JP2000150478A - プラズマ発生方法及びプラズマ発生装置 - Google Patents

プラズマ発生方法及びプラズマ発生装置

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JP2000150478A
JP2000150478A JP10321969A JP32196998A JP2000150478A JP 2000150478 A JP2000150478 A JP 2000150478A JP 10321969 A JP10321969 A JP 10321969A JP 32196998 A JP32196998 A JP 32196998A JP 2000150478 A JP2000150478 A JP 2000150478A
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vacuum chamber
plasma
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JP10321969A
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Masabumi Kubota
正文 久保田
Shigenori Hayashi
重徳 林
Michinari Yamanaka
通成 山中
Atsushi Shibata
淳 芝田
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Matsushita Electronics Corp
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 真空チャンバー内に反応性ガスを供給すると
共に高周波電源からインピーダンス整合器を介して真空
チャンバー内に高周波電力を間欠的に繰り返し供給する
ことにより、真空チャンバー内にプラズマを発生させる
場合において、発生するプラズマの電子密度を安定させ
る。 【解決手段】 反応性ガスが導入される真空チャンバー
10と、真空チャンバー10に高周波電力をインピーダ
ンス整合器31を介して間欠的に繰り返し供給する高周
波電力供給手段40とを備えている。高周波電力供給手
段40は、高周波電力を出力する高周波電源41と、高
周波電源41から出力される高周波電力の出力値及びイ
ンピーダンス整合器31からの反射電力の値を検出する
検出部42と、高周波電源41から高周波電力が出力さ
れるオン期間における高周波電力の供給が開始されてか
ら所定時間が経過した後に、高周波電源41から出力さ
れる高周波電力の出力値を制御する制御部43とを有し
ている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、反応性ガスが導入
される真空チャンバー内に高周波電力を間欠的に繰り返
し供給することにより、真空チャンバー内に反応性ガス
からなるプラズマを発生させるプラズマ発生方法及びプ
ラズマ発生装置に関する。
【0002】
【従来の技術】高周波電力によりプラズマを発生させる
プラズマ発生方法は、微細加工を行なうためのドライエ
ッチング法、薄膜を形成するためのスパッタリング法又
はプラズマCVD法、及び不純物領域を形成するための
イオン注入法などのさまざまな分野で用いられており、
加工寸法の微細化又は薄膜の膜質に対する高精度な制御
のために、高真空中におけるプラズマの生成が求められ
ている。
【0003】例えば、ドライエッチング技術は、微細パ
ターンの実現のために、リソグラフィ技術と並んで極め
て重要な役割を果たしている。
【0004】ドライエッチングとは、プラズマ中に存在
するラジカル及びイオンなどの気相と被エッチング試料
である固相表面との間における化学的又は物理的な反応
を利用して、被エッチング試料の不要な部分を除去する
加工技術である。ドライエッチング技術として最も広く
用いられている反応性イオンエッチング(RIE)は、
反応性ガスからなる高周波放電プラズマ中に被エッチン
グ試料を曝すことによって反応を起こさせ、被エッチン
グ試料の表面の不要部分を、気化しやすい化合物に変質
させた後、排気して除去するものである。
【0005】微細化のためにはイオンの方向性を揃える
ことが必要であるが、このためにはプラズマ中でのイオ
ンの散乱を減らしてイオンの方向性を揃えることが不可
欠である。イオンの方向性を揃えるためには、プラズマ
発生室の圧力を低くし、イオンの平均自由行程を大きく
することが効果的であるが、プラズマ発生室の圧力を低
くするとラジカル密度が低下してエッチングレートが低
くなるという新たな問題が発生する。
【0006】その対策として、誘導結合型のプラズマ装
置又はヘリコン型のプラズマ装置などの高密度プラズマ
装置が導入されつつある。高密度プラズマ装置では従来
の平行平板型RIE装置に比べて1桁から2桁程度高密
度なプラズマを発生させることができる。このため、プ
ラズマ発生室の圧力が1桁から2桁程度低い条件下でも
RIE装置と同等以上のエッチングレートが得られてい
る。
【0007】しかしながら、前記のような高密度プラズ
マ装置においては、以下のような問題が生じることが明
らかになった。すなわち、(1) チャージアップに起因す
るエッチング形状の異常の発生、(2) マイクロローディ
ング効果、及び(3) ゲート絶縁膜の劣化又は破壊などで
ある。
【0008】以下、シリコン基板の上に例えばシリコン
酸化膜からなる絶縁膜を介して堆積された例えば多結晶
シリコン膜からなる導電膜に対して、レジストパターン
をマスクとしてプラズマエッチングを行なうことによ
り、ゲート電極を形成する場合の問題点について説明す
る。
【0009】(1) まず、チャージアップに起因するエッ
チング形状の異常の発生について説明する。チャージア
ップに起因するエッチング形状の異常発生の典型例とし
ては、導電膜に対するエッチングにおけるノッチ現象が
挙げられる。このノッチ現象とは、被エッチング試料
(導電膜)に対して高密度プラズマによりエッチングを
行なうと、プラズマ中の正イオンは被エッチング試料に
向かうエネルギーが大きい一方、プラズマ中の電子は被
エッチング試料に向かうエネルギーが小さい。このた
め、スペース幅が大きい孤立パターン領域においては、
正イオン及び電子がバランス良く被エッチング試料の底
部(スペース部の底部)に蓄積されるが、スペース幅が
小さい密集パターン領域においては、正イオンは被エッ
チング試料の底部(スペース部の底部)に多く蓄積され
る一方、電子は被エッチング試料の側部(パターン部の
側壁)に多く蓄積される。つまり、パターン部の側壁に
多くの電子が付着するチャージアップ現象が発生する。
従って、後に被エッチング試料に接近してくる正イオン
はパターン部の側壁に引き寄せられるので、パターン部
の側壁の底部に楔状のノッチが形成されるのである(例
えば、K.K.Chi ほか、1995年DRY PROCESS SYMPOSIUM 予
稿集,p.75,電気学会)。特に、密集パターン領域にお
ける最も外方のパターンの内側の側壁の底部にはノッチ
が顕著に形成される。
【0010】(2) また、電荷の局在化及び不均一はエッ
チングレートそのものにも影響を及ぼす。すなわち、エ
ッチング中において、レジストマスクは注入される正イ
オンにより正に帯電するため、レジストマスクにおける
マスク開口部の幅が小さい領域においては正イオンに対
するマスク開口部への入射阻止機能が強く働く。このた
め、レジストマスクにおけるマスク開口部の幅が小さい
領域ほどエッチング速度が遅い、いわゆるマイクロロー
ディング効果が起きる。また、マイクロローディング効
果は、被エッチング試料における孤立パターン領域及び
密集パターン領域のパターン側壁のエッチング角度の差
異又は、被エッチング試料における局所的な下地選択比
の差異として現れる場合もある。
【0011】(3) また、電荷供給のアンバランスは、M
OSトランジスタのゲート絶縁膜の劣化又は破壊を引き
起こす恐れがある。例えば、プラズマエッチングにおい
ては被エッチング試料(導電膜)に蓄積された多量の電
荷がゲート絶縁膜を突き抜けてシリコン基板に向かう
が、この際に、ゲート絶縁膜に大きな電子電流が流れる
ので、ゲート絶縁膜の絶縁性が劣化したり又は破壊した
りする。ゲート絶縁膜が10nm程度以下の極薄膜にな
ると、MOSトランジスタの相互コンダクタンスの劣化
現象が現われ、極端な場合にはゲート絶縁膜の絶縁性破
壊に至ることが知られている(例えば、ERIGUCHIほか、
IEICE TRANS. ELECTRON., VOL.E78-C,p.261,電子情報通
信学会)。特に、微細化によりトランジスタサイズが1
μm以下になると、配線の面積がトランジスタの面積の
3桁から5桁以上も大きい、いわゆるアンテナ構造を有
するトランジスタをLSIは含むようになる。アンテナ
構造はゲート絶縁膜における電荷の突き抜けを拡大する
ように働くので、トランジスタの微細化に伴ってプラズ
マによるゲート絶縁膜の劣化又は破壊はますます重要な
課題になるものと考えられる。
【0012】そこで、高密度プラズマプロセスが有する
前述の問題を解決する方法として、パルスプラズマプロ
セスが提案されている(例えば、Ohtakeほか、1995年DR
YPROCESS SYMPOSIUM予稿集,p.45, 電気学会)。パルス
プラズマプロセスは、プラズマ発生用の高周波電力を間
欠的に繰り返し供給することにより、高周波電力の供給
にオフ時間を設け、オフ時間に電荷の局所的な蓄積を緩
和することによって、前述の問題を解決しようとするも
のである。オフ時間に電子の減少及び負イオンの発生が
起こるので、電荷分布の均一性が向上するということが
確認がされている。
【0013】以下、パルスプラズマプロセスを行なうプ
ラズマ発生装置について図5を参照しながら説明する。
【0014】内部が真空に保持される真空チャンバー1
0の上には誘電体板11を介して渦巻き状電極12が設
けられており、該渦巻き状電極12の一端は、インピー
ダンス整合器13を介して、プラズマ発生用の高周波パ
ルス電力を供給する高周波電源14に接続されていると
共に、渦巻き状電極12の他端は接地されている。これ
により、渦巻き状電極12には高周波パルス電力が印加
され、誘電体板11を介して発生する誘導電磁界により
真空チャンバー10の内部に高密度のプラズマを発生さ
せる。真空チャンバー10内の底部には試料台15が設
けられ、該試料台15の上には被エッチング試料16が
載置されている。試料台15とバイアス用の高周波電源
17とはストリップ線路18を介して接続されている。
プラズマ発生領域19のプラズマデータは、真空チャン
バー10の側壁に設けられたμ波干渉計20により得ら
れる。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】ところが、前述したプ
ラズマ発生装置を用いてプラズマエッチングを行なう
と、高周波電源から高周波電力を供給しているオン期間
においては、インピーダンス整合から外れて反射電力が
大きく変動するため、真空チャンバー10のプラズマ発
生領域19に発生しているプラズマの電子密度が大きく
変動してしまうという問題が発生した。
【0016】このため、従来のプラズマエッチングプロ
セスによると、チャジングダメージ(チャージアップに
起因するエッチング形状の異常)が起きると共にエッチ
ングプロセスの再現性が悪くなってしまう。
【0017】前記に鑑み、本発明は、プラズマ発生領域
に発生するプラズマの電子密度を安定させ、これによっ
て、例えば、プラズマエッチングプロセスにおいては、
チャジングダメージの低減を図ると共にエッチングプロ
セスの再現性を向上させることを目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】本件発明者らは、プラズ
マの電子密度が大きく変動する理由について種々検討を
行なった結果、以下に説明する現象を見出した。
【0019】真空チャンバー内には、高周波電源から出
力される高周波電力がインピーダンス整合器を介してパ
ルス状に供給されるが、インピーダンス整合器として
は、高周波電力を連続的に供給する場合と同様のものが
用いられている。
【0020】インピーダンス整合器により反射される反
射電力の値としては、高周波電源から出力される高周波
電力(インピーダンス整合器に入射する入射電力)の値
の約10%以上が通常検出される。
【0021】プラズマ発生に寄与する高周波電力は、イ
ンピーダンス整合器に入射する入射電力の値からインピ
ーダンス整合器により反射される反射電力の値を引いた
ものになるので、プラズマの性質を一定に保つために
は、入射電力及び反射電力の値を一定に保つことが必要
になる。
【0022】ところが、高周波電源からインピーダンス
整合回路を介して高周波電力を間欠的に繰り返し供給す
る場合には、インピーダンス整合器により反射される反
射電力の値が大きく変動するので、プラズマ発生に寄与
する高周波電力が大きく変動するという問題がある。
【0023】そこで、インピーダンス整合器により反射
される反射電力が大きく変動する理由、及び反射電力の
変動に起因してプラズマ発生に寄与する高周波電力が大
きく変動する理由について検討を行なった。その結果、
主として次の3つの理由を見出した。すなわち、高周波
電力を間欠的に供給するため、高周波電力がオフ状態か
らオン状態に切り替わる際に、過渡的な反射電力振動減
衰及び過渡的なインピーダンス変化が生じるが、これら
の現象に対して高周波電源の応答が不適切であるという
第1の理由、これらの現象に対してインピーダンス整合
器の応答が不適切であるという第2の理由、及び、間欠
的に繰り返し供給される高周波電力に側波帯成分が存在
するという第3の理由である。
【0024】以下、第1の理由、すなわち、過渡的な反
射電力振動減衰及び過渡的なインピーダンス変化に起因
して、高周波電源から出力される高周波電力の出力電圧
が大きく変動する現象について説明する。
【0025】従来のプラズマ発生方法においては、高周
波電源から出力される高周波電力の出力値は、高周波電
力のオン期間及びオフ期間を通じて、高周波電力の電力
値に関する情報、つまり、高周波電源から出力される高
周波電力の電力値、又は高周波電源から出力される高周
波電力の電力値とインピーダンス整合器により反射され
る反射電力の電力値との差などに基づいて制御されてい
る。このため、高周波電力がオフ状態からオン状態にな
った直後に過渡的に生じる、高周波電源から出力される
高周波電力のノイズ(オン状態になった直後において
は、反射されてくる反射電力が極端に小さいため、高周
波電力の出力値を急激に下げるような制御が行なわれる
が、今度は、高周波電力の出力値が下がり過ぎてしまう
ため、高周波電力の出力値を上げるような制御が行なわ
れので、高周波電力の出力値が上がり過ぎてしまう。こ
のため、高周波電力の出力値は上下に大きく変動して不
安定になる。)、又は、高周波電力がオフ状態からオン
状態になった直後にインピーダンス整合器から出射され
る反射電力の急激な変動(通常、インピーダンス整合器
は反射電力が最小になるようにインピーダンス整合を行
なっているが、オン状態になった直後においてはプラズ
マ中の電子密度が経時的に増大するため、これに伴って
プラズマの負荷インピーダンスが経時的に減少する。イ
ンピーダンス整合回路は負荷インピーダンスの減少に追
随しようとして整合状態が変動するので、インピーダン
ス整合器から出射される反射電力の値が急激に増大す
る。)に、高周波電力の出力値を制御する制御部が応答
してしまうので、高周波電源から出力される高周波電力
の出力電圧が不安定になるのである。
【0026】前記に鑑み、本発明の第1の解決手段は、
高周波電力の出力がオン状態になってから所定時間が経
過して、高周波電力の電力値に関する情報が安定してか
ら、高周波電源から出力される高周波電力の出力値を制
御するものである。
【0027】以下、第2の理由、すなわち、過渡的な反
射電力振動減衰及び過渡的なインピーダンス変化によっ
て、インピーダンス整合器の応答が不適切になる現象に
ついて説明する。
【0028】従来のプラズマ発生方法においては、イン
ピーダンス整合回路は、高周波電源から出力される高周
波電力のオン期間及びオフ期間を通じて、インピーダン
ス整合器から出射される反射電力の電力値に関する情
報、つまり、インピーダンス整合器から出射する反射電
力の値、又はインピーダンス整合器から出射する反射電
力の値とインピーダンス整合器に入射する入射電力の値
との比などに基づいてインピーダンス整合を行なってい
る。このため、インピーダンス整合器は、高周波電力が
オン状態になった直後に過渡的に生じる高周波電力のノ
イズに起因する入射電力の急激な変動、及び、高周波電
力がオン状態になった直後にインピーダンス整合器から
出射される反射電力の急激な変動に応答してしまうの
で、適切なインピーダンス整合を行なうことができない
のである。
【0029】前記に鑑み、本発明の第2の解決手段は、
高周波電力の出力がオン状態になってから所定時間が経
過して、インピーダンス整合器から出射される反射電力
の電力値に関する情報が安定してから、インピーダンス
整合化器にインピーダンス整合をさせるものである。
【0030】以下、第3の理由、すなわち、間欠的に繰
り返し供給される高周波電力に側波帯成分が存在する現
象について説明する。
【0031】従来のプラズマ発生方法において、第1の
周波数f1 を持つ高周波電力を第2の周波数f2 で変調
して間欠的に供給する際に、第2の周波数f2 と第1の
周波数f1 との間の関係については考慮されていなかっ
た。インピーダンス整合器は、第1の周波数f1 を中心
周波数にしてチューニングされたバンドパスフィルター
(帯域通過フィルター)としての性質を有するため、第
1の周波数f1 の側波帯成分の広がりが大きくなると、
バンドパスフィルターの通過帯域から外れる側波帯成分
が大きくなる。すなわち、第1の周波数f1 を持つ高周
波電力を第2の周波数f2 で変調して間欠的に供給する
場合における高周波電力を周波数分解すると、第1の周
波数f1 を中心周波数として、f1±f2、f1 ±2
2 、f1 ±3f2 、……、f1 ±nf2 の側波帯成分
が存在し、各側波帯成分の強度は、中心周波数である第
1の周波数f1 を最大にして且つ第1の周波数f1 に対
して対称にf1±f2、f1 ±2f2 、f1 ±3f2 、…
…の順に小さくなっていくが、強度分布はnに依存する
ので、第2の周波数f2 が大きくなるに従って側波帯成
分の広がりは大きくなり、これに伴って、バンドパスフ
ィルターの通過帯域から外れる側波帯成分が大きくなる
のである。インピーダンス整合回路のバンドパスフィル
ターの通過帯域から外れる側波帯成分が大きくなると、
インピーダンス整合器に入射する入射電力のうちインピ
ーダンス整合器を通過しない成分、つまりインピーダン
ス整合器により反射される反射電力が増大する。このた
め、高周波電源から出力される高周波電力の出力電圧が
不安定になったり、インピーダンス整合回路が適切なイ
ンピーダンス整合を行なうことができなくなったりする
のである。
【0032】前記に鑑み、本発明の第3の解決手段は、
第1の周波数を持つ高周波電力を第2の周波数で変調し
て間欠的に供給する場合における第2の周波数を第1の
周波数の100分の1以下にするものである。
【0033】本発明に係る第1のプラズマ発生方法は、
前述の第1の解決手段を具体化するものであって、真空
チャンバー内に反応性ガスを供給すると共に高周波電源
からインピーダンス整合器を介して真空チャンバー内に
高周波電力を間欠的に繰り返し供給することにより、真
空チャンバー内に反応性ガスからなるプラズマを発生さ
せるプラズマ発生方法を対象とし、高周波電源から高周
波電力を供給する工程は、高周波電源から高周波電力が
出力されるオン期間においては、高周波電力の出力がオ
ンになってから所定時間が経過した後に出力される高周
波電力の電力値に関する情報に基づいて、高周波電源か
ら出力される高周波電力の出力値を制御する工程を含
む。ここで、高周波電源から出力される高周波電力の電
力値に関する情報とは、高周波電源から出力される高周
波電力の電力値、又は、高周波電源から出力される高周
波電力の電力値とインピーダンス整合器により反射され
る反射電力の電力値との差などを意味する。
【0034】第1のプラズマ発生方法によると、高周波
電力が出力されるオン期間においては、高周波電力の出
力がオンになってから所定時間が経過した後に出力され
る高周波電力の電力値に関する情報に基づいて、高周波
電源から出力される高周波電力の出力値を制御するた
め、高周波電力がオフ状態からオン状態になった直後に
過渡的に生じる、高周波電力のノイズ及び反射電力の急
激な変化の影響を高周波電力の出力値が受ける事態を回
避することができる。
【0035】第1のプラズマ発生方法において、高周波
電源から高周波電力を供給する工程は、オン期間におけ
る所定時間が経過する前には、前回以前のオン期間にお
ける高周波電力の出力がオンになってから所定時間が経
過した後に出力された高周波電力の電力値に関する情報
に基づいて、高周波電源から出力される高周波電力の出
力値を制御する工程を含むことが好ましい。
【0036】第1のプラズマ発生方法において、所定時
間は約3μsec以上の時間であることが好ましい。
【0037】本発明に係る第2のプラズマ発生方法は、
前述の第2の解決手段を具体化するものであって、真空
チャンバー内に反応性ガスを供給すると共に高周波電源
からインピーダンス整合器を介して真空チャンバー内に
高周波電力を間欠的に繰り返し供給することにより、真
空チャンバー内に反応性ガスからなるプラズマを発生さ
せるプラズマ発生方法を対象とし、高周波電源から高周
波電力を供給する工程は、高周波電源から高周波電力が
出力されるオン期間においては、高周波電力の出力がオ
ンになってから所定時間が経過した後にインピーダンス
整合器から出射される反射電力の電力値に関する情報に
基づいて、インピーダンス整合器にインピーダンス整合
を行なわせる工程を含む。ここで、インピーダンス整合
器から出射される反射電力の電力値に関する情報とは、
インピーダンス整合器から出射される反射電力の電力
値、又は、インピーダンス整合器から出射される反射電
力の電力値とインピーダンス整合器に入射する入射電力
の電力値との比などを意味する。
【0038】第2のプラズマ発生方法によると、高周波
電力が出力されるオン期間においては、高周波電力の出
力がオンになってから所定時間が経過した後にインピー
ダンス整合器から出射される反射電力の電力値に関する
情報に基づいて、インピーダンス整合器にインピーダン
ス整合を行なわせるため、高周波電力がオフ状態からオ
ン状態になった直後に過渡的に生じる、高周波電力のノ
イズに起因する入射電力の急激な変化及び反射電力の急
激な変化などの影響をインピーダンス整合器が受ける事
態を回避することができる。
【0039】第2のプラズマ発生方法において、高周波
電源から高周波電力を供給する工程は、オン期間におけ
る所定時間が経過する前には、前回以前のオン期間にお
ける高周波電力の出力がオンになってから所定時間が経
過した後にインピーダンス整合器から出射された反射電
力の電力値に関する情報に基づいて、インピーダンス整
合器にインピーダンス整合を行なわせる工程を含むこと
が好ましい。
【0040】第2のプラズマ発生方法において、所定時
間は約3μsec以上の時間であることが好ましい。
【0041】本発明に係る第3のプラズマ発生方法は、
前述の第3の解決手段を具体化するものであって、真空
チャンバー内に反応性ガスを供給すると共に真空チャン
バー内に第1の周波数を持つ高周波電力を第2の周波数
で変調して間欠的に繰り返し供給することにより、真空
チャンバー内に反応性ガスからなるプラズマを発生させ
るプラズマ発生方法を対象とし、第2の周波数は、第1
の周波数の100分の1以下に設定されている。
【0042】第3のプラズマ発生方法によると、第2の
周波数は第1の周波数の100分の1以下に設定されて
いるため、高周波電源から出力される高周波電力のう
ち、インピーダンス整合回路のバンドパスフィルターの
通過帯域から外れて反射電力となる成分の発生を抑制す
ることができる。すなわち、通常、インピーダンス整合
器は、第1の周波数の±5%程度の透過周波数帯域を持
っているので、第2の周波数を第1の周波数の100分
の1以下にすると、計算上、高周波電源から出力される
高周波電力のうち、インピーダンス整合回路のバンドパ
スフィルターの通過帯域から外れて反射電力となる成分
の発生を10%以下に抑制することができる。
【0043】本発明係る第4のプラズマ発生方法は、前
述の第2の解決手段を利用するものであって、具体的に
は、真空チャンバー内に反応性ガスを供給すると共に高
周波電源からインピーダンス整合器を介して真空チャン
バー内に高周波電力を間欠的に繰り返し供給することに
より、真空チャンバー内に反応性ガスからなるプラズマ
を発生させるプラズマ発生方法を対象とし、高周波電源
から高周波電力が出力されるオン期間における高周波電
力の出力がオンになってから所定時間が経過した後に、
インピーダンス整合器の可変容量のパラメータ値から真
空チャンバー内で発生したプラズマの負荷インピーダン
スを求める工程と、負荷インピーダンスに基づいて真空
チャンバーの内壁面に付着している絶縁膜の膜厚の程度
を判断する工程とを備えている。
【0044】第4のプラズマ発生方法によると、真空チ
ャンバーの内壁面に付着している絶縁膜は、プラズマの
負荷インピーダンスに直列に接続された抵抗と同様の振
る舞いをするため、インピーダンス整合器の可変容量の
パラメータ値からプラズマの負荷インピーダンスを求め
ると、求めた負荷インピーダンスは真空チャンバーの内
壁面に付着している絶縁膜の膜厚の程度を反映する。
【0045】また、高周波電源から高周波電力が出力さ
れるオン期間における高周波電力の出力がオンになって
から所定時間が経過した後に、インピーダンス整合器の
可変容量のパラメータ値から真空チャンバー内で発生し
たプラズマの負荷インピーダンスを求めるため、得られ
る負荷インピーダンスは、高周波電力がオン状態になっ
た直後に過渡的に生じる入射電力及び反射電力の急激な
変化の影響を受けないので、真空チャンバーの内壁面に
付着している絶縁膜の膜厚の程度を正確に反映する。
【0046】本発明係る第1のプラズマ発生装置は、前
述の第1の解決手段を具体化するものであって、反応性
ガスが導入される真空チャンバーと、真空チャンバーに
高周波電力をインピーダンス整合器を介して間欠的に繰
り返し供給することにより、真空チャンバー内に反応性
ガスからなるプラズマを発生させる高周波電力供給手段
とを備え、高周波電力供給手段は、高周波電力を出力す
る高周波電源と、高周波電源から高周波電力が出力され
るオン期間においては、高周波電力の出力がオンになっ
てから所定時間が経過した後に出力される高周波電力の
電力値に関する情報に基づいて、高周波電源から出力さ
れる高周波電力の出力値を制御する制御部とを有してい
る。ここで、高周波電源から出力される高周波電力の電
力値に関する情報とは、高周波電源から出力される高周
波電力の電力値、又は、高周波電源から出力される高周
波電力の電力値とインピーダンス整合器により反射され
る反射電力の電力値との差などを意味する。
【0047】第1のプラズマ発生装置によると、高周波
電力供給手段の制御部は、高周波電力が出力されるオン
期間においては、高周波電力の出力がオンになってから
所定時間が経過した後に出力される高周波電力の電力値
に関する情報に基づいて、高周波電源から出力される高
周波電力の出力値を制御するため、高周波電力がオフ状
態からオン状態になった直後に過渡的に生じる、高周波
電力のノイズ及び反射電力の急激な変化の影響を高周波
電力の出力値が受ける事態を回避することができる。
【0048】第1のプラズマ発生装置において、制御部
は、オン期間における所定時間が経過する前には、前回
以前のオン期間における高周波電力の出力がオンになっ
てから所定時間が経過した後に高周波電源から出力され
た高周波電力の電力値に関する情報に基づいて、高周波
電源から出力される高周波電力の出力値を制御すること
が好ましい。
【0049】第1のプラズマ発生装置において、所定時
間は約3μsec以上の時間であることが好ましい。
【0050】本発明に係る第2のプラズマ発生装置は、
前述の第2の解決手段を具体化するものであって、反応
性ガスが導入される真空チャンバーと、真空チャンバー
に高周波電力をインピーダンス整合手段を介して間欠的
に繰り返し供給することにより、真空チャンバー内に反
応性ガスからなるプラズマを発生させる高周波電源とを
備え、インピーダンス整合手段は、高周波電源から供給
される高周波電力のインピーダンスと真空チャンバー内
に発生するプラズマの負荷インピーダンスとを整合させ
るインピーダンス整合器と、高周波電源から高周波電力
が出力されるオン期間においては、高周波電力の出力が
オンになってから所定時間が経過した後にインピーダン
ス整合器から出射される反射電力の電力値に関する情報
に基づいて、インピーダンス整合器にインピーダンス整
合を行なわせる制御部とを有している。ここで、インピ
ーダンス整合器から出射される反射電力の電力値に関す
る情報とは、インピーダンス整合器から出射される反射
電力の電力値、又は、インピーダンス整合器から出射さ
れる反射電力の電力値とインピーダンス整合器に入射す
る入射電力の電力値との比などを意味する。
【0051】第2のプラズマ発生装置によると、インピ
ーダンス整合手段の制御部は、高周波電源から高周波電
力が出力されるオン期間における高周波電力の供給が開
始されてから所定時間が経過した後にインピーダンス整
合器から出射される反射電力の電力値に関する情報に基
づいて、インピーダンス整合器にインピーダンス整合を
行なわせるため、高周波電力がオフ状態からオン状態に
なった直後に過渡的に生じる、高周波電力のノイズに起
因する入射電力の急激な変化及び反射電力の急激な変化
の影響をインピーダンス整合器が受ける事態を回避する
ことができる。
【0052】第2のプラズマ発生装置において、制御部
は、オン期間における所定時間が経過する前には、前回
以前のオン期間において高周波電力の出力がオンになっ
てから所定時間が経過した後にインピーダンス整合器か
ら出射された反射電力の電力値に関する情報に基づい
て、インピーダンス整合器にインピーダンス整合を行な
わせることが好ましい。
【0053】第2のプラズマ発生装置において、所定時
間は約3μsec以上の時間であることが好ましい。
【0054】本発明に係る第3のプラズマ発生装置は、
前述の第3の解決手段を具体化するものであって、反応
性ガスが導入される真空チャンバーと、真空チャンバー
に高周波電力を供給することにより、真空チャンバー内
に反応性ガスからなるプラズマを発生させる高周波電力
供給手段とを備え、高周波電力供給手段は、第1の周波
数を持つ高周波電力を第1の周波数の100分の1以下
である第2の周波数で変調して間欠的に繰り返し供給す
る。
【0055】第3のプラズマ発生装置によると、第2の
周波数は第1の周波数の100分の1以下に設定されて
いるため、高周波電源から出力される高周波電力のう
ち、インピーダンス整合回路のバンドパスフィルターの
通過帯域から外れて反射電力となる成分の発生を抑制す
ることができる。
【0056】本発明に係る第4のプラズマ発生装置は、
前述の第2の解決手段を利用するものであって、具体的
には、真空チャンバー内に反応性ガスを供給すると共に
高周波電源からインピーダンス整合器を介して真空チャ
ンバー内に高周波電力を間欠的に繰り返し供給すること
により、真空チャンバー内に反応性ガスからなるプラズ
マを発生させるプラズマ発生装置を対象とし、高周波電
源から高周波電力が出力されるオン期間における高周波
電力の出力がオンになってから所定時間が経過した後
に、インピーダンス整合器の可変容量のパラメータ値か
ら負荷インピーダンスを求める手段と、求められた負荷
インピーダンスに基づいて真空チャンバーの内壁面に付
着している絶縁膜の膜厚の程度を判断する手段とを備え
ている。
【0057】第4のプラズマ発生装置によると、インピ
ーダンス整合器の可変容量のパラメータ値から求めた負
荷インピーダンスは真空チャンバーの内壁面に付着して
いる絶縁膜の膜厚の程度を反映する。また、得られる負
荷インピーダンスは、高周波電力がオン状態になった直
後に過渡的に生じる入射電力及び反射電力の急激な変化
の影響を受けないので、真空チャンバーの内壁面に付着
している絶縁膜の膜厚の程度を正確に反映する。
【0058】
【発明の実施の形態】(第1の実施の形態)以下、本発
明の第1の実施形態に係るプラズマ発生方法及びプラズ
マ発生装置について図1〜図3を参照しながら説明す
る。
【0059】図1は第1の実施形態に係るプラズマ発生
装置の全体構成を示しており、内部がセラミック、テフ
ロン又は石英などの絶縁物により覆われていると共に真
空に保持される真空チャンバー10の上には、セラミッ
クなどからなる誘電体板11を介して渦巻き状電極12
が設けられている。尚、真空チャンバー10としては、
石英などからなるインナーチャンバーを有する二重構造
のものでもよい。
【0060】真空チャンバー10内の底部には、表面が
絶縁性材料によりコーティングされた金属製の試料台1
5が設けられ、該試料台15の上には被エッチング試料
16が載置されている。試料台15とバイアス用の高周
波電源17とは、約30cmの長さを有するストリップ
線路18を介して接続されている。ストリップ線路18
は、幅2cm、厚さ0.5mmの銅よりなる帯板状であ
って、2〜3cmの間隔をおいて金属製の角筒により覆
われており、寄生容量の発生が抑制されている。尚、真
空チャンバー10のプラズマ発生領域19のプラズマデ
ータは、真空チャンバー10の側壁に設けられたμ波干
渉計20により得られる。
【0061】渦巻き状電極12の一端は、インピーダン
ス整合手段30を介して高周波電力供給手段40に接続
されていると共に、渦巻き状電極12の他端は接地され
ている。
【0062】インピーダンス整合手段30は、高周波電
力供給手段40から供給される高周波電力のインピーダ
ンスとプラズマ発生領域19のプラズマの負荷インピー
ダンスとの間のインピーダンス整合を行なうインピーダ
ンス整合器31と、インピーダンス整合器31に入射す
る入射電力の値及びインピーダンス整合器31により反
射される反射電力の値を検出する検出部32と、高周波
電力供給手段40から高周波電力が出力されるオン期間
における高周波電力がオンになってから所定時間が経過
した後に、インピーダンス整合器31にインピーダンス
整合を行なわせる制御部33とを有している。
【0063】高周波電力供給手段40は、第1の周波数
である例えば54MHzの高周波電力を、第2の周波数
例えば100kHzで変調して間欠的に繰り返して出力
する高周波電源41と、該高周波電源41から出力され
る高周波電力の出力値及びインピーダンス整合器31か
らの反射電力の値を検出する検出部42と、高周波電源
41から高周波電力が出力されるオン期間における高周
波電力の供給が開始されてから所定時間が経過した後
に、高周波電源41から出力される高周波電力の出力値
を制御する制御部43とを有している。
【0064】尚、第1の実施形態においては、第1の周
波数は54MHz、第2の周波数は100kHzに設定
しているが、他の周波数を用いてもよいのは当然であ
る。
【0065】もっとも、第2の周波数は第1の周波数の
100分の1以下であることが好ましい。このようにす
ると、前述したように、高周波電源41から出力される
高周波電力のうち、インピーダンス整合器31のバンド
パスフィルターの通過帯域から外れて反射電力となる成
分の発生を10%以下に抑制できるため、側波帯成分に
起因する反射電力の発生を抑制することができる。この
ため、高周波電源41から出力される高周波電力の出力
値が不安定になったり、インピーダンス整合器31が不
適切なインピーダンス整合を行なったりする事態を防止
することができる。
【0066】また、第2の実施形態においては、パルス
状に供給される高周波電力のデューティ比は20%、オ
ン時間は3μsec、オフ時間は8μsecに設定して
いるが、これらについても変更可能である。
【0067】以下、高周波電力供給手段40の制御部4
3が高周波電源41に対して行なう制御、及びインピー
ダンス整合手段30の制御部33がインピーダンス整合
器31に対して行なう制御について、図2及び図3を参
照しながら説明する。
【0068】図2は、第1の実施形態に係るプラズマ発
生装置がプラズマエッチングに用いられる場合におい
て、高周波電源41から出力される出力電圧の波形、イ
ンピーダンス整合器31から高周波電源41に入射する
反射電力の波形、真空チャンバー10のプラズマ発生領
域19におけるプラズマ密度の変化の状態、高周波電力
供給手段40の制御部43が行なう電圧信号の取り込み
タイミング、及び、インピーダンス整合手段30の制御
部が行なう整合器信号の取り込みタイミングを示してい
る。
【0069】図3は、図5に示した従来のプラズマ発生
装置がプラズマエッチングに用いられる場合において、
高周波電源14から出力される出力電力の波形、インピ
ーダンス整合器13から高周波電源14に入射する反射
電力の波形、真空チャンバー10のプラズマ発生領域1
9におけるプラズマ密度の変化の状態、高周波電源14
が行なう電圧信号の取り込みタイミング、及び、インピ
ーダンス整合器13が行なう整合器信号の取り込みタイ
ミングを示している。
【0070】尚、図2及び図3は、真空チャンバー10
の内部にArガスを50sccmの流量で導入し、真空
チャンバー10の圧力を2Paに設定し、高周波電源か
ら出力される高周波電力の電力値を1kWとした場合で
ある。
【0071】図3に示すように、従来のプラズマ発生装
置においては、高周波電源14は、オフ期間及びオン期
間を通じて、高周波電源14から出力される高周波電力
の電圧信号を取り込んでいると共に、インピーダンス整
合器13は、オフ期間及びオン期間を通じて、反射電力
又は入射電力の値などからなる整合器信号を取り込んで
いる。
【0072】従って、高周波電源14から出力される高
周波電力がオフ状態からオン状態になった直後において
は、過渡的に生じる高周波電力のノイズ及び反射電力の
急激な変化の影響によって、高周波電源14から出力さ
れる高周波電力の出力電圧は極端に変動すると共に、イ
ンピーダンス整合器13が行なうインピーダンス整合は
不適切になる。
【0073】ところが、第1の実施形態においては、高
周波電力供給手段40の制御部43は、高周波電力が出
力されるオン期間においては、高周波電力の出力がオン
になってから所定時間:td1が経過したタイミングで、
高周波電源41から出力される高周波電力の出力値の制
御を開始する。尚、高周波電力の出力がオンになってか
ら所定時間:td1が経過するタイミングとは、高周波電
力の電力値に関する情報(高周波電源41から出力され
る高周波電力の電力値、又は高周波電源41から出力さ
れる高周波電力の電力値とインピーダンス整合器31に
より反射される反射電力の電力値との差など)が所定値
以下になって安定するタイミングを意味する。このた
め、高周波電力の出力値は、高周波電力がオン状態にな
った直後に過渡的に生じる、高周波電力のノイズ及び反
射電力の急激な変動の影響を受けることがない。
【0074】実験によると、高周波電力がオフ状態から
オン状態に変化してから1〜2μsecの間は、検出部
42が検出する高周波電力の電力値及び反射電力の値は
安定していない。従って、高周波電力がオン状態になっ
てから高周波電力の出力値の制御を行なうまでの所定時
間:td1としては、約3〜約10μsec程度が好まし
い。
【0075】この場合、高周波電力が出力されるオン期
間における高周波電力の出力がオンになってから所定時
間:td1が経過するまでの間は、前回以前のオン期間に
おいて高周波電力の出力がオンになってから所定時間:
d1が経過しており、高周波電力の電力値に関する情報
が安定しているときの情報を保持しておき、保持してい
る情報に基づいて、高周波電源41から出力される高周
波電力の出力値を制御することが好ましい。
【0076】また、第1の実施形態においては、インピ
ーダンス整合手段30の制御部33は、高周波電力が出
力されるオン期間においては、高周波電力の出力がオン
になってから所定時間:td2が経過したタイミングで、
インピーダンス整合器31にインピーダンス整合を行な
わせる。尚、高周波電力の出力がオンになってから所定
時間:td2が経過するタイミングとは、インピーダンス
整合器31から出射される反射電力の電力値に関する情
報(インピーダンス整合器31から出射される反射電力
の電力値、又は、インピーダンス整合器31から出射さ
れる反射電力の電力値とインピーダンス整合器31に入
射する入射電力の電力値との比など)が所定値以下にな
って安定するタイミングを意味する。従って、インピー
ダンス整合器31は、高周波電力がオン状態になった直
後に過渡的に生じる、高周波電力のノイズに起因する入
射電力及び反射電力の急激な変化の影響を受けなくな
る。
【0077】実験によると、高周波電力がオフ状態から
オン状態に変化してから1〜2μsecの間は、検出部
32が検出する出射電力の値及び入射電力の値は安定し
ていない。従って、高周波電力がオン状態になってか
ら、インピーダンス整合器31にインピーダンス整合を
行なわせるまでの所定時間:td2としては、約3〜約1
0μsec程度が好ましい。
【0078】この場合、高周波電力が出力されるオン期
間における高周波電力の出力がオンになってから所定時
間:td2が経過するまでの間は、前回以前のオン期間に
おいて高周波電力の出力がオンになってから所定時間:
d2が経過しており、インピーダンス整合器31から出
射される反射電力の電力値に関する情報が安定している
ときの情報を保持しておき、保持している情報に基づい
て、インピーダンス整合器31にインピーダンス整合を
行なわせることが好ましい。
【0079】以下、第1の実施形態に係るプラズマ発生
装置を用いてプラズマエッチングを行なったときの具体
的な処理条件の一例を挙げる。すなわち、真空チャンバ
ー10内に導入する反応性ガスとしては、流量25sc
cmのHBrガスと、流量25sccmのCl2 ガスと
の混合ガスを用い、真空チャンバー10の圧力としては
1〜3Paに設定し、高周波電源41から13.56M
Hzの周波数を持つ高周波電力を30〜100μsec
のパルス幅で、時間平均電力にして200から1000
Wを印加した。
【0080】前記の処理条件で発生させたプラズマを用
いて、シリコン酸化膜の上に堆積されたリンドープの多
結晶シリコン膜に対するエッチングに適用したところ、
エッチングレートは200〜800nm/secであ
り、シリコン酸化膜に対する選択比は30以上であって
良好であり、得られた配線パターンの断面形状は方形状
であった。また、エッチング中においてプラズマのちら
つきなどの不安定性は見られず、チャージアップによる
ノッチ及び形状異常、並びにゲート酸化膜の破壊なども
見られなかった。
【0081】(第2の実施形態)以下、本発明の第2の
実施形態に係るプラズマ発生方法及びプラズマ発生装置
について図4を参照しながら説明する。
【0082】第2の実施形態は、第1の実施形態におけ
るインピーダンス整合手段30のインピーダンス整合器
31が特徴を有しており、真空チャンバー10の構造及
び高周波電力供給手段30については第1の実施形態と
同様であるので、以下の説明においては、インピーダン
ス整合器31の特徴についてのみ説明する。
【0083】図4は第2の実施形態におけるインピーダ
ンス整合器31の詳細を示しており、インピーダンス整
合器31は、L型に接続された第1の可変容量C1 及び
第2の可変容量C2 から構成されるいわゆるL型のイン
ピーダンス整合回路を有している。第1の可変容量C1
は第1のステッピングモータM1 により容量が調整さ
れ、第2の可変容量C2 は第2のステッピングモータM
2 により容量が調整され、第1の可変容量C1 及び第2
の可変容量C2 の各容量値の調節によって最適なインピ
ーダンス整合を実現している。また、第1のステッピン
グモータM1 の回転量と第1の可変容量C1 の絶対値と
が対応していると共に、第2のステッピングモータM2
の回転量と第2の可変容量C2 の絶対値とが対応してい
る。従って、インピーダンス整合回路が整合状態にある
ときにおける、第1のステッピングモータM1 及び第2
のステッピングモータM2 の各回転量に基づいて、演算
器31aが演算を行なうことにより、プラズマ発生領域
19のプラズマの負荷インピーダンスを算出することが
できる。また、算出されたプラズマの負荷インピーダン
スは演算器31aに接続された表示器34に表示され
る。
【0084】ところで、真空チャンバー10の内部にお
いてプラズマエッチングを行なうと、真空チャンバー1
の内壁面には、エッチングに用いるフロロカーボンなど
からなる絶縁膜が堆積するが、該絶縁膜の膜厚が大きく
なると、プラズマの負荷インピーダンスに直列に抵抗が
接続された状態になる。このため、インピーダンス整合
器31の演算器31aにより算出され、表示器34に表
示される負荷インピーダンスの変動を監視することによ
って、真空チャンバー10の内壁面に付着している絶縁
膜の膜厚の程度を判断することができる。従って、表示
器34に表示される負荷インピーダンスの変動に基づい
て、真空チャンバー10の内壁面のクリーニング時期を
判断することができる。
【0085】プラズマの負荷インピーダンスに直列に抵
抗が加わるということは、プラズマ発生領域19におい
てプラズマの発生に寄与する高周波電力が低下すること
を意味し、高周波電力供給手段30から所定の高周波電
力が供給されているにも拘わらず、プラズマ発生に寄与
する高周波電力が低下し、これによって、エッチングプ
ロセスが変動する。このため、第2の実施形態による
と、プラズマエッチングプロセスの再現性が向上する。
【0086】尚、第2の実施形態においても、第1の実
施形態と同様、高周波電力が出力されるオン期間におけ
る高周波電力の出力がオンになってから所定時間:td2
が経過したタイミングで、インピーダンス整合器31に
インピーダンス整合を行なわせ、この状態におけるプラ
ズマ発生領域19のプラズマの負荷インピーダンスを算
出することが好ましい。その理由は、第1の実施形態に
おいて説明した、インピーダンス整合手段30の制御部
33によるインピーダンス整合器31に対する制御タイ
ミングと同様であって、インピーダンス整合器31から
反射される反射電力の電力値に関する情報が安定してい
るときにおける、プラズマ発生領域19のプラズマの負
荷インピーダンスを算出することによって、プラズマの
負荷インピーダンスに直列に接続される抵抗、ひいては
真空チャンバー10の内壁面に付着している絶縁膜の膜
厚の程度を正確に判断できるからである。
【0087】尚、第1及び第2の実施形態においては、
プラズマ発生装置及びプラズマ発生方法がプラズマエッ
チングに適用される場合について説明したが、第1又は
第2に係るプラズマ発生装置及びプラズマ発生方法が、
プラズマCVD装置、スパッタリング装置又はイオン注
入装置におけるプラズマ発生源のように、高真空プラズ
マが必要とされる装置への適用が可能なことは言うまで
もない。
【0088】
【発明の効果】第1のプラズマ発生方法又は第1のプラ
ズマ装置によると、高周波電力の出力値は、高周波電力
がオフ状態からオン状態になった直後に過渡的に生じ
る、高周波電力のノイズ及び反射電力の急激な変化の影
響を受けないため、高周波電力の出力電圧は大きく変動
しないので、プラズマ発生領域に発生するプラズマの電
子密度は時間的に安定する。
【0089】第1のプラズマ発生方法又は第2のプラズ
マ装置において、オン期間における所定時間が経過する
前には、前回以前のオン期間における高周波電力の出力
がオンになってから所定時間が経過した後の高周波電力
の電力値に関する情報に基づいて、高周波電源から出力
される高周波電力の出力値を制御すると、オン期間にお
ける所定時間が経過する前における高周波電力の出力電
圧の変動を防止することができる。
【0090】第1のプラズマ発生方法又は第2のプラズ
マ装置において、所定時間が約3μsec以上の時間で
あると、高周波電力がオン状態になった直後に過渡的に
生じる、高周波電力のノイズ及び反射電力の急激な変化
の影響を確実に防止することができる。
【0091】第2のプラズマ発生方法又は第2のプラズ
マ装置によると、インピーダンス整合器は、高周波電力
がオフ状態からオン状態になった直後に過渡的に生じ
る、高周波電力のノイズに起因する入射電力の急激な変
化の影響及び反射電力の急激な変化の影響を受けないた
め、インピーダンス整合器は適切なインピーダンス整合
を行なうことができる。
【0092】第2のプラズマ発生方法又は第2のプラズ
マ装置において、オン期間における所定時間が経過する
前には、前回以前のオン期間における高周波電力の出力
がオンになってから所定時間が経過した後のインピーダ
ンス整合器からの反射電力の電力値に関する情報に基づ
いて、インピーダンス整合器にインピーダンス整合を行
なわせると、オン期間における所定時間が経過する前に
おけるインピーダンス整合器の不適切なインピーダンス
整合を防止できる。
【0093】第2のプラズマ発生方法において、所定時
間は約3μsec以上の時間であると、高周波電力がオ
ン状態になった直後に過渡的に生じる、高周波電力のノ
イズに起因する入射電力の急激な変化及び反射電力の急
激な変化の影響を確実に防止することができる。
【0094】第3のプラズマ発生方法又は第3のプラズ
マ装置によると、高周波電源から出力される高周波電力
のうち、インピーダンス整合回路のバンドパスフィルタ
ーの通過帯域から外れて反射電力となる成分の発生を抑
制することができるため、側波帯成分に起因する反射電
力の発生を抑制できるので、高周波電源から出力される
高周波電力の出力値が不安定になったり、インピーダン
ス整合回路が不適切なインピーダンス整合を行なったり
する事態を防止することができる。
【0095】従って、第1〜第3のプラズマ発生方法又
はプラズマ装置を、プラズマエッチング装置に適用する
と、チャジングダメージの低減を図ると共にエッチング
プロセスの再現性を向上させることを目的とする。
【0096】第4のプラズマ発生方法又は第4のプラズ
マ装置によると、インピーダンス整合器の可変容量のパ
ラメータ値から求められるプラズマの負荷インピーダン
スは、真空チャンバーの内壁面に付着している絶縁膜の
膜厚の程度を反映すると共に、高周波電源から高周波電
力が出力されるオン期間における高周波電力の出力がオ
ンになってから所定時間が経過した後に求めるプラズマ
の負荷インピーダンスは、高周波電力がオン状態になっ
た直後に過渡的に生じる反射電力及び入射電力の急激な
変化の影響を受けないため、真空チャンバーの内壁面に
付着している絶縁膜の膜厚の程度を正確に把握すること
ができるので、プラズマプロセスの再現性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係るプラズマ発生装
置の全体構成を示す概略断面図である。
【図2】本発明の第1の実施形態に係るプラズマ発生方
法におけるプラズマ関連パラメータの時間変化を説明す
る図である。
【図3】従来のプラズマ発生方法におけるプラズマ関連
パラメータの時間変化を説明する図である。
【図4】本発明の第2の実施形態に係るプラズマ発生装
置におけるインピーダンス整合器の詳細を示す図であ
る。
【図5】従来のプラズマ発生装置の全体構成を示す概略
断面図である。
【符号の説明】
10 真空チャンバー 11 誘電体板 12 渦巻き状電極 15 試料台 16 被エッチング試料 17 バイアス用の高周波電源 18 ストリップ線路 19 プラズマ発生領域 20 μ波干渉計 30 インピーダンス整合手段 31 インピーダンス整合器 32 検出部 33 制御部 40 高周波電力供給手段 41 高周波電源 42 検出部 43 制御部
フロントページの続き (72)発明者 山中 通成 大阪府高槻市幸町1番1号 松下電子工業 株式会社内 (72)発明者 芝田 淳 大阪府高槻市幸町1番1号 松下電子工業 株式会社内 Fターム(参考) 4K030 FA03 JA01 JA11 JA16 JA18 KA15 KA41 4K057 DA02 DA20 DB06 DD05 DE01 DE11 DE14 DG20 DM16 DM18 DM20 DM33 DN01 5F004 AA01 AA06 AA16 BB11 BB13 BB18 CA03 CA09 DA00 DA04 DA23 DB02 EB02

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 真空チャンバー内に反応性ガスを供給す
    ると共に高周波電源からインピーダンス整合器を介して
    前記真空チャンバー内に高周波電力を間欠的に繰り返し
    供給することにより、前記真空チャンバー内に前記反応
    性ガスからなるプラズマを発生させるプラズマ発生方法
    であって、 前記高周波電源から高周波電力を供給する工程は、前記
    高周波電源から高周波電力が出力されるオン期間におい
    ては、高周波電力の出力がオンになってから所定時間が
    経過した後に出力される高周波電力の電力値に関する情
    報に基づいて、前記高周波電源から出力される高周波電
    力の出力値を制御する工程を含むことを特徴とするプラ
    ズマ発生方法。
  2. 【請求項2】 前記高周波電源から高周波電力を供給す
    る工程は、前記オン期間における前記所定時間が経過す
    る前には、前回以前の前記オン期間における高周波電力
    の出力がオンになってから所定時間が経過した後に出力
    された高周波電力の出力電力に関する情報に基づいて、
    前記高周波電源から出力される高周波電力の出力値を制
    御する工程を含むことを特徴とする請求項1に記載のプ
    ラズマ発生方法。
  3. 【請求項3】 前記所定時間は約3μsec以上の時間
    であることを特徴とする請求項1に記載のプラズマ発生
    方法。
  4. 【請求項4】 真空チャンバー内に反応性ガスを供給す
    ると共に高周波電源からインピーダンス整合器を介して
    前記真空チャンバー内に高周波電力を間欠的に繰り返し
    供給することにより、前記真空チャンバー内に前記反応
    性ガスからなるプラズマを発生させるプラズマ発生方法
    であって、 前記高周波電源から高周波電力を供給する工程は、前記
    高周波電源から高周波電力が出力されるオン期間におい
    ては、高周波電力の出力がオンになってから所定時間が
    経過した後に前記インピーダンス整合器から出射される
    反射電力の電力値に関する情報に基づいて、前記インピ
    ーダンス整合器にインピーダンス整合を行なわせる工程
    を含むことを特徴とするプラズマ発生方法。
  5. 【請求項5】 前記高周波電源から高周波電力を供給す
    る工程は、前記オン期間における前記所定時間が経過す
    る前には、前回以前の前記オン期間における高周波電力
    の出力がオンになってから所定時間が経過した後に前記
    インピーダンス整合器から出射される反射電力の電力値
    に関する情報に基づいて、前記インピーダンス整合器に
    インピーダンス整合を行なわせる工程を含むことを特徴
    とする請求項4に記載のプラズマ発生方法。
  6. 【請求項6】 前記所定時間は約3μsec以上の時間
    であることを特徴とする請求項4に記載のプラズマ発生
    方法。
  7. 【請求項7】 真空チャンバー内に反応性ガスを供給す
    ると共に前記真空チャンバー内に第1の周波数を持つ高
    周波電力を第2の周波数で変調して間欠的に繰り返し供
    給することにより、前記真空チャンバー内に前記反応性
    ガスからなるプラズマを発生させるプラズマ発生方法で
    あって、 前記第2の周波数は、前記第1の周波数の100分の1
    以下に設定されていることを特徴とするプラズマ発生方
    法。
  8. 【請求項8】 真空チャンバー内に反応性ガスを供給す
    ると共に高周波電源からインピーダンス整合器を介して
    前記真空チャンバー内に高周波電力を間欠的に繰り返し
    供給することにより、前記真空チャンバー内に前記反応
    性ガスからなるプラズマを発生させるプラズマ発生方法
    であって、 前記高周波電源から高周波電力が出力されるオン期間に
    おける高周波電力の出力がオンになってから所定時間が
    経過した後に、前記インピーダンス整合器の可変容量の
    パラメータ値から前記真空チャンバー内で発生したプラ
    ズマの負荷インピーダンスを求める工程と、 前記負荷インピーダンスに基づいて前記真空チャンバー
    の内壁面に付着している絶縁膜の膜厚の程度を判断する
    工程とを備えていることを特徴とするプラズマ発生方
    法。
  9. 【請求項9】 反応性ガスが導入される真空チャンバー
    と、 前記真空チャンバーに高周波電力をインピーダンス整合
    器を介して間欠的に繰り返し供給することにより、前記
    真空チャンバー内に前記反応性ガスからなるプラズマを
    発生させる高周波電力供給手段とを備え、 前記高周波電力供給手段は、高周波電力を出力する高周
    波電源と、前記高周波電源から高周波電力が出力される
    オン期間においては、高周波電力の出力がオンになって
    から所定時間が経過した後に出力される高周波電力の電
    力値に関する情報に基づいて、前記高周波電源から出力
    される高周波電力の出力値を制御する制御部とを有して
    いることを特徴とするプラズマ発生装置。
  10. 【請求項10】 前記制御部は、前記オン期間における
    前記所定時間が経過する前には、前回以前の前記オン期
    間における高周波電力の出力がオンになってから所定時
    間が経過した後に出力された高周波電力の電力値に関す
    る情報に基づいて、前記高周波電源から出力される高周
    波電力の出力値を制御することを特徴とする請求項9に
    記載のプラズマ発生装置。
  11. 【請求項11】 前記所定時間は約3μsec以上の時
    間であることを特徴とする請求項9に記載のプラズマ発
    生装置。
  12. 【請求項12】 反応性ガスが導入される真空チャンバ
    ーと、 前記真空チャンバーに高周波電力をインピーダンス整合
    手段を介して間欠的に繰り返し供給することにより、前
    記真空チャンバー内に前記反応性ガスからなるプラズマ
    を発生させる高周波電源とを備え、 前記インピーダンス整合手段は、前記高周波電源から供
    給される高周波電力のインピーダンスと前記真空チャン
    バー内に発生するプラズマの負荷インピーダンスとを整
    合させるインピーダンス整合器と、前記高周波電源から
    高周波電力が出力されるオン期間においては、高周波電
    力の出力がオンになってから所定時間が経過した後に前
    記インピーダンス整合器から出射される反射電力の電力
    値に関する情報に基づいて、前記インピーダンス整合器
    にインピーダンス整合を行なわせる制御部とを有してい
    ることを特徴とするプラズマ発生装置。
  13. 【請求項13】 前記制御部は、前記オン期間における
    前記所定時間が経過する前には、前回以前の前記オン期
    間において高周波電力の出力がオンになってから所定時
    間が経過した後に前記インピーダンス整合器から出射さ
    れた反射電力の電力値に関する情報に基づいて、前記イ
    ンピーダンス整合器にインピーダンス整合を行なわせる
    ことを特徴とする請求項12に記載のプラズマ発生装
    置。
  14. 【請求項14】 前記所定時間は約3μsec以上の時
    間であることを特徴とする請求項12に記載のプラズマ
    発生装置。
  15. 【請求項15】 反応性ガスが導入される真空チャンバ
    ーと、 前記真空チャンバーに高周波電力を供給することによ
    り、前記真空チャンバー内に前記反応性ガスからなるプ
    ラズマを発生させる高周波電力供給手段とを備え、 前記高周波電力供給手段は、第1の周波数を持つ高周波
    電力を前記第1の周波数の100分の1以下である第2
    の周波数で変調して間欠的に繰り返し供給することを特
    徴とするプラズマ発生装置。
  16. 【請求項16】 真空チャンバー内に反応性ガスを供給
    すると共に高周波電源からインピーダンス整合器を介し
    て前記真空チャンバー内に高周波電力を間欠的に繰り返
    し供給することにより、前記真空チャンバー内に前記反
    応性ガスからなるプラズマを発生させるプラズマ発生装
    置であって、 前記高周波電源から高周波電力が出力されるオン期間に
    おける高周波電力の出力がオンになってから所定時間が
    経過した後に、前記インピーダンス整合器の可変容量の
    パラメータ値から負荷インピーダンスを求める手段と、 求められた負荷インピーダンスに基づいて前記真空チャ
    ンバーの内壁面に付着している絶縁膜の膜厚の程度を判
    断する手段とを備えていることを特徴とするプラズマ発
    生装置。
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