JP2005048038A - 軟質ポリウレタンフォームの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 有機ポリイソシアネート(A)、ポリオール(B)、触媒(C)、発泡剤(D)、整泡剤(E)の混合液を反応発泡、硬化させて得られる軟質ポリウレタンフォームの製造方法において、上記有機ポリイソシアネート成分(A)は、アルコール性水酸基含有化合物(a−1)と脂肪族系及び/又は脂環族系ジイソシアネート(a−2)とからなるアロファネート変性有機ポリイソシアネート組成物を含み、公称平均官能基数が2〜6、数平均分子量が100〜20,000のポリオール(B)からなることを特徴とする軟質ポリウレタンフォームの製造方法により解決する。
【選択図】 なし
Description
(1)有機ポリイソシアネート(A)、ポリオール(B)、触媒(C)、発泡剤(D)、整泡剤(E)の混合液を反応発泡、硬化させて得られる軟質ポリウレタンフォームの製造方法において、上記有機ポリイソシアネート成分(A)は、アルコール性水酸基含有化合物(a−1)と脂肪族系及び/又は脂環族系ジイソシアネート(a−2)とからなるアロファネート変性有機ポリイソシアネート組成物を含み、公称平均官能基数が2〜6、数平均分子量が100〜20,000のポリオール(B)からなることを特徴とする軟質ポリウレタンフォームの製造方法。
低分子量脂肪族アルコール:
メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、異性ブタノール、ペンタノール、ヘキサノール及びヘプタノール、アリルアルコール、2−エチルヘキサノール、炭素原子数10〜20の脂肪族アルコール、エタンジオール、プロパンジオール−1,2、プロパンジオール−1,3、ブタンジオール−1,2、ブタンジオール−1,3、ブタンジオール−1,4、ペンタンジオール−1,5、ネオペンチルグリコール、ヘキサンジオール−1,6、ヘキサンジオール−2,5、3−メチルペンタンジオール−1,5、2−メチル−2−プロピルプロパンジオール−1,3、2,2−ジエチルプロパンジオール−1,3、2−エチルヘキサンジオール−1,3、2,2,4−トリメチルペンタンジオール−1,3、トリメチル−ヘキサンジオール−1,6、デカンジオール−1,10、ドデカンジオール−1,2、2−ブタンジオール−1,4、2−メチレンプロパンジオール−1,3、グリセロール、ブタントリオール、2−ヒドロキシメチル−2−メチルプロパンジオール−1,3、1,2,6−ヘキサントリオール、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、ペンタエリトリトール、エチレングリコールモノアルキル−もしくは−アリールエーテル、プロピレングリコールモノアルキルエーテル、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール並びにテトラエチレングリコール。
脂環式アルコール:
シクロペンタノール、シクロヘキサノール、メチルシクロヘキサノール、トリメチルシクロヘキサノール、4−tert−ブチルシクロヘキサノール、メントール、ボルネオール及びイソボルネオール、2−ヒドロキシデカリン、1,2−、1,3−及び1,4−シクロヘキサンジオール、2,4−ジヒドロキシ−1,1,3,3−テトラメチル−シクロブタン,1,4−ビス−ヒドロキシメチルシクロヘキサン、ビス−(4−ヒドロキシシクロヘキシル)−メタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシシクロヘキシル)−プロパン、2−メチル−2,4−ビス(4−ヒドロキシシクロヘキシル)−ペンタン、フルフリル及びテトラヒドロ−フルフリルアルコール、ビス−ヒドロキシメチルノルボルナン並びにジヒドロキシメチル−トリシクロデカン。
高分子ポリオール:
ポリチオエーテルポリオール、ポリアセタールポリオール、ポリカーボネートポリオール、ポリエステルポリオール。また、特に公知の1〜6個の水酸基を有するポリエーテルポリオールも使用することができ、酸化エチレン、酸化プロピレン、酸化ブチレン、テトラヒドロフラン、酸化スチレン又はエピクロロヒドリンのようなエポキシドを重合させるか、又はアルコールもしくはフェノールのような反応性水素原子を有する出発化合物、例えば水、エチレングリコール、プロピレングリコール−1,3、プロピレングリコール−1,2、トリメチロールプロパン、4,4’−ジヒドロキシジフェニルプロパンに、任意に混合物状態で又は順に加えることによって製造し得る。チオジグリコール自体の、及び/又は別のグリコール、ジカルボン酸もしくはホルムアルデヒドとの縮合生成物をポリチオエーテルとして使用してもよい。この生成物は、補助成分に応じて、混合ポリチオエーテル、ポリチオエーテルエステル又はポリチオエーテルポリアセタールである。本発明では、アルコール性水酸基含有化合物(a−1)は、有機ポリイソシアネート(A)の粘度やポリオール(B)に対する相溶性等を考慮すると、少なくとも炭素数1〜40のモノオール化合物を含むことが好ましい。
合成例1
攪拌機、温度計、冷却器及び窒素ガス導入管のついた容量:1Lの反応器に、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)を975g、メタノールを25g仕込み、90℃で2時間ウレタン化反応を行った。反応生成物をFT−IRにて分析したところ、水酸基は消失していた。次に2−エチルヘキサン酸ジルコニウムを0.2g仕込み、90℃にて3時間反応させた。反応生成物をFT−IR及び13C−NMRにて分析したところ、ウレタン基は消失していた。次いで、リン酸を0.1g仕込み50℃で1時間停止反応を行った。停止反応後の反応生成物のイソシアネート含量は42.1%であった。この反応生成物を130℃・0.04kPaにて薄膜蒸留を行い、イソシアネート含量が21.1%、25℃の粘度が118mPa・s、遊離のヘキサメチレンジイソシアネート含有量が0.1%、色数が20APHA、2官能成分が73%のポリイソシアネートP−1を得た。P−1をFT−IR、13C−NMRにて分析したところ、ウレタン基はその存在が認められず、アロファネート基の存在が確認された。また、ウレトジオン基及びイソシアヌレート基は痕跡程度認められた。
以下、同様にHDIとエタノールを用い、2−エチルヘキサン酸ジルコニルの存在下で、イソシアネート含量が20.0%、25℃の粘度が98mPa・s、遊離のHDI含有量が0.1%のポリイソシアネートP−2、HDIとイソプロパノールを用い、2−エチルヘキサン酸ジルコニルの存在下で、イソシアネート含量が19.3%、25℃の粘度が100mPa・s、遊離のHDI含有量が0.1%以下のポリイソシアネートP−3、HDIとPP−2000(ポリ(オキシプロピレン)ポリオール、公称平均官能基数=2、数平均分子量=2,000)を用い、2−エチルヘキサン酸ジルコニルの存在下で、イソシアネート含量が6.0%、25℃の粘度が1,400mPa・s、遊離のHDI含有量が0.1%のポリイソシアネートP−4、HDIとGP−1500(ポリ(オキシプロピレン)ポリオール、公称平均官能基数=3、数平均分子量=1,500)を用い、2−エチルヘキサン酸ジルコニウムの存在下で、イソシアネート含量が9.1%、25℃の粘度が2,500mPa・s、遊離のHDI含有量が0.1%のポリイソシアネートP−5を得た。更にイソホロンジイソシアネート(IPDI)とGP−1500を用い、2−エチルヘキサン酸ジルコニルの存在下で、イソシアネート含量が9.1%、25℃の粘度が3,000mPa・s、遊離のIPDI含有量が0.1%のポリイソシアネートP−6を得た。
反応容器中に、ポリオール成分として数平均分子量2,200、水酸基価(mgKOH/g)60のポリエステルポリオールA「ニッポランN−2200」(日本ポリウレタン工業製)、有機ポリイソシアネート成分としてイソシアネート「P−1」、触媒として1,8−ジアザビシクロ−5,4,0−ウンデセン−5「DBU」(サンアプロ製)、スタナスオクテート「Dabco T−9」(エアープロダクツ製)、トリレンジアミン塩とジブチルスズアセテートの混合物「Dabco DC−2」(エアープロダクツ製)及びビス−(ジメチルアミノエチル)エーテル「Toyocat ET」(東ソー製)を表2に記載の水、L−5309(日本ユニカー製)の配合比率で混合した。混合とともに発熱し、発泡して、ポリウレタンフォームが形成された。冷却、養生後、発泡体を切り出し、ポリウレタンフォームの特性を評価した。評価結果を表2に合わせて示した。
反応容器中に、ポリオール成分として数平均分子量5,000、水酸基価34(mgKOH/g)のポリエーテルポリオールB「サンニックスFA−703」(三洋化成工業製)、有機ポリイソシアネート成分としてイソシアネート「P−1」、架橋剤として「ジエタノールアミン」(日本触媒化学製)、触媒としてジブチルチンジラウレート「Dabco T−12」(エアープロダクツ製)、「Dabco DC−2」及び「Toyocat ET」を表2に記載の水、DC−5169(エアープロダクツ製)の配合比率で混合した。混合とともに発熱し、発泡して、ポリウレタンフォームが形成された。冷却、養生後、発泡体を切り出し、ポリウレタンフォームの特性を評価した。評価結果を表2に合わせて示した。
実施例1及び2と同様の方法で各有機ポリイソシアネート成分として表1中にあるイソシアネート「P−2」〜「P−6」を用い、それぞれの成分を表2に記載の配合比率で混合した。実施例4〜7ではトリエチレンジアミンのDPG溶液「TEDA L−33」(東ソー製)を用いた。また、実施例5〜8ではポリオール成分として数平均分子量7,000、水酸基価24(mgKOH/g)のポリエーテルポリオールC「エクセノール851B」(旭硝子製)を使用した。混合とともに発熱し、発泡して、ポリウレタンフォームが形成され、養生後、発泡体を切り出し、ポリウレタンフォームの特性を評価した。評価結果を表2に合わせて示した。ただし、実施例8における有機ポリイソシアネートは表1に示されたイソシアネート「P−4」とIPDIを30:70の重量比率で混合、調整したものを使用し、実施例9においては、有機ポリイソシアネートとしてイソシアネート「P−3」とHDIの三量体及び三量体の混合物「コロネートHX」(日本ポリウレタン工業製;NCO%=21.3%)とを80:20の重量比で混合、調整したものを使用した。
実施例と同様の方法で表3に記載の各成分を各配合比率で混合した。混合とともに発熱し、発泡して、ポリウレタンフォームが形成された。冷却、養生後、発泡体を切り出し、ポリウレタンフォームの特性を評価した。評価結果を表3に合わせて示した。ただし、比較例1では触媒としてN−メチルモルフォリン「カオーライザ−No.21」(花王製)を使用し、有機ポリイソシアネートとしてトリレンジイソシアネート「コロネートT−80」(日本ポリウレタン工業製)を使用した。また、比較例2では有機イソシアネートとしてトリレンジイソシアネートとポリメチレンポリフェニルイソシアネートが80:20の質量比で混合された「C−1021」(日本ポリウレタン工業製)を使用した。比較例3では有機ポリイソシアネートとしてHDI(日本ポリウレタン工業製)を使用した。比較例4ではポリオールDとして「1,4−PG」(出光BASF製)を使用した。
Claims (6)
- 有機ポリイソシアネート(A)、ポリオール(B)、触媒(C)、発泡剤(D)、整泡剤(E)の混合液を反応発泡、硬化させて得られる軟質ポリウレタンフォームの製造方法において、上記有機ポリイソシアネート成分(A)がアルコール性水酸基含有化合物(a−1)と脂肪族系及び/又は脂環族系ジイソシアネート(a−2)とからなるアロファネート変性有機ポリイソシアネート組成物を含み、公称平均官能基数が2〜6、数平均分子量が100〜20,000のポリオール(B)からなることを特徴とする軟質ポリウレタンフォームの製造方法。
- 有機ポリイソシアネート(A)、ポリオール(B)、触媒(C)、発泡剤(D)、整泡剤(E)の混合液を反応発泡、硬化させて得られる軟質ポリウレタンフォームの製造方法において、前記有機ポリイソシアネート(A)は、アルコール性水酸基含有化合物(a−1)と脂肪族系及び/又は脂環族系ジイソシアネート(a−2)とからなるアロファネート変性有機ポリイソシアネート組成物並びに脂肪族系及び/又は脂環族系ジイソシアネートを含み、公称平均官能基数が2〜6、数平均分子量が100〜20,000のポリオール(B)からなることを特徴とする軟質ポリウレタンフォームの製造方法。
- 前記有機ポリイソシアネート(A)は、アロファネート触媒(a−3)としてカルボン酸ジルコニウム塩の存在下、アルコール性水酸基含有化合物(a−1)と脂肪族系及び/又は脂環族系ジイソシアネート(a−2)を反応させて得られるアロファネート変性有機ポリイソシアネート組成物を含むことを特徴とする請求項1又は2に記載の軟質ポリウレタンフォームの製造方法。
- 前記アルコール性水酸基含有化合物(a−1)は、少なくとも炭素数1〜40のモノオール化合物を含み、かつ、得られるアロファネート変性ポリイソシアネート組成物は、2官能成分を60質量%以上含有することを特徴とする請求項1、2又は3に記載の軟質ポリウレタンフォームの製造方法。
- 前記アロファネート変性有機ポリイソシアネート組成物は、遊離のヘキサメチレンジイソシアネートが1質量%以下の含有率であることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の軟質ポリウレタンフォームの製造方法。
- 前記触媒(C)が少なくともトリレンジアミン塩とジブチルスズアセテートを用いることを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の軟質ポリウレタンフォームの製造方法。
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