JP2008121006A - 意匠性塗膜形成組成物及び意匠性塗装仕上げ方法 - Google Patents
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Abstract
暗所ではまるで星空模様に発光するような外観とすることができ、明所と暗所とでバリエーションに富む外観を与え、耐水性、耐候性などの塗膜物性にも優れた塗膜を形成可能な水性の意匠性塗膜形成組成物を提供する。
【解決手段】
少なくとも1種の蛍光塗料粒子(A)を含む塗料粒子(I)及び塗膜形成成分(II)を含む意匠性塗膜形成組成物であって、蛍光塗料粒子(A)が、蛍光材(a1)及び水性樹脂(a2)を含んでなる水性蛍光塗料組成物を粒状化してなるものであって、蛍光材(a1)の量が、水性樹脂(a2)固形分100質量部に対して1〜500質量部の範囲内にあることを特徴とする意匠性塗膜形成組成物。
【選択図】なし
Description
1. 少なくとも1種の蛍光塗料粒子(A)を含む塗料粒子(I)及び塗膜形成成分(II)を含む意匠性塗膜形成組成物であって、蛍光塗料粒子(A)が、蛍光材(a1)及び水性樹脂(a2)を含んでなる水性蛍光塗料組成物を粒状化してなるものであって、蛍光材(a1)の量が、水性樹脂(a2)固形分100質量部に対して1〜500質量部の範囲内であることを特徴とする意匠性塗膜形成組成物、
2. 蛍光材(a1)が、蓄光性を有するものであることを特徴とする1項に記載の意匠性塗膜形成組成物、
3. 蛍光塗料粒子(A)が、少なくとも2種の蛍光塗料粒子からなるものであり、該少なくとも2種の蛍光塗料粒子がそれぞれ互いに異なる蛍光材を含むものである1項または2項に記載の意匠性塗膜形成組成物、
4. 塗料粒子(I)として着色塗料粒子(B)をさらに含む1項ないし3項のいずれか1項に記載の意匠性塗膜形成組成物、
5. 塗料粒子(I)が、L*値が65以上の塗料粒子を全塗料粒子(I)固形分中30質量%以上含む1項ないし4項のいずれか1項に記載の意匠性塗膜形成組成物、
6. 着色塗料粒子(B)が、蛍光塗料粒子(A)とのL*a*b*色空間における色差ΔEが13以下の着色塗料粒子を少なくとも1種含む4項または5項に記載の意匠性塗膜形成組成物、
7. 蛍光塗料粒子(A)及び着色塗料粒子(B)の配合割合が、蛍光塗料粒子(A)/着色塗料粒子(B)固形分質量比で1/99〜99/1の範囲内にある4項ないし6項のいずれか1項に記載の意匠性塗膜形成組成物、
8. 塗料粒子(I)が、反応性官能基(x)を含有してなり、且つ塗膜形成成分(II)が、反応性官能基(x)と反応し得る反応性官能基(y)を有する1項ないし7項のいずれか1項に記載の意匠性塗膜形成組成物、
9. 塗料粒子(I)及び塗膜形成成分(II)の配合割合が、塗料粒子(I)/塗膜形成成分(II)固形分質量比で1/99〜80/20の範囲内にある1項ないし8項のいずれか1項に記載の意匠性塗膜形成組成物、
10. 塗料粒子(I)及び塗膜形成成分(II)の配合割合が、塗料粒子(I)/塗膜形成成分(II)固形分質量比で1/99〜10/90の範囲内にある1項ないし8項のいずれか1項に記載の意匠性塗膜形成組成物、
11. 蛍光塗料粒子(A)及び着色塗料粒子(B)の配合割合が、蛍光塗料粒子(A)/着色塗料粒子(B)固形分質量比で10/90〜99/1の範囲内にあることを特徴とする10項に記載の意匠性塗膜形成組成物、
12. 1項ないし11項のいずれか1項に記載の意匠性塗膜形成組成物の製造方法であって、蛍光塗料粒子(A)が、蛍光材(a1)、水性樹脂(a2)及び水溶性多糖類を含み、蛍光材(a1)の量が、水性樹脂(a2)固形分100質量部に対して1〜500質量部の範囲内にある水性蛍光塗料組成物を、水溶性多糖類と水不溶性もしくは難溶性の塩を形成し得る一価又は多価の金属イオンを含有する水性媒体と接触させることにより粒状化してなることを特徴とする意匠性塗膜形成組成物の製造方法、
13. 被塗面に、下塗り塗膜を介してまたは介さずに1項ないし11項のいずれか1項に記載の意匠性塗膜形成組成物を塗装することを特徴とする意匠性塗装仕上げ方法、
14. 建築物、輸送機又は路面に、下塗り塗膜を介して1項ないし11項に記載の意匠性塗膜形成組成物を塗装することを特徴とする意匠性塗装仕上げ方法、
15. 下塗り塗膜が、遮熱性を有する塗膜である14項に記載の意匠性塗装仕上げ方法、
に関する。
製造例1
容量2リットルの4つ口フラスコに、脱イオン水285部及び「ニューコール707SF」(注1)1部を加え、窒素置換後、85℃に保った。その中に、下記組成の成分をエマルション化してなるプレエマルションの3%分と、過硫酸アンモニウム3部を脱イオン水120部に溶解させた開始剤水溶液123部のうちの41部とをそれぞれ添加し、添加20分後から、残りのプレエマルションと残りの開始剤水溶液とを4時間かけてフラスコに滴下した。
脱イオン水 368部
スチレン 150部
メチルメタクリレート 413部
n−ブチルアクリレート 240部
2−エチルヘキシルアクリレート 150部
ダイアセトンアクリルアミド 20部
1,6−ヘキサンジオールジアクリレート 5部
2−ヒドロキシエチルアクリレート 20部
アクリル酸 2部
「ニューコール707SF」(注1) 66部
滴下終了後、これをさらに2時間85℃に保持した後、40〜60℃に降温した。次いで、アンモニア水でpHを調整し、固形分が55%のエマルション(a1)を得た。エマルション(a1)の平均粒子径は170nm、pHは8.3であった。
(注1)「Newcol707SF」:商品名、日本乳化剤、ポリオキシエチレン鎖を有するアニオン性乳化剤、有効成分30%。
製造例2
1リットルのステンレス容器に下記の成分を仕込み、ディスパーで30分間均一になるまで攪拌することにより、白顔料ペーストを得た。
水 180部
「スラオフ72N」(注2) 12部
「DISPER BYK−190」(注3) 24部
「SNデフォーマー380」(注4) 12部
「チタンJR−605」(注5) 400部。
(注3)「DISPER BYK−190」:商品名、BYKケミー社製、分散剤、
(注4)「SNデフォーマー380」:商品名、サンノプコ社製、消泡剤、
(注5)「チタンJR−605」:商品名、テイカ社製、二酸化チタン。
1リットルのステンレス容器に下記の成分を仕込み、ディスパーで30分間均一になるまで攪拌することにより、赤錆顔料ペーストを得た。
水 260部
モノエチレングリコール 20部
「スラオフ72N」(注2) 4部
「DISPER BYK−190」(注3) 24部
「SNデフォーマー380」(注4) 8部
酸化鉄 120部。
1リットルのステンレス容器に下記の成分を仕込み、ディスパーで30分間均一になるまで攪拌することにより、黒顔料ペーストを得た。
水 180部
モノエチレングリコール 20部
「スラオフ72N」(注2) 4部
「DISPER BYK−190」(注3) 24部
「SNデフォーマー380」(注4) 8部
カーボンブラック 100部。
1リットルのステンレス容器に下記の成分を仕込み、ディスパーで30分間均一になるまで攪拌することにより、黄土顔料ペーストを得た。
水 200部
モノエチレングリコール 20部
「スラオフ72N」(注2) 4部
「DISPER BYK−190」(注3) 24部
「SNデフォーマー380」(注4) 8部
黄色酸化鉄 100部。
1リットルのステンレス容器に下記の成分を仕込み、ディスパーで30分間均一になるまで攪拌することにより、緑顔料ペーストを得た。
水 190部
モノエチレングリコール 20部
「スラオフ72N」(注2) 4部
「DISPER BYK−190」(注3) 24部
「SNデフォーマー380」(注4) 8部
フタロシアニングリーン 90部。
製造例7
1リットルのステンレス容器に下記の成分を仕込み、ディスパーで30分間均一になるまで攪拌することにより、蛍光顔料ペースト1を得た。
水 200部
「スラオフ72N」(注2) 6部
「DISPER BYK−190」(注3) 12部
「SNデフォーマー380」(注4) 6部
「PHANTOM PIGMENTS IPO13」(注6) 100部
(注6)「PHANTOM PIGMENTS IPO13」:商品名、DAYGLO社製、無機蛍光体顔料。
1リットルのステンレス容器に下記の成分を仕込み、ディスパーで30分間均.一になるまで攪拌することにより、蛍光顔料ペースト2を得た。
水 200部
「スラオフ72N」(注2) 6部
「DISPER BYK−190」(注3) 12部
「SNデフォーマー380」(注4) 6部
「PHANTOM PIGMENTS IPO15」(注7) 100部
(注7)「PHANTOM PIGMENTS IPO15」:商品名、DAYGLO社製、無機蛍光体顔料。
1リットルのステンレス容器に下記の成分を仕込み、ディスパーで30分間均一になるまで攪拌することにより、蛍光顔料ペースト3を得た。
水 200部
「スラオフ72N」(注2) 6部
「DISPER BYK−190」(注3) 12部
「SNデフォーマー380」(注4) 6部
「PHANTOM PIGMENTS IPO18」(注8) 100部
(注8)「PHANTOM PIGMENTS IPO18」:商品名、DAYGLO社製、無機蛍光体顔料。
1リットルのステンレス容器に下記の成分を仕込み、ディスパーで30分間均一になるまで攪拌することにより、蛍光顔料ペースト4を得た。
水 200部
「スラオフ72N」(注2) 6部
「DISPER BYK−190」(注3) 12部
「SNデフォーマー380」(注4) 6部
「PHANTOM PIGMENTS IPO19」(注9) 100部
(注9)「PHANTOM PIGMENTS IPO19」:商品名、DAYGLO社製、無機蛍光体顔料。
1リットルのステンレス容器に下記の成分を仕込み、ディスパーで30分間均一になるまで攪拌することにより、蛍光顔料ペースト5を得た。
水 200部
「スラオフ72N」(注2) 6部
「DISPER BYK−190」(注3) 12部
「SNデフォーマー380」(注4) 6部
「PHANTOM PIGMENTS D304」(注10) 100部
(注10)「PHANTOM PIGMENTS D304」:商品名、DAYGLO社製、無機蛍光体顔料。
製造例12
1リットルのステンレス容器に下記の成分を仕込み、ディスパーで30分間均一になるまで攪拌することにより、蓄光顔料ペースト1を得た。
水 200部
「スラオフ72N」(注2) 6部
「DISPER BYK−190」(注3) 12部
「SNデフォーマー380」(注4) 6部
「BGL−300FF CL」(注11) 100部
(注11)「BGL−300FF CL」:商品名、根本特殊化学、蓄光顔料。
1リットルのステンレス容器に下記の成分を仕込み、ディスパーで30分間均一になるまで攪拌することにより、蓄光顔料ペースト2を得た。
水 200部
「スラオフ72N」(注2) 6部
「DISPER BYK−190」(注3) 12部
「SNデフォーマー380」(注4) 6部
「G−300M」(注12) 100部
(注12)「G−300M」:商品名、根本特殊化学、蓄光顔料。
製造例14
容器に下記の成分を順次配合し、均一となるように攪拌混合して、塗料粒子用の水性塗料組成物(A−1)を得た。
白顔料ペースト 154部
55%エマルション(a1) 250部
「TEXANOL」(注13) 20部
「SNデフォーマー380」(注4) 2部
「アデカノールUH−438」(注14) 2部
2%アルギン酸ナトリウム水溶液 280部
(注13)「TEXANOL」:商品名、イーストマンケミカル社製、2,2,4−トリメチルペンタンジオールモノイソブチレート、
(注14)「アデカノールUH−438」:商品名、旭電化社製、ポリエーテルウレタン変性物、粘性調整剤。
上記製造例14において、配合組成を下記表1に示す配合組成に変える以外は製造例14と同様にして、下記に示すとおり、水性塗料組成物(A−2)〜(A−21)を製造した。
製造例35
4リットルステンレス容器に、0.15%水酸化カルシウム(注15)水溶液を1,300部仕込み、75mmの径を有する攪拌羽根を用いて回転速度2,500rpmで攪拌しながら、上記で得られた水性塗料組成物(A−1)650部を徐々に容器内に滴下し、塗料粒子を生成させ、次いで容器内液を同回転速度でさらに15分攪拌した後、200メッシュの金網を用いて濾別し、塗料粒子(B−1)を得た。
(注15) 水酸化カルシウム:25℃の水100gに対して0.15g溶解。
製造例35において、水性塗料組成物(A−1)の代わりに下記表2に示す水性塗料組成物を使用する以外は上記製造例35と同様にして、塗料粒子(B−2)〜(B−3)及び(B−5)〜(B−19)を得た。
4リットルステンレス容器に、水酸化カルシウム、酢酸カルシウムをそれぞれ0.10%、0.25%になるように調整した水溶液を1,300部仕込み、75mmの径を有する攪拌羽根を用いて回転速度2,500rpmで攪拌しながら、上記製造例18で得られた水性塗料組成物(A−5)650部を徐々に容器内に滴下し、塗料粒子を生成させ、次いで容器内液を同回転速度でさらに15分攪拌した後、200メッシュの金網を用いて濾別し、塗料粒子(B−22)を得た。また、表2には各塗料粒子の明所(D65標準光源下)における目視による色及び明細書記載の方法にて測定した各塗料粒子のL*値、a*値、b*値、ΔE値ならびに暗所下でブラックライト照射下における目視による色を示す。尚ΔE値は、〔(ΔL*)2+(Δa*)2+(Δb*)2〕1/2の式によって算出したものであり、表2には各塗料粒子と塗料粒子(B−1)とのΔE値を代表例として示す。
製造例35において、水性塗料組成物(A−1)の代わりに下記表3に示す水性塗料組成物を使用する以外は上記製造例35と同様にして、塗料粒子(B−4)、(B−20)〜(B−21)を得た。また、表3には各塗料粒子の明所(D65標準光源下)における目視による色及び明細書記載の方法にて測定した各塗料粒子のL*値、a*値、b*値、ΔE値ならびに暗所下でブラックライト照射下における目視による色を示す。尚ΔE値は、〔(ΔL*)2+(Δa*)2+(Δb*)2〕1/2の式によって算出したものであり、表3は各塗料粒子と塗料粒子(B−4)とのΔE値を代表例として示す。
製造例57
容量2リットルの4つ口フラスコに、脱イオン水568部及び「ニューコール707SF」(注1)23部を加え、窒素置換後、85℃に保った。その中に、下記組成の成分をエマルション化してなるプレエマルションの3%分と、過硫酸アンモニウム3部を脱イオン水120部に溶解させた開始剤水溶液123部のうちの41部とをそれぞれ添加し、添加20分後から、残りのプレエマルションと残りの開始剤水溶液とを4時間かけてフラスコに滴下した。
脱イオン水 368部
スチレン 150部
メチルメタクリレート 413部
n−ブチルアクリレート 240部
2−エチルヘキシルアクリレート 150部
ダイアセトンアクリルアミド 20部
1,6−ヘキサンジオールジアクリレート 5部
2−ヒドロキシエチルアクリレート 20部
アクリル酸 2部
「ニューコール707SF」(注1) 44部
滴下終了後、これをさらに2時間85℃に保持した後、40〜60℃に降温した。次いで、アンモニア水でpHを調整し、エマルション(a2)を得た。該エマルションは固形分が48%であり、平均粒子径は90nmであった。
製造例58
1リットルのステレンス容器に下記の成分を仕込み、攪拌機にて30分間攪拌混合することにより、固形分50%の水性クリヤー塗料(C−1)を得た。
48%エマルション(a2) 860部
「TEXANOL」(注13) 50部
水 279部
「タルク SS」(注14) 250部
「SNデフォーマー380」(注4) 10部
「アデカノールUH−438」(注16) 6部
(注16)「タルク SS」:商品名、日本タルク社製、タルク。
実施例1〜7及び比較例1〜2
500ミリリットルのステレンス容器に、下記表4に示す成分を順次攪拌しながら仕込み、その後、均一になるまで攪拌することにより、意匠性塗料(I−1)〜(I−9)を得た。次いでスレート板(150×70×3mm)上に、「EPシーラー透明」(関西ペイント社製、水系アクリルエマルション系シーラー)を塗布量が固形分で30g/m2になるようにローラー塗装し乾燥させた後、「ビニデラックス300 塗色N−6」(関西ペイント社製、JIS K 5663 1種適合アクリルエマルション系塗料)を塗布量が固形分で70g/m2になるようにローラー塗装し、気温23℃、相対湿度60%の条件下で1日間乾燥させたものを被塗板とし、この上に表4記載の各意匠性塗料を塗布量が350g/m2になるように砂骨材レギュラーローラー細目(大塚刷毛社製、サイズ7inch)で塗装した。その後、気温23℃、相対湿度60%の条件下で7日間乾燥して、各試験塗板を得た。
実施例8〜9
スレート板(150mm×70mm×3mm)に対し、「ヒルムA一層目用 白」(商品名、関西ペイント社製、路面用アクリル樹脂エマルション遮熱塗料、日射反射率54%)を塗布量が固形分で400g/m2となるように塗装し、気温23℃、相対湿度60%で8時間乾燥させた後、「ヒルムA二層目用 グレー」(商品名、関西ペイント社製、路面用アクリル樹脂エマルション遮熱塗料、日射反射率54%)を塗布量が固形分で300g/m2となるように塗装し、気温23℃、相対湿度60%で1日間乾燥させた後、表4記載の意匠性塗料を塗布量が350g/m2となるように塗装し、気温23℃、相対湿度60%で7日間乾燥させることにより試験板を作製した。
スレート板(150mm×60mm×3mm)に対し、「ヒルムA一層目用 白」(商品名、関西ペイント社製、路面用アクリル樹脂エマルション遮熱塗料、日射反射率54%)を塗布量が固形分で400g/m2となるように塗装し、気温23℃、相対湿度60%で8時間乾燥させた後、「ヒルムA二層目用 グレー」(商品名、関西ペイント社製、路面用アクリル樹脂エマルション遮熱塗料、日射反射率54%)を塗布量が固形分で300g/m2となるように塗装し、気温23℃、相対湿度60%で1日間乾燥させた後、「ビニデラックス300 塗色N−6」(関西ペイント社製、JIS K 5663 1種適合アクリルエマルション系塗料)を塗布量が固形分で70g/m2になるようにローラー塗装し、気温23℃、相対湿度60%で1日間乾燥させた後、表4の記載の意匠性塗料を塗布量が350g/m2となるように塗装し、気温23℃、相対湿度60%で7日間乾燥させることにより試験板を作製した。
実施例1〜11及び比較例1〜2で得られた各試験塗板を下記基準にて評価試験に供した。結果を表4に併せて示す。
(*1)意匠性(明所)
各試験塗板の塗膜を明所(D65標準光源下)において目視で観察し、次の基準で評価した。
○:多彩な意匠感、質感が十分にある。
○△:多彩な意匠感、質感がややあり、塗面状態も良好。
△:模様ムラが認められ、塗面にざらつきがあり塗面状態がやや不良
×:ワレやチヂミなどの塗膜欠陥あり。
(*2)意匠性(暗所)
各試験塗板の塗膜を暗所で且つブラックライト照射下(主波長375μmの紫外線)において目視で観察し、次の基準で評価した。
○:ブラックライト照射下で蛍光または蓄光塗料粒子による模様部分が発光し、発光色を呈する。発光強度が十分であり、発光した部分が輝いており、塗板が星空のようである。
△:ブラックライト照射下で蛍光または蓄光塗料粒子による模様部分が発光し、発光色を呈するが発光強度が不十分であり、発光の有無及び発光色を認識しづらい。
×:ブラックライトを照射しても塗料粒子による模様部分の発光が殆どない。
(*3)耐水性
各試験塗板を23℃の上水に7日間浸漬し、引き上げた後、明所、及び暗所で且つブラックライト照射下において目視で観察し、次の基準で評価した。
○:明所での多彩模様が良好で、暗所でのブラックライト照射下でも初期と同等に発光する。
△:塗板に艶引け、白化、フクレが認められ、もしくはブラックライト照射下で発光強度が初期に劣る。
×:著しくフクレが認められたり、塗膜が軟化する。もしくはブラックライト照射下で発光が起きなくなる。
(*4)遮熱性
試験室温25±1℃で、太陽光に見立てたビームランプ(東芝ビー4ムランプ(拡散型))を照射距離55cmで各試験塗板の塗装表面に照射し、その表面温度が平行に達するまで連続計測し、その最高到達温度により評価した。
◎:表面温度が60℃以下、
○:表面温度が60℃以上70℃未満、
△:表面温度が70℃以上80℃未満、
×:表面温度が80℃以上。
Claims (15)
- 少なくとも1種の蛍光塗料粒子(A)を含む塗料粒子(I)及び塗膜形成成分(II)を含む意匠性塗膜形成組成物であって、蛍光塗料粒子(A)が、蛍光材(a1)及び水性樹脂(a2)を含んでなる水性蛍光塗料組成物を粒状化してなるものであって、蛍光材(a1)の量が、水性樹脂(a2)固形分100質量部に対して1〜500質量部の範囲内にあることを特徴とする意匠性塗膜形成組成物。
- 蛍光材(a1)が、蓄光性を有するものであることを特徴とする請求項1に記載の意匠性塗膜形成組成物。
- 蛍光塗料粒子(A)が、少なくとも2種の蛍光塗料粒子からなるものであり、該少なくとも2種の蛍光塗料粒子がそれぞれ互いに異なる蛍光材を含むものである請求項1または2に記載の意匠性塗膜形成組成物。
- 塗料粒子(I)として着色塗料粒子(B)をさらに含む請求項1ないし3のいずれか1項に記載の意匠性塗膜形成組成物。
- 塗料粒子(I)が、L*値が65以上の塗料粒子を全塗料粒子(I)固形分中30質量%以上含む請求項1ないし4のいずれか1項に記載の意匠性塗膜形成組成物。
- 着色塗料粒子(B)が、蛍光塗料粒子(A)とのL*a*b*色空間における色差ΔEが13以下の着色塗料粒子を少なくとも1種含む請求項4または5に記載の意匠性塗膜形成組成物。
- 蛍光塗料粒子(A)及び着色塗料粒子(B)の配合割合が、蛍光塗料粒子(A)/着色塗料粒子(B)固形分質量比で1/99〜99/1の範囲内にある請求項4ないし6のいずれか1項に記載の意匠性塗膜形成組成物。
- 塗料粒子(I)が、反応性官能基(x)を含有してなり、且つ塗膜形成成分(II)が、反応性官能基(x)と反応し得る反応性官能基(y)を有する請求項1ないし7のいずれか1項に記載の意匠性塗膜形成組成物。
- 塗料粒子(I)及び塗膜形成成分(II)の配合割合が、塗料粒子(I)/塗膜形成成分(II)固形分質量比で1/99〜80/20の範囲内にある請求項1ないし8のいずれか1項に記載の意匠性塗膜形成組成物。
- 塗料粒子(I)及び塗膜形成成分(II)の配合割合が、塗料粒子(I)/塗膜形成成分(II)固形分質量比で1/99〜10/90の範囲内にある請求項1ないし8のいずれか1項に記載の意匠性塗膜形成組成物。
- 蛍光塗料粒子(A)及び着色塗料粒子(B)の配合割合が、蛍光塗料粒子(A)/着色塗料粒子(B)固形分質量比で10/90〜99/1の範囲内にあることを特徴とする請求項10に記載の意匠性塗膜形成組成物。
- 請求項1ないし11のいずれか1項に記載の意匠性塗膜形成組成物の製造方法であって、蛍光塗料粒子(A)が、蛍光材(a1)、水性樹脂(a2)及び水溶性多糖類を含み、蛍光材(a1)の量が、水性樹脂(a2)固形分100質量部に対して1〜500質量部の範囲内にある水性蛍光塗料組成物を、水溶性多糖類と水不溶性もしくは難溶性の塩を形成し得る一価又は多価の金属イオンを含有する水性媒体と接触させることにより粒状化してなることを特徴とする意匠性塗膜形成組成物の製造方法。
- 被塗面に、下塗り塗膜を介してまたは介さずに請求項1ないし11のいずれか1項に記載の意匠性塗膜形成組成物を塗装することを特徴とする意匠性塗装仕上げ方法。
- 建築物、輸送機又は路面に、下塗り塗膜を介して請求項1ないし11のいずれか1項に記載の意匠性塗膜形成組成物を塗装する意匠性塗装仕上げ方法。
- 下塗り塗膜が、遮熱性を有する塗膜である請求項14に記載の意匠性塗装仕上げ方法。
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