JP2005035732A - ゴムローラ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 ゴムローラの中空部に軸芯に装着して用いられる紙送りローラであって、 上記ゴムローラの内周面を梨地面あるいはローレット面とし、該内周面の表面粗さRmaxを0.05mm以上2.0mm以下とすると共に、該内周面の表面粗さRmaxを外周面の表面粗さRmax以上とし、かつ、JIS K6253に準拠するショアA硬度を20以上60以下としている。
【選択図】 図1
Description
上記ゴムローラの内周面を梨地面あるいはローレット面とし、該内周面の表面粗さRmaxを0.05mm以上2.0mm以下とすると共に、該内周面の表面粗さRmaxを外周面の表面粗さRmax以上とし、かつ、JIS K6253に準拠するショアA硬度を20以上60以下としていることを特徴とする紙送りローラを提供している。
また、前記特許文献1に記載されたゴムローラでは金型で成形する必要はあるが、本発明では、内周面を梨地処理あるいはローレット加工する表面処理であるため、ゴムローラ成形後に行うことができ、かつ、ゴムローラを単層で良いため、コスト高にならない。
上記内周面の表面粗さRmaxの範囲は好ましくは約0.1mmである。
なお、上記硬度は内周面を外周面より粗面にした場合のゴムローラ全体の硬度であり、ゴムローラを成形するゴム組成物のショアA硬度は20〜50の範囲とすることが好ましい。
上記のように、ゴムローラの外周面も梨地面とすることで、ゴムローラの摩擦係数を高めることができると同時に内周面をローレット面とすると、内周面の表面粗さを梨地面とした外周面の表面粗さ以上とすることが容易にできる。
このように、外周面を梨地面とすることにより摩擦係数を高めることができると同時に、内周面をローレット面とし、梨地面とした外周面の表面粗さよりも更に内周面の表面粗さを大とすることで、上記した内周面側でのクッション機能を高めることでき、ゴムローラの表面側およびゴムローラ全体として摩擦係数を高め、確実に紙を把持させて紙送り性能を高めることできる。
また、上記ローレット溝の形状は適宜でよいが、軸線方向に連続させて、周方向に一定ピッチで設けることが好ましく、その場合、ピッチは0.3mm〜5mm、溝幅は0.1mm〜2mmとすることが好ましい。
具体的には、熱可塑性エラストマーを用いて連続に押出機内に充填し、該押出機のマンドレルの外周面にローレット面あるいは梨地面となる凹凸を施しておくと、押し出されたゴムチューブの内周面は凹凸を有する粗面となる。この押出機から押し出されたゴムチューブを所定幅にカットしてゴムローラとすると、低コストで上記した内周面の表面粗さを外周面の表面粗さよりも大としたゴムローラを簡単に形成することができる。
また、上記熱可塑性エラストマーとしては、上記したSBS、SIS〜EVA等が用いられる。
また、ゴム成分としては、EPDMが好適に用いられるが、ブチルゴム、ブタジエンゴム、イソプレンゴム、スチレンブタジエンゴム、クロロプレンゴム、天然ゴム、1,2−ポリブタジエン、アクリロニトリル−ブタジエンゴム、アクリルゴム、クロロスルフォン化ポリエチレン等も用いられる。
図1は、本発明にかかるゴムローラ10を軸芯11とともに示した概略図である。ゴムローラ10は、軸芯11がゴムローラ10の中空部に圧入されることにより、または両者を接着剤で接合することにより、軸芯11に固定している。
ジエン成分を含むポリマーとしてEPDMを用い、EPDMの配合量と上記SEPSとPPの合計の配合量を2:1の割合で添加している。
上記樹脂架橋剤としてタッキロール250−IIIを用い、この樹脂架橋剤を12重量部添加している。
さらに、上記SEPSとPPとEPDMからなる熱可塑性エラストマー組成物に対して、1.5〜2倍の割合で軟化剤となるオイルを混合している。
また、外周面10bは梨地面とし、外面Rmaxを0.031mmとしている。
実施例1〜3、比較例1、2は、EPDM(住友化学製「エスプレン670F」(ゴム:オイル)=(1:1))を200重量部、SEPSコンパウンド(クラレプラスチック製「CJK1(PP入)」(SPES:PP)=(37:13))を50重量部、樹脂架橋剤(田岡化学製「タッキロール250−III」)を12重量部、亜鉛華(三井金属鉱業製「酸化亜鉛2種」)を3.5重量部、軟化剤としてパラフィンオイル(出光興産製「ダイアナプロセスオイルNS−100」)を50重量部配合した。
オイルの量を、実施例4は40重量部、比較例3は20重量部、比較例4、5は100重量部とし、他は上記配合と同様にした。
次に、このペレットを単軸押出機(笠松加工研究所製Φ50押出機、20rpm、温調190℃〜230℃)を用いてチューブ状に押し出し、外径22mm、内径18mmの押出成形品を得た。実施例2〜4および比較例2〜4は、単軸押出機のマンドレルに所定の深さの溝を施し、ゴムローラの内面をローレット状として押し出した。実施例1および比較例1、5は、加工温度をマンドレルだけ10℃程度低くして、内面を梨地面にして押し出した。このチューブ状押出成形品を15mm幅に定寸カットし、ゴムローラとし、その中空部に芯金を挿入して固着した。
実施例1〜4は、内面Rmaxの大きさを外面Rmaxの大きさ以上とし、内周面を実施例1は梨地面とし、実施例2〜4はローレット面とし、ショアA硬度を20〜60の範囲内とした。
比較例1は、ローレット面からなるローレット溝の深さを0.1〜2.0mmの範囲外の2.1mmとした。
比較例2、3、4は、ショアA硬度が20〜60の範囲外の65、19、19とした。
比較例4は、ショアA硬度が20〜60の範囲外の19とした。
梨地面のRmaxは、図3に示すように、接触式表面粗さ測定器(東京精密製)20より突出させた測定子21をゴムローラ10の内部あるいは外部に挿入して梨地面を回転式で測定し、1個のローラにつき3箇所測定して平均値[mm]を求めた。測定条件は測定長さを2.5mmとし、カットオフを0.6mmとした。
ローレット面のRmaxは、ローレット面の凹部である溝の深さDを測定し、深さDをRmaxとした。
JIS K6253の「加硫ゴムおよび熱可塑性ゴムの固さ試験方法」の記載に従い、試験機デュロメータタイプAにて硬度を測定した。この硬度は国際規格表示である従来のシェアAと同じである。
ヘイドン14型の摩擦係数測定機(新東科学社の商品名「トライボギア TYPE:HEIDON−14DR」)を用意し、測定紙としてキャノン社のプロパーボンド紙(普通紙)を用いて、応力fを測定した。測定条件は、荷重が200gfで、周速が100mm/sとした。摩擦係数はf/200より算出した。摩擦係数は、1.5以上が良く、2.0以上がより好ましい。
インクジェットプリンターZ33(レックスマーク製)に上記ゴムローラを装着してフォト画像を光沢紙に印刷し、ローラ通過部分に跡がないか目視で確認した。跡がない場合は○とし、わずかに跡がある場合を△とし、跡がはっきりわかる場合には×とした。
比較例2は、ゴム組成物のショアA硬度が高かったため、摩擦係数が小さくなり、通紙試験において不送りが発生した。
比較例3、4は、オイルを増やしたため、ゴム組成物のショアA硬度が低くなり、比較例4はフレが大きくローラとして使用することはできず、比較例5はローラ跡が残った。
10a 内周面
10a−1 凹部
10a−2 凸部
10b 外周面
11 芯金
Claims (3)
- ゴムローラの中空部に軸芯に装着して用いられる紙送りローラであって、
上記ゴムローラの内周面を梨地面あるいはローレット面とし、該内周面の表面粗さRmaxを0.05mm以上2.0mm以下とすると共に、該内周面の表面粗さRmaxを外周面の表面粗さRmax以上とし、かつ、JIS K6253に準拠するショアA硬度を20以上60以下としていることを特徴とする紙送りローラ。 - 外周面は梨地面とする一方、内周面をローレット面とし、該ローレット面のローレット溝の深さを0.1mm以上2mm以下としている請求項1に記載の紙送りローラ。
- 熱可塑性エラストマーを用い、ゴムチューブとして押出成形された後に所望の大きさにカットして形成されている請求項1または請求項2に記載の紙送りローラ。
Priority Applications (1)
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2003
- 2003-07-14 JP JP2003274342A patent/JP2005035732A/ja active Pending
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