JP4388168B2 - 樹脂成形基板 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、導体とこれを被覆する樹脂から構成される樹脂成形基板に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、電子機器の小型化、高密度化の要求に伴い、電子部品の小型化、狭ピッチ化が進んでいる。これらの電子部品は、プリント基板など回路が形成された板に実装される。
プリント基板は、一般的にガラスエポキシ樹脂や紙フェノール樹脂を母材とし、表面もしくはその内層に厚さ35μm程度の銅箔で回路が形成されている。このプリント基板で大電流用の回路を形成するときは、電流容量を確保するため、回路を構成する配線の幅を広げるのが通常である。また、高電圧用の回路を形成するときは、絶縁距離を保つため、回路を構成する配線間の距離(以下、クリアランスという。)を広くとる。
このため、プリント基板を用いては、大電流/高電圧回路で構成される電源部の基板を小さくすることができず、機器の小型化を妨げる要因となっている。
【0003】
これに対し、電源部の小型化を実現する手段として、回路を構成する導体を樹脂で被覆した樹脂成形基板が注目されつつある。
このような樹脂成形基板の回路は、一般的に厚さ0.5mm程度の金属板を用いて形成されており、そのため、プリント基板よりも細い配線幅で電流容量を確保することが可能である。
また、樹脂によって配線である導体を完全に覆う構造をとるため、配線間の絶縁性が高い構造になっており、プリント基板よりもクリアランスを小さくすることができる。
これらの点から、大電流/高電圧用の回路基板において、樹脂成形基板はプリント基板よりも基板の大きさを大幅に小さくできるという利点がある。
【0004】
以下に、従来の樹脂成形基板の製造工程を図18を参照して説明する。
まず、金属板にエッチング加工、あるいはパンチング加工を施して、不要部分を取り除き、図18(a)に示すような、所定の形状に加工する。金属板の材料には一般的に銅や真鍮などが使われる。表面の酸化を考慮して、錫等の鍍金処理を施す場合がある。そして、挿入部品を実装の対象とする場合は、部品挿入のための貫通穴53を設ける。
このような工程を経て加工された金属板をリードフレーム51という。なお、リードフレーム51の外周部はタイバーと呼ばれ、各配線をつなぐ部分となっており、樹脂で被覆された後切断されるまで各配線はこのタイバーによってまとめられている。
【0005】
次に、図18(b)に示すように、リードフレーム51を樹脂55で被覆する。この際、電子部品を実装する電極部52、タイバー54および貫通した穴からなる部品挿入穴53の周辺部は樹脂が付着しないようにする。
樹脂には、エポキシ樹脂等の熱硬化性樹脂やポリフェニレンスルフィド(以下、PPSという。)等の熱可塑性樹脂が用いられ、トランスファ成形や射出成形等の手段を用いてリードフレーム51を覆う。
射出成形の場合、樹脂射出圧によってリードフレーム51の形状が変形しないように、成形時に固定ピンにてリードフレーム51を固定する。
こうしてできた成形品からタイバー54を切断し、また、場合によってはリードフレーム51に曲げ等の加工を施して、図18(c)に示すような樹脂成形基板が完成する。
【0006】
樹脂成形基板を用いた大電流/高電圧用の回路基板では、その配線幅およびクリアランスを小さくできるため、プリント基板を用いるよりも基板の大きさを小さくすることができるが、小電流/低電圧用の回路基板においてはプリント基板より基板サイズを縮小できるとは限らない。
例えば、プリント基板の場合、小電流/低電圧用の回路基板として、配線幅が0.1mm、クリアランスが0.1mmという配線仕様が可能である。
しかし、樹脂成形基板の場合、金属板の加工性が問題となり、配線幅を細くするには限界がある。一般的に、金属板をエッチングやプレスによって加工する場合、金属板の厚みより細い配線幅やクリアランスに加工することは困難である。つまり、厚み0.5mmの金属板の場合、配線幅およびクリアランスを0.5mm以下に加工できない。
仮に、非常に薄い金属板を用いてプリント基板と同等の配線幅を持つリードフレームを作製できたとしても、リードフレームの厚みが薄いため、樹脂成形時の射出圧によって変形してしまう。
このため、樹脂成形基板は、信号系のような小電流/低電圧用の回路基板ではプリント基板よりもサイズが大きくなるという問題がある。
【0007】
また、樹脂成形基板の配線層は、一般的にはプリント基板における片面配線のように1枚の基板に1層のみであり、立体交差するなど複雑なパターンの回路を形成することは困難である。
もし、1枚の樹脂成形基板で多層の配線を有する基板を形成するために、複数のリードフレームをプレス加工等によって立体的に交差させて回路を形成したとしても、樹脂成形時の圧力によるリードフレームの厚み方向の変形によりリードフレーム間が接近してしまい絶縁距離を保てない。
さらに、リードフーレームの変形は後の部品実装にも影響する。一般に、複数端子を有する表面実装型の電子部品の電極は、同一平面上に実装されることが想定されており、電子部品の電極の基板への接地面は平らな形状になっている。このため、このような電子部品を凹凸のある基板上に実装すると、電子部品の電極が基板側の電極に接することができない場合がある。また、仮に、実装できたとしても、接合強度が不足したり、また接合の信頼性が確保できなかったりする。
このため、樹脂成形基板上の電極は、同じ平面位置にあることが求められており、リードフレームの変形は極力抑える必要がある。
このように、1回の工程で複数のリードフレームを立体的に交差させて回路を形成することは困難である。
【0008】
また、1層の配線層を有する樹脂成形基板を複数枚積層することで、多層の配線を有する樹脂成形基板を形成する場合は、各層のリードフレーム間の電気的接合が必要となる。
ところが、リードフレームは樹脂に埋もれており、仮に接合したい箇所でリードフレームが露出するようにしていたとしても、基板を重ね合わすとリードの接合面が基板の内側に隠れてしまうため、半田付け、スポット溶接等、導体間の電気的接合に用いられている手法で各層のリードフレームや、実装したい部品を接合するのは困難である。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記課題に鑑み、多層配線化を実現し、電源系/信号系混載の回路のモジュール投影面積を小さくできる樹脂成形基板を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明による樹脂成形基板は、導体とそれを覆う樹脂によって構成された基板を少なくとも2つ積層してなる樹脂成形基板であって、第一の基板表面に露出する第一の電極部、前記第一の電極部の近傍において第一の基板を貫通して設けられた開口部、第二の基板に設けられて前記開口部に嵌合する突起部、および前記突起部の頂面に露出して第一の電極部とほぼ同じ平面を構成する第二の電極部を具備し、第一の電極部と第二の電極部を電子部品で接合するように構成されている。
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明の樹脂成形基板には、大別して以下のような2つの形態がある。
一つの形態は、導体を樹脂で被覆してなる基板を複数枚積層して構成し、下層の導体の端部を立ち上げて、この立ち上げた部分と上層の基板の導体を部品等を介して接合するように構成する。
また、もう一つの形態は、導体を樹脂で被覆してなる基板1枚で構成し、導体の端部を立ち上げ、この立ち上げた部分と、基板表面に露出する電極部や、同様にして基板表面に立ち上げた他の導体の端部とを部品を介して接合するように構成する。
このように、本発明の樹脂成形基板は、回路を形成する導体の端部を立ち上げ、この立ち上げた部分と他の導体とを電子部品等で接続することによって、多層構成の配線を可能としたものである。
このような構成をとることによって、隣接する配線と交差することのない配線設計が可能となり、従来、基板の平面方向にのみ並べて設計していた配線を縦方向にも配置することが可能となる。このため、配線設計の自由度が高まり、回路を形成する基板の大きさを小さくすることができる。
【0013】
樹脂成形基板を複数枚積層して構成する場合の好ましい一実施の形態は、第一の基板に開口部を設け、第二の基板にこの開口部に嵌合する突起部を設け、さらに突起部の頂面や側面に第二の基板の導体が露出して電極部になるようにする。
このような構成をとると、基板を重ね合わせる時の基板の位置合わせが容易になるとともに、第二の基板の電極部と第一の基板表面に露出する電極部とがほぼ同じ平面になるようにすることができる。そのため、電子部品の実装精度が高くなる。
また、他の好ましい実施の形態は、第一の基板に互いに近接して露出する2つの電極部を設け、この電極部の1つとつながる導体に第二の基板から突出する導体と結合する部分を設ける。また、第二の基板の導体の端部がその表面から突出するようにしておく。
このような構成をとると、基板を重ね合わせる時の位置合わせが容易になるとともに、第一の基板の導体で部品を実装する電極部を形成することができるため、電極の位置精度の管理を第一の基板に限定でき、部品実装の信頼性がさらに高くなる。
【0014】
本発明の他の好ましい実施の形態は、第一および第二の基板の導体の端部を折り曲げて基板の表面から突出させ、この突出させた部分に部品を実装したプリント基板を接続する。
このような構成をとると、プリント基板のみ、または樹脂成形基板のみで同一の構成の回路を形成した基板よりも基板の大きさを小さくできる設計が可能になる。
例えば、信号系回路のような、プリント基板で作製した方が樹脂成形基板で作製するよりも基板の大きさを小さくできる回路部分は、プリント基板で作製し、これを多層配線化した樹脂成形基板に実装すると、樹脂成形基板のみで回路基板を構成するよりも得られるモジュールの投影面積を小さくすることができる。
【0015】
上記したいずれの実施の形態においても、基板の側面から導体の端部が突出していると、この導体端部を基板のコネクタ部として使用でき、別途にコネクタ用の部品を基板に接続する手間が省ける。特に、この導体の端部が整列していると利用しやすい。
また、基板の表面から突出する複数の導体の端部が整列していると、プリント基板を実装するなどの工程が容易になる。また、コネクタ部としも利用しやすい。
なお、3枚以上の基板を積層して基板を構成する場合は、接続しようとする2つの基板の間にある基板に開口部等を設け、この開口部を通して下層の導体を上層にまで導出する。
【0016】
樹脂成形基板1枚で多層配線化した基板を構成する場合の好ましい一実施の形態は、基板の導体の端部を折り上げ、さらにこの導体の端部が基板表面に露出する電極部の上方に所定の間隔をおいて対向するように折り曲げる。そして、この折り曲げられた導体の先端と基板表面に露出する電極部を電子部品で接合する。
このような構成をとると、隣接する配線と交差することなく2つの導体を接続することができ、基板を積層することなく多層配線構成を有する樹脂成形基板となる。
また、他の好ましい実施の形態は、所定の距離をおいて対向するように、2つの導体の端部を折り上げて基板表面から突出させる。そして、この突出させた導体間を電子部品で接合する。
このような構成をとると部品配置の位置が限定されないことから、部品レイアウトの自由度を向上させることができる。
【0017】
以下に、本発明の具体的な実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
《実施の形態1》
本実施の形態では、2枚の樹脂成形基板を積層して、1枚の樹脂成形基板を作製する。
図1は、本実施の形態による樹脂成形基板の第一の基板の平面図であり、図2は、図1中のA−A’線における断面図である。
厚さ0.64mmの真鍮板をエッチングによって所定の形状に加工した後、錫鍍金を施してリードフレームを作製する。そして、電子部品を実装する電極部2aおよび導体3aの端部(導体端部)5aを除いて樹脂6aで被覆する。このとき、後述する第二の基板の突起部が嵌合するように開口部4を設けておく。樹脂6aは、例えばPPSを射出成形する。樹脂成形後は、タイバーを切断して樹脂成形基板1を得る。
【0018】
図3は、第二の基板の平面図であり、図4は、図3中のB−B’線における断面図である。
図1と同様に、厚さ0.64mmの真鍮板をエッチングして所定の形状に加工した後、錫鍍金を施してリードフレームを作製する。そして、導体3bの端部をプレス加工によって垂直方向に折り上げ、さらに水平方向にもう一度折り曲げて、図4に示すような形状の屈曲部9を形成する。この際、屈曲部9の水平面2bは、第二の基板を上記の第一の基板と重ね合わせたときに、第一の基板の電極部2aと同じ平面位置になるようにする。
そして、導体端部5bを除いてリードフレームを樹脂6bで被覆する。このとき、図1の開口部4に嵌合できる形状で、かつ屈曲部9の水平面(電極部)2bがその頂面に露出するように突起部8を設ける。最後に、タイバーを切断して樹脂成形基板7を得る。
【0019】
次に、樹脂成形基板1の開口部4と樹脂成形基板7の突起部8とを嵌合させて積層した後、樹脂6cで枠体を形成する。
図5に得られた多層配線構造を有する樹脂成形基板の平面図を示す。また、図6に、図5中のC−C’線における断面図を示す。
得られる樹脂成形基板は、その一方の側面より3列×2段の格子状に導体の端部(5a、5b)が整列して突出している。この部分は、コネクタ部10として利用できるため、部品として別にコネクタを接合する必要がない。
また、得られる樹脂成形基板の電極部2aと電極部2bは、同じ平面位置にあるため、良好に部品を実装することができる。
このように本実施の形態によると、多層間の電気的接合を行うと同時に、電極の位置を精度よく制御することができる。
【0020】
《実施の形態2》
本実施の形態においても、実施の形態1と同じく2枚の樹脂成形基板を積層して、1枚の樹脂成形基板を作製する。
図7は、本実施の形態による樹脂成形基板の第一の基板の平面図であり、図8は、図7中のD−D’線における断面図である。
図1と同様にして、真鍮板を加工してリードフレームを作製する。そして、導体13bの端部をプレス加工によって折り曲げ、図8に示すような渦巻き状に加工して導体結合部19を形成する。
そして、錫鍍金を施した後、電子部品を実装する電極部12aおよび12b、導体13aの端部15aおよび導体結合部19を除いて、リードフレームを樹脂16aで被覆する。最後に、タイバーを切断して樹脂成形基板11を得る。
【0021】
図9は、第二の基板の平面図であり、図10は、図9中のE−E’線における断面図である。
図1と同様に、真鍮板を加工してリードフレームを作製する。そして、プレス加工によって、導体13cの端部を垂直方向に折り上げて導体接合部18を形成する。この後、導体13cの端部15bを除いて樹脂16bで被覆する。このとき、導体結合部18の先端が樹脂16b表面から突起し、かつ第一の基板と重ねたときに導体結合部19に差し込まれて接合するようにする。最後に、タイバーを切断して樹脂成形基板17を得る。
【0022】
そして、樹脂成形基板11の導体接合部19に樹脂成形基板17の導体接合部18を差し込んだ後、樹脂16cで枠体を形成する。
図11に得られた多層配線構造を有する樹脂成形基板の平面図を示す。また、図12に、図11中のF−F’線における断面図を示す。
得られる樹脂成形基板は、その一方の側面から導体の端部(15a、15b)が突出しており、この部分をコネクタ部20として利用できる。
本実施の形態によると、第一の基板のリードフレームで、部品を実装する電極部(12a、12b)を形成しているため、電極の水平位置の管理を第一の基板に限定できる。したがって部品実装の信頼性が高くなる。
【0023】
《実施の形態3》
本実施の形態においても、実施の形態1と同じく2枚の樹脂成形基板を積層して、1枚の樹脂成形基板を作製する。
図13は、本実施の形態による樹脂成形基板の平面図であり、図14は、図13中のG−G’線における断面図である。
第一の基板は、図1と同様にして、真鍮板を加工してリードフレームを作製した後、プレス加工によって、導体23aの端部を垂直に立ち上げる。立ち上げた導体23aの先端は一列に整列するようにする。そして、部品を実装する電極部と、導体23cの端部25aを除いて樹脂で被覆する。このとき立ち上げた導体23aの先端が樹脂の表面から突出して導体接続部28aとなるようにする。最後に、タイバーを切断して樹脂成形基板21を作製する。
第二の基板も、第一の基板と同様にリードフレームを作製した後、プレス加工によって導体23bの端部を垂直に立ち上げる。このとき、立ち上げた導体23bの先端は、第一の基板と重ね合わせた時に、導体接続部28aの先端とほぼ同じ水平位置になるようにする。そして、電極部および導体23dの端部25bを除いて樹脂16cで被覆する。このとき、立ち上げた導体23bの先端は、樹脂の表面から突出して導体接続部28bとなるようにする。そして、タイバーを切断して樹脂成形基板27を形成する。
基板21および基板27を重ね合わせた後、樹脂で枠体を形成する。得られる樹脂成形基板は、一方の側面から導体の端部(25a、25b)が突出しており、この部分をコネクタ部30として利用できる。
このようにして得られる樹脂成形基板の電極部に半田を塗布して電源系の部品26を実装する。また、導体接続部28aおよび28bに信号系の部品29を実装したプリント基板24を実装する。プリント基板24は、その接合用の穴22に各導体接合部を挿入した後、半田接合を行う。
本実施の形態のように、信号系の回路部分はプリント基板で作製し、電源系の回路部分は多層配線化した樹脂成形基板で作製して、両者を接合することによって、樹脂成形基板のみで回路基板を構成するよりも得られるモジュールの投影面積を小さくすることができる。
また、樹脂から突出する導体の先端が整列していると、プリント基板を実装する工程が容易になる。また、樹脂成形基板のコネクタ部として利用しやすい。
【0024】
《実施の形態4》
本実施の形態では、樹脂成形基板を複数枚積層するのではなく、1枚の基板で多層配線化した樹脂成形基板を作製する。
図15は、本実施の形態による樹脂成形基板の要部の平面図であり、図16は、図15中のH−H’線における断面図である。
図1と同様にして、真鍮板をエッチング加工して、リードフレーム(図15中、導体34、36および37)を作製する。そして、プレス加工によって、導体36の端部を垂直に立ち上げて屈曲部31を形成する。続いて、導体37の端部で、後の工程で電子部品を実装する電極部32を除き、樹脂35で被覆する。このとき、屈曲部31は、樹脂の表面に突出するようにする。
さらに、導体36の屈曲部31をプレス加工して導体37の方向に垂直に折り曲げる。このとき屈曲部31の先端は、実装する部品の幅分だけ隔てて導体37の電極部32と対向するようにする。最後に、タイバーを切断して樹脂成形基板を得る。
得られた樹脂成形基板の屈曲部31の先端の、電極部32と対向する部分と、導体37の電極部32にクリーム半田を塗布し、チップ部品33を挟み込み、リフロー工法にて接合する。こうして、導体34と接触することなく導体36と導体37を接続する。
本実施の形態によると、配線が交差するポイントが少ない回路構成の場合は、樹脂成形基板の積層構造を用いずに立体交差可能な配線を有する樹脂成形基板を実現することができる。
また、交差するのを避けるために引き回していた配線設計を簡略化することができ、基板サイズの縮小も実現できる。
【0025】
《実施の形態5》
本実施の形態では、実施の形態4と同様に、1枚の基板で多層配線化した樹脂成形基板を作製する。
図17は、本実施の形態による樹脂成形基板の要部の平面図である。
図1と同様にして、真鍮板をエッチング加工してリードフレーム(図17中、導体44、45および46)を作製する。そして、プレス加工によって、導体45の端部を垂直に立ち上げて屈曲部41を形成する。また、導体46の端部も同方向に垂直に立ち上げて屈曲部42を形成する。
そして、このリードフレームを樹脂で被覆する。このとき、屈曲部41および42は、樹脂の表面に突出するようにする。さらに、プレス加工によって屈曲部41を導体46の方向に垂直に折り曲げ、また屈曲部42は導体45の方向に垂直に折り曲げる。なお、屈曲部41の先端と屈曲部42の先端は、実装しようとする部品の幅分だけ隔てて対向するようにあらかじめ設計しておく。最後に、タイバーを切断して樹脂成形基板を作製する。
得られた樹脂成形基板の屈曲部41および42が対向する面に、クリーム半田を塗布し、チップ部品43を挟み込み、リフロー工法にて接合して電子回路を構成する。こうして、導体44と接触することなく、導体45および46を接続することができる。
本実施例の形態によると、部品配置の位置が限定されないことから、部品レイアウトの自由度が向上する。
【0026】
【発明の効果】
上記のように本発明によると、多層配線化した樹脂成形基板を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態による樹脂成形基板の第一の基板の平面図である。
【図2】同基板のA−A’線における断面図である。
【図3】同樹脂成形基板の第二の基板の平面図である。
【図4】同基板のB−B’線における断面図である。
【図5】同樹脂成形基板であって、図1および図3の基板を重ね合わせた平面図である。
【図6】同基板のC−C’線における断面図である。
【図7】本発明の他の実施の形態による樹脂成形基板の第一の基板の平面図である。
【図8】同基板のD−D’線における断面図である。
【図9】同樹脂成形基板の第二の基板の平面図である。
【図10】同基板のE−E’線における断面図である。
【図11】同樹脂成形基板であって、図7および図9の基板を重ね合わせた平面図である。
【図12】同基板のF−F’線における断面図である。
【図13】本発明の他の実施の形態による樹脂成形基板の平面図である。
【図14】同基板のG−G’線における断面図である。
【図15】本発明の他の実施の形態による樹脂成形基板の要部の平面図である。
【図16】同基板のH−H’線における断面図である。
【図17】本発明の他の実施の形態による樹脂成形基板の要部の平面図である。
【図18】従来の樹脂成形基板を作製する工程を示す平面図である。
【符号の説明】
1、7、11、17、21、27 樹脂成形基板
2、12、32、52 電極部
3、13、23、34、36、37、44、45、46 導体
4 開口部
5、15、25 導体端部
6、16、35、55 成形樹脂
8 突起部
9、18、31、41、42 屈曲部
10、20、30、 コネクタ部
18、19 導体結合部
22 プリント基板の接合用穴
24 プリント基板
26、29、33、43 実装部品
28 導体接続部
51リードフレーム
53 部品挿入穴
54 タイバー
Claims (3)
- 導体とそれを覆う樹脂によって構成された基板を少なくとも2つ積層してなる樹脂成形基板であって、第一の基板表面に露出する第一の電極部、前記第一の電極部の近傍において第一の基板を貫通して設けられた開口部、第二の基板に設けられて前記開口部に嵌合する突起部、および前記突起部の頂面に露出して第一の電極部とほぼ同じ平面を構成する第二の電極部を具備し、第一の電極部と第二の電極部を電子部品で接合するように構成された樹脂成形基板。
- 前記基板の側面から導体の端部が突出している請求項1記載の樹脂成形基板。
- 一方の基板の側面または表面から複数の導体の端部が整列して突出している請求項2記載の樹脂成形基板。
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