JP5119011B2 - 電子写真機器用帯電ロール - Google Patents

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Description

本発明は、電子写真機器用帯電ロールに関するものである。
近年、電子写真方式を採用する複写機、プリンター、ファクシミリなどの電子写真機器が広く使用されている。これら電子写真機器の内部には、静電潜像が形成される感光ドラムなどの感光体が組み込まれている。感光体に静電潜像を形成するためには、予め感光体表面を帯電させる必要がある。そのため、この感光体を帯電させるために、一般的に帯電ロールが使用される。
例えば、導電性を有する軸体の外周に、導電性弾性層などを設け、その外周に抵抗調整層を設けた帯電ロールが知られている。そして、感光ドラム表面へのトナー融着を抑制するために、上記導電性弾性層を発泡させて低硬度化した導電性発泡層が用いられることが多い。
また、特許文献1には、低硬度の導電性ゴム層と抵抗調整層との間に、電極層を設けた帯電ロールも開示されている。これら帯電ロールは、軸体の両端部を軸支する軸受部を、感光ドラムの方向に付勢するように、感光ドラムに接触させて用いられる。
特開平10−186799号公報
しかしながら、従来知られる帯電ロールは、以下の問題があった。
すなわち上記のように帯電ロールを使用する場合、ロール端部に外力が加わり易い。そのため、特に、低硬度の導電性発泡層を帯電ロールに用いると、長期の使用により、ロール端部が破壊し易く、高抵抗になって帯電量が減少してしまい、得られる画像の端部に砂地状の画像ムラの画像不具合が生じていた。
そこで、本発明が解決しようとする課題は、画像不具合を抑制することができる電子写真機器用帯電ロールを提供することにある。
上記課題を解決するため、本発明に係る電子写真機器用帯電ロールは、軸体の外周に、導電性発泡層と、抵抗調整層とがこの順に積層され、さらに、上記導電性発泡層と上記抵抗調整層との間の軸方向両端部に、低抵抗層が設けられ、以下の式(1)および(2)を満たすことを要旨とする。
0.01≦R2/R1≦0.9 ・・・(1)
1×10≦R1≦1×10 ・・・(2)
但し、
R1[Ω・cm] :導電性発泡層の体積電気抵抗値
R2[Ω・cm] :低抵抗層の体積電気抵抗値
この場合、上記低抵抗層は、軸方向ロール端面からロール中央部側にそれぞれロール面長の10〜30%の範囲内で形成されていると良い。
また、上記低抵抗層の厚さは、1〜20μmの範囲内にあると良い。
また、上記低抵抗層は、ポリアミド樹脂と導電剤とを含むと良い。
そして、上記導電性発泡層のアスカーC硬度が30〜45度の範囲内にあると良い。
さらに、上記導電性発泡層は、エチレン−プロピレンゴム(EPDM)、ニトリルゴム(NBR)、スチレン−ブタジエンゴム(SBR)から選択される1種または2種以上を含むと良い。
本発明に係る電子写真機器用帯電ロールは、導電性発泡層と抵抗調整層との間の軸方向両端部に、低抵抗層が設けられ、導電性発泡層の体積電気抵抗値R1と低抵抗層の体積電気抵抗値R2とが上記式(1)および(2)を満たすように構成されている。
そのため、帯電ロールの端部が破壊しても、低抵抗層により帯電ロール端部全体の導電性を確保することができ、砂地状の画像ムラの画像不具合を抑制することができる。
また、低抵抗層が、軸方向ロール端面からロール中央部側にそれぞれロール面長の10〜30%の範囲内で形成されていれば、画像不具合をより確実に抑制することができる。
また、低抵抗層の厚さが、1〜20μmの範囲内にあれば、十分な帯電量を確保することができる。
また、低抵抗層が、ポリアミド樹脂と導電剤とを含んでいれば、上記式(1)および(2)を満たし易くなる。
そして、導電性発泡層のアスカーC硬度が30〜45度の範囲内にあれば、感光ドラム表面へのトナー融着を抑制することができる。
さらに、導電性発泡層が、エチレン−プロピレンゴム(EPDM)、ニトリルゴム(NBR)、スチレン−ブタジエンゴム(SBR)から選択される1種または2種以上を含んでいれば、感光ドラム表面へのトナー融着をより抑制することができる。
以下、本実施形態に係る電子写真機器用帯電ロール(以下、単に「帯電ロール」ということがある。)について詳細に説明する。
図1は、本発明の帯電ロールの一例を示す断面図である。図1に示すように、本発明の帯電ロール10は、軸体12の外周に、導電性発泡層14と抵抗調整層16とが積層されている。そして、導電性発泡層14と抵抗調整層16との間であって、帯電ロール10の軸方向両端部には、低抵抗層18が設けられている。
さらに、抵抗調整層16の外周には、保護層20が設けられている。保護層20は必須ではないが、帯電ロールの最外層に保護層20が設けられていれば、ロール表面にトナーが付着し難くなり、得られる画像品質の向上に寄与しやすい。
ここで、上記導電性発泡層の体積電気抵抗値R1[Ω・cm]と、上記低抵抗層の体積電気抵抗値R2[Ω・cm]とは、以下の式(1)および(2)を満たすように構成されている。
0.01≦R2/R1≦0.9 ・・・(1)
1×10≦R1≦1×10 ・・・(2)
上記R2/R1が0.9を越えると、帯電ロールの軸方向端部が破壊した際に、その端部が高抵抗になり、砂地状の画像ムラや帯電ロールの軸方向に沿って画像ムラが発生する不具合がある。また、上記R2/R1が0.01未満になると、帯電ロールの抵抗ムラと端部での感光ドラム削れが発生し、スジ状の画像ムラが発生する不具合がある。本発明に係る帯電ロールは、上記式(1)を満たしているので、帯電ロールの抵抗ムラを抑え、画像不具合の発生を抑制することができる。また、式(2)も満たすので、十分な帯電を得ることができる。
上記導電性発泡層のアスカーC硬度は、30〜45度の範囲内にあると良い。好ましくは、30〜40度であり、より好ましくは、35〜40度である。導電性発泡層のアスカーC硬度が30度以上であれば、耐ヘタリ性が良好となるからであり、45度以下であれば、感光ドラム表面へのトナー融着を抑制することができるからである。アスカーC硬度は、導電性発泡層の発泡割合、セル径などを調整して、所望の硬度を得ることができる。
導電性発泡層の主成分としては、例えば、エチレン−プロピレンゴム(EPDM)、ニトリルゴム(NBR)、スチレン−ブタジエンゴム(SBR)、シリコーンゴム、ブタジエンゴム(BR)、イソプレンゴム(IR)、アクリルゴム(ACM)、クロロプレンゴム(CR)、ウレタンゴム、フッ素ゴム、ヒドリンゴム(ECO、CO)、ウレタン系エラストマー、天然ゴム(NR)などを例示することができる。これらは1種又は2種以上混合されていても良い。
上記主成分としては、発泡安定性の観点から、エチレン−プロピレンゴム(EPDM)、ニトリルゴム(NBR)、スチレン−ブタジエンゴム(SBR)を好適なものとして例示することができる。
また、導電性発泡層には、導電剤として、ケッチェンブラック、アセチレンブラックなどのカーボンブラック、グラファイト、チタン酸カリウム、酸化鉄、c−TiO2 、c−ZnO、c−SnO2 、イオン導電剤(四級アンモニウム塩、ホウ酸塩、界面活性剤等)を含有させると良い。導電剤の配合量を調整することで、体積電気抵抗値が1×10〜1×10Ω・cmの範囲内の導電性発泡層を得ることができる。
そして、導電剤以外にも、必要に応じて、増量剤、補強剤、加工助剤、硬化剤、加硫促進剤、架橋剤、架橋助剤、発泡剤、酸化防止剤、可塑剤、紫外線吸収剤、シリコーンオイル、滑剤、助剤、界面活性剤などの各種添加剤を1種又は2種以上適宜含有していても良い。
導電性発泡層の厚みは、特に限定されるものではないが、好ましくは、1〜10mm、より好ましくは、2〜4mmの範囲内から選択することができる。また、導電性発泡層は、単層から構成されていても良いし、複数層から構成されていても良い。
この導電性発泡層の外周に設けられる低抵抗層は、軸方向ロール端面からロール中央部側にそれぞれロール面長の10〜30%の範囲内で形成されていると良い。好ましくは、15〜30%、より好ましくは、20〜30%の範囲内にあると良い。低抵抗層がロール面長の10%以上であれば、帯電ロール端部の導電性を十分に確保できるからであり、30%以下であれば、帯電ロールの抵抗ムラの発生を抑制することができるからである。
また、低抵抗層の厚さは、1〜20μmの範囲内にあると良い。好ましくは、5〜20μm、より好ましくは、10〜20μmである。低抵抗層の厚さが1μm以上であれば、均一な低抵抗層が得られ易いからであり、20μm以下であれば、抵抗値の制御が容易だからである。
低抵抗層の主成分としては、例えば、ポリアミド樹脂、メラミン樹脂、ウレタン樹脂、アクリル樹脂、アクリルシリコーン樹脂、ブチラール樹脂、アルキッド樹脂、ポリエステル樹脂、フッ素ゴム、フッ素樹脂、フッ素樹脂とフッ素ゴムとの混合物、シリコーン樹脂、アクリル変性シリコーン樹脂、シリコーン変性アクリル樹脂、フッ素変性アクリル樹脂、ニトリルゴム、ウレタンゴム、これらを架橋した樹脂などを用いることができる。これらは1種または2種以上混合されていても良い。この中でも好ましくは、汎用性、柔軟性、強靱性、導電性発泡層との接着性の観点から、低抵抗層には、ポリアミド樹脂を含むベース樹脂を用いると良い。
さらに、低抵抗層に用いられるベース樹脂には、導電剤が含有されていると良い。導電剤としては、ケッチェンブラック、アセチレンブラックなどのカーボンブラック、グラファイト、チタン酸カリウム、酸化鉄、c−TiO2 、c−ZnO、c−SnO2 、イオン導電剤(四級アンモニウム塩、ホウ酸塩、界面活性剤等)等があげられる。なお、上記「c−」は、導電性を有するという意味である。また、必要に応じて、加硫促進剤、架橋剤、架橋助剤、オイル等を適宜添加しても良い。また、低抵抗層は、単層から構成されていても良いし、複数層から構成されていても良い。
抵抗調整層の主成分としては、例えば、ヒドリンゴム(ECO)、アクリロニトリル−ブタジエンゴム(NBR)、水素添加アクリロニトリル−ブタジエンゴム(H−NBR)などを例示することができる。
また、抵抗調整層は、導電剤(電子導電剤および/またはイオン導電剤)を含有していると良い。そして、必要に応じて、充填剤、増量剤、補強剤、加工助剤、硬化剤、加硫促進剤、架橋剤、架橋助剤、酸化防止剤、可塑剤、紫外線吸収剤、顔料、シリコーンオイル、助剤、界面活性剤などの各種添加剤を1種または2種以上適宜含有していても良い。
抵抗調整層の厚みは、特に限定されるものではないが、好ましくは、0.2〜0.8mm、より好ましくは、0.2〜0.5mmの範囲内から選択することができる。また、抵抗調整層は、単層から構成されていても良いし、複数層から構成されていても良い。
保護層の主成分としては、例えば、アクリル樹脂、アクリルシリコーン樹脂、ウレタン樹脂、ポリアミド樹脂、ブチラール樹脂、アルキッド樹脂、ポリエステル樹脂、フッ素ゴム、フッ素樹脂、フッ素樹脂とフッ素ゴムとの混合物、シリコーン樹脂、アクリル変性シリコーン樹脂、シリコーン変性アクリル樹脂、フッ素変性アクリル樹脂、ニトリルゴム、ウレタンゴム、これらを架橋した樹脂などを例示することができる。これらは1種または2種以上混合されていても良い。とりわけ、耐摩耗性に優れるなどの観点から、架橋ウレタン樹脂、アクリル樹脂、アクリルシリコーン樹脂、フッ素変性アクリル樹脂などを好適に用いることができる。
さらに、保護層は、導電剤(電子導電剤および/またはイオン導電剤)を含有していると良い。必要に応じて、粗さ形成剤、可塑剤、レベリング剤などの各種添加剤を1種または2種以上適宜含有していても良い。
また、保護層は、単層から構成されていても良いし、複数層から構成されていても良い。
保護層の厚みは、特に限定されるものではないが、抵抗値を上昇させ難いなどの観点から、好ましくは1〜100μm、より好ましくは、1〜50μm、さらにより好ましくは、3〜30μmの範囲内から選択すると良い。
上記軸体は、導電性を有するものであればよく、具体的には、鉄、ステンレス、アルミニウムなどの金属製の中実体、中空体からなる芯金などを例示することができる。
以上、本実施形態に係る帯電ロールの構成について説明した。
次に、本実施形態に係る帯電ロールの製造方法(以下、「本製造方法」ということがある。)の一例について説明する。
まず、未発泡の導電性発泡層形成材料を調製し、これを軸体の外周に押出成形などにより形成する。そして、この未発泡の導電性発泡層形成材料の軸方向両端部の外周に、低抵抗層形成材料をロールコーティング法、ディッピング法、スプレーコート法などにより塗工して形成する。
次いで、抵抗調整層形成材料を調製し、例えば、これを押出によりチューブ状に成型し、それを抵抗調整層として用いることができる。そして、このチューブ状の抵抗調整層を金型内に挿入する。次いで、このチューブの中空部に、上記低抵抗層形成材料および未発泡の導電性発泡層形成材料が外周に形成された軸体を同軸にセットし、金型内で未発泡の導電性発泡層形成材料を発泡成形した後、脱型する。
また、低抵抗層形成材料は、未発泡の導電性発泡層形成材料の外周に塗工するのではなく、チューブ状に形成された抵抗調整層の内周面端部に塗工しても良い。
また、保護層を設ける場合には、抵抗調整層の外周に、保護層形成材料を塗工などの方法により形成することができる。このようにして本発明に係る帯電ロールを製造することができる。
以下、実施例を用いて本発明を詳細に説明する。ここでは、軸体の外周に、導電性発泡層、低抵抗層、抵抗調整層、保護層をこの順に積層した帯電ロールを製造した。
(供試材料および製造元など)
本実施例において使用した供試材料を製造元、商品名、物性値などとともに示す。
<軸体>
外径6mm、長さ260mmの金属製の軸体を準備した。
<導電性発泡層形成材料Aの調製>(エチレン−プロピレンゴム(EPDM)主成分)
導電性発泡層形成材料Aの主成分としてエチレン−プロピレンゴム(EPDM)[三井化学(株)製、商品名「EPT4045」]100質量部と、ステアリン酸[花王(株)製、商品名「ルーナックS30」]2質量部と、酸化亜鉛[三井金属工業(株)製、商品名「酸化亜鉛2種」]6質量部と、カーボンブラック[ケッチェンブラックインターナショナル(株)製、商品名「ケッチェンブラックEC300J」]12質量部と、可塑剤[出光興産(株)製、商品名「ダイアナプロセスPW380」]34質量部と、ジチオカルバミン酸塩系加硫促進剤[大内新興化学工業(株)製、商品名「ノクセラーBZ」]1質量部と、チウラム系加硫促進剤[大内新興化学工業(株)製、商品名「ノクセラーTET」]1質量部と、スルフェンアミド系加硫促進剤[大内新興化学工業(株)製、商品名「ノクセラーCZ」]1質量部と、チウラム系加硫促進剤[大内新興化学工業(株)製、商品名「ノクセラーTS」]1質量部と、加硫剤として粉末硫黄[鶴見化学工業(株)製]1.05質量部と、ADCA発泡剤[三協化成(株)製、商品名「セルマイクRUB」]6質量部とを、ニーダーで混練することにより、導電性発泡層形成材料Aを調製した。
<導電性発泡層形成材料Bの調製>(ニトリルゴム(NBR)主成分)
導電性発泡層形成材料Bの主成分としてニトリルゴム(NBR)[日本ゼオン(株)製、商品名「ニポールDN3335」]100質量部を用いた以外は、上記EPDM主成分の導電性発泡層形成材料Aと同様の成分のものをニーダーで混練することにより、導電性発泡層形成材料Bを調製した。
<導電性発泡層形成材料Cの調製>(スチレン−ブタジエンゴム(SBR)主成分)
導電性発泡層形成材料Cの主成分としてスチレン−ブタジエンゴム(SBR)[JSR(株)製、商品名「タフデン2000R」]100質量部を用いた以外は、上記EPDM主成分の導電性発泡層形成材料Aと同様の成分のものをニーダーで混練することにより、導電性発泡層形成材料Cを調製した。
<低抵抗層形成材料の調製>
N−メトキシメチル化ナイロン[ナガセケムテックス(株)製、商品名「EF−30T−C」]100質量部に対し、カーボンブラック[ケッチェンブラックインターナショナル(株)製、商品名「ケッチェンブラックEC」]を後述の表1および2に示す配合量で低抵抗層形成材料を調製した。
<抵抗調整層形成材料の調製>
ニトリルゴム(NBR)[日本ゼオン(株)製、商品名「ニポールDN3335」]100質量部と、FEFカーボン[東海カーボン(株)製、商品名「シーストSO」]45質量部と、シリカ[日本シリカ工業(株) 製、商品名「ニプシールER」]20質量部、マイカ[レプコ社製、商品名「レプコマイカM−XF」]30質量部を、ニーダーで混練し、抵抗調整層形成材料を調製した。
<保護層形成材料の調製>
アクリル系ポリマー[住友化学(株)製、スミペックスLG6A]]100質量部、カーボンブラック[三菱化学(株)製、商品名:「MA100」]30質量部を、メチルエチルケトン(MEK)700質量部に混合し、これをビーズミルを用いて分散し、保護層形成材料を調製した。
<帯電ロールの製造>
まず、軸体の外周に、未発泡の導電性発泡層形成材料を厚さ1μmで、押出成形により形成した。そして、この未発泡の導電性発泡層形成材料の外周に、低抵抗層形成材料を、軸方向両端面からロール中央部側に面長50mm、厚さ10μmで塗工し、乾燥させた。次いでこれを、チューブ状に形成された抵抗調整層内に挿入して、金型内で発泡成形した。さらに、この抵抗調整層の表面に、保護層形成材料を厚さ10μm塗布し、100℃で30分間加熱し、直径12mmの帯電ロールを製造した。
<測定方法>
(導電性発泡層の体積電気抵抗値)
図2に示すように、ステンレス板50上に、上記導電性発泡層形成材料を発泡させたものからなるシート52(厚み2mm)を載置した後、上記ステンレス板50に10Vの電圧を印加し、上記シート52の体積電気抵抗値を測定した。
(低抵抗層の体積電気抵抗値)
図3に示すように、導電性ポリエチレンテレフタレートフィルム(マイラーシート)60上に、上記低抵抗層形成材料を塗布して150℃で30分間加熱し、塗膜62(厚み50〜60μm)を形成する。そして、これをSME−8311電極64(東亜電波工業(株)製)で挟み、1Vの電圧を印加した時の電流を電流計66(KEITHLEY−6517、ケースレーインスツルメンツ(株)製)を用いて測定し、これを体積電気抵抗値に換算して求めた。なお、図において、68はアルミ箔であり、上記導電性ポリエチレンテレフタレートフィルム(マイラーシート)60とクリップ(図示せず)で固定されている。
(アスカ−C硬度)
ゴム硬度計(高分子計器(株)、「アスカ−C」)を用い、JIS K7312に準拠して、荷重500gにて測定した。アスカーC硬度は、それぞれ、ロール面長の中央において、周方向に等間隔で3箇所につき測定した値の平均値である。また、測定温度は、何れも25℃である。
(画像評価)
各帯電ロールを、市販のカラーレーザープリンター(ヒューレットパッカード(株)製、「LaserJet4350」)に組み込み、温度32.5℃、湿度85%の環境下で画像出しを通紙10000枚(A4サイズ)行なった後、灰色の25%画像を1枚出し、これを目視にて確認した。その結果、画像端部に砂地状の画像ムラがなかったものを「○」、砂地状の画像ムラが発生したものを「×」、画像端部にスジがなかったものを「○」、スジが発生したものを「×」、帯電ロールの軸方向に沿って画像ムラが発生しなかったものを「○」、帯電ロールの軸方向に沿って画像ムラが発生したものを「×」とした。
(耐トナー融着性)
上記画像評価の測定において画像出しを通紙10000枚(A4サイズ)行なった後の感光ドラム外観を、目視で確認して評価した。感光ドラム表面上にトナーがほとんどのらず、または、感光ドラム表面上にトナーがわずかに付着するものの、画像の乱れがなかった場合を「○」とした。一方、感光ドラム表面上にトナーが付着しており、画像にその付着ムラが生じた場合を「×」とした。
表1および表2に、この結果を示す。なお、表1および表2に示す低抵抗層の配合量は、質量部で表したものである。
Figure 0005119011
Figure 0005119011
表2によれば、比較例に係る帯電ロールは、画像評価または耐トナー融着性のいずれかが劣っていることが分かる。
具体的には、比較例1は、アスカーC硬度が45度を越えているため、耐トナー融着性に劣っている。比較例2は、低抵抗層がないために砂地状の画像ムラが発生している。
比較例3、5、7、9は、R2/R1の値が0.9を越えているために、砂地状の画像ムラが発生している。さらに、比較例6および10は、R2/R1の値が0.9を大幅に越えているために、砂地状の画像ムラだけでなく、帯電ロールの軸方向に沿って画像ムラが発生している。
比較例4および8は、R2/R1が0.01未満であるため、画像端部にドラム削れによるスジが発生し、また、帯電ロールの軸方向に沿って画像ムラが発生している。
これらに対して、実施例に係る帯電ロールでは、画像ムラやスジが発生せず、画像不具合を抑制できることが確認できた。また、ドラムへのトナーの融着も抑制できることを確認できた。
以上、本実施形態、実施例に係る帯電ロールについて説明したが、本発明は、上記実施形態、実施例に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の改変が可能である。
本発明の一実施形態に係る帯電ロールの軸方向断面図である。 導電性発泡層の体積電気抵抗値の測定方法を示す説明図である。 低抵抗層の体積電気抵抗値の測定方法を示す説明図である。
符号の説明
10・・・帯電ロール
12・・・軸体
14・・・導電性発泡層
16・・・抵抗調整層
18・・・低抵抗層
20・・・保護層

Claims (6)

  1. 軸体の外周に、導電性発泡層と、抵抗調整層とがこの順に積層され、
    さらに、前記導電性発泡層と前記抵抗調整層との間の軸方向両端部に、低抵抗層が設けられ、
    以下の式(1)および(2)を満たすことを特徴とする電子写真機器用帯電ロール。
    0.01≦R2/R1≦0.9 ・・・(1)
    1×10≦R1≦1×10 ・・・(2)
    但し、
    R1[Ω・cm] :導電性発泡層の体積電気抵抗値
    R2[Ω・cm] :低抵抗層の体積電気抵抗値
  2. 前記低抵抗層は、軸方向ロール端面からロール中央部側にそれぞれロール面長の10〜30%の範囲内で形成されていることを特徴とする請求項1に記載の電子写真機器用帯電ロール。
  3. 前記低抵抗層の厚さは、1〜20μmの範囲内にあることを特徴とする請求項1または2の何れかに記載の電子写真機器用帯電ロール。
  4. 前記低抵抗層は、ポリアミド樹脂と導電剤とを含むことを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の電子写真機器用帯電ロール。
  5. 前記導電性発泡層のアスカーC硬度が30〜45度の範囲内にあることを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載の電子写真機器用帯電ロール。
  6. 前記導電性発泡層は、エチレン−プロピレンゴム(EPDM)、ニトリルゴム(NBR)、スチレン−ブタジエンゴム(SBR)から選択される1種または2種以上を含むことを特徴とする請求項1〜5の何れかに記載の電子写真機器用帯電ロール。
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