JP2004518541A - 吸着により曲面を横切るための装置及び方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】表面をほとんど研磨又は磨損することなしに、曲面上を横断し又は旋回可能とすること。
【解決手段】牽引ユニットは、球面のような複合曲線を含む表面又は天井のように逆転した複数表面上を横断し、回転することができる。牽引ユニットは、表面を横切ってユニットを推進することができる複数のトラックと、ユニットを表面に解除可能に確保すべく作動可能である複数の密着部材とを備える。密着部材は、トラックがユニットが表面を横切るように推進するときに反復して表面に吸着し、また解放される。各反復において、ユニットが、取付部材に関して予め定められた距離を横切った後、部材が表面を解放し、異なる点において表面に吸着する。
【選択図】図1
【解決手段】牽引ユニットは、球面のような複合曲線を含む表面又は天井のように逆転した複数表面上を横断し、回転することができる。牽引ユニットは、表面を横切ってユニットを推進することができる複数のトラックと、ユニットを表面に解除可能に確保すべく作動可能である複数の密着部材とを備える。密着部材は、トラックがユニットが表面を横切るように推進するときに反復して表面に吸着し、また解放される。各反復において、ユニットが、取付部材に関して予め定められた距離を横切った後、部材が表面を解放し、異なる点において表面に吸着する。
【選択図】図1
Description
【0001】
関連出願の相互参照
この出願は、ここに文献が援用され現在係属中である西暦2000年9月25日に出願された表面走行ロボットシステムと題する通常の自己の米国仮特許出願の優先権主張出願である。
【0002】
技術分野
本発明は、一般的には、無人の自己推進車両に関し、特に、ロボットのような車両、及び複合曲線を有する表面上を横断走行し、また方向転換するための方法に関する。
【0003】
背景
人が行うには困難でありあるいは危険である様々な役目を果たすロボットのような無人の自己推進車両が用いられている。例えば、爆発装置を回収又は処分し、あるいは人を死なせ、傷付けることがある環境下での検査又は仕事を行うためにロボットがしばしば使用される。また、典型的には近付くことが困難な場所、又はパイプラインの検査のように人が接近しにくい場所での検査又は作業にロボットがしばしば使われる。
【0004】
しかし、ロボットは工事現場まで自己推進するため、従来のほとんどの無人自己推進車両の使用は、一般に、表面上を自己推進するロボットの能力により著しく制限される。例えば、複合曲線すなわち三次元曲線、突然の上り坂若しくは下り坂、階段、又は裂け目を含む表面が従来のロボットを不安定にすること、すなわち、ロボットが表面を横断し又は表面上で方向転換をするとき、該表面に関する望ましい方向を失いやすくする。加えて、滑りやすい表面は、該表面に対するロボットの牽引力の全部ではないにしても相当部分を容易に喪失させる。もし、天井のような傾斜面又は逆さ面を横断中、いずれかが起こると、このような牽引力の喪失がロボットの落下を招く。このような落下は、ロボット、積んでいればその積載機器、あるいはロボットが横断中の前記表面又は構造の他の要素に深刻な損害を与える。
【0005】
従来のロボットについての他の問題は、ロボットが表面上を横断しまた旋回するときに該ロボットが前記表面を擦ることである。これは、前記表面上に望ましくないかき傷を生じさせる。例えば、飛行中の商用飛行機には高応力が生じるため、商用飛行機の外板又は風防ガラスはかき傷がない状態にされなければならない。もし、かき傷が生じたときは、しばしば、前記外板又は風防ガラスは多大の時間と費用を使って取り替えられる。
【0006】
さらに、従来のロボットに関する問題は、前記ロボットが表面を横切るようにそれ自体を推進するとき、前記ロボットが飛び上がり又は揺れながら進みやすいことである。これは、最も費用のかからない非破壊検査技術が、点検される前記表面から実質的に一定の距離を維持する検査装置を要求するため、例えば商用飛行機の天端の外板又は構造(前記飛行機の機体の頂部)の点検の間の重要な問題である。この要求のため、飛行機のほとんどの検査は、典型的には、前記構造を検査するに先立ってたてる検査器のための足場の時間を要する組み立てを含む。
【0007】
発明の概要
本発明の1の側面において、牽引ユニットが、フレームと、該フレームに取り付けられ表面を横切って前記フレームを推進可能である複数のトラックと、前記フレームに取り付けられ該フレームに関して移動可能であり、また前記表面に前記フレームを解除可能に固定するように操作可能である複数の密着部材とを含む。各密着部材は、脚であってこれを前記表面に向けて伸長させまた前記脚を前記表面から引き込めるように操作可能である、本体に取り付けられた脚を含む。また、前記牽引ユニットは、前記フレームに取り付けられ各復帰位置に前記密着部材を移動させるように操作可能である複数の対応する復帰機構を含む。前記表面に前記ユニットを単に吸着させるに過ぎない前記密着部材と、前記表面を横切って単に前記ユニットを推進するに過ぎない前記トラックとをもって、前記ユニットは複合曲面上で横断しまた旋回することができる。
【0008】
本発明の他の側面において、制御ユニットが、前記ユニットが前記表面を横切る間、少なくとも1つの密着部材が前記表面に吸着されるようにする。
【0009】
発明の詳細な説明
図1は、本発明の1実施例に係る牽引ユニットシステムの斜視図である。この牽引ユニットシステムは、表面をほとんど又は全く研磨又は磨損させることなしに、複合曲面(球等の表面のような三次元曲面)上を旋回し又横断することができる。
【0010】
図1を参照すると、システム20は、表面23を横断又は横切るように操作可能である牽引ユニット22と、牽引ユニット22の一部又は全部の要素に動力を供給するための加圧空気源26を含む気圧システム24と、牽引ユニット22の要素の一部又は全部の操作について命令又は指令しまた調整するためのマイクロプロセッサ(図示せず)を含む制御システム28と、真空源30並びに適当な前記要素を加圧空気源26、真空源30及び制御システム28に接続する空気ライン34、真空ライン36及び電気ライン38を備える導管コード32と、表面23の上方に牽引ユニット22を吊り下げるように操作可能であるつなぎ綱40とを含む。
【0011】
牽引ユニット22は、該牽引ユニットが表面23を横断するときに一般的に移動の方向を示す先導部44を有するフレーム42と、フレーム42を表面23に解除可能に固定し又はフレーム42を持ち上げて表面23から離すためにフレーム42に関して吸着可能でありまた移動可能である密着部材46a〜46d(46dは示されていない)と、密着部材46a〜46dを復帰位置に移動させるために密着部材46a〜46dに取り付け可能である復帰機構48a〜48dと、表面23の上方でユニット22を推進しまたフレーム42を表面23から一定の又はほぼ一定の距離をおいて維持するためにフレーム42に回転可能に又は固定状態に取り付け可能であるトラック50a〜50d(50dは示されていない)とを含む。
【0012】
密着部材46a〜46dは牽引ユニット22を表面23に吸着するものであり、またこの目的のために各密着部材46a〜46dは表面23に向けて伸びかつ表面23から引込む密着脚52a〜52d(52dは示されていない)を含む。密着脚52a〜52dは、真空ライン36により真空源30に接続された吸引カップ54a〜54d(54dは示されていない)を含む。脚52a〜52dが吸引カップ54a〜54dを含むように示されまた説明されているが、これらの脚は、表面に吸着しまた表面から放すことができる磁石又は他の従来の機構を含むものとすることができる。密着部材46a〜46dは、平面(図示せず)の下方へ密着脚52a〜52dを伸ばすことができる。前記平面は、トラック50a〜50dが表面23に接し又は同平面の上方に密着脚52a〜52dを引き込める表面23上の複数の点により規定される。これは、密着部材46a〜46dが、牽引ユニット22のフレーム42により覆われている領域内で緩やかに起伏する表面に牽引ユニット22を確保することを可能にする。これは、また、牽引ユニット22がトラック50a〜50dを表面23から離して吊り下げ、方向を迅速にまた表面23を引掻くことなしに変更することを可能にする。システム20は4つの密着部材46a〜46dを含むが、牽引ユニット22は、より多くのまたはより少ない吸着部材を含むものとすることができる。
【0013】
トラック50a〜50dは牽引ユニット22を表面23を横切るように推進し、車輪56a〜56d(56dは示されていない)を含む。トラック50a〜50dは、典型的には、表面23に牽引ユニット22を付けない。トラック50a〜50dは、典型的には、牽引ユニット22のコーナに配置され、他方、吸着部材46a〜46dは、典型的には、より大きい安定性を得るために前記コーナの内方側に配置されている。トラック50a〜50d及び吸着部材46a〜46dは別様に配置することができる。
【0014】
また、牽引ユニット22は、各トラック50a〜50dを独立に操舵し又は2以上のトラックを共に操舵することができるステアリング機構すなわち操舵機構58a〜58dと、障害物センサ59a〜59dとを含む。
【0015】
図1をさらに参照すると、操作の際、密着部材46a〜46dは、トラック50a〜50dの車輪56a〜56dが表面23を横切ってフレーム42を推進するとき、繰り返し表面23に吸着又は張り付きまた表面23から離れる。1の密着部材46aの操作を説明するが、他の密着部材46b〜46dも同様に操作される。移動サイクル中の第1の瞬間(第1の瞬間は必ずしも最初である必要はなく、説明目的のために単に任意の第1の瞬間として選ばれているに過ぎない。)において、密着部材46aが表面23の上方でフレーム42から吊り下がっている。これは復帰位置であり、また、典型的には、復帰機構48aが密着部材46aの移動を停止させるときに生じる。表面23に張り付けられた密着部材46aにより、車輪56a〜56dが表面23を横切ってフレーム42を加速し、フレーム42を一定のまたは実質的に一定の速度で推進し、又は前記フレームを移動させるように、フレーム42が密着部材46aに関して移動する。その後、フレーム42が部材46aに関して予め定められた距離を移動し、密着脚52aは表面23上におけるその保持を解除し、表面23から離れるように引き込められる。次に、復帰機構48aが解放された部材46aを復帰位置、すなわち部材46aが密着脚52aを伸長させて再び表面23に張り付け、前記サイクルを繰り返す復帰位置に戻す。一実施例では、それが表面23を横切る間にフレーム42が表面23に固定されることが確保されることを助けるため、制御システム28が、少なくとも1つの部材46a〜46dが常に表面23に張り付けられるように、各部材46a〜46dの張り付き及び解放を調整する。
【0016】
牽引ユニット22は、図10及び図11に示すように、列を形成するために1又は複数の他の牽引ユニット22と組み合わせることができる。複数のユニットのこのような列は、隙間又は段のような表面上の障害物を横切ること、あるいは壁と床との間の曲がり角又は飛行機の翼が本体と出会う箇所のような表面の輪郭の急変を超えることが可能である。加えて、複数のユニット22は、これらの落下又は非協働が生じた場合にこれらが前記表面を損傷させることを防止するため、互いに又はブームにつなぐことができる。例えば、表面の1領域は、2つのユニット22が支持するビーム(図示せず)に据えられた走査装置(図示せず)により走査され、あるいは1のユニット22が洗浄溶液の容器を運び、他のユニット22がスプレーを運ぶことができる。
【0017】
図2は、本発明の1実施例に係るフレーム42と単一の密着部材46aとを含む図1の牽引ユニット22の斜視図である。残りの密着部材46b〜46d、トラック50a〜50d、復帰機構48a〜48d及び操舵機構58a〜58dは、明瞭化のために除かれている。しかし、また、この図が、除去された密着部材46b〜46dに適用可能であることは理解されよう。
【0018】
図2を参照すると、1実施例において、フレーム42は、これが複合曲面を横切るときに牽引ユニット22の安定性を増大させるために中心点64の周りに枢動可能である2つの部分60及び62を含む。ボルト66が、両部分60,62に通して挿入された後、ナット(図示せず)に緩くねじ込まれ、両部分60,62を互いに固定する。他の実施例では、両部分間の回転が可能であるように、従来のベアリング(図示せず)を使用することができる。1実施例において、各部分60,62は、アルミニウムのような重量に対して高い強度を有する従来の金属板から形成されている。各部分60,62は、部分60,62を2つの等しい又はほぼ等しい領域に分割する2つのセクション68a〜68dを含む。牽引ユニット22が複合曲面を横切るとき、各車輪(図示せず)の表面からフレーム42までの距離は、典型的には、任意の瞬間における4つの全てのトラック(図示せず)について同じでない。フレーム42が中心点64の周りの枢動により与えられる特別な可撓性を有しない場合には、前記トラック上の車輪は前記表面との接触を失い、前記表面を横切るユニット22の進行を妨げる。
【0019】
両部分60,62が中心点64の周りに互いに枢動可能であるように示され、説明されたが、これらの部分は、両部分60,62上の他の場所に設定された点の周りに枢動可能とすることができる。
【0020】
さらに、図2を参照すると、フレーム42は、フレーム42下で該フレームと表面(図示せず)との間の前記密着部材の整列を維持し、また密着部材46aをこれが平行移動領域70内で移動するように支持する。1実施例において、フレーム42は、密着部材46aに取り付け可能のリニア・部材据付ベアリング74を移動可能に支持する、フレーム42に取り付け可能のリニア・フレームベアリング72を含む。各ベアリング72,74は、第1の端部80,84及び第2の端部82,86を有するベアリングガイド76,78を含む。フレームベアリングガイド76はフレーム42に取り付け可能であり、また、典型的に、フレーム42の部分60又は62の幅を伸びる。部材据付ベアリングガイド78は、フレームベアリングガイド76に関して滑動可能であるフレームベアリングキャリジ88に取り付け可能である。部材据付ベアリングキャリジ90は、部材据付ガイド78に関して滑動可能であり、また密着部材46aに取り付け可能である。両部材据付ベアリングガイド78に部材据付キャリジ90を据え付けることにより、密着部材46aは、牽引ユニット22が勾配を上り下りし又は天井若しくは倒された逆さ壁(inverted wall)を逆さまに横切るとき、フレーム42と表面との間の整列外に揺動しない。
【0021】
フレームセクション68aは、牽引ユニットが表面を横切るときに密着部材46aがフレーム42に関して移動する領域を規定する平行移動ゾーン70を含む(先に説明したように、密着部材46aが静止状態を維持する間、フレーム42は実際に移動する。)。一実施例では、平行移動ゾーン70は、該ゾーンを規定するハードリミット(hard limit)92と、ゾーン70のハードリミット92内に配置されまた磁気リードスイッチ、マイクロスイッチ又は他の通常のスイッチからなるリミットスイッチ96により規定されたソフトリミット(soft limit)94とを含む。ハードリミット92は、フレームガイド76の端部80,82のいずれかに接するフレームキャリジ88と、部材据付ガイド78の一方の端部84,86でフレームキャリジ88に接する部材据付キャリジ90とにより課せられた前記密着部材の移動量限界である。ハードリミット92は、密着部材46aが一旦ハードリミット92に出会うと、フレーム42に関して移動することを妨げる。
【0022】
さらに図2を参照すると、リミットスイッチ96の一方又は双方の作動が、密着部材46aがハードリミット92に接近している制御システム28(図1)(図示せず)内の前記マイクロプロセッサに警告を与える。典型的には、ソフトリミット94は平行移動ゾーン70及びハードリミット92の中心から約半分の距離にあるが、ゾーン70内のこれらの2つの位置間の任意の距離にあってもよい。一実施例では、一のスイッチ96がフレームキャリジ88に取り付けられ、また他のスイッチ96が部材据付キャリジ90に取り付けられている。両スイッチ96は、切換レール98に乗ることにより作動する。一旦、密着部材46aがソフトリミット94と出会うと、切換レール98がスイッチ接点100を押圧するが、密着部材46aがソフトリミット94内にあるときは、スイッチ接点100は伸長状態を維持する。
【0023】
図3は、図1の復帰機構48aの斜視図であって、復帰ブッシュ及びコードを含む。図3は1の復帰機構48a、1の密着部材46a、フレームベアリング72及び部材据付ベアリング74を示すが、この説明図は、また、図1の密着部材46b〜46dに対応する他の復帰機構48b〜48dにも適用可能であることは理解されよう。
【0024】
復帰機構48aは、密着部材46aが前記表面(図示せず)を離した後、フレーム42に関して密着部材46aを移動させる。一の実施例では、復帰機構48aは通常の固定具により前記フレームに据え付けられており、密着部材46aを移動すべく選択的に操作可能であるアクチュエータ102と、フレームセクション(図示せず)に取り付け可能であり、また典型的には平行移動ゾーン70(図2)の中心に復帰位置を規定する孔106を有する復帰ブッシュ104と、第1の端部110においてアクチュエータ102に取り付けられた、孔106を通しての挿入が可能でありまた第2の端部112において部材据付キャリジ90に取り付けられた復帰コード108とを含む。密着部材46aを移動させるため、復帰機構48aがそのラム114の伸長により復帰ブッシュ104から離れるようにコード108を押す。アクチュエータ102に取り付けられたコード108の第1の端部110により、コード108の第2の端部112が復帰ブッシュ104に向けて引かれる。コード108がラム114から滑り落ちることを防止するため、ラム114は、コード108が配置されるコードガイド116を含む。
【0025】
操作の際、前記制御システムのマイクロプロセッサが、典型的には、予め定められた長さの時間だけ密着部材46aを移動させるように、復帰機構48aに命令する。この時間の長さは、典型的には、3/4秒間であるが、牽引ユニット22が表面(図示せず)を横断するときの牽引ユニット22の速度と、機構48aに動力を提供するために用いられる空気の圧力とにいくぶん依存する。この長さの時間、図5に関してより詳細に説明したように、気圧システム24(図1)が高圧の空気をアクチュエータ102に供給する。前記マイクロプロセッサがアクチュエータ102が作動する前記時間の長さを保持・記録するが、マイクロスイッチ、磁気リードスイッチ又は光学センサのような通常のセンサ(図示せず)が、前記マイクロプロセッサに、前記復帰位置への密着部材46aの復帰の信号を送る。復帰機構48aが、これが停止する前に密着部材46aの前記復帰位置への復帰を終了させない場合、密着部材46aは単にフレーム42に関する移動を停止し、その吸引カップ54aの前記表面への伸長を開始するに過ぎない。
【0026】
前記復帰位置が平行移動ゾーン70の中心にあることを述べたが、前記復帰位置は平行移動ゾーン70内の任意の位置とすることができる。加えて、コードガイド116がラム114と共に移動するが、コードガイド116はラム114がその内部で移動する間に静止状態を維持するものであってもよい。また、ラム114は、コード108がラム114から滑り落ちることを防止するように走る管を含むものとすることができる。
【0027】
図4は、本発明の実施例に従う図1−図3の密着部材48aの断面図である。この説明図は、また、他の密着部材46b〜46dにも適用可能であることが理解されよう
【0028】
密着部材46aは、該密着部材を表面118に吸着するための吸引カップ54aを含み、また、吸引カップ54aを表面118へ伸ばし及び表面118から引込めるように操作可能の本体120を含む。吸引カップ54aは、これが湾曲した又は傾いた表面(図示せず)についてシールを形成することが可能であるように、本体120に対して枢動するように取り付け可能である。したがって、吸引カップ54aが、初め、湾曲又は傾斜の表面に接するとき、カップ54aの一部が前記表面に接し、また、カップ54aを伸長させることを継続することにより、本体120がカップ54aの残りの部分を前記表面に接触させる。
【0029】
さらに図4を参照すると、一実施例では、吸引カップ54aは3つの同心状のリップ122a−122cと、粗く又は溝のついた表面とのシールの形成及び維持の増進のために非常に低いジュロメータ値を有するシリコーン又は他の従来のゴムのような柔軟で粘性のある材料124とを含む。リップ122a−122cは、支持板126から本体120を離れる方向へ伸び、内部空洞128と、軟らかい粘性材料124を収容するリップチャンバ130とを規定する。内部空洞128は、真空ライン36により真空源30(図1)に接続された真空ポート132を含む。カップ54aのリップ122a−122cが表面118に接するとき、これらはシールを形成し、内部空洞128内に真空を生じさせる。この真空は、カップ54aを表面118に吸着させ、軟らかい粘性材料124を押し潰して表面118と接するようにする。少なくとも1つのリップ122a−122cが表面118とのシールを形成すれば、カップ54aは真空を生じさせ、表面118に吸着することができる。
【0030】
他の実施例では、吸引カップ54aは、同心的又は非同心的であるより多数の又はより小数のリップを有するものとすることができる。加えて、軟らかい粘性材料124は、該材料の引張り強さを増大するために繊維材料を含むものとすることができる。
【0031】
吸引カップ54aは、環境及びカップ54aが接する表面のタイプに依存するゴム又はプラスチックのような任意の通常の弾性材料で形成することができる。
【0032】
さらに図4を参照すると、一実施例では、本体120は、カップ54aを伸長させまた表面118から引込めるためにロッド136を往復移動させる通常のアクチュエータ134を含む。ロッド136は、吸引カップ54aの支持板126に枢着される第1の端部138と、ピストン142に取り付けられる第2の端部140とを有する。典型的には通常のユニバーサルジョイント又はボール及びソケット継手143が、第1の端部138を吸引カップ54aに取り付けている。図5に関連して以下に説明するように、ライン34a,34bを介して加圧空気をアクチュエータ134に供給することにより、アクチュエータ134が吸引カップ54aを本体120に向けて又は本体120から離れる方向へ移動させる。
【0033】
他の実施例では、本体120は、吸引カップ54aを本体120へ又は本体120から移動させるように動作可能である通常の回転アクチュエータ又は他の通常の機構を含む。
【0034】
図5は、本発明の一実施例に係る図1の気圧システム24のブロック線図である。システム24は、吸引カップ54aと、復帰機構48aと、密着部材46aとに負圧、低い正圧又は高い正圧の加圧空気を分配することにより、これらの要素に動力を供給する。図5は、1つの復帰機構48aと、1つの密着部材46aと、1つの吸引カップ54aとに動力を供給する気圧システム24を示すが、この説明図は、また、他の復帰機構48b−48d、密着部材46b−46d及び吸引機構54b−54dに適用可能であることは理解されよう。
【0035】
図5を参照すると、前記システムは、制御システム28(図1)のマイクロプロセッサによって指令されたとおりに、空気を、復帰機構48aと、密着部材46aと、吸引カップ54aとに負又は真空と、低と、高との3つの異なる圧力で分配する。システム24は、復帰機構48aに動力を供給するために高圧の空気を選択的に供給するための復帰機構バルブ144と、吸引カップ54aを伸長又は引込ませるために密着部材46aのピストン142(図4)に動力を供給する密着部材制御バルブ148に低圧又は高圧の空気を選択的に供給するための高/低圧制御バルブ146と、吸引カップ54aに真空又は高圧空気を供給するための吸引カップバルブ150とを含む。また、システム24は、ライン152により吸引カップバルブ150に接続された真空源30(図1)を含み、また、典型的には、牽引ユニット22と、ライン156により吸引カップバルブ150及び吸引カップ54aに接続された真空センサ154とから離れたところに据えられている。真空センサ154が吸引カップ54a内の空気圧を監視し、この情報をライン158を介して前記マイクロプロセッサに中継する。ライン160は、高/低圧力制御バルブ146、復帰機構バルブ144及び吸引カップバルブ150を、典型的には牽引ユニット22から離れて据えられた加圧空気源26に接続している。ライン161は、前記高/低圧力制御バルブを加圧空気源26に接続している。ライン162は、高/低圧力制御バルブ146を、ライン164,166が密着部材46aに接続する密着部材制御バルブ148に接続している。ライン168は前記システムを大気圧にする。
【0036】
一実施例では、前記高圧は、大気圧を超えるおよそ125ポンド/平方インチ(psi)であり、前記低圧は、およそ10psiであり、また前記真空は大気圧より低いおよそ11−12psiである。しかし、搭載機器の重量及び/又は横断表面のタイプに応じて、他の圧力値を用いることができる。バルブ144−150はフレーム42(図1)に取り付けられ、またこれらのそれぞれの機構48a、部材46a又はカップ54aから分離している。しかし、これらのバルブ144−150は、これらのそれぞれの機構48a、部材46a又はカップ54aの一部として形成し、あるいは牽引ユニット22から離して配置することができる。
【0037】
さらに図5を参照すると、牽引ユニット22が前記表面(図示せず)を横断するとき、システム24は、吸引カップ54aの伸長及び引き込みと、密着部材46aの復帰と、吸引カップ54aの前記表面への吸着及び該表面からの解放とを反復する。この反復(サイクル)における第1の瞬間に(この第1の瞬間は必ずしも最初である必要はなく、説明のために任意の第1の瞬間として選択したに過ぎない。)、密着部材46aがその復帰位置で前記表面の上方に垂れ下がり、吸引カップバルブ150が、ライン152,32を通して、真空源30を吸引カップ54aに接続する。前記表面の上方に吊り下げられた吸引カップ54aで、前記真空が周囲から空気を引き、真空センサ154がライン36内の小さい負圧を感知する。次いで、前記マイクロプロセッサが、低圧空気を供給するライン161をライン162に接続するように高/低圧力制御バルブ146に指令しかつライン34aにライン162を接続するように密着部材制御バルブ148に指令することにより、空気圧力源26を密着部材46aに接続する。したがって、密着部材46aが吸引カップ54aを前記表面に伸長させる。一旦、吸引カップ54a前記表面に接すると、カップ54aが前記表面とシールを形成し、真空センサ154が負圧の増大を感知する。この情報に基づき、前記マイクロプロセッサが、高圧空気を供給するライン160をライン162に接続するように高/低圧力制御バルブ146に指令しかつライン34bにライン162を接続するように密着部材制御バルブ148に指令することにより、空気圧力源26を密着部材46aに接続する。しかし、吸引カップ54aが前記表面とのシールの形成に失敗すると、密着部材46aは、低圧化での吸引カップ54aの伸長を継続し、これがリミットスイッチ96(図2)を始動させるまで、前記表面に関して単に静止状態を維持する。他の実施例では、前記マイクロプロセッサが密着部材46aに吸引カップ54aを引込めるように指示を出し、また、復帰機構48aに対し、真空センサ154が負圧の増大を感知することなく予め定められた長さの時間が経過した後、密着部材46aを移動させるように指示を出す。吸引カップ54aが前記表面に吸着されると、密着部材46aは吸引カップ54aを引込めることはできず、このため、その代わりに、牽引ユニット22を前記表面に向けて引くことにより牽引ユニット22を前記表面に固着する。密着部材46aが前記表面に吸着されると、牽引ユニット22は、部材46aがリミットスイッチ96を始動するまで、部材46aに関して移動する。一旦始動されると、前記マイクロプロセッサが、吸引カップ54a内に正圧を生じさせるためにライン36,160をもって吸引カップ54aに空気圧源26を接続し、吸引カップ54aを前記表面から吸引カップ54aを吹き飛ばす。吸引カップ54aが前記表面から吹き飛ばされ、密着部材46aがカップ54aに引き込み力を及ぼすと、解放の間のカップ54aによる表面摩耗が最小にされる。リミットスイッチ96が始動されると、前記マイクロプロセッサも、また、復帰機構48aがそのラム114を伸長させるようにするライン170にライン160を接続するように復帰機構バルブ144に指示を出すことにより復帰機構48aに空気圧源26を接続する。復帰機構48aがほぼ1秒の4分の3(3/4秒間)作動した後、前記マイクロプロセッサが、復帰機構48aがそのラム114を引き込めるようにさせるライン172にライン160を接続するように復帰機構バルブ144に指示を出す。密着部材46aは前記第1の瞬間に類似の位置に戻り、前記サイクルを繰り返すことができる。
【0038】
他の実施例では、システム24は、重力方向に関する牽引ユニット22の方向を監視するための従来の傾斜計又は加速時計のような方向センサと、前記真空及び/又は高空気圧力を増大又は低減させるためのレギュレータとを含むものとすることができる。これは、ユニットが天井又は急勾配の傾斜壁を横断するときに前記表面とともに形成するカップ54a−54dの吸引量及び密着部材46aの引き込み力の調節を可能にする。例えば、牽引ユニット22は、これが飛行機の機尾の本体セクションの底面を横切るとき、逆さまになることができる。加えて、吸引カップ54aで発生される前記真空は、ベンチュリを通して空気を吹き付けかつ前記ベンチュリの側壁のオリフィスに吸引カップ54aの真空ポート132(図4)を接続することにより発生させることができる。
【0039】
図6は、本発明の一実施例に従う、モータと、本体と、2つの車輪と、駆動シャフトとを含む図1のトラック50aの正面図である。図6は1つのトラック50aを示すが、この説明図はまた他のトラック50b−50d(図1)にも適用可能であることは理解されよう。
【0040】
図6を参照すると、トラック50aは表面の至る所で牽引ユニット22を推進しまた操舵し、また、トラック本体178内に配置された駆動シャフト176により2つの車輪56a,56aに接続された車輪モータ174を含む。一実施例では、車輪モータ174は、ネジ又はボルトのような通常の固定手段を用いてフレーム42に据え付けられている。操舵ベアリングマウント180が操舵ベアリング182を保持し、また車輪モータ174下のフレーム42に取り付けられている。操舵ベアリング182は、トラック本体178に据え付けられた操舵管184を支持し、また操舵管184がベアリングマウント180及びフレーム42に関して回転することを許す。操舵管184の外面186に固定された操舵スプロケット188は、回転を望むときにトラック本体178に操舵モータ(図示せず)の動力を伝達する通常のベルト又はチェーンリンク(図示せず)を通して前記操舵モータに取り付け可能である。車輪モータ174から下方に向けて伸びる上駆動シャフト190は、下駆動シャフト192を車輪モータ174に通常のユニバーサルジョイント193を介して連結している。下駆動シャフト196の底部に取り付け可能のウォーム歯車194は、車軸200に取り付け可能の平歯車198と係合し、モータ174からの動力を車輪56a,56bに伝達する。トラック本体178は、車軸200がトラック本体178に関して回転することを許す従来のホイールベアリング201をもって車軸200を支持している。溝付きナット及びコッターピン、又はボルトのような従来の技術が、車輪56aを車軸200に取り付け、また車軸200の回転を車輪56aに伝える。
【0041】
一実施例では、モータ174は、90度の勾配まで牽引ユニット22を推進するために車輪56aに十分な動力を与えるサイズの従来の電動モータであり、また車輪56aは、典型的には、飛行機の作動油に対して化学的に耐性のあるTygon(登録商標)のような任意の材料からなる。他の実施例では、モータ174は、動力の出力を変化させることができるパルスモータ又は空圧式アクチュエータからなるものとすることができ、また、前記車輪は、牽引ユニット22が作動する周囲及び表面の条件に従う任意の通常の材料からなるものとすることができる。
【0042】
図7Aは、本発明の一実施例に従う台車組立体を含む図1及び図6のトラック50aの側面図である。図7Bは、本発明の他の実施例に従う2つの台車アクチュエータを含む図1及び図6のトラック50aの側面図である。図7A及び図7Bにおいて、図6の前記トラックモータ、本体及び駆動シャフトは省略されている。
【0043】
図7A及び図7Bを参照すると、台車組立体202は、典型的に、車輪56a(図6)又は他の通常の車輪よりも大きい牽引力を付与し、また、牽引ユニット22が、車輪56a(図6)又は他の通常の車輪が普通にはできない障害物の横断を可能にする。一実施例では、台車組立体202は、表面206を横切ってトラック56a及びフレーム42(図1)(図示せず)を推進するホイールモータ174(図6)(図示せず)に接続された駆動輪204と、駆動輪204の周りに枢動可能である第1の台車208及び第2の台車210と、駆動輪204及び台車208,210に接続されたベルト212とを含む。台車リンク216a,216bに接続された1又はそれ以上のアクチュエータ214は、表面206に向けて又はこれから離れる方向へ台車208,210を移動させる。横断される前記表面に基づき、ベルト212はゴム又はプラスチックのような任意の通常の弾性材料からなるものとすることができ、あるいは、ベルト212は連鎖金属チェーンからなるものとすることができる。台車208,210がこれらと表面206との間でベルト212を圧縮するように台車208,210が広げられると、表面206に接するベルト212の領域が典型的に1の台車208から他の台車210まで伸び、また、最小限、各台車208,210と、駆動輪204と、表面206に接する領域を含む。より接触領域が大きいと、牽引ユニット22はより大きい牽引力を有する。台車組立体202は、ベルト212の一部を障害物上におき、また駆動輪204が、直径が戦車の車輪のいずれよりも大きい倒木の上を進む戦車のように駆動輪204がベルト212の上によじ登ることを可能とすることによっては普通はできない従来の車輪の障害を克服する。
【0044】
図7Aを参照すると、一実施例では、ウイッシュボーンリンク218がアクチュエータ214を2つの台車リンク216a,216bに接続する。この配列では、台車208,210は駆動輪204の周りに互いに独立に枢動しない。図7Bを参照すると、他の実施例では、各台車リンク216a,216bはこれに接続されたアクチュエータ214を有し、各台車208,210は駆動輪204の周りに独立に枢動することが可能である。これは、オペレータが前記表面に対して1の台車208又は210を配置し、他の台車がダメージを受け又は前記表面に接することを阻まれるときのように前記表面に対して前記他の台車を配置することなしに追加の牽引力を生じさせることを可能にする。
【0045】
図8は、本発明の一実施例に係る図1の制御システム28のブロック線図である。制御システム28は、牽引ユニット22(図1)上の種々の要素を自動的に制御し、また、オペレータがユニット22を制御することを可能にする。同じ数字で終わる名前により識別されたブロックは、共通のフレームセクション68a−68d(図2)において互いに関連する要素を指す。例えば、1のフレームセクションにおける1の密着部材の伸長又は引き込みは密着部材制御バルブ(AMCV1)により制御され、また同密着部材を移動させる復帰機構は復帰機構制御バルブ(RMCV1)により制御される。次に、単一のフレームに共通の要素を参照することにより前記制御システムを説明する。この説明は、他のフレームセクションに共通の他の要素に適用される。
【0046】
図8を参照すると、一実施例では、制御システム28は、オペレータ(OP)と、障害物及び真空のセンサ(OS1及びVS1)222a,224aと、リミットスイッチ(LS1)226aと、エンコーダ(EN1)228aとから直接に又はコントローラ(CON)230を通して信号を受け取るマイクロプロセッサ(MP)220を含み、これが受け取る信号に応答して、バルブ(吸引カップバルブSCV1、密着部材制御バルブAMCV1、高/低圧力制御バルブHLPCV1、復帰機構制御バルブRMCV1及び適用可能であれば持ち上げ制御バルブLCVA,LCVB)126a−150a,232,234と、ホイールモータ及び操舵モータの駆動装置(WMD1及びSMD1)236a,238aと、車輪モータ及び操舵モータ(WM1及びSM1)240a,242aに指令を送る。一実施例では、システム28は、オペレータからの指令を受け取ることなく牽引ユニット22の要素を自動的に制御することができる。他の実施例では、制御ユニット28は、これがオペレータから受け取る指令から牽引ユニット22のいくつか又は全部の要素を制御することができる。
【0047】
さらに図8を参照すると、MPは、密着部材46a(図1)の操作を次のように指示する。前記サイクルの第1の瞬間(この第1の瞬間は必ずしも最初ではなく、単に説明のための任意の第1の瞬間として選択したに過ぎない。)に、密着部材46aはその復帰位置において前記表面の上方に吊り下がり、MP 220が、カップ54a(図1)を伸長させるために密着部材46aを加圧すべく、AMCV1 148a及びHLPCV1 146aに指示を出す。次に、MP 220は、負圧の増大を信号で伝えることによって前記表面への前記吸引カップの吸着を信号で伝えるためにVS1 154aを待つ。この信号を受け取ると、MP 220は、前記密着部材を加圧してカップ54aを引き込ませ、これにより前記表面に対して車輪56a−56d(図1)を引くため、AMCV1 148aとHLPCV1 146aとに指示を出す。フレーム42(図1)は、ソフトリミット94(図2)を規定するLS1 226aを結局始動させる密着部材46aに関して移動する。MP 220はこの事象を記録し、牽引ユニット22の他の密着部材46b−46dによる他の現在の似たような事象に対してこの事象のタイミングを比較する。この事象の前に他の事象が生じた場合、MP 220は、密着部材46aを解放する前に前記表面から前記事象を生じさせる他の密着部材46b−46dを解放する。そうでなければ、MP 220は、密着部材46aを解放するために大気圧よりも高い圧力に吸引カップ54aを加圧するようにSCV1 150aに指令を出す。この後すぐに、典型的には、1秒内の時間後に、MP 220が、密着部材46aを前記復帰位置に移動させるために復帰機構48a(図1)を加圧すべく、RMCV1 144aに指令を出す。先に説明したように、一実施例では、ほぼ3/4秒間、復帰機構48aが作動し、この時間に前記MPが、部材46aの移動を停止するために機構48aを加圧すべく、RMCV1 144aに指令を出す。
【0048】
さらに図8を参照すると、一の実施例では、牽引ユニット22が、前記表面を横切る任意の所与の時間に前記表面に吸着された少なくとも1つの密着部材46a−46dを有するように、MP 220が前記表面に対する密着部材46a−46dの吸着及びその解除を調整する。MP 220が、全ての密着部材46a−46dの解放時間が1時点に集中するように定める場合、MP 220は、牽引ユニット22が前記表面を横断移動するときに1つ、2つ又は3つの密着部材46a−46dの前記吸引カップの伸長を一時的に停止させる。選択的に、MP 220は、前記表面にわたって牽引ユニット22の移動を停止させることができ、また、1つ、2つ又は3つの密着部材46a−46dのタイミングをこれらの吸着及び解除サイクル内の種々のところに移すことができる。
【0049】
さらに、図8を参照すると、一実施例では、MP 220は、また、トラック50a−50dの操作を次のように指示する。MP 220は、コントローラ(CON)230とオペレータからの情報を受け取り、これを分析し、これに応じてCON 230に指令を出す。次に、CON 230は、エンコーダ(EN1)228aから受け取った信号から、車輪モータ駆動装置(WMD1)236a及び操舵モータ駆動装置(SMD1)238aに指示を出す。WMD1 236aは、動力及び速度のような車輪モータ(WM1)240aの操作パラメータを制御する。SMD1 238aは、車輪56a(図1)の回転のような操舵モータ(SM1)242aの操作パラメータを制御する。EN1 228aは、牽引ユニット22の位置データをCON 230に伝達し、CON 230は、次いで、それに応じて、MP 220から受け取った指令とモータ駆動装置236a,238aからの指令とを比較する。加えて、密着部材46a−46dがハードリミット92(図2)と接する場合には、MP 220がWM1 240aを停止し、擦ることを妨げ、次いで密着部材46aを復帰位置に移動させる。
【0050】
さらに、図8を参照すると、多数の牽引ユニット22が組み合わされ、長い列を形成する場合(図10,11及び13に関連して説明する)、前記制御システムは、典型的には、各牽引ユニット22のMP 220の動作を調整するためのマスタ・マイクロプロセッサ(MSTRMP)240を含む。選択的に、MSTRMP 240を個々のMP 220で置き換え、オペレータがMSTRMP 240を通して前記列を制御する。MP 220に障害物、上昇勾配又は下降勾配を知らせる障害物センサ(OS1)222aに応答して、MSTRMP 240又はMP 220の一方がリンク制御バルブ(LCVA)232に前記リンクアクチュエータを適宜に加圧するように指示を出す(図10及び図11に関連してより詳細に説明する。)。加えて、先に説明したように、MP 220が、また、通常の傾斜計又は加速時計で重力に関して密着部材46aの方向を監視し、吸引カップ54a内の真空を適宜に調整する。
【0051】
図9A−図9Fは、本発明の一実施例に従う3つのタイプの回転を行う、図1の牽引ユニット22を示す図である。図9A及び図9Bは、直立回転又は静止回転を行う牽引ユニット22を示す。図9C及び図9Dは、枢動回転を行う牽引ユニット22を示す。図9E及び図9Fは、半径回転を行う牽引ユニット22を示す。
【0052】
図9A及び図9Bを参照すると、前記静止回転は、オペレータが、表面242に接するトラック50a−50dの車輪56a−56dなしに牽引ユニット22の方向を変えることを許す。このタイプの回転は、牽引ユニット22が、表面242の擦り(車輪56a−56dが前記ユニットの運動方向を変えようとするときに表面242をすり減らす)なしに、また表面242に関するその整列を変えることなしに方向を変えることを可能にする。擦りは、しばしば、表面上に、表面を化粧的に又は構造的に害することがあるすり傷を生じさせ、また、より一般的となり、表面gより滑りやすくなる。同じ整列を維持することは、あるタイプの工事又は点検への適用のためには重要である。
【0053】
さらに、図9Aおよびず9Bを参照すると、静止回転を行うため、MP 220(図8)又はオペレータが、カップ54a−54d(54c及び54dは示されていない)が表面242に既に吸着されていない場合には密着部材46a−46d(46c及び46dは示されていない)にこれらの吸引カップ54a−54dを吸着させるように指示を出す。カップ54a−54dが吸着されると、表面242に対して密着部材46a−46dがこれらのカップ54a−54dをさらに伸長させる。これは、トラック50a−50d(50c及び50dは示されていない)の車輪56a−56d(56c及び56dは示されていない)を表面242から離れる方向へ持ち上げることを可能にする。次に、オペレータ又はMP 220がトラック50a−50dの車輪56a−56dを回転させ、次いで、吸引カップ54a−54dを引き込め、前記牽引ユニットの回転された車輪56a−56dを再び表面242に接触させる。
【0054】
前記静止回転は、牽引ユニット22の全ての車輪56a−56dを同じ方向を指すように回転させるものとして説明しまた示したが、車輪56a−56dは異なる方向を指すように回転させることもできる。
【0055】
図9C及び図9Dを参照すると、前記枢動回転は、前記表面(図示せず)を横切ることなしに前記牽引ユニット22が該牽引ユニット内の任意の点の周りに回転することを許す。この回転を行うため、オペレータ又はMP 220が、隣接した車輪モータ240a,240bにこれらの対応する車輪56a,56bを駆動するように指令を与えることができ、この間、図9Cに示すように、残りの車輪モータ240C,240Dにこれらの対応車輪56c,56dを反対方向へ駆動するように指令を与える。選択的に、オペレータ又はMP 220は、図9Dに示すように、全ての操舵モータ(図示せず)にこれらに対応する車輪56a−56dを回転させるように指令し、また、車輪モータ240a−240dに車輪56a−56dを適当な方向へ駆動させるように指令することができる。
【0056】
図9E及び図9Fを参照すると、前記半径回転は、牽引ユニット22が表面(図示せず)を横切るとき、牽引ユニット22がその外部の点の周りに回転することを許す。図9Eに示す回転は、コーナの周りを通常の自動車が右へ回転するのに似ており、回転された車輪56a,56cが前記表面を擦る。図9Fに示す回転は、典型的に、車輪56a−56dが前記表面を擦るようにはさせない。しかし、前記表面上で車輪56a−56dのいずれもが擦ることのないこの半径回転を行うためには、外側の車輪56a、56cの回転半径及び速度が、内側の車輪56b、56dの回転半径及び速度より大きくなければならない。
【0057】
図10及び図11は、本発明の一実施例に従って列250を形成するために互いに連結された図1の3つの牽引ユニット22a−22cの側面図である。図10は、2つのリンク組立体252a,252bを含み、また上り斜面を横断又は横切る列250を示す。図11は、下り斜面を横断又は横切る図10の列を示す。
【0058】
図10及び図11を参照すると、一実施例では、列250は、第1の又は先頭の牽引ユニット22aを第2の又は中央の牽引ユニット22bに関して上方又は下方へ枢動するように操作可能である第1のリンク組立体252aと、第3の又は後ろの牽引ユニット22cを中央の牽引ユニット22bに関して上方又は下方へ枢動するように操作可能である第2のリンク組立体252bとを含む。列250は、また、各ユニット22a−22cに据付可能であり、また横断されようとしている表面256における間隙、段、突起及び任意の実質的な上り斜面または下り斜面のような表面256上の障害物を感知するように動作可能である障害物センサ254a−254hを含む。第1のリンク組立体252aは、先頭のユニット22aの後部に一端部で枢動可能に取り付けられかつ中央のユニット22bの前部262bに他端部で枢動可能に取り付けられた枢動リンク258aを含む。また、リンク組立体252aは、2つのアクチュエータリンクであってこれらの一端部で互いに枢着されかつ先頭のユニット22aの後部260a又は中央のユニット22bの前部262bの一方に取り付けられた2つのアクチュエータリンク264a,264bと、中央のユニット22bとアクチュエータリンク264bとに枢動可能に連結されたリンクアクチュエータ266aとを含む。ブッシュ又はボールを通して挿入可能であるボルト、ニードルベアリング又はジャーナルベアリングのような通常の技術を、リンク258a,264a,264b及びアクチュエータ266を互いに、また対応する牽引ユニット22a−22cを枢着するために用いることができる。第2のリンク組立体252bは、第1のリンク組立体252aに類似の形態を有する。前記障害物センサは、典型的には、間近の障害物を感知してマイクロプロセッサ220に知らせるために音又は光を用いる通常の近接センサである。
【0059】
さらに、図10及び図11を参照すると、一実施例において、列20は、また、牽引ユニット22a,22cに据え付けられた道具267a,267bを含む。道具267a,267bは、点検プローブ267c又は所望の爪をもったアーム267aのような任意の通常の道具とすることができる。
【0060】
さらに図10を参照すると、障害物センサ254aが実質的な傾斜を感知すると、センサ254aはMP 200に知らせる。次いで、MP 200は、先頭ユニット22aの密着部材46a−46dに、先に図5に関連して説明したように、表面256を解放するように指示する。次に、MP 200は、図5の気圧システム24に、傾斜面252上で先頭のユニット22aを枢動させるためにリンクアクチュエータ266に加圧空気を供給するように指示する。次に、MP 200が、先頭のユニット22aの密着部材46a−46dの吸引カップ54a−54dを伸長させ、中央のユニット22b及び後ろのユニット22cに先頭のユニット22aを傾斜面252に推進するように指示する。一旦、吸引カップ54a−54dが表面252に接しかつシールを確立すると、MP 200は先頭のユニット22aに列250を斜面の上方へ推進するように指示する。
【0061】
図11を参照すると、90度の下り傾斜面を周って降りるように前記列を推進するため、先に説明したと同様の操作順序が用いられている。しかし、牽引ユニット22aが下り傾斜面を下る場合、列250が前記傾斜面を下方へ移動するときに中央及び後ろのユニット22b,22cが列250の速度を遅くする。
【0062】
さらに図11を参照すると、センサ254a−254hは、また、列250が表面256を横断することを典型的に妨げるに十分に深く広いギャップ(図示せず)を感知するようにされる。このようなギャップに出会うとき、先に説明した前記操作順序が用いられるが、この例では、中央及び後ろのユニット22b,22cが列250を推進するとき、リンクアクチュエータ266aが先頭の牽引ユニット22aを前記ギャップの上方に吊り下げる。次に、一旦、障害物センサ254aが、先頭のユニット22aが前記ギャップを通過したことをMP 200(図8)に知らせると、MP 200は、リンクアクチュエータ266aに先頭のユニット22aを加工させて表面256に戻すことを指示する。前記ギャップ上に中央のユニット22bを吊り下げて推進するため、中央のユニット22bの密着部材46a−46dが前記表面から解放され、両リンクアクチュエータ266a,266bが、中央のユニットのトラック50a−50dの一又はそれ以上が前記ギャップ中に落下することを妨げることにより、中央のユニット22bを前記ギャップ上に吊り下げる。他の実施例では、リンクアクチュエータ266a,266bは、中央のユニット22bが前記ギャップ中に落下することを妨げるように操作可能であるロックを含むものとすることができる。
【0063】
列250は、牽引ユニット22a−22cを前後で互いに連結することにより形成するように示されまた説明されているが、列250はユニット22a−22cを側方で互いに連結することにより形成することができる。さらに、リンク組立体252a,252bは、異なる牽引ユニット22a−22cの1又はそれ以上の車軸200(図6)、又は車軸200及びフレーム42(図1)の組み合わせに取り付けることができる。また、先に示しまた説明したような単に1つとする代わりに、2以上のリンク組立体252a,252bが、ユニット22a−22cの一つを他のユニット22aに取り付けるようにすることができる。
【0064】
図12は、本発明の一実施例に従って6つの密着部材46a−46fを含む牽引ユニット270の平面図である。一実施例では、追加の密着部材46e−46fは、ユニット270が前記表面(図示せず)を横切るときに前記表面に牽引ユニット270を確保するように操作可能である。このような配列において、追加の密着部材46e−46fは、図1、図5及び図8に関連して先に説明した操作に類似の吸着、解放及び復帰操作を反復する。さらに、この配列では、追加の密着部材46e−46fの前記反復は、典型的には、ユニット270が前記表面を横切る間に少なくとも1つの密着部材46a−46fが前記表面に吸着することを確保することを補助するように、他の密着部材46a−46dに関してMP 220(図8)により監視される。
【0065】
他の実施例では、追加の密着歩合46e−46fは、牽引ユニット270が静止状態にある間にユニット270を前記表面に吸着することを単に補助するように操作可能である。例えば、ユニット270が逆さまにぶら下がり、又は前記表面の特定の位置で仕事をするドリルを含む搭載機器を運搬する場合、ユニット270は、他の密着部材46a−46dが単独で提供することができるよりも前記表面にこれを確保するためのより多くの力を必要とする。このような状況では、追加の密着部材46e−46fは、ユニット270が表面を横切るときにフレーム42に関してこれらが移動しないように前記フレームに取り付けられる。このような配列において、追加の密着部材46e−46fは、典型的には、ユニット270が作業場所に移動するときに前記表面の上方に吊り下げられる。前記作業場所では、一旦、典型的にはオペレータ又はMP 200が、追加の密着歩合46e−46fにこれらの吸引カップ54a−54fを前記表面まで伸長させ、他の密着部材46a−46dに類似のシールを形成するように指示する。このように、ユニット270はより確実に前記表面に吸着される。さらに、トラック50a−50dがユニット270の斜面における不必要な下降を阻止することができない前記斜面上において、追加の密着部材46e−46fがユニット270の移動を阻止するように補助することができる。
【0066】
2つの追加密着部材46e−46fが示されたが、牽引ユニット270を前記表面により一層確保するためにさらに多くの密着部材の追加が可能である。
【0067】
図13は、本発明の他の実施例に従って並んで連結された複数の牽引ユニットの2つの列の平面図である。列272,274は、図12に関連して説明したユニット270に似た各牽引ユニット270が6つの密着部材46a−46fを含むことを除いて、図10及び図11に関連して説明した列250に類似している。リンク組立体274は、図10及び図11に関連して説明したリンク組立体252a,252bに類似しており、列272を列274に取り付ける。2つの列272,274を並べて連結することにより、大きくまた重い積載機器を表面を横切って容易に移動させ、及び/又は前記表面上の作業場所に確保することができる。
【0068】
図14は、図1の牽引ユニット22が飛行機の胴体278を横切るときのブーム276につながれた牽引ユニット22の斜視図である。ユニット22をブーム276につなぐことは、ユニット22のオペレータがユニット22を飛行機の胴体278上又は適用可能な他の表面上の所望場所の近くに配置することを可能にし、翼280又は胴体278の底部282(容易に補助なしでオペレータの手が届く距離内における前記飛行機上の典型的な場所)上にユニットを配置し、またユニット22が前記所望場所まで長距離を移動することを待つ代わりにユニット22が前記所望場所へ短距離で横切るようにさせる。加えて、ブーム276にユニット22をつなぐことは、オペレータが、牽引ユニット22が胴体278から落下した場合に翼280,窓284又は胴体278のような飛行機の他の構造に高価な損害を及ぼすことを回避することを可能にする。
【0069】
図1に関連して先に説明したように、導管コード32は牽引ユニット22を気圧システム24(図1)及び制御システム28(図1)に接続し、また、自由落下するユニット22を捕らえるに十分な強さを有する任意の通常の材料からなり、ブーム276及び牽引ユニット22にボルト又はフックのような通常の技術を用いて取り付けることができるつなぎ縄40(図1)を含む。反揺れ動きロープ286は、牽引ユニット22が落下することがある場合に自動的な引き込みによりユニット22が胴体278へ揺れ戻ることを阻止する。ブーム276は任意の通常のブーム、又は参照のために組み込まれている米国特許第4,417,424号明細書で説明されているブームに類似するものを用いることができる。
【0070】
図15は、ビルディングの頂部につながれ、協働する図1の2つの牽引ユニット22a,22bの斜視図である。導管コード32内のつなぎ縄40(図1)は、牽引ユニット22a,22bが落下した場合に牽引ユニット22a,22b下の前記ビルディング及び人々への高価につく損傷を回避する。牽引ユニット22a,22bはビーム288を支持し、該ビームは、牽引ユニット22a,22bの一方の方向にビーム288に沿って移動可能である窓清掃道具290を支持する。この配列では、牽引ユニット22a,22bは、各窓292へ移動することなしに2以上の窓292を清掃することができる。他の実施例では、ビーム288は点検プローブ又はドリルのような他の道具を支持することができる。
【0071】
前述したところから、本発明の特定の実施例がここに例示の目的で記載されているが、本発明の精神及び範囲から逸脱することなく種々の変更が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】
本発明の一実施例に従う牽引ユニットの斜視図である。
【図2】
本発明の一実施例に従う図1の牽引ユニットに含まれるフレーム及び密着部材の斜視図である。
【図3】
図1の牽引ユニットに含まれる復帰機構及び密着部材の斜視図である。
【図4】
本発明の一実施例に従う図1−図3の密着部材の断面図である。
【図5】
本発明の一実施例に従う図1の牽引ユニットシステムに含まれる気圧システムのブロック線図である。
【図6】
本発明の一実施例に従う図1の牽引ユニットに含まれるトラックの正面断面図である。
【図7】
Aは、本発明の一実施例に従う台車組立体を含む図1及び図6のトラックの側面図である。Bは、本発明の他の実施例に従う台車組立体を含む図1及び図6のトラックの側面図である。
【図8】
本発明の一実施例に従う図1の牽引ユニットシステムに含まれる制御システムのブロック線図である。
【図9】
A〜Fは、本発明の一実施例に従う3つのタイプの回転を行う図1の牽引ユニットシステムに含まれる牽引ユニットを示す図である。
【図10】
本発明の一実施例に従う上り斜面を登って横切る図1の3つの牽引ユニットを含む列の側面図である。
【図11】
本発明の一実施例に従う下り斜面を回り、下って横切る図1の3つの牽引ユニットを含む列の側面図である。
【図12】
本発明の他の実施例に従う6つの密着部材を含む牽引ユニットの平面図である。
【図13】
本発明の他の実施例に従う、並んで連結された複数の牽引ユニットの2つの列を含むユニットの列の平面図である。
【図14】
ブームにつながれて飛行機を横切る図1の牽引ユニットの斜視図である。
【図15】
ビルディングの頂部につながれ、協働する図1の2つの牽引ユニットの斜視図である。
関連出願の相互参照
この出願は、ここに文献が援用され現在係属中である西暦2000年9月25日に出願された表面走行ロボットシステムと題する通常の自己の米国仮特許出願の優先権主張出願である。
【0002】
技術分野
本発明は、一般的には、無人の自己推進車両に関し、特に、ロボットのような車両、及び複合曲線を有する表面上を横断走行し、また方向転換するための方法に関する。
【0003】
背景
人が行うには困難でありあるいは危険である様々な役目を果たすロボットのような無人の自己推進車両が用いられている。例えば、爆発装置を回収又は処分し、あるいは人を死なせ、傷付けることがある環境下での検査又は仕事を行うためにロボットがしばしば使用される。また、典型的には近付くことが困難な場所、又はパイプラインの検査のように人が接近しにくい場所での検査又は作業にロボットがしばしば使われる。
【0004】
しかし、ロボットは工事現場まで自己推進するため、従来のほとんどの無人自己推進車両の使用は、一般に、表面上を自己推進するロボットの能力により著しく制限される。例えば、複合曲線すなわち三次元曲線、突然の上り坂若しくは下り坂、階段、又は裂け目を含む表面が従来のロボットを不安定にすること、すなわち、ロボットが表面を横断し又は表面上で方向転換をするとき、該表面に関する望ましい方向を失いやすくする。加えて、滑りやすい表面は、該表面に対するロボットの牽引力の全部ではないにしても相当部分を容易に喪失させる。もし、天井のような傾斜面又は逆さ面を横断中、いずれかが起こると、このような牽引力の喪失がロボットの落下を招く。このような落下は、ロボット、積んでいればその積載機器、あるいはロボットが横断中の前記表面又は構造の他の要素に深刻な損害を与える。
【0005】
従来のロボットについての他の問題は、ロボットが表面上を横断しまた旋回するときに該ロボットが前記表面を擦ることである。これは、前記表面上に望ましくないかき傷を生じさせる。例えば、飛行中の商用飛行機には高応力が生じるため、商用飛行機の外板又は風防ガラスはかき傷がない状態にされなければならない。もし、かき傷が生じたときは、しばしば、前記外板又は風防ガラスは多大の時間と費用を使って取り替えられる。
【0006】
さらに、従来のロボットに関する問題は、前記ロボットが表面を横切るようにそれ自体を推進するとき、前記ロボットが飛び上がり又は揺れながら進みやすいことである。これは、最も費用のかからない非破壊検査技術が、点検される前記表面から実質的に一定の距離を維持する検査装置を要求するため、例えば商用飛行機の天端の外板又は構造(前記飛行機の機体の頂部)の点検の間の重要な問題である。この要求のため、飛行機のほとんどの検査は、典型的には、前記構造を検査するに先立ってたてる検査器のための足場の時間を要する組み立てを含む。
【0007】
発明の概要
本発明の1の側面において、牽引ユニットが、フレームと、該フレームに取り付けられ表面を横切って前記フレームを推進可能である複数のトラックと、前記フレームに取り付けられ該フレームに関して移動可能であり、また前記表面に前記フレームを解除可能に固定するように操作可能である複数の密着部材とを含む。各密着部材は、脚であってこれを前記表面に向けて伸長させまた前記脚を前記表面から引き込めるように操作可能である、本体に取り付けられた脚を含む。また、前記牽引ユニットは、前記フレームに取り付けられ各復帰位置に前記密着部材を移動させるように操作可能である複数の対応する復帰機構を含む。前記表面に前記ユニットを単に吸着させるに過ぎない前記密着部材と、前記表面を横切って単に前記ユニットを推進するに過ぎない前記トラックとをもって、前記ユニットは複合曲面上で横断しまた旋回することができる。
【0008】
本発明の他の側面において、制御ユニットが、前記ユニットが前記表面を横切る間、少なくとも1つの密着部材が前記表面に吸着されるようにする。
【0009】
発明の詳細な説明
図1は、本発明の1実施例に係る牽引ユニットシステムの斜視図である。この牽引ユニットシステムは、表面をほとんど又は全く研磨又は磨損させることなしに、複合曲面(球等の表面のような三次元曲面)上を旋回し又横断することができる。
【0010】
図1を参照すると、システム20は、表面23を横断又は横切るように操作可能である牽引ユニット22と、牽引ユニット22の一部又は全部の要素に動力を供給するための加圧空気源26を含む気圧システム24と、牽引ユニット22の要素の一部又は全部の操作について命令又は指令しまた調整するためのマイクロプロセッサ(図示せず)を含む制御システム28と、真空源30並びに適当な前記要素を加圧空気源26、真空源30及び制御システム28に接続する空気ライン34、真空ライン36及び電気ライン38を備える導管コード32と、表面23の上方に牽引ユニット22を吊り下げるように操作可能であるつなぎ綱40とを含む。
【0011】
牽引ユニット22は、該牽引ユニットが表面23を横断するときに一般的に移動の方向を示す先導部44を有するフレーム42と、フレーム42を表面23に解除可能に固定し又はフレーム42を持ち上げて表面23から離すためにフレーム42に関して吸着可能でありまた移動可能である密着部材46a〜46d(46dは示されていない)と、密着部材46a〜46dを復帰位置に移動させるために密着部材46a〜46dに取り付け可能である復帰機構48a〜48dと、表面23の上方でユニット22を推進しまたフレーム42を表面23から一定の又はほぼ一定の距離をおいて維持するためにフレーム42に回転可能に又は固定状態に取り付け可能であるトラック50a〜50d(50dは示されていない)とを含む。
【0012】
密着部材46a〜46dは牽引ユニット22を表面23に吸着するものであり、またこの目的のために各密着部材46a〜46dは表面23に向けて伸びかつ表面23から引込む密着脚52a〜52d(52dは示されていない)を含む。密着脚52a〜52dは、真空ライン36により真空源30に接続された吸引カップ54a〜54d(54dは示されていない)を含む。脚52a〜52dが吸引カップ54a〜54dを含むように示されまた説明されているが、これらの脚は、表面に吸着しまた表面から放すことができる磁石又は他の従来の機構を含むものとすることができる。密着部材46a〜46dは、平面(図示せず)の下方へ密着脚52a〜52dを伸ばすことができる。前記平面は、トラック50a〜50dが表面23に接し又は同平面の上方に密着脚52a〜52dを引き込める表面23上の複数の点により規定される。これは、密着部材46a〜46dが、牽引ユニット22のフレーム42により覆われている領域内で緩やかに起伏する表面に牽引ユニット22を確保することを可能にする。これは、また、牽引ユニット22がトラック50a〜50dを表面23から離して吊り下げ、方向を迅速にまた表面23を引掻くことなしに変更することを可能にする。システム20は4つの密着部材46a〜46dを含むが、牽引ユニット22は、より多くのまたはより少ない吸着部材を含むものとすることができる。
【0013】
トラック50a〜50dは牽引ユニット22を表面23を横切るように推進し、車輪56a〜56d(56dは示されていない)を含む。トラック50a〜50dは、典型的には、表面23に牽引ユニット22を付けない。トラック50a〜50dは、典型的には、牽引ユニット22のコーナに配置され、他方、吸着部材46a〜46dは、典型的には、より大きい安定性を得るために前記コーナの内方側に配置されている。トラック50a〜50d及び吸着部材46a〜46dは別様に配置することができる。
【0014】
また、牽引ユニット22は、各トラック50a〜50dを独立に操舵し又は2以上のトラックを共に操舵することができるステアリング機構すなわち操舵機構58a〜58dと、障害物センサ59a〜59dとを含む。
【0015】
図1をさらに参照すると、操作の際、密着部材46a〜46dは、トラック50a〜50dの車輪56a〜56dが表面23を横切ってフレーム42を推進するとき、繰り返し表面23に吸着又は張り付きまた表面23から離れる。1の密着部材46aの操作を説明するが、他の密着部材46b〜46dも同様に操作される。移動サイクル中の第1の瞬間(第1の瞬間は必ずしも最初である必要はなく、説明目的のために単に任意の第1の瞬間として選ばれているに過ぎない。)において、密着部材46aが表面23の上方でフレーム42から吊り下がっている。これは復帰位置であり、また、典型的には、復帰機構48aが密着部材46aの移動を停止させるときに生じる。表面23に張り付けられた密着部材46aにより、車輪56a〜56dが表面23を横切ってフレーム42を加速し、フレーム42を一定のまたは実質的に一定の速度で推進し、又は前記フレームを移動させるように、フレーム42が密着部材46aに関して移動する。その後、フレーム42が部材46aに関して予め定められた距離を移動し、密着脚52aは表面23上におけるその保持を解除し、表面23から離れるように引き込められる。次に、復帰機構48aが解放された部材46aを復帰位置、すなわち部材46aが密着脚52aを伸長させて再び表面23に張り付け、前記サイクルを繰り返す復帰位置に戻す。一実施例では、それが表面23を横切る間にフレーム42が表面23に固定されることが確保されることを助けるため、制御システム28が、少なくとも1つの部材46a〜46dが常に表面23に張り付けられるように、各部材46a〜46dの張り付き及び解放を調整する。
【0016】
牽引ユニット22は、図10及び図11に示すように、列を形成するために1又は複数の他の牽引ユニット22と組み合わせることができる。複数のユニットのこのような列は、隙間又は段のような表面上の障害物を横切ること、あるいは壁と床との間の曲がり角又は飛行機の翼が本体と出会う箇所のような表面の輪郭の急変を超えることが可能である。加えて、複数のユニット22は、これらの落下又は非協働が生じた場合にこれらが前記表面を損傷させることを防止するため、互いに又はブームにつなぐことができる。例えば、表面の1領域は、2つのユニット22が支持するビーム(図示せず)に据えられた走査装置(図示せず)により走査され、あるいは1のユニット22が洗浄溶液の容器を運び、他のユニット22がスプレーを運ぶことができる。
【0017】
図2は、本発明の1実施例に係るフレーム42と単一の密着部材46aとを含む図1の牽引ユニット22の斜視図である。残りの密着部材46b〜46d、トラック50a〜50d、復帰機構48a〜48d及び操舵機構58a〜58dは、明瞭化のために除かれている。しかし、また、この図が、除去された密着部材46b〜46dに適用可能であることは理解されよう。
【0018】
図2を参照すると、1実施例において、フレーム42は、これが複合曲面を横切るときに牽引ユニット22の安定性を増大させるために中心点64の周りに枢動可能である2つの部分60及び62を含む。ボルト66が、両部分60,62に通して挿入された後、ナット(図示せず)に緩くねじ込まれ、両部分60,62を互いに固定する。他の実施例では、両部分間の回転が可能であるように、従来のベアリング(図示せず)を使用することができる。1実施例において、各部分60,62は、アルミニウムのような重量に対して高い強度を有する従来の金属板から形成されている。各部分60,62は、部分60,62を2つの等しい又はほぼ等しい領域に分割する2つのセクション68a〜68dを含む。牽引ユニット22が複合曲面を横切るとき、各車輪(図示せず)の表面からフレーム42までの距離は、典型的には、任意の瞬間における4つの全てのトラック(図示せず)について同じでない。フレーム42が中心点64の周りの枢動により与えられる特別な可撓性を有しない場合には、前記トラック上の車輪は前記表面との接触を失い、前記表面を横切るユニット22の進行を妨げる。
【0019】
両部分60,62が中心点64の周りに互いに枢動可能であるように示され、説明されたが、これらの部分は、両部分60,62上の他の場所に設定された点の周りに枢動可能とすることができる。
【0020】
さらに、図2を参照すると、フレーム42は、フレーム42下で該フレームと表面(図示せず)との間の前記密着部材の整列を維持し、また密着部材46aをこれが平行移動領域70内で移動するように支持する。1実施例において、フレーム42は、密着部材46aに取り付け可能のリニア・部材据付ベアリング74を移動可能に支持する、フレーム42に取り付け可能のリニア・フレームベアリング72を含む。各ベアリング72,74は、第1の端部80,84及び第2の端部82,86を有するベアリングガイド76,78を含む。フレームベアリングガイド76はフレーム42に取り付け可能であり、また、典型的に、フレーム42の部分60又は62の幅を伸びる。部材据付ベアリングガイド78は、フレームベアリングガイド76に関して滑動可能であるフレームベアリングキャリジ88に取り付け可能である。部材据付ベアリングキャリジ90は、部材据付ガイド78に関して滑動可能であり、また密着部材46aに取り付け可能である。両部材据付ベアリングガイド78に部材据付キャリジ90を据え付けることにより、密着部材46aは、牽引ユニット22が勾配を上り下りし又は天井若しくは倒された逆さ壁(inverted wall)を逆さまに横切るとき、フレーム42と表面との間の整列外に揺動しない。
【0021】
フレームセクション68aは、牽引ユニットが表面を横切るときに密着部材46aがフレーム42に関して移動する領域を規定する平行移動ゾーン70を含む(先に説明したように、密着部材46aが静止状態を維持する間、フレーム42は実際に移動する。)。一実施例では、平行移動ゾーン70は、該ゾーンを規定するハードリミット(hard limit)92と、ゾーン70のハードリミット92内に配置されまた磁気リードスイッチ、マイクロスイッチ又は他の通常のスイッチからなるリミットスイッチ96により規定されたソフトリミット(soft limit)94とを含む。ハードリミット92は、フレームガイド76の端部80,82のいずれかに接するフレームキャリジ88と、部材据付ガイド78の一方の端部84,86でフレームキャリジ88に接する部材据付キャリジ90とにより課せられた前記密着部材の移動量限界である。ハードリミット92は、密着部材46aが一旦ハードリミット92に出会うと、フレーム42に関して移動することを妨げる。
【0022】
さらに図2を参照すると、リミットスイッチ96の一方又は双方の作動が、密着部材46aがハードリミット92に接近している制御システム28(図1)(図示せず)内の前記マイクロプロセッサに警告を与える。典型的には、ソフトリミット94は平行移動ゾーン70及びハードリミット92の中心から約半分の距離にあるが、ゾーン70内のこれらの2つの位置間の任意の距離にあってもよい。一実施例では、一のスイッチ96がフレームキャリジ88に取り付けられ、また他のスイッチ96が部材据付キャリジ90に取り付けられている。両スイッチ96は、切換レール98に乗ることにより作動する。一旦、密着部材46aがソフトリミット94と出会うと、切換レール98がスイッチ接点100を押圧するが、密着部材46aがソフトリミット94内にあるときは、スイッチ接点100は伸長状態を維持する。
【0023】
図3は、図1の復帰機構48aの斜視図であって、復帰ブッシュ及びコードを含む。図3は1の復帰機構48a、1の密着部材46a、フレームベアリング72及び部材据付ベアリング74を示すが、この説明図は、また、図1の密着部材46b〜46dに対応する他の復帰機構48b〜48dにも適用可能であることは理解されよう。
【0024】
復帰機構48aは、密着部材46aが前記表面(図示せず)を離した後、フレーム42に関して密着部材46aを移動させる。一の実施例では、復帰機構48aは通常の固定具により前記フレームに据え付けられており、密着部材46aを移動すべく選択的に操作可能であるアクチュエータ102と、フレームセクション(図示せず)に取り付け可能であり、また典型的には平行移動ゾーン70(図2)の中心に復帰位置を規定する孔106を有する復帰ブッシュ104と、第1の端部110においてアクチュエータ102に取り付けられた、孔106を通しての挿入が可能でありまた第2の端部112において部材据付キャリジ90に取り付けられた復帰コード108とを含む。密着部材46aを移動させるため、復帰機構48aがそのラム114の伸長により復帰ブッシュ104から離れるようにコード108を押す。アクチュエータ102に取り付けられたコード108の第1の端部110により、コード108の第2の端部112が復帰ブッシュ104に向けて引かれる。コード108がラム114から滑り落ちることを防止するため、ラム114は、コード108が配置されるコードガイド116を含む。
【0025】
操作の際、前記制御システムのマイクロプロセッサが、典型的には、予め定められた長さの時間だけ密着部材46aを移動させるように、復帰機構48aに命令する。この時間の長さは、典型的には、3/4秒間であるが、牽引ユニット22が表面(図示せず)を横断するときの牽引ユニット22の速度と、機構48aに動力を提供するために用いられる空気の圧力とにいくぶん依存する。この長さの時間、図5に関してより詳細に説明したように、気圧システム24(図1)が高圧の空気をアクチュエータ102に供給する。前記マイクロプロセッサがアクチュエータ102が作動する前記時間の長さを保持・記録するが、マイクロスイッチ、磁気リードスイッチ又は光学センサのような通常のセンサ(図示せず)が、前記マイクロプロセッサに、前記復帰位置への密着部材46aの復帰の信号を送る。復帰機構48aが、これが停止する前に密着部材46aの前記復帰位置への復帰を終了させない場合、密着部材46aは単にフレーム42に関する移動を停止し、その吸引カップ54aの前記表面への伸長を開始するに過ぎない。
【0026】
前記復帰位置が平行移動ゾーン70の中心にあることを述べたが、前記復帰位置は平行移動ゾーン70内の任意の位置とすることができる。加えて、コードガイド116がラム114と共に移動するが、コードガイド116はラム114がその内部で移動する間に静止状態を維持するものであってもよい。また、ラム114は、コード108がラム114から滑り落ちることを防止するように走る管を含むものとすることができる。
【0027】
図4は、本発明の実施例に従う図1−図3の密着部材48aの断面図である。この説明図は、また、他の密着部材46b〜46dにも適用可能であることが理解されよう
【0028】
密着部材46aは、該密着部材を表面118に吸着するための吸引カップ54aを含み、また、吸引カップ54aを表面118へ伸ばし及び表面118から引込めるように操作可能の本体120を含む。吸引カップ54aは、これが湾曲した又は傾いた表面(図示せず)についてシールを形成することが可能であるように、本体120に対して枢動するように取り付け可能である。したがって、吸引カップ54aが、初め、湾曲又は傾斜の表面に接するとき、カップ54aの一部が前記表面に接し、また、カップ54aを伸長させることを継続することにより、本体120がカップ54aの残りの部分を前記表面に接触させる。
【0029】
さらに図4を参照すると、一実施例では、吸引カップ54aは3つの同心状のリップ122a−122cと、粗く又は溝のついた表面とのシールの形成及び維持の増進のために非常に低いジュロメータ値を有するシリコーン又は他の従来のゴムのような柔軟で粘性のある材料124とを含む。リップ122a−122cは、支持板126から本体120を離れる方向へ伸び、内部空洞128と、軟らかい粘性材料124を収容するリップチャンバ130とを規定する。内部空洞128は、真空ライン36により真空源30(図1)に接続された真空ポート132を含む。カップ54aのリップ122a−122cが表面118に接するとき、これらはシールを形成し、内部空洞128内に真空を生じさせる。この真空は、カップ54aを表面118に吸着させ、軟らかい粘性材料124を押し潰して表面118と接するようにする。少なくとも1つのリップ122a−122cが表面118とのシールを形成すれば、カップ54aは真空を生じさせ、表面118に吸着することができる。
【0030】
他の実施例では、吸引カップ54aは、同心的又は非同心的であるより多数の又はより小数のリップを有するものとすることができる。加えて、軟らかい粘性材料124は、該材料の引張り強さを増大するために繊維材料を含むものとすることができる。
【0031】
吸引カップ54aは、環境及びカップ54aが接する表面のタイプに依存するゴム又はプラスチックのような任意の通常の弾性材料で形成することができる。
【0032】
さらに図4を参照すると、一実施例では、本体120は、カップ54aを伸長させまた表面118から引込めるためにロッド136を往復移動させる通常のアクチュエータ134を含む。ロッド136は、吸引カップ54aの支持板126に枢着される第1の端部138と、ピストン142に取り付けられる第2の端部140とを有する。典型的には通常のユニバーサルジョイント又はボール及びソケット継手143が、第1の端部138を吸引カップ54aに取り付けている。図5に関連して以下に説明するように、ライン34a,34bを介して加圧空気をアクチュエータ134に供給することにより、アクチュエータ134が吸引カップ54aを本体120に向けて又は本体120から離れる方向へ移動させる。
【0033】
他の実施例では、本体120は、吸引カップ54aを本体120へ又は本体120から移動させるように動作可能である通常の回転アクチュエータ又は他の通常の機構を含む。
【0034】
図5は、本発明の一実施例に係る図1の気圧システム24のブロック線図である。システム24は、吸引カップ54aと、復帰機構48aと、密着部材46aとに負圧、低い正圧又は高い正圧の加圧空気を分配することにより、これらの要素に動力を供給する。図5は、1つの復帰機構48aと、1つの密着部材46aと、1つの吸引カップ54aとに動力を供給する気圧システム24を示すが、この説明図は、また、他の復帰機構48b−48d、密着部材46b−46d及び吸引機構54b−54dに適用可能であることは理解されよう。
【0035】
図5を参照すると、前記システムは、制御システム28(図1)のマイクロプロセッサによって指令されたとおりに、空気を、復帰機構48aと、密着部材46aと、吸引カップ54aとに負又は真空と、低と、高との3つの異なる圧力で分配する。システム24は、復帰機構48aに動力を供給するために高圧の空気を選択的に供給するための復帰機構バルブ144と、吸引カップ54aを伸長又は引込ませるために密着部材46aのピストン142(図4)に動力を供給する密着部材制御バルブ148に低圧又は高圧の空気を選択的に供給するための高/低圧制御バルブ146と、吸引カップ54aに真空又は高圧空気を供給するための吸引カップバルブ150とを含む。また、システム24は、ライン152により吸引カップバルブ150に接続された真空源30(図1)を含み、また、典型的には、牽引ユニット22と、ライン156により吸引カップバルブ150及び吸引カップ54aに接続された真空センサ154とから離れたところに据えられている。真空センサ154が吸引カップ54a内の空気圧を監視し、この情報をライン158を介して前記マイクロプロセッサに中継する。ライン160は、高/低圧力制御バルブ146、復帰機構バルブ144及び吸引カップバルブ150を、典型的には牽引ユニット22から離れて据えられた加圧空気源26に接続している。ライン161は、前記高/低圧力制御バルブを加圧空気源26に接続している。ライン162は、高/低圧力制御バルブ146を、ライン164,166が密着部材46aに接続する密着部材制御バルブ148に接続している。ライン168は前記システムを大気圧にする。
【0036】
一実施例では、前記高圧は、大気圧を超えるおよそ125ポンド/平方インチ(psi)であり、前記低圧は、およそ10psiであり、また前記真空は大気圧より低いおよそ11−12psiである。しかし、搭載機器の重量及び/又は横断表面のタイプに応じて、他の圧力値を用いることができる。バルブ144−150はフレーム42(図1)に取り付けられ、またこれらのそれぞれの機構48a、部材46a又はカップ54aから分離している。しかし、これらのバルブ144−150は、これらのそれぞれの機構48a、部材46a又はカップ54aの一部として形成し、あるいは牽引ユニット22から離して配置することができる。
【0037】
さらに図5を参照すると、牽引ユニット22が前記表面(図示せず)を横断するとき、システム24は、吸引カップ54aの伸長及び引き込みと、密着部材46aの復帰と、吸引カップ54aの前記表面への吸着及び該表面からの解放とを反復する。この反復(サイクル)における第1の瞬間に(この第1の瞬間は必ずしも最初である必要はなく、説明のために任意の第1の瞬間として選択したに過ぎない。)、密着部材46aがその復帰位置で前記表面の上方に垂れ下がり、吸引カップバルブ150が、ライン152,32を通して、真空源30を吸引カップ54aに接続する。前記表面の上方に吊り下げられた吸引カップ54aで、前記真空が周囲から空気を引き、真空センサ154がライン36内の小さい負圧を感知する。次いで、前記マイクロプロセッサが、低圧空気を供給するライン161をライン162に接続するように高/低圧力制御バルブ146に指令しかつライン34aにライン162を接続するように密着部材制御バルブ148に指令することにより、空気圧力源26を密着部材46aに接続する。したがって、密着部材46aが吸引カップ54aを前記表面に伸長させる。一旦、吸引カップ54a前記表面に接すると、カップ54aが前記表面とシールを形成し、真空センサ154が負圧の増大を感知する。この情報に基づき、前記マイクロプロセッサが、高圧空気を供給するライン160をライン162に接続するように高/低圧力制御バルブ146に指令しかつライン34bにライン162を接続するように密着部材制御バルブ148に指令することにより、空気圧力源26を密着部材46aに接続する。しかし、吸引カップ54aが前記表面とのシールの形成に失敗すると、密着部材46aは、低圧化での吸引カップ54aの伸長を継続し、これがリミットスイッチ96(図2)を始動させるまで、前記表面に関して単に静止状態を維持する。他の実施例では、前記マイクロプロセッサが密着部材46aに吸引カップ54aを引込めるように指示を出し、また、復帰機構48aに対し、真空センサ154が負圧の増大を感知することなく予め定められた長さの時間が経過した後、密着部材46aを移動させるように指示を出す。吸引カップ54aが前記表面に吸着されると、密着部材46aは吸引カップ54aを引込めることはできず、このため、その代わりに、牽引ユニット22を前記表面に向けて引くことにより牽引ユニット22を前記表面に固着する。密着部材46aが前記表面に吸着されると、牽引ユニット22は、部材46aがリミットスイッチ96を始動するまで、部材46aに関して移動する。一旦始動されると、前記マイクロプロセッサが、吸引カップ54a内に正圧を生じさせるためにライン36,160をもって吸引カップ54aに空気圧源26を接続し、吸引カップ54aを前記表面から吸引カップ54aを吹き飛ばす。吸引カップ54aが前記表面から吹き飛ばされ、密着部材46aがカップ54aに引き込み力を及ぼすと、解放の間のカップ54aによる表面摩耗が最小にされる。リミットスイッチ96が始動されると、前記マイクロプロセッサも、また、復帰機構48aがそのラム114を伸長させるようにするライン170にライン160を接続するように復帰機構バルブ144に指示を出すことにより復帰機構48aに空気圧源26を接続する。復帰機構48aがほぼ1秒の4分の3(3/4秒間)作動した後、前記マイクロプロセッサが、復帰機構48aがそのラム114を引き込めるようにさせるライン172にライン160を接続するように復帰機構バルブ144に指示を出す。密着部材46aは前記第1の瞬間に類似の位置に戻り、前記サイクルを繰り返すことができる。
【0038】
他の実施例では、システム24は、重力方向に関する牽引ユニット22の方向を監視するための従来の傾斜計又は加速時計のような方向センサと、前記真空及び/又は高空気圧力を増大又は低減させるためのレギュレータとを含むものとすることができる。これは、ユニットが天井又は急勾配の傾斜壁を横断するときに前記表面とともに形成するカップ54a−54dの吸引量及び密着部材46aの引き込み力の調節を可能にする。例えば、牽引ユニット22は、これが飛行機の機尾の本体セクションの底面を横切るとき、逆さまになることができる。加えて、吸引カップ54aで発生される前記真空は、ベンチュリを通して空気を吹き付けかつ前記ベンチュリの側壁のオリフィスに吸引カップ54aの真空ポート132(図4)を接続することにより発生させることができる。
【0039】
図6は、本発明の一実施例に従う、モータと、本体と、2つの車輪と、駆動シャフトとを含む図1のトラック50aの正面図である。図6は1つのトラック50aを示すが、この説明図はまた他のトラック50b−50d(図1)にも適用可能であることは理解されよう。
【0040】
図6を参照すると、トラック50aは表面の至る所で牽引ユニット22を推進しまた操舵し、また、トラック本体178内に配置された駆動シャフト176により2つの車輪56a,56aに接続された車輪モータ174を含む。一実施例では、車輪モータ174は、ネジ又はボルトのような通常の固定手段を用いてフレーム42に据え付けられている。操舵ベアリングマウント180が操舵ベアリング182を保持し、また車輪モータ174下のフレーム42に取り付けられている。操舵ベアリング182は、トラック本体178に据え付けられた操舵管184を支持し、また操舵管184がベアリングマウント180及びフレーム42に関して回転することを許す。操舵管184の外面186に固定された操舵スプロケット188は、回転を望むときにトラック本体178に操舵モータ(図示せず)の動力を伝達する通常のベルト又はチェーンリンク(図示せず)を通して前記操舵モータに取り付け可能である。車輪モータ174から下方に向けて伸びる上駆動シャフト190は、下駆動シャフト192を車輪モータ174に通常のユニバーサルジョイント193を介して連結している。下駆動シャフト196の底部に取り付け可能のウォーム歯車194は、車軸200に取り付け可能の平歯車198と係合し、モータ174からの動力を車輪56a,56bに伝達する。トラック本体178は、車軸200がトラック本体178に関して回転することを許す従来のホイールベアリング201をもって車軸200を支持している。溝付きナット及びコッターピン、又はボルトのような従来の技術が、車輪56aを車軸200に取り付け、また車軸200の回転を車輪56aに伝える。
【0041】
一実施例では、モータ174は、90度の勾配まで牽引ユニット22を推進するために車輪56aに十分な動力を与えるサイズの従来の電動モータであり、また車輪56aは、典型的には、飛行機の作動油に対して化学的に耐性のあるTygon(登録商標)のような任意の材料からなる。他の実施例では、モータ174は、動力の出力を変化させることができるパルスモータ又は空圧式アクチュエータからなるものとすることができ、また、前記車輪は、牽引ユニット22が作動する周囲及び表面の条件に従う任意の通常の材料からなるものとすることができる。
【0042】
図7Aは、本発明の一実施例に従う台車組立体を含む図1及び図6のトラック50aの側面図である。図7Bは、本発明の他の実施例に従う2つの台車アクチュエータを含む図1及び図6のトラック50aの側面図である。図7A及び図7Bにおいて、図6の前記トラックモータ、本体及び駆動シャフトは省略されている。
【0043】
図7A及び図7Bを参照すると、台車組立体202は、典型的に、車輪56a(図6)又は他の通常の車輪よりも大きい牽引力を付与し、また、牽引ユニット22が、車輪56a(図6)又は他の通常の車輪が普通にはできない障害物の横断を可能にする。一実施例では、台車組立体202は、表面206を横切ってトラック56a及びフレーム42(図1)(図示せず)を推進するホイールモータ174(図6)(図示せず)に接続された駆動輪204と、駆動輪204の周りに枢動可能である第1の台車208及び第2の台車210と、駆動輪204及び台車208,210に接続されたベルト212とを含む。台車リンク216a,216bに接続された1又はそれ以上のアクチュエータ214は、表面206に向けて又はこれから離れる方向へ台車208,210を移動させる。横断される前記表面に基づき、ベルト212はゴム又はプラスチックのような任意の通常の弾性材料からなるものとすることができ、あるいは、ベルト212は連鎖金属チェーンからなるものとすることができる。台車208,210がこれらと表面206との間でベルト212を圧縮するように台車208,210が広げられると、表面206に接するベルト212の領域が典型的に1の台車208から他の台車210まで伸び、また、最小限、各台車208,210と、駆動輪204と、表面206に接する領域を含む。より接触領域が大きいと、牽引ユニット22はより大きい牽引力を有する。台車組立体202は、ベルト212の一部を障害物上におき、また駆動輪204が、直径が戦車の車輪のいずれよりも大きい倒木の上を進む戦車のように駆動輪204がベルト212の上によじ登ることを可能とすることによっては普通はできない従来の車輪の障害を克服する。
【0044】
図7Aを参照すると、一実施例では、ウイッシュボーンリンク218がアクチュエータ214を2つの台車リンク216a,216bに接続する。この配列では、台車208,210は駆動輪204の周りに互いに独立に枢動しない。図7Bを参照すると、他の実施例では、各台車リンク216a,216bはこれに接続されたアクチュエータ214を有し、各台車208,210は駆動輪204の周りに独立に枢動することが可能である。これは、オペレータが前記表面に対して1の台車208又は210を配置し、他の台車がダメージを受け又は前記表面に接することを阻まれるときのように前記表面に対して前記他の台車を配置することなしに追加の牽引力を生じさせることを可能にする。
【0045】
図8は、本発明の一実施例に係る図1の制御システム28のブロック線図である。制御システム28は、牽引ユニット22(図1)上の種々の要素を自動的に制御し、また、オペレータがユニット22を制御することを可能にする。同じ数字で終わる名前により識別されたブロックは、共通のフレームセクション68a−68d(図2)において互いに関連する要素を指す。例えば、1のフレームセクションにおける1の密着部材の伸長又は引き込みは密着部材制御バルブ(AMCV1)により制御され、また同密着部材を移動させる復帰機構は復帰機構制御バルブ(RMCV1)により制御される。次に、単一のフレームに共通の要素を参照することにより前記制御システムを説明する。この説明は、他のフレームセクションに共通の他の要素に適用される。
【0046】
図8を参照すると、一実施例では、制御システム28は、オペレータ(OP)と、障害物及び真空のセンサ(OS1及びVS1)222a,224aと、リミットスイッチ(LS1)226aと、エンコーダ(EN1)228aとから直接に又はコントローラ(CON)230を通して信号を受け取るマイクロプロセッサ(MP)220を含み、これが受け取る信号に応答して、バルブ(吸引カップバルブSCV1、密着部材制御バルブAMCV1、高/低圧力制御バルブHLPCV1、復帰機構制御バルブRMCV1及び適用可能であれば持ち上げ制御バルブLCVA,LCVB)126a−150a,232,234と、ホイールモータ及び操舵モータの駆動装置(WMD1及びSMD1)236a,238aと、車輪モータ及び操舵モータ(WM1及びSM1)240a,242aに指令を送る。一実施例では、システム28は、オペレータからの指令を受け取ることなく牽引ユニット22の要素を自動的に制御することができる。他の実施例では、制御ユニット28は、これがオペレータから受け取る指令から牽引ユニット22のいくつか又は全部の要素を制御することができる。
【0047】
さらに図8を参照すると、MPは、密着部材46a(図1)の操作を次のように指示する。前記サイクルの第1の瞬間(この第1の瞬間は必ずしも最初ではなく、単に説明のための任意の第1の瞬間として選択したに過ぎない。)に、密着部材46aはその復帰位置において前記表面の上方に吊り下がり、MP 220が、カップ54a(図1)を伸長させるために密着部材46aを加圧すべく、AMCV1 148a及びHLPCV1 146aに指示を出す。次に、MP 220は、負圧の増大を信号で伝えることによって前記表面への前記吸引カップの吸着を信号で伝えるためにVS1 154aを待つ。この信号を受け取ると、MP 220は、前記密着部材を加圧してカップ54aを引き込ませ、これにより前記表面に対して車輪56a−56d(図1)を引くため、AMCV1 148aとHLPCV1 146aとに指示を出す。フレーム42(図1)は、ソフトリミット94(図2)を規定するLS1 226aを結局始動させる密着部材46aに関して移動する。MP 220はこの事象を記録し、牽引ユニット22の他の密着部材46b−46dによる他の現在の似たような事象に対してこの事象のタイミングを比較する。この事象の前に他の事象が生じた場合、MP 220は、密着部材46aを解放する前に前記表面から前記事象を生じさせる他の密着部材46b−46dを解放する。そうでなければ、MP 220は、密着部材46aを解放するために大気圧よりも高い圧力に吸引カップ54aを加圧するようにSCV1 150aに指令を出す。この後すぐに、典型的には、1秒内の時間後に、MP 220が、密着部材46aを前記復帰位置に移動させるために復帰機構48a(図1)を加圧すべく、RMCV1 144aに指令を出す。先に説明したように、一実施例では、ほぼ3/4秒間、復帰機構48aが作動し、この時間に前記MPが、部材46aの移動を停止するために機構48aを加圧すべく、RMCV1 144aに指令を出す。
【0048】
さらに図8を参照すると、一の実施例では、牽引ユニット22が、前記表面を横切る任意の所与の時間に前記表面に吸着された少なくとも1つの密着部材46a−46dを有するように、MP 220が前記表面に対する密着部材46a−46dの吸着及びその解除を調整する。MP 220が、全ての密着部材46a−46dの解放時間が1時点に集中するように定める場合、MP 220は、牽引ユニット22が前記表面を横断移動するときに1つ、2つ又は3つの密着部材46a−46dの前記吸引カップの伸長を一時的に停止させる。選択的に、MP 220は、前記表面にわたって牽引ユニット22の移動を停止させることができ、また、1つ、2つ又は3つの密着部材46a−46dのタイミングをこれらの吸着及び解除サイクル内の種々のところに移すことができる。
【0049】
さらに、図8を参照すると、一実施例では、MP 220は、また、トラック50a−50dの操作を次のように指示する。MP 220は、コントローラ(CON)230とオペレータからの情報を受け取り、これを分析し、これに応じてCON 230に指令を出す。次に、CON 230は、エンコーダ(EN1)228aから受け取った信号から、車輪モータ駆動装置(WMD1)236a及び操舵モータ駆動装置(SMD1)238aに指示を出す。WMD1 236aは、動力及び速度のような車輪モータ(WM1)240aの操作パラメータを制御する。SMD1 238aは、車輪56a(図1)の回転のような操舵モータ(SM1)242aの操作パラメータを制御する。EN1 228aは、牽引ユニット22の位置データをCON 230に伝達し、CON 230は、次いで、それに応じて、MP 220から受け取った指令とモータ駆動装置236a,238aからの指令とを比較する。加えて、密着部材46a−46dがハードリミット92(図2)と接する場合には、MP 220がWM1 240aを停止し、擦ることを妨げ、次いで密着部材46aを復帰位置に移動させる。
【0050】
さらに、図8を参照すると、多数の牽引ユニット22が組み合わされ、長い列を形成する場合(図10,11及び13に関連して説明する)、前記制御システムは、典型的には、各牽引ユニット22のMP 220の動作を調整するためのマスタ・マイクロプロセッサ(MSTRMP)240を含む。選択的に、MSTRMP 240を個々のMP 220で置き換え、オペレータがMSTRMP 240を通して前記列を制御する。MP 220に障害物、上昇勾配又は下降勾配を知らせる障害物センサ(OS1)222aに応答して、MSTRMP 240又はMP 220の一方がリンク制御バルブ(LCVA)232に前記リンクアクチュエータを適宜に加圧するように指示を出す(図10及び図11に関連してより詳細に説明する。)。加えて、先に説明したように、MP 220が、また、通常の傾斜計又は加速時計で重力に関して密着部材46aの方向を監視し、吸引カップ54a内の真空を適宜に調整する。
【0051】
図9A−図9Fは、本発明の一実施例に従う3つのタイプの回転を行う、図1の牽引ユニット22を示す図である。図9A及び図9Bは、直立回転又は静止回転を行う牽引ユニット22を示す。図9C及び図9Dは、枢動回転を行う牽引ユニット22を示す。図9E及び図9Fは、半径回転を行う牽引ユニット22を示す。
【0052】
図9A及び図9Bを参照すると、前記静止回転は、オペレータが、表面242に接するトラック50a−50dの車輪56a−56dなしに牽引ユニット22の方向を変えることを許す。このタイプの回転は、牽引ユニット22が、表面242の擦り(車輪56a−56dが前記ユニットの運動方向を変えようとするときに表面242をすり減らす)なしに、また表面242に関するその整列を変えることなしに方向を変えることを可能にする。擦りは、しばしば、表面上に、表面を化粧的に又は構造的に害することがあるすり傷を生じさせ、また、より一般的となり、表面gより滑りやすくなる。同じ整列を維持することは、あるタイプの工事又は点検への適用のためには重要である。
【0053】
さらに、図9Aおよびず9Bを参照すると、静止回転を行うため、MP 220(図8)又はオペレータが、カップ54a−54d(54c及び54dは示されていない)が表面242に既に吸着されていない場合には密着部材46a−46d(46c及び46dは示されていない)にこれらの吸引カップ54a−54dを吸着させるように指示を出す。カップ54a−54dが吸着されると、表面242に対して密着部材46a−46dがこれらのカップ54a−54dをさらに伸長させる。これは、トラック50a−50d(50c及び50dは示されていない)の車輪56a−56d(56c及び56dは示されていない)を表面242から離れる方向へ持ち上げることを可能にする。次に、オペレータ又はMP 220がトラック50a−50dの車輪56a−56dを回転させ、次いで、吸引カップ54a−54dを引き込め、前記牽引ユニットの回転された車輪56a−56dを再び表面242に接触させる。
【0054】
前記静止回転は、牽引ユニット22の全ての車輪56a−56dを同じ方向を指すように回転させるものとして説明しまた示したが、車輪56a−56dは異なる方向を指すように回転させることもできる。
【0055】
図9C及び図9Dを参照すると、前記枢動回転は、前記表面(図示せず)を横切ることなしに前記牽引ユニット22が該牽引ユニット内の任意の点の周りに回転することを許す。この回転を行うため、オペレータ又はMP 220が、隣接した車輪モータ240a,240bにこれらの対応する車輪56a,56bを駆動するように指令を与えることができ、この間、図9Cに示すように、残りの車輪モータ240C,240Dにこれらの対応車輪56c,56dを反対方向へ駆動するように指令を与える。選択的に、オペレータ又はMP 220は、図9Dに示すように、全ての操舵モータ(図示せず)にこれらに対応する車輪56a−56dを回転させるように指令し、また、車輪モータ240a−240dに車輪56a−56dを適当な方向へ駆動させるように指令することができる。
【0056】
図9E及び図9Fを参照すると、前記半径回転は、牽引ユニット22が表面(図示せず)を横切るとき、牽引ユニット22がその外部の点の周りに回転することを許す。図9Eに示す回転は、コーナの周りを通常の自動車が右へ回転するのに似ており、回転された車輪56a,56cが前記表面を擦る。図9Fに示す回転は、典型的に、車輪56a−56dが前記表面を擦るようにはさせない。しかし、前記表面上で車輪56a−56dのいずれもが擦ることのないこの半径回転を行うためには、外側の車輪56a、56cの回転半径及び速度が、内側の車輪56b、56dの回転半径及び速度より大きくなければならない。
【0057】
図10及び図11は、本発明の一実施例に従って列250を形成するために互いに連結された図1の3つの牽引ユニット22a−22cの側面図である。図10は、2つのリンク組立体252a,252bを含み、また上り斜面を横断又は横切る列250を示す。図11は、下り斜面を横断又は横切る図10の列を示す。
【0058】
図10及び図11を参照すると、一実施例では、列250は、第1の又は先頭の牽引ユニット22aを第2の又は中央の牽引ユニット22bに関して上方又は下方へ枢動するように操作可能である第1のリンク組立体252aと、第3の又は後ろの牽引ユニット22cを中央の牽引ユニット22bに関して上方又は下方へ枢動するように操作可能である第2のリンク組立体252bとを含む。列250は、また、各ユニット22a−22cに据付可能であり、また横断されようとしている表面256における間隙、段、突起及び任意の実質的な上り斜面または下り斜面のような表面256上の障害物を感知するように動作可能である障害物センサ254a−254hを含む。第1のリンク組立体252aは、先頭のユニット22aの後部に一端部で枢動可能に取り付けられかつ中央のユニット22bの前部262bに他端部で枢動可能に取り付けられた枢動リンク258aを含む。また、リンク組立体252aは、2つのアクチュエータリンクであってこれらの一端部で互いに枢着されかつ先頭のユニット22aの後部260a又は中央のユニット22bの前部262bの一方に取り付けられた2つのアクチュエータリンク264a,264bと、中央のユニット22bとアクチュエータリンク264bとに枢動可能に連結されたリンクアクチュエータ266aとを含む。ブッシュ又はボールを通して挿入可能であるボルト、ニードルベアリング又はジャーナルベアリングのような通常の技術を、リンク258a,264a,264b及びアクチュエータ266を互いに、また対応する牽引ユニット22a−22cを枢着するために用いることができる。第2のリンク組立体252bは、第1のリンク組立体252aに類似の形態を有する。前記障害物センサは、典型的には、間近の障害物を感知してマイクロプロセッサ220に知らせるために音又は光を用いる通常の近接センサである。
【0059】
さらに、図10及び図11を参照すると、一実施例において、列20は、また、牽引ユニット22a,22cに据え付けられた道具267a,267bを含む。道具267a,267bは、点検プローブ267c又は所望の爪をもったアーム267aのような任意の通常の道具とすることができる。
【0060】
さらに図10を参照すると、障害物センサ254aが実質的な傾斜を感知すると、センサ254aはMP 200に知らせる。次いで、MP 200は、先頭ユニット22aの密着部材46a−46dに、先に図5に関連して説明したように、表面256を解放するように指示する。次に、MP 200は、図5の気圧システム24に、傾斜面252上で先頭のユニット22aを枢動させるためにリンクアクチュエータ266に加圧空気を供給するように指示する。次に、MP 200が、先頭のユニット22aの密着部材46a−46dの吸引カップ54a−54dを伸長させ、中央のユニット22b及び後ろのユニット22cに先頭のユニット22aを傾斜面252に推進するように指示する。一旦、吸引カップ54a−54dが表面252に接しかつシールを確立すると、MP 200は先頭のユニット22aに列250を斜面の上方へ推進するように指示する。
【0061】
図11を参照すると、90度の下り傾斜面を周って降りるように前記列を推進するため、先に説明したと同様の操作順序が用いられている。しかし、牽引ユニット22aが下り傾斜面を下る場合、列250が前記傾斜面を下方へ移動するときに中央及び後ろのユニット22b,22cが列250の速度を遅くする。
【0062】
さらに図11を参照すると、センサ254a−254hは、また、列250が表面256を横断することを典型的に妨げるに十分に深く広いギャップ(図示せず)を感知するようにされる。このようなギャップに出会うとき、先に説明した前記操作順序が用いられるが、この例では、中央及び後ろのユニット22b,22cが列250を推進するとき、リンクアクチュエータ266aが先頭の牽引ユニット22aを前記ギャップの上方に吊り下げる。次に、一旦、障害物センサ254aが、先頭のユニット22aが前記ギャップを通過したことをMP 200(図8)に知らせると、MP 200は、リンクアクチュエータ266aに先頭のユニット22aを加工させて表面256に戻すことを指示する。前記ギャップ上に中央のユニット22bを吊り下げて推進するため、中央のユニット22bの密着部材46a−46dが前記表面から解放され、両リンクアクチュエータ266a,266bが、中央のユニットのトラック50a−50dの一又はそれ以上が前記ギャップ中に落下することを妨げることにより、中央のユニット22bを前記ギャップ上に吊り下げる。他の実施例では、リンクアクチュエータ266a,266bは、中央のユニット22bが前記ギャップ中に落下することを妨げるように操作可能であるロックを含むものとすることができる。
【0063】
列250は、牽引ユニット22a−22cを前後で互いに連結することにより形成するように示されまた説明されているが、列250はユニット22a−22cを側方で互いに連結することにより形成することができる。さらに、リンク組立体252a,252bは、異なる牽引ユニット22a−22cの1又はそれ以上の車軸200(図6)、又は車軸200及びフレーム42(図1)の組み合わせに取り付けることができる。また、先に示しまた説明したような単に1つとする代わりに、2以上のリンク組立体252a,252bが、ユニット22a−22cの一つを他のユニット22aに取り付けるようにすることができる。
【0064】
図12は、本発明の一実施例に従って6つの密着部材46a−46fを含む牽引ユニット270の平面図である。一実施例では、追加の密着部材46e−46fは、ユニット270が前記表面(図示せず)を横切るときに前記表面に牽引ユニット270を確保するように操作可能である。このような配列において、追加の密着部材46e−46fは、図1、図5及び図8に関連して先に説明した操作に類似の吸着、解放及び復帰操作を反復する。さらに、この配列では、追加の密着部材46e−46fの前記反復は、典型的には、ユニット270が前記表面を横切る間に少なくとも1つの密着部材46a−46fが前記表面に吸着することを確保することを補助するように、他の密着部材46a−46dに関してMP 220(図8)により監視される。
【0065】
他の実施例では、追加の密着歩合46e−46fは、牽引ユニット270が静止状態にある間にユニット270を前記表面に吸着することを単に補助するように操作可能である。例えば、ユニット270が逆さまにぶら下がり、又は前記表面の特定の位置で仕事をするドリルを含む搭載機器を運搬する場合、ユニット270は、他の密着部材46a−46dが単独で提供することができるよりも前記表面にこれを確保するためのより多くの力を必要とする。このような状況では、追加の密着部材46e−46fは、ユニット270が表面を横切るときにフレーム42に関してこれらが移動しないように前記フレームに取り付けられる。このような配列において、追加の密着部材46e−46fは、典型的には、ユニット270が作業場所に移動するときに前記表面の上方に吊り下げられる。前記作業場所では、一旦、典型的にはオペレータ又はMP 200が、追加の密着歩合46e−46fにこれらの吸引カップ54a−54fを前記表面まで伸長させ、他の密着部材46a−46dに類似のシールを形成するように指示する。このように、ユニット270はより確実に前記表面に吸着される。さらに、トラック50a−50dがユニット270の斜面における不必要な下降を阻止することができない前記斜面上において、追加の密着部材46e−46fがユニット270の移動を阻止するように補助することができる。
【0066】
2つの追加密着部材46e−46fが示されたが、牽引ユニット270を前記表面により一層確保するためにさらに多くの密着部材の追加が可能である。
【0067】
図13は、本発明の他の実施例に従って並んで連結された複数の牽引ユニットの2つの列の平面図である。列272,274は、図12に関連して説明したユニット270に似た各牽引ユニット270が6つの密着部材46a−46fを含むことを除いて、図10及び図11に関連して説明した列250に類似している。リンク組立体274は、図10及び図11に関連して説明したリンク組立体252a,252bに類似しており、列272を列274に取り付ける。2つの列272,274を並べて連結することにより、大きくまた重い積載機器を表面を横切って容易に移動させ、及び/又は前記表面上の作業場所に確保することができる。
【0068】
図14は、図1の牽引ユニット22が飛行機の胴体278を横切るときのブーム276につながれた牽引ユニット22の斜視図である。ユニット22をブーム276につなぐことは、ユニット22のオペレータがユニット22を飛行機の胴体278上又は適用可能な他の表面上の所望場所の近くに配置することを可能にし、翼280又は胴体278の底部282(容易に補助なしでオペレータの手が届く距離内における前記飛行機上の典型的な場所)上にユニットを配置し、またユニット22が前記所望場所まで長距離を移動することを待つ代わりにユニット22が前記所望場所へ短距離で横切るようにさせる。加えて、ブーム276にユニット22をつなぐことは、オペレータが、牽引ユニット22が胴体278から落下した場合に翼280,窓284又は胴体278のような飛行機の他の構造に高価な損害を及ぼすことを回避することを可能にする。
【0069】
図1に関連して先に説明したように、導管コード32は牽引ユニット22を気圧システム24(図1)及び制御システム28(図1)に接続し、また、自由落下するユニット22を捕らえるに十分な強さを有する任意の通常の材料からなり、ブーム276及び牽引ユニット22にボルト又はフックのような通常の技術を用いて取り付けることができるつなぎ縄40(図1)を含む。反揺れ動きロープ286は、牽引ユニット22が落下することがある場合に自動的な引き込みによりユニット22が胴体278へ揺れ戻ることを阻止する。ブーム276は任意の通常のブーム、又は参照のために組み込まれている米国特許第4,417,424号明細書で説明されているブームに類似するものを用いることができる。
【0070】
図15は、ビルディングの頂部につながれ、協働する図1の2つの牽引ユニット22a,22bの斜視図である。導管コード32内のつなぎ縄40(図1)は、牽引ユニット22a,22bが落下した場合に牽引ユニット22a,22b下の前記ビルディング及び人々への高価につく損傷を回避する。牽引ユニット22a,22bはビーム288を支持し、該ビームは、牽引ユニット22a,22bの一方の方向にビーム288に沿って移動可能である窓清掃道具290を支持する。この配列では、牽引ユニット22a,22bは、各窓292へ移動することなしに2以上の窓292を清掃することができる。他の実施例では、ビーム288は点検プローブ又はドリルのような他の道具を支持することができる。
【0071】
前述したところから、本発明の特定の実施例がここに例示の目的で記載されているが、本発明の精神及び範囲から逸脱することなく種々の変更が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】
本発明の一実施例に従う牽引ユニットの斜視図である。
【図2】
本発明の一実施例に従う図1の牽引ユニットに含まれるフレーム及び密着部材の斜視図である。
【図3】
図1の牽引ユニットに含まれる復帰機構及び密着部材の斜視図である。
【図4】
本発明の一実施例に従う図1−図3の密着部材の断面図である。
【図5】
本発明の一実施例に従う図1の牽引ユニットシステムに含まれる気圧システムのブロック線図である。
【図6】
本発明の一実施例に従う図1の牽引ユニットに含まれるトラックの正面断面図である。
【図7】
Aは、本発明の一実施例に従う台車組立体を含む図1及び図6のトラックの側面図である。Bは、本発明の他の実施例に従う台車組立体を含む図1及び図6のトラックの側面図である。
【図8】
本発明の一実施例に従う図1の牽引ユニットシステムに含まれる制御システムのブロック線図である。
【図9】
A〜Fは、本発明の一実施例に従う3つのタイプの回転を行う図1の牽引ユニットシステムに含まれる牽引ユニットを示す図である。
【図10】
本発明の一実施例に従う上り斜面を登って横切る図1の3つの牽引ユニットを含む列の側面図である。
【図11】
本発明の一実施例に従う下り斜面を回り、下って横切る図1の3つの牽引ユニットを含む列の側面図である。
【図12】
本発明の他の実施例に従う6つの密着部材を含む牽引ユニットの平面図である。
【図13】
本発明の他の実施例に従う、並んで連結された複数の牽引ユニットの2つの列を含むユニットの列の平面図である。
【図14】
ブームにつながれて飛行機を横切る図1の牽引ユニットの斜視図である。
【図15】
ビルディングの頂部につながれ、協働する図1の2つの牽引ユニットの斜視図である。
Claims (38)
- フレームと、
前記フレームに取り付けられ、該フレームを表面を横切って推進するように操作可能である複数のトラックと、
前記フレームに取り付けられ、前記フレームに関して移動可能であり、また前記フレームを前記表面に解除可能に固定するように操作可能である複数の密着部材であって、各密着部材が本体に取り付けられた脚であって前記表面に向けて前記脚を伸長させまた前記表面から前記脚を引き込ませるように操作可能である脚を有する、複数の密着部材と、
前記フレームに取り付けられた複数の復帰機構であって、それぞれが各復帰位置に各密着部材を移動させるように操作可能である、複数の復帰機構とを含む、牽引ユニット。 - 前記フレームを前記表面から一定の又は実質的に一定の距離を維持する、請求項1に記載の牽引ユニット。
- さらに、前記密着部材及び復帰機構に結合され、前記脚を伸長させ及び引き込めるように前記密着部材に指令しまた前記密着部材を移動させるように前記復帰機構に指令するように操作可能である制御ユニットを含む、請求項1に記載の牽引ユニット。
- さらに、前記密着部材及び復帰機構に結合され、前記脚を伸長させ及び引き込めるように前記密着部材に自動的に指令しまた前記密着部材を移動させるように前記復帰機構に自動的に指令するように操作可能である制御ユニットを含む、請求項1に記載の牽引ユニット。
- 前記フレームは、互いに枢動するように取り付けられた2つの部分を含む、請求項1に記載の牽引ユニット。
- 前記フレームは、中心軸線を有し、該中心軸線において枢着された2つの部分を含む、請求項1に記載の牽引ユニット。
- 前記フレームは、等しいか又は実質的に等しい寸法の2つの部分であって各部分が、等しいか又は実質的に等しい寸法の2つのセクションを有する2つの部分を含み、
各トラック、密着部材及び復帰機構が各セクションに取り付けられている、請求項1に記載の牽引ユニット。 - 前記フレームは4つの象限を含み、各トラック及び各密着部材は前記象限のそれぞれの内部に位置する、請求項1に記載の牽引ユニット。
- 前記フレームは、等しいか又は実質的に等しい寸法を有する、互いに枢着された2つの部分であって各部分が等しいか又は実質的に等しい寸法の2つのセクションを有し、各セクションが外側のコーナと中心とを有する2つの部分を含み、
各トラックが各外側のコーナに配置され、
各密着部材が各中心に配置されている、請求項1に記載の牽引ユニット。 - 前記フレームは矩形状である、請求項1に記載の牽引ユニット。
- 前記フレームは、等しいか又は実質的に等しい寸法を有する、互いに枢着された2つの部分であって各部分が2つの外側のコーナと内部とを有する2つの部分を含み、
各トラックが各外側のコーナに配置され、
2つの密着部材がそれぞれ各内部に配置されている、請求項1に記載の牽引ユニット。 - 前記フレームは、等しいか又は実質的に等しい寸法を有し互いに枢着された2つの部分であって各部分が2つの外側のコーナと内部とを有する2つの部分を含み、
各トラックは各外側のコーナに配置され、
3つの密着部材がそれぞれ各内部に配置されている、請求項1に記載の牽引ユニット。 - 各トラックは前記フレームに回転可能に取り付けられている、請求項1に記載の牽引ユニット。
- 各トラックは、同方向へ前記フレームから離れるように伸びている、請求項1に記載の牽引ユニット。
- 各トラックは、前記表面に接しかつ前記表面上を転がるように操作可能である2つの車輪を含む、請求項1に記載の牽引ユニット。
- 各トラックは、前記フレームに取り付けられたトラック本体と、
該トラック本体に取り付けられた車軸と、
該車軸に取り付けられた2つの車輪とを含む、請求項1に記載の牽引ユニット。 - 各トラックは、前記フレームに取り付けられたトラック本体と、
該トラック本体に取り付けられた車軸と、
該車軸に取り付けられた2つの車輪と、
該車輪に接続され該車輪を駆動するように操作可能であるモータとを含む、請求項1に記載の牽引ユニット。 - 前記密着部材は、前記表面からの前記フレームの距離を増大させるように操作可能である、請求項1に記載の牽引ユニット。
- 前記フレームは、各密着部材に対応するリニアベアリングであって前記フレームに関する前記密着部材の移動を許すように操作可能であるリニアベアリングを含む、請求項1に記載の牽引ユニット。
- 前記密着部材は、前記脚が前記表面に吸着されている間に前記脚に引き込み力を与えることにより前記表面に前記フレームを引くように操作可能である、請求項1に記載の牽引ユニット。
- 前記本体は、前記本体から突出する第1の端部を含みまた前記脚に取り付けられたアクチュエータを含む、請求項1に記載の牽引ユニット。
- 前記脚は吸引カップであって該カップと前記表面との間に真空を生じさせるように操作可能である吸引カップを含み、
前記本体は、前記ハウジングから突出する第1の端部を含みまた前記吸引カップに取り付けられたロッドを有するアクチュエータを含む、請求項1に記載の牽引ユニット。 - 各密着部材は平行移動ゾーン内で移動可能である、請求項1に記載の牽引ユニット。
- 前記フレームはリミットを有する4つの平行移動ゾーンを含み、各密着部材は前記平行移動ゾーン内で移動可能である、請求項1に記載の牽引ユニット。
- 前記フレームは、ソフトリミットを有する4つの平行移動ゾーンを含み、各密着部材は前記平行移動ゾーン内で移動可能である、請求項1に記載の牽引ユニット。
- 前記フレームは、中心と、ハードリミットと、前記中心及び前記ハードリミット間の距離の半分のソフトリミットを有する4つの平行移動ゾーンを含み、各密着部材は前記平行移動ゾーン内で移動可能である、請求項1に記載の牽引ユニット。
- 各密着部材は、中心を有する平行移動ゾーン内で移動可能であり、前記復帰位置は前記平行移動ゾーンの中心に位置する、請求項1に記載の牽引ユニット。
- 各復帰機構は、前記密着部材を前記復帰位置に引くように操作可能である、請求項1に記載の牽引ユニット。
- さらに、前記密着部材及び復帰機構に結合された制御ユニットを含み、
前記フレームは、平行移動ゾーン内のソフトリミットを規定し、また前記密着部材が前記リミットに近づくときに前記制御ユニットに前記密着部材の位置を振動で知らせるように操作可能であるセンサを含み、
また、前記制御ユニットは前記表面を解放するように前記密着部材に指令することにより前記信号に応答する、請求項1に記載の牽引ユニット。 - さらに、前記密着部材及び復帰機構に結合された制御ユニットを含み、該制御ユニットは、各復帰機構に、対応する密着部材を各復帰位置に移動させるように指令し、予め定められた時間の後に前記復帰機構に前記対応する密着部材の移動を停止するように指令する、請求項1に記載の牽引ユニット。
- さらに、前記トラックを回転させるように操作可能である操舵機構を含む、請求項1に記載の牽引ユニット。
- さらに、各トラックを他のトラックから独立して回転させるように操作可能である操舵機構を含む、請求項1に記載の牽引ユニット。
- さらに、2つの操舵機構を有し、前記フレームは、
寸法が等しいか又は実質的に等しくまた互いに枢着された2つの部分を含み、各部分が、寸法が等しいか又は実質的に等しい2つのセクションであって各セクションが1のトラックを置く外側のコーナを含み、
前記操舵機構の1つが1の部分で前記トラックに操作可能に接続され、他の操舵機構が他の部分で前記トラックに操作可能に取り付けられている、請求項1に記載の牽引ユニット。 - 前記脚は、吸引カップであって前記表面と前記カップとの間に真空を生じさせるように操作可能である吸引カップを含み、前記制御ユニットは、重力場に関して前記密着部材の方向を決定するように操作可能であり、また前記方向を補正すべく前記吸引カップの真空を調整するように操作可能である、請求項1に記載の牽引ユニット。
- 前記密着部材は、前記脚が前記表面に吸着されている間に前記脚に引き込み力を与えることにより前記表面に前記フレーム引くように操作可能であり、また前記制御ユニットは、重力場に関して前記密着部材の方向を決定するように操作可能であり、また前記方向を補正すべく前記脚に加えられる引き込み力を調整するように操作可能である、請求項1に記載の牽引ユニット。
- 表面を横切る方法であって、
前記表面に脚を吸着させること、
前記脚とフレームとを他の一方に向けて引くことにより、前記表面に対して前記フレームを引くこと、
前記吸着された脚に関して前記フレームを移動させること、
前記表面から前記脚を解放すること、
前記解放された客を復帰位置へ移動させることを含む、表面を横切る方法。 - さらに、前記フレームが前記表面を横切る間、前記吸着された脚及びフレームを互いに他の一方に向けて引くことにより、前記表面に対して前記フレームを引くことを含む、請求項41に記載の方法。
- 前記表面に前記脚を吸着させることは、前記脚と前記表面との間に真空を生じさせることを含む、請求項41に記載の方法。
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