JP2005032815A - 可撓配線板およびその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】狭ピッチ化に対応することができる信頼性の高い可撓配線板およびその製造方法を提供する。
【解決手段】可撓配線板1は、配線パターン3の端子接続部3aに対して、異方性導電材5を介して接続端子6を接合するとともに、この接続端子6の剥離を防止するための剥離防止手段9を設ける。この可撓配線板1は、配線パターン3の端子接続部3aに対する接続端子6の接合と同時に、補強部材8からなる剥離防止手段9の接合を行う。
【選択図】 図1
【解決手段】可撓配線板1は、配線パターン3の端子接続部3aに対して、異方性導電材5を介して接続端子6を接合するとともに、この接続端子6の剥離を防止するための剥離防止手段9を設ける。この可撓配線板1は、配線パターン3の端子接続部3aに対する接続端子6の接合と同時に、補強部材8からなる剥離防止手段9の接合を行う。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子機器の部品間の電気的な接続に好適な可撓配線板およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、電子機器の部品間の電気的な接続を可撓配線板により行う技術が知られている。このような技術が用いられる可撓配線板としては、可撓性を有する絶縁性基板上に、所定パターンの配線パターン(導体回路)と、この配線パターンに電気的に接続される入出力用の接続端子とを設けたものや、入出力用の接続端子に加えてチップ部品あるいはバルブなどの各種の電子部品を搭載するための電子部品搭載用の接続端子を設けたものなどがある(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
図18および図19は従来の可撓配線板の接続端子近傍の構成を示すものであり、従来の可撓配線板101は、PET(ポリエチレンテレフタレート)などの絶縁性を有する素材により形成された可撓性フィルムからなる絶縁性基板102を有しており、この絶縁性基板102の一面たる表面(図18の正面、図19の上面)には、銀ペーストなどの導電ペーストを印刷することにより得られる所定パターンの配線パターン103が形成されている。この配線パターン103は、端子接続部103aを具備しており、この端子接続部103aは、絶縁性基板102の端子配置領域TPAに配置されている。この絶縁性基板102の端子配置領域TPAは、例えば配線パターン103が形成された表面の一端である図18および図19の左方に示す左端部に設けられている。
【0004】
また、配線パターン103の端子接続部103aは、絶縁性基板102の左端に沿って所定のピッチで整列配置されている。すなわち、端子接続部103aは、絶縁性基板102の左端に対して直交する図18および図19の左右方向を長手方向とする相互に平行な複数(図18においては3本)の直線状パターンによって形成されている。
【0005】
また、絶縁性基板102の表面の端子配置領域TPAを除く部位は、配線パターン103を腐蝕および損傷などから保護するための絶縁性のペースト状インクなどからなるレジスト104によって覆われている。すなわち、配線パターン103の端子接続部103aの表面は、レジスト104によって覆われておらず、外部に露出されている。
【0006】
そして、端子接続部103aの表面には、対応する電子部品との電気的な接続に用いるための金属箔からなる接続端子105が導電性接着剤106を介して重ね合わされて電気的な接続状態を保持した状態で接合されている。この接続端子105は、例えばコネクタなどの他の電子部品との接続に用いる場合には入力あるいは出力端子とされ、チップ部品やバルブなどの電子部品を実装する場合には、実装する電子部品の電極との電気的な接続に用いる端子とされるようになっている。
【0007】
したがって、接続端子105を電子部品を実装する場合の端子とする場合には、実装する電子部品の搭載位置に端子配置領域TPAが設けられ、この端子配置領域TPAに、対応する電子部品の電極の形状に対応した形状の接続端子105が形成されることになる。
【0008】
このような可撓配線板101の製造方法としては、絶縁性基板102に銀ペーストにより所定パターンの配線パターン103を印刷形成し、つぎに配線パターン103をその端子接続部103aを除いて覆うように絶縁性のペースト状インクによってレジスト104を印刷形成し、その後、端子接続部103aに導電性接着剤106を印刷した後、導電性接着剤106に金属箔からなる接続端子105を重ね合わせて接続端子105を配線パターン103の端子接続部103aに接着することによって接合する製造方法が用いられている。
【0009】
【特許文献1】
特開平10−117057号公報
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前述した従来の可撓配線板101の製造方法においては、印刷形成される導電性接着剤106の形成位置にある程度のばらつきが避けられず、配線パターン103のピッチ、詳しくは配線パターン103の端子接続部103aのピッチが比較的広い場合は導電性接着剤106の位置ずれが多少起こっても、さほど大きな不都合が生じることはないが、配線パターン103の端子接続部103aのピッチが狭くなった場合には、導電性接着剤106の微小な位置ずれで、隣り合う端子接続部103a間が導電性接着剤106によって短絡するという所謂ブリッジ現象が発生し、歩留まりの低下を引き起こすという問題点があった。特に、近年の小型化の要求にともなう配線パターン103の狭ピッチ化にともなって、歩留まりの低下が顕著になるという問題点があった。
【0011】
また、近年においては、各種電子部品の信頼性の向上が求められており、従来の可撓配線板101においても、信頼性の向上の一つとして、配線パターン103の端子接続部103aに対する接続端子105の接続である接合の信頼性の向上が求められている。すなわち、可撓配線板101は、可撓性を具備しているので、例えば図18および図19の左右方向に示す長手方向の曲げなどの外力によって配線パターン103の端子接続部103aと接続端子105との接合部分に応力が生じ、接続端子105が剥離し易い傾向があり、特に、外力が繰り返し加わる場合には、接続端子105の剥離がより発生しやすくなるという問題点があった。
【0012】
そこで、配線パターンの狭ピッチ化に対応することができるとともに、配線パターンと接続端子との接合の信頼性の高い可撓配線板およびその製造方法が求められている。
【0013】
本発明はこれらの点に鑑みてなされたものであり、配線パターンの狭ピッチ化に対応することができるとともに、配線パターンと接続端子との接合の信頼性の高い可撓配線板およびその製造方法を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】
前述した目的を達成するため本発明に係る可撓配線板の特徴は、可撓性を具備する絶縁性基板と、この絶縁性基板上に印刷形成された導電ペーストからなる端子接続部を具備する配線パターンと、前記端子接続部に電気的に接続される金属箔からなる接続端子とを有する可撓配線板であって、前記配線パターンの端子接続部に対して、前記接続端子が異方性導電材を介して重ね合わされて電気的な接続状態を保持した状態に接合されているとともに、この接続端子の剥離を防止するための剥離防止手段が設けられている点にある。そして、このような構成を採用したことにより、異方性導電材は、配線パターンとこの配線パターンに重ね合わされた接続端子との相互間に位置する導電粒子のみが電気的な接続に寄与するので、配線パターンの狭ピッチ化に対応することができる。さらに、剥離防止手段は、配線パターンと接続端子との接合の信頼性を容易に向上することができる。
【0015】
本発明の可撓配線板においては、前記剥離防止手段が、前記絶縁性基板の少なくとも前記配線パターンと前記接続端子との接合部位の他面側に接合された補強部材、および少なくとも前記配線パターンの端子接続部と前記接続端子との接合部位に位置する前記接続端子の端縁を覆うように接合された絶縁性保護部材のうちの少なくとも一方であることが好ましい。そして、このような構成を採用したことにより、補強部材は、外力による配線パターンの端子接続部と接続端子との接合部位の変形を阻止するように働く。さらに、絶縁性保護部材は、接続端子を配線パターンの端子接続部との接合部位に保持するように働く。
【0016】
一方、本発明に係る可撓配線板の製造方法の特徴は、可撓性を具備する絶縁性基板の一面に印刷形成されている導電ペーストからなる配線パターンの端子接続部に異方性導電材を介して金属箔からなる接続端子を重ね合わせて圧着することにより前記配線パターンの端子接続部と前記接続端子とを電気的な接続状態を保持した状態に接合すると同時に、前記絶縁性基板の少なくとも前記配線パターンの端子接続部と前記接続端子との接合部位の他面側に予め形成された補強部材を接合する点にある。そして、このような構成を採用したことにより、配線パターンの端子接続部に対する接続端子の接合と、絶縁性基板に対する補強部材の接合とを同一工程で行うことができるので、生産効率を容易に向上することができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を図面に示す実施形態により説明する。
【0018】
本実施形態の可撓配線板は、コネクタに着脱可能に差し込まれるものを例示している。
【0019】
図1および図2は本発明に係る可撓配線板の実施形態の要部を示すものであり、図1は平面図、図2は図1の2−2線に沿った断面図である。
【0020】
図1および図2に示すように、本実施形態の可撓配線板1は、可撓性を具備する絶縁性基板2を備えている。この絶縁性基板2には、PET、PI(ポリイミド)などの絶縁性を有する樹脂により形成された可撓性フィルム基板が一般的に用いられている。また、絶縁性基板2は、その厚さが例えば25μm程度の薄膜に形成されており、これにより可撓性が付与されている。なお、薄膜とすることにより、絶縁性基板2に光透過性を付与することもできる。
【0021】
前記絶縁性基板2の図2の上方に示す上面には、所定パターンの配線パターン(導体回路)3が形成されている。この配線パターン3は、銀ペーストなどの導電ペーストをスクリーン印刷などの印刷形成することにより形成されている。
【0022】
前記配線パターン3は、端子接続部3aを具備している。この端子接続部3aは、例えば配線パターン3の図1および図2の左方に示す左端部に設けられており、この端子接続部3aは、絶縁性基板2の図1および図2の左方に示す左端部に設けられた端子配置領域TAの内部に配置されている。すなわち、絶縁性基板2の一端である図1および図2の左方に示す左端部の表面が、端子配置領域TAとされており、この端子配置領域TA内の右側に配線パターン3の端子接続部3aが配置されている。
【0023】
また、配線パターン3の端子接続部3aは、絶縁性基板2の左端に沿って所定のピッチで整列配置されている。すなわち、端子接続部3aは、絶縁性基板2の左端に対して直交する図1および図2の左右方向を長手方向とする相互に平行な複数、本実施形態においては3本の直線状パターンによって形成されている。
【0024】
前記絶縁性基板2の表面の端子配置領域TAを除く部位は、配線パターン3を腐蝕および損傷などから保護するための絶縁性のペースト状インクなどからなるレジスト4によって覆われている。
【0025】
前記絶縁性基板2の端子配置領域TAには、配線パターン3の端子接続部3aを覆うように異方性導電材5が配設されている。この異方性導電材5は、樹脂に導電粒子を混合分散することにより構成されている。この異方性導電材5による接続は、基本的に圧接(圧着)であり、導電粒子が電気的な接続を、樹脂が圧接状態を保持する機能を分担するようになっている。
【0026】
この異方性導電材5に用いる樹脂としては、熱硬化性樹脂、紫外線などの光硬化性樹脂などを挙げることができる。また、異方性導電材5に用いる導電粒子としては、ニッケル、銅などの金属粒子あるいは樹脂ビーズにニッケル、金などの金属を被覆した粒子などを挙げることができる。このような異方性導電材5としては、異方性導電膜(Anisotropic Conductive Film )、異方性導電ペーストなどを挙げることができる。本実施形態においては、生産性の向上を図るため、加熱圧着型の異方性導電膜5Aが用いられている。
【0027】
前記異方性導電材5上には、所定パターンの接続端子6が配設されている。この接続端子6は、銅などの導電性を有する金属を素材とする金属箔6Aにより形成されており、その長手方向の一端側である右端側に位置する基端部6aは、異方性導電材5を介して対応する配線パターン3の端子接続部3aと対向するように重ね合わされて電気的な接続状態を保持した状態に接合されている。また、接続端子6の他端側である左端側に位置する先端部6bは、異方性導電材5を介して絶縁性基板2の端子配置領域TAに接合されている。そして、接続端子6の先端部6bの表面が、図示しないコネクタの電極と電気的に接続されるようになっている。
【0028】
本実施形態における接続端子6は、基端部6aの図1上下方向に示す幅寸法が、先端部6bの図1上下方向に示す幅寸法より幅広に形成されているとともに、基端部6aの図1上下方向に示す幅寸法が、配線パターン3の端子接続部3aの図1上下方向に示す幅寸法よりも幅狭に形成されている。また、本実施形態における接続端子6の先端部6bの相互間のピッチは、図1に示すように、配線パターン3の端子接続部3aの相互間のピッチより狭ピッチで配置されている。すなわち、接続端子6の少なくとも先端部6bが、絶縁性基板2の左端に対して直交する図1および図2の左右方向を長手方向とする相互に平行な直線状パターンに形成されているとともに、先端部6bにおける相互間のピッチが、配線パターン3の端子接続部3aの相互間のピッチより狭いピッチで配置されている。
【0029】
なお、端子配置領域TAに配置されている配線パターン3の端子接続部3aの接続端子6の基端部6aと重ね合わされている部位を除く部分については、端子配置領域TAを覆う異方性導電材5によって覆われることで、腐蝕および損傷などから保護されている。
【0030】
前記接続端子6の右端部は、絶縁性保護部材7によって覆われている。この絶縁性保護部材7としては、基材の一面に接着層を具備する絶縁テープ、絶縁性のペースト状インクなどからなる保護材などを挙げることができる。本実施形態においては、絶縁性保護部材7として絶縁テープ7Aが用いられており、この絶縁テープ7Aは、図1および図2に示すように、少なくとも配線パターン3の端子接続部3aと接続端子6との接合部位に位置する接続端子6の端縁6c、詳しくは接続端子6の長手方向の右端である基端部6aの端縁6cを覆うように接合されている。なお、絶縁性保護部材7は、配線パターン3の端子接続部3aと接続端子6との接合部位に位置する接続端子6の端縁6cおよび側端縁のすべてを包括して覆うように配置してもよい。
【0031】
前記絶縁性基板2の端子配置領域TAの図2の下方に示す下面には、図2に示すように、補強部材8が接合されている。この補強部材8としては、基材の一面に接着層を具備する補強板、補強テープあるいは補強フィルムなどを挙げることができる。本実施形態においては、補強部材8として補強テープ8Aが用いられている。この補強テープ8Aの基材としては、PET、PI、PPS(ポリフェニレンスルフィド)などを挙げることができる。
【0032】
また、接着層としては、従来公知の各種のものから選択することができるが、絶縁性基板2に対する補強部材8の接合を、異方性導電材5による配線パターン3の端子接続部3aに対する接続端子6の接合と同時に行うことができるものであることが生産性を向上することができるという意味で肝要である。したがって、補強部材8の接着層としては、異方性導電材5による配線パターン3と接続端子6との接合に用いる圧接力、熱あるいは光などによって絶縁性基板2に対する充分な接着強度を得ることができるものが好ましい。例えば、感圧型接着剤、反応固化型接着剤(熱硬化性接着剤、熱硬化性と熱可塑性の両者からつくる複合型接着剤、紫外線などの光硬化性接着剤、嫌気性接着剤など)などを挙げることができる。
【0033】
なお、補強部材8は、絶縁性基板2の少なくとも配線パターン3の端子接続部3aと接続端子6との接合部位の他面側に配置されていればよい。
【0034】
前記絶縁性保護部材7および補強部材8の両者により、本実施形態の接続端子6の剥離を防止するための剥離防止手段9が構成されている。
【0035】
なお、剥離防止手段9としては、絶縁性保護部材7および補強部材8のうちの少なくとも一方を有していればよい。
【0036】
ここで、本実施形態の可撓配線板の製造方法について説明する。
【0037】
図3から図17は、本発明に係る可撓配線板の製造方法の実施形態を説明する図であり、図3はマザー異方性導電膜へマザー金属箔を貼着した状態の要部を示す平面図、図4は図3の4−4線に沿った断面図、図5はマザー金属箔の不要部分を除去した状態の要部を示す平面図、図6は図5の6−6線に沿った断面図、図7は微粘着シートをマザー異方性導電膜に貼着した状態の要部を示す平面図、図8は図7の8−8線に沿った断面図、図9はマザー基板の平面図、図10は図9の10−10線に沿った断面図、図11はマザー基板に配線パターンを形成した状態の要部を示す平面図、図12は図11の12−12線に沿った断面図、図13はマザー基板にレジストを設けた状態の要部を示す平面図、図14は図13の14−14線に沿った断面図、図15は金属箔のマザー基板への接合工程を示す説明図、図16は微粘着シートを剥離した状態の平面図、図17は図14の17−17線に沿った断面図である。
【0038】
本実施形態に係る可撓配線板1の製造方法では、図3および図4に示すように、先ず最初に、一面に離型シート11を有するマザー異方性導電膜5Mの他面に銅箔などの1枚の導電性のマザー金属箔6Mをラミネート加工により貼り付ける。なお、マザー異方性導電膜5Mとしては、端子配置領域TAの面積より大きい面積のものを用いる。
【0039】
つぎに、ケミカルエッチング技術を用いてマザー金属箔6Mを部分的に除去することにより、図5および図6に示すように、マザー異方性導電膜5Mの他面に所定数の金属箔6Aを所定形状でかつ所定パターンで残存させることにより接続端子6を形成する。残した金属箔6Aからなる接続端子6は、これを後工程において接合すべき絶縁性基板2上の配線パターン3の端子接続部3aの配置に対し位置的対応関係をもって配設される。
【0040】
続いて、図7および図8に示すように、弱粘着性の接着剤をPETフィルムの一面にコートしてなる微粘着シート12を各金属箔6Aを被覆するようにマザー異方性導電膜5Mの他面に熱ロール加工により貼り付ける。
【0041】
一方、配線パターン3はこれとは別工程で形成される。このため先ず最初に、図9および図10に示すように、PETなどの可撓性を有する絶縁性基板2のマザー基板2Mを用意する。このマザー基板2Mは、複数の製品を効率よく製造するために用いるものであり、型抜きなどにより多数個取りが可能とされている。すなわち、マザー基板2Mとしては、例えばPETフィルムの原反を印刷機の印刷可能な面積である1平方メートルの面積に裁断することにより、図9に2点鎖線にて示す完成品における可撓配線板1の絶縁性基板2となる基板形成予定領域BAを複数得る大きさのものを用いる。
【0042】
つぎに、マザー基板2Mの一面にスクリーン印刷法により導電ペーストを印刷して乾燥させることによって、図11および図12に示すように、所定形状で所定パターンの配線パターン3をマザー基板2Mの基板形成予定領域BAに印刷形成する。この際、導電ペーストには銀粉末をバインダ樹脂中に含有する導電インクが用いられる。
【0043】
つぎに、マザー基板2Mの基板形成予定領域BAにおける配線パターン3を形成した表面のうち端子配置領域TAを除く部位の表面を覆うように、スクリーン印刷法により絶縁性のペースト状インクを印刷して乾燥させることによって、図13および図14に示すように、レジスト4を印刷形成する。
【0044】
そして、図15に示すように、離型シート11を剥離して金属箔6Aを保持した微粘着シート12を、マザー異方性導電膜5Mの一面を絶縁性基板マザー2Mの基板形成予定領域BAにおける表面に向けて重合し、金属箔6Aの基端部6aを配線パターン3の端子接続部3aに対向させる。また、基板形成予定領域BAにおける端子配置領域TAの他面たる裏面に予め形成されている補強テープ8Aの接着層を対向させる。なお、補強部材8を用いない場合には、絶縁性基板2の端子配置領域TAの裏面に予め形成されている補強部材8としての補強テープ8Aの接着層を対向させる工程を省略する。
【0045】
この状態で所定温度(例えば80℃)に加熱した熱圧着ポンチ13を微粘着シート12の金属箔6Aと反対側の面に押し当てて、微粘着シート12を介して異方性導電接膜5Mを加熱・加圧することによって、金属箔6Aを夫々各配線パターン3の端子接続部3aに接合すると同時に、補強テープ8Aを端子配置領域TAの裏面に接合する。この時、マザー異方性導電膜5Mは、マザー基板3Mの基板形成予定領域BAより広い範囲に接合されることになる。
【0046】
なお、マザー異方性導電膜5Mを介した金属箔6Aの配線パターン3の端子接続部3aに対する接合と、マザー異方性導電膜5Mの基板形成予定領域BAに対する接合と、マザー基板3Mの基板形成予定領域BAの裏面に対する補強テープ8Aとの同時接合は、基板形成予定領域BA毎に行ってもよいし、マザー基板3Mのすべての基板形成予定領域BAにおいて同時に行ってもよい。
【0047】
その後、図16および図17に示すように、微粘着シート12を剥離し、基板形成予定領域BAの抜き加工を施す。この抜き加工は、抜き型を用いたプレス加工や、レーザなどによる切断加工などの従来公知のものから生産性や設計コンセプトなどの必要に応じて選択するとよい。この基板形成予定領域BAの抜き加工により、マザー異方性導電膜5Mの基板形成予定領域BAをはみ出した余分な部分が除去される。
【0048】
そして、最後に、絶縁性保護部材7としての絶縁テープ7Aを、少なくとも配線パターン3と接続端子6との接合部位に位置する接続端子6の端縁6cを覆うように貼着して接合することにより、図1および図2に示す可撓配線板1が完成する。なお、抜き加工を施す前に絶縁テープ7Aを接合するように構成してもよい。
【0049】
以上の製造工程により、本実施形態の可撓配線板1が構成される。
【0050】
つぎに、前述した構成からなる本実施形態の作用について説明する。
【0051】
本実施形態の可撓配線板1によれば、異方性導電材5により金属箔6Aからなる接続端子6が配線パターン3の端子接続部3aに対応して接合され、配線パターン3の端子接続部3aがその上に重ね合わされた金属箔6Aのみと異方性導電材5の導電粒子により電気的に接続された状態が得られる。そのため、隣接する配線パターン3の端子接続部3aのピッチが狭くなっても、隣り合う配線パターン3の端子接続部3a間がショートすることなく、配線パターン3のピッチを狭めた狭ピッチ化に対応できる。
【0052】
また、本実施形態の可撓配線板1によれば、接続端子6の基端部6aが配線パターン3の端子接続部3aよりも幅狭に形成されているので、微粘着シート12を絶縁性基板2に重合する際に微小な位置ずれが生じたとしても、接続端子6の基端部6aを配線パターン3の端子接続部3aに対向させることができるため、接続端子6を常に配線パターン3の端子接続部3a上に対応させて接合することができる。
【0053】
さらに、本実施形態の可撓配線板1によれば、図1および図2に示すように、接続端子6の先端部6bのピッチを配線パターン3よりも狭ピッチに形成したので、この可撓配線板1を図1および図2の矢印A方向に図示しない電子機器のコネクタに挿入し、それに備わる複数の金属端子片の夫々と接続端子6の先端部6bとを夫々当接して電気的に接続させて使用する場合に、コネクタに複数の金属端子片のピッチが配線パターン3のピッチよりも小さい小型のものを用いることができ、その分だけ電子機器の小型化・コンパクト化を図ることができるという利点がある。
【0054】
また、本実施形態の可撓配線板1によれば、配線パターン3は銀粉末をバインダ樹脂中に含有する導電インクをスクリーン印刷することで形成されるが、配線パターン3は接続端子6との重合部分において異方性導電材5によって被覆されるため、配線パターン3の銀が析出するマイグレーション現象により配線パターン3間が短絡するのを異方性導電材5によって防止することができる。
【0055】
またさらに、本実施形態の可撓配線板1によれば、絶縁性基板2の端子配置領域TAの裏面に、剥離防止手段9の一つとしての補強部材8である補強テープ8aが接合されているので、補強テープ8は、可撓配線板1を図1および図2の左右方向に示す長手方向に沿って曲げる外力による配線パターン3と接続端子6との接合部位の変形を阻止するように働く。その結果、配線パターン3の端子接続部3aと接続端子6との接合部分に生じる応力を格段に低減できるので、接続端子6の剥離を防止することができる。
【0056】
さらにまた、本実施形態の可撓配線板1によれば、配線パターン3と接続端子6との接合部位に位置する接続端子6の端縁6cを覆うように接合された剥離防止手段9の他の一つとしての絶縁性保護部材7である絶縁テープ7Aを有しているので、絶縁テープ7Aは、接続端子6を配線パターン3との接合部位に保持するように働く。その結果、可撓配線板1を図1および図2の左右方向に示す長手方向に沿って曲げる外力によって、接続端子6の端縁6cが接合部位から剥離しようとするのを防止することができる。
【0057】
したがって、本実施形態の可撓配線板1によれば、配線パターン3の狭ピッチ化に対応することができるとともに、配線パターン3と接続端子6との接合の信頼性を容易に向上することができる。
【0058】
一方、本実施形態の可撓配線板1の製造方法によれば、所定パターンの接続端子6を異方性導電材5により所定パターンの配線パターン3間の短絡を招来することなく一括して配線パターン3の端子接続部3aに接合することができるので、接続端子6を極めて効率的に接合することができ、接合工数を低減できるので大幅なコストダウンを達成できる。
【0059】
また、本実施形態の可撓配線板1の製造方法によれば、所定パターンの接続端子6を異方性導電材5上に配線パターン3に対応して配置してから貼着して接合するので、貼り忘れなく配線パターン3の端子接続部3aに高精度にかつ容易に貼着して接合することができる。
【0060】
さらに、本実施形態の可撓配線板1の製造方法によれば、配線パターン3に対する接続端子3の接合と、絶縁性基板2に対する補強部材8の接合とを同一工程で同時に行うことができるので、補強部材8からなる剥離防止手段9を設けた可撓配線板1の生産効率を容易に向上することができる。
【0061】
したがって、本実施形態の可撓配線板1の製造方法によれば、配線パターン3の狭ピッチ化に対応することができるとともに、配線パターン3と接続端子6との接合の信頼性の高い可撓配線板1を効率的に得ることができる。
【0062】
なお、本発明は、前記実施形態に限定されるものではなく、必要に応じて種々変更することができる。
【0063】
【発明の効果】
以上説明したように本発明に係る可撓配線板によれば、配線パターンの狭ピッチ化に対応することができるとともに、配線パターンと接続端子との接合の信頼性を容易に向上することができるなどの極めて優れた効果を奏する。
【0064】
また、本発明に係る可撓配線板の製造方法によれば、補強部材からなる剥離防止手段を設けた可撓配線板の生産効率を容易に向上することができるなどの極めて優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る可撓配線板の実施形態の要部を示す平面図
【図2】図1の2−2線に沿った断面図
【図3】本発明に係る可撓配線板の製造方法の実施形態におけるマザー異方性導電膜へマザー金属箔を貼着した状態の要部を示す平面図
【図4】図3の4−4線に沿った断面図
【図5】本発明に係る可撓配線板の製造方法の実施形態におけるマザー金属箔の不要部分を除去した状態の要部を示す平面図
【図6】図5の6−6線に沿った断面図
【図7】本発明に係る可撓配線板の製造方法の実施形態における微粘着シートをマザー異方性導電膜に貼着した状態の要部を示す平面図
【図8】図7の8−8線に沿った断面図
【図9】本発明に係る可撓配線板の製造方法の実施形態におけるマザー基板の平面図
【図10】図9の10−10線に沿った断面図
【図11】本発明に係る可撓配線板の製造方法の実施形態におけるマザー基板に配線パターンを形成した状態の要部を示す平面図
【図12】図11の12−12線に沿った断面図
【図13】本発明に係る可撓配線板の製造方法の実施形態におけるマザー基板にレジストを設けた状態の要部を示す平面図
【図14】図13の14−14線に沿った断面図
【図15】本発明に係る可撓配線板の製造方法の実施形態における金属箔のマザー基板への接合工程を示す説明図
【図16】本発明に係る可撓配線板の製造方法の実施形態における微粘着シートを剥離した状態の平面
【図17】図14の17−17線に沿った断面図
【図18】従来の可撓配線板の要部を示す平面図
【図19】図18の19−19線に沿った拡大断面図
【符号の説明】
1 可撓配線板
2 絶縁性基板
2M マザー基板
3 配線パターン
3a 端子接続部
4 レジスト
5 異方性導電材
5A 異方性導電膜
5M マザー異方性導電膜
6 接続端子
6A 金属箔
6a 基端部
6b 先端部
6c 端縁
7 絶縁性保護部材
7a 絶縁テープ
8 補強部材
8A 補強テープ
9 剥離防止手段
TA 端子配置領域
BA 基板形成予定領域
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子機器の部品間の電気的な接続に好適な可撓配線板およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、電子機器の部品間の電気的な接続を可撓配線板により行う技術が知られている。このような技術が用いられる可撓配線板としては、可撓性を有する絶縁性基板上に、所定パターンの配線パターン(導体回路)と、この配線パターンに電気的に接続される入出力用の接続端子とを設けたものや、入出力用の接続端子に加えてチップ部品あるいはバルブなどの各種の電子部品を搭載するための電子部品搭載用の接続端子を設けたものなどがある(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
図18および図19は従来の可撓配線板の接続端子近傍の構成を示すものであり、従来の可撓配線板101は、PET(ポリエチレンテレフタレート)などの絶縁性を有する素材により形成された可撓性フィルムからなる絶縁性基板102を有しており、この絶縁性基板102の一面たる表面(図18の正面、図19の上面)には、銀ペーストなどの導電ペーストを印刷することにより得られる所定パターンの配線パターン103が形成されている。この配線パターン103は、端子接続部103aを具備しており、この端子接続部103aは、絶縁性基板102の端子配置領域TPAに配置されている。この絶縁性基板102の端子配置領域TPAは、例えば配線パターン103が形成された表面の一端である図18および図19の左方に示す左端部に設けられている。
【0004】
また、配線パターン103の端子接続部103aは、絶縁性基板102の左端に沿って所定のピッチで整列配置されている。すなわち、端子接続部103aは、絶縁性基板102の左端に対して直交する図18および図19の左右方向を長手方向とする相互に平行な複数(図18においては3本)の直線状パターンによって形成されている。
【0005】
また、絶縁性基板102の表面の端子配置領域TPAを除く部位は、配線パターン103を腐蝕および損傷などから保護するための絶縁性のペースト状インクなどからなるレジスト104によって覆われている。すなわち、配線パターン103の端子接続部103aの表面は、レジスト104によって覆われておらず、外部に露出されている。
【0006】
そして、端子接続部103aの表面には、対応する電子部品との電気的な接続に用いるための金属箔からなる接続端子105が導電性接着剤106を介して重ね合わされて電気的な接続状態を保持した状態で接合されている。この接続端子105は、例えばコネクタなどの他の電子部品との接続に用いる場合には入力あるいは出力端子とされ、チップ部品やバルブなどの電子部品を実装する場合には、実装する電子部品の電極との電気的な接続に用いる端子とされるようになっている。
【0007】
したがって、接続端子105を電子部品を実装する場合の端子とする場合には、実装する電子部品の搭載位置に端子配置領域TPAが設けられ、この端子配置領域TPAに、対応する電子部品の電極の形状に対応した形状の接続端子105が形成されることになる。
【0008】
このような可撓配線板101の製造方法としては、絶縁性基板102に銀ペーストにより所定パターンの配線パターン103を印刷形成し、つぎに配線パターン103をその端子接続部103aを除いて覆うように絶縁性のペースト状インクによってレジスト104を印刷形成し、その後、端子接続部103aに導電性接着剤106を印刷した後、導電性接着剤106に金属箔からなる接続端子105を重ね合わせて接続端子105を配線パターン103の端子接続部103aに接着することによって接合する製造方法が用いられている。
【0009】
【特許文献1】
特開平10−117057号公報
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前述した従来の可撓配線板101の製造方法においては、印刷形成される導電性接着剤106の形成位置にある程度のばらつきが避けられず、配線パターン103のピッチ、詳しくは配線パターン103の端子接続部103aのピッチが比較的広い場合は導電性接着剤106の位置ずれが多少起こっても、さほど大きな不都合が生じることはないが、配線パターン103の端子接続部103aのピッチが狭くなった場合には、導電性接着剤106の微小な位置ずれで、隣り合う端子接続部103a間が導電性接着剤106によって短絡するという所謂ブリッジ現象が発生し、歩留まりの低下を引き起こすという問題点があった。特に、近年の小型化の要求にともなう配線パターン103の狭ピッチ化にともなって、歩留まりの低下が顕著になるという問題点があった。
【0011】
また、近年においては、各種電子部品の信頼性の向上が求められており、従来の可撓配線板101においても、信頼性の向上の一つとして、配線パターン103の端子接続部103aに対する接続端子105の接続である接合の信頼性の向上が求められている。すなわち、可撓配線板101は、可撓性を具備しているので、例えば図18および図19の左右方向に示す長手方向の曲げなどの外力によって配線パターン103の端子接続部103aと接続端子105との接合部分に応力が生じ、接続端子105が剥離し易い傾向があり、特に、外力が繰り返し加わる場合には、接続端子105の剥離がより発生しやすくなるという問題点があった。
【0012】
そこで、配線パターンの狭ピッチ化に対応することができるとともに、配線パターンと接続端子との接合の信頼性の高い可撓配線板およびその製造方法が求められている。
【0013】
本発明はこれらの点に鑑みてなされたものであり、配線パターンの狭ピッチ化に対応することができるとともに、配線パターンと接続端子との接合の信頼性の高い可撓配線板およびその製造方法を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】
前述した目的を達成するため本発明に係る可撓配線板の特徴は、可撓性を具備する絶縁性基板と、この絶縁性基板上に印刷形成された導電ペーストからなる端子接続部を具備する配線パターンと、前記端子接続部に電気的に接続される金属箔からなる接続端子とを有する可撓配線板であって、前記配線パターンの端子接続部に対して、前記接続端子が異方性導電材を介して重ね合わされて電気的な接続状態を保持した状態に接合されているとともに、この接続端子の剥離を防止するための剥離防止手段が設けられている点にある。そして、このような構成を採用したことにより、異方性導電材は、配線パターンとこの配線パターンに重ね合わされた接続端子との相互間に位置する導電粒子のみが電気的な接続に寄与するので、配線パターンの狭ピッチ化に対応することができる。さらに、剥離防止手段は、配線パターンと接続端子との接合の信頼性を容易に向上することができる。
【0015】
本発明の可撓配線板においては、前記剥離防止手段が、前記絶縁性基板の少なくとも前記配線パターンと前記接続端子との接合部位の他面側に接合された補強部材、および少なくとも前記配線パターンの端子接続部と前記接続端子との接合部位に位置する前記接続端子の端縁を覆うように接合された絶縁性保護部材のうちの少なくとも一方であることが好ましい。そして、このような構成を採用したことにより、補強部材は、外力による配線パターンの端子接続部と接続端子との接合部位の変形を阻止するように働く。さらに、絶縁性保護部材は、接続端子を配線パターンの端子接続部との接合部位に保持するように働く。
【0016】
一方、本発明に係る可撓配線板の製造方法の特徴は、可撓性を具備する絶縁性基板の一面に印刷形成されている導電ペーストからなる配線パターンの端子接続部に異方性導電材を介して金属箔からなる接続端子を重ね合わせて圧着することにより前記配線パターンの端子接続部と前記接続端子とを電気的な接続状態を保持した状態に接合すると同時に、前記絶縁性基板の少なくとも前記配線パターンの端子接続部と前記接続端子との接合部位の他面側に予め形成された補強部材を接合する点にある。そして、このような構成を採用したことにより、配線パターンの端子接続部に対する接続端子の接合と、絶縁性基板に対する補強部材の接合とを同一工程で行うことができるので、生産効率を容易に向上することができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を図面に示す実施形態により説明する。
【0018】
本実施形態の可撓配線板は、コネクタに着脱可能に差し込まれるものを例示している。
【0019】
図1および図2は本発明に係る可撓配線板の実施形態の要部を示すものであり、図1は平面図、図2は図1の2−2線に沿った断面図である。
【0020】
図1および図2に示すように、本実施形態の可撓配線板1は、可撓性を具備する絶縁性基板2を備えている。この絶縁性基板2には、PET、PI(ポリイミド)などの絶縁性を有する樹脂により形成された可撓性フィルム基板が一般的に用いられている。また、絶縁性基板2は、その厚さが例えば25μm程度の薄膜に形成されており、これにより可撓性が付与されている。なお、薄膜とすることにより、絶縁性基板2に光透過性を付与することもできる。
【0021】
前記絶縁性基板2の図2の上方に示す上面には、所定パターンの配線パターン(導体回路)3が形成されている。この配線パターン3は、銀ペーストなどの導電ペーストをスクリーン印刷などの印刷形成することにより形成されている。
【0022】
前記配線パターン3は、端子接続部3aを具備している。この端子接続部3aは、例えば配線パターン3の図1および図2の左方に示す左端部に設けられており、この端子接続部3aは、絶縁性基板2の図1および図2の左方に示す左端部に設けられた端子配置領域TAの内部に配置されている。すなわち、絶縁性基板2の一端である図1および図2の左方に示す左端部の表面が、端子配置領域TAとされており、この端子配置領域TA内の右側に配線パターン3の端子接続部3aが配置されている。
【0023】
また、配線パターン3の端子接続部3aは、絶縁性基板2の左端に沿って所定のピッチで整列配置されている。すなわち、端子接続部3aは、絶縁性基板2の左端に対して直交する図1および図2の左右方向を長手方向とする相互に平行な複数、本実施形態においては3本の直線状パターンによって形成されている。
【0024】
前記絶縁性基板2の表面の端子配置領域TAを除く部位は、配線パターン3を腐蝕および損傷などから保護するための絶縁性のペースト状インクなどからなるレジスト4によって覆われている。
【0025】
前記絶縁性基板2の端子配置領域TAには、配線パターン3の端子接続部3aを覆うように異方性導電材5が配設されている。この異方性導電材5は、樹脂に導電粒子を混合分散することにより構成されている。この異方性導電材5による接続は、基本的に圧接(圧着)であり、導電粒子が電気的な接続を、樹脂が圧接状態を保持する機能を分担するようになっている。
【0026】
この異方性導電材5に用いる樹脂としては、熱硬化性樹脂、紫外線などの光硬化性樹脂などを挙げることができる。また、異方性導電材5に用いる導電粒子としては、ニッケル、銅などの金属粒子あるいは樹脂ビーズにニッケル、金などの金属を被覆した粒子などを挙げることができる。このような異方性導電材5としては、異方性導電膜(Anisotropic Conductive Film )、異方性導電ペーストなどを挙げることができる。本実施形態においては、生産性の向上を図るため、加熱圧着型の異方性導電膜5Aが用いられている。
【0027】
前記異方性導電材5上には、所定パターンの接続端子6が配設されている。この接続端子6は、銅などの導電性を有する金属を素材とする金属箔6Aにより形成されており、その長手方向の一端側である右端側に位置する基端部6aは、異方性導電材5を介して対応する配線パターン3の端子接続部3aと対向するように重ね合わされて電気的な接続状態を保持した状態に接合されている。また、接続端子6の他端側である左端側に位置する先端部6bは、異方性導電材5を介して絶縁性基板2の端子配置領域TAに接合されている。そして、接続端子6の先端部6bの表面が、図示しないコネクタの電極と電気的に接続されるようになっている。
【0028】
本実施形態における接続端子6は、基端部6aの図1上下方向に示す幅寸法が、先端部6bの図1上下方向に示す幅寸法より幅広に形成されているとともに、基端部6aの図1上下方向に示す幅寸法が、配線パターン3の端子接続部3aの図1上下方向に示す幅寸法よりも幅狭に形成されている。また、本実施形態における接続端子6の先端部6bの相互間のピッチは、図1に示すように、配線パターン3の端子接続部3aの相互間のピッチより狭ピッチで配置されている。すなわち、接続端子6の少なくとも先端部6bが、絶縁性基板2の左端に対して直交する図1および図2の左右方向を長手方向とする相互に平行な直線状パターンに形成されているとともに、先端部6bにおける相互間のピッチが、配線パターン3の端子接続部3aの相互間のピッチより狭いピッチで配置されている。
【0029】
なお、端子配置領域TAに配置されている配線パターン3の端子接続部3aの接続端子6の基端部6aと重ね合わされている部位を除く部分については、端子配置領域TAを覆う異方性導電材5によって覆われることで、腐蝕および損傷などから保護されている。
【0030】
前記接続端子6の右端部は、絶縁性保護部材7によって覆われている。この絶縁性保護部材7としては、基材の一面に接着層を具備する絶縁テープ、絶縁性のペースト状インクなどからなる保護材などを挙げることができる。本実施形態においては、絶縁性保護部材7として絶縁テープ7Aが用いられており、この絶縁テープ7Aは、図1および図2に示すように、少なくとも配線パターン3の端子接続部3aと接続端子6との接合部位に位置する接続端子6の端縁6c、詳しくは接続端子6の長手方向の右端である基端部6aの端縁6cを覆うように接合されている。なお、絶縁性保護部材7は、配線パターン3の端子接続部3aと接続端子6との接合部位に位置する接続端子6の端縁6cおよび側端縁のすべてを包括して覆うように配置してもよい。
【0031】
前記絶縁性基板2の端子配置領域TAの図2の下方に示す下面には、図2に示すように、補強部材8が接合されている。この補強部材8としては、基材の一面に接着層を具備する補強板、補強テープあるいは補強フィルムなどを挙げることができる。本実施形態においては、補強部材8として補強テープ8Aが用いられている。この補強テープ8Aの基材としては、PET、PI、PPS(ポリフェニレンスルフィド)などを挙げることができる。
【0032】
また、接着層としては、従来公知の各種のものから選択することができるが、絶縁性基板2に対する補強部材8の接合を、異方性導電材5による配線パターン3の端子接続部3aに対する接続端子6の接合と同時に行うことができるものであることが生産性を向上することができるという意味で肝要である。したがって、補強部材8の接着層としては、異方性導電材5による配線パターン3と接続端子6との接合に用いる圧接力、熱あるいは光などによって絶縁性基板2に対する充分な接着強度を得ることができるものが好ましい。例えば、感圧型接着剤、反応固化型接着剤(熱硬化性接着剤、熱硬化性と熱可塑性の両者からつくる複合型接着剤、紫外線などの光硬化性接着剤、嫌気性接着剤など)などを挙げることができる。
【0033】
なお、補強部材8は、絶縁性基板2の少なくとも配線パターン3の端子接続部3aと接続端子6との接合部位の他面側に配置されていればよい。
【0034】
前記絶縁性保護部材7および補強部材8の両者により、本実施形態の接続端子6の剥離を防止するための剥離防止手段9が構成されている。
【0035】
なお、剥離防止手段9としては、絶縁性保護部材7および補強部材8のうちの少なくとも一方を有していればよい。
【0036】
ここで、本実施形態の可撓配線板の製造方法について説明する。
【0037】
図3から図17は、本発明に係る可撓配線板の製造方法の実施形態を説明する図であり、図3はマザー異方性導電膜へマザー金属箔を貼着した状態の要部を示す平面図、図4は図3の4−4線に沿った断面図、図5はマザー金属箔の不要部分を除去した状態の要部を示す平面図、図6は図5の6−6線に沿った断面図、図7は微粘着シートをマザー異方性導電膜に貼着した状態の要部を示す平面図、図8は図7の8−8線に沿った断面図、図9はマザー基板の平面図、図10は図9の10−10線に沿った断面図、図11はマザー基板に配線パターンを形成した状態の要部を示す平面図、図12は図11の12−12線に沿った断面図、図13はマザー基板にレジストを設けた状態の要部を示す平面図、図14は図13の14−14線に沿った断面図、図15は金属箔のマザー基板への接合工程を示す説明図、図16は微粘着シートを剥離した状態の平面図、図17は図14の17−17線に沿った断面図である。
【0038】
本実施形態に係る可撓配線板1の製造方法では、図3および図4に示すように、先ず最初に、一面に離型シート11を有するマザー異方性導電膜5Mの他面に銅箔などの1枚の導電性のマザー金属箔6Mをラミネート加工により貼り付ける。なお、マザー異方性導電膜5Mとしては、端子配置領域TAの面積より大きい面積のものを用いる。
【0039】
つぎに、ケミカルエッチング技術を用いてマザー金属箔6Mを部分的に除去することにより、図5および図6に示すように、マザー異方性導電膜5Mの他面に所定数の金属箔6Aを所定形状でかつ所定パターンで残存させることにより接続端子6を形成する。残した金属箔6Aからなる接続端子6は、これを後工程において接合すべき絶縁性基板2上の配線パターン3の端子接続部3aの配置に対し位置的対応関係をもって配設される。
【0040】
続いて、図7および図8に示すように、弱粘着性の接着剤をPETフィルムの一面にコートしてなる微粘着シート12を各金属箔6Aを被覆するようにマザー異方性導電膜5Mの他面に熱ロール加工により貼り付ける。
【0041】
一方、配線パターン3はこれとは別工程で形成される。このため先ず最初に、図9および図10に示すように、PETなどの可撓性を有する絶縁性基板2のマザー基板2Mを用意する。このマザー基板2Mは、複数の製品を効率よく製造するために用いるものであり、型抜きなどにより多数個取りが可能とされている。すなわち、マザー基板2Mとしては、例えばPETフィルムの原反を印刷機の印刷可能な面積である1平方メートルの面積に裁断することにより、図9に2点鎖線にて示す完成品における可撓配線板1の絶縁性基板2となる基板形成予定領域BAを複数得る大きさのものを用いる。
【0042】
つぎに、マザー基板2Mの一面にスクリーン印刷法により導電ペーストを印刷して乾燥させることによって、図11および図12に示すように、所定形状で所定パターンの配線パターン3をマザー基板2Mの基板形成予定領域BAに印刷形成する。この際、導電ペーストには銀粉末をバインダ樹脂中に含有する導電インクが用いられる。
【0043】
つぎに、マザー基板2Mの基板形成予定領域BAにおける配線パターン3を形成した表面のうち端子配置領域TAを除く部位の表面を覆うように、スクリーン印刷法により絶縁性のペースト状インクを印刷して乾燥させることによって、図13および図14に示すように、レジスト4を印刷形成する。
【0044】
そして、図15に示すように、離型シート11を剥離して金属箔6Aを保持した微粘着シート12を、マザー異方性導電膜5Mの一面を絶縁性基板マザー2Mの基板形成予定領域BAにおける表面に向けて重合し、金属箔6Aの基端部6aを配線パターン3の端子接続部3aに対向させる。また、基板形成予定領域BAにおける端子配置領域TAの他面たる裏面に予め形成されている補強テープ8Aの接着層を対向させる。なお、補強部材8を用いない場合には、絶縁性基板2の端子配置領域TAの裏面に予め形成されている補強部材8としての補強テープ8Aの接着層を対向させる工程を省略する。
【0045】
この状態で所定温度(例えば80℃)に加熱した熱圧着ポンチ13を微粘着シート12の金属箔6Aと反対側の面に押し当てて、微粘着シート12を介して異方性導電接膜5Mを加熱・加圧することによって、金属箔6Aを夫々各配線パターン3の端子接続部3aに接合すると同時に、補強テープ8Aを端子配置領域TAの裏面に接合する。この時、マザー異方性導電膜5Mは、マザー基板3Mの基板形成予定領域BAより広い範囲に接合されることになる。
【0046】
なお、マザー異方性導電膜5Mを介した金属箔6Aの配線パターン3の端子接続部3aに対する接合と、マザー異方性導電膜5Mの基板形成予定領域BAに対する接合と、マザー基板3Mの基板形成予定領域BAの裏面に対する補強テープ8Aとの同時接合は、基板形成予定領域BA毎に行ってもよいし、マザー基板3Mのすべての基板形成予定領域BAにおいて同時に行ってもよい。
【0047】
その後、図16および図17に示すように、微粘着シート12を剥離し、基板形成予定領域BAの抜き加工を施す。この抜き加工は、抜き型を用いたプレス加工や、レーザなどによる切断加工などの従来公知のものから生産性や設計コンセプトなどの必要に応じて選択するとよい。この基板形成予定領域BAの抜き加工により、マザー異方性導電膜5Mの基板形成予定領域BAをはみ出した余分な部分が除去される。
【0048】
そして、最後に、絶縁性保護部材7としての絶縁テープ7Aを、少なくとも配線パターン3と接続端子6との接合部位に位置する接続端子6の端縁6cを覆うように貼着して接合することにより、図1および図2に示す可撓配線板1が完成する。なお、抜き加工を施す前に絶縁テープ7Aを接合するように構成してもよい。
【0049】
以上の製造工程により、本実施形態の可撓配線板1が構成される。
【0050】
つぎに、前述した構成からなる本実施形態の作用について説明する。
【0051】
本実施形態の可撓配線板1によれば、異方性導電材5により金属箔6Aからなる接続端子6が配線パターン3の端子接続部3aに対応して接合され、配線パターン3の端子接続部3aがその上に重ね合わされた金属箔6Aのみと異方性導電材5の導電粒子により電気的に接続された状態が得られる。そのため、隣接する配線パターン3の端子接続部3aのピッチが狭くなっても、隣り合う配線パターン3の端子接続部3a間がショートすることなく、配線パターン3のピッチを狭めた狭ピッチ化に対応できる。
【0052】
また、本実施形態の可撓配線板1によれば、接続端子6の基端部6aが配線パターン3の端子接続部3aよりも幅狭に形成されているので、微粘着シート12を絶縁性基板2に重合する際に微小な位置ずれが生じたとしても、接続端子6の基端部6aを配線パターン3の端子接続部3aに対向させることができるため、接続端子6を常に配線パターン3の端子接続部3a上に対応させて接合することができる。
【0053】
さらに、本実施形態の可撓配線板1によれば、図1および図2に示すように、接続端子6の先端部6bのピッチを配線パターン3よりも狭ピッチに形成したので、この可撓配線板1を図1および図2の矢印A方向に図示しない電子機器のコネクタに挿入し、それに備わる複数の金属端子片の夫々と接続端子6の先端部6bとを夫々当接して電気的に接続させて使用する場合に、コネクタに複数の金属端子片のピッチが配線パターン3のピッチよりも小さい小型のものを用いることができ、その分だけ電子機器の小型化・コンパクト化を図ることができるという利点がある。
【0054】
また、本実施形態の可撓配線板1によれば、配線パターン3は銀粉末をバインダ樹脂中に含有する導電インクをスクリーン印刷することで形成されるが、配線パターン3は接続端子6との重合部分において異方性導電材5によって被覆されるため、配線パターン3の銀が析出するマイグレーション現象により配線パターン3間が短絡するのを異方性導電材5によって防止することができる。
【0055】
またさらに、本実施形態の可撓配線板1によれば、絶縁性基板2の端子配置領域TAの裏面に、剥離防止手段9の一つとしての補強部材8である補強テープ8aが接合されているので、補強テープ8は、可撓配線板1を図1および図2の左右方向に示す長手方向に沿って曲げる外力による配線パターン3と接続端子6との接合部位の変形を阻止するように働く。その結果、配線パターン3の端子接続部3aと接続端子6との接合部分に生じる応力を格段に低減できるので、接続端子6の剥離を防止することができる。
【0056】
さらにまた、本実施形態の可撓配線板1によれば、配線パターン3と接続端子6との接合部位に位置する接続端子6の端縁6cを覆うように接合された剥離防止手段9の他の一つとしての絶縁性保護部材7である絶縁テープ7Aを有しているので、絶縁テープ7Aは、接続端子6を配線パターン3との接合部位に保持するように働く。その結果、可撓配線板1を図1および図2の左右方向に示す長手方向に沿って曲げる外力によって、接続端子6の端縁6cが接合部位から剥離しようとするのを防止することができる。
【0057】
したがって、本実施形態の可撓配線板1によれば、配線パターン3の狭ピッチ化に対応することができるとともに、配線パターン3と接続端子6との接合の信頼性を容易に向上することができる。
【0058】
一方、本実施形態の可撓配線板1の製造方法によれば、所定パターンの接続端子6を異方性導電材5により所定パターンの配線パターン3間の短絡を招来することなく一括して配線パターン3の端子接続部3aに接合することができるので、接続端子6を極めて効率的に接合することができ、接合工数を低減できるので大幅なコストダウンを達成できる。
【0059】
また、本実施形態の可撓配線板1の製造方法によれば、所定パターンの接続端子6を異方性導電材5上に配線パターン3に対応して配置してから貼着して接合するので、貼り忘れなく配線パターン3の端子接続部3aに高精度にかつ容易に貼着して接合することができる。
【0060】
さらに、本実施形態の可撓配線板1の製造方法によれば、配線パターン3に対する接続端子3の接合と、絶縁性基板2に対する補強部材8の接合とを同一工程で同時に行うことができるので、補強部材8からなる剥離防止手段9を設けた可撓配線板1の生産効率を容易に向上することができる。
【0061】
したがって、本実施形態の可撓配線板1の製造方法によれば、配線パターン3の狭ピッチ化に対応することができるとともに、配線パターン3と接続端子6との接合の信頼性の高い可撓配線板1を効率的に得ることができる。
【0062】
なお、本発明は、前記実施形態に限定されるものではなく、必要に応じて種々変更することができる。
【0063】
【発明の効果】
以上説明したように本発明に係る可撓配線板によれば、配線パターンの狭ピッチ化に対応することができるとともに、配線パターンと接続端子との接合の信頼性を容易に向上することができるなどの極めて優れた効果を奏する。
【0064】
また、本発明に係る可撓配線板の製造方法によれば、補強部材からなる剥離防止手段を設けた可撓配線板の生産効率を容易に向上することができるなどの極めて優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る可撓配線板の実施形態の要部を示す平面図
【図2】図1の2−2線に沿った断面図
【図3】本発明に係る可撓配線板の製造方法の実施形態におけるマザー異方性導電膜へマザー金属箔を貼着した状態の要部を示す平面図
【図4】図3の4−4線に沿った断面図
【図5】本発明に係る可撓配線板の製造方法の実施形態におけるマザー金属箔の不要部分を除去した状態の要部を示す平面図
【図6】図5の6−6線に沿った断面図
【図7】本発明に係る可撓配線板の製造方法の実施形態における微粘着シートをマザー異方性導電膜に貼着した状態の要部を示す平面図
【図8】図7の8−8線に沿った断面図
【図9】本発明に係る可撓配線板の製造方法の実施形態におけるマザー基板の平面図
【図10】図9の10−10線に沿った断面図
【図11】本発明に係る可撓配線板の製造方法の実施形態におけるマザー基板に配線パターンを形成した状態の要部を示す平面図
【図12】図11の12−12線に沿った断面図
【図13】本発明に係る可撓配線板の製造方法の実施形態におけるマザー基板にレジストを設けた状態の要部を示す平面図
【図14】図13の14−14線に沿った断面図
【図15】本発明に係る可撓配線板の製造方法の実施形態における金属箔のマザー基板への接合工程を示す説明図
【図16】本発明に係る可撓配線板の製造方法の実施形態における微粘着シートを剥離した状態の平面
【図17】図14の17−17線に沿った断面図
【図18】従来の可撓配線板の要部を示す平面図
【図19】図18の19−19線に沿った拡大断面図
【符号の説明】
1 可撓配線板
2 絶縁性基板
2M マザー基板
3 配線パターン
3a 端子接続部
4 レジスト
5 異方性導電材
5A 異方性導電膜
5M マザー異方性導電膜
6 接続端子
6A 金属箔
6a 基端部
6b 先端部
6c 端縁
7 絶縁性保護部材
7a 絶縁テープ
8 補強部材
8A 補強テープ
9 剥離防止手段
TA 端子配置領域
BA 基板形成予定領域
Claims (3)
- 可撓性を具備する絶縁性基板と、この絶縁性基板上に印刷形成された導電ペーストからなる端子接続部を具備する配線パターンと、前記端子接続部に電気的に接続される金属箔からなる接続端子とを有する可撓配線板であって、
前記配線パターンの端子接続部に対して、前記接続端子が異方性導電材を介して重ね合わされて電気的な接続状態を保持した状態に接合されているとともに、この接続端子の剥離を防止するための剥離防止手段が設けられていることを特徴とする可撓配線板。 - 前記剥離防止手段が、前記絶縁性基板の少なくとも前記配線パターンの端子接続部と前記接続端子との接合部位の他面側に接合された補強部材、および少なくとも前記配線パターンの端子接続部と前記接続端子との接合部位に位置する前記接続端子の端縁を覆うように接合された絶縁性保護部材のうちの少なくとも一方であることを特徴とする請求項1に記載の可撓配線板。
- 可撓性を具備する絶縁性基板の一面に印刷形成されている導電ペーストからなる配線パターンの端子接続部に異方性導電材を介して金属箔からなる接続端子を重ね合わせて圧着することにより前記配線パターンの端子接続部と前記接続端子とを電気的な接続状態を保持した状態に接合すると同時に、前記絶縁性基板の少なくとも前記配線パターンの端子接続部と前記接続端子との接合部位の他面側に予め形成された補強部材を接合することを特徴とする可撓配線板の製造方法。
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