JP5919640B2 - 軟質ポリウレタンフォームおよびその製造方法 - Google Patents
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Description
等車両や家具、ブラパッドや肩パッド等の衣料用途等、幅広く使用されている。ブラパッドや肩パッド等の製法としては、軟質ポリウレタンフォームを所望の形状にカットして最終製品とする方法や、シート状にカットした後に型内で加熱させて最終形状とする方法がある。これに用いる原料イソシアネートとしては、トルエンジイソシアネート(TDI)等の芳香族系のポリイソシアネートが使用されている。しかし、芳香族ポリイソシアネートを用いて得られるポリウレタンフォームは、太陽光線等によって容易に変色するという問題がある。ポリウレタンフォームが変色、特に黄変する原因は、紫外線によりベンゼン環のキノイド化によるものと考えられ、このような黄変を防止する手段として、芳香族ポリイソシアネートに代えて脂肪族ポリイソシアネート又は脂環族ポリイソシアネートを使用した軟質ポリウレタンフォームが提案されている。
ート(IPDI)を用い、触媒としてスズ系の触媒と3級アミン触媒であるジメチルアミ
ノエチルエーテル及び/又はトリエチレンジアミンを併用することを特徴とする軟質ポリ
ウレタンフォームの製造方法が開示されている。
(1) 有機ポリイソシアネート(A)、ポリオール(B)、触媒(C)、発泡剤(D)、整泡剤(E)、を反応発泡、硬化させて得られる軟質ポリウレタンフォームの製造方法において、
上記有機ポリイソシアネート成分(A)が、モノオールと脂肪族系及び/又は脂環族系ジイソシアネートとからなるアロファネート基含有有機ポリイソシアネート組成物(A1)と、水酸基を2つ以上含む水酸基含有化合物と脂肪族系及び/又は脂環族系ジイソシアネートとからなるアロファネート基含有有機ポリイソシアネート組成物(A2)と、脂肪族系及び/又は脂環族系ジイソシアネートとポリオール成分(a1)とを反応させることにより得られる有機ポリイソシアネート組成物(A3)(ただし(A2)を除く)、との混合物を用いることを特徴とする軟質ポリウレタンフォームの製造方法。
(2) 前記の有機ポリイソシアネート(A3)の比率が、(A1)と(A2)の総量に対して、(A3)/((A1)と(A2)の総量)=15/85〜60/40である前記(1)に記載の軟質ポリウレタンフォームの製造方法。
(3) 前記の有機ポリイソシアネート(A)が、20質量%以下の脂肪族系及び/又は脂環族系ジイソシアネートモノマーを含有することを特徴とする前記(1)又は(2)に記載の軟質ポリウレタンフォームの製造方法。
(4) 前記の有機ポリイソシアネート(A1)と(A2)の比率が、(A1)/(A2)=20/80〜80/20である前記(1)から(3)のいずれか1つに記載の軟質ポリウレタンフォームの製造方法。
(5) 有機ポリイソシアネート(A)に脂肪族系及び/又は脂環族系ジイソシアネートモノマーを含有することを特徴とする前記(1)から(4)のいずれか1つに記載の軟質ポリウレタンフォームの製造方法。
(6) 有機ポリイソシアネート(A)に脂肪族系及び/又は脂環族系トリマーを含有することを特徴とする前記(1)から(5)のいずれか1つに記載の軟質ポリウレタンフォームの製造方法。
(7) 前記のポリオール(B)の公称平均官能基数が2〜6、数平均分子量が50〜20,000のポリオール(B)からなることを特徴とする前記(1)から(6)のいずれか1つに記載の軟質ポリウレタンフォームの製造方法。
(8) 前記のイソシアネート(A)およびポリオール(B)のどちらか一方または両方に、ヒンダードアミン系光安定剤を添加して使用する前記(1)から(7)のいずれか1つに記載の軟質ポリウレタンフォームの製造方法。
(9) 前記触媒(C)として、1,8−ジアザビシクロ(5,4,0)ウンデセン−7とスタナスオクテートを用いることを特徴とする前記(1)から(8)のいずれか1つに記載の軟質ポリウレタンフォームの製造方法。
(10) 前記(1)から(9)のいずれか1つに記載の製造方法により得られた軟質ポリウレタンフォームを使用する衣料品用成型品。
(11) 前記(1)から(9)のいずれか1つに記載の製造方法により得られた軟質ポリウレタンフォームを使用するサニタリー用成型品。
(12) 前記(1)から(9)のいずれか1つに記載の製造方法により得られた軟質ポリウレタンフォームを使用する化粧用成型品。
(13) 前記(1)から(9)のいずれか1つに記載の製造方法により得られた軟質ポリウレタンフォームを使用する靴用成型品。
優れた耐変色性を備えた均一なセル構造を有する軟質ポリウレタンフォームが得られる。更に本発明によって得られる軟質ポリウレタンフォームは、ブラパッド、衣料や靴のインナー等の用途で重要な物性とされる圧縮残留歪や加熱成形性が非常に良く,これらの用途に適している。
変性有機ポリイソシアネート組成物(A1)と、水酸基を2つ以上含む水酸基含有化合物と脂肪族系及び/又は脂環族系ジイソシアネートとからなるアロファネート変性有機ポリイソシアネート組成物(A2)の比率は、(A1)/(A2)=20/80〜80/20であることが好ましい。(A1)の比率が上限以下では、硬度、成形性の面で、また、(A1)の比率が下限以上では、イソシアネートの粘度、フォームの成形性の面でより良好となる。
あり、水酸基が1つのモノオールおよび水酸基を2つ以上含む水酸基含有化合物がある。
具体的には下記のものが挙げられる。
低分子量脂肪族水酸基含有化合物:
メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、ペンタ
ノール、ヘキサノール及びヘプタノール、アリルアルコール、2−エチルヘキサノール、
炭素原子数10〜20の脂肪族アルコール、エタンジオール、1,2−プロパンジオール
、1,3−プロパンジオール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,
4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,6−ヘ
キサンジオール、2,5−ヘキサンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、
2−メチル−2−プロピル−1,3−プロパンジオール、2,2−ジエチル−1,3−プ
ロパンジオール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、2,2,4−トリメチル−1
,3−ペンタンジオール、2,2,4−トリメチル−1,6−ヘキサンジオール、1,1
0−デカンジオール、1,2−ドデカンジオール、2−メチレン−1,3−プロパンジオ
ール、グリセロール、ブタントリオール、2−ヒドロキシメチル−2−メチル−1,3−
プロパンジオール、1,2,6−ヘキサントリオール、トリメチロールエタン、トリメチ
ロールプロパン、ペンタエリトリトール、エチレングリコールモノアルキル−もしくは−
アリールエーテル、プロピレングリコールモノアルキルエーテル、ジエチレングリコール
、トリエチレングリコール並びにテトラエチレングリコール等。
脂環式水酸基含有化合物:
シクロペンタノール、シクロヘキサノール、メチルシクロヘキサノール、トリメチルシ
クロヘキサノール、4−tert−ブチルシクロヘキサノール、メントール、ボルネオー
ル及びイソボルネオール、2−ヒドロキシデカリン、1,2−シクロヘキサンジオール、
1,3−シクロヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジオール、2,4−ジヒドロ
キシ−1,1,3,3−テトラメチル−シクロブタン、1,4−ビス−ヒドロキシメチル
シクロヘキサン、ビス−(4−ヒドロキシシクロヘキシル)−メタン、2,2−ビス(4
−ヒドロキシシクロヘキシル)−プロパン、2−メチル−2,4−ビス(4−ヒドロキシ
シクロヘキシル)−ペンタン、フルフリル及びテトラヒドロ−フルフリルアルコール、ビ
ス−ヒドロキシメチルノルボルナン並びにジヒドロキシメチル−トリシクロデカン等。
高分子ポリオール:
ポリチオエーテルポリオール、ポリカーボネートポリオール、ポリエステルポリオール。また、特に公知の1〜6個の水酸基を有するポリエーテルポリオールも使用することができる。なお、本発明では、アルコール性水酸基含有化合物は、有機ポリイソシアネート(A)の粘度やポリオール(B)に対する相溶性等を考慮すると、少なくとも炭素数1〜40の水酸基含有化合物を含むことが好ましい。
イソシアネートは、脂肪族系或いは脂環族系のものであれば特に制限するものではない。
脂肪族ジイソシアネートの例としては、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、リ
ジンジイソシアネート(LDI)、ブテンジイソシアネート、オクタメチレンジイソシアネート等のジイソシアネート類が、また脂環族ジイソシアネートの例として、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、水添ジフェニルメタンジイソシアネート(水添MDI)、水添キシレンジイソシアネート(水添XDI)シクロヘキサンジイソシアネート、メチルシクロヘキサンジイソシアネート等のジイソシアネート類がある。なお、芳香環を有するがイソシアネート基が直接芳香環に結合していないキシレンジイソシアネート(XDI)、テトラメチルキシレンジイソシアネート(TMXDI)も脂肪族ジイソシアネートに属するものとして本発明で使用することができる。本発明においてはHDIを使用することが粘度や加熱成形性の面から好適である。
るアロファネート変性有機ポリイソシアネート組成物を製造する際に用いる触媒としては
、すでに公知となっているいずれの塩基性化合物も使用し得る。本発明において適してい
る触媒は、カルボン酸、例えば炭酸、ギ酸、酢酸、プロピオン酸及び任意に置換した安息
香酸のアルカリ金属、アルカリ土類金属、及び酸化アルカリ土類金属の塩である。特にカ
ルボン酸ジルコニウム、カルボン酸ジルコニルの塩が反応性、副生成物の抑制の点で最も
適している。その他の触媒としては、第三アミン、例えばトリメチルアミン、トリエチル
アミン、トリブチルアミン、ジメチルベンジルアミン、1,4−ジアザビシクロ−オクタ
ン、1,5−ジアザビシクロ−ノネン、テトラメチルブタンジアミン、テトラメチルプロ
パンジアミン及びビス−N−ジメチルアミノエチルエーテルである。ナトリウムフェノラ
ートのようなフェノラート、及びナトリウムメチラートのようなアルコラートも適当な触
媒である。窒素を含む芳香族化合物、例えばピリジン、モノC1〜C4−アルキルピリジン
、ジメチルピリジン、N−ジメチルアミノ−ピリジン、ジエチルピリジン及びトリメチル
ピリジンも使用し得る。
エタンジオール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,6−ヘキサンジオール、2,5−ヘキサンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、2−メチル−2−プロピル−1,3−プロパンジオール、2,2−ジエチル−1,3−プロパンジオール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオール、2,2,4−トリメチル−1,6−ヘキサンジオール、1,10−デカンジオール、1,2−ドデカンジオール、2−メチレン−1,3−プロパンジオール、グリセロール、1,2,4−ブタントリオール、3,3−ジメチロールヘプタン、2−ヒドロキシメチル−2−メチル−1,3−プロパンジオール、1,2,6−ヘキサントリオール、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、エチレングリコールモノアルキルエーテル、エチレングリコールモノアリールエーテル、プロピレングリコールモノアルキルエーテル、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール並びにテトラエチレングリコールの1種又は2種以上の混合物である。また,通常の軟質ポリウレタンフォームに使用されるような以下に記載するポリオール(B)も用いることができる。
〜10,000であるものであり、通常の軟質ポリウレタンフォームに使用されるポリエ
ーテルポリオール、ポリエステルポリオール、ポリテトラメチレンエーテルポリオール、ポリカーボネートポリオールを用いることができる。具体的には、単量体のポリオールとして、水、エチレングリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、グリセリン、トリメチロールプロパン、ヘキサントリオール、エチレンジアミン、ソルビトール等のほか、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコールを開始剤としてエチレンオキサイド(EO)、プロピレンオキサイド(PO)又はその両方を付加重合したポリエーテルポリオール、又は上記ポリオール中でアクリロニトリルやビニルモノマー等とラジカル重合して得られるポリマーポリオール、アミン/イソシアネートの反応による分散ウレアを含む変性ポリエーテルポリオール、メラミン変性ポリオール、ポリテトラメチレンエーテルポリオール等である。また、ポリエステルポリオールとしては、アジピン酸とエチレングリコール、ブチレングリコール、トリメチロールプロパン、ヘキサントリオール等との縮合ポリエステルポリオール等が使用できる。その他、ポリカーボネートポリオール、アクリルポリオール、ポリブタジエンポリオール、含燐ポリオール、ポリエステルエーテルポリオール等が使用できる。
造に通常使用されている、アミン触媒、金属触媒、アミジノ基を有するアミン及びその
誘導体等が使用できる。アミン触媒としては、トリエチレンジアミン、トリメチルアミノエチルエタノールアミン、ジメチルエチルエチルエタノールアミン、ジメチルアミノモルフォリン、トリエチルアミン、1−イソブチル−2−メチルイミダゾール、メチルモルフォリン、エチルモルフォリン、ジエタノールアミン、テトラメチルヘキサメチメチレンジアミン、ジメチルシクロヘキシルアミン、テトラメチルプロピレンジアミン、トリメチルアミノエチルピペラジン、テトラメチルエチレンジアミン、トリス(ジメチルアミノプロピル)ヘキサヒドロ−ρ−トリアミン、ジメチルベンジルアミン、ジメチルアミノエトキシエタノール、ジメチルアミノヘキサノール、メチルヒドロキシルピペラジン等が例示できる。また、アミジノ基を有するアミン及びその誘導体としては、1,8−ジアザビシクロ(5,4,0)ウンデセン−7、1,5−ジアザビシクロ(4,3,0)ノネン−5、6−ジブチルアミノ−1,8−ジアザビシクロ(5,4,0)ウンデセン−7等が好ましく用いられる。ジアザビシクロアルカン類としては、1,8−ジアザビシクロ(5,4,0)ウンデセン−7(以降、DBUとも略記する)、1,5−ジアザビシクロ(4,3,0)ノネン−5、6−ジブチルアミノ−1,8−ジアザビシクロ(5,4,0)ウンデセン−7等が例示できる。その他、弱酸のアルカリ金属塩、三量化触媒等も使用できる。金属触媒としては、スタナスオクテート、ジブチルチンジアセテート、ジブチルチンジラウレート、その他の通常ポリウレタンフォームに使用されるスズ系触媒が例示できる。
また、これ以外にも、公知の難燃剤、界面活性剤、スコーチ防止剤,着色剤、導電剤、絶縁剤、発光剤、抗菌剤、芳香剤等を添加することもできる。
0〜150が好ましく、特に好ましくは60〜120の範囲である。インデックスが低す
ぎる場合は、フォーム表面ベタツキ感が生じやすい。また、インデックスが高すぎる場
合は、発泡しない場合や、陥没して柔軟なフォームが得られない場合がある。
合成例1
攪拌機、温度計、冷却器及び窒素ガス導入管のついた容量:1Lの反応器に、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)を950g、ブタノールを50g仕込み、90℃で2時間ウレタン化反応を行った。反応生成物をFT−IRにて分析したところ、水酸基は消失していた。次にオクチル酸ジルコニールを0.1g仕込み、90℃にて3時間反応させた。反応生成物をFT−IR及び13C−NMRにて分析したところ、ウレタン基は消失していた。次いで、JP−508(城北化学製)を0.11g仕込み50℃で1時間停止反応を行った。停止反応後の反応生成物のイソシアネート含量は40.14%であった。この反応生成物を140℃・40Paにて薄膜蒸留を行い、イソシアネート含量が18.6%、25℃の粘度が91mPa・s、遊離のヘキサメチレンジイソシアネート含有量が0.1%、色数が20APHAの「アロファネート変性ポリイソシアネート−1」を得た。「アロファネート変性ポリイソシアネート−1」をFT−IR、13C−NMRにて分析したところ、ウレタン基はその存在が認められず、アロファネート基の存在が確認された。また、ウレトジオン基及びイソシアヌレート基は痕跡程度認められた。
合成例2
合成例1と同様の方法で,ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)を950g、1,3−ブタンジオールを50g仕込み、反応後,「アロファネート変性ポリイソシアネート−2」(イソシアネート含量20.2%、25℃の粘度2,460mPa・s、遊離ヘキサメチレンジイソシアネート0.1%、色数20APHA)を得た。
合成例3
温度計、撹拌機および窒素ガス導入管を備えた1,000mlの蓋付きガラス製四つ口フラスコに、ヘキサメチレンジイソシアネート 997g、1,3−ブタンジオール2gを仕込み、窒素パージした後、撹拌しながら50℃に昇温し、フェノール1g、触媒(イソ酪酸カリウム0.2g加えた。50℃で1.5時間反応させた。そして,直ちに65℃にて反応を行い,目標のNCO含量に到達した地点で,停止剤であるリン酸を0.1g仕込み、1時間停止反応を行なった。次に130℃、40Paの条件下で薄膜蒸留して遊離
HDIを除去した。このようにして得られたイソシアネート「イソシアヌレート基含有イソシアネート−1」は、淡黄色液体でNCO含量23.2%、粘度1180(mpa・ at 25℃)であった。
調整例1
攪拌機、温度計、冷却器及び窒素ガス導入管のついた容量:1Lの反応器に、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)を500g、1,2−プロパンジオールを70gを仕込み、80℃で2時間ウレタン化反応を行い、イソシアネート基末端プレポリマー「PRE−1」(NCO含量29.9%、25℃の粘度352mPa・s)を得た。
調整例2
攪拌機、温度計、冷却器及び窒素ガス導入管のついた容量:1Lの反応器に、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)を500g、1,3−ブタンジオールを82gを仕込み、80℃で2時間ウレタン化反応を行い、イソシアネート基末端プレポリマー「PRE−2」(NCO含量29.6%、25℃の粘度332mPa・s)を得た。
調整例3
攪拌機、温度計、冷却器及び窒素ガス導入管のついた容量:1Lの反応器に、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)を500g、1,3−ブタンジオールを59gを仕込み、80℃で2時間ウレタン化反応を行い、イソシアネート基末端プレポリマー「PRE−3」(NCO含量34.5%、25℃の粘度254mPa・s)を得た。
調整例4〜14、16
合成例3と同様にして、表1の配合例に従ってイソシアネート基末端プレポリマー「PRE−4〜14、16」を得た。NCO含有量、粘度およびフリーHDIも併せて表1に記載する。
調整例15
調整例3で得られた「PRE−3」を、薄膜蒸留することにより、遊離のヘキサメチレンジイソシアネートを除去して、フリーHDIの含有量が0.1%であるイソシアネート基末端プレポリマー「PRE−15」を得た。NCO含量は17.5%であり、25℃では固体であるが75℃での粘度は70mPa・sであった(表1中の*1)。
調整例20
攪拌機、温度計、冷却器及び窒素ガス導入管のついた容量:1Lの容器に、アロファネ
ート変性ポリイソシアネート−1を15g、アロファネート変性ポリイソシアネート−2を40g、PRE−1を45g、HALS(チヌビン765)を0.8g仕込み、25℃で1時間撹拌混合した。得られた有機ポリイソシアネートは、NCO含有量が24.3%、粘度が625mPa(25℃)であった。以下、当該イソシアネートを「NCO−4」とする。
調整例17〜19、21〜43
上記と同様の方法で、表2〜5の配合比に従って、有機ポリイソシアネート「NCO−1〜3」と「NCO−5〜27」を得た。NCO含有量と粘度も併せて表2〜5に記載する。
調整例44〜47
表6に記載の各原料を仕込み,25℃で1時間混合攪拌してポリオールプレミックス「
B−1」〜「B−4」を得た。
<イソシアネート成分>
HDI:ヘキサメチレンジイソシアネート、日本ポリウレタン工業社製
<ポリオール成分>
1,2−プロパンジオール
1,3−ブタンジオール
3,3−ジメチロールヘプタン(DMH)
DPG:ジプロピレングリコール、公称官能基数2、OH価 836
ポリオールA:PPG、公称官能基数2、OH価 560
ポリオールB:PPG、公称官能基数2、OH価 280
ポリオールC:PPG、公称官能基数3、OH価 280
ポリオールD:PPG、公称官能基数3、OH価 56
ポリオールE:PPG、公称官能基数3、OH価 150
ポリオールF:PPG、公称官能基数2、OH価 112
TMP:トリメチロールプロパン、三菱ガス化学社製
<触媒>
CAT1:TOYOCAT ET(アミン触媒,東ソー製)
CAT2:DBU(アミン触媒,サンアプロ製)
CAT3:DABCO T−9(金属触媒,エアープロダクツ製)
<その他添加剤>
HALS:チヌビン765(ヒンダードアミン系光安定剤,BASF製)
添加剤1:Color stabilizer CS-22(リン系酸化防止剤,モメンティブ製)
整泡剤1:SH−192(シリコン系整泡剤,ダウコーニング製)
(軟質ポリウレタンスラブフォームの製造)
有機ポリイソシアネート(イソシアネート成分)「NCO−1〜NCO−23」と、上
記のポリオールプレミックス「B1〜B4」とを用いて以下のようにして軟質ポリウレタ
ンフォームを調製した。すなわち、表7〜9に示す割合で各ポリイソシアネート組成物
とポリオールプレミックスを、温度25±2℃に温調して、ポリマーエンジニアリング社
製低圧発泡機で攪拌後、約4,000gを500mm×500mm×500mmサイズの箱に吐出し、軟質ポリウレタンフォームを得た後、各評価項目の実施を行った。表7〜9に結果を示す。なお、表7〜9中、INDEXはイソシアネート基とポリオールプレミックス中の水酸基のモル比を、配合比はイソシアネート成分とポリオールプレミックスの質量部数をそれぞれ示す。
(軟質ポリウレタンモールドフォームの製造)
有機ポリイソシアネート(イソシアネート成分)「NCO−25、26」と、上記のポリオールプレミックス「B3、B4」とを用いて以下のようにして軟質ポリウレタンフォームを調製した。すなわち、表10に示す割合で各ポリイソシアネート組成物とポリオールプレミックスを、温度25±2℃に温調して,日本キャノン社高圧発泡機で攪拌後,300mm×300mm×50mmサイズの箱(型温60℃)に約200g吐出し,10分後に脱型し,軟質ポリウレタンフォームを得た後、各評価項目の実施を行った。表10に結果を示す。なお、表10中、INDEXはイソシアネート基とポリオールプレミックス中の水酸基のモル比を、配合比はイソシアネート成分とポリオールプレミックスの質量部数をそれぞれ示す。
セトリング(%)={(ライズタイム時のフォーム高さ)―(ライズタイムから2分後の
高さ)}÷(ライズタイム時のフォーム高さ)×100より求められる値が5%以下のもの
を○とし、セトリングの値が5%〜15%のものを△とし、セトリングが15%以上のもの並びにシュリンク底上がりなどの異常があったものを×とする。
密度はJIS K7222, 25%ILDはJIS−K6400−2に準ずる。
発泡開始から10分経過した時点で,フォームの表面にベタツキがないか確認し,ベタツキ
がある場合は×とする。表面にベタツキがなく,手で押し込んだときに手跡が残らなけれ
ば○、手跡が残るものを×とする。
フォームを50cm×50cm×50cmのサイズで発泡し,翌日,フォームカットする。中心部が変色していなければ,○とする。
成型後のフォームのコア部分を切り出し、セル状態が細かく,ピンホールなどが確認できないものを○とし、ピンホールやセルサイズがまばらなものを×とした。
スガ試験機製スーパーウェザーメーター(180W/m2,300〜400nm,光フィ
ルター石英/#275、ブラックパネル温度63℃)で180時間行った。
外観については,表面の劣化がほとんどないものを○とし,若干劣化したものを△,非常
に劣化したものを×とした。
物性保持率については引張強度保持率が80%以上のものを○とする。
黄変性はミノルタ製色彩色差計CR−310を使用し,YI値を測定した。YI値の差(
ΔYI=試験終了後のYI値−試験前のYI値)が10以下のものを○とした。
引張強度については、JIS K6400−5に基づき測定を行った。
引張強度保持率(%)
=(試験終了後の引張強度−試験前の引張強度)/試験前の引張強度×100
JIS−6400−4に準じ、(50%圧縮、22時間、70℃)サンプルサイズは、10mm×10mm×10mm、n=4で行った。計算式は以下のものを用いて算出した。
Cs=(t0−t1)/(t0ーt2)×100
Cs:圧縮残留歪(%)
t0:試験片の元の厚さ(mm)
t1:試験片を圧縮板から取り出し,30分後の厚さ(mm)
t2:スペーサーの厚さ(mm)
190℃70秒での加熱成形性は、フォームを100mm×100mm×10mmにカットし,それを熱プレス(190℃)で70秒プレスして,その時のフォームの状態について評価を行なった。
5:フォームが完全に潰れて厚みが2mm以下になっており、元の形に戻らないもの
4:フォームが溶融して厚みが2mm以上5mm未満になっており、元の形に戻らないもの
3:フォームが溶融して厚みが5mm以上10mm未満のもの
2:フォームの表面が少し溶融しているが、厚みの変化がほとんどないもの
1:フォームが溶融せず圧縮前の状態に戻るもの
比較例2では、独泡になるといった成形性に問題があり、底上がり(成型時のフォーム底部にガスがたまり,フォーム底部が持ち上がってしまう状態)に問題が生じた。
比較例3では、ライズタイムに達し、ガスが抜けた際、フォームが陥没する。
モールド成型したものについては,外観,耐候性,黄変性,10分後の脱型について,特良好な結果を得られた。
Claims (8)
- 有機ポリイソシアネート(A)、ポリオール(B)、触媒(C)、発泡剤(D)、整泡剤(E)、を反応発泡、硬化させて得られる軟質ポリウレタンフォームの製造方法において、
上記有機ポリイソシアネート成分(A)が、モノオールと脂肪族系及び/又は脂環族系ジイソシアネートとからなるアロファネート基含有有機ポリイソシアネート組成物(A1)と、水酸基を2つ以上含む水酸基含有化合物と脂肪族系及び/又は脂環族系ジイソシアネートとからなるアロファネート基含有有機ポリイソシアネート組成物(A2)と、脂肪族系及び/又は脂環族系ジイソシアネートとポリオール成分(a1)とを反応させることにより得られる有機ポリイソシアネート組成物(A3)(ただし(A2)を除く)、との混合物を用いることを特徴とする軟質ポリウレタンフォームの製造方法。 - 前記の有機ポリイソシアネート(A3)の比率が、(A1)と(A2)の総量に対して、(A3)/((A1)と(A2)の総量)=15/85〜60/40である請求項1に記載の軟質ポリウレタンフォームの製造方法。
- 前記の有機ポリイソシアネート(A1)と(A2)の比率が、(A1)/(A2)=20/80〜80/20である請求項1又は2項に記載の軟質ポリウレタンフォームの製造方法。
- 有機ポリイソシアネート(A)に脂肪族系及び/又は脂環族系ジイソシアネートモノマーを含有することを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の軟質ポリウレタンフォームの製造方法。
- 請求項1から4のいずれか1項に記載の製造方法により得られた軟質ポリウレタンフォームを使用する衣料品用成型品の製造方法。
- 請求項1から4のいずれか1項に記載の製造方法により得られた軟質ポリウレタンフォームを使用するサニタリー用成型品の製造方法。
- 請求項1から4のいずれか1項に記載の製造方法により得られた軟質ポリウレタンフォームを使用する化粧用成型品の製造方法。
- 請求項1から4のいずれか1項に記載の製造方法により得られた軟質ポリウレタンフォームを使用する靴用成型品の製造方法。
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