JP2893391B2 - プラズマパラメータ測定装置 - Google Patents

プラズマパラメータ測定装置

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はプロセスプラズマの
パラメータ測定及び監視を行うための装置に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】半導体製造工程や、LCD等の平面表示
板の製造工程には、エッチング、アッシング及び薄膜C
VD処理のためのプラズマプロセスが多く利用されてい
る。近年、半導体集積回路の高密度化と微細化にともな
い、プラズマプロセスの制御にも厳密さが要求されるた
め、そのプラズマパラメータ、例えば電子密度、シース
幅及び衝突周波数などの正確な測定が必要となってき
た。なお、ここにいうプラズマシースとは、生成された
プラズマに対向する物体(典型的には電極)に近接して
形成される本質的に単一極性の密集荷電粒子層のことで
ある。
【0003】従来、上記プラズマパラメータの測定法と
しては、静電プローブ法やプラズマ発光分光法等が用い
られているが、これらの方法ではシース幅が測定できな
いという致命的な欠陥を有する。また、この欠点を解消
するものとして提案されている既知の変位電流測定法
は、プラズマが例えば電子密度において109(cm-3)以
上の高密度になると等価インピーダンスが低下し、変位
電流に振動が現れにくいため、プロセスプラズマのパラ
メータ測定には用いられないという、やはり致命的な欠
陥を有するものであった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、近年の
集積回路の高密度化と微細化に対応するためには、大口
径ウエーハの高速処理技術の確立が急務であり、必然的
に高密度プラズマの生成自体を可能とすると同時に、そ
のパラメータ測定を行うことができる測定技術を確立し
なければならない。
【0005】本発明の課題は、高密度プラズマにおいて
もシース幅を含むプラズマパラメータを正確に測定する
装置を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
め、本発明はプロセスプラズマにおいて、基板バイアス
用又はプラズマ生成用としてのDC又はRF電力が印加
される被処理物載置用電極に、プラズマ生成用RF電源
電圧の振幅より小さい振幅及び同電源電圧の周期より短
い幅のパルス電圧を加えるためのパルス電源と、前記パ
ルス電圧を加えたことにより発生するプラズマチャンバ
内の変位電流における振動成分を検出するために、同チ
ャンバ内のプラズマ相に対して露出した検出電極を有す
る検出器、及び検出した振動成分を演算処理することに
より、プラズマの電子密度、前記被処理物及びその載置
用電極に接して形成されるシースの幅及び衝突周波数等
のプラズマパラメータを算出するための演算部を備えた
プラズマパラメータ測定装置を構成したものである。
【0007】上記の構成によれば、相対的に微小なパル
ス電圧は被処理物を載置する電極に印加されるため、こ
の電極及び被処理物に接して形成されるシースに直接作
用することになる。この場合、チャンバ内における前記
検出電極と被処理物載置用電極との間の等価電気回路
は、パルス電圧波形に対しては十分大きいインダクタン
ス及び直列抵抗に置き換えられるプラズマ相と、同じく
十分大きいキャパシタンスに置き換えられるプラズマシ
ースとの直列回路からなるため、この等価回路には微小
パルス電圧に基づく過渡現象として減衰振動型の変位電
流が流れる。一方、物理現象の見地から、等価回路素子
たるプラズマシースの状態は固定的でなく、微小パルス
による一撃で変化し、これが振動電流の形成・維持に寄
与することになる。まず微小パルスを加えることによ
り、シース幅も若干増加するがシース幅間の電圧が瞬間
的に大きくなる。シース電界はこのシース電圧上昇の影
響を強く受けて大きくなり、これが変位電流の増大をも
たらし、バルクプラズマ(プラズマ本体)内での電圧降
下を増加させる。この電圧降下の増加は逆にシース電界
の低下、従って変位電流の減少を来し、今度はバルクプ
ラズマ内での電圧降下を逆に小さくし、再びシース電界
を上昇させるという変位電流振動の1周期を終え、この
ような態様で減衰振動が起こるものと考えられる。
【0008】プラズマパラメータは、変位電流の振動成
分解析より次のようにして求められる。まず、検出され
た変位電流の振動成分はコンピュータ解析によってフー
リエ成分スペクトルに分解される。検出値から計算され
た振動波形f(t) の式は次の通りである。
【0009】
【数1】
【0010】上式中で、振幅An が最大となるフーリエ
成分の周波数ωr =n* ωを抽出し、このωr からプラ
ズマの電子密度ne を次式より求める。なお、フーリエ
展開から、ωr を求める演算には市販の高速フーリエ変
換プログラムを用いることができる。 ne = 3.13 ×10-10 ωr2L/d (cm-3) ─ (2) ここに、dはシース幅、Lはプラズマ長であり、チャン
バ内において前記検出電極から被処理物載置用電極の直
前(シース中に入らない位置)に至るプラズマ相中の経
路長さである。未知数であるシース幅dは、 d =√2・λd (eVdc/kTe 1/2 ─ (3) 但し、λd はプラズマ中のデバイ長、Vdcは測定自己バ
イアス、kはボルツマン定数、そしてTe は電子温度で
ある。上式(3)において、λd ={(ε0 kTe )/
(ne 2)}1/2 、(ここに、ε0 は真空の誘電率(F
/m)、eは電子の電荷量(C)である。)そして、k
e =ne とおけば、 d =1.05×103(e Vdc/ne 1/2 ─ (4) 式(2)及び(4)は電子密度ne と、シース幅dを未
知数とする連立方程式である。また電子の衝突周波数
は、測定時刻t1 及びt2 における振動電流の振幅をそ
れぞれA1 及びA2 として、 ν ={1/(t1 −t2 ) } loge ( A1 /A2 )─ (5) より求められる。
【0011】
【発明を実施する形態】以下、本発明の好ましい実施例
について、図を参照して説明する。
【0012】
【実施例】
〔実施例1〕図1Aは本発明の第1の実施例における装
置構成を示すもので、1は金属製のチャンバ主部、2は
チャンバ底部に設けられた同じく金属製の電極構体であ
り、被処理物(基板)3を載置するための支持電極部2
aをチャンバ主部1における周壁の内側に段上げ・形成
したものである。電極構体2の周縁部チャンバ主部1の
周壁下端縁との間には、気密リング4a、4bを介して
絶縁物5が挿入され、チャンバ主部1の周壁には真空吸
引口6及び電極挿入口7が形成され、更に、チャンバ天
板にはプラズマ生成用ガスの供給口8が形成されてい
る。図示しないが、電極構体2の下側にはチャンバ主部
1に連なるチャンバ底部が存在する。支持電極部2aに
は整合器9を介してパルス電圧重畳機能付RF電源10
を接続し、本発明に従って支持電極部2aに微小パルス
電圧を印加できるようになっている。電極挿入口7には
チャンバ主部1内のプラズマ相11に接するように、変
位電流検出電極12が接地され、この電極12の引出線
は変位電流波形を観察するためのシンクロスコープ13
及び変位電流の振動成分からプラズマパラメータを演算
するためのパーソナルコンピュータ14に接続される。
パーソナルコンピュータ14には更に、演算結果の推移
を監視するためのTVモニタ15が接続される。パルス
電圧重畳機能付RF電源10には接地電位線16ととも
に前述した測定及び演算計をなすシンクロスコープ1
3、パーソナルコンピュータ14及びモニタ15に接続
される信号線が導出されている。
【0013】図1Bは上記のような構造の真空チャンバ
内において形成されるプラズマ系の等価回路を示す図で
ある。真空チャンバは接地接続されているため、アース
電極としてのチャンバ壁1aとRF電極としての支持電
極部2aとの間において、プラズマ相11は接地電極1
aの直前からRF電極2aのやや手前にかけて形成さ
れ、等価的にRL直列回路として表現される。そして、
RF電極とプラズマの下端との間には、主シース17
(図1A参照)が形成され、これは等価的にキャパシタ
ンスで表現される。プラズマ長はL、シース幅はd、プ
ラズマ電圧はEp 、シース電圧はES 、合計電圧はERF
であり、変位電流検出電極12は支持電極部2aとの間
において、ERFを検出するものである。
【0014】上記実施例1は平行平板型のエッチング装
置であり、プラズマ生成電極が被処理物支持電極と一緒
になっている場合の適用例であるが、次に説明する実施
例2は一巻アンテナコイルを装着したベルジャにより誘
導結合型の高密度プラズマを生成する方式である。
【0015】〔実施例2〕図2に示す通り、実施例2の
装置において、図1の実施例1と相違する点は、石英ベ
ルジャ18がチャンバ主部1上に載置され、これに装着
された一巻アンテナコイル19には整合器20を介して
プラズマ生成用RF電源21が接続されるとともに、支
持電極部2aがプラズマ主部1と電気的に接続されるチ
ャンバ底部22から絶縁部23を介して形成されたこと
であり、これ以外は実施例1と同様である。但し、支持
電極部2aに整合器9を介して接続されたパルス電圧重
畳機能付RF電源10はバイアス用RF電源であり、こ
の装置もまた被処理物たる基板表面のエッチングに用い
られる。この実施例2におけるチャンバ内の等価回路は
図1Bと同様である。
【0016】図3は実施例2の装置を駆動することによ
り得られた変位電流波形の計算値を示したものである。
まず、図3Aは基板RFバイアス電圧に何らの微小パル
ス電圧も重畳しない場合の変位電流波形であり、当然な
がら、振動波形は観測されない。なお、図3のグラフ中
に表示したη=50とは電子温度で規格化されたRF電
圧の振幅、ηB=52.5とは電子温度で規格化された
自己バイアス電圧、Λ=0.75とは電子の容器往復回
数とRF周波数の比、すなわち電子温度の逆数であり、
ρ=1は電子の平均自由行程と容器寸法との比であって
圧力に比例したもの、Ω=0.0075とはプラズマ振
動数とRF周波数の比、すなわち電子密度の逆数であ
る。
【0017】これに関し、同一のRFバイアス電圧に同
一条件において微小パルスを重畳した場合の変位電流波
形は図3Bのようになり、これはパルスの重畳時点tp
において振動波形が発生していることがわかる。この振
動数が前述した通り、プラズマ振動数とシース幅に関係
することから、前式(2)〜(5)を用いてプラズマ密
度、シース幅及び衝突周波数等のプラズマパラメータを
決定できる。
【0018】図4はこの場合に基板に印加したRFバイ
アス波形とそれに重畳される微小パルス電圧を示したも
のである。微小パルス電圧は元波形に対して振幅が1/2
0、パルス幅1/30の大きさであり、その位相は元波形と
同期してその負の半周期の後半に加えられたものであ
る。なお、実施例1においても同様な微小パルス電圧を
与えることにより、同様な変位電流の振動が生ずるもの
である。
【0019】前述した実施例1及び2において、RF基
板電圧への微小パルス重畳位相をRF電源により種々調
整し、パルス重畳位相等の変位電流振動波形の振動数を
測定することにより、RF基板のためのバイアス周期内
でのエッチングプラズマパラメータの変化を測定し、種
々の制御に役立てることができる。
【0020】〔実施例3〕図5に示した実施例の装置構
成は、一見した構造が図1に示した実施例1と似ている
が、実施例1及び実施例2との根本的な違いは、支持電
極部2aがターゲット24を支持するものであり、処理
基板3はチャンバ主部1の天板面に固定され、支持電極
部2aにDC電圧を印加することによりプラズマを生成
する平行平板型プラズマスパッタ装置を構成したもので
ある。このように、DC電力によりプラズマ生成及びタ
ーゲットへのイオン引き込み電圧を与える方式におい
て、本発明に従って微小パルス電圧を重畳するために
は、その重畳パルスを生成するためのパルス電源25の
出力電圧をプラズマ生成用DC電源26とターゲット支
持電極2aとの間にトランス結合により印加するように
なっている。このようにして重畳された微小パルス電圧
によりチャンバ内に変位電流の振動成分が発生し、これ
により前述した態様において同様にプラズマパラメータ
が演算される。この場合、主シースはターゲット24前
面のシース17aであり、前述したシース幅と同様にそ
の幅が演算される。
【0021】図6は上記のような実施例3の条件におい
て微小パルス電圧を重畳し、その場合に変位電流に現れ
た振動周波数と電子密度の関係を計算したものであり、
この関係から振動周波数を測定すれば、電子密度が求め
られることは明らかである。
【0022】〔実施例4〕本発明のいま一つの実施例
は、図7に示す通りである。この実施例4においては、
実施例2の一巻アンテナコイル19に代えて、マイクロ
波そのものを石英ベルジャ27に供給するようにしたも
のであり、それ以外は図2と同様の構成である。この場
合、マイクロ波電力の周波数は2.45GHz であり、バ
イアス用RF電源10aの周波数も実施例2と同様の
値、例えば13.56MHz にすることができる。
【0023】以上の実施例1、2及び4において、シリ
コン基板をプラズマエッチングする場合、プラズマパラ
メータの変化をエッチングの開始以後、追跡し、そのパ
ラメータの何れかがプラズマ生成による通常的な状態か
ら(勾配等の傾向が)急激に異なった場合、それは基板
表面のエッチングが完了したことを表わすものであり、
これによってエッチングの終点を特定することができ
る。
【0024】〔実験例1〕図8A、Bは本発明の実験例
を示すシンクロスコープ写真であり、これは図1に示し
た実施例1の装置においてアルゴン圧力6mTorr 、圧力
50Wの条件で得られたものであり、その変位電流に比
較的大きな振幅の振動が見られる。これに対し、図8B
は同様の装置においてアルゴン圧力8mTorr とした場合
の振動波形であり、圧力の増加、したがってプラズマ密
度の増加により振動周波数は大きくなるが、その振幅が
小さくなっているのがわかる。図9はこれらの関係を系
統的に示したものであり、上述のように、圧力の増加と
ともにプラズマ密度は増加するが、振動の振幅が大きく
減少していくのがわかる。
【0025】〔実験例2〕図10は更に別の実験例の結
果を示したものである。これは図2に示した実施例2の
装置による実験結果であり、石英ベルジャを介して投入
されたRF電力により誘導結合プラズマを生成する場合
において、この投入電力を変えたときの変位電流振動成
分の変化をプラズマ密度(電子密度ne )を横軸として
示したものである。実線で示す曲線は基板バイアス用電
源(13.56MHz )に微小パルス電圧を重畳する代わ
りに、基板バイアス用RF電源電圧をその周期の数倍以
上の周期で断続的に印加するように時間変調し、そのバ
イアス印加期間の開始時におけるバイアスRFの瞬時立
上がり部において微小パルス印加を模擬し、同等以上の
効果を得たものである。この場合、断続周波数は1MHz
(したがって、断続周期はRF周期の13.56倍)で
あり、RF電圧印加期間のデューティファクタを20%
とし、シンクロスコープにより1MHz で繰返す振動とし
て測定したものである。これは破線で示した時間変調な
しの場合に(微小パルスは与えてないが、RF電圧自体
が極微パルスを含む微小振動原因であると見て)拡大ス
ケールで測定したグラフに比して、振動成分の振幅が大
きく得られたことがわかる。
【0026】以上の実施例において、本発明が適用され
るプロセスプラズマの電子密度は、少なくとも109(cm
-3)以上の場合であり、本発明は、このような高密度プ
ラズマにおけるプラズマパラメータの測定に適用される
ものである。
【0027】図11は図5の実施例3以外の実施例装置
におけるパルス電圧重畳機能付RF電源として用いるに
適した回路構成を示すブロック線図である。上部ブロッ
ク列28は本来のバイアス又はプラズマ発生用としての
RF電源回路であり、その下部に描かれたブロック列2
9はパルス重畳部であり、位相調整器30、振幅調整器
31及び半波チョッパ回路32のシリーズからなってい
る。位相調整器30はRF電源部28の発振部から発振
波形を得て微小パルス電圧の位相をこの波形上に設定す
る。振幅調整器31はこのようにして位相調整された微
小パルス電圧の振幅を調整し、これを半波チョッパ回路
32に送り、負の半サイクルをカットしてRF電源部2
8の混合器に供給するものである。RF電源のその他の
機能は従来周知の構成であり、当業者によって種々に設
計されることが可能である。
【0028】
【発明の効果】本発明は、以上述べた通り、高密度のプ
ロセスプラズマにおいて微小パルス電圧の重畳に基づい
た変位電流の振動発生という特徴的機能を付加したこと
により、簡便な測定及び演算装置により、プラズマパラ
メータを容易に算出する技術を提供するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例における回路構成(A)
及びチャンバ内の等価回路(B)を示す図である。
【図2】本発明の第2の実施例の構成を示す線図であ
る。
【図3】本発明の第2の実施例における変位電流波形の
計算値を示すグラフであり、微小パルス電圧を重畳しな
い場合(A)及び微小パルス電圧を重畳した場合(B)
の図である。
【図4】本発明の第2の実施例において基板に印加した
RFバイアス波形及びこれに重畳された微小電圧パルス
を示す波形図である。
【図5】本発明の第3の実施例の装置構成を示す線図で
ある。
【図6】本発明の第3の実施例において微小パルス電圧
を重畳したとき、発生する変位電流の振動周波数と電子
密度の関係を計算してグラフ表示した図である。
【図7】プラズマ生成のためにマイクロ波を送り込んだ
実施例を示す線図である。
【図8】本発明の第1の実施例の装置により得られた変
位電流振動波形のシンクロスコープ写真であり、アルゴ
ン圧力6mTorr の場合(A)及びアルゴン圧力8mTorr
の場合(B)に分けて示したものである。
【図9】図8のA及びBの比較を含む圧力対プラズマ密
度(電子密度)及び圧力対振動電流の関係を示したもの
である。
【図10】本発明の第2の実施例の装置において、供給
圧力を加えた場合の変位電流の振動成分の変化をプラズ
マ密度に対して示すものであり、パルス重畳位相を時間
変調した場合及び時間変調しない場合について作図した
ものである。
【図11】本発明の微小パルス電圧重畳機能付RF電源
の回路構成を示すブロック線図である。
【符号の説明】
1 チャンバ主部 2 電極構体 2a 支持電極部 3 被処理物 4a、4b 気密リング 5 絶縁物 6 真空吸引口 7 電極挿入口 8 供給口 9、20 整合器 10 微小パルス電圧重畳機能付RF電源 11 プラズマ相 12 変位電流検出電極 13 シンクロスコープ 14 パーソナルコンピュータ 15 TVモニタ 16 接地電位線 17 主シース 18 石英ベルジャ 19 一巻きアンテナコイル 21 プラズマ生成用RF電源 22 チャンバ底部 23 絶縁部

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 プロセスプラズマにおいて、基板バイア
    ス用又はプラズマ生成用としてのDC又はRF電力が印
    加される被処理物載置用電極に、プラズマ生成用RF電
    源電圧の振幅より小さい振幅及び同電源電圧の周期より
    短い幅のパルス電圧を加えるためのパルス電源と、前記
    パルス電圧を加えたことにより発生するプラズマチャン
    バ内の変位電流における振動成分を検出するために、同
    チャンバ内のプラズマ相に対して露出した検出電極を有
    する検出器、及び検出した振動成分を演算処理すること
    により、プラズマの電子密度、前記被処理物載置用電極
    に接して形成されるシース幅及び衝突周波数等のプラズ
    マパラメータを算出するための演算部を備えたことを特
    徴とするプラズマパラメータ測定装置。
  2. 【請求項2】 前記パルス電圧は、前記プラズマ生成用
    RF電源が発生する電源周波数周期の1/10〜1/3 のパル
    ス幅を有するものであって、前記電源周波数周期と同期
    的に加えられるものであることを特徴とする請求項1記
    載のプラズマパラメータ測定装置。
  3. 【請求項3】 前記パルス電圧は、前記プラズマ生成用
    RF電源が発生する電源周波数周期の1/10〜1/3 のパル
    ス幅を有するものであって、その位相を前記電源周波数
    周期に対して変化させ、前記プラズマパラメータを位相
    ごとに測定するようにしたことを特徴とする請求項1又
    は2に記載のプラズマパラメータ測定装置。
  4. 【請求項4】 前記パルス電圧は、基板バイアス用RF
    電源電圧をその電源周期の数倍以上の周期で断続的に印
    加することにより、そのバイアス印加期間の開始時にお
    ける前記バイアス用RF電源電圧の瞬時値で近似的に発
    生するものであることを特徴とする請求項1記載のプラ
    ズマパラメータ測定装置。
  5. 【請求項5】 プラズマ電子密度が、109(cm-3) 以上
    であるプロセスプラズマに適用されることを特徴とする
    請求項1〜4のいずれか1項に記載のプラズマパラメー
    タ測定装置。
  6. 【請求項6】 プロセスプラズマによりエッチング処理
    を行う場合において、少なくとも一つのプラズマパラメ
    ータの値を追跡し、そのパラメータの時間的変動の状態
    が急激に変化した時をもって、被エッチング材料の種類
    に応じたエッチング終点を決定することを特徴とする請
    求項1〜5のいずれか1項に記載のプラズマパラメータ
    測定装置を用いたエッチング終点検出方法。
  7. 【請求項7】 プロセスプラズマにおいて、プラズマ生
    成用としてのDC電力が印加されるターゲット載置用電
    極に、前記DC電圧より小さい振幅及びプラズマ生成周
    期に対して瞬間的な幅のパルス電圧を加えるためのパル
    ス電源と、前記微小パルス電圧を加えたことにより発生
    するプラズマチャンバ内の変位電流における振動成分を
    検出するために、同チャンバ内のプラズマ相に対して露
    出した検出電極を有する検出器、及び検出した振動成分
    を演算処理することにより、プラズマの電子密度、前記
    ターゲット載置用電極に接して形成されるシース幅及び
    衝突周波数等のプラズマパラメータを算出するための演
    算部を備えたことを特徴とするプラズマパラメータ測定
    装置。
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