JP2004517968A - 筆記手段としての固体マーキング組成物、筆記用具、光学的に可変なマーキング層および複数の光学的に可変な顔料の使用 - Google Patents

筆記手段としての固体マーキング組成物、筆記用具、光学的に可変なマーキング層および複数の光学的に可変な顔料の使用 Download PDF

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Abstract

本発明は、筆記用具中の筆記手段としての固体マーキング組成物に関する。該固体マーキング組成物は、少なくとも一つのタイプの光学的に可変な干渉顔料フレークを含む固体マトリックスを含む。該固体マーキング組成物は、コピー及び偽造防護特性を有する物品あるいは書類を与え、手書きの偽造防止マーキング及び署名を適用するための筆記用具に好適に使用される。

Description

【0001】
本発明は、本明細書の独立請求項の前文に記載の、筆記用具中の筆記手段としての固体マーキング組成物、その固体マーキング組成物を含む筆記用具、光学的に可変なマーキング層および複数の光学的に可変な顔料の使用、に関する。本発明の固体マーキング組成物は、特に、コピーを防止しなければならない、または原本として疑う余地のないようにマークを付けなければならない物品あるいは書類に、手書きでマーキングする用途に適している。
【0002】
高価なブランド品の模造、および通貨または小切手の偽造に対する闘いは、近年、非常に多様な異なったセキュリティーシステムを提供してきた。特に、書類を無許可でフォトコピーするのを防ぐための最も有効な方法の一つは、書類または物品の上あるいは内部に、視角に依存するカラー・シフトを示す特定の区画を適用するかまたは組入れることである。この効果は、干渉顔料(interference pigments) により得られる。この顔料は、書類のバルク材料の中に混和されるか、またはコーティング組成物あるいは印刷インキの中にブレンドされ、後でその書類に適用される。
【0003】
光学的に可変な顔料は、基本的に、光が、適した誘電性材料の薄層の第1表面と第2表面で反射される時に起きる干渉効果をベースにしている。反射されたその二つの波の干渉が、可視スペクトルの特定領域では反射強度を強め、そして他の領域では極端に弱める。その結果、該薄層は着色して見え、その色は、その二つの反射波の光路の差に依存する。該薄層内の光路は視角依存性であるから、現れる色も視角依存性である。
【0004】
視角に依存する色の変化を示す顔料は、普通フレーク状の形状をしており、無機性、有機性または混合した性質でもよい。このような顔料フレークは、様々な良く知られた方法で製造される。例えば:
i) 平らでお互いに平行に重なり合った複数の層のシートが創られる物理的蒸着法による。これは、後で剥がせるか、または溶解できて、支持体の付いていないフィルムが残るような適切な担体の上で行われる。このフィルムが顔料サイズまで粉砕される;
ii) 既に存在している粒子(アルミニウム・フレーク、雲母など)の表面に、希望する物理的パラメータを有する材料の層を沈着させる湿式または乾式化学沈着法による;
iii)らせん状配列、または類似配列の液晶材料の広がったシートを紫外線照射により硬化させ、次いで、その得られたシートを粉砕して顔料フレークにする化学的重合法による。この場合、その干渉効果は、その配列液晶スタック中での屈折率の周期的変調の結果生じる;
iv) 米国特許第3,711,176号明細書に記載されているような、全重合体多層シートを調製し、そして粉砕して顔料にする方法による。
【0005】
i)および ii)の場合には、その多層干渉スタックのために、二つの基本的設計構造が可能である。この二つの設計の第1は、高および低インデックスの誘電体フィルムが交互に積層された周期構造からなる全誘電体スタックであるのが特徴である。もう一つの設計タイプは、金属‐誘電体系として特性化することが可能で、殆ど全反射性の不透明な金属層上に、部分透過性で部分反射性の金属層と誘電体層が交互に積層された周期構造から成る。この定義は、 Fabry−Perot共鳴体原理に基づく全ての設計を含んでいる。全誘電体設計では、所定の高反射率帯での反射率は、繰返し数と共に増加するが、一方、金属‐誘電体設計の最高屈折率は、三層スタック、即ち、不透明の全反射性金属層;その全反射性層の上に整列した望ましくは 1.65 を超えない屈折率を有する誘電体材料の層;およびその誘電体層の上に整列した金属または金属酸化物の半透明な部分反射性層;で既に達成される。印刷用顔料では、不透明な全反射性層の表面の両側に整列した誘電性層と部分反射性層のシーケンスを有する対称構造が推奨される。現在の技術水準では、三層以上の多層構造(非対称設計)、それぞれ五層以上の多層構造(対称設計)から成る顔料フレークも報告されており、そして適用も可能である。
【0006】
干渉顔料フレークを用いて視角に依存するカラー変化を生じさせるコーティング組成物が、広く報告されてきた。しかし、それらは全て、適用前には、液状および/またはペースト状コンシステンシーのものである。
【0007】
米国特許第5,059,245号および第5,171,363号明細書は、タイプ i) の光学的に可変な顔料を含む液状の印刷インキを開示している。米国特許第5,059,245号は、プラスチック材料中に光学的に可変なペイント・フレークを混和し、次いで、注型、成形または押出成形して最終物品にする、もう一つの代替法に言及している。その特許明細書の趣旨では、混和された光学的に可変な顔料フレークを有する該プラスチック材料は、他の物品をコーティングする手段とは考えられず、それ自身が最終物品と考えられることは明らかであり、それは光学的に可変な顔料フレークの混和により着色されるのである。
【0008】
同じ特許:米国特許第5,059,245号明細書は、要求される効果を発現するために、この光学的に可変な顔料フレークのアスペクト比(aspect ratio)が、“これらフレークが、それらの上面側と底面側のいずれかで接地(land)し、末端では接地しないことを保証する助けになるという点で重要”であり、さらに“そのインキが、良好な流動特性を持つべきである”という点で重要であることを教示している。このことから、米国特許第5,059,245号の発明者達は、光学的に可変な顔料を含む固体組成物の単なる摩耗により光学的に可変な効果を創出する可能性を考えていないことは明らかである。このアスペクト比は、そのフレークの大きさ/厚さ比(largeness−to−thickness ratio)として定義される。
【0009】
混和された、タイプ i) の光学的に可変な顔料フレークを含むプラスチック・シートが、米国特許第5,424,119号明細書に記載されている。これらのプラスチック・シートは、バルク材料を、その可塑化状態で注型または押出成形することにより製造される。
【0010】
タイプ ii)の光学的に可変な顔料の製造と使用が、EP571836、EP668329、EP741170およびEP353544に記載されている。固体摩耗型筆記用組成物での使用は特許請求されていない。
【0011】
アルミニウム光輝性顔料(glitter pigments)を含む固型マーキング組成物が、米国特許第4,990,013号明細書に開示されている。このアルミニウム顔料は、それで製造される光輝効果を有する層を提供する。この光輝効果は、その顔料が、その層中でより無秩序に配列されている程、より良く発揮される。無秩序な配列は、入射光を多様な異なる方向に反射する多様な面とエッジを提供し、それにより光輝効果が生じる。光学的に可変な外観は生じない。
【0012】
真珠光沢の顔料:即ち二酸化チタンでコートしたマイカ・フレークを固体摩耗型筆記用組成物、即ちクレヨン、に混和することが、JP59174668およびJP09078019に開示されている。これらの特許の狙いは、大きい反射輝度と、特に、白色領域では透明のままで、暗色領域で光沢のある色調を発現するマーキング材料であった。実質的なカラー・シフトは観測されていない。
【0013】
真珠光沢または光輝性の顔料は、干渉顔料のクラスに属するが、それらは、光学的に可変な顔料で観測される強い角度依存性のカラー・シフトを示さない。これは、それらの構造と光学パラメータを制御することが不可能であることの直接的帰結である。玉虫色の顔料(iridescent pigment)を得るために、直径約50μm、厚さ約 1μmで低屈折率(n=1.6) のマイカの微小板(platelets) の両面が、高屈折率(n=2.0) の二酸化チタンまたは類似の材料でコートされる。この結果、透明な、3−層干渉スタックが得られ、入射光の一部は、その二酸化チタン上層で反射され、そしてその一部は、その二酸化チタン底層で反射され、誘電性マイカ層を二度通り抜けた後、上層反射光と干渉する。
【0014】
1 μmオーダーのマイカの微小板の厚さは、一方では、そのスペクトルの可視光範囲を通して、大きい数(4〜8)の干渉極大と干渉極小が見られる。このような量のスペクトル的特徴は、決まった色に帰結しない。他方、マイカは、フレークを得るために、自然の開裂作用により粉砕される鉱物なので、その個々のマイカ・フレークの厚さは正確に制御できない。従って、玉虫色の顔料は、常に異なるスペクトル特性を有するフレークの混合物であり、そして、加成的混合の法則によって、一緒になって白い外観になる。
【0015】
結果として、二酸化チタンでコートしたマイカは、色を発生する顔料としても、カラー・シフト性顔料としても用いることはできない。しかし、それは、特に暗背景で、そしてフラットな観察角度で、玉虫色の光反射効果を得ることを可能にし、この効果がカラー・コピー保護に有用である。かくして、最終基材上でのこの玉虫色顔料フレークの配向は、特別重要ではない;かくして、この技術分野の習熟者にとって、固体摩耗型筆記用組成物によるそれらの適用が、希望の効果に帰着するに違いない。
【0016】
米国特許第5,851,604号明細書は、光学的に可変なカラー印刷物の製造に、液状コーティング組成物中で、液晶型光学的に可変な顔料フレーク(タイプ iii)を使用することを教示している。粉末コーティング系およびバルク媒体中への、このフレークの混和についても開示されている。
【0017】
米国特許第5,851,604号明細書は、記載したカラー効果を得るためには、個々の顔料フレークが、“そのらせん軸の均一な空間配向に帰結するところの、比較的大きい表面領域に亘るできるだけ均一な”配列をしていることの必要性を明示している。この特許の発明者達は、“これら顔料は、せん断力が作用する方法により配向することが可能で、このような配向方法の例は、スプレー法、ナイフ・コーティング法、圧延法(rolling) 、ブラッシング法、エアー・ブラッシング法、スプリンクリング法(splinkling)、浸漬法、フロー・コーティング法、印刷法、注型法、押出し法、ブローイング法、カレンダー加工法、乾式コーティング法、流動層焼結法、摩擦電気的コーティング法(triboelectric coating)、静電スプレー法(electrostatic spraying)、静電コーティング法、またはラミネーション法である”ことを教示している。
【0018】
固体摩耗法は、これらの光学的に可変な顔料を適用するための有用なコーティング法として開示されておらず、そして、米国特許第5,851,604号明細書に示されたコーティング実施例をより詳細に見ると、それらの全てが、液体状態を経過することが明らかになる:粉末コーティングは、バインダが融解するベーキング工程を含んでおり、顔料フレークが配向することが可能になる;ナイフ・コーティング法は、コーティング組成物のペースト状態で行われ、それにより、その顔料フレークは、せん断力により配向される:プラスチック成形法も同様に、成形塊のペースト状態含んでおり、その際、顔料フレークが、せん断力により配向される;注型法では、重力のような自然の効果により顔料の配向が可能になる;ペイント薄膜中では、フレークは、毛細管力と表面張力により配向される;ラミネーションの間に、熱可塑性バインダが融解し、フレークの配向が可能になる;など。
【0019】
米国特許第5,851,604号明細書は、多様な用途、とりわけ“筆記用具”での液晶型光学的に可変な顔料の使用も列挙している。しかし、その趣旨からすれば、この顔料は、それら自身が最終製品である一連の物品であって、発色効果を創るために用いられていることは明らかである。(即ち、筆記用具それ自身が光学的に可変な顔料(OVP) で着色している);かくして、該物品は、他の製品に該色発現効果を創るための手段とは考えられない(即ち、OVP−クレヨンは、該列挙例の中に、暗黙にも含まれていない)。
【0020】
DE19820225A1は、もう一つのカテゴリーの光学的に可変な液晶型顔料に言及しており、そして、それらを含む組成物を特許請求している。さらに、その明細書の趣旨は、適用後に硬化される液状またはペースト状組成物に集中している。それは、固体摩耗による適用を暗黙にも含んでいない。
【0021】
従来技術の一つの欠点は、視角に依存する色の変化を示す層、書類または像を創るには、時間のかかる工程および印刷機や押出成形機などの高価な装置を必要とする。これら組成物は、単一書類上の署名のようなコピー防止用マーキングを迅速に創るには適していない。
【0022】
さて非常に驚くべきことに、光学的に可変な筆記用具、即ち、視角により実質的なカラー・シフトを示すような筆記用具が、紙、織物、木材、プラスチック、金属などのような記入用基材との接触で摩耗されるバインダ・マトリックス中に含まれた光学的に可変な顔料を含む固体摩耗型マーキング組成物、即ちクレヨンで、成功裏に得られることが見いだされた。人々が直観的に考えるかもしれないことに反して、固体状態での摩耗で、その基材上で、その光学的に可変なフレークの(その得られる記入が、良く認識できて且つ測定可能な角度依存性カラー・シフトを有する記入になるのに)十分な配列が明らかに生じる。
【0023】
特に、様々な書類に対するコピー防止、偽造防止またはエフェクト・マーキングを迅速に行なうための手段と方法が提供されるであろう。このマーキングの適用には、特別のノウ‐ハウを要しないであろうし、そして高価な装置、時間のかかる準備または適用後の層の特別な処理を必要としないであろう。
【0024】
これらの目的は、本発明の独立請求項の特徴により解決される。
特に、これらの目的は、特に、第1の視角と第2の視角での二つの色の間でカラー・シフトを生じ得る少なくとも一つのタイプの光学的に可変な干渉顔料を含んでいる固体マトリックスを含む、手書きの偽造防止マーキングを描くための筆記用具での、筆記手段としての固体マーキング組成物により達成される。
【0025】
既に説明したように、従来技術で開示されている、光学的に可変な顔料を含むコーティング組成物は、如何なる例外もなく、液体またはペースト状粘ちょう物である。この高い粘性は、フレークをお互いに対して、そして下に横たわる基材の表面に対して、フラットで平行な位置をとらせるために必要であると思われる。該希望される平行な位置に、フレークを整列させる原因となる次の三つの効果が想起される。1)液状の光学的に可変なコーティング組成物の適用の直後、重力は、フレークを、その基材表面に平行な方向に向けるのに有効である(沈降)。2)このレイ・ダウン(lay−down)は、その溶媒が基材に引張られることにより、そして溶媒の蒸発(乾燥)で創られる表面張力により強められる。さらに、このバインダー重合体は、収縮してフレークを引張ってフラットにする傾向がある。3)これら顔料フレークの整列に対するさらなるの助けが、機械的動き(ドローダウン:draw−down)、例えば、そのフィルムの二軸配向の間、により達成される。要約すると、液体またはペースト粘性の光学的に可変なコーティング組成物またはバルク材料は、該視角に依存するカラー・変動という特徴を得るために、適用前に、これら顔料フレークを、お互いに対して、そして/または下に横たわる基材に対して、平行な位置に整列できるようにすることが従来技術では絶対に必要であると思われる。
【0026】
さて驚くべきことに、本発明の固型コーティング組成物により基材上に生成された層は、そのコーティング組成物が液体またはペースト状粘性体でなくても、そして上述の整列に有効である如何なる力がなくてさえも、第1視角と第2視角の間でカラー・シフトを示すことが見いだされた。外見上、クレヨンまたは鉛筆芯からの光学的に可変な顔料フレークの、基材表面への単なる摩擦によるレイ・ダウンが、結果として、視角依存性カラー・シフトを生じるのに十分な整列をもたらす。基材上のマトリックス内でのフレークのこの配向は、2:1 以上、望ましくは 5:1より大きい、フレークのアスペクト比(aspect)(即ち大きさ/厚さ比)により改善される。このことは、これらフレークが、(平均で)その厚さより、5倍大きい(または幅が広い)ことを意味する。これは、これらフレークを、基材の表面に実質的に平行に、適用する助けになる。
【0027】
従来技術のコーティング組成物に反して、本発明の固体マーキング組成物は、基材上に適用された後、フィルムを形成しない。流動や橋架けのような固有のフィルム形成過程は、その層の適用後に起きない。本発明の趣旨では、層という用語は、本発明の固体マーキング組成物で適用できる任意の像またはマーキングを意味する。フィルム、フィルム生成、フィルム形成物質などの用語は、Rompp Lexikon, Lacke und Druckfarben, ed. U. Zorll, Georg Thieme Verlag, Stuttgart 1998、に示されている定義に従って規定される。この層は、基材上に、固体の顔料充填マトリックスを単に擦り付けることにより形成される。この固体マトリックスは、取扱うには十分な硬さを有し、しかも、その材料を(紙または織物のような)基材に、特に手で合理的な圧力で擦り付けると、その基材に接着するマトリックス組成物になるためには十分軟らかい、任意の材料である。
【0028】
本発明に従って、固体マーキング組成物作製のための、例えば鉛筆、クレヨン製造のための固体マトリックスは、この技術分野で良く知られている。これらは、ワックス、樹脂、脂肪酸、軟化剤(emollients)、着色剤、充填剤および他の添加剤の組合せから調合される。異なる種々のタイプのワックス状または樹脂状材料が用いられる。在来のクレヨンは、パラフィン・ワックスとステアリン酸をベースにしている。プラスチック・クレヨンは、ポリエチレン樹脂と可塑剤を用いる。水溶性クレヨンは、水溶性ポリエチレングリコ−ル樹脂を使用する。“固体” (“solid”) という用語は、標準状態(25℃、1.013bar、湿度60%)で、そのマトリックスを形成する物質の形状安定性を表す。この固体マトリックスの硬さは、その適用により最も良く規定される。そのマーキング組成物が、人間により加えられる適切な圧力で適用された時、一定の均一な厚さの平滑な層が、標準基材に接着するであろう。経験的には、0.05mm 〜1 mm のオーダーの接触面上に 20g〜500g(0.2N と5N) のオーダーの圧力が、その使用者により筆記用ペンに加えられる。この固体マトリックスは、そのマーキング組成物が、良好なレイ・ダウン性を有し、望ましくは、フレーキング(flaking) を示さないで、そして筆記用具として使い易いように調合される。本発明の固体マーキング組成物は、例えばクレヨン、鉛筆芯、などのような任意のタイプの筆記用具を製造するために使用できる。レイ・ダウンは、その固体マーキング組成物が、下に横たわる面に移る滑らかさ(smoothness qualities)の尺度である。レイ・ダウンの良いクレヨンは、それに最小の圧力を加えながら、画像、マークおよび図面を描くことが可能なので、子供達に特に好まれる。
【0029】
該固体マトリックスは、染料および/または顔料のような追加の着色剤を含んでいてもよいが、それらが、可視スペクトルの少なくとも一部領域で、該実質的な視角に依存するカラー変動を明らかに示す程十分透明であることを前提とする。透明度は、その基材の表面に沈着している組成物の層の厚さにも依存する。第1の視角と第2の視角での二つの色の間でカラー・シフトを起こし得る任意の光学的に可変な干渉顔料が、本発明の固体マーキング組成物に適している。しかし、推奨される態様は、その光学的に可変な顔料フレークが、無機の多層薄膜干渉スタックを含む固体マーキング組成物であり、該多層スタックは、場合により他の層を含んでいてもよい不透明の全反射性金属層を含んでおり、該全反射性層は、第1および第2表面と、その不透明の全反射性金属層の該第1および/または第2表面の少なくとも一つの上に整列した少なくとも一つのシーケンスを有しており、該シーケンスは、1.65またはそれより小さい屈折率を有する誘電体層および半透明な部分反射性金属および/または金属酸化物層を含んでおり、該シーケンスの誘電体層は、不透明な全反射性層に隣接して整列されている。
【0030】
このような無機の多層干渉スタックは、i)とii) の両方法で製造することができる。方法i)で製造された顔料フレークは、深い色度と視角に依存する強いカラー・シフトを有するが、それらは、周囲の媒体中での化学的抵抗性が不足することがある。これに反して、方法 ii)で製造された光学的に可変な顔料フレークは、かなりの化学的抵抗性を有するが、カラー効果が比較的弱い。本発明では、方法i)で製造された光学的に可変な顔料フレークが用いられるのが望ましい。
【0031】
さらに推奨される態様では、この多層干渉スタックは、該シーケンス(誘電体層と半透明の部分反射性層)の少なくとも一つが、不透明な全反射性金属層の該第1および第2表面の両方の上に整列している対称設計の物である。この誘電体層は、SiO またはMgF の層であるのが望ましい。全反射性金属層用に推奨される金属は、アルミニウムまたはアルミニウム合金である。しかし、金、銀、銅、ニッケルまたはそれらの合金が、更に用いられることができる。半透明の部分反射性層は、クロムで造られるのが望ましい。しかし、クロム合金、ニッケル、モネルまたはインコネルのような材料も用いられることができる。
【0032】
本発明のさらなる推奨される態様では、少なくとも一つの低屈折率材料と少なくとも一つの高屈折率材料からの少なくとも四つの交互層から形成されている全誘電体構造を含む、光学的に可変な干渉顔料フレークを混和した固体マーキング組成物が提供される。該全誘電体構造物の製造のために、この技術分野で知られている広範囲に多様な低および高屈折率の材料が用いられる。このようなデバイスの代表的な態様が、米国特許第3,858,977号明細書(発明者:J.A.Dobrowolski 達)に見られ、そして本明細書に引用参照されている。特に、ZrO /Al /ZrO /Al /ZrO およびZrO /SiO /ZrO /SiO /ZrO のタイプの5−層構造が実際に用いられている(J.A.Dobrowolski, “Optical Thin−Film Security Devicies ”in“Optical Document Security ”,2nd edition, R.L,Van Renesse(ed.)、Artech House,London,1998) [“光学的書類セキュリティー”第2版(アール.エル.ヴァン レネッセ編)、アーテク・ハウス、ロンドン、1998; の中の、ジェー.エー.ドブロウォロスキーの“光学的薄膜セキュリティーデバイス”)]。高屈折率材料用の二酸化チタン、二酸化ジルコニウムまたは硫化亜鉛と、低屈折率材料用のフッ化マグネシウムまたは二酸化ケイ素、との組合せが特に有用である。他の高屈折率材料に含まれるのは、遷移金属酸化物、二酸化セリウム、希土類元素のセスキオキシド類、希土類元素の三フッ化物類、硫化カドミウムおよびセレン化亜鉛である。他の低屈折率材料に含まれるのは、フッ化リチウム、フッ化カルシウム、フッ化アルミニウムおよび氷晶石(Na AlF )である。“低屈折率”とは、屈折率nが1.65またはそれ以下である材料を意味する。
【0033】
もう一つの推奨される態様では、アルミニウムフレークのような金属粒子が、例えば二酸化ケイ素のような低屈折率の材料の誘電性層でコートされ、次いで酸化鉄(III)(Fe )のような高屈折率の材料の反射体層でコートされる。
【0034】
さらに推奨される態様は、その光学的に可変な干渉顔料フレークが液晶材料、望ましくは、高分子コレステリック液晶材料を含んでいる固体マーキング組成物である。
【0035】
その顔料フレークが液晶タイプであるか、または全誘電体多層構造を含む場合には、カラー・シフト効果を証明するために、暗色または黒色の下に横たわる基材を必要とするであろう。
【0036】
固体マーキング組成物は、米国特許第3,711,176号明細書に記載されているような全重合体有機多層箔をベースにする光学的に可変な干渉顔料をさらに含んでいてもよい。
【0037】
その固体マーキング組成物のマトリックスは、顔料でも充填剤でもない、マーキング組成物の全ての成分を含んでいるものと規定される。このマトリックスは、標準適用条件下で蒸発する溶媒を含んでいない。
【0038】
このマトリックスは、普通、ワックスまたは、上述のタイプ、即ち、パラフィンワックス、ステアリン酸、他のカルボン酸類、カルボン酸誘導体、ポリエチレン樹脂、ポリエチレングリコ−ル樹脂などから選ばれる複数のワックス(飽和化合物)の混合物からなる。そのマトリックスのレイダウン特性を改善するために可塑剤を用いてもよい。
【0039】
特定の態様では、このマトリックスは、その上、不飽和脂肪酸またはその誘導体のような不飽和成分、および/またはステアリン酸コバルトまたはその類似物のような酸化的乾燥剤(siccativating agents)、および/または光触媒性活性化合物(増感剤)を含んでいる場合もある。これらの成分は、そのレイダウンされた層を、熱(融解)、紫外線照射または酸化的乾燥、による後処理(固定化)により硬化させる。このような固定化は、レイダウンされた層の耐久性(抵抗性)を増大させるために望ましい。
【0040】
本発明の趣旨に従って、カラーという用語は、CIELABシステムに従って規定される。“半透明”、“透明”、“不透明”、“全反射性”および“部分反射性”という用語は全て、電磁スペクトルの可視光範囲における光、即ち 400nm〜700nm の波長を有する光に関する。
【0041】
本発明のさらなる部分は、本発明の固体マーキング組成物を含む筆記用具である。このような筆記用具は、多くの用途を持っている。それらは、書類の効力を生じさせるために、そして/または書類が本物であることを証明するために、そして複写を防止するために用いられる。それらは、公式の署名を本物であることを証明するために、原本として、それに印を付けるのに有用である。かくして、本発明のさらなる部分は、望ましくは、本物であることを証明するための、それぞれ、本発明の筆記用具を用いて、固体マーキング組成物で作られた、第1視覚と第2視覚における二つの異なる色の間でのカラー・シフトを提供する光学的に可変なマーキング層である。
【0042】
この固体マーキング組成物は、追加として、さらなる顔料および充填剤、特に、ルミネセンス性または磁性顔料のようなセキュリティー顔料、を含んでいてもよい。特に、このマーキング組成物は、その光学的に可変な顔料自身の誘電性材料および金属材料に関連するルミネセンス特性または磁気特性のような組込まれた追加的セキュリティー特性を含んでいる場合もある。このマーキング組成物は、複数の異なる光学的に可変な顔料を含んでいる場合もある。
【0043】
この固体マーキング組成物は、特に、WO 9934315およびUS 6,200,628中に記載されているような法廷用マーキング化合物および粒子含んでいる場合もある。
【0044】
本発明の方法によるこの固体マーキング組成物は、このような組成物を適用するためにこの技術分野で知られている方法の全てにより、任意の基材に適用できる。本発明の一部は、さらに、書類に、特に、手書きされた、望ましくは偽造防止マーキングを付けるための筆記用具中に、複数の光学的に可変な顔料フレークを使用することである。
【0045】
本発明の方法による、この固体の摩耗‐沈着性マーキング組成物は、次の図および以下の処方実施例の助けを借りてさらに例示される。
実施例
全ての実施例において、これらの処方成分は、ペーストを調製するために80℃で完全に一緒に混合され、クレヨン芯として用いられる細長い円柱に成形され、次いで周囲温度まで冷却された。これら得られた固体のクレヨン芯が、紙、織物、木材、金属およびプラスチック材料に筆記するために用いられた。
【0046】
実施例1(基本処方)
5.0g ステアリン酸
5.0g OVP 緑色/マゼンタ(FLEX Products Inc.,Santa Rosa,CA)、可撓性ウエブ上への物理的蒸着により製造した(視角に依存する緑色→マゼンタカラーシフト)フレーク状光学的に可変な顔料。
【0047】
実施例2(ルミネセント顔料を含む処方)
4.0g ステアリン酸
1.0g カルナウバ・ワックス
1.0g ひまし油
5.0g OVP ED 1821(BASF)
展伸加工した(flattend)アルミニウム粒子を、SiO の誘電体層で化学的湿式法でコーティングし、次いで、Fe の反射体層の流動床中で化学蒸着することにより製造した光学的に可変な干渉顔料。
1.0g Lumilux Green CD 140 (Honeywell Specialty Chemicals,Seelze,GmbH) 、
UV→緑色ルミネセント顔料。
【0048】
実施例3(磁性顔料を含む処方)
4.0g ステアリン酸
2.0g 低融点パラフィン・ワックス
3.0g OVP 緑色/マゼンタ(FLEX Products Inc.,Santa Rosa,CA)、可撓性ウエブの上に物理的蒸着により生成させた(視角に依存する緑色→マゼンタ‐カラー・シフト)フレーク状光学的に可変な顔料。
2.0g OVP ED 1821(BASF)
展伸加工した(flattend)アルミニウム粒子を、SiO の誘電体層で化学的湿式法でコーティングし、次いで、Fe の反射体層の流動床中で化学蒸着することにより製造した光学的に可変な干渉顔料。
1.0g 磁性酸化物 B−350 M(MAGNOX)
実施例4(IRルミネセント顔料を含む処方)
4.0g ステアリン酸
1.0g ポリエチレングリコ−ル 17’500(Fluka)
3.0g OVP(Wacker Chemie SLM 41101 緑色→青色)
高分子コレステリック液晶材料を含む、光学的に可変な干渉顔料フレーク1.0g YVO :Nd(Honeywell Specialty Chemicals,Seelze,GmbH;IR−CD 139)
実施例5(法廷用コード化顔料を含む処方)
4.0g ステアリン酸
5.0g OVP 緑色/青色(FLEX Products Inc.,Santa Rosa,CA)、可撓性ウエブの上に物理的蒸着により製造された(視角に依存する緑色→青色カラー・シフト)フレーク状光学的に可変な顔料。
0.1g (Y1.0 Nd0.3 Gd0.4 Er0.2 Yb0.1 )O S 、WO9934315 に記載の法廷用コード化材料
実施例6(磁性OVP を含む処方)
2.0g ステアリン酸
2.5g OVP 緑色/青色磁性(FLEX Products Inc.)
全反射性層として磁性ニッケルを有する,可撓性ウエブの上に物理的蒸着により製造された、視角に依存する緑色→青色カラー・シフトを有する光学的に可変な顔料フレーク。
【0049】
実施例7(ルミネセントOVP を含む処方)
4.0g ステアリン酸
5.0g OVP 緑色→青色ルミネセント
誘電体層の一部として、ユーロピウム(III) イオンでドープされた、
LaF 層を含む金属‐誘電体‐金属層シーケンスを有する、物理的蒸着により製造された光学的に可変な顔料。
【0050】
上に示した処方実施例1に従って調製され、そして、それぞれ緑色→マゼンタ(g/m)および青色→赤色(b/r)光学的に可変なi)のタイプの顔料を含む2つの組成物を、紙に認証印を適用するために用いた。このようにコートされた表面の光学的パラメータとスペクトル(図2)が、PHYMA により製造されている双角測色計(two−angle colorimeter) を用いて測定された。
【0051】
CIELABカラー・パラメータは、直交に近い観測角(−22.5°で照明; 0°で観測)とグレージング角(grazing) に近い観測角(−45°で照明;+67.5°で観測)で測定された。これらの角度は、その紙面の法線を示し、そして−および+の記号は、その紙面に直交する面内の法線に対し反対の方向を示す。正反射(specular reflection) 条件を避けるために、照明角と観測角の選択は、すこし異なっている。
【0052】
得られた彩度(chroma)( c* )と色相(hue)(h* )が、視覚的に知覚される色の変化を定量的に表す:
Figure 2004517968
かくして、本発明の固体マーキング組成物を用いて紙の上に適用した単なる書込みが、明白な角度依存性のカラー変化を示すことが証明された。
【0053】
適用した証印を消えないようにする(即ち、溶媒、洗濯などに対する抵抗性)ためにバインダの橋架けが起きるように設計され得る後固着工程の効果をシミュレーションするために、この同じ試料は、熱による短い後処理(100℃で約10秒)にもかけられた。
【0054】
CIELABパラメータとスペクトルを同じ角度で、もう一度測定した(図3)。次の彩度と色相が得られた。
Figure 2004517968
この熱処理は、色相の値にわずかな変化を起こした(h* の値は 360°で元に戻ることに留意)が、その色とその色の変化の実質的な知覚は変らなかった。かくして、固体コーティング組成物を単に固体‐摩擦すれば、固体‐摩擦コーティング組成物(クレヨン)を、容易に手書きできるコピー防止手段として使用可能にする程十分に、その光学的に可変な顔料フレークが整列することが確かめられた。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の目的を図式的に描いている。
【図2】図2は、下に示される実施例1の方法に従って調製された、緑色→マゼンタおよび青色→赤色OVP クレヨンでコートされた、得られたままの紙の表面のスペクトル応答曲線を示している。
【図3】図3は、下に示される実施例1の方法に従って調製された緑色→マゼンタおよび青色→赤色OVP クレヨンでコートされた{本発明の方法による組成物の硬化可能(橋架け可能)態様の永久的固定のために必要であると思われる、短い熱処理後の}紙の表面のスペクトル応答曲線を示している。

Claims (17)

  1. 特に、基材上に手書きで偽造防止マーキングを行うための筆記ツールにおける、書込み手段としての固体マーキング組成物であって、該組成物は、追加の着色剤を含んでいてもよい固体マトリックスと、実質的に視角に依存するカラー変化を示す少なくとも一つのタイプの光学的に可変な顔料とを含んでおり、そのマーキング組成物は、筆記中に、該顔料を含むその組成物の層を該基材上に沈着させて、視角に依存するカラー変化を有するマーキングを創りだすために、摩耗性であることを特徴とする、固体マーキング組成物。
  2. 該顔料が、2:1 以上、望ましくは 5:1より大きいアスペクト比を有する、平たい薄膜状干渉顔料である、請求項1に記載の組成物。
  3. 該マトリックスが、可視スペクトルの少なくとも一部の領域で、該実質的に視角に依存するカラー変化を表示するために十分透明であることを特徴とする、請求項1または2に記載の組成物。
  4. その光学的に可変な顔料が、無機の多層薄膜干渉スタックを含み、該多層スタックは、他の層を含んでいてもよい不透明の全反射性金属層を含んでおり、該全反射性層は、第1および第2表面と、その不透明の全反射性金属層の該第1および第2表面の少なくとも一つの上に整列した少なくとも一つのシーケンスを有しており、該シーケンスは、1.65またはそれより小さい屈折率を有する誘電体層および半透明な部分反射性金属または金属酸化物層を含んでおり、該シーケンスの誘電体層は、その不透明な全反射性層に隣接している、請求項1〜3の一項に記載の固体マーキング組成物。
  5. その多層干渉スタックが、該シーケンスの少なくとも一つが不透明の全反射性金属層の該第1および該第2表面の上に整列している対称設計のスタックである、請求項4に記載の固体マーキング組成物。
  6. 該不透明な全反射性金属層が、該シーケンスの少なくとも一つにより完全に取囲まれている請求項5に記載の固体マーキング組成物。
  7. 該光学的に可変な顔料が、無機の全誘電体多層薄膜干渉スタックを含み、該スタックが、少なくとも四層の隣接する異なる誘電性材料を含んでいる、請求項1から3の一項に記載の固体マーキング組成物。
  8. 該光学的に可変な干渉顔料が、液晶材料を含む、請求項1から3の一項に記載の固体マーキング組成物。
  9. 該光学的に可変な干渉顔料が、全重合体有機多層箔である請求項1から3の一項に記載の固体マーキング組成物。
  10. 該固体マトリックスが、ワックスまたは、パラフィンワックス、カルボン酸類、特にステアリン酸、カルボン酸誘導体、カルナウバワックス、ポリエチレン樹脂、ポリエチレングリコ−ル樹脂、からなる群から選ばれるワックスの混合物を含む、請求項1から9の一項に記載の固体マーキング組成物。
  11. 該固体マトリックスが、不飽和脂肪酸およびその誘導体、酸化的乾燥剤および光触媒性活性化合物(増感剤)、からなる群から選ばれる成分を含む、請求項1から9の一項に記載の固体マーキング組成物。
  12. 少なくとも一種の追加のセキュリティー顔料、特に、ルミネセント顔料または磁性顔料を含んでいることを特徴とする、請求項1から11の一項に記載の固体マーキング組成物。
  13. 該光学的に可変な干渉顔料が、追加的にルミネセンス性を有する、請求項1から12の一項に記載の固体マーキング組成物。
  14. 該光学的に可変な干渉顔料が、追加的に磁性を有する、請求項1から12の一項に記載の固体マーキング組成物。
  15. 請求項1〜14の一項に記載の固体マーキング組成物を含む筆記用具。
  16. 第1視角と第2視角で、二つの別個の色の間でのカラー・シフトを提供する、望ましくは、認証目的用の光学的に可変なマーキング層であって、該マーキングが、請求項1から14の一項に記載の固体マーキング組成物で生成される、光学的に可変なマーキング層。
  17. 摩擦で転移し得る固体マトリックスと、実質的に視角に依存するカラー変化を示す少なくとも一つのタイプの光学的に可変な顔料とを含む摩擦で沈着し得る固体のマーキング組成物を、該表面上に該顔料を含む組成物の層を沈着させて、視角に依存するカラー変化を有するマーキングを創りだすために使用すること。
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