JP2005038925A - プリント配線基板 - Google Patents
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Abstract
【課題】Vカットをまたぐ電気的接続経路を有するプリント配線基板において、Vカットでプリント配線基板を分断した際にVカットの切断面にプリント配線パターンが露出しないようにする。
【解決手段】プリント配線基板10は、主領域1と副領域2との境界には、Vカット溝3が形成されている。マイコン制御回路11からは、試験用回路21へ電気的に接続される複数の配線パターン12がVカット溝3近傍まで形成されており、試験用回路21からは、マイコン制御回路11へ電気的に接続される複数の配線パターン22がVカット溝3近傍まで形成されており、配線パターン12の端部13及び配線パターン22の端部23は、チップ部品をはんだづけ可能な如く一定の形状と面積でレジストが除去されている。Vカット溝3が形成されている領域には、全てのパターン層において配線パターンが形成されていない。
【選択図】 図1
【解決手段】プリント配線基板10は、主領域1と副領域2との境界には、Vカット溝3が形成されている。マイコン制御回路11からは、試験用回路21へ電気的に接続される複数の配線パターン12がVカット溝3近傍まで形成されており、試験用回路21からは、マイコン制御回路11へ電気的に接続される複数の配線パターン22がVカット溝3近傍まで形成されており、配線パターン12の端部13及び配線パターン22の端部23は、チップ部品をはんだづけ可能な如く一定の形状と面積でレジストが除去されている。Vカット溝3が形成されている領域には、全てのパターン層において配線パターンが形成されていない。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本願発明は、プリント配線パターンが形成されたプリント配線基板に関する。
【0002】
【従来の技術】
プリント配線パターンが形成されたガラスエポキシ材等から成る基板にトランジスタやIC等の電子部品が実装されてデジタル電子回路やアナログ電子回路等が構成されているプリント配線基板において、例えば、マイコン制御回路が構成されているプリント配線基板には、マイコン制御回路に加えて、マイコン制御回路の動作確認試験を行うための試験用回路が構成されているものが公知であり、例えば、動作確認試験装置をマイコン制御回路に接続するためのコネクタ等のインターフェース回路が実装されているプリント配線基板等が挙げられる。このようなプリント配線基板の動作確認試験等にのみ使用され、本来のプリント配線基板の構成としては必要のない試験用回路は、動作確認試験を行った後は不要な回路となる。そのため、本来は不要な回路が構成されていることによって、プリント配線基板が不必要に大型化してしまうという問題があった。
【0003】
このような課題を解決する従来技術の一例としては、プリント配線基板上に本来の電子回路と試験用回路とが分離されて配置されるように配線パターンを形成するとともに、本来の電子回路と試験用回路との境界にVカットを形成したものが公知である(例えば、特許文献1参照)。特許文献1に開示されている従来技術は、本来の電子回路と試験用回路とを電気的接続する配線パターンを横切るように一直線のVカットが形成されている。Vカットが形成されている部分の配線パターンには、スルーホールが形成されており、スルーホールにVカットが形成されている。それによって、本来の電子回路と試験用回路とを電気的に接続している配線パターンは、Vカットが形成されている部分で表面上は切れた状態となるがスルーホールによって電気的に接続された状態となる。そして、配線パターンは、Vカットが形成されている部分で表面上があらかじめ切れた状態になっているので、Vカット部分でプリント配線基板を折り曲げると容易に切断することができ、プリント配線基板から試験用回路部分のみを容易に分離させることができる。
【0004】
【特許文献1】
特開平7−263821号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した特許文献1に開示されている従来技術においては、スルーホールにVカットが形成されているので、Vカット部分でプリント配線基板を折り曲げて切断すると、切断面にプリント配線パターンが露出した状態となる。そのため、切断後のプリント配線基板を装置に取り付けた際に、切断面に露出しているプリント配線パターン同士が短絡したり、切断面からプリント配線パターンが捲れ上がってしまったりして、プリント配線基板に構成された電子回路の誤動作や故障を招く虞がある。
【0006】
本願発明は、このような状況に鑑み成されたものであり、その課題は、Vカットをまたぐ電気的接続経路を有するプリント配線基板において、Vカットでプリント配線基板を分断した際にVカットの切断面にプリント配線パターンが露出しないようにすることにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記課題を達成するため、本願発明の第1の態様は、主回路が構成される主領域と、副回路が構成される副領域とを有し、前記主領域と前記副領域とを略正確な分断位置で分断可能に前記主領域と前記副領域との境界にVカット溝が形成されており、前記主回路及び前記副回路は、前記主回路と前記副回路とが電気的に接続された状態で所望の電子回路が構成される回路構成を成すプリント配線基板であって、前記主回路と前記副回路とを電気的に仮接続する回路仮接続部品が前記Vカット溝をまたいで前記主領域と前記副領域との間に実装される構成を成している、ことを特徴としたプリント配線基板である。
【0008】
このように、Vカット溝をまたいで実装される回路仮接続部品によって、主回路と副回路とが電気的に仮接続されるので、Vカットをまたぐプリント配線パターンを設けることなく、主回路と副回路とを電気的に接続することができる。したがって、回路仮接続部品を撤去してVカット溝でプリント配線基板を切断することによって、プリント配線基板の切断面にプリント配線パターンが露出しないように切断することができるという作用効果が得られる。そのため、切断面に露出しているプリント配線パターン同士が短絡したり、切断面からプリント配線パターンが捲れ上がってしまったりして、プリント配線基板に構成された電子回路の誤動作や故障が生じる虞がない。
【0009】
本願発明の第2の態様は、前述した第1の態様において、前記回路仮接続部品による前記主回路と前記副回路との電気的接続を切断した状態において、少なくとも前記主回路は、独立して動作可能な回路構成を成しており、前記回路仮接続部品によって前記主回路と前記副回路とが電気的に接続された状態において、前記副回路は、前記主回路の試験用回路として動作する回路構成を成している、ことを特徴としたプリント配線基板である。
【0010】
プリント配線基板をVカット溝で分断する前の時点では、主回路と副回路とが電気的に接続されて副回路が主回路の試験用回路として動作する。つまり、主回路の試験が済んだ時点で、試験用回路としての副回路は不要な回路となる。したがって、Vカット溝でプリント配線基板を切断することによって、主回路から不要となった副回路を切り離した主回路のみのプリント基板を構成することができる。それによって、本来必要な回路構成のみのプリント配線基板を構成することができるので、プリント配線基板を小型化することができるという作用効果が得られる。
【0011】
本願発明の第3の態様は、前述した第2の態様において、前記主回路は、マイコン制御回路を有しており、前記副回路は、前記マイコン制御装置にデバッグ装置を接続するための回路を有している、ことを特徴としたプリント配線基板である。
【0012】
主回路の設計開発段階において、マイコン制御回路にデバッグ装置を接続するためのコネクタ等の部品は、デバッグ終了後には不要な部品となる。そこで、そのような部品等のデバッグ時のみ必要な回路を副回路として構成することによって、デバッグ終了後にマイコン制御回路以外の不要な回路の無いマイコン制御回路のプリント配線基板を簡単に構成することができ、それによって、前述した本願発明の第2の態様と同様の作用効果を得ることができる。
【0013】
本願発明の第4の態様は、前述した第2の態様又は第3の態様において、前記回路仮接続部品は、前記副回路の一部を構成する電子部品である、ことを特徴としたプリント配線基板である。
【0014】
主回路の試験やデバッグ等が終了して、Vカット溝でプリント配線基板を切断して主回路から副回路を切り離した時点で副回路は不要になるので、回路仮接続部品が副回路の一部を構成するようにしても良く、それによって、副回路の部品点数の削減が可能になり、プリント配線基板のコストを低減させることができるという作用効果が得られる。
【0015】
本願発明の第5の態様は、前述した第1の態様〜第4の態様のいずれかにおいて、前記回路仮接続部品は、面実装のチップ部品である、ことを特徴としたプリント配線基板である。
【0016】
プリント配線基板をVカット溝で切断して主回路と副回路とを切り離す際には、Vカット溝をまたいだ状態で実装されて主回路と副回路とを仮接続している回路仮接続部品を撤去する必要がある。そこで、この回路仮接続部品を面実装のチップ部品にする。面実装のチップ部品は、はんだごて等で軽く熱を加えるだけで、プリント配線基板から配線パターンを傷付けることなく容易に撤去することが可能なので、プリント配線基板からの回路仮接続部品の撤去が容易になるという作用効果が得られる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本願発明の一実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本願発明に係るプリント配線基板の全体斜視図であり、図2は、プリント配線基板の一部を拡大して示した斜視図である。
【0018】
プリント配線基板10は、「主回路」としてのマイコン制御回路11が構成される主領域1と、「副回路」としての試験用回路21が構成される副領域2とを有している。主領域1と副領域2との境界には、公知のVカット溝3が図示の如く形成されている。マイコン制御回路11からは、試験用回路21へ電気的に接続される複数の配線パターン12がVカット溝3近傍まで形成されており、配線パターン12の端部13は、チップ部品をはんだづけ可能な如く一定の形状と面積でレジストが除去されている。また、試験用回路21からは、マイコン制御回路11へ電気的に接続される複数の配線パターン22がVカット溝3近傍まで形成されており、配線パターン22の端部23は、チップ部品をはんだづけ可能な如く一定の形状と面積でプリント配線基板10の表面のレジストが除去されている。
【0019】
マイコン制御回路11側の配線パターン12の端部13と、試験用回路21側の配線パターン22の端部23とは、図示の如く、Vカット溝3に沿って平行に等間隔で多数配置されている。プリント配線基板10は、多層のガラスエポキシ基板であるが、全てのパターン層において、Vカット溝3が形成されている領域に配線パターンが形成されていない。したがって、図1及び図2に示した状態においては、マイコン制御回路11と試験用回路21とは、電気的に一切接続されていない状態となっている。尚、プリント配線基板10は、単層基板でも多層基板でも良く、基板材質もガラスエポキシ材等の一般的にプリント配線基板10に使用されるものであれば何でも良い。
【0020】
図3は、マイコン制御回路11と試験用回路21とが電気的に接続されている状態のプリント配線基板10の全体斜視図であり、図4は、その接続部分を拡大して示した斜視図である。
【0021】
マイコン制御回路11側の配線パターン12の端部13と、試験用回路21側の配線パターン22の端部23とを接続させる如く、「回路仮接続部品」としてのチップ部品4がVカット溝3をまたいだ状態で実装される。チップ部品4は、Vカット溝3を挟んで隣接する一組の端部13と端部23とを電気的に接続するだけのジャンパー部品である。チップ部品4は、端部13と端部23の組の数だけ実装され、それによって、マイコン制御回路11と試験用回路21とが電気的に接続された状態となり、試験用回路21によるマイコン制御装置11の動作試験が可能な状態となる。例えば、試験用回路21には、マイコン制御装置11のデバッグ装置を接続可能なコネクタ等を設けても良いし、マイコン制御装置11の動作試験用のテストプログラムを格納したROMを実装可能なソケット等を設けても良い。また、チップ部品4は、試験用回路21の回路の一部を構成する抵抗やコンデンサ等であっても良い。それによって、試験用回路21の一部の素子でマイコン制御回路11と試験用回路21とを接続することができ、試験用回路21の部品点数を削減することができるので、プリント配線基板10のコストを削減することが可能になる。
【0022】
図5は、プリント配線基板10をVカット溝3で切断して、主領域1と副領域2と分断し、主領域1側のみとなったプリント配線基板10の全体斜視図であり、図6は、その切断面近傍を拡大した斜視図である。
【0023】
試験用回路21によるマイコン制御回路11の動作確認やデバッグ等が終了した後は、マイコン制御回路11と試験用回路21とを電気的に接続していたチップ部品4を全て撤去した後、プリント配線基板10をVカット溝3で切断して主領域1と副領域2とに分断する。面実装のチップ部品4は、はんだごて等で軽く熱を加えるだけで、プリント配線基板10から配線パターンを傷付けることなく容易に撤去することできる。また、プリント配線基板10は、前述したように、全てのパターン層においてVカット溝3が形成されている領域に配線パターンが形成されておらず、Vカット溝をまたいで実装されるチップ部品4によってのみ、主回路と副回路とが電気的に仮接続されるので、Vカット溝3にて切断されたプリント配線基板10の切断面31にプリント配線パターンが露出することはない。したがって、試験用回路21が分断されてマイコン制御回路11のみとなったプリント配線基板10がマイコン制御装置等に実装した際に、切断面31において、プリント配線パターン同士が短絡したり、プリント配線パターンが捲れ上がってしまったりして、プリント配線基板10に構成されたマイコン制御回路11の誤動作や故障が生じる虞をなくすことができる。
【0024】
尚、本願発明は上記実施例に限定されることなく、特許請求の範囲に記載した発明の範囲内で、種々の変形が可能であり、それらも本願発明の範囲内に含まれるものであることは言うまでもない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明に係るプリント配線基板の全体斜視図である。
【図2】プリント配線基板の一部を拡大して示した斜視図である。
【図3】本願発明に係るプリント配線基板の全体斜視図である。
【図4】プリント配線基板の一部を拡大して示した斜視図である。
【図5】本願発明に係るプリント配線基板の全体斜視図である。
【図6】プリント配線基板の一部を拡大して示した斜視図である。
【符号の説明】
1 主領域、2 副領域、3 Vカット溝、4 チップ部品、10 プリント配線基板、11 マイコン制御回路、21 試験用回路
【発明の属する技術分野】
本願発明は、プリント配線パターンが形成されたプリント配線基板に関する。
【0002】
【従来の技術】
プリント配線パターンが形成されたガラスエポキシ材等から成る基板にトランジスタやIC等の電子部品が実装されてデジタル電子回路やアナログ電子回路等が構成されているプリント配線基板において、例えば、マイコン制御回路が構成されているプリント配線基板には、マイコン制御回路に加えて、マイコン制御回路の動作確認試験を行うための試験用回路が構成されているものが公知であり、例えば、動作確認試験装置をマイコン制御回路に接続するためのコネクタ等のインターフェース回路が実装されているプリント配線基板等が挙げられる。このようなプリント配線基板の動作確認試験等にのみ使用され、本来のプリント配線基板の構成としては必要のない試験用回路は、動作確認試験を行った後は不要な回路となる。そのため、本来は不要な回路が構成されていることによって、プリント配線基板が不必要に大型化してしまうという問題があった。
【0003】
このような課題を解決する従来技術の一例としては、プリント配線基板上に本来の電子回路と試験用回路とが分離されて配置されるように配線パターンを形成するとともに、本来の電子回路と試験用回路との境界にVカットを形成したものが公知である(例えば、特許文献1参照)。特許文献1に開示されている従来技術は、本来の電子回路と試験用回路とを電気的接続する配線パターンを横切るように一直線のVカットが形成されている。Vカットが形成されている部分の配線パターンには、スルーホールが形成されており、スルーホールにVカットが形成されている。それによって、本来の電子回路と試験用回路とを電気的に接続している配線パターンは、Vカットが形成されている部分で表面上は切れた状態となるがスルーホールによって電気的に接続された状態となる。そして、配線パターンは、Vカットが形成されている部分で表面上があらかじめ切れた状態になっているので、Vカット部分でプリント配線基板を折り曲げると容易に切断することができ、プリント配線基板から試験用回路部分のみを容易に分離させることができる。
【0004】
【特許文献1】
特開平7−263821号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した特許文献1に開示されている従来技術においては、スルーホールにVカットが形成されているので、Vカット部分でプリント配線基板を折り曲げて切断すると、切断面にプリント配線パターンが露出した状態となる。そのため、切断後のプリント配線基板を装置に取り付けた際に、切断面に露出しているプリント配線パターン同士が短絡したり、切断面からプリント配線パターンが捲れ上がってしまったりして、プリント配線基板に構成された電子回路の誤動作や故障を招く虞がある。
【0006】
本願発明は、このような状況に鑑み成されたものであり、その課題は、Vカットをまたぐ電気的接続経路を有するプリント配線基板において、Vカットでプリント配線基板を分断した際にVカットの切断面にプリント配線パターンが露出しないようにすることにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記課題を達成するため、本願発明の第1の態様は、主回路が構成される主領域と、副回路が構成される副領域とを有し、前記主領域と前記副領域とを略正確な分断位置で分断可能に前記主領域と前記副領域との境界にVカット溝が形成されており、前記主回路及び前記副回路は、前記主回路と前記副回路とが電気的に接続された状態で所望の電子回路が構成される回路構成を成すプリント配線基板であって、前記主回路と前記副回路とを電気的に仮接続する回路仮接続部品が前記Vカット溝をまたいで前記主領域と前記副領域との間に実装される構成を成している、ことを特徴としたプリント配線基板である。
【0008】
このように、Vカット溝をまたいで実装される回路仮接続部品によって、主回路と副回路とが電気的に仮接続されるので、Vカットをまたぐプリント配線パターンを設けることなく、主回路と副回路とを電気的に接続することができる。したがって、回路仮接続部品を撤去してVカット溝でプリント配線基板を切断することによって、プリント配線基板の切断面にプリント配線パターンが露出しないように切断することができるという作用効果が得られる。そのため、切断面に露出しているプリント配線パターン同士が短絡したり、切断面からプリント配線パターンが捲れ上がってしまったりして、プリント配線基板に構成された電子回路の誤動作や故障が生じる虞がない。
【0009】
本願発明の第2の態様は、前述した第1の態様において、前記回路仮接続部品による前記主回路と前記副回路との電気的接続を切断した状態において、少なくとも前記主回路は、独立して動作可能な回路構成を成しており、前記回路仮接続部品によって前記主回路と前記副回路とが電気的に接続された状態において、前記副回路は、前記主回路の試験用回路として動作する回路構成を成している、ことを特徴としたプリント配線基板である。
【0010】
プリント配線基板をVカット溝で分断する前の時点では、主回路と副回路とが電気的に接続されて副回路が主回路の試験用回路として動作する。つまり、主回路の試験が済んだ時点で、試験用回路としての副回路は不要な回路となる。したがって、Vカット溝でプリント配線基板を切断することによって、主回路から不要となった副回路を切り離した主回路のみのプリント基板を構成することができる。それによって、本来必要な回路構成のみのプリント配線基板を構成することができるので、プリント配線基板を小型化することができるという作用効果が得られる。
【0011】
本願発明の第3の態様は、前述した第2の態様において、前記主回路は、マイコン制御回路を有しており、前記副回路は、前記マイコン制御装置にデバッグ装置を接続するための回路を有している、ことを特徴としたプリント配線基板である。
【0012】
主回路の設計開発段階において、マイコン制御回路にデバッグ装置を接続するためのコネクタ等の部品は、デバッグ終了後には不要な部品となる。そこで、そのような部品等のデバッグ時のみ必要な回路を副回路として構成することによって、デバッグ終了後にマイコン制御回路以外の不要な回路の無いマイコン制御回路のプリント配線基板を簡単に構成することができ、それによって、前述した本願発明の第2の態様と同様の作用効果を得ることができる。
【0013】
本願発明の第4の態様は、前述した第2の態様又は第3の態様において、前記回路仮接続部品は、前記副回路の一部を構成する電子部品である、ことを特徴としたプリント配線基板である。
【0014】
主回路の試験やデバッグ等が終了して、Vカット溝でプリント配線基板を切断して主回路から副回路を切り離した時点で副回路は不要になるので、回路仮接続部品が副回路の一部を構成するようにしても良く、それによって、副回路の部品点数の削減が可能になり、プリント配線基板のコストを低減させることができるという作用効果が得られる。
【0015】
本願発明の第5の態様は、前述した第1の態様〜第4の態様のいずれかにおいて、前記回路仮接続部品は、面実装のチップ部品である、ことを特徴としたプリント配線基板である。
【0016】
プリント配線基板をVカット溝で切断して主回路と副回路とを切り離す際には、Vカット溝をまたいだ状態で実装されて主回路と副回路とを仮接続している回路仮接続部品を撤去する必要がある。そこで、この回路仮接続部品を面実装のチップ部品にする。面実装のチップ部品は、はんだごて等で軽く熱を加えるだけで、プリント配線基板から配線パターンを傷付けることなく容易に撤去することが可能なので、プリント配線基板からの回路仮接続部品の撤去が容易になるという作用効果が得られる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本願発明の一実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本願発明に係るプリント配線基板の全体斜視図であり、図2は、プリント配線基板の一部を拡大して示した斜視図である。
【0018】
プリント配線基板10は、「主回路」としてのマイコン制御回路11が構成される主領域1と、「副回路」としての試験用回路21が構成される副領域2とを有している。主領域1と副領域2との境界には、公知のVカット溝3が図示の如く形成されている。マイコン制御回路11からは、試験用回路21へ電気的に接続される複数の配線パターン12がVカット溝3近傍まで形成されており、配線パターン12の端部13は、チップ部品をはんだづけ可能な如く一定の形状と面積でレジストが除去されている。また、試験用回路21からは、マイコン制御回路11へ電気的に接続される複数の配線パターン22がVカット溝3近傍まで形成されており、配線パターン22の端部23は、チップ部品をはんだづけ可能な如く一定の形状と面積でプリント配線基板10の表面のレジストが除去されている。
【0019】
マイコン制御回路11側の配線パターン12の端部13と、試験用回路21側の配線パターン22の端部23とは、図示の如く、Vカット溝3に沿って平行に等間隔で多数配置されている。プリント配線基板10は、多層のガラスエポキシ基板であるが、全てのパターン層において、Vカット溝3が形成されている領域に配線パターンが形成されていない。したがって、図1及び図2に示した状態においては、マイコン制御回路11と試験用回路21とは、電気的に一切接続されていない状態となっている。尚、プリント配線基板10は、単層基板でも多層基板でも良く、基板材質もガラスエポキシ材等の一般的にプリント配線基板10に使用されるものであれば何でも良い。
【0020】
図3は、マイコン制御回路11と試験用回路21とが電気的に接続されている状態のプリント配線基板10の全体斜視図であり、図4は、その接続部分を拡大して示した斜視図である。
【0021】
マイコン制御回路11側の配線パターン12の端部13と、試験用回路21側の配線パターン22の端部23とを接続させる如く、「回路仮接続部品」としてのチップ部品4がVカット溝3をまたいだ状態で実装される。チップ部品4は、Vカット溝3を挟んで隣接する一組の端部13と端部23とを電気的に接続するだけのジャンパー部品である。チップ部品4は、端部13と端部23の組の数だけ実装され、それによって、マイコン制御回路11と試験用回路21とが電気的に接続された状態となり、試験用回路21によるマイコン制御装置11の動作試験が可能な状態となる。例えば、試験用回路21には、マイコン制御装置11のデバッグ装置を接続可能なコネクタ等を設けても良いし、マイコン制御装置11の動作試験用のテストプログラムを格納したROMを実装可能なソケット等を設けても良い。また、チップ部品4は、試験用回路21の回路の一部を構成する抵抗やコンデンサ等であっても良い。それによって、試験用回路21の一部の素子でマイコン制御回路11と試験用回路21とを接続することができ、試験用回路21の部品点数を削減することができるので、プリント配線基板10のコストを削減することが可能になる。
【0022】
図5は、プリント配線基板10をVカット溝3で切断して、主領域1と副領域2と分断し、主領域1側のみとなったプリント配線基板10の全体斜視図であり、図6は、その切断面近傍を拡大した斜視図である。
【0023】
試験用回路21によるマイコン制御回路11の動作確認やデバッグ等が終了した後は、マイコン制御回路11と試験用回路21とを電気的に接続していたチップ部品4を全て撤去した後、プリント配線基板10をVカット溝3で切断して主領域1と副領域2とに分断する。面実装のチップ部品4は、はんだごて等で軽く熱を加えるだけで、プリント配線基板10から配線パターンを傷付けることなく容易に撤去することできる。また、プリント配線基板10は、前述したように、全てのパターン層においてVカット溝3が形成されている領域に配線パターンが形成されておらず、Vカット溝をまたいで実装されるチップ部品4によってのみ、主回路と副回路とが電気的に仮接続されるので、Vカット溝3にて切断されたプリント配線基板10の切断面31にプリント配線パターンが露出することはない。したがって、試験用回路21が分断されてマイコン制御回路11のみとなったプリント配線基板10がマイコン制御装置等に実装した際に、切断面31において、プリント配線パターン同士が短絡したり、プリント配線パターンが捲れ上がってしまったりして、プリント配線基板10に構成されたマイコン制御回路11の誤動作や故障が生じる虞をなくすことができる。
【0024】
尚、本願発明は上記実施例に限定されることなく、特許請求の範囲に記載した発明の範囲内で、種々の変形が可能であり、それらも本願発明の範囲内に含まれるものであることは言うまでもない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明に係るプリント配線基板の全体斜視図である。
【図2】プリント配線基板の一部を拡大して示した斜視図である。
【図3】本願発明に係るプリント配線基板の全体斜視図である。
【図4】プリント配線基板の一部を拡大して示した斜視図である。
【図5】本願発明に係るプリント配線基板の全体斜視図である。
【図6】プリント配線基板の一部を拡大して示した斜視図である。
【符号の説明】
1 主領域、2 副領域、3 Vカット溝、4 チップ部品、10 プリント配線基板、11 マイコン制御回路、21 試験用回路
Claims (5)
- 主回路が構成される主領域と、副回路が構成される副領域とを有し、前記主領域と前記副領域とを略正確な分断位置で分断可能に前記主領域と前記副領域との境界にVカット溝が形成されており、前記主回路及び前記副回路は、前記主回路と前記副回路とが電気的に接続された状態で所望の電子回路が構成される回路構成を成すプリント配線基板であって、
前記主回路と前記副回路とを電気的に仮接続する回路仮接続部品が前記Vカット溝をまたいで前記主領域と前記副領域との間に実装される構成を成している、ことを特徴としたプリント配線基板。 - 請求項1において、前記回路仮接続部品による前記主回路と前記副回路との電気的接続を切断した状態において、少なくとも前記主回路は、独立して動作可能な回路構成を成しており、
前記回路仮接続部品によって前記主回路と前記副回路とが電気的に接続された状態において、前記副回路は、前記主回路の試験用回路として動作する回路構成を成している、ことを特徴としたプリント配線基板。 - 請求項2において、前記主回路は、マイコン制御回路を有しており、前記副回路は、前記マイコン制御装置にデバッグ装置を接続するための回路を有している、ことを特徴としたプリント配線基板。
- 請求項2又は3において、前記回路仮接続部品は、前記副回路の一部を構成する電子部品である、ことを特徴としたプリント配線基板。
- 請求項1〜4のいずれか1項において、前記回路仮接続部品は、面実装のチップ部品である、ことを特徴としたプリント配線基板。
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