JP2004517173A - 立体的又は静電的スペーサーでコーテイングされたヒドロゲル - Google Patents

立体的又は静電的スペーサーでコーテイングされたヒドロゲル Download PDF

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Abstract

水不溶性で水膨潤性の、立体的又は静電的スペーサーでコーテイングされたヒドロゲルが記載されており、このヒドロゲルは、コーテイングの前に次の特徴:少なくとも20g/gの加圧下吸収性(AUL)(0.7psi)、少なくとも1600Paのゲル強度を有し、この際、コーテイングされた後のヒドロゲルは、有利に次の特徴を有する:少なくとも24g/gの遠心保留キャパシテイ(CRC)、少なくとも30×10−7cms/gの塩水フローコンダクテイビテイ(SFC)及び少なくとも0.15g/gsの自由膨潤速度(FSR)及び/又は最大160秒のボルテックス時間。

Description

【0001】
本発明は、ヒドロゲル、これを含有する水吸収性組成物、その製造法、衛生用品中でのその使用及び適当な水吸収性組成物の決定法に関する。
【0002】
衛生用品、例えばベビーおむつ又は婦人生理用ナプキン中では、従来から、高膨潤性のヒドロゲルが使用されている。これにより、衛生用品の容積を明らかに減少させることができた。
【0003】
おむつ構造における実際の傾向は、減少したセルロース繊維分及び高められたヒドロゲル分を有するより薄い構造を製造することに向かっている。薄い構造の利点は、改善された着用快適性においてだけではなく、包装及び貯蔵の際の経費の減少においても明らかである。絶えず薄くなるおむつ構造の傾向に伴い、水膨潤性で親水性のポリマーに要求される特性プロフィルは明らかに変わった。今や、液体導通及び−分配のためのヒドロゲルの能力が決定的に重要である。衛生用品の高い負荷(単位面積当たりのポリマー)に基づき、このポリマーは、膨潤した状態で、後の液体の遮断層(ゲル−ブロッキング)を形成してはならない。液体が高吸収性ヒドロゲル粒子の表面を濡らし、外部鞘が膨潤する際に、ゲル−ブロッキングが現れる。これによって、粒子内部への液体の拡散を困難にし、これに伴ない漏れをもたらす遮断層が形成される。製品が良好なゲル透過性及びそれに伴なう良好な移送特性を有する場合には、全衛生用品の至適利用が保証されうる。
【0004】
高膨潤性のヒドロゲルの大きい使用量の目的設定に伴い、出発ポリマー中の架橋度及び引き続く後架橋の合目的調整により、吸収能及びゲル強度が至適化された。出発ポリマー中でより高い架橋密度を得ることができる場合にのみ、より改良されたゲル透過性値を生じさせることができる。しかしながら、より高い架橋密度は同時に吸収キャパシテイを低下させ、かつポリマー中の膨潤速度を減少させる。この結果は、衛生用品中のヒドロゲル分の上昇と同時に漏れを防ぐために付加的な層を取り入れなければならず、これが再び嵩高な衛生用品をもたらし、特有の目的設定、薄い衛生用品の製造に逆に作用する。
【0005】
改良された移送特性を得、かつゲル−ブロッキングを避けるための可能な1方法は、粒度スペクトルを高い値に移行することである。これは、いずれにせよ膨潤速度の減少をもたらす。それというのも、吸収性物質の表面積が減少されるからである。この状態は望ましくない。
【0006】
改良されたゲル透過性を得るためのもう一つの方法は、膨潤した状態のヒドロゲル体上に高いゲル強度を与える表面後架橋である。低いゲル強度を有するゲルは、使用圧力(体圧)下に変形可能であり、ヒドロゲル/セルロース繊維吸収体中の孔を閉じ、これにより更なる液体吸収を阻止する。前記の理由から、出発ポリマー中の架橋密度の上昇を排除すべきであるので、表面後架橋が、ゲル強度の上昇のための好適な方法である。この表面後架橋により、ヒドロゲル粒子のシェル中の架橋密度は上昇し、これにより、このようにして形成されるベースポリマーの加圧下での吸収性(Absorbancy Under Load AUL)が高い水準まで高められる。ヒドロゲルシェル中の吸収キャパシテイが低下する一方で、このヒドロゲル粒子のコアは、可動性のポリマー核の存在によりシェルに比べて改良された吸収キャパシテイを示し、従って、このシェル構造により改良された液体導通性が保証される。
【0007】
しかしながら、高膨潤性ヒドロゲルの高い使用量の場合には、相変わらずゲル−ブロッキングの作用が現れる。従って、重要な基準として、膨潤した状態での液体導通の能力を考慮すべきである。良好な液体導通性(Fluessigkeitsweiterleitung)の場合にのみ、高膨潤性のヒドロゲルの実際の利点、即ち水性体液のその優れた吸収キャパシテイ及び保留キャパシテイが完全に利用されうる。しかしながら、衛生用品の使用時間に予期される時間に渡り液体導通性が現れる状態が重要である。この場合に、このヒドロゲルの完全な吸収キャパシテイが利用されるべきである。液体導通性を得るためのヒドロゲルの能力は、塩水フローコンダクテイビテイ(Saline Flow Conductivity;SFC)の値で定量される。このSFCは、形成されたヒドロゲル層の、所定の圧力下での液体導通性の能力を測定する。この場合に、ヒドロゲル粒子が、多量の使用量の場合に膨潤した状態で相互に接触して連続的な吸収層を形成し、この中で液体分配が起こると信じられている。
【0008】
ベースポリマー(表面後架橋された出発ポリマー)の表面の引き続く変性は、公知である。
【0009】
DE−A−3523617は、カルボキシル基反応性の架橋剤物質を用いる表面後架橋に引き続く乾燥シリカゲル粉末への微粉砕された非晶質ポリ珪酸(シリカ)の添加に関する。
【0010】
この技術水準によれば、硫酸アルミニウムが、単一の架橋剤として又は他の架橋剤と組み合わされて表面後架橋の際に使用される。
【0011】
WO95/22356は、吸収特性の改良のための他のポリマーを用いる吸収性ポリマーの変性に関する。有利な変性剤は、ポリアミン及びポリイミンである。しかしながら、SFCに関する効果は、その第1表及び第2表によれば、低い。
【0012】
WO95/26209は、高膨潤性ヒドロゲル60〜100%を含有する少なくとも1つの領域を有する吸収性構造に関し、この際、この高膨潤性ヒドロゲルは、少なくとも30×10−7cms/gのSFC及び少なくとも23g/gのPUP 0.7psiを有する。その例中には、表面後架橋により相応する高膨潤性のヒドロゲルが得られることが説明されている。第1表及び第2表から明らかなように、この処理法により、SFCの上昇はゲル体積の減少によってのみ得ることができる、即ち、保留性とゲル透過性との間には逆の関係がある。
【0013】
SFCは、高膨潤性ヒドロゲルの粒度上昇に伴い上昇する。粒度上昇に伴い、その体積に比較して高膨潤性ヒドロゲル−粒子の表面積は低下し、その結果、膨潤速度の減少を生じる。従って、この実験系列の結果から、膨潤速度もSFCに対して逆の依存関係を示すと結論することができる。
【0014】
従って、衛生用品中での使用の際に、良好な移送特性、高い透過性、同時に高い最終吸収能及び高い膨潤速度を提供する高膨潤性のヒドロゲル又は水吸収性組成物を提供する課題が存在した。ヒドロゲルの高い吸収キャパシテイ、高い液体移送能及び急速な膨潤能が相互に排他的な技術水準とは反対に、今や、矛盾するパラメータが一つになっている新規の高膨潤性ヒドロゲルを生じさせるべきである。更に、本発明による高膨潤性のヒドロゲルの高い使用量により、薄い衛生用品を製造することが可能であるべきである。この目的のために、同時に高い膨潤化速度(吸収速度)、高いゲル透過性及び高い保留性を有する高膨潤性ヒドロゲルを生じさせるべきである。現存する優れた液体分布で、本発明による高膨潤性ヒドロゲルのこの高い総合キャパシテイがこの吸収層中で至適に利用できるべきである。
【0015】
この課題は、本発明により、立体的又は静電的スペーサー(Abstandhalter)でコーテイングされた、水不溶性で水膨潤性のヒドロゲルにより解決され、この際、このヒドロゲルはコーテイングの前に次の特徴を有する:
− 少なくとも20g/gの加圧下吸収性(AUL)(0.7psi)、
− 少なくとも1600Paのゲル強度。
【0016】
更に、このコーテイングされたヒドロゲルは有利に次の特徴を有する:
− 少なくとも24g/gの遠心保留キャパシテイ(CRC)、
− 少なくとも30×10−7、好ましくは少なくとも60×10−7cms/gの塩水フローコンダクテイビテイ(SFC)及び
− 少なくとも0.15g/gsの自由膨潤速度(FSR)及び/又は
最大160秒のボルテックス時間(Vortex Time)。
【0017】
概念「水吸収性」は、水又は有機及び無機化合物を溶解含有することができる水性系、殊に体液、例えば尿、血液又はこれらを含有する液体に関連する。
【0018】
本発明によるヒドロゲル及びこれを含有する水吸収性組成物は、水性液体の吸収作用をする衛生用品又は他の製品の製造のために使用することができる。従って、本発明は、更に本発明による水吸収性組成物を液体透過性トップシートと液体不透過性バックシートとの間に含有する衛生用品に関する。この場合に、この衛生用品は、おむつ、婦人生理用ナプキン及び失禁用製品の形で存在しうる。
【0019】
更に、本発明は、前記のように定義されている水不溶性で水膨潤性のヒドロゲルの使用によって水吸収性組成物の透過性、キャパシテイ及び膨潤速度を上昇させることからなる、水吸収性組成物の性能プロフィルを改良する方法に関する。
【0020】
更に、本発明は、コーテイングされていないヒドロゲルの加圧下吸収性(AUL)及びゲル強度の測定及び所定の水吸収性組成物を得るためのコーテイングされたヒドロゲルの遠心保留キャパシテイ(CRC)、塩水フローコンダクテイビテイ(SFC)及び自由膨潤速度(FSR)の測定及びそのためにヒドロゲルが前記の特性スペクトルを示す水吸収性組成物の決定からなる、高い透過性、キャパシテイ及び膨潤比を有する水吸収性組成物の決定法に関する。
【0021】
更に、本発明は、前記のように定義されているヒドロゲルを、水性液体の吸収作用をする衛生用品中又は他の製品中で、透過性、キャパシテイ及び膨潤速度の上昇のために使用することに関する。
【0022】
意外にも、少なくとも20g/g、好ましくは少なくとも22g/g、特に好ましくは少なくとも24g/g、極めて好ましくは少なくとも26g/gのAUL(0.7psi)並びに少なくとも1600Pa、好ましくは少なくとも1800Pa、特に好ましくは少なくとも2000Paのゲル強度を有するベースポリマーを使用し、その表面を、後に、立体的(不活性)又は静電的スペーサーでコーテイングする際に、前記の課題は完全に解決されることが判明した。その特性を有するベースポリマーにより、圧力負荷下で、スペーサー効果が、ゲル粒子の容易すぎる変形可能性により相殺されないことが保証される。
【0023】
立体的又は静電的スペーサーの添加の技術を用いて、吸収層内に高いヒドロゲル−含分を有する衛生用品の製造が可能になる。更に、静電的スペーサーを有するヒドロゲルは、セルロース−繊維への改良された結合性をも示す。それというのも、セルロース−繊維はその表面で弱く負に帯電されているからである。この状況は、特に有利である。それというのも、これが静電的スペーサー及びセルロース−繊維を有するヒドロゲルの前記の特性プロフィルを可能とし、このヒドロゲルを繊維マトリックス内部に固定する付加的助剤なしに、吸収層を製造することを可能とするからである。セルロース繊維へのこの結合により、自動的に、ヒドロゲル物質の固定が行われて、吸収剤核の表面へのヒドロゲル物質の不所望の逆分配が起こらない。
【0024】
本発明による高膨潤性ポリマー粒子は、高い吸収キャパシテイ、改良された液体移送能並びに高い膨潤速度により優れている。この衛生用品は、この理由から極めて薄く構成することができる。高いキャパシテイを有する本発明による高膨潤性ヒドロゲルの高い割合により、大きな吸収能が可能にされて、漏れの問題も避けられる。同時に、改良された液体分配により、高い吸収キャパシテイも完全に利用される。
【0025】
本発明は、次のような方法からなる新規種類の高膨潤性ヒドロゲルを製造する方法に関する:
(1)少なくとも20g/g、好ましくは少なくとも22g/g、特に好ましくは少なくとも24g/g、極めて好ましくは少なくとも26g/gのAUL(0.7psi)及び少なくとも1600Pa、好ましくは少なくとも1800Pa、特に好ましくは少なくとも2000Paのゲル強度を有する高膨潤性ベースポリマーの前選択、
(2)前記基準により前選択されたベースポリマーの表面の立体的又は静電的スペーサーでの後処理(コーテイング)。
【0026】
この前選択されたヒドロゲルのコーテイングにより、技術水準とは反対に同時に高い膨潤速度(吸収速度)、高いゲル透過性及び高い保留性を有する高膨潤性ヒドロゲルを製造することが成功する。
【0027】
相応して、次の特性組み合わせを有するヒドロゲルが生じさせられる:
− 24g/g以上、好ましくは26g/g以上、より好ましくは28g/g以上、なおより好ましくは30g/g以上のCRC、殊に好ましくは32g/g以上のCRC、かつ最も好ましくは35g/g以上のCRC 及び
− 30×10−7cms/g以上、有利に60g×10−7cms/g以上、好ましくは80×10−7cms/g以上、より好ましくは100×10−7cms/g以上、なおより好ましくは120×10−7cms/g以上、殊に好ましくは150×10−7cms/g以上、極めて好ましくは200×10−7cms/g以上、最も好ましくは300×10−7cms/g以上のSFC 及び
− 0.15g/gs以上、好ましくは0.20g/gs以上、より好ましくは0.3g/gs以上、なおより好ましくは0.5g/gs以上、殊に好ましくは0.70g/gs以上、最も好ましくは1.00g/gs以上の自由膨潤速度(Free Swell Rate)又は
− 160秒以下のボルテックス時間(Vortex−Zeit)、好ましくは120秒以下のボルテックス時間、より好ましくは90秒以下のボルテックス時間、殊に好ましくは60秒以下のボルテックス時間、最も好ましくは30秒以下のボルテックス時間。
【0028】
スペーサーを有する水膨潤性ヒドロゲル
ヒドロゲル形成性ポリマーは、殊に(共)重合された親水性モノマーからのポリマー、適当なグラフトベースへの1種以上の親水性モノマーのグラフト(コ)ポリマー、架橋セルロース−又は澱粉エーテル、架橋カルボキシメチルセルロース、部分架橋ポリアルキレンオキサイド又は水性液体中で膨潤可能な天然物、例えばグア誘導体、アルギネート及びカラジーナンである。
【0029】
好適なグラフトベースは、天然又は合成に由来することができる。例は、澱粉、セルロース又はセルロース誘導体及び他の多糖類及びオリゴ糖類、ポリビニルアルコール、ポリアルキレンオキサイド、殊にポリエチレンオキサイド及びポリプロピレンオキサイド、ポリアミン、ポリアミド及び親水性ポリエステルである。好適なポリアルキレンオキサイドは、例えば次式を有する:
【0030】
【化1】
Figure 2004517173
【0031】
[式中、R及びRは、相互に無関係に水素、アルキル、アルケニル又はアクリルを表し、Xは水素又はメチルを表し、nは1〜10000の整数を表す]。
【0032】
及びRは、水素、(C〜C)−アルキル、(C〜C)−アルケニル又はフェニルを表すのが好ましい。
【0033】
ヒドロゲル形成性ポリマーとしては、主としてその塩、通常はアルカリ金属塩又はアンモニウム塩の形で存在する酸基を有する架橋されたポリマーが好ましい。このようなポリマーは、水性液体との接触時に特に著しく膨潤してゲルを形成する。
【0034】
酸基を有するモノエチレン系不飽和モノマー又はそれらの塩の架橋性重合又は共重合により得られるポリマーが好ましい。更に、これらモノマーは、架橋剤なしで(共)重合し、後に架橋することが可能である。
【0035】
このような酸基を有するモノマーは、例えばモノエチレン系不飽和C〜C25−カルボン酸又は無水物、例えばアクリル酸、メタクリル酸、エタクリル酸、α−クロルアクリル酸、クロトン酸、マレイン酸、無水マレイン酸、イタコン酸、シトラコン酸、メサコン酸、グルタコン酸、アコニチン酸及びフマル酸である。更に、モノエチレン系不飽和のスルホン酸又はホスホン酸、例えばビニルスルホン酸、アリルスルホン酸、スルホエチルアクリレート、スルホエチルメタクリレート、スルホプロピルアクリレート、スルホプロピルメタクリレート、2−ヒドロキシ−3−アクリルオキシプロピルスルホン酸、2−ヒドロキシ−3−メタクリル−オキシプロピルスルホン酸、ビニルホスホン酸、アリルホスホン酸、スチロールスルホン酸及び2−アクリルアミド−2−メチル−プロパンスルホン酸がこれに該当する。これらのモノマーは、単独で又は相互に混合して使用することができる。
【0036】
好ましく使用されるモノマーは、アクリル酸、メタクリル酸、ビニルスルホン酸、アクリルアミドプロパンスルホン酸又はこれらの酸の混合物、例えばアクリル酸とメタクリル酸との混合物、アクリル酸とアクリルアミドプロパンスルホン酸との混合物又はアクリル酸とビニルスルホン酸との混合物である。
【0037】
特性の至適化のために、付加的に、酸基を有しないが、酸基を有するモノマーと共重合可能であるモノエチレン系不飽和化合物を使用するのが有効でありうる。例えばモノエチレン系不飽和カルボン酸のアミド又はニトリル、例えばアクリルアミド、メタクリルアミド及びN−ビニルホルムアミド、N−ビニルアセタミド、N−メチル−ビニルアセタミド、アクリロニトリル及びメタクリルニトリルがこれに属する。更に好適な化合物は、例えば飽和C〜C−カルボン酸のビニルエステル、例えば蟻酸ビニル、酢酸ビニル又はプロピオン酸ビニル、アルキル基中に少なくともC−原子2個を有するアルキルビニルエーテル、例えばエチルビニルエーテル又はブチルビニルエーテル、モノエチレン系不飽和C〜C−カルボン酸のエステル、例えば1価のC〜C18−アルコールとアクリル酸、メタクリル酸又はマレイン酸とからのエステル、マレイン酸の半エステル、例えばマレイン酸モノメチルエステル、N−ビニルラクタム、例えばN−ビニルピロリドン又はN−ビニルカプロラクタム、アルコキシル化された1価の飽和アルコール、例えばアルコール1モル当たりエチレンオキサイド及び/又はプロピレンオキサイド2〜200モルと反応されているC−原子数10〜25のアルコールのアクリル酸−及びメタクリル酸エステル並びにポリエチレングリコール又はポリプロピレングリコール(この際、プロピレングリコールの分子量(Mn)は、例えば200までであってよい)のモノアクリル酸エステル及びモノメタクリル酸エステルである。更に好適なモノマーは、スチレン及びアルキル置換されたスチレン、例えばエチルスチレン又はt−ブチルスチレンである。
【0038】
これらの酸基を有しないモノマーは、他のモノマーと混合して、例えば酢酸ビニルと2−ヒドロキシエチルアクリレートとからの任意の割合の混合物も使用できる。これらの酸基を有しないモノマーが、0〜50質量%、有利には20質量%より少ない量で反応混合物に添加される。
【0039】
場合により重合の前又は後にそのアルカリ金属塩又はアンモニウム塩に移行され得る酸基を有するモノエチレン系不飽和モノマー及びその全質量に対して0〜40質量%の酸基を有しないモノエチレン系不飽和モノマーからの架橋されたモノマーが好ましい。
【0040】
モノエチレン系不飽和C〜C12−カルボン酸及び/又はそれらのアルカリ金属−又はアンモニウム塩からの架橋されたポリマーが好ましい。殊にその酸基の25〜100%がアルカリ金属−又はアンモニウム塩として存在する架橋されたポリアクリル酸が好ましい。
【0041】
少なくとも2つのエチレン系不飽和二重結合を有する化合物が架橋剤として機能することができる。このタイプの化合物の例は次のものである:N,N’−メチレンビスアクリルアミド、ポリエチレングリコールジアクリレート及びポリエチレングリコールジメタクリレート(これらはそれぞれ106〜8500、有利に400〜2000の分子量のポリエチレングリコールから生じる)、トリメチロールプロパントリアクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート、エチレングリコールジアクリレート、エチレングリコールジメタクリレート、プロピレングリコールジアクリレート、プロピレングリコールジメタクリレート、ブタンジオールジアクリレート、ブタンジオールジメタクリレート、ヘキサンジオールジアクリレート、ヘキサンジオールジメタクリレート、アリルメタクリレート、エチレンオキサイドとプロピレンオキサイドとのブロックコポリマーのジアクリレート及びジメタクリレート、2個又は多数のアクリル酸又はメタクリル酸でエステル化された多価アルコール、例えばグリセリン又はペンタエリスリット、トリアリルアミン、ジアルキルジアリルアンモニウムハロゲニド、例えばジメチルジアリルアンモニウムクロリド及びジエチルジアリルアンモニウムクロリド、テトラアリルエチレンジアミン、ジビニルベンゾール、ジアリルフタレート、分子量106〜4000のポリエチレングリコールのポリエチレンクリコールジビニルエーテル、トリメチロールプロパンジアリルエーテル、ブタンジオールジビニルエーテル、ペンタエリスリットトリアリールエーテル、エチレングリコールジグリシジルエーテル又はポリエチレングリコールジグリシジルエーテル1モルとペンタエルスリトールトリアリルエーテル又はアリルアルコール2モルとの反応生成物及び/又はジビニルエチレン尿素。水溶性架橋剤、例えばN,N’−メチレンビスアクリルアミド、ポリエチレングリコールジアクリレート及びポリエチレングリコール−ジメタクリレート(これはジオール又はポリオール1モルへのエチレンオキサイド2〜400モルの付加生成物から生じる)、ジオール又はポリオール1モルへのエチレンオキサイド2〜400モルの付加生成物のビニルエーテル、エチレングリコールジアクリレート、エチレングリコールジメタクリレート又はグリセリン1モルへのエチレンオキサイド6〜20モルの付加生成物のトリアクリレート及びトリメタクリレート、ペンタエリスリットトリアリルエーテル及び/又はジビニル尿素を使用するのが有利である。
【0042】
更に架橋剤として、少なくとも1個の重合可能なエチレン系不飽和基及び少なくとも1個の他の官能基を有する化合物がこれに該当する。この架橋剤の官能基は、この官能基と、実質的にモノマーの酸基と反応することができるべきである。好適な官能基は、例えばヒドロキシル−、アミノ−、エポキシ−及びアジリジノ基である。前記のモノエチレン系不飽和カルボン酸のヒドロキシアルキルエステル、例えば2−ヒドロキシエチルアクリレート、ヒドロキシプロピルアクリレート、ヒドロキシブチルアクリレート、ヒドロキシエチルメタクリレート、ヒドロキシプロピルメタクリレート及びヒドロキシブチルメタクリレート、アリルピペリジニウムブロミド、N−ビニルイミダゾール、例えばN−ビニルイミダゾール、1−ビニル−2−メチルイミダゾール及びN−ビニルイミダゾリン、例えばN−ビニルイミダゾリン、1−ビニル−2−メチルイミダゾリン、1−ビニル−2−エチルイミダゾリン又は1−ビニル−2−プロピルイミダゾリンが使用でき、これらは遊離の塩基、4級化された形で又は塩として重合時に使用することができる。更に、ジアルキルアミノエチルアクリレート、ジメチルアミノエチルメタクリレート、ジエチルアミノエチルアクリレート及びジエチルアミノエチルメタクリレートが好適である。塩基性エステルは、有利に4級化された形で又は塩として使用される。更に、例えばグリシジル(メタ)アクリレートも使用できる。
【0043】
更に、架橋剤として、モノマーの官能基、実質的に酸基と反応することができる少なくとも2個の官能基を有する化合物がこれに該当する。このために好適である官能基は、既に記載されており、例えばヒドロキシル−、アミノ−、エポキシ−、イソシアネート−、エステル−、アミド−及びアジリジノ基である。このような架橋剤の例は次のものである:エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、ポリエチレングリコール、グリセリン、ポリグリセリン、トリエタノールアミン、プロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、エチレンオキサイドとプロピレンオキサイドとのブロックコポリマー、エタノールアミン、ソルビタン脂肪酸エステル、エトキシル化ソルビタン脂肪酸エステル、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリット、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、ポリビニルアルコール、ソルビット、澱粉、ポリグリシジルエーテル、例えばエチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリエチレングリコール−ジグリシジルエーテル、グリセリンジグリシジルエーテル、グリセリンポリグリシジルエーテル、ジグリセリンポリグリシジルエーテル、ポリグリセリンポリグルシジルエーテル、ソルビトールポリグリシジルエーテル、ペンタエリスリットポリグリシジルエーテル、プロピレングリコールジグリシジルエーテル及びポリプロピレングリコールジグリシジルエーテル、ポリアジリジン化合物、例えば2,2−ビスヒドロキシメチルブタノール−トリス[3−(1−アジリジニル)−プロピオネート]、1,6−ヘキサメチレンジエチレン尿素、ジフェニルメタン−ビス−4,4’−N,N’−ジエチレン尿素、ハロゲンエポキシ化合物、例えばエピクロロヒドリン及びα−メチルエピフルオロヒドリン、ポリイソシアネート、例えば2,4−トルイレンジイソシアネート及びヘキサメチレンジイソシアネート、アルキレンカーボネート、例えば1,3−ジオキソラン−2−オン及び4−メチル−1,3−ジオキソラン−2−オン、更にビスオキサゾリン及びオキサゾリドン、ポリアミドアミン並びにエピクロロヒドリンとのこの反応生成物、更にポリ4級化アミン、例えばジメチルアミンとエピクロロヒドリンとの縮合生成物、ジアリルジメチルアンモニウムクロリドのホモ−及びコポリマー並びに場合により例えば塩化メチレンで4級化されているジメチルアミノエチル(メタ)アクリレートのホモ−及びコポリマー。
【0044】
これら架橋剤は、反応混合物中に、例えば0.001〜20、有利に0.01〜14質量%で存在している。
【0045】
この重合は、一般に慣用のように開始剤により開始される。重合可能な水性混合物上への電子線の作用による重合の開始も可能である。いずれにせよ、この重合は、前記種類の開始剤の不存在で、光開始剤の存在下でのエネルギーの多い照射線の作用によっても開始されうる。重合開始剤として、全体的に重合条件下でラジカルに破壊される化合物、例えばペルオキサイド、ヒドロペルオキサイド、過酸化水素、過硫酸塩、アゾ化合物及びいわゆるレドックス触媒が使用できる。水溶性開始剤の使用が好ましい。多くの場合に、種々の重合開始剤の混合物、例えば過酸化水素とナトリウム−又はカリウムペルオキソ二硫酸塩とからの混合物が有利である。過酸化水素とペルオキソ二硫酸ナトリウムとからの混合物がいずれの任意の割合でも使用できる。好適な有機ペルオキサイドは、例えばアセチルアセトンペルオキサイド、メチルエチルケトンペルオキサイド、t−ブチルヒドロペルオキサイド、クモールヒドロペルオキサイド、t−アミルペルピバレート、t−ブチルペルピバレート、t−ブチルペルネオヘキサノエート、t−ブチルペルイソブチレート、t−ブチル−ペル−2−エチルヘキサノエート、t−ブチルペルイソノナノエート、t−ブチルペルマレエート、t−ブチルペルベンゾエート、ジ−(2−エチルヘキシル)ペルオキシジカーボネート、ジシクロヘキシルペルオキシジカーボネート、ジ−(4−t−ブチル−シクロヘキシル)ペルオキシジカーボネート、ジミリスチルペルオキシジカーボネート、ジアセチルペルオキシ−ジカーボネート、アリルペルエステル、クミルペルオキシネオデカノエート、t−ブチルペル−3,5,5−トリメチルヘキサノエート、アセチルシクロヘキシルスルホニルペルオキシド、ジラウリルペルオキシド、ジベンゾイルペルオキシド及びt−アミルペルネオデカノエートである。特に好適な重合開始剤は、水溶性アゾ開始剤、例えば2,2’−アゾ−ビス−(2−アミノプロパン)ジヒドロクロリド、2,2’−アゾビスー(N,N’−ジメチレン)イソブチルアミジン−ジヒドロクロリド、2−(カルバモイルアゾ)イソブチロニトリル、2,2’−アゾビス[2−(2’−イミダゾリン−2−イル)プロパン]ジヒドロクロリド及び4,4’−アゾビス−(4−シアノバレリアン酸)である。記載の重合開始剤は、慣用量で、例えば重合すべきモノマーに対して0.01〜5、有利に0.05〜2.0質量%の量で使用される。
【0046】
開始剤としては、更にレドックス触媒がこれに該当する。このレドックス触媒は、酸化性成分として、少なくとも1種の前記の過化合物を、かつ還元性成分として、例えばアスコルビン酸、グルコース、ソルボース、アンモニウム−又はアルカリ金属ヒドロゲンスルファイト、−スルファイト、−チオスルフェート、−ハイポスルファイト、−ピロ−スルファイト又は−スルファイド、金属塩、例えば鉄(II)−イオン又はナトリウムヒドロキシメチルスルホキシレートを含有する。レドックス触媒の還元性成分として、アスコルビン酸又は亜硫酸ナトリウムを使用するのが有利である。重合時に使用されるモノマーの量に対して、例えば3×10−6〜1モル%のレドックス触媒系の還元性成分及び0.001〜5.0モル%のレドックス触媒の酸化性成分を使用する。
【0047】
エネルギーの多い照射線の作用により重合を開始する場合には、通常は開始剤としていわゆる光開始剤を使用する。この場合に、これは、例えばいわゆるα−分解剤、H−引抜き反応系又はアジドである。このような開始剤の例は、ベンゾフェノン−誘導体、例えばミヒラーのケトン、フェナンスレン−誘導体、フルオレン−誘導体、アントラキノン−誘導体、チオキサントン−誘導体、クマリン−誘導体、ベンゾインエーテル及びその誘導体、アゾ化合物、例えば前記ラジカル形成剤、置換されたヘキサアリールビスイミダゾール又はアシルホスフィンオキサイドである。アジドの例は、次のものである:2−(N,N−ジメチルアミノ)−エチル−4−アジドシンナメート、2−(N,N−ジメチル−アミノ)−エチル−4−アジドナフチルケトン、2−(N,N−ジメチルアミノ)−エチル−4−アジドベンゾエート、5−アジド−1−ナフチル−2’−(N,N−ジメチルアミノ)エチルスルホン、N−(4−スルホニルアジドフェニル)マレインイミド、N−アセチル−4−スルホニルアジドアニリン、4−スルホニルアジドアニリン、4−アジドアニリン、4−アジドフェナシルブロミド、p−アジド安息香酸、2,6−ビス(p−アジドベンジリデン)シクロヘキサノン及び2,6−ビス−(p−アジド−ベンジリデン)−4−メチルシクロヘキサノン。光開始剤は、それが使用される場合には、通常、重合されるべきモノマーに対して0.01〜5質量%の量で使用される。
【0048】
後の架橋時に、前記のモノエチレン系不飽和酸と場合によりモノエチレン系不飽和コモノマーとの重合により製造され、5000より大きい、好ましくは50000より大きい分子量を有するポリマーを、少なくとも2個の酸基に対して反応性の基を有する化合物と反応させる。この反応は、室温で又は220℃までの高い温度でも行うことができる。
【0049】
好適な官能基は、既に前記されており、即ちそのような架橋剤と同様にヒドロキシル−、アミノ−、エポキシ−、イソシアネート−、エステル−、アミド−及びアジリジノ基ある。
【0050】
架橋剤は、酸基を有するポリマー又は塩に、使用ポリマーの量に対して0.5〜25質量%、好ましくは1〜15質量%の量で添加される。
【0051】
架橋されたポリマーは、有利に中和されて使用される。しかしながら、この中和は部分的にのみ行うこともできる。中和度は、好ましくは25〜100%、殊に50〜100%である。中和剤としては、アルカリ金属塩基又はアンモニアもしくはアミンがこれに該当する。苛性ソーダ又は苛性カリを使用するのが有利である。しかしながら、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸カリウム又は炭酸水素カリウム又は他の炭酸塩又は炭酸水素塩又はアンモニアを用いて行うこともできる。更に、1級、2級及び3級アミンも使用可能である。
【0052】
この製品の工業的な製法として、通常、例えば”Modern Superabsorbent Polymer Technology”,F.L.Buchholz and A.T.Graham,Wiley−VCH,1998,の第3章に説明されているようなスーパー吸収剤の製造時に使用される全ての方法が使用できる。
【0053】
いわゆるゲル重合としての水溶液中での重合が有利である。この場合に、モノマーの10〜70質量%水溶液及び場合による適当なグラフトベースが、ラジカル開始剤の存在下で、トロムスドルフ−ノリッシュ(Trommsdorff−Norrish)−効果の利用下に重合される。
【0054】
この重合反応は、0℃〜150℃、有利に10℃〜100℃の温度範囲で、常圧でも、高めた圧力でも、低められた圧力でも実施することができる。通常通り、この重合は、保護ガス雰囲気中、有利に窒素中でも実施することができる。
【0055】
例えば50〜130℃、有利に70〜100℃の温度範囲でのポリマーゲルの数時間後加熱により、このポリマーの品質特性をなお改善することができる。
【0056】
表面後架橋されているヒドロゲル形成性ポリマーが好ましい。この表面後架橋は、公知方法で乾燥され、粉砕され、かつ篩別されたポリマー粒子を用いて行うことができる。
【0057】
このために、ポリマーの官能基と架橋下に反応することができる化合物を、有利に水含有溶液の形で、ヒドロゲル−粒子の表面上に施す。この水含有溶液は、水混和性有機溶剤を含有していてよい。適当な溶剤は、アルコール、例えばメタノール、エタノール、i−プロパノール又はアセトンである。
【0058】
好適な後架橋剤は、例えば次のものである:
− ジ−又はポリグリシジル化合物、例えばホスホン酸グリシジルエーテル又はエチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリアクリレングリコールのビスクロロヒドリンエーテル、
− アルコキシシリル化合物、
− ポリアジリジン、ポリエーテル又は置換炭化水素をベースとするアジリジン単位を含有する化合物、例えばビス−N−アジリジノメタン、
− ポリオール、例えばエチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、グリセリン、メチルトリグリコール、平均分子量Mw200〜10000を有するポリエチレングリコール、ジ−及びポリグリセリン、ペンタエリスリット、ソルビット、これらポリオールのオキシエチレート並びにカルボン酸又は炭酸とのそれらのエステル、例えばエチレンカーボネート又はプロピレンカーボネート、
− 炭酸誘導体、例えば尿素、チオ尿素、グアニジン、ジシアンジアミド、2−オキシアゾリジノン及びその誘導体、ビスオキサゾリン、ポリオキサゾリン、ジ−及びポリイソシアネート、
− ジ−及びポリ−N−メチロール化合物、例えばメチレンビス(N−メチロール−メタクリルアミド)又はメラミン−ホルムアルデヒド−樹脂、
− 2個以上のブロックされたイソシアネート基を有する化合物、例えば2,2,3,6−テトラメチル−ピペリジノン−4でブロックされたトリメチルヘキサメチレンジイソシアネート。
【0059】
必要時には、酸性触媒、例えばp−トルエンスルホン酸、燐酸、硼酸又は燐酸ニ水素アンモニウムを添加することができる。
【0060】
特に好適な後架橋剤は、ジ−又はポリグリシジル化合物、例えばエチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリアミドアミンとエピクロロヒドリンとの反応生成物及び2−オキサゾリジノンである。
【0061】
架橋剤−溶液の施与は、慣用の反応ミキサー中又は混合−及び乾燥装置、例えばパターソン−ケリイ−ミキサー(Patterson−Kelley−Mischer)、DRAIS−乱流ミキサー、レジゲ−ミキサー(Loedige−Mischer)、スクリュウ−ミキサー、プレートーミキサー(Tellermischer)、渦動床ミキサー及びシュギ−ミックス(Schugi−Mix)中での架橋剤の溶液のスプレーにより行うのが好ましい。架橋剤溶液のスプレーの後に、好ましくは後続の乾燥機中で、80〜230℃、好ましくは80〜190℃、特に好ましくは100〜160℃の温度で、5分〜6時間、好ましくは10分〜2時間、特に好ましくは10分〜1時間の時間に渡り熱処理工程を行うことができ、この際、分解生成物も溶剤分も除去されうる。しかしながら、乾燥をミキサー自体の中で、ジャケットの加熱又は前加熱されたキャリアガスの吹き込みにより行うことができる。
【0062】
立体的スペーサー
立体的スペーサーとしては、不活性物質(粉末)、例えばバンド、チェーン又はシート構造を有するシリケート(モンモリロナイト、カオリナイト、タルク)、ゼオライト、活性炭又はポリ珪酸が機能することができる。更なる無機の不活性スペーサーは、例えば炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、酸化アルミニウム、二酸化チタン及び酸化鉄(II)である。有機ベースの不活性スペーサーとしては、例えば、ポリアルキルメタクリレート又は熱可塑性プラスチック、例えばポリ塩化ビニルが機能することができる。製造法に応じて沈降珪酸と高熱分解珪酸との間で異なっているポリ珪酸が使用されるのが好ましい。双方の変種は、AEROSIL(R)(高熱分解珪酸)又はシリカFK、シペルナート(Sipernat)(R)、ベサロン(Wessalon)(R)(沈降珪酸)なる名称で市場で入手される。珪酸−粒子の表面上には、シロキサン−及びシラノール基が存在する。数的には、シロキサン基が多い。これらがこの合成珪酸の充分に不活性特性の原因である。種々異なる用途のために、特別な珪酸−タイプが提供される。例えば、シランの添加により珪酸表面を化学的に変性して、当初親水性の珪酸から疎水性の変種を生じさせることができる。いくつかの珪酸−タイプは、混合酸化物として、例えば酸化アルミニウムと混合して存在する。一次粒子の表面状態に応じて、このスペーサー機能をコントロールすることができる。高熱分解珪酸(例えばAEROSIL(R))は、7〜40nmの粒度フラクシヨンで入手可能である。
【0063】
シリカFK、シペルナート(R)、ベサロン(R)なる商品名のシリカは、5〜100μmの粒度フラクシヨン及び50〜450m/gの比表面積を有する粉末として得られる。
【0064】
立体的スペーサーとしての使用のために、不活性粉末の粒径は小さくとも1μm、より好ましくは小さくとも4μm、特に好ましくは小さくとも20μm、極めて好ましくは小さくとも50μmを有する。沈降珪酸の使用が特に好ましい。
【0065】
一般に、不活性シリカ−タイプの取り扱いは生理学的に無害である。この状況が、このような種類の物質の衛生用品中での無害な使用を可能とする。
【0066】
不活性スペーサー物質でコーテイングされたベースポリマーの製造は、水性又は水混和性媒体中へ不活性スペーサーを施与する又は粉末形の不活性スペーサーを粉末状ベースポリマー物質上へ施与することにより行うことができる。水性又は水混和性媒体の適用は、乾燥ポリマー粉末上にスプレーすることにより行うのが好ましい。特別有利な製造変法では、純粋な粉末/粉末−混合物が粉末状の不活性スペーサー物質及びベースポリマーから製造される。この不活性スペーサー物質は、コーテイングされたヒドロゲルの全質量に対して0.05〜5質量%、好ましくは0.1〜1.5質量%、特に好ましくは0.3〜1質量%の割合で、ベースポリマーの表面上に施与される。
【0067】
静電的スペーサー
静電的スペーサーとして、カチオン性成分を添加することができる。
【0068】
一般に、静電的反発の目的のために、カチオン性ポリマーを添加することができる。このことは、例えばポリエチレンイミン、ポリビニルアミン、ポリアミン、例えばポリアルキレンポリアミン、ポリアクリルアミドのカチオン性誘導体、ポリエチレンイミン、ポリ4級アミン、例えばヘキサメチレンジアミン、ジメチルアミンとエピクロロヒドリンとの縮合生成物、ジメチルアミンとエピクロロヒドリンとの縮合生成物、ヒドロキシエチルセルロースとジアリルジメチルアンモニウムクロリドとのコポリマー、アクリルアミドとβ−メタクリルオキシエチル−トリメチルアンモニウムクロリドとのコポリマー、エピクロロヒドリンと反応し、次いで、トリメチルアミンで4級化されたヒドロキシセルロース、ジアリルジメチルアンモニウムクロリドのホモポリマー又はアミドアミンへのエピクロロヒドリンの付加生成物を用いて達成される。更に、ポリ4級化アミンは、ジメチルスルフェート及びポリマー、例えばポリエチレンイミン、ビニルピロリドンとジメチルアミノエチルメタクリレートとのコポリマー又はエチルメタクリレートとジエチルアミノエチルメタクリレートとのコポリマーの反応によっても合成できる。ポリ4級化アミンは、広い分子量範囲で提供可能である。
【0069】
静電的スペーサーは、架橋されたカチオン性鞘(Huelle)の施与によっても、それ自体ネットワークを形成できる試薬を用いて、例えばポリアミドアミンへのエピクロロヒドリンの付加生成物により、又は添加される架橋剤と反応することのできるカチオン性ポリマー、例えばポリエポキシド、多官能性エステル、多塩基性酸又は多官能性(メタ)アクリレートと組み合わされたポリアミン又はポリイミンの提供によっても生じさせられる。1級、2級アミノ基を有する全ての多官能性アミン、例えばポリエチレンイミン、ポリアリルアミン、ポリリジン、有利にポリビニルアミンを使用することができる。ポリアミンの他の例は、エチレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、ペンタエチレンヘキサミン及びポリエチレンイミン並びにそれぞれ4000000までの分子量を有するポリアミンである。
【0070】
静電的スペーサーは、2価又は多価の金属塩−溶液の添加によって施与することもできる。2価又は多価の金属−カチオンの例は、Mg2+、Ca2+、Al3+、Sc3+、Ti4+、Mn2+、Fe2+/3+、Co2+、Ni2+、Cu+/2+、Zn2+、Y3+、Zr4+、Ag、La3+、Ce4+、Hf4+及びAu+/3+であり、好ましい金属−カチオンは、Mg2+、Ca2+、Al3+、Ti4+、Zr4+及びLa3+、特に好ましい金属−カチオンはAl3+、Ti4+及びZr4+である。これらの金属−カチオンは、単独でも相互に混合しても使用することができる。記載の金属−カチオンの内で使用溶剤中での充分な溶解性を有する全ての金属塩が好適である。弱錯化アニオンを有する金属塩、例えば塩化物、硝酸塩及び硫酸塩が特に好適である。これら金属塩の溶剤としては、水、アルコール、DMF、DMSO及びこれら成分の混合物を使用することができる。水及び水/アルコール−混合物、例えば水/メタノール又は水/1,2−プロパンジオールが特に好ましい。
【0071】
製造法において、静電的スペーサーを、不活性スペーサーの場合と同様に水性又は水混和性媒体中に入れることにより適用することができる。これは金属塩の添加時に好ましい製造変法である。カチオン性ポリマーは、水性溶液の施与により又は水混和性溶剤中で、場合によっては分散液としても、又は粉末形での紛状ベースポリマー物質上への施与によっても適用される。水性又は水混和性媒体の適用は、乾燥粉末上へのスプレーにより行われるのが好ましい。このポリマー粉末は、引き続き場合により乾燥させることができる。この際、コーテイングされるベースポリマーの乾燥は、引き続く最大100℃の温度で行われる。より高い温度を使用すると、ポリアミン−成分とポリカルボキシレートとの間で共有結合を形成することができ、このことは、いかなる状況下でも、これにより作用される付加的架橋により生成物のキャパシテイが結果として著しく低下されないように、避けるべきである。この理由から、ポリアミンでのコーテイングの際には、熱処理工程を包含しないことが好ましい。付加的架橋剤の添加時に、この熱処理条件を、ポリアミン−コーテイング層のみが架橋されるが、その下にあるポリカーボキシレートは架橋されないように選択する。
【0072】
このカチオン性スペーサーは、コーテイングされたヒドロゲルに全質量に対して0.05〜5質量%、好ましくは0.1〜1.5質量%、特に好ましくは0.1〜1質量%の割合で、ベースポリマーの表面上に施与される。
【0073】
記載のヒドロゲルは、水及び水性溶液の高い吸収能により優れており、従って、衛生用品中での吸収剤として有利に使用される。
【0074】
水膨潤性ヒドロゲルは、ヒドロゲル用の担体材料と結びついて存在でき、有利に粒子としてポリマー繊維マトリックス又は連続気泡ポリマーフォーム中に埋め込まれて、平面状担体材料上に固定されて、又は担体材料から構成されるチェンバー(Kammer)中に粒子として存在することができる。
【0075】
本発明は、
− 水膨潤性ヒドロゲルを製造する、
− このヒドロゲルを場合による立体的又は静電的スペーサーでコーテイングする及び
− このヒドロゲルをポリマー繊維マトリックス又は連続気泡ポリマーフォーム中へ又は担体材料から形成されるチェンバー中へ導入するか又は平面状担体材料上へ固定する
ことからなる水吸収性組成物の製造法にも関する。
【0076】
本発明による水吸収性組成物から製造可能な衛生用品は公知であり、記載されている。これは、特におむつ、婦人生理用ナプキン及び失禁用製品、例えば失禁ライナーである。相応する製品の構造は公知である。
【0077】
試験法
遠心保留キャパシテイ(CRC Centrifuge Retention Capacity)
この方法では、テイーバッグ中でのヒドロゲルの自由膨潤性を測定する。CRCの測定のために、60×85mmの大きさのテイーバッグ中に乾燥ヒドロゲル(粒度フラクシヨン106〜850μm)0.2000±0.0050gを秤り入れ、これを引き続きシールする。このテイーバッグを30分間、過剰の0.9質量%食塩水溶液(少なくとも食塩溶液0.83リットル/ポリマー粉末1g)中に入れる。引き続き、このテイーバッグを250gで3分間遠心する。遠心されたテイーバッグの秤量により液体量の測定を行う。
【0078】
加圧下吸収性(AUL Absorbancy Under Load)(0.7psi)
AUL0.7psi測定用の測定セルは、内径60mm及び高さ50mmを有するプレキシガラス−シリンダーであり、これはその下側に固定された網目幅36μmの不錆鋼−篩底を有する。更に、この測定セルには、直径59mmを有するプラスチックシート及びこのプラスチックプレートと一緒に測定セルに課される重量が属している。このプラスチックプレートの質量及びこの重量は合計して1345gである。AUL0.7psiの測定の実施のために、空のプレキシガラス−シリンダー及びプラスチックプレートの質量を測定し、Wとして記録する。次いで、ヒドロゲル形成性ポリマー(粒度分布150〜800μm)0.900±0.005gをプレキシガラス−シリンダー中に秤り入れ、できるだけ一様に不錆鋼−篩底上に分配させる。引き続き、プラスチックプレートを注意深くプレキシガラス−シリンダー中に入れ、全体のユニットを秤量する:この質量をWとして記録する。次いで、重量をプレキシガラス−シリンダー中のプラスチックプレート上にかける。直径200mm及び高さ30mmを有するペトリシャーレの中央に、直径120mm及び孔度0を有するセラミックフィルタープレートを置き、0.9質量%塩化ナトリウム溶液を、液体表面がこのフィルタープレートの表面が濡れることなしにフィルタープレート表面で閉鎖されるように、充填する。引き続き、直径90mm及び孔度<20μmを有する丸形濾紙(Schleicher & SchuellのS&S589 Schwarzband )をセラミックプレート上に置く。次いで、ヒドロゲル形成性ポリマー含有プレキシガラス−シリンダーをプラスチックプレート及び重量と共にこの濾紙上に置き、そこで、60分間放置する。この時間の後に、全ユニットをペトリシャーレ中の濾紙から取り出し、引き続きプレキシガラス−シリンダーから重量を除く。膨潤したヒドロゲルを含有するプレキシガラス−シリンダーをプラスチックプレートと共に秤量し、この質量をWとして記録する。
【0079】
加圧下吸収性(AUL)は、次のように計算される:
AUL0.7psi[g/g]=[W−W]/[W−W
自由膨潤速度(FSR Free Swell Rate)
自由膨潤速度の測定のために、ヒドロゲル1.00g(W)を、直径約6cmの丸底を有するプラスチックシャーレの底の上に一様に広げる。このプラスチックシャーレは、約2.5cmの高さを有し、約7.5cm×7.5cmの四角開口を有する。ロートを用いて、KCl 2.0g、NaSO 2.0g、NHPO 0.85g、(NHHPO 0.15g、CaCl 0.19g及びMgCl 0.23gを蒸留水1リットル中に溶かすことにより製造可能な合成尿代用溶液20g(W)を、このペトリシャーレの中央に添加する。この液体がヒドロゲルと接触したら直ちに、時間測定を開始し、このヒドロゲルが全ての液体を完全に吸収した時点に、即ち自由液体がもはや認められない場合に始めて停止する。この時間をtとして記録する。次いで、自由膨潤速度を次式により計算する:
FSR=W/(W×t) 。
【0080】
塩水フローコンダクテイビテイ(SFC Saline Flow Conductivity)
このSFCの測定のための試験法は、WO95/26209に記載されている。
【0081】
ボルテックス試験(Vortex−Test)
100ml−ビーカー中に0.9質量%NaCl−溶液50mlを予め装入し、マグネット攪拌機を用いる600Upmでの攪拌下に、ヒドロゲル2.00gを、団塊化を避けるように急速に添加する。攪拌により生じるこの液体の渦(英語=vortex)が止んで平滑な表面が生じるまでの時間を秒で測定する。
【0082】
ゲル強度(Gelstaerke)
ゲル強度の測定のための流動学的検査を、Carrimedからのコントロールされた応力−レオメータ(Controlled Stress−Rheometer)CSL100で実施する。全ての測定を室温で行なう。
【0083】
試料の製造:この測定は、予め0.9質量%NaCl−溶液中で1:60の割合で1時間膨潤された篩フラクシヨン300〜400μmのヒドロゲル粒子で実施する。測定すべき試料の製造のために、100ml−ビーカー中にNaCl−溶液を入れ、攪拌(磁気攪拌機で)下に、乾燥ヒドロゲル粒子を、団塊を形成しないようにゆっくり添加する。引き続き攪拌棒を取り除き、このビーカーをシートで閉鎖し、この状態で室温で膨潤するまで1時間放置する。測定開始の前の同じ条件の保持のために、この製造処方を正確に保持すべきである。それというのも、さもないと流動学的測定が悪影響されて、測定結果に誤まりが生じるからである。
【0084】
測定の実施:ゲル強度の測定は、CarrimedからのCS−レオメータを用いての、プレート−プレート−ジオメトリイ(直径6cm)の使用下での振動−モード(Oscillation−Mode)を介して実施される。スリップ−効果(Slip−Effekt)を避けるために、この目的のためにサンド吹き込みプレートシステムを使用する。試料をベースプレート上に置き、緩徐なスリット閉鎖を可能とするように、ランプをゆっくり上昇させる。測定スリットは1mmであり、全く完全に試料物質で充填されているべきである。ゲル強度は、規定の前膨潤ヒドロゲルの弾性係数であり、同じ試料での前試験により測定される試料の直線状粘弾性領域内のそれと同様に測定される。このゲル強度の引き続く測定のために、一定振動数(1Hz)での振動モードで、負荷回転モメントを直線状粘弾性領域内で段階的に高める(トルク−スイープ、回転モメント経過)。所定の弾性挙動において、測定曲線として、ゲル強度を弾性固体の物質定数として定性する直線が得られる。
【0085】
ここに報告されている測定値は、3つの実験系列からの平均値(数平均)である。
【0086】
次の実施例につき本発明を詳述する。
【0087】
実施例
例1
発泡プラスチック材料で良好に断熱された内容積10リットルを有するポリエチレン容器中に、E−水3600g及びアクリル酸1400gを予め装入する。次いで、テトラアリルオキシエタン4.0g及びメタクリル酸アリル5.0gの添加を行う。4℃の温度で、E−水20g中に溶かされた2,2’−アゾビスアミジノプロパンジヒドロクロリド2.2g、E−水150g中に溶かされたペルオキソ二硫酸カリウム4g並びにE−水20g中に溶かされたアスコルビン酸0.4gからの開始剤を順次に添加し、かつ攪拌する。更に、反応溶液を攪拌せずに放置し、この際、引き続き起こる重合(この経過内に、温度が約90℃まで高まる)により固体ゲルが生じる。これを引き続き機械的に粉砕し、50質量%苛性ソーダの添加により6.0のpH値に調節する。次いで、このゲルを乾燥させ、粉砕し、100〜850μmの粒度分布まで篩別する。この乾燥ヒドロゲル1kgにプロウシェアミキサー(Pflugscharmischer)中で、E−水60g、i−プロパノール40g及びエチレングリコールジグリシジルエーテル1.0gから成る溶液をスプレーし、引き続き140℃で60分間熱処理する。ここに記載の生成物は次の特性を示す:
CRC =28.4g/g
AUL0.7psi =25.1g/g
ゲル強度 =2350Pa
SFC =35×10−7cms/g 。
【0088】
例2
発泡プラスチック材料で良好に断熱された内容積30リットルを有するポリエチレン容器中にE−水14340g及びソルビトールトリアリルエーテル42gを予め装入し、この中に重炭酸ナトリウム3700gを懸濁させ、アクリル酸5990gを、反応溶液の過剰発泡が避けられるようにゆっくり配量添加すると、この際、これは約3〜5℃の温度まで冷える。4℃の温度で、開始剤、E−水60g中に溶かされた2,2’−アゾビスアミジノプロパンジヒドロクロリド6.0g、E−水450g中に溶かされたペルオキソ二硫酸カリウム12g並びにE−水50g中に溶かされたアスコルビン酸1.2gを順次に添加し、充分攪拌する。更に、この反応溶液を攪拌せずに放置すると、この際、引き続き起こる重合(この経過中に、温度が約85℃まで上昇する)によりゲルが生じる。引き続き、これをニーダー中に移し、50質量%苛性ソーダの添加によりpH値を6.2に調節する。次いで、粉砕されたゲルを170℃の空気流中で乾燥させ、粉砕し、100〜850μmの粒度分布まで篩別する。この生成物1kgにプロウシェアミキサー中でRETEN204LS(Fa.Hercules からのポリアミドアミン−エピクロロヒドリン付加生成物)2g、E−水30g及び1,2−プロパンジオール30gの溶液をスプレーし、引き続き150℃で60分間熱処理する。次の特性が測定された:
CRC =32.3g/g
AUL0.7psi =26.4g/g
ゲル強度 =1975Pa
SFC =25×10−7cms/g 。
【0089】
例3
真空ポンプを用いて980ミリバール(絶対)まで真空化された、作業内容積2リットルを有する実験室用ニーダー(WERNER+PFLEIDERER)中に、予め別に製造され、約25℃まで冷却され、窒素の導入により不活性化されたモノマー溶液を吸引導入する。このモノマー溶液は、次の様な組成を有する:VE−水825.5g、アクリル酸431g、NaOH(50%)335g、エトキシル化されたトリメチロールプロパントリアクリレート(SARTOMERからのSR9035オリゴマー)4.5g及びペンタエリスリトールトリアリルエーテル(Firma DaisoのP−30)1.5g。良好な不活性化のためにニーダーを真空化し、かつ引き続き窒素を吹き込む。この経過を3回繰り返す。引き続き、VE−水6.8g中に溶かされた過硫酸ナトリウム1.2gの溶液及び更に30秒後にVE−水4.8g中に溶かされたアスコルビン酸0.024gから成る溶液を吸引導入する。窒素でフラッッシングする。75℃まで予め加熱されたジャケット加熱循環系(バイパス)をニーダージャケットに切り換え、攪拌回転数を96UpMまで高める。重合開始およびTmaxの到達の後に、ジャケット加熱循環系を再びバイパスに切り戻し、加熱/冷却なしに15分間後重合させ、引き続き冷却させ、生成物を取り出し、生じたゲル粒子を100℃を超える温度で乾燥させ、粉砕し、かつ100〜850μmの粒度分布まで篩別する。この生成物500gにプロウシェアミキサー中で2−オキサゾリジノン2g、E−水25g及び1,2−プロパンジオール10gの溶液をスプレーし、引き続き、185℃で70分間熱処理する。次の特性が測定された:
CRC =26.3g/g
AUL0.7psi =23.8g/g
ゲル強度 =2680Pa
SFC =50×10−7cms/g 。
【0090】
例4
例1からのポリマー1000gをプロウシェアミキサー中で、シペルナートD17(疎水性沈降珪酸、Degussa AGの市販品、平均粒径10μm)10gと一緒に15分間混合する。このようにしてコーテイングされた生成物は次の特性を有する:
CRC =28.9g/g
SFC =115×10−7cms/g
ボルテックス時間 =80秒 。
【0091】
例5
例1からのポリマー1000gにプロウシェアミキサー中で脱イオン水90質量部及び硫酸アルミニウム(Al(SO)10質量部から成る溶液50gをスプレーし、引き続き30分間後攪拌する。こうして得られた生成物は次の特性を有する:
CRC =27.2g/g
SFC =160×10−7cms/g
自由膨潤速度 =0.25g/gs 。
【0092】
例6
例1からのポリマー1000gを、プロウシェアミキサー中で、シペルナート22(親水性沈降珪酸:Degussa AGの市販品、平均粒径100μm)8gと15分間混合する。このようにしてコーテイングされた生成物は次の特性を有する:
CRC =29.5g/g
SFC =100×10−7cms/g
自由膨潤速度 =0.56g/gs 。
【0093】
例7
例2からのポリマー1000gを、プロウシェアミキサー中で、珪酸FK320(親水性沈降珪酸:Degussa AGの市販品、平均粒径15μm)10gと15分間混合する。このようにコーテイングされた生成物は次の特性を有する。
【0094】
CRC =32.6g/g
SFC =95×10−7cms/g
ボルテックス時間 =58秒 。
【0095】
例8
例2からのポリマー1000gにプロウシェアミキサー中で、脱イオン水40g、ポリイミンG100−溶液20g及びSPAN20 0.5gから成る溶液をスプレーし、引き続き、20分間後混合する。こうして得られた生成物は、次の特性を有する:
CRC =35.4g/g
SFC =90×10−7cms/g
ボルテックス時間 =45秒 。
【0096】
例9
例3からのポリマー1000gをプロウシェアシェアミキサー中で、シペルナートD17 10gと15分間混合する。このようにしてコーテイングされた生成物は、次の特性を有する:
CRC =25.8g/g
SFC =210×10−7cms/g
ボルテックス時間 =105秒 。
【0097】
例10
例3からのポリマー1000gに、プロウシェアシェアキサー中で、脱イオン水50g、ポリビニルアミン(K−値88)10g、エチレングリコールジグリシジルエーテル0.1g及びSPAN20 0.5gから成る溶液をスプレーし、引き続き、20分間後混合する。実験室用乾燥箱中、80℃で1時間の熱処理の後に、生成物は、次の特性を有する:
CRC =25.6g/g
SFC =330×10−7cms/g
ボルテックス時間 =20秒 。
【0098】
比較例1
発泡プラスチック材料で良好に断熱された、内容積10リットルを有するポリエチレン容器中に、E−水3600g及びアクリル酸1400gを予め装入する。次いで、テトラアリルアンモニウムクロリド14gの添加を行う。4℃の温度で、E−水20g中に溶かされた2,2’−アゾビスアミジノ−プロパンジヒドロクロリド2.2g、E−水150g中に溶かされたペルオキソ二硫酸カリウム4g並びにE−水20g中に溶かされたアスコルビン酸0.4gから成る開始剤を順次に添加し、かつ攪拌する。更に反応溶液を攪拌せずに放置すると、この際に、引き続き起こる重合(この経過で温度が約90℃まで上昇する)により固体ゲルが生じる。これを引き続き機械的に粉砕し、50質量%苛性ソーダの添加によりpH値を6.0に調節する。次いで、このゲルを乾燥させ、粉砕し、100〜850μmの粒度分布まで篩別する。この乾燥されたヒドロゲル1kgに、E−水40g、i−プロパノール40g及びエチレングリコールジグリシジルエーテル0.5gから成る溶液をスプレーし、引き続き140℃で60分間熱処理する。ここに記載の生成物は次の特性を示す:
CRC =36.2g/g
AUL0.7psi =25.9g/g
ゲル強度 =1580Pa
SFC =8×10−7cms/g 。
【0099】
比較例2:
真空ポンプを用いて980ミリバール(絶対)まで真空化された、作業内容積2リットルを有する実験室用ニーダー(WERNER+PFLEIDERER)中に、予め別に製造され、約25℃まで冷却され、窒素の導入により不活性化されたモノマー溶液を吸引導入する。このモノマー溶液は、次の様な組成を有する:VE−水825.5g、アクリル酸431g、NaOH(50%)335g、メチレンビスアクリルアミド3.0g。良好な不活性化のために、ニーダーを真空化し、かつ引き続き窒素を吹き込む。この経過を3回繰り返す。引き続き、VE−水6.8g中に溶かされた過硫酸ナトリウム1.2gの溶液及び更に30秒後にVE−水4.8g中に溶かされたアスコルビン酸0.024gから成る溶液を吸引導入する。窒素でフラッッシングする。75℃まで予め加熱されたジャケット加熱循環系(バイパス)をニーダージャケットに切り換え、攪拌回転数を96UpMまで高める。引き続き起こる重合及びTmaxの到達の後に、ジャケット加熱循環系を再びバイパスに切り戻し、加熱/冷却なしに15分間後重合させ、引き続き冷却させ、生成物を取り出し、生じたゲル粒子を100℃を超える温度で乾燥させ、粉砕し、かつ100〜850μmの粒度分布まで篩別する。次の特性が測定された:
CRC =29.4g/g
AUL0.7psi =15.8g/g
ゲル強度 =1920Pa
SFC =5×10−7cms/g 。
【0100】
比較例3:
比較例1からのポリマー1000gをプロウシェアミキサー中で、シペルナートD17(疎水性沈降珪酸、Degussa AGの市販品、平均粒径10μm)10gと15分間混合する。このようにしてコーテイングされた生成物は、次の特性を有する:
CRC =35.8g/g
SFC =11×10−7cms/g
ボルテックス時間 =85秒 。
【0101】
比較例4
比較例1からのポリマー1000gに、プロウシェアミキサー中で、脱イオン水90質量部及び硫酸アルミニウム(Al(SO)10質量部から成る溶液50gをスプレーし、引き続き30分間後混合する。こうして得られた生成物は、次の特性を有する:
CRC =34.6g/g
SFC =9×10−7cms/g
自由膨潤速度 =0.48g/gs 。
【0102】
比較例5
比較例2からのポリマー1000gをプロウシェアミキサー中で、シペルナートD17 10gと15分間混合する。このようにしてコーテイングされた生成物は、次の特性を有する:
CRC =29.7g/g
SFC =6×10−7cms/g
ボルテックス時間 =78秒 。
【0103】
比較例6
比較例2からのポリマー1000gに、プロウシェアミキサー中で、脱イオン水50g、ポリビニルアミン(K−値88)10g、エチレングリコールジグリシジルエーテル0.1g及びSPAN20 0.5gから成る溶液をスプレーし、引き続き20分間後混合する。実験室用乾燥箱中、80℃で1時間の熱処理の後に、生成物は次の特性を有する:
CRC =27.8g/g
SFC =15×10−7cms/g
ボルテックス時間 =35秒 。
【0104】
比較例7
発泡プラスチック材料で良好に断熱された内容積30リットルを有するポリエチレン容器中にE−水14340g及びソルビトールトリアリルエーテル42gを予め装入し、この中に重炭酸ナトリウム3700gを懸濁させ、アクリル酸5990gを、反応溶液の過剰発泡が避けられるようにゆっくり配量添加すると、この際、これは約3〜5℃の温度まで冷える。4℃の温度で、開始剤、E−水60g中に溶かされた2,2’−アゾビスアミジノプロパンジヒドロクロリド6.0g、E−水450g中に溶かされたペルオキソ二硫酸カリウム12g並びにE−水50g中に溶かされたアスコルビン酸1.2gを順次に添加し、良好に攪拌する。更に、この反応溶液を攪拌せずに放置すると、この際、引き続き起こる重合(この経過中に、温度が約85℃まで上昇する)によりゲルが生じる。引き続き、これをニーダー中に移し、50質量%苛性ソーダの添加によりpH値を6.2に調節する。次いで、粉砕されたゲルを170℃の空気流中で乾燥させ、粉砕し、100〜850μmの粒度分布まで篩別し、1.0質量%エーロジル(Aerosil)200(高熱分解珪酸、Degussa AGの市販品、平均一次粒径12nm)と均質になるまで混合する。この生成物1kgに、プロウシェアミキサー中で、RETEN 204 LS(Fa.Herculesからのポリアミドアミン−エピクロロヒドリン−付加生成物)2g、E−水30g及び1,2−プロパンジオール30gの溶液をスプレーし、引き続き150℃で60分間熱処理する。次の特性が測定された:
CRC =31.8g/g
SFC =25×10−7cms/g
ボルテックス時間 =65秒 。
【0105】
比較例8
発泡プラスチック材料で良好に断熱された、内容積30リットルを有するポリエチレン容器中に、E−水14340g及びソルビトールトリアリルエーテル42gを予め装入し、この中に重炭酸ナトリウム3700gを懸濁させ、アクリル酸5990gを、反応溶液の過剰発泡が避けられるようにゆっくり配量添加すると、この際、これは約3〜5℃の温度まで冷える。4℃の温度で、開始剤、E−水60g中に溶かされた2,2’−アゾビスアミジノプロパンジヒドロクロリド6.0g、E−水450g中に溶かされたペルオキソ二硫酸カリウム12g並びにE−水50g中に溶かされたアスコルビン酸1.2gを順次に添加し、良好に攪拌する。更に、この反応溶液を攪拌せずに放置すると、この際、引き続き起こる重合(この経過中に、温度が約85℃まで上昇する)によりゲルが生じる。引き続き、これをニーダー中に移し、50質量%苛性ソーダの添加によりpH値を6.2に調節する。次いで、粉砕されたゲルを170℃の空気流中で乾燥させ、粉砕し、100〜850μmの粒度分布まで篩別する。この生成物1kgに、プロウシェアミキサー中で、RETEN204LS(Fa.Herculesからのポリアミドアミン−エピクロロヒドリン−付加生成物)2g、硫酸アルミニウムAl(SO5g、E−水30g及び1,2−プロパンジオール30gからの溶液をスプレーし、引き続き150℃で60分間熱処理する。次の特性が測定された:
CRC =31.5g/g
SFC =24×10−7cms/g
ボルテックス時間 =73秒 。

Claims (14)

  1. 水不溶性で水膨潤性の、立体的又は静電的スペーサーでコーテイングされたヒドロゲルにおいて、このヒドロゲルは、コーテイングの前に、次の特徴:
    − 少なくとも20g/gの加圧下吸収性(AUL)(0.7psi)、
    − 少なくとも1600Paのゲル強度
    を有することを特徴とする、水不溶性で水膨潤性の、立体的又は静電的スペーサーでコーテイングされたヒドロゲル。
  2. コーテイングされたヒドロゲルは、次の特徴:
    − 少なくとも24g/gの遠心保留キャパシテイ(CRC)、
    − 少なくとも30×10−7cms/gの塩水フローコンダクテイビテイ(SFC)及び
    − 少なくとも0.15g/gsの自由膨潤速度(FSR)及び/又は最大160秒のボルテックス時間
    を有することを特徴とする、請求項1に記載のヒドロゲル。
  3. 立体的スペーサーは、ベントナイト、ゼオライト、活性炭及びポリ珪酸から選択されていることを特徴とする、請求項1又は2に記載のヒドロゲル。
  4. 静電的スペーサーとして、カチオン性ポリマーが使用されていることを特徴とする、請求項1又は2に記載のヒドロゲル。
  5. 立体的スペーサーが、コーテイングされたヒドロゲルの総質量に対して0.05〜5質量%の量で、ヒドロゲルの表面上に施与されていることを特徴とする、請求項3に記載のヒドロゲル。
  6. 請求項1から5までのいずれか1項に記載の、水不溶性で水膨潤性のヒドロゲルを含有する、水吸収性組成物。
  7. 水膨潤性ヒドロゲルが粒子として、ポリマー繊維マトリックス又は連続気泡ポリマーフォーム中に埋め込まれて存在するか、平面状担体材料上に固定されているか又は担体材料から形成されるチェンバー中に粒子として存在することを特徴とする、請求項6に記載の水吸収性組成物。
  8. − 水膨潤性ヒドロゲルを製造する、
    − このヒドロゲルを立体的又は静電的スペーサーでコーテイングする及び
    − このヒドロゲルをポリマー繊維マトリックス又は連続気泡ポリマーフォーム中へ又は担体材料から形成されるチェンバー中へ導入するか又は平面状担体材料へ固定する
    ことからなる、請求項7に記載の水吸収性組成物の製造法。
  9. 水性液体の吸収作用をする衛生用品又は他の製品を製造するための、請求項6又は7のいずれか1項に記載の水吸収性組成物の使用。
  10. 請求項6及び7のいずれか1項に記載の水吸収性組成物を液体透過性トップシートと液体不透過性バックシートとの間に含有する、衛生用品。
  11. おむつ、婦人生理用ナプキン及び失禁用製品の形の、請求項10に記載の衛生用品。
  12. 請求項1から5までのいずれか1項に記載の水不溶性で水膨潤性のヒドロゲルの使用により水吸収性組成物の透過性、キャパシテイ及び膨潤化速度を高めることからなる、水吸収性組成物の性能プロフィルの改良法。
  13. コーテイングされていないヒドロゲルの加圧下吸収性(AUL)及びゲル強度の測定及び所定の水吸収性組成物を得るためのコーテイングされたヒドロゲルの遠心保留キャパシテイ(CRC)、塩水フローコンダクテイビテイ(SFC)及び自由膨潤速度(FSR)の測定及びそのためにヒドロゲルが請求項1又は2に記載の特性スペクトルを示す水吸収性組成物の決定からなる、高い透過性、キャパシテイ及び膨潤速度を有する水吸収性組成物の決定法。
  14. 水性液体の吸収作用をする衛生用品又は他の製品中での、透過性、キャパシテイ及び膨潤速度を高めるための、請求項1から5までのいずれか1項に記載の水不溶性で水膨潤性のヒドロゲルの使用。
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