けて押圧され、その封止部材によって前記ノズル面が被覆される一方、前記搬送ベルトが前記隔離位置へ向けて移動された場合には、前記封止部材が前記ノズル面から離間されるように構成されている。
この請求項1記載のインクジェットプリンタによれば、インクジェットヘッドのノズルから記録媒体にインクが吐出されて画像が形成される。ここで、インクジェットヘッドのノズル面を封止部材によって被覆する場合には、封止部材が封止部材移動手段によって搬送ベルトの外周に沿って移動され、インクジェットヘッドのノズル面に対向する第1位置へ配置される。かかる状態で、搬送ベルトが搬送装置移動手段によって搬送可能位置へ移動されると、第1位置に配置された封止部材が搬送ベルトの移動によってノズル面側へ向けて押圧され、ノズル面が封止部材によって被覆される。その結果、インクの乾燥が防止される。一方、封止部材を退避させる場合には、搬送ベルトが搬送装置移動手段によって隔離位置へ向けて移動され、その搬送ベルトによる封止部材の押圧が解除されると、封止部材がノズル面から離間される。その結果、インクジェットヘッドのノズル面が開放され、記録媒体への画像形成が可能となる。
請求項2記載のインクジェットプリンタは、請求項1記載のインクジェットプリンタにおいて、前記搬送装置移動手段は、前記搬送ベルトを前記搬送可能位置または前記隔離位置へ向けて揺動させる揺動手段を備えている。
請求項3記載のインクジェットプリンタは、請求項1又は2に記載のインクジェットプリンタにおいて、前記搬送装置移動手段は、前記搬送ベルトの搬送面を前記インクジェットヘッドのノズル面に対して略平行に維持しつつ、前記搬送ベルトを前記搬送可能位置または前記隔離位置へ向けて上昇または下降させる昇降手段を備えている。
請求項4記載のインクジェットプリンタは、請求項1から3のいずれかに記載のインクジェットプリンタにおいて、前記搬送ベルトが巻回される第1軸および第2軸と、その第2軸に回転可能に軸支されると共に前記搬送ベルトと第2軸との間に介装される第2軸用回転部材と、前記第1軸に回転可能に軸支される第1軸用回転部材と、前記第1軸または第2軸用回転部材に回転駆動力を付与する第1駆動手段とを備え、前記封止部材移動手段は、前記第2軸または第1軸用回転部材に回転駆動力を付与する第2駆動手段を備えると共に、前記封止部材は、前記搬送ベルトの外周面側において前記第2軸と第1軸用回転部材との間に巻回されている。
この請求項4記載のインクジェットプリンタによれば、請求項1から3のいずれかに記載のインクジェットプリンタと同様に作用する上、第1駆動手段によって第1軸または第2軸用回転部材に回転駆動力が付与されると、その回転駆動力によって、第1軸または第2軸用回転部材が回転される。第1軸または第2軸用回転部材が回転されると、その回転が搬送ベルトに伝達され、搬送ベルトが回転されることにより、記録媒体が搬送方向へ搬送される。この場合、第2軸用回転部材は、第2軸に回転可能に軸支されているので、第2軸上で空転し、かかる第2軸用回転部材の回転が第2軸へ伝達されることが抑制される。その結果、搬送ベルトは、封止部材とは独立に移動される。
一方、第2駆動手段によって第2軸または第1軸用回転部材に回転駆動力が付与されると、その回転駆動力によって、第2軸または第1軸用回転部材が回転される。第2軸または第1軸用回転部材が回転されると、その回転が封止部材に伝達され、かかる封止部材が搬送ベルトの外周に沿って第1位置または第2位置へ移動される。この場合、第1軸用回転部材は、第1軸に回転可能に軸支されているので、第1軸上で空転し、かかる第1軸用回転部材の回転が第1軸へ伝達されることが抑制される。その結果、封止部材は、搬送ベルトとは独立に移動される。
請求項5記載のインクジェットプリンタは、請求項4記載のインクジェットプリンタにおいて、前記第2軸と第1軸用回転部材とに巻回される伝達ベルトを備えると共に、その伝達ベルト及び前記第1軸用回転部材は、前記搬送ベルトの幅方向両端側にそれぞれ配設されており、前記封止部材は、前記搬送ベルトの外周面側において、その搬送ベルトの幅方向両端側に配設される一対の伝達ベルト間に架設されている。
請求項6記載のインクジェットプリンタは、請求項5記載のインクジェットプリンタにおいて、前記第2軸および第1軸用回転部材の外周面であって、前記伝達ベルトが巻回される部位には、ギヤが刻設されており、前記伝達ベルトは、それら第2軸および第1軸用回転部材の外周面に刻設されたギヤに歯合可能なタイミングベルトとして構成されている。
請求項7記載のインクジェットプリンタは、請求項5又は6に記載のインクジェットプリンタにおいて、可撓性を有するシート状体から構成され、前記搬送ベルトの幅方向両端側に配設された伝達ベルト間に架設されるシート部材を備え、前記封止部材は、そのシート部材上に配設されている。
請求項8記載のインクジェットプリンタは、請求項7記載のインクジェットプリンタにおいて、前記搬送ベルトの幅方向に沿って前記伝達ベルト間に架設されると共に金属材料から略棒状体に構成される一対の支持部材を備え、前記シート部材は、その一対の支持部材間に展張されている。
請求項9記載のインクジェットプリンタは、請求項1から3のいずれかに記載のインクジェットプリンタにおいて、前記搬送ベルトの幅方向両端側に対向して配設される側壁板部材と、その側壁板部材に刻設され前記封止部材の一部が挿嵌される溝部とを備え、前記封止部材が前記封止部材移動手段によって前記第1位置と第2位置との間で移動される場合には、その封止部材の一部が前記溝部に沿って案内されるように構成されている。
請求項10記載のインクジェットプリンタは、請求項1から9のいずれかに記載のインクジェットプリンタにおいて、前記搬送ベルトの内周面側において、その搬送ベルトの内周面に対向して配設されるベルト受け部材を備え、前記搬送装置移動手段によって前記搬送ベルトが前記搬送可能位置へ向けて移動され、その搬送ベルトが前記封止部材を前記ノズル面側へ向けて押圧した場合には、前記ベルト受け部材が前記搬送ベルトの内周面に当接することにより前記搬送ベルトの前記ノズル面から隔離する方向への後退を規制するように構成されている。
請求項11記載のインクジェットプリンタは、請求項10記載のインクジェットプリンタにおいて、前記ベルト受け部材を支持すると共に弾性変形可能に構成されたベルト受け支持部材を備え、前記ベルト受け部材が前記搬送ベルトの内周面に当接された場合には、前記ベルト受け支持部材が弾性変形されると共に、そのベルト受け支持部材の弾性復元力によって前記ベルト受け部材が前記搬送ベルトの内周面へ向けて付勢されるように構成されている。
請求項12記載のインクジェットプリンタは、請求項1から11のいずれかに記載のインクジェットプリンタにおいて、前記封止部材を支持すると共に弾性変形可能に構成された封止部支持部材を備え、前記封止部材が前記インクジェットヘッドのノズル面に当接された場合には、前記封止部支持部材が弾性変形されると共に、その封止部支持部材の弾性復元力によって前記封止部材が前記インクジェットヘッドのノズル面へ向けて付勢されるように構成されている。
請求項1記載のインクジェットプリンタによれば、搬送ベルトを搬送可能位置へ向けて移動させることにより、その搬送ベルトで封止部材をインクジェットヘッドのノズル面へ向けて押圧させることができるので、インクジェットヘッドを固定したままで、ノズル面を封止部材によって被覆することができる。よって、封止部材によるノズル面の被覆動作に際しては、従来のインクジェットプリンタのように、インクジェットヘッドを移動させる必要がなく、インクジェットヘッドを固定した状態に構成することができるので、かかるインクジェットヘッドの位置精度を確保して、その分、印字精度の向上を図ることができるという効果がある。
また、封止部材によるノズル面の被覆動作が終了した後は、封止部材移動手段によって、かかる封止部材を搬送ベルトの下方に位置する第2位置へ搬送ベルトの外周に沿って移動させることができるので、パージ処理等により吐出され封止部材内に貯留されていたインクがインクジェットヘッド上へ流下することを防止することができるという効果がある。その結果、インクジェットヘッドが流下したインクで汚染されたり、流下したインクにより電気系統がショートして、インクジェットヘッドが破損したり故障することを回避することができる。
請求項2記載のインクジェットプリンタによれば、請求項1記載のインクジェットプリンタの奏する効果に加え、搬送ベルトを搬送可能位置または隔離位置へ向けて揺動させる揺動手段を備えているので、その揺動手段によって、搬送ベルトを隔離位置へ向けて揺動させた場合には、搬送ベルトの搬送面とインクジェットヘッドのノズル面との間を開放して、用紙ジャムが発生した場合の記録媒体の除去作業等を行うのに十分な作業空間を確保することができるという効果がある。その結果、記録媒体を除去するいわゆるジャム処理等を円滑に行うことができる。
また、搬送ベルトを搬送可能位置側へ向けて揺動させた場合には、その搬送ベルトの揺動動作によって、封止部材をインクジェットヘッドのノズル面へ向けて押圧し、ノズル面を被覆することができる。よって、揺動手段を上述したいわゆるジャム処理等を行うための搬送ベルトの揺動機構としてだけでなく、封止部材によるノズル面の被覆を行うための揺動機構として兼用することができるので、これらの各機構をそれぞれ別々に設ける必要がなく、インクジェットプリンタの構造を簡素化することができるので、その分、インクジェットプリンタ全体としての製造コストを低減することができるという効果がある。
請求項3記載のインクジェットプリンタによれば、請求項1又は2に記載のインクジェットプリンタの奏する効果に加え、搬送ベルトを搬送可能位置または隔離位置へ向けて上昇または下降させる昇降手段を備えているので、その昇降手段によって搬送ベルトを搬送可能位置側へ上昇させた場合には、その搬送ベルトの上昇動作によって、封止部材をインクジェットヘッドのノズル面に押圧し、ノズル面を被覆することができる。この場合、搬送ベルトは、その搬送面をインクジェットヘッドのノズル面に対して略平行に維持しつつ昇降するため、封止部材をノズル面に対して略平行に押し上げることができ、その結果、かかる封止部材を偏らせることなく略均等にノズル面へ押圧して、ノズル面を確実に被覆することができるという効果がある。即ち、封止部材をノズル面に対して隙間が生じることなく密着させることができるので、インクの乾燥を確実に防止することができるという効果がある。
また、かかる昇降手段は、封止部材によるノズル面の被覆を行うための揺動機構としてだけでなく、ノズル面と搬送ベルトの搬送面との対向面間距離を調整するいわゆるギャップ調整機構として兼用することができるので、これらの各機構をそれぞれ別々に別途設ける必要がなく、インクジェットプリンタの構造を簡素化することができるという効果がある。
請求項4記載のインクジェットプリンタによれば、請求項1から3のいずれかに記載のインクジェットプリンタの奏する効果に加え、第1軸に回転可能に軸支される第1軸用回転部材と、第2軸に回転可能に軸支される第2軸用回転部材とを備え、搬送ベルトは第1軸と第2軸用回転部材との間に巻回される一方、封止部材は、第1軸用回転部材と第2軸との間に巻回されているので、第1駆動手段を駆動した場合には搬送ベルトのみを、第2駆動手段を駆動した場合には封止部材のみを、それぞれ独立に回転させることができるという効果がある。
また、このように封止部材を搬送ベルトと同軸に構成することにより、かかる封止部材を搬送ベルトの外周に沿って第1位置と第2位置との間で移動させるための回転軸等を搬送ベルトの周りに沿って別途設ける必要がないので、インクジェットプリンタの構造を簡素化して、その分、インクジェットプリンタ全体としての小型化を図ることができるという効果がある。
請求項5記載のインクジェットプリンタによれば、請求項4記載のインクジェットプリンタの奏する効果に加え、伝達ベルトが搬送ベルトの幅方向両端側にそれぞれ配設され、封止部材はそれら両伝達ベルト間に架設されているので、封止部材を安定した状態で移動させることができるという効果がある。即ち、両伝達ベルトの回転力を搬送ベルトの幅方向左右均等に封止部材へ伝達して、かかる封止部材ををねじらせたりすることなく所望の位置へ正確に移動させることができるので、ノズル面を適正に被覆して、インクの乾燥を確実に防止することができる。
請求項6記載のインクジェットプリンタによれば、請求項5記載のインクジェットプリンタの奏する効果に加え、第2軸及び第1軸用回転部材には、伝達ベルトが連結される部位にギヤが刻設されており、伝達ベルトはそのギヤに歯合可能なタイミングベルトとして構成されているので、第2軸または第1軸用回転部材が回転された場合には、その回転力を伝達ベルトへ滑動させることなく確実に伝達することができるという効果がある。よって、伝達ベルトに架設される封止部材の移動を高速化することができると共に、その封止部材をノズル面に対して正確に移動させることができるので、ノズル面を適正に被覆して、インクの乾燥を確実に防止することができる。
請求項7記載のインクジェットプリンタによれば、請求項5又は6に記載のインクジェットプリンタの奏する効果に加え、封止部材は、シート部材上に配設されているので、封止部材の支持機構を簡素化して、インクジェットプリンタ全体としての小型化を図ることができると共に、そのシート部材は可撓性を有して構成されているので、搬送ベルトの外周に沿う方向へ容易に変形して、封止部材の移動を過大な駆動力を必要とすることなく円滑に行うことができるという効果がある。
請求項8記載のインクジェットプリンタによれば、請求項7記載のインクジェットプリンタの奏する効果に加え、シート部材は金属材料からなる一対の支持部材間に展張されているので、かかるシート部材の変形を防止することができ、その結果、封止部材の位置がノズル面に対してずれることを防止して、確実にノズル面を被覆することができるという効果がある。また、支持部材は、棒状体に構成されると共に搬送ベルトの幅方向へ沿って配設されているので、シート部材が搬送ベルトの外周に沿って移動される場合でも、そのシート部材の変形を阻害せず、よって、封止部材の移動を過大な駆動力を必要とすることなく円滑に行うことができるという効果がある。
請求項9記載のインクジェットプリンタによれば、請求項1から3のいずれかに記載のインクジェットプリンタの奏する効果に加え、封止部材の一部が挿嵌され側壁板部材に刻設される溝部を備えており、封止部材が第1位置と第2位置との間を移動する場合には、その封止部材を溝部に沿って案内可能に構成されているので、かかる封止部材を正確に移動させることができるという効果がある。
請求項10記載のインクジェットプリンタによれば、請求項1から9のいずれかに記載のインクジェットプリンタの奏する効果に加え、搬送ベルトが封止部材をノズル面側に押圧した場合に、搬送ベルトの内周面に当接して搬送ベルトが反ノズル面方向へ後退することを規制するベルト受け部材を備えているので、封止部材とノズル面との間にキャップ圧を発生させて、封止部材をノズル面に確実に密着させることができるという効果がある。その結果、インクの乾燥を確実に防止することができる。
請求項11記載のインクジェットプリンタによれば、請求項10記載のインクジェットプリンタの奏する効果に加え、ベルト受け部材を支持すると共に弾性変形可能に構成されたベルト受け支持部材を備えている。よって、搬送ベルトが封止部材をノズル面側へ向けて押圧して、後退した搬送ベルトの内周面にベルト受け部材が当接した場合には、そのベルト受け支持部材の弾性復元力により、封止部材をノズル面側へ押し戻すように付勢することができるので、封止部材とノズル面との間にキャップ圧を発生させて、封止部材をノズル面に確実に密着させることができるという効果がある。その結果、インクの乾燥を確実に防止することができる。
請求項12記載のインクジェットプリンタによれば、請求項1から11のいずれかに記載のインクジェットプリンタの奏する効果に加え、封止部材を支持すると共に弾性変形可能に構成された封止部支持部材を備えている。よって、搬送ベルトが封止部材をノズル面側へ向けて押圧して、封止部材がノズル面に当接された場合には、封止部支持部材の弾性復元力により、封止部材をノズル面側へ押圧する方向へ付勢することができるので、封止部材をノズル面に確実に密着させることができるという効果がある。その結果、インクの乾燥を確実に防止することができる。
以下、本発明の好ましい実施例について、添付図面を参照して説明する。図1は、本発明の一実施例におけるインクジェットプリンタ1の全体構成を模式的に示した模式図であり、図中では、記録紙(記録媒体)Pの搬送経路Cを2点鎖線を用いて示している。
インクジェットプリンタ1は、2つの第1及び第2ヘッドユニット2,3を備えると共に、それら第1及び第2ヘッドユニット2,3を記録媒体の幅方向に走査することなくフルラインの画像を印刷可能なライン式のプリンタとして構成されるものであり、図1に示すように、給紙カセット4と、供給ローラ5と、案内ローラ6a〜6dと、記録媒体の搬送装置の構成要素である搬送ベルトユニット7と、排紙トレイ8と、インク受け部材9とを主に備えている。
第1ヘッドユニット2は、インクタンク(図示せず)から供給される4色(シアン、マゼンタ、イエロー、ブラック)のインクを記録紙Pへ吐出して画像を印刷するためのものであり、それら各色に対応する4つの印字ヘッド2Y,2M,2C,2Kが一体的に並設されている。これら各印字ヘッド2Y〜2Kの下面(図1下側面)には、ノズル面2aがそれぞれ形成されており、各ノズル面2aには、インクを吐出可能な複数のノズル(図示せず)が配設されている。
各印字ヘッド2Y〜2Kは、記録紙Pの幅方向(図1紙面垂直方向)を長手方向とするライン式のヘッドであり、本実施例では、16列の2次元マトリックス状に配列された664個を一単位とするノズルが後述する搬送ベルトユニット7の幅方向(図1紙面垂直方向)に4つ連設されている。
なお、第2ヘッドユニット3は、第1ヘッドユニット2と同様の構成であるため、その説明は省略する。また、これら第1及び第2ヘッドユニット2,3は、それぞれ後述する搬送ベルトユニット7の幅方向(図1紙面垂直方向)に対し、その略半分の長さを有して構成されると共に、各ヘッドユニット2,3の端部同士が記録紙Pの搬送方向視において重なる状態に配置されているため、各ヘッドユニット2,3の隣接間に空白を生じさせることなくフルラインの画像を印刷することができる。
ここで、インクタンクから第1及び第2ヘッドユニット2,3へのインクの供給は、インクタンクと第1及び第2ヘッドユニット2,3とを連結する供給チューブ(図示せず)を介して行われる。そのため、ヘッドを幅方向に移動させるシリアル方式のインクジェットプリンタのように、キャッピングに際して、ヘッドをキャッピング位置まで移動させる構成とした場合には、ヘッドと共に供給チューブも移動されるため、かかる供給チューブの移動スペースを確保しておく必要が生じ、装置全体としての大型化を招くばかりか、インクへのエアー混入の原因にもなっていた。
しかし、本実施例のインクジェットプリンタ1は、後述するように、印字動作だけでなく、キャッピング動作についても、第1ヘッドユニット2,3を完全に固定した状態で行い得るように構成されている。そのため、供給チューブの移動スペースを確保する必要がなく、装置全体としての小型化を図ることができると共に、インクへのエアーの混入を防止することもできる。なお、キャッピング動作の詳細については、後述する。
給紙カセット4は、例えばA4サイズの記録紙Pを積層状態に収納するものであり、上面側(図1上側)が開放した略箱状体に構成されている。この給紙カセット4の内部には、記録紙Pが載置される用紙受け板と、その用紙受け板を上方(図1上側)へ付勢する圧縮ばねとが設けられており(いずれも図示せず)、記録紙Pの残存枚数に関わらず、後述する給紙ローラ5が常に記録紙Pへ当接できるように構成されている。
給紙カセット4の先端側(図1右側)には、給紙ローラ5が配設されている。給紙ローラ5は、給紙カセット4から記録紙Pを取り出して搬送経路Cへ給紙するためのローラであり、断面が円形状に形成されている。この給紙ローラ5の外周面には、シリコンゴム等の摩擦係数の大きな材料が周着されており、記録紙Pの表面に接触した場合に空転することが防止されている。
案内ローラ6a〜6dは、記録紙Pを搬送経路Cに沿って案内するための部材であり、図1に示すように、互いに対向して配置されるピンチローラ及びゴムローラとからそれぞれ構成されている。給紙カセット4から給紙ローラ5によって搬送経路C上に給紙された記録紙Pは、案内ローラ6a,6bによって後述する搬送ベルトユニット7上へ案内され、また、印刷が終了した記録紙Pは、搬送ベルトユニット7上から案内ローラ6c,6dによって案内されつつ後述する排紙トレイ8上へ排紙される。
搬送ベルトユニット7は、搬送ベルト41を駆動して記録紙Pを搬送すると共に、第1及び第2ヘッドユニット2,3のノズル面2a,3aをキャッピングする際にキャップユニット60(第1及び第2キャップ部材62,63)をノズル面2a,3aへ押圧させる役割を担うものであり(図9参照)、第1及び第2ヘッドユニット2,3のノズル面2a,3aに対向して配設されている。搬送ベルトユニット7は、図1に示すように、搬送ベルト41、キャップユニット60、ベルト受けユニット70などを主に備えている。搬送ベルト41は、記録紙Pを搬送するためのものであり、可撓性を有する材料から無端状に構成されると共に、記録紙Pを吸着して搬送するべく、その外表面が粘着性を有して構成されている。
キャップユニット60は、印刷の長期休止中にインクの乾燥を防止したり、パージ処理などを行う際にインクを回収するべく、ノズル面2a,3aをキャッピング(被覆)するためのものであり、図1に示す搬送ベルトユニット7の下方の退避位置(非封止位置)と、ノズル面2a,3aに対向するキャッピング位置(封止位置、図9参照)との間を搬送ベルト41の外周に沿って移動可能に構成されている。また、ベルト受けユニット70は、キャッピングの際にキャップユニット60をノズル面2a,3a側へ押圧して、キャップユニット60をノズル面2a,3aに密着させるためのものである(図9参照)。なお、これら各部材60,70を含む搬送ベルトユニット7の詳細構成については、後述する。
搬送経路Cの最下流側には、所望の画像の印刷が終了した記録紙Pが排紙される排紙トレイ8が配設されている。また、搬送ベルトユニット7の下方(図1下側)には、上面(図1上側面)が開放した略箱状のインク受け部材9が配設されている。このインク受け部材9は、図1に示す退避位置に退避したキャップユニット60から流下する廃インクを回収するための部材であり、その内部には、廃インクを吸収して保持しておくためのインク吸収部材(図示せず)が収納されている。
このように、本実施例のインクジェットプリンタ1では、キャップユニット60を搬送ベルト41の外周に沿って移動させると共に、搬送ベルト41の下方(図1下側)に退避させ、かかる搬送ベルト41の下方位置において、キャップユニット60内の廃インクをインク受け部材9に回収させるように構成したので、粘着性を有する搬送ベルト41にインクが付着して、かかるインクによって記録紙Pが汚染されることを確実に防止することができる。
また、キャップユニット60の退避位置を搬送ベルト41の下方とすることにより、かかる搬送ベルト41の下方スペースを有効に利用して、装置全体の小型化を図ることができると共に、重力を利用して廃インクをインク受け部材9へ容易かつ確実に流下させることができるので、廃インクの回収駆動源(例えば、吸引ポンプ等)や回収経路(例えば、吸引チューブ等)などを別途設けることを不要として、装置コストの低減を図ることもできる。なお、キャップユニット60の詳細構成については、後述する。
図2は、インクジェットプリンタ1の電気的構成を示すブロック図である。図2に示すように、インクジェットプリンタ1は、主制御基板10と、第1及び第2ヘッドユニット2,3を制御するための副制御基板30とを備えている。
主制御基板10には、1チップ構成のマイクロコンピュータ(CPU)11と、そのCPU11により実行される各種の制御プログラムなどの固定値データを記憶した書換不可能なメモリであるROM12と、各種のデータ等を一時的に記憶する書換可能な揮発性のメモリであるRAM13と、ゲートアレイ(G/A)14などが搭載されており、これらCPU11と、ROM12、RAM13及びG/A14とは、バスライン15を介して接続されている。
演算装置であるCPU11は、ROM12に予め記憶された制御プログラムに従い、各種処理を実行するものである。また、印字タイミング信号およびリセット信号を生成し、各信号を後述するG/A14へ転送する。
また、このCPU11には、ユーザが印刷の指示などを行うための操作パネル16、給紙ローラ5(図1参照)に回転力を供給するSPモータ17を駆動するためのSPモータ駆動回路18、キャップユニット60(図1参照)をキャッピング位置又は退避位置へ移動させるCPモータ19を駆動するためのCPモータ駆動回路20、搬送ベルト41へ回転力を供給すると共にその搬送ベルト41の揺動動作や昇降動作を行うTFモータ21を駆動するためのTFモータ駆動回路22、TFモータ21の出力軸から揺動軸54(図6参照)へ伝達される回転力の遮断及び結合を切り換える揺動クラッチ23を駆動制御するための揺動クラッチ駆動回路24、TFモータ21の出力軸から昇降軸50(図6参照)へ伝達される回転力の遮断及び結合を切り換える昇降クラッチ25を駆動制御するための昇降クラッチ駆動回路26などが接続されている。これら接続される各デバイスの動作はCPU11により制御される。
G/A14は、CPU11から転送される印字タイミング信号と、イメージメモリ27に記憶されている画像データとに基づいて、その画像データを記録媒体に印刷するための印刷データ(駆動信号)と、その印刷データと同期する転送クロックと、ラッチ信号と、基本印字波形信号を生成するためのパラメータ信号と、一定周期で出力される噴射タイミング信号とを出力し、それら各信号を、ヘッドドライバが実装された副制御基板30側へ転送する。
また、G/A14は、コンピュータなどの外部機器からインターフェース(I/F)28を介して転送されてくる画像データを、イメージメモリ27に記憶させる。そして、G/A14は、ホストコンピュータなどからI/F28を介して転送されてくるデータに基づいてデータ受信割込信号を生成し、その信号をCPU11へ転送する。なお、G/A14と副制御基板30との間で通信される各信号は、両者を接続するハーネスケーブルを介して転送される。
副制御基板30は、実装されたヘッドドライバ(駆動回路)によって第1及び第2ヘッドユニット2,3を駆動するための基板である。このヘッドドライバは、主制御基板10に実装されたG/A14を介して制御され、記録モードに合った波形の駆動パルスを第1及び第2ヘッドユニット2,3の各駆動素子に印加するものである。これにより、インクがノズルから記録紙Pへ向けて所定量吐出される。
次に、図3及び図4を参照して、搬送ベルトユニット7の詳細構成について説明する。図3は、搬送ベルトユニット7を図示省略された第1及び第2ヘッドユニット2,3側から見た上面図であり、図4は、搬送ベルトユニット7の側面図である。なお、各図中では、搬送ベルトユニット7の一部を省略して図示している。また、図3では、キャップユニット60が第1及び第2ヘッドユニット2,3のノズル面2a,3a(図1参照)に対向するキャッピング位置に移動された状態を図示している。
搬送ベルトユニット7は、上述したように、搬送ベルト41を駆動して記録紙Pを搬送すると共に、キャップユニット60をノズル面2a,3aへ押圧する役割を担うものであり(図9参照)、主に、搬送ベルト41と、その搬送ベルト41が巻回される駆動軸42及び従動軸43と、それら各軸42,43が回転可能に軸支さえる側壁フレーム44と、その側壁フレーム44を昇降可能に支持する本体フレーム45とを主に備えている。
側壁フレーム44は、搬送ベルト41及び伝達ベルト46が駆動軸42及び従動軸43を介して装着される部材であり、合成樹脂材料を使用した射出成型により一体的に構成されている。この側壁フレーム44は、図4及び図5に示すように、搬送ベルト41の幅方向(図2左右方向)両側において対向して立設される左右一対の側板44a,44bと、その側板44a,4bを搬送ベルト41の下面側(図4紙面奥側)において連結する底面壁44cとから、断面視略コ字状に構成されている。
側壁44a,44bの対向面間には、搬送ベルト41と、その搬送ベルト41の幅方向両側に並設される一対の伝達ベルト46とがそれぞれ配設されており、これら各ベルト41,46は、図3及び図4に示すように、駆動軸42と従動軸43との間に巻回されている。駆動軸42及び従動軸43は、側壁フレーム44の側壁44a,44b間に回転可能に軸支されている。ここで、図5を参照して、駆動軸42及び従動軸43の詳細構成について説明する。
図5(a)は、従動軸43側における搬送ベルトユニット7の部分断面図であり、図5(b)は、駆動軸42側における搬送ベルトユニット7の部分断面図である。なお、各図中では、従動軸43及び駆動軸42を略軸中心で断面視して図示すると共に、搬送ベルトユニット7の一部を省略して図示している。
従動軸43は、図5(a)に示すように、ベアリングBR1を介して側壁44a,44bに回転可能に軸支されており、この従動軸43の両端には、一対の従動軸側プーリ43a,43bが一体的に形成されている。この従動軸側プーリ43a,43bは、伝達ベルト46が巻回される部材である。この従動軸側プーリ43a,43bのベルト受け面には、ギヤが刻設されており、タイミングベルトとして構成される伝達ベルト46と歯合可能に構成されている。よって、従動軸43又は伝達ベルト46が回転された場合には、その回転力を、従動軸側プーリ43a,43bを介して、伝達ベルト46又は従動軸43へ高効率かつ高精度に伝達することができる。
また、従動軸43の軸方向(図5(a)左右方向)略中央部には、図5(a)に示すように、従動軸側ローラ48(従動軸43に回転可能に軸支される回転部材)が搬送ベルト41との間に介装されている。この従動軸側ローラ48は、搬送ベルト41を回転可能に軸支するための部材であり、図5(a)に示すように、ベアリングBR2を介して従動軸43と連結されている。そのため、従動軸側ローラ48は、従動軸43に対して空転可能に構成されている。
よって、従動軸43が回転された場合には、その回転力は、ベアリングBR2で遮断されるため、従動軸側ローラ48側にはほとんど伝達されず、搬送ベルト41を停止状態に維持することができる。同様に、搬送ベルト41が回転された場合には、その回転力は、ベアリングBR2で遮断されるため、従動軸43側にはほとんど伝達されず、従動軸43を非回転状態に維持することができる。
駆動軸42は、図5(b)に示すように、ベアリングBR3を介して側壁44a,44bに回転可能に軸支されており、この駆動軸42の軸方向(図5(b)左右方向)略中央部には、駆動軸側巻回部42aが一体的に形成されている。この駆動軸側巻回部42aは、搬送ベルト41を回転可能に軸支するための部材である。駆動軸42が回転された場合には、その回転力が駆動軸側巻回部42aを介して搬送ベルト41へ伝達され、その伝達により、搬送ベルト41が記録紙Pの搬送方向へ回転される。
また、駆動軸側巻回部42aの両端側(図5(b)左右側)には、図5(b)に示すように、駆動軸側プーリ47a,47bが駆動軸42に回転可能に軸支されている。これら駆動軸側プーリ47a,47b(駆動軸42に回転可能に軸支される回転部材)は、伝達ベルト46が巻回される部材であり、ベアリングBR4を介して駆動軸42に連結されている。そのため、駆動軸側プーリ47a,47bは、従動軸43に対して空転可能に構成されている。
よって、駆動軸42が回転された場合には、その回転力は、ベアリングBR4で遮断されるため、駆動軸側プーリ47a,47b側にはほとんど伝達されず、伝達ベルト46を停止状態に維持することができる。同様に、伝達ベルト46が回転された場合には、その回転力は、ベアリングBR4で遮断されるため、駆動軸42側にはほとんど伝達されず、駆動軸42を非回転状態に維持することができる。
ここで、駆動軸側プーリ47aの外周には、伝達ギヤGR1が刻設されており、この伝達ギヤGR1は、図5(b)に示すように、連結ギヤGR2を介して、CPモータ19の回転軸に取着されたピニオンギヤGR3に連結されている。よって、CPモータ19の回転軸が回転されると、その回転がピニオンギヤGR3、連結ギヤGR2を介して、伝達ギヤGR1へ伝達され、駆動軸側プーリ47aが回転する。
駆動軸側プーリ47aが回転されると、その駆動軸側プーリ47aに巻回される伝達ベルト46(図5(a),(b)左側)が回転され、その回転が従動軸側プーリ43aを介して、従動軸43へ伝達され、従動軸43と共に従動軸側プーリ43bが回転される。その結果、従動軸側プーリ43bに巻回される伝達ベルト46(図5(a),(b)右側)が回転される。
この場合、上述したように、従動軸43の回転力は従動軸側ローラ48にはほとんど伝達されず、また、駆動軸側プーリ47a,47bの回転力は駆動軸42にはほとんど伝達されない。よって、CPモータ19を駆動することにより、搬送ベルト41は回転させることなく、伝達ベルト46のみを独立して回転させることができるのである。
なお、この駆動軸側プーリ47a,47bのベルト受け面には、従動軸側プーリ43a,43b(図5(a)参照)と同様に、タイミングベルトとして構成される伝達ベルト46と歯合可能なギヤが刻設されている。よって、CPモータ19が駆動され、駆動軸側プーリ47aが回転される場合には、その回転力を伝達ベルト46へ高効率かつ高精度に伝達することができる。
駆動軸42の一側(図5(b)右側)には、図5(b)に示すように、伝達プーリ42bが一体的に形成されている。この伝達プーリ42bは、TFモータ21から供給される回転力を駆動軸42へ伝達するための部材であり、ベルト49等を介して、TFモータ21の回転軸に連結されている。よって、TFモータ21の回転軸が回転されると、その回転がベルト49等を介して、伝達プーリ42bへ伝達され、駆動軸42が回転する。
駆動軸42が回転されると、その回転が駆動軸側巻回部42aを介して、搬送ベルト41へ伝達され、その結果、搬送ベルト41が記録紙Pの搬送方向へ回転される。この場合、上述したように、駆動軸42の回転力は駆動軸側プーリ47a,47bにはほとんど伝達されず、また、従動軸側ローラ48の回転力は従動軸43にはほとんど伝達されない。よって、TFモータ21を駆動することにより、伝達ベルト46は回転させることなく、搬送ベルト41のみを独立して回転させることができるのである。
図3及び図4に戻って説明する。キャップユニット60は、上述したように、印刷の長期休止中にインクの乾燥を防止したり、パージ処理等を行う際にインクを回収するべく、ノズル面2a,3aをキャッピングするためのものであり、第1及び第2キャップ部材62,63と、シート部材64と、支持部材65とを主に備えている。
第1キャップ部材62は、第1ヘッドユニット2の各ノズル面2a(図1参照)をキャッピングするためのゴム製の部材であり、後述するシート部材64上に貼着されている。第1キャップ部材62の上面側(図3紙面手前側)には、図3に示すように、第1ヘッドユニット2の各印字ヘッド2Y,2M,2C,2Kに対応するキャップ62Y,62M,62C,62Kが一体的に形成されている。
各キャップ62Y〜62Kは、その上面側(図3紙面手前側)が開放し、各ノズル面2a(図1参照)のノズル領域よりも若干大きなた凹部として形成されるものであり、その凹部の周縁部には、図3に示すように、リップ部が上面視略矩形状に凸設されている。なお、各リップ部は、弾性変形可能に構成されると共に、全周にわたって略同一の凸設高さに構成されている。そのため、キャッピング時には、各リップ部がノズル面2aに対して均一に密着して、各キャップ62Y〜62Kの凹部空間内を密閉する。
また、各キャップ62Y〜62Kの凹部は、所定の深さを有して構成されているので、十分なインク収容量を確保して、パージ処理等の廃インクを搬送ベルト41上へ零すことなく確実に搬送することができると共に、その凹部が各ノズル面2aに接触して、ノズルの破損・変形やノズルへゴミ等の異物が付着することを未然に防止することができる。なお、第2キャップ部材63は、第1キャップ部材62と同様の構成であるため、その説明は省略する。
シート部材64は、上述した第1及び第2キャップ部材62,63を搬送ベルト41の外周側に保持するための部材であり、図3に示すようにように、柔軟性を有する材料(例えば、ポリエステル)から上面視略矩形のシート状に構成されている。支持部材65は、シート部材64を伝達ベルト46間に支持するための部材であり、金属材料から細線状体に構成されている。そして、図3に示すように、伝達ベルト46間には、一対の支持部材65が互いに平行、かつ、記録紙Pの搬送方向(図3上下方向)と略垂直な方向を指向する状態で架設されており、シート部材64は、この一対の支持部材65間に展張されている。
その結果、例えば、図3に示す状態から伝達ベルト46が回転されると、その伝達ベルト46の回転方向へ一対の支持部材65が従動されるので、その一対の支持部材65間に展張されたシート部材64が搬送ベルト41の外周に沿いつつ移動して、そのシート部材64上に貼着された第1及び第2キャップ部材62,63が搬送ベルト41の下面側(退避位置)へ退避される(図1参照)。
かかる退避位置への退避後、伝達ベルト46が逆方向に回転されると、上述の場合と同様に、その伝達ベルト46の回転方向へ一対の支持部材65が従動されるので、その一対の支持部材65間に展張されたシート部材64が搬送ベルト41の外周に沿いつつ移動して、そのシート部材64上に貼着された第1及び第2キャップ部材62,63が、図3に示すように、搬送ベルト41の上面側(キャッピング位置)へ移動される。
なお、上述したように、シート部材64が柔軟性のある材料からシート状に構成されると共に、細線状の支持部材65が記録紙Pの搬送方向と略垂直に架設されているので、第1及び第2キャップ部材62,63を搬送ベルト41の外周に沿わせつつキャッピング位置および退避位置の間で循環移動させる場合には、シート部材64が搬送ベルト41の外周に沿う方向へ容易に変形されると共に、支持部材65も抵抗となることなく搬送ベルト41の外周に沿って容易に移動されるため、かかる循環移動を円滑に行うことができる。
本体フレーム45は、搬送ベルトユニット7の骨格をなす部材であり、図4に示すように、上方(図4上側)及び前方(図4右側)が開放した略箱状体に構成されている。この本体フレーム45の内部空間内には、上述した側壁フレーム44が収納されており、この側壁フレーム44の側壁44a,44bから凸設される突部44a1,44b1は(図3参照)、図4に示すように、本体フレーム45の側壁部(図4紙面手前側及び奥側)に刻設された縦溝45a1,45b1にそれぞれ挿嵌されている。後述するように、側壁フレーム44が昇降される場合には、突部44a1,44b1が縦溝45a1,45b1により案内されることにより、側壁フレーム44を所望の位置へ正確に、かつ、安定して昇降させることができる。
また、本体フレーム45の側壁部(図4紙面手前側及び奥側)間であって、側壁フレーム44の下方(図4下側)には、図4に示すように、昇降軸50が回転可能に軸支されており、その昇降軸50には、偏心カム51が固着されている。なお、本体フレーム45と側壁フレーム45とは、図4に示すように、弾性的に伸長された状態の引張ばねSPによって接続されており、そのため、側壁フレーム44は、引張ばねSPの弾性復元力によって、下方(図4下方向)へ付勢されると共に、その底面壁44Cが偏心カム51に圧接されている。
よって、後述するように、TFモータ21から供給される回転力により昇降軸50が回転駆動し偏心カム51が回転されると、その偏心カム51の偏心量が大きくなる方向へ回転する場合には、側壁フレーム44が引張ばねSPに抗しつつ上方(図4上方向)へ押し上げられ(図7参照)、搬送ベルト41と第1及び第2ヘッドユニット2,3(図1参照)とのギャップが縮小される一方、偏心カム51の偏心量が小さくなる方向へ回転する場合には、側壁フレーム44が引張ばねSPの弾性復元力により下方(図4下方向)へ引き寄せられ、搬送ベルト41と第1及び第2ヘッドユニット2,3(図1参照)とのギャップが拡大される。なお、TFモータ21と昇降軸50との連結機構などの詳細構成については後述する。
また、本体フレーム45の側壁部(図4紙面手前側及び奥側)間であって、側壁フレーム44の後方(図4左側)には、基準軸52が貫設されており、この基準軸52の両端部(図4紙面手前側及び奥側)は、インクジェットプリンタ1の本体(図示せず)に回転可能に軸支されている。その結果、本体フレーム45(搬送ベルトユニット7)は、かかる基準軸52を揺動中心として、第1及び第2ヘッドユニット2,3のノズル面2a,3a(図1参照)側へ向けて、又は、その反対側へ向けて揺動可能に構成されている(図8参照)。
なお、搬送ベルトユニット7は、その本体フレーム45が基準軸52を基準位置として本体(図示せず)に固定されるため、上述のように昇降及び揺動可能に構成された場合でも、搬送ベルト41による記録紙Pの搬送位置精度を確保して、印字精度の向上を図ることができる。
図4に示すように、駆動軸42の伝達プーリ42bには、ベルト49を介して、TFモータ21の回転軸に取着されたプーリ21aに連結されており、上述したように、このTFモータ21の回転駆動力が、ベルト49及び伝達プーリ42b等を介して、駆動軸42へ伝達されると、かかる伝達により、搬送ベルト41が回転される。
本体フレーム45の前方(図4右側)には、図4に示すように、接続部45cが設けられており、この接続部45cには、固定プーリ53と揺動プーリ54aとの間に巻回されたベルト55が接続されている。また、揺動軸54の伝達プーリ54bは、TFモータ21の回転軸に装着された揺動クラッチ23と、ベルト56を介して連結されている。
よって、TFモータ21の回転駆動力は、ベルト56を介して、揺動軸54へ伝達され、その揺動軸54が回転されると、揺動プーリ54a等を介して、ベルト55が回転される。そして、ベルト55が回転されると、そのベルト55に接続された接続部45cがベルト55の回転方向へ牽引され、その結果、搬送ベルトユニット7は、基準軸52を揺動中心として、第1及び第2ヘッドユニット2,3のノズル面2a,3aに近接する位置(記録紙Pの搬送を行う搬送可能位置、図1参照)、又は、ノズル面2a,3aから隔離する位置(隔離位置)へ向けて揺動される(図8参照)。
ここで、図6を参照して、TFモータ21から搬送ベルト41、昇降軸50及び揺動軸54へ回転力を供給する駆動力伝達機構部の詳細構成について説明する。図6は、駆動力伝達機構部の正面図であり、図4の矢印IV方向から駆動力伝達機構部(TFモータ21等)を見た図に対応する。
TFモータ21の回転軸には、図6に示すように、プーリ21a、昇降クラッチ25及び揺動クラッチ23がそれぞれ取着されている。プーリ21aには、上述したように、ベルト49を介して、伝達プーリ42bが連結されており、TFモータ21の回転力を駆動軸42へ伝達し、搬送ベルト41を回転駆動可能に構成されている。
昇降クラッチ25は、入力軸側(TFモータ21の回転軸)から出力軸側(出力プーリ25a)へTFモータ21の回転力を伝達・遮断するための装置であり、オンされた場合には、電磁石を励磁して可動鉄片を吸引し、摩擦板との接触を介して、入力軸側からの回転力を出力軸側へ伝達すると共に、オフされた場合には、電磁石の励滋を解除して可動鉄片を離間させることにより、入力軸側から出力軸側への回転力の伝達を遮断するように構成されている。
昇降クラッチ25の出力プーリ25aには、図6に示すように、ベルト57を介して、プーリ58が連結されており、そのプーリ58の端面側(図6右側)には、同心状のギヤ58aが一体的に形成されている。このギヤ58aには、図6に示すように、ギヤ59が歯合されており、ギヤ59には、昇降軸50に一体的に形成されたギヤ50aが歯合されている。なお、昇降軸50には、上述したように、偏心カム51が固着されている。また、プーリ58及びギヤ59は、図示しない軸により回転可能に軸支されている。
よって、TFモータ21の回転軸が回転され、かつ、昇降クラッチ25がオンされると、そのTFモータ21の回転が出力プーリ25a、ベルト57、プーリ58、ギヤ58a,59,50aの順に伝達され、ギヤ50aが回転される。ギヤ50aに伝達された回転は、昇降軸50を介して、偏心カム51に伝達され、その結果、偏心カム51が回転される。
この場合、上述したように、偏心カム51の偏心量が大きくなるに従って、その偏心カム51が側壁フレーム44の底面壁44cを押し上げ、搬送ベルト41が上昇されると共に(図7参照)、偏心カム51の偏心量が小さくなるに従って、側壁フレーム44が引張ばねSPの弾性復元力により下方(図4下方向)へ引き寄せられ、搬送ベルト41が下降される(図4参照)。
一方、昇降クラッチ25がオフされると、TFモータ21の回転軸が回転された場合でも、そのTFモータ21の回転は、昇降クラッチ25により遮断されるため、出力プーリ25aには伝達されない。よって、昇降軸50は回転されず、側壁フレーム44は引張ばねSPの弾性復元力により所定位置に固定されるため、搬送ベルト41の昇降動作は行われない。
揺動クラッチ23は、入力軸側(TFモータ21の回転軸)から出力軸側(出力プーリ23a)へTFモータ21の回転力を伝達・遮断するための装置であり、上述した昇降クラッチと同様に構成されている。揺動クラッチ23の出力プーリ23aには、図6に示すように、ベルト56を介して、伝達プーリ54bが連結されており、この伝達プーリ54bには、揺動軸54を介して、揺動プーリ54aが連結されている。なお、これら揺動プーリ54a及び伝達プーリ54bは、揺動軸54と一体的に形成されている。
よって、TFモータ21の回転軸が回転され、かつ、揺動クラッチ23がオンされると、そのTFモータ21の回転が出力プーリ23a、ベルト56、伝達プーリ54bの順に伝達され、伝達プーリ54bが回転される。伝達プーリ54bに伝達された回転は、揺動軸54を介して、伝達プーリ54aに伝達され、その結果、伝達プーリ54aが回転される。そして、伝達プーリ54aの回転により、プーリ53(図4参照)との間に巻回されたベルト55が回転される。
この場合、上述したように、ベルト55が一の方向へ回転されると、そのベルト55に接続された接続部45cがベルト55の回転方向へ牽引され、搬送ベルトユニット7が、基準軸52を揺動中心として、第1及び第2ヘッドユニット2,3のノズル面2a,3a(図1参照)側へ揺動される一方(図4参照)、ベルト55が他の方向へ回転されると、そのベルト55に接続された接続部45cがベルト55の回転方向へ牽引され、搬送ベルトユニット7が、基準軸52を揺動中心として、第1及び第2ヘッドユニット2,3のノズル面2a,3aと反対側へ向けて揺動される(図8参照)。
一方、揺動クラッチ23がオフされると、TFモータ21の回転軸が回転された場合でも、そのTFモータ21の回転は、揺動クラッチ23により遮断されるため、出力プーリ23aには伝達されない。よって、揺動軸54は回転されず、搬送ベルトユニット7は所定位置に固定されるため、その搬送ベルトユニット7(搬送ベルト41)の揺動動作は行われない。
このように、本実施例における駆動力伝達機構部は、TFモータ21から供給される回転力を昇降軸50及び揺動軸54へ伝達・遮断可能に構成されているので、1の駆動源(TFモータ21)によって、搬送ベルト41の回転駆動、昇降駆動および揺動駆動のそれぞれを行うことができる。よって、各駆動動作毎に駆動源を設ける必要がなく、構成の簡素化、部品点数の削減を図ることができるので、その分、インクジェットプリンタ1全体としての製造コストを低減することができる。
次いで、図9を参照して、ベルト受けユニット70について説明する。図9は、ベルト受けユニット70の側面図であり、第1及び第2ヘッドユニット2,3のノズル面2a,3aが第1及び第2キャップ部材62,63によってキャッピングされた状態を示している。なお、図9では、各構成部材を簡略化して理解を容易とするために、搬送ベルトユニット7やキャップユニット60等の一部が省略して図示されている。また、図中のH1はノズル面2a,3a上の面(以下、「ヘッド面」と称す。)を、H2は記録紙Pの搬送面を、H3はベルト受け部材71による圧接面を、それぞれ示している。
ベルト受けユニット70は、上述したように、キャッピングの際に第1及び第2キャップ部材62,63をノズル面側へ押圧して、それら第1及び第2キャップ部材62,63をノズル面2a,3aに密着させるためのものであり、ベルト受け部材71と、圧縮ばね部材72と、基台73とを主に備えて構成されている。
ベルト受け部材71は、搬送ベルト41の内周面に当接される部材であり、樹脂材料から上面視略矩形の平板状に構成されている。このベルト受け部材71は、その上面(図9上側面)が略平坦状に形成されると共に、ヘッド面H1及び搬送面H2と略平行に構成されている。よって、第1及び第2キャップ部材62,63をノズル面2a,3aに対して略均等に押圧して、キャップ2Y〜2K,3Y〜3Kをノズル面2a,3aに確実に密着させることができる。
ベルト受け部材71の下面側(図9下側)には、図9に示すように、複数の圧縮ばね部材72が配設されており、ベルト受け部材71は、その圧縮ばね部材72を介して、基台73に支持されている。基台73は、側壁フレーム44の側壁44a,44b(図3参照)間に架設固定されているため、ノズル面2a,3aのキャッピングに際し、ベルト受け部材71が反ノズル面2a,3a方向(図9下方向)へ後退された場合には、そのベルト受け部材71との間で圧縮ばね部材72を圧縮変形させることができる。なお、圧接面H3とは、この状態におけるベルト受け部材71の上面を指す。
その結果、ベルト受け部材71は、圧縮ばね部材72の弾性復元力によって、ノズル面2a,3a方向(図9上方向)へ向けて付勢されるので、その付勢力により、第1及び第2キャップ部材62,63をノズル面2a,3a側に押圧して、キャップ2Y〜2K,3Y〜3Kをノズル面2a,3aへ強固に密着させることができる。よって、インクの乾燥を確実に防止することができる。
なお、第1及び第2キャップ部材62,63の高さ寸法(図9上下方向高さ)は、ヘッド面H1と搬送面H2との対向面間距離(ギャップ量)であって、ギャップ調整により調整可能な範囲の最小値(搬送ベルト41が最もヘッド面H1側へ上昇された場合のギャップ量)よりは少なくとも大きく(厚く)なるように構成されている。また、ベルト受け部材71の初期位置(第1及び第2キャップ部材62,63を押圧していないときの位置)は、上述のギャップ量が最小値となった場合に、そのベルト受け部材71の上面(図9上側面)が搬送ベルト41の内周面に当接されるだけでなく、少なくともそのベルト受け部材71が初期位置よりも更に下方(図9下方)に押し下げられて圧縮ばね部材72を圧縮変形可能な位置となるように規定されている。
次に、以上のように構成されたインクジェットプリンタ1において、第1及び第2ヘッドユニット2,3のノズル面2a,3aをキャップユニット60を使用してキャッピングするキャッピング方法について説明する。
キャップユニット60は、インクジェットプリンタ1の印刷中においては、搬送ベルト1の下方位置(退避位置)に退避されている(図1参照)。インクジェットプリンタ1は、例えば、印刷を長期に休止する場合やパージ処理を行う必要が発生したと判断すると、キャップユニット60によるノズル面2a,3aのキャッピングを行うべく、まず、搬送ベルトユニット7を下方へ向けて、即ち、ノズル面2a,3aの反対側へ向けて揺動させる(図8参照)。
なお、この揺動動作は、上述したように、揺動クラッチ23をオンした状態で、TFモータ21を一の方向へ回転駆動して、そのTFモータ21の回転力を揺動軸54へ伝達させることにより行われる(図6参照)。
搬送ベルトユニット7を下方へ揺動駆動した後は(図8参照)、次いで、キャップユニット60を搬送ベルト41の外周に沿って移動させることにより、かかるキャップユニット60を搬送ベルト41の上面側、即ち、キャッピング位置へ配置する(図3参照)。このように、キャップユニット60のキャッピング位置への移動は、搬送ベルトユニット7を下方へ揺動駆動させた状態で行われるので、移動中のキャップユニット60がノズル面2a,3aに接触して、かかるノズル面2a,3aが破損・変形することを未然に防止することができる。
なお、このキャッピング位置への移動は、上述したように、CPモータ19を所定の方向へ回転駆動して、その回転力を、伝達ベルト46を介して、キャップユニット60へ伝達することにより、行われる(図3参照)。
キャップユニット60をキャッピング位置へ配置した後は(図3参照)、次いで、搬送ベルトユニット7を上方へ向けて、即ち、ノズル面2a,3a側へ向けて揺動させる(図4参照)。これにより、キャップユニット60の各キャップ62Y〜62K,63Y〜63K(図4参照)が印字ヘッド2Y〜2K,3Y〜3Kの各ノズル面2a,3a(図1参照)に対向配置される。
なお、図4では、キャップユニット60の図示が省略されている。また、この揺動動作は、上述したように、揺動クラッチ23をオンした状態で、TFモータ21を他の方向へ回転駆動して、そのTFモータ21の回転力を揺動軸54へ伝達させることにより行われる(図6参照)。
そして、キャップユニット60をノズル面2a,3aに対向配置した後は、搬送ベルト41をノズル面2a,3a側へ向けて上昇させる(図7参照)。これにより、キャップユニット60が搬送ベルト41によって第1及び第2ヘッドユニット2,3へ向けて押し上げられると共に、ベルト受けユニット70の付勢力により、所定のキャッピング圧が形成され、キャップユニット60の各キャップ2Y〜2K,3Y〜3Kが印字ヘッド2Y〜2K,3Y〜3Kの各ノズル面2a,3aへ強固に密着され、キャッピングが完了する(図9参照)。
なお、この搬送ベルト41の上昇動作は、上述したように、昇降クラッチ25をオンした状態で、TFモータ21を一の方向へ回転駆動して、そのTFモータ21の回転力を昇降軸50へ伝達させることにより行われる(図6参照)。
また、キャッピング後、印刷を再開する場合には、インクジェットプリンタ1は、上述した各動作を逆の順序で実行する。即ち、まず、搬送ベルト41を下降駆動して、キャップユニット60をノズル面2a,3aから離間させた後(図4参照)、搬送ベルト41を下方(ノズル面2a,3aと反対方向)へ向けて揺動させる(図8参照)。次いで、キャップユニット60を搬送ベルト41の外周に沿って移動し、かかるキャップユニット60を退避位置に配置した後、搬送ベルト41を上方(ノズル面2a,3a)へ向けて揺動させる(図1参照)。これにより、搬送ベルト41がノズル面2a,3aに対向配置され、印刷が可能な状態に設定される。
このように、本実施例におけるインクジェットプリンタ1によれば、第1及び第2ヘッドユニット2,3を固定したままで、搬送ベルト41の揺動および昇降動作を利用して、ノズル面2a,3aのキャッピングを行うことができる。よって、従来のシリアル方式のインクジェットプリンタのように、ヘッドを移動させる必要がなく、かかるヘッドの位置精度を確保することができるので、その分、印字精度の向上を図ることができる。
以上、実施例に基づき本発明を説明したが、本発明は上記実施例に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の改良変形が可能であることは容易に推察できるものである。
例えば、上記実施例では、ベルト受けユニット70が圧縮ばね部材72を備え、その圧縮ばね部材72の弾性復元力により、キャップユニット60がノズル面2a,3aへ押圧されるように構成されたが(図9参照)、必ずしもこれに限られるわけではなく、これに代えて、或いは、これに加えて、キャップユニット60が圧縮ばね部材72を備えるように構成しても良い。
その一例を変形例として以下に例示する。なお、上記実施例と同一の部分には同一の符号を付して、その説明は省略する。図10は、変形例におけるキャップユニット160の側面図である。キャップユニット160のキャップ162Y〜162K,163Y〜163Kは、上述した62Y〜62K,63Y〜63Kと略同様に構成されるものである。このキャップ162Y〜162K,163Y〜163Kの下面側(図10下側)には、図10に示すように、複数の圧縮ばね部材164が配設されており、各キャップ162Y〜162K,163Y〜163Kは、その圧縮ばね部材164を介して、基台165に支持されている。また、基台165は、シート部材64上に貼着固定されている。
搬送ベルト41の内周面側には、図10に示すように、ベルト受け部材170が配設されている。なお、ベルト受け部材170は、上述した実施例の場合とは異なり、圧縮ばね部材72を備えず、側壁フレーム44の側壁44a,44b間に直接に架設固定されている。よって、ノズル面2a,3aのキャッピングに際し、各キャップ162Y〜162K,163Y〜163Kが反ノズル面2a,3a方向(図10下方向)へ後退した場合には、その後退移動をベルト受け部材170によって規制して、圧縮ばね部材72を圧縮変形させることができる。
よって、各キャップ162Y〜162K,163Y〜163Kは、圧縮ばね部材164の弾性復元力によって、ノズル面2a,3a方向(図10上方向)へ向けて付勢され、その付勢力により、所定のキャッピング圧が形成されるので、各キャップ162Y〜162K,163Y〜163Kをノズル面2a,3aへ強固に密着させて、インクの乾燥を確実に防止することができる。
また、上記実施例では、キャップユニット60が搬送ベルトユニット7の伝達ベルト46間に架設固定され、この伝達ベルト46を介して、即ち、搬送ベルトユニット7の駆動軸42及び従動軸43と連動しつつ、キャップユニット60が搬送ベルト41の外周に沿って移動されるように構成したが(図3参照)、必ずしもこれに限られるわけではなく、例えば、キャップユニット60が搬送ベルトユニット7(駆動軸42及び従動軸43)とは独立に移動されるように構成しても良い。
その一例を変形例として以下に例示する。なお、上記実施例と同一の部分には同一の符号を付して、その説明は省略する。図11は、変形例におけるインクジェットプリンタ1の全体構成を模式的に示した模式図である。なお、図中では、搬送ベルトユニット7の図示が省略されると共に、キャップユニット60が2点鎖線を用いて模式的に図示されている。また、そのキャップユニット60は、退避位置及びキャッピング位置の2箇所にそれぞれ図示されている。
インクジェットプリンタ1の図示しない本体側壁(側壁板部材)には、図11に示すように、一対の案内溝111(図中では一方のみを図示)が互いに対向して刻設されている。この案内溝111は、キャップユニット60を搬送ベルト41の外周に沿って移動させる際の案内溝となる部位であり、断面コ字状の凹溝に形成されると共に、その凹溝内に挿嵌されるキャップユニット60の支持部材65を移動可能に支持することができる。
この案内溝111は、下方へ向けて揺動された搬送ベルト41(図8参照)の外周に沿うように形成されると共に、上方(図11上側)へ向けて延設される2本の分岐溝111aが連設されている。キャップユニット60は、その一対の支持部材65が案内溝111により支持されると共に、一方の支持部材65が駆動手段121に、他方の支持部材65が駆動手段122に、それぞれワイヤー等を介して接続されている。
よって、キャッピングを行う場合には、駆動手段121の駆動力により、ワイヤー等を介して、キャップユニット60を案内溝111に沿って引き寄せる。次いで、搬送ベルト41を上方(ノズル面2a,3a側)へ揺動駆動する(図4参照)。これにより、キャップユニット60は、支持部材65が分岐溝111aに案内されつつ上方へ押し上げられる。そして、搬送部材41を上方(ノズル面2a,3a側)へ上昇駆動させることにより(図7参照)、キャップユニット60を搬送ベルト41で上方へ押し上げて、ノズル面2a,3aをキャッピングする。
このように、本変形例によれば、キャップユニット60を案内溝111によって案内しつつ移動させることができるので、かかるキャップユニット60を正確に移動させ、ノズル面2a,3aのキャッピングを適正に行うことができる。なお、キャッピング後に印刷処理へ移行する場合に、上述した動作を逆の順序で実行すると共に、駆動手段122でキャップユニット60を案内溝111に沿って引き寄せることにより、退避位置へ退避させることができる。
また、上記実施例では、搬送ベルトユニット7を揺動移動させた後、更に、搬送ベルト41を上昇させることにより(図7参照)、キャップユニット60をノズル面2a,3a側へ押し上げて、キャッピングを行うように構成されたが、必ずしもこれに限られるわけではなく、例えば、搬送ベルト41を上昇移動させることなく、その搬送ベルト41の揺動移動のみでキャップユニット60をノズル面2a,3a側へ押し上げてキャッピングを行うように構成することは当然可能である。
また、上記実施例では、キャップユニット60は、シート部材64に第1及び第2キャップ部材62,63が貼着されて構成されたが、必ずしもこれに限られるわけではなく、例えば、第1及び第2キャップ部材62,63を省略すると共に、シート部材64にリップ部を一体的に形成するように構成しても良い。或いは、シート部材64に凹部のみを形成するように構成しても良い。
本発明の一実施例におけるインクジェットプリンタの全体構成を模式的に示した模式図である。 インクジェットプリンタの電気的構成を示すブロック図である。 搬送ベルトユニットの上面図である。 搬送ベルトユニットの側面図である。 (a)は、従動軸側における搬送ベルトユニットの部分断面図であり、(b)は、駆動軸側における搬送ベルトユニットの部分断面図である。 駆動力伝達機構部の正面図である。 搬送ベルトユニットの側面図であり、搬送ベルトが上昇された状態を示している。 搬送ベルトユニットの側面図であり、下方へ向けて揺動された状態を示している。 ベルト受けユニットの側面図である。 変形例におけるキャップユニットの側面図である。 変形例におけるインクジェットプリンタの全体構成を模式的に示した模式図である。
符号の説明
1 インクジェットプリンタ
2 第1ヘッドユニット(インクジェットヘッド)
3 第2ヘッドユニット(インクジェットヘッド)
19 CPモータ(封止部材移動手段の一部、第2軸駆動手段)
21 TFモータ(搬送装置移動手段、揺動手段および昇降手段の一部、第1軸駆動手段)
41 搬送ベルト
42 駆動軸(第1軸)
43 従動軸(第2軸)
46 従動ベルト(伝達ベルト)
47a,47b 駆動軸側プーリ(第1軸用回転部材)
48 従動軸側ローラ(第2軸用回転部材)
51 偏心カム(昇降手段の一部)
60 キャップユニット(封止部材)
62 第1キャップ部材(封止部材の一部)
63 第2キャップ部材(封止部材の一部)
64 シート部材
65 支持部材
70 ベルト受けユニット(ベルト受け部材)
71 ベルト受け部材
72 圧縮ばね部材(ベルト受け支持部材)
111 案内溝(溝部)
111a 分岐溝(溝部)
162Y,162M,162C,162K キャップ(封止部材)
163Y,163M,163C,163K キャップ(封止部材)
164 圧縮ばね部材
P 記録紙(記録媒体)

Claims (12)

  1. インクを吐出可能な複数のノズルを有するインクジェットヘッドと、そのインクジェットヘッドのノズル面を被覆する封止部材と、前記ノズル面に略平行な方向に記録媒体を搬送する無端状の搬送ベルトを含む搬送装置とを備えて構成されたインクジェットプリンタにおいて、
    前記搬送ベルトの上方であって前記インクジェットヘッドのノズル面に対向する第1位置と前記搬送ベルトの下方に位置する第2位置との間で前記封止部材を前記搬送ベルトの外周に沿って移動させる封止部材移動手段と、
    前記搬送ベルトを前記インクジェットヘッドのノズル面に近接する搬送可能位置とノズル面から隔離する隔離位置との間で移動させる搬送装置移動手段とを備え、
    その搬送装置移動手段により前記搬送ベルトが前記搬送可能位置へ向けて移動された場合には、前記第1位置にある封止部材が前記搬送ベルトによって前記ノズル面側へ向けて押圧され、その封止部材によって前記ノズル面が被覆される一方、前記搬送ベルトが前記隔離位置へ向けて移動された場合には、前記封止部材が前記ノズル面から離間されるように構成されていることを特徴とするインクジェットプリンタ。
  2. 前記搬送装置移動手段は、前記搬送ベルトを前記搬送可能位置または前記隔離位置へ向けて揺動させる揺動手段を備えていることを特徴とする請求項1記載のインクジェットプリンタ。
  3. 前記搬送装置移動手段は、前記搬送ベルトの搬送面を前記インクジェットヘッドのノズル面に対して略平行に維持しつつ、前記搬送ベルトを前記搬送可能位置または前記隔離位置へ向けて上昇または下降させる昇降手段を備えていることを特徴とする請求項1又は2に記載のインクジェットプリンタ。
  4. 前記搬送ベルトが巻回される第1軸および第2軸と、その第2軸に回転可能に軸支されると共に前記搬送ベルトと第2軸との間に介装される第2軸用回転部材と、前記第1軸に回転可能に軸支される第1軸用回転部材と、前記第1軸または第2軸用回転部材に回転駆動力を付与する第1駆動手段とを備え、
    前記封止部材移動手段は、前記第2軸または第1軸用回転部材に回転駆動力を付与する第2駆動手段を備えると共に、前記封止部材は、前記搬送ベルトの外周面側において前記第2軸と第1軸用回転部材との間に巻回されていることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載のインクジェットプリンタ。
  5. 前記第2軸と第1軸用回転部材とに巻回される伝達ベルトを備えると共に、
    その伝達ベルト及び前記第1軸用回転部材は、前記搬送ベルトの幅方向両端側にそれぞれ配設されており、
    前記封止部材は、前記搬送ベルトの外周面側において、その搬送ベルトの幅方向両端側に配設される一対の伝達ベルト間に架設されていることを特徴とすることを特徴とする請求項4記載のインクジェットプリンタ。
  6. 前記第2軸および第1軸用回転部材の外周面であって、前記伝達ベルトが巻回される部位には、ギヤが刻設されており、
    前記伝達ベルトは、それら第2軸および第1軸用回転部材の外周面に刻設されたギヤに歯合可能なタイミングベルトとして構成されていることを特徴とする請求項5記載のインクジェットプリンタ。
  7. 可撓性を有するシート状体から構成され、前記搬送ベルトの幅方向両端側に配設された伝達ベルト間に架設されるシート部材を備え、
    前記封止部材は、そのシート部材上に配設されていることを特徴とする請求項5又は6に記載のインクジェットプリンタ。
  8. 前記搬送ベルトの幅方向に沿って前記伝達ベルト間に架設されると共に金属材料から略棒状体に構成される一対の支持部材を備え、
    前記シート部材は、その一対の支持部材間に展張されていることを特徴とする請求項7記載のインクジェットプリンタ。
  9. 前記搬送ベルトの幅方向両端側に対向して配設される側壁板部材と、その側壁板部材に刻設され前記封止部材の一部が挿嵌される溝部とを備え、
    前記封止部材が前記封止部材移動手段によって前記第1位置と第2位置との間で移動される場合には、その封止部材の一部が前記溝部に沿って案内されるように構成されていることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載のインクジェットプリンタ。
  10. 前記搬送ベルトの内周面側において、その搬送ベルトの内周面に対向して配設されるベルト受け部材を備え、
    前記搬送装置移動手段によって前記搬送ベルトが前記搬送可能位置へ向けて移動され、その搬送ベルトが前記封止部材を前記ノズル面側へ向けて押圧した場合には、前記ベルト受け部材が前記搬送ベルトの内周面に当接することにより前記搬送ベルトの前記ノズル面から隔離する方向への後退を規制するように構成されていることを特徴とする請求項1から9のいずれかに記載のインクジェットプリンタ。
  11. 前記ベルト受け部材を支持すると共に弾性変形可能に構成されたベルト受け支持部材を備え、
    前記ベルト受け部材が前記搬送ベルトの内周面に当接された場合には、前記ベルト受け支持部材が弾性変形されると共に、そのベルト受け支持部材の弾性復元力によって前記ベルト受け部材が前記搬送ベルトの内周面へ向けて付勢されるように構成されていることを特徴とする請求項10記載のインクジェットプリンタ。
  12. 前記封止部材を支持すると共に弾性変形可能に構成された封止部支持部材を備え、
    前記封止部材が前記インクジェットヘッドのノズル面に当接された場合には、前記封止部支持部材が弾性変形されると共に、その封止部支持部材の弾性復元力によって前記封止部材が前記インクジェットヘッドのノズル面へ向けて付勢されるように構成されていることを特徴とする請求項1から11のいずれかに記載のインクジェットプリンタ。
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