JP2004515282A - 湿潤半透膜を含む血液または血漿の体外処理装置およびその製造方法 - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、湿潤半透膜を含む、体外循環による血液または血漿の処理装置、およびこの装置の製造方法に関する。
【0002】
このテキスト全体を通じて、表現「湿潤半透膜」は、この半透膜の重量に対して少なくとも40重量%の水を含んでいる平形半透膜または中空半透性繊維の束を意味する。また、このテキスト全体を通じて、用語「装置」は、体外循環で血液または血漿を処理する装置を意味し、それは、一般に、それぞれが2つの出入点を備えている、半透膜で分離されている2つの区画室を含み、ここで第一の区画室は患者の血液または血漿を循環させることを意図するものであり、そして第二の区画室は廃液(spent liquid:使用済溶液)を循環させることを意図するものである。この装置の2つの区画室は、また、場合に応じて、次の:
【0003】
−膜が中空繊維束より成る装置の2つの区画室を分離する円筒状隔壁;
−または、平形膜を含む装置における漏出防止シール
【0004】
を形成することを意図する、適切な接着剤組成物に基づく包装素材によって分離されている。
【0005】
体外循環で血液または血漿を処理する装置は、透析または血液濾過による腎不全の治療、治療および非治療目的のためのプラズマフェレシスとアフェレシス(apheresis)、血液の酸素化、免疫精製(immunopurification)等々のような種々の医療または準医療用途で使用される。
【0006】
本発明は、また、湿潤半透膜を含む装置が0℃よりも低い温度に、1日から1ヶ月超の範囲であることができる期間にわたって付された後に、ある許容できる値範囲にわたって、高分子材料からできている湿潤半透性構造物の漏出の危険、およびその構造物の性能品質における変動を制限するための、特に湿潤半透膜の透水度における変動を制限するための使用に関する。例えば、これは、寒い季節に、加熱されていないかまたは不十分に加熱されている輸送手段での装置の輸送中に起こる可能性がある。これらの条件下では色々な種類の損傷が観察された:
それは、ほとんどの場合、半透膜の伸びに起因する、次の:
【0007】
−透水度の大きな低下があって、この低下は初めの透水度の20%に等しいか、それより大きいこと、または
【0008】
−半透膜における穴の出現、および/または半透膜と包装素材との間の界面における剥離、および/または包装素材における亀裂の結果生ずる装置の保全性の喪失であって、これらタイプの損傷は、一般に、2つの区画室間で液体の漏出を導くこと
に関連したその半透膜の起伏である。
【0009】
湿潤半透膜を含む装置が0℃より低い温度に暴露されるときにそれら装置中に損傷が出ることを避けるために、また細菌やカビの増殖を防ぐために、日本特許出願第6−29838号明細書(公開)では、20〜80重量%(好ましくは30〜70重量%)のグリセロールを含み、かつ5〜40重量%の脂肪族アルコールを含んでいる水溶液で装置を満たすか、またはその半透膜を湿潤することが提案された。
【0010】
この日本特許出願において推奨されている脂肪族アルコールは、メタノール、エタノール、プロパノールおよびイソプロパノールであるが、それらには極めて易燃性であるという欠点がある。しかし、このように処理された装置はガンマー線照射で滅菌することができない。この高エネルギー滅菌は、上記の脂肪族アルコールの、アルデヒドのような生成物への転化を導くからである。これらアルデヒドはこの転化後に到達する濃度において有毒なのである。
【0011】
上記日本特許出願で提案された溶液は、従って医療用途では望ましくない。
【0012】
加えて、日本特許出願第6−296838号明細書は、特許請求される水溶液において20重量%未満というグリセロール濃度では、この溶液が凍るのは防止されないことを教示している。
【0013】
ガンマー線照射による滅菌中に半透膜を放射線に対して保護し、そして透水度の損失を防ぐために、無水(dry)グリセロール含浸半透膜を製造することは公知のやり方である。言うまでもないが、この場合、これらの膜は水をほとんどまたは全く含んでいないから、それら膜が0℃より低い温度に暴露されるときにこれら膜に損傷は全く観察されない。
【0014】
ある種特定の半透膜を濃厚グリセロール水溶液(グリセロール少なくとも40重量%)で含浸することによって、それら半透膜を湿潤させておくことも公知のやり方である。これらの湿潤半透膜は、さもなければ、それらの透水度を、またそれらの機械的性質も不可逆的に失うことになろうし、その結果医療用途では使用できなくなるだろうからである。湿潤状態で保存されるこれら半透膜の内では、ポリアクリロニトリル製のものを挙げることができる。
【0015】
普通は、使用前に、血液または血漿の体外処理装置は脱気され、そして無菌の非発熱性塩化ナトリウム水溶液で洗浄される。乾燥・グリセロール含浸半透膜または濃厚グリセロール水溶液で含浸された湿潤半透膜を含む装置の場合、繊維束の形を有する膜の内部チャンネル中に取り込まれている気泡を除去するために、洗浄工程を長くすることが推奨される。さらに、膜中のグリセロール含有量が高いため、それら装置を軽くたたいて脱気を促進することが必要であることが時々ある。
【0016】
グリセロールは、また、その不凍性についても知られている。しかし、グリセロール水溶液の凝固点がその溶液中のグリセロール量の関数として与えられている下記の表を読むと分かるだろうように、水の凝固点を数度(摂氏)下げるのに高濃度のグリセロールが必要とされる。これらの数値データは、CRCプレス社(CRC Press)刊の「化学および物理学ハンドブック(Handbook of Chemistry and Physics)」と題される本、第65版、第D−235頁からの抜粋である。
【0017】
【0018】
驚くべきことに、本出願人は、1つの区画室が血液または血漿を循環させることを意図するものであり、そして1つの区画室が廃液を循環させることを意図するものである、湿潤半透膜で分離されている2つの区画室を含む血液または血漿の体外処理装置が、0℃より低い、例えば−18℃の温度に、1日から1ヶ月超の範囲であることができる可変期間にわたって付されるときに、この装置が、滅菌の前後において、以下の:
【0019】
−上記半透膜はグリセロール水溶液で含浸されており;
−上記グリセロール水溶液は7〜15重量%のグリセロールを含んでいるが、有毒化合物は含んでおらず;
【0020】
−上記2つの区画室は上記グリセロール水溶液がパージされている
という3つの技術的特徴を有するならば、この装置の漏出の危険および透水度の変動を制限することが可能であることを見いだした。
【0021】
湿潤半透膜を含む血液または血漿の体外処理装置の低温(0℃より低い温度、例えば−18℃に等しい温度)抵抗性を改善するための、本発明の関係において開発された溶液は、前記の従来技術が与える知識に照らして全く驚くべき結果をもたらす。
【0022】
具体的に述べると、半透膜を含浸するために用いられる本発明による水溶液は、この水溶液の総重量に対して7〜15重量%、好ましくは8〜12重量%という少量のグリセロールを含んでいる。ここで、これらの量は、前記の従来技術、特に日本特許出願第62−96838号明細書(公開)および「化学および物理学ハンドブック」と題される本に見られる前記のデータによって不十分であると考えられているものである。
【0023】
本発明によれば、装置を区画室間でいかなる漏出の出現もなしに、または透水度に実質的な変動なしに付すことができる温度は、10〜15重量%のグリセロールを含んでいるグリセロール水溶液が用いられるときは、−20℃ほどの低温であることができるし、或いは−20℃よりも僅かに低いことさえできる。
【0024】
本発明には幾つかの大きな利点がある:第一に、7〜15重量%のグリセロールを含んでいるグリセロール水溶液で含浸された膜は、非常に高いエネルギーの滅菌、例えばガンマー線照射による滅菌で損傷を受けない;第二に、この装置のユーザーによる使用は、同タイプのいかなる装置の使用とも正確に同じであり、その上、この装置は、グリセロール保有膜(膜の重量に対して少なくとも40重量%のグリセロール)を含む同タイプの装置と比較すると、その2つの区画室がパージされていることのために操作が容易であり、かつ使用前に洗浄するのが容易である;第三に、0℃より低い温度、例えば−10℃または−18℃に等しい温度に、1日から1ヶ月超の範囲であることができる可変期間にわたって付されたこの装置の特徴(血液適合性、拡散性および対流性移動容量、並びに蛋白質の吸着能)は、0℃より高い周囲温度において貯蔵される同タイプの装置と比較するとき、有意には損なわれない。
【0025】
有利には、グリセロール水溶液の最低量は、半透膜の総重量に対して50重量%に相当する。
【0026】
本発明によれば、グリセロール水溶液は、有毒であるか、またはガンマー線照射のような高エネルギー滅菌後に有毒になる化合物を含んでいない。特に、このグリセロール水溶液は、一価の脂肪族アルコール、例えばメタノール、エタノール、プロパノールおよびイソプロパノールを含んでいない。また、このグリセロール水溶液は、例えばエチレングリコールのような、有毒であるが、不凍性について知られている化合物を含んでいない。
【0027】
他方、上記グリセロール水溶液は、半透膜を、その生体適合性を改善するために、その全体または表面において処理すべく意図される1種または2種以上の化合物を含んでいることができる:例としては、ポリエチレンイミン類(PEI)、ポリビニルピロリドン類(PVP)およびポリエチレングリコール類(PEG)を挙げることができる。
【0028】
本発明による装置の半透膜の化学的性質は、特に重要というわけではない。それは、例えばポリアクリロニトリル、ポリメチルメタクリレート、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、セルロースまたはポリアミドに基づくことができる。
【0029】
本発明は、湿潤状態で貯蔵されなければならない半透膜、例えばポリアクリロニトリル製の膜またはポリメチルメタクリレート製の膜を含む装置にさらにとりわけ適している。
【0030】
有利には、この半透膜は、アクリロニトリルの単独重合体または共重合体であって、好ましくは電気陰性である少なくとも1種の重合体より成る平形膜または中空繊維束である。本発明に適したアクリロニトリル共重合体の例として:
【0031】
1)アクリロニトリルと少なくとも1種のアニオン性またはアニオン化性(anionizable)単量体との共重合体であって、適切な場合、アクリロニトリルと共重合できる少なくとも1種の他のオレフィン性不飽和単量体に由来する単位を含んでいる共重合体、または
【0032】
2)アクリロニトリルと少なくとも1種のアニオン性またはアニオン化性単量体と、アクリロニトリルと少なくとも1種の非イオン性または非イオン化性単量体との共重合体
を挙げることができる。
【0033】
これら高分子化合物の一部のもの、また出発物質として選択することができる種々の単量体、およびそれらの製造は、米国再発行特許第34,239号として再授与された米国特許第4,545,910号明細書に記載されている。
【0034】
これらの高分子化合物の内で本発明による医療装置が特に適しているものは、上記で(1)において定義されるものである。特に、本発明は、アニオン性またはアニオン化性共単量体がオレフィン性不飽和であり、かつスルホネート基、カルボキシル基、ホスフェート基、ホスホネート基およびサルフェート基から選ばれるアニオン性基を有する化合物の場合に特に適し、そしてこの共単量体がメタリルスルホン酸ナトリウムであるとき、上記以上に、さらに、特に適している:
この膜はホスパル(Hospal)という会社によって製造され、商標名・AN69で知られるものであるが、それは湿潤状態で貯蔵されるべきであって、一般に約70重量%の水を含んでいる。
【0035】
言うまでもないが、アニオン性基の対イオンの厳密な性質は、本発明の正しい機能を果たすことにとって本質的なことではない。
【0036】
アクリロニトリルと共重合できるオレフィン性不飽和単量体の内では、アルキルアクリレート類、特にメチルアクリレートを挙げることができる。
【0037】
本発明は、また、その全体または表面において、生体適合性が改善されるように処理されている(血液が異物と接触するときに起こる反応、特に血液凝固が起こらないか、または比較的良性のレベルでしか起こらない)半透膜を含む装置にも適している。
【0038】
挙げることができる例に次のものがある:
【0039】
−少なくとも1種の電気陰性重合体、特に欧州特許出願第0 801 953号と同タイプのポリアクリロニトリルより成る、全体が抗蛋白分解酸素およびカチオン性剤、好ましくはメシル酸ナファモスタットで処理された半透膜を含む、欧州特許出願第0 801 953号明細書に記載される装置;
【0040】
−固定陰電荷を有するポリアクリロニトリルに基づく、ポリビニルピロリドン類(PVP)およびポリエチレングリコール類(PEG)のような中性重合体で、またはポリエチレンイミン類(PEI)のようなカチオン性重合体で処理された半透膜を含む、欧州特許出願第0 925 826号明細書に記載される装置。
【0041】
本発明の1つの主題は、また、0℃より低い温度に付される、血液または血漿の体外処理装置にして、1つの区画室が血液または血漿を循環させることを意図するものであり、そして1つの区画室が廃液を循環させることを意図するものである、湿潤半透膜で分離されている2つの区画室を含む上記装置の漏出の危険および透水度の変動を制限する方法であって、
【0042】
−7〜15重量%のグリセロールを含んでいるが、ガンマー線照射のような高エネルギー滅菌の前または後に有毒である化合物は含んでいないグリセロール水溶液を調製し;
【0043】
−上記グリセロール水溶液を上記半透膜と接触状態に置き;
−上記装置のグリセロール水溶液をパージし;
−上記装置を滅菌する
工程を含む上記の方法である。
【0044】
本発明による方法の変形態様によれば、グリセロール水溶液は、この溶液を:
−血液または血漿を循環させることを意図する区画室中、
−または、廃液を循環させることを意図する区画室中、
【0045】
−または、血液または血漿を循環させることを意図する区画室中および廃液を循環させることを意図する区画室中
で循環させることによって半透膜と接触状態に置かれる。
【0046】
本発明による方法の他の変形態様によれば:
−グリセロール水溶液は8〜12重量%のグリセロールを含み;
【0047】
−および/または、グリセロール水溶液は、半透膜を、その全体または表面において、その生体適合性を改善するように処理すべく意図された1種または2種以上の化合物、好ましくはポリエチレンイミン類(PEI)から選択される化合物を含んでいる;グリセロール水溶液中に含められるべきこれら化合物の量に関しては、例えば欧州特許出願第0 925 826号明細書に挙げられる操作条件を参照することができる。
【0048】
半透膜を、その全体または表面において、その生体適合性を改善するために処理するとき、本発明による方法は:
【0049】
−上記膜の生体適合性を改善すべく意図された1種または2種以上の化合物を含んでいる溶液を調製し;
【0050】
−この溶液を、血液または血漿と接触状態に置くべく意図された上記膜の表面と接触状態に置き;
【0051】
−組み立てが上記の初めの2つの工程の前に行われていないならば、上記装置の色々な構成部品を組み立て、特に上記膜をハウジングの中に取り付け、このハウジングの端部部品を製造し;
【0052】
−7〜15重量%のグリセロールを含んでいるが、ガンマー線照射のような高エネルギー滅菌の前または後に有毒である化合物は含んでいないグリセロール水溶液を調製し;
【0053】
−上記グリセロール水溶液を上記半透膜と接触状態に置き;
−上記装置のグリセロール水溶液をパージし;
【0054】
−上記装置を滅菌する
工程により実施することができる。
【0055】
必要ならば、グリセロール水溶液を半透膜と接触状態に置く前に、膜中に一時的に存在する、その膜の製造および/または貯蔵に有用なある種特定の化合物を除去するために、その膜を水または水溶液、例えば塩化ナトリウム水溶液で洗浄する。これは、例えば製造および貯蔵がグリセロールの使用を必要とする膜であるAN69のケースである;実際には、膜AN69は湿潤状態で貯蔵され、そして、こうして貯蔵するために、この膜は、通常は40/60に相当する重量割合の水/グリセロール混合物中に浸漬することによってグリセロール処理される。本発明の関係においては、膜は、従って、これを7〜15重量%のグリセロールを含んでいるグリセロール水溶液で含浸する前に脱グリセロール化されなければならない。膜AN69を脱グリセロール化するためのこの洗浄操作は、水または水溶液、例えば塩化ナトリウム水溶液を膜AN69と接触状態に置くことによって行われる。膜AN69が中空繊維束の形をしているときは、この洗浄操作は、血液または血漿を循環させることを意図する区画室中で水または塩化ナトリウム水溶液を循環させることによって行われるのが好ましい。
【0056】
本発明の他の特徴および利点は、この後に続く実施例を読めば明らかになるだろう。添付図面にも言及される。
【0057】
(実施例)
腎不全を克服するために用いられる、血液を体外処理する特定のタイプの装置が、本発明を例証するために用いられた。
【0058】
実施例で用いられた装置のタイプは、普通は半透膜で分離されている2つの区画室を含む血液透析装置/血液濾過装置である。第一の区画室は取出し管と帰り管とによって患者の血管系に接続されることを意図するものであり、これに対して第二の区画室は、透析流体源(血液透析および血液ダイアフィルトレーション[diafiltration]による処理)に接続することができる入口、および廃液(廃透析液および限外濾過液)の除去手段に接続される出口を有する。膜は、血液区画室から廃液区画室への代謝老廃物の拡散性および/または対流性移動を可能にするように選ばれる。この膜は平形膜または中空繊維束の形で製造することができる。平形膜透析装置は、蛇腹式に折り畳まれた平形膜バンドを含み、同じ側に開いている全てのひだに挿入板が導入されている。中空繊維透析装置は、図1に見ることができるように、管状ハウジング2の中に配置されている中空繊維束1を含み、その管状ハウジングの中で中空繊維束1はその2つの端において接着剤ディスク3、4によってしっかりと固定されている。接着剤ディスク3、4は、繊維を一緒に結束するほかに、管状ハウジング2の中に、出入がハウジング2の軸に対して垂直である2本の管5、6によってなされる漏出防止区画室を画成する働きもする。ハウジング2の各々の端には、軸方向出入管9、10を含む端部部品7、8が取り付けられている。2つの管9、10は対称である。この装置の血液区画室は、両接着剤ディスク3、4間に画成される内部空間、および管状ハウジング2の対応する端を閉じている端部部品8、9より成り、かつ中空繊維の内部より成る。
【0059】
図示される透析装置の半透膜は、中空繊維束の形をした膜AN69である。
【0060】
今度は、AN69製中空繊維の製造における主要工程を簡単に思い起こすことにする。アクリロニトリルとメタアリルスルホン酸ナトリウムとの共重合体を35重量%、ジメチルホルムアミド(DMF)を52重量%およびグリセロールを13重量%含む重合体ブレンドを調製する。この重合体ブレンドを130℃に加熱し、そして2つの同心ノズルを備えるダイを通して押し出す。その内側ノズルには、中空繊維の内腔を形成するために窒素が注入される。ダイを出た熱可逆性ゲル繊維は、周囲の空気(約20〜25℃)と接触すると直ぐに熱転相の場所となる。この繊維は次に水浴中に受け取られ、その中で繊維中の溶媒(DMF)が水で置換される。次に、繊維は95℃の熱水中に浸漬され、そこで4倍のオーダーまで延伸される。この後に95℃の熱水中における安定化段階が続く。最後に、その繊維は40/60重量割合の水/グリセロール混合物によりグリセロール化される。
【0061】
この後に続く実施例において、試験される透析装置は、1.3m2の作用表面積を有するAN69中空繊維の束を備える透析装置(商標名・ネフラル[Nephral]300;フランス、ホスパル・インダストリー社[Hospal Industrie]製)である。
【0062】
本発明によれば、透析装置が−20℃もの低温であることもできる0℃より低い温度に付されるときに、これら透析装置の漏出の危険および透水度の変動を制限するために、その半透膜は、グリセロールを7〜15重量%含んでいる脱イオン水とグリセロールとの溶液であって、有毒であるか、または高エネルギー滅菌の後に、例えばガンマー線照射による滅菌後に有毒になり易い化合物は含んでいないそのような溶液で含浸される。この含浸工程は、AN69膜の製造に必要とされたグリセロールを除去した後でかつ滅菌前に、装置を図1に示されるとおりに組み立てた後に行われる。
【0063】
上記半透膜は、血液区画室中で上記グリセロール水溶液を循環させることによって含浸される:これを行うために、血液回路の管9(10)の一方がグリセロール水溶液を含んでいる容器に接続され、他方の出入管10(9)が空の受取り容器に接続され、そしてグリセロール水溶液が、適切な場合に、血液区画室中で循環するようにされる。
【0064】
以下の実施例3〜6において、含浸工程およびそれに続く工程の正確な条件は次のとおりである:
【0065】
1)半透膜を洗浄するための、特にその膜を製造するのに用いられたグリセロールを除去するための、1リットルの水(流量200mL/分)の(繊維の内部を含む)血液区画室中における循環;
【0066】
2)場合に応じて5、10または15質量%のグリセロールをむ、2リットルの脱イオン水中グリセロール溶液の流量250mL/分での血液区画室中における循環;
【0067】
3)透析装置の区画室を、廃液を循環させることを意図する区画室中では5×104Pa(0.5バール)の空気圧を、そして血液を循環させることを意図する区画室中では3×104Pa(0.3バール)の空気圧を印加することによって、空気で約30秒間パージすること;
【0068】
4)栓による出入管5、6、9および10の漏出防止性閉鎖;
5)ガンマー線照射(25〜36kGy)による滅菌。
【0069】
実施例1〜5
透析装置・ネフラル300の透水度および漏出防止性の、−10℃の温度において調節されたチャンバー中における貯蔵時間の関数としての評価。
【0070】
各々10個の透析装置・ネフラル300を含む5つの群を、実施例1〜5で評価した。下記の表は各透析装置群を区別する特徴を示している。
【0071】
【0072】
実施例3、4および5において、グリセロール水溶液は膜の約70重量%に相当する。
【0073】
実施例3、4および5における透析装置の各膜中グリセロールの重量百分率は、それぞれ約3.5%、7%および10.5%である。
【0074】
実施例1〜5における透析装置の透水度を、場合に応じて、−10℃または約20℃の周囲温度(実施例1:対照例1)において7日後、14日後および28日後に測定した。
【0075】
透水度は、所定の活性表面積を有する半透膜を通して、所定の膜透過圧を用いて、所定の時間、限外濾過され得る水の量を述べるものであることが思い起こされる。これら実施例における透水度の測定条件は次のとおりである:
【0076】
−血液または血漿を循環させることを意図する区画室中の水の流量:300mL/分;
−膜透過圧:85mmHg。
【0077】
各透析装置群で測定された透水度の値の平均を、各群の初期透水度値の平均を基準100%として取ることによって標準化した。
【0078】
得られた値は図2に与えられるが、これらの値は透水度損失(%)を明らかにするものである。
【0079】
実施例5の透析装置(グリセロールを15重量%含んでいる水溶液による処理)は、顕著な安定性を有する:−10℃で28日後に透水度の低下なし。
【0080】
実施例4の透析装置(グリセロールを10重量%含んでいる水溶液による処理)は、非常に良好な挙動を示す:−10℃で28日後の透水度の低下は15%に過ぎず、周囲温度で貯蔵された脱グリセロール化透析装置(実施例1)の透水度の低下に非常に近い。
【0081】
実施例3の透析装置(グリセロールを5重量%含んでいる水溶液による処理)は安定でない:透水度の低下は−10℃で15日後に20%、そして−10℃で28日後に約25%である。
【0082】
実施例2の透析装置(脱グリコール化および−10℃で貯蔵)は、全て、−10℃で7日後に漏出を示す:これら透析装置の肉眼観察および顕微鏡観察は中空繊維の伸び、包装用接着剤中のクラック、繊維/接着剤の剥離、および繊維中の孔を明らかにした。
【0083】
実施例6―−18℃における貯蔵
脱グリセロール化されたネフラル300タイプの透析装置10個を、各透析装置の繊維の内側に、グリセロールを10質量%含んでいる溶液2リットル(流量250mL/分)を循環させることによって処理する。繊維の内部チャンネル中に含まれる液体を空気の循環によってパージする。これら透析装置を漏出防止様式で密栓し、そしてガンマー線照射によって滅菌する。これら透析装置を−18℃の温度において調節されたチャンバーに入れる。1週間の貯蔵後に、それら透析装置をチャンバーから取り出す。これら10個の透析装置の漏出防止性を、血液または血漿を循環させることを意図した区画室を(1バールの下で)加圧するATEQ装置を用い、他方の区画室は開放して試験した;血液または血漿を循環させることを意図する区画室の出口における圧力降下がないかまたはあるかをチェックする。透水度、並びに尿素およびビタミンB12クリアランスを、このシリーズの3個の透析装置について評価した。
【0084】
透水度測定の操作条件は実施例1〜5の条件と同一である。
【0085】
尿素およびビタミンB12クリアランスの測定の操作条件は、次のとおりである:
【0086】
−透析装置を予め2リットルの生理食塩水で洗浄する;
【0087】
−廃液区画室中において透析浴を開回路で500mL/分の流量において循環させる。この透析浴は、(ミリモル/Lで)ナトリウム:135、カリウム:1.5、マグネシウム:0.75、カルシウム:1.75、クロリド:106.5、アセテート:35を含んでいる水溶液である;
【0088】
−1g/Lの尿素および100mg/LのビタミンB12を含んでいる透析浴を、血液区画室中において閉回路で循環させる。この透析浴の容量は2リットルに等しく、そしてそれを、限外濾過分を保証するために、溶液を10mL/分の流量で供給することによって一定に保つ。この透析浴の流量は200mL/分に等しい;
【0089】
−限外濾過を10mL/分の流量にセットする;
【0090】
−30分後に、血液区画室の入口および出口における尿素濃度およびビタミンB12濃度を測定する;
【0091】
透析装置の精製レベルを表すクリアランスは:
クリアランス=[(QBI×CBI)−(QBI×CBO)]/CBI
と表される:但し、
【0092】
QBI=血液区画室の入口における流量
CBI=血液区画室の入口における濃度
CBO=血液区画室の出口における濃度。
【0093】
【0094】
次のことが与えられる:
−実施例6の透析装置の透水度は、35.4mL/時・m2・mmHgより大きくなければならない、
【0095】
−実施例6の透析装置の初期尿素クリアランス値は、210〜256mL/分の範囲である、
【0096】
−実施例6の透析装置の初期ビタミンB12クリアランス値は、90〜134mL/分の範囲である。
【0097】
−−18℃で1週間貯蔵後、これら透析装置の正しい挙動が観察される。
【図面の簡単な説明】
【図1】
中空繊維透析装置の縦断面の概略図を表す。
【図2】
膜AN69を含浸するのに用いられた水溶液中のグリセロール量の、−10℃で貯蔵された透析装置の区画室間における漏出の出現に及ぼす影響を示す。
【図3】
膜AN69を含浸するのに用いられた水溶液中のグリセロール量の、−10℃で貯蔵された透析装置の透水度に及ぼす影響を示す。
Claims (20)
- 1つの区画室が血液または血漿を循環させることを意図するものであり、そして1つの区画室が廃液を循環させることを意図するものである、湿潤半透膜で分離されている2つの区画室を含む血液または血漿の体外処理装置において、この装置が、滅菌の前後において、次の:
−上記半透膜が0℃より低い温度に暴露されるとき、透水度の変動を制限するためにこの半透膜はグリセロール水溶液で含浸されており;
−上記グリセロール水溶液は7〜15重量%のグリセロールを含んでいるが、有毒化合物は含んでおらず;
−上記2つの区画室はそのグリセロール水溶液がパージされている
という技術的特徴を有することを特徴とする上記の装置。 - グリセロール水溶液が8〜12重量%のグリセロールを含んでいることを特徴とする、請求項1記載の装置。
- グリセロール水溶液が一価の脂肪族アルコールを含んでいないことを特徴とする、請求項1記載の装置。
- 半透膜中のグリセロール水溶液の最低量がその半透膜の総重量に対して50重量%に相当することを特徴とする、請求項1、2または3に記載の装置。
- 半透膜がポリメチルメタクリレート製であることを特徴とする、前記請求項の内の1項に記載の装置。
- 半透膜がポリスルホンまたはポリエーテルスルホン製であることを特徴とする、前記請求項の内の1項に記載の装置。
- 半透膜がポリアクリロニトリル製であることを特徴とする、前記請求項の内の1項に記載の装置。
- ポリアクリロニトリルが、アクリロニトリルと少なくとも1種のアニオン性またはアニオン化性単量体との共重合体であって、適切な場合はアクリロニトリルと共重合できる少なくとも1種の他のオレフィン性不飽和単量体に由来する単位を含んでいる共重合体であることを特徴とする、請求項7記載の装置。
- ポリアクリロニトリルが、アクリロニトリルと、少なくとも1種のアニオン性またはアニオン化性単量体と、アクリロニトリルと少なくとも1種の非イオン性または非イオン化性単量体との共重合体であることを特徴とする、請求項7記載の装置。
- アニオン性またはアニオン化性共単量体がオレフィン性不飽和であり、かつスルホネート基、カルボキシル基、ホスフェート基、ホスホネート基およびサルフェート基から選ばれるアニオン性基を有していることを特徴とする、請求項8または9記載の装置。
- アニオン性またはアニオン化性共単量体がメタリルスルホン酸ナトリウムであることを特徴とする、請求項10記載の装置。
- 湿潤半透膜が、また、その生体適合性を改善するために、その全体または表面において処理されていることを特徴とする、請求項5〜11の内の1項に記載の装置。
- 半透膜が中空繊維の束より成っていることを特徴とする、請求項1記載の装置。
- 半透膜が平形膜より成っていることを特徴とする、請求項1記載の装置。
- 0℃より低い温度に付される、血液または血漿の体外処理装置にして、1つの区画室が血液または血漿を循環させることを意図するものであり、そして1つの区画室が廃液を循環させることを意図するものである、湿潤半透膜で分離されている2つの区画室を含む上記装置の漏出の危険および透水度の変動を制限する方法であって:
−7〜15重量%のグリセロールを含んでいるが、ガンマー線照射のような高エネルギー滅菌の前または後に有毒である化合物は含んでいないグリセロール水溶液を調製し;
−上記グリセロール水溶液を上記半透膜と接触状態に置き;
−上記装置のグリセロール水溶液をパージし;
−上記装置を滅菌する
工程を含む上記の方法。 - 血液または血漿を循環させることを意図する区画室中でグリセロール水溶液を循環させることによって、そのグリセロール水溶液を半透膜と接触状態に置くことを特徴とする、請求項15記載の方法。
- 廃液を循環させることを意図する区画室中でグリセロール水溶液を循環させることによって、そのグリセロール水溶液を半透膜と接触状態に置くことを特徴とする、請求項15記載の方法。
- 血液または血漿を循環させることを意図する区画室中、および廃液を循環させることを意図する区画室中でグリセロール水溶液を循環させることによって、そのグリセロール水溶液を半透膜と接触状態に置くことを特徴とする、請求項15記載の方法。
- 0℃より低い温度に付される、血液または血漿の体外処理装置にして、1つの区画室が血液または血漿を循環させることを意図するものであり、そして1つの区画室が廃液を循環させることを意図するものである、湿潤半透膜で分離されている2つの区画室を含む上記装置の漏出の危険および透水度の変動を制限する方法であって:
−上記膜の生体適合性を改善することを意図する1種または2種以上の化合物を含んでいる溶液を調製し;
−この溶液を、血液または血漿と接触状態に置かれることが意図される上記膜の表面と接触状態に置き;
−組み立てが上記の初めの2つの工程の前に行われていないならば、上記装置の色々な構成部品を組み立て、特に上記膜をハウジングの中に取り付け、このハウジングの端部部品を製造し;
−7〜15重量%のグリセロールを含んでいるが、ガンマー線照射のような高エネルギー滅菌の前または後に有毒である化合物は含んでいないグリセロール水溶液を調製し;
−上記グリセロール水溶液を上記半透膜と接触状態に置き;
−上記装置のグリセロール水溶液をパージし;
−上記装置を滅菌する
工程を含む上記の方法。 - 湿潤半透膜が−20℃ほどの低温であることもできる0℃より低い温度に付されるときに、これら膜の透水度の変動を制限する湿潤半透膜を含浸するための7〜15重量%のグリセロールを含んでいる水溶液の使用。
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