JP2004534351A - インピーダンスをモニターするシステム並びに方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】容量結合型プラズマ反応システム(10)でのインピーダンスの測定方法並びに装置(14)である。
【解決手段】装置は、上側電極(50)に電気的に接続された高周波RF電源(150)を有する。第1のハイパスフイルター(130)が、電極用のRF電源(66)からの低周波、高電圧信号がインピーダンス測定回路を通るのをブロックするように、上側電極と高周波RF電源との間に配設されている。電流―電圧プローブが、高周波RF電源とハイパスフイルターとの間に配設され、プラズマが形成されているときといないときとの前記プローブ信号の電流と電圧とを測定する。増幅器(250)が、電流―電圧プローブに電気的に接続されており、また、データ収集ユニット(260)が、増幅器に電気的に接続されている。第2のハイパスフイルター(276)が設けられている。

Description

【技術分野】
【0001】
この出願は、2001年3月16日に出願された米国出願No.60/276,106に基礎をなしている。また、この出願は、2001年1月8日に出願された先願No.60/259,862に関連している。これらの出願の内容は、参照としてここに入れられる。
【0002】
本発明は、プラズマ反応炉システムに関し、特に、平行平板型プラズマ反応炉システムでのインピーダンスをモニターするための方法並びにシステムに関する。
【背景技術】
【0003】
イオン化されたガス、即ち、プラズマは、基板(例えば、半導体装置、フラットパネルデイスプレイ、並びに材料のエッチングもしくは堆積が必要な他の製品)の処理並びに製造の間使用され得る。プラズマは、半導体、導体、もくしは絶縁体の表面から材料をエッチングもしくは除去するか、スパッタリーングするか、表面に材料を堆積させるかのために使用され得る。製造もしくは製造工程での使用のためのプラズマの発生は、一般的には“チャック電極”と称されている基板支持部材の上に載置された基板を囲んでいるチャンバの中に低圧の処理ガスを導入することにより代表的にはなされる。
【0004】
容量結合型プラズマ反応炉システムにおいては、RF電源に接続された電極がチャックの上方に位置されている。チャンバ内の低圧ガスの分子は、高周波エネルギー(パワー)源を駆動し、ガス分子がチャンバに入ったときに電子を加熱することにより、プラズマへとイオン化される。そして、プラズマは、基板の全体に渡って流れて基板と相互反応をする。この基板は、基板を支持しているチャックにRFパワーを印加することにより代表的にはバイアスされている。このようにして、チャックは、下側電極として機能し、“チャック電極”と度々称されている。チャック上を流れるプラズマガスは、チャンバに接続された真空システムにより除去される。
【0005】
プラズマ処理での歩留りと全体の品質とを決定するのに重要なファクターの1つは、基板の表面でのプラズマ処理の均一性である。容量結合型プラズマ反応炉において、処理の均一性は、全システムのデザインにより、特に、上側電極と、チャックと、プラズマ発生源と、高周波(RF)同調電子機器との物理的な相互関係により、影響される。反応炉による処理の均一性を制御する能力を得る改良は、プラズマ反応炉の製造業者にとっては非常に重要であり、非常に努力をするべきことである。
【0006】
容量結合型プラズマ反応炉のプラズマ処理パラメータを制御する能力は、プラズマ状態の適当な測定に負うところが大である。プラズマ密度、電子温度、衝突イオンエネルギー分布等を含むプラズマパラメータは、進展したプラズマ処理システムにとって信頼性のある結果を生じさせるように、モニターされなければならない。これらパラメータは、一般的には内部パラメータと称されている。これら内部パラメータは、モニターされて、RFパワー、ガス流量、ガス圧力、RF電力かつ周波数、DCバイアス、エッチング化学、エッチング時間、電極間隔、ウエハ配置等の外部制御処理パラメータ(“システム制御パラメータ”)を変更するためのフイードバックとして使用され得る。
【0007】
ある種のプラズマ測定技術により導入されるプラズマの乱れや汚染の問題のために、不可侵プラズマモニターのみが、半導体プロセス産業で使用されている。現在、プラズマの性質を測定可能な幾つかの異なる不可侵技術がある。このような技術の1つは、光放射分光法である。この方法では、プラズマから射出された光が集められ、プラズマ特性を抽出するようにスペクトル分析される。しかし、この技術は、射出ライン強度の低い測定再現性やレンズによる減衰(lens degradation)等の幾つかの重要な欠点がある。
【0008】
他の技術は、電極でのRF電圧と電流とをモニターすることを含んでいる。相対的な位相差は、実数のシステムインピーダンスを分析して、プラズマパラメータに関する利用可能な情報を与えることができる。しかし、この技術は、測定の含まれる小さい位相差により度々妨げられる。基板と電極とは、実数のシステムンピーダンスに対する大きい分数(large fraction)に貢献し、一方、プラズマインピーダンスは、一般に、トータルシステムンピーダンスの小さい変動(perturbation)(10%)のみである。このような制限においてさえも、これらRFモニターは、アドバンス処理制御(advanced process control)システムでの装備ツール製造者によるのと同様に、半導体製造において、まだ広く使用されている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
幾つかのプラズマのパラメータの測定の試みは、受動RF測定を、所謂接地面積、エッチングもしくは堆積速度、パターンエッチングのエンドポイント、処理クリーンエンドポイント等の所定のプロセスパラメータと関連付けて、制御ファンクションもしくはトレースを推論し、受動RF測定により測定されるデイスチャージインピーダンスでのレベル変化との相互関係を確立することにより、APCシステムでなさている。しかし、この相互関係付け方法は、実質的に平均化されたプラズマ特性を得るために、各々のシステムに対して多くの測定を必要としている。
【0010】
既知のプラズマ測定技術においては、他の問題もある。例えば、ある受動の従来のモニター技術は、プラズマを形成するために上側電極に与えられるRFパワーの電流と電圧とを測定することを含んでいる。しかし、この技術は、プラズマがRFパワー信号と相互作用し、プラズマ字様態の変更が生じてしまうので、問題である。他の技術は、プラズマの状態を検出するために、プラズマ内に発生される基本並びに高調波信号の使用を含んでいる。しかし、ノイズが低増幅RF信号と干渉する場合には、意味のある測定結果を得ることが難しい。
【0011】
さらに、最も多くのプラズマモニター方法において、プラズマのインピーダンスは、電流、電圧ね並びにRF電源の基本周波数(もしくは第1の2ないし3次高調波)での2つの間の位相差を測定することにより、決定されている。このようなインピーダンスは、実数部分と虚数部分との両方を含んでいる。実数部分は、回路自身に関連した抵抗R(回路抵抗と称されている)とプラズマの抵抗(“プラズマ抵抗”と称されている)とに関連付けされている。システムインピーダンスの虚数部分は、特に、プラズマ放電共振(プラズマインピーダンスが抵抗のみによる場合)よりも低い周波数に対する、電極の近くのプラズマシースの容量に主にもとづいている。この周波数以下では、プラズマは、性質において容量的であり、以上では、プラズマは、性質において誘導的である。かくして、低調波(即ち、2nd,3rd,…)では、複合システムンピーダンスは、Z=1/jωC+R,ここで、1/ωC>>R、となる。ここで、抵抗Rは、ほとんど回路抵抗である。かくして、大きい位相角、即ち、ほぼ特異偏角と、これの測定の困難性とによるシステムンピーダンスの実数部分を決定することが一般的には更に難しい。更に、比較的大きい回路抵抗から小さいプラズマ抵抗を抽出することが難しいことが、更に困難にしている。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明は、プラズマ反応炉システムに関し、特に平行平板プラズマ反応炉システムでインピーダンスをモニターするためのシステムに関する。
【0013】
本発明の第1の態様は、間にプラズマを形成することの可能な上側電極と下側電極とを有する容量結合型プラズマ反応炉システムでのインピーダンスを測定するための装置である。この装置は、前記上側電極と電気的に接続された高周波RF電源を有する。この高周波電源は、反応炉システムでプラズマを形成するのに使用されている基本周波数よりも高い周波数の電気的プローブ信号を発生することが可能である。第1のハイパスフイルターが、前記上側電極と高周波RF電源との間に配設されている。この第1のハイパスフイルターの役目は、上側電極用のRF電源からの低周波数で高電圧の電気信号が、インピーダンス測定装置のための回路を通るのをブロックすることである。電流―電圧(IV)プローブが、前記高周波電源とハイパスフイルターとの間に配設され、プラズマが存在しないときと存在するときとのプローブ信号の電流と電圧とを測定するために使用される。増幅器が、前記電流―電圧プローブに電気的に接続されている。この増幅器は、好ましくは、信号雑音比を大きくするように、変調されたプローブ信号にロックするロックイン増幅器である。アナログーデジタルコンバータのようなデータ収集ユニットが、前記増幅器に電気的に接続されて、デジタルの形態でアナログ電流並びに電圧信号をストアする。第2のハイパスフイルターが、前記下側電極に電気的に接続されると共に接地されて、インピーダンス測定装置の高周波回路を容量結合型プラズマ反応炉システムの低周波、高電圧回路から分離している。
【0014】
本発明の第2の態様は、上側電極と下側電極とを有する容量結合型プラズマ反応炉システムでのインピーダンスを測定するための方法を含んでいる。この方法は、上側電極に高周波プローブ信号を、上側電極に接続された電気ラインを介して伝送する工程を有する。この工程は、上側電極と下側電極との間にプラズマを形成しないで行われる。そして、次の工程は、前記電気ラインので、プローブ信号の第1の電流と第1の電圧とを測定することである。次の工程は、前記第1の電流と第1の電圧との測定に基づいて、“プラズマが存在していない”ときのインピーダンスZnpを算出することを含んでいる。これら測定と算出とがなされると、次の工程は、前記上側電極と下側電極との間にプラズマを形成することを含んでいる。そして、次の工程は、前記電気ラインを通る上側電極へのプローブ信号の第2の電流と第2の電圧とを測定することを含んでいる。次の工程は、第2の電圧並びに第2の電流測定からインピーダンスZsysを算出することを含んでいる。次の工程は、好ましくは、標準のモデルの使用により、プラズマのシースインピーダンスZsheathを決定することを含んでいる。そして、最後の工程は、関係Zplasma=Zsys−Znp−Zsheathからプラズマインピーダンスを算出することである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
本発明は、プラズマ反応炉システムに関し、特に平行平板プラズマ反応炉システムでインピーダンスをモニターするためのシステムに関する。
【0016】
図1において、本発明のインピーダンス測定システム14が装着された容量結合型プラズマ反応炉システム(以後“CCシステム”と称する)が示されている。このCCシステム10は、プラズマ40を含むことの可能な内部領域30を有する反応炉チャンバ20を備えている。また、このCCシステム10は、下面52を備え、平坦な上側電極50と、これに対向し、平坦で上面58を備えた下側電極56とを有し、これら平行な電極間に、プラズマ40が形成されるスペース60が規定されている。前記上側電極50は、地面72に電気的に接続された、上側電極用のRF電力源66に電気的に接続されている。上側電極用の整合ネットワークが、上側電極50と上側電極用のRF電源66との間に配設されている。さらに、電圧−電流(IV)プローブ82が、整合ネットワーク80の出力端と上側電極50との間の伝送ラインに、RF発生器66の基本RF振動数での電圧振幅をモニターするために、配置されている。前記内部領域30には、プラズマ40の形成のための電離可能なガス(例えば、アルゴン)を供給するガス供給システム88が(例えば、図示されるように、上側電極50を介して)流体的に連通されている。
【0017】
前記下側電極56の上面58は、プラズマ40により処理される基板100(例えば、半導体ウエハ、LCDパネル、もしくは他の装置)を支持することが可能である。この下側電極56は、地面72に接続された下側電極用のRF電源106に電気的に接続されている。下側電極用の整合ネットワーク116が、下側電極56と下側電極用のRF電源106との間に配設されている。基板100が、下側電極56と電気的に接触し、かくして下側電極の一部と電気的になっている。
【0018】
さらに、図1を参照すると、インピーダンス測定システム14は、前記上側電極50に電気的に接続された第1のハイパスフイルター130と、このハイパスフイルター130に電気的に接続された電流―電圧(“IV”)プローブ140と、このIVプローブ140に電気的に接続された高周波RF電源150とを有する。前記ハイパスフイルター130の目的は、上側電極用のRF電源66により発生される高電圧(例えば、1000V)で、低周波数(例えば、13.5ないし60MHz)の電気信号が、前記IVプローブ140並びにシステム14の他の部品を流れることを防止することである。
【0019】
図2に示されるように、前記IVプローブ140は、ハイパスフイルター130と高周波信号発生器150と上側電極50とを電気的に接続する、比較的大径(例えば、1ないし1.5インチの直径)の同軸伝送ライン(例えば、50Ωライン)160により好ましくは形成されている。このライン160は、外面170を備えた絶縁層166により囲まれた内側導電ワイヤ162を有する。この外面170は、外側導電層176により囲まれている。この外側導電体層176を囲んでいる第2の絶縁層(図示せず)が、このラインをシールドするために、代表的に設けられている。IVプローブ140は、第1の対の導電リード190,192を外側導電体層176に電気的に接続して、電流ターミナル194を形成することとにより、ライン160に形成されている。この電流ターミナル194の所で、ライン160を流れる電流が測定され得る。
【0020】
さらに、IVプローブ140は、前記外側導電体層176に隣接した絶縁層166の部分内に形成されたコンデンサー214のプレート208,210に夫々接続された第2の対の導電リード200,202を有する。前記コンデンサー214は、外側導電体層176をリード200,202に並列に電気的に接続し、電圧ターミナル220を形成している。この電圧ターミナル220の所で、ライン160を通る電圧が測定され得る。
【0021】
前記伝送ライン160での、IVプローブのための前記電流ターミナル194と電圧ターミナル220とは、高インピーダンスRFモニターの使用を促進するようにデザインされている。このようなモニターは、例えば、Tektronixにより製造されているTektronix P6245 1.5GHz 10X Active Probeで良く、この出力端は、増幅器250への入力端として機能し得る。さらに詳述すると、IVプローブの構造は、ここに参照として組入れられる“Capacitively coupled RF voltage Probe”の名称で2001年1月8日に出願された米国出願60/259,852に記載されている。
【0022】
再び図1を参照すると、システム14は、さらに、前記IVプローブ140に電気的に接続された増幅器250を有する。この増幅器250は、信号対雑音比を改良するロックイン増幅器で良い。また、システム140は、この増幅器250に電気的に接続されたデータ収集ユニット260を有する。このデータ収集ユニット260は、増幅器250からアナログ信号を受信し、これをデジタル信号に変換し、これらをデジタル形式でストアするように構成されている。好ましい実施の形態において、このデータ収集ユニット260は、メモリーを備えたアナログ/デジタルコンバータである。システム14は、また、このデータ収集ユニットに接続されたプロセス制御コンピュータ270を有する。このコンピュータ270は、データ収集ユニットからデジタル信号を受信して、以下に説明されるように、プラズマインピーダンスを決定するために必要な計算をするように、信号を処理する。このコンピュータシステム270は、好ましくは、基板100の処理の間、1もしくは複数のシステムイ制御パラメータを制御かつ調節できるように、CCシステムイ10と種々のシステムイとに電気的に接続されている。このコンピュータ270は、実際は、システムイ10のための制御コンピュータで良い。
【0023】
インピーダンス測定システム14は,また、前記下側電極56並びに地面72に電気的に接続された第2のハイパスフイルター276を有する。単一周波数のプローブ信号のみの場合には、ハイパスフイルター276は、単一周波数のプローブ信号用にデザインされたリアクテブ接地回路を有し得る。
【0024】
図1に示されたインピーダンス測定システム14と組み合わされたCCシステムイ10の配置においては、2つの主RF回路が設けられている。一方の回路は、システム14と関連された低周波数(例えば、13.56MHzもしくは60MHz)回路であり、上側電極用のRF電源66から下側電極用のRF電源106並びに地面72へと(もしくは、上側電極用のRF電源66から下側電極を通り、上側電極に印加される低周波電力のために特別にデザインされた低域フイルター(接地への低インピーダンス路)を介して接地されている。他方の回路は、インピーダンスモニター測定システム14と関連した並列高周波(例えば、数百MHz)回路である。ハイパスフイルター130,276の役目は、高周波回路を低周波回路から分離させることである。これら高周波回路と低周波回路との共通の部品は、上側並びに下側電極50,56(これら電極間のスペース60も含まれる)と基板100とである。スペース60は、実質的な真空かプラズマかを含み得る。
【0025】
動作原理
システム14の高周波インピーダンス測定回路をCCシステムイ10と関連付けされた低周波回路から分離することにより、CCシステムイのプラズマインピーダンスが正確に測定されることができる。本発明において、この必要な分離は、ハイパスフイルター130により高電圧の低周波信号(並びにプラズマ40との相互作用により発生されるこの信号の調和成分)をCCシステムイ10からブロックしながら、下側電極(チャック)56をハイパスフイルター276を介して接地し、かつ、測定(プローブ)信号を高周波RF電源150から上側電極に通すことにより、なされる。プラズマは、測定周波数(例えば、150MHzないし600MHzの範囲)よりもかなり低い周波数(例えば、13.5MHzないし60MHz)で、発生されて維持されるので、この分離する回路(isolating circuit)は、非常に高い容量性インピーダンスを有するようにふるまい、かくして、プラズマ40に悪影響を与えないであろう。
【0026】
ブローブ信号周波数は、好ましくは、上側電極側のRF電源66により供給されるRF信号の隣接高調波成分(例えば、i次調波とi+1次調波との間、ここで、例えば、i=10)にあり、この結果、プローブ信号は、基本並びにプラズマ誘起レベルからはかなり離れている。さらに、プローブ信号の同期された検出(例えば、プローブ信号を変調することによる)が、信号雑音比を数オーダ高くするようにアクテブ測定で使用され得る。
【0027】
CCシステムイ10のインピーダンスは,以下の式により一般的に表わされる
Z=j(ωL−1/ωC)+R
ここで、ωは、角周波数であり、Cは、全直列容量であり、Lは、直列インダクタンスであり、Rは、抵抗であり、そして、j=(−1)1/2である。例えば、容量Cは、主にプラズマシース容量によるものであり、直径が200mmのワークピースを処理可能なシステムイに対してはCsheath≒ε0A/ds≒200pfにより近似される。Aは、平行プレート(即ち、電極50,56)の面積であり、また、ds=λD(2V0/T)1/2は、プラズマシースの厚さである。ここで、λDは、デバイ距離である。プラズマのインダクタンスは、L≒ωpe -2Co-1≒250pHにより適当に近似される。ここで、ωpeは、ωpe 2 =(ene0m)により規定されるプラズマ周波数であり、Co=ε0A/dは、真空容量であり、そして,dは、平行プレート電極間の距離である。また、eは、電子の電荷であり、neは、電子数密度であり、そして、ε0は、自由空間の誘電率である。
【0028】
印加周波数ω=2πf=3.78X108rad/sec(f=60MHz)での代表的なよう容量の放電に対しては、リアクテブインピーダンスは、以下のとおりである
X=[3.78 108x250 10-12−1/(3.78 108x200 10-12)]
=(0.1−13.2)Ω
前記CCシステムイのリアクタンスは、ほぼ純粋に容量性である。実際のCCシステムイにおいて、直列容量は、一般に、リアクタンスをさらに大きく、例えば、100Ωにする。この値は、CCシステムイの抵抗R〜1Ωよりもかなり大きい。これは、インピーダンスが非常に高い周波数、即ち、ωm=3.78x109 rad/sec(600MHz)、ここで、リアクタンスは。
【0029】
X=[3.78 109x250 10-12−1/(3.78 109x200 10-12)]
=(0.95−1.32)=0.37Ω
となり、これは、ほとんど共振である、ことが測定されるのであれば、異なるであろう。この場合には、電圧と電流とは、位相がほとんど同じであり、ほとんど実数である。一般的に、周波数ωmのプローブ信号で、X=(ωmL−1/ωmC) R、CCシステムイがより正確に測定され得る。
【0030】
無効(リアクテブ)インピーダンスがゼロ X=(ωmL−1/ωmC)=0 になる周波数ωmは、システムイの幾何学的共振周波数として知られている。高周波RF電源150により発生されるプローブ信号の周波数が、共振周波数となるように ωm=ω0 選ばれると、CCシステムイのインピーダンスは、純粋に抵抗となるであろう。このことは、プラズマインピーダンスの測定がより正確になることを可能にしている。実際、共振は、ほとんど如何なる駆動電圧においてもプローブ信号を発振させて、プローブ信号の検出性を非常に高める。しかし、共振周波数は、シース容量と同様にプラズマインダクタンスに依存しており、プラズマ密度と他のCCシステムパラメータの関数である。かくして、正確な共振でプローブ゛信号を励起することは、広い周波数範囲の駆動信号源を必要とする。
【0031】
上側電極のRF電源66が、ターンオフされていると、低周波回路には電力がない。このときに、CCシステムイ10は、プラズマ40がスペース60に形成されていない、所謂“コールド”となっている。かくして、高周波回路のインピーダンスは、上側電極50と下側電極56との間の容量Cと、これら電極並びにワークピース100の、Rcによりし表わされる抵抗とにより規定される。かくして、“コールド”システムイ10の測定されるインピーダンス(即ち、“プラズマのない”インピーダンスZnp)は、以下の式により与えられる。
【0032】
np=1/jωmC+Rc (1)
RF電源66がターンオンされ、また、ガスが、チャンバ20の内部領域30中に導入されると、プラズマ40が、上側電極50と下側電極56との間のスペース60内に形成される。このときに、高周波回路は、プラズマ抵抗Rpと、プラズマインピーダンスLpと、シース容量Csと、システムイ抵抗Rcとを含む。かくして、測定されるインピーダンスは、以下のようになる。
【0033】
sys=1/jωmC+jωmp+Rp+Rc (2)
上記式(1)並びに(2)は、プラズマインピーダンスZplasmaをコールドCCシステムイのインピーダンスから分離するのに使用される。システムイ抵抗Rcは、基板100からの抵抗を含み、これは、エッチングもしくは堆積のようなプラズマ処理の間に減少させ得る。一方、プラズマインピーダンスは、RF電力、ガス圧力、ガス流、プラズマの化学性、並びに上側電極50と下側電極56との間のスペースのような幾何学的パラメータに依存する。
【0034】
本発明において、プラズマ40の性質についての情報な情報は、CCシステムイ10の動作の間、リアルタイムでZnpを測定し、かつZsysをモニターすることにより、与えられる。数秒もしくはこれより短いタイムスケールで、システムイ抵抗Rcは、大きくは変化せず、この結果、システムインピーダンスZsysは、プラズマインピーダンスの変化に主に依存する。プラズマインピーダンスは、以下の式により与えられる。
【0035】
plasma=jωmp+Rp=ωmp(j+γ/ωm) (3)
ここで、ωmは、与えられる周波数、そして、γは、電子−中性子(electron−neutral)ωpである。後者のパラメータは、上側電極50に印加されるRF電力の大きさと、スペース60内のガス圧力とに依存する。複素プラズマインピーダンスZplasmaと、これらプラズマパラメータとの間のマッピングが、発生されて、プロセス制御コンピュータ270により処理される。
【0036】
数分もしくはこれ以上のタイムスケールで、プラズマインピーダンスZplasmaは、一定のRF電力とガスの圧力とにより一定に保たれ得る。システムイ抵抗Rcの変化は、Zsysの時間依存性関数(式(3))から得ることができる。特に、ウエハの抵抗の減少に敏感である、パターンエッチングのためのエンドポイントの検出と、ウエハの抵抗の増加に敏感である、堆積のためのエンドポイントの検出とは、システムインピーダンスZsysを測定することにより与えられ得る。
【0037】
上述されたように、インピーダンス測定システム14は、データ収集ユニット260とコンピュータ270とを有し、これらは、前に説明されたシステムイ制御パラメータ(例えば、ガスの圧力、電極スペース、RF電力(電圧)、RF周波数等)に、プラズマインピーダンスZplasmaのマッピングにより導入されるスケール付け可能な制御関数を考慮している。
【0038】
このインピーダンス測定システム14は、これがプローブ信号を発生するので、”能動(active)“であると見なされている。このプローブ信号の電圧と電流とは、CCシステムイ10のインピーダ゛ンスZsysの、特に、プラズマインピーダンスZplasmaの関数である。受動インピーダンス測定と比較した能動インピーダンス測定の効果は、制御機能の安定性にある。例えば、電極の間隔が変わるときには、プラズマインピーダンスが比例して増加する。かくして、マッピングのパラメータは、従来の受動モニターシステムイのようにマッピングのパラメータに電極の間隔を再関係付けをする測定をしないで、固定された間隔に対して測定された値からスケール付けされ得る。
【0039】
図3は、高周波RF電源150によりCCシステムイ10に印加される、時間に対する一例の電圧信号300を示す。300MHzの信号310は、図3に示された包絡線320内で、例えば、1KHzで振幅変調されている。IVプローブ゛140により出力される生の電圧並びに電流信号が、1KHz変調320で信号を分離するロックイン増幅器250により、上述されたように検出される。この結果、信号対雑音比が増加する。かくして、前記データ収集ユニット260は、検出された電圧並びに電流信号を受信して、複合インピーダンスの次の校正と決定とを果たす。
【表1】
Figure 2004534351
【0040】
表1は、CCシステムイ10並びにインピーダンス測定システム14と関連した周波数の値の2つの標準例セットを示している。パラメータの第1のセット(中心の欄)は、27MHzの上側電極周波数と、2MHzの下側電極周波数と、1KHzの変調周波数を有する150MHzのブローブ信号周波数とを利用している。パラメータの第2のセット(右欄)は、60MHzの上側電極周波数と、2MHzの下側電極周波数と、1KHzの変調周波数を有する300MHzのブローブ信号周波数とを利用している。振幅変調(AM)は、大きい信号雑音比を得るために、(ロックイン)増幅器250のローカル周波数にロックされている。
【0041】
動作並びに第1の実施の形態の方法
図4並びにこれのフローチャート600、及び図1を参照して、本発明の第1の実施の形態に係わる単一周波数のサンプリングとインピーダンス測定システム14を使用したCCシステムイ10でのプラズマ40のインピーダンスの測定方法が以下に説明される。この第1の実施の形態において、高周波RF電源150は、例えば、150MHzもしくは300MHzの単一周波数を発生できることのみで必要である。
【0042】
第1の工程において、上側電極の電源66が、ターンオフされており、かくして、上側電極50と下側電極56との間のスペース60内にはプラズマ40が形成されていない。
【0043】
次の工程602で、高周波(例えば、150MHz)信号が、高周波電源150により発生されて、IVプローブ140並びにハイパスフイルター130を介して上側電極50に伝達される。
【0044】
次に、工程603で、ライン160を介して上側電極50に供給される電流(I)と電圧(V)とがIVプローブ140を使用してライン160に沿って測定される。生の出力電圧V並びに電流信号Iは、増幅器250に通されて増幅され、そして、データ収集ユニット260に沿って通されてこれにより受けられる。このデータ収集ユニット260は、情報をストアかつ校正する。
【0045】
次の工程604で、Znpのための値が、測定された電圧V並びに電流I信号から以下の関係を使用してコンピュータ270で計算される。
【数1】
Figure 2004534351
【0046】
次の工程605で、ガスをチャンバ20の内部領域30中に流すと共に、上側電極の電源66を駆動させて上側電極50にRF電力を供給することにより、プラズマ40が、スペース60内に発生される(“ターンオン”)。また、下側電極用のRF電源106が、バイアスを印加するように駆動され得る。かくして、工程606で、上側電極50へとライン160を通る電流Iと電圧Vとが、IVプローブ140を使用して測定される。この工程で測定されたI並びにVのための値は、増幅器250に送られて増幅され、そして、データ収集ユニット260に沿って進んでこれに受信され、情報がストア並びに校正される。
【0047】
次に、工程607で、システムインピーダンスZsysが、以下の関係を使用してコンピュータ270で計算される。
【数2】
Figure 2004534351
【0048】
他のシンボルは、上述されたように規定されている。
【0049】
次に、工程608で、第3の電圧測定が、工程609でのZsheath〜1/jωmCs(ここでCs=εA/2ds)により与えられるシースインピーダンスZsheathの決定のための情報を提供するために問われる。ここで、シースの厚さdsが、次のテキストに開示されている方法のような既知の技術を使用してモデル化される。Principles of Plasma Discharges and Materials Processing, Lieberman & Lichtenburg, John Wiley and Sons, 1994. Pp. 164-166, 327-386, もしくは、Basic principles of the RF capacitive discharge, Rajzer, Y.P., Shneider, M.N. & Yatsenko, N.A., CRC Press. Pp. 24-27, このテキストの部分は、参照としてここに組入れられる。
【0050】
しかし、上述した文献に示されたシースモデルにおいては、平行平板電極間の電圧振幅、即ち、ピークーツウーピーク電圧の更なる測定が必要である。図1並びに2で説明され、また、先願60/259,862により参照されるVIプローブ82を使用して、電圧測定が、上側電極(そして必要であれば下側電極)で、より好ましくは、伝送スタブに沿った便利な場所でなされる。この伝送スタブによって、RF電力が、図1に示されているように、上側電極に伝送される。工程608での電圧測定は、図1のRF発生器66の基本RF周波数での電圧振幅を測定することを含んでいる。
【0051】
次に、工程609で、シースの厚さds、かくして、シースインピーダンスが算出される。しかし、このシースの厚さを算出するためには、電子密度と電子―中性子衝突数とを知ることが優先して必要である。例えば、最後に参照されたテキストに従えば、シースの厚さは以下のように表わされる。
【数3】
Figure 2004534351
【0052】
ここで、dは、電極間隔であり、また、Vaは、図1に示されたRF発生器66の基本RF周波数での電極電圧振幅である。式(6)の査察は、3つの既知の、即ち、シースの厚さdsと、電子密度ne(即ち、電子プラズマ周波数、ωpe 2=(enc/εom))と、電子―中性子衝突数γとを明かにしている。かくして、式(6)でのシースの厚さを解くために、2つの更なる式が要求される。
【0053】
工程604並びに607でのインピーダンス測定を使用して、プラズマインピーダンスZplasmaの実数部分と虚数部分とが、以下の関係により、別々に算出され得、また、上記2つの式の必要性を役立たせている。
【0054】
Re{Zplasma}=Re{Zsys}−Re{Znp}≒Rp (7a)
Im{Zplasma}=Im{Zsys}−Im{Znp}−Im{Zsheath}≒ωmp (7b)
更に、更なる問が、プラズマインダクタンスLpとプラズマ抵抗Rpとを電子密度と電子―中性子衝突数とに関係付けることが必要である。
【0055】
p≒1/ωpe 2C (8a)
p≒Lpγ (8b)
ここで、両方の関係は、次のテキストから得られた。Principles of Plasma Discharges and Materials Processing, Lieberman & Lichtenburg, John Wiley and Sons, 1994, pgs. 327-386。
【0056】
3つの式〈即ち、シースモデル式(6)と、式(7a)で示されたプラズマインピーダンスの実数部分と、式(7b)で示されたプラズマインピーダンスの虚数部分〉は、3つの未知の変数(即ち、シースの厚さdsと、電子密度neと、電子―中性子衝突数γ)であるために、式(6),(7a),(7b)は、 シースの厚さdsから解くことのできる1つの式として表わし得る。そして、この式から、残りの変数が、工程610で算出され得る。
【数4】
Figure 2004534351
【0057】
ここで、未知の値(ε、d、A、e、m、ωm)と測定される値(Re{Zsys}、Im{Zsys}、Re{Znp}、Im{Znp})とは、式(9)に置換される。これは、関数fが単にdsに依存するように数式f(ds)=0を作る。式(9)は、dsの非線形関数であり、このために、ニュートンーラプソン法(Newton-Rhapson method)もしくは二分法(Bisection method)のような最も適した非線形(ルート決定法root-finding)アルゴリズムを使用して解かれることができる。
【0058】
最後に、工程610で、プラズマインピーダンスZplasmaのための式(7a並びに7b)とシースの厚さdsとは、ワークピース100を処理しながら、システムイ制御パラメータの1つもしくは複数を、コンピュータの制御のもとで調節するために使用される。例えば、電子―中性子衝突数は、以下のように導かれ得る。
【数5】
Figure 2004534351
【0059】
そして、電子密度は、以下のように決定され得る。
【数6】
Figure 2004534351
【0060】
また、これら2つのパラメータは、プロセス制御に有用なプラズマ状態に対する情報を与えるように役立つことができる。
【0061】
第2の実施の形態の操作方法
本発明の第2の実施の形態において、高周波RF源150は、例えば、約100MHzから300MHzまでの範囲に渡った複数の周波数で信号を発生することができる。この第2の実施の形態では、複数の周波数でスキャンされるプローブ信号が、単一の周波数でのプローブ信号で果たされることができるよりも、より正確にシステムインピーダンスを測定するのに使用されている。特に、プローブ周波数は、リアクテブインピーダンス小さくなる幾何学的共鳴によりスキャンされ得る。かくして、システムインピーダンス〈即ち、システム抵抗〉の実数部分の測定が、この第2の実施の形態では可能である。
【0062】
図5並びにこれのフローチャート700を、また図1を再び参照して、本発明の第2の実施の形態に係わる複数の周波数のサンプリングとインピーダンス測定システム14とを使用したCCシステムイ10でのプラズマ40のインピーダンスを測定する方法が以下に説明される。
【0063】
この方法の最初の工程は、第1の実施の形態に関連して前に説明されたような工程601ないし604である。唯一異なることは、工程602ないし604が、プローブ周波数のスペクトルに渡って複数のプローブ周波数の各々に対してなされることである。工程701は、全ての周波数がスキャンされたか否かを問う。もし、ノウであれば、高周波RF電源150からのプローブ周波数が、工程702でインクリメントされ、工程602ないし604が繰り返される。全ての所望のプローブ周波数がスキャンされると、方法は、前述されたように工程605へと続く。この工程は、上側電極50と下側電極56との間にプラズマ40を形成するように、チャンバ20の内部領域30中にガスを流すことと、上側電極50にパワーを印加するように、上側電極用のRF電源を駆動させることとを含んでいる。
【0064】
次に、上述されたように工程606ないし609が、特別のプローブ周波数に対するZplasmaを算出するのに使用される。これら工程606ないし609は、プローブ周波数のスペクトルに渡って各プローブ周波数に対して繰り返される。工程703は、全ての周波数がスキャンされたか否かを問う。もし、ノウであれば、高周波RF電源150からのプローブ周波数が、工程705でインクリメントされ、工程606ないし609が繰り返される。全ての所望のプローブ周波数がスキャンされると、方法は、工程705へと続く。この工程で、種々の周波数でのインピーダンスの値からの最少インピーダンスZplasmaが確かめられる。これは、コンピュータ270を使用して容易になされる。このようにして決定されたZplasmaの最少値は、最大の実数部分を有するプラズマインピーダンスを表わしている。
【0065】
最後に、方法は、工程610に進む。この工程で、プラズマインピーダンスZplasmaについての情報が、ワークピース100を処理しながら、システム制御パラメータの1つもしくは複数を、コンピュータの制御のもとで調節するために使用される。
【0066】
本発明の多くの態様と効果とが、詳細な説明から明かであり,かくして、本発明の真の精神並びに範囲に従って説明された装置の全ての態様と効果とを請求項によりカバーすることが意図されている。さらに、種々の変形と変更とが、この分野の者にとって容易になし得るであろうから、説明された正確な校正と動作とに本発明を限定することは望ましくない。従って、他の実施の形態は、請求項の範囲内である。
【図面の簡単な説明】
【0067】
【図1】本発明のインピーダンス測定装置が電気的に接続された容量結合型プラズマシステム(CCシステム)の概略的な断面図である。
【図2】図1の高周波IVプローブが中に形成され、ハイパスフイルターを高周波信号発生器に接続する同軸ケーブルの一部の概略断面図である。
【図3】IVプローブによりなされるIV測定の信号雑音比を減じるようにロックイン増幅器と組み合わされて使用される振幅変調プローブ信号を示す図である。
【図4】単一の周波数プローブ信号を利用した、本発明の第1の実施の形態に係わる容量結合型プラズマ反応炉でプラズマを測定するための方法の工程のフローチャートである。
【図5】プローブ信号のための周波数のスペクトルを利用した、本発明の第2の実施の形態に係わる容量結合型プラズマ反応炉でプラズマを測定するための方法の工程のフローチャートである。

Claims (27)

  1. 間にプラズマを形成することの可能な上側電極と下側電極とを有する容量結合型プラズマ反応炉システムでのインピーダンスを測定するための装置であって、
    a)前記上側電極と電気的に接続され、電気的プローブ信号を発生させることが可能な高周波RF電源と、
    b)前記上側電極と高周波RF電源との間に配設され、電気的プローブ信号の高周波成分を前記上側電極へと通す第1のハイパスフイルターと、
    c)前記高周波RF電源とハイパスフイルターとの間に配設され、前記プローブ信号の電流と電圧とを測定する電流―電圧プローブとを具備する装置。
  2. 前記電流―電圧プローブに電気的に接続された増幅器を更に具備する請求項1の装置。
  3. 前記増幅器に電気的に接続されたデータ収集ユニットを更に具備する請求項2の装置。
  4. 前記下側電極に電気的に接続されると共に接地された第2のハイパスフイルターを更に具備する請求項1の装置。
  5. 前記増幅器は、ロックイン増幅器である請求項2の装置。
  6. 前記データ収集ユニットは、アナログーデジタルコンバータである請求項3の装置。
  7. 前記高周波RF電源と電流―電圧プローブとは、同軸ラインにより接続されており、また、前記電流―電圧プローブは、前記同軸ラインに形成されている請求項1の装置。
  8. 前記高周波RF電源は、複数の異なる周波数を有する電気信号を発生することが可能である請求項1の装置。
  9. 前記高周波RF電源とは別の上側電極用のRF電源と、
    接地された周波数特定路とを更に具備し、この接地された周波数特定路は、電気的プローブ信号の高周波成分に対して設置された低インピーダンス路として機能するが、上側電極用のRF電源により与えられる電力に対して高インピーダンス路として機能する、請求項1の装置。
  10. 前記データ収集ユニットに電気的に接続されたコンピュータを更に具備する請求項1の装置。
  11. 前記コンピュータは、容量結合型反射炉システムに電気的に接続されている請求項10の装置。
  12. 前記第1のハイパスフイルターは、少なくとも100MHzの周波数を有する信号を通す請求項1の装置
  13. 上側電極と下側電極とを有する容量結合型プラズマ反応炉システムでのインピーダンスを測定するための方法であって、
    a)上側電極と下側電極との間にプラズマを形成しないで、上側電極に高周波プローブ信号を、上側電極に接続された電気ラインを介して伝送する工程と、
    b)前記電気ラインので、プローブ信号の第1の電流と第1の電圧とを測定する工程と、
    c)前記第1の電流と第1の電圧とから、プラズマが存在していないときのインピーダンスZnpを算出する工程と、
    d)プラズマ発生信号を使用して、前記上側電極と下側電極との間にプラズマを形成する工程と、
    e)プラズマの存在のもとでシステムンピーダンスZsysを算出する工程とを具備する方法。
  14. 前記算出する工程(e)は、前記電気ラインを通る上側電極へのプローブ信号の第2の電流と第2の電圧とを測定することを含む請求項13の方法。
  15. 前記電気ラインを通る上側電極へのプラズマ発生信号の第3の電圧を測定することを更に具備する請求項14の方法。
  16. シース厚さdsとシースインピーダンスZsheathとを決定することを更に具備する請求項15の方法。
  17. プラズマ電子密度Neと電子―中性子衝突数γとを算出することを更に具備する請求項16の方法。
  18. 前記工程(b)は、上側電極から伝送される低周波数電気信号をブロックする工程を有する請求項13の方法。
  19. 前記工程(b)は、前記電気ラインに直接に形成された電流―電圧プローブを使用してなされる請求項13の方法。
  20. ハイパスフイルターを前記下側電極に電気的に接続すると共に接地することを更に具備する請求項13の方法。
  21. 前記工程(b)は、前記プローブ信号を変調し、ロックイン増幅器により前記変調されたプローブ信号に同調された前記プローブ信号を検出することを更に含む請求項20の方法。
  22. 前記工程(b)は、前記第1の電流と第1の電圧とをデータ収集ユニットに伝送して、これに第1の電流と第1の電圧とをストアさせる工程を更に含む請求項13の方法。
  23. 前記工程(b)は、プラズマを発生させるのに使用される基本RF周波数の高調波間となるようにプローブ周波数を選定する工程を含む請求項13の方法。
  24. 前記工程h)は、シース抵抗を変調することを含む請求項13の方法。
  25. 前記プラズマ電子密度Neと電子―中性子衝突数γとを算出する工程に基づいて、プラズマ処理システムの少なくとも1つのパラメータを調節することを更に具備する請求項17の方法。
  26. プローブ信号の周波数の範囲にわたって第1の電流と第1の電圧とを測定することと、
    プローブ信号の周波数の範囲内のプラズマインピーダンスZpのための最小値を選定することとを更に具備する請求項13の方法。
  27. 前記選定する工程に基づいてプラズマ処理システムの少なくとも1つの制御パラメータを調節することを更に具備する請求項26の方法。
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