JP2004517149A - キノリンカルボン酸の製造方法 - Google Patents

キノリンカルボン酸の製造方法 Download PDF

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Abstract

本発明は、式(I)の構造を有するキノリンカルボン酸誘導体を製造する方法を提供する。
【化1】
Figure 2004517149

(式中、RはH、ハロゲンまたはアミノ、
はハロゲン、
はH,ハロゲン、C1−4アルコキシルまたはCN、
は、C3−6シクロアルキル、C1−4アルキル、C1−4アルコキシC1−4アルキル、およびC1−4アルキルアミノC1−4アルキルからなる群から選択される)
さらに、本発明は、式(I)の化合物を製造するための中間体である式(II)の構造を有する新規アセトフェノンを提供する。

Description

【0001】
(技術分野)
本発明は、キノリンカルボン酸の製造方法、特にアセチルベンゼンポリハライドからキノリンカルボン酸を製造する方法に関する。
【0002】
(背景技術)
キノリンの抗感染症薬に対し、その優れた性質のために人々はますます関心を向けるようになってきている。キノリンカルボン酸は抗感染症薬の重要な中間体であり、キノリン薬物の全てが前記中間体類に基づいてい、その後一連の反応が続くことがその理由である。したがって、キノリンカルボン酸中間体の合成は、キノリン薬物の製造において非常に重要である。
【0003】
キノリンカルボン酸のさまざまな製造方法が先行技術に開示されている。たとえば、ガチカルボン酸は2,4,5−トリフルオロ−3−メトキシベンゼンカルボン酸から出発して製造され、スパカルボン酸は、ペンタフルオロベンゼンカルボン酸から出発して製造される。しかし、これらの方法における対象化合物の収率は充分ではない。本発明は、前記欠点を克服するためにここに提供している。
【0004】
(発明の開示)
本発明の目的は、アセチルベンゼンポリハライドから出発してキノリンカルボン酸誘導体を製造する新規方法を提供することである。本発明による方法は、対象化合物を得るための段階が少なく収率は高い。
【0005】
本発明によれば、式(I)で表される構造を有するキノリンカルボン酸誘導体を製造する方法は、下記工程を含む。
【0006】
【化7】
Figure 2004517149
【0007】
(式中、RはH,ハロゲンまたはアミノ、
はハロゲン、
はH,ハロゲン、C1−4アルコキシルまたはCN、
は、C3−6シクロアルキル、C1−4アルキル、C1−4アルコキシルC1−4アルキル、およびC1−4アルキルアミノC1−4アルキルから構成される群から選択される)
i)式(II)の化合物を炭酸アルキルと反応させ、
【0008】
【化8】
Figure 2004517149
【0009】
(式中、R1、RおよびRは上記のように定義され、およびRはハロゲンである)
式(III)の化合物を得ること。
【0010】
【化9】
Figure 2004517149
【0011】
(式中、Rはメチルまたはエチルである)
ii)式(III)の化合物をオルソ蟻酸アルキルおよび式(IV)RNHの化合物と順次反応させ、式(V)の化合物を得ること。
【0012】
【化10】
Figure 2004517149
【0013】
iii)塩基存在下式(V)の化合物を環化させ、式(VI)の化合物を形成させること。
【0014】
【化11】
Figure 2004517149
【0015】
iv)および式(VI)の化合物を加水分解し、式(I)の化合物を得ること。
【0016】
本発明の別の目的は、式(II)の構造を有するいくつかの化合物を提供することである。
【0017】
【化12】
Figure 2004517149
【0018】
式(II)において、RがHまたはCl、RがCl、RがF、C1−4アルコキシまたはCN、およびRがClである化合物は、新規化合物である。
【0019】
本発明によって式(I)の化合物を製造する方法において、Rは好ましくはH,FまたはNHであり、Rは好ましくはFまたはClであり、Rは好ましくはF、CNまたはCHであり、およびRは好ましくはシクロプロピルまたはシクロへキシルである。
【0020】
炭酸メチルまたは炭酸エチルは、式(II)を有する化合物との反応において使用できる。この反応は、通常、有機溶媒中で塩基存在下に実施される。好ましくは、炭酸塩自体が反応溶媒として使用される。ここで使用する塩基は、NaHまたはナトリウムアルコキシドであってもよい。
【0021】
一般に、式(III)の化合物とオルソ蟻酸塩との反応は、ジアセチルオキシド存在下において実施することもでき、生成物は直接、式(IV)のRNHと反応させ式(V)を有する化合物を得ることもできる。
【0022】
式(V)の化合物の環化は塩基存在下で有機溶媒中で実施でき、式(VI)を有する化合物を得ることができる。好ましい溶媒はDMFであり、無水炭酸ナトリウムを塩基として選択してもよい。
【0023】
式(VI)の化合物を当該技術における従来方法を用いて加水分解し、式(I)に対応する化合物を得ることができる。
【0024】
本発明の方法において、RがNHである式(I)の化合物をRがハロゲンであるその化合物から変換できる。反応図を下記に示した。
【0025】
【化13】
Figure 2004517149
【0026】
R1=ハロゲン
式(II)の化合物において、Rは好ましくはHであり、およびRは好ましくはF、OCHまたはCNである。
【0027】
式(II)を有する化合物は当該技術における多くの方法によって製造できるが、本発明において商業的に容易に入手可能なベンゼンポリハライドから出発して製造される。
【0028】
(発明を実施するための最良の形態)
本発明を以下の実施例により詳細に説明する。
キノリンカルボン酸の製造
【0029】
実施例1
2,4−ジクロロ−5−フルオロ−3−メトキシアセチルベンゼンから製造したガチカルボン酸
2,4−ジクロロ−5−フルオロ−3−メトキシベンゾイル酢酸メチル
炭酸ジメチル1000ml中2,4−ジクロロ−5−フルオロー3−メトキシアセチルベンゼン80.6g(0.34mol)を攪拌した。50%NaH50g(1.04mol)を生成した溶液に室温でバッチとして添加した。添加後、反応を80℃で3時間行った。次いでこの反応物を少量の酢酸を含む氷水に注いだ。生成した混合物をエチルエーテルで抽出した。この抽出物を水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。エチルエーテルを蒸発させ過剰の炭酸ジメチルを溶液から回収した後残渣をメタノールから再結晶し、それによって、融点50−53℃の2,4−ジクロロ−5−フルオロー3−メトキシベンゾイル酢酸メチル80.8g(0.274mol)を収率80.6%で得た。
【0030】
2−(2,4−ジクロロ−5−フルオロ−3−メトキシベンゾイル)−3−シクロプロピルアミノアクリル酸メチル
2,4−ジクロロ−5−フルオロ−3−メトキシベンゾイル酢酸メチル73.8g(0.25mol)、オルソ蟻酸トリエチル66.6g(0.45mol)およびジアセチルオキシド77.4g(0.72mol)を150℃で2.5時間攪拌した。低沸点を有する分画を減圧下蒸発させた。残渣に対して無水エタノール250mlを添加した。シクロプロピルアミン14.5g(0.25mol)をこの溶液に添加し、次いで反応を2時間行った。生成した混合物を吸引ろ過した。残渣を石油エーテルおよびシクロヘキサンの混合物から再結晶させ、2−(2,4−ジクロロ−5−フルオロ−3−メトキシベンゾイル)−3−シクロプロピルアミノアクリル酸メチル66.0g(0.182mol)を収率72.9%で得た。
【0031】
1−シクロプロピル−7−クロロ−6−フルオロ−8−メトキシ−1,4−ジヒドロ−4−オキソ−3−キノリンカルボン酸メチル
無水KCO34.7g(0.35mol)を2−(2,4−ジクロロ−5−フルオロ−3−メトキシベンゾイル)−3−シクロプロピルアミノアクリル酸メチル62.6gのDMF220ml溶液に添加した。この反応物を40―45℃で2.5時間攪拌し、反応をTLCでモニターした。生成した混合物を次いで氷水800mlに注ぎ、ろ過し、水で洗浄し(100ml×2)、乾燥させた。生成した固体を95%メタノール120ml中に溶解させ、次いで15分間還流させ、冷却し、ろ過しかつ乾燥させ、1−シクロプロピル−7−クロロ−6−フルオロ−8−メトキシ−1,4−ジヒドロ−4−オキソ−3−キノリンカルボン酸メチル50.8g(0.156mol)を融点184−187℃の白色固体として収率90.1%で得た。
【0032】
1−シクロプロピル−7−クロロ−6−フルオロ−8−メトキシ−1,4−ジヒドロ−4−オキソ−3−キノリンカルボン酸
1−シクロプロピル−7−クロロ−6−フルオロ−8−メトキシ−1,4−ジヒドロ−4−オキソ−3−キノリンカルボン酸メチル28.6g(0.088mol)、酢酸160ml、水100mlおよび濃硫酸18mlを100−110℃で40分間攪拌した。生成した混合物を冷却しろ過した。沈殿物をクロロホルム―エタノールから再結晶させ、融点195−199℃の1−シクロプロピル−7−クロロ−6−フルオロ−8−メトキシ−1,4−ジヒドロ−4−オキソ−3−キノリンカルボン酸25.2g(ガチカルボン酸、0.081mol)を収率91.8%で得た。
【0033】
実施例2
3−シアノ―2,4−ジクロロ−5−フルオロアセチルベンゼンからの8―シアノ―キノリンカルボン酸
3−シアノ−2,4−ジクロロ−5−フルオロベンゾイル酢酸エチル
炭酸ジエチル1000ml中3−シアノ−2,4−ジクロロ−5−フルオロアセチルベンゼン78.9g(0.34mol)を攪拌した。50%NaH50.0g(1.04mol)を生成した溶液に室温でバッチとして添加した。反応を80℃で3時間行った。次いでこの生成物を少量の酢酸を含む氷水に慎重に注ぎ、エチルエーテルで抽出した。この抽出物を水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。エチルエーテルを蒸発させ過剰の炭酸ジエチルを溶液から回収した後残渣をトルエンから再結晶し、収率83.7%で3−シアノ−2,4−ジクロロ−5−フルオロベンゾイル酢酸エチル86.6g(0.285mol)を得た。
【0034】
2−(3−シアノ−2,4−ジクロロ−5−フルオロベンゾイル)−3−シクロプロピルアミノアクリル酸エチル
3−シアノ−2,4−ジクロロ−5−フルオロベンゾイル酢酸エチル76.0g(0.25mol)、オルソ蟻酸トリエチル66.6g(0.45mol)およびジアセチルオキシド77.4g(0.72mol)を150℃で2.5時間攪拌した。低沸点を有する分画を減圧下蒸発させた。残渣に対して無水エタノール250mlを添加した。シクロプロピルアミン14.5g(0.25mol)をこの溶液に添加し、次いで反応を2時間行った。生成した混合物を吸引ろ過した。残渣を石油エーテルおよびシクロヘキサンの混合物から再結晶させ、2−(3−シアノ−2,4−ジクロロ−5−フルオロベンゾイル)−3−シクロプロピルアミノアクリル酸エチル65.0g(0.175mol)を収率70.1%で得た。
【0035】
8−シアノ−1−シクロプロピル−7−クロロ−6−フルオロ−1,4−ジヒドロ−4−オキソ−3−キノリンカルボン酸エチル
無水KCO34.7g(0.35mol)を2−(3−シアノ−2,4−ジクロロ−5−フルオロベンゾイル)−3−シクロプロピルアミノアクリル酸エチル64.2g(0.173mol)のDMF220ml溶液に添加した。生成した混合物を40―45℃で2.5時間攪拌し、反応をTLCでモニターした。反応物を次いで氷水800mlに注ぎ、ろ過し、水で洗浄し(100ml×2)、乾燥させた。生成した固体を95%エタノール120ml中に溶解させ、次いで、15分間還流させ、冷却、ろ過かつ乾燥させ、8−シアノ−1−シクロプロピル−7−クロロ−6−フルオロ−1,4−ジヒドロ−4−オキソ−3−キノリンカルボン酸エチル53.2g(0.159mol)を融点196−199℃の白色固体として収率90.1%で得た。
【0036】
8−シアノ−1−シクロプロピル−7−クロロ−6−フルオロ−1,4−ジヒドロ−4−オキソ−3−キノリンカルボン酸
1−シクロプロピル−7−クロロ−6−フルオロ−8−メトキシ−1,4−ジヒドロ−4−オキソ−3−キノリンカルボン酸エチル29.4g(0.088mol)、酢酸160ml、水100mlおよび濃硫酸18mlを100−110℃で40分間攪拌した。生成した混合物を冷却しろ過した。沈殿をクロロホルム―エタノールから再結晶させ、融点288−293℃の1−シクロプロピル−7−クロロ−6−フルオロ−8−メトキシ−1,4−ジヒドロ−4−オキソ−3−キノリンカルボン酸23.8g(0.0775mol)を収率88.1%で得た。
【0037】
実施例3
ペンタフルオロアセチルベンゼンから製造したスパカルボン酸類
ペンタフルオロベンゾイル酢酸エチル
炭酸ジエチル1000ml中ペンタフルオロアセチルベンゼン71.4g(0.34mol)を攪拌した。50%NaH50.0g(1.04mol)を生成した溶液に室温でバッチとして添加した。添加後、反応を80℃で3時間行った。次いでこの反応物を少量の酢酸を含む氷水に注いだ。生成した混合物をエチルエーテルで抽出した。この抽出物を水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。エチルエーテルを蒸発させ過剰の炭酸ジエチルを溶液から回収した後、溶液残渣をメタノールから再結晶させた。ペンタフルオロベンゾイル酢酸エチル80.5g(112−121℃/8Pa、0.286mol)が減圧下収率80.6%で得られた。
【0038】
2−(ペンタフルオロベンゾイル)−3−シクロプロピルアミノアクリル酸エチル
ペンタフルオロベンゾイル酢酸エチル70.5g(0.25mol)、オルソ蟻酸トリエチル66.6g(0.45mol)およびジアセチルオキシド77.4g(0.72mol)を150℃で2.5時間攪拌した。低沸点を有する分画を減圧下蒸発させた。残渣に対して無水エタノール250mlを添加した。シクロプロピルアミン14.5g(0.25mol)をこの溶液に氷水で冷却しながら添加し、次いで反応を室温で2時間行った。生成した混合物を吸引ろ過した。残渣を石油エーテルおよびシクロヘキサンの混合物から再結晶させ、融点88−91℃の2−(ペンタフルオロベンゾイル)−3−シクロプロピルアミノアクリル酸エチル62.8g(0.18mol)を収率72.0%で得た。
【0039】
1−シクロプロピル−5,6,7,8−テトラフルオロ−1,4−ジヒドロ−4−オキソ−3−キノリンカルボン酸エチル
無水KCO34.7gを2−ペンタフルオロベンゾイル−3−シクロプロピルアミノアクリル酸エチル60.4g(0.173mol)のDMF220ml溶液に添加した。反応物を40―45℃で2.5時間攪拌し、反応をTLCでモニターした。生成した混合物を次いで氷水800mlに注ぎ、ろ過し、水で洗浄し(100ml×2)、乾燥させた。生成した固体を95%メタノール120ml中に溶解させ、次いで15分間還流させ、冷却、ろ過かつ乾燥させ、1−シクロプロピル−5,6,7,8−テトラフルオロ−1,4−ジヒドロ−4−オキソ−3−キノリンカルボン酸エチル53.0g(0.156mol)を融点169−171℃の白色固体として収率93%で得た。
【0040】
5−ベンジルアミノ−1−シクロプロピル−6,7,8−トリフルオロ−1,4−ジヒドロ−4−オキソ−3−キノリンカルボン酸エチル
アセトニトリル220ml中1−シクロプロピル−5,6,7,8−テトラフルオロ−1,4−ジヒドロ−4−オキソ−3−キノリンカルボン酸エチル53.0g(0.161mol)、ベンジルアミン15.4ml、および無水KCO37.0gを100−110℃で1時間攪拌した。反応はTLCによってモニターした。溶媒を蒸発させた後、残渣をエタノールから再結晶させ、融点133−135℃の1−シクロプロピル−6,7,8−トリフルオロ−1,4−ジヒドロ−4−オキソ−3−キノリンカルボン酸エチル53.7g(0.129mol)を収率80.0%で得た。
【0041】
5−アミノ−1−シクロプロピル−6,7,8−トリフルオロ−1,4−ジヒドロ−4−オキソ−3−キノリンカルボン酸エチル
酢酸とエタノールの混合物200mlに溶解させた5−ベンジルアミノ−1−シクロプロピル−6,7,8−トリフルオロ−1,4−ジヒドロ−4−オキソ−3−キノリンカルボン酸エチル46.2g(0.111mol)溶液に対して、5%Pd/C触媒0.5gを添加した。水素ガスを室温で導入しTLCによってモニターした。反応はおよそ3時間行った。ろ過によって採取した沈殿をクロロホルムに溶解させろ過し、触媒を除去した。溶媒を蒸発によって除去した後、残渣をクロロホルムとエタノールの混合物から結晶させ、融点235−237℃の5−アミノ−1−シクロプロピル−6,7,8−トリフルオロ−1,4−ジヒドロ−4−オキソ−3−キノリンカルボン酸エチル32.4g(0.0944mol)を収率85.0%で得た。
【0042】
スパカルボン酸:5−アミノ−1−シクロプロピル−6,7,8−トリフルオロ−1,4−ジヒドロ−4−オキソ−3−キノリンカルボン酸
5−アミノ−1−シクロプロピル−6,7,8−トリフルオロ−1,4−ジヒドロ−4−オキソ−3−キノリンカルボン酸エチル28.7g(0.088mol)、酢酸160mlおよび水100mlと濃硫酸18mlの混合物を100−110℃で40分間攪拌した。生成した混合物を冷却しろ過した。沈殿をクロロホルム−エタノールから再結晶させ、融点293−295℃の5−アミノ−1−シクロプロピル−6,7,8−トリフルオロ−1,4−ジヒドロ−4−オキソ−3−キノリンカルボン酸25.6g(スパカルボン酸、0.086mol)を収率98.0%で得た。
【0043】
実施例4
2,4,6−トリクロロ−3,5−ジフルオロアセチルベンゼンから製造したスパカルボン酸
2,4,6−トリクロロ−3,5−ジフルオロベンゾイル酢酸エチル
炭酸ジエチル1000ml中2,4,6−トリクロロ−3,5−ジフルオロアセチルベンゼン88.2g(0.34mol)を攪拌した。50%NaH50.0g(1.04mol)を生成した溶液に室温でバッチとして添加した。添加後、反応を80℃で3時間行った。次いでこの反応物を少量の酢酸を含む氷水に注いだ。生成した混合物をエチルエーテルで抽出した。この抽出物を水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。エチルエーテルを蒸発させ過剰の炭酸ジエチルを溶液から回収した後溶液残渣をトルエンから再結晶し、収率81.2%で2,4,6−トリクロロ−3,5−ジフルオロベンゾイル酢酸エチル93.3g(0.276mol)を得た。
【0044】
2−(2,4,6−トリクロロ−3,5−ジフルオロベンゾイル)−3−シクロプロピルアミノアクリル酸エチル
2,4,6−トリクロロ−3,5−ジフルオロベンゾイル酢酸エチル82.9g(0.25mol)、オルソ蟻酸トリエチル66.6g(0.45mol)およびジアセチルオキシド77.4g(0.72mol)を150℃で2.5時間攪拌した。低沸点を有する分画を減圧下蒸発させた。残渣に対して無水エタノール250mlを添加した。シクロプロピルアミン14.5g(0.25mol)を氷水で冷却しながらこの溶液に添加し、次いで反応を室温で2時間行った。生成した混合物を吸引ろ過した。残渣を石油エーテルおよびシクロヘキサンの混合物から再結晶させ、2−(2,4,6−トリクロロ−3,5−ジフルオロベンゾイル)−3−シクロプロピルアミノアクリル酸エチル74.5g(0.187mol)を収率74.6%で得た。
【0045】
1−シクロプロピル−5,7−ジクロロ−6,8−ジフルオロ−1,4−ジヒドロ−4−オキソ−3−キノリンカルボン酸エチル
無水KCO34.7gを2−(2,4,6−トリクロロ−3,5−ジフルオロベンゾイル−3−シクロプロピルアミノアクリル酸エチル68.9g(0.173mol)のDMF220ml溶液に添加した。生成した混合物を40―45℃で2.5時間攪拌し、反応をTLCでモニターした。生成物を次いで氷水800mlに注いた。生成した混合物をろ過した。沈殿物を水で洗浄し(100ml×2)、乾燥させた。生成した固体を95%エタノール120ml中に溶解させ、次いで15分間還流させた。生成した混合物を冷却、ろ過かつ乾燥させ、1−シクロプロピル−5,6,7,8−テトラフルオロ−1,4−ジヒドロ−4−オキソ−3−キノリンカルボン酸エチル60.4g(0.167mol)を融点191−195℃の白色固体として収率96.4%で得た。
【0046】
5−ベンジルアミノ−1−シクロプロピル−7−クロロ−6,8−ジフルオロ−1,4−ジヒドロ−4−オキソ−3−キノリンカルボン酸エチル
アセトニトリル220ml中1−シクロプロピル−5,7−ジクロロ−6,8−ジフルオロ−1,4−ジヒドロ−4−オキソ−3−キノリンカルボン酸エチル58.3g(0.161ml)、ベンジルアミン15.4ml、および無水KCO37.0gを100−110℃で1時間攪拌した。反応は、TLCによってモニターした。溶媒を蒸発させた後、残渣をエタノールから再結晶させ、1−シクロプロピル−7−クロロ−6,8−ジフルオロ−1,4−ジヒドロ−4−オキソ−3−キノリンカルボン酸エチル58.3g(0.135mol)を収率83.7%で得た。
【0047】
5−アミノ−1−シクロプロピル−7−クロロ−6,8−ジフルオロ−1,4−ジヒドロ−4−オキソ−3−キノリンカルボン酸エチル
酢酸とエタノールの混合物200mlに溶解させた5−ベンジルアミノ−1−シクロプロピル−7−クロロ−6,8−ジフルオロ−1,4−ジヒドロ−4−オキソ−3−キノリンカルボン酸エチル48.0g(0.111mol)溶液に対して、5%Pd/C触媒0.5gを添加した。水素ガスを室温で導入した。反応は、TLCによってモニターし、約3時間行った。ろ過によって採取した沈殿をクロロホルムに溶解させろ過し、触媒を除去した。溶媒を蒸発によって除去した後、残渣をクロロホルムとエタノールの混合物から再結晶させ、5−アミノ−1−シクロプロピル−7−クロロ−6,8−ジフルオロ−1,4−ジヒドロ−4−オキソ−3−キノリンカルボン酸エチル32.0g(0.093mol)を収率83.9%で得た。
【0048】
スパカルボン酸:5−アミノ−1−シクロプロピル−7−クロロ−6,8−ジフルオロ−1,4−ジヒドロ−4−オキソ−3−キノリンカルボン酸
5−アミノ−1−シクロプロピル−6,7,8−トリフルオロ−1,4−ジヒドロ−4−オキソ−3−キノリンカルボン酸エチル30.1g(0.088mol)、酢酸160mlおよび水100mlと濃硫酸18mlの混合物を100−110℃で40分間攪拌した。生成した混合物を冷却しろ過した。沈殿をクロロホルム−エタノールから結晶させ、融点283−287℃の5−アミノ−1−シクロプロピル−7−クロロ−6,8−ジフルオロ−1,4−ジヒドロ−4−オキソ−3−キノリンカルボン酸26.8g(スパカルボン酸、0.0852mol)を収率96.8%で得た。
【0049】
ハロゲンアセチルベンゼンの製造
実施例5
2,4−ジクロロ−5−フルオロ−3−メトキシアセチルベンゼンの製造
a.2,4−ジクロロ−5−フルオロニトロベンゼンの製造
2,4−ジクロロフルオロベンゼン58.3ml(0.50mol)を、濃硝酸60ml(1.41mol)、濃硫酸93ml(1.75mol)および水16.5mlの混合物に添加した。反応は50−60℃で2時間行った。反応物を次いで氷水に注ぎ、ろ過し、水で洗浄し中性とし乾燥させ、2,4−ジクロロ−5−フルオロニトロベンゼン99.9g(0.476mol)を融点39−42℃のわずかに黄色の結晶として収率95.1%で得た。
【0050】
b.3−ブロモ−2,4−ジクロロ−5−フルオロニトロベンゼンの製造
2,4−ジクロロ−5−フルオロニトロベンゼン96.6g(0.46mol)を臭素9.7mlを含む氷酢酸1150mlとともに攪拌した。次いで、濃硫酸690mlと水464mlで構成される溶液をそれに添加した。生成物に対して7回にわたり約2時間かけて40℃で臭化カリウム67.5gを添加した(各回9.65g)。反応を8時間後に停止させた。重亜硫酸ナトリウム46.0gを含む水3000mlにこの反応混合物をゆっくりと注ぎ、一晩保持した。生成物をろ過し、温水(約30℃)で3乃至4回洗浄し、乾燥させ、収率91.9%で融点51−53.5℃の3−ブロモ−2,4−ジクロロ−5−フルオロニトロベンゼン122.1g(0.423mol)のサクラソウ色の結晶を得た。
【0051】
c. 2,4−ジクロロ−5−フルオロ−3−メトキシニトロベンゼンの製造
メタノール500ml中3−ブロモ−2,4−ジクロロ−5−フルオロニトロベンゼン120g(0.415mol)、NaOH1.66g(0.042mol)およびナトリウムメトキシド26.9g(0.498mol)を60℃で4時間攪拌した。反応物をエチルエーテルで抽出し、水、希塩酸溶液および水で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、蒸発させた。残渣をエタノールから再結晶させ、2,4−ジクロロ−5−フルオロ−3−メトキシニトロベンゼン73.5g(0.306mol)を収率73.8%で得た。
【0052】
d. 2,4−ジクロロ−5−フルオロ−3−メトキシアニリンの製造
メタノール500ml中2,4−ジクロロ−5−フルオロ−3−メトキシニトロベンゼン72.0g(0.30mol)とPd/C2.65gを60℃で3時間、3Mpa(水素圧)で水素化した。反応物を室温まで冷却した。触媒をろ過によって取り除き、溶媒を蒸発させ、2,4−ジクロロ−5−フルオロ−3−メトキシアニリン58.5g(0.279mol)を収率92.9%で得た。
【0053】
e. 2,4−ジクロロ−5−フルオロ−3−メトキシブロモベンゼン
濃塩酸および水(1:1)の混合物165mlに対して、2,4−ジクロロ−5−フルオロ−3−メトキシアニリン52.5g(0.25mol)を添加した。生成物を懸濁液になるまで攪拌し、0‐5℃まで冷却した。亜硝酸ナトリウム(18.2g)の水(50ml)溶液をこの懸濁液に30分かけて滴下した。生成した溶液を臭化第一銅(0.299mol)と臭化水素酸(160ml)の溶液にゆっくりと添加した。反応物を2時間攪拌し、一晩保持した。生成した混合物を湿式蒸留し、蒸留物質をトルエンで抽出した。油層を10%NaOH水溶液、濃硫酸および水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、蒸発させた。残渣をn−ヘキサン−ジクロロメタン溶出シリカゲルクロマトグラフィで精製し、2,4−ジクロロ−5−フルオロ−3−メトキシブロモベンゼン58.1g(0.212mol)を収率84.9%で得た。
【0054】
f. 2,4−ジクロロ−5−フルオロ−3−メトキシアセチルベンゼンの製造
2,4−ジクロロ−5−フルオロ−3−メトキシブロモベンゼン0.20mol、マグネシウム粉末0.22mol、塩化第一銅0.24molをテトラヒドロフラン240ml中室温で攪拌し反応を開始させ、次いで−30±10℃まですぐに冷却した。反応は、TLCによってモニターし完了させた。アセチルクロリド(0.30mol)のトルエン50ml溶液を生成した混合物に滴下した。反応は−30±10℃で8時間行った。反応温度を次いで室温まで上昇させ、3時間攪拌した。反応物を25%硫酸水溶液75ml含有砕氷170gの混合物に注いだ。生成した混合物を5分間攪拌した。有機層を分離した。水層をトルエンによって抽出した。有機層をまとめ、順次、塩化ナトリウム水溶液、重炭酸ナトリウム水溶液および水によって洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒を減圧下蒸発させた。残渣をエタノールから再結晶させ、融点36.7−39.4℃の2,4−ジクロロ−5−フルオロ−3−メトキシアセチルベンゼン38.7g(0.163mol)を収率81.6%で得た。
【0055】
実施例6
3−シアノ−2,4−ジクロロ−5−フルオロアセチルベンゼンの製造
a.3−シアノ−2,4−ジクロロ−5−フルオロニトロベンゼンの製造
実施例5で製造した3−ブロモ−2,4−ジクロロ−5−フルオロベンゼン120g(0.415mol)、無水シアン化第一銅36.9g(0.46mol)およびDMF200mlを湿分のない環境下で攪拌し、100℃になるまで6時間加熱した。TLCにより反応が完了するのをモニターした。反応物を室温まで冷却し、次いで三塩化鉄(83g)、濃塩酸(5.5ml)および水830mlの溶液に添加した。生成した混合物を50−60℃で30分攪拌した。反応物をエチルエーテルで抽出した。有機層を塩水で洗浄し、無水MgSOで乾燥させた。溶媒を留去した後、残渣をトルエン溶出シリカゲルクロマトグラフィによって精製した。粗生成物をメタノールから再結晶し、3−シアノ−2,4−ジクロロ−5−フルオロニトロベンゼン58.5g(0.249mol)を収率60.0%で得た。
【0056】
b.3−シアノ−2,4−ジクロロ−5−フルオロアニリンの製造
3−シアノ−2,4−ジクロロ−5−フルオロニトロベンゼン27.0g(0.247mol)、エタノール500mlおよびPd/C2.18gを60℃に加熱し、水素圧3Mpaで3時間水素化した。反応混合物を室温まで冷却した。触媒をろ過によって取り除いた。溶媒を除去後、3−シアノ−2,4−ジクロロ−5−フルオロアニリン48.0gを収率94.7%で得た。
【0057】
c. 3−シアノ−2,4−ジクロロ−5−フルオロブロモベンゼンの製造
塩酸‐水(1:1)溶液150mlに対して、3−シアノ−2,4−ジクロロ−5−フルオロアニリン47.2g(0.23mol)を添加した。生成物を懸濁液になるまで攪拌し、次いで0‐5℃まで冷却した。亜硝酸ナトリウム(16.7g、0.242mol)と水(46ml)の溶液をこの懸濁液に30分かけて滴下した。生成した溶液を臭化第一銅(0.275mol)の臭化水素酸147ml溶液に添加した。反応混合物を2時間攪拌し、一晩おいた。生成した混合物を湿式蒸留した。蒸留分画をトルエンで抽出した。油層を10%NaOH水溶液、濃硫酸および水で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒を除去した後、残渣をトルエンから結晶させ、3−シアノ−2,4−ジクロロ−5−フルオロブロモベンゼン53.3g(0.198mol)を収率86.2%で得た。
【0058】
d. 3−シアノ−2,4−ジクロロ−5−フルオロアセチルベンゼンの製造
3−シアノ−2,4−ジクロロ−5−フルオロブロモベンゼン0.18mol、マグネシウム粉末(0.198mol)、塩化第一銅(0.216mol)およびTHF216mlを攪拌し反応を室温で開始させた。次いで反応物をすぐに−30±10℃まで冷却した。TLCを用いて反応が完了するまでモニターした。次いで、この反応混合物に対してトルエン45ml中アセチルクロリド21.2g(0.27mol)を滴下した。反応は−30±10℃で8時間行った。次いで反応物を室温まで加熱し、3時間攪拌した。次いで、反応物を25%硫酸溶液75ml含有砕氷150gに注ぎ、5分間攪拌した。有機層を分離した。水層をトルエンによって抽出した。有機層をまとめ、NaCl水溶液、NaHCO水溶液および水によって洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒を減圧下蒸発させた。残渣をエタノールから結晶させ、融点94.3−96.0℃の3−シアノ−2,4−ジクロロ−5−フルオロアセチルベンゼン0.148molを収率82.3%で得た。
【0059】
実施例7
2,4,6−トリクロロ−3,5−ジフルオロアセチルベンゼン
a.3,5−ジクロロ−2,4−ジクロロニトロベンゼンの製造
テトラクロロメタン100mlおよび2,4−ジフルオロニトロベンゼン30.2g(0.19mol)を、還流コンデンサー、温度計およびスターラー設置三口フラスコに入れた。塩素ガスを還流下に約3時間導入し、反応をTLCによってモニターした。反応完了後、テラクロロメタンを蒸発させ、残渣を酢酸エチルから再結晶させ、融点41−44℃の3,5−ジクロロ−2,4−ジクロロニトロベンゼン39.0g(0.171mol)を収率90.0%で得た。
【0060】
b.3,5−ジクロロ−2,4−ジフルオロアニリンの製造
3,5−ジフルオロ−2,4−ジフルオロニトロベンゼン38.5g(0.169mol)およびPd/C1.49gを100mlのオートクレーブに導入した。水素ガスを前記オートクレーブに水素圧3Mpaで60℃で3時間導入した。反応物は室温まで冷却した。触媒をろ過によって除去し、生成した混合物を蒸留し、3,5−ジクロロ−2,4−ジフルオロアニリン31.8g(0.161mol)を収率95.1%で得た。
【0061】
c. 2,4−ジフルオロ−1,3,5−トリクロロベンゼンの製造
3,5−ジクロロ−2,4−ジフルオロアニリン31.1g(0.157mol)を70℃で濃塩酸と水(1:1)の溶液100mlに添加した。生成した混合物を懸濁液になるまで攪拌し、0‐5℃まで冷却した。亜硝酸ナトリウム(0.165mol)水溶液11.6gをこの混合物に30分かけて添加した。生成した溶液をCuCl(0.188mol)と塩酸(100ml)の溶液に添加した。反応混合物を2時間攪拌し、一晩保持した。湿式蒸留によって得られた分画をトルエンで抽出した。抽出物を順次、10%NaOH水溶液、濃硫酸および水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、蒸発させた。残渣をトルエンから再結晶させ、2,4−ジフルオロ−1,3,5−トリクロロベンゼン27.7g(0.127mol)を収率81.1%で得た。
【0062】
d. 2,4,6−トリクロロ−3,5−ジフルオロブロモベンゼンの製造
濃硫酸186mlと水125mlの溶液を、反応フラスコ中の2,4−ジフルオロ−1,3,5−トリクロロベンゼン27g(0.124mol)と臭素2.6mlを含む氷酢酸310mlに攪拌しながらゆっくりと添加した。KBrO18.2gを前記フラスコに7回に分けて(各回2.6g、約1時間)攪拌しながら45℃で添加した。8時間後反応を停止させた。反応物質をNaHSO(12.4g)水溶液1000mlに注ぎ一晩保持した。生成した混合物をろ過した。沈殿を温水で3−4回洗浄し、乾燥させ、収率92.9%で2,4,6−トリクロロ−3,5−ジフルオロブロモベンゼン34.1g(0.115mol)を得た。
【0063】
e.2,4,6−トリクロロ−3,5−ジフルオロアセチルベンゼンの製造
THF120ml中3,5−ジフルオロ‐2,4,6−トリクロロブロモベンゼン0.1mol、マグネシウム粉末(0.11mol)、塩化第一銅(0.12mol)を反応混合物が黒く見えるまで室温で攪拌した。このことは、反応が開始されたことを示す。次いで、反応物をすぐに−30±10℃まで冷却した。GLCを用いて反応が完了するまでモニターした。次いで、この反応混合物に対してトルエン25ml中アセチルクロリド11.78g(0.27mol)を滴下した。反応は−30±10℃で8時間行った。反応温度を次いで室温まで上昇させ、3時間攪拌した。反応物を25%硫酸水溶液75ml含有砕氷150gに注ぎ、5分間攪拌した。有機層を分離した。水層をトルエンによって抽出した。有機層をまとめ、塩化ナトリウム水溶液(45ml)、NaHCO水溶液(44ml)、水(45ml)および飽和NaCl水溶液(25ml)によって洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒を減圧下蒸発させた。残渣をエタノールから再結晶させ、融点73−76℃の3,5−ジフルオロ−2,4,6−トリクロロアセチルベンゼン0.0819molを収率81.9%で得た。

Claims (9)

  1. 下記工程を含む、式(I)で表される構造を有するキノリンカルボン酸誘導体を製造する方法。
    Figure 2004517149
    (式中、RはH、ハロゲンまたはアミノ、
    はハロゲン、
    はH,ハロゲン、C1−4アルコキシルまたはCN、
    は、C3−6シクロアルキル、C1−4アルキル、C1−4アルコキシC1−4アルキル、およびC1−4アルキルアミノC1−4アルキルからなる群から選択される)
    i)式(II)の構造の化合物を炭酸アルキルと反応させ、
    Figure 2004517149
    (式中、R、RおよびRは上記のように定義され、Rはハロゲンである)
    式(III)の化合物を得ること。
    Figure 2004517149
    (式中、Rはメチルまたはエチルである)
    ii)式(III)の化合物をオルソ蟻酸アルキルおよび式(IV)RNHの化合物と順次反応させ、式(V)の化合物を得ること。
    Figure 2004517149
    iii)塩基存在下、式(V)の化合物を環化させ、式(VI)の化合物を形成させること。
    Figure 2004517149
    iv)および式(VI)の化合物を加水分解し、式(I)の化合物を得ること。
  2. がH、F、ClおよびNHから構成される群から選択され、RがClまたはFであり、RがF、Cl、CNおよびC1−4アルコキシから構成される群から選択され、RがC3−6シクロアルキルから選択された基である請求項1記載の方法。
  3. がF,CNまたはOCHであり、およびRがC3−6シクロアルキルから選択された基である請求項2記載の方法。
  4. がH,F,またはNHであり、RがFであり、およびRがシクロプロピルまたはシクロへキシルである請求項3記載の方法。
  5. さらに段階(iv)において、Rがハロゲンである式(I)の化合物をRがアミノである化合物に変換することを含む請求項1記載の方法。
  6. 式(II)の構造をもつ化合物。
    Figure 2004517149
    (式中、RがHまたはClであり、RがClであり、RがF,C1−4アルコキシルまたはCNであり、および、RがClである)
  7. がOCHまたはCNである請求項6記載の化合物。
  8. がHである請求項7記載の化合物。
  9. がHでありかつRがFである請求項6記載の化合物。
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