JP2016222862A - シーリング材用保護膜 - Google Patents

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俊之 上野
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Abstract

【課題】シーリング材等の表面に塗布することで得られる保護膜の付着性、靭性、耐候性および耐汚染性が十分に高い2液硬化型アクリルウレタン系樹脂組成物の提供。【解決手段】下記成分(A)〜(C)を含み、水酸基/イソシアネート基の当量比が0.8〜2.0である、2液硬化型アクリルウレタン系樹脂組成物。成分(A):水酸基価が20〜200mgKOH/gであり、ガラス転移温度(Tg)が90℃未満であるアクリルポリオール樹脂。成分(B):前記成分(A)の硬化剤となるポリイソシアネート化合物。成分(C):溶剤。【選択図】なし

Description

本発明はシーリング材用保護膜に関する。
従来、外壁材の施工時には、各部材間の接合部や隙間(一般に目地と呼ばれる)に充填し目地に水密、気密性を持たせるものとしてシーリング材が使用されている。また、大気中の汚染物質等による汚染を長期間防止するため、シーリング材の表面に塗布されるコーティング材が知られている。
例えば特許文献1には、加水分解性シリル基含有ポリイソブチレンポリマー(A)と、有機スズ化合物(B)と、溶剤(C)とを含有するシリコーン系シーリング材用塗布材が記載されている。
特開2007−039548号公報
通常、シーリング材の耐用年数は約10年であるが、打ち替えにはそれ以上の年数がかかることがある。その場合、目地が劣化してシーリング材にヒビ割れや風化による痩せ等の不具合が発生することがある。このような不具合を防止するため、付着性、靭性、耐候性および耐汚染性に優れる保護膜で、シーリング材等の表面を保護することが好ましい。
本発明は上記のような課題を解決することを目的とする。すなわち、本発明の目的は、付着性、靭性、耐候性および耐汚染性に優れるシーリング材用保護膜を得ることができる2液硬化型アクリルウレタン系樹脂組成物を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討し、本発明を完成させた。
本発明は以下の(1)〜(3)である。
(1)下記成分(A)〜(C)を含み、水酸基/イソシアネート基の当量比が0.8〜2.0である、2液硬化型アクリルウレタン系樹脂組成物。
成分(A):水酸基価が20〜200mgKOH/gであり、ガラス転移温度(Tg)が90℃未満であるアクリルポリオール樹脂。
成分(B):前記成分(A)の硬化剤となるポリイソシアネート化合物。
成分(C):溶剤。
(2)前記成分(A)が無黄変系アクリル重合体である、上記(1)に記載の2液硬化型アクリルウレタン系樹脂組成物。
(3)さらに、下記成分(D)を含む、上記(1)または(2)に記載の2液硬化型アクリルウレタン系樹脂。
成分(D):平均粒子径が15.0μm以下のシリカ微粒子。
本発明によれば、付着性、靭性、耐候性および耐汚染性に優れるシーリング材用保護膜を得ることができる2液硬化型アクリルウレタン系樹脂組成物を提供することができる。
本発明について説明する。
本発明は、下記成分(A)〜(C)を含み、水酸基/イソシアネート基の当量比が0.8〜2.0である、2液硬化型アクリルウレタン系樹脂組成物である。
成分(A):水酸基価が20〜200mgKOH/gであり、ガラス転移温度(Tg)が90℃未満であるアクリルポリオール樹脂。
成分(B):前記成分(A)の硬化剤となるポリイソシアネート化合物。
成分(C):溶剤。
このような2液硬化型アクリルウレタン系樹脂組成物を、以下では「本発明の組成物」ともいう。
<成分A:アクリルポリオール樹脂>
アクリルポリオール樹脂について説明する。
本発明の組成物は、主剤成分としてアクリルポリオール樹脂を含む。アクリルポリオール樹脂とは、水酸基を有する(メタ)アクリレートの重合体を指す。(メタ)アクリレートとは、アクリレートまたはメタクリル酸を意味する。
アクリルポリオール樹脂の水酸基価は20〜200mgKOH/gであり、20〜150mgKOH/gであることが好ましく、25〜100mgKOH/gであることがより好ましい。水酸基価がこのような範囲であると、得られる保護膜の靭性がより向上するからである。
アクリルポリオール樹脂のガラス転移温度(Tg)は90℃未満であり、20〜80℃であることが好ましく、25〜70℃であることがより好ましい。ガラス転移温度(Tg)がこのような低い範囲であると、本発明の組成物から得られる保護膜の目地の動きに対する追従性がより向上するからである。
上記のガラス転移温度(Tg)は、下記計算式(i)によって算出した理論値を指す。
なお、下記計算式(i)では、アクリルポリオール樹脂が2つのモノマー(モノマー1およびモノマー2)からなる場合について記しているが、アクリルポリオール樹脂が3以上のモノマーからなる場合であっても、計算式(i)にならって、Tgを算出するものとする。
100/Tg=W1/Tg1+W2/Tg2・・・計算式(i)
Tg:アクリルポリオール樹脂のガラス転移温度(K)
Tg1:モノマー1のホモポリマーのガラス転移温度(K)
Tg2:モノマー2のホモポリマーのガラス転移温度(K)
1:モノマー1の重量分率(%)
2:モノマー2の重量分率(%)
アクリルポリオール樹脂の重量平均分子量は特に制限されないが、10000〜50000であることが好ましい。
アクリルポリオール樹脂の重量平均分子量は、10000〜50000の範囲内が好ましく、15000〜45000の範囲内がより好ましく、20000〜40000の範囲内がより好ましく、25000〜35000の範囲内がさらに好ましい。重量平均分子量がこの範囲内であると、意匠性、塗装作業性、密着性がより良好となるからである。
アクリルポリオール樹脂は、分子中に水酸基および(メタ)アクリロイルオキシ基を有する(メタ)アクリレートを含む重合体であれば特に限定されない。分子中に水酸基および(メタ)アクリロイルオキシ基を有する(メタ)アクリレートを、以下では「(メタ)アクリレート(a1)」ともいう。
(メタ)アクリレート(a1)として、例えば(メタ)アクリル酸、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート[下記式(1)]、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート等が挙げられる。下記式(1)において、R1は水素原子またはメチル基である。
Figure 2016222862
アクリルポリオール樹脂として、上記(メタ)アクリレート(a1)および他の(メタ)アクリレートを共重合させることによって得られる共重合体が挙げられる。
他の(メタ)アクリレートとして、分子中にカルボキシル基と(メタ)アクリロイルオキシ基とを有するものが挙げられる。例えば、(メタ)アクリル酸[下記式(2)]、2−カルボキシエチル(メタ)アクリレート、4−カルボキシブチル(メタ)アクリレート等を挙げることができる。下記式(2)において、R1は水素原子またはメチル基である。
Figure 2016222862
また、他の(メタ)アクリレートとして、1分子中にグリシジル基と(メタ)アクリロイルオキシ基とを有するものが挙げられる。例えば、グリシジル(メタ)アクリレート[下記式(3)]、2−エポキシエチル(メタ)アクリレート、4−エポキシブチル(メタ)アクリレート等を挙げることができる。下記式(3)において、R1は水素原子またはメチル基である。
Figure 2016222862
また、他の(メタ)アクリレートとして、(メタ)アクリル酸のアルキルエステルが挙げられる。(メタ)アクリル酸のアルキルエステルは、例えば、下記式(4)で表すことができる。アルキル基は特に限定されないが、炭素数1〜18の直鎖、分枝または環状アルキル基であるものが好ましく、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、ペンチル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、ヘプチル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート、ノニル(メタ)アクリレート、デシル(メタ)アクリレート、ウンデシル(メタ)アクリレート、ドデシル(メタ)アクリレート、トリデシル(メタ)アクリレート、テトラデシル(メタ)アクリレート、ペンタデシル(メタ)アクリレート、ヘキサデシル(メタ)アクリレート、ヘプタデシル(メタ)アクリレート、オクタデシル(メタ)アクリレート、2−メチルプロピル(メタ)アクリレート、1,1−ジメチルエチル(メタ)アクリレート、2‐エチルヘキシル(メタ)アクリレート、3−メチルブチル(メタ)アクリレート、8−メチルノニル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート等を挙げることができる。下記式(4)において、R1は水素原子またはメチル基であり、R2はアルキル基、好ましくは、炭素数1〜18の直鎖、分枝または環状アルキル基である。
Figure 2016222862
また、他の(メタ)アクリレートとして、1分子中にフェニル基とビニル基とを有するものが挙げられる。例えば、スチレン[下記式(5)]、ビニルトルエン(オルト、メタまたはパラのいずれでもよい。)等を挙げることができる。
Figure 2016222862
本発明の組成物におけるアクリルポリオール樹脂は、無黄変系アクリル重合体であることが好ましい。ここで、「無黄変系アクリル重合体」とは、芳香族環を含まない(メタ)アクリレートを含む重合体を指す。本発明の組成物におけるアクリルポリオール樹脂は、耐候性がより向上することから、無黄変系アクリル共重合体であることがより好ましい。
無黄変系アクリル共重合体として、例えば、三井化学株式会社製のオレスターQ631、オレスターQ155が挙げられる。
また、本発明において、スチレン[上記式(5)]のような芳香族環を含む(メタ)アクリレートを含む重合体を、「黄変系アクリル重合体」ともいう。
黄変系アクリル重合体として、例えば、三井化学株式会社製のオレスターQ723が挙げられる。
主剤成分におけるアクリルポリオール樹脂の含有量は、特に限定されないが、主剤成分において10〜45質量%であることが好ましく、15〜40質量%であることがより好ましく、18〜30質量%であることがさらに好ましい。
<成分B:ポリイソシアネート化合物>
ポリイソシアネート化合物について説明する。
本発明の組成物は、硬化剤成分として、ポリイソシアネート化合物を含む。ポリイソシアネート化合物は、分子内にイソシアネート基を2個以上有するものであれば特に限定されず、その具体例としては、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート(TMHDI)、リジンジイソシアネート、ノルボルナンジイソシアネート(NBDI)などの脂肪族ポリイソシアネート;トランスシクロヘキサン−1,4−ジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、ビス(イソシアネートメチル)シクロヘキサン(H6XDI)、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート(H12MDI)などの脂環式ポリイソシアネート;TDI(例えば、2,4−トリレンジイソシアネート(2,4−TDI)、2,6−トリレンジイソシアネート(2,6−TDI))、MDI(例えば、4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネート(4,4′−MDI)、2,4′−ジフェニルメタンジイソシアネート(2,4′−MDI))、1,4−フェニレンジイソシアネート、ポリメチレンポリフェニレンポリイソシアネート、キシリレンジイソシアネート(XDI)、テトラメチルキシリレンジイソシアネート(TMXDI)、トリジンジイソシアネート(TODI)、1,5−ナフタレンジイソシアネート(NDI)、トリフェニルメタントリイソシアネートなどの芳香族ポリイソシアネート等が挙げられる。
また、これらの付加反応物、例えば、トリメチロールプロパンやグリコール等を用いたアダクト体、イソシアヌレート変性体、カルボジイミド変性体、アロハネート変性体、ビュレット変性体等が挙げられる。
また、これらを1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
上記のポリイソシアネート化合物のうち、トリメチロールプロパン(TMP)を用いたアダクト体であることが好ましい。塗料としての総合力がより上がるからである。また、耐候性がより向上することから、HDIのTMPアダクト体であることがより好ましい。また、耐候性、硬化性および乾燥性がより優れることから、H6XDIのTMPアダクト体であることがさらに好ましい。
上記のポリイソシアネート化合物として、例えば、三井化学株式会社製の、商品名タケネートD−110N、タケネートD−120N、タケネートD−140NまたはタケネートD−160N等が挙げられる。
本発明の組成物では、水酸基/イソシアネート基の当量比が0.8〜2.0となるように、上記のアクリルポリオール樹脂およびポリイソシアネート化合物の質量比(質量部)を調整する。水酸基/イソシアネート基の当量比は、1.0〜1.8であることが好ましく、1.2〜1.7であることがより好ましい。水酸基/イソシアネート基の当量比がこのような範囲であると、本発明の組成物から得られる保護膜の耐水性および耐熱性がより向上するからである。
<成分C:溶剤>
溶剤について説明する。
本発明の組成物に含まれる溶剤は有機溶剤であり、例えば、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、デカリンなどの脂環式炭化水素類;ベンゼン、トルエン、キシレン、メシチレン、ドデシルベンゼン、メチルナフタレンなどの芳香族炭化水素類;メチレンクロライド、クロロホルム、エチレンクロライド、クロロベンゼンなどのハロゲン化物;THF、ジブチルエーテル、ジペンチルエーテル、ジヘキシルエーテル、ジヘプチルエーテル、ジオクチルエーテルなどのエーテル類;酢酸エチル、酢酸ブチル、アクリル酸ブチル、メタクリル酸メチル、ヘキサメチレンジアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレートなどのエステル類;メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノンなどのケトン類;プロピレングリコールモノメチルエーテル、メチルセルソルブ、エチルセルソルブ、プロピルセルソルブ、ブチルセルソルブなどのグリコールエーテル類;等が挙げられ、これらを1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
これらのうち、エーテル類であることが好ましく、酢酸エチルであることがより好ましい。
上記の溶剤は、主剤成分および硬化剤成分の少なくとも一方に添加して用いてよい。
主剤成分に溶剤を添加する場合、溶剤の添加量は特に限定されないが、アクリルポリオール樹脂:溶剤の質量比が、1.0:0.8〜4.0となるように添加することが好ましく、1.0:1.0〜3.5となるように添加することがより好ましい。
硬化剤成分に溶剤を添加する場合、溶剤の添加量は特に限定されないが、硬化剤成分におけるポリイソシアネート化合物(固形分)が好ましくは10〜60質量%、より好ましくは10〜50質量%、さらに好ましくは10〜40質量%となるように溶剤を添加する。
<シリカ微粒子>
本発明の組成物は、平均粒子径15.0μm以下のシリカ微粒子を含むことが好ましい。本発明の組成物から得られる保護膜の光沢を消し、意匠性がより向上するからである。シリカ微粒子は、その平均粒子径が0.5〜15.0μmであることがより好ましく、1.0〜14.5μmであることがさらに好ましい。なお、シリカ微粒子の平均粒子径は、レーザー回折法で測定した値である。
上記のシリカ微粒子として、例えば、富士シリシア化学株式会社製の、商品名サイリシア350、サイリシア370、サイリシア470が挙げられる。
本発明の組成物においてシリカ微粒子は、主剤成分および硬化剤成分の少なくとも一方に添加して用いることができるが、主剤成分に添加することが好ましい。
主剤成分にシリカ微粒子を添加する場合、アクリルポリオール樹脂:シリカ微粒子の質量比が、1.0:0.2〜0.8となるように添加することが好ましく、1.0:0.4〜0.6となるように添加することがより好ましい。
上記のように本発明の組成物はアクリルポリオール樹脂、ポリイソシアネート化合物および溶剤を含むが、上記の各成分の他に添加剤を含んでもよい。
添加剤として、例えば、消泡剤、分散剤、老化防止剤等が挙げられる。なお、本発明の組成物において、アクリルポリオール樹脂、ポリイソシアネート化合物、溶剤およびシリカ微粒子以外の成分は、すべて添加剤とする。
添加剤は、主剤成分および硬化剤成分の少なくとも一方に添加して用いることができるが、硬化剤成分に添加することが好ましい。また、添加剤は、本発明の目的を損なわない範囲で含有することができる。
<消泡剤>
消泡剤としては、例えば、シリカシリコーン系消泡剤、金属石鹸、アマイド系消泡剤、変成シリコーン系消泡剤、ポリエーテル系消泡剤等が挙げられる。
<分散剤>
分散剤としては、例えば、オクチルアミン、デシルアミン、ドデシルアミン、リン酸ナトリウム、トリポリリン酸ナトリウム、ポリカルボン酸ナトリウム塩、ポリカルボン酸アンモニウム塩、ポリリン酸アミノアルコール中和物、脂肪族アルコールサルフェート等が挙げられる。
<老化防止剤>
老化防止剤としては、ヒンダードフェノール系化合物、ヒンダードアミン系化合物等が挙げられる。
本発明の組成物の製造方法は特に限定されず、例えば、反応容器に上記の主剤成分および硬化剤成分を入れ、減圧下で混合ミキサー等の撹拌機を用いて十分に混練する方法等により製造することができる。
本発明の組成物を塗布する方法は、特に限定されず、例えば、はけ塗り、流し塗り、浸漬塗り、スプレー塗り、スピンコート等の公知の塗布方法を採用できる。
なお、本発明の組成物の塗布量は特に限定されないが、硬化時の保護膜の膜厚が好ましくは10〜50μm、より好ましくは15〜30μm、さらに好ましくは18〜25μmとなるように塗布する。
本発明の組成物を塗布する対象として、建築物等に施工されたシーリング材、塗料または接着剤等の表面が挙げられる。本発明の組成物は、特に建築物等の目地に施工されたシーリング材の表面に好ましく用いることができる。シーリング材は従来公知のものであれば特に限定されず、例えば、2成分形変性シリコーン系、2成分形ポリサルファイド系、2成分形ポリウレタン系、2成分形ポリイソブチレン系が挙げられる。
以下に、実施例を示して本発明を具体的に説明する。ただし、本発明は実施例に限定されない。
[主剤成分の調整]
第1表に示す各成分を、同表に示す質量比(質量部)で混合し、各主剤成分を調整した。
Figure 2016222862
第1表に示す各成分は、以下のとおりである。
(主剤成分)
溶剤1:酢酸エチル、関東化学株式会社製
アクリルポリオール樹脂1:オレスターQ555(Tg:99℃、水酸基価:24mgKOH/g)、三井化学株式会社製
アクリルポリオール樹脂2:オレスターQ631(Tg:66℃、水酸基価:27mgKOH/g)、三井化学株式会社製
アクリルポリオール樹脂3:オレスターQ155(Tg:30℃、水酸基価:78mgKOH/g)、三井化学株式会社製
アクリルポリオール樹脂4:オレスターQ723(Tg:50℃、水酸基価:25mgKOH/g)、三井化学株式会社製
シリカ1:サイリシア370(平均粒子径:6.4μm)、富士シリシア化学株式会社製
シリカ2:サイリシア470(平均粒子径:14.1μm)、富士シリシア化学株式会社製
[硬化剤成分の調整]
第2表に示す各成分を、同表に示す質量比(質量部)で混合し、各硬化剤成分を調整した。
Figure 2016222862
第2表に示す各成分は、以下のとおりである。
(硬化剤成分)
溶剤2:酢酸エチル、関東化学株式会社製
ポリイソシアネート化合物:タケネートD−120N(H6XDI/TMPアダクト)、三井化学株式会社製
[2液硬化型アクリルウレタン系樹脂組成物の調整]
主剤成分100に対する硬化剤の添加量が、第3表に示す質量比(質量部)となるよう、主剤成分に硬化剤成分を添加した。そして、撹拌機を用いてこれらを十分に混合し、各2液硬化型アクリルウレタン系樹脂組成物を得た。得られた2液硬化型アクリルウレタン系樹脂組成物における、水酸基/イソシアネート基の当量比を第3表に示す。
Figure 2016222862
得られた各2液硬化型アクリルウレタン系樹脂組成物について、以下の評価を行った。
<付着性試験>
JIS 5600―5―6:1999のクロスカット法に準じ、2液硬化型アクリルウレタン系樹脂組成物の保護膜について、付着性試験を行った。
まず、第4表に示すシーリング材1〜6の各組成物を、撹拌機を用いて十分に混合し、各シーリング材組成物を得た。シーリング材1〜6として、以下のものを用いた。
シーリング材1:2成分形変性シリコーン系シーリング材:スーパーII、横浜ゴム株式会社製
シーリング材2:2成分形変性シリコーン系シーリング材:スーパーIINB、横浜ゴム株式会社製
シーリング材3:2成分形ポリサルファイド系シーリング材:SC−M500、横浜ゴム株式会社製
シーリング材4:2成分形ポリサルファイド系シーリング材:SC−500NB、横浜ゴム株式会社製
シーリング材5:2成分形ポリウレタン系シーリング材:UH−01NB、横浜ゴム株式会社製
シーリング材6:2成分形ポリイソブチレン系シーリング材:MILEX−Z、横浜ゴム株式会社製
上記の各シーリング材組成物を、厚さ5mmのスレート板の表面に作成した、深さ5mm×幅20mm×長さ100mmの目地に充填し、余分のシーリング材をヘラでかきとり表面を平らにして、乾燥し、各シーリング層を得た。これら各シーリング層の上に、各2液硬化型アクリルウレタン系樹脂組成物を刷毛で塗布し、20℃で1日間、さらに50℃で1日間静置し、膜厚20μmの保護膜を形成した。
そして、上記保護膜上に、1mmの基盤目100個(10×10)を作成し、さらに上記基盤目上にセロハン粘着テープ(幅18mm)を完全に付着させ、直ちにテープの一端を保護膜に対して直角に保ちながら瞬間的に引き離した。そして、剥がれた基盤目(保護膜)の有無を確認し、保護膜の付着性を以下の基準で評価した。結果を第4表に示す。
○:剥がれた基盤目(保護膜)がなかった。
×:剥がれた基盤目(保護膜)が1枚以上であった。
<靭性試験>
特開平07−190921のクラック試験方法に準じ、各2液硬化型アクリルウレタン系樹脂組成物の保護膜について靭性試験を行った。
特開平07−190921のクラック試験装置における目地部(幅:10mm)に、上記の各シーリング材組成物を充填し、各シーリング膜を形成した。その後、各シーリング膜の主面に対し、各2液硬化型アクリルウレタン系樹脂組成物を刷毛で塗布し、20℃で1日間、さらに50℃で1日間静置し、膜厚20μmの保護膜を形成した。そして、20℃、50%RHの環境下で、目地部に拡大および収縮(5mm/時間)を繰り返す動きを与えた。その後、保護膜におけるクラックまたは剥離の有無を目視で確認し、以下の基準で靭性を評価した。結果を第4表に示す。
○:保護膜にクラックまたは剥離は発生しなかった。
×:保護膜にクラックまたは剥離が発生した。
<耐候性試験>
上記の付着性試験と同様の方法で、目地部における各シーリング層の上に、各2液硬化型アクリルウレタン系樹脂組成物の保護膜を形成した。
これを試験体とし、メタルハライドウェザーメータ(条件:63℃、50%RH、光エネルギー75mW/cm2、シャワー120秒/2時間後)による処理を300時間行った。その後、保護膜表面における変色およびクラックの有無を目視で確認し、以下の基準で耐候性を評価した。結果を第4表に示す。
○:保護膜に変色およびクラックは発生しなかった。
△:保護膜に変色のみ発生した。
×:保護膜に変色およびクラックが発生した。
<耐汚染性試験>
上記の付着性試験と同様の方法で、目地部における各シーリング層の上に、各2液硬化型アクリルウレタン系樹脂組成物の保護膜を形成した。
これを試験体とし、目地の表面が南向きに、その長さ方向を垂直に設置して、塵埃の多い屋外に暴露した。1年経過後、保護膜表面の塵埃付着による汚染の状態を目視により観察し、保護膜表面の耐汚染性を以下の基準で評価した。結果を第4表に示す。
○:表面に、塵埃の付着がほとんど認められずきれいな状態であった。
×:表面に、塵埃が付着し汚れた状態であった。
Figure 2016222862
[試験結果の説明]
<実施例1〜3>
〈1〉付着性試験では、シーリング材1〜6上の各保護膜について、剥がれた基盤目(保護膜)はなく、優れた付着性を示した。
〈2〉靭性試験では、シーリング材1〜6上の各保護膜に、クラックまたは剥離は発生せず、優れた靭性を示した。
〈3〉耐候性試験では、シーリング材1〜6上の各保護膜に、変色およびクラックは発生せず、優れた耐候性を示した。
〈4〉耐汚染性試験では、シーリング材1〜6上の各保護膜表面に、塵埃の付着がほとんど認められず、優れた耐汚染性を示した。
<実施例4>
実施例1〜3では、無黄変系アクリル重合体であるアクリルポリオール樹脂2または3を用いたが、実施例4では、黄変系アクリル重合体であるアクリルポリオール樹脂4を用いた。
この場合、実施例1〜3と同様に、優れた付着性、靭性および耐汚染性を示した。耐候性については、シーリング材1〜6上の各保護膜に変色は発生したものの、クラックは発生しないという優れた耐候性を示した。
<比較例1>
水酸基/イソシアネート基の当量比が2.5である組成物を用いた比較例である。
この場合、シーリング材6上の保護膜において、付着性が劣る結果となった。
<比較例2>
アクリルポリオール樹脂のガラス転移温度(Tg)が99℃である組成物を用いた比較例である。
この場合、シーリング材1〜6上の各保護膜において、靭性が劣る結果となった。
<比較例3>
水酸基/イソシアネート基の当量比が0.5である組成物を用いた比較例である。
この場合、シーリング材1〜6上の各保護膜において、耐候性および耐汚染性が劣る結果となった。

Claims (3)

  1. 下記成分(A)〜(C)を含み、水酸基/イソシアネート基の当量比が0.8〜2.0である、2液硬化型アクリルウレタン系樹脂組成物。
    成分(A):水酸基価が20〜200mgKOH/gであり、ガラス転移温度(Tg)が90℃未満であるアクリルポリオール樹脂。
    成分(B):前記成分(A)の硬化剤となるポリイソシアネート化合物。
    成分(C):溶剤。
  2. 前記成分(A)が無黄変系アクリル重合体である、請求項1に記載の2液硬化型アクリルウレタン系樹脂組成物。
  3. さらに、下記成分(D)を含む、請求項1または2に記載の2液硬化型アクリルウレタン系樹脂。
    成分(D):平均粒子径が15.0μm以下のシリカ微粒子。
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