JP2005052730A - プロパン脱水素反応用触媒 - Google Patents

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Abstract


【課題】プロパンを脱水素してプロピレンを製造するに際し、環境に優しく、高活性を発揮する触媒を提供する。
【解決手段】(1)酸化ガリウム、(2)酸化アルミニウム、及び(3)酸化カルシウム、酸化ストロンチウム、酸化バリウム、酸化マンガン、酸化セリウム、酸化ランタン、酸化イットリウムからなる群から選ばれた少なくとも1種の酸化物を、必須成分とする金属酸化物で構成された触媒であって、好ましくは触媒全体を100重量%とするとき、各酸化物の含有量が、上記の順に5〜20重量%、60〜94重量%、1〜20重量%であるプロパンの脱水素反応用触媒。
【選択図】なし

Description

本発明は、プロパンを脱水素反応させることによりプロピレンを製造するために使用する触媒に関するものである。
プロピレンは、ポリプロピレンなどの原料として非常に重要な基礎化学品の一つである。従来、プロピレンを工業的に製造するには、石油の接触分解ガスからの分離、プロパンの脱水素反応などの方法が採用されている。水素非共存下におけるプロパンの脱水素反応に用いる触媒としては、酸化クロムを主成分とする触媒が開発され、工業的に使用されている。(例えば非特許文献1参照)。
しかしながら、環境保全の観点から、酸化クロムを含まない安全で、高性能な触媒の開発が重要な技術開発課題となっている。
「石油化学プロセス」、31頁〜37頁、石油学会編、講談社発行(2001)。
本発明は、プロパンを脱水素反応させることによりプロピレンを製造する方法において、環境に優しい、高性能な触媒を提供することを課題とする。
本発明者は、酸化ガリウムを主成分とする触媒に注目し、その触媒性能に及ぼす種々の添加物の影響を検討した結果、意外にも、酸化ガリウム、酸化アルミニウム、さらに、酸化カルシウム、酸化ストロンチウム、酸化バリウム、酸化マンガン、酸化セリウム、酸化ランタン、酸化イットリウムからなる群から選ばれた少なくとも1種を必須成分とすることを特徴とする触媒により、その課題を解決し得ることを見い出した。
即ち、本発明によれば、第一に、(1)酸化ガリウム、(2)酸化アルミニウム、及び(3)酸化カルシウム、酸化ストロンチウム、酸化バリウム、酸化マンガンからなる群から選ばれた少なくとも1種の酸化物を、必須成分とする、プロパンの脱水素反応において高い性能を示し、かつ、触媒上への炭素析出量の少ない触媒が提供される。
第二に、第一の発明において、(1)酸化ガリウム、(2)酸化アルミニウム、及び(3)、酸化カルシウム、酸化ストロンチウム、酸化バリウム、酸化マンガン、酸化セリウム、酸化ランタン、酸化イットリウムからなる群から選ばれた少なくとも1種の酸化物を、必須成分とする触媒であって、触媒全体を100重量%とするとき、各酸化物の含有量が、上記の順に5〜20重量%、60〜94重量%、1〜20重量%であることを特徴とするプロパンの脱水素反応用触媒が提供される。
第三に、プロパンを上記第1又は第2記載の触媒に接触させることを特徴とするプロピレンの製造方法が提供される。
本発明の触媒は、プロパンの脱水素反応において、安全で、かつ高い触媒活性を示すものである。従って、プロピレンを工業的有利に製造することができる。
以下本発明を詳細に説明する。
本発明のプロパンの脱水素反応用触媒成分は、(1)酸化ガリウム、(2)酸化アルミニウム、及び(3)酸化カルシウム、酸化ストロンチウム、酸化バリウム、酸化マンガン、酸化セリウム、酸化ランタン、酸化イットリウムからなる群から選ばれた少なくとも1種を必須成分とすることを特徴とする。
本発明の触媒は、プロパンの脱水素反応によるプロピレンの製造において、プロピレン収率およびプロピレン選択率が高く、かつ、触媒上への炭素析出量の少ないという優れた性能を発揮する。
各触媒成分の割合は、特に限定されないが、触媒全体を100重量%とするとき、(1)酸化ガリウムが5〜20重量%、(2)酸化アルミニウムが60〜94重量%、(3)酸化カルシウム、酸化ストロンチウム、酸化バリウム、酸化マンガン、酸化セリウム、酸化ランタン、酸化イットリウムからなる群から選ばれた少なくとも1種の酸化物が1〜20重量%とされる。このような量的範囲において、組成を反応条件に応じて適切に定めることにより、その反応条件に適した触媒性能を得ることができる。
また、本発明の脱水素反応用触媒は、(1)酸化ガリウム、(2)酸化アルミニウム、及び(3)酸化カルシウム、酸化ストロンチウム、酸化バリウム、酸化マンガン、酸化セリウム、酸化ランタン、酸化イットリウムからなる群から選ばれた少なくとも1種の酸化物を必須成分とするが、本発明の触媒の性能を損なわない範囲で、他の物質を含んでいても良い。このような物質としては、たとえば、酸化珪素、活性炭などが挙げられる。
本発明の触媒成分となる酸化ガリウム、酸化アルミニウム、酸化カルシウム、酸化ストロンチウム、酸化バリウム、酸化マンガン、酸化セリウム、酸化ランタン、酸化イットリウムの原料としては、それぞれの硝酸塩、塩酸塩、硫酸塩、有機酸塩、水酸化物等を用いることができる。触媒は、共沈法、含浸法、混合法、逐次沈殿法、アルコキシド法等の方法により、あるいは、これらの方法を組み合わせた方法により触媒前駆体を調製し、次いで、触媒前駆体を空気中で焼成することにより製造できる。触媒前駆体の焼成温度は、特に限定しないが、300〜1000℃の範囲が好ましく、500〜800℃が特に好ましい。
このようにして製造された触媒は、そのままで、あるいは適当な方法により造粒または打錠成型して用いる。触媒の粒子径や形状は、反応方式、反応器の形状によって任意に選択できる。すなわち、本発明による触媒は、固定床、流動床等いずれの反応方式においても用いることができる。
本発明による触媒を用いて、プロパンの脱水素反応によりプロピレンを製造する際の反応条件は、反応温度は500〜650℃の範囲、好ましくは、530〜630℃、反応圧力は、加圧、常圧、減圧のいずれでも良く、好ましくは0.2〜1.5気圧(絶対圧力)である。反応開始前に、触媒を反応温度付近において水素で処理することにより、反応開始後の初期段階における触媒性能を改善することができる。また、本発明の触媒は、一定時間使用後に活性が低下した場合には、空気中で再度焼成することによりその性能を回復させることができる。
以下、実施例をあげて本発明の特徴とするところをより一層明確にする。
実施例1
硝酸ガリウム水和物0.95g、硝酸アルミニウム九水和物14.7g、硝酸カルシウム1.10gを蒸留水に溶解し、100mlの水溶液を調製し、A液とした。一方、無水炭酸ナトリウム17.2gを蒸留水に溶解し、100mlの水溶液を調製し、B液とした。A液およびB液を、それぞれ、8ml/分の速度で良く攪拌した300mlの室温の蒸留水に、同時に滴下して沈殿物を得た。この沈殿物を室温にて1日間熟成させた後、ろ過、洗浄を行い、沈殿物中のナトリウムを除去した。その後、沈殿物を110℃で乾燥し、空気中、600℃で2時間焼成した。次に、焼成後の酸化物を破砕し、250〜600μmに粒度調製して、触媒とした。この触媒の組成は、酸化ガリウム(Ga)5重量%、酸化アルミニウム(Al)90重量%、酸化カルシウム(CaO)5重量%であった。
得られた触媒1gを反応管に充填し、アルゴン中で反応温度に昇温した後、10容量%のプロパンおよび90容量%のアルゴンからなる混合ガスを触媒層に通して、圧力0.1MPa、混合ガス流量10ml/分、温度550℃の条件下に上記混合ガスを反応させた。反応生成ガスをガスクロマトグラフで分析した。その結果、反応経過時間9時間後において、プロピレン収率33%、プロピレン選択率82%であり、触媒上への炭素質物質の析出量は、触媒量1g当たり1mgであった(表1参照)。
実施例2
硝酸ガリウム水和物0.97g、硝酸アルミニウム九水和物35.5g、硝酸ストロンチウム0.55gを蒸留水に溶解し、100mlの水溶液を調製し、A液とした。一方、無水炭酸ナトリウム17.3gを蒸留水に溶解し、100mlの水溶液を調製し、B液とした。A液およびB液を、それぞれ、8ml/分の速度で良く攪拌した300mlの室温の蒸留水に、同時に滴下して沈殿物を得た。この沈殿物を室温にて1日間熟成させた後、ろ過、洗浄を行い、沈殿物中のナトリウムを除去した。その後、沈殿物を110℃で乾燥し、空気中、600℃で2時間焼成した。次に、焼成後の酸化物を破砕し、250〜600μmに粒度調製して、触媒とした。この触媒の組成は、酸化ガリウム5重量%、酸化アルミニウム90重量%、酸化ストロンチウム(SrO)5重量%であった。
得られた触媒1gを反応管に充填し、実施例1と同様なプロパンの脱水素反応を行った。その結果、反応経過時間9時間後において、プロピレン収率33%、プロピレン選択率80%であり、触媒上への炭素質物質の析出量は、触媒量1g当たり9mgであった(表1参照)。
実施例3
硝酸ガリウム水和物0.98g、硝酸アルミニウム九水和物35.8g、硝酸バリウム0.46gを蒸留水に溶解し、100mlの水溶液を調製し、A液とした。一方、無水炭酸ナトリウム17.4gを蒸留水に溶解し、100mlの水溶液を調製し、B液とした。A液およびB液を、それぞれ、8ml/分の速度で良く攪拌した300mlの室温の蒸留水に、同時に滴下して沈殿物を得た。この沈殿物を室温にて1日間熟成させた後、ろ過、洗浄を行い、沈殿物中のナトリウムを除去した。その後、沈殿物を110℃で乾燥し、空気中、600℃で2時間焼成した。次に、焼成後の酸化物を破砕し、250〜600μmに粒度調製して、触媒とした。この触媒の組成は、酸化ガリウム5重量%、酸化アルミニウム90重量%、酸化バリウム(BaO)5重量%であった。
得られた触媒1gを反応管に充填し、実施例1と同様なプロパンの脱水素反応を行った。その結果、反応経過時間9時間後において、プロピレン収率32%、プロピレン選択率79%であり、触媒上への炭素質物質の析出量は、触媒量1g当たり1mgであった(表1参照)。
実施例4
硝酸ガリウム水和物0.97g、硝酸アルミニウム九水和物35.3g、硝酸マンガン六水和物0.88gを蒸留水に溶解し、100mlの水溶液を調製し、A液とした。一方、無水炭酸ナトリウム17.7gを蒸留水に溶解し、100mlの水溶液を調製し、B液とした。A液およびB液を、それぞれ、8ml/分の速度で良く攪拌した300mlの室温の蒸留水に、同時に滴下して沈殿物を得た。この沈殿物を室温にて1日間熟成させた後、ろ過、洗浄を行い、沈殿物中のナトリウムを除去した。その後、沈殿物を110℃で乾燥し、空気中、600℃で2時間焼成した。次に、焼成後の酸化物を破砕し、250〜600μmに粒度調製して、触媒とした。この触媒の組成は、酸化ガリウム5重量%、酸化アルミニウム90重量%、酸化マンガン(MnO)5重量%であった。
得られた触媒1gを反応管に充填し、実施例1と同様なプロパンの脱水素反応を行った。その結果、反応経過時間9時間後において、プロピレン収率32%、プロピレン選択率81%であり、触媒上への炭素質物質の析出量は、触媒量1g当たり10mgであった(表1参照)。
実施例5
硝酸ガリウム水和物0.98g、硝酸アルミニウム九水和物35.8g、硝酸セリウム六水和物0.68gを蒸留水に溶解し、100mlの水溶液を調製し、A液とした。一方、無水炭酸ナトリウム17.5gを蒸留水に溶解し、100mlの水溶液を調製し、B液とした。A液およびB液を、それぞれ、8ml/分の速度で良く攪拌した300mlの室温の蒸留水に、同時に滴下して沈殿物を得た。この沈殿物を室温にて1日間熟成させた後、ろ過、洗浄を行い、沈殿物中のナトリウムを除去した。その後、沈殿物を110℃で乾燥し、空気中、600℃で2時間焼成した。次に、焼成後の酸化物を破砕し、250〜600μmに粒度調製して、触媒とした。この触媒の組成は、酸化ガリウム5重量%、酸化アルミニウム90重量%、酸化セリウム(CeO)5重量%であった。
得られた触媒1gを反応管に充填し、実施例1と同様なプロパンの脱水素反応を行った。その結果、反応経過時間9時間後において、プロピレン収率30%、プロピレン選択率79%であり、触媒上への炭素質物質の析出量は、触媒量1g当たり16mgであった(表1参照)。
実施例6
硝酸ガリウム水和物0.98g、硝酸アルミニウム九水和物35.8g、硝酸ランタン六水和物0.72gを蒸留水に溶解し、100mlの水溶液を調製し、A液とした。一方、無水炭酸ナトリウム17.5gを蒸留水に溶解し、100mlの水溶液を調製し、B液とした。A液およびB液を、それぞれ、8ml/分の速度で良く攪拌した300mlの室温の蒸留水に、同時に滴下して沈殿物を得た。この沈殿物を室温にて1日間熟成させた後、ろ過、洗浄を行い、沈殿物中のナトリウムを除去した。その後、沈殿物を110℃で乾燥し、空気中、600℃で2時間焼成した。次に、焼成後の酸化物を破砕し、250〜600μmに粒度調製して、触媒とした。この触媒の組成は、酸化ガリウム5重量%、酸化アルミニウム90重量%、酸化ランタン(La)5重量%であった。
得られた触媒1gを反応管に充填し、実施例1と同様なプロパンの脱水素反応を行った。その結果、反応経過時間9時間後において、プロピレン収率30%、プロピレン選択率79%であり、触媒上への炭素質物質の析出量は、触媒量1g当たり19mgであった(表1参照)。
実施例7
硝酸ガリウム水和物0.97g、硝酸アルミニウム九水和物35.5g、硝酸イットリウム六水和物0.91gを蒸留水に溶解し、100mlの水溶液を調製し、A液とした。一方、無水炭酸ナトリウム17.5gを蒸留水に溶解し、100mlの水溶液を調製し、B液とした。A液およびB液を、それぞれ、8ml/分の速度で良く攪拌した300mlの室温の蒸留水に、同時に滴下して沈殿物を得た。この沈殿物を室温にて1日間熟成させた後、ろ過、洗浄を行い、沈殿物中のナトリウムを除去した。その後、沈殿物を110℃で乾燥し、空気中、600℃で2時間焼成した。次に、焼成後の酸化物を破砕し、250〜600μmに粒度調製して、触媒とした。この触媒の組成は、酸化ガリウム5重量%、酸化アルミニウム90重量%、酸化イットリウム(Y)5重量%であった。
得られた触媒1gを反応管に充填し、実施例1と同様なプロパンの脱水素反応を行った。その結果、反応経過時間9時間後において、プロピレン収率30%、プロピレン選択率78%であり、触媒上への炭素質物質の析出量は、触媒量1g当たり19mgであった(表1参照)。
比較例1
硝酸ガリウム水和物0.95g、硝酸アルミニウム九水和物36.5gを蒸留水に溶解し、100mlの水溶液を調製し、A液とした。一方、無水炭酸ナトリウム17.5gを蒸留水に溶解し、100mlの水溶液を調製し、B液とした。A液およびB液を、それぞれ、8ml/分の速度で良く攪拌した300mlの室温の蒸留水に、同時に滴下して沈殿物を得た。この沈殿物を室温にて1日間熟成させた後、ろ過、洗浄を行い、沈殿物中のナトリウムを除去した。その後、沈殿物を110℃で乾燥し、空気中、600℃で2時間焼成した。次に、焼成後の酸化物を破砕し、250〜600μmに粒度調製して、触媒とした。この触媒の組成は、酸化ガリウム5重量%、酸化アルミニウム95重量%であった。
得られた触媒1gを反応管に充填し、実施例1と同様なプロパンの脱水素反応を行った。その結果、反応経過時間9時間後において、プロピレン収率30%、プロピレン選択率74%であり、触媒上への炭素質物質の析出量は、触媒量1g当たり21mgであった(表1参照)。
比較例2
硝酸ガリウム水和物0.97g、硝酸アルミニウム九水和物35.2g、硝酸亜鉛六水和物0.97gを蒸留水に溶解し、100mlの水溶液を調製し、A液とした。一方、無水炭酸ナトリウム17.3gを蒸留水に溶解し、100mlの水溶液を調製し、B液とした。A液およびB液を、それぞれ、8ml/分の速度で良く攪拌した300mlの室温の蒸留水に、同時に滴下して沈殿物を得た。この沈殿物を室温にて1日間熟成させた後、ろ過、洗浄を行い、沈殿物中のナトリウムを除去した。その後、沈殿物を110℃で乾燥し、空気中、600℃で2時間焼成した。次に、焼成後の酸化物を破砕し、250〜600μmに粒度調製して、触媒とした。この触媒の組成は、酸化ガリウム5重量%、酸化アルミニウム90重量%、酸化亜鉛(ZnO)5重量%であった。
得られた触媒1gを反応管に充填し、実施例1と同様なプロパンの脱水素反応を行った。その結果、反応経過時間9時間後において、プロピレン収率26%、プロピレン選択率72%であり、触媒上への炭素質物質の析出量は、触媒量1g当たり25mgであった(表1参照)。
比較例3
硝酸ガリウム水和物0.98g、硝酸アルミニウム九水和物35.6g、硝酸ジルコニル二水和物0.58gを蒸留水に溶解し、100mlの水溶液を調製し、A液とした。一方、無水炭酸ナトリウム17.4gを蒸留水に溶解し、100mlの水溶液を調製し、B液とした。A液およびB液を、それぞれ、8ml/分の速度で良く攪拌した300mlの室温の蒸留水に、同時に滴下して沈殿物を得た。この沈殿物を室温にて1日間熟成させた後、ろ過、洗浄を行い、沈殿物中のナトリウムを除去した。その後、沈殿物を110℃で乾燥し、空気中、600℃で2時間焼成した。次に、焼成後の酸化物を破砕し、250〜600μmに粒度調製して、触媒とした。この触媒の組成は、酸化ガリウム5重量%、酸化アルミニウム90重量%、酸化ジルコニウム(ZrO)5重量%であった。
得られた触媒1gを反応管に充填し、実施例1と同様なプロパンの脱水素反応を行った。その結果、反応経過時間9時間後において、プロピレン収率29%、プロピレン選択率75%であり、触媒上への炭素質物質の析出量は、触媒量1g当たり24mgであった(表1参照)。
比較例4
硝酸アルミニウム九水和物37.5gを蒸留水に溶解し、100mlの水溶液を調製し、A液とした。一方、無水炭酸ナトリウム17.5gを蒸留水に溶解し、100mlの水溶液を調製し、B液とした。A液およびB液を、それぞれ、8ml/分の速度で良く攪拌した300mlの室温の蒸留水に、同時に滴下して沈殿物を得た。この沈殿物を室温にて1日間熟成させた後、ろ過、洗浄を行い、沈殿物中のナトリウムを除去した。その後、沈殿物を110℃で乾燥し、空気中、600℃で2時間焼成した。次に、焼成後の酸化物を、破砕し、250〜600μmに粒度調製して、酸化アルミニウムとした。得られた酸化アルミニウム4.6gに、硝酸ガリウム水和物0.93gおよび硝酸マグネシウム六水和物1.64gを50mlの蒸留水に溶解して得た水溶液を加えて、良く混合した。その後、混合物を110℃で乾燥し、空気中、600℃で2時間焼成した。次に、焼成後の酸化物を、破砕し、250〜600μmに粒度調製して、触媒とした。この触媒の組成は、酸化ガリウム5重量%、酸化アルミニウム90重量%、酸化マグネシウム(MgO)5重量%であった。
得られた触媒1gを反応管に充填し、実施例1と同様なプロパンの脱水素反応を行った。その結果、反応経過時間9時間後において、プロピレン収率26%、プロピレン選択率75%であり、触媒上への炭素質物質の析出量は、触媒量1g当たり27mgであった(表1参照)。
Figure 2005052730

Claims (3)

  1. (1)酸化ガリウム、(2)酸化アルミニウム、及び(3)酸化カルシウム、酸化ストロンチウム、酸化バリウム、酸化マンガン、酸化セリウム、酸化ランタン、酸化イットリウムからなる群から選ばれた少なくとも1種の酸化物を、必須成分とすることを特徴とするプロパンの脱水素反応用触媒。
  2. (1)酸化ガリウム、(2)酸化アルミニウム、及び(3)酸化カルシウム、酸化ストロンチウム、酸化バリウム、酸化マンガン、酸化セリウム、酸化ランタン、酸化イットリウムからなる群から選ばれた少なくとも1種の酸化物を、必須成分とする金属酸化物で構成された触媒であって、触媒全体を100重量%とするとき、各酸化物の含有量が、上記の順に5〜20重量%、60〜94重量%、1〜20重量%であることを特徴とする請求項1記載のプロパンの脱水素反応用触媒。
  3. プロパンを請求項1又は2の触媒に接触させることを特徴とするプロピレンの製造方法。
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