JP5623211B2 - 現像ローラ、現像方法、プロセスカートリッジ及び画像形成装置 - Google Patents

現像ローラ、現像方法、プロセスカートリッジ及び画像形成装置 Download PDF

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Description

本発明は現像ローラ、現像方法、プロセスカートリッジ及び画像形成装置に関する。
電子写真方式の画像形成装置に用いられる現像ローラは、潜像担持体と所定の接触幅をもって圧接または近接され、塗布ブレードによって形成されたトナーの薄層を担持する。よって、現像ローラは、柔軟で変形し易く、かつ耐セット性に優れると共に、潜像担持体を汚染しないことが求められている。これらの要求に対して、従来から、現像ローラには、導電性を付与したゴム材料で形成された弾性体層を軸芯体の外周に形成したものが使用されている。特許文献1では、現像ローラの弾性体層に用いられるゴム材料は、多種多様に亘り検討されており、軟化剤を含有する柔軟なゴム組成物を用いた現像ローラが提案されている。また、特許文献2では、潜像担持体を汚染させないために、フッ素ゴムを用いた遮蔽層やオイルバリア層を形成した構成の現像ローラが提案されている。
特開2007−333857号公報 特開2005−215485号公報
安価であって、柔軟で、かつ潜像担持体を汚染させない現像ローラが求められている。弾性体層にシリコーンゴムを用いた現像ローラは、シリコーンゴム自体が比較的高価な材料である。また、外周に設ける被膜層との接着性を持たせるために、中間に接着層を設けるか、シリコーンゴム表面を処理する必要があるため、現像ローラとしても相対的に高価なものとなり易い。弾性体層として、相対的に安価なゴム組成物をベースに、軟化剤を添加して、低硬度のゴム組成物を用いて、その外周に、潜像担持体への汚染を防止する層を形成した構成の現像ローラがある。しかしながら、このような層で、ブリード(例えば、弾性体層に含まれる軟化剤の成分が、現像ローラの表面に滲み出す現象)を十分に止めるためには、層厚を厚くするか、相対的に高硬度の材質の層を用いる必要がある。汚染を防止する層が、厚いものや高硬度のものを用いると、現像ローラ駆動機構の回転ムラによる画像上の濃淡ムラ(バンディング)が発生し易くなる。本発明の目的は、汚染性が低く、バンディングが発生しないか、バンディングが発生しにくい現像ローラを提供することにある。
本発明は、軸芯体と、極性軟化剤とゴムとを含む第一層と、該第一層を被覆している、ブチルゴムを含む第二層とを有する現像ローラであって、該第二層は、温度25℃における損失正接が0.45以上0.85以下であることを特徴とする現像ローラである。
また本発明は、潜像担持体に形成された静電潜像に対し、トナーを担持した現像ローラが該潜像担持体に当接もしくは圧接した状態でトナーを付与し、該静電潜像を現像してトナー像を形成する現像方法であって、該現像ローラは、該潜像担持体に対する表面速度比が105%以上となる速度で回転し、該現像ローラが前記現像ローラであることを特徴とする現像方法である。
更に本発明は、前記現像ローラと、該現像ローラに担持されたトナーを摩擦帯電しながら該トナーの層厚を規制する規制部材とを備え、画像形成装置の本体に着脱可能に構成されていることを特徴とするプロセスカートリッジである。
また更に本発明は、静電潜像が形成される潜像担持体、該潜像担持体の帯電装置、該潜像担持体に静電潜像を形成する静電潜像形成装置、該静電潜像の現像装置および転写装置を有する画像形成装置であって、該現像装置が前記現像ローラであることを特徴とする画像形成装置である。
本発明の現像ローラは、低硬度で汚染性が低く、バンディングが発生しないか、バンディングの発生が抑制される。潜像担持体表面と現像ローラ表面に周速差がある現像方法において、バンディングの発生を十分に抑制することが可能である。
本発明の現像ローラの一例の斜視図である。 本発明の現像ローラの一例の軸芯体に直交する面での断面図である。 本発明の現像装置を用いた画像形成装置の一例の模式図である。 本発明のプロセスカートリッジの一例の模式図である。
以下に、本発明をより詳細に説明する。本発明の現像ローラの実施形態の一例を図1に示す。図1において、現像ローラ1は、中心に軸芯体11と、該軸芯体の外周面に順次、第一層12及び第二層13を有している。図2は、現像ローラ1を軸芯体11の中心線を含む断面図を模式的に示す図である。本発明の現像ローラは、第一層12が極性軟化剤を含有するゴム組成物で形成され、第二層13がブチルゴムを主成分とするゴム材料を含有するゴム組成物で形成されており、第二層13のゴム組成物の温度25℃における損失正接が0.45以上0.85以下である。
<軸芯体>
軸芯体11は、現像ローラの支持部材であると共に、同時に電極として機能するものである。
<第一層>
第一層は、極性軟化剤を含有するゴム組成物である。第一層は、柔軟性を有し、原料ゴム、加硫剤及びその他の添加剤等からなる原料混合物を成型し、架橋させたものを用い得る。第一層のゴム組成物の主成分であるゴム材料としては以下のものがあげられる。アクリロニトリルブタジエンゴム、エチレン−プロピレン−ジエン共重合ゴム、クロロプレンゴム、エピクロルヒドリンゴム、アクリロニトリルブタジエンゴムの水素化物、多硫化ゴム、天然ゴム、イソプレンゴム、スチレン−ブタジエンゴム、フッ素ゴム、シリコーンゴム、ウレタンゴム。これらの中でも、極性ゴムを主成分とすることが好ましい。極性ゴムとは、ゴム重合体の分子構造中に炭素(C)と水素(H)の原子のほかに、窒素(N)、酸素(O)、硫黄(S)、ハロゲン(F、Cl、Br等)、リン(P)の如き原子を有する極性基を有するゴムである。極性ゴムとして、以下のものが挙げられる。アクリロニトリルブタジエンゴム、クロロプレンゴム、エピクロルヒドリンゴム、アクリロニトリルブタジエンゴムの水素化物、多硫化ゴム、クロロスルホン化ポリエチレン、アクリルゴム、フッ素ゴム。
極性ゴムをゴム材料の主成分とすることでゴム材料と極性軟化剤が相溶性を有するので、第一層が極性軟化剤を含有し易く、第一層をより柔軟にすることが可能である。ゴム材料は、アクリロニトリル含有量が31質量%以上のアクリロニトリルブタジエンゴムを主成分とすることが、より好ましい。アクリロニトリル含有量が31質量%以上であると、極性が高く、極性軟化剤を安定してゴム組成物中に相溶することができると共に、第一層が十分な導電性と均一な電気抵抗値を得ることが可能である。ここで、主成分とは、ゴム材料100質量%に対して50質量%を超える成分であることを意味する。
極性ゴムとしてアクリロニトリル含有量が31質量%以上のアクリロニトリルブタジエンゴムを用いる場合、単独で用いても良く、他のゴムとブレンドしてもよい。その利点を十分に得るには、ゴム材料100質量%に対して、極性ゴムであるアクリロニトリル含有量が、80質量%以上、100質量%以下含有されているものがより好ましい。
ブレンドするゴムとしては、特に制限はないが、ブレンド時の相溶性、及び相容性を考慮する必要はある。また、ブレンドすることが出来るゴムは、必要に応じて2種以上を合せて用いてもよい。本発明において、第一層は、極性軟化剤を含有している。第一層に極性軟化剤を用いることにより、ブチルゴムを主成分とするゴム材料を含有する第二層への軟化剤の移行を抑制することが可能である。
極性軟化剤の種類としてはエステル系軟化剤、リン酸系軟化剤、スルホンアミド系軟化剤が挙げられる。
エステル系軟化剤としては、次のものが挙げられる。グリコール系エステル(トリエチレングリコール、トリプロピレングリコール、テトラエチレングリコールの如きグリコールと、酪酸、イソ酪酸、カプロン酸、2−エチル酪酸、ヘプタン酸、2−エチルヘキシル酸の如き一塩基性有機酸との反応によって得られるエステル化合物)、多塩基性有機酸エステル(炭素数4〜8の直鎖状もしくは分岐状アルコールと、アジピン酸、セバチン酸、アゼライン酸の如き多塩基性有機酸との反応によって得られるエステル化合物)。
リン酸系軟化剤としては、次のものが挙げられる。トリブトキシエチルホスフェート、イソデシルフェニルホスフェート、トリイソプロピルホスフェート。
スルホンアミド系軟化剤としては、次のものが挙げられる。N−ブチルベンゼンスルホンアミド、N−ブチル・シクロヘキサンスルホンアミド、N−エチルo・p−トルエンスルホンアミド、p−トルエンスルホンアミド、N−シクロヘキシル−p−トルエンスルホンアミド、N−ブチル−p−トルエンスルホンアミド、N−tert−ブチル−2−ベンゾチアゾリル・スルホンアミドおよび酢酸−ブチルベンゼンスルホンアミド。
上記極性軟化剤の中でも、エステル系軟化剤が好適である。第一層のゴム材料としてアクリロニトリル含有量が31質量%以上のアクリロニトリルブタジエンゴムを主成分に用いる場合には、特に相溶性が良い。
極性軟化剤の添加量としては、第一層を形成するゴム原料100質量部に対して、5質量部以上、60質量部以下が、好ましい。5質量部以上であれば、第一層全体に軟化剤を分散させることが可能であり、第一層の硬度を均一に柔軟なものとし易い。60質量部以下であれば、ゴム弾性を維持して低硬度なゴム組成物とすることが可能であると共に、ゴム組成物中に安定して存在することが出来るため、第一層の外周面へのブリードを少なくすることが出来る。上記の極性軟化剤を含有するゴム原料に、種々の添加剤を必要に応じて配合して第一層を成形する。添加剤としては、現像ローラの用途に合せて、第一層自体に要求される機能に必要な成分として、導電剤及び非導電性充填剤を、主成分のゴム材料に適宜配合しても良い。また、第一層自体をゴム成型体とする際に利用される成分として、架橋剤(加硫剤)、加硫促進剤又は加硫促進助剤を、主成分のゴム原料に適宜配合しても良い。
導電剤としては、炭素系導電剤、導電性金属の粉体、導電性合金の粉体、導電性ウィスカーが挙げられる。炭素系導電剤として、次のものが挙げられる。カーボンブラック、グラファイト、カーボンナノチューブ。導電性金属の粉体として、次のものが挙げられる。アルミニウムの粉体、銅の粉体、錫の粉体、ステンレス鋼の粉体。導電性ウィスカーとして、次のものが挙げられる。カーボンウィスカー、黒鉛ウィスカー、炭化チタンウィスカー、導電性チタン酸カリウムウィスカー、導電性チタン酸バリウムウィスカー、導電性酸化チタンウィスカー、導電性酸化亜鉛ウィスカー。これらの中でも、カーボンブラックは、比較的容易に入手可能で、また、主成分のゴム材料の種類によらず良好な導電性が得られるため、好ましい。
カーボンブラックは市販品であってもよく、市販品を処理したものであってもよく、あるいは新規に製造されたものであってもよい。カーボンブラックとして、オイルファーネスブラック、ガスファーネスブラック、チャンネルタイプのカーボンブラックが挙げられる。これらのカーボンブラックに対し酸化処理を施したものも使用できる。
カーボンブラックの添加量としては、第一層を形成するゴム原料100質量部に対して、通常10質量部以上、80質量部以下である。カーボンブラックの種類にもよるが、10質量部以上で、十分かつ安定した導電性を付与し易く、80質量部以下で、所望とするゴム弾性が得られ易い。
その他、第一層に導電性を付与する手段として、導電性高分子化合物を使用することも可能である。
非導電性充填剤としては、次のものが挙げられる。珪藻土,石英粉末,乾式シリカ,湿式シリカ,酸化チタン,酸化亜鉛,アルミノケイ酸,炭酸カルシウム。架橋剤としては、次のものが挙げられる。ジ−t−ブチルパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、ジクミルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシベンゾエート、P−クロロベンゾイルパーオキサイド。
第一層を形成するゴム組成物は、通常の場合、一般のゴムを加硫するときと同様に、未架橋の配合ゴムを一度調製し、次いでこの配合ゴムを意図する形状に成形したのち、架橋(加硫)を行うことにより製造される。加硫剤としては、有機過酸化物、硫黄、硫黄化合物、含硫黄有機加硫剤又はトリアジン系化合物が用いられるが、特に硫黄又は硫黄化合物が好ましい。
硫黄系加硫剤(硫黄、硫黄化合物)としては、次のものが挙げられる。粉末硫黄、硫黄華、高分散性硫黄、不溶性硫黄、沈降硫黄、表面処理硫黄、コロイド硫黄、塩化硫黄、一塩化硫黄、二塩化硫黄。
含硫黄有機加硫剤としては、次のものが挙げられる。モルホリンジスルフィド、アルキルフェノールジスルフィド類、チウラムジスルフィド、N,N′−ジチオ−ビス(ヘキサヒドロ−2H−アゼピノン−2)、2−(4′−モルホリノジチオ)ベンゾチアゾール。以上の加硫剤は、1種使用するかあるいは2種以上を併用することができる。
これらの加硫剤の配合量は、ゴム原料100質量部に対し、通常、0.1質量部以上15質量部以下、好ましくは0.5質量部以上10質量部以下である。
加硫剤として、硫黄系加硫剤を使用する場合には、有機系加硫促進剤を併用することができる。このような加硫促進剤としては、次のものが挙げられる。アルデヒドアンモニア類、アルデヒドアミン類、グアニジン塩類、イミダゾリン類、チアゾール類、スルフェンアミド類、チオ尿素類、ジチオカルバミン酸塩類、チウラム類、ザンテート類。加硫促進剤は、1種で使用するか、あるいは2種以上を併用することができる。加硫促進剤の配合量は、ゴム原料100質量部に対し、通常、0.1質量部以上20質量部以下、好ましくは0.2質量部以上10質量部以下である。
また、上記加硫剤および有機系加硫促進剤に加え、必要に応じて、無機系加硫促進助剤を添加することもできる。
ゴム組成物には、さらに以下のものを配合できる。紫外線吸収剤、光安定剤、難燃剤、帯電防止剤、液状ゴム、官能基含有オリゴマー、着色剤、耐油性向上剤、発泡剤、スコーチ防止剤、粘着付与剤、脱水剤、活性剤、ワックス、カップリング剤、素練り促進剤、抗菌剤、発泡助剤、又は加工助剤。
なお、現像ローラを潜像担持体に当接して使用する場合、当接する際に均一なニップ幅を確保するために、第一層の厚さは、0.5mm以上が好ましく、1.0mm以上とすることがより好ましい。
現像ローラの外径精度を損なわない限り、第一層の厚さに特に制限はない。目安としては、第一層の厚さは、0.5mm以上6.0mm以下、特には、1.0mm以上5.0mm以下である。また、第一層の硬度(Asker−C)は、通常、40°以上80°以下である。現像ローラの硬度は、第二層の厚みや材質にもよるが、第一層の硬度(Asker−C)が、40°以上では、適当なゴム弾性が得られ易く、一方、80°以下では、適切なニップ幅を得られ易い。第一層を形成するゴム成型体の硬度(Asker−C)は、45°以上70°以下の範囲に選択することがより好ましい。
<第二層>
前述の通り、第二層は第一層を被覆しており、第二層は、ブチルゴムを主成分とするゴム材料を含有するゴム組成物で形成されている。第二層のゴム組成物は、温度25℃における損失正接が0.45以上0.85以下である。第二層において、ブチルゴムを主成分とするゴム材料を含有するゴム組成物の温度25℃における損失正接が0.45以上0.85以下である場合、現像ローラの駆動機構の回転ムラによる画像上の濃淡ムラ(バンディング)を抑制する効果が安定して得られる。ゴム組成物の温度25℃における損失正接が0.45未満である場合、現像ローラの駆動機構の回転ムラによる画像上の濃淡ムラ(バンディング)が発生しやすく、濃淡ムラ(バンディング)の発生を抑制することが困難である。また、ゴム組成物の温度25℃における損失正接が0.85を超える場合、必要な形状(寸法精度)を形成し維持することが困難であり、耐セット性能に寄与するゴム弾性が得られ難くなる。尚、損失正接(tanδ)とは、(サンプルに応力を与えた際の)貯蔵弾性率(E’又はG’)に対する複素弾性率(E”又はG”)の比をいう。
本発明において、現像ローラの駆動機構の回転ムラによるトナー画像上の濃淡ムラ(バンディング)の発生に関して、以下の如く推察している。接触現像方法において、現像ローラと潜像担持体は接触し、外周面同士の周速差を持たせることが一般的である。潜像担持体の外周面に対する現像ローラ外周面の速度比を上げることにより、現像ローラ上のトナーの量が一定でも、画像濃度を上げて、適切なトナー画像を形成することが可能である。
現像ローラの外周面が、潜像担持体の外周面に対し、相対的に速い速度で回っている場合、現像ローラと潜像担持体の接触圧と、その外周面の速度差とに起因する力に応じて、現像ローラの外周面は、ねじれるように変形する。この変形が一定以上に大きくなった場合、現像ローラの弾性によりねじれが一部解放される。この変形回復時の力により潜像担持体上のトナーが掃き寄せられ、潜像担持体上のトナーの量に周期的な変動が生じる。この周期的な変動が、そのままトナー画像上に影響し、現像ローラの回転方向に濃淡の繰り返しが発生する。この濃淡は、現像ローラと潜像担持体の外周面の絶対速度、速度差、現像ローラと潜像担持体の接触圧により、その間隔(ピッチ)が変化するが、濃淡ムラ自体が解消することは少ない。例えば、潜像担持体の外周面に対する現像ローラ外周面の速度比が、105%以上ある場合、バンディングは発生し易く、かつその濃淡ムラも目立つことが多い。
第二層のブチルゴムを主成分とするゴム材料を含有するゴム組成物の温度25℃における損失正接を0.45以上とすることにより、現像ローラの外周表面近くの変形を安定させ、かつ、急激な変形回復をし難くすることができる。その結果、変形回復時の力を分散または低減させ、潜像担持体上のトナーが掃き寄せられる現象を低減することが可能である。
温度25℃の損失正接を0.45以上とするには、ブチルゴムを主成分とするゴム材料を含有するゴム組成物の架橋度合い、ゴム組成物へ添加する導電剤(具体的には、カーボンブラック等)の種類や添加量、非導電性充填剤の添加量により調整することが可能である。加硫剤(例えば、硫黄)の量を減らすことにより、架橋度合いを下げた場合、損失正接は高くなる。また、カーボンブラックや非導電性充填材の添加量が多いほど損失正接は高くなる。カーボンブラックの種類としては、添加量が同じ場合、小粒径であるほど、損失正接は高くなる。
第二層のゴム組成物の温度25℃における損失正接は、0.70以上0.85以下であることがより好ましい。現像ローラ表面と潜像担持体(感光体ドラム)の表面との周速差の大きい現像方法では、バンディングが発生し易く、そのレベルも悪化する場合がある。温度25℃における損失正接が0.70以上である場合、このような現像ローラ表面と感光体ドラムと表面との速度比の大きい現像方法においても、バンディングの発生を抑制することが可能である。第二層は、ブチルゴムを主成分とするゴム材料を含有するゴム組成物で形成されている。本発明において、ブチルゴムとは、一般名「ブチルゴム」で市販されているイソブチレンと少量のイソプレンの共重合体であるブチルゴム(IIR)、ブチルゴム(IIR)をハロゲン化した塩素化ブチルゴム、臭素化ブチルゴムの如きハロゲン化ブチルゴム、及びイソブチレンを重合して得られるポリイソブチレンである。
第二層がブチルゴムを主成分とするゴム材料を含有するゴム組成物であると、第一層に含有される極性軟化剤のブリード(ここでは、第二層の外側への移行を指す)を抑制することが可能である。これは、ブチルゴムの極めて不飽和度の低い構造に由来するものと推察され、ゴムの架橋度合いに依らず、安定したブリード抑制効果を得ることが可能である。また、軟化剤の種類が異なっていても軟化剤が他層から移行してくることに対し、その移行を防ぐ性質にブチルゴムを主成分とするゴム材料を含有するゴム組成物は、優れる。
ブチルゴムを主成分とするゴム材料を含有する第二層は、バンディングの発生の抑制とブリード抑制を両立することが可能となる。本発明においては、ブチルゴムの中でも、塩素または臭素によりハロゲン化されたブチルゴム(すなわち、塩素化ブチルゴム、臭素化ブチルゴム)が好ましい。ハロゲン化されたブチルゴムは、ブチルゴムの優れた性能を維持したまま、加硫速度が速く、硫黄系加硫剤による通常の架橋が可能となり、さらに、第二層と接する層(第一層を含む隣接層)との接着を良好にすることが可能である。
ハロゲン化ブチルゴムのハロゲン含有量は、0.5質量%以上5質量%以下であることが好ましい。0.5質量%以上であれば硫黄系加硫剤による架橋を十分にすることが可能であり、耐破壊性が良好となる。一方、5質量%以下では、第一層に含有される極性軟化剤のブリード(ここでは、第二層の外側への移行を指す)を防ぐことが可能であり、加工性も良好となる。
ブチルゴムの重量平均分子量は、8.0×104以上2.0×106以下であることが好ましい。重量平均分子量が8.0×104以上では機械的強度が良好であり、重量平均分子量が2.0×106以下では生産時の加工性が好適である。
第二層はブチルゴムを主成分とするゴム材料を含有するゴム組成物で形成されていればよく、ブチルゴムは単独で用いても、他のゴムとブレンドしてもよい。ここで、主成分とは、ゴム材料100質量%に対して50質量%を超える成分であることを意味する。本発明の利点を十分に得るには、ゴム材料100質量%に対して、ブチルゴムが80質量%以上、100質量%以下含有されているものが好ましい。
ブレンドするゴムとしては、ブレンド時の相容性などを考慮すると、ブタジエンゴム、イソプレンゴム、天然ゴムが挙げられる。ブレンドするゴムは、必要に応じて2種以上用いてもよい。
ブチルゴムを主成分とするゴム材料に、種々の添加剤を必要に応じて配合して第二層を成形することができる。添加剤は、第一層に配合する成分として挙げたものを用いることが可能である。
第二層の厚みは、0.20mm以上1.0mm以下であることが好ましい。層の厚みが0.20mm以上では、ブリード抑制、バンディング改良の効果を十分に得ることが可能である。例えば、高温環境においても、安定してブリード抑制することが可能となる。また、層の厚みが1.0mm以下では、第一層の低硬度である特性を活かした現像ローラとすることが可能であり、必要な形状(寸法精度)を得ることが可能である。第二層の厚みは、0.20mm以上0.60mm以下であることが、より好ましい。
軸芯体の外周面に第一層および第二層を形成する手段としては、公知の手段が用いられる。軸芯体の外周面に第一層を、塗布、一体成形、あるいは予め円筒状に成形され、適当な形状に裁断された第一層のゴム組成物に軸芯体を挿入し、接着する方法が用いられる。軸芯体と第一層との間には、必要に応じて接着剤層を設けてもよい。軸芯体の外周面に第一層が形成されたものに対し、第二層を、塗布又は金型成形により成形する方法が用いられる。また、軸芯体の外周面に第一層および第二層を、軸芯体も含めて2層押出し成形する方法や、予め2層の円筒状に成形され、適当な形状に裁断された第一層と第二層のゴム組成物に軸芯体を挿入し、接着する方法を用いることも可能である。
以上、第一層及び第二層を軸芯体上にこの順に積層した2層構造の現像ローラについて説明したが、本発明の現像ローラは、軸芯体外周上の層構成が、3層以上の多層構成を有するものであってもよい。例えば、第二層のさらに外周に別の層(表面層)を設けた構成、第一層と第二層の間に別の層(中間層)を設けた構成、第一層自体が複数の層である構成があげられる。構成によっては、本発明の効果に加えて、異なる性能を付加した現像ローラとすることが可能である。
<表面層>
例えば、第二層のさらに外周に別の層として表面層を設ける場合には、トナーや外添剤の付着防止、表面形状の形成、耐磨耗性向上の目的に応じて表面層の材料等を選択すればよい。
表面層を形成する場合、その成分としては、次のものが挙げられる。ポリアミド樹脂、ウレタン樹脂、ウレア樹脂、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、フッ素樹脂、熱可塑性ポリイミド、ポリエチレン、ポリプロピレン及びポリスチレンの如き熱可塑性樹脂;SiO2、SiOxの如き酸化ケイ素系材料;ダイヤモンドライクカーボン(以下「DLC」いう)。これらの材料は、単独であるいは2種類以上を混合して用いてもよい。
SiO2とは、酸素―ケイ素―酸素の骨格からなるものである。SiOxとは酸素―ケイ素―酸素を主骨格とし、ケイ素−炭素の結合を持ち、水素、酸素、炭素のうち少なくとも1つの元素が、ケイ素に対して2つ結合された構造を有する酸化ケイ素系材料である。
DLCとはダイヤモンドに類似した高硬度・電気絶縁性・赤外線透過性を持つカーボン薄膜の総称で、炭素を主成分とし、水素を少量含み,ダイヤモンド結合(SP3結合)とグラファイト結合(SP2結合)が混在しているアモルファス構造の材料を意味する。
表面層としてウレタン樹脂を用いた場合には、耐磨耗性に優れた薄い被膜を形成することが可能である。このような構成の現像ローラは、第二層のバンディング改良の効果を損なうことなく、高速化、あるいは長寿命化された画像形成装置に組み込まれたときに良好な性能を持続して発揮することが可能である。
なお、表面層の厚さの目安としては2μm以上50μm以下である。表面層の厚さが2μm以上であれば第二層の外周面に所望の薄い膜厚で均一に塗布・形成することが容易であり、さらに5μm以上であれば十分な耐摩耗性を確保することが可能である。一方、表面層の厚さが50μm以下であれば第二層のバンディング改良の効果を損なうことがないので好ましい。さらに、ウレタン樹脂をベースとした場合には、5μm以上25μm以下の範囲の膜厚がより好ましい。この範囲であれば、耐摩耗性があり、硬度への影響が小さく、かつ表面層自体が設け易い。なお、表面層の厚さは、ローラより切り出したサンプルにより、断面を光学顕微鏡により観察することにより測定することが可能である。
表面層の形成には、表面層の原料となるポリマー原料を液状または溶液状として、第二層の外周面に塗布し、その後、層を形成する方法を利用することができる。この層の原料は、エアスプレー、ロールコート、カーテンコート、ディッピングの如き塗布方法により、原料を所望の厚さで、第二層の外周面に均一に塗布する。その後、層を膜体とするため、必要に応じ、加熱処理を行なう場合がある。
なお、上記で説明した表面層を設けた構成は一例であり、表面層を設けない場合には、第二層が実際の表面層となる。また、第一層と第二層の間に中間層を設ける場合には、接着性向上、導電性の調整、硬度の調整等の目的に応じて中間層の材料等を選択すればよい。例えば、第一層と第二層の両層に対し接着性を付与したい場合には、中間層として、構成に応じた接着剤を使用するか、第一層および第二層に用いることが出来るゴムをベースにゴム組成物を適宜選択すればよい。例えば、第一層のゴム材料がアクリロニトリルブタジエンゴムを主成分とし、第二層のゴム材料がブチルゴムを主成分とした構成の場合には、中間層として、ブチルゴムとブタジエンゴムとをブレンドしたゴムを選択することによって、第一層と第二層の両層に対し、さらに良好な接着性を付与することが可能である。なお、上記で説明した中間層を設けた構成は一例であり、中間層を設けない場合において第一層と第二層の間の接着性は良好である。以上説明したように、本発明の現像ローラは、低硬度で汚染性が低く、バンディングの発生が抑制されている。現像ローラが潜像担持体に対する表面速度比105%以上となる速度で回転する現像方法においても、バンディングの発生を十分に抑制することが可能である。この利点から、プロセスカートリッジ、および画像形成装置における現像ローラとして用いた場合には、潜像担持体への汚染が抑制され、画像濃淡ムラが少なく、高速化された画像形成装置においても、高品位な画像を得ることが可能である。
次に、本発明に係る現像方法、プロセスカートリッジ及び画像形成装置を説明する。
<現像方法>
本発明の現像方法は、潜像担持体に形成された静電潜像に対し、トナーを担持した現像ローラが該潜像担持体に当接もしくは圧接した状態で、トナーを付与し、該静電潜像を現像してトナー像を形成する現像方法であって、この現像ローラは、潜像担持体に対する表面速度比が105%以上となる速度で回転する。
<プロセスカートリッジ>
本発明に係るプロセスカートリッジは、前記現像ローラと、該現像ローラに担持されたトナーを摩擦帯電しながら該トナーの層厚を規制する規制部材とを備え、画像形成装置の本体に着脱可能に構成されている。潜像担持体と、該潜像担持体の表面を帯電する帯電装置は、このプロセスカートリッジに一体となって備えられたものでも、画像形成装置本体に備えられたものでもよい。いずれの場合でも、現像ローラが、潜像担持体にトナーを付与することにより静電潜像を現像してトナー像を形成する。
<画像形成装置>
本発明に係る画像形成装置は、静電潜像が形成される潜像担持体、該潜像担持体の帯電装置、該潜像担持体に静電潜像を形成する静電潜像形成装置、該静電潜像の現像装置および転写装置を有する画像形成装置である。そして、本発明の画像形成装置には、現像装置として上記本発明の現像ローラが用いられている。
図3は、本発明の現像ローラを用いた本発明の画像形成装置の一例となる概略構成を示す図である。図3は、イエロー、シアン、マゼンタ及びブラックの各色の画像形成装置を備えたタンデム型のカラー画像形成装置の一例である。なお、各色の画像形成装置は色ごとの差異はあるものの基本構成は同じであるので、以下では一つの画像形成装置について説明する。
図3に示した画像形成装置は、電子写真方式により静電潜像が形成される潜像担持体としての感光体ドラム21、該静電潜像形成に必要な帯電量を該潜像担持体に帯電するための帯電装置としての帯電部材26を備えている。そして、該潜像担持体の帯電領域に静電潜像を形成するための静電潜像形成装置(不図示)、該静電潜像にトナーを付着させてトナー像を形成するための現像装置2を備えている。さらに、該潜像担持体上に形成されたトナー像を転写紙に転写するための転写装置としての転写ローラ31を有している。そして、図3に示した画像形成装置は、現像装置2として、本発明の現像ローラを備えている。図3に示した画像形成装置においては、感光体ドラム21が矢印方向に回転し、感光体ドラム21は帯電部材26によって一様に帯電され、露光手段であるレーザー光25により、感光体ドラム21の表面に静電潜像が形成される。レーザー光25により形成された静電潜像は、感光体ドラム21に対して接触配置される現像装置2によってトナーが付与されることにより現像され、トナー像が形成される。現像は、露光部にトナー像を形成する反転現像により行なわれる。感光体ドラム21上のトナー像は、転写部材である転写ローラ31によって記録媒体である転写紙36に転写される。トナー像を転写された転写紙36は、定着装置29により定着処理され、装置外に排出され、プリント動作が終了する。なお、転写紙36は、給紙ローラ37により送られ、吸着ローラ38(バイアス電源32より印加されている)により転写搬送ベルト34に吸着され、転写搬送ベルト34の移動により各カラートナー像の転写位置でトナー像が転写積層される。また、該搬送転写ベルト34は、駆動ローラ30、テンションローラ33及び従動ローラ35に掛けまわされおり、駆動ローラ30の回転により移動する。なお、従動ローラ35は吸着ローラ38に対して対ローラとなっている。さらに、フルカラーのトナー像を担持した転写紙36は、駆動ローラ30の近傍で剥離部材により転写搬送ベルト34から剥離され、定着装置29へ送られる。なお、本装置では感光体ドラム21と転写ローラ31の間に転写搬送ベルト34が狭持されている。一方、転写されずに感光体ドラム上21上に残存した転写残トナーは、感光体ドラム21をクリーニングするためのクリーニング部材であるクリーニングブレード28により掻き取られ廃トナー容器27に収納される。クリーニングされた感光体ドラム21は上述の作業を繰り返し行うために供される。現像装置2は、静電潜像を担持する感光体ドラム21と対向した状態でトナーを担持する現像ローラ1と、現像ローラ1に担持されたトナーを摩擦帯電しながら該トナーの層厚を規制する規制ブレード24とを備えている。現像装置2においては、現像ローラ1が感光体ドラム21にトナー23を付与することにより静電潜像を現像してトナー像を形成する。図3に示された現像装置2は、一成分トナーとして非磁性トナー23を収容した現像容器と、該現像容器内の長手方向に延在する開口部に位置するトナー担持体としての現像ローラ1(本発明の現像ローラ)を備えている。また、規制ブレード(塗布ブレード)24は、長手方向に延在する開口部の上縁に沿って配置されている。
本発明に係るプロセスカートリッジの一実施形態を図4に示す。図4に示したプロセスカートリッジは、非磁性トナー23を収容した現像容器と、トナー担持体としての現像ローラ1と、規制ブレード(規制部材)24を備えている。本発明のプロセスカートリッジは、上記部材が一体的に保持されてなるものであり、画像形成装置に着脱可能に設けられる。なお、画像形成時には、現像ローラ1は感光体ドラム21と接触幅をもって接触している。現像装置2においては、トナー塗布部材(RSローラ)22が、現像容器内で、トナーの層厚を規制する部材である規制ブレード24の現像ローラ1の表面との接触部に対し現像ローラ1の回転方向上流側に接触され、かつ、回転可能に支持されている。トナー塗布部材22の構造としては、発泡骨格状スポンジ構造や軸芯体上にレーヨン、ポリアミドの如き繊維を植毛したファーブラシ構造のものが、現像ローラ1へのトナー23の供給及び未現像トナーの剥ぎ取りの点から好ましい。具体的には、軸芯体上にポリウレタンフォームを設けた直径16mmの弾性ローラをトナー塗布部材22として用いることができる。このトナー塗布部材22の現像ローラ1に対する接触幅としては、1mm以上8mm以下が好ましく、また、現像ローラ1に対してその接触部において相対速度をもたせることが好ましい。
本発明のプロセスカートリッジは、潜像担持体としての感光体ドラム21と、感光体ドラム21の表面を一様に帯電する帯電装置としての帯電部材26、クリーニング部材、転写ローラ31のうちの少なくとも一つを有しているものであってもよい。
図3に示すカラー画像形成装置では転写ベルト34が存在するために転写ローラ31を組み込んだプロセスカートリッジとすることはできないが、モノカラー画像形成装置では感光体ドラム21等と一体としたプロセスカートリッジとすることが可能である。
以下に、実施例を示し、本発明をより具体的に説明する。実施例、比較例に用いるゴム原料(主に第一層用)と、その種類、ゴムの種類がアクリロニトリルブタジエンゴムの場合はアクリロニトリル含有量を、表1に示した。
Figure 0005623211
実施例、比較例に用いるゴム原料(主に第二層用)と、その種類、ゴムの種類がブチルゴムの場合はハロゲン化の種類とそのハロゲン含有量を、表2に示した。また原料ゴムJ、K、L、Mは、以下のゴム製造例によるものを用いた。
Figure 0005623211
<原料ゴムJの製造>
イソブチレン99.7質量%と、イソプレン0.3質量%とを、希釈剤として塩化メチルを、触媒として三塩化アルミニウムを使用し、温度約−100℃条件下の低温カチオン重合法により、ブチルゴムを製造した。続いて、ヘキサン中で、ブチルゴム供給原料中の連鎖結合しているイソプレンに対して1:1のモル比の単体の臭素を用いて臭素化を行い、原料ゴムJを得た。
<原料ゴムK〜Mの製造>
イソブチレンとイソプレンの組成を表2に示す量に変更した以外は原料ゴムJの製造と同様にして、原料ゴムK〜Mを得た。
実施例、比較例に用いる軟化剤、その種類(極性/非極性)、エステル系の該当/非該当を、表3に示した。
Figure 0005623211
その他、実施例、比較例に用いた材料は以下の通りである。
・ポリオール:「ニッポラン5033」(商品名、日本ポリウレタン工業株式会社製)、
・イソシアネート:「コロネートL」(商品名、日本ポリウレタン工業株式会社製)、
・カーボンブラック:「トーカブラック#7360SB」(商品名、東海カーボン株式会社製)、
・カーボンブラック:「シースト3」(商品名、東海カーボン株式会社製)、
・カーボンブラック:「シースト6」(商品名、東海カーボン株式会社製)、
・カーボンブラック:「MA11」(商品名、三菱化学株式会社製)、
・炭酸カルシウム:「ナノックス#30」(商品名、丸尾カルシウム株式会社製)、
・酸化亜鉛:「亜鉛華2種」(商品名、堺化学工業株式会社製)、
・ステアリン酸亜鉛:「ジンクステアレート」(商品名、日本油脂株式会社製)、
・分散性硫黄:「Sulfax200S」(商品名、鶴見化学工業株式会社製、純度99.5%)、
・ジ−2−ベンゾチアゾリルジスルフィド:「ノクセラーDM」(商品名、大内新興化学工業株式会社製)、
・ジペンタメチレンチウラムテトラスルフィド:「ノクセラーTRA」(商品名、大内新興化学工業株式会社製)、
・テトラメチルチウラムモノスルフィド:「ノクセラーTS」(商品名、大内新興化学工業株式会社製)、
・テトラベンジルチウラムジスルフィド:「ノクセラーTBzTD」(商品名、大内新興化学工業株式会社製)、
・2−(4’−モルホリノジチオ)ベンゾチアゾール:「ノクセラーMDB」(商品名、大内新興化学工業株式会社製)、
・2−メルカプトベンゾチアゾール:「ノクセラーM」(商品名、大内新興化学工業株式会社製)、
・テトラエチルチウラムジスルフィド:「ノクセラーTET」(商品名、大内新興化学工業株式会社製)、
・プライマー:「メタロックN−33」(商品名、株式会社東洋化学研究所製)。
[実施例1]現像ローラ1
1.軸芯体の作製
軸芯体としてニッケル鍍金を施したSUS製の直径6mmの芯金の外周面に、さらにプライマー:「メタロックN−33」(商品名)を塗布し、温度150℃で10分間焼き付けしたものを準備した。
2.第一層用混合物の調製
下記の6成分を、温度50℃に調節した密閉型ミキサーにて10分間混練して、原料混合物を調製した。
・原料ゴムA(NBR):「JSR N224SH」(商品名)100質量部、
・極性軟化剤R:「ポリサイザーW−1600」(商品名)30質量部、
・カーボンブラック:「トーカブラック#7360SB」(商品名)55質量部、
・炭酸カルシウム:「ナノックス#30」(商品名)30質量部、
・酸化亜鉛:「亜鉛華2種」(商品名)5質量部、
・ステアリン酸亜鉛:「ジンクステアレート」(商品名)2質量部。
この原料混合物に対して、原料ゴムA100質量部基準で、下記の4成分を添加し、温度20℃に冷却した二本ロール機にて8分間混練して、第一層用混合物を得た。
・分散性硫黄:「Sulfax200S」(商品名)1.2質量部、
・ジ−2−ベンゾチアゾリルジスルフィド:「ノクセラーDM」(商品名)1質量部、
・ジペンタメチレンチウラムテトラスルフィド:「ノクセラーTRA」(商品名)1質量部、
・テトラメチルチウラムモノスルフィド:「ノクセラーTS」(商品名)0.5質量部。
3.第二層用混合物の調製
下記の4成分を、温度50℃に調節した密閉型ミキサーにて15分間混練して、原料混合物を調製した。
・原料ゴムG(Br−IIR):「BROMOBUTYL2244」(商品名)100質量部、
・カーボンブラック:「シースト3」(商品名)50質量部、
・亜鉛華2種(商品名)3質量部、
・ジンクステアレート(商品名)1質量部。
この原料混合物に対して、原料ゴムG100質量部基準で、下記の3成分を添加し、温度20℃に冷却した二本ロール機にて10分間混練して、第二層用混合物を得た。
・Sulfax200S(商品名)1.0質量部、
・ノクセラーDM(商品名)0.8質量部、
・ノクセラーTS(商品名)0.3質量部。
4.現像ローラ1の作製
軸芯体の表面に、同時2層押出し機により、内側に第一層用混合物を円筒状で厚さ2.50mmとなるように、外側に第二層用混合物を円筒状で厚さ1.0mmとなるように押出して、厚さ3.50mm(外径13.0mm)のローラ形状のサンプルを得た。これを温度150℃で40分間加硫した後、研削盤にて砥石研磨を行い、第一層が2.50mm、第二層が0.50mmで、外径が直径12.0mmの現像ローラ1を作製した。
[実施例2〜15]現像ローラ2〜15
第二層用混合物の構成成分と使用量を表4に示す種類及び量とした以外は、実施例1と同様にして、現像ローラ2〜15を作製した。
Figure 0005623211
[実施例16]現像ローラ16
同時2層押出し機によるローラ形状のサンプルの押し出しにおいて、内側に第一層用混合物を円筒状で厚さ2.90mmにし、外側に第二層用混合物を円筒状で厚さ0.60mmにした以外は実施例1と同様にして、第一層が2.90mmであり、第二層が0.10mmであり、外径が直径12.0mmの現像ローラ16を作製した。
[実施例17〜19]現像ローラ17〜19
各層の厚みを表5に示す値にして、それ以外は実施例16と同様にして、現像ローラ17〜19を作製した。
Figure 0005623211
[実施例20〜27]現像ローラ20〜27
第一層用混合物の構成成分と使用量を表6に示す種類及び量とした以外は、実施例1と同様にして、現像ローラ20〜27を作製した。
Figure 0005623211
[実施例28]現像ローラ28
第一層用混合物において、極性軟化剤R(30質量部)に代えて極性軟化剤T(60質量部)使用した。また第二層用混合物において、原料ゴムG(100質量部)に代えて、原料ゴムL(100質量部)を使用した。更に、同時2層押出し機によるローラ形状のサンプルの押し出しにおいて、内側に第一層用混合物を円筒状で厚さ2.80mmにし、外側に第二層用混合物を円筒状で厚さ0.70mmにした。これら以外の条件は実施例1と同様にして、第一層の厚みが2.80mm、第二層の厚みが0.20mm、外径が直径12.0mmの現像ローラ28を作製した。
[実施例29]現像ローラ29
第一層用混合物において、原料ゴムA(100質量部)に代えて原料ゴムC(100質量部)を使用し、極性軟化剤Rを10質量部に変更した。また第二層用混合物において、原料ゴムG(100質量部)に代えて、原料ゴムH(100質量部)を使用した。更に、同時2層押出し機によるローラ形状のサンプルの押し出しにおいて、内側に第一層用混合物を円筒状で厚さ2.80mmにし、外側に第二層用混合物を円筒状で厚さ0.70mmにした。これら以外の条件は実施例1と同様にして、第一層の厚みが2.80mm、第二層の厚みが0.20mm、外径が直径12.0mmの現像ローラ29を作製した。
[実施例30]現像ローラ30
第一層用混合物において、原料ゴムA(100質量部)に代えて原料ゴムD(100質量部)を使用し、極性軟化剤R(30質量部)に代えて、極性軟化剤T(10質量部)使用した。また、第二層用混合物において、原料ゴムG(100質量部)に代えて、原料ゴムL(100質量部)を使用し、シースト3(商品名)を65質量部使用し、Sulfax200S(商品名)を0.8質量部使用した。更に、同時2層押出し機によるローラ形状のサンプルの押し出しにおいて、内側に第一層用混合物を円筒状で厚さ2.80mmにし、外側に第二層用混合物を円筒状で厚さ0.70mmにした。これら以外の条件は実施例1と同様にして、第一層の厚みが2.80mm、第二層の厚みが0.20mm、外径が直径12.0mmの現像ローラ30を作製した。
[実施例31]現像ローラ31
第一層用混合物において、原料ゴムA(100質量部)に代えて原料ゴムC(100質量部)を使用し、極性軟化剤Rを60質量部使用した。また第二層用混合物において、原料ゴムG(100質量部)に代えて原料ゴムK(100質量部)を使用し、シースト3(商品名)を55質量部使用した。更に、同時2層押出し機によるローラ形状のサンプルの押し出しにおいて、内側に第一層用混合物を円筒状で厚さ2.00mmにし、外側に第二層用混合物を円筒状で厚さ1.50mmにした。
これら以外の条件は実施例1と同様にして、第一層の厚みが2.00mm、第二層の厚みが1.00mm、外径が直径12.0mmの現像ローラ31を作製した。
[実施例32]現像ローラ32
第一層用混合物において、極性軟化剤Rを60質量部使用した。また、第二層用混合物において、原料ゴムG(100質量部)に代えて原料ゴムH(100質量部)を使用し、シースト3(商品名)を55質量部使用した。更に同時2層押出し機によるローラ形状のサンプルの押し出しにおいて、内側に第一層用混合物を円筒状で厚さ2.00mmにし、外側に第二層用混合物を円筒状で厚さ1.20mmにした。
これら以外の条件は実施例1と同様にして、第一層の厚みが2.00mm、第二層の厚みが1.00mm、外径が直径12.0mmの現像ローラ32を作製した。
[実施例33]現像ローラ33
第一層用混合物において、極性軟化剤R(30質量部)に代えて、極性軟化剤U(10質量部)を使用した。また第二層用混合物において、原料ゴムG(100質量部)に代えて原料ゴムH(100質量部)を使用し、シースト3(商品名)を40質量部使用した。更に、同時2層押出し機によるローラ形状のサンプルの押し出しにおいて、内側に第一層用混合物を円筒状で厚さ2.80mmにし、外側に第二層用混合物を円筒状で厚さ0.70mmにした。
これら以外の条件は実施例1と同様にして、第一層の厚みが2.80mm、第二層の厚みが0.20mm、外径が直径12.0mmの現像ローラ33を作製した。
[実施例34]現像ローラ34
この実施例は、第一層と第二層の間に中間層を有する現像ローラの作製例である。軸芯体、第一層用混合物、第二層用混合物は、実施例1と同じものを用意した。
中間層用混合物として、先ず下記の7成分を、温度50℃に調節した密閉型ミキサーにて10分間混練して、原料混合物を調製した。
・原料ゴムA(NBR)40質量部、
・原料ゴムN(BR)40質量部、
・原料ゴムG(Br−IIR)20質量部、
・トーカブラック#7360SB(商品名)55質量部、
・ナノックス#30(商品名)15質量部、
・亜鉛華2種(商品名)5質量部、
・ジンクステアレート(商品名)2質量部。
この原料混合物に対して、ゴム材料(100質量部)基準で、下記の4成分を添加し、温度20℃に冷却した二本ロール機にて10分間混練し、中間層用混合物を得た。
・Sulfax200S(商品名)1.2質量部、
・ノクセラーDM(商品名)0.8質量部、
・ノクセラーTRA(商品名)0.4質量部、
・ノクセラーTS(商品名)0.4質量部。
3層押出し機を用いて、内側に第一層用混合物を円筒状で、内径が直径約5.8mmで厚さ1.60mmとなるように、その外側に中間層用混合物を円筒状で厚さ1.05mmとなるように、さらにその外側に第二層用混合物を円筒状で厚さ1.05mmとなるように押出した。これにより、内径が直径約5.8mm、外径が直径13.0mm、厚さ3.7mmのチューブ状(中空円筒状)のサンプルを得た。
このチューブ状サンプルを、蒸気加硫による一次加硫を温度130℃で30分間、さらに電気炉による二次加硫を温度140℃で30分間して、ゴム製チューブを得た。このチューブを切断した後、軸芯体を挿入し、研削盤にて砥石研磨を行い、第一層の厚みが1.50mm、中間層の厚みが1.00mm、第二層の厚みが0.50mm、外径が直径12.0mmの現像ローラ34を作製した。
〔実施例35〕現像ローラ35
実施例1と同様にしてローラ形状のサンプルを得て、温度150℃で40分間加硫した後、研削盤にて砥石研磨を行い、第一層の厚みが2.50mm、第二層の厚みが0.48mm、外径が直径11.96mmの弾性ローラを用意した。
下記の3成分をメチルエチルケトンを主とする溶剤を用いて、十分に撹拌して、均一な固形分11%の有機溶剤混合溶液(塗料溶液)を調製した。
・ポリオール:「ニッポラン5033」(商品名)の固形分100質量部、
・イソシアネート:「コロネートL」(商品名)の固形分10質量部、
・カーボンブラック:「MA11」(商品名)22質量部。
この塗料溶液中に、上記弾性ローラを浸漬してコーティングした後、引上げて乾燥させ、温度145℃にて1時間加熱処理することで、厚さ約20μmの表面層を第二層の外周に設けた現像ローラ35を作製した。
〔実施例36〕現像ローラ36
第二層用混合物において、原料ゴムG(100質量部)に代えて、原料ゴムG(80質量部)と原料ゴムN(20質量部)を使用した以外は、実施例1と同様にして、現像ローラ36を作製した。
〔比較例1〕現像ローラ37
軸芯体と、第一層用混合物は、実施例1と同じものを用意した。
1.第二層用混合物の調製
下記の5成分を、温度50℃に調節した密閉型ミキサーにて15分間混練して、原料混合物を調製した。
・原料ゴムN(BR)100質量部、
・シースト3(商品名)40質量部、
・ナノックス#30(商品名)40質量部、
・亜鉛華2種(商品名)3質量部、
・ジンクステアレート(商品名)1質量部。
この原料混合物に対して、ゴム材料(原料ゴムN)100質量部基準で、下記の3成分を添加し、温度20℃に冷却した二本ロール機にて10分間混練して、第二層用混合物を得た。
・Sulfax200S(商品名)1.4質量部、
・ノクセラーDM(商品名)1.0質量部、
・ノクセラーTS(商品名)0.3質量部。
2.現像ローラの作製
これらの軸芯体と、第一層用混合物、第二層用混合物を用いて、実施例1と同様にして、現像ローラ37を作製した。
〔比較例2〕現像ローラ38
軸芯体と、第一層用混合物は、実施例1と同じものを用意した。
1.弾性ローラの作製
ニッケル鍍金を施したSUS製の直径6mmの芯金の表面に、同時押出し機により、第一層用混合物を円筒状で厚さ3.50mmとなるように押出して、厚さ3.50mm(外径13.0mm)のローラ形状のサンプルを得た。これを温度150℃で40分間加硫した後、研削盤にて砥石研磨を行い、第一層の厚みが2.98mm、外径が直径11.96mmの弾性ローラを作製した。
2.第二層用混合物の調製
下記の3成分をメチルエチルケトンを主とする溶剤を用いて、十分に撹拌して、均一な固形分18%の有機溶剤混合溶液(塗料溶液)を調製した。
・ポリオール:「タケラックE−553」(商品名)の固形分100質量部、
・イソシアネート:「タケラックD140N」(商品名)40質量部、
・MA11(商品名)20質量部。
3.現像ローラの作製
この塗料溶液中に、上記弾性ローラを浸漬してコーティングした後、引上げて乾燥させ、温度145℃にて1時間加熱処理することで、厚さ約20μmの表面層を第二層の外周に設けた現像ローラ38を作製した。
〔比較例3〕現像ローラ39
軸芯体と、第一層用混合物は、実施例1と同じものを用意した。
1.弾性ローラの作製
軸芯体の表面に、同時押出し機により、第一層用混合物を円筒状で厚さ3.50mmとなるように押出して、厚さ3.50mm(外径13.0mm)のローラ形状のサンプルを得た。これを150℃で40分間加硫した後、研削盤にて砥石研磨を行い、第一層の厚みが2.98mm、外径が直径11.96mmの弾性ローラを作製した。
2.第二層用混合物の調製
下記の3成分をメチルエチルケトンを主とする溶剤を用いて、十分に撹拌して、均一な固形分25%の有機溶剤混合溶液(塗料溶液)を調製した。
・アクリルポリオール:「DC2016」(商品名)100質量部、
・ウレタン変性ポリメリックMDI:「コロネート2520」(商品名)105質量部、
・MA11(商品名)20質量部。
3.現像ローラの作製
この塗料溶液中に、上記弾性ローラを浸漬してコーティングした後、引上げて乾燥させ、温度140℃にて4時間加熱処理することで、厚さ約20μmの表面層を第二層の外周に設けた現像ローラ39を作製した。
〔比較例4〕現像ローラ40
軸芯体と、第一層用混合物は、実施例1と同じものを用意した。
1.第二層用混合物の調製
下記の5成分を、温度50℃に調節した密閉型ミキサーにて15分間混練して、原料混合物を調製した。
・原料ゴムF(ECO:「エピクロマーH」(商品名))100質量部、
・シースト3(商品名)15質量部、
・ナノックス#30(商品名)40質量部、
・亜鉛華2種(商品名)5質量部、
・ジンクステアレート(商品名)1質量部。
この原料混合物に対して、ゴム材料100質量部を基準として、下記の3成分を添加し、温度20℃に冷却した二本ロール機にて10分間混練して、第二層用混合物を得た。
・Sulfax200S(商品名)1.0質量部、
・ノクセラーDM(商品名)1.0質量部、
・ノクセラーTBzTD(商品名)2.0質量部。
2.現像ローラの作製
これらの軸芯体と、第一層用混合物、第二層用混合物を用いて、実施例1と同様にして、現像ローラ40を作製した。
〔比較例5〕現像ローラ41
軸芯体と、第一層用混合物は、実施例1と同じものを用意した。
1.弾性ローラの作製
軸芯体の表面に、同時押出し機により、第一層用混合物を円筒状で厚さ3.50mmとなるように押出して、厚さ3.50mm(外径13.0mm)のローラ形状のサンプルを得た。このローラ形状のサンプルを、温度150℃で40分間加硫した後、研削盤にて砥石研磨を行い、第一層の厚みが2.995mm、外径が直径11.99mmの弾性ローラを作製した。
2.現像ローラの作製
フッ素樹脂:「ルミフロンLF100」(商品名)をトルエンに溶解し、3.0質量%のフッ素樹脂溶液(塗料溶液)を作成した。この塗料溶液中に、上記弾性ローラを浸漬してコーティングした後、引上げて乾燥させ、温度160℃にて2時間加熱処理することで、厚さ約5μmの表面層を第二層の外周に設けた現像ローラ41を作製した。
[比較例6〜8]現像ローラ42〜44
第二層用混合物の構成成分と使用量を表4に示す種類及び量とした以外は、実施例1と同様にして、現像ローラ42〜44を作製した。
〔比較例9〕現像ローラ45
軸芯体と、第一層用混合物は、実施例1と同じものを用意した。
軸芯体の表面に、同時押出し機により、第一層用混合物を円筒状で厚さ3.50mmとなるように押出して、厚さ3.50mm(外径13.0mm)のローラ形状のサンプルを得た。これを温度150℃で40分間加硫した後、研削盤にて砥石研磨を行い、第一層の厚みが3.0mm、外径が直径12.0mmの現像ローラ45を作製した。
[比較例10]現像ローラ46
第一層用混合物において、極性軟化剤Rを使用しなかった以外は、実施例1と同様にして、現像ローラ46を作製した。
[比較例11]現像ローラ47
第一層用混合物において、極性軟化剤R(30質量部)に代えて、非極性軟化剤V:「ダイアナプロセスオイルPW380」(商品名)を15質量部使用した以外は、実施例1と同様にして、現像ローラ47を作製した。
〔比較例12〕現像ローラ48
軸芯体と、第二層用混合物は、実施例1と同じものを用意した。
1.第一層用混合物の調製
下記の6成分を、温度50℃に調節した密閉型ミキサーにて10分間混練して、原料混合物を調製した。
・原料ゴムE(EPDM:「エスプレン201」(商品名))100質量部、
・非極性軟化剤V 30質量部、
・トーカブラック#7360SB(商品名)60質量部、
・ナノックス#30(商品名)60質量部、
・亜鉛華2種(商品名)5質量部、
・ジンクステアレート(商品名)1質量部。
この原料混合物に対して、ゴム材料(原料ゴムE)100質量部基準で、下記の5成分を添加し、温度20℃に冷却した二本ロール機にて10分間混練して、第一層用混合物を得た。
・Sulfax200S(商品名)1.6質量部、
・ノクセラーMDB(商品名)0.8質量部、
・ノクセラーM(商品名)0.6質量部、
・ノクセラーTRA(商品名)0.5質量部、
・ノクセラーTET(商品名)1.0質量部。
これらの軸芯体と、第一層用混合物、第二層用混合物を用いて、実施例1と同様にして、現像ローラ48を作製した。
〔比較例13〕現像ローラ49
軸芯体と、第二層用混合物は、実施例1と同じものを用意した。
1.第一層用混合物の調製
下記の5成分を、温度50℃に調節した密閉型ミキサーにて10分間混練して、原料混合物を調製した。
・原料ゴムF(ECO:「エピクロマーH」(商品名))100質量部、
・トーカブラック#7360SB(商品名)30質量部、
・ナノックス#30(商品名)60質量部、
・亜鉛華2種(商品名)5質量部、
・ジンクステアレート(商品名)1質量部。
この原料混合物に対して、ゴム材料(原料ゴムF)100質量部基準で、下記の3成分を添加し、温度20℃に冷却した二本ロール機にて10分間混練して、第一層用混合物を得た。尚、この第一層用混合物中には極性軟化剤は含まれていない。
・Sulfax200S(商品名)1.4質量部、
・ノクセラーDM(商品名)1.0質量部、
・ノクセラーTBzTD(商品名)2.0質量部。
2.現像ローラの作製
これらの軸芯体と、第一層用混合物、第二層用混合物を用いて、実施例1と同様にして、現像ローラ49を作製した。
〔比較例14〕現像ローラ50
第二層用混合物において、原料ゴムG(100質量部)に代えて、原料ゴムG(45質量部)と原料ゴムN(55質量部)を使用した以外は、実施例1と同様にして、現像ローラ50を作製した。
<評価方法>
次に、現像ローラの特性値の測定方法、評価方法について説明する。
〔1.損失正接の測定〕
現像ローラの第二層がブチルゴムを含有する実施例、比較例に関し、損失正接を測定した。測定用サンプルは、現像ローラの第二層を、50μm〜400μm程度の厚さに切り出し、シート形状とした(比較例2、3、5及び9を除く)。但し、比較例2、3、5及び9に関しては、第二層用に調製した塗料溶液を平面にキャストし、溶剤が十分に揮発するまで乾燥させた後、各実施例、比較例に示した条件にてそれぞれ加熱硬化することにより、300μm〜500μm程度の厚みのシート形状とした。
これらのシート形状のものを、幅5mmに打ち抜いて測定サンプルを調製した。各サンプルを、動的粘弾性装置DVA−220(アイティー計測制御(株)、商品名)にチャック間20mmでセットし、周波数10Hz、歪1%、昇温速度2℃/min、測定温度10℃から40℃までの条件で測定した。温度25℃における貯蔵弾性率(E’)と、温度25℃における複素弾性率(E”)を求め、その比E”/E’を温度25℃における損失正接(tanδ)とした。
〔2.潜像担持体の汚染性〕
「プリントカートリッジ シアン CE251A」(商品名、日本ヒューレット・パッカード株式会社製)に現像ローラを組み込み、温度35℃±2℃、相対湿度85%±5%の環境試験機内に30日間放置した。その後に、カートリッジを分解し、潜像担持体表面上への付着の有無を目視で観察した。カートリッジへの現像ローラの組み込み、分解、観察は、温度20℃±2℃、相対湿度50%±5%の環境下にて行った。評価結果を以下の基準で表示した。
なし:潜像担持体表面上への付着がない。
軽微:潜像担持体表面上への付着はないが、表面が曇ったように見えるもの(確認したところ、画像への影響はない)。
あり:潜像担持体表面上への付着物として、液滴状のものが見られる。
<画像評価>
電子写真画像形成装置として、カラーレーザービームプリンター「HP Color LaserJet CP3525dn」(商品名、日本ヒューレット・パッカード株式会社製)を用意した。このカラーレーザービームプリンターは、シアン、マゼンタ、イエロー及びブラックのカラーカートリッジを備え、各カートリッジに対し、画像書き込み手段(レーザービーム)が設けられ、転写ベルトを備えたタンデム型である。尚、標準の画像作成能力はA4サイズで30枚/分である。
上記カラーカートリッジは、感光体ドラム、帯電ローラ、現像ローラ、トナー供給ローラ規制ブレードが設けられ(一成分接触現像方式対応)、現像ローラは感光体ドラムに当接して配置されている。さらに、前記カラーカートリッジには、感光体ドラムに当接して、クリーニングブレードが設けられている。上記カラーレーザービームプリンターは、帯電ローラによる帯電前に感光体ドラム上に残る帯電を除去するための前露光手段を備えている。シアンカラーカートリッジの現像ローラとして、前記の現像ローラ1〜50をそれぞれ組み込んだ。また、マゼンタ、イエローおよびブラックの各カラーカートリッジは、トナーを抜き取り、さらにトナー残量検知機構を無効として、それぞれのステーションに配置した。上記各カラーカートリッジをカラーレーザービームプリンターに装着し、下記の2環境下で、画像領域全体が一様であるベタ画像1枚、全面ハーフトーン画像1枚を連続印刷した。
(a)常温環境(温度25℃±2℃、相対湿度50%±5%)
(b)低温環境(温度10℃±2℃、相対湿度50%±5%)
転写材としては、A4サイズの普通紙「セレクトペーパー SC−250 A4」(商品名、キヤノン株式会社製)を用いた。
[3.バンディングの画像評価方法]
全面ベタ画像、全面ハーフトーン画像に関し、画像印字方向と垂直な方向のスジ状の濃淡ムラの繰り返し(この場合、ビッチ巾は1〜5mmの範囲で、現像ローラ周期とは異なる)をバンディングとし、その有無を目視により観察し、下記基準で評価した。評価は、低温環境、常温環境それぞれの画像について行った。
A:バンディングが、ベタ画像、ハーフトーン画像共に確認されない。
B:バンディングが、ベタ画像で確認されるが、ハーフトーン画像では確認されない。
C:バンディングが、ベタ画像、ハーフトーン画像共に確認される。
[4.画像濃淡ムラの評価]
上記バンディングの評価のうち、(a)常温環境でAランクであった画像に関し、現像ローラ周期で発生する濃淡ムラの有無を目視により観察し、下記基準で評価した。
A:濃淡ムラが、ベタ画像、ハーフトーン画像共に確認されない。
B:濃淡ムラが、ベタ画像で確認されるが、ハーフトーン画像では確認されない。
C:濃淡ムラが、ベタ画像、ハーフトーン画像共に確認される。
現像ローラ1〜50について、上記評価の結果を、表7に示す。
Figure 0005623211
潜像担持体の汚染性が、なし(軽微を含む)、バンディング(25℃)がA、バンディング(10℃)がB以上、かつ画像濃淡ムラがB以上の評価結果を有するものが、現像ローラとして十分な効果が得られた。すなわち、実施例1〜36は、いずれも、汚染性が低く、バンディングの発生しない現像ローラであり、かつ現像ローラ周期で発生する濃淡ムラも良好であった。その中でも、実施例1〜6、9、10、12〜14、16〜18、21、22、24〜26、29、30、33〜36は、より良好であった。さらに、実施例1、3、5、6、10、13、14、16〜18、21、22、24、25、29、30、34、35では、特に良好な結果であった。
参考までに、実施例7、8は、上記評価結果は良好であったが、現像ローラ作成時に加硫時間等が長く必要なため、生産性の面でやや課題がある。
1‥‥現像ローラ
11‥軸芯体
12‥第一層
13‥第二層

Claims (8)

  1. 軸芯体と、極性軟化剤とゴムとを含む第一層と、該第一層を被覆している、ブチルゴムを含む第二層とを有する現像ローラであって、該第二層は、温度25℃における損失正接が0.45以上0.85以下であることを特徴とする現像ローラ。
  2. 前記ブチルゴムが塩素化または臭素化されたブチルゴムであり、該ブチルゴムは、ハロゲン含有量が0.5質量%以上5質量%以下である請求項1に記載の現像ローラ。
  3. 前記極性軟化剤がエステル系軟化剤である請求項1または2に記載の現像ローラ。
  4. 前記第一層が極性ゴムを含む請求項1乃至3のいずれか一項に記載の現像ローラ。
  5. 前記極性ゴムが、アクリロニトリル含有量が31質量%以上のアクリロニトリルブタジエンゴムである請求項4に記載の現像ローラ。
  6. 潜像担持体に形成された静電潜像に対し、トナーを担持した現像ローラが該潜像担持体に当接もしくは圧接した状態でトナーを付与し、該静電潜像を現像してトナー像を形成する現像方法であって、該現像ローラは、該潜像担持体に対する表面速度比が105%以上となる速度で回転し、該現像ローラは、請求項1乃至5のいずれか一項に記載の現像ローラであることを特徴とする現像方法。
  7. 請求項1乃至5のいずれか一項に記載の現像ローラと、該現像ローラに担持されたトナーを摩擦帯電しながら該トナーの層厚を規制する規制部材とを備え、画像形成装置の本体に着脱可能に構成されていることを特徴とするプロセスカートリッジ。
  8. 静電潜像が形成される潜像担持体、該潜像担持体の帯電装置、該潜像担持体に静電潜像を形成する静電潜像形成装置、該静電潜像の現像装置および転写装置を有する画像形成装置であって、該現像装置が、請求項1乃至5のいずれか一項に記載の現像ローラを有することを特徴とする画像形成装置。
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