JP2005004051A - 画像形成装置及び画像形成方法 - Google Patents

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Satoshi Shigesaki
聡 重崎
Naoki Ota
直己 太田
Kanji Shintaku
寛治 新宅
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Abstract

【課題】クリーニングブレードのダメージやビビリ、反転を抑制し、長期に渡って安定したクリーニング性能を有し、長寿命化が図れる画像形成装置及び画像形成方法を提供すること。
【解決手段】例えば、感光体1の周囲に、クリーニング装置11が配置された画像形成装置において、感光体1に潤滑剤を供給すると共に、クリーニング装置11を、転写後の感光体1の残留トナーを除去するクリーニングブレード29と、下方シール30及び塞き止めシート31からなるトナー堰き止め手段と、を有する構成とする。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば、電子写真法に基づく画像形成装置及び画像形成方法に関し、詳しくは、転写後の像担持体表面の残留トナーをクリーニングを施す画像形成装置及び画像形成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、電子写真法では、像担持体表面を帯電、露光して作成した静電潜像に着色トナーを現像して可視像を作成し、トナー像を転写紙等に転写し、これを熱ロール等で定着して画像を形成している。転写工程を終えた像担持体表面には未転写のトナーや外添剤、放電生成物が残留するため、これらを次に画像形成プロセスに先立ってクリーニング手段により除去することが必要になる。
【0003】
転写残留トナー等を除去するクリーニング手段としては、ファーブラシ、磁気ブラシ等を使用する方法や弾性クリーニングブレードを使用する方法等各種の方法が使用されているが、クリーニングブレードにて像担持体を摺擦してトナーを掻き落とす手段が簡便で安価なことより一般的に使用されている。
【0004】
また、像担持体を帯電させる装置としては非接触であるコロナ放電器が広く用いられているが、近年では省スペース、低コスト、電源の簡略化、オゾン発生が少ない等の理由より接触式(もしくは近接式)の帯電器が用いられてきている。これらの接触式帯電では帯電部材に印加する電圧を直流電圧(DC)のみとする方式(DCバイアス印加方式)と、交番電圧(AC,交流電圧)に直流電圧を重畳した振動電圧を印加する方式(ACバイアス印加方式)がある。ACバイアス印加方式は交流成分が帯電の凹凸を均し、直流成分により所定の電圧に収束させるため表面電位の均一性を得易いという特徴がある。
【0005】
一方、近年、この種の画像形成装置において高画質化が進み、その高画質化のための一つの方向として、重合法を使用し、トナーの小径化、球状化、粒度分布のシャープ化が進められるようになってきている。小径化により、像担持体上に形成されたドットの再現性を向上させることができ、球状化することで現像性、転写性を向上させることができる。
【0006】
しかし、従来の電子写真法では以下のような課題がある。本来弾性ブレードと像担持体の2体間の摩擦抵抗は大きく、それだけでは弾性ブレードを滑らせることは出来ないが、トナーに添加している微粒子等がトナーから離脱し弾性ブレードと像担持体の間に介在し潤滑を担っていると考えられる。しかし微粒子の介在は採取される画像によって変動し、非画像形成サイクルでは供給されない為、特には摩擦力の増加する高温高湿条件下ではブレードのビビリやブレードの反転及びクリーニングエッジの欠けや摩耗などのダメージが生じ、本来クリーニングしなければならないトナー/外添剤/放電生成物の除去性能が低下する傾向にある。
【0007】
これらの現象は接触帯電方式により加速されることが知られており、特にACバイアスを印加した接触帯電方式では像担持体の摩擦の上昇が悪化する傾向にある。この摩擦上昇によりブレードのビビリや反転、クリーニングエッジの欠けや摩耗などのダメージを更に加速し、長期に渡って安定したクリーニング性能を維持することは困難である。
【0008】
また、一方で接触帯電方式では像担持体の削れ量が加速されることが知られており、最表面層が電荷輸送性物質及びシロキサン系樹脂を含有する機械的強度の高い像担持体などが提案されている。(特開平11−38656号公報、特開平11−184106号公報、特開平11−316468号公報)
【0009】
しかしながらこれらの機械的強度の高い像担持体に於いては、従来の像担持体では摩耗により有効に除去していた放電生成物等が除去しにくくなり、摩擦上昇が大きくブレードダメージが更に悪化する傾向にある。
【0010】
また、重合法などで作製した球状トナーのブレードクリーニングは困難であることが知られており、特に前記ブレードのダメージが悪化すると従来の不定形トナーと比較して顕著にクリーニング性能の悪化が表れる。これらブレードのダメージによるクリーニング性低下が原因となり、クリーニングブレードを含むプロセスカートリッジ等の長寿命化が困難なのが実情である。
【0011】
ブレードのビビリやクリーニングエッジのダメージを低減する方法として、例えば特開平08−190252号公報では、非画像形成領域に対応している際に少なくとも交流電流による帯電電圧の供給を停止する方法が記載されている。しかしながら画像形成領域に於いては帯電性能を確保する為に正規の交流電流を印加する必要があることより、連続で画像形成がなされた場合の効果が少ない等十分効果は得られない物であった。特開平08−194364号公報に於いては、画像形成装置本体内の温度・湿度検知結果に応じて前記帯電器に印加する電圧の交流成分の周波数を変化させる方法が記載されているが、帯電性能を確保する交流電圧成分を印加しなければならずやはり十分な効果は得られない物であった。
【0012】
一方、クリーニングブレードのエッジ部にゴム、樹脂を主成分とする低摩擦層が形成されたクリーニングブレードが提案されている(例えば、特開平8−27227号公報、特開平9−258632号公報、特開平11−24522号公報)。このクリーニングブレードは、ウレタンゴム、シリコーンゴム、シリコーン樹脂、フッ素ゴム、フッ素樹脂、ナイロン等のバインダーに、シリコーンパウダー、フッ素樹脂パウダー、ポリメタクリル酸メチル(PMMA)パウダー等を混合した低摩擦層形成材料を、クリーニングブレードの、像担持体接触部(エッジ部)にディッピング法等により塗工して低摩擦層を形成したものである。このようにすれば、像担持体とクリーニングブレードとの摩擦を軽減することができ、クリーニングブレードのビビリや反転が防止されるようになる。
【0013】
しかしながら、上記低摩擦層が形成されたクリーニングブレードは、初期は効果を発揮するものの像担持体とブレードの摺擦により低摩擦層が摩耗していく為維持性は期待できない物であった。
【0014】
さらに、クリーニングブレードを構成する材料であるウレタンゴムに、粉体又は液状の潤滑剤を添加し、潤滑性を高める方法も数多く提案されている(例えば、特開平7−306616号公報)。しかし、例えば、粉体の潤滑剤を添加して得られたウレタンゴム製のクリーニングブレードは、固くなり、像担持体に傷を付けることがある。また、上記液状の潤滑剤を添加して得られたウレタンゴム製のクリーニングブレードを用いると、液状の潤滑剤がクリーニングブレード表面に滲出して像担持体を汚染するという問題が生じる。
【0015】
そこで、本出願人は、特開平11−161125号公報において、図1に示すように、先端を下方に向けて前記画像担持体1表面に当接されたクリーニングブレード29と、前記クリーニングブレード29で前記画像担持体1表面から掻き落とされた廃トナーを貯溜するハウジング27と、前記廃トナーを受けて前記ハウジング27に案内する下側シール30と、前記クリーニングブレード29および前記下側シール30よりも前記ハウジング27側に配置され、前記廃トナーを前記クリーニングブレード29先端に一時的に塞き止めるためのトナー塞き止め部材31とを有するクリーニング装置を既に提案している。
【0016】
クリーニング装置をこのように構成することにより、画像担持体表面から除去された廃トナーが、クリーニングブレード29、下側シール30、およびトナー塞き止め部材31により形成される領域(以下、この領域を「領域A」という)に塞き止められ、前記クリーニングブレード29の先端が廃トナーで覆われる。この廃トナーがクリーニングブレードと感光体の間に介在することで潤滑剤として作用し、上記問題を防止することができる。
【0017】
しかしながらこの手段に於いても、例えば、耐磨耗性の高い最表面層を有する像担持体を用いた場合や球状のトナーを用いた場合、接触帯電方式の帯電器を使用する場合、昨今の技術要求によるクリーニングブレードの長寿命化を狙うには効果は十分とは言えず改善が望まれている。
【0018】
一方、像担持体に潤滑剤を供給し摩擦を低減させる方法は過去より知られている。例えば特開2000−89502号公報や特開2000−19773号公報等では現像剤に潤滑成分を添加し像担持体に皮膜を形成させることでクリーニング性の向上及び像担持体の削れを抑制する方法が記載されている。
【0019】
しかしながら、この方法に於いては像担持体上に形成された潤滑剤の皮膜をある一定の状態に制御する必要がある。しかし、実際には像担持体上の皮膜はブレードエッジ部に介在したトナー成分である無機微粒子等の摺擦により掻き取られる物であり、採取される画像のパターンに偏りが有る場合は形成皮膜の画像パターンに応じたムラが生じ、皮膜形成の多く形成されている部分と無機粒子で掻き取られ皮膜が少ない部分で像担持体の削れ量のムラや像担持体から被転写体への転写ムラが生じ画質劣化を長期に渡って安定化することは困難である。また、過剰な潤滑剤の皮膜形成は放電生成物の掻き取り性まで低下させ高温高湿下では像流れを引き起こしやすいという問題も生じる。
【0020】
【特許文献1】
特開平11−38656号公報
【特許文献2】
特開平11−184106号公報
【特許文献3】
特開平11−316468号公報
【特許文献4】
特開平08−190252号公報
【特許文献5】
特開平08−194364号公報
【特許文献6】
特開平8−27227号公報
【特許文献7】
特開平9−258632号公報
【特許文献8】
特開平11−24522号公報
【特許文献9】
特開平7−306616号公報
【特許文献10】
特開平11−161125号公報
【特許文献11】
特開2000−89502号公報
【特許文献12】
特開2000−19773号公報
【0021】
【発明が解決しようとする課題】
本発明はこのような問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、クリーニングブレードのダメージやビビリ、反転を抑制し、長期に渡って安定したクリーニング性能を有し、長寿命化が図れる画像形成装置及び画像形成方法を提供することにある。
【0022】
【課題を解決するための手段】
上記課題は、以下の手段により解決される。即ち、
本発明の画像形成装置は、少なくとも像担持体と、前記像担持体の表面を帯電する帯電手段と、前記像担持体表面を露光し潜像を形成する露光手段と、前記潜像を現像剤担持体に担持した現像剤で現像する現像手段と、現像像を被転写体に転写する転写手段と、転写後の像担持体表面の残留トナーを除去するクリーニング手段とを具備した画像形成装置であって、
さらに、前記クリーニング手段へ潤滑剤を供給する潤滑剤供給手段を有すると共に、
前記クリーニング手段は、転写後の像担持体表面の残留トナーを除去するためのクリーニングブレードと、前記廃トナーを前記クリーニングブレード先端に塞き止めるトナー塞き止め手段と、を含んで構成されることを特徴とする。
【0023】
本発明の画像形成装置は、クリーニングブレードによって像担持体表面から除去された廃トナーが、トナー塞き止め手段によって塞き止められると共に、クリーニングブレード先端が廃トナーで覆われる。
【0024】
このとき、潤滑剤供給手段により、像担持体に潤滑剤が供給されるため、廃トナーと共に潤滑剤もクリーニングブレード先端を覆う。このようにクリーナブレードの先端が潤滑剤を含む廃トナーで覆われ、クリーニングブレードと像担持体間に介在し摩擦が低下され、クリーニングブレードのスティック&スリップを抑制しブレードビビリやダメージを安定して抑制することが可能である。また、クリーニングブレードエッジには採取される画像パターンによらず廃トナーと共に潤滑剤も飽和状態で覆われ、潤滑剤が少量でもで像担持体長手方向一定に一様の潤滑剤による被膜形成が可能であり、採取パターンの偏りによる過剰な潤滑剤の皮膜形成の抑制及び潤滑効果のムラ抑制が可能である。
【0025】
このため、クリーニングブレードのダメージやビビリ、反転を抑制し、長期に渡って安定したクリーニング性能を有し、長寿命化が図れる。特に、耐磨耗性の高い最表面層を有する像担持体を用いた場合、接触式帯電器を用いた場合、さらにはクリーニング性能の難しい球状トナーを用いた場合でも、同様な効果を奏することが可能である。
【0026】
なお、上述のように潤滑剤の皮膜を像担持体に一様に形成されることで、像担持体を摺擦・研磨する無機粒子などと像担持体との付着力を低減させ、ブレードエッジ侵入を最低限に抑制し像担持体の削れ量をより効果的に且つ均一に抑制することも可能である。
【0027】
本発明の画像形成装置においては、潤滑剤として脂肪酸金属塩、特にはステアリン酸亜鉛を用いることがよい。
潤滑剤としての脂肪酸金属塩、特にはステアリン酸亜鉛は、劈開性を有し摩擦低減効果の高いため、より効果的なクリーニングブレードと像担持体との摩擦低減を図れると共に、少量で像担持体長手方向一定に一様の潤滑剤による被膜形成が可能である。
【0028】
本発明の画像形成装置においては、潤滑剤として比重1.3〜1.9、粒径80〜300nmの単分散球形シリカを用いることがよい。
潤滑剤としてのこの特定の単分散球形シリカは、クリーニングブレードと像担持体間に介在し易いと共に、転がるため摩擦低減効果が高く、より効果的なクリーニングブレードと像担持体との摩擦低減を図れる。
【0029】
本発明の画像形成装置においては、現像剤に潤滑剤を含ませると共に、前記現像手段が潤滑剤供給手段を兼ねることがよい。現像剤に潤滑剤を含ませ、潤滑剤供給手段を現像手段と兼させることにより、潤滑剤供給の為の個別手段を設ける必要がなくなり、装置の小型化・簡易化が可能となる。
【0030】
本発明の画像形成装置において、前記クリーニング手段は、転写後の像担持体表面の残留トナーを除去するためのクリーニングブレードと、前記クリーニングブレードで前記像担持体表面から掻き落とされた廃トナーを貯溜するハウジングと、前記廃トナーを受けて前記ハウジングに案内するシールと、前記クリーニングブレード及び前記シールよりも前記ハウジング側に配置され、一端がクリーニングブレードの先端との重なり部分を有すると共に他端が前記ハウジングに固定され、前記廃トナーを前記クリーニングブレード先端に塞き止めるための板状のトナー塞き止め部材と、を含んで構成されることが好適である。また、当該トナー塞き止め部材に、前記塞き止められた廃トナーを前記ハウジング内に流入させるための開口が設けられることがよい。
【0031】
この構成のクリーニング手段は、クリーニングブレードとシールとトナー塞き止め部材によって形成される領域に廃トナーが塞き止められると共に、塞き止められた廃トナーがクリーニングブレードとトナー塞き止め部材の間隙からハウジングへと徐々に流入させることで、適度な圧密状態で廃トナーを塞き止めることが可能であり、効率良く、廃トナーが前記クリーニングブレード先端に覆われる。また、当該トナー塞き止め部材に開口を設けることで、塞き止められた廃トナーをハウジング内に流入され、上記領域内での過剰な廃トナーの圧密状態を抑制することができる。なお、上記領域内で、球形に近い重合トナーが過剰な過密状態になると、クリーニング不良になりやすい。
【0032】
本発明の画像形成装置において、前記クリーニング手段は、転写後の像担持体表面の残留トナーを除去するためのクリーニングブレードと、前記クリーニングブレードで前記像担持体表面から掻き落とされた廃トナーを貯溜するハウジングと、前記廃トナーを受けて前記ハウジングに案内するシールと、前記クリーニングブレード及び前記シールよりも前記ハウジング側に配置され、前記クリーナブレード先端よりも上流位置において前記ハウジングにその上端が固定され、前記固定位置よりも下流で、かつ前記クリーナブレードの先端よりも上流位置に設けられた開口を有する板状のトナー塞き止め部材と、を含んで構成されることも好適である。なお、「上流」、「下流」とは、像担持体のプロセス方向に対してのものである。
【0033】
この構成のクリーニング手段は、クリーニングブレードとシールとトナー塞き止め部材によって形成される領域に廃トナーが塞き止められると共に、塞き止められた廃トナーがシールとトナー塞き止め部材の間隙及び設けられたトナー塞き止め部材開口からハウジングへと徐々に流入することで、適度な圧密状態で廃トナーを塞き止めることが可能であり、効率良く、廃トナーが前記クリーニングブレード先端に覆われる。
【0034】
本発明の画像形成装置においては、未使用状態から画像形成を開始するとき、前記像担持体が少なくとも一回転するまでの間に、前記像担持体外周面上に前記像担持体軸方向に現像最大長でありかつ前記像担持体回転方向に1×10mm〜1×10mm、画像密度10〜100%のトナーバンドを形成させることが好適である。
【0035】
画像形成開始直後、即ち、像担持体回転開始直後、当該像担持体にある程度の面積・トナー量のトナーバンドを形成し、これをクリーニング手段により除去することで、画像形成前にクリーニング手段への廃トナーが供給され、廃トナーが前記クリーニングブレード先端に覆われる。このため、画像形成初期の潤滑効果を得ることが可能となる。また、潤滑剤としてステアリン酸亜鉛に代表される脂肪酸金属塩を使用した場合、当該脂肪酸金属塩の像担持体への供給過程でおきる微量塗布での急激な摩擦上昇を回避することもできる。
【0036】
本発明の画像形成装置においては、前記潤滑剤がステアリン酸亜鉛の場合、前記ステアリン酸亜鉛の潜像担持体上の量として、XPS分析によるZnの被覆率が式0.05%≦Znの被覆率≦30%の範囲であることとが好適である。
【0037】
このように像担持体表面の亜鉛の被覆率を上記範囲とすることで、より効果的に、像担持体や、クリーニング手段に用いられるクリーニングブレード等を劣化させず、また像担持体の削れ量のムラや像担持体から被転写体への転写ムラを抑制し、長期にわたって良好な画像形成を可能となる。
【0038】
本発明の画像形成装置においては、現像剤に含まれるトナーとして、形状係数SFが125から140の範囲のトナーを使用することができる。
【0039】
本発明の画像形成装置においては、帯電手段としては、非接触帯電方式、接触帯電方式のいずれも使用することができる。
【0040】
一方、本発明の画像形成方法は、上記本発明の画像形成装置を用いて画像を形成する方法である。
【0041】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照しつつ説明する。なお、実質的に同様の機能を有する部材には、全図面通して同じ符号を付与して説明する。
【0042】
図2は本発明の一実施形態に係る画像形成装置の一例であるフルカラープリンタの要部構成図である。同図において、像担持体としての感光体ドラム(以下、単に「感光体」という)1は図示しないモータで矢印7の方向に回転できるように設けられている。感光体1の周囲には、帯電装置つまり帯電ロール(BCR)8、露光装置(ROS)9、現像アセンブリ10、第1次転写器つまり第1次BTR2、クリーニング装置11が配置されている。前記現像アセンブリ10はフルカラー現像のための各色の潤滑剤を添加したトナーを含む現像剤が入った4台の現像装置10Y,10M,10C,10Kからなる。現像装置10Y,10M,10C,10Kは、感光体1上の潜像をそれぞれイエロ(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、クロ(K)のトナーで現像する。各色のトナーを現像する際には、図示しないモータによって現像アセンブリ10を矢印R方向に回転させ、当該色の現像装置が感光体1に当接するように位置合わせされる。
【0043】
感光体1上に現像された各色のトナー像は、第1次BTR2によって中間転写ベルト(以下、単に「ベルト」という)3に順次転写されて、4色のトナー像が重ね合わされる。ベルト3はロール12,13,14,15に張架されている。これらのうち、ロール12は図示しない駆動源に結合されてベルト3を駆動する駆動ロールとして機能し、ロール13はベルト3の張力を調節するテンションロールとして機能し、ロール14は第2次転写器つまり第2次BTR4のバックアップロールとして機能する。ベルト3を挟んでロール15と対向する位置にはベルトクリーナ16が設けられていて、ベルト3上の残留トナーがクリーナブレードで掻き落とされる。
【0044】
記録紙カセット17,18から引き出しロール19,20で搬送路に引き出された記録紙はロール対21,22,23によってニップ部、つまり第2次BTR4とベルト3との当接部に給送される。ベルト3上に形成されたトナー像はこのニップ部で記録紙上に転写され、定着装置24で熱定着されてトレイ25またはトレイ26(本体上面)に排出される。
【0045】
ベルト3には反射型光センサ6が対向して配置されていて、ベルト3上の反射箔5からの反射光を検出する。反射光の検出信号はROS9による画像形成タイミングやトナー像の転写タイミングを制御する基準信号として利用される。
【0046】
現像装置10Y,10M,10C,10Kは、交換可能なトナーカートリッジと、現像バイアスを与える現像用ロールと、現像ロールへトナーを供給するトナー供給装置および搬送装置とを有している。
【0047】
上記構成による画像形成装置では、次のようにして画像が形成される。まず、BCR8に電圧を印加して感光体1の表面を予定の帯電部電位で一様にマイナス帯電させる。続いて、帯電された感光体1上の画像部分が予定の露光部電位になるようにROS9で露光を行い潜像が形成される。すなわち、図示しない制御装置から供給される画像信号に基づき、ROS9をオン・オフすることによって画像に対応した潜像が形成される。
【0048】
現像装置10Y等の現像ロールには各色毎に予め設定された現像バイアスが印加されており、前記潜像は該現像ロールの位置を通過時にトナーで現像され、トナー像として可視化される。トナー像は第1次BTR2でベルト3に転写され、さらに第2次BTR4で記録紙に転写された後、定着装置24に送給される。フルカラープリント時はベルト上で4色のトナーが重ね合わされた後、記録紙に転写される。感光体1上に残留したトナーはクリーニング装置11で除去されて回収される。
【0049】
このとき、潤滑剤としてステアリン酸亜鉛を使用した場合、当該ステアリン酸亜鉛の感光体1(像担持体)上の量として、XPS分析によるZnの被覆率が0.05%以上、30%以下の範囲であることが好適である。このようなZn(亜鉛)強度及び被覆率が上記範囲となるようにステアリン酸亜鉛を感光体1に供給することで、像担持体や、クリーニング手段に用いられるクリーニングブレード等を劣化させず、また像担持体の削れ量のムラや像担持体から被転写体への転写ムラを抑制し、長期にわたって良好な画像形成を可能となる。
【0050】
感光体1表面の亜鉛の被覆率を定量化するに当たり、低塗布領域における少量の亜鉛量を検出する分析手法としてXPS分析が適している。XPS分析が少量の亜鉛量を検出するのに適している理由は、極表面の元素分析定量法として一般的に使われている分析法であり、本発明における検出範囲の中で感度および再現性に優れる分析方法であるからである。
【0051】
以下に、XPS分析による亜鉛の被覆率の測定方法について述べる。
XPS分析による亜鉛の被覆率は、JPS−9010(日本電子(株)製)により測定したZnの全元素に対する比の値に基づいて決定した。XPS分析は像担持体の極表面の分析であるため、ステアリン酸亜鉛の塗布量の増加に対してZnの全元素に対する比の値が飽和する。飽和したZn比の値を被覆率100%として像担持体表面の亜鉛の被覆率を決定した。
【0052】
感光体1表面の亜鉛の被覆率を規定することにより、潤滑剤であるステアリン酸亜鉛の実効塗布量を制御することが可能となる。また、感光体1表面の亜鉛の量をその被覆率によって規定すると、以下のような利点がある。ステアリン酸亜鉛の塗布量を増加させていくとXPS分析における亜鉛に関連するピークの強度は増加し、ある一定量で飽和するが、この状態をステアリン酸亜鉛が感光体最表面を100%被覆率とする目安を設けることで、下地の感光体またはトナー成分の付着状態にの影響を受けない絶対的な定量値として扱うことが出来る。
【0053】
また、上記構成による画像形成装置では、画像が形成される直前に、感光体1が少なくとも一回転するまでの間に、感光体1外周面上に感光体1軸方向に現像最大長でありかつ感光体1回転方向に1×10mm〜1×10mmmm、画像密度10〜100%のトナーバンド(好ましくは、6×10mm〜6×10mm、画像密度20〜70%のトナーバンド)を形成させることが好適である。またトナーバンドは連続的に作成してもよいが、積算値で前記範囲になるように複数に分けて作成しても良い。このとき、トナーバンドが中間転写ベルト3(中間転写体)とのニップ部に通過する際は、当該中間転写ベルト3にトナーバンドが転写しないように、1次BTR2(転写手段)の転写バイアスをオフにしておくことが好ましい。
【0054】
感光体1に上述のようなトナーバンドを形成し、これをクリーニング装置11により除去することで、後述するように廃トナー及び潤滑剤が塞き止められ、廃トナー及び潤滑剤がクリーニングブレード29先端に覆われる。このため、画像形成初期の潤滑効果を得ることが可能となる。
【0055】
次に、前記クリーニング装置11を詳細に説明する。図3は、クリーニング装置11の斜視図であり、図4は同正面図である。両図面において、クリーニング装置11の本体は、感光体1と対向する側が開放されたハウジング27からなる。ハウジング27の開口の上縁28にはクリーナブレード29が固定されている。固定方法は接着またはネジ止め等適宜選択できる。該クリーナブレード29は感光体1の画像形成領域の幅に対応する長さを有する樹脂材料であり、一例として厚さ2mmのウレタンゴムを使用することができる。
【0056】
一方、開口の下縁37には前記クリーナブレード29で除去した廃トナーを受ける下側シール30およびトナー塞き止めシート31が固定されている。これら下側シール30およびトナー塞き止めシート31がトナー塞き止手段に相当する。なお、固定方法は接着またはネジ止め等適宜選択できる。下側シール30およびトナーの塞き止めシート31はいずれも樹脂材料からなる膜部材である。下側シール30は感光体1に押圧された状態でクリーナブレード29の下端との間に間隙が残る幅に設定される。塞き止めシート31はクリーナブレード29の下端と重なり合うように幅が設定されている。一例として、下側シール30は厚さ20μmのポリウレタン樹脂で形成され、塞き止めシート31は厚さ50μmのポリエチレンテレフタレート(PET)樹脂で形成される。
【0057】
クリーナブレード29の両側には側方シール32,33が配置されている。この側方シール32,33はハウジング27の側板から張り出したプレート34,35に固定されていて、クリーナブレード29で掻き落とされた廃トナーが横方向から漏れるのを防止するために設けられている。この側方シール32,33には、羊毛の基材にフッ素樹脂のフェルトで表面層を形成したものが好適である。なお、前記塞き止めシート31は該側方シール32,33との間にわずかな間隙G1を(1〜2mm)有するように長さが設定されている。
【0058】
前記ハウジング27内の下部にはクリーナブレード29等の長さ方向、つまり該クリーナブレード29が当接する感光体1の幅方向に伸びるオーガ(図示せず)が設けられている。このオーガにより、クリーナブレード29で掻き落とされた廃トナーはハウジング27の一側方に押しやられ、図示しない排出口から排出される。排出された廃トナーは別途設けた廃トナー回収装置に搬送される。
【0059】
次に、下側シール30および塞き止めシート31の作用を説明する。図1は、クリーニング装置11の要部拡大図である。同図において、クリーナブレード29および下側シール30の先端は感光体1の表面に押圧されて前記ハウジング27側に変形し、その弾力によって感光体1との密着が維持されている。塞き止めシート31は初期状態ではクリーナブレード29の先端裏側に当接しているが、感光体1の表面から掻き落とされた廃トナーTが塞き止められることにより、その押圧力Ptで後方に変形して間隙G2が形成される。
【0060】
塞き止めシート31で塞き止められた廃トナーTは、その滞積量が増すと、前記間隙G2を通過し、塞き止めシート31の上端を乗り越えてハウジング27の内側に流入する。クリーナブレード29の先端が、塞き止められた潤滑剤を含む廃トナーTで常時覆われた状態に維持されるように塞き止めシート31とクリーナブレード29との重なり部LAPの寸法を決定する必要があり、本実施形態では約1.5mmとした。
【0061】
なお、塞き止めシート31の材質や厚みおよび重なり部LAPの寸法等は上述の例に限らず、要は、少なくともクリーナブレード29の先端を覆うように潤滑剤を含む廃トナーTが適度に滞積し、かつその滞積量が増えたときに間隙G2が形成されて潤滑剤を含む廃トナーTが徐々にこの間隙G2を通じてハウジング27内に移動できるように決定されていればよい。これらの数値等は実験的に決定することができるが、本発明者等は一例として上述の条件の下でクリーナブレード29の微小な振動を除去でき、異常音も低減できることを確認した。
【0062】
また、塞き止めシート31を厚くして可撓性をなくするか低減することもできる。その場合は、潤滑剤を含む廃トナーTが滞積しているか否かにかかわらず、前記間隙G2があらかじめ確保されるように形状や下縁37への取り付けの向き等を考慮することはもちろんである。
【0063】
塞き止めシート31は、ハウジング27との接合部近傍に長孔36を有している。廃トナーTにはトナーだけでなくキャリアや異物が混入していることが多い。しかもこれら混入物はトナーよりも密度が大きいものがほとんどである。そこで、この長孔36を通じてこれら混入物を下方からハウジング27内側に誘導する。こうすることによって、混入物が滞積してクリーナブレード29と感光体1との間に侵入するのを防止でき、感光体1の表面に傷がつくのを回避することができる。
【0064】
塞き止めシート31を乗り越えたり、長孔36から侵入してハウジング27内に移動した廃トナーTは搬送用オーガ40により、図示しない排出口側に搬送される。なお、クリーナブレード29は、図示のように、その下端部が感光体1の回転方向Rに対向するドクター方向で感光体1の表面に当接していて、いわゆるドクターブレードまたはドクターナイフ式の当接状態に構成されている。また、感光体1との当接角度θは22°である。
【0065】
前記塞き止めシート31の面積に対して長孔36が大きすぎると、廃トナーが滞積されないので適当に形状や寸法等を決定しなければならない。図5は、塞き止めシート31の正面図である。同図では、長孔36は4か所に設けてあり、各長孔36の寸法は2×68mm、各長孔36相互の間隔は10mmとした。なお、各長孔36の合計開口面積が大きくなりすぎると廃トナーTがハウジング27側に移動する量が多くなり、クリーナブレード29の先端を覆うまでには至らない。したがって、そのような不具合がなくならないように長孔36の寸法や個数を決定することが必要であり、この観点に基づけば、長孔36の数は4か所に限定されず、例えば、単一の長孔としてもよい。
【0066】
なお、塞き止めシート31と前記側方シール32,33との間隙G1が小さい場合には、塞き止められた廃トナーTの圧力によって該側方シール32,33が押圧されてシール性が損なわれるので、適度な寸法にすることが好ましい。既述のG1の寸法(1〜2mm)はこの観点から決定している。
【0067】
次に、本発明の第2実施形態を説明する。図6は、第2実施形態に係るクリーニング装置11の要部断面拡大図であり、図1と同符号は同一または同等部分を示す。同図において、ハウジング27の上縁28の表側にはクリーナブレード29が接着またはネジ止め等の接合手段により固定されており、裏側には塞き止めプレート38が接着されている。塞き止めプレート38とハウジング27の底部との間には間隙G3が設けられている。塞き止めプレート38は樹脂製であり、一例として厚さ3mmのPETで構成することができる。また、塞き止めプレート38の、前記上縁28との接合部近傍には長孔39が設けられている。
【0068】
クリーナブレード29で掻き落とされた廃トナーT及び潤滑剤はこの塞き止めプレート38の長孔39と間隙G3とからハウジング27の内側に移動する。したがって、長孔39の寸法・形状・個数や間隙G3の寸法は、第1実施形態と同様、クリーナブレード29の先端を覆うのに十分な量だけ廃トナーTを塞き止めるという観点から決定する。上記観点が維持されれば、長孔39は前記長孔36と同様、複数形成してあってもよいし、長さ(感光体1の軸方向に沿った長さ)を長くした単一の孔であってもよい。
【0069】
上述の二つの実施形態によれば、クリーナブレード29の先端は塞き止めシート31または塞き止めプレート38で塞き止められた廃トナーT及び潤滑剤によって覆われ、当該廃トナー及び潤滑剤がクリーニングブレード29と感光体1間に介在し摩擦が低下され、クリーニングブレード29のスティック&スリップを抑制しブレードビビリやダメージが安定して抑制される。
【0070】
また、クリーニングブレード29エッジには採取される画像パターンによらず潤滑剤を含む廃トナーも飽和状態で覆われ、少量で感光体1長手方向一定に一様の潤滑剤による被膜形成が可能であり、採取パターンの偏りによる過剰な潤滑剤の皮膜形成の抑制及び潤滑効果のムラ抑制される。
【0071】
なお、感光体1表面の残留トナーを効果的に除去するため、クリーナブレード29は感光体1の回転方向7に逆らう方向に向き合う、いわゆるドクターブレードまたはドクターナイフ方式で構成してある。この構成では、感光体1の表面の荒れによる摺動性の劣化傾向は顕著であるため、特に、本実施形態に示した潤滑作用による効果は大きい。
【0072】
また、上記構成による画像形成装置は、図示しないが、感光体1とクリーニング装置11とは、画像形成装置と脱着な筐体内に配設されており、プロセスカートリッジとして交換可能な構成としている。なお、プロセスカートリッジの構成は任意であり、感光体1とクリーニング装置11を含んでいれば、例えば、帯電ロール8(帯電手段)、現像アセンブリ10(現像手段)などをさらに含めた構成であってもよい。
【0073】
以下、上述の二つの実施形態における各部材について詳細に説明し得る。
【0074】
<潤滑剤>
潤滑剤としては、脂肪酸塩金属塩、単分散球形シリカが好適に使用される。上記実施形態では、これら潤滑剤を現像剤に含ませて現像装置により用いた形態を説明したが、別途、公知の潤滑剤供給手段を備えてもよい。
【0075】
脂肪酸金属塩は劈開性を有し摩擦低減効果の高いため、より効果的なクリーニングブレードと像担持体との摩擦低減を図れると共に、少量で像担持体長手方向一定に一様の潤滑剤による被膜形成が可能である。
【0076】
脂肪酸金属塩としては、ステアリン酸の亜鉛、カドミウム、バリウム、鉛、鉄、ニッケル、コバルト、銅、アルミニウム、マグネシウム等の金属塩;二塩基性ステアリン酸鉛;オレイン酸の亜鉛、マグネシウム、鉄、コバルト、銅、鉛、カルシウム等の金属塩;パルミチン酸とアルミニウム、カルシウム等の金属塩;カプリル酸鉛;カプロン酸鉛;リノール酸亜鉛;リノール酸コバルト;リシノール酸カルシウム;リシノレイン酸と亜鉛、カドミウム等の金属塩;及びこれらの混合物等が挙げられるが、これらの中でも、ステアリン酸亜鉛が特に好ましい。
【0077】
特に、本発明においては、クリーニング装置におけるトナー塞き止領域に廃トナーを留まらせることで、効率良くブレード先端部に潤滑剤が供給され、潤滑剤が少量添加でも効果を発現することが可能であるため、脂肪酸金属塩(ステアリン酸亜鉛)の添加量は、トナー100重量部に対して0.01〜2.0%重量部が好ましく、更に0.05〜0.5%重量部がより好ましい。0.01重量部%より少ない場合は十分な潤滑効果を発揮できないことがあり、2.0重量部%よりも多い場合は像担持体の付着量が過剰となり、高温高湿下で像流れが発生し易くなる上、トナーその物の帯電特性に悪影響を与えてしまうことがある。
【0078】
単分散球形シリカとしては、比重1.3〜1.9、粒径80〜300nm(好ましくは100〜200nm)の単分散球形シリカを使用する(但し、粒径は一次粒子径である)。比重1.3〜1.9で粒径80nmより大粒径の単分散球形シリカは、クリーニングブレード先端部に供給されることにより、該粒子がクリーニングブレードと像担持体間に介在し易いと共に、転がることで潤滑剤となりクリーニングブレードエッジの変形量増加及びスティック&スリップを抑制することができる。
【0079】
また、単分散球形シリカを簡便にクリーニングブレード先端部へ供給する為にはトナー(現像剤)に添加する事が最も有効であり、また安定してブレードエッジ先端部へ供給するにはトナー表面に保持された状態でブレードエッジに供給することが有効である。トナー表面に保持された単分散球形シリカはクリーニングブレードとの摺擦のストレスでトナー表面から離脱しクリーニングブレード先端変形部に有効に供給される。
【0080】
単分散球形シリカの粒径が80nmよりも小さい場合はクリーニングブレード先端変形部に留まり難く安定的な潤滑効果が発揮できない。また、単分散球形シリカの粒径が300nmよりも大きくなると現像機内での攪拌ストレスで容易に該粒子の剥がれが発生し、有効にクリーニングブレードへの供給ができなくなり長期に渡り安定してクリーニングブレード挙動安定効果を発揮させることができない。
【0081】
また、単分散球形シリカは、球形であるため、クリーニングブレードと像担持体間で転がることによる潤滑効果を発揮できる。
【0082】
また、単分散球形シリカは、単分散かつ球形であることよりトナー表面に均一分散が可能となることより該粒子の現像器内のメカニカルストレスによる剥がれを有効に抑制することが可能である。
【0083】
ここで、単分散の定義としては凝集体を含め平均粒径に対する標準偏差で議論することができ、標準偏差としてD50*0.22以下であることが望ましい。一方、球形の定義としてはWadellの球形度で議論ができ球形化度が0.6以上、好ましくは0.8以上であることが望ましい。
【0084】
ここで、比重測定の測定はルシャテリエ比重瓶を用いJIS K0061の5−2−1に準拠して比重を測定した。具体的な操作は、次の通り行う。
【0085】
1)ルシャテリエ比重瓶に約250mlのエチルアルコールを入れ、メニスカスが目盛りの位置にくるように調整する。
2)比重瓶を恒温水槽に浸し、液温が20.0±0.2℃になったとき、メニスカスの位置を比重瓶の目盛りで正確に読み取る(読み取り精度は0.025mlとする)。
3)試料を約100g量り取り、その質量をWとする。
量り取った試料を比重瓶に入れ泡を除く。
4)比重瓶を恒温水槽に浸し、液温が20.0±0.2℃になったとき、メニスカスの位置を比重瓶の目盛りで正確に読み取る(読み取り精度は0.025mlとする)。
5)次式により比重を算出する。
D=W/(L−L) ・・・式A
S=D/0.9982 ・・・式B
上記式AおよびB中、Dは試料の密度(20℃)(g/cm)、Sは試料の比重(20℃)、Wは試料の見かけの質量(g)、Lは試料を比重瓶に入れる前のメニスカスの読み(20℃)(ml)、Lは試料を比重瓶に入れた後のメニスカスの読み(20℃)(ml)、0.9982は20℃における水の密度(g/cm)である。
【0086】
また、一次粒子径およびその標準偏差測定は、レーザー回折・散乱式粒度分布測定装置(HORIBA LA−910)を用いて行われる。
【0087】
また、球形化度は、Wadellの真の球形化度を採用し、以下の式(2)に準じて計算した。
球形化度Ψ=S’/S ・・・式(2)
上記式(2)中、S’は、実際の粒子と同じ体積を有する球の表面積を表し、平均粒径の値から計算により求めた。また、Sは、実際の粒子の表面積であり、島津粉体比表面積測定装置SS−100型を用いて測定されるBET比表面積の値を代用させた。
【0088】
単分散球形シリカは、屈折率が1.5前後であり、粒径を大きくしても光散乱による透明度の低下、特にOHP上への画像作成時のPE値等に影響を及ぼさないため好適である。一般的なフュームドシリカは比重2.2であり、粒径的にも最大50nmが製造上から限界である。
【0089】
なお、他の代表的な無機微粒子としては酸化チタン(比重4.2、屈折率2.6)、アルミナ(比重4.0、屈折率1.8)、酸化亜鉛(比重5.6、屈折率2.0)を上げることができるがいずれも比重が高く、シール効果を有効に発現する粒径80nmより大きくするとトナーからの剥がれが起こりやすくなる。またその屈折率も高いため大粒径無機物を用いることはカラー画像作成には適さない。
【0090】
単分散球形シリカの比重としては1.9より大きくなると現像機内での攪拌ストレスで該粒子の剥がれが加速され有効にクリーニングブレードへの供給ができなくなり、1.3より小さくなると凝集分散が起こり、該粒子の穂立ちが不均一になり凸部分に選択的にストレスが加わることから該粒子の剥がれが加速され、やはり有効にクリーニングブレードへの供給ができなくなる。
【0091】
単分散球形シリカは湿式法であるゾルゲル法により得ることができる。比重は湿式法、且つ焼成することなしに作成するため、蒸気相酸化法に比べ低く制御することができる。また、疎水化処理工程での疎水化処理剤種、あるいは処理量を制御することにより更に調整することが可能である。粒径はゾルゲル法の加水分解、縮重合工程のアルコキシシラン、アンモニア、アルコール、水の重量比、反応温度、攪拌速度、供給速度により自由に制御できる。単分散、球形形状も本手法にて作成することにより達成可能となる。
【0092】
具体的にはテトラメトキシシランを水、アルコールの存在下、アンモニア水を触媒として温度をかけながら滴下、攪拌を行う。次に反応により作成されたシリカゾル懸濁液を遠心分離を行い湿潤シリカゲルとアルコール、アンモニア水に分離しを行う。湿潤シリカゲルに溶剤を加え再度シリカゾルの状態にし、疎水化処理剤を加え、シリカ表面の疎水化を行う。
【0093】
疎水化剤としては一般的なシラン化合物を用いることができる。次にこの疎水化処理シリカゾルから溶媒を除去、乾燥、シーブすることにより狙いの単分散シリカを得ることができる。またこの様に得られたシリカを再度処理を行っても構わない。上記シラン化合物は、水溶性であるものが使用できる。このようなシラン化合物としては、化学構造式RSiX(4−a)(式中、aは0〜3の整数であり、Rは水素原子、アルキル基及びアルケニル基等の有機基を表し、Xは塩素原子、メトキシ基及びエトキシ基等の加水分解性基を表す。)で表される化合物を使用することができ、クロロシラン、アルコキシシラン、シラザン、特殊シリル化剤のいずれのタイプを使用することも可能である。
【0094】
具体的にはメチルトリクロロシラン、ジメチルジクロロシラン、トリメチルクロロシラン、フェニルトリクロロシラン、ジフェニルジクロロシラン、テトラメトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、テトラエトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、ジフェニルジエトキシシラン、イソブチルトリメトキシシラン、デシルトリメトキシシラン、ヘキサメチルジシラザン、N,O―(ビストリメチルシリル)アセトアミド、N,N―ビス(トリメチルシリル)ウレア、tert―ブチルジメチルクロロシラン、ビニルトリクロロシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、γーメタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、βー(3,4―エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、γーグリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γーグリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、γーメルカプトプロピルトリメトキシシラン、γークロロプロピルトリメトキシシランを代表的なものとして例示することができる。本発明における処理剤は、特に好ましくは、ジメチルジメトキシシラン、ヘキサメチルジシラザン、メチルトリメトキシシラン、イソブチルトリメトキシシラン、デシルトリメトキシシラン等である。
【0095】
なお、潤滑剤としては、グラファイト、二硫化モリブデン、滑石、脂肪酸等の固体潤滑剤;ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリブテン等の低分子量ポリオレフィン類;加熱により軟化点を有するシリコーン類;オレイン酸アミド、エルカ酸アミド、リシノール酸アミド、ステアリン酸アミド等のような脂肪族アミド類;カルナウバワックス、ライスワックス、キャンデリラワックス、木ロウ、ホホバ油等のような植物系ワックス;ミツロウのような動物系ワックス;モンタンワックス、オゾケライト、セレシン、パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、フィッシャートロプシュワックス等のような鉱物、石油系ワックス;及びそれらの変性物も使用でき、これらは併用してもよい。
【0096】
<現像剤>
現像剤は、トナーを含む一成分現像剤であってもよいし、トナーとキャリアを混合したニ成分系現像剤であってもよい。トナーは、特に製造方法により限定されるものではなく、例えば結着樹脂と着色剤、離型剤、必要に応じて帯電制御剤等を混練、粉砕、分級する混練粉砕法、混練粉砕法にて得られた粒子を機械的衝撃力又は熱エネルギーにて形状を変化させる方法、結着樹脂の重合性単量体を乳化重合させ、形成された分散液と、着色剤、離型剤、必要に応じて帯電制御剤等の分散液とを混合し、凝集、加熱融着させ、トナー粒子を得る乳化重合凝集法、結着樹脂を得るための重合性単量体と着色剤、離型剤、必要に応じて帯電制御剤等の溶液を水系溶媒に懸濁させて重合する懸濁重合法、結着樹脂と着色剤、離型剤、必要に応じて帯電制御剤等の溶液を水系溶媒に懸濁させて造粒する溶解懸濁法等により得られるものが使用できる。また上記方法で得られたトナーをコアにして、さらに凝集粒子を付着、加熱融合してコアシェル構造をもたせる製造方法など、公知の方法を使用することができるが、形状制御、粒度分布制御の観点から水系溶媒にて製造する懸濁重合法、乳化重合凝集法、溶解懸濁法が好ましく、乳化重合凝集法が特に好ましい。
【0097】
トナーは結着樹脂と着色剤、離型剤等とからなり、必要であれば、シリカや帯電制御剤を用いてもよい。体積平均粒径は2〜12μmの範囲が好ましく3〜9μmの範囲がより好ましい。また、高い現像、転写性、及び高画質の画像を得る観点から、トナーの形状係数SF(100×πML/4A:MLはトナー粒子の絶対最大長、Aはトナー粒子の投影面積を各々示す)が125〜140のもの(好ましくは127〜137のもの)を用いることがよく、このような形状係数のトナーを使用しても上述のように高いクリーニング性能が長期に渡り維持することができる。
【0098】
トナーに使用される結着樹脂としては、スチレン、クロロスチレン等のスチレン類;エチレン、プロピレン、ブチレン、イソプレン等のモノオレフィン類;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、安息香酸ビニル、酪酸ビニル等のビニルエステル類;アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸ドデシル、アクリル酸オクチル、アクリル酸フェニル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸ドデシル等のα−メチレン脂肪族モノカルボン酸エステル類;ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビニルブチルエーテル等のビニルエーテル類;ビニルメチルケトン、ビニルヘキシルケトン、ビニルイソプロペニルケトン等のビニルケトン類;等の単独重合体及び共重合体を例示することができ、特に代表的な結着樹脂としては、ポリスチレン、スチレン−アクリル酸アルキル共重合体、スチレン−メタクリル酸アルキル共重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体、ポリエチレン、ポリプロピレン等を挙げることができる。さらに、ポリエステル、ポリウレタン、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、ポリアミド、変性ロジン、パラフィンワックス等を挙げることができる。
【0099】
また、トナーの着色剤としては、マグネタイト、フェライト等の磁性粉、カーボンブラック、アニリンブルー、カルイルブルー、クロムイエロー、ウルトラマリンブルー、デュポンオイルレッド、キノリンイエロー、メチレンブルークロリド、フタロシアニンブルー、マラカイトグリーンオキサレート、ランプブラック、ローズベンガル、C.I.ピグメント・レッド48:1、C.I.ピグメント・レッド122、C.I.ピグメント・レッド57:1、C.I.ピグメント・イエロー97、C.I.ピグメント・イエロー17、C.I.ピグメント・ブルー15:1、C.I.ピグメント・ブルー15:3等を代表的なものとして例示することができる。
【0100】
トナーの離型剤としては、低分子ポリエチレン、低分子ポリプロピレン、フィッシャートロプシュワックス、モンタンワックス、カルナバワックス、ライスワックス、キャンデリラワックス等を代表的なものとして例示することができる。また、トナーには必要に応じて帯電制御剤が添加されてもよい。帯電制御剤としては、公知のものを使用することができるが、アゾ系金属錯化合物、サリチル酸の金属錯化合物、極性基を含有するレジンタイプの帯電制御剤を用いることができる。湿式製法でトナーを製造する場合、イオン強度の制御と廃水汚染の低減との点で水に溶解しにくい素材を使用するのが好ましい。本発明におけるトナーは、磁性材料を内包する磁性トナー、及び磁性材料を含有しない非磁性トナーのいずれであってもよい。
【0101】
トナーには、電子写真感光体表面の付着物、劣化物除去の目的等で、無機微粒子、有機微粒子、該有機微粒子に無機微粒子を付着させた複合微粒子などの外添剤を外添させることができるが、研磨性に優れる無機微粒子が特に好ましい。
【0102】
無機微粒子としては、シリカ、アルミナ、チタニア、ジルコニア、チタン酸バリウム、チタン酸アルミニウム、チタン酸ストロンチウム、チタン酸マグネシウム、酸化亜鉛、酸化クロム、酸化セリウム、酸化アンチモン、酸化タングステン、酸化スズ、酸化テルル、酸化マンガン、酸化ホウ素、炭化ケイ素、炭化ホウ素、炭化チタン、窒化ケイ素、窒化チタン、窒化ホウ素等の各種無機酸化物、窒化物、ホウ化物等が好適に使用される。また、上記無機微粒子にテトラブチルチタネート、テトラオクチルチタネート、イソプロピルトリイソステアロイルチタネート、イソプロピルトリデシルベンゼンスルフォニルチタネート、ビス(ジオクチルパイロフォスフェート)オキシアセテートチタネートなどのチタンカップリング剤、γ−(2−アミノエチル)アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−(2−アミノエチル)アミノプロピルメチルジメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、N−β−(N−ビニルベンジルアミノエチル)γ−アミノプロピルトリメトキシシラン塩酸塩、ヘキサメチルジシラザン、メチルトリメトキシシラン、ブチルトリメトキシシラン、イソブチルトリメトキシシラン、ヘキシルトエリメトキシシラン、オクチルトリメトキシシラン、デシルトリメトキシシラン、ドデシルトリメトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、o−メチルフェニルトリメトキシシラン、p−メチルフェニルトリメトキシシラン等のシランカップリング剤などで処理を行っても良い。また、シリコーンオイル、ステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム等の高級脂肪酸金属塩による疎水化処理も好ましく行うことができる。
【0103】
有機微粒子としては、スチレン樹脂粒子、スチレンアクリル樹脂粒子、ポリエステル樹脂粒子、ウレタン樹脂粒子等を挙げることができる。これらの粒子径としては、小さすぎると研磨能力に欠け、また、大きすぎると電子写真感光体表面に傷を発生しやすくなるため、平均粒子径で5〜1000nmの範囲、好ましくは5〜800nmの範囲、より好ましくは5〜700nmの範囲のものが使用される。また、前記滑性粒子の添加量との和が、0.6質量%以上であることが好ましい。
【0104】
トナーに外添されるその他の無機酸化物としては、粉体流動性、帯電制御等のため、1次粒径が40nm以下の小径無機酸化物を、更に付着力低減や帯電制御のため、それより大径の無機酸化物を挙げることができる。これらの無機酸化物微粒子は公知のものを使用することができるが、精密な帯電制御を行うためには、シリカと酸化チタンとを併用することが好ましい。また、小径無機微粒子については表面処理することにより、分散性が高くなり、粉体流動性を向上させる効果が大きくなる。
【0105】
トナーは、トナー粒子、及び必要に応じて外添剤をヘンシェルミキサー、あるいはVブレンダー等で混合することによって製造することができる。また、トナー粒子を湿式にて製造する場合は、湿式にて外添することも可能である。
【0106】
トナーをカラートナーとして用いる場合には、キャリアと混合して使用されることが好ましいが、該キャリアとしては、鉄粉、ガラスビーズ、フェライト粉、ニッケル粉、又はそれ等の表面に樹脂コーテイングを施したものが使用される。また、キャリアとトナーとの混合割合は、適宜設定することができる。
【0107】
<クリーニングブレード>
クリーニングブレードの材質としてはウレタンゴム、シリコンゴム、フッソゴム、クロロプレンゴム、ブタジエンゴム等を用いることができる。その中で耐摩耗性に優れていることからポリウレタン弾性体を用いる事が好ましい。ポリウレタン弾性体としては、一般にイソシアネートとポリオール及び各種水素含有化合物との付加反応を経て合成されるポリウレタンが用いられており、ポリオール成分として、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール等のポリエーテル系ポリオールや、アジペート系ポリオール、ポリカプロラクタム系ポリオール、ポリカーボネート系ポリオール等のポリエステル系ポリオールを用い、ポリイソシアネート成分として、トリレンジイソシアネート、4,4′ジフェニルメタンジイソシアネート、ポリメチレンポリフェニルポリイソシアネート、トルイジンジイソシアネート、等の芳香族系ポリイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート等の脂肪族系ポリイソシアネートを用いてウレタンプレポリマーを調製し、これに硬化剤を加えて、所定の型内に注入し、架橋硬化させた後、常温で熟成することによって製造されている。上記硬化剤としては、通常、1,4−ブタンジオール等の二価アルコールとトリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール等の三価以上の多価アルコールとが併用される。
【0108】
クリーニングブレードの物性としては、例えば硬度(JISAスケール)50〜90,ヤング率(kg/cm)40〜90,100%モジュラス(kg/cm)20〜65,300%モジュラス(kg/cm)70〜150,引っ張り強さ(kg/cm)240〜500,伸(%)が290〜500,反発弾性(%)30〜70,引裂強さ(kg/cm)25〜75,永久伸(%)が4.0以下の物が使用可能である。またブレードの圧接力は10〜60(gf/cm)当接セット角度は17〜30(°)が好ましい。
【0109】
<帯電手段>
帯電手段としては、帯電方式としては公知の帯電方式が適応可能で、非接触帯電方式、接触帯電方式のいずれでも適用可能であるが、特に、接触帯電方式の帯電手段を適用した場合での、感光体の削れ量を、採取される画像パターンによらず、均一に低減可能である。例えば非接触帯電方式としてはコロトロン帯電方式の帯電部材などが適用可能である。接触帯電方式としてはローラー状の帯電部材、ブレード状の帯電部材、ベルト状の帯電部材、ブラシ状の帯電部材、磁気ブラシ状の帯電部材などが適応可能である。特にローラー状の帯電部材、ブレード状の帯電部材については感光体に対し、接触状態又はある程度の空隙(100μm以下)を有した非接触状態として配置しても構わない。
【0110】
ローラー状の帯電部材、ブレード状の帯電部材、ベルト状の帯電部材は帯電部材として有効な電気抵抗(10Ω〜10Ω)に調整された材料から構成される物であり、単層又は複数の層から構成されていても構わない。材質としてはウレタンゴム、シリコンゴム、フッソゴム、クロロプレンゴム、ブタジエンゴム、EPDM、エピクロルヒドリンゴム等の合成ゴムやポリオレフィン、ポリスチレン、塩化ビニル等からなるエラストマーを主材料とし、導電性カーボン、金属酸化物、イオン導電剤等の任意の導電性付与剤を適量配合し、帯電部材として有効な電気抵抗を発現させ用いることができる。さらにナイロン、ポリエステル、ポリスチレン、ポリウレタン、シリコーン等の樹脂を塗料化し、そこに導電性カーボン、金属酸化物、イオン導電剤等の任意の導電性付与剤を適量配合し、得られた塗料をデイッピング、スプレー、ロールコート等の任意の手法により、積層して用いることができる。
【0111】
<転写手段>
転写手段としては、公知の転写方式が適応可能であり、例えば転写コロトロンや転写ロール等を用いた直接転写方式、中間転写ベルトや中間転写ドラム等の中間転写体を用いた中間転写方式、記録材を静電的に吸着して搬送し像担持体上の画像を転写する転写ベルト方式などが挙げられる。
【0112】
<感光体:像担持体>
感光体は、導電性基体外周面に感光層が形成され、必要に応じて当該感光層上に表面層が形成された構成である。感光層は、単層型でもよいし、電荷発生層及び電荷輸送層からなる機能分離型でもよい。また、本発明においては、アモルファスシリコン感光体や、シロキサン系樹脂を用いた感光体などの、体磨耗性の高い最表面層を有する感光体を用いても、クリーニングブレードのダメージやビビリ、反転を抑制し、長期に渡って安定したクリーニング性能を有し、長寿命化が図れる。
【0113】
導電性基材としては、アルミニウム・銅・鉄・ステンレス・亜鉛・ニッケルなどの金属ドラムとしてもよいし、シート・紙・プラスチック又はガラス上にアルミニウム・銅・金・銀・白金・パラジウム・チタン・ニッケルークロム・ステンレス鋼・銅・インジウム等の金属を蒸着したり酸化インジウム・酸化錫などの導電性金属化合物を蒸着したものとしてもよいし、金属箔をラミネートしたり、或いは、カーボンブラック・酸化インジウム・酸化錫・酸化アンチモン粉・金属粉・沃化銅等を結着樹脂に分散し、塗布することによって導電処理したもの等が用いられる。また、導電性基材の形状はドラム状に限られず、シート状、プレート状としてもよい。尚、導電性基材を金属パイプとした場合、表面は素管のままであってもよいし、事前に鏡面切削、エッチング、陽極酸化、粗切削、センタレス研削、サンドブラスト、ウエットホーニングなどの処理が行われていてもよい。
【0114】
導電性支持体の上には、所望に応じて下引き層が形成されてもよい。下引き層の材料としては、ジルコニウムキレート化合物、ジルコニウムアルコキシド化合物、ジルコニウムカップリング剤などの有機ジルコニウム化合物、チタンキレート化合物、チタンアルコキシド化合物、チタネートカップリング剤などの有機チタン化合物、アルミニウムキレート化合物、、アルミニウムカップリング剤などの有機アルミニウム化合物の他、アンチモンアルコキシド化合物、ゲルマニウムアルコキシド化合物、インジウムアルコキシド化合物、インジウムキレート化合物、マンガンアルコキシド化合物、マンガンキレート化合物、スズアルコキシド化合物、スズキレート化合物、アルミニウムシリコンアルコキシド化合物、アルミニウムチタンアルコキシド化合物、アルミニウムジルコニウムアルコキシド化合物等の有機金属化合物等が挙げられ、これらの中でも有機ジルコニウム化合物、有機チタニル化合物、有機アルミニウム化合物は残留電位が低く良好な電子写真特性を示すので好ましく使用される。また、ビニルトリクロロシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリス2−メトキシエトキシシラン、ビニルトリアセトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−クロロプロピルトリメトキシシラン、γ−2−アミノエチルアミノプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプロプロピルトリメトキシシラン、γ−ウレイドプロピルトリエトキシシラン、β−3,4−エポキシシクロヘキシルトリメトキシシラン等のシランカップリング剤を含有させて使用することができる。
さらに、ポリビニルアルコール、ポリビニルメチルエーテル、ポリ−N−ビニルイミダゾール、ポリエチレノキシド、エチルセルロース、メチルセルロース、エチレン−アクリル酸共重合体、ポリアミド、ポリイミド、カゼイン、ゼラチン、ポリエチレン、ポリエステル、フェノール樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、エポキシ樹脂、ポリビニルピロリドン、ポリビニルピリジン、ポリウレタン、ポリグルタミン酸、ポリアクリル酸等の結着樹脂を用いることもできる。これらの混合割合は、必要に応じて適宜設定することができる。
【0115】
電荷発生層に用いる電荷発生材料としては、公知の電荷発生物質なら何でも使用できる。赤外光用ではフタロシアニン顔料、スクアリリウム、ビスアゾ、トリスアゾ、ペリレン、ジチオケトピロロピロール、可視光用としては縮合多環顔料、ビスアゾ、ペリレン、トリゴナルセレン、色素増感した金属酸化物微粒子等を用いる。これらの中で、特に優れた性能が得られ、好ましく使用される電荷発生物質として、フタロシアニン系顔料が用いられる。これを用いることにより、特に高感度で、繰り返し安定性の優れる電子写真感光体が得られることができる。また、フタロシアニン顔料は一般に数種の結晶型を有しており、目的にあった感度が得られる結晶型であるならば、これらのいずれの結晶型でも用いることができる。特に好ましく用いられる電荷発生物質としては、クロロガリウムフタロシアニン、ジクロロスズフタロシアニン、ヒドロキシガリウムフタロシアニン、無金属フタロシアニン、オキシチタニルフタロシアニン、クロロインジウムフタロシアニン等が挙げられる。
【0116】
フタロシアニン顔料結晶は公知の方法で製造されるフタロシアニン顔料を、自動乳鉢、遊星ミル、振動ミル、CFミル、ローラーミル、サンドミル、ニーダー等で機械的に乾式粉砕するか、乾式粉砕後、溶剤と共にボールミル、乳鉢、サンドミル、ニーダー等を用いて湿式粉砕処理を行うことによって製造することができる。
【0117】
上記の処理において使用される溶剤は、芳香族類(トルエン、クロロベンゼン等)、アミド類(ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリドン等)、脂肪族アルコール類(メタノール、エタノール、ブタノール等)、脂肪族多価アルコール類(エチレングリコール、グリセリン、ポリエチレングリコール等)、芳香族アルコール類(ベンジルアルコール、フェネチルアルコール等)、エステル類(酢酸エステル、酢酸ブチル等)、ケトン類(アセトン、メチルエチルケトン等)、ジメチルスルホキシド、エーテル類(ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン等)、さらには数種の混合系、水とこれら有機溶剤の混合系があげられる。
【0118】
使用される溶剤は、顔料結晶に対して、1〜200部、好ましくは10〜100部の範囲で用いる。処理温度は、−20℃〜溶剤の沸点以下、好ましくは−10〜60℃の範囲で行う。また、粉砕の際に食塩、ぼう硝等の磨砕助剤を用いることもできる。磨砕助剤は顔料に対し0.5〜20倍、好ましくは1〜10倍用いればよい。また、公知の方法で製造されるフタロシアニン顔料結晶を、アシッドペースティングあるいはアシッドペースティングと前述したような乾式粉砕あるいは湿式粉砕を組み合わせることにより、結晶制御することもできる。アシッドペースティングに用いる酸としては、硫酸が好ましく、濃度70〜100%、好ましくは95〜100%のものが使用され、溶解温度は、−20〜100℃好ましくは−10〜60℃の範囲に設定される。濃硫酸の量は、フタロシアニン顔料結晶の重量に対して、1〜100倍、好ましくは3〜50倍の範囲に設定される。析出させる溶剤としては、水あるいは、水と有機溶剤の混合溶剤が任意の量で用いられる。析出させる温度については特に制限はないが、発熱を防ぐために、氷等で冷却することが好ましい。
【0119】
電荷発生層に用いる結着樹脂としては、広範な絶縁性樹脂から選択することができる、また、ポリ−N−ビニルカルバゾール、ポリビニルアントラセン、ポリビニルピレン、ポリシランなどの有機光導電性ポリマーから選択することもできる。好ましい結着樹脂としては、ポリビニルアセタール樹脂、ポリアリレート樹脂(ビスフェノールAとフタル酸の重縮合体等)、ポリカーボネート樹脂、ポリエステル樹脂、フェノキシ樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリアミド樹脂、アクリル樹脂、ポリアクリルアミド樹脂、ポリビニルピリジン樹脂、セルロース樹脂、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂、カゼイン、ポリビニルアルコール樹脂、ポリビニルピロリドン樹脂等の絶縁性樹脂をあげることができるが、これらに限定されるものではない。これらの結着樹脂は単独あるいは2種以上混合して用いることができる。これらの中で特にポリビニルアセタール樹脂が好ましく用いられる。
【0120】
また、電荷発生物質と結着樹脂との配合比(重量比)は、10:1〜1:10の範囲が好ましい。塗布液を調整するための溶媒としては公知の有機溶剤、例えばアルコール系、芳香族系、ハロゲン化炭化水素系、ケトン系、ケトンアルコール系、エーテル系、エステル系等から任意で選択することができる。例えば、メタノール、エタノール、n−プロパノール、iso−プロパノール、n−ブタノール、ベンジルアルコール、メチルセルソルブ、エチルセルソルブ、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸n−ブチル、ジオキサン、テトラヒドロフラン、メチレンクロライド、クロロホルム、クロルベンゼン、トルエン等の通常の有機溶剤を用いることができる。
また、これらの分散に用いる溶剤は単独あるいは2種以上混合して用いることができる。混合する際、使用される溶剤としては、混合溶剤としてバインダー樹脂を溶かす事ができる溶剤であれば、いかなるものでも使用することが可能である。
【0121】
分散させる方法としては、ロールミル、ボールミル、振動ボールミル、アトライター、サンドミル、コロイドミル、ペイントシェーカーなどの方法を用いることができる。さらにこの電荷発生層を設けるときに用いる塗布方法としては、ブレードコーティング法、ワイヤーバーコーティング法、スプレーコーティング法、浸漬コーティング法、ビードコーティング法、エアーナイフコーティング法、カーテンコーティング法等の通常の方法を用いることができる。
【0122】
さらにこの分散の際、粒子を0.5μm以下、好ましくは0.3μm以下、さらに好ましくは0.15μm以下の粒子サイズにすることは高感度・高安定性に対して有効である。
【0123】
さらに、電荷発生材料は電気特性の安定性向上、画質欠陥防止などのために表面処理を施すことができる。表面処理剤としてはカップリング剤などを用いることができるがこれに限定されるものではない。表面処理に用いるカップリング剤の例としては、ビニルトリメトキシシラン、γ−メタクリルオキシプロピル−トリス(β−メトキシエトキシ)シラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、ビニルトリアセトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−β−(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−β−(アミノエチル)−γ−アミノプロピルメチルメトキシシラン、N,N−ビス(β−ヒドロキシエチル)−γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−クロルプロピルトリメトキシシランなどのシランカップリング剤が挙げられる。これらのなかでも特に好ましく用いられるシランカップリング剤としてはビニルトリエトキシシラン、ビニルトリス(2−メトキシエトキシシラン)、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、N−2−(アミノエチル)3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−2−(アミノエチル)3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、3−クロロプロピルトリメトキシシランなどのシランカップリング剤が上げられる。
【0124】
また、ジルコニウムブトキシド、ジルコニウムアセト酢酸エチル、ジルコニウムトリエタノールアミン、アセチルアセトネートジルコニウムブトキシド、アセト酢酸エチルジルコニウムブトキシド、ジルコニウムアセテート、ジルコニウムオキサレート、ジルコニウムラクテート、ジルコニウムホスホネート、オクタン酸ジルコニウム、ナフテン酸ジルコニウム、ラウリン酸ジルコニウム、ステアリン酸ジルコニウム、イソステアリン酸ジルコニウム、メタクリレートジルコニウムブトキシド、ステアレートジルコニウムブトキシド、イソステアレートジルコニウムブトキシドなどの有機ジルコニウム化合物も用いることができる。また、テトライソプロピルチタネート、テトラノルマルブチルチタネート、ブチルチタネートダイマー、テトラ(2−エチルヘキシル)チタネート、チタンアセチルアセトネート、ポリチタンアセチルアセトネート、チタンオクチレングリコレート、チタンラクテートアンモニウム塩、チタンラクテート、チタンラクテートエチルエステル、チタントリエタノールアミネート、ポリヒドロキシチタンステアレートなどの有機チタン化合物、アルミニウムイソプロピレート、モノブトキシアルミニウムジイソプロピレート、アルミニウムブチレート、ジエチルアセトアセテートアルミニウムジイソプロピレート、アルミニウムトリス(エチルアセトアセテート)などの有機アルミニウム化合物も用いることができる。
【0125】
さらに、この電荷発生層用塗布液には電気特性向上、画質向上などのために種々の添加剤を添加することもできる。添加物としては、クロラニル、ブロモアニル、アントラキノン等のキノン系化合物、テトラシアノキノジメタン系化合物、2,4,7−トリニトロフルオレノン、2,4,5,7−テトラニトロ−9−フルオレノン等のフルオレノン化合物、2−(4−ビフェニル)−5−(4−t−ブチルフェニル)−1,3,4−オキサジアゾールや2,5−ビス(4−ナフチル)−1,3,4−オキサジアゾール、2,5−ビス(4−ジエチルアミノフェニル)1,3,4オキサジアゾールなどのオキサジアゾール系化合物、キサントン系化合物、チオフェン化合物、3,3’,5,5’テトラ−t−ブチルジフェノキノン等のジフェノキノン化合物などの電子輸送性物質、多環縮合系、アゾ系等の電子輸送性顔料、ジルコニウムキレート化合物、チタニウムキレート化合物、アルミニウムキレート化合物、チタニウムアルコキシド化合物、有機チタニウム化合物、シランカップリング剤等の公知の材料を用いることができる。シランカップリング剤の例としてはビニルトリメトキシシラン、γ−メタクリルオキシプロピル−トリス(β−メトキシエトキシ)シラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、ビニルトリアセトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−β−(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−β−(アミノエチル)−γ−アミノプロピルメチルメトキシシラン、N,N−ビス(β−ヒドロキシエチル)−γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−クロルプロピルトリメトキシシランなどである。ジルコニウムキレート化合物の例として、ジルコニウムブトキシド、ジルコニウムアセト酢酸エチル、ジルコニウムトリエタノールアミン、アセチルアセトネートジルコニウムブトキシド、アセト酢酸エチルジルコニウムブトキシド、ジルコニウムアセテート、ジルコニウムオキサレート、ジルコニウムラクテート、ジルコニウムホスホネート、オクタン酸ジルコニウム、ナフテン酸ジルコニウム、ラウリン酸ジルコニウム、ステアリン酸ジルコニウム、イソステアリン酸ジルコニウム、メタクリレートジルコニウムブトキシド、ステアレートジルコニウムブトキシド、イソステアレートジルコニウムブトキシドなどが挙げられる。
【0126】
チタニウムキレート化合物の例としてはテトライソプロピルチタネート、テトラノルマルブチルチタネート、ブチルチタネートダイマー、テトラ(2−エチルヘキシル)チタネート、チタンアセチルアセトネート、ポリチタンアセチルアセトネート、チタンオクチレングリコレート、チタンラクテートアンモニウム塩、チタンラクテート、チタンラクテートエチルエステル、チタントリエタノールアミネート、ポリヒドロキシチタンステアレートなどが挙げられる。アルミニウムキレート化合物の例としてはアルミニウムイソプロピレート、モノブトキシアルミニウムジイソプロピレート、アルミニウムブチレート、ジエチルアセトアセテートアルミニウムジイソプロピレート、アルミニウムトリス(エチルアセトアセテート)などが挙げられる。
【0127】
これらの化合物は単独にあるいは複数の化合物の混合物あるいは重縮合物として用いることができる。
【0128】
電荷発生層を設けるときに用いる塗布方法としては、ブレードコーティング法、ワイヤーバーコーティング法、スプレーコーティング法、浸漬コーティング法、ビードコーティング法、エアーナイフコーティング法、カーテンコーティング法等の通常の方法を用いることができる。
【0129】
電荷輸送層の電荷輸送物質としては、公知のものならいかなるものでも使用可能であるが、下記に示すものを例示することができる。2,5−ビス(p−ジエチルアミノフェニル)−1,3,4−オキサジアゾールなどのオキサジアゾール誘導体、1,3,5−トリフェニル−ピラゾリン、1−[ピリジル−(2)]−3−(p−ジエチルアミノスチリル)−5−(p−ジエチルアミノスチリル)ピラゾリンなどのピラゾリン誘導体、トリフェニルアミン、トリ(P−メチル)フェニルアミン、N,N’−ビス(3,4−ジメチルフェニル)ビフェニル−4−アミン、ジベンジルアニリン、9,9−ジメチル−N,N’−ジ(p−トリル)フルオレノン−2−アミンなどの芳香族第3級アミノ化合物、N,N’−ジフェニル−N,N’−ビス(3−メチルフェニル)−[1,1−ビフェニル]−4,4’−ジアミンなどの芳香族第3級ジアミノ化合物、3−(4’ジメチルアミノフェニル)−5,6−ジ−(4’−メトキシフェニル)−1,2,4−トリアジンなどの1,2,4−トリアジン誘導体、4−ジエチルアミノベンズアルデヒド−1,1−ジフェニルヒドラゾン、4−ジフェニルアミノベンズアルデヒド−1,1−ジフェニルヒドラゾン、[p−(ジエチルアミノ)フェニル](1−ナフチル)フェニルヒドラゾンなどのヒドラゾン誘導体、2−フェニル−4−スチリル−キナゾリンなどのキナゾリン誘導体、6−ヒドロキシ−2,3−ジ(p−メトキシフェニル)−ベンゾフランなどのベンゾフラン誘導体、p−(2,2−ジフェニルビニル)−N,N’−ジフェニルアニリンなどのα−スチルベン誘導体、エナミン誘導体、N−エチルカルバゾールなどのカルバゾール誘導体、ポリ−N−ビニルカルバゾール及びその誘導体などの正孔輸送物質。クロラニル、ブロモアニル、アントラキノン等のキノン系化合物、テトラシアノキノジメタン系化合物、2,4,7−トリニトロフルオレノン、2,4,5,7−テトラニトロ−9−フルオレノン等のフルオレノン化合物、2−(4−ビフェニル)−5−(4−t−ブチルフェニル)−1,3,4−オキサジアゾールや2,5−ビス(4−ナフチル)−1,3,4−オキサジアゾール、2,5−ビス(4−ジエチルアミノフェニル)1,3,4オキサジアゾールなどのオキサジアゾール系化合物、キサントン系化合物、チオフェン化合物、3,3’,5,5’テトラ−t−ブチルジフェノキノン等のジフェノキノン化合物などの電子輸送物質。あるいは上記化合物からなる基を主鎖又は側鎖に有する重合体などがあげられる。これらの電荷輸送材料は、1種又は2種以上を組み合せて使用できる。
【0130】
電荷輸送層の結着樹脂は公知のものであればいかなるものでも使用することが出来るが、電機絶縁性のフィルム形成可能な樹脂が好ましい。例えば、ポリカーボネート樹脂、ポリエステル樹脂、メタクリル樹脂、アクリル樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリ塩化ビニリデン樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリビニルアセテート樹脂、スチレンーブタジエン共重合体、塩化ビニリデンーアクリロニトリル共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル−無水マレイン酸共重合体、シリコン樹脂、シリコン−アルキッド樹脂、フェノールーホルムアルデヒド樹脂、スチレンーアルキッド樹脂、ポリーN―カルバゾール、ポリビニルブチラール、ポリビニルフォルマール、ポリスルホン、カゼイン、ゼラチン、ポリビニルアルコール、エチルセルロース、フェノール樹脂、ポリアミド、カルボキシーメチルセルロース、塩化ビニリデン系ポリマーワックス、ポリウレタン等があげられるが、これらに限定されるものではない。これらの結着樹脂は、単独又は2種類以上混合して用いられるが、特にポリカーボネート樹脂、ポリエステル樹脂、メタクリル樹脂、アクリル樹脂が電荷輸送材との相溶性、溶剤への溶解性、強度の点で優れ好ましく用いられる。結着樹脂と電荷輸送物質との配合比(重量比)はいずれの場合も任意に設定することができるが、電気特性低下、膜強度低下に注意しなくてはならない。電荷輸送層の厚みは5〜50μm、好ましくは10〜40μmが適当である。さらにこの電荷輸送層を設けるときに用いる塗布方法としては、ブレードコーティング法、ワイヤーバーコーティング法、スプレーコーティング法、浸漬コーティング法、ビードコーティング法、エアーナイフコーティング法、カーテンコーティング法等の通常の方法を用いることができる。塗布に用いる溶剤としては、ジオキサン、テトラヒドロフラン、メチレンクロライド、クロロホルム、クロルベンゼン、トルエン等の通常の有機溶剤を単独あるいは2種以上混合して用いることができる。
【0131】
感光体には電子写真装置中で発生するオゾンや酸化性ガス、あるいは光・熱による感光体の劣化を防止する目的で、感光層中に酸化防止剤・光安定剤などの添加剤を添加する事ができる。
【0132】
例えば、酸化防止剤としてはヒンダードフェノール、ヒンダードアミン、パラフェニレンジアミン、アリールアルカン、ハイドロキノン、スピロクロマン、スピロインダノン及びそれらの誘導体、有機硫黄化合物、有機燐化合物などが挙げられる。
【0133】
酸化防止剤の具体的な化合物例として、フェノール系酸化防止剤では2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール、スチレン化フェノール、n−オクタデシル−3−(3’,5’−ジ−t−ブチル−4’−ヒドロキシフェニル)−プロピオネート、2,2’−メチレン−ビス−(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2−t−ブチル−6−(3’−t−ブチル−5’−メチル−2’−ヒドロキシベンジル)−4−メチルフェニルアクリレート、4,4’−ブチリデン−ビス−(3−メチル−6−t−ブチル−フェノール)、4,4’−チオ−ビス−(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、1,3,5−トリス(4−t−ブチル−3−ヒドロキシ−2,6−ジメチルベンジル)イソシアヌレート、テトラキス−[メチレン−3−(3’,5’−ジ−t−ブチル−4’−ヒドロキシ−フェニル)プロピオネート]−メタン、3,9−ビス[2−[3−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオニルオキシ]−1,1−ジメチルエチル]−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5,5]ウンデカンなどが挙げられる。ヒンダードアミン系化合物ではビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)セバケート、1−[2−[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシ]エチル]−4−[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシ]−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、8−ベンジル−7,7,9,9−テトラメチル−3−オクチル−1,3,8−トリアザスピロ[4,5]ウンデカン−2,4−ジオン、4−ベンゾイルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、コハク酸ジメチル−1−(2−ヒドロキシエチル)−4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン重縮合物、ポリ[{6−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)イミノ−1,3,5−トリアジン−2,4−ジイミル}{(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ}ヘキサメチレン{(2,3,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ}]、2−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−2−n−ブチルマロン酸ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)、N,N’−ビス(3−アミノプロピル)エチレンジアミン−2,4−ビス[N−ブチル−N−(1,2,2,6,6,−ペンタメチル−4ピペリジル)アミノ]−6−クロロ−1,3,5−トリアジン縮合物などが挙げられる。有機イオウ系酸化防止剤としてジ脂、ラウリル−3,3’−チオジプロピオネート、ジミリスチル−3,3’−チオジプロピオネート、ジステアリル−3,3’−チオジプロピオネート、ペンタエリスリトール−テトラキス−(β−ラウリル−チオプロピオネート)、ジトリデシル−3,3’−チオジプロピオネート、2−メルカプトベンズイミダゾールなどが挙げられる。有機燐系酸化防止剤としてトリスノニルフェニルフォスフィート、トリフェニルフォスフィート、トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)−フォスフィートなどが挙げられる。
【0134】
有機硫黄系及び有機燐系酸化防止剤は2次酸化防止剤と言われフェノール系あるいはアミン系などの1次酸化防止剤と併用することにより相乗効果を得ることができる。
【0135】
光安定剤としては、ベンゾフェノン系、ベンゾトリアゾール系、ジチオカルバメート系、テトラメチルピペリジン系などの誘導体が挙げられる。
ベンゾフェノン系光安定剤として2−ヒドロキシ−4−メトキシ ベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−オクトキシ ベンゾフェノン、2,2’−ジ−ヒドロキシ−4−メトキシ ベンゾフェノンなどが挙げられる。ベンゾトリアゾール系系光安定剤として2−(−2’−ヒドロキシ−5’メチル フェニル−)−ベンゾトリアゾール、2−[2’−ヒドロキシ−3’−(3’’,4’’,5’’,6’’−テトラ−ヒドロフタルイミド−メチル)−5’−メチルフェニル]−ベンゾトリアゾール、2−(−2’−ヒドロキシ−3’−t−ブチル 5’−メチルフェニル−)−5−クロロ ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’−t−ブチル 5’−メチルフェニル−)−5−クロロ ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’,5’−t−ブチルフェニル−)−ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−5’−t−オクチル フェニル)−ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ 3’,5’−ジ−t−アミル フェニル−)−ベンゾトリアゾールなどが挙げられる。その他の化合物として2,4,ジ−t−ブチルフェニル 3’,5’−ジ−t−ブチル−4’−ヒドロキシベンゾエート、ニッケル ジブチル−ジチオカルバメートなどがある。
【0136】
また、感度の向上、残留電位の低減、繰り返し使用時の疲労低減等を目的として少なくとも1種の電子受容性物質を含有せしめることができる。感光体に使用可能な電子受容性物質としては、例えば無水琥珀酸、無水マレイン酸、ジブロム無水マレイン酸、無水フタル酸、テトラブロム無水フタル酸、テトラシアノエチレン、テトラシアノキノジメタン、o−ジニトロベンゼン、m−ジニトロベンゼン、クロラニル、ジニトロアントラキノン、トリニトロフルオレノン、ピクリン酸、o−ニトロ安息香酸、p−ニトロ安息香酸、フタル酸などをあげる事ができる。これらのうち、フルオレノン系、キノン系や、Cl,CN,NO等の電子吸引性置換基を有するベンゼン誘導体が特によい。
【0137】
また、電荷輸送層にはシリカやフッ素系樹脂のような微粒子を含有させることもできる。フッ素系樹脂の電荷輸送層中含量は、電荷輸送層全量に対し、0.1〜40wt%が適当であり、特に1〜30wt%が好ましい。含量が1wt%未満ではフッ素系樹脂粒子の分散による改質効果が十分でなく、一方、40wt%を越えると光通過性が低下し、かつ、繰返し使用による残留電位の上昇が生じてくる。
【0138】
フッ素系樹脂粒子としては、4フッ化エチレン樹脂、3フッ化塩化エチレン樹脂、6フッ化プロピレン樹脂、フッ化ビニル樹脂、フッ化ビニリデン樹脂、2フッ化2塩化エチレン樹脂及びそれらの共重合体の中から1種あるいは2種以上を適宜選択するのが望ましいが、特に、4フッ化エチレン樹脂、フッ化ビニリデン樹脂が好ましい。また塗布液には塗膜の平滑性向上のためのレベリング剤としてシリコーンオイルを微量添加することもできる。
【0139】
感光体には、表面層の磨耗、傷などに対する耐性を持たせるため、高強度表面層を設けることもできる。この高強度表面層としては、バインダー樹脂中に導電性微粒子を分散したもの、通常の電荷輸送層材料にフッ素樹脂、アクリル樹脂などの潤滑性微粒子を分散させたもの、シリコンや、アクリルなどのハードコート剤を使用することができるが、強度、電気特性、画質維持性などの観点から、電荷輸送性を有し、架橋構造を有するシロキサン系樹脂からなるものが好ましく、このうち特に、G:無機ガラス質ネットワークサブグループ、D:可とう性有機サブユニット、及びF:電荷輸送性サブユニットを含んで構成される構造の化合物(以下、GFD化合物という。)が強度、安定性に優れ好ましい。
【0140】
Fは、光キャリア輸送特性を有する構造として、トリアリールアミン系化合物、ベンジジン系化合物、アリールアルカン系化合物、アリール置換エチレン系化合物、スチルベン系化合物、アントラセン系化合物、ヒドラゾン系化合や、及びキノン系化合物、フルオレノン化合物、キサントン系化合物、ベンゾフェノン系化合物、シアノビニル系化合物、エチレン系化合物などが挙げられる。
Gは、好ましくは反応性を有するSi基であり、互いに架橋反応を起こして3次元的なSi−O−Si結合、すなわち無機ガラス質ネットワークを形成するためのものである。
Dとは、電荷輸送性を付与するためのFを、3次元的な無機ガラス質ネットワークに直接結合で結びつけるためのものである。また、堅さの反面もろさも有する無機ガラス質ネットワークに適度な可とう性を付与し、膜としての強度を向上させるという働きもある。
【0141】
上記GFD化合物と結合可能な基とは、GFD化合物を加水分解した際に生じるシラノール基と結合可能な基を意味し、具体的には、−Si(R(3−a)で示される基、エポキシ基、イソシアネート基、カルボキシル基、ヒドロキシ基、ハロゲンなどを意味する。これらのうち、−Si(R(3−a)で示される基、エポキシ基、イソシアネート基が有する化合物がより強い機械強度を有するため好ましい。さらに、これらの基を分子内に2つ以上持つものが硬化膜の架橋構造が3次元的になり、より強い機械強度を有するため好ましい。
【0142】
上記GFD化合物は、膜の成膜性、可とう性を調整するなどの目的から、他のカップリング剤、フッ素化合物と混合して用いても良い。このような化合物として、各種シランカップリング剤、及び市販のシリコン系ハードコート剤を用いることができる。
【0143】
シランカップリング剤としては、ビニルトリクロロシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、テトラメトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、等を用いることができる。市販のハードコート剤としては、KP−85、X−40−9740、X−40−2239(以上、信越シリコーン社製)、及びAY42−440、AY42−441、AY49−208(以上、東レダウコーニング社製)、などを用いることができる。また、撥水製などの付与のために、(トリデカフルオロ −1,1,2,2−テトラヒドロオクチル)トリエトキシシラン、(3,3,3−トリフルオロプロピル)トリメトキシシラン、3−(ヘプタフルオロイソプロポキシ)プロピルトリエトキシシラン、1H,1H,2H,2H−パーフルオロアルキルトリエトキシシラン、1H,1H,2H,2H−パーフルオロデシルトリエトキシシラン、1H,1H,2H,2H−パーフルオロオクチルトリエトシキシラン、などの含フッ素化合物を加えても良い。シランカップリング剤は任意の量で使用できるが、含フッ素化合物の量は、フッ素を含まない化合物に対して重量で0.25以下とすることが望ましい。これを越えると、架橋膜の成膜性に問題が生じる場合がある。また、膜の強度を向上させるために、−Si(R(3−a)で示される加水分解性基を有する置換ケイ素基を2個以上有している化合物を同時に用いることがより好ましい。
【0144】
これらのコーティング液の調整は、無溶媒で行うか、必要に応じてメタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール等のアルコール類;アセトン、メチルエチルケトン等のケトン類;テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、ジオキサン等のエーテル類等が使用できるが、好ましくは沸点が100℃以下のものであり、任意に混合しての使用もできる。溶剤量は任意に設定できるが、少なすぎるとGFD化合物が析出しやすくなるため、GFD化合物1部に対し0.5〜30部、好ましくは、1〜20部で使用される。反応温度及び時間は原料の種類によっても異なるが、通常、0〜100℃、好ましくは10〜70℃、特に好ましくは、150〜50℃の温度で行うことが好ましい。反応時間に特に制限はないが、反応時間が長くなるとゲル化を生じ易くなるため、10分から100時間の範囲で行うことが好ましい。
【0145】
さらに、硬化触媒としては、以下の様なものをあげることができる。塩酸、酢酸、リン酸、硫酸などのプロトン酸、アンモニア、トリエチルアミン等の塩基、ジブチル錫ジアセテート、ジブチル錫ジオクトエート、オクエ酸第一錫等の有機錫化合物、テトラ−n−ブチルチタネート、テトライソプロピルチタネート等の有機チタン化合物、アルミニウムトリブトキシド、アルミニウムトリアセチルアセトナートなどの有機アルミニウム化合物、有機カルボン酸の鉄塩、マンガン塩、コバルト塩、亜鉛塩、ジルコニウム塩等が挙げられるが、保存安定性の点で金属化合物が好ましく、さらに、金属のアセチルアセトナート、あるいは、アセチルアセテートが好ましく、特にアルミニウムトリアセチルアセトナートが好ましい。硬化触媒の使用量は任意に設定できるが、保存安定性、特性、強度などの点で加水分解性ケイ素置換基を含有する材料の合計量に対して0.1〜20wt%が好ましく、0.3〜10wt%がより好ましい。硬化温度は、任意に設定できるが、所望の強度を得るためには60℃以上、より好ましくは80℃以上に設定される。硬化時間は、必要に応じて任意に設定できるが、10分〜5時間が好ましい。また、硬化反応を行ったのち、高湿度状態に保ち、特性の安定化を図ることも有効である。さらに、用途によっては、ヘキサメチルジシラザンや、トリメチルクロロシランなどを用いて表面処理を行い、疎水化することもできる。
【0146】
感光体の表面層(表面架橋硬化膜)には、帯電器で発生するオゾン等の酸化性ガスによる劣化を防止する目的で、酸化防止剤を添加することが好ましい。感光体表面の機械的強度を高め、感光体が長寿命になると、感光体が酸化性ガスに長い時間接触することになるため、従来より強い酸化耐性が要求される。酸化防止剤としては、ヒンダードフェノール系あるいはヒンダードアミン系が望ましく、有機イオウ系酸化防止剤、フォスファイト系酸化防止剤、ジチオカルバミン酸塩系酸化防止剤、チオウレア系酸化防止剤、ベンズイミダゾール系酸化防止剤、などの公知の酸化防止剤を用いてもよい。酸化防止剤の添加量としては20重量%以下が望ましく、10重量%以下がさらに望ましい。
【0147】
ヒンダードフェノール系酸化防止剤としては、2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール、2,5−ジ−t−ブチルヒドロキノン、N,N’−ヘキサメチレンビス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシヒドロシンナマイド、3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシ−ベンジルフォスフォネート−ジエチルエステル、2,4−ビス[(オクチルチオ)メチル]−o−クレゾール、2,6−ジ−t−ブチル−4−エチルフェノール、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2,2’−メチレンビス(4−エチル−6−t−ブチルフェノール)、4,4’−ブチリデンビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2,5−ジ−t−アミルヒドロキノン、2−t−ブチル−6−(3−ブチル−2−ヒドロキシ−5−メチルベンジル)−4−メチルフェニルアクリレート、4,4’−ブチリデンビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、などが挙げられる。
【0148】
また、放電ガス耐性、機械強度、耐傷性、粒子分散性、粘度コントロール、トルク低減、磨耗量コントロール、ポットライフの延長などの目的でアルコールに溶解する樹脂を加えることもできる。アルコール系溶剤に可溶な樹脂としては、ポリビニルブチラール樹脂、ポリビニルホルマール樹脂、ブチラールの一部がホルマールやアセトアセタール等で変性された部分アセタール化ポリビニルアセタール樹脂などのポリビニルアセタール樹脂(たとえば積水化学社製エスレックB、Kなど)、ポリアミド樹脂、セルロ−ス樹脂、フェノール樹脂などがあげられる。特に、電気特性上ポリビニルアセタール樹脂が好ましい。上記樹脂の分子量は2000〜100000が好ましく、5000〜50000がさらに好ましい。分子量は2000より小さいと所望の効果が得られなくなり、100000より大きいと溶解度が低くなり添加量が限られてしまったり、塗布時に製膜不良の原因になったりする。添加量は1〜40%が好ましく、さらに好ましくは1〜30%であり、5〜20%が最も好ましい。1%よりも少ない場合は所望の効果が得られにくくなり、40%よりも多くなると高温高湿下での画像ボケが発生しやすくなる。
【0149】
感光体の表面層には、表面の耐汚染物付着性、潤滑性を改善するために、各種微粒子を添加することもできる。それらは、単独で用いることもできるが、併用してもよい。微粒子の一例として、ケイ素含有微粒子を挙げることができる。ケイ素含有微粒子とは、構成元素にケイ素を含む微粒子であり、具体的には、コロイダルシリカ及びシリコーン微粒子等が挙げられる。ケイ素含有微粒子として用いられるコロイダルシリカは、平均粒子径1〜100nm、好ましくは10〜30の酸性もしくはアルカリ性の水分散液、あるいはアルコール、ケトン、エステル等の有機溶媒中に分散させたものから選ばれ、一般に市販されているものを使用することができる。最表面層中のコロイダルシリカの固形分含有量は、特に限定されるものではないが、製膜性、電気特性、強度の面から最表面層の全固形分中の0.1〜50重量%の範囲、好ましくは0.1〜30重量%の範囲で用いられる。
【0150】
ケイ素含有微粒子として用いられるシリコーン微粒子は、球状で、平均粒子径1〜500nm、好ましくは10〜100nmの、シリコーン樹脂粒子、シリコーンゴム粒子、シリコーン表面処理シリカ粒子から選ばれ、一般に市販されているものを使用することができる。シリコーン微粒子は、化学的に不活性で、樹脂への分散性に優れる小径粒子であり、さらに十分な特性を得るために必要とされる含有量が低いため、架橋反応を阻害することなく、電子写真感光体の表面性状を改善することができる。即ち、強固な架橋構造中に均一に取り込まれた状態で、電子写真感光体表面の潤滑性、撥水性を向上させ、長期間にわたって良好な耐摩耗性、耐汚染物付着性を維持することができる。本発明の電子写真感光体における最表面層中のシリコーン微粒子の含有量は、最表面層の全固形分中の0.1〜30重量%の範囲であり、好ましくは0.5〜10重量%の範囲である。
【0151】
また、その他の微粒子としては、4弗化エチレン、3弗化エチレン、6弗化プロピレン、弗化ビニル、弗化ビニリデン等のフッ素系微粒子や”第8回ポリマー材料フォーラム講演予稿集p89”に示される様な、前記フッ素樹脂と水酸基を有するモノマーを共重合させた樹脂からなる微粒子、ZnO−Al、SnO−Sb、In−SnO、ZnO−TiO、ZnO−TiO、MgO−Al、FeO−TiO、TiO、SnO、In、ZnO、MgO等の半導電性金属酸化物をあげることができる。また、同様な目的でシリコーンオイル等のオイルを添加することもできる。シリコンオイルとしては、たとえば、ジメチルポリシロキサン、ジフェニルポリシロキサン、フェニルメチルシロキサン等のシリコンオイル、アミノ変性ポリシロキサン、エポキシ変性ポリシロキサン、カルボキシル変性ポリシロキサン、カルビノール変性ポリシロキサン、メタクリル変性ポリシロキサン、メルカプト変性ポリシロキサン、フェノール変性ポリシロキサン等の反応性シリコンオイル、ヘキサメチルシクロトリシロキサン、オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、ドデカメチルシクロヘキサシロキサン等の環状ジメチルシクロシロキサン類、1,3,5−トリメチル−1,3,5−トリフェニルシクロトリシロキサン、1,3,5,7−テトラメチル−1,3,5,7−テトラフェニルシクロテトラシロキサン、1,3,5,7,9−ペンタメチル−1,3,5,7,9−ペンタフェニルシクロペンタシロキサン等の環状メチルフェニルシクロシロキサン類、ヘキサフェニルシクロトリシロキサン等の環状フェニルシクロシロキサン類、3−(3,3,3−トリフルオロプロピル)メチルシクロトリシロキサン等のフッ素含有シクロシロキサン類、メチルヒドロシロキサン混合物、ペンタメチルシクロペンタシロキサン、フェニルヒドロシクロシロキサンなどのヒドロシリル基含有シクロシロキサン類、ペンタビニルペンタメチルシクロペンタシロキサンなどのビニル基含有シクロシロキサン類等の環状のシロキサン等をあげることができる。
【0152】
電荷輸送性を有し、架橋構造を有するシロキサン系樹脂は、優れた機械強度を有する上に光電特性も十分であるため、これをそのまま積層型感光体の電荷輸送層として用いることもできる。その場合、ブレードコーティング法、マイヤーバーコーティング法、スプレーコーティング法、浸漬コーティング法、ビードコーティング法、エアーナイフコーティング法、カーテンコーティング法等の通常の方法を用いることができる。ただし、1回の塗布により必要な膜厚が得られない場合、複数回重ね塗布することにより必要な膜厚を得ることができる。複数回の重ね塗布を行なう場合、加熱処理は塗布の度に行なっても良いし、複数回重ね塗布した後でも良い。
【0153】
単層型感光層の場合は、前記電荷発生物質と結着樹脂を含有して形成される。結着樹脂としては、前記電荷発生層及び電荷輸送層に用いられる結着樹脂と同様のものを用いることができる。単層型感光層中の電荷発生物質の含有量は、10から85重量%程度、好ましくは20から50重量%とする。単層型感光層には、光電特性を改善する等の目的で電荷輸送物質や高分子電荷輸送物質を添加してもよい。その添加量は5〜50重量%とすることが好ましい。また、上記GDF化合物を加えてもよい。塗布に用いる溶剤や塗布方法は、上記と同様のものを用いることができる。膜厚は5〜50μm程度が好ましく、10〜40μmとするのがさらに好ましい。
【0154】
さらに、電子写真感光体の表面層をフッ素系樹脂を必須成分とする改質樹脂の水性分散液を塗布、あるいは浸漬処理こともできる。この場合、さらなるトルク低減が図れるとともに転写効率の向上も図れるため好ましい。
【0155】
上記感光体の表面層を処理するフッ素系樹脂を必須成分とする改質樹脂の水性分散液について説明する。
【0156】
フッ素系樹脂としては、テトラフルオロエチレンのホモポリマー又はテトラフルオロエチレンとオレフィン、含フッ素オレフィン、パーフルオロオレフィン、フルオロアルキルビニルエーテルなどとのコポリマー、フッ化ビニリデンのホモポリマー又はフッ化ビニリデンとオレフィン、含フッ素オレフィン、パーフルオロオレフィン、フルオロアルキルビニルエーテルなどとのコポリマー、クロロトリフルオロエチレンのホモポリマー又はクロロトリフルオロエチレンとオレフィン、含フッ素オレフィン、パーフルオロオレフィン、フルオロアルキルビニルエーテルなどとのコポリマーなどが挙げられ、特に、テトラフルオロエチレンのホモポリマー又はコポリマーが好ましく、また、テトラフルオロエチレンのホモポリマーと各種コポリマーを重量比で95:5〜10:90で混合して用いることも好ましい。
【0157】
フッ素系樹脂を必須成分とする改質樹脂は、水性分散液として用いられるが、この水性分散液にはさらにワックス及び/又はシリコーンを含有させることもできる。ワックス及び/又はシリコーンを含有させることにより、フッ素系樹脂がブレード内部に浸透することを促進するため好ましい。ここで、ワックスとしては、パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、ペロトラタムなど、シリコーンとしては、シリコーンオイル、シリコーングリス、オイルコンパウンド、シリコーンワニスなどが挙げられる。
【0158】
フッ素系樹脂を必須成分とする改質樹脂の水性分散液には、必要によって、フッ素系あるいはその他ノニオン系、カチオン系、アニオン系又は両性界面活性剤、pH調整剤、溶剤、多価アルコール、柔軟剤、粘度調整剤、光安定剤、酸化防止剤などを混合することもできる。
【0159】
浸透層の形成は、フッ素系樹脂を必須成分とする改質樹脂の水性分散液中に浸漬することにより行うことができるが、フッ素系樹脂の浸透を促進するために、減圧下で行うこともできる。この際の圧力としては、0.9気圧以下、好ましくは、0.8気圧以下、より好ましくは0.7気圧以下にて処理する。また、水性分散液を40℃以上、好ましくは50℃以上に加熱することが浸透の促進に効果的である。さらに、0.1気圧以上、好ましくは、0.2気圧以上、より好ましくは0.3気圧以上にて処理することも効果的であり、減圧、加圧、加熱処理を組み合わせることも効果的である。
【0160】
また、スプレーや、塗布法により付着させたのち、40℃以上、好ましくは50℃以上に加熱し、浸透層を形成することもできる。フッ素系樹脂を必須成分とする改質樹脂の水性分散液を付着させた後、加熱乾燥を行う前、あるいは行った後にふき取り、あるいは洗浄を行うこともできる。
【0161】
なお、上記何れの実施形態においても、限定的に解釈されるものではなく、本発明の要件を満足する範囲内で実現可能であることは、言うまでもない。
【0162】
【実施例】
以下、本発明を、実施例を挙げてさらに具体的に説明する。ただし、これら各実施例は、本発明を制限するものではない。なお、実施例で「部」とは「重量部」を意味する。
【0163】
(実施例1)
上記第1の実施形態と同様な構成の実験機としてFUJI XEROX製Docu Print C830改造機[トナー:重合トナーであるDocu Center Color 400CPトナー(形状係数SF132)にステアリン酸亜鉛を所定量添加したものを使用、クリーニング装置11:下側シール30は厚さ20μmのポリウレタン樹脂で構成、塞き止めシート31は厚さ50μmのポリエチレンテレフタレート(PET)樹脂から構成(図1及び図5参照)]を用い、フルカラーにて高温高湿(28℃、80%RH)及び低温低湿(10℃、20%RH)で各3万枚、計6万枚の走行試験を行い、感光体磨耗及び均一性、トナークリーニング性、ブレードエッジダメージ、ブレードビビリ、像流れの評価を行った。
【0164】
(実施例2、比較例1〜4)
表1に従って、クリーニング装置11における塞き止めシート31の有無、ステアリン酸亜鉛の添加量又は有無を変更して、実施例1と同様にして画像を形成し評価した。
【0165】
(評価)
−感光体の磨耗及び摩耗均一性−
感光体の磨耗及び摩耗均一性は、走行試験前と試験後の感光体の膜厚を渦電流式の膜厚計で計測しその差分にて判断した。磨耗均一性の判断基準は以下の通りである。
○:4μm以下
×:>4μm(ハーフトーン濃度ムラ)
【0166】
−クリーニング性−
クリーニング性の確認はブレードのクリーニング性能をストレス条件化で評価を行うと共に、ブレードエッジダメージを、レーザー顕微鏡により(キーエンス(株)製)エッジ先端部の磨耗量の測定を行った。判断基準は以下の通りである。
○:クリーニング性能問題なし、エッジ摩耗量小
△:クリーニング性能問題なし、エッジ摩耗量大
×:クリーニング不良が発生
【0167】
−ブレードビビリ−
ブレードビビリは高温高湿下で走行中の音を官能評価にて判断した。
○:ビビリ音が全く聞こえない
△:軽微にビビリ音が聞こえる
×:ビビリ音が聞こえる
【0168】
−像流れ−
像流れは高温高湿下で走行後、1日放置後のプリント上で判断した。
【0169】
【表1】
Figure 2005004051
【0170】
表1の結果から、廃トナーを塞き止めることができる構成のクリーニング装置を具備する上記何れの実施形態の構成の画像形成装置において、感光体に潤滑剤を供給することで、クリーニング性や、ブレードのビビリを長期に渡って改善すると共に、感光体の磨耗及び摩耗均一性や像流れを改善可能であることがわかる。特に潤滑剤としてステアリン酸亜鉛を使用することで、感光体の磨耗及び摩耗均一性や像流れをも改善可能であることもわかる。
【0171】
(実施例3〜13、比較例4〜5)
表2に示す組み合わせになるように改造した、上記第1の実施形態と同様な構成の実験機としてFUJI XEROX製Docu Center Color500機[トナ−は、FUJI XEROX製Docu Center Color 500用トナーをベースとし後述の処方で作製したトナーを使用(形状係数132):帯電器を帯電ローラーに改造:クリーニング装置:下側シール30は厚さ20μmのポリウレタン樹脂で構成、塞き止めシート31は厚さ50μmのポリエチレンテレフタレート(PET)樹脂から構成(図1及び図5参照)]を用い、画像密度各色5%のフルカラー画像にて高温高湿(28℃、80%RH)及び低温低湿(10℃、20%RH)で各1万枚、計2万枚の走行試験でトナークリーニング性、ブレードエッジダメージの評価を行った。また別途、画像密度各色1%のフルカラー画像にて高温高湿(28℃、80%RH)で1万枚の走行試験を行いブレードビビリ及びブレードの反転の評価を行った。結果を表2にまとめて示す。
【0172】
[大径外添剤の調製]
(A)球形単分散シリカAの調製
ゾルゲル法で得られたシリカゾルにHMDS(ヘキサメチルジシラザン)処理を行い、乾燥、粉砕することにより、比重1.50、球形化度Ψ=0.85、平均粒子径D50=135nm(標準偏差=29nm<D50×0.22=29.7nm)の球形単分散シリカAを得た。
【0173】
(B)球形単分散シリカBの調製
ゾルゲル法で得られたシリカゾルにHMDS処理を行い、乾燥、粉砕することにより、比重1.60、球形化度Ψ=0.90、平均粒子径D50=80nm(標準偏差=13nm<D50×0.22=17.6nm)の球形単分散シリカBを得た。
【0174】
(C)球形単分散シリカCの調製
ゾルゲル法で得られたシリカゾルにHMDS処理を行い、乾燥、粉砕することにより、比重1.50、球形化度Ψ=0.70、平均粒子径D50=100nm(標準偏差=40nm>D50×0.22=22nm)の球形単分散シリカCを得た。
【0175】
(D)球形単分散シリカDの調製
ゾルゲル法で得られたシリカゾルにイソブチルトリメトキシシラン処理を行い、乾燥、粉砕することにより、比重1.30、球形化度Ψ=0.70、平均粒子径D50=100nm(標準偏差=20nm<D50×0.22=22nm)の球形単分散シリカDを得た。
【0176】
(E)球形単分散シリカEの調製
ゾルゲル法で得られたシリカゾルにデシルトリメトキシシラン処理を行い、乾燥、粉砕することにより、比重1.90、球形化度Ψ=0.60、平均粒子径D50=200nm(標準偏差=40nm<D50×0.22=44nm)の球形単分散シリカEを得た。
【0177】
(F)ヒュームドシリカ
市販のヒュームドシリカRX50(日本アエロジル社製)を用意した。該ヒュームドシリカFは、比重2.2、球形化度Ψ=0.58、平均粒子径D50=40nm(標準偏差=20nm>D50×0.22=8.8nm)であった。
【0178】
(G)シリコーン樹脂微粒子
市販のシリコーン樹脂微粒子(東レダウコーニング社製)を用意した。該シリコーン樹脂微粒子Gは、比重1.32、球形化度Ψ=0.90、平均粒子径D50=600nm(標準偏差=100nm<D50×0.22=132nm)であった。
【0179】
[現像剤]
―現像剤A―
重合トナーであるFUJI XEROX製Docu Center Color 500のKuro、Cyan、Magenta、Yellowのベーストナーそれぞれ100部に単分散球形シリカAを2部ヘンシェルミキサーを用い周速32m/s*10分間ブレンドをおこなった後、シリカ(TS720:キャボット社製)D50=12nmを1部加え、周速20m/s*5分間ブレンドを行い、45μm網目のシーブを用いて粗大粒子を除去し、トナーを得た。Docu Center Color 400CPキャリヤ100部と上記トナー6部をV−ブレンダーを用い40rpmで20分間攪拌し177μmの網目を有するシーブで篩うことにより現像剤Aを得た。
【0180】
―現像剤B―
単分散球形シリカAを球形単分散シリカBに変えた以外は現像剤Aと全く同様にして現像剤Bを得た。
【0181】
―現像剤C―
単分散球形シリカAを球形単分散シリカCに変えた以外は現像剤Aと全く同様にして現像剤Cを得た。
【0182】
―現像剤D―
単分散球形シリカAを球形単分散シリカDに変えた以外は現像剤Aと全く同様にして現像剤Dを得た。
【0183】
―現像剤E―
単分散球形シリカAを球形単分散シリカEに変えた以外は現像剤Aと全く同様にして現像剤Eを得た。
【0184】
―現像剤F―
単分散球形シリカAをヒュームドシリカに変えた以外は現像剤Aと全く同様にして現像剤Fを得た。
【0185】
―現像剤G―
単分散球形シリカAをシリコーン樹脂微粒子に変えた以外は現像剤Aと全く同様にして現像剤Gを得た。
【0186】
―現像剤H―
重合トナーであるFUJI XEROX製Docu Center Color 500のKuro、Cyan、Magenta、Yellowのベーストナーそれぞれ100部にシリカ(TS720:キャボット社製(平均粒径d50=12nm))を1部加え、周速20m/s*5分間ブレンドを行い、45μm網目のシーブを用いて粗大粒子を除去し、トナーを得た。Docu Center Color 400CPキャリヤ100部と上記トナー6部をV−ブレンダーを用い40rpmで20分間攪拌し177μmの網目を有するシーブで篩うことにより現像剤Hを得た。
【0187】
[感光体]
―感光体A―
FUJI XEROX製Docu Center Color 500用の製品感光体。これを感光体Aとする。
【0188】
―感光体B―
下記に示す構成材料を、イソプロピルアルコール5部、テトラヒドロフラン3部、蒸留水0.3部に溶解させ、イオン交換樹脂(アンバーリスト15E) 0.5部を加え、室温で攪拌することにより24時間加水分解を行った。
・下記化合物1 2部
・メチルトリメトキシシラン 2部
・テトラメトキシシラン 1部
・コロイダルシリカ 0.3部
【0189】
【化1】
Figure 2005004051
【0190】
加水分解したものからイオン交換樹脂を濾過分離した液に対し、アルミニウムトリスアセチルアセトナート(Al(aqaq)3)を0.1部、3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシトルエン(BHT)0.4部を加え、このコーティング液をFUJI XEROX製Docu Center Color 500用の製品感光体の最表層の上にリング型浸漬塗布法により塗布し、室温で30分風乾した後、150℃で1時間加熱処理して硬化し、膜厚約3μmの表面層を形成した。これを感光体Bとする。
【0191】
[評価]
―クリーニング性―
クリーニング性の確認はブレードのクリーニング性能をストレス条件化で評価を行うと共に、ブレードエッジダメージを、レーザー顕微鏡により(キーエンス(株)製)エッジ先端部の磨耗量の測定を行った。判断基準は以下の通りである。
◎:クリーニング性能問題なし、エッジ摩耗量小
○:クリーニング性能問題なし、エッジ摩耗量大
×:クリーニング不良が部分的に(全体の10%程度以下)発生
××:クリーニング不良が広範囲に発生
【0192】
―ブレードビビリ―
ブレードビビリは走行中の音を官能評価にて判断した。判断基準は以下の通りである。
◎:ビビリ音が全く聞こえない
○:非常に軽微にビビリ音が聞こえる
△:軽微にビビリ音が聞こえる
×:ビビリ音が聞こえる
××:ブレードの反転発生
【0193】
【表2】
Figure 2005004051
【0194】
表2の結果から、耐磨耗性の高い最表面層を有する感光体を用いた場合でも、接触式帯電器を用いた場合でも、さらにはクリーニング性能の難しい球状トナーを用いた場合でも、クリーニング性、ブレードビビリを長期に渡り、改善できることがわかる。
また、特に、潤滑剤として特定の比重・粒径を持つ単分散性シリカを用いることで、クリーニング性、ブレードビビリを長期に渡り、より効果的に改善できることもわかる。
【0195】
【発明の効果】
以上、本発明によれば、クリーニングブレードのダメージやビビリ、反転を抑制し、長期に渡って安定したクリーニング性能を有し、長寿命化が図れる画像形成装置及び画像形成方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係るクリーニング装置の要部拡大図である。
【図2】本発明の実施形態に係るクリーニング装置を適用した画像形成装置の構成を示すブロック図である。
【図3】本発明の実施形態に係るクリーニング装置の斜視図である。
【図4】本発明の実施形態に係るクリーニング装置の正面図である。
【図5】塞き止めシートの正面図である。
【図6】本発明の第2実施形態に係るクリーニング装置の要部拡大図である。
【符号の説明】
1…感光体(像担持体)、2…1次BTR(転写手段)、3…中間転写ベルト、4…2次BTR(転写手段)、5…反射部、6…反射型光センサ、8 …帯電ロール(帯電手段)、9…露光装置(露光手段)、10…現像アセンブリ(現像手段)、11感光体クリーニング装置、16…ベルトクリーナ、27…ハウジング、29…クリーナブレード、30…下方シール、32,33…側方シール、31…塞き止めシート(塞き止め部材)、36…長孔(開口)

Claims (23)

  1. 少なくとも像担持体と、前記像担持体の表面を帯電する帯電手段と、前記像担持体表面を露光し潜像を形成する露光手段と、前記潜像を現像剤担持体に担持した現像剤で現像する現像手段と、現像像を被転写体に転写する転写手段と、転写後の像担持体表面の残留トナーを除去するクリーニング手段とを具備した画像形成装置であって、
    さらに、前記クリーニング手段へ潤滑剤を供給する潤滑剤供給手段を有すると共に、
    前記クリーニング手段は、転写後の像担持体表面の残留トナーを除去するためのクリーニングブレードと、前記廃トナーを前記クリーニングブレード先端に塞き止めるトナー塞き止め手段と、を含んで構成される
    ことを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記潤滑剤が、脂肪酸金属塩であることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記脂肪酸金属塩が、ステアリン酸亜鉛であることを特徴とする請求項2に記載の画像形成装置。
  4. 前記潤滑剤が、比重1.3〜1.9、粒径80〜300nmの単分散球形シリカであることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  5. 前記現像剤に潤滑剤を含ませると共に、前記現像手段が潤滑剤供給手段を兼ねることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  6. 前記クリーニング手段は、
    転写後の像担持体表面の残留トナーを除去するためのクリーニングブレードと、
    前記クリーニングブレードで前記像担持体表面から掻き落とされた廃トナーを貯溜するハウジングと、
    前記廃トナーを受けて前記ハウジングに案内するシールと、
    前記クリーニングブレード及び前記シールよりも前記ハウジング側に配置され、一端がクリーニングブレードの先端との重なり部分を有すると共に他端が前記ハウジングに固定され、前記廃トナーを前記クリーニングブレード先端に塞き止めるための板状のトナー塞き止め部材と、
    を含んで構成されることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  7. 前記塞き止め部材には、前記塞き止められた廃トナーを前記ハウジング内に流入させるための開口が設けられることを特徴とする請求項6に記載の画像形成装置。
  8. 前記クリーニング手段は、
    転写後の像担持体表面の残留トナーを除去するためのクリーニングブレードと、
    前記クリーニングブレードで前記像担持体表面から掻き落とされた廃トナーを貯溜するハウジングと、
    前記廃トナーを受けて前記ハウジングに案内するシールと、
    前記クリーニングブレード及び前記シールよりも前記ハウジング側に配置され、前記クリーナブレード先端よりも上流位置において前記ハウジングにその上端が固定され、前記固定位置よりも下流で、かつ前記クリーナブレードの先端よりも上流位置に設けられた開口を有する板状のトナー塞き止め部材と、
    を含んで構成されることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  9. 未使用状態から画像形成を開始するとき、前記像担持体が少なくとも一回転するまでの間に、前記像担持体外周面上に前記像担持体軸方向に現像最大長でありかつ前記像担持体回転方向に1×10mm〜1×10mm、画像密度10〜100%のトナーバンドを形成させることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  10. 前記潤滑剤がステアリン酸亜鉛であり、前記ステアリン酸亜鉛の潜像担持体上の量として、XPS分析によるZnの被覆率が、式0.05%≦Znの被覆率≦30%の範囲であることを特徴とする請求項3または請求項5〜9のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  11. 前記現像剤がトナーを含み、当該トナーの形状係数SFが125から140の範囲であることを特徴とする請求項1〜10のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  12. 前記帯電手段が、非接触帯電方式であることを特徴とする請求項1〜11のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  13. 前記帯電手段が、接触帯電方式であることを特徴とする請求項1〜11のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  14. 像担持体の表面を帯電する帯電工程と、前記像担持体表面を露光し潜像を形成する露光工程と、前記潜像を現像剤担持体に担持した現像剤で現像する現像工程と、現像像を被転写体に転写する転写工程と、転写後の像担持体表面の残留トナーを除去するクリーニング工程とを有する画像形成方法であって、
    さらに、前記クリーニング手段へ潤滑剤を供給する潤滑剤供給工程を有すると共に、
    前記クリーニング工程は、前記像担持体に当接されたクリーニングブレードにより転写後の前記像担持体表面の残留トナーを除去すると共に、前記廃トナーを前記クリーニングブレード先端に塞き止めることを特徴とする画像形成方法。
  15. 前記潤滑剤が、脂肪酸金属塩であることを特徴とする請求項14に記載の画像形成方法。
  16. 前記脂肪酸金属塩が、ステアリン酸亜鉛であることを特徴とする請求項15に記載の画像形成方法。
  17. 前記潤滑剤が、比重1.3〜1.9、粒径80〜300nmの単分散球形シリカであることを特徴とする請求項14に記載の画像形成方法。
  18. 前記現像剤に潤滑剤を含ませると共に、前記現像工程が潤滑剤供給工程を兼ねることを特徴とする請求項14〜17いずれか1項に記載の画像形成方法。
  19. 未使用状態から画像形成を開始するとき、前記像担持体が少なくとも一回転するまでの間に、前記像担持体外周面上に前記像担持体軸方向に現像最大長でありかつ前記像担持体回転方向に1×10mm〜1×10mm、画像密度10〜100%のトナーバンドを形成させることを特徴とする請求項14〜18のいずれか1項に記載の画像形成方法。
  20. 前記潤滑剤がステアリン酸亜鉛であり、前記ステアリン酸亜鉛の潜像担持体上の量として、XPS分析によるZnの被覆率が、式0.05%≦Znの被覆率≦30%の範囲であることを特徴とする請求項16または請求項18〜19いずれか1項に記載の画像形成方法。
  21. 前記現像剤がトナーを含み、当該トナーの形状係数SFが125から140の範囲であることを特徴とする請求項14〜20のいずれか1項に記載の画像形成方法。
  22. 前記帯電工程が、非接触帯電方式で行われることを特徴とする請求項14〜21のいずれか1項に記載の画像形成方法。
  23. 前記帯電工程が、接触帯電方式で行われることを特徴とする請求項項14〜21のいずれか1項に記載の画像形成方法。
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