JP4813858B2 - 転写ローラ、その製造方法および画像形成装置 - Google Patents

転写ローラ、その製造方法および画像形成装置 Download PDF

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本発明は、電子写真方式を利用した複写機やプリンタ等の画像形成装置に用いられる転写ローラ、その製造方法および画像形成装置に関するものである。
従来より、複写機、プリンタ等の電子写真方式の画像形成装置では、感光体の表面を均一に帯電させ、この感光体に光学系から映像を投射して、光の当たった部分の帯電を消去することによって潜像を形成し、次いで、トナーの付着によるトナー像の形成(現像)、転写紙等の記録媒体へのトナー像の転写により、プリントする方法がとられている。このような帯電部材や転写部材として、各種導電性ローラが使用されている。
該感光体の表面を均一帯電するための手段としては、電圧(例えば1〜2kV)を印加した帯電部材を感光体に所定の押圧力で当接させて感光体を所定の電位に帯電させる接触帯電方式が知られている。接触帯電方式の中でも帯電ローラは、接触帯電方式による均一帯電のための重要なポイントである感光体への一様な接触が、二つの回転円筒体同士によりなされるため、ブラシ帯電やブレード帯電などの他の接触帯電方式よりも実現容易であり、採用されている。
帯電ローラは感光体との接触帯電を行うものであるため、帯電ローラが電気的に不均一な場合、その電気的な不均一性を反映した帯電濃度ムラを生じる。したがって、帯電ローラは所定の抵抗をもち、かつ電気的に均一であることが要求される。さらに、帯電ローラは感光体との当接により均一な帯電のために、表面の導電性が均一であることと一様なニップ幅を保つことが要求され、そのために、適当な硬さ(柔軟性)と当接による圧縮力に対して充分な回復性を有する必要がある。
電子写真等の画像形成装置における感光体に接触して配置される帯電ローラや転写ローラなどの導電性ローラにおけるこれらの要求に対して、該低硬度弾性体に導電性ゴムが用いられている。この低硬度の導電性ゴムを得るために、導電性ゴム組成物として、エチレン−プロピレンゴム、スチレン−ブタジエンゴム等ジエン系ゴムに、カーボンブラック等の導電性充填剤を添加し、さらに低硬度を得るために軟化剤を添加したものが知られている。しかしながら、この導電性充填剤による抵抗調整は、導電性充填剤のゴム中の存在状態で抵抗値が大きく変動し、電気的に不均一なものであった。この電気的な不均一性に対する対策として、ゴム自体がある程度の低抵抗性をもつ、例えば、アクリロニトリルブタジエンゴム(NBR)、エピクロルヒドリン系ゴム等の極性ゴムを使用した導電性ゴム組成物を用いることにより、電気的均一性に優れた導電性ゴムが得られることが知られている。中でもエピクロルヒドリン系ゴムは、各種ゴムの中で抵抗値の低いポリマーであることが知られている。エピクロルヒドリン系ゴムとしては、エピクロルヒドリンホモポリマー、エピクロルヒドリン−エチレンオキサイド共重合体、エピクロルヒドリン−アリルグリシジルエーテル共重合体、エピクロルヒドリン−エチレンオキサイド−アリルグリシジルエーテル共重合体が知られており、さらには、エピクロルヒドリン系ゴム中のエチレンオキサイドの共重合割合により抵抗値をコントロールすることが可能であり、各種導電性ローラの弾性体として求められる抵抗値により各種エピクロルヒドリン系ゴムが単独若しくはブレンド、または、他ポリマーとのブレンドして用いられている。(例えば特許文献1)
しかしながら、これらエピクロルヒドリン系ゴムを用いて電気的均一性に優れた弾性体を得ることは可能であるが、低硬度化の要求に対して一般的には、エピクロルヒドリン系ゴムに可塑剤を添加する方法がとられるが、一般的なエピクロルヒドリン系ゴムに使用される可塑剤を用いた場合、長期間感光体と当接により導電性ローラから可塑剤の染み出した可塑剤が感光体を部分変質(感光体汚染)させ、画像に影響を及ぼし易くなるという問題がある。可塑剤を含まずに低硬度の導電性弾性体を得るためには、架橋密度を低いものにする、または、充填剤を含まないあるいは充填剤の添加量が少量のゴム組成物にするなどの方法がある。しかしながら、架橋密度の低いゴムは圧縮永久歪みが悪く、充填剤を含まないあるいは充填剤の添加量が少量のゴム組成物は、ゴム練りや押出し加工性が悪く実用性がない。即ち、可塑剤を用いないと低硬度化が難しいだけでなくゴム練りにおけるロール加工性や予備成形における押出し加工性が悪いものとなるという問題があった。
それらを改善するために導電性ローラの弾性体層を多層構造にし、導電性ローラの軸体に近い弾性体層に該エチレン−プロピレンゴム、スチレン−ブタジエンゴム等ジエン系ゴムに、カーボンブラック等の導電性充填剤を添加し、さらに低硬度を得るために軟化剤を添加したゴム組成物を用いた弾性体層とし、その外周上にヒドリンゴムを含有するゴム組成物を用いた抵抗調整層とすることにより抵抗均一性に優れ且つ低硬度な導電性ローラを得ることが出来ることが知られている。(例えば特許文献2)
しかしながら、これらの導電性ローラの各弾性体層のゴム組成物は異なる種類であるために、弾性体層同士の密着が不十分になってしまう場合があった。前述のごとく、導電性ローラは電気的抵抗ムラを減少させる必要があり、導電性弾性体層はローラ形状精度が求められる。また高品質な画像を得るために電荷密度が均一でなくてはならないため、表面の導電性が均一であることが望まれる。そのため、円筒研磨盤で導電性ローラの弾性体層を研磨することにより目的の精度を出す方法が知られているが、前記層界面の密着性が不十分なため、研磨時のストレスに耐え切れずに、弾性体層と弾性体層の界面においてズレが生じたり、研磨する弾性体層の表面平滑性が悪化してしまい、画像不良の原因となる場合があった。
特開2002−287456 特開平5−88509
本発明は、このような事情を背景になされたものであって、その解決課題とするところは、軸体の外周上に、少なくとも二層を有する転写ローラにおいて、異なる種類のゴム組成物からなる各弾性体層の密着性を補うことにより、研磨時のストレスからなる弾性体層と弾性体層の界面のズレを防止すると共に弾性体層の表面平滑性に優れた転写ローラを提供することにある。
本発明は以下により、その目的を達成する。
本発明に係る帯電ローラ用部材のうち請求項1に係るものは、軸体の外周上に、少なくとも二層の弾性体層を有する転写ローラにおいて、該少なくとも二層の弾性体層間の界面の断面が周方向に所定の間隔を隔てて複数形成された凹凸形状を為して、ローラ軸方向に全長に連続して延びており、且つ、
前記少なくとも二層の弾性体層が、該凹凸形状の高さをa、凸部の始点から次の凸部の始点までをピッチb、該二層の上層の弾性体層部分の厚みが一番薄くなる所をcとしたとき、高さaが5〜1000μm、ピッチbが10μm〜12mm、かつcの厚みが0.5〜2mmである凹凸となるように少なくとも二層の弾性体層を密着形成する異なるゴム組成物を共押出しすることにより得られることを特徴とする。
同請求項2に係るものは、該凹凸の高さaを200〜600μm、ピッチbを500〜2000μmとすることを特徴とする。
同請求項3に係るものは、凹凸の形状が凹凸を有する界面の軸体側の弾性体層から見た凸部の頂点部分の長さをdとし、凸部の頂点部分の長さdが50〜550μmとなることを特徴とする。
同請求項4に係るものは、該上層の弾性体の体積抵抗値が1×105 〜1×1010Ω・cmであり、また、該下層の弾性体の体積抵抗値が1×102 〜1×106Ω・cmであり、かつ該下層の弾性体層の方が、該上層の弾性体層よりも低抵抗であることを特徴とする。
同請求項5に係るものは、凹凸を有する界面の表面側上層の弾性体層がヒドリンゴムを含有するゴム組成物であり、かつ凹凸を有する界面の軸体側下層の弾性体層がジエン系ゴムまたはエチレンプロピレンゴムとカーボンブラックを含有するゴム組成物であることを特徴とする。
同請求項6に係るものは、該転写ローラの外側の弾性体層の最上層を研磨することにより、十点平均粗さが3〜15μmであることを特徴とする。
同請求項7に係るものは、軸体の外周上に、少なくとも二層の弾性体層を有する転写ローラの製造方法において、該少なくとも二層の弾性体が異なるゴム組成物を請求項1、又は2に記載の界面形状とする金型を用いて共押出しすることを特徴とする。
同請求項8に係るものは、該少なくとも二層の弾性体層のゴム組成物が請求項5、又は6に記載されたものであることを特徴とする。
同請求項9に係わるものは、請求項1〜6の何れか1項に記載の転写ローラを具備することを特徴とする画像形成装置である。
以上に述べたことから明らかなように、この発明によれば、軸体の外周上に、少なくとも二層を有する転写ローラにおいて、該少なくとも二層の弾性体が異なるゴム組成物を共押出しすることにより、弾性体層と弾性体層の界面が、ロール軸方向において全長に連続して延びる凹凸を、周方向に所定の間隔を隔てて複数形成することにより、異なる種類のゴム組成物からなる各弾性体層の密着性を補うことにより、例えば研磨時のストレスからなる弾性体層と弾性体層の界面のズレを防止すると共に弾性体層の表面平滑性に優れた転写ローラを提供することができた。
以下、本発明の転写ローラの詳細について導電性ローラとして説明する。
本発明の導電性ローラは、少なくとも二層の弾性体層を有する導電性ローラの弾性体層と弾性体層の界面にローラの周方向に所定の間隔を隔て、ローラの軸方向に全長に連続して延びる凹凸が複数あり、該凹凸が5〜1000μmの高さと、10μm〜12mmのピッチとを有して構成されるように少なくとも二層の弾性体層を形成する異なるゴム組成物を共押出しし、かつ該凹凸を有する二層の界面の上層の弾性体層部分の厚さが0.5〜2mmであることを特徴とする導電性ローラである。
異なるゴム組成物からなる少なくとも二つの弾性体層間の界面を形成するヘッド内のダイスの内側に凹凸をもたせることにより、凹凸を導電性ローラの弾性体層と弾性体層の界面に設けることによって、凹凸のない導電性ローラよりも密着面を大きくすることにより、弾性体層間の密着性を高めることができるので、研磨時のストレスからなる弾性体層と弾性体層の界面のズレや弾性体層の表面平滑性の悪化を防ぐことができる。このような構成を有する導電性ローラにあっては弾性体層間の界面の凹凸の大きさは研磨時のストレスに耐えうるように入り組んだ構成のものが望ましいが、導電性ローラの電荷均一性を高めるためには両弾性体層導電性ローラ全体における周方向の体積抵抗ムラが可及的に小さくしなければならないため、凹凸の形状は限られる。凹凸の高さが該範囲より大きくなってしまうと周方向の体積抵抗ムラに繋がり、小さくなってしまうと研磨時にズレが発生しやすくなり、表面平滑性が劣るものとなりやすい。該凹凸の高さの範囲内において、50〜1000μmが好ましく、200〜600μmがより好ましい。また凹凸のピッチについては、該範囲よりも大きくなると研磨時のストレスに対し、弱くなり、表面平滑性の悪化に繋がる。小さくなると、ピッチが微細すぎるため、加工面から見て不利である。該凹凸のピッチの範囲内において、500〜1000μmが弾性体層間の密着性及び導電性ローラの加工面からみて、より好ましい。凹凸を有する二層の弾性体の界面の上層の弾性体層部分の厚さについては0.5mmより小さくなると導電性ローラ全体としての抵抗にバラツキが発生してしまう。また2mmより大きくなってしまうと、ローラの硬度が低硬度でなくなってしまう。
本発明において凹凸の形状が凹凸を有する界面の軸体側の弾性体層から見た凸部の頂点部分の長さが50〜550μmであり、かつ凹凸を有する界面の軸体側の弾性体層から見た凸部の根元部分の周方向の長さが該開口部よりも短くなるように30〜500μmとなることが好ましい。このような形状にすることによって、凹凸がより入り組んだ構造になり、研磨時のストレスに対して、より強固になる。凹凸の形状が凹凸を有する界面の軸体側の弾性体層から見た凸部の開口部の長さ、凸部の根元部分の周方向の長さが該範囲より小さくなってしまうと、生産性しづらい。また大きくなってしまうと、電気的抵抗が不均一になってしまう。
本発明において凹凸を有する界面の表面側の弾性体層がヒドリンゴムを含有するゴム組成物であり、かつ凹凸を有する界面の軸体側の弾性体層がジエン系ゴムまたはエチレンプロピレンゴムとカーボンブラックを含有するゴム組成物であることが好ましい。導電性ローラの軸体に近い弾性体層に該エチレン−プロピレンゴム、スチレン−ブタジエンゴム、アクリロニトリル−ブタジエンゴム等ジエン系ゴムに、カーボンブラック等の導電性充填剤を添加し、さらに低硬度を得るために軟化剤を添加したゴム組成物を用いた弾性体層とし、その外周上にヒドリンゴムを含有するゴム組成物を用いた抵抗調整層とすることにより抵抗均一性に優れ且つ低硬度な導電性ローラを得ることが出来る。
本発明において凹凸を有する界面の表面側のヒドリンゴム組成物からなる弾性体の体積抵抗値が1×105 〜1×1010Ω・cmであり、かつ凹凸を有する界面の軸体側の弾性層がジエン系ゴムまたはエチレンプロピレンゴムとカーボンブラックを含有する弾性体層の体積抵抗値が1×102 〜1×106Ω・cmであることが好ましい。各弾性体の体積抵抗値がこれよりも小さいと、導電性ローラ全体としての抵抗も小さくなってしまい、像担持体である感光体にピンホールがあった場合に大電流がピンホールに一気に集中してしまい、穴をより大きくしてしまったり、穴以外の場所に電流が流れなくなって高精細なハーフトーン画像上に黒い帯となって帯電電位が不足した部分が現れてしまったりといった不具合が発生する恐れがある。逆に体積抵抗値が大きすぎると、導電性弾性体基層中で印加電圧が降下してしまい、必要な放電電流が得られずに感光体を所望する電位に均一に帯電させることができなくなることがある。 本発明の導電性ローラの弾性体の最上層を十点平均粗さが3〜15μmになるように研磨するのが好ましい。導電性ローラは電気的抵抗ムラを減少させる必要があり、導電性弾性体層はローラ形状精度が求められる。十点平均粗さを3μmより小さくしようとすると、研磨の際、導電性ローラに対して研磨砥石のあたりが弱くなってしまうため、研磨工程の時間が長くなってしまい、生産性の面から実用的ではない。また十点平均粗さが15μmより大きくなってしまうと、表面の荒れが大きすぎるため、電気的抵抗が不均一になってしまう。従って、電荷密度も不均一になってしまい、画像不良に繋がる。
以下に本発明について実施例及び比較例を挙げて、より具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例のみに限定されるものではない。
(ゴム組成物の作製)
凹凸を有する界面の表面側の弾性体層のゴム組成物
エピクロルヒドリンゴム[商品名:エピクロマーCG102 ダイソー株式会社製]100質量部・酸化亜鉛[商品名:酸化亜鉛第2種 ハクスイテック株式会社製]5質量部・ステアリン酸[商品名:ステアリン酸S 花王株式会社製]1質量部・カーボンブラック[商品名:旭♯15 旭カーボン株式会社製]5質量部・炭酸カルシウム[商品名:シルバーW 白石工業株式会社製]40質量部・ジベンゾチアジルジサルファイド[商品名:ノクセラーDM 大内新興化学株式会社製]1質量部・テトラメチルチウラムモノスルフィド[商品名:ノクセラーTS 大内新興化学株式会社製]1質量部・硫黄[商品名:サルファックス200S 鶴見化学株式会社製]1質量部を密閉型混練機及びオープンロール機を用いて混練を行うことにより体積抵抗値が5×105Ω・cmの未加硫のゴム組成物を得た。
・凹凸を有する界面の軸体側の弾性体層のゴム組成物
アクリロニトリルブタジエンゴム[商品名:Nipol DN223 日本ゼオン株式会社製]100質質量部・酸化亜鉛[商品名:酸化亜鉛第2種 ハクスイテック株式会社製]5質質量部・ステアリン酸[商品名:ステアリン酸S 花王株式会社製]1質質量部・カーボンブラック[商品名:ケッチェンブラックEC600JD 旭カーボン株式会社製]9質質量部・炭酸カルシウム[商品名:シルバーW 白石工業株式会社製]20質質量部・ジベンゾチアジルジサルファイド[商品名:ノクセラーDM 大内新興化学株式会社製]1質質量部・テトラメチルチウラムモノスルフィド[商品名:ノクセラーTS 大内新興化学株式会社製]0.5質質量部・硫黄[商品名:サルファックス200S 鶴見化学株式会社製]1.5質質量部を密閉型混練機及びオープンロール機を用いて混練を行うことにより体積抵抗値が9.7×103Ω・cm未加硫のゴム組成物を得た。
(ゴムローラの作製)
以上の配合物を2軸押出し機にて、二層の弾性体層を有し、その弾性体層と弾性体層の界面に凹凸が構成された未加硫ゴムチューブを押出し、160℃、0.6MPaの水蒸気中で30分間加硫を行い、ゴムチューブをエアー圧で膨らませながら、ホットメルトタイプの接着剤を塗布した軸体に圧入し、続いて160℃、30分間接着、加硫することにより、2種類の加硫ゴム層を有する外径14mmのゴムローラを作成した。さらに両端部から15mmの位置にカッター刃をいれて両端部のゴム層を剥離した後、円筒研磨盤にてRzが5〜6μmになるように研磨し、外径13mmのゴムローラを得た。
実施例1は二つの弾性体層間の界面を形成するヘッド内のダイスの内側に波状の凹凸をもたせ、図2に示すように、弾性体層間の界面を丸みを帯びた波状にし、高さaが500μm、ピッチbが4mm、厚みcが1.5mmになるようにした。
実施例2は二つの弾性体層間の界面を形成するヘッド内のダイスの内側に三角形の凹凸をもたせ、図3に示すように、三角形を帯びた波状にし、高さaが500μm、ピッチbが4mm、厚みcが1.5mmになるようにした。
実施例3は高さaが800μm、ピッチbが6.6mm、厚みcが1.5mmになるような凹凸形状にした。
実施例4は高さaが400μm、ピッチbが2.0mm、厚みcが1.5mmになるような凹凸形状にした。
実施例5は高さaが800μm、ピッチbが6.4mm、厚みcが1.5mmになるような凹凸形状にした。
実施例6は高さaが400μm、ピッチbが2.0mm、厚みcが1.5mmになるような凹凸形状にした。
比較例1は弾性体層と弾性体層との界面に凹凸を有さないものにした。
比較例2は高さaが1300μm、ピッチbが7.0mm、厚みcが0.7mmになるような凹凸形状にした。
比較例3は高さaが800μm、ピッチbが14.0mm、厚みcが1.5mmになるような凹凸形状にした。
比較例4は高さaが800μm、ピッチbが8.0mm、厚みcが0.2mmになるような凹凸形状にした。
(評価方法)
ローラ抵抗ムラについては、N/N環境下(23℃/50%RH)において、当該ゴムローラの軸体の両端部に荷重500gでダミードラムに圧接し、軸体の端部より、200Vの直流電圧を印加、回転数30rpmでの一分間のローラ抵抗値を測定し、抵抗値の最大値/最小値を抵抗ムラとした。
弾性体層と弾性体層の界面のズレについては、目視にて確認した。ズレがないものが○、多少ズレがあるものが△、ズレがあるものが×とした。
表1より、軸体の外周上に、少なくとも二層の弾性体層を有する導電性ローラにおいて、弾性体層と弾性体層の界面に凹凸を有するものは、比較例1で明らかなように凹凸を有さないものに比べ、弾性体層と弾性体層のズレに効果が得られている。従って、弾性体層と弾性体層のズレに起因するローラの抵抗周ムラにも効果がある。
比較例1、2、3、4から弾性体層と弾性体層の界面の凹凸形状はギア状になっているものの方が効果が得られる。抵抗周ムラ、弾性体層間のズレを含めて実施例を比較すると実施例1、2は劣っているが、比較例と比較すると明らかに効果が得られている。
これらの事実は、軸体の外周上に、少なくとも二層の弾性体層を有する導電性ローラにおいて、弾性体層と弾性体層の界面の一つが、ローラ周方向に所定の間隔を隔てて複数形成され、軸方向において全長に連続して延びる凹凸を設けることによって、優れた電気均一性を維持したまま、研磨時のストレスからなる弾性体層と弾性体層の界面のズレを防止すると共に弾性体層の表面平滑性の悪化を防ぐ効果が得られることを示しており、また特に凹凸の形状を特定の範囲内の値とすることによって、より優れたそれらの現象を防止、抑制することができる。
Figure 0004813858
本発明の導電性ローラの1つの実施の形態の弾性体層と弾性体層の界面の断面を表す概略図を示す。a:凹凸の高さ、b:凹凸のピッチ、c:凹凸を有する二層の界面の上層の弾性体層部分の厚みが一番薄くなる所の厚み、d:凹凸を有する界面の軸体側の弾性体層から見た凸部の頂点部分の長さ、e:凹凸を有する界面の軸体側の弾性体層から見た凸部の根元部分の長さ 本発明の導電性ローラの1つの実施の形態の弾性体層と弾性体層の界面の断面を表す概略図を示す。a:凹凸の高さ、b:凹凸のピッチ、c:凹凸を有する二層の界面の上層の弾性体層部分の厚みが一番薄くなる所の厚み 本発明の導電性ローラの1つの実施の形態の弾性体層と弾性体層の界面の断面を表す概略図を示す。図3の凹凸形状は図に示したような線対称な三角形に限らない。a:凹凸の高さ、b:凹凸のピッチ、c:凹凸を有する二層の界面の上層の弾性体層部分の厚みが一番薄くなる所の厚み 本発明の導電性ローラの1つの実施の形態の弾性体層と弾性体層の界面の断面を表す概略図を示す。a:凹凸の高さ、b:凹凸のピッチ、c:凹凸を有する二層の界面の上層の弾性体層部分の厚みが一番薄くなる所の厚み、d:凹凸を有する界面の軸体側の弾性体層から見た凸部の頂点部分の長さ、e:凹凸を有する界面の軸体側の弾性体層から見た凸部の根元部分の長さ

Claims (9)

  1. 軸体の外周上に、少なくとも二層の弾性体層を有する転写ローラにおいて、該少なくとも二層の弾性体層間の界面の断面が周方向に所定の間隔を隔てて複数形成された凹凸形状を為して、ローラ軸方向に全長に連続して延びており、且つ、
    前記少なくとも二層の弾性体層が、該凹凸形状の高さをa、凸部の始点から次の凸部の始点までをピッチb、該二層の上層の弾性体層部分の厚みが一番薄くなる所をcとしたとき、高さaが5〜1000μm、ピッチbが10μm〜12mm、かつcの厚みが0.5〜2mmである凹凸となるように少なくとも二層の弾性体層を密着形成する異なるゴム組成物を共押出しすることにより得られることを特徴とする転写ローラ。
  2. 該凹凸の高さaを200〜600μm、ピッチbを500〜2000μmとすることを特徴とする請求項1記載の転写ローラ。
  3. 凹凸の形状が凹凸を有する界面の軸体側の弾性体層から見た凸部の頂点部分の長さをdとし、凸部の頂点部分の長さdが50〜550μmとなることを特徴とする請求項1または2に記載の転写ローラ。
  4. 該上層の弾性体の体積抵抗値が1×105〜1×1010Ω・cmであり、また該下層の弾性体の体積抵抗値が1×102〜1×106Ω・cmであり、かつ該下層の弾性体層の方が、該上層の弾性体層よりも電気的に低抵抗であることを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の転写ローラ。
  5. 凹凸を有する界面の表面側上層の弾性体層がヒドリンゴムを含有するゴム組成物であり、かつ凹凸を有する界面の軸体側下層の弾性体層がジエン系ゴムまたはエチレンプロピレンゴムとカーボンブラックを含有するゴム組成物であることを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載の転写ローラ。
  6. 転写ローラの外側の弾性体層の最上層を研磨することにより、十点平均粗さが3〜15μmであることを特徴とする請求項1〜5の何れか1項に記載の転写ローラ。
  7. 軸体の外周上に、少なくとも二層の弾性体層を有する転写ローラの製造方法において、
    該少なくとも二層の弾性体が異なるゴム組成物を請求項又は2に記載の界面形状とする金型を用いて共押出しすることを特徴とする転写ローラの製造方法。
  8. 該少なくとも二層の弾性体層のゴム組成物が請求項又は6に記載されたものであることを特徴とする請求項7記載の転写ローラの製造方法。
  9. 請求項1〜6の何れか1項に記載の転写ローラを具備することを特徴とする画像形成装置。
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