JP2005023277A - 舗装面用遮熱塗料 - Google Patents

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Tamotsu Yoshinaka
保 吉中
Hiroshi Murakami
浩 村上
Masasue Nagashima
正季 長島
Noriyasu Noda
憲康 野田
Noriyuki Fukae
典之 深江
Toshiichi Aoki
敏一 青木
幹夫 ▲高▼須
Mikio Takasu
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Abstract

【課題】 高い断熱性を有し、太陽光の赤外線を反射、放射することによって、熱吸収が少なく、かつアスファルト舗装、コンクリート舗装等への熱伝導を抑える塗膜を得ることができる舗装面用遮熱塗料を提供する。
【解決手段】 (A)塗膜形成成分と、(B)可視領域で吸収を示し近赤外領域で反射を示す顔料および/または(C)中空粒子とを含有し、(A)塗膜形成成分が、(A1)アクリル酸アルキルエステルまたはメタクリル酸アルキルエステルと、(A2)前記(A1)成分に可溶なアクリル系重合体と、(A3)前記(A1)成分に可溶な可塑剤と、(A4)1分子中に少なくとも2個の重合性二重結合を有する化合物と、(A5)40℃以上の融点を有するパラフィンまたはワックスとを含有する舗装面用遮熱塗料。
【選択図】 なし

Description

本発明は、地面を覆うアスファルトやコンクリートあるいはコンクリート壁、橋脚等のコンクリート構造物に塗装される塗料に関し、詳しくは、高い断熱性を有し、太陽光の赤外線を反射、放射することによって、熱吸収が少なく、かつ地面を覆うアスファルトやコンクリートあるいは屋上、コンクリート壁、橋脚等のコンクリート構造物の熱伝導を抑える遮熱塗料に関し、特に密粒度アスファルト混合物、細粒度アスファルト混合物、開粒度アスファルト混合物などからなるアスファルト舗装、コンクリート舗装などに好適な遮熱塗料に関する。
近年、都市中心部の気温が周辺部よりも高くなるヒートアイランド現象が深刻化しており、ヒートアイランド現象への対策が急がれている。ヒートアイランド現象の原因として、自動車の排気ガス、ビルの排熱などが指摘されている。また、ヒートアイランド現象には、道路や駐車場において地面を覆うアスファルト、コンクリート等の舗装の放熱性が悪く、アスファルト舗装等が蓄熱してしまうことが影響していると考えられている。
道路舗装用の塗料としては、特開平5−222705号公報(特許文献1)に、排水性アスファルト混合物層上に樹脂硬化物被覆層を設ける技術が開示され、特公平1−36508号公報(特許文献2)に、道路マーキング用の塗料が開示されている。しかしながら、従来の道路舗装用の塗料は、舗装を熱から遮蔽すること(遮熱)については全く考慮されておらず、塗膜自体の熱吸収、および道路舗装への熱伝導をほとんど抑えることはできなかった。
別の問題として、道路舗装用の塗料には、密粒度アスファルト混合物、細粒度アスファルト混合物などからなる舗装面からの塗膜の剥離(カットバック)を抑えるための柔軟性、および開粒度アスファルト混合物からなる舗装などに含まれる骨材(砕石等)の離脱を抑えるための強度(硬さ)の相反する性能が同時に求められる。従来の道路舗装用の塗料は、柔軟性と強度とのバランスを取るように設計され、実用的な性能を持っているものの、さらなる性能の向上の要求には応えうるものではなかった。
特開平5−222705号公報 特公平1−36508号公報
よって、本発明の目的は、高い断熱性を有し、太陽光に含まれる赤外線を反射、放射することによって、熱吸収が少なく、特に密粒度アスファルト混合物、細粒度アスファルト混合物、開粒度アスファルト混合物などからなるアスファルト舗装、コンクリート舗装などへの熱伝導を抑える塗膜を得ることができる舗装面用遮熱塗料を提供することにある。
また、本発明の他の目的は、高い遮熱効果および高い強度を有する塗膜を得ることができる下塗り用の舗装面用遮熱塗料、および、高い遮熱効果を有し、かつ柔軟性に優れた塗膜を得ることができる上塗り用の舗装面用遮熱塗料を提供することにある。
すなわち、本発明の舗装面用遮熱塗料は、(A)塗膜形成成分と、(B)可視領域で吸収を示し近赤外領域で反射を示す顔料および/または(C)中空粒子とを含有し、前記(A)塗膜形成成分が、(A1)アクリル酸アルキルエステルまたはメタクリル酸アルキルエステル(以下、(A1)成分とも記す)と、(A2)前記(A1)成分に可溶なアクリル系重合体(以下、(A2)成分とも記す)と、(A3)前記(A1)成分に可溶な可塑剤(以下、(A3)成分とも記す)と、(A4)1分子中に少なくとも2個の重合性二重結合を有する化合物(以下、(A4)成分とも記す)と、(A5)40℃以上の融点を有するパラフィンまたはワックス(以下、(A5)成分とも記す)とを含有することを特徴とするものである。
また、前記(A)塗膜形成成分は、前記(A1)成分、(A2)成分、(A3)成分および(A4)成分の総量100質量%中、(A1)成分が35〜77質量%であり、(A2)成分が20〜30質量%であり、(A3)成分が2〜20質量%であり、(A4)成分が1〜15質量%であり、前記(A1)成分、(A2)成分、(A3)成分および(A4)成分の合計100質量部に対して、前記(A5)成分が0.5〜2質量部であるものであることが望ましい。
また、前記(B)顔料の含有量は、塗料中、5〜60質量%であることが望ましい。
また、前記(C)中空粒子の含有量は、塗料中、10〜70体積%であることが望ましい。
また、前記(B)顔料は、JIS A 5759に定義される日射反射率が15%以上、かつCIE1976L*** 色空間におけるL* 値が30以下の顔料であることが望ましい。
また、本発明の舗装面用遮熱塗料は、前記(B)顔料の他に、(D)JIS A 5759に定義される日射反射率が12%以上の着色顔料を含有することが望ましい。
ここで、前記(D)着色顔料の含有量は、塗料中、5〜60質量%であることが望ましい。
また、本発明の舗装面用遮熱塗料は、前記(B)顔料および(D)着色顔料の他に、(E)白色顔料を含有することが望ましい。
ここで、前記(E)白色顔料の含有量は、塗料中、5〜60質量%であることが望ましい。
また、前記(C)中空粒子は、透明または半透明の中空セラミック粒子であることが望ましい。
また、前記中空セラミック粒子の強度は、3.9N/mm2 以上であることが望ましい。
また、前記中空セラミック粒子の平均粒子径は、5〜150μmであることが望ましい。
また、前記(A1)アクリル酸アルキルエステルまたはメタクリル酸アルキルエステルは、(A1−1)ホモポリマーにしたときのガラス転移温度が80℃以上のモノマーおよび(A1−2)ホモポリマーにしたときのガラス転移温度が0℃以下のモノマーを含有するものであることが望ましい。
また、本発明の舗装面用遮熱塗料が、舗装面上に、舗装面に接する下塗り層および表面に露出する上塗り層を有する舗装構造における、下塗り層を形成するための塗料である場合は、前記(A1)成分、(A2)成分、(A3)成分、(A4)成分の総量100質量%中、(A1−1)成分が48〜58質量%であり、(A1−2)成分が5〜19質量%であり、(A2)成分が20〜27質量%であり、(A3)成分が2〜5質量%であり、(A4)成分が1〜15質量%であり、前記(A1)成分、(A2)成分、(A3)成分および(A4)成分の合計100質量部に対して、前記(A5)成分が0.5〜2質量部であり、前記(B)顔料の含有量が、塗料中、5〜60質量%であり、前記(C)中空粒子の含有量が、塗料中、10〜70体積%であることが望ましい。
また、本発明の舗装面用遮熱塗料が、舗装面上に、舗装面に接する下塗り層および表面に露出する上塗り層を有する舗装構造における、上塗り層を形成するための塗料である場合は、前記(A1)成分、(A2)成分、(A3)成分、(A4)成分の総量100質量%中、(A1−1)成分が35〜47質量%であり、(A1−2)成分が0〜30質量%であり、(A2)成分が20〜30質量%であり、(A3)成分が2〜20質量%であり、(A4)成分が1〜15質量%であり、前記(A1)成分、(A2)成分、(A3)成分および(A4)成分の合計100質量部に対して、前記(A5)成分が0.5〜2質量部であり、前記(B)顔料の含有量が、塗料中、5〜60質量%であり、前記(C)中空粒子の含有量が、塗料中、10〜70体積%であることが望ましい。
本発明の舗装面用遮熱塗料は、(A)塗膜形成成分と、(B)可視領域で吸収を示し近赤外領域で反射を示す顔料および/または(C)中空粒子とを含有するので、形成される塗膜は、熱吸収が少なく、かつアスファルト舗装、コンクリート舗装等への熱伝導を抑えることができ、優れた遮熱効果を発揮する。
また、前記(A)塗膜形成成分が、(A1)アクリル酸アルキルエステルまたはメタクリル酸アルキルエステルと、(A2)前記(A1)成分に可溶なアクリル系重合体と、(A3)前記(A1)成分に可溶な可塑剤と、(A4)1分子中に少なくとも2個の重合性二重結合を有する化合物と、(A5)40℃以上の融点を有するパラフィンまたはワックスとを含有するものであるので、形成される塗膜の強度と柔軟性のバランスが良好であり、耐久性がよい。
また、前記(A)塗膜形成成分が、前記(A1)成分、(A2)成分、(A3)成分および(A4)成分の総量100質量%中、(A1)成分が35〜77質量%であり、(A2)成分が20〜30質量%であり、(A3)成分が2〜20質量%でありおよび(A4)成分が1〜15質量部であり、前記(A1)成分、(A2)成分、(A3)成分および(A4)成分の合計100質量部に対して、前記(A5)成分が0.5〜2質量部であるものであれば、形成される塗膜の強度と柔軟性のバランスが、さらによくなる。
また、前記(B)顔料の含有量が、塗料中、5〜60質量%であれば、形成される塗膜の遮熱効果と強度のバランスが良好となる。
また、前記(C)中空粒子の含有量が、塗料中、10〜70体積%であれば、形成される塗膜の遮熱効果と強度のバランスが良好となる。
また、前記(B)顔料が、JIS A 5759に定義される日射反射率が15%以上、かつCIE1976L*** 色空間におけるL* 値が30以下の顔料であれば、遮熱効果がさらに向上した黒色または濃彩色の塗膜を得ることができる。
また、本発明の舗装面用遮熱塗料が、前記(B)顔料の他に、(D)JIS A 5759に定義される日射反射率が12%以上の着色顔料を含有するものであれば、様々な色の塗料を調製することができ、また、形成される塗膜は、従来の黒色顔料の塗膜に比べ熱吸収が少ない。
ここで、前記(D)着色顔料の含有量が、塗料中、5〜60質量%であれば、塗膜の隠蔽力と強度のバランスがよくなる。
また、本発明の舗装面用遮熱塗料が、前記(B)顔料および(D)着色顔料の他に、(E)白色顔料を含有するものであれば、様々な色の塗料を調製することができ、また、形成される塗膜は、従来の黒色顔料の塗膜に比べ熱吸収が少ない。
ここで、前記(E)白色顔料の含有量が、塗料中、5〜60質量%であれば、塗膜の隠蔽力と強度のバランスがよくなる。
また、前記(C)中空粒子が、透明または半透明の中空セラミック粒子であれば、その高い断熱性、反射性、および放射性によって、形成される塗膜の遮熱効果がさらに向上する。
また、前記中空セラミック粒子が、3.9N/mm2 以上であれば、塗料製造時に中空セラミック粒子が破壊されることがない。
また、前記中空セラミック粒子の平均粒子径が、5〜150μmであれば、塗膜外観、塗工作業性、塗膜物性、遮熱効果が良好となる。
また、前記(A1)アクリル酸アルキルエステルまたはメタクリル酸アルキルエステルが、(A1−1)ホモポリマーにしたときのガラス転移温度が80℃以上のモノマーおよび(A1−2)ホモポリマーにしたときのガラス転移温度が0℃以下のモノマーを含有するものであれば、形成される塗膜の強度と柔軟性のバランスが、さらによくなる。
また、本発明の舗装面用遮熱塗料が、前記(A1)成分、(A2)成分、(A3)成分および(A4)成分の総量100質量%中、(A1−1)成分が48〜58質量%であり、(A1−2)成分が5〜19質量%であり、(A2)成分が20〜27質量%であり、(A3)成分が2〜5質量%であり、(A4)成分が1〜15質量%であり、前記(A1)成分、(A2)成分、(A3)成分および(A4)成分の合計100質量部に対して、前記(A5)成分が0.5〜2質量部であり、前記(B)顔料の含有量が、塗料中、5〜60質量%であり、前記(C)中空粒子の含有量が、塗料中、10〜70体積%であるものであれば、高い強度を有する塗膜を得ることができる。このような塗料は、舗装面上に、舗装面に接する下塗り層および表面に露出する上塗り層を有する舗装構造における、下塗り層を形成するための塗料として好適である。
また、本発明の舗装面用遮熱塗料が、前記(A1)成分、(A2)成分、(A3)成分および(A4)成分の総量100質量%中、(A1−1)成分が35〜47質量%であり、(A1−2)成分が0〜30質量%であり、(A2)成分が20〜30質量%であり、(A3)成分が2〜20質量%であり、(A4)成分が1〜15質量%であり、前記(A1)成分、(A2)成分、(A3)成分および(A4)成分の合計100質量部に対して、前記(A5)成分が0.5〜2質量部であり、前記(B)顔料の含有量が、塗料中、5〜60質量%であり、前記(C)中空粒子の含有量が、塗料中、10〜70体積%であるものであれば、柔軟性に優れた塗膜を得ることができる。このような塗料は、舗装面上に、舗装面に接する下塗り層および表面に露出する上塗り層を有する舗装構造における、上塗り層を形成するための塗料として好適である。
以下、本発明について詳細に説明する。
<(A)塗膜形成成分>
本発明における(A)塗膜形成成分とは、塗料を構成する各成分のうち、顔料、骨材、溶剤を除く成分であり、具体的には、樹脂成分、硬化によって塗膜を形成できるモノマー成分、塗膜に柔軟性を付与する可塑剤、塗膜表面を覆うパラフィンまたはワックス、架橋剤、硬化剤、促進剤など、塗膜形成に関与する成分である。
本発明における(A)塗膜形成成分は、(A1)アクリル酸アルキルエステルまたはメタクリル酸アルキルエステル(以下、(A1)(メタ)アクリル酸アルキルエステルとも記す)と、(A2)前記(A1)成分に可溶なアクリル系重合体と、(A3)前記(A1)成分に可溶な可塑剤と、(A4)1分子中に少なくとも2個の重合性二重結合を有する化合物と、(A5)40℃以上の融点を有するパラフィンまたはワックスとを含有することを特徴とするものである。
<(A1)(メタ)アクリル酸アルキルエステル>
(A1)成分の(メタ)アクリル酸アルキルエステルとしては、例えば、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸−n−プロピル、(メタ)アクリル酸イソプロピル、(メタ)アクリル酸−n−ブチル、(メタ)アクリル酸−t−ブチル、(メタ)アクリル酸−2−エチルヘキシル、等の(メタ)アクリル酸のC1〜C18のアルキルエステル類;(メタ)アクリル酸メトキシポリエチレングリコール、(メタ)アクリル酸ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシブチル、(メタ)アクリル酸ポリエチレングリコール、(メタ)アクリル酸プロピレングリコール等の水酸基含有モノマー類;無水コハク酸−(メタ)アクリル酸ヒドロキシエチル等のカルボキシル基含有モノマー類;(メタ)アクリル酸ジメチルアミノエチル、(メタ)アクリル酸ジエチルアミノエチル等の窒素含有モノマー類;(メタ)アクリル酸グリシジル、(メタ)アクリル酸テトラヒドロフルフリル、(メタ)アクリル酸モルホリル等の官能基含有モノマー類;(メタ)アクリル酸イソボルニル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル等の脂環型(メタ)アクリル酸エステル等を挙げることができる。
(A1)成分は、(A1)成分、(A2)成分、(A3)成分、(A4)成分の総量100質量%中、35〜77質量%となるように配合されることが好ましい。これら4成分中の(A1)成分の比率が高くなれば、塗料の粘度が低下して塗工作業性、セルフレベリング性は向上するものの、あまり高くなりすぎると塗料の硬化性が悪くなる。
また、(A1)成分としては、(A1−1)ホモポリマーにしたときのガラス転移温度が80℃以上のモノマーおよび(A1−2)ホモポリマーにしたときのガラス転移温度が0℃以下のモノマーとの混合物が、塗膜に適度な強度と柔軟性を付与できることから好ましい。
(A1−1)ホモポリマーにしたときのガラス転移温度が80℃以上のモノマーとしては、例えば、メタクリル酸メチル、メタクリル酸t−ブチルなどが挙げられ、(A1−2)ホモポリマーにしたときのガラス転移温度が0℃以下のモノマーとしては、例えば、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸ラウリルなどが挙げられる。(A1−2)成分としては、顔料を塗料中に分散しやすくする効果が確認されたことから、アクリル酸2−エチルヘキシル、メタアクリル酸2−エチルヘキシル等が特に好ましい。
塗膜の強度と柔軟性とのバランスを考慮すると、(A1)成分中の(A1−1)成分は35〜58質量%、(A1−2)成分は0〜30質量%であることが好ましい。また、多量の顔料を塗料中に分散しやすくするためには、(A1−2)成分であるアクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸2−エチルヘキシル等は5質量%以上であることがより好ましい。
また、本発明の舗装面用遮熱塗料を、舗装面上に舗装面に接する下塗り層および表面に露出する上塗り層を有する舗装構造における、下塗り層を形成するための塗料(以下、下塗り塗料とも記す)として用いる場合、主に強度が要求されることから、(A1−1)成分を多めにすることが好ましい。具体的には、(A1)成分、(A2)成分、(A3)成分、(A4)成分の総量100質量%中、(A1−1)成分は48〜58質量%、(A1−2)成分は5〜19質量%となるように配合されることが好ましい。
また、本発明の舗装面用遮熱塗料を、下塗り層および上塗り層を有する舗装構造における、上塗り層を形成するための塗料(以下、上塗り塗料とも記す)として用いる場合、主に柔軟性が要求されることから、(A1−1)成分を少なめにすることが好ましい。具体的には、(A1)成分、(A2)成分、(A3)成分、(A4)成分の総量100質量%中、(A1−1)成分は35〜47質量%、(A1−2)成分は0〜30質量%となるように配合されることが好ましい。
<(A2)アクリル系重合体>
(A2)成分は、(A1)成分に可溶なアクリル系重合体であり、塗料の粘度調整、硬化時間の短縮、塗膜の強度と柔軟性のバランスを取ることによる耐久性の向上を目的として配合されるものである。(A2)成分は、1種のモノマーを重合させた単独重合体であっても、2種以上のモノマーを共重合させた共重合体であってもよい。
(A2)成分を得るためのモノマーとしては、例えば、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸i−ブチル、メタクリル酸t−ブチル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸ラウリル、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸i−ブチル、アクリル酸t−ブチル、アクリル酸2−エチルヘキシルなどが挙げられる。
(A2)成分は、好ましくは、メタクリル酸メチルの単独重合体;あるいは、メタクリル酸メチルと、ホモポリマーのガラス転移温度の低いモノマー、例えば、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸i−ブチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸ラウリルとの共重合体である。
また、(A2)成分以外にも、その他の重合体として、スチレン/ブタジエン共重合体、塩化ビニル/酢酸ビニル共重合体、セルロースアセテートブチレート樹脂、エポキシ樹脂なども使用可能である。
また、(A2)成分以外に、ポリエステルポリ(メタ)アクリレート、エポキシポリ(メタ)アクリレート、ウレタンポリ(メタ)アクリレートなどの(メタ)アクリロイル基を有するオリゴマーも任意の割合で使用できる。(メタ)アクリロイル基を有するオリゴマーの具体例としては、フタル酸、アジピン酸、マレイン酸等の多塩基酸と、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブタンジオール等の多価アルコールと、(メタ)アクリル酸との反応で得られるポリエステルポリ(メタ)アクリレート;各種エポキシ樹脂と、(メタ)アクリル酸との反応で得られるエポキシポリ(メタ)アクリレート;各種ポリオールと、ポリイソシアネートと、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート等の水酸基含有モノマーとの反応で得られるウレタンポリ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
(A2)成分は、(A1)成分、(A2)成分、(A3)成分および(A4)成分の総量100質量%中、20〜30質量%となるように配合されることが好ましい。これら4成分中の(A2)成分の比率が低すぎると、塗料の硬化性(短時間硬化性)が悪くなる。一方、これら4成分中の(A2)成分の比率が高すぎると、硬化時間は短縮されるものの、塗料の粘度が上昇するため塗工作業性、セルフレベリング性が悪くなる。
また、本発明の舗装面用遮熱塗料を、下塗り層および上塗り層を有する舗装構造における、下塗り層を形成するための塗料として用いる場合、(A2)成分は、(A1)成分、(A2)成分、(A3)成分および(A4)成分の総量100質量%中、20〜27質量%となるように配合されることが好ましい。
また、本発明の舗装面用遮熱塗料を、下塗り層および上塗り層を有する舗装構造における、上塗り層を形成するための塗料として用いる場合、(A2)成分は、(A1)成分、(A2)成分、(A3)成分および(A4)成分の総量100質量%中、20〜30質量%となるように配合されることが好ましい。
<(A3)可塑剤>
(A3)成分は、(A1)成分に可溶な可塑剤であり、塗料の粘度調整、舗装面への塗膜の追随性の向上を目的として配合されるものである。
(A3)成分の可塑剤としては、例えば、ジブチルフタレート、ジヘプチルフタレート、ジn−オクチルフタレート、ジ2−エチルヘキシルフタレート、オクチルデシルフタレート、ジn−デシルフタレート、ジイソデシルフタレート、ブチルベンジルフタレート等のフタル酸エステル類;ジ2−エチルヘキシルアジペート、オクチルデシルアジペート、ジ2−エチルヘキシルセバケート、ジブチルセバケート、ジ2−エチルヘキシルアゼレート、アセチルクエン酸トリブチル、ポリプロピレングリコール、塩素化パラフィン;アジピン酸系、アゼライン酸系、セバチン酸系、フタル酸系のポリエステル系高分子可塑剤;エポキシ化油、エポキシ化脂肪酸エステル等のエポキシ系高分子可塑剤などが挙げられる。これらは単独で、または2種以上を組み合わせて用いることができる。
(A3)成分は、(A1)成分、(A2)成分、(A3)成分および(A4)成分の総量100質量%中、2〜20質量%となるように配合されることが好ましい。これら4成分中の(A3)成分の比率が低すぎると、塗膜の柔軟性が不十分となる。一方、これら4成分中の(A3)成分の比率が高すぎると、塗膜の硬化性、耐汚れ性が悪くなる。
また、本発明の舗装面用遮熱塗料を、下塗り層および上塗り層を有する舗装構造における、下塗り層を形成するための塗料として用いる場合、主に強度が要求されることから、(A3)成分を少なめにすることが好ましい。具体的に(A3)成分は、(A1)成分、(A2)成分、(A3)成分および(A4)成分の総量100質量%中、2〜5質量%となるように配合されることが好ましい。
また、本発明の舗装面用遮熱塗料を、下塗り層および上塗り層を有する舗装構造における、上塗り層を形成するための塗料として用いる場合、主に柔軟性が要求されることから、(A3)成分は、(A1)成分、(A2)成分、(A3)成分および(A4)成分の総量100質量%中、2〜20質量%となるように配合されることが好ましい。
<(A4)1分子中に少なくとも2個の重合性二重結合を有する化合物>
(A4)成分は、1分子中に少なくとも2個の重合性二重結合を有する化合物であり、硬化の際に(A1)成分を架橋し、塗膜の耐久性を向上させる目的で配合されるものである。また、塗膜表面の耐薬品性、耐汚れ性を向上させるものである。
(A4)成分としては、例えば、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,2−プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,3−ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート等のアルカンジオールジ(メタ)アクリレート;ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート等のポリオキシアルキレングリコールジ(メタ)アクリレート;ジビニルベンゼン、ジアリルフタレート、トリアリルフタレート、トリアリルシアヌレート、トリアリルイソシアヌレート、アリル(メタ)アクリレート、ジアリルフマレート、ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、イソシアヌル酸トリス[エチルオキシ(メタ)アクリレート]などが挙げられる。これらは単独で、または2種以上を組み合わせて用いることができる。
(A4)成分の含有量は、(A1)成分、(A2)成分、(A3)成分および(A4)成分の総量100質量%に対して、1〜15質量%となるように配合されることが好ましい。(A4)成分の配合量が低すぎると、硬化性、塗膜の強度が不十分となる。一方、(A4)成分の配合量が高すぎると、塗膜が硬くなりすぎて脆弱になり、柔軟性が悪くなる。
また、本発明の舗装面用遮熱塗料を、下塗り層および上塗り層を有する舗装構造における、下塗り層を形成するための塗料として用いる場合、(A4)成分は、(A1)成分、(A2)成分、(A3)成分および(A4)成分の総量100質量%に対して、1〜15質量%となるように配合されることが好ましい。
また、本発明の舗装面用遮熱塗料を、下塗り層および上塗り層を有する舗装構造における、上塗り層を形成するための塗料として用いる場合、(A4)成分は、(A1)成分、(A2)成分および(A3)成分および(A4)成分の総量100質量%に対して、1〜15質量%となるように配合されることが好ましい。
<(A5)パラフィンまたはワックス>
(A5)成分は、40℃以上の融点を有するパラフィンまたはワックスであり、塗膜を覆うことによって、硬化の際に塗膜への空気を遮断し、塗膜の耐汚れ性を向上させるものである。また、塗膜表面の耐薬品性、耐汚れ性を向上させるものである。
(A5)成分としては、例えば、パラフィンワックス、ポリエチレンワックス;ステアリン酸、1,2−ヒドロキシステアリン酸等の高級脂肪酸などが挙げられる。
(A5)成分の含有量は、(A1)成分、(A2)成分、(A3)成分および(A4)成分の合計100質量部に対して、0.5〜2質量部となるように配合されることが好ましい。(A5)成分の配合量が低すぎると、塗膜への空気の遮断、塗膜の耐汚れ性の向上が不十分となる。一方、(A5)成分の配合量が高すぎると、塗膜表面の外観を損なう。
また、本発明の舗装面用遮熱塗料を、下塗り層および上塗り層を有する舗装構造における、下塗り層を形成するための塗料として用いる場合、主に上塗り層との接着性が要求されることから、(A5)成分を少なめにすることが好ましい。具体的に(A5)成分は、(A1)成分、(A2)成分、(A3)成分および(A4)成分の合計100質量部に対して、好ましくは0.5〜2質量部、より好ましくは0.5〜1質量部となるように配合される。
また、本発明の舗装面用遮熱塗料を、下塗り層および上塗り層を有する舗装構造における、上塗り層を形成するための塗料として用いる場合、主に表面硬化性が要求されることから、(A5)成分を多めにすることが好ましい。具体的に(A5)成分は、(A1)成分、(A2)成分、(A3)成分および(A4)成分の合計100質量部に対して、好ましくは0.5〜2質量部、より好ましくは1〜2質量部となるように配合される。
<他の成分>
(A1)〜(A5)成分を含有する(A)塗膜形成成分は、硬化剤と促進剤との組み合わせによるレドックス系触媒を用いることによって、−30℃〜50℃の温度範囲で1時間以内に硬化可能である。
レドックス系触媒としては、硬化剤である有機過酸化物と、促進剤である第3級アミンとの組合せによる公知のレドックス触媒が用いられる。有機過酸化物としてはジアシルパーオキサイド、アルキルパーオキサイド、ケトンパーオキサイド等が使用できるが、ジアシルパーオキサイドが好ましく、特にベンゾイルパーオキサイドが好適である。
ベンゾイルパーオキサイドとしては、取り扱い上の危険を避けるため、不活性の液体または固体によって濃度50%程度に希釈されたペースト状または粉末状のものが好ましい。
有機過酸化物の配合量は、(A1)成分、(A2)成分、(A3)成分、(A4)成分および(A5)成分の合計100質量部に対して、0.5〜5質量部の範囲が好ましい。
第3級アミンは、窒素原子に少なくとも1つの芳香族基が直接結合しているものが好ましく、このような第3級アミンとしては、例えば、N,N’−ジメチルアニリン、N,N’−ジメチル−p−トルイジン、N,N’−ジ(ヒドロキシエチル)−p−トルイジン、N,N’−ジ(ヒドロキシプロピル)−p−トルイジンが挙げられる。これらは単独で、または2種以上を組み合わせて用いることができる。
第3級アミンの配合量は、(A1)成分、(A2)成分、(A3)成分、(A4)成分および(A5)成分の合計100質量部に対して、0.25〜5質量部の範囲が好ましい。
硬化剤および/または促進剤の配合量は、好ましい可使時間5〜15分、および好ましい硬化時間5〜60分を得るために、塗料の温度や塗工時の気温に応じて適宜調節することが好ましい。
(A)塗膜形成成分とレドックス系触媒とを混合すると、すみやかに(A1)成分、(A4)成分の重合が開始され、(A)塗膜形成成分の硬化が進行する。また、(A)塗膜形成成分と硬化剤とを混合すると、常温において、ゆっくりと硬化が進行する。したがって、硬化剤は、塗工の直前に本発明の舗装面用遮熱塗料に添加されることが好ましい。
一方、促進剤は(A)塗膜形成成分の硬化を進行させないので、促進剤をあらかじめ(A)塗膜形成成分に配合した状態で、(A)塗膜形成成分(または本発明の舗装面用遮熱塗料)を貯蔵することができる。
(A)塗膜形成成分には耐候性を向上させるためにベンゾトリアゾール誘導体などの紫外線吸収剤あるいは耐光安定剤を添加してもよい。また、接着性を向上させるためにシランカップリング剤を添加してもよい。
(A)塗膜形成成分には、硬化性を安定させるためにフォスファイト類を添加してもよい。フォスファイト類としては、例えば、トリブチルフォスファイト、トリ(2−エチルヘキシル)フォスファイト、トリデシルフォスファイト、トリステアリルフォスファイト、トリス(ノニルフェニル)フォスファイト、トリフェニルフォスファイトなどが挙げられる。
また、(A)塗膜形成成分には、塗膜の表面外観を整える目的で各種の消泡剤、レベリング剤を添加してもよい。
また、(A)塗膜形成成分には、(A)塗膜形成成分(または本発明の舗装面用遮熱塗料)の貯蔵安定性を向上させる目的で、重合禁止剤を添加してもよい。重合禁止剤としては、例えば、ヒドロキノン、ヒドロキノンモノメチルエーテル、2,6−ジ−t−ブチル4メチルフェノールなどが挙げられる。
(A)塗膜形成成分の含有量は、塗料(100質量%)中、30〜90質量%であることが好ましい。(A)塗膜形成成分が少なすぎると、塗膜が脆くなる。一方、(A)塗膜形成成分が多すぎると、他の(B)成分、(C)成分が少なくなるため、隠蔽力が不足して塗料本来の美観の役割を十分発揮できないだけではなく、太陽光の赤外線を十分に反射できず、遮熱効果が不十分となるおそれがある。
また、本発明の舗装面用遮熱塗料を、下塗り層および上塗り層を有する舗装構造における、下塗り層を形成するための塗料として用いる場合、主に接着性が要求されることから、(A)塗膜形成成分を多めにすることが好ましい。具体的に(A)塗膜形成成分の含有量は、塗料中、好ましくは90〜60質量%、より好ましくは80〜60質量%である。
また、本発明の舗装面用遮熱塗料を、下塗り層および上塗り層を有する舗装構造における、上塗り層を形成するための塗料として用いる場合、主に遮熱効果が要求されることから、(A)塗膜形成成分を少なめにすることが好ましい。具体的に(A)塗膜形成成分の含有量は、塗料中、好ましくは30〜70質量%、より好ましくは40〜60質量%である。
<(B)顔料>
本発明における(B)顔料は、可視領域で吸収を示し近赤外領域で反射を示す顔料である。可視領域で吸収を示すため、黒色、灰色、濃茶色等の濃彩色を呈する。しかし、近赤外領域において光吸収がなく、高い反射率を有するため、熱エネルギーの吸収がなく塗膜の温度上昇を防ぐことができる。
(B)顔料としては、可視領域で吸収を示し近赤外領域で反射を示す顔料であれば特に限定することなく用いることができる。中でも、JIS A 5759(日射遮へい・ガラス飛散防止用フィルム)で定義される350〜2100nmの領域における日射反射率が、15%以上である顔料が好適に用いられる。ここで、日射反射率データは、十分に隠蔽された状態、具体的には隠蔽率が約1.0の塗膜において測定される。
(B)顔料としては、日射反射率が15%以上であると同時に、CIE1976L*** 色空間におけるL* 値が30以下のものが好適である。L* 値が30以下であることは黒色またはそれに近い濃彩色であることを意味する。
以上のような条件(日射反射率、L* 値)を満たす顔料の具体例としては、商品名クロモファインブラックA−1103(大日精化工業(株)製)のアゾメチアゾ系黒色顔料、商品名ダイピロキサイドブラウン9290(大日精化工業(株)製)の濃茶色顔料等が挙げられる。また、(B)顔料としては、L* 値が24以下のものがより好ましい。
(B)顔料の含有量は、塗料(100質量%)中、5〜60質量%であることが好ましい。(B)顔料の含有量が少なすぎると、隠蔽力が不足して塗料本来の美観の役割を十分発揮できないだけではなく、太陽光に含まれる赤外線を十分に反射できず、遮熱効果が不十分となるおそれがある。一方、(B)顔料の含有量が多すぎると、塗膜が脆くなりかつコストも高くなる。
また、本発明の舗装面用遮熱塗料を、下塗り層および上塗り層を有する舗装構造における、下塗り層を形成するための塗料として用いる場合、主に接着性が要求されることから、(B)顔料を少なめにすることが好ましい。具体的に(B)顔料の含有量は、塗料中、好ましくは5〜60質量%、より好ましくは5〜40質量%である。
また、本発明の舗装面用遮熱塗料を、下塗り層および上塗り層を有する舗装構造における、上塗り層を形成するための塗料として用いる場合、主に遮熱効果が要求されることから、(B)顔料を多めにすることが好ましい。具体的に(B)顔料の含有量は、塗料中、好ましくは5〜60質量%、より好ましくは30〜60質量%である。
<他の顔料>
本発明の舗装面用遮熱塗料は、(B)顔料に加えて、カーボンブラックや鉄黒等の従来の黒色顔料を除いた(D)着色顔料を少なくとも一種以上と、必要に応じて(E)白色顔料とを含有することができる。
(D)着色顔料、(E)白色顔料を含有することによって様々な色の塗料を調製することができる。従来のカーボンブラック等の黒色顔料を混色する場合に比較すると、塗膜の熱吸収が少ないため変退色等が起こりにくい。
(D)着色顔料としては、通常用いられる各種顔料が適用可能であり、その中でも、JIS A 5759に定義される350〜2100nmの領域における日射反射率が12%以上の顔料が好適に用いられる。ここで、日射反射率データは、十分に隠蔽された状態、具体的には隠蔽率が約1.0の塗膜において測定される。この条件を満たす着色顔料の例としては、モノアゾ系エロー(商品名:ホスターパームエローH3G、ヘキスト(株)製)等の黄色系顔料;酸化鉄(商品名:トダカラー120ED、戸田工業(株)製)、キナクリドンレッド(商品名:Hostaperm Red E2B70、ヘキスト(株)製)等の赤色系顔料;フタロシアニンブルー(商品名:シアニンブルーSPG−8、大日本インキ化学工業(株)製)等の青色系顔料;フタロシアニングリーン(商品名:シアニングリーン5310、大日精化工業(株)製)等の緑色系顔料などが挙げられる。
(E)白色顔料は、特に限定されるものではなく、具体例としては、酸化チタン、亜鉛華などが挙げられる。酸化チタンは、ルチル型、アナターゼ型共に適用可能であり、ルチル型の酸化チタンが特に好適に用いられる。
(B)顔料、(D)着色顔料および(E)白色顔料を組み合わせて用いる場合の各顔料の含有量は、塗料(質量%)中、(B)顔料5〜60質量%、(D)着色顔料5〜60質量%、(E)白色顔料5〜60質量%であることが好ましい。各顔料の含有量が少なすぎると隠蔽力が不足し、各顔料の含有量が多すぎると塗工作業性、耐久性に劣るため不適当である。
また、全顔料の合計の含有量は、塗料中、5〜60質量%であることが好ましい。顔料の含有量が少なすぎると、塗膜の隠蔽力が十分に得られず、太陽光等が透過しやすくなる。また、隠蔽力を得るため膜厚を厚くすると塗工作業性が悪くなる。一方、顔料の含有量が多すぎると、塗膜表面の顔料が一部むき出しになるため平滑度が低下し、水分、光、熱等に対する耐性も著しく損なわれる。
各顔料を(A)塗膜形成成分に分散させる際、各顔料は、平均粒子径が50μm以下になるように分散することが好ましく、25μm以下になるように分散することが最も好ましい。各顔料の平均粒子径が80μm以上であると、塗膜表面が凸凹になり外観を損なうと共に、粗い塗膜表面に塵埃等が付着しやすくなり、塗膜温度が上がりやすくなって耐候性、耐汚染性、色安定性等が悪化する。
顔料を分散させる際に用いる分散媒体としては、鉄以外のものを用いることが好ましい。鉄製の分散媒体は、着色汚染によって顔料の日射反射率を低下させるため不適当である。鉄以外の分散媒体の具体例としては、陶磁製、ガラスビーズ、フリント石等が挙げられ、この中でもガラスビーズは容易に入手可能であり経済性にも優れるため好適に用いられる。分散媒体の粒度、充填量、および顔料分散機の種類等は特に限定されるものではないが、実施形態の具体例として、3〜1.5mmのガラスビーズをサンドグラインドミル容量の約80%充填する場合を挙げることができる。分散媒体を使用しないで、高速ディスパー分散も可能である。
<(C)中空粒子>
本発明における(C)中空粒子は、中空で断熱性に優れるものである。中でも、強度、断熱性の点で、中空無機粒子が好ましく、特に、その表層及び殻内で太陽光等を反射することができ、しかも高い長波放射率を有することから、透明または半透明の中空セラミック粒子が好適である。ここで、長波放射率とは、吸収した熱を赤外線として再び放射するときの変換効率である。したがって、塗膜が熱を吸収した場合でも、塗膜の温度上昇を抑えることができる。このように、透明または半透明の中空セラミック粒子は、反射性、断熱性および放射性を有することにより、塗膜に高い遮熱効果を付与するものである。
中空セラミック粒子の強度は、40kgf/cm2 (3.9N/mm2 )以上であることが好ましい。中空セラミック粒子の強度が40kgf/cm2 (3.9N/mm2 )未満では、中空セラミック粒子が塗料製造時に破壊されやすい。
以上のような中空セラミック粒子としては、ジルコニア・チタニア複合物からなる中空粒子、ホウ化ケイ素セラミックからなる中空粒子、シラスバルーン、ガラスバルーン等が挙げられる。
(C)中空粒子の平均粒子径は、塗膜外観、塗工作業性、塗膜物性、遮熱効果の点から、5〜150μmが好ましい。また、(C)中空粒子の粒子径分布は、広い方が好ましい。(C)中空粒子の粒子径分布が広ければ、塗膜の中で、大きい粒子の間に小さい粒子が入り込み、(C)中空粒子の隙間が少なくなり、反射性および断熱性をより高めることができる。
また、(C)中空粒子内は、空気、空気以外の気体、真空のいずれでもよく、特に、真空(ここで真空とは、雰囲気圧よりも気圧が低い状態をいう)であるものが断熱性の点等からより効果的である。
(C)中空粒子の含有量は、塗料中、10〜70体積%であることが好ましく15〜60体積%であることがより好ましい。(C)中空粒子の含有量が少なすぎると、反射性、断熱性および放射性が不十分となり、遮熱効果が不十分となるおそれがある。一方、(C)中空粒子の含有量が多すぎると、塗膜が脆くなりかつコストも高くなる。
また、本発明の舗装面用遮熱塗料を、下塗り層および上塗り層を有する舗装構造における、下塗り層を形成するための塗料として用いる場合、主に接着性が要求されることから、(C)中空セラミック粒子を少なめにすることが好ましい。具体的に(C)中空セラミック粒子の含有量は、塗料中、0〜10体積%であることが好ましい。
また、本発明の舗装面用遮熱塗料を、下塗り層および上塗り層を有する舗装構造における、上塗り層を形成するための塗料として用いる場合、主に遮熱効果が要求されることから、(C)中空粒子を多めにすることが好ましい。具体的に(C)中空粒子の含有量は、塗料中、20〜30体積%であることが好ましい。
(C)中空粒子は比重が1より小さいため、単独で用いた場合には塗料の表面に浮きやすい。そのため、塗料表層のモノマーが揮発していわゆる皮張り現象を起こし、貯蔵安定性が悪くなるという問題がある。したがって、(C)中空粒子を塗料中に均一に分散させることができる揺変剤を用いることが好ましい。
揺変剤としては、脂肪酸アマイド、有機ベントナイト、酸化ポリエチレンワックスなどが挙げられる。必要に応じて、微粒シリカが併用される。分散剤の組み合わせとしては、脂肪酸アマイド/微粒シリカの組み合わせ、有機ベントナイト/微粒シリカの組み合わせ、脂肪酸アマイド/有機ベントナイト/微粒シリカの組み合わせ、酸化ポリエチレンワックス/微粒シリカの組み合わせが挙げられる。微粒シリカの平均一次粒子径は、好ましくは 7〜40×10-3μmである。
揺変剤を含有させることによって、塗料中に構造粘性が付与され、(C)中空粒子を均一に分布させることができ、塗料の貯蔵安定性は向上する。また、塗工によって形成される塗膜中に(C)中空粒子を均一に分布させることができる。
揺変剤の含有量は、塗料(100質量%)中、脂肪酸アマイド、有機ベントナイトおよび酸化ポリエチレンワックス1〜5質量%、微粒シリカ1〜3質量%であることが好ましい。揺変剤の含有量が少なすぎると、(C)中空粒子を塗料中に均一に分布させることが難しくなる。一方、揺変剤の含有量が多すぎると、塗料の流動性が悪くなり、実用的ではなくなる。
<舗装面用遮熱塗料>
本発明の舗装面用遮熱塗料は、(A)塗膜形成成分と、(B)可視領域で吸収を示し近赤外領域で反射を示す顔料または(C)中空粒子のいずれか一方を必須成分とし、必要に応じて、(D)着色顔料、(E)白色顔料、分散剤を含有するものである。好ましくは、(A)塗膜形成成分、(B)顔料および(C)中空粒子を必須成分とするものである。(B)顔料および(C)中空粒子を併用することにより、塗膜の遮熱効果が飛躍的に向上する。
さらに、本発明の舗装面用遮熱塗料は、通常用いられる種々の添加剤を含有することができる。具体的には、色分かれ防止剤、沈殿防止剤、表面調整剤、潤滑剤、可塑剤、消泡剤、防腐剤、凍結防止剤、硬化剤、顔料分散剤、乳化剤、乾燥剤、紫外線吸収剤、防かび剤、抗菌剤等が挙げられる。
<遮熱塗膜を有する舗装構造>
遮熱塗膜を有する舗装構造とは、道路や駐車場において地面を覆う密粒度アスファルト混合物、細粒度アスファルト混合物、開粒度アスファルト混合物などからなるアスファルト舗装、コンクリート舗装等の舗装表面に、本発明の舗装面用遮熱塗料を塗装することにより、舗装面に遮熱塗膜を形成したものである。
遮熱塗膜には、遮熱効果の他に、密粒度アスファルト混合物、細粒度アスファルト混合物などからなる舗装面からの塗膜の剥離(カットバック)を抑えるための柔軟性、および開粒度アスファルト混合物などに含まれる骨材(砕石等)の舗装面からの離脱を抑えるための強度(硬さ)の相反する性能が同時に求められる。したがって、遮熱塗膜を、舗装面に接する下塗り層と、表面に露出する上塗り層とに分け、下塗り層に骨材の離脱を抑えるための強度(硬さ)を持たせ、上塗り層に塗膜の剥離(カットバック)を抑えるための柔軟性を持たせることが好ましい。また、下塗り層と上塗り層との間に、滑り止めのための骨材層を設けることが好ましい。
骨材層に用いられる骨材としては、例えば、硅砂、川砂、寒水石、エメリー、大理石などの天然無機鉱石、アルミナ、スラグ、ガラス、セラミック骨材、陶器、磁器、タイル、ガラスビーズ、着色骨材などが挙げられ、これらを単独あるいは2種以上の併用で用いることができる。好ましい骨材粒径としては0.01〜3mmより好ましくは0.1〜2mmである。その骨材の散布量は0.1〜1kg/m2 好ましくは0.2〜0.8kg/m2 である。
下塗り層を形成するための下塗り塗料、および上塗り層を形成するための上塗り塗料は、上述したように、塗料中の各成分の含有量を調整することにより調製することができる。
下塗り塗料は、得られる塗膜が十分な強度(硬さ)を有していることが必要であり、具体的には、JIS K 6251に基づく、下塗り塗料の硬化物の破断点強度が、10N/mm2 以上、好ましくは15〜50N/mm2 であり、破断点伸度が、30%以下、好ましくは2〜20%である。
上塗り塗料は、得られる塗膜が十分な柔軟性を有していることが必要であり、具体的には、JIS K 6251に基づく、上塗り塗料の硬化物の破断点強度が、15N/mm2 以下、好ましくは8〜14N/mm2 であり、破断点伸度が、60%以上、好ましくは70〜250%である。
舗装面に、本発明の舗装面用遮熱塗料を塗装する方法としては、例えば、ローラー塗装、スプレー塗装等が挙げられる。本発明の舗装面用遮熱塗料をスプレー塗装に適用する場合には、B型粘度計で測定される(A)塗膜形成成分の粘度は、300〜3000mPa・sであることが好ましい。
塗膜の膜厚は、0.1〜3kg/m2 が好ましく、0.5〜1.5kg/m2 がより好ましい。膜厚が0.1kg/m2 未満では、隠蔽力が不足し、また、(C)中空粒子を含有する場合には、(C)中空粒子が塗膜中に不均一に分布して十分な遮熱効果が得られない傾向がある。一方、膜厚が厚すぎると、開粒度アスファルト混合物からなる舗装の排水機能を低下させる。また、骨材のノンスリップ効果が十分得られない。
以上説明した本発明の舗装面用遮熱塗料にあっては、(B)可視領域で吸収を示し近赤外領域で反射を示す顔料、または断熱性を有する(C)中空粒子を含有するものであるので、形成される塗膜は、熱吸収が少なく、かつアスファルト舗装、コンクリート舗装等への熱伝導を抑えることができ、優れた遮熱効果を発揮する。また、(C)中空粒子が中空セラミック粒子であれば、その高い断熱性、反射性、および放射性によって、遮熱効果がさらに向上する。また、(B)顔料および(C)中空粒子を併用すれば、(B)顔料と(C)中空粒子との相乗効果によって、塗膜の遮熱効果が飛躍的に向上する。
また、(A)塗膜形成成分が、(A1)成分と、(A2)成分と、(A3)成分と、(A4)成分と、(A5)成分とを含有するものであるので、形成される塗膜の強度と柔軟性のバランスが良好であり、耐久性がよい。
また、下塗り用の舗装面用遮熱塗料は、高い遮熱効果および高い強度を有する塗膜を得ることができ、上塗り用の舗装面用遮熱塗料は、高い遮熱効果を有し、かつ柔軟性に優れた塗膜を得ることができるので、これら塗料からなる下塗り層および上塗り層を有する舗装構造は、舗装面からの塗膜の剥離(カットバック)を抑える効果、およびアスファルト混合物などに含まれる骨材の離脱を抑える効果に格段に優れている。
[(A)塗膜形成成分]
(A1−1)成分として、メタクリル酸メチル(略号MMA、ホモポリマーのガラス転移温度105℃)、(A1−2)成分として、アクリル酸2−エチルヘキシル(略号2EHA、ホモポリマーのガラス転移温度−55℃)を用いた。
(A2)成分として、メタクリル酸メチル(MMA)とメタクリル酸n−ブチル(n−BMA)との共重合体(MMA/n−BMA=60/40(質量比))を用いた。
(A3)成分として、アジピン酸系高分子可塑剤(アデカサイザーP−300、旭電化工業(株)製)、アセチルクエン酸トリブチルを用いた。
(A4)成分として、ポリプロピレングリコールジメタクリレート(NKエステル9PG、新中村化学工業(株)製)、ポリエチレングリコールジメタクリレート(NKエステル3G、新中村化学工業(株)製)を用いた。
(A5)成分として、パラフィンワックス(略号WAX)を用いた。具体的には、パラフィン115(日本精鑞(株)製、融点47℃)、パラフィン130(日本精鑞(株)製、融点55℃)、パラフィン150(日本精鑞(株)製、融点66℃)、HNP−9(日本精鑞(株)製、融点75℃)を用いた。
促進剤として、N,N’−ジメチル−p−トルイジン(略号DMPT)、またはN,N’−ジ(ヒドロキシプロピル)−p−トルイジン(略号DIPT)を用いた。
消泡剤として、BYK−052(ビックケミー・ジャパン(株)製)を用いた。
重合禁止剤として、2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノールを用いた。
これらを表1に示す量で混合して、シラップ(A−1)(上塗り塗料用)およびシラップ(A−2)(下塗り塗料用)を得た。
Figure 2005023277
ここで、シラップ(A−1)は、(A1)成分、(A2)成分、(A3)成分および(A4)成分の総量100質量%中、(A1−1)成分が45質量%であり、(A1−2)成分が19質量%であり、(A2)成分が26質量%であり、(A3)成分が8質量%であり、(A4)成分が2質量%であり;(A1)成分、(A2)成分、(A3)成分および(A4)成分の合計100質量部に対して、(A5)成分が0.55質量部であった。
また、シラップ(A−2)は、(A1)成分、(A2)成分、(A3)成分および(A4)成分の総量100質量%中、(A1−1)成分が54質量%であり、(A1−2)成分が5質量%であり、(A2)成分が26質量%であり、(A3)成分が2質量%であり、(A4)成分が13質量%であり;(A1)成分、(A2)成分、(A3)成分および(A4)成分の合計100質量部に対して、(A5)成分が 0.9質量部であった。
得られたシラップ(塗膜形成成分)の粘度、比重、硬化時間、破断点伸度、および破断点強度を測定した。結果を表1に示す。
(粘度)
B型粘度計(BM型 トキメック(株)製)を用いて、20℃における粘度を測定した。
(比重)
比重カップを用いて、20℃における比重を測定した。
(硬化時間)
シラップ100質量部に対して純度50質量%の過酸化ベンゾイル粉末2質量部を添加し、よく混合した後、直径10mm、長さ120mmの試験管の底部より70mmまで過酸化ベンゾイル入りシラップを投入し、熱伝対をシラップの中間に来るよう入れ、20℃水中に放置し、過酸化ベンゾイル添加から、最高発熱温度になった時点までの時間を測定し、この時間を硬化時間とした。
(破断点伸度および破断点強度)
硬化時間の測定で得られた硬化物について、JIS K 6251に基づいて、破断点伸度および破断点強度を測定した。
[各種顔料]
(B)顔料としては、商品名クロモファインブラックA−1103(大日精化工業(株)製、黒色顔料、日射反射率35%、L* 値13)、および商品名ダイピロキサイドブラウン9290(大日精化工業(株)製、濃茶色顔料、日射反射率20%、L* 値15)を用いた。
(D)着色顔料としては、商品名ホスターパームエローH3G(ヘキスト(株)製、黄色顔料、日射反射率67%)、商品名シアニンブルーSPG−8(大日本インキ化学工業(株)製、青色顔料、日射反射率25%)を用いた。
(E)白色顔料としては、商品名タイペークCR−90(石原産業(株)製、酸化チタン)を用いた。
(日射反射率)
シラップ50質量部と、顔料25質量部とを混合し、これをスレート板(厚さ3mm)に2液エアレス塗装機で素早く塗装して塗膜を形成した。この塗膜の日射反射率を、JIS A 5759に定義される350〜2100nmの領域における日射反射率として測定した。
(L* 値)
日射反射率の測定に用いた塗膜について、CIE1976L*** 色空間におけるL* を、カラコムC型分光光度計(大日精化工業(株)製)によって測定した。
[(C)中空粒子]
(C)中空粒子としては、ガラスバルーン(平均粒子径約30μm、強度720kgf/cm2 (71N/mm2 ))を用いた。
[揺変剤(構造保持剤)]
揺変剤として、有機ベントナイト(商品名:ベントンSD−2、NLケミカルズ製)および微粒シリカ(商品名:アエロジル200、日本アエロジル(株)製)を用いた。
[実施例1]
シラップ(A−1)および黒色顔料を表2に示す割合で混合した。シラップ(A−1)および黒色顔料の混合物300gに対して、テスト用高速ディスパーを用いて、顔料が25μm以下となるように顔料をシラップに分散させた。
シラップ(A−1)および黒色顔料の混合物に、ガラスバルーン、有機ベントナイト、および微粒シリカを表2に示す割合で加え、十分に混合し、黒色の塗料(P−1)を得た。ここで、ガラスバルーンは、塗料中、約14体積%であった。
Figure 2005023277
この塗料(P−1)を、千葉県船橋市内にある実験場のアスファルト舗装の上に二液エアレス塗装機(旭サナック(株)製)を用いて塗布量が約1.4kg/m2 となるように塗布し、塗膜を形成した。平成14年9月21日、11時から17時の間、塗膜が形成されたアスファルト舗装の塗膜の表面温度を測定した。当日の天気は、やや雲がかかった晴れから曇りに変化した。また、比較のために、同日、同場所にて、塗膜を形成しなかったアスファルト舗装面の表面温度、および外気温を測定した。結果をグラフにして図1に示す。アスファルト舗装のみとの温度差は、最大で10.4℃であり、遮熱塗料からなる塗膜による遮熱効果、温度低減効果が確認された。
[実施例2]
シラップ(A−1)および濃茶色顔料、黄色顔料、青色顔料、および白色顔料を表2に示す割合で混合した。シラップ(A−1)および各顔料の混合物300gに対して、テスト用高速ディスパーを用いて、顔料が25μm以下となるように顔料をシラップに分散させた。
シラップ(A−1)および各顔料の混合物に、ガラスバルーン、有機ベントナイト、および微粒シリカを表2に示す割合で加え、十分に混合し、灰色の塗料(P−2)を得た。ここで、ガラスバルーンは、塗料中、約16.5体積%であった。
この塗料(P−2)を、実施例1と同場所のアスファルト舗装の上に二液エアレス塗装機を用いて塗布量が約1.4kg/m2 となるように塗布し、塗膜を形成した。実施例1と同日に、塗膜が形成されたアスファルト舗装の塗膜の表面温度を測定した。結果をグラフにして図1に示す。アスファルト舗装のみとの温度差は、最大で12.4℃であり、遮熱塗料からなる塗膜による遮熱効果、温度低減効果が確認された。
[実施例3]
シラップ(A−1)に、ガラスバルーン、有機ベントナイト、および微粒シリカを表2に示す割合で加え、十分に混合し、無色の塗料(P−3)を得た。ここで、ガラスバルーンは、塗料中、16.5体積%であった。
この塗料(P−3)を、実施例1と同場所のアスファルト舗装の上に二液エアレス塗装機を用いて塗布量が約 1.4kg/m2 となるように塗布し、塗膜を形成した。実施例1と同日に、塗膜が形成されたアスファルト舗装の塗膜の表面温度を測定した。
塗膜を形成しなかったアスファルト舗装面の表面温度に比べ、最大で4℃の温度低下が認められた。
[実施例4]
シラップ(A−1)および黒色顔料を表2に示す割合で混合した。シラップ(A−1)および黒色顔料の混合物300gに対して、テスト用高速ディスパーを用いて、顔料が25μm以下となるように顔料をシラップに分散させた。
シラップ(A−1)および黒色顔料の混合物に、有機ベントナイト、および微粒シリカを表2に示す割合で加え、十分に混合し、黒色の塗料(P−4)を得た。この塗料には、ガラスバルーンを添加しなかった。
この塗料(P−4)を、実施例1と同場所のアスファルト舗装の上に2液エアレス塗装機を用いて塗布量が約1.4kg/m2 となるように塗布し、塗膜を形成した。実施例1と同日に、塗膜が形成されたアスファルト舗装の塗膜の表面温度を測定した。
塗膜を形成しなかったアスファルト舗装面の表面温度に比べ、最大で7℃の温度低下が認められた。
[実施例5]
シラップ(A−2)および黒色顔料を表2に示す割合で混合した。シラップ(A−2)および黒色顔料の混合物300gに対して高速ディスパーを用いて、顔料が25μm以下となるように顔料をシラップに分散させた。
シラップ(A−2)および黒色顔料の混合物に、ガラスバルーン、有機ベントナイト、および微粒シリカを表2に示す割合で加え、十分に混合し、黒色の塗料(P−5)(下塗り塗料)を得た。ここで、ガラスバルーンは、塗料中、16体積%であった。
この塗料(P−5)を、実施例1と同場所のアスファルト舗装の上に2液エアレス塗装機を用いて塗布量が約0.5kg/m2 となるように塗布し、塗料(P−5)が硬化する前に、塗料(P−5)上に骨材(5号硅砂)を散布量が約0.5kg/m2 となるように散布し、引き続き、この上に塗料(P−1)(上塗り塗料)を二液エアレス塗装機を用いて塗布量が約0.8kg/m2 となるように塗布し、下塗り層、骨材層、上塗り層が順次積層された塗膜を形成した。
実施例1と同日に、塗膜が形成されたアスファルト舗装の塗膜の表面温度を測定した。
塗膜を形成しなかったアスファルト舗装面の表面温度に比べ、最大で10℃の温度低下が認められた。
(耐摩耗性試験)
舗装試験法便覧別冊(発行所:社団法人日本道路協会、平成8年10月20日初版第1刷発行、平成12年8月5日初版第3刷発行)の第38頁−第42頁に記載の、1−3−3T 歩行者系舗装材料の耐摩耗性試験方法に準拠して、塗膜を形成したアスファルト舗装の20℃における摩耗量を測定した。具体的には、以下の手順で行った。
1)試験板上にアスファルト舗装を形成し、7日間20±2℃の室温で養生した。この上に実施例5と同様にして塗膜を形成して試料を得た。
2)塗膜を形成したアスファルト舗装の試料を清浄な布で拭いて、試料の質量を測定した。
3)摩耗試験機(JIS K 6902(硬化性樹脂化粧板試験方法)の2.9.1に規定するテーバー形アブレーザー)の回転盤の回転数を60±2rpmに調整した。
4)試料の塗膜面を上にして、試料を摩耗試験機の回転盤に水平に取り付けた。
5)摩耗輪H−22を摩耗試験機の取り付け軸に組み込み、取り付けねじで固定した。
6)摩耗試験機の2個のアームにそれぞれ2.45N(250gf)のおもりを取り付けた。
7)摩耗試験機と電動式除じん装置とをホースで連結した。
8)試料の上に摩耗輪を静かに降ろした。
9)試料の上に摩耗試験機の除じん口を静かに降ろし、試料との距離を3±0.2mmに調節した。
10)カウンターを1000回転に設定し、除じん装置と摩耗試験機を始動し、回転盤を回転させた。
11)試験回転数に達し停止した後、アームと除じん口とを持ち上げ、試料を取り外した。
12)試料を清浄な布で拭いた後、試料の質量を測定し、摩耗量を求めた。
実施例5の塗膜を形成したアスファルト舗装の摩耗量は0.29gであった。比較のため、試験板上に、半たわみ性舗装用超速硬型セメントミルクを設けた試料(7日経過時)についても同様に摩耗量を測定した。摩耗量は2.15gであった。
高い断熱性を有し、太陽光の赤外線を反射、放射することによって、熱吸収が少なく、かつアスファルト舗装、コンクリート舗装等への熱伝導を抑える塗膜を得ることができる本発明の舗装面用遮熱塗料は、ヒートアイランド現象の抑制に効果的である。
アスファルト舗装面、塗膜表面および外気の温度変化を示すグラフであり、縦軸はアスファルト舗装面、塗膜表面、または外気の温度、横軸は測定時間を示す。

Claims (17)

  1. (A)塗膜形成成分と、(B)可視領域で吸収を示し近赤外領域で反射を示す顔料とを含有し、
    前記(A)塗膜形成成分が、
    (A1)アクリル酸アルキルエステルまたはメタクリル酸アルキルエステルと、
    (A2)前記(A1)成分に可溶なアクリル系重合体と、
    (A3)前記(A1)成分に可溶な可塑剤と、
    (A4)1分子中に少なくとも2個の重合性二重結合を有する化合物と、
    (A5)40℃以上の融点を有するパラフィンまたはワックスとを含有するものであることを特徴とする舗装面用遮熱塗料。
  2. (A)塗膜形成成分と、(C)中空粒子とを含有し、
    前記(A)塗膜形成成分が、
    (A1)アクリル酸アルキルエステルまたはメタクリル酸アルキルエステルと、
    (A2)前記(A1)成分に可溶なアクリル系重合体と、
    (A3)前記(A1)成分に可溶な可塑剤と、
    (A4)1分子中に少なくとも2個の重合性二重結合を有する化合物と、
    (A5)40℃以上の融点を有するパラフィンまたはワックスとを含有するものであることを特徴とする舗装面用遮熱塗料。
  3. (A)塗膜形成成分と、(B)可視領域で吸収を示し近赤外領域で反射を示す顔料と、(C)中空粒子とを含有し、
    前記(A)塗膜形成成分が、
    (A1)アクリル酸アルキルエステルまたはメタクリル酸アルキルエステルと、
    (A2)前記(A1)成分に可溶なアクリル系重合体と、
    (A3)前記(A1)成分に可溶な可塑剤と、
    (A4)1分子中に少なくとも2個の重合性二重結合を有する化合物と、
    (A5)40℃以上の融点を有するパラフィンまたはワックスとを含有するものであることを特徴とする舗装面用遮熱塗料。
  4. 前記(A1)成分、(A2)成分、(A3)成分および(A4)成分の総量100質量%中、(A1)成分が 35〜77質量%であり、(A2)成分が20〜30質量%であり、(A3)成分が2〜20質量%であり、(A4)成分が1〜15質量%であり、
    前記(A1)成分、(A2)成分、(A3)成分および(A4)成分の合計100質量部に対して、前記(A5)成分が0.5〜2質量部であることを特徴とする請求項1ないし3いずれか一項に記載の舗装面用遮熱塗料。
  5. 前記(B)顔料の含有量が、塗料中、5〜60質量%であることを特徴とする請求項1または請求項3記載の舗装面用遮熱塗料。
  6. 前記(C)中空粒子の含有量が、塗料中、10〜70体積%であることを特徴とする請求項2または請求項3記載の舗装面用遮熱塗料。
  7. 前記(B)顔料が、JIS A 5759に定義される日射反射率が15%以上、かつCIE1976L*** 色空間におけるL* 値が30以下の顔料であることを特徴とする請求項1または請求項3記載の舗装面用遮熱塗料。
  8. 前記(B)顔料の他に、(D)JIS A 5759に定義される日射反射率が12%以上の着色顔料を含有することを特徴とする請求項7記載の舗装面用遮熱塗料。
  9. 前記(D)着色顔料の含有量が、塗料中、5〜60質量%であることを特徴とする請求項8記載の舗装面用遮熱塗料。
  10. 前記(B)顔料および(D)着色顔料の他に、(E)白色顔料を含有することを特徴とする請求項8または請求項9記載の舗装面用遮熱塗料。
  11. 前記(E)白色顔料の含有量が、塗料中、5〜60質量%であることを特徴とする請求項10記載の舗装面用遮熱塗料。
  12. 前記(C)中空粒子が、透明または半透明の中空セラミック粒子であることを特徴とする請求項2または請求項3記載の舗装面用遮熱塗料。
  13. 前記中空セラミック粒子の強度が、3.9N/mm2 以上であることを特徴とする請求項12記載の舗装面用遮熱塗料。
  14. 前記中空セラミック粒子の平均粒子径が、5〜150μmであることを特徴とする請求項12または請求項13記載の舗装面用遮熱塗料。
  15. 前記(A1)アクリル酸アルキルエステルまたはメタクリル酸アルキルエステルが、(A1−1)ホモポリマーにしたときのガラス転移温度が80℃以上のモノマーおよび(A1−2)ホモポリマーにしたときのガラス転移温度が0℃以下のモノマーを含有するものであることを特徴とする請求項1ないし4いずれか一項に記載の舗装面用遮熱塗料。
  16. 舗装面上に、舗装面に接する下塗り層および表面に露出する上塗り層を有する舗装構造における、下塗り層を形成するための塗料であり、
    前記(A1)成分、(A2)成分、(A3)成分および(A4)成分の総量100質量%中、(A1−1)成分が48〜58質量%であり、(A1−2)成分が5〜19質量%であり、(A2)成分が20〜27質量%であり、(A3)成分が2〜5質量%であり、(A4)成分が1〜15質量%であり、
    前記(A1)成分、(A2)成分、(A3)成分および(A4)成分の合計100質量部に対して、前記(A5)成分が0.5〜2質量部であり、
    前記(B)顔料の含有量が、塗料中、5〜60質量%であり、
    前記(C)中空粒子の含有量が、塗料中10〜70体積%であることを特徴とする請求項15記載の舗装面用遮熱塗料。
  17. 舗装面上に、舗装面に接する下塗り層および表面に露出する上塗り層を有する舗装構造における、上塗り層を形成するための塗料であり、
    (A1)成分、(A2)成分、(A3)成分および(A4)成分の総量100質量%中、(A1−1)成分が35〜47質量%であり、(A1−2)成分が0〜30質量%であり、(A2)成分が20〜30質量%であり、(A3)成分が2〜20質量%であり、(A4)成分が1〜15質量%であり、
    前記(A1)成分、(A2)成分、(A3)成分および(A4)成分の合計100質量部に対して、前記(A5)成分が0.5〜2質量部であり、
    前記(B)顔料の含有量が、塗料中、5〜60質量%であり、
    前記(C)中空粒子の含有量が、塗料中、10〜70体積%であることを特徴とする請求項15記載の舗装面用遮熱塗料。
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