JP2004510930A - 補強エレメントを有するゴム軸受 - Google Patents
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Abstract
軸受内面と軸受外面との間で軸受体のエラストマー内に、ほぼ円筒形の単数又は複数の補強エレメント(3;3′)が加硫処理を施されており、各補強エレメントが、軸方向に延在する単数又は複数のインサート部材(4,4′;5)から成っており、しかも一体部分から形成された補強エレメント(3′)はその形状に基づいて、また複数部分から形成された補強エレメント(3)は複数のインサート部材(4,4′)の相互配列に基づいて、軸平行に延びる隣接したエッジ(7,7′,8,8′;9,10)を有している形式のゴム軸受において、それぞれ互いに隣接したエッジ(7,7′,8,8′;9,10)が、非直線的なかつ互いに相補的なエッジ成形プロフィールを有しており、かつ前記エッジ(7,7′,8,8′;9,10)間にエッジの成形プロフィールに基づいて形成された隙間がエラストマー(2)によって塞がれている。
Description
【0001】
技術分野:
本発明は、軸受体のエラストマー内に加硫された単数又は複数の補強エレメントを有し、しかも単数又は複数のほぼ円筒形の補強エレメントが、単数又は複数のインサート部材から成っている形式のゴム軸受に関する。単数の、又は場合によっては複数の補強エレメントはエラストマー内に軸受軸線をめぐって配置されており、かつ特に半径方向に作用する力に関して軸受を補強する。該補強エレメントは例えば硬質プラスチック又は板金から成っている。補強エレメントの個数並びに補強エレメントの材料の選択によって、もしくは補強エレメントの材料肉厚の設計によって、軸受の変形特性に所期のように影響を及ぼすことが可能である。軸受が複数の補強エレメントを有している限り、該補強エレメントは、軸受軸線から種々の間隔をおいてエラストマー製の軸受体内に組込まれている。
【0002】
本発明は、補強エレメントがその形態に基づいて、或いは複数部分から構成された補強エレメントの場合にはインサート部材の配置に基づいて相互に軸平行に隣接して延びるエッジを有するような軸受に関する。複数部分から構成された補強エレメントの場合このようなエッジは、個々のインサート部材間の移行域に存在している。他面において、補強エレメントが一体に構成されてはいるが、軸方向で軸受の長手方向に一貫して連続的に延在するスリットもしくは切り目を有する形式の軸受も存在し、従ってこの場合も少なくとも2つの軸平行なエッジが形成されている。前記スリットは軸受体の開放又は開旋回を可能にし、こうして軸受体内部で支承すべきバーへの該軸受体の組付けを簡便にする。
【0003】
背景技術:
ゴム軸受は、自動車製造において多数使用される。この場合、軸受体が縦スリットを有している形式のゴム軸受は、例えばスタビライザー、要するにトーション・バーを支承するために役立ち、前記スタビライザーもしくはトーション・バーは、カーブ通過時の車両のオーバー・ステアリングを避けるべく、車体のカーブ傾斜を減少させるために使用される。前記スタビライザーもしくはトーション・バーを支承するためには、設定構造に応じて滑り軸受又は、滑り可能な軸受内面を有していない慣用の軸受が使用される。
【0004】
スタビライザーを支承するのに適した適当な軸受は、すでにドイツ連邦共和国特許出願公開第42 04 252号明細書に基づいて公知になっている。当該軸受は公知のように長手方向で軸受体を連続的に貫通するスリットを有している。補強エレメントは、軸受体内に組込まれたプラスチック製のインサート部材によって形成されており、該インサート部材はその他の軸受体に対比して高い硬度を有している。エラストマー並びに補強インサートを貫通する縦スリットによって、軸受体は、スタビライザーに組付けるために該軸受体の半割シェルを押し開くことによって開放することができる。トーションバーに装着した後に軸受体は、その材料弾性に基づいて次いでトーションバーをリング状に包囲する。実地ではそれに続いて該軸受はU形材などによって車体に取付けられる。軸受を囲むU形材によって軸受半割シェルは相互に緊締される。
【0005】
このような軸受の別の実施形態がドイツ連邦共和国特許第44 13 666号明細書に開示されている。当該明細書に記載の軸受では、軸受の両半割シェルは、前記スリットに向き合った側に、特別に形成されたウェブ継手を有しており、該ウェブ継手によって一方の軸受半割シェルは、他方の軸受半割シェルに対して1つの旋回支点を中心として180゜傾動し、従って軸受は開旋回することができる。当該軸受も、その変形特性に調和するために1つの補強インサートを有している。
【0006】
以上説明した軸受の欠点は、軸受の組立後、それに続いて軸受の両半割シェルに相互に予荷重をかけた後に、各軸受体内に組込まれた補強エレメントの軸方向に延在するエッジが、カルダン応力の負荷を受けて両半割シェル間の相対運動の結果互いに突合わさることである。これによって補強エレメントのエッジは互いに摩擦し合い、これ自体は不都合なノイズの要因となる。それに類似した事例として挙げられるのは、軸受体にスリットは設けられていないが、単数又は複数の補強エレメントが、組立後に相互に予荷重をかけられた複数のインサート部材から成っている形式の軸受の場合である。
【0007】
発明の開示:
そこで本発明の技術的な課題は、変形特性を確定するために単数又は複数の補強エレメントを有しており、かつ、単数又は複数の補強エレメントのエッジが互いに隣接して位置し相互に予荷重をかけられているにも拘わらず、硬質部材の相互摩擦の結果としてノイズを発生することのないようなゴム軸受を提供することである。
【0008】
前記の技術的な課題は、独立請求項の特徴部に記載した構成手段を備えたゴム軸受によって解決される。本発明のゴム軸受の有利な構成手段もしくは実施形態は、従属請求項の記載に基づいて明らかである。
【0009】
本発明のゴム軸受は、自体公知のように1つの軸受体から成っており、該軸受体では、一体構成又は多部構成の単数又は複数の補強エレメントがエラストマー内に加硫処理を施されており、該補強エレメントは、その形状に基づいて又はその多部構成に基づいて、互いに隣接して軸平行に延びるエッジを有している。本発明ではこの場合、単数又は複数の補強エレメントを形成しているインサート部材は、軸受の組付け状態において隣接して軸平行に延びる、単数又は複数の補強エレメントのエッジが、互いに相補的な非直線的なエッジ成形プロフィールを有するように構成されている。それと同時に、前記成形プロフィールに基づいてエッジ間に形成された隙間は、エラストマーによって塞がれている。エッジ間に充填されているエラストマーによって、軸受のカルダン負荷が比較的大きい場合でもエッジの相互摩擦は確実に防止される。従来技術に基づいて構成された軸受がこのような負荷を受けた場合に発生する周知のノイズは、これによって効果的に阻止される。ゴム軸受の実施形態によれば、単数又は複数の補強エレメントを形成するインサート部材の、互いに境を接した、要するに隣接したエッジは、複数の切欠きを有している。エッジを互いに相補的に成形することになる本発明の基本原理に従って、これらの切欠きは、その都度2つの隣接したエッジに関して、相互にずらして配置されている。更に一方のエッジに形成された切欠き間の間隔は、その都度前記エッジに対向する他方のエッジに形成された切欠きの長さよりも小である。これによって両エッジの輪郭は互いに櫛歯状もしくは噛み合い歯状に互いに噛み合うと同時に、輪郭間に配置されたエラストマーによって相互間に機械的な減結合が生じる。このように噛み合うエッジを形成するためには種々の成形プロフィールが考えられる。例えばエッジは、ほぼ方形状の切欠きによって、或いはまた鋸歯状、台形状などに成形することができる。インサート部材相互の噛み合い式係合によって、カルダン負荷が発生した場合でも、該インサート部材相互の軸方向シフトが付加的に防止される。
【0010】
単数又は複数の補強エレメントを2部分から構成する場合、更にインサート部材は、その都度一方の部材の両エッジを互いにやはり相補的な成形プロフィールを有するように成形されているのが有利である。これによって両軸受半部のために等しいインサート部材を使用することが可能になる。該インサート部材はその場合、前記の構成に基づいて、加硫型内に挿入する場合に、インサート部材のどちらの軸方向端部を、どちらの軸方向軸受端部の方向へ回動するかには関わり無く、組み合わせることができる。トーションバー、例えばスタビライザーを支承するために本発明のゴム軸受を使用する場合、このように構成された軸受のエラストマーは、単数又は複数の補強エレメントを形成するインサート部材間の1つの移行部の領域に、軸受の組付けを容易にするための軸方向の縦スリットを有しているのが有利である。しかし又、インサート部材を埋込むエラストマーを相応に成形する場合には、軸方向の縦スリットなしにエラストマーによって組付けを助成することも可能である。例えば軸受が2つのインサート部材から成る補強エレメントを備えている場合には、エラストマーは、連続的に一貫したスリットの代わりに、その都度両インサート部材間の移行部領域に薄肉のウェブを有することもできる。これによって軸受体は、1本のトーションバーに組付けるために前記ウェブの領域を半径方向に引き伸ばすと同時に、軸方向で前記トーションバーに被せ嵌められる。軸受体の引き伸ばしのための半径方向外向きの力がもはや存在しなくなると即座に、ゴム軸受は、支承すべきトーションバーを、そのために規定された部位で緊密に包囲する。
【0011】
軸受の別の実施形態は、単数又は複数の補強エレメントを一体的に構成することによって得られる。単数の補強エレメントはこの場合、ほぼ円筒周壁として構成されているが、該円筒周壁は、スタビライザー軸受として使用するために、1つの軸方向に延びるスリットを有しており、該スリットは軸受の押し開き又は開旋回を可能にする。組付け時の開放を更に助成し次いで軸受の閉鎖を助成するために、本発明の別の実施形態によれば、一貫したスリットに対向して、区分的に同じく縦方向に延びるスリット又は切り通し部が配置されている。これによって組付け時におけるゴム軸受全体の塑性変形が簡単になる。
【0012】
補強エレメントが一体構成されているか又は2部分から構成されているかには関わりなく、該補強エレメントを形成するインサート部材の面は、軸受の有利な実施形態に相応して、半径方向に延びる補強リブを付加的に有している。該補強リブの個数及び設計によって、軸受の変形特性に所期のように影響を及ぼすことが可能になる。更に軸方向ストッパを形成するために、インサート部材の軸方向端部にラジアルフランジを形成しておくことも可能である。製作技術上の理由から、インサート部材がその面に分配された複数の通し穴(穴又は押抜き)を有するようにした軸受の実施形態が有利と判った。これによってエラストマーが加硫処理時にこれらの通し穴を通流できるので有利である。これによって加硫中に、補強エレメントに対して増強圧力が発生しかつ該補強エレメントが不都合に変形する事態が防止される。
【0013】
通例はほぼ円筒形の補強エレメントは、該補強エレメントを形成するインサート部材を適当に成形することによって、その周面にフラットな領域を有することができる。これによって特殊な使用目的の場合に、その周面に関して異なった特性を有する軸受が生じる。使用目的に応じて、本発明のゴム軸受の、実質的にエラストマーから成る軸受体は、金属製の内部部分に表面加硫処理を施すこともでき、或いは滑り軸受を形成するために内面側に単数又は複数の滑り可能域を有することもできる。また軸受体の半径方向外側域に配置された、成形された補強エレメントは、軸受のためのケーシングもしくは外側スリーブを形成することも可能である。
【0014】
発明を実施するための最良の形態:
次に図面に基づいて本発明の実施例を詳説する。
【0015】
図1には、本発明のゴム軸受用の2部構成式の補強エレメント3が立体的に図示されている。この場合の補強エレメントは例えば、図面に相応して互いに組合わされた2つの板金部材4,4′であり、両板金部材は、図示のように組合わされ、かつ加硫型内において加硫処理が施されて、いずれにしても実質的にゴムから成る軸受体1が形成される。補強エレメント3を形成する両インサート部材4,4′の、図面で見て互いに接し合う、要するに隣接したエッジ7,7′,8,8′のプロフィールが、従来技術とは相異していることが、図面から明確に認識することができる。図1に示した例では、前記エッジ7,7′,8,8′は、区分に応じて切欠き11もしくは押抜きレセスを有するように成形されている。その場合エッジプロフィールは、本発明の基本原理に相応して、互いに隣接したエッジ7,8;7′,8′の切欠き11が互いに相補的に対応配設されているように構成されている。切欠き間の間隔aは、切欠き11の軸方向長bよりも小さく設計されている。これによってインサート部材(もしくは板金部材)4,4′は櫛状に、もしくはほぼ歯形状に互いに噛み合う。勿論この目的のために、図示のエッジ7,7′,8,8′の形状とは異なったプロフィール形状も当然考えられる。図示例ではインサート部材4,4′の成形エッジ7,7′,8,8′は互いに接し合っている。しかしこれに関連して述べておくが、本明細書では隣接したエッジ7,7′,8,8′もしくは9,10に関して言及する限り常に、軸受体1を実質的に形成するエラストマー2内で補強エレメント3に加硫処理を施した後には、これらのエッジ7,7′,8,8′もしくは9,10は互いに接し合うことはないという事実(本発明の主要な要件の1つ)が考慮されている。むしろエッジ7,7′,8,8′もしくは9,10の相補的な構成に基づいて生じる空隙間には、加硫時に、後に硬化するゴムコンパウンドがセットされ、かつ、軸受の使用時のカルダン応力発生時に前記エッジ7,7′,8,8′もしくは9,10の相互摩擦を防止し、ひいては摩擦ノイズの発生を防止する。図1に図示した補強エレメント3の2部構成の場合、各インサート部材4,4′の両エッジ7,7′;8,8′相互はやはり相補的に成形されている。これによって、図示のようにインサート部材4,4′を組合わせることによって、製作技術的に見て有利な形式で2つの同一のインサート部材4,4′から成る軸対称的な補強エレメント3の実現が可能になる。インサート部材4,4′を前記のように構成することによって、インサート部材4,4′のどちらの軸方向端部を、後の軸受のどちらの軸方向端部に合致させるかは全くどうでもよいことになる。従って加硫型内へ部材を挿入する場合に、部材の軸方向方位に注意を払う必要はなくなる。更にまた加硫処理の場合、インサート部材4,4′はその面に配分して、穴又は押抜きの形の複数の通し穴13を有しているのが有利である。これによって加硫時にゴムは、インサート部材4,4′の一方の側から通し穴13を経てインサート部材4,4′の他方の側へ越流し、こうして一層良好にインサート部材4,4′の全面に「沿って流れ」、これによって、インサート(板金)部材4,4′に不都合な変形の要因になる応力を低減させることが可能になる。
【0016】
図2には、本発明に相応して隣接したエッジ(切断エッジ)7,7′,8,8′に沿って成形された補強エレメント3を備えた完全なゴム軸受が図示されている。この場合の補強エレメントは、図1で先に説明した2つのインサート部材4,4′から成る補強エレメント3である。ゴム軸受は縦スリット6を有し、該縦スリットは勿論、補強エレメント3に対して、該補強エレメント3を形成する両インサート部材4,4′間の移行部位の1つに合致する。例えばトーションバー(スタビライザー)に組付けるためにゴム軸受は、図2の図示によれば容易に開放することができる。開放状態で軸受は、トーションバーに被せ嵌められ、次いで、材料特性に起因した戻し力に基づいて再び閉鎖される。緊締ストラップ又はそれに類似した部材によって該ゴム軸受は、自動車のスタビライザーを支承するために該ゴム軸受を適用する場合には、最終的に自動車の車体に固定される。その場合、軸受半割シェル、要するに補強エレメント3の、エラストマー内に埋め込まれた両半割シェル(インサート部材4,4′)は相互に予荷重をかけられる。
【0017】
図3にはゴム軸受が、組付け後の閉鎖状態で図示されているが、但し場合によって固定するために使用される緊締ストラップの図示は省かれている。インサート部材4,4′の、互いに相補的に配置された切欠き11もしくは押抜きが櫛状に相互に噛み合う様は、図面から明らかである。前記切欠き間に形成された隙間は勿論、軸受体1を形成する残りのエラストマー2によって塞がれているので、比較的大きなカルダン応力の負荷を受けても部材のエッジ7,7′,8,8′;9,10同士が直接接触することはない。これによって部材の突合せ、ひいては従来技術の軸受の場合に生じるノイズ発生は避けられる。軸受の規定の使用目的に相応してインサート部材4,4′,5はその軸方向端面側に、図示の実施形態とは異なって、軸方向力を制限するための軸方向ストッパを形成するラジアルフランジを有することもできる。軸受が滑り軸受の場合には、該軸受は内面側に、対応形成された滑り面を有しており、該滑り面も同じく加硫処理によって軸受体1に組込まれる。
【0018】
図4には、補強エレメント3′の一体構成式の実施形態が図示されている。この構成の場合には、互いに境を接する材料エッジ9,10は2つしか存在していない。しかし該材料エッジは、説明した本発明の原理に従って、やはり互いに相補的に成形されている。このように一体的な補強エレメント3′を備えた軸受の組付けを容易にするために、インサート部材5は、成形エッジ9,10を有する側に対向する方の側の円周面に、長手方向に延びる複数のスリットもしくは通し穴12,12′を有している。これによって、例えばトーションバー(スタビライザー)への被せ嵌め時の軸受の変形が著しく容易になる。その場合、有利に設けるべきスリット12,12′の長さ及び個数は、インサートサブ材5の材料及びその材料肉厚に関連している。このパラメータ自体は、軸受の所望変形挙動に関連している。
【図面の簡単な説明】
【図1】
本発明のゴム軸受用の2部構成の補強エレメントの斜視図である。
【図2】
やや開いた状態で示した図1の補強エレメントを有するゴム軸受の斜視図である。
【図3】
閉じた(組付け済み)状態で示した図2のゴム軸受の斜視図である。
【図4】
本発明のゴム軸受用の一体構成の補強エレメントの斜視図である。
【符号の説明】
1 軸受体、 2 エラストマー、 3,3′ 補強エレメント、 4,4′ インサート部材(板金部材)、 5 インサート部材(板金部材)、 6 スリット又は縦スリット、 7,7′ エッジ(切断エッジ)、 8,8′ エッジ(切断エッジ)、 9 材料エッジ、 10 材料エッジ、 11 切欠き、 12,12′ スリット又は通し穴、 13 通し穴、 a 切欠き間の間隔、 b 1つの切欠きの軸方向長
技術分野:
本発明は、軸受体のエラストマー内に加硫された単数又は複数の補強エレメントを有し、しかも単数又は複数のほぼ円筒形の補強エレメントが、単数又は複数のインサート部材から成っている形式のゴム軸受に関する。単数の、又は場合によっては複数の補強エレメントはエラストマー内に軸受軸線をめぐって配置されており、かつ特に半径方向に作用する力に関して軸受を補強する。該補強エレメントは例えば硬質プラスチック又は板金から成っている。補強エレメントの個数並びに補強エレメントの材料の選択によって、もしくは補強エレメントの材料肉厚の設計によって、軸受の変形特性に所期のように影響を及ぼすことが可能である。軸受が複数の補強エレメントを有している限り、該補強エレメントは、軸受軸線から種々の間隔をおいてエラストマー製の軸受体内に組込まれている。
【0002】
本発明は、補強エレメントがその形態に基づいて、或いは複数部分から構成された補強エレメントの場合にはインサート部材の配置に基づいて相互に軸平行に隣接して延びるエッジを有するような軸受に関する。複数部分から構成された補強エレメントの場合このようなエッジは、個々のインサート部材間の移行域に存在している。他面において、補強エレメントが一体に構成されてはいるが、軸方向で軸受の長手方向に一貫して連続的に延在するスリットもしくは切り目を有する形式の軸受も存在し、従ってこの場合も少なくとも2つの軸平行なエッジが形成されている。前記スリットは軸受体の開放又は開旋回を可能にし、こうして軸受体内部で支承すべきバーへの該軸受体の組付けを簡便にする。
【0003】
背景技術:
ゴム軸受は、自動車製造において多数使用される。この場合、軸受体が縦スリットを有している形式のゴム軸受は、例えばスタビライザー、要するにトーション・バーを支承するために役立ち、前記スタビライザーもしくはトーション・バーは、カーブ通過時の車両のオーバー・ステアリングを避けるべく、車体のカーブ傾斜を減少させるために使用される。前記スタビライザーもしくはトーション・バーを支承するためには、設定構造に応じて滑り軸受又は、滑り可能な軸受内面を有していない慣用の軸受が使用される。
【0004】
スタビライザーを支承するのに適した適当な軸受は、すでにドイツ連邦共和国特許出願公開第42 04 252号明細書に基づいて公知になっている。当該軸受は公知のように長手方向で軸受体を連続的に貫通するスリットを有している。補強エレメントは、軸受体内に組込まれたプラスチック製のインサート部材によって形成されており、該インサート部材はその他の軸受体に対比して高い硬度を有している。エラストマー並びに補強インサートを貫通する縦スリットによって、軸受体は、スタビライザーに組付けるために該軸受体の半割シェルを押し開くことによって開放することができる。トーションバーに装着した後に軸受体は、その材料弾性に基づいて次いでトーションバーをリング状に包囲する。実地ではそれに続いて該軸受はU形材などによって車体に取付けられる。軸受を囲むU形材によって軸受半割シェルは相互に緊締される。
【0005】
このような軸受の別の実施形態がドイツ連邦共和国特許第44 13 666号明細書に開示されている。当該明細書に記載の軸受では、軸受の両半割シェルは、前記スリットに向き合った側に、特別に形成されたウェブ継手を有しており、該ウェブ継手によって一方の軸受半割シェルは、他方の軸受半割シェルに対して1つの旋回支点を中心として180゜傾動し、従って軸受は開旋回することができる。当該軸受も、その変形特性に調和するために1つの補強インサートを有している。
【0006】
以上説明した軸受の欠点は、軸受の組立後、それに続いて軸受の両半割シェルに相互に予荷重をかけた後に、各軸受体内に組込まれた補強エレメントの軸方向に延在するエッジが、カルダン応力の負荷を受けて両半割シェル間の相対運動の結果互いに突合わさることである。これによって補強エレメントのエッジは互いに摩擦し合い、これ自体は不都合なノイズの要因となる。それに類似した事例として挙げられるのは、軸受体にスリットは設けられていないが、単数又は複数の補強エレメントが、組立後に相互に予荷重をかけられた複数のインサート部材から成っている形式の軸受の場合である。
【0007】
発明の開示:
そこで本発明の技術的な課題は、変形特性を確定するために単数又は複数の補強エレメントを有しており、かつ、単数又は複数の補強エレメントのエッジが互いに隣接して位置し相互に予荷重をかけられているにも拘わらず、硬質部材の相互摩擦の結果としてノイズを発生することのないようなゴム軸受を提供することである。
【0008】
前記の技術的な課題は、独立請求項の特徴部に記載した構成手段を備えたゴム軸受によって解決される。本発明のゴム軸受の有利な構成手段もしくは実施形態は、従属請求項の記載に基づいて明らかである。
【0009】
本発明のゴム軸受は、自体公知のように1つの軸受体から成っており、該軸受体では、一体構成又は多部構成の単数又は複数の補強エレメントがエラストマー内に加硫処理を施されており、該補強エレメントは、その形状に基づいて又はその多部構成に基づいて、互いに隣接して軸平行に延びるエッジを有している。本発明ではこの場合、単数又は複数の補強エレメントを形成しているインサート部材は、軸受の組付け状態において隣接して軸平行に延びる、単数又は複数の補強エレメントのエッジが、互いに相補的な非直線的なエッジ成形プロフィールを有するように構成されている。それと同時に、前記成形プロフィールに基づいてエッジ間に形成された隙間は、エラストマーによって塞がれている。エッジ間に充填されているエラストマーによって、軸受のカルダン負荷が比較的大きい場合でもエッジの相互摩擦は確実に防止される。従来技術に基づいて構成された軸受がこのような負荷を受けた場合に発生する周知のノイズは、これによって効果的に阻止される。ゴム軸受の実施形態によれば、単数又は複数の補強エレメントを形成するインサート部材の、互いに境を接した、要するに隣接したエッジは、複数の切欠きを有している。エッジを互いに相補的に成形することになる本発明の基本原理に従って、これらの切欠きは、その都度2つの隣接したエッジに関して、相互にずらして配置されている。更に一方のエッジに形成された切欠き間の間隔は、その都度前記エッジに対向する他方のエッジに形成された切欠きの長さよりも小である。これによって両エッジの輪郭は互いに櫛歯状もしくは噛み合い歯状に互いに噛み合うと同時に、輪郭間に配置されたエラストマーによって相互間に機械的な減結合が生じる。このように噛み合うエッジを形成するためには種々の成形プロフィールが考えられる。例えばエッジは、ほぼ方形状の切欠きによって、或いはまた鋸歯状、台形状などに成形することができる。インサート部材相互の噛み合い式係合によって、カルダン負荷が発生した場合でも、該インサート部材相互の軸方向シフトが付加的に防止される。
【0010】
単数又は複数の補強エレメントを2部分から構成する場合、更にインサート部材は、その都度一方の部材の両エッジを互いにやはり相補的な成形プロフィールを有するように成形されているのが有利である。これによって両軸受半部のために等しいインサート部材を使用することが可能になる。該インサート部材はその場合、前記の構成に基づいて、加硫型内に挿入する場合に、インサート部材のどちらの軸方向端部を、どちらの軸方向軸受端部の方向へ回動するかには関わり無く、組み合わせることができる。トーションバー、例えばスタビライザーを支承するために本発明のゴム軸受を使用する場合、このように構成された軸受のエラストマーは、単数又は複数の補強エレメントを形成するインサート部材間の1つの移行部の領域に、軸受の組付けを容易にするための軸方向の縦スリットを有しているのが有利である。しかし又、インサート部材を埋込むエラストマーを相応に成形する場合には、軸方向の縦スリットなしにエラストマーによって組付けを助成することも可能である。例えば軸受が2つのインサート部材から成る補強エレメントを備えている場合には、エラストマーは、連続的に一貫したスリットの代わりに、その都度両インサート部材間の移行部領域に薄肉のウェブを有することもできる。これによって軸受体は、1本のトーションバーに組付けるために前記ウェブの領域を半径方向に引き伸ばすと同時に、軸方向で前記トーションバーに被せ嵌められる。軸受体の引き伸ばしのための半径方向外向きの力がもはや存在しなくなると即座に、ゴム軸受は、支承すべきトーションバーを、そのために規定された部位で緊密に包囲する。
【0011】
軸受の別の実施形態は、単数又は複数の補強エレメントを一体的に構成することによって得られる。単数の補強エレメントはこの場合、ほぼ円筒周壁として構成されているが、該円筒周壁は、スタビライザー軸受として使用するために、1つの軸方向に延びるスリットを有しており、該スリットは軸受の押し開き又は開旋回を可能にする。組付け時の開放を更に助成し次いで軸受の閉鎖を助成するために、本発明の別の実施形態によれば、一貫したスリットに対向して、区分的に同じく縦方向に延びるスリット又は切り通し部が配置されている。これによって組付け時におけるゴム軸受全体の塑性変形が簡単になる。
【0012】
補強エレメントが一体構成されているか又は2部分から構成されているかには関わりなく、該補強エレメントを形成するインサート部材の面は、軸受の有利な実施形態に相応して、半径方向に延びる補強リブを付加的に有している。該補強リブの個数及び設計によって、軸受の変形特性に所期のように影響を及ぼすことが可能になる。更に軸方向ストッパを形成するために、インサート部材の軸方向端部にラジアルフランジを形成しておくことも可能である。製作技術上の理由から、インサート部材がその面に分配された複数の通し穴(穴又は押抜き)を有するようにした軸受の実施形態が有利と判った。これによってエラストマーが加硫処理時にこれらの通し穴を通流できるので有利である。これによって加硫中に、補強エレメントに対して増強圧力が発生しかつ該補強エレメントが不都合に変形する事態が防止される。
【0013】
通例はほぼ円筒形の補強エレメントは、該補強エレメントを形成するインサート部材を適当に成形することによって、その周面にフラットな領域を有することができる。これによって特殊な使用目的の場合に、その周面に関して異なった特性を有する軸受が生じる。使用目的に応じて、本発明のゴム軸受の、実質的にエラストマーから成る軸受体は、金属製の内部部分に表面加硫処理を施すこともでき、或いは滑り軸受を形成するために内面側に単数又は複数の滑り可能域を有することもできる。また軸受体の半径方向外側域に配置された、成形された補強エレメントは、軸受のためのケーシングもしくは外側スリーブを形成することも可能である。
【0014】
発明を実施するための最良の形態:
次に図面に基づいて本発明の実施例を詳説する。
【0015】
図1には、本発明のゴム軸受用の2部構成式の補強エレメント3が立体的に図示されている。この場合の補強エレメントは例えば、図面に相応して互いに組合わされた2つの板金部材4,4′であり、両板金部材は、図示のように組合わされ、かつ加硫型内において加硫処理が施されて、いずれにしても実質的にゴムから成る軸受体1が形成される。補強エレメント3を形成する両インサート部材4,4′の、図面で見て互いに接し合う、要するに隣接したエッジ7,7′,8,8′のプロフィールが、従来技術とは相異していることが、図面から明確に認識することができる。図1に示した例では、前記エッジ7,7′,8,8′は、区分に応じて切欠き11もしくは押抜きレセスを有するように成形されている。その場合エッジプロフィールは、本発明の基本原理に相応して、互いに隣接したエッジ7,8;7′,8′の切欠き11が互いに相補的に対応配設されているように構成されている。切欠き間の間隔aは、切欠き11の軸方向長bよりも小さく設計されている。これによってインサート部材(もしくは板金部材)4,4′は櫛状に、もしくはほぼ歯形状に互いに噛み合う。勿論この目的のために、図示のエッジ7,7′,8,8′の形状とは異なったプロフィール形状も当然考えられる。図示例ではインサート部材4,4′の成形エッジ7,7′,8,8′は互いに接し合っている。しかしこれに関連して述べておくが、本明細書では隣接したエッジ7,7′,8,8′もしくは9,10に関して言及する限り常に、軸受体1を実質的に形成するエラストマー2内で補強エレメント3に加硫処理を施した後には、これらのエッジ7,7′,8,8′もしくは9,10は互いに接し合うことはないという事実(本発明の主要な要件の1つ)が考慮されている。むしろエッジ7,7′,8,8′もしくは9,10の相補的な構成に基づいて生じる空隙間には、加硫時に、後に硬化するゴムコンパウンドがセットされ、かつ、軸受の使用時のカルダン応力発生時に前記エッジ7,7′,8,8′もしくは9,10の相互摩擦を防止し、ひいては摩擦ノイズの発生を防止する。図1に図示した補強エレメント3の2部構成の場合、各インサート部材4,4′の両エッジ7,7′;8,8′相互はやはり相補的に成形されている。これによって、図示のようにインサート部材4,4′を組合わせることによって、製作技術的に見て有利な形式で2つの同一のインサート部材4,4′から成る軸対称的な補強エレメント3の実現が可能になる。インサート部材4,4′を前記のように構成することによって、インサート部材4,4′のどちらの軸方向端部を、後の軸受のどちらの軸方向端部に合致させるかは全くどうでもよいことになる。従って加硫型内へ部材を挿入する場合に、部材の軸方向方位に注意を払う必要はなくなる。更にまた加硫処理の場合、インサート部材4,4′はその面に配分して、穴又は押抜きの形の複数の通し穴13を有しているのが有利である。これによって加硫時にゴムは、インサート部材4,4′の一方の側から通し穴13を経てインサート部材4,4′の他方の側へ越流し、こうして一層良好にインサート部材4,4′の全面に「沿って流れ」、これによって、インサート(板金)部材4,4′に不都合な変形の要因になる応力を低減させることが可能になる。
【0016】
図2には、本発明に相応して隣接したエッジ(切断エッジ)7,7′,8,8′に沿って成形された補強エレメント3を備えた完全なゴム軸受が図示されている。この場合の補強エレメントは、図1で先に説明した2つのインサート部材4,4′から成る補強エレメント3である。ゴム軸受は縦スリット6を有し、該縦スリットは勿論、補強エレメント3に対して、該補強エレメント3を形成する両インサート部材4,4′間の移行部位の1つに合致する。例えばトーションバー(スタビライザー)に組付けるためにゴム軸受は、図2の図示によれば容易に開放することができる。開放状態で軸受は、トーションバーに被せ嵌められ、次いで、材料特性に起因した戻し力に基づいて再び閉鎖される。緊締ストラップ又はそれに類似した部材によって該ゴム軸受は、自動車のスタビライザーを支承するために該ゴム軸受を適用する場合には、最終的に自動車の車体に固定される。その場合、軸受半割シェル、要するに補強エレメント3の、エラストマー内に埋め込まれた両半割シェル(インサート部材4,4′)は相互に予荷重をかけられる。
【0017】
図3にはゴム軸受が、組付け後の閉鎖状態で図示されているが、但し場合によって固定するために使用される緊締ストラップの図示は省かれている。インサート部材4,4′の、互いに相補的に配置された切欠き11もしくは押抜きが櫛状に相互に噛み合う様は、図面から明らかである。前記切欠き間に形成された隙間は勿論、軸受体1を形成する残りのエラストマー2によって塞がれているので、比較的大きなカルダン応力の負荷を受けても部材のエッジ7,7′,8,8′;9,10同士が直接接触することはない。これによって部材の突合せ、ひいては従来技術の軸受の場合に生じるノイズ発生は避けられる。軸受の規定の使用目的に相応してインサート部材4,4′,5はその軸方向端面側に、図示の実施形態とは異なって、軸方向力を制限するための軸方向ストッパを形成するラジアルフランジを有することもできる。軸受が滑り軸受の場合には、該軸受は内面側に、対応形成された滑り面を有しており、該滑り面も同じく加硫処理によって軸受体1に組込まれる。
【0018】
図4には、補強エレメント3′の一体構成式の実施形態が図示されている。この構成の場合には、互いに境を接する材料エッジ9,10は2つしか存在していない。しかし該材料エッジは、説明した本発明の原理に従って、やはり互いに相補的に成形されている。このように一体的な補強エレメント3′を備えた軸受の組付けを容易にするために、インサート部材5は、成形エッジ9,10を有する側に対向する方の側の円周面に、長手方向に延びる複数のスリットもしくは通し穴12,12′を有している。これによって、例えばトーションバー(スタビライザー)への被せ嵌め時の軸受の変形が著しく容易になる。その場合、有利に設けるべきスリット12,12′の長さ及び個数は、インサートサブ材5の材料及びその材料肉厚に関連している。このパラメータ自体は、軸受の所望変形挙動に関連している。
【図面の簡単な説明】
【図1】
本発明のゴム軸受用の2部構成の補強エレメントの斜視図である。
【図2】
やや開いた状態で示した図1の補強エレメントを有するゴム軸受の斜視図である。
【図3】
閉じた(組付け済み)状態で示した図2のゴム軸受の斜視図である。
【図4】
本発明のゴム軸受用の一体構成の補強エレメントの斜視図である。
【符号の説明】
1 軸受体、 2 エラストマー、 3,3′ 補強エレメント、 4,4′ インサート部材(板金部材)、 5 インサート部材(板金部材)、 6 スリット又は縦スリット、 7,7′ エッジ(切断エッジ)、 8,8′ エッジ(切断エッジ)、 9 材料エッジ、 10 材料エッジ、 11 切欠き、 12,12′ スリット又は通し穴、 13 通し穴、 a 切欠き間の間隔、 b 1つの切欠きの軸方向長
Claims (11)
- 軸受内面と軸受外面との間で軸受体のエラストマー内に、ほぼ円筒形の単数又は複数の補強エレメント(3;3′)が加硫処理を施されており、各補強エレメントが、軸方向に延在する単数又は複数のインサート部材(4,4′;5)から成っており、しかも一体部分から形成された補強エレメント(3′)はその形状に基づいて、また複数部分から形成された補強エレメント(3)は複数のインサート部材(4,4′)の相互配列に基づいて、軸平行に延びる隣接したエッジ(7,7′,8,8′;9,10)を有している形式のゴム軸受において、それぞれ互いに隣接したエッジ(7,7′,8,8′;9,10)が、非直線的なかつ互いに相補的なエッジ成形プロフィールを有しており、かつ前記エッジ(7,7′,8,8′;9,10)間にエッジの成形プロフィールに基づいて形成された隙間がエラストマー(2)によって塞がれていることを特徴とする、ゴム軸受。
- 単数又は複数の補強エレメント(3;3′)の、互いに隣接した軸平行のエッジ(7,7′,8,8′;9,10)が、複数の、殊に等間隔に配置された切欠き(11)を有しており、しかも、切欠かれた領域間で互いに相補的な構成に基づいて生じるずれ値によって、かつ一方のエッジ(7,7′;9)の2つの切欠き(11)間の間隔(a)が、他方のエッジ(8,8′;10)で対向している切欠きの軸方向長(b)よりも小さいことによって、この形式で成形されたエッジ(7,7′,8,8′;9,10)が互いに櫛状又は噛み合い歯状に係合すると同時に、エラストマー(2)によって相互間に機械的な減結合が生じる、請求項1記載のゴム軸受。
- 単数又は複数の補強エレメント(3)が、2つの同一のインサート部材(4,4′)によって形成されており、しかも各インサート部材(4,4′)の軸方向に延びる両エッジ(7,7′)もしくは(8,8′)が互いに相補的に成形されている、請求項1又は2記載のゴム軸受。
- 単数又は複数の補強エレメント(3′)が夫々、1つの軸方向の縦スリット(6)を有するほぼ円筒形のインサート部材(5)として構成されており、前記縦スリットのエッジ(9,10)が、非直線的な互いに相補的なエッジ成形プロフィールを有している、請求項1又は2記載のゴム軸受。
- 単数又は複数の補強エレメント(3′)が、スリット(6)に対向した方の側で、同じく軸方向に延びるスリット(12,12′)によって区分的に突切られている、請求項4記載のゴム軸受。
- 単数又は複数の補強エレメント(3,3′)の面が、半径方向に延びる付加的な補強リブを形成するために区分的に成形されている、請求項1から5までのいずれか1項記載のゴム軸受。
- 補強エレメント(3,3′)がその軸方向端部に、軸方向に負荷される力に対するストッパを形成するラジアルフランジを有している、請求項1から6までのいずれか1項記載のゴム軸受。
- 単数又は複数の補強エレメント(3,3′)を形成するインサート部材(4,4′;5)が、その面に穴又は押抜きの形で分配された通し穴(13)を有している、請求項1から7までのいずれか1項記載のゴム軸受。
- 単数又は複数の補強エレメント(3,3′)が、実質的に円筒形の形状とは異なって、その周面にフラットな領域を有している、請求項1から8までのいずれか1項記載のゴム軸受。
- 軸受内面側に単数又は複数の滑り可能域を有する滑り軸受として構成されている、請求項1から9までのいずれか1項記載のゴム軸受。
- 単数又は複数の補強エレメント(3,3′)を有するエラストマー製の軸受体が、金属製の内部部分に表面加硫を施されている、請求項1から9までのいずれか1項記載のゴム軸受。
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
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A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20080606 |
|
A761 | Written withdrawal of application |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A761 Effective date: 20090731 |